JP2015512399A - 膵臓癌および関連するがんの5−アシル−6,7−ジヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンでの処置 - Google Patents

膵臓癌および関連するがんの5−アシル−6,7−ジヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンでの処置 Download PDF

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Abstract

膵臓癌細胞またはソニック・ヘッジホッグによって誘導される他のがん細胞の増殖の阻害方法が開示される。方法は、細胞を式(I)で表される5−アシル−6,7−ジヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンに曝露することを含む。

Description

連邦政府資金による研究の下での権利に関する声明
本発明は、米国国立衛生研究所により授与された、契約番号GM57966およびCA158474の下で政府の支援を受けて行われた。従って、米国政府は本発明において一定の権利を有する。
関連出願の相互参照
本出願は、2012年3月23日に出願された米国仮特許出願番号61/614954について優先権を主張するものであり、ここに、参照により本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、膵臓癌およびヘッジホッグタンパク質の異常な発現に関連する他の種類のがんを処置するのに有用な、5−アシル−6,7−ジヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンに関する。
膵臓癌は、世界でのがん死亡の四番目に最も一般的な原因であり、予後不良である。すべてのステージを合わせると、1年および5年の相対的な生存率はそれぞれ25%および6%であり、全体で80%超の個々人に相当する局所進行および転移性疾患の生存期間の中央値は、それぞれ約10ヶ月および6ヶ月である。これは、2012年に米国で43,920新症例および37,390死亡となると推定される。
ヘッジホッグ(Hh)およびソニック・ヘッジホッグ(Shh)は、胚発生の間に成長およびパターニングを媒介するシグナルタンパク質である。これらのタンパク質は、モルフォゲンとして作用し、長距離および短距離のシグナル伝達勾配を形成する。Hhは、ハエで発現し、一方脊椎動物は、3つのファミリーメンバー、すなわちソニック、インディアンおよびデザートを発現し、そのうちShhが最も研究されている。Shhは四肢発生、細胞の増殖および分化を調節する。成体組織において、異常なShhの発現もしくはシグナル伝達は、髄芽腫、基底細胞癌、肝臓、膵臓および泌尿器腫瘍を含む、多数のヒトがんの生合成に関与する(Pasca di Magliano, M., and Hebrok, M. (2003) Hedgehog signalling in cancer formation and maintenance, Nat Rev Cancer 3, 903-911を参照)。
ヘッジホッグタンパク質は、固有の一連の翻訳後プロセシング反応を経る。Shhの分泌経路を通って輸送する45kDaの前駆体として合成される。シグナル配列が除去されたあと、Shhは自己切断を受け、19kDaのN末端シグナル伝達分子であるShhNを生成する。この反応中に、コレステロールはShhNのC末端に結合される。また、ShhNのN−末端システイン残基がパルミトイル化により修飾される。ほぼすべての他の既知のパルミトイル化タンパク質とは異なり、パルミチン酸は、アミド結合を介してShhNのN末端へ結合される。HhおよびShhのパルミトイル化は、有効な長距離および短距離シグナル伝達に重要である。N末端CysのSerまたはAlaへの変異は、結果としてin vivoまたはin vitroでほとんどまたは全く活性を有しない変異体タンパク質を生じる。Shhへのパルミチン酸の結合は、マルチパス膜タンパク質Hhat(ヘッジホッグアシル転移酵素)によって触媒される。Hhatは膜結合型O−アシル転移酵素(MBOAT)ファミリーのメンバーである。MBOATファミリーメンバーの大部分は、長鎖脂肪酸の脂質のヒドロキシル基への転移を触媒するが、Hhatは、脂肪酸をタンパク質基質へ転移する3つのMBOATタンパク質の1つである。各場合において、基質タンパク質の脂肪酸修飾は、そのシグナル伝達作用に必須である。
正常な成体膵臓はShhを発現しない。しかし、異常なShhの発現が、成熟した膵臓で発生し得、そこで膵臓癌を促進する上で重要な役割を果たす(Morton, J. P., and Lewis, B. C. (2007) “Shh signaling and pancreatic cancer: implications for therapy?”, Cell Cycle 6, 1553-1557を参照)。Shhの異常発現は、膵臓癌細胞の増殖および膵臓上皮内新生物形成を誘導し、そして、ヘッジホッグシグナル伝達は、すべてのヒト膵臓癌における変更されたコア経路の1つである。膵臓癌のマウスモデルにより、Shhは活性化したK−Rasともに相乗的に機能して、腫瘍形成を促進および維持する一方で、Shhシグナル伝達が、膵臓癌の浸潤および転移を遮断することが明らかにされた(Olive et al.(2009) “Inhibition of Hedgehog signaling enhances delivery of chemotherapy in a mouse model of pancreatic cancer”, Science 324, 1457-1461およびFeldmann et al. (2007) “Blockade of hedgehog signaling inhibits pancreatic cancer invasion and metastases: a new paradigm for combination therapy in solid cancers”, Cancer Res. 67, 2187-2196を参照)。
膵臓癌を処置する新規治療薬に対する緊急の必要性がある。我々は、本明細書中にShhのパルミトイル化を遮断するHhat阻害剤を記載し、ひいては膵臓癌の有効な処置の機会を提供する。
