JP2007176816A - 炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体、それからなる食品製剤、化粧品及び抗炎症剤 - Google Patents

炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体、それからなる食品製剤、化粧品及び抗炎症剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体、それからなる食品製剤、化粧品、抗炎症剤を提供する。
【解決手段】 副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンとステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれかと結合した誘導体であり、菊の花の粉砕物とエステル交換用リパーゼを添加し、加温し、柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる。また、食品製剤又は化粧品は、ベータ−アミリン誘導体、アスタキサンチン、柿の葉エキス含有大豆油からなるものである。さらに、抗炎症剤はベータ−アミリン誘導体からなるものである。
【選択図】 なし

Description

この発明は、炎症改善効果又は予防効果、シワ改善効果を有し、炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体、菊の花の粉砕物、食用魚油、大豆粉砕物及び納豆菌を発酵させ、又は、菊の花の粉砕物と脂肪酸とエステル交換反応リパーゼを添加して柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られるベータ−アミリン誘導体、それからなる食品製剤、化粧品及び抗炎症剤に関するものである。
炎症は、皮膚、骨、軟骨、様々の臓器で生じる腫れ、痛み、痒みを伴う疾患の総称であり、皮膚では、皮膚炎やアトピー性皮膚炎、口鼻腔では副鼻腔炎、鼻炎、花粉症やアレルギー性鼻炎、耳鼻では中耳炎や内耳炎、神経では神経炎や脳炎、筋肉では筋肉炎、肝臓では肝炎、腎臓では腎炎、膀胱では膀胱炎、肺では肺炎、気管支炎などに分類される。
炎症のタイプには急性炎症と慢性炎症があり、いずれの反応にも炎症性サイトカインが関与している。炎症性サイトカインのうちでも、特に、インターロイキン−1、インターロイキン−6及び腫瘍壊死因子アルファの増加によって炎症が悪化することが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
これらの炎症性サイトカインは好中球、単球、マクロファージより分泌され、これらの細胞内で、オートクリン的に作用してプロスタグランジンE類、ロイコトリエン類、トロンボキサン類の産生を亢進させ、炎症の諸症状を誘発する。
したがって、炎症性サイトカインの産生又はその受容体の働きを妨げることにより、炎症を根本から抑制することができる。
化学合成された抗炎症剤としては、プロスタグランジン類の働きを抑制する作用機序を有するアスピリン、インドメタシンやイブプロフェンなどが利用され、程度の差はあるものの、眠気や吐き気などの中枢神経に対する異常、空咳、消化管障害などの副作用が報告されており、これらの副作用の少ない成分とそれらからなる医薬品の開発が望まれている(例えば、非特許文献2参照。)。
一方、天然由来の抗炎症物質としては血液中に存在するアルファ−アンチトリプシンが知られているものの、ヒトや動物由来であり、精製の工程が複雑であり、感染症などの問題がある(例えば、非特許文献3参照。)。
そのため、副作用が弱く、抗炎症作用に優れた天然物由来の抗炎症物質が望まれている。
天然由来の抗炎症物質に関する発明としてビワ抽出物を利用した抗炎症作用を呈するニキビ用皮膚外用剤が認められる(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、ペプチド由来の抗炎症剤に関する発明としてサイトカイン産生抑制活性を有するペプチドがある(例えば、特許文献2参照。)。
抗炎症作用を呈するシソ由来の組成物について抗炎症化粧料がある(例えば、特許文献3参照。)。
香辛料又はハーブ由来のエキスを含有する抗炎症食品についての報告がある(例えば、特許文献4参照。)。
しかし、いずれの発明でもその効果は軽度であり、その働きは限定されており、産業上の利用には制限がある。
また、菊の花は、食用として利用され、さらに、除虫菊などは蚊取り線香のような日常品や化粧品にも活用されている。菊の花についてその食経験及び使用経験が豊富であるものの、菊の花に含有される有用成分を利用した抗炎症作用物質に関わる発明は見当たらない。
特開平10−265365 特開2004−196707 特開2001−354579 特開平11−318387 Hopkins S、Leg Med、Suppl1、S45−S57、2003。 Crossley R、Am. J. Med、75、84−90、1983。 Fries Eら、Acta Biochim.Pol、50、735−742、2003。
前記したように化学合成された炎症性サイトカイン抑制作用を呈する抗炎症剤は、消化管障害や咳などの副作用が生じるという問題がある。
一方、天然由来の物質はその安全性は高いものの、抗炎症作用が軽度であるという問題がある。そこで、副作用が弱く、抗炎症作用の優れた炎症性サイトカイン抑制作用を呈する天然物由来物質が望まれている。
この発明は上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体を提供することである。
ステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれか一つを結合してなる副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン産生抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体を提供することである。
菊の花の粉砕物にステアリン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体を提供することである。
菊の花の粉砕物にパルミチン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体を提供することである。
菊の花の粉砕物にエイコサペンタエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体を提供することである。
菊の花の粉砕物にドコサヘキサエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体を提供することである。
菊の花の粉砕物、食用魚油、大豆粉砕物及び納豆菌を添加して発酵させた発酵物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる副作用が弱く、優れた炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体を提供することである。
炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.01〜0.5重量、柿の葉エキス含有大豆油0.01〜0.5重量を含有する組成物からなる副作用が弱く、優れた食品製剤を提供することである。
炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.005〜0.3重量、柿の葉エキス含有大豆油0.02〜0.7重量を含有する組成物からなる副作用が弱く、優れた化粧品を提供することである。
炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体からなる副作用が弱く、優れた抗炎症剤を提供することである。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、下記の式(1)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体に関するものである。
Figure 2007176816
Xは、ステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれから選択される一つ。
請求項2に記載の発明は、菊の花の粉砕物にステアリン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがステアリン酸である下記の式(2)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体に関するものである。
Figure 2007176816
請求項3に記載の発明は、菊の花の粉砕物にパルミチン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがパルミチン酸である下記の式(3)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体に関するものである。
Figure 2007176816
請求項4に記載の発明は、菊の花の粉砕物にエイコサペンタエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがエイコサペンタエン酸である下記の式(4)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体に関するものである。
Figure 2007176816
請求項5に記載の発明は、菊の花の粉砕物にドコサヘキサエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがドコサヘキサエン酸である下記の式(5)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体に関するものである。
Figure 2007176816
請求項6に記載の発明は、菊の花の粉砕物、食用魚油、大豆粉砕物及び納豆菌を添加して発酵させた発酵物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5に記載の炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体に関するものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.01〜0.5重量、柿の葉エキス含有大豆油0.01〜0.5重量を含有する組成物からなる食品製剤に関するものである。
請求項8に記載の発明は、請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.005〜0.3重量、柿の葉エキス含有大豆油0.02〜0.7重量を含有する組成物からなる化粧品に関するものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載の炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体からなる抗炎症剤に関するものである。
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載の炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体によれば、副作用が弱く、優れた抗炎症効果が発揮される。
請求項7に記載の食品製剤によれば、副作用が弱く、優れた抗炎症効果が発揮される。
請求項8に記載の化粧品によれば、副作用が弱く、優れたシワ改善効果が発揮される。
請求項9に記載の抗炎症剤によれば、副作用が弱く、優れた抗炎症効果が発揮される。
以下、この発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
まず、本実施形態の炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体は、下記の式(1)で示されるものである。
Figure 2007176816
Xは、ステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれから選択される一つ。
炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体の基本的な構造は、トリテルペンであるベータ−アミリンに、ステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれから選択される一つが、カルボキシル基から最も離れた炭素が共有結合したものである。
