JP2015513553A - C3〜c20アルデヒドの水素化及び蒸留におけるヒートインテグレーションのための方法 - Google Patents

C3〜c20アルデヒドの水素化及び蒸留におけるヒートインテグレーションのための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、飽和C3〜C20アルコールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法であって、少なくとも1種のC3〜C20アルデヒドを含有する水素化フィードを水素化帯域内で水素含有ガスの存在下に水素化し、この水素化帯域から排出物を取り出し、かつ少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供して飽和C3〜C20アルコールリッチな留分を得る方法に関する。

Description

本発明は、飽和C3〜C20アルコールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法であって、少なくとも1種のC3〜C20アルデヒドを含有する水素化フィードを水素化帯域内で水素含有ガスの存在下に水素化し、この水素化帯域から排出物を取り出し、かつ少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供して飽和C3〜C20アルコールリッチな留分を得る方法に関する。
アルコールを得るためのアルデヒドの接触水素化は数十年来行われている大工業的方法であり、その際、一般に元素周期表の第VI亜族〜第VIII亜族、並びに第I亜族の元素からなり、特にクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル及び/又は銅の元素からなる多数の触媒が使用されている。そのような触媒は、例えばDE−A3228881号、DE−A2628987号及びDE−A2445303号に記載されている。これらの方法により製造されたアルコールは、例えば溶剤として、又は可塑剤アルコールとして広く使用されている。
プロペンのヒドロホルミル化においてはn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド含有混合物が生じ、これを後処理に供して複数の有用生成物を得ることができる。n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド含有混合物を、場合により蒸留によりn−ブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドとに分離した後に水素化に供し、n−ブタノール及びイソブタノールを得ることができる。これらのアルコールは、通常さらに蒸留による精製に供される。
n−ブチルアルデヒドは、アルドール付加、脱水及び水素化による2−エチルヘキサノールの製造における重要な中間生成物でもある。その際、「アルドール縮合」、即ちアルドール付加によるβ−ヒドロキシアルデヒド付加物の生成と、引き続く水脱離による当該α,β−不飽和アルデヒドの生成とからの組み合わせを、以下で「エナール化」とも称する。
2−エチルヘキサノール(2−EH)は、とりわけフタレート系可塑剤やアクリル酸エステルの製造に利用されており、アクリル酸エステルは、接着剤において、またアクリル系塗料や印刷インキといった表面コーティングにおいて、また含浸剤として使用されている。
低級アルデヒドの水素化は発熱反応である。従って反応熱を導出するためには、例えば反応混合物を熱交換器に通して反応熱を冷媒、例えば冷却水流又は空気へと伝達させることにより、反応混合物を冷却に供する必要がある。
アルデヒドの水素化において、特に高い水素化温度で、アルデヒドからアルコールへの所望の水素化の他にアセタール化やアルドール化、ティチェンコ反応やエーテル形成といった種々の望ましくない副反応が進行する。従って多くの場合、水素化生成物を後処理、例えば単段蒸留又は多段蒸留に供し、それにより当該アルコールを所望の純度で得られるようにする。アルデヒド水素化からの粗製アルコールを分別蒸留する場合、反応混合物を蒸留塔の塔底で蒸発させ、かつ塔頂で再度凝縮させる。塔底に供給した蒸発エネルギーを塔頂で熱交換器を介して再度導出し、その際、冷媒として、水素化の場合のように通常は水又は空気を使用する。
WO01/87809号には、飽和C3〜C20アルコールの製造法であって、少なくとも1種のC3〜C20アルデヒドを含有する液体水素化フィードを水素含有ガスの存在下に水素化触媒層に通し、その際、水素化フィードにその中で均質に溶解する量の塩様塩基を添加する方法が記載されている。塩基の添加により、アセタール化、アルドール化、ティチェンコ反応、又はエーテル形成といった副反応が抑制される。水素化生成物を分別蒸留に供することができる。
相応するアルデヒドの水素化と、引き続く粗製アルコール混合物の蒸留とによって飽和アルコールを製造するための公知の方法は、そのエネルギー利用に関して改善の余地がある。水素化反応の冷却及び/又は蒸留の塔頂生成物の凝縮の際、エネルギーを単に冷媒に伝達させてプロセスから放出するだけの場合には多量のエネルギーが利用されずに失なわれる。しかしながら、水素化熱及び/又は凝縮熱を第1の熱交換器内で伝熱媒体に伝達させ、エネルギーを消費するプロセスの場所へ輸送した後に第2の熱交換器内でこのプロセスの物質流に伝達させるという古典的なヒートインテグレーションを用いた場合にも、さらに改善の余地がある。
本発明は、C3〜C20アルデヒドから飽和C3〜C20アルコールを製造するための方法であって、水素化熱及び/又はアルコールの蒸留の際に生じる凝縮熱を効果的かつ容易に導出でき、かつ可能な限り高いエネルギー利用で以て再利用できる方法を提供するという課題に基づくものである。
前記課題は、本発明によれば、飽和C3〜C20アルコールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法であって、少なくとも1種のC3〜C20アルデヒドを含有する水素化フィードを水素化帯域内で水素含有ガスの存在下に水素化し、この水素化帯域から排出物を取り出し、かつ少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供して飽和C3〜C20アルコールリッチな留分を得る方法において、
− 水素化帯域から液体流S1)を取り出し、この流れから熱を導出し、かつこの流れを引き続き水素化帯域へ返送し、かつ/又は、
