JP2015229290A - 液体供給ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】濃度の高くなった液体をそれよりも濃度の低い液体と混合して外部に供給することが可能な液体供給ユニットを提供すること。
【解決手段】インクカートリッジ21B(液体供給ユニット)は、外部にインク(液体)を供給するためのインク供給口構成部材55、インクを保持する主インク保持部材85、保持部材開口部88を備える沈降インク保持部材86、保持部材開口部88に嵌合する混合流路構成部材87を備える。主インク保持部材85はインク供給口構成部材55の上方に配置され、沈降インク保持部材86はインク供給口構成部材55と主インク保持部材85の間に配置されている。顔料が沈降して濃度が高くなった沈降インクは、沈降インク保持部材86に保持される。主インク保持部材85の下側部分に保持された沈降インクは、保持部材開口部88を通過するときに濃度の低いインクと混合されて外部に供給される。
【選択図】図8
【解決手段】インクカートリッジ21B(液体供給ユニット)は、外部にインク(液体)を供給するためのインク供給口構成部材55、インクを保持する主インク保持部材85、保持部材開口部88を備える沈降インク保持部材86、保持部材開口部88に嵌合する混合流路構成部材87を備える。主インク保持部材85はインク供給口構成部材55の上方に配置され、沈降インク保持部材86はインク供給口構成部材55と主インク保持部材85の間に配置されている。顔料が沈降して濃度が高くなった沈降インクは、沈降インク保持部材86に保持される。主インク保持部材85の下側部分に保持された沈降インクは、保持部材開口部88を通過するときに濃度の低いインクと混合されて外部に供給される。
【選択図】図8
Description
インクジェットヘッドに顔料インクを供給するインクカートリッジなどの液体供給ユニットに関する。
筐体に設けられた凹部にインク保持部材を配置し、顔料インクをインク保持部材に保持させた状態で貯留するインクカートリッジが特許文献1に記載されている。同文献のインクカートリッジは、凹部の底を規定する筐体の底板部分にインクを外部に供給するための連通路を備える。連通路は、底板部分に形成された開口部と、開口部を囲む枠状で底板部分から上方(凹部の内側)に突出する内側隔壁と、開口部を囲む枠状で底板部分から下方に突出する外側隔壁を備える。内側隔壁の内周側には第2のインク保持部材が収納されている。第2のインク保持部材は、その上面がインク保持部材の下面部分と接触し、その下面が開口部を筐体の内側から被っている。インクカートリッジがインクジェットプリンターに装着される際には、インクジェットプリンターのインク導入管が、外側隔壁の内周側に挿入され、開口部を介して第2のインク保持部材に接触した状態となる。インクは、プリンターの側から吸引されることにより、インク保持部材から第2のインク保持部材を介してインク導入管の側に流れて印刷ヘッドに供給される。
顔料インクは、顔料が粒子として溶媒中に分散している。従って、インクカートリッジ内で顔料が沈降して、インク保持部材の底部分に濃度の高いインク(沈降インク)が溜まることがある。ここで、濃度の高いインクが連通路を流通すると、インクジェットプリンターに供給されるインクの濃度が不安定になり、インクジェットプリンターによる印刷結果に濃淡ムラが発生する。かかる問題に対して、特許文献1のインクカートリッジでは、インク保持部材の下方における連通路(内側隔壁)の外周側に第3のインク保持部材を充填し、顔料の沈降によって濃度が上昇したインクを第3のインク保持部材で保持して、連通路への流入を防止している。
特許文献1のインクカートリッジでは、濃度の濃くなったインクを保持する領域(第3のインク保持部材の配置領域)が、連通路(第2のインク吸収部材の配置領域)の外周側に限定されている。従って、濃度の濃くなったインクを保持するのに十分な容量を備えることが困難な場合がある。
ここで、インク保持部材の下端部分で濃度の濃くなったインクを、インク保持部材の上側部分で保持されているインクと混合しながら外部に供給することができれば、インクの濃度の変動を抑制することができる。また、第3のインク保持部材に保持される濃度の高いインクのインク量を抑制することが可能となる。しかしながら、このようなインクカートリッジは提供されていない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、濃度の濃くなった液体を保持する領域を柔軟に設定でき、かつ、濃度の高くなった液体をそれよりも濃度の低い液体と混合して外部に供給することが可能な液体供給ユニットを提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、液体噴射装置の液体導入管に液体を供給可能な液体供給ユニットであって、凹部を有する筐体と、前記凹部を覆うよう前記筐体に接合される蓋と、前記凹部に配置され、液体を保持可能な第1液体保持部と、前記凹部に配置され、前記第1液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第2液体保持部と、前記凹部に配置され、前記第2液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第3液体保持部と、を備え、前記筐体の前記蓋に対向する第1面が前記第2液体保持部を外方に露出する液体供給部を有し、前記液体導入管が前記液体供給部に接触する領域である液体供給口を通って前記液体は前記第2液体保持部から前記液体導入管に移動可能であり、前記第1液体保持部は、前記液体供給部と前記蓋との間に配置され、前記第2液体保持部は、前記第1液体保持部と前記液体供給部との間に配置され、前記第2液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記液体供給部を覆い、前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記第3液体保持部が配置され、前記第3液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記液体供給部の少なくとも一部を覆わない領域である開口領域を有し、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の面積をS1、前記液体供給部の面積をS2、としたとき、S1<S2を満たすことを特徴とする。
本発明の一形態によれば、液体は、第1液体保持部に保持された状態で筐体の凹部に貯留され、第2液体保持部および凹部の底面(第1面)に設けられた液体供給部を介して液体噴射装置の側に供給される。ここで、筐体内に貯留される液体が、顔料インクのように、粒子が溶媒中に分散しているものである場合には、粒子の沈降によって凹部の底側に濃度の高い液体が溜まることがある。しかし、本発明の一形態によれば、このような濃度の高い液体は、第1液体保持部よりも凹部の底側に位置する第3液体保持部に保持される。また、第3液体保持部は第1液体保持部および第2液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きいので、第3液体保持部に一旦保持された液体が第1液体保持部および第2液体保持部の側に移動することが抑制される。従って、濃度の高い液体が液体噴射装置の側に供給されることを防止或いは抑制できる。
また、第3液体保持部は、液体供給部を覆う第2液体保持部と第1液体保持部の間に配置されており、凹部を平面視したときに第3液体保持部と第2液体保持部は部分的に重なっている。すなわち、第3液体保持部を配置する領域は、凹部を平面視したときに第2液体保持部の外周側に限定されるものではない。さらに、第3液体保持部は第1液体保持部と第2液体保持部との間に開口領域を有するが、この開口領域の面積は液体供給部の面積よりも小さい。すなわち、第3液体保持部を配置する領域は、凹部を平面視したときに液体供給部の外周側に限定されるものでもない。よって、第3液体保持部を配置する領域(濃度の濃くなった液体を保持する領域)を柔軟に設定することができる。また、第3液体保持部の開口領域の開口面積が液体供給部の開口面積以下に設定されている。従って、第3液体保持部を配置する領域の容量を、液体供給部の外周側に限定した場合などと比較して、大きくすることが可能であり、濃度の濃くなった液体の保持量を増加させることができる。