ベータ−アミリンは天然に存在するテルペノイドであり、(3ベータ)−オリーン−12−エン−3−オールであり、別名ベータ−アミレノールであり、組成は炭素が30個、水素が50個及び酸素が1個であり、分子量は426.73である。
また、ステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸も自然界に豊富に存在する物質であり、それぞれの安全性が確認されていることから、天然の物質からなる上記のベータ−アミリン誘導体は、安全性が高い。また、前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
さらに、前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンに結合したステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸の脂肪酸部分が炎症細胞の細胞膜に浸潤し、細胞内に侵入しやすくなるという特長を有する。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがステアリン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、ステアリルベータ−アミリンである。このステアリルベータ−アミリンは、ステアリン酸の脂肪酸部分が細胞膜を透過しやすく、炎症性サイトカインの産生を刺激するジアシルグリセロールの刺激を緩和することから、より優れた炎症性サイトカインの産生抑制作用が認められることから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがパルミチン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、パルミチルベータ−アミリンである。このパルミチルベータ−アミリンは、パルミチン酸の脂肪酸部分が細胞膜を透過しやすく、炎症性サイトカインの産生を刺激するジアシルグリセロールの刺激を緩和することから、より優れた炎症性サイトカインの産生抑制作用が認められることから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがエイコサペンタエン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、エイコサペンタエニルベータ−アミリンである。このエイコサペンタエニルベータ−アミリンは、エイコサペンタエン酸の側鎖が炎症性プロスタグランジンの産生を抑制することから、炎症性サイトカインの産生抑制作用を増強することから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがドコサヘキサエン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、ドコサヘキサエニルベータ−アミリンである。このドコサヘキサエニルベータ−アミリンは、ドコサヘキサエン酸の側鎖が炎症性プロスタグランジンの産生を抑制することから、炎症性サイトカインの産生抑制作用を増強することから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがドコサペンタエン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、ドコサペンタエニルベータ−アミリンである。このドコサペンタエニルベータ−アミリンは、ドコサペンタエン酸の側鎖が炎症性プロスタグランジンの産生を抑制することから、炎症性サイトカインの産生抑制作用を増強することから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがオクタン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、オクタニルベータ−アミリンである。このオクタニルベータ−アミリンは、オクタン酸の脂肪酸部分が細胞膜を透過しやすく、炎症性サイトカインの産生を刺激するジアシルグリセロールの刺激を緩和することから、より優れた炎症性サイトカインの産生抑制作用が認められることから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがデカン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、デカニルベータ−アミリンである。このデカニルベータ−アミリンは、デカン酸の脂肪酸部分が細胞膜を透過しやすく、炎症性サイトカインの産生を刺激するジアシルグリセロールの刺激を緩和することから、より優れた炎症性サイトカインの産生抑制作用が認められることから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがガンマ−リノレン酸の場合、得られるベータ−アミリン誘導体は、ガンマ−リノレニルベータ−アミリンである。このガンマ−リノレニルベータ−アミリンは、ガンマ−リノレン酸の側鎖が炎症性プロスタグランジンの産生を抑制することから、炎症性サイトカインの産生抑制作用を増強することから、好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体は、過剰に摂取された場合には、肝臓において脂質分解酵素により分解され、ベータ−アミリンとその他の部分が生成される。したがって、このベータ−アミリン誘導体は、体内に過剰に蓄積されないことから、その安全性も高い。さらに、前記のベータ−アミリン及びその他の部分はいずれも安全性が確認されており、その食経験や医薬品としての経験も豊富であることから、ベータ−アミリン誘導体の安全性も高い。また、前記のベータ−アミリン誘導体は、化学的に合成することができる。
化学的に合成する場合、ベータ−アミリンとステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれか1つ、溶媒、ジシクロヘキシルカルボジイミド、4−ジメチルアミノピリジンを添加し、10〜30℃で6〜24時間攪拌して反応物を得る。
得られた反応液をシリカゲルクロマトに供し、n−ヘキサンを溶媒として目的とするベータ−アミリン誘導体を分離する。
また、ベータ−アミリンとステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれか1つを酵素化学的に製造することができる。
前記のベータ−アミリンとステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれか1つとを酵素、たとえば、アマノエンザイム製のリパーゼAY「アマノ」30G、リパーゼG「アマノ」50、リパーゼF−AP15、ニューラーゼF3Gなどと加温させ、反応させることにより、目的とするベータ−アミリン誘導体が得られる。
ベータ−アミリンは菊の花よりn−ヘキサン及び酢酸エチルで抽出し、抽出物をシリカゲルクロマトに供し、n−ヘキサン及び酢酸エチルで溶出させて得られる。
ステアリン酸、パルミチン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸としては天然の大豆、ナタネ、シソ、ベニバナやヤシから抽出されたものが安全性が高く、日本油脂社製、オリザ油化社製のステアリン酸、パルミチン酸、オクタン酸、デカン酸が安価で高い品質で好ましい。
エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸は、いずれも、食品としての利用が豊富であり、安全性が確認されている。日水製薬株式会社、日本バイオコン株式会社やエステック株式会社から提供されている品質の高い製品を用いることは好ましい。
前記の反応物は、溶媒を除去されて粗生成物として得ることは、精製に要するコストを削減し、かつ、原料が安全であることから好ましい。
一方、前記の反応物から、目的とするベータ−アミリン誘導体を精製することは純度の高い物質として摂取量を減少させることができる点から好ましい。
前記の精製の方法としては、分離用の樹脂などの精製操作を利用することが好ましい。
すなわち、分離用担体又は樹脂により分離され、分取される。分離用担体又は樹脂としては、表面が後述のようにコーティングされた、多孔性の多糖類、酸化珪素化合物、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレン−ビニルベンゼン共重合体などが用いられる。
0.1〜300μmの粒度を有するものが好ましく、粒度が細かい程、精度の高い分離が行なわれるが、分離時間が長い欠点がある。
例えば、逆相担体又は樹脂として表面が疎水性化合物でコーティングされたものは、疎水性の高い物質の分離に利用される。陽イオン物質でコーティングされたものは陰イオン性に荷電した物質の分離に適している。
また、陰イオン物質でコーティングされたものは陽イオン性に荷電した物質の分離に適している。特異的な抗体をコーティングした場合には、特異的な物質のみを分離するアフィニティ担体又は樹脂として利用される。
アフィニティ担体又は樹脂は、抗原抗体反応を利用して抗原の特異的な調製に利用される。分配性担体又は樹脂は、シリカゲル(メルク社製)などのように、物質と分離用溶媒の間の分配係数に差異がある場合、それらの物質の単離に利用される。
これらのうち、製造コストを低減することができる点から、吸着性担体又は樹脂、分配性担体又は樹脂、分子篩用担体又は樹脂及びイオン交換担体又は樹脂が好ましい。さらに、分離用溶媒に対して分配係数の差異が大きい点から、逆相担体又は樹脂及び分配性担体又は樹脂はより好ましい。
分離用溶媒として有機溶媒を用いる場合には、有機溶媒に耐性を有する担体又は樹脂が用いられる。また、医薬品製造又は食品製造に利用される担体又は樹脂は好ましい。
これらの点から吸着性担体としてダイヤイオン(三菱化学(株)社製)及びXAD−2又はXAD−4(ロームアンドハース社製)、分子篩用担体としてセファデックスLH−20(アマシャムファルマシア社製)、分配用担体としてシリカゲル、イオン交換担体としてIRA−410(ロームアンドハース社製)、逆相担体としてDM1020T(富士シリシア社製)がより好ましい。これらのうち、ダイヤイオン、セファデックスLH−20及びDM1020Tはさらに好ましい。
得られた抽出物は、分離前に分離用担体又は樹脂を膨潤化させるための溶媒に溶解される。その量は、分離効率の点から抽出物の重量に対して1〜50倍量が好ましく、3〜20倍量がより好ましい。分離の温度としては物質の安定性の点から4〜30℃が好ましく、10〜25℃がより好ましい。
分離用溶媒には、水、又は、水を含有する低級アルコール、親水性溶媒、親油性溶媒が用いられる。低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールが用いられるが、食用として利用されているエタノールが好ましい。
セファデックスLH−20を用いる場合、分離用溶媒には低級アルコールが好ましい。シリカゲルを用いる場合、分離用溶媒にはクロロホルム、メタノール、酢酸又はそれらの混合液が好ましい。
ダイヤイオン及びDM1020Tを用いる場合、分離用溶媒はメタノール、エタノールなどの低級アルコール又は低級アルコールと水の混合液が好ましい。
採取後、乾燥又は真空乾燥により溶媒を除去し、目的とする結合体を粉末又は濃縮液として得ることは溶媒による影響を除外できることから、好ましい。
また、目的とするベータ−アミリン誘導体を天然の素材から抽出し、あるいは、精製することにより得ることができる。天然の素材には、植物、海藻、キノコ、食用動物、食用魚類、軟体動物、昆虫、甲殻類などがある。特に、菊の花、大豆発酵物は、抽出しやすいという特徴がある。
菊の花は鑑賞用以外は、少量が食用となるものの、大部分は廃棄物として廃棄される。この廃棄物は有効に利用されていない。この菊の花を原料として抽出、又は、精製することは廃棄物を有効に利用し、廃棄物の量を軽減することから好ましい。
前記のベータ−アミリン誘導体を納豆菌などの微生物や酵母を用いた発酵により得ることは納豆菌や酵母などが食用として利用され、それらの安全性が確認されており、食経験も豊富であることから好ましい。この場合、用いる微生物としては、納豆菌、乳酸菌、紅麹、枯草菌があり、酵母としてはビール酵母や酒精酵母があり、これらはいずれも食品、医薬品、化粧品原料として使用経験が豊富で、安全性も担保されていることから好ましい。
前記の発酵は大豆や牛乳などの発酵ベースに前記の微生物又は酵母を添加して発酵タンクを用いて実施される。この発酵後、微生物又は酵母と発酵液の反応物から目的とする前記のベータ−アミリン誘導体を得ることができる。また、魚油、魚肉、緑茶、コーヒー、タンポポ、大麦若葉、葛の花、トウガラシ、ローヤルゼリー、プロポリスなどを加えて前記のように発酵させて目的とするベータ−アミリン誘導体を得ることができる。
