JP2015231975A - 微細藻類から抽出されたフコキサンチン - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、食品、化粧品、医薬品、飼料、サニタリー製品、歯科用製剤、研究用試薬等の種々の用途に適用可能なフコキサンチンを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の微細藻類から抽出されたフコキサンチンは、微細藻類中のフコキサンチン含量が高いため、純度が高く、液状組成物や紛状組成物に適用した場合にフコキサンチンを高濃度で含有させることが可能である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の微細藻類から抽出されたフコキサンチンは、微細藻類中のフコキサンチン含量が高いため、純度が高く、液状組成物や紛状組成物に適用した場合にフコキサンチンを高濃度で含有させることが可能である。
【選択図】なし
Description
本発明は、食品、化粧品、医薬品、飼料、サニタリー製品、ペット用食餌、歯科用製剤等の種々の用途に適用可能なフコキサンチンに関する。より詳しくは、微細藻類から抽出されたフコキサンチンに関する。
フコキサンチンは抗腫瘍作用、抗酸化作用などが知られており、健康食品、化粧品、医薬品としての利用が注目されている。フコキサンチンは乾燥又は生のコンブ類、ワカメ類、モズク類、ホンダワラ類等の褐藻類から抽出精製されたものが広く利用されている。フコキサンチンは、褐藻類を有機溶媒や熱水を用いて抽出することにより得られる。抽出液はフコキサンチン以外のカロテノイド類や脂質、多糖類等の不純物を多く含む為、溶剤による液−液分配や超臨界流体抽出等の抽出、再結晶、沈殿、クロマトグラフィ、またはこれらの組み合わせによって精製する方法が知られている(特許文献1、2)。しかしながら、褐藻類から得られたフコキサンチンは、その藻体中のフコキサンチン含量が低いため、フコキサンチンの純度が低い問題があった。
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、食品、化粧品、医薬品、飼料、サニタリー製品、歯科用製剤、研究用試薬等の種々の用途に適用可能なフコキサンチンを提供することを目的とする。
本発明は、
(1)微細藻類からフコキサンチンを抽出する抽出工程を含む方法により得られたフコキサンチン
(2)前記フコキサンチンを含む液状組成物
(3)前記フコキサンチンを含む粉状組成物
に関する。
(1)微細藻類からフコキサンチンを抽出する抽出工程を含む方法により得られたフコキサンチン
(2)前記フコキサンチンを含む液状組成物
(3)前記フコキサンチンを含む粉状組成物
に関する。
本発明の微細藻類から抽出されたフコキサンチンは、微細藻類中のフコキサンチン含量が高いため、純度が高く、液状組成物や紛状組成物に適用した場合にフコキサンチンを高濃度で含有させることが可能である、本発明のフコキサンチンは、食品、化粧品、医薬品、飼料、サニタリー製品、歯科用製剤、研究用試薬等の種々の用途に利用可能である。
本発明は、微細藻類から抽出されたフコキサンチンである。好ましくは微細藻類にエタノールまたはエタノール溶液を加えてフコキサンチンを抽出する抽出工程を含む方法により得られる。得られたフコキサンチン抽出液は、フコキサンチン以外のカロテノイド類や脂質、多糖類等の不純物を含む為、溶剤による液−液分配や超臨界流体抽出等の抽出、再結晶、沈殿、クロマトグラフィ、またはこれらの組み合わせによって精製することもできる。
本発明において微細藻類は、珪藻綱、ハプト藻綱、ピンギオ藻綱、黄金色藻綱などが挙げられる。フコキサンチンを含有する微細藻類であればいずれでも良い。乾燥重量当たりのフコキサンチン含量の多いため、好ましくは珪藻網、ハプト藻綱に属する微細藻類である。
前記珪藻綱に属する微細藻類としては、キートセラス属(Chaetoceros)に属する微細藻類、ファエオダクチラム属(Phaeoductylum)に属する微細藻類、シクロテラ属(Cyclotella)に属する微細藻類、スケルトネマ属(Skeletonema)、オドンテラ属(Odontella)に属する微細藻類、またはニッチア属(Nitzschia)に属する微細藻などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記ハプト藻綱に属する微細藻類としては、イソクリシス属(Isochrysis)に属する微細藻類、パブロバ属(Pavlova)に属する微細藻類などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記ピンギオ藻綱に属する微細藻類としては、例えばピンギオクリシス属(Pinguiochrysis)に属する微細藻類、ファエオモナス属(Phaeomonas)に属する微細藻類またはポリポドクリシス属(Polypodochrysis)に属する微細藻類等が挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