− 少なくとも1つの蒸留塔の塔頂でガス状流S2)を取り出し、この流れから熱を導出し、かつこの流れを任意に引き続き蒸留へ返送し、
その際、熱を流れS1)及び/又は流れS2)から間接的な熱交換により導出して、熱伝達のための補助媒体を使用せずに、加熱すべき物質流へと伝達させることを特徴とする方法により解決される。
本発明の特別な一実施態様は、n−ブタノール及び/又はイソブタノールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法において、以下の工程:
a)n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物を分別蒸留に供して、n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とイソブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とを得る工程、
b1)工程a)からのn−ブチルアルデヒドの大部分を含有する流れを、水素化帯域H1)内で水素の存在下に水素化に供する工程、
c1)任意に水素化帯域H1)から液体流S1c1)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを引き続き水素化帯域H1)へ返送する工程、
d1)この水素化帯域H1)から排出物を取り出し、少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供してn−ブタノールリッチな留分を得る工程、
e1)任意に少なくとも1つの蒸留塔の塔頂でガス状流S2e1)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを任意に引き続き蒸留へ返送する工程、
及び/又は、
b2)工程a)からのイソブチルアルデヒドの大部分を含有する流れを、水素化帯域H2)内で水素の存在下に水素化に供する工程、
c2)任意に水素化帯域H2)から液体流S1c2)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを引き続き水素化帯域H2)へ返送する工程、
d2)この水素化帯域H2)から排出物を取り出し、少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供してイソブタノールリッチな留分を得る工程、
e2)任意に少なくとも1つの蒸留塔の塔頂でガス状流S2e2)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを任意に引き続き蒸留へ返送する工程
を実施するが、工程c1)、e1)、c2)又はe2)のうち少なくとも1つが強制的に予定されていることを特徴とする方法である。
もう1つの特別な実施態様において、本発明によるヒートインテグレーションのための方法は、以下の工程:
− プロペン含有出発材料のヒドロホルミル化により、少なくとも1つのn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物を準備する工程、
− n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物を分別蒸留に供し、n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とイソブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とを得る工程、
− n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分を2つの部分留分に分ける工程、
− 第1の部分留分を水素化帯域内で水素含有ガスの存在下に水素化し、この水素化帯域から取り出した排出物を少なくとも1つの蒸留塔内で蒸留してn−ブタノールリッチな留分を得る工程、
− 第2の部分留分をエナール化反応に供し、このエナール化反応の際に得られた生成物混合物を接触水素化し、この水素化生成物を蒸留して2−エチルヘキサノールリッチな留分を得る工程、
を含んでおり、その際、
− 第1の部分留分を水素化するための水素化帯域から液体流S1)を取り出し、この流れを分離すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを引き続き水素化帯域へ返送し、かつ/又は、
− この水素化帯域からの排出物を蒸留するための少なくとも1つの蒸留塔の塔頂でガス状流S2)を取り出し、この流れを分離すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを任意に引き続き蒸留へ返送し、かつ/又は、
− エナール化反応の生成物を水素化する際に液体流S3)を取り出し、この流れS3)を分離すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れS3)から熱を導出し、かつこの流れS3)を引き続きエナール化反応の生成物の水素化へ返送する。
特に記載がない限り、n−ブタノール及び/又はイソブタノールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法の工程a)、b1)〜e1)及びb2)〜e2)の好適でかつ好ましい実施態様に関しては、本発明による飽和C3〜C20アルコールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法の好適でかつ好ましい実施態様に関する以下の記載が参照される。
本発明による方法を、好ましくは連続的に実施する。
間接的な熱交換の場合、高温の流体から低温流体へと流体相隔壁を介して熱伝達が生じる。ある流体流から別の流体流へと熱エネルギーを間接的に伝達させるために、これら2つの流体を熱交換器に通すことができる。本発明によれば、間接的な熱交換のために慣用の熱交換器を使用する。熱交換の際の局所的な温度推移は、高温媒体と低温媒体がどちらの方向に流れているかに強く依存しており、その際、3つの基本的なケースに分類される:
− 並流型:高温媒体と低温媒体が熱交換面に沿って同一方向に流れている。
− 向流型:高温媒体と低温媒体がその隔壁の両側で反対方向に流れている。
− 直交流型:高温媒体を含む流れが隔壁に対して垂直に、即ち低温媒体を横切って流れている。
これに加えて、これらの基本的なタイプの一連の組み合わせが可能である。例えばシェルアンドチューブ式反応器の場合にはしばしば直交向流が用いられ、その際、偏向板によって、加熱すべき媒体と冷却すべき媒体が正弦状に導かれる。