また、前記のベータ−アミリン誘導体を菊の花、ギョウジャニンニク、タマネギ、ニンニクとともに発酵させて得ることができる。たとえば、菊の花、ギョウジャニンニク、タマネギ又はニンニクの粉砕物、食用魚類の粉砕物、大豆粉砕物及び納豆菌を添加して発酵させた発酵物をアルカリ還元化後、油溶性部分を採取して得ることは、廃棄される魚類の頭部や内臓を有効利用できることから好ましい。
植物から抽出する場合、菊の花、甘菊花、杭菊花、貢菊花、クコシ、クコの葉、柿の葉、ギョウジャニンニク、タマネギ、ニンニク、大豆、ギジギシ、カンゾウ、ツリフネソウ、ハナイカダ、大麦若葉、葛の花、トウガラシ、カキ、梨、栗、緑茶、タラ、ワサビ、ワラビ、稲、小麦、トウモロコシ、ダイコン、菜の花、サクラ、マツ、アオキ、アカネ、アカメガシワ、アケビ、アマチャズル、アマドコロ、アロエ、イカリソウ、イタドリ、イノコズチ、イブキジャコウソウ、ウコギ、ウツボグサ、ウド、ウメ、ウラジロガシ、エビスグサ、オウレン、オオバコ、オケラ、オクラ、オトギリソウ、オナモミ、オミナエシ、カキドオシ、カラスウリ、カラスビシャク、カワラケツメイ、カワラナデシコ、カンアオイ、キクイモ、キキョウ、キササゲ、キハダ、キランソウ、キンミズヒキ、クガイソウ、クサボケ、クズ、クチナシ、コウホネ、コブシ、サイカチ、サボンソウ、サルトリイバラバッケツ、サンシュユ、ジャノヒゲ、シラン、スイカズラ、セリ、センブリ、タムシバ、タラノキ、タンポポ、チガヤ、ツリガネニンジン、ツワブキ、ドクダミ、トチノキ、トチバニンジン、ナンテン、ノイバラ、ハコベ、ハトムギ、ハハコグサ、ヒキオコシ、ヒシ、ヒトツバ、ビワ、フキ、フクジュソウ、フジ、マタタビ、メハジキ、ヤマノイモ、ユキノシタ、ヨモギ、リンドウ、レンギョウ、ロウバイ、ワレモコウの葉、花又は根は、入手しやすいことから好ましい。
藻類から抽出する場合、アオサ、アオノリ、アマノリ、アラメ、イワノリ、エゴノリ、オゴノリ、カワノリ、エナガオニコンブ、ガゴメコンブ、ナガコンブ、ホソメコンブ、マコンブ、ミツイシコンブ、リシリコンブ、スイゼンジノリ、テングサ、トサカノリ、ヒジキ、ヒトエグサ、フノリ、マツモ、ムカデノリ、オキナワモズク、モズク、ワカメ、クキワカメ、メカブワカメの葉部、茎又は根は、入手しやすいことから好ましい。
このようにして得られたベータ−アミリン誘導体は、液体又は粉末として得られる。得られたベータ−アミリン誘導体は医薬品、食品製剤又は化粧品に利用される。医薬品としては、抗炎症剤、抗動脈硬化剤、癌転移抑制剤、シワ除去剤などに利用される。
食品製剤としては、炎症性サイトカインを抑制して全身の炎症の抑制や予防の目的に用いられる。
化粧品としては、日焼けやアトピー性皮膚炎などの炎症によるコラーゲンの減少を介したシワやタルミなどの改善又は予防の目的で利用される。
次に、菊の花の粉砕物にステアリン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる前記の誘導体のうち、Xがステアリン酸である下記の式(2)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体について説明する。
Figure 2007176816
ここでいうベータ−アミリン誘導体とは、前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがステアリン酸からなるものであり、すなわち、ステアリルベータ−アミリンである。ステアリン酸とは炭素18個、水素36個及び酸素2個からなる脂肪酸である。ステアリルベータ−アミリンの組成は炭素が47個、水素が83個及び酸素が3個である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
このステアリルベータ−アミリンは、ステアリン酸の脂肪酸部分が細胞膜を透過しやすく、炎症性サイトカインの産生を刺激するジアシルグリセロールの刺激を緩和することから、より優れた炎症性サイトカインの産生抑制作用が認められることから、好ましい。
このステアリルベータ−アミリンは、過剰に摂取された場合には、肝臓において脂質分解酵素により分解され、ベータ−アミリンとステアリン酸が生成される。
ベータ−アミリンとステアリン酸ともに、食経験が豊富であり、体内に過剰に蓄積されないことから、その安全性も高く、それらの毒性は軽度である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、菊の花の粉砕物にステアリン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる。
ここでいう菊の花とは、学名Chrysanthemum morifoliumで代表される甘菊花、カンキッカ又はイエギクの花であり、その他のキク属Chrysanthemumに属する菊の花であり、杭菊花、貢菊花又はコウキッカである。菊の花の色は、白色、黄色、紫色、橙色などのいずれでも良い。
ここでいう菊の花は、日本産、中国産、アメリカ産、アフリカ産の菊の花のいずれも用いられる。
このうち、日本、中国産のものは、農薬の使用履歴が追跡でき、品質が安定し、安価であることから、好ましい。
菊は露地栽培、ハウス栽培、水耕栽培、照明栽培のいずれの栽培で得られたものでも良い。
菊の花は新鮮なもの、乾燥されたもののいずれでも良い。
採取された菊の花は水道水で洗浄されることは好ましい。
菊の花は粉砕される。粉砕は、粉砕機として株式会社奈良機械製作所製の自由ミル、スーパー自由ミル、サンプルミル、ゴブリン、スーパークリーンミル、マイクロス、減圧乾燥機として東洋理工製の小型減圧乾燥機、株式会社マツイ製の小型減圧伝熱式乾燥機DPTH−40、エーキューエム九州テクノス株式会社製のクリーンドライVD−7、VD−20などが用いられる。
ここで用いられるステアリン酸は天然の大豆、ナタネ、シソ、ベニバナやヤシから抽出されたものが安全性が高く、日本油脂社やオリザ油化製のものが、不純物が少なく、品質が高いことから好ましい。
ここで用いるエステル交換用リパーゼは、エステル交換反応用リパーゼとしては、たとえば、ノボザイム社製のリポザイムやノボザイム435、名糖産業社製のリパーゼPLやリパーゼQLM、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30G、リパーゼG「アマノ」50、リパーゼF−AP15、ニューラーゼF3Gなどの品質が高いものが用いられ、これらは安全性が確認されていることから、好ましい。
清浄なステンレス製寸胴などに前記の菊の花の粉砕物、ステアリン酸及びエステル交換用リパーゼが添加され、加温される。ここに、溶媒として水道水を添加することは、反応を円滑にすることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、ステアリン酸は0.001〜0.3重量が好ましく、エステル交換用リパーゼは0.001〜0.03重量が好ましい。
前記の加温の温度として、10〜30℃が好ましく、15〜25℃がより好ましい。
前記の加温の時間として、3〜48時間が好ましく、5〜24時間がより好ましい。
前記の加温は、攪拌されながら、行うことが好ましく、1分間当たり10〜120回の速度が好ましい。
加温された後に、冷却される。冷却方法は、自然冷却又は水冷が好ましい。
前記の反応物は柿の葉エキス含有大豆油により抽出される。前記の反応物は、油溶性が高いことから、柿の葉エキス含有大豆油に溶解する性質を利用している。
柿の葉エキス含有大豆油は、柿の葉の粉砕物に大豆油を添加して抽出される油溶性ポリフェノールを含有する抗酸化作用に優れた大豆油であり、目的とする誘導体を安定的に分離できる。
柿の葉エキス含有大豆油に用いる柿の葉は、日本産、中国産、台湾産のいずれでも用いられる。ここでいう柿とは、カキノキ科カキノキ属の富有柿、次郎柿、平核無柿、甲州百目柿、四溝柿、堂上蜂屋柿のいずれでも良い。
農薬を使用せずに栽培された柿の葉が農薬による危険性を回避できることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、添加する柿の葉エキス含有大豆油は0.1〜10重量が好ましい。
抽出されたベータ−アミリン誘導体は、体内に吸収された後、過剰量は、エステラーゼにより分解され、さらに、肝臓において代謝されることから、安全性も高く、副作用も少ない。
前記の反応物から、目的とするベータ−アミリン誘導体を分離し、精製することは純度の高い物質として摂取量を減少させることができる点から好ましい。この精製の方法としては、分離用の樹脂などの精製操作を利用することが好ましい。
分離用担体又は樹脂としては、表面がコーティングされた、多孔性の多糖類、酸化珪素化合物、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレン−ビニルベンゼン共重合体などが用いられる。適切な分離用溶媒により分離し、精製され、溶媒を除去して目的とするベータ−アミリン誘導体を得ることは好ましい。
このようにして得られたベータ−アミリン誘導体は、液体又は粉末として得られる。得られたベータ−アミリン誘導体は医薬品、食品製剤又は化粧品に利用される。医薬品としては、抗炎症剤、抗肥満剤、脂肪分解剤、シワ除去剤、脂肪肝抑制剤、高脂血症改善剤、抗動脈硬化剤、抗アレルギー剤などに利用される。
前記の食品製剤は、抗炎症、鼻炎防止、花粉症防止、皮膚炎の予防、筋肉痛や筋肉疲労の予防、疲労回復、滋養強壮、肝臓機能の維持の目的などで使用される。
この化粧品は炎症性サイトカインの産生を抑制することにより抗炎症作用を呈し、また、皮膚局所の血管拡張作用やリンバ管の拡張作用を呈することから、日焼けなどの炎症により発生したシワやタルミの抑制又は生成の予防に効果的である。特に、日焼けによる炎症に対して抗炎症作用を発揮し、シワやタルミの原因を取り除く。
さらに、この化粧品は炎症性サイトカインが多量に産生されるアトピー性皮膚炎に対して優れた治療又は予防的な働きを呈する。
次に、菊の花の粉砕物にパルミチン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる前記の誘導体のうち、Xがパルミチン酸である下記の式(3)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体について説明する。
Figure 2007176816
ここでいうベータ−アミリン誘導体とは、前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがパルミチン酸からなるものであり、すなわち、パルミチルベータ−アミリンである。パルミチン酸とは炭素16個、水素32個及び酸素2個からなる脂肪酸である。パルミチルベータ−アミリンの組成は炭素が45個、水素が79個及び酸素が3個である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
このパルミチルベータ−アミリンは、パルミチン酸の脂肪酸部分が細胞膜を透過しやすく、炎症性サイトカインの産生を刺激するジアシルグリセロールの刺激を緩和することから、より優れた炎症性サイトカインの産生抑制作用が認められることから、好ましい。
このパルミチルベータ−アミリンは、過剰に摂取された場合には、肝臓において脂質分解酵素により分解され、ベータ−アミリンとパルミチン酸が生成される。
ベータ−アミリンとパルミチン酸ともに、食経験が豊富であり、体内に過剰に蓄積されないことから、その安全性も高く、それらの毒性は軽度である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、菊の花の粉砕物にパルミチン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる。
ここでいう菊の花とは、学名Chrysanthemum morifoliumで代表される甘菊花、カンキッカ又はイエギクの花であり、その他のキク属Chrysanthemumに属する菊の花であり、杭菊花、貢菊花又はコウキッカである。菊の花の色は、白色、黄色、紫色、橙色などのいずれでも良い。
ここでいう菊の花は、日本産、中国産、アメリカ産、アフリカ産の菊の花のいずれも用いられる。
このうち、日本、中国産のものは、農薬の使用履歴が追跡でき、品質が安定し、安価であることから、好ましい。
ここで用いる菊は、露地栽培、ハウス栽培、水耕栽培、照明栽培のいずれの栽培で得られたものでも良い。
菊の花は新鮮なもの、乾燥されたもののいずれでも良い。
採取された菊の花は水道水で洗浄されることは好ましい。
菊の花は粉砕される。粉砕は、粉砕機として株式会社奈良機械製作所製の自由ミル、スーパー自由ミル、サンプルミル、ゴブリン、スーパークリーンミル、マイクロス、減圧乾燥機として東洋理工製の小型減圧乾燥機、株式会社マツイ製の小型減圧伝熱式乾燥機DPTH−40、エーキューエム九州テクノス株式会社製のクリーンドライVD−7、VD−20などが用いられる。