前記黄金色藻綱に属する微細藻類としては、例えばオクロモナス属(Ochromonas)に属する微細藻類、サヤツナギ属(Dinobryon)に属する微細藻類、ポテリオオクロモナス属(Poterioochromonas)に属する微細藻類またはエピピクシス属(Epipyxis)に属する微細藻類などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
本発明のフコキサンチンは、純度が高く、液状組成物や紛体組成物に適用した際にフコキサンチンを高濃度で含有させることが可能であるという特徴を有する。この特徴を有するため、食品、化粧品、医薬品、飼料、サニタリー製品、歯科用製剤、研究用試薬等の種々の用途に利用可能である。
上記食品用途としては、例えば、食パン、バターロールおよびベーグルなどのパン類;焼き菓子、ショートブレッドおよびケーキなどの菓子類;うどんおよび蕎麦などの麺類;ご飯、おにぎりおよびお粥などの米飯類;草餅、あん餅、きな粉餅およびおろし餅などの餅類;スパゲティ、フェットチーネ、ペンネ、エリケ、ラビオリおよびラザニアなどのパスタ類;マヨネーズ、サラダクリーミードレッシング、半固体状ドレッシング、乳化液状ドレッシングおよび分離液状ドレッシングなどのドレッシング類;ムース、ゼリーおよびスープなどの病者用あるいは高齢者用食品などを挙げることができる。
前記病者用あるいは高齢者用食品には、嚥下食あるいは咀嚼困難者食などの半固形食や流動食が含まれる。
食品の形態としては、特に限定はないが、例えばバータイプ食品、ブロックタイプ食品あるいはチアーバックタイプ食品などの場合、経口摂取が容易となる。バータイプ食品とは、「SOYJOY(登録商標)(大塚製薬株式会社)」のような形態の食品のことであり、形態がバータイプであれば、海藻加工品などの藻類加工品の形態は限定されず、粉末状、小片状など種々の状態のものを用いればよい。また、飲料用途としては、例えば野菜ジュース、オレンジジュースおよびアップルジュースなどのジュース類;牛乳および醗酵乳などの乳飲料;果実酒および日本酒などのアルコール飲料;緑茶、紅茶およびハーブティーなどの茶飲料などを挙げることができる。また、特定保健用食品や栄養補助剤、栄養剤、いわゆる健康食品としての利用も挙げられる。
上記飼料用途としては、例えばペット用飼料、家畜用飼料あるいは魚介類用飼料が挙げられる。ペット用飼料としては、例えばイヌ、ネコ、ウサギ、ハムスターおよびリスなどの哺乳類用飼料;セキセイインコ、ハト、ブンチョウおよびジュウシマツなどの鳥類用飼料などが挙げられる。また、家畜用飼料としては、例えばウシ、ブタ、ヒツジおよびヤギなどの哺乳類用飼料;ニワトリ、チャボ、ウズラ、シチメンチョウ、アヒル、ガチョウおよびダチョウなどの鳥類用飼料などが挙げられる。さらに、魚介類用飼料としては、例えばマダイ、ハマチ、ウナギおよびエビなどの養殖魚用飼料;コイ、キンギョ、ディスカス、アロワナおよびネオンテトラなどの観賞魚用飼料などが挙げられる。
上記化粧品用途としては、肌のくすみ防止、肌荒れ防止、しみ防止、しわの改善、皮膚の若返り、ニキビ治療を目的として、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、ファンデーション、頬紅、口紅等のメーキャップ化粧料、養毛料、ヘアトニック、シャンプー、リンス等の頭皮化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤での用途が挙げられる。
上記化粧品用途としては、肌のくすみ防止、肌荒れ防止、しみ防止、しわの改善、皮膚の若返り、ニキビ治療を目的として、乳液、クリーム、化粧水、美容液、パック、洗浄料、ファンデーション、頬紅、口紅等のメーキャップ化粧料、養毛料、ヘアトニック、シャンプー、リンス等の頭皮化粧料、分散液、軟膏、液剤、エアゾール、貼付剤での用途が挙げられる。