さらに、本発明では、第1液体保持部に保持された液体が第2液体保持部に移動する際に、開口面積が液体供給部の開口面積以下に設定された比較的狭い開口領域を流れる。従って、液体が開口領域を通過する際に、第1液体保持部においてその下端部分に滞留した濃度の高い液体と、第1液体保持部の上側部分に滞留する液体が合流し、拡散混合する。これにより、濃度の高い液体を利用しながら、濃度の変動を抑制した液体を液体噴射装置の側に供給できる。また、濃度の高い液体を液体噴射装置の側に供給できるので、第3液体保持部に保持される液体量を抑制できる。
本発明の一形態において、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の面積をS1、前記液体供給口の面積をS3、としたとき、S3≦S1を満たすものとすることができる。このようにすれば、開口領域を介して液体供給口から液体噴射装置に供給される液体の圧力損失を抑制できる。
本発明の一形態によれば、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向において、前記第3液体保持部の厚みは、前記第2液体保持部の厚みより大きいことが望ましい。このようにすれば、第3液体保持部の容積を増大させて、濃度の高い液体を保持する保持量を増大させることが容易となる。また、このようにすれば、第1液体保持部の下端部分に滞留した濃度の高い液体と、第1液体保持部の上側部分に滞留する液体が合流して流れる開口領域の流路長が延びるので、これらの液体が開口領域を流れる間によく混ざる。
本発明の一形態によれば、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の形状が多角形であるものとすることができる。このようにすれば、多角形の角部によって規定された狭い部位を液体が流れる際に、濃度の異なる液体同士がよく混ざる。
本発明の一形態によれば、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の形状が、外周が曲線で形成され、凹部と凸部を混在させた形状であるものとすることができる。このようにすれば、液体が不規則な輪郭によって規定された部位を流れるので、濃度の異なる液体同士が混ざりやすい。
本発明の一形態によれば、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記液体供給部の中心と前記凹部の中心とが等しいことが望ましい。このようにすれば、凹部内のインクを液体噴射装置の側に供給しやすいので、液体噴射装置の側に供給されずに凹部内に残留してしまうインクの量を低減させることができる。
本発明の一形態によれば、前記開口領域に配置され、前記第2液体保持部よりバブルポイント圧が低く圧力損失が小さい第4液体保持部を備えることが望ましい。このようにすれば、第1液体保持部から第2液体保持部に液体を移動させやすい。
本発明の一形態によれば、前記第1面に前記第2液体保持部を固定するリブが形成され、前記第3液体保持部が、前記リブによって前記第2液体保持部と重なる位置に固定されているものとすることができる。このようにすれば、第2液体保持部および第3液体保持部の配置が容易となる。また、小さな部材から第3液体保持部を形成して、製造コストを抑制できる。
次に、本発明の一形態によれば、液体噴射装置の液体導入管に液体を供給可能な液体供給ユニットであって、複数の凹部を有する筐体と、前記複数の凹部を覆うよう前記筐体に接合される蓋と、前記複数の凹部の各々に配置され、液体を保持可能な第1液体保持部と、前記複数の凹部の各々に配置され、前記第1液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第2液体保持部と、前記複数の凹部の各々に配置され、前記第2液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第3液体保持部と、を備え、前記複数の凹部の各々において、前記筐体の前記蓋に対向する第1面が前記第2液体保持部を外方に露出する液体供給部を有し、前記液体導入管が前記液体供給部に接触する領域である液体供給口を通って前記液体は前記第2液体保持部から前記液体導入管に移動可能であり、前記複数の凹部の各々において、前記第1液体保持部は、前記液体供給部と前記蓋との間に配置され、前記第2液体保持部は、前記第1液体保持部と前記液体供給部との間に配置され、前記第2液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記液体供給部を覆い、前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記第3液体保持部が配置され、前記第3液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記液体供給部の少なくとも一部を覆わない領域である開口領域を有し、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の面積をS1、前記液体供給部の面積をS2、前記液体供給口の面積をS3、としたとき、S1<S2を満たし、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記複数の凹部を平面視したとき、前記各々の凹部の中心と、前記各々の凹部に対応する前記液体供給部の中心とが等しい、ことを特徴とする。
本発明の一形態によれば、液体は、筐体に設けられた複数の凹部において第1液体保持部に保持された状態で貯留され、第2液体保持部および凹部の底面(第1面)に設けられた液体供給部を介して液体噴射装置の側に供給される。ここで、筐体内に貯留される液体が、粒子が溶媒中に分散しているものである場合には、粒子の沈降によって凹部の底側に濃度の高い液体が溜まることがある。しかし、このような濃度の高い液体は、第1液体保持部よりも各凹部の底側に位置する第3液体保持部に保持される。また、第3液体保持部は第1液体保持部および第2液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きいので、第3液体保持部に一旦保持された液体が第1液体保持部および第2液体保持部の側に移動することが抑制される。従って、濃度の高い液体が液体噴射装置の側に供給されることを防止或いは抑制できる。また、第3液体保持部は、液体供給部を覆う第2液体保持部と第1液体保持部の間に配置されており、各凹部を平面視したときに第3液体保持部と第2液体保持部は部分的に重なっている。すなわち、第3液体保持部を配置する領域は、凹部を平面視したときに第2液体保持部の外周側に限定されるものではない。さらに、第3液体保持部は第1液体保持部と第2液体保持部との間に開口領域を有するが、この開口領域の面積は液体供給部の面積よりも小さい。すなわち、第3液体保持部を配置する領域は、各凹部を平面視したときに液体供給部の外周側に限定されるものでもない。従って、各各凹部において、第3液体保持部を配置する領域(濃度の濃くなった液体を保持する領域)を柔軟に設定することができる。また、第3液体保持部の開口領域の開口面積が液体供給部の開口面積以下に設定されている。従って、第3液体保持部を配置する領域の容量を、液体供給部の外周側に限定した場合などと比較して、大きくすることが可能である。よって、各凹部において、濃度の濃くなった液体の保持量を増加させることができる。さらに、第1液体保持部に保持された液体が第2液体保持部に移動する際に、開口面積が液体供給部の開口面積以下に設定された開口領域を流れる。従って、液体が開口領域を通過する際に、第1液体保持部の下端部分に滞留した濃度の高い液体と、第1液体保持部の上側部分に滞留する液体が合流して混ざる。これにより、濃度の高い液体を利用しながら、濃度の変動を抑制した液体を液体噴射装置の側に供給できる。また、濃度の高い液体を液体噴射装置の側に供給できるので、第3液体保持部に保持される液体量を抑制できる。
以下に図面を参照して本発明の実施の形態であるインクカートリッジを説明する。
(インクジェットプリンター)
図1(a)は本発明を適用したインクカートリッジが搭載されるインクジェットプリンターの外観斜視図であり、図1(b)はケースを取り外した状態のインクジェットプリンターの斜視図である。図1(a)に示すように、インクジェットプリンター(液体噴射装置)1は、プリンター幅方向Xに長い直方体形状のケース2を備える。ケース2は、上面に長方形の上側開閉蓋3を備える。上側開閉蓋3は、その後端部分においてプリンター幅方向Xに延びる回動軸を中心に回動可能である。図1(a)において二点鎖線で示すように、上側開閉蓋3を上方に開くと、記録用紙Pを挿入する記録用紙挿入口4(図1(b)参照)が外部に露出する。また、ケース2は、前面に、長方形の前側開閉蓋5を備える。前側開閉蓋5は、その下端部分においてプリンター幅方向Xに延びる回動軸を中心に回動可能である。図1(a)において二点鎖線で示すように、前側開閉蓋5を前方Y1に開くと、記録用紙Pを排出する記録用紙排出口6(図1(b)参照)が外部に露出する。