ここで用いられるパルミチン酸は天然の大豆、ナタネ、シソ、ベニバナやヤシから抽出されたものが安全性が高く、日本油脂社やオリザ油化製のものが、不純物が少なく、品質が高いことから好ましい。
ここで用いるエステル交換用リパーゼは、エステル交換反応用リパーゼとしては、たとえば、ノボザイム社製のリポザイムやノボザイム435、名糖産業社製のリパーゼPLやリパーゼQLM、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30G、リパーゼG「アマノ」50、リパーゼF−AP15、ニューラーゼF3Gなどの品質が高いものが用いられ、これらは安全性が確認されていることから、好ましい。
清浄なステンレス製寸胴などに前記の菊の花の粉砕物、エイコサペンタエン酸及びエステル交換用リパーゼが添加され、加温される。ここに、溶媒として水道水を添加することは、反応を円滑にすることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、パルミチン酸は0.001〜0.3重量が好ましく、エステル交換用リパーゼは0.001〜0.03重量が好ましい。
前記の加温の温度として、10〜30℃が好ましく、15〜25℃がより好ましい。
前記の加温の時間として、3〜48時間が好ましく、5〜24時間がより好ましい。
前記の加温は、攪拌されながら、行うことが好ましく、1分間当たり10〜120回の速度が好ましい。
加温された後に、冷却される。冷却方法は、自然冷却又は水冷が好ましい。
前記の反応物は柿の葉エキス含有大豆油により抽出される。前記の反応物は、油溶性が高いことから、柿の葉エキス含有大豆油に溶解する性質を利用している。
柿の葉エキス含有大豆油は、柿の葉の粉砕物に大豆油を添加して抽出される油溶性ポリフェノールを含有する抗酸化作用に優れた大豆油であり、目的とする誘導体を安定的に分離できる。
柿の葉エキス含有大豆油に用いる柿の葉は、日本産、中国産、台湾産のいずれでも用いられる。ここでいう柿とは、カキノキ科カキノキ属の富有柿、次郎柿、平核無柿、甲州百目柿、四溝柿、堂上蜂屋柿のいずれでも良い。
農薬を使用せずに栽培された柿の葉が農薬による危険性を回避できることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、添加する柿の葉エキス含有大豆油は0.1〜10重量が好ましい。
抽出されたベータ−アミリン誘導体は、体内に吸収された後、過剰量は、エステラーゼにより分解され、さらに、肝臓において代謝されることから、安全性も高く、副作用も少ない。
前記の反応物から、目的とするベータ−アミリン誘導体を分離し、精製することは純度の高い物質として摂取量を減少させることができる点から好ましい。この精製の方法としては、分離用の樹脂などの精製操作を利用することが好ましい。
分離用担体又は樹脂としては、表面がコーティングされた、多孔性の多糖類、酸化珪素化合物、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレン−ビニルベンゼン共重合体などが用いられる。適切な分離用溶媒により分離し、精製され、溶媒を除去して目的とするベータ−アミリン誘導体を得ることは好ましい。
このようにして得られたベータ−アミリン誘導体は、液体又は粉末として得られる。得られたベータ−アミリン誘導体は医薬品、食品製剤又は化粧品に利用される。医薬品としては、抗炎症剤、抗肥満剤、脂肪分解剤、シワ除去剤、脂肪肝抑制剤、高脂血症改善剤、抗動脈硬化剤、抗アレルギー剤などに利用される。
前記の食品製剤は、抗炎症、鼻炎防止、花粉症防止、皮膚炎の予防、筋肉痛や筋肉疲労の予防、疲労回復、滋養強壮、肝臓機能の維持の目的などで使用される。
この化粧品は炎症性サイトカインの産生を抑制することにより抗炎症作用を呈し、また、皮膚局所の血管拡張作用やリンバ管の拡張作用を呈することから、日焼けなどの炎症により発生したシワやタルミの抑制又は生成の予防に効果的である。特に、日焼けによる炎症に対して抗炎症作用を発揮し、シワやタルミの原因を取り除く。
さらに、この化粧品は炎症性サイトカインが多量に産生されるアトピー性皮膚炎に対して優れた治療又は予防的な働きを呈する。
次に、菊の花の粉砕物にエイコサペンタエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる前記の誘導体のうち、Xがエイコサペンタエン酸である下記の式(4)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体について説明する。
Figure 2007176816
ここでいうベータ−アミリン誘導体とは、前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがエイコサペンタエン酸からなるものであり、すなわち、エイコサペンタエニルベータ−アミリンである。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
このエイコサペンタエニルベータ−アミリンは、エイコサペンタエン酸の側鎖が炎症性プロスタグランジンの産生を抑制することから、炎症性サイトカインの産生抑制作用を増強することから、好ましい。
このエイコサペンタエニルベータ−アミリンは、過剰に摂取された場合には、肝臓において脂質分解酵素により分解され、ベータ−アミリンとドコサヘキサエン酸が生成される。
ベータ−アミリンとエイコサペンタエン酸ともに、食経験が豊富であり、体内に過剰に蓄積されないことから、その安全性も高く、それらの毒性は軽度である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、菊の花の粉砕物にエイコサペンタエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる。
ここでいう菊の花とは、学名Chrysanthemum morifoliumで代表される甘菊花、カンキッカ又はイエギクの花であり、その他のキク属Chrysanthemumに属する菊の花であり、杭菊花、貢菊花又はコウキッカである。菊の花の色は、白色、黄色、紫色、橙色などのいずれでも良い。
ここでいう菊の花は、日本産、中国産、アメリカ産、アフリカ産の菊の花のいずれも用いられる。
このうち、日本、中国産のものは、農薬の使用履歴が追跡でき、品質が安定し、安価であることから、好ましい。
ここで用いる菊は、露地栽培、ハウス栽培、水耕栽培、照明栽培のいずれの栽培で得られたものでも良い。
菊の花は新鮮なもの、乾燥されたもののいずれでも良い。
採取された菊の花は水道水で洗浄されることは好ましい。
菊の花は粉砕される。粉砕は、粉砕機として株式会社奈良機械製作所製の自由ミル、スーパー自由ミル、サンプルミル、ゴブリン、スーパークリーンミル、マイクロス、減圧乾燥機として東洋理工製の小型減圧乾燥機、株式会社マツイ製の小型減圧伝熱式乾燥機DPTH−40、エーキューエム九州テクノス株式会社製のクリーンドライVD−7、VD−20などが用いられる。
ここで用いられるエイコサペンタエン酸は日水製薬株式会社、日本バイオコン株式会社やエステック株式会社から提供されている品質の高い製品を用いることは好ましい。
ここで用いるエステル交換用リパーゼは、エステル交換反応用リパーゼとしては、たとえば、ノボザイム社製のリポザイムやノボザイム435、名糖産業社製のリパーゼPLやリパーゼQLM、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30G、リパーゼG「アマノ」50、リパーゼF−AP15、ニューラーゼF3Gなどの品質が高いものが用いられ、これらは安全性が確認されていることから、好ましい。
清浄なステンレス製寸胴などに前記の菊の花の粉砕物、エイコサペンタエン酸及びエステル交換用リパーゼが添加され、加温される。ここに、溶媒として水道水を添加することは、反応を円滑にすることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、エイコサペンタエン酸は0.001〜0.3重量が好ましく、エステル交換用リパーゼは0.001〜0.03重量が好ましい。
前記の加温の温度として、10〜30℃が好ましく、15〜25℃がより好ましい。
前記の加温の時間として、3〜48時間が好ましく、5〜24時間がより好ましい。
前記の加温は、攪拌されながら、行うことが好ましく、1分間当たり10〜120回の速度が好ましい。
加温された後に、冷却される。冷却方法は、自然冷却又は水冷が好ましい。
前記の反応物は柿の葉エキス含有大豆油により抽出される。前記の反応物は、油溶性が高いことから、柿の葉エキス含有大豆油に溶解する性質を利用している。
柿の葉エキス含有大豆油は、柿の葉の粉砕物に大豆油を添加して抽出される油溶性ポリフェノールを含有する抗酸化作用に優れた大豆油であり、目的とする誘導体を安定的に分離できる。
柿の葉エキス含有大豆油に用いる柿の葉は、日本産、中国産、台湾産のいずれでも用いられる。ここでいう柿とは、カキノキ科カキノキ属の富有柿、次郎柿、平核無柿、甲州百目柿、四溝柿、堂上蜂屋柿のいずれでも良い。
農薬を使用せずに栽培された柿の葉が農薬による危険性を回避できることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、添加する柿の葉エキス含有大豆油は0.1〜10重量が好ましい。
抽出されたベータ−アミリン誘導体は、体内に吸収された後、過剰量は、エステラーゼにより分解され、さらに、肝臓において代謝されることから、安全性も高く、副作用も少ない。
前記の反応物から、目的とするベータ−アミリン誘導体を分離し、精製することは純度の高い物質として摂取量を減少させることができる点から好ましい。この精製の方法としては、分離用の樹脂などの精製操作を利用することが好ましい。
分離用担体又は樹脂としては、表面がコーティングされた、多孔性の多糖類、酸化珪素化合物、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレン−ビニルベンゼン共重合体などが用いられる。適切な分離用溶媒により分離し、精製され、溶媒を除去して目的とするベータ−アミリン誘導体を得ることは好ましい。
このようにして得られたベータ−アミリン誘導体は、液体又は粉末として得られる。得られたベータ−アミリン誘導体は医薬品、食品製剤又は化粧品に利用される。医薬品としては、抗炎症剤、抗肥満剤、脂肪分解剤、シワ除去剤、脂肪肝抑制剤、高脂血症改善剤、抗動脈硬化剤、抗アレルギー剤などに利用される。
前記の食品製剤は、抗炎症、鼻炎防止、花粉症防止、皮膚炎の予防、筋肉痛や筋肉疲労の予防、疲労回復、滋養強壮、肝臓機能の維持の目的などで使用される。
この化粧品は炎症性サイトカインの産生を抑制することにより抗炎症作用を呈し、また、皮膚局所の血管拡張作用やリンバ管の拡張作用を呈することから、日焼けなどの炎症により発生したシワやタルミの抑制又は生成の予防に効果的である。特に、日焼けによる炎症に対して抗炎症作用を発揮し、シワやタルミの原因を取り除く。
さらに、この化粧品は炎症性サイトカインが多量に産生されるアトピー性皮膚炎に対して優れた治療又は予防的な働きを呈する。
次に、菊の花の粉砕物にエイコサペンタエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる前記の誘導体のうち、Xがドコサヘキサエン酸である下記の式(5)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体について説明する。
Figure 2007176816
ここでいうベータ−アミリン誘導体とは、前記のベータ−アミリン誘導体のうち、Xがドコサヘキサエン酸からなるものであり、すなわち、ドコサヘキサエニルベータ−アミリンである。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
このドコサヘキサエニルベータ−アミリンである。このドコサヘキサエニルベータ−アミリンは、ドコサヘキサエン酸の側鎖が炎症性プロスタグランジンの産生を抑制することから、炎症性サイトカインの産生抑制作用を増強することから、好ましい。
このドコサヘキサエニルベータ−アミリンは、過剰に摂取された場合には、肝臓において脂質分解酵素により分解され、ベータ−アミリンとドコサヘキサエン酸が生成される。
ベータ−アミリンとドコサヘキサエン酸ともに、食経験が豊富であり、体内に過剰に蓄積されないことから、その安全性も高く、それらの毒性は軽度である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、菊の花の粉砕物にドコサヘキサエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる。
ここでいう菊の花とは、学名Chrysanthemum morifoliumで代表される甘菊花、カンキッカ又はイエギクの花であり、その他のキク属Chrysanthemumに属する菊の花であり、杭菊花、貢菊花又はコウキッカである。菊の花の色は、白色、黄色、紫色、橙色などのいずれでも良い。