好適な熱交換器は、熱がある媒体から他の媒体へと伝達される慣用の当業者に公知の装置である。熱交換器の典型的な実施形態は、凝縮器及び蒸発器である。本発明により使用される熱交換器は、プレート形熱交換器、環状溝式熱交換器、フィンチューブ式熱交換器、ラメラ式熱交換器、二重管式熱交換器、シェルアンドチューブ式熱交換器、分流管式熱交換器、ディスク式熱交換器、螺旋式熱交換器、ブロック形熱交換器、掻き取り式熱交換器、スクリュー式熱交換器、ヘリカル式熱交換器、流動層式熱交換器、キャンドル式熱交換器、冷却循環式熱交換器、及び二重管もしくは三重管コイル式熱交換器のように、慣用の構造様式で仕上げられていてよい。
好ましい一実施態様によれば、流れS1)から導出した熱及び/又は流れS2)から導出した熱を、本発明による飽和C3〜C20アルコールを製造するための方法の熱消費工程において用いる。これには、少なくとも1種のC3〜C20アルデヒドの水素化や、水素化帯域からの排出物の蒸留の他に、他の先行する及び/又は後続の反応工程及び/又は後処理工程も含まれる。
本発明によれば、流れS1)、S2)及びS3)が存在する場合には、これらの流れを、含まれる熱を一時的に補助媒体へ伝達させることなく、熱が消費される場所へと導く。これを、例えば慣用の、場合により断熱式及び/又は耐圧式に仕上げられた導管内で行うことができる。本発明による方法の主な熱消費工程は、水素化フィードを準備するためのC3〜C20アルデヒド混合物の分別蒸留である。この熱消費工程は特に、炭素原子が同一である少なくとも2種のC3〜C20アルカナールを有するC3〜C20アルデヒド混合物の分別蒸留である。以下に詳説する通り、そのようなアルデヒド混合物は、炭素原子が1つ少ない相応するオレフィンのヒドロホルミル化により得られる。
好ましくは、流れS1)を材料成分の分離除去なしに水素化帯域へ返送する。即ち、水素化帯域から取り出した流れS1)を水素化帯域へ返送する前に、この流れS1)から、例えば生成物、出発材料等の形での材料成分の分離除去を行わない。
好ましくは、水素化帯域へ返送される流れS1)は、反応帯域内の温度を約3〜30℃、好ましくは5〜25℃下回る温度を有する。
好ましくは、流れS2)をガス状で取り出して熱交換の際に凝縮させる。従って好ましくは、凝縮熱をヒートインテグレーションに利用することができる。
好ましくは、流れS3)を材料成分の分離除去なしに水素化帯域へ返送する。即ち、エナール化反応の生成物を水素化する際に取り出した流れS3)を水素化帯域へ返送する前に、この流れS3)から、例えば生成物、出発材料等の形での材料成分の分離除去を行わない。
好ましくは、エナール化反応の生成物の水素化へ返送される流れS3)は、反応帯域内の温度を約3〜30℃、好ましくは5〜25℃下回る温度を有する。
水素化フィード
好ましくは、少なくとも1種のC3〜C20アルデヒドを含有する水素化フィードを水素化帯域に液状で供給する。
この水素化フィードは、1種のアルデヒドからなっていてもよいし、数種のアルデヒドからなっていてもよい。
水素化すべきアルデヒドは、好ましくは脂肪族C3〜C20アルデヒド、特にC3〜C15アルデヒドである。アルデヒドは直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、さらに二重結合を分子内に含んでいてもよい。原則的に、本発明による方法において使用可能なアルデヒドに制限はない。
好ましくは、C3〜C20アルデヒドは、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、2−エチルヘキサナール、2−エチルヘキセナール、ノナナール、ノネナール、デカナール、デセナール、並びに、プロピレン三量体、プロピレン四量体、ブテン二量体、又はブテン三量体のヒドロホルミル化生成物から選択されている。
特に好ましくは、C3〜C20アルデヒドは、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、及びその混合物から選択されている。特にn−ブチルアルデヒドを使用する。
望ましい場合には、アルデヒドを不活性希釈剤中の溶液として使用することができる。好適な不活性希釈剤は、例えば炭化水素、エーテル、例えばジエチルエーテル、又はアルコールである。特に好ましくは、アルコール、特に水素化すべきアルデヒドの水素化生成物であるアルコールを希釈剤として使用する。特別な一実施態様において、このために、水素化帯域からの排出物の部分量を返送し、かつ水素化フィードと混合する。使用する場合には、不活性希釈剤を、好ましくは使用するアルデヒド1質量部に対して0.1〜100質量部、特に1〜50質量部、特に好ましくは5〜20質量部の量で使用する。
水素化フィードは、先行する合成工程で出発材料により導入されたか、凝縮反応により形成されたか、又は水素化フィードに意図的に添加された痕跡量の水を、例えば1ppm〜4質量%のオーダーで含有することができる。この痕跡量の水は、特に水が有機相中に溶解したままである間は、本発明による方法にとってクリティカルでない。
ヒドロホルミル化
本発明による方法のためのC3〜C20アルデヒドの準備を、好ましくは相応するC2〜C19オレフィン出発材料のヒドロホルミル化により行う。このような方法は当業者に公知である。例えばEP0648730A1号には、プロペン流を一酸化炭素と水素と一緒にヒドロホルミル化反応器へ供給し、ヒドロホルミル化触媒の存在下に反応させる、プロペンのヒドロホルミル化生成物の製造が記載されている。
好適なヒドロホルミル化触媒も当業者に同様に公知である。好ましくはヒドロホルミル化のために、1つ以上の有機リン化合物を配位子として有する、ヒドロホルミル化反応の反応媒体中に均質に溶解するロジウム錯体触媒を使用する。好適な配位子は、トリアリールホスフィン、C1〜C6アルキルジアリールホスフィン、又はアリールアルキルジホスフィンの種類からのホスフィン配位子であり、特にトリフェニルホスフィンである。さらに好適な立体障害ホスフィット配位子を有するロジウム錯体触媒は、例えばUS−A4668651号、US−A4748261号、US−A4769498号、US−A4774361号、US−A4835299号、US−A4885401号、US−A5059710号、US−A5113022号、US−A5179055号、US−A5260491号、US−A5264616号、US−A5288918号、US−A5360938号、EP−A472071号、及びEP−A518241号に記載されている。
