JP2015230419A - 画像形成装置 - Google Patents

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大介 高橋
桂子 松本
Keiko Matsumoto
桂子 松本
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Takeshi Yoshida
健 吉田
伊藤 大介
Daisuke Ito
大介 伊藤
櫻井 陽一
Yoichi Sakurai
陽一 櫻井
宏一 山脇
Koichi Yamawaki
宏一 山脇
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Abstract

【課題】画像形成に関与しない現像装置の内部に収容された現像剤の早期劣化が充分に抑止されて、対応する像担持体やクリーニングブレードの摩耗劣化が早まったり異常音が生じたりする不具合が充分に抑止される、画像形成装置を提供する。
【解決手段】4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKのうち、最上流側に位置するイエロー用の感光体ドラム1Yを除く他の感光体ドラム11M、11C、11BKについて、画像形成に関与しないものがあるときに、その感光体ドラム11に対応する現像装置13が駆動されないように制御するとともに、その感光体ドラム11に対応する1次転写ローラ14に第1転写工程時の所定極性とは異なる極性のバイアスを紙間のタイミングで印可する「現像駆動停止モード」が実行される。
【選択図】図1

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、複数の像担持体に形成されたトナー像が中間転写体に1次転写される画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置において、複数の像担持体に形成されたトナー像が中間転写ベルト等の中間転写体に重ねて1次転写されて、その後に中間転写体に1次転写されたトナー像が記録媒体に2次転写されるものが広く知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1等において、画像形成装置は、4つの感光体ドラム(像担持体)が中間転写ベルト(中間転写体)に対向するように並設されている。また、4つの感光体ドラムには、それぞれ、現像工程をおこなうための現像装置が対向するように設置され、クリーニング工程をおこなうためのクリーニングブレードが当接するように設置されている。
そして、これらの4つの感光体ドラムでは、それぞれ、ブラック(黒色)、イエロー、マゼンタ、シアンのトナー像が形成される。そして、各感光体ドラムで形成された各色のトナー像が、中間転写ベルトを介して各感光体ドラムにそれぞれ対向するように設置された1次転写ローラ(1次転写部材)によって、中間転写ベルト上に重ねて転写(1次転写)される。さらに、中間転写ベルト上に担持された複数色のトナー像は、中間転写ベルトと2次転写ローラとの当接位置で、カラー画像として記録媒体上に転写(2次転写)される。
このような画像形成装置では、カラー画像ではなくてモノクロ画像を形成するときなどに、ブラック以外の、画像形成に関与しないイエロー、マゼンタ、シアンの現像装置が空駆動されて内部に収容された現像剤の劣化が早められるのを防止するために、画像形成に関与しない現像装置の駆動を停止する技術が知られている。
一方、特許文献1、2には、画像形成に関与しない現像装置の駆動を完全に停止してしまったときに、対応する感光体ドラムの表面にトナー(地汚れトナー)がまったく供給されなくなってしまい、感光体ドラムとクリーニングブレードとの摩擦抵抗が高まって、クリーニングブレードや感光体ドラムの摩耗劣化が進んでしまったり異常音が生じてしまったりする不具合について記載されている。そして、特許文献1、2には、そのような不具合を解決することを目的として、モノクロ画像を形成するときであって感光体ドラムの回転速度が切り替えられるときに画像形成に関与しない現像装置を所定時間だけ駆動したり、モノクロ画像を形成するときに画像形成に関与しない現像装置を通常時よりも遅い速度で駆動したりする技術が開示されている。
従来の技術は、画像形成に関与しない現像装置を空駆動せずに完全に駆動停止したときに、対応する感光体ドラム(像担持体)やクリーニングブレードの摩耗劣化が早まったり異常音が生じたりする不具合を充分に防止することができなかった。
特に、特許文献1、2の技術は、モノクロ画像を形成するときであって感光体ドラムの回転速度が切り替えられるときに画像形成に関与しない現像装置を所定時間駆動したり、モノクロ画像を形成するときに画像形成に関与しない現像装置を通常時よりも遅い速度で駆動したりするものであって、画像形成に関与しない現像装置を完全に駆動停止していないため、それらの現像装置の内部に収容された現像剤の劣化が早められるのを完全に防止することができなかった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、画像形成に関与しない現像装置の内部に収容された現像剤の早期劣化が充分に抑止されて、対応する像担持体やクリーニングブレードの摩耗劣化が早まったり異常音が生じたりする不具合が充分に抑止される、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる画像形成装置は、複数の像担持体と、前記複数の像担持体にそれぞれ対向するように配設されて、駆動手段によって駆動されて、前記複数の像担持体の表面にそれぞれ形成された潜像を現像してトナー像を担持させる複数の現像装置と、前記複数の像担持体の表面にそれぞれ当接するように配設されて、前記複数の像担持体にそれぞれ付着したトナーを除去する複数のクリーニングブレードと、前記複数の像担持体がそれぞれ対向するように並設されて、所定方向に走行する中間転写体と、前記中間転写体を介して前記複数の像担持体にそれぞれ対向するように配設されて、所定極性の1次転写バイアスが印可されることで前記複数の像担持体にそれぞれ担持されたトナー像を前記中間転写体の表面に1次転写する複数の1次転写部材と、を備え、前記複数の像担持体のうち、前記中間転写体の走行方向に対して最上流側に位置する第1像担持体を除く他の像担持体について、その表面にトナー像を形成しないものがあるときに、当該像担持体に対応する前記現像装置が駆動されないように前記駆動手段を制御するとともに、当該像担持体に対応する前記1次転写部材に前記所定極性とは異なる極性のバイアスを、走行方向上流側の位置で前記中間転写体の表面に1次転写されたトナー像が当該1次転写部材の位置を通過しないタイミングで、印可する現像駆動停止モードが実行されるものである。