ここでいう菊の花は、日本産、中国産、アメリカ産、アフリカ産の菊の花のいずれも用いられる。
このうち、日本、中国産のものは、農薬の使用履歴が追跡でき、品質が安定し、安価であることから、好ましい。
菊は露地栽培、ハウス栽培、水耕栽培、照明栽培のいずれの栽培で得られたものでも良い。
菊の花は新鮮なもの、乾燥されたもののいずれでも良い。
採取された菊の花は水道水で洗浄されることは好ましい。
菊の花は粉砕される。粉砕は、粉砕機として株式会社奈良機械製作所製の自由ミル、スーパー自由ミル、サンプルミル、ゴブリン、スーパークリーンミル、マイクロス、減圧乾燥機として東洋理工製の小型減圧乾燥機、株式会社マツイ製の小型減圧伝熱式乾燥機DPTH−40、エーキューエム九州テクノス株式会社製のクリーンドライVD−7、VD−20などが用いられる。
ここで用いられるドコサヘキサエン酸は日水製薬株式会社、日本バイオコン株式会社やエステック株式会社から提供されている品質の高い製品を用いることは好ましい。
ここで用いるエステル交換用リパーゼは、エステル交換反応用リパーゼとしては、たとえば、ノボザイム社製のリポザイムやノボザイム435、名糖産業社製のリパーゼPLやリパーゼQLM、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30G、リパーゼG「アマノ」50、リパーゼF−AP15、ニューラーゼF3Gなどの品質が高いものが用いられ、これらは安全性が確認されていることから、好ましい。
清浄なステンレス製寸胴などに前記の菊の花の粉砕物、ドコサヘキサエン酸及びエステル交換用リパーゼが添加され、加温される。ここに、溶媒として水道水を添加することは、反応を円滑にすることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、ドコサヘキサエン酸は0.001〜0.3重量が好ましく、エステル交換用リパーゼは0.001〜0.03重量が好ましい。
前記の加温の温度として、10〜30℃が好ましく、15〜25℃がより好ましい。
前記の加温の時間として、3〜48時間が好ましく、5〜24時間がより好ましい。
前記の加温は、攪拌されながら、行うことが好ましく、1分間当たり10〜120回の速度が好ましい。
加温された後に、冷却される。冷却方法は、自然冷却又は水冷が好ましい。
前記の反応物は柿の葉エキス含有大豆油により抽出される。前記の反応物は、油溶性が高いことから、柿の葉エキス含有大豆油に溶解する性質を利用している。
柿の葉エキス含有大豆油は、柿の葉の粉砕物に大豆油を添加して抽出される油溶性ポリフェノールを含有する抗酸化作用に優れた大豆油であり、目的とする誘導体を安定的に分離できる。
柿の葉エキス含有大豆油に用いる柿の葉は、日本産、中国産、台湾産のいずれでも用いられる。ここでいう柿とは、カキノキ科カキノキ属の富有柿、次郎柿、平核無柿、甲州百目柿、四溝柿、堂上蜂屋柿のいずれでも良い。
農薬を使用せずに栽培された柿の葉が農薬による危険性を回避できることから好ましい。
添加する菊の花の粉砕物1重量に対し、添加する柿の葉エキス含有大豆油は0.1〜10重量が好ましい。
抽出されたベータ−アミリン誘導体は、体内に吸収された後、過剰量は、エステラーゼにより分解され、さらに、肝臓において代謝されることから、安全性も高く、副作用も少ない。
前記の反応物から、目的とするベータ−アミリン誘導体を分離し、精製することは純度の高い物質として摂取量を減少させることができる点から好ましい。この精製の方法としては、分離用の樹脂などの精製操作を利用することが好ましい。
分離用担体又は樹脂としては、表面がコーティングされた、多孔性の多糖類、酸化珪素化合物、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレン−ビニルベンゼン共重合体などが用いられる。適切な分離用溶媒により分離し、精製され、溶媒を除去して目的とするベータ−アミリン誘導体を得ることは好ましい。
このようにして得られたベータ−アミリン誘導体は、液体又は粉末として得られる。得られたベータ−アミリン誘導体は医薬品、食品製剤又は化粧品に利用される。医薬品としては、抗炎症剤、抗肥満剤、脂肪分解剤、シワ除去剤、脂肪肝抑制剤、高脂血症改善剤、抗動脈硬化剤、抗アレルギー剤などに利用される。
前記の食品製剤は、抗炎症、鼻炎防止、花粉症防止、皮膚炎の予防、筋肉痛や筋肉疲労の予防、疲労回復、滋養強壮、肝臓機能の維持の目的などで使用される。
この化粧品は炎症性サイトカインの産生を抑制することにより抗炎症作用を呈し、また、皮膚局所の血管拡張作用やリンバ管の拡張作用を呈することから、日焼けなどの炎症により発生したシワやタルミの抑制又は生成の予防に効果的である。特に、日焼けによる炎症に対して抗炎症作用を発揮し、シワやタルミの原因を取り除く。
さらに、この化粧品は炎症性サイトカインが多量に産生されるアトピー性皮膚炎に対して優れた治療又は予防的な働きを呈する。
次に、菊の花の粉砕物、食用魚油、大豆粉砕物及び納豆菌を添加して発酵させた発酵物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体について説明する。
菊の花の粉砕物とは、菊の花の粉砕物である。
原料となる菊の花とは、学名Chrysanthemum morifoliumで代表される甘菊花、カンキッカ又はイエギクの花であり、その他のキク属Chrysanthemumに属する菊の花であり、杭菊花、貢菊花又はコウキッカである。菊の花の色は、白色、黄色、紫色、橙色などのいずれでも良い。
ここでいう菊の花は、日本産、中国産、アメリカ産、アフリカ産の菊の花のいずれも用いられる。
このうち、日本、中国産のものは、農薬の使用履歴が追跡でき、品質が安定し、安価であることから、好ましい。
菊は露地栽培、ハウス栽培、水耕栽培、照明栽培のいずれの栽培で得られたものでも良い。
菊の花は新鮮なもの、乾燥されたもののいずれでも良い。
採取された菊の花は水道水で洗浄されることは好ましい。
菊の花は粉砕される。粉砕は、粉砕機として株式会社奈良機械製作所製の自由ミル、スーパー自由ミル、サンプルミル、ゴブリン、スーパークリーンミル、マイクロス、減圧乾燥機として東洋理工製の小型減圧乾燥機、株式会社マツイ製の小型減圧伝熱式乾燥機DPTH−40、エーキューエム九州テクノス株式会社製のクリーンドライVD−7、VD−20などが用いられる。
用いる食用魚油とは、食用魚類より抽出された油であり、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸などの有用脂質を含有するものであり、日本水産、東洋水産や森下仁丹のEPA、DHA、アルジュナナチュラルの精製魚油などは高い品質である。
また、前記の食用魚油を食用魚類から抽出しても良く、食用魚類として、日本の河川、湖沼、海洋、又は、アジア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、オセアニアの河川、湖沼又は海洋で養殖、捕獲又は採取され、食用として利用されている魚類が利用できる。
このうち、ウナギ、サンマ、カツオ、イワシ、サバ、マグロ、トビウオ、タチウオ、アンコウ、フナ、コイ、ライギョ、マス、ニジマス、ソウギョ、アユ、ウグイ、イワナ、カレイ、ハゼ、イトウ、マダイ、クロダイ、イシダイ、ホッケ、カジカ、クロイソ、ヒラメ、ニシン、ブリ、ハマチ、サケ、メジナ、メバル、アロワナ、キハダ、マンボウ、シイラ、サメ、クエ、キス、ナサゴ、カンパチなどが入手しやすいことから、好ましい。
前記の食用魚類は、生きたままでも、冷凍されたものでも、いずれでも良い。前記の食用魚類の頭部、内臓、皮、ウロコ又はヒレが切断され、採取され、食用魚油として抽出される。
用いる大豆粉砕物は、日本産、中国産、アメリカ産などの海外産のいずれも、用いられる。洗浄、乾燥した後、加熱され、さらに、ミキサーで粉砕して用いられる。この大豆粉砕物は、大豆を洗浄後、蒸す又は煮ることにより、加熱処理されることは、発酵を効率良く実施することができることから、好ましい。
ここで用いる納豆菌は、枯草菌の一種であり、古来より日本人の食生活に関与してきた有用菌であり、その安全性も担保されている。特に、食品加工用に用いられるものが好ましい。たとえば、納豆本舗製の納豆菌は品質的に安定していることから好ましい。
菊の花の粉砕物1重量に対し、食用魚油は0.01〜0.1重量であり、大豆粉砕物は3〜20重量であり、納豆菌は0.005〜0.1重量である。
菊の花の粉砕物1重量に対し、食用魚油の重量が0.01重量を下回る場合、脂肪部分が不足して目的とするベータ−アミリン誘導体が十分得られないおそれがある。
菊の花の粉砕物1重量に対し、食用魚油の重量が0.1重量を上回る場合、ベータ−アミリン量が不足して目的とするベータ−アミリン誘導体が十分得られないおそれがある。
菊の花の粉砕物1重量に対し、大豆粉砕物の重量が3重量を下回る場合、発酵が十分に進行せず、目的とするベータ−アミリン誘導体が十分得られないおそれがある。
菊の花の粉砕物1重量に対し、大豆粉砕物の重量が20重量を上回る場合、ベータ−アミリン量が不足して目的とするベータ−アミリン誘導体が十分得られないおそれがある。
菊の花の粉砕物1重量に対し、納豆菌の重量が0.005重量を下回る場合、発酵が十分に進行せず、目的とするベータ−アミリン誘導体が十分得られないおそれがある。
菊の花の粉砕物1重量に対し、大豆粉砕物の重量が0.1重量を上回る場合、発酵が進行しすぎて目的とするベータ−アミリン誘導体が分解され、ベータ−アミリン誘導体が十分得られないおそれがある。
菊の花の粉砕物、食用魚油、大豆粉砕物及び納豆菌を添加されて発酵される。
前記の発酵の温度として、10〜42℃が好ましく、13〜37℃がより好ましい。
前記の発酵の時間として、3〜72時間が好ましく、5〜50時間がより好ましい。
前記の発酵は、攪拌されながら、行うことが好ましく、1分間当たり10〜100回の速度が好ましい。
前記の発酵物は柿の葉エキス含有大豆油で抽出される。これは前記の発酵物のうち、目的とするベータ−アミリン誘導体の油溶性が高いことから、柿の葉エキス含有大豆油に溶解する性質を利用している。
柿の葉エキス含有大豆油は、柿の葉の粉砕物に大豆油を添加して抽出される油溶性ポリフェノールを含有する抗酸化作用に優れた大豆油であり、目的とする誘導体を安定的に分離できる。
柿の葉エキス含有大豆油に用いる柿の葉は、日本産、中国産、台湾産のいずれでも用いられる。ここでいう柿とは、カキノキ科カキノキ属の富有柿、次郎柿、平核無柿、甲州百目柿、四溝柿、堂上蜂屋柿のいずれでも良い。
農薬を使用せずに栽培された柿の葉が農薬による危険性を回避できることから好ましい。
菊の花の粉砕物1重量に対し、添加する柿の葉エキス含有大豆油は0.1〜10重量が好ましい。
抽出されたベータ−アミリン誘導体は、体内に吸収された後、過剰量は、エステラーゼにより分解され、さらに、肝臓において代謝されることから、安全性も高く、副作用も少ない。
前記の反応物から、目的とするベータ−アミリン誘導体を分離し、精製することは純度の高い物質として一日の摂取量を減少させることができる点から好ましい。精製としては、分離用担体又は樹脂などの分離及び単離操作を利用することが好ましい。
分離用担体又は樹脂としては、表面がコーティングされた、多孔性の多糖類、酸化珪素化合物、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、ポリプロピレン、スチレン−ビニルベンゼン共重合体などが用いられる。適切な分離用溶媒により分離し、精製され、溶媒を除去して目的とするベータ−アミリン誘導体を得ることは好ましい。
このようにして得られたベータ−アミリン誘導体は、液体又は粉末として得られる。得られたベータ−アミリン誘導体は医薬品、食品製剤又は化粧品に利用される。医薬品としては、抗炎症剤、抗肥満剤、脂肪分解剤、シワ除去剤、脂肪肝抑制剤、高脂血症改善剤、抗動脈硬化剤、抗アレルギー剤などに利用される。
前記の食品製剤は、抗炎症、鼻炎防止、花粉症防止、皮膚炎の予防、筋肉痛や筋肉疲労の予防、疲労回復、滋養強壮、肝臓機能の維持の目的などで使用される。
前記の化粧品は炎症性サイトカインの産生を抑制することにより抗炎症作用を呈し、また、皮膚局所の血管拡張作用やリンバ管の拡張作用を呈することから、日焼けややけどなどの炎症により発生したシワやタルミの抑制又は生成の予防に効果的である。特に、日焼けによる炎症に対して抗炎症作用を発揮し、シワやタルミの原因を取り除く。
さらに、この化粧品は炎症性サイトカインが多量に産生されるアトピー性皮膚炎に対して抗炎症作用を介して優れた治療又は予防的な働きを呈する。
加えて、得られたベータ−アミリン誘導体は、ペットや動物用の食品製剤、化粧品又は獣医向としての抗炎症剤としても利用される。
