JP2015228773A - 溶接用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い電流域に亘って出力電流値を適切に検出でき、全域で適切な出力制御を行うことができる溶接用電源装置を提供する。【解決手段】溶接用電源装置10は、溶接トーチTH1〜TH3の内で出力仕様が大きいものを用いると、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様の第1電流センサID1を選択し、溶接トーチTH1〜TH3の内で出力仕様が小さいものを用いると、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様の第2電流センサID2を選択して、各電流センサID1,ID2にて検出した出力電流値に基づく出力制御(インバータ回路12のスイッチング制御)を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、電流センサを用いた出力制御を行う溶接用電源装置に関する。
特許文献1に開示の電源装置等、出力電流値を検出する電流センサを設置し、該電流センサにて検出した出力電流値に基づいてインバータ回路のスイッチング動作を制御し、所望の出力電力とする出力制御を行う構成となっている。
特開2009−131007号公報
ところで、電流センサは電流値の検出範囲が仕様毎に決まっているため、例えば出力電流値が数百[A]の大電流から数[A]の極小電流まで大きく変化するアーク溶接用電源装置等、出力電流値が大きく変化する電源装置では特に、全範囲を適切に検出可能な電流センサを選定するのが難しい。
例えば、大電流から極小電流までの広い電流域を検出可能な電流センサを用いる場合、電流センサの分解能が粗い設定となっていることから、分解能の限界に近い数[A]程度の極小電流域での検出精度は低く、極小電流域では適切な出力制御が行えない。反対に、極小電流域に適した分解能の細かい電流センサでは検出可能な電流域が狭く、数百[A]の大電流域までは検出不能、つまり使用ができなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、広い電流域に亘って出力電流値を適切に検出でき、全域で適切な出力制御を行うことができる溶接用電源装置を提供することにある。
上記課題を解決する溶接用電源装置は、出力電力を生成する電力生成回路と、出力電流値を検出する電流センサと、前記検出した出力電流値に基づいて前記電力生成回路を制御し所望の出力電力を得る出力制御を行う制御回路を備え、溶接対象の溶接を行うべく溶接トーチに前記出力電力を供給する溶接用電源装置であって、前記電流センサには、検出可能な電流域と分解能とを含む仕様の異なるものが複数用いられ、出力仕様の異なる複数の前記溶接トーチの内で出力仕様が大きい程、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様の電流センサにて前記出力電流値の検出が行われ、前記溶接トーチの内で出力仕様が小さい程、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様の電流センサにて前記出力電流値の検出が行われるように、前記溶接トーチの出力仕様に対応して複数の電流センサの内の何れかを選択的に切り替えるセンサ切替手段を備える。
この構成によれば、溶接トーチの内で出力仕様が大きいものを用いると、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様の電流センサが選択され、溶接トーチの内で出力仕様が小さいものを用いると、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様の電流センサが選択されて、各電流センサにて検出した出力電流値に基づく出力制御が行われる。つまり、広い電流域を扱う溶接用電源装置では、溶接トーチの出力仕様、即ち溶接トーチで扱う各電流域に適した電流センサが選択されることで各電流域の出力電流値を適切に検出でき、各電流域毎で適切な出力制御を行うことが可能となる。
また上記の溶接用電源装置において、前記電力生成回路は、スイッチング素子のオンオフ動作により直流電力から高周波交流電力への電力変換を行うインバータ回路を含んで構成され、前記制御回路は、出力要求が大となる期間では前記インバータ回路のスイッチング素子のオンパルス幅を可変とするパルス幅変調制御を選択し、出力要求が小となる期間では同組で動作するスイッチング素子のオンパルス幅を所定幅に固定しつつ同組のオンパルスに位相差を生じさせる位相シフト制御に切り替える制御切替手段を備え、前記溶接トーチの出力仕様に応じたスイッチング制御を実施することが好ましい。