本発明によれば、画像形成に関与しない現像装置の内部に収容された現像剤の早期劣化が充分に抑止されて、対応する像担持体やクリーニングブレードの摩耗劣化が早まったり異常音が生じたりする不具合が充分に抑止される、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部を示す構成図である。 現像駆動停止モードが実行される作像部において1次転写ローラに印可されるバイアスの制御と、その1次転写ローラの位置を通過する中間転写ベルトの表面に担持されたトナー像と、の関係を示す概略図である。 変形例1としての、現像駆動停止モードが実行される作像部において1次転写ローラの位置を通過する中間転写ベルトの表面に担持されたトナー像を示す概略図である。 変形例2としての、現像駆動停止モードが実行される作像部において1次転写ローラの位置を通過する中間転写ベルトの表面に担持されたトナー像を示す概略図である。 変形例3としての、画像形成装置を示す全体構成図である。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
本実施の形態における画像形成装置1は、複数のプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BK(作像部)が中間転写ベルト17に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機、3は原稿を原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿の画像情報を読み込む原稿読込部、6は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、7は転写紙等の記録媒体Pが収納される給紙部、10Y、10M、10C、10BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した着脱ユニットとしてのプロセスカートリッジ(作像部)、14Y、14M、14C、114BKは1次転写部材としての1次転写ローラ、17は複数色のトナー像が重ねて1次転写される中間転写体としての中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する2次転写ローラ、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着部、28Y、28M、28C、28BKは各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの現像部13に各色のトナーを補給するためのトナー容器、を示す。
ここで、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKは、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム11(11Y、11M、11C、11BK)、帯電装置12、現像装置13(13Y、13M、13C、13BK)、クリーニング装置15(クリーニング部)、潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給部)が一体化されたものである(図2を参照できる。)。そして、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKは、寿命に達したときに装置本体1に対して交換される。
各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKにおける感光体ドラム11(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
なお、図2をも参照して、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKにそれぞれ対応する感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKや現像装置13Y、13M、13C、13BKなどについて、適宜に、その符号中のアルファベットを付して説明したり、その符号中のアルファベットを除して説明したりする。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時(通常時)の動作について説明する。
まず、原稿は、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス上の原稿の画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿にて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿のカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部(不図示である。)で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部6に送信される。そして、書込み部6からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム11上に向けて照射される。