次に、前記の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.01〜0.5重量、柿の葉エキス含有大豆油0.01〜0.5重量を含有する組成物からなる食品製剤について説明する。
ここでいう炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体とは、粗生成物、混合物、合成された物、抽出して精製された純度の高い物質のいずれでもよく、前記のベータ−アミリンのXの位置にステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれから選択される一つが結合した誘導体である。
また、ここでいうベータ−アミリン誘導体はインターロイキン−1アルファ、インターロイキン−8や腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカインの産生を抑制する誘導体である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
アスタキサンチンはカロチノイド系色素の一種であり、ヘマトコッカス藻が太陽光に当たり生成される赤色の色素である。サケ、イクラにも含有される天然の物質であり、その安全性と強い抗酸化力が検証されている。
アスタキサンチンはヘマトコッカス藻を培養した後に、炭酸ガスを用いた超臨界抽出により得られる。
このうち、武田紙器株式会社、富士化学株式会社製のアスタキサンチンは品質が高く、不純物が少ないことから、好ましい。
柿の葉エキス含有大豆油は、日本、中国、アジア産の富有柿、次郎柿、平核無柿、甲州百目柿、四溝柿、堂上蜂屋柿の葉を粉砕機により粉砕され、大豆油により抽出して得られる。
柿の葉の粉砕された原料を、ヤクルト薬品工業株式会社製のオノズカR−10、Y−NC、アマノエンザイム株式会社製のセルラーゼ A「アマノ」3、セルラーゼ T「アマノ」4などのセルラーゼにより処理することは、抽出効率が向上することから好ましい。
前記の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に対し、添加されるアスタキサンチンは0.01〜0.5重量であり、柿の葉エキス含有大豆油は0.01〜0.5重量であり、これにより組成物が得られる。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、アスタキサンチンの重量が0.01重量を下回る場合、目的とする組成物が十分に得られないおそれがある。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、アスタキサンチンの重量が0.5重量を上回る場合、ベータ−アミリン誘導体の溶解性が低下し、析出するおそれがある。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、柿の葉エキス含有大豆油の重量が0.01重量を下回る場合、目的とする組成物が十分に得られないおそれがある。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、柿の葉エキス含有大豆油の重量が0.5重量を上回る場合、ベータ−アミリン誘導体の溶解性が低下し、析出するおそれがある。
前記の組成物を得るために、混合後も加温されることは好ましい。加温条件として温度は30〜45℃であり、加温時間は6〜40時間である。
加温温度が30℃を下回る場合、十分な反応が生じないおそれがある。加温温度が45℃を上回る場合、酸化により生成された反応物が褐色に変色するおそれがある。加温時間が6時間を下回る場合、十分な生成物が得られないおそれがある。加温時間が40時間を上回る場合、酸化により生成された生成物が褐色に変色するおそれがある。
この組成物は、前記のベータ−アミリン誘導体を少しずつ、持続的に放出させて、持続性組成物となることから、好ましい。
また、このように構成することにより、ベータ−アミリン誘導体がアスタキサンチンの抗酸化力により安定に維持されて酸化による分解が抑制される。特に、不飽和脂肪酸の二重結合が酸化から守られて構造を維持する。
さらに、前記の組成物が他の原料とともに加工され、食品製剤になる。この場合、種々の食品素材又は飲料品素材に添加することによって、例えば、粉末状、錠剤状、液状(ドリンク剤など)、カプセル状などの形状の食品製剤にすることができる。また、基材、賦形剤、添加剤、副素材、増量剤などを適宜添加してもよい。
前記の食品製剤は、1日数回に分けて経口摂取される。1日の摂取量は0.2〜10gが好ましく、0.3〜6gがより好ましく、0.5〜4gがさらに好ましい。1日の摂取量が、0.2gを下回る場合、十分な抗炎症作用が発揮されないおそれがある。1日の摂取量が、10gを越える場合、コストが高くなるおそれがある。上記の他に、飴、せんべい、クッキー、飲料などの形態で使用することができる。
ここでいう食品製剤とは、人間が食する保健機能食品、健康補助食品、一般食品、病院で用いる病院用食品、また、動物用の飼料又はペット用サプリメント、ペットフードである。
この食品製剤は、抗炎症、鼻炎防止、花粉症防止、皮膚炎の予防、筋肉痛や筋肉疲労の予防、疲労回復、滋養強壮、肝臓機能の維持の目的などで使用される。
次に、前記の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.005〜0.3重量、柿の葉エキス含有大豆油0.02〜0.7重量を含有する組成物からなる化粧品について説明する。
ここでいう炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体とは、粗生成物、混合物、合成された物、抽出して精製された純度の高い物質のいずれでもよく、前記のベータ−アミリン誘導体とは、ベータ−アミリンのXの位置にステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれから選択される一つが結合した誘導体である。
また、ここでいうベータ−アミリン誘導体はインターロイキン−1アルファ、インターロイキン−8や腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカインの産生を抑制する誘導体である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
アスタキサンチンはカロチノイド系色素の一種であり、ヘマトコッカス藻が太陽光に当たり生成される赤色の色素である。サケ、イクラにも含有される天然の物質であり、その安全性と強い抗酸化力が検証されている。
アスタキサンチンはヘマトコッカス藻を培養した後に、炭酸ガスを用いた超臨界抽出により得られる。
武田紙器株式会社、富士化学株式会社製のアスタキサンチンは品質が高く、不純物が少ないことから、好ましい。
柿の葉エキス含有大豆油は、日本、中国、アジア産の富有柿、次郎柿、平核無柿、甲州百目柿、四溝柿、堂上蜂屋柿の葉を粉砕機により粉砕され、大豆油により抽出して得られる。
柿の葉の粉砕された原料を、ヤクルト薬品工業株式会社製のオノズカR−10、Y−NC、アマノエンザイム株式会社製のセルラーゼ A「アマノ」3、セルラーゼ T「アマノ」4などのセルラーゼにより処理することは、抽出効率が向上することから好ましい。
前記の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に対し、添加されるアスタキサンチンは0.005〜0.3重量であり、柿の葉エキス含有大豆油は0.02〜0.7重量であり、これにより組成物が得られる。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、アスタキサンチンの重量が0.005重量を下回る場合、目的とする組成物が十分に得られないおそれがある。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、アスタキサンチンの重量が0.3重量を上回る場合、ベータ−アミリン誘導体の溶解性が低下し、析出するおそれがある。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、柿の葉エキス含有大豆油の重量が0.02重量を下回る場合、目的とする組成物が十分に得られないおそれがある。
ベータ−アミリン誘導体1重量に対し、柿の葉エキス含有大豆油の重量が0.7重量を上回る場合、ベータ−アミリン誘導体の溶解性が低下し、析出するおそれがある。
前記の組成物を得るために、混合後も加温されることは好ましい。加温条件として温度は30〜45℃であり、加温時間は6〜40時間である。
加温温度が30℃を下回る場合、十分な反応が生じないおそれがある。加温温度が45℃を上回る場合、酸化により生成された反応物が褐色に変色するおそれがある。加温時間が6時間を下回る場合、十分な生成物が得られないおそれがある。
加温時間が40時間を上回る場合、過剰な加熱により生成された酸化物により全体が褐色に変色するおそれがある。
この組成物は、前記のベータ−アミリン誘導体を少しずつ、持続的に放出させて、持続性組成物となることから、好ましい。
また、このように構成することにより、ベータ−アミリン誘導体がアスタキサンチンの抗酸化力により安定に維持されて酸化による分解が抑制される。特に、不飽和脂肪酸の二重結合が酸化から守られて構造を維持する。
さらに、化粧品として前記の組成物が他の原料とともに加工される。つまり、常法に従って油脂、界面活性化剤、ビタミン類、紫外線吸収剤、増粘剤、保湿剤、その他の副素材などとともに加工される。
化粧水、クリーム、軟膏、ローション、乳液、パック、オイル、石鹸、洗顔料、香料、オーディコロン、浴用剤、シャンプー、リンスなどにすることができる。化粧品の形態は任意であり、オイル状、溶液状、クリーム状、ペースト状、ゲル状、ジェル状、固形状又は粉末状として用いることができる。
化粧品として皮膚に1日数回に分けて塗布される。1日の塗布量は0.01〜10gが好ましく、0.05〜3gがより好ましく、0.1〜2gがさらに好ましい。1日の塗布量が、0.01gを下回る場合、シワやタルミの治療又は防止効果が発揮されないおそれがある。1日の塗布量が、10gを越える場合、コストが高くなるおそれがある。
ここでいう化粧品とは、人間に用いる化粧品である基礎化粧品、美白化粧品、毛髪洗浄剤、トリートメント剤、染め剤、育毛剤、養毛剤、ボディウォッシュ、ボディオイル、フェイスオイルなどである。その他に、動物にも用いられ、動物用シャンプー、ボディウォッシュ、ボディオイルなどである。
前記の化粧品は炎症性サイトカインの産生を抑制することにより抗炎症作用を呈し、また、皮膚局所の血管拡張作用やリンバ管の拡張作用を呈することから、日焼けなどの炎症により発生したシワやタルミの抑制又は生成の予防に効果的である。
特に、日焼けによる炎症に対して抗炎症作用を発揮し、シワやタルミの原因を取り除く。
さらに、この化粧品は炎症性サイトカインが多量に産生されるアトピー性皮膚炎に対して優れた治療又は予防的な働きを呈する。
次に、前記の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体からなる抗炎症剤について説明する。
ここでいう炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体は、粗生成物、混合物、合成された物、抽出して精製された純度の高い物質のいずれでもよい。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのXの位置にステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれから選択される一つが結合した誘導体である。
また、ここでいうベータ−アミリン誘導体はインターロイキン−1アルファ、インターロイキン−8や腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカインの産生を抑制する誘導体である。
前記のベータ−アミリン誘導体は、ベータ−アミリンのトリテルペン部分が炎症細胞に働き、インターロイキン−1、インターロイキン−6、インターロイキン−8、腫瘍壊死因子アルファなどの炎症性サイトカイン産生に必要な細胞内情報伝達系を遮断することにより、これらの炎症性サイトカインの産生を抑制する作用に優れている。
医薬品として用いる場合には、不純物による影響を除去することが必要となるために、酵素反応により合成され、溶媒の残留の少ない前記の構造のベータ−アミリン誘導体を用いることが好ましい。
医薬品として経口剤又は非経口剤として利用され、医薬部外品としては、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、石鹸、歯磨き粉などに配合されて利用される。