本発明の化合物は、抗がん剤として有用であり、特にShh誘導性がん、例えば膵臓癌、胃癌、大腸癌、前立腺癌、骨肉腫および小細胞肺癌の処置において有用である。
一側面において、本発明は、式I
式中
およびRは、独立してH、ハロゲン、(C〜C)ヒドロカルビル、(C〜C)アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロから選択され、
は、(C〜C10)ヒドロカルビル、(C〜C)オキサアルキルおよびヘテロシクリルアルキルから選択され、および
は、H、メチル、ハロメチル、ジハロメチル、およびトリハロメチルから選択される
で表される化合物に関する。
別の側面において、本発明は、薬学的に許容し得る担体および式Iで表される化合物を含む医薬組成物に関する。
別の側面において、本発明は、Shh誘導性がんの処置方法であって、かかるがんを有する患者に治療有効量の式Iで表される化合物を投与することを含む前記方法に関する。
図1は、ShhおよびHhatが抑制された細胞と対照細胞とを比較した、腫瘍体積対時間を図示したグラフである。
図2は、Shhペプチドに組み込まれた放射性標識されたパルミチン酸残基の分あたりのカウント数を対照とともに化合物13および14の存在下および非存在下において示した棒グラフである。
図3は、化合物13の存在下および非存在下におけるヒト膵臓癌細胞の細胞カウントを示した棒グラフである。
組成物の側面において、本発明は、上述の式I
で表される化合物に関する。いくつかの態様において、Aは、ピロリジン、フラン、チオフェンおよびピリジンから選ばれる。いくつかの態様において、Rは、Hであってもよく、RはHまたはメチルであってもよい。他の態様において、Aはフェニルである。これらの態様において、Rは、フェニルのチエノ[3,2−c]ピリジンへの結合点に対してオルト位であってもよく、Rは、フェニルのチエノ[3,2−c]ピリジンへの結合点に対してパラ位であってもよい。そのような化合物は、式IIにより表される。
これらの化合物のいくつかにおいて、Rは、Hまたはメチルであってもよく、Rは、H、メチル、メトキシ、クロロおよびフルオロから選んでもよい。他において、RおよびRは、同一であってもよく、Hおよびハロゲンから選んでもよい。
いくつかの態様において、Rは(C〜C10)アルキル、(C〜C)オキサアルキルおよびヘテロシクリルアルキルから選択してもよい。いくつかの態様において、Rは、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)オキサアルキル、フラニル(C〜C)アルキル、チエニル(C〜C)アルキル、ピロリル(C〜C)アルキル、ピロリジニル(C〜C)アルキルおよびテトラヒドロフラニル(C〜C)アルキルから選択することができる。特定の例において、Rは、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、イソプロピル、シクロプロピル、アリルまたはフラニルメチルである。
いくつかの態様において、Rは水素である。
本明細書を通じて、用語および置換基はその定義を保持する。
アルキルは直鎖状または分岐状の飽和炭化水素構造を含むことが意図される。アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、S−およびt−ブチル、1−メチル−3−エチルオクチルなどが挙げられる。好ましいアルキル基は、C20以下のものである。
シクロアルキルは、本明細書における目的に関し、アルキルから区別され、3〜10個の炭素原子の環状炭化水素基を含む。シクロアルキル基の例としては、c−プロピル、c−ブチル、c−ペンチル、ノルボルニル、デカヒドロナフチルなどが挙げられる。
アルコキシまたはアルコキシルは、酸素を介して親構造に結合した直線状または分枝状配置の1〜8個の炭素原子の基を指す。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシが挙げられる。
アリールおよびヘテロアリールは、一般的には、O、N、またはSから選択される0〜3個のヘテロ原子を含有する5員または6員の芳香族環またはヘテロ芳香族環;O、N、またはSから選択される0〜3個のヘテロ原子を含有する二環式9員または10員の芳香族環系またはヘテロ芳香族環系;O、N、またはSから選択される0〜3個のヘテロ原子を含有する三環式13員または14員芳香族環系またはヘテロ芳香族環系を指す。本明細書に記載の態様において、環Aは、5員または6員芳香族環またはヘテロ芳香環、例えば、ベンゼン、ピロール、イミダゾール、ピリジン、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、フラン、ピリミジン、ピラジン、テトラゾールおよびピラゾールなどに限定される。
アリールアルキルは、親構造への結合点はアルキルを介してである、アルキル残基に結合したアリール環を意味する。例としては、ベンジル、フェネチルなどである。ヘテロアリールアルキルは、ヘテロアリール環に結合しているアルキル残基を意味する。例としては、例えばピリジニルメチル、ピリミジニルエチルなどが含まれる。
〜C10の炭化水素(または、置換基を記述するときは、ヒドロカルビル)は、唯一の元素成分としての水素と炭素から構成される直鎖状、分枝状、または環状残基を意味する。この用語は、アルキル、シクロアルキル、ポリシクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびそれらの組み合わせが含まれる。例としては、ベンジル、フェネチル、シクロヘキシルメチル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、アリル、カンホリルおよびナフチルエチルが含まれる。
オキサアルキルは、1または2個以上の炭素(およびそれらに付属した水素)が酸素によって置き換えられたアルキル残基を指す。例としては、メトキシプロポキシ、3,6,9−トリオキサデシルなどが含まれる。用語オキサアルキルは、当該分野で理解されるように意図され(American Chemical Societyから出版されたNaming and Indexing of Chemical Substances for Chemical Abstracts, 196を参照、ただし127(a)の制限はない)、すなわち、酸素がその隣接する原子に単結合を介して結合している化合物を指し(エーテル結合を形成する)、カルボニル基に見られるような二重結合した酸素を指すものではない。