一方、4つの感光体ドラム11は、それぞれ、図の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム11(像担持体)の表面は、帯電ローラ12a(帯電装置12)との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム11上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム11表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部6において、光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応して射出される。図示は省略するが、レーザ光は、ポリゴンミラーに入射して反射した後に、複数のレンズを透過する。複数のレンズを透過した後のレーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目(中間転写ベルト17の走行方向に対して最上流側である。)のプロセスカートリッジ10Yの感光体ドラム11(11Y)表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラー(不図示である。)により、感光体ドラム11Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電ローラ12aにて帯電された後の感光体ドラム11Y上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、シアン成分のレーザ光は、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ10Cの感光体ドラム11(11C)表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ10Mの感光体ドラム11(11M)表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ10BKの感光体ドラム11(11BK)表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム11表面は、それぞれ、現像装置13との対向位置に達する。そして、各現像装置13から感光体ドラム11上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム11上の潜像が現像されて感光体ドラム11上に所望のトナー像(画像)が形成される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写ローラ14Y、14M、14C、14BKが設置されている。そして、1次転写ローラ14Y、14M、14C、14BKに所定極性(本実施の形態では、マイナス極性のトナーに対して、プラス極性である。)の1次転写バイアス(電圧)が図2に示す電源部62から印可されることで、1次転写ローラ14Y、14M、14C、14BKの位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(第1転写工程である。)。
そして、第1転写工程後の感光体ドラム11表面は、それぞれ、クリーニングブレード15aとの当接位置に達する。そして、クリーニング装置15で、感光体ドラム11上に付着した未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム11表面は、潤滑剤供給装置16の位置と除電部(不図示である。)の位置とを順次通過して、感光体ドラム11における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム11上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト17表面は、図中の矢印方向に走行して、2次転写ローラ18の位置に達する。そして、2次転写ローラ18の位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト17上のフルカラーの画像が2次転写される(第2転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部(不図示である。)の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部に回収されて、中間転写ベルト17上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、2次転写ローラ18の位置で第2転写工程がおこなわれる記録媒体Pは、給紙部7から搬送ガイド、レジストローラ19等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ19(タイミングローラ)に導かれる。レジストローラ19に達した記録媒体Pは、中間転写ベルト17上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ18の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20に導かれる。定着部20では、定着ローラと加圧ローラとのニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラ29によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙部5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、本実施の形態では、記録媒体Pの搬送速度(プロセス線速)が205mm/秒程度に設定されている。
次に、図2にて、画像形成装置の作像部について詳述する。
なお、図2はプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの近傍を示す構成図である。各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKは、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる点を除き、ほぼ同じ構成部材によって構成されている。
図2に示すように、プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKには、像担持体としての感光体ドラム11と、感光体ドラム11を帯電する帯電装置12と、感光体ドラム11上に形成される静電潜像を現像する現像装置13と、感光体ドラム11上に残留する未転写トナーを除去(回収)するクリーニング装置15と、感光体ドラム11上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置16と、が、ケースに一体的に収納されている。
ここで、像担持体としての感光体ドラム11は、負帯電性の有機感光体であって、ドラム状導電性支持体上に感光層等を設けたものである。
図示は省略するが、感光体ドラム11は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、が順次積層されている。なお、感光体ドラム11の表面層として、保護層をさらに積層することもできる。
