JP5095893B2 - 活性酸素消去剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スーパーオキサイド消去作用、過酸化水素消去作用及びラジカル消去作用に基づく優れた活性酸素消去作用を有する活性酸素消去剤、該活性酸素消去剤を配合した化粧料及び飲食物に関するものである。なお、本発明において、飲食物とは、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品及び医薬品を幅広く含むものをいう。
【0002】
【従来の技術】
活性酸素は、生体細胞内のエネルギー代謝過程で生じるものであり、スーパーオキサイド〔即ち、酸素分子の一電子還元で生じるスーパーオキシドアニオン(・O2−)〕、過酸化水素(H)、ヒドロキシラジカル(・OH)等がある。これら活性酸素は食細胞の殺菌機構にとって必須であり、ウイルスや癌細胞の除去に重要な働きを果たしているが、活性酸素の過剰な生成は生体内の膜や組織を構成する生体内分子を攻撃し、各種疾患を誘発するおそれがある。例えば、活性酸素は、コラーゲン等の生体組織を分解、変性又は架橋したり、油脂類を酸化して細胞に障害を与える過酸化脂質を生成したりすると考えられており、活性酸素によって引き起こされるこれらの障害が、皮膚のしわ形成や皮膚の弾力性低下等の老化、炎症、肌の色素沈着の原因になるものと考えられている。
【0003】
このような活性酸素消去作用を有する物質としては、グルタチオン、ビタミンC,E,B、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニリン等が有効であることが確認されているが、いずれも化粧料などに配合した場合の安定性及び安全性の点に問題がある。また、活性酸素消去作用を有する物質として、種々の天然物が報告されている。例えば、オウゴン中のバイカレイン、バラ科植物、刺梨の果汁、ウラジロガシ(ブナ)科及び/又はシラカシ(ブナ)科の抽出物、柿渋(特開昭64−50877号公報、特開平3−83548号公報、特開平5−316963号公報、特開2000−290190号公報等)などが提案されている。
【0004】
しかしながら、効果及び安全性が高く、原料入手容易な活性酸素消去剤に対する需要者の要望は極めて強く、未だ十分満足し得るものが提供されていないのが現状である。
【0005】
また、特開平8−325130号公報には、アブラナ科ブラシカ属植物の抽出物が、美白効果及び抗炎症効果を有することについて記載されているが、活性酸素消去作用を有することについては開示も示唆もされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。
【0007】
即ち、本発明は、スーパーオキサイド消去作用、過酸化水素消去作用及びラジカル消去作用に基づく優れた活性酸素消去作用を有し、安全性が高く、原料入手容易な天然系活性酸素消去剤及び該活性酸素消去剤を配合した化粧料及び飲食物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、アブラナ科ブラシカ(Brassica)属植物、特に菜の花(Brassica ropa)の花部、種子、葉部、茎部、又はこれらを含む地上部の抽出物が、スーパーオキサイド消去作用、過酸化水素消去作用及びラジカル消去作用を兼ね備え、活性酸素消去剤として有用であることを知見し、本発明をなすにいたった。
【0009】
即ち、本発明は、上記課題を解決するため、下記の活性酸素消去剤、該活性酸素消去剤を配合した化粧料及び飲食物を提供する。
【0010】
請求項1の発明は、アブラナ科ブラシカ(Brassica)属植物から抽出されるスーパーオキサイド消去物質を有効成分として含むことを特徴とする活性酸素消去剤である。
【0011】
請求項2の発明は、アブラナ科ブラシカ(Brassica)属植物から抽出される過酸化水素消去物質を有効成分として含むことを特徴とする活性酸素消去剤である。
【0012】
請求項3の発明は、アブラナ科ブラシカ(Brassica)属植物から抽出されるラジカル消去物質を有効成分として含むことを特徴とする活性酸素消去剤である。
【0013】
請求項4の発明は、菜の花(Brassica ropa)の花部、種子、葉部、茎部、又はこれらを含む地上部を、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒で抽出して得られる請求項1乃至3のいずれか1項記載の活性酸素消去剤である。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の活性酸素消去剤を配合してなることを特徴とする化粧料である。