特に断りのない限り、用語「炭素環」は、環原子がすべて炭素であるが、すべて酸化状態でない環系を含むことが意図される。そのため、(C〜C10)炭素環は、シクロプロパン、ベンゼン、シクロヘキセンなどの系を含む、非芳香族および芳香族系の両方を指し、(C〜C12)カルボポリサイクルはノルボルナン、デカリン、インダンおよびナフタレンなどの系を指す。炭素環は、別段限定されない場合には、単環、二環および多環を指す。
複素環は、1〜2個の炭素が酸素、窒素または硫黄などのヘテロ原子で置き換えられたシクロアルキルまたはアリール残基を意味する。ヘテロアリールはヘテロ環のサブセットを形成する。複素環の例には、ピロリジン、ピラゾール、ピロール、イミダゾール、インドール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキソール(置換基として生じる場合、通常はメチレンジオキシフェニルと呼ばれる)、テトラゾール、モルホリン、チアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサゾリン、イソキサゾール、ジオキサン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
本明細書中で使用される、用語「任意に置換された」は、「非置換または置換された」と交換可能に使用されてもよい。用語「置換された」は、特定の基において特定のラジカルとの1または2以上の水素原子の置き換えを指す。置換アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル等は、各残基における1または2以上のH原子が、ハロゲン、ハロアルキル、アルキル、アシル、アルコキシアルキル、ヒドロキシ低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ハロアルコキシ、オキサ、カルボキシ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、および/またはジアルキルアミノで置き換えられている、アルキル、アリール、シクロアルキル、またはヘテロシクリルを指す。一態様では、1個、2個または3個の水素原子は、特定のラジカルで置き換えられている。アルキルおよびシクロアルキルの場合、3つより多くの水素原子がフッ素で置き換えることができる。実際に、全ての利用可能な水素原子がフッ素で置き換えられ得る。
本明細書に記載の化合物は、置換基Rにおいて、二重結合を含有してもよく、また、幾何学的非対称の他の中心を含有してもよい。特に断りのない限り、該化合物は両方のEおよびZの幾何異性体を含むことが意図される。同様に、全ての互変異性形態もまた含まれることが意図される。化合物は、C−4での不斉中心を有し、置換基Rにおいて、追加の不斉中心を含有してもよく、それゆえ、絶対立体化学の観点から(R)−または(S)−として定義されてもよいエナンチオマー、ジアステレオマー、および他の立体異性体を生じてもよい。本発明は、すべてのそのような可能な異性体、ならびに、それらのラセミ体および光学的に純粋な形態を含むことを意味する。光学的に活性な(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を用いて製造するか、または慣用の技術を用いて分割してもよい。
本明細書で使用される、および当業者によって理解されるように、「化合物」の記載は、明示的にさらに限定しない限りは、その化合物の塩を含むことが意図される。特定の態様において、用語「式Iで表される化合物」は、化合物またはその薬学的に許容し得る塩を指す。
用語「薬学的に許容し得る塩」は、その対イオン(アニオン)が、無機酸および有機酸を含む薬学的に許容し得る無毒の酸から由来する塩を指す。本発明の化合物の塩のための好適な薬学的に許容し得る酸には、例えば、酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸(ベシル酸)、安息香酸、ホウ酸、酪酸、ショウノウ酸、ショウノウスルホン酸、炭酸、クエン酸、エタンジスルホン酸、エタンスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ギ酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフチレンスルホン酸、硝酸、オレイン酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、ピバル酸、ポリガラクツロン酸、サリチル酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、テオクラト酸およびp−トルエンスルホン酸が挙げられる。
本発明の化合物は、放射性標識形態で存在することができる、すなわち、化合物が自然界において通常見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を含有する1または2以上の原子を含有し得ることが認識されるであろう。あるいは、単一の構造の複数の分子は、自然界において見出される同位体比とは異なる同位体比で発生する少なくとも一つの原子を含んでいてもよい。水素、炭素、リン、フッ素、塩素、およびヨウ素の放射性同位体はそれぞれH、H、11C、13C、14C、15N、35S、18F、36Cl、125I、124Iおよび131Iを含む。これらの放射性同位体および/または他の原子の他の放射性同位体を含有する化合物は、本発明の範囲内にある。トリチウム、すなわちH、および炭素−14、すなわち14C放射性同位体は、製造および検出におけるそれらの簡便性のため、特に好ましい。同位体11C、13N、15O、124Iおよび18Fを含む化合物は、陽電子放射断層撮影法に良好に適合する。本発明の式Iで表される放射性標識化合物およびそれらのプロドラッグは、一般的に、当業者に周知の方法により製造することができる。好都合なことに、このような放射標識化合物は、非放射性標識試薬を容易に入手可能な放射性標識試薬で置換することによって、スキーム1および2に開示されている手順を実行することにより製造することができる。