感光体ドラム11の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
帯電装置12は、帯電ローラ12aやクリーニングローラ12b等で構成されている。帯電ローラ12a(帯電部材)は、導電性芯金の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなるローラ部材であって、潤滑剤供給装置16に対して感光体ドラム11の回転方向下流側に配設されている。また、帯電ローラ12aは、感光体ドラム11(像担持体)に対して接触するように配設されている。また、クリーニングローラ12bは、帯電ローラ12aの表面の汚れを除去するためのもので、帯電ローラ12aに接触するように配設されている。
そして、このように構成された帯電装置12において、帯電ローラ12aには帯電バイアス電源部(不図示である。)から所定の電圧(帯電バイアス)が印加されて、これにより対向する感光体ドラム11の表面を一様に帯電する。本実施の形態では、帯電バイアスとしてAC電圧にDC電圧を重畳させたものを印加している。
なお、本実施の形態では、クリーニングローラ12bを設置したが、帯電ローラ12aの汚れが軽微であるような場合などには、その設置を省くこともできる。
現像装置13(現像部)は、主として、感光体ドラム11に対向する現像剤担持体としての現像ローラ13aと、現像ローラ13aに対向する第1搬送スクリュ13b1と、仕切部材を介して第1搬送スクリュ13b1に対向する第2搬送スクリュ13b2と、現像ローラ13aに対向するドクターブレード13cと、で構成される。現像ローラ13aは、内部に固設されてローラ周面に磁極を形成するマグネットと、マグネットの周囲を回転するスリーブと、で構成される。マグネットによって現像ローラ13a(スリーブ)上に複数の磁極が形成されて、現像ローラ13a上に現像剤が担持されることになる。
現像装置13の内部には、トナーとトキャリアとからなる2成分現像剤が収容されている。なお、現像装置13内に収容される2成分現像剤としては、公知のものを用いることができる。
クリーニング装置15は、潤滑剤供給装置16に対して感光体ドラム11の回転方向上流側に配設されている。クリーニング装置15には、感光体ドラム11に当接するクリーニングブレード15a、クリーニング装置15内に回収されたトナーを廃トナーとして廃トナー回収容器(不図示である。)に向けて搬送する搬送コイル15b、等が設置されている。クリーニングブレード15aは、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム11表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。これにより、感光体ドラム11上に付着する未転写トナー等の付着物が機械的に掻き取られてクリーニング装置15内に回収されることになる。ここで、感光体ドラム11上に付着する付着物としては、未転写トナーの他に、記録媒体P(用紙)から生じる紙粉、帯電ローラ12aによる放電時に感光体ドラム11上に生じる放電生成物、トナーに添加されている外添剤、等がある。
潤滑剤供給装置16は、感光体ドラム11に摺接するブラシ毛が周設されて感光体ドラム11上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部材としての潤滑剤供給ローラ16a(潤滑剤塗布ブラシ)、潤滑剤供給ローラ16a(ブラシ毛)に摺接する固形潤滑剤16b、固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aに向けて付勢する付勢部材としての圧縮スプリング16c、感光体ドラム11に当接して感光体ドラム11上に供給された潤滑剤を薄層化(均一化)するブレード部材としての薄層化ブレード16d(均しブレード)、等で構成される。
潤滑剤供給装置16は、クリーニング装置15(クリーニングブレード15a)に対して感光体ドラム11の回転方向下流側(走行方向下流側)であって、帯電装置12に対して感光体ドラム11の回転方向上流側に配設されている。また、薄層化ブレード15dは、潤滑剤供給ローラ16aに対して感光体ドラム11の回転方向下流側に配設されている。
潤滑剤供給ローラ16a(潤滑剤供給部材)は、長さ(毛足)が0.2〜20mm(好ましくは、0.5〜10mm)の範囲のブラシ毛が基布上に植毛されたものを芯金上にスパイラル状に巻き付けたローラ部材であって、そのブラシ毛が感光体ドラム11表面に当接した状態で図2の時計方向に回転する。これにより、固形潤滑剤16bから潤滑剤供給ローラ16aを介して感光体ドラム11上に潤滑剤が供給される。
なお、本実施の形態では、潤滑剤供給ローラ16a(潤滑剤供給部材)としてブラシ状のローラ部材を用いたが、潤滑剤供給ローラ16a(潤滑剤供給部材)として芯金上に発泡弾性層が周設されたスポンジ状のローラ部材を用いることもできる。
ここで、固形潤滑剤16bは、脂肪酸金属亜鉛に無機潤滑剤を含有させて形成したものである。また、脂肪酸金属亜鉛としては、少なくともステアリン酸亜鉛を含んだものが好ましい。また、無機潤滑剤としては、タルク、マイカ、窒化ホウ素のうち少なくとも1つであることが好ましい。
ブレード部材としての薄層化ブレード16dは、ウレタンゴム等のゴム材料からなる板状部材であって、感光体ドラム11表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。薄層化ブレード16dは、クリーニングブレード15aに対して、感光体ドラム11の回転方向下流側(走行方向下流側)に配設されている。そして、潤滑剤供給ローラ16aによって感光体ドラム11上に供給された潤滑剤は、薄層化ブレード16dによって、感光体ドラム11上に均一かつ適量に薄層化される。
固形潤滑剤16bを潤滑剤供給ローラ16aを介して感光体ドラム11表面に塗布すると、感光体ドラム11表面には粉体状の潤滑剤が塗布されるが、この状態のままでは潤滑性は充分に発揮されないため、薄層化ブレード16dが潤滑剤を薄層化・均一化する部材として機能することになる。薄層化ブレード16dにより、感光体ドラム11上での潤滑剤の皮膜化がおこなわれて、潤滑剤はその潤滑性を充分に発揮することになる。
図2にて、先に述べた作像プロセスをさらに詳しく説明する。