図1(a)は本発明を適用したインクカートリッジが搭載されるインクジェットプリンターの外観斜視図であり、図1(b)はケースを取り外した状態のインクジェットプリンターの斜視図である。図1(a)に示すように、インクジェットプリンター(液体噴射装置)1は、プリンター幅方向Xに長い直方体形状のケース2を備える。ケース2は、上面に長方形の上側開閉蓋3を備える。上側開閉蓋3は、その後端部分においてプリンター幅方向Xに延びる回動軸を中心に回動可能である。図1(a)において二点鎖線で示すように、上側開閉蓋3を上方に開くと、記録用紙Pを挿入する記録用紙挿入口4(図1(b)参照)が外部に露出する。また、ケース2は、前面に、長方形の前側開閉蓋5を備える。前側開閉蓋5は、その下端部分においてプリンター幅方向Xに延びる回動軸を中心に回動可能である。図1(a)において二点鎖線で示すように、前側開閉蓋5を前方Y1に開くと、記録用紙Pを排出する記録用紙排出口6(図1(b)参照)が外部に露出する。
図1(b)に示すように、インクジェットプリンター1は、ケース2内に、印刷ヘッド10、印刷ヘッド10による印刷位置を経由する搬送路に沿って記録用紙Pを搬送する搬送機構11、印刷位置において印刷ヘッド10をプリンター幅方向Xに往復移動させるヘッド移動機構12を備える。印刷ヘッド10はインクジェットヘッドである。搬送機構11は、搬送ローラー13と、この搬送ローラー13の駆動源となる搬送モーター14を備える。ヘッド移動機構12は、印刷ヘッド10を搭載するキャリッジ15と、プリンター幅方向Xに延びるキャリッジガイド軸16と、キャリッジ15をキャリッジガイド軸16に沿って移動させるキャリジ移動機構17を備える。
キャリッジ15には、印刷ヘッド10にインクを供給するための第1インクカートリッジ21(液体供給ユニット)および第2インクカートリッジ22(液体供給ユニット)が搭載されている。第1インクカートリッジ21にはブラックインクが貯留されており、第2インクカートリッジ22には、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクが貯留されている。各インクは顔料インクである。
記録用紙Pは記録用紙挿入口4から搬送路に挿入される。搬送路に挿入された記録用紙Pは、搬送機構11によってプリンター幅方向Xと直交するプリンター前後方向Yを前方Y1に搬送され、印刷位置において印刷が施される。印刷が施された記録用紙Pは記録用紙排出口6から排出される。
図2(a)はインクカートリッジ21、22が装着された状態のキャリッジ15を上方の斜め前方Y1から見た場合の斜視図であり、図2(b)はキャリッジ15を下方から見た場合の底面図である。図3はキャリッジ15を上方の斜め前方Y1から見た場合の斜視図である。図2(a)に示すように、第1インクカートリッジ21と第2インクカートリッジ22はプリンター幅方向Xに配列された状態でキャリッジ15に搭載されている。第1インクカートリッジ21と第2インクカートリッジ22は、プリンター前後方向において同一の長さ寸法を備えている。第2インクカートリッジ22の幅寸法(プリンター幅方向Xにおける長さ寸法)は、第1インクカートリッジ21の幅寸法よりも長い。印刷ヘッド10は、図2(b)に示すように、インクノズル面10aを下方に向けた状態で、キャリッジ15の底部分に搭載されている。
図3に示すように、キャリッジ15は第1インクカートリッジ21および第2インクカートリッジ22が上方から装着されるカートリッジ装着凹部25を備える。カートリッジ装着凹部25は、プリンター前後方向Yに延びる第1仕切板26および第2仕切板27によって第1スロット28と第2スロット29に仕切られている。第1スロット28には第1インクカートリッジ21が装着され、第2スロット29には第2インクカートリッジ22が装着される。
第1スロット28の底面の中央部分からは、第1インク導入管(液体導入管)31が突出している。第1インク導入管31は、第1スロット28に装着された第1インクカートリッジ21からブラックインクを導入して印刷ヘッド10に供給するためのものである。第1インク導入管31の先端面には金属製のメッシュフィルター32が取り付けられている。メッシュフィルター32は中央部分が上方に突出するドーム形状をしている。また、第1スロット28の底面には、第1インク導入管31を包囲するように環状のシール部材33が設置されている。シール部材33はゴムなどの弾性体である。第1スロット28の前側壁面には、第1接点機構34が設けられている。
第2スロット29の底面からは、第2インク導入管(液体導入管)35、第3インク導入管(液体導入管)36、第4インク導入管(液体導入管)37が突出している。第2インク導入管35は、第2スロット29に装着された第2インクカートリッジ22からシアンインクを導入して印刷ヘッド10に供給するためのものである。第3インク導入管36は、第2スロット29に装着された第2インクカートリッジ22からマゼンタインクを導入して印刷ヘッド10に供給するためのものである。第4インク導入管37は、第2スロット29に装着された第2インクカートリッジ22からイエローインクを導入して印刷ヘッド10に供給するためのものである。各インク導入管35、36、37は第1インク導入管31と同一の構成を備えている。また、第2スロット29の底面には各インク導入管35、36、37を包囲するように環状のシール部材33が設置されている。第2スロット29の前側壁面には、第2接点機構38が設けられている。
(第1インクカートリッジ)
図4(a)は第1インクカートリッジ21を前方Y1の斜め上方から見た場合の斜視図であり、図4(b)は第1インクカートリッジ21を前方Y1の斜め下方から見た場合の斜視図であり、図4(c)は第1インクカートリッジ21の底面図である。図5(a)は第1インクカートリッジ21の縦断面図であり、図5(b)は蓋および主インク保持部材を取り除いた状態の第1インクカートリッジ21を上方から見た場合の平面図である。なお、第1インクカートリッジ21の説明では、インクジェットプリンター1に装着される姿勢において、インクジェットプリンター1の幅方向Xに対応する方向を第1インクカートリッジ21の幅方向Xとし、インクジェットプリンター1の前後方向Yに対応する方向を第1インクカートリッジ21の前後方向Yとする。また、インクジェットプリンター1の前方Y1に対応する方向をカートリッジの前方Y1とし、その反対方向を後方Y2とする。また、後述する底板部46から蓋45に向かう方向を上方とし、蓋45から底板部46に向かう方向を下方とする。
図4(a)は第1インクカートリッジ21を前方Y1の斜め上方から見た場合の斜視図であり、図4(b)は第1インクカートリッジ21を前方Y1の斜め下方から見た場合の斜視図であり、図4(c)は第1インクカートリッジ21の底面図である。図5(a)は第1インクカートリッジ21の縦断面図であり、図5(b)は蓋および主インク保持部材を取り除いた状態の第1インクカートリッジ21を上方から見た場合の平面図である。なお、第1インクカートリッジ21の説明では、インクジェットプリンター1に装着される姿勢において、インクジェットプリンター1の幅方向Xに対応する方向を第1インクカートリッジ21の幅方向Xとし、インクジェットプリンター1の前後方向Yに対応する方向を第1インクカートリッジ21の前後方向Yとする。また、インクジェットプリンター1の前方Y1に対応する方向をカートリッジの前方Y1とし、その反対方向を後方Y2とする。また、後述する底板部46から蓋45に向かう方向を上方とし、蓋45から底板部46に向かう方向を下方とする。
図4に示すように、第1インクカートリッジ21は、全体として直方体形状をしたカートリッジ本体41と、カートリッジ本体41に固定された回路基板42を備える。カートリッジ本体41はポリプロピレン等の樹脂により形成されている。カートリッジ本体41は、凹部43(図5参照)を備える箱型の筐体44と、筐体44の上端開口を封鎖する蓋45を有する。筐体44は、図4(b)に示すように、前後方向に長い長方形の底板部46と、底板部46における前後方向Y(長手方向)の両端縁から上方に延びで互いに対向する前側板部47および後側板部48と、底板部46の幅方向(短手方向)の両端縁から上方に延びて互いに対向する左側板部49および右側板部50を備える。底板部46の中央部分には凹部51が形成されている。凹部51の中央部分にはカートリッジ開口部(液体供給部)52が設けられている。