上記医薬品用途としては、例えば、抗炎症剤、血管新生抑制剤、ウイルス関連悪性腫瘍治療剤、抗酸化・細胞活性賦活剤。中性脂肪吸収調節剤、抗肥満活性剤、脂質代謝疾患治療・予防、抗腫瘍剤、がん細胞増殖抑制剤、血糖値上昇抑制剤、頭皮外用薬、抗糖尿病薬、高脂血症予防・治療薬、皮膚用外用薬、神経細胞保護薬、動物薬などを挙げることができ、その形態としては、錠剤、粉剤、カプセル剤等、必要に応じ種々選択することができる。
上記サニタリー製品用途としては、生理用品やおむつ等が挙げられる。
上記歯科用製剤用途としては、練り歯磨きが挙げられる。
上記サニタリー製品用途としては、生理用品やおむつ等が挙げられる。
上記歯科用製剤用途としては、練り歯磨きが挙げられる。
本発明のフコキサンチンの製造方法は、微細藻類から抽出したものであればいずれの製造方法であっても良い。微細藻類からのフコキサンチンの抽出では、原料である藻体の状態は湿ったままでも乾燥していてもいずれでも良い。また、形状も限定されないが、抽出効率を上げるためには、細かい形状であることが好ましい。さらに、余分な水分を除き湿ったままで用いる方が抽出効率が高くなるので好ましい。乾燥した原料を用いる場合は、破砕処理することが好ましい。
微細藻類を培養する培地は、微細藻類を培養することができれば特に制限されず、例えば人工海水または海水に窒素、リン酸等の栄養塩、ビタミン類、微量元素を添加したものを用いることができる。また培養は、光照射条件下で行い、照射方法は連続照射、光周期照射で行うことができる。このようにして培養した微細藻類からフコキサンチンを常法に従い抽出する。この時、遠心分離した藻体を乾燥後、フコキサンチンを抽出することでより簡便に抽出を行える。
また、オクロモナス属の微細藻類は、糖などの有機物で増殖することができるため光を照射しなくても藻体を増殖させることができる。オクロモナス属以外微細藻類で糖などの有機物で生育する微細藻類への展開も可能である。例えば、珪藻綱のニッチア属なども用いることができる。
微細藻類からフコキサンチンを抽出するための溶剤は、フコキサンチンを抽出できるものであれば特に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム等の有機塩素系炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香属炭化水素類等の有機溶媒を単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。人体に関する用途では、エタノールの使用が好まれる。この有機溶媒は、微細藻類の乾燥体に対し1:100〜100:1、好ましくは1:50〜50:1の割合で用いることができる。上記有機溶媒を用いる抽出は常法により行うことができ、例えば、有機溶媒としてエタノールを用いる場合であれば、0℃〜60℃、好ましくは5℃〜40℃の温度で、0.5時間〜100時間、好ましくは12時間〜72時間抽出を行えば良い。また、抽出に当たっては、必要により、超音波、撹拌機等により撹拌を行っても良い。このようにして得られた有機溶媒抽出物をそのまま、あるいは残渣を除去後、液体高速クロマトグラフを用いてイオン交換クロマトグラフィや逆相クロマトグラフィなどにより、フコキサンチンを分離、精製することができる。
さらに、得られた抽出液または精製液から、有機溶媒を除去することで、粉状のフコキサンチンを得ることができる。溶媒を除去する方法としては、フコキサンチンが酸化や分解するなどの悪影響がない方法であれば、特に限定はなく、減圧して有機溶媒を留去するなどの公知の方法を適宜採用することができる。またその際、抽出液に若干量含まれる不純物を除去して、より高純度のフコキサンチン粉状組成物を得るため、例えば、上記のようにして抽出液から有機溶媒を一旦除去して得られたフコキサンチンに、再度有機溶媒を添加した後、ろ過を行い、得られたろ液から、同様にして有機溶媒を除去しても良く、当該操作を複数回繰り返しても良い。さらに、完全に溶媒を除去するため、かつ、フコキサンチンの酸化を考慮して、窒素ガス等の不活性ガスを吹き付けても良い。
本発明において、フコキサンチンを含有する液状組成物は、オイル状であったり、水に溶解または分散・乳化した状態であったり、有機溶媒に溶解した状態の液状組成物である。