現像ローラ13a(現像剤担持体)は、駆動手段としての駆動モータ61によって駆動されて、図2中の矢印方向(反時計方向)に回転している。現像装置13内の現像剤は、間に仕切部材を介在するように配設された第1搬送スクリュ13b1及び第2搬送スクリュ13b2の回転によって、不図示のトナー補給手段によってトナー容器28Y、28M、28C、28BKからトナーホッパ部(サブホッパ)を介して補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図2の紙面垂直方向である。)。
なお、2つの搬送スクリュ13b1、13b2(搬送部材)を回転するための駆動力は、駆動モータ61によって駆動される現像ローラ13aから不図示のギア列を介して、それぞれの回転軸部に入力されたものである。すなわち、駆動手段としての駆動モータ61によって現像装置13が駆動されることになる。
そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーは、キャリアとともに現像ローラ13a上に担持される。現像ローラ13a上に担持された現像剤は、その後にドクターブレード13cの位置に達する。そして、現像ローラ13a上の現像剤は、ドクターブレード13cの位置で適量に調整された後に、感光体ドラム11との対向位置(現像領域である。)に達する。
その後、現像領域において、現像剤中のトナーが、感光体ドラム11表面に形成された静電潜像に付着する。詳しくは、レーザ光Lが照射された画像部の潜像電位(露光電位)と、現像バイアス電源部(不図示である。)から現像ローラ13aに印加された現像バイアスとの、電位差(現像ポテンシャル)によって形成される電界によって、トナーが潜像に付着する(トナー像が形成される)。
その後、現像工程にて感光体ドラム11に付着したトナーは、そのほとんどが中間転写ベルト17上に転写される。そして、感光体ドラム11上に残留した未転写のトナーが、クリーニングブレード15aによってクリーニング装置15内に回収される。
ここで、図示は省略するが、装置本体1に設けられたトナー補給部は、交換可能にそれぞれ構成されたボトル状のトナー容器28Y、28M、28C、28BKと、トナー容器28Y、28M、28C、28BKをそれぞれ保持・回転駆動するとともに現像装置13Y、13M、13C、13BKにそれぞれ新品トナーを補給するトナーホッパ部と、で構成されている。また、トナー容器28Y、28M、28C、28BK内には、それぞれ、新品のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのいずれかである。)が収容されている。また、トナー容器28Y、28M、28C、28BK(トナーボトル)の内周面には、螺旋状の突起が形成されている。トナー容器28Y、28M、28C、28BKは、そのトナー排出口の近傍に設置されたトナー検知センサによって、内部に収容されたトナーが空になった状態を検知されると、新品のトナー容器28Y、28M、28C、28BKに適宜に交換されることになる。
なお、トナー容器28Y、28M、28C、28BK内の新品トナーは、現像装置13Y、13M、13C、13BK内のトナー(既設のトナーである。)の消費にともない、不図示のトナー補給モータの稼働によってトナー補給口から現像装置13内に適宜に補給されるものである。図示は省略するが、現像装置13内のトナーの消費は、感光体ドラム11に対向する反射型フォトセンサと、現像装置13の第2搬送スクリュ13b2の下方に設置された磁気センサと、によって間接的又は直接的に検知される。
以下、図1〜図3を用いて、本実施の形態における画像形成装置1において、特徴的な構成・動作について詳述する。
本実施の形態では、4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK(複数の像担持体)のうち、中間転写ベルト17(中間転写体)の走行方向に対して最上流側に位置する第1像担持体としてのイエロー用の感光体ドラム1Yを除く他の感光体ドラム11M、11C、11BK(他の像担持体)について、その表面にトナー像を形成しないものがあるときに、その感光体ドラム11に対応する現像装置13が駆動されないように駆動モータ61(駆動手段)を制御部60によって制御するとともに、その感光体ドラム11に対応する1次転写ローラ14(1次転写部材)に第1転写工程時の所定極性とは異なる極性(マイナス極性である。)のバイアスを、走行方向上流側の位置で中間転写ベルト17の表面に1次転写されたトナー像がその1次転写ローラ14の位置を通過しないタイミング(紙間以外のタイミングでも良いが、紙間のタイミングが好ましい。)で、印可する「現像駆動停止モード」が実行される。
詳しくは、所望のプリント動作(画像形成プロセス)がおこなわれるときに、2次転写ローラ18との対向位置を終端としたときの中間転写ベルト17の最上流側に位置するイエロー用の感光体ドラム1Y(作像部10Y)を除く3つの感光体ドラム11M、11C、11BK(作像部10M、10C、10BK)のうち、その画像形成プロセスに関与しない(その色が使用されない)感光体ドラムが、プリント1枚ごとに、書込み部6による書込み動作(露光工程)の有無で判断される。ここでは、例えば、マゼンタ、シアン、ブラックのうち、その画像形成プロセスにブラック用の感光体ドラム11BKが関与しないものと判断されたものとする。
このとき、最上流側のイエロー用の作像部10Yと、画像形成プロセスに関与するマゼンタ用、シアン用の作像部10M、10Cと、が通常時と同じように駆動される。そして、画像形成プロセスに関与しないブラック用の作像部10BKについては、ブラック用の現像装置13BK(現像ローラ13aと2つの搬送スクリュ13b1、13b2)の駆動を停止するように制御部60によって駆動モータ61を制御して、さらに図3に示すように上流側で形成されたトナー像(画像領域)がブラック用の1次転写ローラ14BKの位置を通過するときには通常時と同じ1次転写バイアス(プラス極性のバイアスである。)を印可して、画像領域と画像領域との紙間がブラック用の1次転写ローラ14BKの位置を通過するときには通常時と逆極性の1次転写バイアス(マイナス極性のバイアスである。)を印可するように、制御部60によって電源部62を制御する。また、このように現像装置13BKの駆動停止と1次転写バイアスの極性反転とがおこなわれるブラック用の作像部10BKにおいて、その他のシーケンス(帯電バイアスや現像バイアスの印可制御や、感光体ドラム11BKや帯電ローラ12aや潤滑剤供給ローラ16aの駆動制御などである。)は通常時のものと同様になるように制御される。また、中間転写ベルト17も通常時と同様に走行されることになる。