反応帯域からの排出物からのヒドロホルミル化生成物の分離を、種々の様式で行うことができる。例えばUS−A4148830号、EP−A16286号、EP−A188246号、又はEP−A423769号に記載されているように、液体排出を伴うヒドロホルミル化法を用いることができる。本質的に、過剰でヒドロホルミル化に使用される合成ガスを除いて、反応帯域からの液体排出物を減圧する液体排出法が好ましく、その際、排出物の圧力低下の結果として、主に高沸点副生成物、均質に溶解したヒドロホルミル化触媒、ヒドロホルミル化生成物の一部、及び溶解した未反応のプロピレン及びプロパンからなる液相と、主にヒドロホルミル化生成物、未反応のプロピレン及びプロパン、並びに未反応の一酸化炭素及び水素、並びに不活性物質(例えばN2、CO2、メタン)からなる気相とに分離される。場合によりさらに、液相中に含まれる生成物アルデヒドを分離した後に、この液相を返送流として再度反応器へ導くことができる。気相の少なくとも部分的な凝縮により、粗製ヒドロホルミル化生成物が得られる。凝縮の際に残る気相を、完全もしくは部分的に反応帯域へ返送する。好ましくは、減圧工程で最初に生じる気相及び液相を、WO97/07086号に記載されている方法により後処理することができる。この目的のために、液相を加熱して塔の上方範囲へと導き、一方で気相を塔底へと導く。これによって、液相と気相とが向流で導かれる。気相と液相との緊密な接触によって、液相中に存在するヒドロホルミル化生成物、未反応のプロピレン及びプロパンの残分が気相へ輸送され、その結果、塔を塔頂で去るガス流は、塔の下方端部で導入されるガス流と比較して、ヒドロホルミル化生成物、並びに未反応のプロピレン及びプロパンが富化されている。
また、ヒドロホルミル化反応器のガスチャンバからガス流を取り出す、いわゆる循環ガス法により行うこともできる。このガス流は、主に合成ガス、未反応のプロピレン及びプロパンからなり、その際、ヒドロホルミル化反応器内の蒸気圧に応じて、ヒドロホルミル化反応の際に形成されるヒドロホルミル化生成物が連行される。ガス流から、連行された粗製ヒドロホルミル化生成物を例えば冷却により凝縮除去し、液体分が除かれたガス流をヒドロホルミル化反応器へ返送する。この凝縮除去された粗製ヒドロホルミル化生成物中に溶解して含まれている未反応のプロピレン及びプロパンを、その後、記載されている通りに例えば脱気塔内に放出することができる。
アルデヒド蒸留
ヒドロホルミル化によるアルデヒドの製造の際に、同一の炭素原子数を有する少なくとも2種の異性体アルデヒドを含有する多様な生成物混合物が生じる。しかしながら多くの場合、本発明による方法により得られた飽和C3〜C20アルコールのさらなる使用にとって、異性体混合物は望ましくない。このことは特に、水素化フィードを準備するためにプロペンヒドロホルミル化からのn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物を使用し、かつ複合プロセスの範囲でn−ブチルアルデヒドの一部から2−エチルヘキサノールへとさらに処理すべき場合にも言えることである。ここで、イソブチルアルデヒドを含有するアルデヒド混合物の使用は望ましくない。何故ならば、イソブチルアルデヒドは2−エチル−4−メチルペンタノールの形成を招き、これを蒸留により経済的に2−エチルヘキサノールと分離することは不可能であるためである。
多くの場合、異性体C3〜C20アルデヒドは、これから水素化後に得られる異性体C3〜C20アルコールよりも容易に分離可能である。このことは特に、標準条件下での沸点の比較:n−ブチルアルデヒド:75℃、イソブチルアルデヒド:63℃、n−ブタノール:117.7℃、イソブタノール(2−メチル−1−プロパノール):108℃が示すように、n−ブチルアルデヒドとイソブチルアルデヒドとからの混合物についても言えることである。
基本的に、副生成物形成が比較的わずかであり、かつ水素化における触媒寿命が比較的長いことも、蒸留されたアルデヒドフィードを用いた水素化の利点である。
従って、本発明による方法の好ましい一実施態様において、水素化フィードの準備のために、同一の炭素原子数を有する少なくとも2種のC3〜C20アルデヒドを含有するアルデヒド混合物を分別蒸留に供して、1種のC3〜C20アルデヒドの大部分を含有する留分を取得し、その後、この留分を水素化フィードとして使用する。
望ましい場合には、分別蒸留により少なくとも2つの留分が得られ、その際、それぞれの留分は異性体C3〜C20アルデヒドのうちの1種の大部分を含有する。その場合、これらの留分のうち1つのみか又は複数をそれぞれ別個に、本発明による方法による水素化及び分別蒸留に供することができる。その際、異性体アルデヒドのうちの1種を水素化及び蒸留する際にのみ流れS1)及び/又は流れS2)を取り出すこともできるし、数種の異性体アルデヒドを水素化及び蒸留する際に流れS1)及び/又は流れS2)を取り出すこともできる。流れS1)及びS2)を互いに無関係に、加熱すべき同一又は異なる物質流へと移すことができる。特別な一実施態様において、取り出した全ての流れS1)及びS2)を、分別蒸留すべきアルデヒド混合物の加熱に使用する。
本発明による方法の特に好ましい一実施態様において、水素化フィードの準備のために、n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物を分別蒸留に供して、n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とイソブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とを取得し、このn−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分又はイソブチルアルデヒドの大部分を含有する留分を水素化フィードとして使用する。
当然のことながら、n−ブチルアルデヒドを含有する留分とイソブチルアルデヒドを含有する留分との双方を、それぞれ本発明による方法による水素化及び分別蒸留に供することも同様に可能である。その際、n−ブチルアルデヒドを水素化及び蒸留する際にのみ流れS1)及び/又は流れS2)を取り出すこともできるし、イソブチルアルデヒドを水素化及び蒸留する際にのみ流れS1)及び/又は流れS2)を取り出すこともできるし、n−ブチルアルデヒドを水素化及び蒸留する際とイソブチルアルデヒドを水素化及び蒸留する際の双方で流れS1)及び/又は流れS2)を取り出すこともできる。流れS1)及びS2)を互いに無関係に、加熱すべき同一又は異なる物質流へと移すことができる。特別な一実施態様において、取り出した全ての流れS1)及びS2)を、分別蒸留すべきアルデヒド混合物の加熱に使用する。