本発明は多くの異なる形態での態様を許容するが、本発明の好ましい態様を示す。しかしながら、本開示は、本発明の原理の例示として考えられるべきであり、説明される態様へと本発明を限定することを意図しないと理解されるべきである。第一の側面において、本発明は化合物に関し、第二の側面において、本発明は医薬組成物に関し、第三の側面において、本発明は方法に関する。本発明の第二の側面および第三の側面の両方は、処置方法において、式Iで表されるいずれかのおよびすべての化合物の使用を想定する。しかしながら、特許法の特殊性のため、本発明者の発明概念の範囲とは何ら関係を有さないが、ある化合物は、予備調査から、化合物として特許請求することが不適格であるようである。したがって、例えば、Rがシクロプロピルであり、RがHであり、Aが、4−t−ブチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−メチルフェニル、2−メチルフェニル、4−クロロフェニル、フェニル、4−フルオロフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルである化合物が、既知であるようである。同様に、Rがシクロヘキシルであり、RがHであり、およびAが2−メチルフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルである化合物が既知であるようである。これらのすべての場合において、化合物は、有用性の開示なしに、ライブラリーのメンバーとしてのみで、ケミカルアブストラクツ(Chemical Abstracts)において開示される。それゆえ、これらの化合物は本発明の概念の一部でありつつも、それらは、化合物自体に対しての請求項からは除外される。特許請求の範囲に記載の属の特定のメンバーは、本願において本発明者らに特許可能でないことが、さらに審査する上で見出され得る。この事象において、出願人の特許請求の範囲の範囲から、のちに種を除外することは特許審査の作為と見なされるべきであり、発明者らの概念やその発明の説明を反映するものではない。本発明は、未だ公共の所有に入っていない属Iのメンバーのすべてを包含する。
式Iで表される化合物をそのままの化学物質として投与することが可能であり得るが、医薬組成物としてそれらを提供することが好ましい。さらなる側面によれば、本発明は、式Iで表される化合物またはそれらの薬学的に許容し得る塩または溶媒和物を、1または2以上のそれらの薬学的担体および任意に1または2以上の他の治療成分と共に含む医薬組成物を提供する。担体(単数または複数)は、製剤の他の成分と適合し、そしてレシピエントに有害でないという意味で、「許容可能」でなければならない。組成物は、経口、局所または非経口投与用に製剤化することができる。例えば、それらは、静脈内、動脈内、腹腔内、腫瘍内または皮下に投与することができる。
製剤は、経口、非経口(皮下、皮内、筋肉内、静脈内および関節内を含む)、直腸および局所投与に適したものが含まれる。化合物は、好ましくは経口的にまたは注射(静脈内、筋肉内、腹腔内、腫瘍内または皮下)によって投与される。患者に投与される化合物の正確な量は主治医の責任である。しかしながら、採用される用量は、患者の年齢および性別、処置される正確な障害、およびその重篤度を含む多くの因子に依存するであろう。また、投与経路は、状態およびその重篤度に依存して変化し得る。製剤は、便宜的に単回投与剤形(unit dosage form)で提供してもよく、薬学の分野で周知の任意の方法によって調製してもよい。一般に、製剤は、活性成分を均一かつ密に液体担体もしくは微粉化した固体担体またはその両方と会合させ、そしてその後、必要に応じて、生成物を所望の製剤に成形することによって調製される。
経口投与に適した本発明の製剤は、活性成分の所定量をそれぞれ含有するカプセル、カシェ剤または錠剤などの個別の単位として、粉末または顆粒として、溶液または水性液体または非水性液体中の懸濁液として、または水中油型液体エマルジョンまたは油中水型液体エマルジョンとして提供し得る。活性成分はまた、ボーラス、舐剤またはペーストとして提供してもよい。
錠剤は、任意に1または2以上の補助成分と共に、圧縮または成型することによって作製し得る。圧縮錠剤は、粉末または顆粒などの自由流動形態において、好適な機械で活性成分を圧縮し、任意に結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、潤滑剤、表面活性剤または分散剤と混合することによって調製することができる。成型錠剤は、好適な機械で、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を成型することによって作製することができる。錠剤は、任意にコーティングまたは刻み目を入れることができ、その中の活性成分の持続、遅延または制御放出を提供するように製剤化することができる。
非経口投与のための製剤としては、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤および意図するレシピエントの血液と製剤を等張にする溶質を含有してもよい、水性および非水性滅菌注射溶液が挙げられる。非経口投与のための製剤はまた、懸濁化剤および増粘剤を含み得る水性および非水性滅菌懸濁液が含まれる。製剤は、単回投与(unit dose)または反復投与(multiple dose)の容器、例えば密封したアンプルおよびバイアルにおいて提供することができ、そして使用の直前に滅菌液体担体、例えば、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存することができる。即時注射溶液および懸濁液は、滅菌粉末、顆粒および前記の種類の錠剤から調製することができる。
好ましい単回投与製剤は、本明細書で以下に記載する有効用量、またはそれらの適切な画分の活性成分を含有するものである。
特に上述した成分に加えて、本発明の製剤は、製剤のタイプを考慮して当技術分野において慣用の他の剤を含んでもよいことを理解すべきであり、例えば、経口投与に適したものは、フレーバー剤を含んでもよい。
本明細書で使用される、「処置」または「処置する」または「緩和する」または「寛解させる」は、本明細書において交換可能に使用される。これらの用語は、治療的利益および/または予防的利益を含むが、これらに限定されない、有益なまたは所望の結果を得るためのアプローチを指す。治療的利益により、処置される基礎疾患の根絶または寛解を意味する。また、治療的利益は、患者において改善がみられるものの、その患者がまだ基礎疾患に罹患しているような基礎疾患に関連する1または2以上の生理学的症状の根絶または改善により達成される。予防的利益のために、組成物は、この疾患の診断がなされていない場合でも、1または2以上の疾患の生理学的症状を報告する患者に投与してもよい。
