JP2015232209A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
Description
この作業機は、走行装置上に上下方向の旋回軸心回りに旋回自在に搭載された機体を有する。この機体は、底部を構成するフレーム基板上に補強部材や機器取付部材等を溶接等によって固定してなる機体を有する。
機体の後部にはエンジンが左右方向に横置き配置されて搭載されている。このエンジンの前後には防振マウントが設けられ、この防振マウントはフレーム基板上に立設固定されたエンジン支持台に取り付けられている。
前記油圧ポンプからコントロールバルブに至る作動油デリバリー用の油圧ホースは、油圧ポンプの前側で左側から右側へと湾曲状に曲げられてエンジンの前側を通って右方に向けて配設されると共に、エンジンの右側で湾曲状に曲げられてコントロールバルブへと配設されている。
このような場合、前記油圧ホースをエンジンの後側を通して配設することにより、油圧ホースの最小曲げ半径を大きくすることができるが、該油圧ホースをエンジンの後側を通して配設した場合、該油圧ホースは、エンジンの後側の防振マウントを取り付けるための後側のエンジン支持台の前方に配設される。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み、重量バランスを良好に保ちながら油圧ホースをエンジンの後側に配設することができる作業機を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、後部にエンジンが搭載された機体を有し、この機体に、エンジンの前後に設けた防振マウントを取付支持するエンジン支持台を設け、前記機体の左右一側に各種油圧機器を制御するコントロールバルブを配置すると共に、該機体の左右他側のエンジン側部に油圧ポンプを設け、油圧ポンプからコントロールバルブへと油圧ホースが配設された作業機であって、
エンジンの後側の防振マウントを取り付けるための後側のエンジン支持台と、機体の底部を構成するフレーム基板との間に、前記油圧ホースを配設するためのホース配設通路を形成する通路形成部材を設けたことを特徴とする。
請求項4に係る発明では、前記縦壁部が上壁部の後端から下方に延出されていてホース配設通路が前方開放状となるように通路形成部材が構成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、エンジンの後側の防振マウントを取り付けるための後側のエンジン支持台と、機体の底部を構成するフレーム基板との間に、油圧ホースを配設するためのホース配設通路を形成する通路形成部材を設けることにより、エンジンを適正位置に配置して重量バランスを良好に保ちながら油圧ホースをエンジンの後側に配設することができる。
請求項3に係る発明によれば、通路形成部材に、後側のエンジン支持台の他、クランプブラケットを固定して、これら通路形成部材とエンジン支持台とクランプブラケットとをサブアッシー化することができ、機体製作の容易化を図ることができる。また、通路形成部材の上壁部に形成した開口部を介してクランプブラケットにホースクランプを上方側から組み付けることができ、組付性の容易化を図ることができる。
請求項5に係る発明によれば、フレーム基板上に固定された左右縦リブの後部間に通路形成部材を配置し、この通路形成部材の左右の端部側を左右方向で同じ側に位置する縦リブの後部に固定することにより、機体の強度アップを図ることができる。
図1は、作業機として例示するバックホー1を示している。
このバックホー1は、下部の走行装置2と、上部の旋回体3とを有する。
走行装置2は、無端帯状のゴムクローラ15を油圧モータによって駆動される駆動輪40で周方向に循環回走して走行するクローラ式走行装置20を左右一対有する。この走行装置2の前部には油圧シリンダで駆動されるドーザ装置23が装備されている。
図2に示すように、旋回台4には、運転席D、エンジンE、第1、第2油圧ポンプP1,P2、ラジエータR、オイルクーラO、作動油タンクT、バッテリB、コントロールバルブV1、操作パターン切換バルブV2等が設けられている。
前記エンジンEは、左右方向に横置き配置されて旋回台4の後部に搭載されている。
前記第1油圧ポンプP1は、独立した2つの吐出ポートから等しい量の作動油を吐出する等流量ダブルポンプの機能を有するスプリットフロー式の油圧ポンプで構成されている。この第1油圧ポンプP1は、バックホー1に装備された各種油圧アクチュエータを作動させる作動油の供給用に使用される。
前記ラジエータRはエンジンEの右側方に配置され、オイルクーラOはラジエータRの右側方に配置されている。
前記作動油タンクT及びバッテリBは、ラジエータR及びオイルクーラOの前方側に配置され、コントロールバルブV1及び操作パターン切換バルブV2は、作動油タンクT及びバッテリBの前方側に配置されている。
図3に示すように、前記第1油圧ポンプP1及び第2油圧ポンプP2からコントロールバルブV1にかけて作動油デリバリー用の油圧ホースH1,H2,H3が3本配設されている。
このカバー装置17は、大別すると、エンジンE及び第1、第2油圧ポンプP1,P2を覆うエンジンカバー体18と、ラジエータR、オイルクーラO、作動油タンクT、バッテリB、コントロールバルブV1及び操作パターン切換バルブV2を覆う側部カバー体1
9とから構成されている。
該機体フレーム21は、図3〜図5に示すように、旋回台4の底部を構成する厚板材からなるフレーム基板24と、このフレーム基板24上に溶接固定された左右一対の補強用の縦リブ25L,25Rを有する。
図7に示すように、前記左右の縦リブ25L,25Rの後部には、前記第1〜3の油圧ホースH1,H2,H3を通すための挿通部27L,27Rがそれぞれ形成されている。左側の縦リブ25Lの挿通部27Lは下方及び後方に開放状の切欠きによって形成されている。右側の縦リブ25Rの挿通部27Rは前後方向に長い長孔状に形成されている。
この通路形成部材29は、図8に示すように、一方の縦リブ25L,25Rから他方の縦リブ25L,25Rにわたって左右方向に形成され、図6に示すように、エンジンEの下部(オイルパン30)の後側に配置されている。
