JP2015233034A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体基板の割れを防ぎ、半導体基板の厚みバラツキとデバイス部の形状異常を低減することができる半導体装置の製造方法を得る。
【解決手段】互いに対向する第1主面および第2主面を持つ半導体基板1の第1主面側にデバイス部2を形成する。次に、半導体基板1の第1主面側にデバイス部2を囲繞するように、第1主面からの高さがデバイス部2よりも高い段差部3を形成する。次に、デバイス部2と段差部3を覆うように樹脂部材4を塗布する。次に、デバイス部2上の樹脂部材4を切削せずに段差部3上の樹脂部材4を切削する。次に、第2主面から半導体基板1を研削して薄厚化する。次に、半導体基板1を薄厚化した後に樹脂部材4を除去する。
【選択図】図1
【解決手段】互いに対向する第1主面および第2主面を持つ半導体基板1の第1主面側にデバイス部2を形成する。次に、半導体基板1の第1主面側にデバイス部2を囲繞するように、第1主面からの高さがデバイス部2よりも高い段差部3を形成する。次に、デバイス部2と段差部3を覆うように樹脂部材4を塗布する。次に、デバイス部2上の樹脂部材4を切削せずに段差部3上の樹脂部材4を切削する。次に、第2主面から半導体基板1を研削して薄厚化する。次に、半導体基板1を薄厚化した後に樹脂部材4を除去する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体基板を研削して薄厚化する工程を備える半導体装置の製造方法に関する。
LSIやメモリの性能向上や低価格化のために半導体装置の高密度・高集積化が求められている。そのためには、半導体装置の微細化だけでなく、素子どうしを接続する配線の微細化も重要である。しかし、配線の微細化は抵抗値の増大を引き起こしてしまう。この問題を回避しつつ更なる高密度・高集積化を進めていくために3次元実装技術が発展してきている。半導体装置を積層するためには、各半導体装置が形成された半導体基板を薄厚化する必要がある。
また、風力発電や自動車、家庭用家電製品などの様々な電力機器向けに用いられる電力制御用途のインバータ装置には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等のパワーデバイスと呼ばれる半導体装置が用いられており、これらパワーデバイスの性能向上や低価格化を実現する方法の一つとして半導体基板の薄厚化が用いられている。
一般的な半導体基板の薄厚化方法では、半導体装置が形成された半導体基板の第1主面上に保護テープを貼り付け、半導体基板の第2主面を機械的に研削した後、研削により生じた破砕層をドライプロセスやウェットプロセスにより除去する。また、薄厚化時の表面保護方法として、保護テープを貼り付ける方法だけでなく、樹脂部材をスピンコートにて形成する方法がある。しかし、半導体基板の第1主面の凹凸を保護テープや樹脂部材で緩和しきれず、第2主面を研削する際に半導体基板の厚みがバラつき、半導体基板が割れてしまうこともあった。特にパワーデバイスではデバイス部を囲繞するように段差部を設けるため、第1主面の凹凸が大きくなり、問題が顕著である。そこで、これらの表面保護膜に対して熱処理や切削平坦化を施すことで凹凸を緩和し、研削時の基板割れを防止することが提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかし、樹脂部材を表面保護膜とした場合、樹脂部材の切削によりデバイス部に物理的圧力が加わってデバイス部の微細パターンに歪みが生じ、デバイス部の形状異常が発生するという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は半導体基板の割れを防ぎ、半導体基板の厚みバラツキとデバイス部の形状異常を低減することができる半導体装置の製造方法を得るものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、互いに対向する第1主面および第2主面を持つ半導体基板の前記第1主面側にデバイス部を形成する工程と、前記半導体基板の前記第1主面側に前記デバイス部を囲繞するように、前記第1主面からの高さが前記デバイス部よりも高い段差部を形成する工程と、前記デバイス部と前記段差部を覆うように樹脂部材を塗布する工程と、前記デバイス部上の前記樹脂部材を切削せずに前記段差部上の前記樹脂部材を切削する工程と、前記樹脂部材を切削した後に前記第2主面から前記半導体基板を研削して薄厚化する工程と、前記半導体基板を薄厚化した後に前記樹脂部材を除去する工程とを備えることを特徴とする。
本発明では段差部上の樹脂部材を切削して平坦化することにより、第2主面から半導体基板を研削して薄厚化した際の半導体基板の割れを防ぎ、半導体基板の厚みバラツキを低減することができる。また、デバイス部上の樹脂部材を切削しないことにより、切削によるデバイス部への物理的圧力を低減してデバイス部の形状異常を低減することができる。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照して説明する。同じ又は対応する構成要素には同じ符号を付し、説明の繰り返しを省略する場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法のフローチャートである。図2〜7は本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法のフローチャートである。図2〜7は本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図2に示すように、互いに対向する第1主面および第2主面を持つ半導体基板1の第1主面側にデバイス部2を形成する。デバイス部2は、P型半導体、N型半導体、酸化膜、金属膜などで構成された微細パターンを有し、例えばIGBTやMOSFETなどのトランジスタ等である。そして、半導体基板1の第1主面側にデバイス部2を囲繞するように、段差部3を形成する(ステップS1)。段差部3はポリイミドなどの絶縁膜、ポリシリコン、金属膜などで構成されている。段差部3の第1主面からの高さはデバイス部2よりも高い。