有機化学者(すなわち当業者)によって利用される略語の包括的なリストは、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(Journal of Organic Chemistry)の各巻の第1号に出ている。典型的には、「略語の標準リスト(Standard List of Abbreviations)」と題する表に提示されているリストは、参照により本明細書に組み込まれる。
上述の方法および薬学的組成物において用いられる化合物は市販されているか、または当技術分野で既知のプロセスにより合成してもよい。一般に、合成は、スキーム1および2のように概略的に記載されてもよい。芳香族アルデヒドをピクテ−スペングラー条件下でアミノエチルチオフェンと反応させて、4−アリール−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンを提供する。あるいは、芳香族酸をアミノエチルチオフェンと反応させて、アミドを提供してもよく、アミドをビシュラー−ナピエラルスキー条件下で反応させて、4−アリール−6,7−ジヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンを提供してもよく、それは水素化ホウ素試薬で還元されて、4−アリール−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンを提供する。これら両方のルートは、Madsen et al. Bioorg. Med.Chem. 8, 2277-2289 (2000)に記載され、これは参照により本明細書に組み込まれる。
4−アリール−4,5,6,7−テトラヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンは次に、当技術分野、特にペプチド合成の分野において周知の多くの手段のいずれかによって、活性化されたグリシン誘導体(アシル成分)と反応させてもよい。かかる剤は、さまざまな種類のカルボジイミド、混合無水物、EEDQ、HATUなどが含まれる。また、適切な脱離基とカルボン酸を予備反応させて、活性化エステルを形成することも可能である。活性化エステルは、第二級アミンとの置換反応を経てアミドを形成することができるエステルを意味する。この用語は、電子吸引性置換基に隣接することにより「活性化」されたエステルを含む。例としては、フェノール類のエステル、特にペンタフルオロフェノールエステルなどの電気陰性に置換されたフェノールエステル、カルボジイミドとの相互作用から生じるものなどの、イソ尿素のO−エステル、N−ヒドロキシイミドおよびN−ヒドロキシヘテロ環のO−エステルが挙げられ、具体的な例としては、S−t−ブチルエステル、S−フェニルエステル、S−2−ピリジルエステル、N−ヒドロキシピペリジンエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、N−ヒドロキシフタルイミドエステルおよびN−ヒドロキシベンゾトリアゾールエステルが挙げられる。また、カルボキシル基を予備反応によって活性化して、酸塩化物およびフッ化物などのハロゲン化アシルを提供し得る。
縮合中、活性化されたグリシンは、通常、ペプチド分野で既知の一般的な保護基の1つR10で保護される。保護基は、存在する場合、次いで、好適な開裂剤で開裂され、5−アシル−6,7−ジヒドロチエノ[3,2−c]ピリジンを提供する。アミンのための保護基は、化学分野の標準的教科書、例えばT.W.Greene and P.G.M.Wutsによる有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)[John Wiley & Sons, New York, 1999]などにおいて議論され、これを参照により本明細書に組み込む。特に注目を集めるのは、「アミノ基の保護(Protection for the Amino Group)」という題名の章(494〜614頁)である。一般的な保護基としては、t−Boc、Fmocなどが挙げられる。t−Bocの開裂は、酸、通常はトリフルオロ酢酸で処理することによって達成され、Fmocの開裂は、通常、ピペリジンまたはテトラブチルアンモニウムフルオリドなどの求核試薬で処理することにより達成される。
14例の属Iで表される化合物を、以下に記載されるプロトコルに従って製造および試験した。
ヨード−パルミチン酸塩の[125I]NaIでの放射性ヨウ素化およびCoAシンテターゼを使用した125I−ヨード−パルミトイルおよび3H−パルミトイルCoA誘導体の合成は、Berthiaume, L., et al. “Synthesis and use of iodo-fatty acid analogs”. Methods Enzymol. 250, 454-466 (1995)およびPeseckis, S.M., et al. (1993) “Iodinated fatty acids as probes for myristate processing and function. Incorporation into pp60v-src”. J. Biol. Chem. 268, 5107-5114に記載されるように実行された。精製した125I−ヨード−パルミトイルCoAおよびH−パルミトイルCoAの最終濃度は、パルミトイルCoAの吸光係数を用いて260nmでの吸光度から決定した。