欠きによって形成されている。各開口部36を介してホースクランプ32がクランプブラケット31に上方側から組み付け可能とされており、組付け性がよい。
図8に示すように、通路形成部材29の上壁部29aの右端の前部は、右側の縦リブ25Rの後端側の左側面に接当していると共に該右側の縦リブ25Rに溶接固定されている。
このように通路形成部材29の左右の端部側を左右方向で同じ側に位置する縦リブ25L,25Rの後部に固定することにより、機体フレーム21の強度アップを図ることができる。
左側のウエイト取付部材38Lは、左側の縦リブ25Lの後端側左方に配置され、その右側前部が左側の縦リブ25Lの後端側に溶接固定されている。
右側のウエイト取付部材38Rは、右側の縦リブ25Rの後端側右方に配置され、その左側前部が右側の縦リブ25Rの後端側に溶接固定されている。前記通路形成部材29の右側後部は右方に延出されていて、右側のウエイト取付部材38Rの左側後部に溶接固定されている。
図3及び図5に示すように、機体フレーム21は、フレーム基板24の前後方向中央部よりも後方寄りに、板面が前後を向くように縦向き配置された仕切り壁41を有し、この仕切り壁41は、左右の縦リブ25L,25Rを横切るようにフレーム基板24の左右方向にわたって設けられている。この仕切り壁41の後方側において、前記エンジンEが機体フレーム21に搭載されている。
機体フレーム21には、エンジンEに設けられた前後の防振マウント42,43を取り付けるためのエンジン支持台44,45が設けられている。
後側の防振マウント43を取り付けるための3つの後側のエンジン支持台45L,45R,45Mのうち、右側及び真ん中の後側のエンジン支持台45R,45Mは、通路形成部材29の上壁部29a上面に溶接固定されている。左側の後側のエンジン支持台45Lは、左側の縦リブ25Lの後端側の上端及び左側のウエイト取付部材38Lの右側部の上端に溶接固定された取付プレート46にボルト固定されている。
右側の前支柱48Rの下端を取り付けるためのフレーム取付部材51Rは、右側の縦リブ25Rの仕切り壁41後面側に設けられた上方突出部53の上端及び仕切り壁41の上
端に溶接固定されている。
右側の後支柱49Rの下端を取り付けるためのフレーム取付部材52Rは、右側の縦リブ25Lの後端側に設けられた上方突出部54の上端及び右側のウエイト取付部材38Rの左側上端に溶接固定されている。
図10(a)に示すものは、通路形成部材29を、上壁部29aと、この上壁部29aの後端から下方に延出された後側の縦壁部29bと、上壁部29aの前端から下方に延出された前側の縦壁部29cとから、下方に開放状のコ字形に形成したものである。
また、通路形成部材29の上壁部29aに形成されたホースクランプ組付け用の開口部36は前後方向に長い長穴によって構成されている。
図10(b)に示すものは、通路形成部材29を補強する補強部品56を追加したものである。補強部品56は、上壁56aと、この上壁56aの前端から下方に延出された縦壁56bと、この縦壁56bの下端から前方に延出された取付壁56cとを有する。この補強部品56の上壁56aの後部は通路形成部材29の上壁部29aの上面に重ね合わされてボルト57によって固定される。また、補強部品56の取付壁56cはフレーム基板24にボルト57によって固定される。
なお、前記ホース配設通路28に、油圧ホースのほか、電気配線や操作部材と非操作部材とを連動連結するコントロールケーブルを通してもよい。
24 フレーム基板
25L 縦リブ
25R 縦リブ
28 ホース配設通路
29 通路形成部材
29a 上壁部
29b 縦壁部
31 クランプブラケット
32 ホースクランプ
36 開口部
42 防振マウント
43 防振マウント
44 エンジン支持台
45L エンジン支持台
45R エンジン支持台
45M エンジン支持台
E エンジン
H1 油圧ホース
H2 油圧ホース
H3 油圧ホース
P1 油圧ポンプ
P2 油圧ポンプ
V1 コントロールバルブ
Claims (5)
- 後部にエンジンが搭載された機体を有し、この機体に、エンジンの前後に設けた防振マウントを取付支持するエンジン支持台を設け、前記機体の左右一側に各種油圧機器を制御するコントロールバルブを配置すると共に、該機体の左右他側のエンジン側部に油圧ポンプを設け、油圧ポンプからコントロールバルブへと油圧ホースが配設された作業機であって、
エンジンの後側の防振マウントを取り付けるための後側のエンジン支持台と、機体の底部を構成するフレーム基板との間に、前記油圧ホースを配設するためのホース配設通路を形成する通路形成部材を設けたことを特徴とする作業機。 - 前記通路形成部材は、フレーム基板の上方に間隔をおいて且つ左右方向に沿って配置された上壁部と、この上壁部の前後少なくとも一端側から下方に延出されてフレーム基板に固定された縦壁部とを有し、前記上壁部の下方が前記ホース配設通路とされると共に、該上壁部上に前記後側のエンジン支持台を固定したことを特徴とする請求項1に記載の作業機。
- 前記通路形成部材の縦壁部に、前記油圧ホースを保持するホースクランプが取り付けられるクランプブラケットを固定し、通路形成部材の上壁部に、クランプブラケットにホースクランプを上方側から組み付けるための開口部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の作業機。
- 前記縦壁部が上壁部の後端から下方に延出されていてホース配設通路が前方開放状となるように通路形成部材が構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の作業機。
- 前記フレーム基板の前部から後部にかけて配置されていて該フレーム基板上に固定された左右一対の縦リブを有し、この左右縦リブの後部間に前記通路形成部材を配置し、この通路形成部材の左右の端部側を左右方向で同じ側に位置する縦リブの後部に固定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業機。
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