なお、最上流側のイエロー用の作像部10Yについては、画像形成プロセスへの関与の有無に関わらず、現像駆動停止モードは実行せずに、通常時と同様に現像装置13Yの駆動や正極性の1次転写バイアスの印可などの動作がおこなわれることになる。
なお、本実施の形態では、定電流制御にて1次転写ローラ14に1次転写バイアスを印可している。具体的に、通常の第1転写工程時には、1次転写ローラ14と感光体ドラム11との間に20μAの電流が流れるように正極性の電圧を印可していて、現像駆動停止モード時にはその電圧の極性を反転させている。
また、本実施の形態において、公知のもののように、中間転写ベルト17上にパッチパターンやスケールパターン(いずれも略矩形状のトナー像である。)を紙間に形成して、画像濃度調整や色ズレ調整などをおこなう場合には、それらの調整を確実におこなうために、それらのパターンが形成される紙間では現像駆動停止モード(1次転写バイアスの極性反転)をおこなわないように制御することが好ましい。
このような制御をおこなうことで、画像形成に関与しない現像装置13を空駆動せずに完全に駆動停止することができるため、画像形成に関与しない現像装置13の内部に収容された現像剤が早期劣化する不具合を抑止することができる。また、そのように画像形成に関与しない現像装置13を駆動停止しても、対応する1次転写ローラ14に逆極性の1次転写バイアスを紙間で印可しているため、中間転写ベルト17上に付着したトナー(紙間に対応する位置に付着した地汚れトナーである。)が感光体ドラム11に静電気的に移動して、その感光体ドラム11に付着したトナーが、対応するクリーニングブレード15aに潤滑剤として入力されることになる。そのため、対応するクリーニングブレード15aや感光体ドラム11の摩耗劣化が早まったり異常音が生じたりする不具合も確実に軽減されることになる。
なお、本願発明者が、上述した本願発明の効果を検証するために、所定の条件で、現像駆動停止モードをおこなった場合と、1次転写バイアスの極性反転をおこなわずに現像装置13の駆動停止をおこなった場合と、のクリーニングブレード15aの劣化状態を比較したところ、前者の方が後者に比べて明らかにクリーニングブレード15aの劣化が少なくなることを確認した。
また、所定の条件で、現像駆動停止モードをおこなった場合と、現像駆動停止をおこなわなかった場合と、の現像剤の劣化状態をボソツキ画像の程度で比較したところ、前者の方が後者に比べて明らかに現像剤の劣化が少なくなることを確認した。
ここで、本実施の形態において、下流側の3つの感光体ドラム11M、11C、11BK(他の像担持体)についてその表面にトナー像を形成しないものが複数あるときに、その複数の感光体ドラムに対して「現像駆動停止モード」が1つずつ交互におこなわれるように制御することが好ましい。
例えば、下流側の3つの感光体ドラム11M、11C、11BKのうち、マゼンタ用の感光体ドラム11M(作像部10M)とシアン用の感光体ドラム11C(作像部10C)とが画像形成プロセスに関与しない場合には、最初の紙間が通過するときにシアン用作像部10Cの1次転写ローラ14Cに正極性の1次転写バイアスを印可してマゼンタ用作像部10Mの1次転写ローラ14Mに逆極性の1次転写バイアスを印可して、次の紙間が通過するときにシアン用作像部10Cの1次転写ローラ14Cに逆極性の1次転写バイアスを印可してマゼンタ用作像部10Mの1次転写ローラ14Mに正極性の1次転写バイアスを印可して、その後は同じ順番で「現像駆動停止モード」を交互におこなう。
また、下流側の3つの感光体ドラム11M、11C、11BKのすべてが画像形成プロセスに関与しない場合には、最初の紙間が通過するときにシアン用作像部10Cの1次転写ローラ14Cに逆極性の1次転写バイアスを印可してマゼンタ用作像部10Mの1次転写ローラ14Mに正極性の1次転写バイアスを印可してブラック用作像部10BKの1次転写ローラ14BKに逆極性の1次転写バイアスを印可して、次の紙間が通過するときにシアン用作像部10Cの1次転写ローラ14Cに正極性の1次転写バイアスを印可してマゼンタ用作像部10Mの1次転写ローラ14Mに逆極性の1次転写バイアスを印可してブラック用作像部10BKの1次転写ローラ14BKに逆極性の1次転写バイアスを印可して、さらに次の紙間が通過するときにシアン用作像部10Cの1次転写ローラ14Cに逆極性の1次転写バイアスを印可してマゼンタ用作像部10Mの1次転写ローラ14Mに逆極性の1次転写バイアスを印可してブラック用作像部10BKの1次転写ローラ14BKに正極性の1次転写バイアスを印可して、その後は同じ順番で「現像駆動停止モード」を交互におこなう。
このように制御することで、現像駆動停止モードがおこなわれる複数の作像部10において、中間転写ベルト17上の地汚れトナーが上流側に位置する作像部10のクリーニングブレード15aに集中的に入力されてしまって、下流側に位置する作像部10のクリーニングブレード15aに地汚れトナーが入力されなくなってしまう不具合が抑止されることになる。すなわち、現像駆動停止モードがおこなわれる複数の作像部10におけるクリーニングブレード15aに、中間転写ベルト17上の地汚れトナーが均等に供給されることになり、複数のクリーニングブレード15aの破損や異常音などの発生を軽減することができる。
なお、本実施の形態において、イエロー用の感光体ドラム11Y(第1像担持体)の表面に形成される所望のトナー像の画像面積率に応じて、その所望のトナー像とは別にトナー像パターン(トナーリフレッシュパターン)をイエロー用感光体ドラム11Yの表面に形成して、現像駆動停止モードが実行される感光体ドラム11に中間転写ベルト17を介してトナー像パターンが担持されるように制御することもできる。
例えば、図4を参照して、イエロー用作像部10Yで形成される画像の画像面積率が5%未満であるときに、先に説明した作像プロセスによってイエロー用感光体ドラム11Yの表面に、通常のトナー像とは別に、略矩形状のトナー像パターンを、紙間に相当する位置に形成して、そのトナー像パターンをイエロー用の1次転写ローラ14Yによって中間転写ベルト17に1次転写する。このように画像面積率が低い状態では、現像装置13Y内にトナー容器28Yからフレッシュなトナーがほとんど供給されずに、空駆動に近い状態で現像装置13Yが駆動されてしまって、現像装置13Y内の現像剤の劣化が早められてしまう。そのため、通常のトナー像とは別に、トナー像パターンを形成することで、現像装置13Y内のトナーの消費・供給を促進して、現像装置13Y内の現像剤の劣化が早められるのを防止している。