経口剤としては、錠剤、カプセル剤、散剤、シロップ剤、ドリンク剤などが挙げられる。前記の錠剤及びカプセル剤に混和される場合には、結合剤、賦形剤、膨化剤、滑沢剤、甘味剤、香味剤などとともに用いることができる。前記の錠剤は、シェラック又は砂糖で被覆することもできる。
また、前記のカプセル剤の場合には、上記の材料にさらに油脂などの液体担体を含有させることができる。前記のシロップ剤及びドリンク剤の場合には、甘味剤、防腐剤、色素香味剤などを含有させることができる。
非経口剤としては、軟膏剤、クリーム剤、水剤などの外用剤の他に、注射剤が挙げられる。ここで用いる外用剤の基材としては、ワセリン、パラフィン、油脂類、ラノリン、マクロゴールドなどが用いられ、通常の方法によって軟膏剤やクリーム剤などとすることができる。
注射剤には、液剤があり、その他、凍結乾燥剤がある。これは使用時、注射用蒸留水や生理食塩液などに無菌的に溶解して用いられる。
ここでいう抗炎症剤は、皮膚や全身又は局所の炎症に対して治療又は予防効果を目的とした医薬品又は医薬部外品製剤である。
全身の炎症には、発熱、発赤、浮腫などがあり、臓器ごとの炎症として、肺炎、脳炎、咽頭炎、気管支炎、角膜炎、腸炎、胃炎、十二指腸炎、大腸炎、肝炎、腎炎、膀胱炎、膵炎、神経炎、筋肉炎、動脈炎、皮膚炎、アトピー性皮膚炎、日焼けによる皮膚炎などであり、特に、日焼けによる皮膚炎に対しては外用剤として利用される。
これらの全身及び局所の各臓器の炎症に対して炎症性サイトカインの産生を抑制する作用機序により効果を発揮する。
加えて、家畜、ペットの疾患の治療又は予防を目的とした獣医用医薬品としても利用できる。
以下、前記実施形態を実施例及び試験例を用いて具体的に説明する。なお、以下の説明は例であり、形態を変化させて実施することができる。
まず、発酵により得られるベータ−アミリン誘導体について説明する。
浜名湖湖畔で養殖されて成長したウナギ(学名Anguilla japonica)250匹を原料として用いた。成長したウナギを解体場で屠殺後解体し、頭部及び内臓を切断し、採取した。体部は、食用に供し、頭部及び内臓を集めた。
集められた頭部及び内臓を包丁により裁断し、中山技術研究所製DM−6にて粉砕した後、食用魚油として2.5kgを抽出して得た。
これを清浄な培養用タンク50L容量に入れ、水道水3.1Lを添加した。これに愛知県で栽培された甘菊花1.1kgを生のまま水道水で洗浄後、中山技術研究所製DM−6にて粉砕して菊の花の粉砕物を得た。この150gを前記の寸胴に添加した。これに、中国産大豆を水洗後、30分間煮沸して粉砕した大豆粉砕物3.1kgを添加した。
さらに、納豆素本舗製の納豆菌3.1gを添加した。37℃の温度で、攪拌しながら、46時間発酵させた。
発酵が終了したタンクに、水道水6.3Lを添加した。
一方、日本産富有柿の若葉の2kgを乾燥機により12時間乾燥させ、粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)で粒径0.7マイクロmに粉砕した。
この粉砕物1.8kgにヤクルト薬品工業株式会社製のセルラーゼ(Y−NC)18gを添加し、25℃で12時間攪拌した。得られた粉砕物を大豆油で抽出して柿の葉エキス含有大豆油を調製した。
前記の発酵物に、前記の柿の葉エキス含有大豆油の5Lを添加して1時間攪拌し、混合した。
これを静置して上層に分離した柿の葉エキス含有大豆油により分離される油溶性部分を液体として採取した。水分を除去するために、東洋技研製TGD−250LF2に供し、油状物質として、目的とするベータ−アミリン誘導体を得た。これを実施例1の検体とした。
以下に、エイコサペンタエン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体の調製について記載する。
日本で無農薬により栽培された甘菊花9kgを採取し、水道水により十分に洗浄し、乾燥機により乾燥させた。
この菊の花2kgを粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)に供し、粉砕して菊の花の粉砕物とした。
清浄な寸胴に菊の花の粉砕物1kgを入れ、水道水を10L添加した。これに、日本油脂製のエイコサペンタエン酸300gを添加して攪拌した。
これに、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30Gを10g添加し、26℃に加温して、58回/分の速度で13時間攪拌し、これを加温液とした。
一方、日本産富有柿の若葉の2kgを乾燥機により12時間乾燥させ、粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)で粒径0.7マイクロmに粉砕した。
この粉砕物1.8kgにヤクルト薬品工業株式会社製のセルラーゼ(Y−NC)18gを添加し、25℃で12時間攪拌した。得られた粉砕物を大豆油で抽出して柿の葉エキス含有大豆油を調製した。
前記の加温液の入った寸胴を水道水により冷却後、前記の柿の葉エキス含有大豆油1kgを添加し、油部分を採取した。
この油部分を真空乾燥機により乾燥してエイコサペンタエン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体を油状の液体として得た。また、これを実施例2の検体とした。
以下に、ドコサヘキサエン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体の調製について記載する。
日本で無農薬により栽培された菊の花(貢菊花)12kgを採取し、水道水により十分に洗浄し、乾燥機により乾燥させた。これを原料の菊の花とした。
この菊の花2kgを粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)に供し、粉砕して菊の花の粉砕物とした。
清浄な寸胴に菊の花の粉砕物1kgを入れ、水道水を10L添加した。これに、日本水産製のドコサヘキサエン酸305gを添加して攪拌した。
これに、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30Gを9g添加し、25℃に加温して、57回/分の速度で12時間攪拌し、これを加温液とした。
一方、日本産富有柿の若葉の2kgを乾燥機により12時間乾燥させ、粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)で粒径0.7マイクロmに粉砕した。
この粉砕物1.8kgにヤクルト薬品工業株式会社製のセルラーゼ(Y−NC)18gを添加し、25℃で12時間攪拌した。得られた粉砕物を大豆油で抽出して柿の葉エキス含有大豆油を調製した。
前記の加温液の入った寸胴を水道水により冷却後、前記の柿の葉エキス含有大豆油1kgを添加し、油部分を採取した。
これを真空乾燥機により乾燥してドコサヘキサエン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体を油状の液体として得た。また、これを実施例3の検体とした。
以下に、ステアリン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体の調製について記載する。
日本で無農薬により栽培された甘菊花9.5kgを採取し、水道水により十分に洗浄し、乾燥機により乾燥させた。これを原料の菊の花とした。この菊の花2kgを粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)に供し、粉砕して菊の花の粉砕物とした。
清浄な寸胴に菊の花の粉砕物1kgを入れ、水道水を10L添加した。これに、日本油脂製のステアリン酸260gを添加して攪拌した。
これに、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30Gを11g添加し、25℃に加温して、61回/分の速度で11時間攪拌し、これを加温液とした。
一方、日本産富有柿の若葉の2kgを乾燥機により12時間乾燥させ、粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)で粒径0.7マイクロmに粉砕した。
この粉砕物1.8kgにヤクルト薬品工業株式会社製のセルラーゼ(Y−NC)18gを添加し、25℃で12時間攪拌した。得られた粉砕物を大豆油で抽出して柿の葉エキス含有大豆油を調製した。
前記の加温液の入った寸胴を水道水により冷却後、前記の柿の葉エキス含有大豆油1kgを添加し、油部分を採取した。
これを真空乾燥機により乾燥してステアリン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体を油状の液体として得た。また、これを実施例4の検体とした。
以下に、パルミチン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体の調製について記載する。
日本で無農薬により栽培された甘菊花11kgを採取し、水道水により十分に洗浄し、乾燥機により乾燥させた。これを原料の菊の花とした。
この菊の花2kgを粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)に供し、粉砕して菊の花の粉砕物とした。
清浄な寸胴に菊の花の粉砕物1kgを入れ、水道水を10L添加した。これに、日本油脂製のパルミチン酸311gを添加して攪拌した。
これに、アマノエンザイム社製のリパーゼAY「アマノ」30Gを11g添加し、25℃に加温して、58回/分の速度で11時間攪拌し、これを加温液とした。
一方、日本産富有柿の若葉の2kgを乾燥機により12時間乾燥させ、粉砕機(三力製作所製、三力式万能粉砕機)で粒径0.7マイクロmに粉砕した。この粉砕物1.8kgにヤクルト薬品工業株式会社製のセルラーゼ(Y−NC)18gを添加し、25℃で12時間攪拌した。得られた粉砕物を大豆油で抽出して柿の葉エキス含有大豆油を調製した。
前記の加温液の入った寸胴を水道水により冷却後、前記の柿の葉エキス含有大豆油1kgを添加し、油部分を採取した。
これを真空乾燥機により乾燥してパルミチン酸を結合させたベータ−アミリン誘導体を油状の液体として得た。また、これを実施例5の検体とした。
以下に、ベータ−アミリン誘導体の精製物について説明する。
実施例2で得られたベータ−アミリン誘導体50gをエタノール1Lに懸濁し、三菱化学製ダイヤイオンの520gを充填したカラムに供して、100%エタノール530mLで洗浄した。さらに5%含水エタノール520mLで洗浄後、23%含水エタノール850mLで溶出してこの分画を採取した。
これを減圧乾燥機に供してエタノールを除去した後、日本エフディ製の凍結乾燥機によりベータ−アミリン誘導体の油状の精製物10.2gを得た。これを実施例6の検体とした。
以下に、ベータ−アミリン誘導体の同定試験について説明する。
(試験例1)
上記のように得られた実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、実施例5及び実施例6で得られたそれぞれのベータ−アミリン誘導体を精製エタノールに溶解し、質量分析器付き高速液体クロマトグラフィ(HPLC、島津製作所)で分析し、さらに、核磁気共鳴装置(NMR、ブルカー製、AC−250)で解析した。
その結果、実施例1の検体からは、ベータ−アミリンにステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸が結合したベータ−アミリン誘導体が得られ、ステアリルベータ−アミリン、パルミチルベータ−アミリン、エイコサペンタエニルベータ−アミリン、ドコサヘキサエニルベータ−アミリン、ドコサペンタエニルベータ−アミリン、オクタニルベータ−アミリン、デカニルベータ−アミリン及びガンマ−リノレニルベータ−アミリンが同定された。
また、実施例2及び実施例6の検体からは、ベータ−アミリンに、エイコサペンタエン酸が結合したベータ−アミリン誘導体としてエイコサペンタエニルベータ−アミリンが同定された。
また、実施例3の検体からは、ベータ−アミリンに、ドコサヘキサタエン酸が結合したベータ−アミリン誘導体としてドコサヘキサエニルベータ−アミリンが同定された。
また、実施例4の検体からは、ベータ−アミリンに、ステアリン酸が結合したベータ−アミリン誘導体としてステアリルベータ−アミリンが同定された。
また、実施例5の検体からは、ベータ−アミリンに、パルミチン酸が結合したベータ−アミリン誘導体としてパルミチルベータ−アミリンが同定された。
以下に、ベータ−アミリン誘導体の炎症性サイトカイン産生抑制試験について説明する。
(試験例2)
試験にはスギ花粉症に感染した年齢24歳〜77歳の男性4名及び年齢25歳〜56歳の女性4名よりヘパリン加血液を採取し、MEM(日水製薬)により単球を培養した。
この単球1000個を35mm径の培養シャーレに播種し、5%炭酸ガス下、37℃で24時間培養した。