もう一つの好ましい実施態様において、n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分を2つの部分留分に分け、第1の部分留分を水素化及び蒸留に供し、第2の部分留分をエナール化反応に供し、このエナール化反応の際に得られた生成物を接触水素化し、このエナール化反応の生成物を水素化する際に液体流S3)を取り出し、この流れS3)から熱を間接的な熱交換により導出して、n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物の分別蒸留の際に使用する。従ってこの特別な実施態様において、2−エチルヘキセナール水素化からの水素化熱とブタノール水素化からの水素化熱とを、アルデヒド分離塔で放出させる。2−エチルヘキセナール水素化を、好ましくは3つの直列接続された、3ついずれも本発明によるヒートインテグレーション下にある水素化反応器を用いて実施する。
アルデヒド混合物の分別蒸留は、原則的に慣用の当業者に公知の蒸留法により実施できる。分留のための好適な装置には、蒸留塔、例えば棚段塔が含まれ、これにはバブルキャップ、シーブプレート、シーブトレイ、充填物、内部構造物、バルブ、側方取出口等が備えられていてよい。特に、側方取出口、返送口等が備えられていてよい熱的に統合された塔や隔壁塔が好ましい。蒸留に、2つ以上の蒸留塔からの組み合わせを使用することができる。さらに、薄膜式蒸発器、流下液膜式蒸発器、サンベイ(Sambay)式蒸発器等といった蒸発器やその組み合わせも好適である。
特別な一実施態様において、n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド含有混合物を分別蒸留に供する。これは特に、ブチルアルデヒドの大部分と、場合によりさらに他の成分を含有し得る、プロペンヒドロホルミル化からの粗製n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド含有混合物である。好ましくは、粗製ブチルアルデヒド含有混合物は、混合物の全質量に対して少なくとも80質量%、好ましくは少なくとも90質量%、特に少なくとも95質量%のn−ブチルアルデヒド及びイソブチルアルデヒドの割合を有する。さらなる成分には、ブタノールや高沸点成分、例えばアルドール縮合の生成物が含まれる。
液体の粗製アルデヒド混合物を分別蒸留するための特に好適な方法の一つは、WO00/58255号(BASF)に記載されており、その全内容を本願明細書に援用する。
その後、1種の直鎖状アルデヒドと少なくとも1種の分岐鎖状アルデヒドとを含有する粗製アルデヒド混合物を分別蒸留に供し、その際、
A)粗製アルデヒド混合物を、複数の理論段数を有する第1の蒸留塔の中央範囲に供給し、その中で以下のもの:
i)第1のアルデヒド生成物流であって、これは蒸留塔の塔頂を介してかもしくは塔頂の近傍で取り出され、主に純粋な分岐鎖状アルデヒドを含むものである、
ii)第2のアルデヒド生成物流であって、これは蒸発器のすぐ上方か、又はそれよりも上方で全理論段数の最初の20%の範囲で取り出され、主に純粋な直鎖状アルデヒドを含むものである、及び、
iii)さらなる生成物流であって、高沸点物質及び直鎖状アルデヒドを含むものである、
に分離し、さらに、
B)このさらなる生成物を第2の蒸留塔に導き、その中で、主に精製された直鎖状アルデヒドを含みかつ蒸留塔の塔頂を介してかもしくは塔頂の近傍で取り出されるアルデヒド生成物流と、高沸点物質流とに分離する。
好ましくは、第2の蒸留塔内で得られたアルデヒド生成物流を第1の蒸留塔へ返送する。
好ましくは、直鎖状アルデヒドよりも高い沸点を有する成分を含む、第2の蒸留塔内で得られた生成物流を、第2の蒸留塔の塔底で取り出す。この流れを熱の利用に供することができる。その際に達成される熱量を例えば蒸気生成に利用し、かつ本発明による方法の熱消費工程において、特に分別蒸留すべきアルデヒド混合物を加熱する際に使用することができる。
同一の炭素原子数を有する少なくとも2種のC3〜C20アルデヒドを含有するアルデヒド混合物の分別蒸留、特にn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物の分別蒸留は、本発明による方法の主な熱消費工程のうちの1つである。従って好ましくは、流れS1)からの熱及び/又は流れS2)からの熱を、加熱すべきアルデヒド混合物に伝達させる。そのために、流れS1)又はS2)を、蒸発器として利用する分離塔の熱交換器に通すことができる。好適な一実施態様において、複数の流れS1)及び/又はS2)をアルデヒド混合物の加熱に使用する。その際、これは例えば、種々の水素化反応、例えばn−ブチルアルデヒドの水素化やイソブチルアルデヒドの水素化からの2つ以上の流れS1)であってよい。さらに、これは例えば、種々の蒸留、例えばn−ブタノールの蒸留やイソブタノールの蒸留からの2つ以上の流れS2)であってよい。さらに、少なくとも1つの流れS1)と少なくとも1つの流れS2)をアルデヒド混合物の加熱に使用することもできる。アルデヒド混合物の加熱に複数の流れを使用する場合には、これを1つの、又は複数の構造的に別個に仕上げられた熱交換器内で行うことができる。交換面と個々の流れS1)及びS2)との空間配置やレイアウト、並びに熱交換器内部でのその順序付け(もしくは複数の熱交換器を使用する場合にはその設計と順序付け)は、とりわけ熱交換に使用される流れS1)又はS2)とアルデヒド流との間の温度差に応じて行われる。
アルデヒド混合物の分別蒸留に複数の蒸留塔を使用する場合には、流れS1)及びS2)をそれぞれの蒸留塔での出発物質流の加熱に使用することができる。複数の流れS1)及びS2)を、1つのみの蒸留塔の出発物質流の加熱の際に使用することもできるし、複数の蒸留塔の出発物質流の加熱の際に使用することもできる。
分別蒸留に必要なエネルギーを調達するために、それぞれの蒸留塔にはさらに、例えば蒸気を用いた慣用の加熱部が備えられていてよい。
水素化
水素化の際、C3〜C20アルデヒド、並びに生じるC3〜C20アルコールは、好ましくは液相中に存在する。
水素化の際の温度は、好ましくは50〜300℃、特に100〜250℃である。
水素化の際の反応圧力は、好ましくは5bar〜300bar、特に10〜150barである。
水素化に使用される水素含有ガスは、好ましくは80モル%を上回る水素を含有する。これは、特に主に水素からなる。水素含有ガスを、水素化フィードに対して並流又は向流で導くことができる。これを好ましくは並流で導く。供給すべき水素含有ガスの量を、目的にかなうように、化学量論的に必要な水素量の1.0〜1.15倍で使用できるように計量する。