図4(c)に示すように、カートリッジ開口部52は、底板部46において前後方向Yに延びる一対の直線状縁部と、一対の直線状縁部の前端を連続させる円弧形状の前側縁部と、一対の直線状縁部の後端を連続させる円弧形状の後側縁部により規定されている。前側縁部は幅方向Xの中央部分が前方Y1に突出しており、後側縁部は幅方向Xの中央部分が後方Y2に突出している。カートリッジ開口部52は、第1インクカートリッジ21に貯留されたインクを外部に供給するインク供給部である。
カートリッジ開口部52からは凹部43内に配置されたインク供給口構成部材(第2インク保持部)55が部分的に外部に露出している。インク供給口構成部材55は、ポリプロピレンなどを延伸させて繊維状にしたものを束ねた繊維部材、或いは、ポリウレタンなどの発泡体からなる多孔質部材である。インク供給口構成部材55は部材が備える細孔にインクを保持可能である。
ここで、図1(b)に示すように、第1インクカートリッジ21がキャリッジ15のカートリッジ装着凹部25に装着された状態では、キャリッジ15の第1スロット28の第1インク導入管31がカートリッジ開口部52(液体供給部)に挿入される。また、シール部材33がカートリッジ開口部52を規定する縁部(直線状縁部、前側円弧状縁部および後側円弧状縁部)を囲むように凹部51に当接して、第1インクカートリッジ21と第1スロット28の間を液密とする。さらに、第1インク導入管31のメッシュフィルター32がインク供給口構成部材55に押し付けられた状態で面接触して、インク供給口構成部材55と第1インク導入管31が接続された状態となる。ここで、図4(b)、図4(c)に示すように、インク供給口構成部材55においてカートリッジ開口部52から露出する露出部分のうち、第1インク導入管31のメッシュフィルター32が接触する領域は、第1インク導入管31へインクを供給するインク供給口(液体供給口)56である。
筐体44の前側板部47の前面部分には、基板固定部61が設けられている。基板固定部61には回路基板42が前方Y1に向かって上方に傾斜する姿勢で固定されている。回路基板42の表面(前方Y1を向く面)には端子群42aが設けられており、裏面(前側板部47の側の面)にはEEPROM等の記憶装置42bが実装されている。ここで、図2に示すように、第1インクカートリッジ21が第1スロット28に装着された状態では、回路基板42の端子群42aは第1スロット28の第1接点機構34と電気的に接続される。回路基板42と第1接点機構34が接続されると、第1インクカートリッジ21とインクジェットプリンター1の間で各種の情報の伝達が可能となる。
(第1インクカートリッジの内部構造)
次に、図5および図6を参照して第1インクカートリッジ21の内部構造を説明する。図6は第1インクカートリッジ21の分解斜視図である。図5および図6に示すように、筐体44の凹部43の底面は底板部46の上面によって規定されている。図5(b)に示すように、カートリッジ開口部52は、凹部43の底面における前後方向Yおよび幅方向Xの中央に設けられている。カートリッジ開口部52の中心は凹部43の中心と一致している。
次に、図5および図6を参照して第1インクカートリッジ21の内部構造を説明する。図6は第1インクカートリッジ21の分解斜視図である。図5および図6に示すように、筐体44の凹部43の底面は底板部46の上面によって規定されている。図5(b)に示すように、カートリッジ開口部52は、凹部43の底面における前後方向Yおよび幅方向Xの中央に設けられている。カートリッジ開口部52の中心は凹部43の中心と一致している。
底板部46の上面には、カートリッジ開口部52を前後方向Yで間に挟んだ両側に、半円形状突起65が3つずつ設けられている。カートリッジ開口部52の前方Y1に位置する3つの半円形状突起65は幅方向Xに一定間隔で配列されている。カートリッジ開口部52の後方Y2に位置する3つの半円形状突起65も幅方向Xに一定間隔で配列されている。前後方向Yでカートリッジ開口部52を挟んで対向する2つの半円形状突起65は、その弦にあたる縁部分が幅方向Xに平行に延びる状態で対向している。カートリッジ開口部52の後側に位置する3つの半円形状突起65と後側板部48との間には、円弧形状突起66が2つ設けられている。2つの突起は幅方向Xに所定の間隔を開けて配列されている。カートリッジ開口部52の前側に位置する3つの半円形状突起65と後側板部48との間にも円弧形状突起66が2つ設けられている。2つの突起は幅方向Xに所定の間隔を開けて配列されている。各半円形状突起65と各円弧形状突起66の高さ寸法は同一であり、これらの上端面は一つの仮想平面上に位置している。
図5(b)、図6に示すように、筐体44の右側板部50における後端部分には、内側に突出して上下方向に延びる第1縦リブ67が設けられている。第1縦リブ67と後側板部48の間には、第1縦リブ67、右側板部50および後側板部48によって筐体44の底面から蓋45に至る第1縦溝部68が形成されている。また、筐体44の左側板部49における前端部分には、内側に突出して上下方向に延びる第2縦リブ69が設けられている。第2縦リブ69と前側板部47の間には、第2縦リブ69、左側板部49および前側板部47によって筐体44の底面から蓋45に至る第2縦溝部70が形成されている。
蓋45は筐体44に溶着されて筐体44の凹部43を上方から被っている。図6に示すように、蓋45の後端部分の右端部分には第1貫通孔71が設けられている。蓋45の中央部分には第1インクカートリッジ21にインクを充填するためのインク注入口72が設けられている。蓋45の前端部分の左端部分には第2貫通孔73および大気連通孔74が設けられている。大気連通孔74は第2貫通孔73の前方Y1に位置している。
第1貫通孔71と第2貫通孔73の間にはこれらを連通させる上面連通溝75が設けられている。蓋45の上面には矩形の第1シール部材76が溶着されており、第1貫通孔71、インク注入口72、第2貫通孔73および上面連通溝75は、それらの上端開口が上方から封止されている。
蓋45の下面には、図5(a)に示すように、複数本のリブ77が設けられている。各リブ77の間は互いに連通する複数の溝部78となっている。また、蓋45の下面には、図6に示すように、第2貫通孔73と大気連通孔74を連通させる下面連通溝79が設けられている。下面連通溝79が形成されている蓋45の下面部分には矩形の第2シール部材80が溶着されている。第2シール部材80は、第2貫通孔73、大気連通孔74および下面連通溝79の下端開口を下方から封止する。第2貫通孔73と大気連通孔74は第2シール部材80と下面連通溝79により区画された連通路を介して連通している。
筐体44の凹部43には、インク供給口構成部材55、主インク保持部材(第1インク保持部)85、沈降インク保持部材(第3液体保持部)86および混合流路構成部材(第4液体保持部)87が配置されている。主インク保持部材85、沈降インク保持部材86および混合流路構成部材87は、インク供給口構成部材55と同様に、インクを保持可能な部材である。すなわち、主インク保持部材85、沈降インク保持部材86および混合流路構成部材87は、ポリプロピレンなどを延伸させて繊維状にしたものを束ねた繊維部材、或いは、ポリウレタンなどの発泡体からなる多孔質部材であり、インクは部材が備える細孔に保持される。
主インク保持部材85はインク供給口構成部材55の上方に配置されている。沈降インク保持部材86はインク供給口構成部材55と主インク保持部材85の間に配置されている。混合流路構成部材87は、沈降インク保持部材86に設けられた保持部材開口部88の内周側に配置されている。インク注入口72から第1インクカートリッジ21に充填されるインクは、充填時点では注射器等によりインク供給口構成部材55付近に充填され、凹部43内に拡散する。充填完了後はインク供給口構成部材55、主インク保持部材85、沈降インク保持部材86および混合流路構成部材87に保持された状態となる。
図5(b)および図6に示すように、インク供給口構成部材55は、上方から見た場合(平面視した場合)の平面形状が正方形である。インク供給口構成部材55は一定厚さを備えており、図5(a)に示すように、その厚さ寸法はmである。また、インク供給口構成部材55は、図5(b)に示すように、6つの半円形状突起65の間に配置されており、半円形状突起65によって凹部43の底面部分に位置決めされた状態でカートリッジ開口部52を上方から被う。
主インク保持部材85は直方体形状をしている。主インク保持部材85は、筐体44および蓋45により区画された空間(凹部43)の大部分を占有している。