【0015】
請求項6の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の活性酸素消去剤を配合してなることを特徴とする飲食物である。
【0016】
なお、特開平8−325130号公報に記載されている、アブラナ科ブラシカ属植物の抽出物が有するリポキシゲナーゼ活性低下作用は、遊離アラキドン酸にリポキシゲナーゼが反応し、炎症を起こす作用を抑制することにより、炎症を防止するものであり、アブラナ科ブラシカ属植物(特に菜の花)がスーパーオキサイド消去作用、過酸化水素消去作用及びラジカル消去作用に基づく優れた活性酸素消去作用を有することは開示も示唆もなく、これらの作用に伴って、皮膚のしわ形成や皮膚に弾力性低下等の老化を防止する効果については全く知られておらず、これらのことは本発明者らによる新知見である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明の活性酸素消去剤は、アブラナ科ブラシカ(Brassica)属植物から抽出されるスーパーオキサイド消去物質、過酸化水素消去物質、及びラジカル消去物質を有効成分として含むものである。
【0018】
ここで、アブラナ科ブラシカ(Brassica)属植物としては、例えば、菜の花(Brassica ropa)、白芥子(Brassica hirta)、黄芥子(Brassica juncea)、黒芥子(Brassicanigra)などが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、活性酸素除去作用の高さの観点から菜の花(Brassica ropa)が最も好ましい。
【0019】
ここで、菜の花は、アブラナ科ブラシカ(Brassica)属に属する植物であり、アブラナ、ナタネとも呼ばれ、そのまま食したり、油、色素などに用いられる極めて親しみが深く、安全な植物である。
【0020】
本発明の活性酸素除去剤の抽出原料としては、前記アブラナ科ブラシカ(Brassica)属植物、特に、菜の花の花部、種子、葉部、茎部、又はこれらを含む地上部、根部を用いることができるが、最も好適なものは菜の花の地上部(花部、種子、葉部、茎部又はこれらの混合部位)である。
【0021】
前記抽出原料である菜の花に含まれていて、活性酸素消去作用を示すものがいかなる化合物なのかは未だ確認されていないが、それは菜の花の花部、種子、葉部、茎部、又はこれらを含む地上部を、水若しくは親水性有機溶媒又はこれらの混合溶媒に投入し、室温乃至溶媒の沸点以下の温度で任意の装置を用いて抽出することにより容易に抽出されてくる。なお、抽出処理に付す抽出原料である菜の花は、予め乾燥粉砕又は粗砕することが望ましく、また、ヘキサン等の非極性溶媒で脱脂した後のものを用いても良い。
【0022】
前記抽出溶媒として使用し得る水としては、純水、水道水、井戸水、鉱泉水、鉱水、温泉水、湧水、淡水等の他、これらに各種処理を施したものが含まれる。水に施す処理としては、例えば、精製、加熱、殺菌、滅菌、ろ過、イオン交換、浸透圧の調整、緩衝化等が含まれる。従って、本発明において抽出溶媒として使用し得る水には、精製水、熱水、イオン交換水、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水等も含まれる。
【0023】
前記親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
【0024】
なお、水と親水性有機溶媒との混合溶媒を使用する場合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して1〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量部に対して1〜40質量部、多価アルコールの場合は水10質量部に対して1〜90質量部添加することが好ましい。
【0025】
具体的には、抽出溶媒を満たした処理槽に、菜の花の地上部の乾燥・粉砕物を投入し、必要に応じて時々攪拌しながら、30分〜4時間静置して可溶性成分を溶出した後、濾過して固形物を除去し、得られた抽出液から抽出溶媒を留去し、乾燥することにより抽出物が得られる。抽出溶媒量は、抽出原料の通常5〜15倍量(質量比)であることが好ましく、抽出条件は、抽出溶媒として水を用いた場合には、通常50〜95℃で1〜4時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノールとの混合溶媒を用いる場合には、通常40〜80℃で30分〜4時間程度である。