次に、図3に示すように、デバイス部2と段差部3を覆うように樹脂部材4をスピンコーティングにより塗布する(ステップS2)。次に、図4に示すように、樹脂部材4を熱処理により硬化させて樹脂部材4の表面の凹凸を緩和させる(ステップS3)。このとき、デバイス部2上の樹脂部材4の厚みが段差部3の厚みよりも薄いことが望ましい。
次に、図5に示すように、デバイス部2上の樹脂部材4を切削せずに段差部3上の樹脂部材4を切削する(ステップS4)。この際に段差部3を樹脂部材4から露出させないことにより、樹脂部材4に表面保護膜としての機能を持たせることができる。
次に、図6に示すように、樹脂部材4を切削した後に第2主面から半導体基板1を研削して所望の厚みまで薄厚化する(ステップS5)。その後、図7に示すように樹脂部材4を除去する(ステップS6)。
本実施の形態では、段差部3上の樹脂部材4を切削して平坦化することにより、第2主面から半導体基板1を研削して薄厚化する際の半導体基板1の割れを防ぎ、半導体基板1の厚みバラツキを低減することができる。また、デバイス部2上の樹脂部材4を切削しないことにより、切削によるデバイス部2への物理的圧力を低減してデバイス部2の形状異常を低減することができる。
実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法のフローチャートである。図9〜11は本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図8は、本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法のフローチャートである。図9〜11は本発明の実施の形態2に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、実施形態1と同様のステップS1,S2を行う。次に、図9に示すように、樹脂部材4の硬化温度より低い温度での熱処理により樹脂部材4の焼き締めを行う(ステップS7)。次に、図10に示すように、実施の形態1と同様にデバイス部2上の樹脂部材4を切削せずに段差部3上の樹脂部材4を切削する(ステップS4)。
次に、図11に示すように樹脂部材4を切削した後に熱処理により硬化させて樹脂部材4の表面の凹凸を緩和させる(ステップS8)。その後、実施の形態1と同様のステップS5,S6を行う。
本実施の形態では、切削した樹脂部材4を熱処理により硬化させる。これにより、樹脂部材4の表面の切削痕を光学的に無視できる程度に平坦化できるため、半導体基板1の第1主面上に形成されたアライメントマークなどのパターンの認識率を向上させることができる。
また、実施の形態1,2において樹脂部材4を熱処理により硬化させる際に、樹脂部材4の熱収縮によりデバイス部2および段差部3への応力が発生する。この応力がデバイス部2および段差部3の降伏応力よりも低くなるように設計することで、デバイス部2および段差部3の変形を防ぐことができる。
なお、半導体基板1は、珪素によって形成されたものに限らず、珪素に比べてバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体によって形成されたものでもよい。ワイドバンドギャップ半導体は、例えば、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、又はダイヤモンドである。このようなワイドバンドギャップ半導体によって形成された半導体装置は、耐電圧性や許容電流密度が高いため、小型化できる。この小型化された装置を用いることで、この装置を組み込んだ半導体モジュールも小型化できる。また、装置の耐熱性が高いため、ヒートシンクの放熱フィンを小型化でき、水冷部を空冷化できるので、半導体モジュールを更に小型化できる。また、装置の電力損失が低く高効率であるため、半導体モジュールを高効率化できる。
1 半導体基板、2 デバイス部、3 段差部、4 樹脂部材
Claims (5)
- 互いに対向する第1主面および第2主面を持つ半導体基板の前記第1主面側にデバイス部を形成する工程と、
前記半導体基板の前記第1主面側に前記デバイス部を囲繞するように、前記第1主面からの高さが前記デバイス部よりも高い段差部を形成する工程と、
前記デバイス部と前記段差部を覆うように樹脂部材を塗布する工程と、
前記デバイス部上の前記樹脂部材を切削せずに前記段差部上の前記樹脂部材を切削する工程と、
前記樹脂部材を切削した後に前記第2主面から前記半導体基板を研削して薄厚化する工程と、
前記半導体基板を薄厚化した後に前記樹脂部材を除去する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記樹脂部材を切削する前に、前記樹脂部材を熱処理により硬化させて前記樹脂部材の表面の凹凸を緩和させる工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記樹脂部材を切削する前に、前記樹脂部材の硬化温度より低い温度での熱処理により前記樹脂部材の焼き締めを行う工程と、
前記樹脂部材を切削した後に熱処理により硬化させて前記樹脂部材の表面の凹凸を緩和させる工程を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記樹脂部材を切削する際に前記段差部を前記樹脂部材から露出させないことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記樹脂部材を熱処理により硬化させる際に前記樹脂部材の熱収縮により発生する前記デバイス部および前記段差部への応力が前記デバイス部および前記段差部の降伏応力よりも低いことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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-
2014
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