沈降インク保持部材86は、上方から見た場合に、主インク保持部材85と同一の長方形の輪郭を備える。保持部材開口部88は、図5(b)に示すように、沈降インク保持部材86における前後方向Yおよび幅方向Xの中央部分に形成されている。保持部材開口部88は円形である。沈降インク保持部材86は、半円形状突起65および円弧形状突起66に載置された状態でインク供給口構成部材55に積層されており、保持部材開口部88による開口領域を除いてインク供給口構成部材55を上方から覆っている。沈降インク保持部材86の下面における保持部材開口部88の縁部分はインク供給口構成部材55と接触している。沈降インク保持部材86の上面は、その全体が主インク保持部材85の下面と接触している。
図5(b)に示すように、沈降インク保持部材86を上方から見た場合における保持部材開口部88の開口領域の面積S1は、底板部46に形成されたカートリッジ開口部52(液体供給部)の開口領域の面積S2よりも小さく、以下の式(1)を満たす。また、保持部材開口部88の開口領域の面積S1は、インク供給口構成部材55において第1インク導入管31が当接するインク供給口56の面積S3以上であり、以下の式(2)を満たす。
S1<S2・・(1)
S3≦S1・・(2)
S1<S2・・(1)
S3≦S1・・(2)
また、図5(a)に示すように、沈降インク保持部材86は一定厚さを備えており、その厚さ寸法はnである。沈降インク保持部材86の厚さ寸法nは、インク供給口構成部材55の厚さ寸法mより長く、以下の式(3)を満たす。
n>m ・・(3)
n>m ・・(3)
混合流路構成部材87は、保持部材開口部88に嵌合している。すなわち、混合流路構成部材87は上方から見た場合の平面形状が保持部材開口部88の輪郭形状と対応する円形である。また、混合流路構成部材87は一定厚さを備えており、その厚さ寸法は沈降インク保持部材86の厚さ寸法のnと同一である。混合流路構成部材87の上面は、その全面が主インク保持部材85に接触し、下面は、その全面がインク供給口構成部材55に接触する。
ここで、インク供給口構成部材55は、主インク保持部材85よりもバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい。換言すれば、インク供給口構成部材55は、主インク保持部材85よりも細孔密度が高く毛管力が大きい。また、沈降インク保持部材86はインク供給口構成部材55よりもバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい。換言すれば、沈降インク保持部材86は、インク供給口構成部材55よりも細孔密度が高く毛管力が大きい。主インク保持部材85と混合流路構成部材87はバブルポイント圧および圧力損失が同一である。換言すれば、主インク保持部材85と混合流路構成部材87は細孔密度および毛管力が同一である。
バブルポイント圧とは、管状の流路にインク保持部材を配置し、管状の流路のうちインク保持部材の上流側に液体を満たし、上流から下流に向かって液体に圧力をかけていったとき、インク保持部材から液体が下流に漏れ出はじめるときの、液体にかかった圧力BP1を意味する。また、同様の管状の流路に、流路方向の長さが第1のインク保持部材と等しい第2のインク保持部材を配置し、同様に上流から下流に向かって液体に圧力をかけていったとき、第2インク保持部材から液体が下流に漏れ出はじめるときの、液体にかかった圧力BP2を意味する。そして、第1のインク保持部材は第2のインク保持部材よりもバブルポイント圧が高いとは、BP1がBP2よりも大きいことを意味する。
圧力損失とは、管状の流路に第1のインク保持部材を配置し、管状の流路のうち第1のインク保持部材の上流側と下流側に液体を満たし、上流側の液体に上流から下流に向かって圧力P1をかけていったとき、圧力P1と下流側の液体にかかる圧力P2との差圧ΔP1を意味する。また、同様の管状の流路に、流路方向の長さが第1のインク保持部材と等しい第2のインク保持部材を配置し、管状の流路のうち第2のインク保持部材の上流側と下流側に液体を満たし、上流側の液体に上流から下流に向かって圧力P1をかけていったとき、圧力P1と下流側の液体にかかる圧力P2との差圧ΔP2を意味する。そして、第1のインク保持部材は第2のインク保持部材よりも圧力損失が大きいとは、ΔP1がΔP2より大きいことを意味する。
(第2インクカートリッジ)
図7(a)は第2インクカートリッジ22を前方Y1の斜め上方から見た場合の斜視図であり、図7(b)は第2インクカートリッジ22を前方Y1の斜め下方から見た場合の斜視図である。第2インクカートリッジ22の説明においても、インクジェットプリンター1に装着される姿勢において、インクジェットプリンター1の幅方向Xに対応する方向を第2インクカートリッジ22の幅方向Xとし、インクジェットプリンター1の前後方向Yに対応する方向を第2インクカートリッジ22の前後方向Yとする。また、インクジェットプリンター1の前方Y1に対応する方向を第2カートリッジの前方Y1とし、その反対方向を後方Y2とする
図7(a)は第2インクカートリッジ22を前方Y1の斜め上方から見た場合の斜視図であり、図7(b)は第2インクカートリッジ22を前方Y1の斜め下方から見た場合の斜視図である。第2インクカートリッジ22の説明においても、インクジェットプリンター1に装着される姿勢において、インクジェットプリンター1の幅方向Xに対応する方向を第2インクカートリッジ22の幅方向Xとし、インクジェットプリンター1の前後方向Yに対応する方向を第2インクカートリッジ22の前後方向Yとする。また、インクジェットプリンター1の前方Y1に対応する方向を第2カートリッジの前方Y1とし、その反対方向を後方Y2とする
図7に示すように、第2インクカートリッジ22は、全体として直方体形状をしたカートリッジ本体91と、カートリッジ本体91に固定された回路基板92を備える。カートリッジ本体91はポリプロピレン等の樹脂により形成されている。カートリッジ本体91は、内側に第1凹部93、第2凹部94、第3凹部95を備える筐体96と、筐体96の上端開口を封鎖する蓋97を有する。各凹部93、94、95はそれぞれ直方体形状の空間を形成しており、第1凹部93と第2凹部94は幅方向Xに配列されている。第3凹部95は第1凹部93および第2凹部94の前方Y1に設けられている。第1凹部93にはシアンインクが貯留され、第2凹部94にはマゼンタインクが貯留され、第3凹部95にはイエローインクが貯留されている。
ここで、各凹部93、94、95と、蓋97において各凹部93、94、95を上方から封鎖している各蓋部分は、それぞれが第1インクカートリッジ21と対応する構成を備えている。
より具体的には、図7(b)に示すように、各凹部93、94、95の底を規定している筐体96の底板部99には、各凹部93、94、95に対応する位置にカートリッジ開口部101、102、103が設けられている。各カートリッジ開口部101、102、103は、各凹部93、94、95の底面の中央部分に形成されている。すなわち、第1カートリッジ開口部101は第1凹部93の底面の中央部分に形成され、第2カートリッジ開口部102は第2凹部94の底面の中央部分に形成され、第3カートリッジ開口部103は第3凹部95の底面の中央部分に形成されている。各カートリッジ開口部101、102、103は、各凹部93、94、95に貯留されたインクを外部に供給するインク供給部であり、各カートリッジ開口部101、102、103からは各凹部93、94、95内に配置されたインク供給口構成部材(第2インク保持部)55が部分的に外部に露出している。
第2インクカートリッジ22が第2スロット29に装着された状態では、第1カートリッジ開口部101に第2インク導入管35が接続され、第2カートリッジ開口部102に第3インク導入管36が接続され、第3カートリッジ開口部103に第4インク導入管37が接続される。また、第2インクカートリッジ22が第2スロット29に装着された状態では、回路基板92の端子群92aは第2接点機構38と電気的に接続される。
また、各凹部93、94、95には、図5に示す第1インクカートリッジ21の内部と同様に、インク供給口構成部材55、主インク保持部材(第1インク保持部)85、沈降インク保持部材(第3液体保持部)86および混合流路構成部材(第4液体保持部)87が配置されている。主インク保持部材85はインク供給口構成部材55の上方に配置され、沈降インク保持部材86はインク供給口構成部材55と主インク保持部材85の間に配置されている。混合流路構成部材87は、沈降インク保持部材86に設けられた保持部材開口部88の内周側に配置されている。各凹部93、94、95には、蓋97における各凹部93、94、95に対応する位置に設けられた各インク注入口72からインクが注射器等によりインク供給口構成部材55付近に充填される。充填されたインクは、充填時点では各凹部93、94、95内に拡散する。充填完了後はインク供給口構成部材55、主インク保持部材85、沈降インク保持部材86および混合流路構成部材87に保持される。