水素化触媒として、通常アルデヒドからアルコールへの水素化に用いられる触媒を使用する。使用される触媒の種類は本発明の対象ではなく;本発明による方法により奏される好ましい効果は、使用される水素化触媒の種類とは一般に無関係である。それに応じて、本発明による方法において多数の水素化触媒を使用することができ、例えば触媒活性成分としての元素周期律表の第I亜族、第VII亜族、及び/又は第VIII亜族の金属を含有する金属含有担持触媒、特に、触媒活性成分としてのレニウム、白金、パラジウム、ロジウム及び/又はルテニウムと、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、硫酸バリウムといった担体材料とを有する担持触媒;又は元素周期律表の第I亜族、第VI亜族、第VII亜族、及び/又は第VIII亜族からの元素を少なくとも1つ含む沈殿法触媒、例えばDE−A3228881号、DE−A2628987号、及びDE−A2445303号に記載されているような触媒を使用することができる。水素化触媒として好ましいものは、J. Am. Chem. Soc. 51, 2430 (1929)及びJ. Am. Chem. Soc. 54, 4678 (1932)に記載されているような変性アドキンス触媒である。好ましい水素化触媒の一つは、非還元状態で、Cuとして算出された銅35質量%、Crとして算出されたクロム31質量%、Baとして算出されたバリウム2.0質量%、及びMnとして算出されたマンガン2.5質量%を有する。水素化触媒として好ましいものはさらに、DE−A262898号に記載されている触媒である。好ましい水素化触媒の一つは、非還元状態で、NiOとして算出されたニッケル24質量%、CuOとして算出された銅8質量%、MnOとして算出されたマンガン2.0質量%、及び担体材料としてのSiO266質量%を有する。触媒は好ましくは粒状で存在し、一般に3〜10mmの粒度を有する。
水素化を、好ましくは連続的に実施する。水素化帯域は単独の反応器からなっていてもよいし、複数の水素化反応器からなっていてもよい。本発明による方法の特別な一実施態様において、水素化フィードを、少なくとも2つの(例えば2つの、3つの、又は3つを上回って)直列接続された水素化反応器内での連続的な水素化に供する。好ましくは、2つの水素化反応器を組み合わせて水素化を行う。これによって、生じる水素化熱の特に好ましい導出が可能になる。これによってさらに、使用されるアルデヒドの可能な限り完全な水素化と同時に、所望のアルコールに関する良好な選択性が可能となる。
水素化を連続的に少なくとも2つの直列接続された水素化反応器内で行う場合、各反応器は反応器内部に1つ以上の反応帯域を有することができる。これらの反応器は同一の反応器であっても異なる反応器であってもよい。これらは例えば同一の混合特性を有していてもよいし異なる混合特性を有していてもよく、かつ/又は、内部構造物により1回もしくは数回分割されていてよい。水素化のための好適な耐圧反応器は当業者に公知である。これには、例えば管型反応器、シェルアンドチューブ式反応器、ガス循環式反応器、バブルカラム、ループ式装置、撹拌容器(これは撹拌容器カスケードとして構成されていてもよい)、エアリフト型反応器等といった気液反応のための一般的な慣用の反応器が含まれる。
種々の反応器を固定層運転方式又は懸濁運転方式で運転することができる。その際、固定層運転方式が好ましい。触媒は反応器内の1つ以上の層に配置されていてよい。1つの反応器の、又は反応器カスケードの種々の反応器の、種々の層において、種々の触媒を使用することができる。
水素化を少なくとも2つの直列接続された水素化反応器内で行う場合、第1の水素化反応器は好ましくは外部循環部内で導かれている流れを有する(外部循環流、液体循環)。好ましくは、反応を、直列接続されている反応器のうちの最後の反応器内で断熱的に行う。この概念は、本発明の範囲内では技術的な意味で解釈されるものであって、物理化学的意味で解釈されるものではない。反応混合物は、最後の反応器を通過する際に、発熱水素化反応に基づいて通常は温度が上昇する。断熱反応操作とは、反応混合物の水素化の際に放出される熱量を反応器内で受容し、かつ冷却装置による冷却を用いない方法と解釈される。従って、自然な熱伝導及び放熱により反応器から周囲へと放出される残分を除いて、反応熱を反応混合物と一緒に最後の反応器から導出する。好ましくは、最後の反応器をシングルパスで運転する。
好ましい一実施態様において、水素化のために2つの直列接続された固定層型反応器を使用する。その場合、好ましくは第1の水素化反応器は外部循環部内で導かれる流れを有する。さらに、第2の反応器内での反応を好ましくは断熱的に実施する。第2の反応器を好ましくはシングルパスで運転する。
他の好ましい変法は、断熱式の後反応器なしの、共通の循環路における、直列接続された3つの水素化反応器を用いた2−エチルヘキセナール水素化の実施である。
本発明によれば、水素化帯域から(=流れS1))、又は後続のアルコール蒸留の蒸留塔の塔頂で(=流れS2))、又は水素化帯域と蒸留塔とから、高温の流れを取り出し、この流れから熱を間接的な熱交換により導出し、かつ加熱すべき物質流に伝達させる。
流れS1)と、蒸留のための排出物とを、水素化帯域から別個に取り出すこともできるし、一緒の流れで取り出すこともできる。
好ましい一実施態様において、水素化のために2つの直列接続された反応器を使用する。その場合、好ましくは、第1の反応器から、流れS1)と、第2の反応器のためのフィードとを一緒の流れで取り出す。好ましくは、この一緒の流れからまず熱を導出する。次いで、この一緒の流れを分け、第1の部分流を第1の反応器へ返送し、第2の部分流をフィードとして第2の反応器へ供給する。返送される流れ対第2の反応器に供給される流れの比は、好ましくは50:1〜5:1である。望ましい場合には、第2の反応器から流れS1)を取り出し、この流れS1)から熱を導出することもできる。その場合好ましくは、第2の反応器から流れS1)と蒸留のための排出物とを一緒の流れで取り出す。特別な一実施態様においては、第2の反応器から流れS1)を取り出さない。
本発明による方法による水素化の際に、アルデヒドは高収率でかつ高選択率で、相応するアルコールへと転化される。
水素化排出物は、主に、使用されるC3〜C20アルデヒドに相応するC3〜C20アルコールからなる。他の成分は、特に水、ジ(C3〜C20アルキル)エーテル、高沸点物質(例えばアセタール化、アルドール化、ティチェンコ反応からのもの)等である。以下で、他の成分に関して、低沸点物質(即ち、水素化の際に主生成物として得られるC3〜C20アルコールよりも易揮発性である成分)と高沸点物質(即ち、水素化の際に主生成物として得られるC3〜C20アルコールよりも難揮発性である成分)とを区別する。