これに、スギ花粉(フナミシ製)10ng及び実施例1〜6で得られた検体をジメチルスルホキシドに溶解してそれぞれ1ngを添加し、添加後、48時間した。培養上清を採取し、炎症性サイトカインとしてインターロイキン−1アルファ、インターロイキン−8及び腫瘍壊死因子アルファ量をELISAキット(アムジェン製)を用いて吸光度法により定量した。
なお、溶媒対照として検体の代わりに、ジメチルスルホキシドを用いた。
また、陽性対照としてステロイド剤であるプロピオン酸クロベタゾールを用いた。
その結果、インターロイキン−1アルファ量の場合、溶媒対照の量を100%とした場合、それぞれ1ngの添加量で実施例1は65%、実施例2は53%、実施例3は53%、実施例4は48%、実施例5は42%及び実施例6は32%となった。なお、プロピオン酸クロベタゾールは61%であった。
したがって、実施例1〜6の検体は、いずれも、スギ花粉に対してインターロイキン−1アルファの産生を抑制すると結論された。
また、インターロイキン−8量の場合、溶媒対照の量を100%とした場合、それぞれ1ngの添加量で実施例1は82%、実施例2は74%、実施例3は67%、実施例4は79%、実施例5は63%及び実施例6は44%となった。なお、プロピオン酸クロベタゾールは71%であった。
したがって、実施例1〜6の検体は、いずれも、スギ花粉に対してインターロイキン−8の産生を抑制すると結論された。
また、腫瘍壊死因子アルファ量の場合、溶媒対照の量を100%とした場合、それぞれ1ngの添加量で実施例1は62%、実施例2は53%、実施例3は50%、実施例4は42%、実施例5は45%及び実施例6は22%となった。なお、プロピオン酸クロベタゾールは60%であった。
したがって、実施例1〜6の検体は、いずれも、スギ花粉に対して腫瘍壊死因子アルファの産生を抑制すると結論された。
以上の結果、実施例1〜6の検体は、炎症性サイトカインの産生をプロピオン酸クロベタゾールと同程度に抑制するものと考えられた。
以下に、ベータ−アミリン誘導体を含有する食品製剤の製造について記載する。
前記の実施例1で得られたベータ−アミリン誘導体100gを混合器に入れ、武田紙器製のアスタキサンチン30gを添加した。これに、柿の葉エキス含有大豆油10gを添加し、攪拌しながらこれを37℃で26時間加温して冷却後、組成物約120gを得た。
この組成物100gに、食用セルロース300g、アスコルビン酸1g及び食用香料9gを食品加工用ミキサーに添加し、混合した。これを常法により粉末化し、乾燥後、ブタ由来ゼラチン製ハードカプセルに、1粒250mgとして充填し、食品製剤を得た。これを実施例7の検体とした。
以下に、食品製剤を用いた抗炎症作用について述べる。
(試験例3)
33〜79歳のスギ花粉によりクシャミやハナミズを呈する男性9例に、前記の実施例7で得られた食品製剤を1日1回10カプセルずつ、つまり、2.5gずつ、14日間毎日摂食させた。摂食前及び摂食14日目に、スギ花粉による反応性を観察した。さらに、摂食前及び摂食14日目に、血液を採取し、IgE量を免疫抗体法により測定した。
その結果、摂食後、スギ花粉によるクシャミやハナミズの発現数は、摂食前に比して平均で、33%になり、明らかな反応性の減少が認められた。
さらに、血液IgE量は、摂食前に比して平均値で45%となり、IgE量の減少が認められた。また、摂食後に、体調や健康状態に異常は、認められなかった。
以下に、化粧品製剤の製造について記載する。
前記の実施例2で得られたベータ−アミリン誘導体100gを混合器に入れ、武田紙器製のアスタキサンチン10gを添加した。これに、柿の葉エキス含有大豆油50gを添加し、攪拌しながらこれを37℃で30時間加温して冷却後、組成物約130gを得た。
この組成物を混合器に入れ、ミツロウ(アピ製)1kgを添加し、混合して、化粧品製剤としてクリームを得た。これを実施例8の検体とした。
(試験例4)
実施例8で得られたクリームを使用して、26〜72才の女性10例を対象に、紫外線に対するシワ改善試験を行なった。すなわち、前記の実施例8で得られたクリームを1日当たり1gずつ、7日間、顔面部の左側のみに塗布させた。
前記の女性に、7日間、日焼け装置(ネオタン888、ネオタン製)により紫外線を1時間顔面に浴びさせた。使用前及び使用7日後に、顔面の左右側面について皮表角層水分量測定装置(IBS社製、SKICON200)を用いて角質水分量、弾力計(クトメーター)を用いて肌弾性を測定し、さらに、単位面積当たりのシワの長さを目視法により計測した。
さらに、顔面の汗を採取し、含有される炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子アルファ量を免疫酵素法(アムジェン製)により測定した。
その結果、実施例8を使用した左顔面の表皮角層水分量は、実施例8の使用後に、使用しなかった右側に比較して177%になり、表皮角層水分量は増加した。さらに、実施例8を使用した左顔面の弾力計による弾力は、右側に比較して224%となり、弾力の増加が認められた。
実施例8を使用した左顔面のシワの長さは、右側に比し、67%になり、シワの減少が認められた。
加えて、汗の腫瘍壊死因子アルファ量は、使用前に比して、平均値で46%となり、腫瘍壊死因子アルファ量の減少が認められた。
なお、実施例8を使用した左顔面に、かゆみ、痛みなどの副作用は認められず、使用感も良好であった。
これらの結果、実施例8の化粧品は紫外線による炎症を抑制し、かつ、シワを改善する働きが確認され、さらに、高い安全性も認められた。
以下に、ベータ−アミリン誘導体からなる抗炎症剤について述べる。
清浄なステンレス製溶解槽に、前記の実施例6で得られたベータ−アミリン誘導体5g、ラノリン30g、マクロゴールド20g、ミツロウ2g、オゾケライト3gを添加し、1時間溶解した。これを混練機に供し、混合した。これを再度、溶解槽で溶解して、過熱し、脱気装置により脱気させて、目的とする抗炎症剤を軟膏剤として得た。
なお、対照として前記の実施例6で得られたベータ−アミリン誘導体の代わりとしてラノリンを用いた対照となる検体を作製し、対照検体として試験に用いた。
(試験例5)
29〜59歳のスギ花粉によりクシャミやハナミズを呈する男性9例に、前記の実施例9で得られた抗炎症剤を1日1回1gずつ、14日間に鼻腔外部、鼻腔周囲、口腔周囲部分に塗布した。塗布前及び塗布14日目に、スギ花粉による反応性を観察した。さらに、塗布前及び塗布14日目に、血液を採取し、腫瘍壊死因子アルファ量及びIgE量を免疫抗体法により測定した。
その結果、塗布後、スギ花粉によるクシャミやハナミズの発現数は、塗布前に比して平均で、36%となり、花粉に対する反応性の減少が認められた。
血中の腫瘍壊死因子アルファ量は、塗布前に比して平均値で29%となり、炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子アルファ量の減少が認められた。
血中IgE量は、塗布前の値に比して57%となり、IgE量の減少が認められた。また、塗布後に、体調や健康状態、その他の臨床検査値に異常は、認められなかった。
したがって、ベータ−アミリン誘導体からなる抗炎症剤は花粉症に対して炎症性サイトカイン及びIgE量を低下させ、優れた抗炎症効果を呈し、かつ、安全性も確認された。
一方、ベータ−アミリン誘導体の代わりとしてラノリンを用いた対照検体を用いた場合には、スギ花粉によるクシャミやハナミズの発現数は、塗布前に比して平均値で105%となり、花粉に対する反応性に変化はなかった。
また、血中の腫瘍壊死因子アルファ量は、塗布前に比して平均値で101%となり、炎症性サイトカインである腫瘍壊死因子アルファ量に変化はなかった。
血中IgE量も平均値で102%となり、変化は認められなかった。
本発明である炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体は、全身及び局所の炎症の防止及び改善を目的とした副作用の弱い、優れた働きを示し、皮膚炎、肺炎、気管支炎、肝炎など種々の炎症に苦しむ患者又はその危険性のある人々のQOLを改善するものである。
また、本発明である炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体からなる食品製剤は、花粉症、シックハウス症候群、風邪、アレルギー、皮膚炎などの炎症の改善又はその発症を予防し、国民生活の質的向上に寄与するものである。
さらに、炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体からなる化粧品は、日焼けによるシワやクスミ、皮膚の炎症やアトピーに対して改善又は予防効果を示し、国民生活のQOLを向上させる。
加えて、炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体からなる抗炎症剤によれば、皮膚炎、肝炎、脳炎、肺炎、風邪、膵炎、花粉症、アレルギーなどの炎症の改善又は予防に貢献し、国民生活を向上させる。この抗炎症剤は副作用が少なく、優れた抗炎症作用を発揮することにより、医療及び医薬品業界の活性化に寄与するものである。
食用魚油の原料となる魚類の頭部や内臓ならびにベータ−アミリンの原料となる菊の花などは、食品加工の工程で廃棄されている。本発明は、この廃棄物を有効に利用できることから、廃棄物を減少させ、廃棄物による海洋や土壌の富栄養による環境破壊を予防できる。さらに、漁業や農業資源の有効活用が期待され、かつ、漁業、農業やそれらの関連産業の発展に寄与するものである。

Claims (9)

  1. 下記の式(1)で示される炎症性サイトカイン産生抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体。
    Figure 2007176816
    Xは、ステアリン酸、パルミチン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、オクタン酸、デカン酸、ガンマ−リノレン酸のいずれから選択される一つ。
  2. 菊の花の粉砕物にステアリン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがステアリン酸である下記の式(2)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体。
    Figure 2007176816
  3. 菊の花の粉砕物にパルミチン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがパルミチン酸である下記の式(3)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体。
    Figure 2007176816
  4. 菊の花の粉砕物にエイコサペンタエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがエイコサペンタエン酸である下記の式(4)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体。
    Figure 2007176816
  5. 菊の花の粉砕物にドコサヘキサエン酸を添加し、エステル交換反応用リパーゼを添加して加温した反応物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1に記載の誘導体のうち、Xがドコサヘキサエン酸である下記の式(5)で示される炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体。
    Figure 2007176816
  6. 菊の花の粉砕物、食用魚油、大豆粉砕物及び納豆菌を添加して発酵させた発酵物を柿の葉エキス含有大豆油で抽出して得られる請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5に記載の炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体。
  7. 請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.01〜0.5重量、柿の葉エキス含有大豆油0.01〜0.5重量を含有する組成物からなる食品製剤。
  8. 請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載の炎症性サイトカイン産生抑制作用を有するベータ−アミリン誘導体1重量に、アスタキサンチン0.005〜0.3重量、柿の葉エキス含有大豆油0.02〜0.7重量を含有する組成物からなる化粧品。
  9. 請求項1又は請求項2又は請求項3又は請求項4又は請求項5又は請求項6に記載の炎症性サイトカイン抑制作用を呈するベータ−アミリン誘導体からなる抗炎症剤。
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