(インク供給動作)
図8は、第1インクカートリッジ21からインクジェットプリンター1の側にインクを供給するインク供給動作の説明である。なお、第2インクカートリッジ22の各凹部93、94、95に貯留されたインクをインクジェットプリンター1の側に供給するインク供給動作は、第1インクカートリッジ21からインクジェットプリンター1の側にインクを供給するインク供給動作と同様なので、第1インクカートリッジ21からインクジェットプリンター1の側にインクを供給するインク供給動作を説明して、その説明を省略する。
図8は、第1インクカートリッジ21からインクジェットプリンター1の側にインクを供給するインク供給動作の説明である。なお、第2インクカートリッジ22の各凹部93、94、95に貯留されたインクをインクジェットプリンター1の側に供給するインク供給動作は、第1インクカートリッジ21からインクジェットプリンター1の側にインクを供給するインク供給動作と同様なので、第1インクカートリッジ21からインクジェットプリンター1の側にインクを供給するインク供給動作を説明して、その説明を省略する。
第1インクカートリッジ21がインクジェットプリンター1に装着されると、図8に示すように、第1スロット28の第1インク導入管31が第1インクカートリッジ21のカートリッジ開口部52(液体供給部)に挿入される。これにより、第1インク導入管31のメッシュフィルター32とカートリッジ開口部52から露出するインク供給口構成部材55とが面接触し、インク供給口構成部材55が弾性変形してメッシュフィルター32と密着する。この状態で、インクジェットプリンター1の側から吸引が行われ、第1インクカートリッジ21から、カートリッジ開口部52(液体供給部)および第1インク導入管31を介して印刷ヘッド10にインクが供給される。より具体的には、主インク保持部材85および混合流路構成部材87に保持されたインクは、インク供給口構成部材55におけるインク供給口56(第1インク導入管31が当接している領域)を介して、第1インク導入管31に導入されて、印刷ヘッド10に供給される。
ここで、第1インクカートリッジ21に貯留されている顔料インクは、顔料が粒子として溶媒中に分散している。従って、時間の経過に伴って、第1インクカートリッジ21内で顔料が沈降して、第1インクカートリッジ21の下側部分に濃度の高いインク、所謂、沈降インクが溜まることがある。沈降インクがそのままインクジェットプリンター1に供給されると、インクの濃度が不安定になり、インクジェットプリンター1による印刷結果に濃淡ムラが発生してしまう。
このような問題に対して、第1インクカートリッジ21は、主インク保持部材85の下方に沈降インク保持部材86を備える。従って、顔料の沈降によって濃度が上昇した沈降インクを沈降インク保持部材86に保持することができる。また、沈降インク保持部材86は、主インク保持部材85、混合流路構成部材87、および、インク供給口構成部材55のいずれよりもバブルポイント圧が高く圧力損失が大きいので、沈降インク保持部材86に一旦保持されたインクが主インク保持部材85およびインク供給口構成部材55の側に移動することが抑制される。従って、濃度の高い沈降インクがインクジェットプリンター1の側に供給されることを防止或いは抑制できる。
また、沈降インク保持部材86は、カートリッジ開口部52(液体供給部)を覆うインク供給口構成部材55と主インク保持部材85の間に配置されており、凹部43を平面視したときに沈降インク保持部材86とインク供給口構成部材55は部分的に重なっている。すなわち、沈降インク保持部材86を配置する領域は、凹部43を平面視したときにインク供給口構成部材55の外周側に限定されるものではない。よって、沈降インク保持部材86を配置する領域をインク供給口構成部材55の外周側に限定した場合などと比較して、沈降インクを保持する領域の容量が大きくなっている。
さらに、本例では、主インク保持部材85に保持されたインクがインク供給口構成部材55に移動する際に、沈降インク保持部材86の開口領域(保持部材開口部88)を流れる。従って、図8において矢印に示すように、インクが保持部材開口部88を通過する際に、主インク保持部材85の下端部分に滞留した濃度の高い沈降インクと、主インク保持部材85の上側部分に滞留するインクが合流する。また、沈降インク保持部材86の保持部材開口部88の開口領域の面積S1はカートリッジ開口部52(液体供給部)の開口面積S2よりも小さく、保持部材開口部88が狭いので、保持部材開口部88(混合流路構成部材87)を通過するインクの流速が早く、合流したインクが拡散混合する。これにより、濃度の高い沈降インクを利用しながら、濃度の変動を抑制したインクをインクジェットプリンター1の側に供給できる。また、濃度の高いインクをインクジェットプリンター1の側に供給できるので、沈降インク保持部材86に保持されるインク量を抑制できる。
また、本例では、沈降インク保持部材86の厚さ寸法がインク供給口構成部材55の厚さ寸法よりも長いので、沈降インクを保持する沈降インク保持部材86の容積を大きく確保できる。さらに、沈降インク保持部材86の厚さ寸法がインク供給口構成部材55の厚さ寸法よりも長いので、沈降インクと主インク保持部材85の上側部分に滞留するインクが合流して流れる流路長を確保できる。従って、インクが保持部材開口部88を流れる間に、濃度の異なるインク同士がよく混ざる。
ここで、沈降インク保持部材86における保持部材開口部88の開口領域の面積S1を小さくすると、濃度の高い沈降インクと、インク保持部材85の上側部分に滞留するインクが合流する領域が狭くなり、インクの流速が増すので、濃度の異なるインク同士が混合される効果は向上する。しかし、保持部材開口部88の開口領域の面積S1を小さくすると、開口領域を通過するインクの流路抵抗が増加し、圧力損失が大きくなるという問題がある。かかる問題に対して、本例では、沈降インク保持部材86における保持部材開口部88の開口領域の面積S1をインク供給口構成部材55におけるインク供給口56の面積S2以上としている。従って、保持部材開口部88およびインク供給口56を介してインクジェットプリンター1の側に流れるインクの圧力損失を抑制できる。
また、本例では、沈降インク保持部材86における保持部材開口部88、および、カートリッジ開口部52(液体供給部)が凹部43の底面の中心に位置している。従って、凹部43内のインクをインクジェットプリンター1の側に供給しやすい。よって、インクジェットプリンター1の側に供給されずに凹部43内に残留してしまうインクの量を低減させることができる。
なお、本例では、第1インクカートリッジ21をインクジェットプリンター1に装着する際などに、第1インクカートリッジ21のカートリッジ開口部52(液体供給部)を介して、第1インクカートリッジ21内に空気が侵入することがある。この場合には、侵入した空気は、凹部43の底面で隣り合う半円形状突起65の間、凹部43の底面と沈降インク保持部材86との間の空間、第1縦溝部68、第2縦溝部70、蓋45の裏面側の溝部78、第1貫通孔71、上面連通溝75、第2貫通孔73、下面連通溝79などを介して、大気連通孔74から放出される。
(沈降インク保持部材の変形例)
図9は保持部材開口部88の形状を変更した変形例の沈降インク保持部材の説明図である。図9(a)は楕円形の保持部材開口部88Aを備える沈降インク保持部材86Aである。図9(b)は多角形の保持部材開口部88Bを備える沈降インク保持部材86Bである。図9(c)は、外周が曲線で形成され、凹部と凸部を混在させた形状の保持部材開口部88Cを備える沈降インク保持部材86Cである。沈降インク保持部材86A、86B、86Cのいずれにおいても、保持部材開口部88A、88B、88Cには、それに嵌合する混合流路構成部材87が配置される。また、沈降インク保持部材86A、86B、86Cのいずれにおいても、保持部材開口部88A、88B、88Cの開口領域の面積S1は、底板部46に形成されたカートリッジ開口部52(液体供給部)の開口領域の面積S2よりも小さい。さらに、沈降インク保持部材86A、86B、86Cのいずれにおいても、保持部材開口部88A、88B、88Cの開口領域の面積S1は、インク供給口構成部材55において第1インク導入管31が当接するインク供給口56の面積S3以上である。