アルコール蒸留
水素化排出物を、引き続き、慣用の当業者に公知の蒸留法により後処理することができる。
蒸留による後処理のための好適な装置には、蒸留塔、例えば棚段塔が含まれ、これにはバブルキャップ、シーブプレート、シーブトレイ、充填物、内部構造物、バルブ、側方取出口等が備えられていてよい。特に、側方取出口、返送口等が備えられていてよい隔壁塔が好ましい。蒸留に、2つ以上の蒸留塔からの組み合わせを使用することができる。さらに、薄膜式蒸発器、流下液膜式蒸発器、サンベイ式蒸発器等といった蒸発器やその組み合わせも好適である。
好ましい一実施態様において、水素化帯域からの排出物をまず脱気処理に供する。このために、この排出物を場合により冷却した後に好適な容器へ移して気相を分離することができる。これを、例えば熱の利用に供することができる。その後、脱気した水素化排出物を分別蒸留に使用する。
特別な一実施態様において、この分別蒸留を精留により行い、その際、
i)水素化帯域からの排出物を、場合によりガス状成分の分離後に、側方で第1の蒸留塔に導入し、
ii)第1の蒸留塔の塔頂で低沸点物質を取り出し、
iii)第1の蒸留塔の塔底生成物を、側方で第2の蒸留塔に導入し、
iv)第2の蒸留塔の塔頂でガス状の排出物を取り出し、流れS2)としてのこの排出物から熱を導出し、その際、気相と液相とに相分離が生じ、気相を排出し、液相を部分的に塔頂範囲で第2の蒸留塔へ返送し、かつ部分的に側方で第1の蒸留塔に供給し、
v)第2の蒸留塔から、側方で、第1の蒸留塔の塔底生成物の供給口の上方でかつ塔頂の下方で、精製されたC3〜C20アルコールを取り出し、
vi)第2の蒸留塔の塔底で、高沸点物質を含有する留分を取り出し、
vii)場合により第2の蒸留塔の塔底生成物をさらなる分離に供する。
2−エチルヘキサノールの製造
本発明による方法の特別な一実施態様において、n−ブチルアルデヒドを含む留分をエナール化反応に供し、このエナール化反応の際に得られた生成物混合物を接触水素化し、この水素化生成物を蒸留に供して2−エチルヘキサノールリッチな留分を得る。このような方法は当業者に公知であり、例えばUS5,227,544号に記載されており、その全内容を参照により本願明細書に援用する。
本発明を、以下の非限定的な実施例につき詳説する。
比較例1(n−ブチルアルデヒドの水素化):
水素化のために、フィードが液体のn−ブチルアルデヒドと純水素とからなる40m3反応器を使用した。蒸留塔内で粗製アルデヒド混合物を純成分であるn−ブチアルデヒドとイソブチルアルデヒドとに分離することにより、n−ブチルアルデヒドを得た。ブチルアルデヒド塔の蒸気消費は20〜30t/hである。水素化反応器に連続的に10t/hのn−ブチルアルデヒドと400kg/hの水素を出発物質として供給した。水素化反応器の冷却を外部冷却循環部内で行い、これを介して水素化の反応熱を空中及び冷却水に排出した。排出流の温度は反応器の出口で135℃であり、反応器への再進入の際には115℃である。
実施例2:
実施例1による反応器内で、外部冷却循環部をブチルアルデヒド分離塔の蒸発器のうちの1つに通すことによって、n−ブチルアルデヒド水素化の反応熱をこの分離塔のためのエネルギー源のうちの一つとして利用した。それにより、蒸気の節約分は4.2t/hである。
比較例3(2−エチルヘキセナールの水素化):
水素化のために、フィードが10t/hの液体の2−エチルヘキセナールと400の純水素とからなる反応器系を使用した。水素化反応器の冷却を外部冷却循環部内で行い、これを介して水素化の反応熱を空中又は冷却水に排出した。排出流の温度は反応器の出口で170℃であり、反応器への再進入の際には122℃である。
実施例4:
比較例3からの反応を実施例1による反応器内で実施し、外部冷却循環部をブチルアルデヒド分離塔の蒸発器のうちの1つに通すことによって、2−エチルヘキセナールの水素化の反応熱をこの分離塔のためのエネルギー源のうちの一つとして利用した。それにより、蒸気の節約分は5.5t/hである。
比較例5(n−ブタノールの精留):
純n−ブタノールの製造のために、フィードが予め易沸騰性物質の除去された粗製アルコールからなる蒸留塔を使用する。10t/hのフィードに対して、通常は4.7t/hの蒸気流が必要である。これによってこの塔に供給したエネルギー量を主に塔頂凝縮器を介して再度導出し、かつ冷媒に放出する。塔の形態に応じて、これを空気冷却器又は水冷却器を用いて行うことができる。
実施例6:
実施例5による蒸留塔について、蒸留塔の蒸気をブチルアルデヒド分離塔の蒸発器のうちの1つに直接通し、そこで凝縮させることにより、n−ブタノール蒸留の凝縮熱をこの分離塔のためのエネルギー源のうちの一つとして利用する。それにより、蒸気の節約分は4.5t/hである。

Claims (15)

  1. 飽和C3〜C20アルコールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法であって、少なくとも1種のC3〜C20アルデヒドを含有する水素化フィードを水素化帯域内で水素含有ガスの存在下に水素化し、この水素化帯域から排出物を取り出し、かつ少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供して飽和C3〜C20アルコールリッチな留分を得る方法において、
    − 水素化帯域から液体流S1)を取り出し、この流れから熱を導出し、かつこの流れを引き続き水素化帯域へ返送し、かつ/又は、
    − 少なくとも1つの蒸留塔の塔頂でガス状流S2)を取り出し、この流れから熱を導出し、かつこの流れを任意に引き続き蒸留へ返送し、
    その際、熱を流れS1)及び/又は流れS2)から間接的な熱交換により導出して、熱伝達のための補助媒体を使用せずに、加熱すべき物質流へと伝達させることを特徴とする方法。
  2. 3〜C20アルデヒドが、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、2−エチルヘキサナール、2−エチルヘキセナール、ノナナール、ノネナール、デカナール、デセナール、並びに、プロピレン三量体、プロピレン四量体、ブテン二量体、又はブテン三量体のヒドロホルミル化生成物から選択されている、請求項1に記載の方法。