本発明において、フコキサンチンを含有する液状組成物に使用する溶媒は、オイルまたは有機溶媒が挙げられる。オイルとしては、限定はされないが、食用のヤシ油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、アマニ油、つばき油、玄米胚芽油、菜種油、米油、オリーブ油、落花生油、コーン油、小麦胚芽油、大豆油、エゴマ油、綿実油、ひまわり種子油、カポック油、月見草油、ゴマ油、サフラワー油、中鎖脂肪酸トリグリセライド、魚油等が挙げられる。また、油とフコキサンチンの混合状態を向上させるために、乳化剤などを添加しても良く、このような乳化剤としては、特に制限はないがグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、レシチン、酵素処理レシチン等が挙げられる。さらに、フコキサンチン含有オイルの安定性を向上させるために抗酸化剤を添加しても良く、このような抗酸化剤としては、特に制限はないがビタミンE、ビタミンC、ビタミンC誘導体等が挙げられる。また、有機溶媒としては、エタノールやメタノール、プロパノール等のアルコール、アセトン、ヘキサン、酢酸等が挙げられる。以上のようにフコキサンチンの液状組成物は、少なくともフコキサンチンを含有して液状であればよく、他の添加物を適宜設定することができる。
本発明において、フコキサンチンを含有する液状組成物中のフコキサンチンの含量は特に限定されないが、0.01%以上、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.5%以上である。
本発明において、フコキサンチンを含有する粉状組成物は、微細藻類抽出液を、そのまま、または、精製したものを乾燥させたものであったり、前述のオイルや有機溶媒に溶解させたフコキサンチンを結晶セルロース、シクロデキストリン、加工でんぷん等と混合することにより粉状化したものである。粉状組成物は用途に合わせて、顆粒状にしたり、プレス機や打錠成形機等により成形できる。また、混合状態を向上させるために、滑沢剤や乳化剤などを添加しても良い。滑沢剤としては、特に制限はないが、ステアリン酸マグネシウム、タルク、水素添加植物油などが挙げられる。乳化剤としては、特に制限はないが、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、レシチン、酵素処理レシチン等が挙げられる。さらに、フコキサンチンの安定性を向上させるために抗酸化剤を添加しても良く、このような抗酸化剤としては、特に制限はないがビタミンE、ビタミンC、ビタミンC誘導体等が挙げられる。
本発明において、フコキサンチンを含有する粉状組成物中のフコキサンチンの含量は特に限定されないが、0.01%以上、好ましくは0.1%以上、より好ましくは0.5%以上である。
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
(フコキサンチンの分析)
フコキサンチンは、標品として市販のフコキサンチン(細胞生物学用、和光純薬製)を用い以下の条件の高速液体クロマトグラフィ(HPLC)法により定量分析した。
フコキサンチンは、標品として市販のフコキサンチン(細胞生物学用、和光純薬製)を用い以下の条件の高速液体クロマトグラフィ(HPLC)法により定量分析した。
<測定機器および測定条件>
機 種 :島津製高速液体クロマトグラフ装置
測定波長:450nm
カラム :資生堂製Capcell Pak C18 UG120 4.6×250mm
カラム温度:40℃
流 速 :1.0mL/分
移動相及び分析時間:メタノール/水(ステップグラジエント)
90/10 (0〜1分)
90/10→100/0 (1〜3分)
100/0 (3〜15分)
90/10 (15〜19分)
機 種 :島津製高速液体クロマトグラフ装置
測定波長:450nm
カラム :資生堂製Capcell Pak C18 UG120 4.6×250mm
カラム温度:40℃
流 速 :1.0mL/分
移動相及び分析時間:メタノール/水(ステップグラジエント)
90/10 (0〜1分)
90/10→100/0 (1〜3分)
100/0 (3〜15分)
90/10 (15〜19分)
(藻体中のフコキサンチン含有量の測定方法)
藻体中のフコキサンチンの含有量は、以下の方法で測定した。
藻体1gに対して100質量%エタノールを10g添加し、25℃で10分間撹拌する。25℃、6000xg、5分間で遠心分離し、上清中のフコキサンチンの濃度を上述のHPLCにて分析し、藻体中のフコキサンチン含有量を定量した。
藻体中のフコキサンチンの含有量は、以下の方法で測定した。
藻体1gに対して100質量%エタノールを10g添加し、25℃で10分間撹拌する。25℃、6000xg、5分間で遠心分離し、上清中のフコキサンチンの濃度を上述のHPLCにて分析し、藻体中のフコキサンチン含有量を定量した。
(調製例1)