図9は保持部材開口部88の形状を変更した変形例の沈降インク保持部材の説明図である。図9(a)は楕円形の保持部材開口部88Aを備える沈降インク保持部材86Aである。図9(b)は多角形の保持部材開口部88Bを備える沈降インク保持部材86Bである。図9(c)は、外周が曲線で形成され、凹部と凸部を混在させた形状の保持部材開口部88Cを備える沈降インク保持部材86Cである。沈降インク保持部材86A、86B、86Cのいずれにおいても、保持部材開口部88A、88B、88Cには、それに嵌合する混合流路構成部材87が配置される。また、沈降インク保持部材86A、86B、86Cのいずれにおいても、保持部材開口部88A、88B、88Cの開口領域の面積S1は、底板部46に形成されたカートリッジ開口部52(液体供給部)の開口領域の面積S2よりも小さい。さらに、沈降インク保持部材86A、86B、86Cのいずれにおいても、保持部材開口部88A、88B、88Cの開口領域の面積S1は、インク供給口構成部材55において第1インク導入管31が当接するインク供給口56の面積S3以上である。
図9(a)に示す沈降インク保持部材86Aでは、楕円の長手方向の両端に位置する保持部材開口部88Aの狭い部位をインクが流れる際に、濃度の異なるインク同士がよく混ざる。図9(b)に示す沈降インク保持部材86Bでは、沈降インク保持部材86を平面視したとき、保持部材開口部88Bの開口領域の形状は星型をしている。保持部材開口部88の開口領域の形状を多角形とすれば、多角形の角部によって規定された狭い部位をインクが流れる際に、濃度の異なるインク同士がよく混ざる。また、図9(c)に示す保持部材開口部88Cでは、沈降インク保持部材86を平面視したとき、保持部材開口部88Cの開口領域の形状は瓢箪型をしている。このようにすれば、インクが不規則な輪郭によって規定された部位を流れるので、濃度の異なるインク同士がよく混ざる。
(変形例1)
図10は変形例1のインクカートリッジ21Aの説明図である。図10(a)は変形例のインクカートリッジ21Aの縦断面図であり、図10(b)は、蓋および主インク保持部材を取り除いた状態の変形例のインクカートリッジ21Aを上方から見た場合の平面図である。本例のインクカートリッジ21Aは、半円形状突起(リブ)65および円弧形状突起66の高さ寸法が上記の第1インクカートリッジ21よりも長い。また、保持部材開口部88を備える沈降インク保持部材86Aの輪郭形状が、インク供給口構成部材55と同一の正方形となっている。なお、それ以外の構成は第1インクカートリッジ21と同一なので、他の構成の説明を省略する。
図10は変形例1のインクカートリッジ21Aの説明図である。図10(a)は変形例のインクカートリッジ21Aの縦断面図であり、図10(b)は、蓋および主インク保持部材を取り除いた状態の変形例のインクカートリッジ21Aを上方から見た場合の平面図である。本例のインクカートリッジ21Aは、半円形状突起(リブ)65および円弧形状突起66の高さ寸法が上記の第1インクカートリッジ21よりも長い。また、保持部材開口部88を備える沈降インク保持部材86Aの輪郭形状が、インク供給口構成部材55と同一の正方形となっている。なお、それ以外の構成は第1インクカートリッジ21と同一なので、他の構成の説明を省略する。
本例では、インク供給口構成部材55および沈降インク保持部材86Aを、カートリッジ開口部52を間に挟んで前後方向Yで対向する半円形状突起65の間に挿入して凹部43に配置する。従って、インク供給口構成部材55および沈降インク保持部材86Aを、半円形状突起65によって凹部43内で位置決めした状態で積層できる。
本例においても、主インク保持部材85に保持されたインクがインク供給口構成部材55に移動する際に、開口領域の面積S1がカートリッジ開口部52(液体供給部)の開口領域の面積S2以下に設定された保持部材開口部88を流れる。従って、インクが保持部材開口部88を通過する際に、主インク保持部材85の下端部分に滞留した濃度の高い沈降インクと、主インク保持部材85の上側部分に滞留するインクが合流して混ざる。これにより、濃度の高い沈降インクを利用しながら、濃度の変動を抑制したインクをインクジェットプリンター1の側に供給できる。また、濃度の高いインクを外部に供給できるので、沈降インク保持部材86Aに保持されるインク量を抑制できる。また、本例では、沈降インク保持部材86Aを小さな部材として、第1インクカートリッジ21の製造コストを抑制することができる。
(変形例2)
図11は変形例2のインクカートリッジ21Bの説明図である。本例のインクカートリッジ(液体供給ユニット)21Bは、第1インクカートリッジ21にインクタンク110が接続されたものである。インクカートリッジ21Bは、インクカートリッジ本体111と、インクタンク110と、インクカートリッジ本体111のインク注入口72とインクタンク110のインク供給部を接続する接続管112を備える。本例では、インクカートリッジ本体111からインクジェットプリンター1へのインクの供給に伴って、インクタンク110からインクカートリッジ本体111にインクが供給される。
図11は変形例2のインクカートリッジ21Bの説明図である。本例のインクカートリッジ(液体供給ユニット)21Bは、第1インクカートリッジ21にインクタンク110が接続されたものである。インクカートリッジ21Bは、インクカートリッジ本体111と、インクタンク110と、インクカートリッジ本体111のインク注入口72とインクタンク110のインク供給部を接続する接続管112を備える。本例では、インクカートリッジ本体111からインクジェットプリンター1へのインクの供給に伴って、インクタンク110からインクカートリッジ本体111にインクが供給される。
インクカートリッジ本体111は、上記のインクカートリッジ21と同一の構成を備える。すなわち、インクカートリッジ本体111は、図5に示すように、凹部43内に、インク供給口構成部材55、主インク保持部材85、沈降インク保持部材86、および、混合流路構成部材87を備える。主インク保持部材85はインク供給口構成部材55の上方に配置され、沈降インク保持部材86はインク供給口構成部材55と主インク保持部材85の間に配置されている。混合流路構成部材87は、沈降インク保持部材86に設けられた保持部材開口部88の内周側に配置されている。
また、沈降インク保持部材86の保持部材開口部88の開口領域の面積S1は、底板部46に形成されたカートリッジ開口部52(液体供給部)の開口領域の面積S2よりも小さく、インク供給口構成部材55において第1インク導入管31が当接するインク供給口56の面積S3以上である。
本例のインクカートリッジ21Bによれば、インクカートリッジ21と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、濃度の高い沈降インクを沈降インク保持部材86に保持できる。また、濃度の高い沈降インクを利用しながら、濃度の変動を抑制したインクをインクジェットプリンター1の側に供給できる。
(その他の実施の形態)
インク供給口構成部材55、主インク保持部材85、沈降インク保持部材86、および、混合流路構成部材87は、一体に形成されてもよい。また、混合流路構成部材(第4液体保持部)は省略してもよい。
インク供給口構成部材55、主インク保持部材85、沈降インク保持部材86、および、混合流路構成部材87は、一体に形成されてもよい。また、混合流路構成部材(第4液体保持部)は省略してもよい。
1・・インクジェットプリンター(液体噴射装置)、2・・ケース、3・・上側開閉蓋、4・・記録用紙挿入口、5・・前側開閉蓋、6・・記録用紙排出口、10・・印刷ヘッド、10a・・インクノズル面、11・・搬送機構、12・・ヘッド移動機構、13・・搬送ローラー、14・・搬送モーター、15・・キャリッジ、16・・キャリッジガイド軸、17・・キャリッジ移動機構、21・21A・21B・・インクカートリッジ(液体供給ユニット)、25・・カートリッジ装着凹部、26・・第1仕切板、27・・第2仕切板、28・・第1スロット、29・・第2スロット、31・・第1インク導入管(液体導入管)、32・・メッシュフィルター、33・・シール部材、34・・第1接点機構、35・・第2インク導入管(液体導入管)、36・・第3インク導入管(液体導入管)、37・・第4インク導入管(液体導入管)、38・・第2接点機構、41・・カートリッジ本体、42・・回路基板、42a・・端子群、42b・・記憶装置、43・・凹部、44・・筐体、45・・蓋、46・・底板部、47・・前側板部、48・・後側板部、49・・左側板部、50・・右側板部、51・・凹部、52・・カートリッジ開口部(液体供給部)、55・・インク供給口構成部材(第2液体保持部)、56・・インク供給口(液体供給口)、61・・基板固定部、65・・半円形状突起(リブ)、66・・円弧形状突起、67・・第1縦リブ、68・・第1縦溝部、69・・第2縦リブ、70・・第2縦溝部、71・・第1貫通孔、72・・インク注入口、73・・第2貫通孔、74・・大気連通孔、75・・上面連通溝、76・・第1シール部材、77・・リブ、78・・溝部、79・・下面連通溝、80・・第2シール部材、85・・主インク保持部材(第1液体保持部)、86・86A・86B・86C・・沈降インク保持部材(第3液体保持部)、87・・混合流路構成部材(第4液体保持部)、88・88A・88B・88C・・保持部材開口部、91・・カートリッジ本体、92・・回路基板、92a・・端子群、93・94・95・・凹部、96・・筐体、97・・蓋、99・・底板部、101・102・103・・カートリッジ開口部、110・・インクタンク、111・・インクカートリッジ本体、112・・接続管、m・・インク供給口構成部材(第2液体保持部)の厚さ寸法、n・・沈降インク保持部材(第3液体保持部)の厚さ寸法、P・・記録用紙、S1・・沈降インク保持部材(第3液体保持部)の保持部材開口部の開口領域の面積、S2・・カートリッジ開口部(液体供給部)の開口領域の面積、S3・・インク供給口の面積、X・・プリンター幅方向(インクカートリッジの幅方向)、Y・・プリンター前後方向(インクカートリッジの前後方向)