また、図4に示すように、中間転写ベルト17に担持されたトナー像パターンは、現像駆動停止モードが実行される下流側の作像部10において、逆極性のバイアスが印可された1次転写ローラ14によって感光体ドラム11に移動して、その後にクリーニングブレード15aに供給されることになる。このようなトナー像パターンのトナー量は、地汚れトナーのトナー量に比べて圧倒的に多いため、上述したクリーニングブレード15aなどの破損や異常音などを防止する効果がさらに確実に発揮されることになる。
なお、イエロー用感光体ドラム11Yに形成される画像の画像面積率は、画像部と非画像部との総面積に対する画像部の面積比率であって、書込み部6の稼働状況(デューティ)などによって検知することができる。
また、本実施の形態において、イエロー用の感光体ドラム11Y(第1像担持体)の表面に形成される所望のトナー像とは別にトナー像パターン(クリーニングブレード入力用パターン)をイエロー用感光体ドラム11Yに対応する現像装置13Yが所定時間駆動されるごとにイエロー用感光体ドラム11Yの表面に形成して、現像駆動停止モードが実行される感光体ドラム11に中間転写ベルト17を介してトナー像パターンが担持されるように制御することもできる。
例えば、図5を参照して、イエロー用作像部10Yにおいて画像面積率が5%以上の画像がA4相当で500枚分連続的に形成されるたびに、先に説明した作像プロセスによってイエロー用感光体ドラム11Yの表面に、通常のトナー像とは別に、画像面積率20%程度の略矩形状のトナー像パターンを、紙間に相当する位置に形成して、そのトナー像パターンをイエロー用の1次転写ローラ14Yによって中間転写ベルト17に1次転写する。
そして、図5に示すように、中間転写ベルト17に担持されたトナー像パターンは、現像駆動停止モードが実行される下流側の作像部10において、逆極性のバイアスが印可された1次転写ローラ14によって感光体ドラム11に移動して、その後にクリーニングブレード15aに供給されることになる。このようなトナー像パターンのトナー量は、地汚れトナーのトナー量に比べて圧倒的に多いため、上述したクリーニングブレード15aなどの破損や異常音などを防止する効果がさらに確実に発揮されることになる。
また、本実施の形態では、4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにそれぞれ対応する現像装置13Y、13M、13C、13BKにトナーを補給するために交換可能にそれぞれ設置されるトナー容器28Y、28M、28C、28BKは、いずれも同じトナー容量となるように構成されている。
これに対して、イエロー用感光体ドラム11Y(第1像担持体)に対応する現像装置13Yにトナーを補給するために交換可能に設置される第1トナー容器28Yについて、他の3つの感光体ドラム11M、11C、11BK(他の像担持体)に対応する現像装置13M、13C、13BKにトナーを補給するために交換可能に設置される他のトナー容器28M、28C、28BKに比べて、そのトナー容量が多くなるように形成することもできる。これにより、画像形成への関与の有無に関わらず駆動されたり、先に図4や図5で説明したトナー像パターンが作成されたりすることにより、他の作像部10M、10C、10BKに比べてトナー消費が多くなる、最上流側に位置するイエロー用作像部10Yに対応するイエロー用のトナー容器28Yが、早期に空(トナーエンド)になってしまい、その交換頻度が高まる不具合を軽減することができる。
また、そのような場合に、図6に示すように、最上流側の位置する第1像担持体として、ブラックのトナー像に対応した感光体ドラム11BK(像担持体)を用いることもできる。
ブラック用の作像部10BKは、モノクロ画像モード時にカラー用の作像部10Y、10M、10Cとは独立して単独で画像形成に関与する場合が多く、ブラック用トナーの消費はカラー用トナーの消費に比べて多くなる傾向があるため、ブラック用のトナー容器28BKのトナー容量をカラー用のトナー容器28Y、28M、28Cのトナー容量よりも多く設定する画像形成装置が少なくない。そのため、もともと他のものに比べてトナー容量が大きく設けられるブラック用のトナー容器28BKのトナー容量を、先に説明した最上流側への設置を理由としてさらに大きなものに設定することで、4つのトナー容器28Y、28M、28C、28BKを、3種類ではなく、図6に示すようにブラック用のものとカラー用のものと2種類の大きさのものに制限することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK(複数の像担持体)のうち、中間転写ベルト17(中間転写体)の走行方向に対して最上流側に位置する第1像担持体としてのイエロー用の感光体ドラム1Yを除く他の感光体ドラム11M、11C、11BK(他の像担持体)について、その表面にトナー像を形成しないものがあるとき(画像形成に関与しないものがあるとき)に、その感光体ドラム11に対応する現像装置13が駆動されないように駆動モータ61(駆動手段)を制御するとともに、その感光体ドラム11に対応する1次転写ローラ14(1次転写部材)に第1転写工程時の所定極性とは異なる極性(マイナス極性である。)のバイアスを、走行方向上流側の位置で中間転写ベルト17の表面に1次転写されたトナー像がその1次転写ローラ14の位置を通過しないタイミング(紙間のタイミング)で、印可する「現像駆動停止モード」が実行される。これにより、画像形成に関与しない現像装置13の内部に収容された現像剤の早期劣化が充分に抑止されて、対応する感光体ドラム11やクリーニングブレード15aの摩耗劣化が早まったり異常音が生じたりする不具合を充分に抑止することができる。
なお、本実施の形態では、作像部における各構成部材(感光体ドラム11、帯電装置12、現像装置13、クリーニング装置15、潤滑剤供給装置16である。)を一体化してプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKを構成して、作像部のコンパクト化とメンテナンス作業性の向上とを図っている。これに対して、上述した各構成部材の一部又は全部をプロセスカートリッジの構成部材とせずに、画像形成装置本体1に対して単独で着脱可能に設置されるユニットとすることもできる。