【0026】
ろ過又は遠心分離にて得られた抽出液から溶媒を留去するとペースト状の濃縮物が得られる。更に乾燥すれば、固形の抽出物が得られる。但し、本発明の菜の花の抽出物は固形の抽出物にしたものである必要はなく、上記抽出液又はその濃縮液の状態であっても構わない。これらは、本発明の目的達成を妨げない場合、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂、液―液向流分配などの方法により精製してから用いても構わない。
【0027】
得られる菜の花抽出物又はこれを適宜精製したものは、そのままでも本発明の活性酸素消去剤として用いることもできるが、濃縮・乾燥した剤型にすることもできる。乾燥物を得るに当たり、吸湿性を改善するためにデキストリン、シクロデキストリン等のキャリアーを加えても良い。
【0028】
上述のようにして得られる菜の花の抽出液又は抽出物は、好ましくない臭いもなく、抽出物特有の色調も有してないため、そのまま活性酸素除去剤として利用可能であるが、必要ならば活性酸素消去作用の向上や脱色・脱臭を目的とする精製を施したり、任意の助剤と混合して製剤化しても良い。
【0029】
本発明の活性酸素消去剤は、軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、リップ、入浴剤、ヘアートニック、ヘアーローション、石鹸、ボディシャンプー等の各種化粧料に配合してから吸収させることにより、活性酸素消去作用を高めるのに役立たせることができる。
【0030】
この場合、活性酸素発生防止に優れた化粧料に対する本発明の活性酸素消去剤の好適配合率は、未精製の標準的な抽出物からなるものの場合、乾燥物に換算して約0.0001質量%〜10質量%である。
【0031】
本発明の化粧料において、前記活性酸素除去剤以外にも、通常化粧料に用いられる各種任意成分である収斂剤、殺菌・抗菌剤、紫外線吸収剤、保湿剤、細胞賦活剤、消炎・抗アレルギー剤、抗酸化・活性酸素除去剤、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、香料などを目的に応じて適宜選択して配合し得る。
【0032】
また、本発明の活性酸素除去剤は、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品及び医薬品等の飲食物に配合して用いることができる。この場合、本発明の活性酸素除去剤の添加量は、添加する飲食物に応じて異なり一概には規定できないが、通常0.01〜50質量%程度である。添加対象飲食品の一般的な摂取量を考慮して、成人一日当たり菜の花の抽出物の摂取量が1日当たり約1mg〜1000mg程度となるように調整することが好ましい。
【0033】
本発明の活性酸素除去剤が適用できる飲食物としては、特に限定されず、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;種々の形態の健康・栄養補助食品;錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチ等の医薬品、医薬部外品などが挙げられ、これらを製造するに当り通常用いられる補助的な原料や添加物と共に添加することができる。
【0034】
【実施例】
以下、製造例及び実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に何ら制限されるものではない。
【0035】
〔製造例1〕
菜の花(Brassica ropa)の地上部を粗砕機にて砕いた粗砕物300gに、水、80質量%エタノール、又はエタノールを各々2000mLを加え、70℃に保温しながら3時間ゆるく撹拌した後、濾紙を用いて濾過し抽出液を得た。この抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機で乾燥させ抽出乾燥物を得た。得られた各抽出物の収率を表1に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0005095893
【0037】
〔実施例1〕 スーパーオキサイド消去試験
3mMキサンチン、0.05M Na2CO3緩衝液(pH10.2)、3mMEDTA、BSA溶液、及び0.75mM NBTを、各々0.1mL試験管にとり、これに製造例1の各試料溶液0.1mLを添加し、25℃で10分間放置した。