  3. 3〜C20アルデヒドが、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、及びその混合物から選択されている、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 3〜C20アルデヒドの準備に、オレフィン出発材料のヒドロホルミル化が含まれる、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 同一の炭素原子数を有する少なくとも2種のC3〜C20アルデヒドを含有するアルデヒド混合物を分別蒸留に供して、1種のC3〜C20アルデヒドの大部分を含有する留分を取得し、この留分を水素化フィードとして使用する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物を分別蒸留に供して、n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とイソブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とを取得し、このn−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分及び/又はイソブチルアルデヒドの大部分を含有する留分を水素化フィードとして使用する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分を2つの部分留分に分け、第1の部分留分を水素化帯域内で水素含有ガスの存在下に水素化し、この水素化帯域から排出物を取り出し、少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供してn−ブタノールリッチな留分を取得し、かつ、第2の部分留分をエナール化反応に供し、このエナール化反応の際に得られた生成物混合物を接触水素化し、この水素化生成物を蒸留に供して2−エチルヘキサノールリッチな留分を得る、請求項6に記載の方法。
  8. エナール化反応の生成物を水素化する際に液体流S3)を取り出し、この流れS3)から熱を間接的な熱交換により導出して、熱伝達のための補助媒体を使用せずに、加熱すべき物質流へと伝達させ、かつこの流れS3)を引き続きエナール化反応の生成物の水素化へ返送する、請求項7に記載の方法。
  9. 流れS1)から導出した熱及び/又は流れS2)から導出した熱及び/又は流れS3)から導出した熱を、飽和C3〜C20アルコールの製造における物質流の加熱に使用する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 流れS1)から導出した熱及び/又は流れS2)から導出した熱及び/又は流れS3)から導出した熱を、分別蒸留すべきアルデヒド混合物の加熱に使用する、請求項5から7までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 流れS1)及び/又は流れS3)を、材料成分の分離除去なしに水素化帯域へ返送する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 流れS2)を熱交換の際に凝縮させる、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. n−ブタノール及び/又はイソブタノールの製造におけるヒートインテグレーションのための方法において、以下の工程:
    a)n−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物を分別蒸留に供して、n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とイソブチルアルデヒドの大部分を含有する留分とを得る工程、
    b1)工程a)からのn−ブチルアルデヒドの大部分を含有する流れを、水素化帯域H1)内で水素の存在下に水素化に供する工程、
    c1)任意に水素化帯域H1)から液体流S1c1)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを引き続き水素化帯域H1)へ返送する工程、
    d1)この水素化帯域H1)から排出物を取り出し、少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供してn−ブタノールリッチな留分を得る工程、
    e1)任意に少なくとも1つの蒸留塔の塔頂でガス状流S2e1)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを任意に引き続き蒸留へ返送する工程、
    及び/又は、
    b2)工程a)からのイソブチルアルデヒドの大部分を含有する流れを、水素化帯域H2)内で水素の存在下に水素化に供する工程、
    c2)任意に水素化帯域H2)から液体流S1c2)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを引き続き水素化帯域H2)へ返送する工程、
    d2)この水素化帯域H2)から排出物を取り出し、少なくとも1つの蒸留塔内での蒸留に供してイソブタノールリッチな留分を得る工程、
    e2)任意に少なくとも1つの蒸留塔の塔頂でガス状流S2e2)を取り出し、この流れを工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れから熱を導出し、かつこの流れを任意に引き続き蒸留へ返送する工程
    を実施するが、但し、工程c1)、e1)、c2)又はe2)のうち少なくとも1つが強制的に予定されていることを特徴とする方法。
  14. 工程a)において、n−ブチルアルデヒドの大部分を含有する留分を少なくとも部分的にエナール化反応に供し、このエナール化反応の際に得られた生成物混合物を接触水素化し、この水素化生成物を蒸留に供して2−エチルヘキサノールリッチな留分を得る、請求項13に記載の方法。
  15. エナール化反応の生成物を水素化する際に液体流S3)を取り出し、この流れS3)を工程a)において分別すべきn−ブチルアルデヒド/イソブチルアルデヒド混合物と一緒に熱交換器に通すことによりこの流れS3)から熱を導出し、かつこの流れS3)を引き続きエナール化反応の生成物の水素化へ返送する、請求項14に記載の方法。
JP2014560347A 2012-03-07 2013-03-06 C3〜c20アルデヒドの水素化及び蒸留におけるヒートインテグレーションのための方法 Pending JP2015513553A (ja)

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