細胞ベースのアッセイを使用してShhシグナルパルミトイル化をモニターした。Shh、FynまたはShhGFP融合およびHhatを発現するCOS−1細胞を、2%の透析ウシ胎仔血清を含有するDMEM中で1時間飢餓状態にし、次いで10〜20μCi/mLの[125I]IC16とともに培養するか、または4時間37℃で飢餓状態にした。細胞を2mlの氷冷STE(100mMのNaCl、10mMのTris、1mMのEDTA[pH7.4])で二回洗浄し、500μlのRIPA緩衝液(150mMのNaCl、50mMのTris、pH7.4、1%TritonX−100、0.5%デオキシコール酸ナトリウム、0.1%SDS、1mMのEDTA)中で溶解した。溶解物は、T100.2ローター(Beckman, Fullerton, CA)の中で100,000×g15分間の超遠心分離により清澄化した。タンパク質レベルはSDS−PAGEおよびウェスタンブロット分析によって決定した。免疫沈降を、清澄化した溶解物を5μlの適切な抗体および50μlのタンパク質A/G+アガロースビーズ(Santa Cruz Biotechnology)とともに、4℃で16時間培養することにより実施した。ビーズを500μlのRIPA緩衝液で2回洗浄した。最終ビーズペレットを、40mMのDTTを含有する40μlの2×SDS−PAGE試料緩衝液中に再懸濁した。免疫沈降した試料を、12.5%SDS−PAGEゲル上で泳動し、乾燥し、2〜3日間蛍光イメージングにより露光した。画面情報を、FLA−7000蛍光イメージャー(phosphorimager)(Fuji)で分析した。ラベリングは、重複して実施し、三回繰り返した。ヒドロキシルアミン処理のために、ゲルは、1MのTrisまたはヒドロキシルアミンのいずれかにpH8.0で1時間浸した後、乾燥し、上記のように分析した。
組換えのShhの発現および精製をBuglino, J.A. and Resh, M.D. “Hhat is a palmitoylacyl transferase with specificity for N-palmitoylation of sonic hedgehog”. J. Biol. Chem. 283, 22076-22088 (2008)およびBuglino, J.A. and Resh, M.D. “Identification of conserved regions and residues within Hedgehog acyltransferase critical for palmitoylation of Sonic Hedgehog”. PLoS One 5, e11195 (2010)に記載されるように実行した。24残基のすぐ上流にエンテロキナーゼ切断部位を有するN末端6XHisタグ付ヒトShh24−197を、Shhの全長をテンプレートとして使用して増幅した。精製したPCR産物をNcoIおよびBamHIで連結し、PET19b(Novagen)で切断した。C24SとC24Aコンストラクトは、QuickChange突然変異誘発キットを使用した部位特異的な変異誘発により生成された。全ての突然変異を、配列決定によって確認した。Hisタグ付Shh24−197コンストラクトをE.coli BL21(DE3)コドンプラス(Novagen)において発現させ、Ni−NTA−アガロース樹脂(Qiagen)上で精製し、エンテロキナーゼ(New England Biolabs)の存在下で透析した(20mMのTris−HCl、pH8.0、350mMのNaCl、1mMのβ−メルカプトエタノール)。透析した生成物を、スーパーデックス75カラム(GE Heathcare)上でのサイズ排除クロマトグラフィーによりさらに精製した。サイズ排除クロマトグラフィー後のプールした画分を20mMのHEPES、pH7.3、100mMのNaCl、1mMのDTT中で3.0〜3.5mg/mlまで濃縮した。タンパク質濃度を、DCタンパク質アッセイ(BioRad)を使用して測定した。野生型および変異型の両方のタンパク質のN−末端をエドマン分解により確認した。
HhatHAFlagHisを次のように精製した。20×100mmプレートの293FT細胞を、HhatHAFlagHisまたはpcDNA3.1空ベクターでトランスフェクトした。トランスフェクション後48時間、細胞を氷上に置き、5mlの氷冷STEで二度洗浄し、次に、プレートあたり5mlのSTEの中へ掻き取った。細胞を1000×gで10分間の遠心分離によってペレット化した。細胞ペレットを8mlの冷低張溶解緩衝液(0.2mMのMgCl2、10mMのHEPES、pH7.3)中に再懸濁した。氷上で15分培養した後、細胞をダウンス型ホモジナイザー中でタイトフィットの乳棒を用いた30往復工程により溶解した。溶解後、2mlの1.25Mスクロースを加え、10mlの全細胞溶解物を得た。溶解物を、Ti70.1固定角ローター(Beckman)の中で100,000×g45分間の超遠心分離によって可溶性(S100)および膜(P100)画分に分離した。遠心分離後、上清を保存し、P100ペレットを0.25Mスクロースを加えた10mlの低張溶解緩衝液に再懸濁し、上記のように再遠心分離した。得られた上清を、最初の回転からの上清と合わせ、合計20mlのS100とした。P100膜は再び10ml低張溶解緩衝液+.25Mスクロース中に再懸濁し、上記のように再遠心分離した。上清を捨て、ペレットを10mlの洗浄/可溶化緩衝液(20mMのHEPES、pH7.3、350mMのNaCl、1%オクチルグルコシド、1%グリセリン)に再懸濁し、1時間氷上でインキュベートし、次いで100,000×gで遠心分離した。得られたペレットを捨て、上清(界面活性剤可溶性画分)を15mlのチューブに移し、500mlのフラグM2樹脂(Sigma)を添加した。1時間のインキュベーション後、フラグ樹脂を1000×gでの遠心分離によりペレット化し、5mlの可溶化/洗浄緩衝液で4回洗浄した。HhatHAFlagHisは、300ng/mlの3xFlagPeptideを補充した1.5mlの可溶化/洗浄緩衝液で溶出した。精製されたサンプルを濃縮し、緩衝液を20mMのHEPES、pH7.3、100mMのNaCl、1%オクチルグルコシド、1%グリセロール中において0.5〜1.0mlの最終容積になるように交換した。タンパク質濃度を、DCタンパク質アッセイを用いて決定した。最終フラグ溶出液の濃度は193045cm−1−1の吸光係数を使用して280nmでの吸光度から決定した。最終精製画分の試料を、SDS−PAGEおよび銀染色にかけた。