次いで、キサンチンオキシダーゼ溶液を加えて素早く攪拌し、25℃で20分間静置した。その後、6mM塩化銅0.1mLを加えて反応を停止させて、波長560nmにおける吸光度を測定した。
【0038】
同様の操作と吸光度の測定を、酵素溶液を添加せずに行った。更に、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行った。得られた結果から下記数式(1)によりスーパーオキサイド消去率(%)を求めた。
【0039】
<数式1>
消去率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
但し、A:酵素溶液添加、試料溶液添加時の吸光度
B:酵素溶液無添加、試料溶液添加時の吸光度
C:酵素溶液添加、試料溶液無添加時の吸光度
D:酵素溶液無添加、試料溶液無添加時の吸光度
【0040】
次に、試料濃度を段階的に減少させて上記スーパーオキサイド消去率の測定を行い、スーパーオキサイド消去率が50%になる試料濃度(ppm)を内挿法により求めた。結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
Figure 0005095893
【0042】
〔実施例2〕 過酸化水素消去試験
過酸化水素の標準溶液(濃度1.5mM)10μLに、製造例1の各試料溶液10μLを加え、37℃で20分間インキュベーションした後、発色試薬〔DA−64(和光純薬)を10mM、トライトンX-100を0.5%含む0.1MPIPES緩衝液(pH7.0)にペルオキシダーゼ溶液(100unit/mL,和光純薬)1mLを加え、全量を100mLに調整したもの〕2.98mLを添加し、37℃で5分間インキュベーションした後、波長727nmにおける吸光度を測定した。
【0043】
同様の操作と吸光度測定を、過酸化水素の標準溶液を添加せずに行った。更に、試料溶液を添加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を行い、下記数式(2)により過酸化水素の消去率を求めた。
【0044】
<数式2>
消去率(%)={1−(A−B)/(C−D)}×100
但し、A:過酸化水素標準溶液添加,試料溶液添加時の吸光度
B:過酸化水素標準溶液無添加,試料溶液添加時の吸光度
C:過酸化水素標準溶液添加,試料溶液無添加時の吸光度
D:過酸化水素標準溶液無添加,試料溶液無添加時の吸光度
【0045】
次に、試料濃度を段階的に減少させて上記過酸化水素消去率の測定を行い、過酸化水素消去率が50%になる試料濃度(ppm)を内挿法により求めた。結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
Figure 0005095893
【0047】
〔実施例3〕 ラジカル消去試験
1.5×10−4M DPPHエタノール溶液3mLに、製造例1の各試料溶液3mLを加え、直ちに容器を密栓して振り混ぜ、30分間静置した後、波長520nmの吸光を測定した。
【0048】
コントロールとして、試料溶液の代わりに試料溶液を溶解した溶媒を用いて同様に操作し、波長520nmの吸光度を測定した。また、ブランクとして、エタノールに試料溶液3mLを加えた後、直ちに波長520nmの吸光度を測定した。測定された各吸光度より、下記数式(3)によりラジカル消去率(%)を算出した。
【0049】
<数式3>
消去率(%)={1−(B−C)/A}×100
但し、A:コントロールの吸光度
B:試料溶液を添加した場合の吸光度
C:ブランクの吸光度
【0050】
次に、試料濃度を段階的に減少させて上記ラジカル消去率の測定を行い、ラジカルの消去率が50%になる試料濃度(ppm)を内挿法により求めた。結果を表4に示す。
【0051】
【表4】
Figure 0005095893
【0052】
参考例4〕乳液
下記組成の活性酸素除去作用を有する乳液を常法により製造した。
ホホバオイル 4.0g
プラセンタエキス 0.1g
アスコルビン酸リン酸マグネシウム 0.1g
プルーン抽出物 1.0g
トウニン抽出物 1.0g
キョウニン抽出物 1.0g
タイオウ抽出物 0.5g
クジン抽出物 0.5g
オリーブオイル 2.0g
スクワラン 2.0g
セタノール 2.0g
モノステアリン酸グリセリル 2.0g
ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.5g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 2.0g
1,3−ブチレングリコール 3.0g
ヒノキチオール 0.15g