Claims (9)
- 液体噴射装置の液体導入管に液体を供給可能な液体供給ユニットであって、
凹部を有する筐体と、
前記凹部を覆うよう前記筐体に接合される蓋と、
前記凹部に配置され、液体を保持可能な第1液体保持部と、
前記凹部に配置され、前記第1液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第2液体保持部と、
前記凹部に配置され、前記第2液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第3液体保持部と、を備え、
前記筐体の前記蓋に対向する第1面が前記第2液体保持部を外方に露出する液体供給部を有し、前記液体導入管が前記液体供給部に接触する領域である液体供給口を通って前記液体は前記第2液体保持部から前記液体導入管に移動可能であり、
前記第1液体保持部は、前記液体供給部と前記蓋との間に配置され、
前記第2液体保持部は、前記第1液体保持部と前記液体供給部との間に配置され、
前記第2液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記液体供給部を覆い、
前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記第3液体保持部が配置され、
前記第3液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記液体供給部の少なくとも一部を覆わない領域である開口領域を有し、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の面積をS1、前記液体供給部の面積をS2、としたとき、S1<S2を満たすことを特徴とする液体供給ユニット。 - 請求項1に記載の液体供給ユニットであって、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の面積をS1、前記液体供給口の面積をS3、としたとき、S3≦S1を満たすことを特徴とする液体供給ユニット。 - 請求項1に記載の液体供給ユニットであって、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向において、前記第3液体保持部の厚みは、前記第2液体保持部の厚みより大きいことを特徴とする液体供給ユニット。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の形状が多角形であることを特徴とする液体供給ユニット。 - 請求項1ないし3のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の形状が、外周が曲線で形成され、凹部と凸部を混在させた形状であることを特徴とする液体供給ユニット。 - 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記液体供給部の中心と前記凹部の中心とが等しいことを特徴とする液体供給ユニット。 - 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
前記開口領域に配置され、前記第2液体保持部より細孔密度の低いバブルポイント圧が低く圧力損失が小さい第4液体保持部とを備えることを特徴とする液体供給ユニット。 - 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の液体供給ユニットであって、
前記第1面に前記第2液体保持部を固定するリブが形成され、
前記第3液体保持部が、前記リブによって前記第2液体保持部と重なる位置に固定されている、
ことを特徴とする液体供給ユニット。 - 液体噴射装置の液体導入管に液体を供給可能な液体供給ユニットであって、
複数の凹部を有する筐体と、前記複数の凹部を覆うよう前記筐体に接合される蓋と、
前記複数の凹部の各々に配置され、液体を保持可能な第1液体保持部と、
前記複数の凹部の各々に配置され、前記第1液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第2液体保持部と、
前記複数の凹部の各々に配置され、前記第2液体保持部よりバブルポイント圧が高く圧力損失が大きい第3液体保持部と、を備え、
前記複数の凹部の各々において、前記筐体の前記蓋に対向する第1面が前記第2液体保持部を外方に露出する液体供給部を有し、前記液体導入管が前記液体供給部に接触する領域である液体供給口を通って前記液体は前記第2液体保持部から前記液体導入管に移動可能であり、
前記複数の凹部の各々において、
前記第1液体保持部は、前記液体供給部と前記蓋との間に配置され、
前記第2液体保持部は、前記第1液体保持部と前記液体供給部との間に配置され、
前記第2液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記液体供給部を覆い、
前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記第3液体保持部が配置され、
前記第3液体保持部は、前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記第1液体保持部と、前記第2液体保持部との間に、前記液体供給部の少なくとも一部を覆わない領域である開口領域を有し、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記凹部を平面視したとき、前記開口領域の面積をS1、前記液体供給部の面積をS2、前記液体供給口の面積をS3、としたとき、S1<S2を満たし、
前記蓋から前記液体供給部に向かう方向に前記複数の凹部を平面視したとき、前記各々の凹部の中心と、前記各々の凹部に対応する前記液体供給部の中心とが等しい、
ことを特徴とする液体供給ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014116476A JP2015229290A (ja) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | 液体供給ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014116476A JP2015229290A (ja) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | 液体供給ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015229290A true JP2015229290A (ja) | 2015-12-21 |
Family
ID=54886340
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014116476A Pending JP2015229290A (ja) | 2014-06-05 | 2014-06-05 | 液体供給ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2015229290A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7450853B2 (ja) | 2020-04-20 | 2024-03-18 | セイコーエプソン株式会社 | 液体収容容器 |
-
2014
- 2014-06-05 JP JP2014116476A patent/JP2015229290A/ja active Pending
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