In vitroパルミトイル化を、Buglino, J.A. and Resh, M.D. “Hhat is a palmitoylacyl transferase with specificity for N-palmitoylation of sonic hedgehog”. J. Biol. Chem. 283, 22076-22088 (2008)に従ってアッセイした。in vitroアッセイは、20mMのHEPES、pH7.3、100mMのNaCl、1%オクチルグルコシド、1%グリセロール中の10μLのHhatHAFlagHisを10μlの組換えShh(20mMのMES、pH6.5、1mMのEDTA、1mMのDTT中に0.2〜0.4mg/mL)とインキュベートすることにより行い、続いて30μLの反応緩衝液(167mMのMES、pH6.5、1.7mMのDTT、0.083%TritonX−100、167μM125I−ヨード−パルミチン酸CoA)を添加した。反応は、40mMのDTTが入った50μLの2×試料緩衝液を添加することによって停止させた。クマシーブルーで染色したサンプルを、12.5%SDS−PAGEゲル上で電気泳動し、乾燥させ、蛍光メージャーで12−18時間露光した。蛍光イメージング後、各Shhを含有するゲルのバンドを切り出した。125I−ヨード−パルミチン酸塩の取り込みは、パーキンエルマーガンマカウンターで計数することによって測定した。125I−ヨード−パルミチン酸塩のShhへの非酵素的取り込みを、整合させたpcDNA3.1モック精製コントロールからのカウントの減算により補正した。
Shhの最初の10アミノ酸(CGPGRGFGKR)に対応するC末端ビオチン化ペプチド、N末端アセチル化Shh(アセチル−CGPGRGFGKR)およびC24A Shh(AGPGRGFGKR)は、スローン・ケタリング マイクロケミストリー コア ファシリティー(Sloan-Kettering Microchemistry Core Facility)により合成した。精製したペプチドは、最終のShhペプチド濃度を100μMにした以外、上記のようにin vitroでパルミトイル化した。インキュベーション後、400μLのRIPA緩衝液および50μlのストレプトアビジン−アガロースビーズを加え、混合物を連続的に混合しながら4℃で1時間インキュベートした。ビオチン化ペプチドを、1000×gで5分間の遠心分離によりペレット化した。ペレットを500mLのRIPA緩衝液で2回洗浄した。125I−ヨード−パルミチン酸塩取り込みはガンマ計数により測定した。サンプルは、1MのTris、pH8.0、またはヒドロキシルアミン、pH8.0のいずれかの中、室温で1時間インキュベートし、RIPA緩衝液中で2回洗浄した。
ヒト膵臓癌細胞におけるShhおよびHhatのノックダウンを示すために、ヒトShhまたはHhatに対するshRNAを、pLKO1ベクター中へクローニングした。ヒト膵臓癌細胞株Panc1およびAsPC1をトランスフェクトし、ピューロマイシン中で10〜14日間選択した。ShhおよびHhatmRNAレベルの分析は、RT−qPCRにより行った。結果は、ShhまたはHhatいずれかのノックダウンが両方の足場依存性および足場非依存性細胞増殖を阻害することを証明した。
異種移植実験を、動物プロトコル#11−02−003の下で行った。Panc−1細胞を、またはShh、Hhatまたはスクランブル(Scr)対照に対するshRNAをコードするpLKO.1でトランスフェクトした。pLKO.1は、複製しないレンチウイルスベースのベクター(Open Biosystems)であり、自己不活性化され、組織培養細胞にサイレンシングshRNAを送達するように設計されている。細胞は、指定された遺伝子のノックダウンを可能にするために、10日間組織培養で増殖させた。細胞のアリコートをRT−qPCR分析により分析し、>80%のShhまたはHhatのノックダウンが達成されたことを確かめた。pLKO.1で処理しなかったPanc−1細胞の別の培養物(Untr)は、腫瘍成長に対するpLKO.1の任意の影響のための対照として保持した。1500万のPanc−1細胞を、無胸腺(ヌード)雌マウスの側腹部に注射した。腫瘍測定を、週に2回、測径器で測定し、プロットした。結果を図1に示す。71日間の終わりに、ShhまたはHhat枯渇細胞における腫瘍体積は、対照の30%未満であり、ShhまたはHhatの阻害と腫瘍抑制との相関を示した。
Hhat活性アッセイ:5μlの10mMのMES、pH6.5の緩衝液は、サーモマルチドロップコンビディスペンサーを用いて384ウェル白色/透明底プレート(Greiner Bio-One, Kremsmuenster, Austria)の各ウェル内に分注した。化合物(12.5μMの最終濃度)は、ヤヌス「Varispan」自動シリンジピペットを用いて分注した。次に、HA−Hhatトランスフェクト293FT細胞からのP100膜3μLを、サーモマルチドロップコンビディスペンサーで分注し、室温で20分間インキュベートした。反応は、12μLの反応緩衝液(167mMのMES、pH6.5、2mMのDTT、0.083%TritonX−100、8.3μMの125I−ヨード−パルミトイルCoA、5.21μMのShhビオチン化ペプチド)の添加によって開始した。室温で1時間インキュベーションした後、反応を、70μLのSPAビーズ溶液(RIPA緩衝液中7.14mg/mL)の添加によって停止させ、信号をMicrobeta Trilux readerで検出した。各プレートは、高値対照(DMSOのみ)および低値対照(0.125%TFAの最終濃度)の列を含む。各実験点の阻害率は、式:[(高値対照化合物)/(高値対照−低値対照)]×100によって決定した。
ヒト膵臓腺癌細胞アッセイ:5000AsPC1(ヒト膵臓腺癌)細胞を、サーモマルチドロップコンビディスペンサーを用いて384ウェル黒色/透明底組織培養プレート(Greiner Bio-One, Kremsmuenster, Austria)の各ウェルに播種した。プレートを24時間37℃でインキュベートし、そして化合物が、ヤヌス「Varispan」自動シリンジピペットを用いて50μMの最終濃度で分注した。高値対照(DMSOのみ)および低値対照(細胞培地のみ)列を各プレートに含めた。48時間のインキュベーション後、アラマーブルー(Invitrogen)を1:100の比率で各ウェルに添加した。4時間後、細胞の生存率は、Perkin-Elmer EnVisionプレートリーダーで蛍光を測定することによって評価した。
試験した化合物および所見された有効性は以下のとおりであった:
化合物13および14のそれぞれ(20μM)は、上述したように125I−ヨードパルミトイルCoA+Shhペプチドの飽和濃度の存在下で、精製されたHhatとともにインキュベートした。放射性標識ペプチドは、ストレプトアビジンアガロースでプルダウンされ、ペプチドに取り込まれたカウント毎分(cpm)は、ガンマカウンターで定量した。図2に示すように、化合物13および14は、cpmにおいて75%を超える減少を示すHhat活性の優れた阻害剤である。
化合物13は、ヒト膵臓腺癌細胞アッセイで試験した。結果を図3にグラフに示す。それは10μMで6日目にヒト膵臓癌細胞の増殖を50%減少させた。それは20μMで6日目にヒト膵臓癌細胞の増殖を70%まで減少させた。
IC50値は、精製された酵素、0.7μMのShhN組換えタンパク質および18μMの125I−ヨードパルミトイルCoAを使用して、飽和基質濃度でのin vitroのHhat活性アッセイにおける化合物13(RU−SKI101)および化合物14(RU−SKI201)に対して生成した。試料を、インキュベートし、ShhNタンパク質への取り込みを定量した。各実験を2回繰り返した。化合物13のIC50値は2.05μMであり、化合物14については0.68μMであった。

Claims (19)


  1. 式中
    およびRは、独立してH、ハロゲン、(C〜C)ヒドロカルビル、(C〜C)アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロから選択され、
    は、(C〜C10)ヒドロカルビル、(C〜C)オキサアルキルおよびヘテロシクリルアルキルから選択され、
    は、H、メチル、ハロメチル、ジハロメチル、およびトリハロメチルから選択され、および
    Aは、フェニルまたは5員もしくは6員の芳香族複素環であり、
    但し、
    (a)Rがシクロプロピルであり、RはHであり、およびAはフェニルであるときには、R、RおよびAの組み合わせは4−t−ブチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−メチルフェニル、2−メチルフェニル、4−クロロフェニル、フェニル、4−フルオロフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルを生じることはできず、および
    (b)Rがシクロヘキシルであり、RはHであり、およびAはフェニルであるときには、R、RおよびAの組み合わせは、2−メチルフェニルまたは2,4−ジクロロフェニルを生じることはできない
    で表される化合物。
  2. 薬学的に許容し得る担体および式
    式中
    およびRは、独立してH、ハロゲン、(C〜C)ヒドロカルビル、(C〜C)アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロから選択され、
    は、(C〜C10)ヒドロカルビル、(C〜C)オキサアルキルおよびヘテロシクリルアルキルから選択され、
    は、H、メチル、ハロメチル、ジハロメチル、およびトリハロメチルから選択され、および
    Aは、フェニルまたは5員もしくは6員の芳香族複素環である、
    で表される化合物を含む医薬組成物。
  3. Aが、ピロリジン、フラン、チオフェンおよびピリジンから選ばれる、請求項1または2に記載の化合物または組成物。
  4. がHであり、およびRがHまたはメチルである、請求項3に記載の化合物または組成物。
  5. Aがピリジンである、請求項4に記載の化合物または組成物。
  6. Aがフェニルである、請求項1または2に記載の化合物または組成物。
  7. がフェニルのチエノ[3,2−c]ピリジンへの結合点に対してオルト位であり、およびRがフェニルのチエノ[3,2−c]ピリジンへの結合点に対してパラ位である、請求項6に記載の化合物または組成物。
  8. がHまたはメチルであり、およびRがH、メチル、メトキシ、クロロおよびフルオロから選ばれる、請求項7に記載の化合物または組成物。
  9. およびRが同じであり、かつHおよびハロゲンから選ばれる、請求項7に記載の化合物または組成物。
  10. が(C〜C10)アルキル、(C〜C)オキサアルキルおよびヘテロシクリルアルキルから選択される、請求項1または2に記載の化合物または組成物。
  11. が(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)オキサアルキル、フラニル(C〜C)アルキル、チエニル(C〜C)アルキル、ピロリル(C〜C)アルキル、ピロリジニル(C〜C)アルキルおよびテトラヒドロフラニル(C〜C)アルキルから選ばれる、請求項1または2に記載の化合物または組成物。
  12. が(C〜C)アルキル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシプロピル、イソプロピル、シクロプロピル、アリルおよびフラニルメチルから選ばれる、請求項11に記載の化合物または組成物。
  13. が水素である、請求項1または2に記載の化合物または組成物。
  14. が、フェニルのチエノ[3,2−c]ピリジンへの結合点に対してメタ位である、請求項1または2に記載の化合物または組成物。
  15. がメチルであり、およびRが水素である、請求項14に記載の化合物または組成物。
  16. Shh誘導性がんを有する患者の処置方法であって、治療有効量の式
    式中
    およびRは、独立してH、ハロゲン、(C〜C)ヒドロカルビル、(C〜C)アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノおよびニトロから選択され、
    は、(C〜C10)ヒドロカルビル、(C〜C)オキサアルキルおよびヘテロシクリルアルキルから選択され、
    は、H、メチル、ハロメチル、ジハロメチル、およびトリハロメチルから選択され、および
    Aは、フェニルまたは5員もしくは6員の芳香族複素環である、
    で表される化合物を前記患者に投与することを含む、前記方法。
  17. がんが、膵臓癌、胃癌、大腸癌、前立腺癌、骨肉腫および小細胞肺癌から選ばれる、請求項16に記載の方法。
  18. Shh誘導性がんの処置のための医薬の製造のための、請求項1または2に記載の化合物または組成物の使用。
  19. がんが膵臓癌、胃癌、大腸癌、前立腺癌、骨肉腫および小細胞肺癌から選ばれる、請求項18に記載の使用。
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