珪藻綱に属するChaetoceros calcitransおよびPhaeodactylum tricornutumを表1に示す培地Aにて培養した。培養は1000mlのねじ口瓶に800mlの培地を入れて恒温水槽中、25℃、光量120μmol・m−2・s−1、にて7日間培養した。培養後、遠心分離によって藻体を沈殿させ、上清を除いて湿藻体を得た。得られた藻体の質量は培養液1000ml当たり、Chaetoceros calcitransが乾燥藻体で0.64g、Phaeodactylum tricornutumが乾燥藻体で1.01gであった。得られた藻体中のフコキサンチン含量を上述の方法で測定したところ、Chaetoceros calcitransが6.41mg/g−乾燥藻体、Phaeodactylum tricornutumが8.19mg/g−乾燥藻体であった。
珪藻綱に属するChaetoceros calcitransおよびPhaeodactylum tricornutumを表1に示す培地Aにて培養した。培養は1000mlのねじ口瓶に800mlの培地を入れて恒温水槽中、25℃、光量120μmol・m−2・s−1、にて7日間培養した。培養後、遠心分離によって藻体を沈殿させ、上清を除いて湿藻体を得た。得られた藻体の質量は培養液1000ml当たり、Chaetoceros calcitransが乾燥藻体で0.64g、Phaeodactylum tricornutumが乾燥藻体で1.01gであった。得られた藻体中のフコキサンチン含量を上述の方法で測定したところ、Chaetoceros calcitransが6.41mg/g−乾燥藻体、Phaeodactylum tricornutumが8.19mg/g−乾燥藻体であった。
(実施例1)
調製例1の方法で複数回培養することによって得られたPhaeodactylum tricornutumの乾燥藻体60.7gに500gのエタノールを加え、25℃で10分間撹拌して抽出を行った。その後、抽出液を25℃、6000xg、5分間の条件で遠心分離し回収した。
上記で得られたフコキサンチン抽出液 500gを凍結乾燥したところ、5.3gのフコキサンチン抽出物を得た。
調製例1の方法で複数回培養することによって得られたPhaeodactylum tricornutumの乾燥藻体60.7gに500gのエタノールを加え、25℃で10分間撹拌して抽出を行った。その後、抽出液を25℃、6000xg、5分間の条件で遠心分離し回収した。
上記で得られたフコキサンチン抽出液 500gを凍結乾燥したところ、5.3gのフコキサンチン抽出物を得た。
(実施例2)
実施例1で得られたフコキサンチン抽出物1gに、理研Eオイルスーパー80(理研ビタミン製)1gを加え、さらに植物油脂を加えて全量を100gにし、フコキサンチン含有オイルを作製した。
実施例1で得られたフコキサンチン抽出物1gに、理研Eオイルスーパー80(理研ビタミン製)1gを加え、さらに植物油脂を加えて全量を100gにし、フコキサンチン含有オイルを作製した。
(実施例3)
実施例2で得られたフコキサンチン含有オイル30gを結晶セルロース300gに吸着させた。これに窒素雰囲気下でトウモロコシ澱粉200g、乳糖120g、カルボキシルメチルセルロース80g、ステアリン酸マグネシウム20gを混合し、次いでポリビニルピロリドンの水溶液100gを結合剤として加え、常法により顆粒化した。これに潤沢剤としてタルク80gを加えて混合した後、打錠成形機を使用し、直径10mm、厚み5mmの錠剤に打錠した。
実施例2で得られたフコキサンチン含有オイル30gを結晶セルロース300gに吸着させた。これに窒素雰囲気下でトウモロコシ澱粉200g、乳糖120g、カルボキシルメチルセルロース80g、ステアリン酸マグネシウム20gを混合し、次いでポリビニルピロリドンの水溶液100gを結合剤として加え、常法により顆粒化した。これに潤沢剤としてタルク80gを加えて混合した後、打錠成形機を使用し、直径10mm、厚み5mmの錠剤に打錠した。
Claims (3)
- 微細藻類からフコキサンチンを抽出する抽出工程を含む方法により得られたフコキサンチン。
- 前記フコキサンチンを含む液状組成物。
- 前記フコキサンチンを含む粉状組成物。
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JP2014120037A JP2015231975A (ja) | 2014-06-10 | 2014-06-10 | 微細藻類から抽出されたフコキサンチン |
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2014
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