本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置(帯電部)と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置(現像部)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置(クリーニング部)とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットであるものと定義する。
また、本実施の形態では、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤が収容された現像装置13が設置された画像形成装置1に対して本発明を適用したが、キャリアを含まずトナーのみからなる1成分現像剤(外添剤は含有されている。)が収容された現像装置が設置された画像形成装置に対しても当然に本発明を適用することができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。ただし、2成分現像剤は、1成分現像剤に比べて、現像装置が空駆動されることによる劣化の進行が顕著であるため、本願発明の適用が特に有用になる。
また、本実施の形態では、複数の感光体ドラム(像担持体)としてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像にそれぞれ対応した4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK(像担持体)が並設された画像形成装置1に対して、本発明を適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、2つの像担持体(作像部)が並設された画像形成装置であっても、3つの像担持体(作像部)が並設された画像形成装置であっても、5つ以上の像担持体(作像部)が並設された画像形成装置であっても、本発明を適用することができる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
10、10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ(作像部)、
11、11Y、11M、11C、11BK 感光体ドラム(像担持体)、
12 帯電装置、
12a 帯電ローラ、
13、13Y、13M、13C、13BK 現像装置、
14、14Y、14M、14C、14BK 1次転写ローラ(1次転写部材)、
15 クリーニング装置、
15a クリーニングブレード、
16 潤滑剤供給装置、
17 中間転写ベルト(中間転写体)、
28Y、28M、28C、28BK トナー容器、
61 駆動モータ(駆動手段)、
62 電源部。
特開2012−78614号公報 特許第4641353号公報

Claims (7)

  1. 複数の像担持体と、
    前記複数の像担持体にそれぞれ対向するように配設されて、駆動手段によって駆動されて、前記複数の像担持体の表面にそれぞれ形成された潜像を現像してトナー像を担持させる複数の現像装置と、
    前記複数の像担持体の表面にそれぞれ当接するように配設されて、前記複数の像担持体にそれぞれ付着したトナーを除去する複数のクリーニングブレードと、
    前記複数の像担持体がそれぞれ対向するように並設されて、所定方向に走行する中間転写体と、
    前記中間転写体を介して前記複数の像担持体にそれぞれ対向するように配設されて、所定極性の1次転写バイアスが印可されることで前記複数の像担持体にそれぞれ担持されたトナー像を前記中間転写体の表面に1次転写する複数の1次転写部材と、
    を備え、
    前記複数の像担持体のうち、前記中間転写体の走行方向に対して最上流側に位置する第1像担持体を除く他の像担持体について、その表面にトナー像を形成しないものがあるときに、当該像担持体に対応する前記現像装置が駆動されないように前記駆動手段を制御するとともに、当該像担持体に対応する前記1次転写部材に前記所定極性とは異なる極性のバイアスを、走行方向上流側の位置で前記中間転写体の表面に1次転写されたトナー像が当該1次転写部材の位置を通過しないタイミングで、印可する現像駆動停止モードが実行されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1像担持体の表面に形成される所望のトナー像の画像面積率に応じて前記所望のトナー像とは別にトナー像パターンを前記第1像担持体の表面に形成して、前記現像駆動停止モードが実行される前記像担持体に前記中間転写体を介して前記トナー像パターンが担持されるように制御されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1像担持体の表面に形成される所望のトナー像とは別にトナー像パターンを前記第1像担持体に対応する前記現像装置が所定時間駆動されるごとに前記第1像担持体の表面に形成して、前記現像駆動停止モードが実行される前記像担持体に前記中間転写体を介して前記トナー像パターンが担持されるように制御されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記他の像担持体についてその表面にトナー像を形成しないものが複数あるときに、その複数の像担持体に対して前記現像駆動停止モードが1つずつ交互におこなわれるように制御されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記第1像担持体に対応する前記現像装置にトナーを補給するために交換可能に設置される第1トナー容器は、前記他の像担持体に対応する前記現像装置にトナーを補給するために交換可能に設置される他のトナー容器に比べて、そのトナー容量が多くなるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記複数の像担持体は、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像にそれぞれ対応した4つの像担持体であって、
    前記第1像担持体は、ブラックのトナー像に対応した像担持体であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記複数の現像装置は、それぞれ、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤が内部に収容されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
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