香料 0.15g
菜の花水抽出物 10.0g
精製水 残部(全量を100gとする)
【0053】
参考例5〕クリーム
下記組成の活性酸素除去作用を有するクリームを常法により製造した。
流動パラフィン 5.0g
サラシミツロウ 4.0g
セタノール 3.0g
スクワラン 10.0g
ラノリン 2.0g
アルブチン 0.1g
ルシノール 0.1g
コウジ酸 0.1g
黄杞エキス 0.1g
イチョウ葉エキス 0.1g
コンキオリン 0.1g
オウバクエキス 0.1g
ステアリン酸 1.0g
オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.5g
モノステアリン酸グリセリル 3.0g
1,3−ブチレングリコール 6.0g
パラオキシ安息香酸メチル 0.05g
香料 0.1g
菜の花80質量%エタノール抽出物 5.0g
精製水 残部(全量を100gとする)
【0054】
参考例6〕パック
下記組成の活性酸素除去作用を有するパックを常法により製造した。
ポリビニルアルコール 15g
ポリエチレングリコール 3g
プロピレングリコール 7g
エタノール 10g
カミツレ抽出物 0.1g
エラグ酸 0.1g
油溶性甘草エキス 0.1g
海藻エキス 0.1g
酵母抽出液 0.1g
シソ抽出液 0.1g
ジユ抽出液 0.1g
シナノキ抽出液 0.1g
パラオキシ安息香酸エチル 0.05g
香料 0.05g
菜の花エタノール抽出物 3g
精製水 残部(全量を100gとする)
【0055】
参考例7〕カプセル剤
常法により、以下の組成の活性酸素除去作用を有するカプセル剤を製造した。
なお、カプセルには1号ハードゼラチンカプセルを使用した。
菜の花水抽出物 20.0mg
コーンスターチ 60.0mg
乳糖 100.0mg
乳酸カルシウム 10.0mg
ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L) 10.0mg
【0056】
参考例8〕顆粒状製剤
常法により、以下の組成の活性酸素除去作用を有する顆粒状製剤を製造した。
菜の花80質量%エタノール抽出物 50.0mg
牛骨粉(カルシウム20%含有) 250.0mg
卵殻カルシウム(カルシウム34%含有) 147.0mg
大豆抽出物(イソフラボン10%有) 25.0mg
ビタミンB混合粉末(全ビタミンBを含む) 100.0mg
脂溶性ビタミン混合粉末(ビタミンD、K、E、Aを含む) 100.0mg
ミルク蛋白加水分解物(アミノ酸、低分子ペプチドを含む) 50.0mg
トウモロコシ、大豆蛋白加水分解物(アミノ酸、ペプチドを含む)20.0mg
小麦胚芽抽出物(ビタミン、クロム、セレン、モリブデンを含む)30.0mg
酵母エキス(ビタミン、核酸、亜鉛を含む) 50.0mg
エリスリトール 300.0mg
ラクチュロース 100.0mg
マルチトール 168.7mg
ビートオリゴ糖 100.0mg
乳果オリゴ糖 100.0mg
グアーガム 60.0mg
グリセリン脂肪酸エステル 15.0mg
【0057】
参考例9〕経口液状製剤
常法により、以下の組成の活性酸素除去作用を有する経口液状製剤を製造した。
菜の花エタノール抽出物 0.5質量%
ソルビット 12.0質量%
安息香酸ナトリウム 0.1質量%
香料 1.0質量%
硫酸カルシウム 0.5質量%
精製水 残部(全量を100質量%とする)
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スーパーオキサイド消去作用、過酸化水素消去作用及びラジカル消去作用に基づく優れた活性酸素消去作用を有し、安全性が高く、原料入手容易な天然系活性酸素消去剤が得られる。
【0059】
また、本発明の活性酸素消去剤を化粧料及び飲食物に配合することにより、これらにスーパーオキサイド消去作用、過酸化水素消去作用及びラジカル消去作用に基づく優れた活性酸素消去作用を付与することができる。

Claims (3)

  1. 菜の花(Brassica rapa)の地上部を80質量%エタノールで抽出して得られるスーパーオキサイド消去物質を有効成分として含むことを特徴とする活性酸素消去剤。
  2. 菜の花(Brassica rapa)の地上部を80質量%エタノールで抽出して得られることを特徴とする過酸化水素消去剤。
  3. 菜の花(Brassica rapa)の地上部を80質量%エタノールで抽出して得られることを特徴とするラジカル消去剤。
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