この構成によれば、インバータ回路のスイッチング制御において、出力要求の大きい期間ではパルス幅変調制御(PWM制御)が実施され、出力要求が小さい期間になると位相シフト制御(PSM制御)に切り替えられる。つまり、出力要求の小さい期間でPWM制御を実施したとするとインバータ回路のスイッチング素子が十分にオンできない虞があるが、これに代わってPSM制御を用いることでスイッチング素子のオンパルス幅を十分オン可能な所定幅としつつも出力を下げることが可能である。これにより、PWM制御とPSM制御とを切り替えることで広い電流域での適切な出力制御が可能で、電流センサを切り替える上記構成との組み合わせによる相乗的効果が期待できる。
また上記の溶接用電源装置において、溶接用電源装置と前記溶接トーチとの電気的接続に基づいて前記溶接トーチの出力仕様が自動判別される判別手段を備えることが好ましい。
この構成によれば、溶接用電源装置と溶接トーチとの電気的接続により、溶接トーチの出力仕様が自動判別されるため、出力仕様の判別が簡易で確実である。
また上記の溶接用電源装置において、前記センサ切替手段は、複数の前記電流センサ毎の電路を並列接続し、何れの電路を選択的に接続するかで前記電流センサを切り替える回路を含んで構成されることが好ましい。
この構成によれば、電流センサを切り替える回路は、並列接続した電流センサ毎の電路を選択的に接続するかで切り替えを行う構成である。つまり、各電路上には各電流センサの耐性に合った電流が流れるため、電流センサの保護等の効果が期待できる。
また上記の溶接用電源装置において、プラズマアーク溶接用の出力電力を生成するように構成されることが好ましい。
この構成によれば、プラズマアーク溶接用の電源装置において、広い電流域に亘って適切な出力制御が行われる。
本発明の溶接用電源装置によれば、広い電流域に亘って出力電流値を適切に検出でき、全域で適切な出力制御を行うことができる。
一実施形態における溶接用電源装置の構成図である。 電源装置の動作を説明するための説明図である。 別例における電源装置の一部を示す構成図である。
以下、溶接用電源装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の溶接用電源装置10は、一次側変換回路11、インバータ回路12、溶接トランスINT、二次側変換回路13を備えるアーク溶接用電源装置よりなり、商用電源から供給される三相の交流入力電力からアーク溶接に適した直流出力電力を生成する。
一次側変換回路11は、整流回路DR1及び平滑コンデンサC1を備え、交流入力電力を一旦直流電力に変換してインバータ回路12に出力する。インバータ回路12は、IGBT等の半導体スイッチング素子TR1〜TR4を用いたブリッジ回路にて構成され、スイッチング素子TR1〜TR4によるスイッチング動作にて直流電力を高周波交流電力に変換する。これらスイッチング素子TR1〜TR4に対しては、制御回路20による出力制御としてスイッチング制御(PWM制御及びPSM制御)が実施される。インバータ回路12は、生成した高周波交流電力を溶接トランスINTに出力する。
溶接トランスINTは、インバータ回路12から出力される高周波交流電力を二次側交流電力に変換して二次側変換回路13に出力する。二次側変換回路13は、整流回路DR2及び直流リアクトルDCLを備え、二次側交流電力をアーク溶接に適した直流出力電力に変換する。そして、電源装置10のプラス側出力端子に溶接トーチTH1〜TH3を、マイナス側出力端子に溶接対象Mをそれぞれ接続し、電源装置10にて生成した出力電力に基づき溶接トーチTH1〜TH3の電極と溶接対象Mとの間にアークを生じさせ、溶接対象Mのアーク溶接が行われる。本実施形態の電源装置10は、大出力用の溶接トーチTH1、中出力用の溶接トーチTH2、小出力用の溶接トーチTH3というように、出力の異なる仕様のトーチの何れが接続されるかで、内部の動作態様を変更する構成となっている(詳細は後述)。
また本実施形態の電源装置10は、アーク溶接の中でもプラズマアーク溶接に用いられる仕様となっており、パイロットアーク生成回路PAを備えている。パイロットアーク生成回路PAは、溶接トーチTH1〜TH3において本アークの前にパイロットアークを生じさせるものであり、インバータ回路12と同様に制御回路20により制御される。
制御回路20は、アーク溶接を良好に行うべくその時々の出力電力を適正値とするための出力制御として、インバータ回路12のスイッチング素子TR1〜TR4に対してスイッチング制御を実施する。本実施形態の制御回路20は、スイッチング制御としてパルス幅変調制御(PWM制御)と位相シフト制御(PSM制御)との両制御が可能であり、制御の切り替えを行うようになっている(制御切替部20a)。
制御回路20のスイッチング制御について、インバータ回路12のスイッチング素子TR1,TR4を組とし、スイッチング素子TR2,TR3を組として、各組を交互にオンオフ動作させる。例えば数百[A]の大電流から数[A]の極小電流までの出力電流を出力可能な電源装置10である場合、図2に示すように、出力大時から出力小時、即ち数百[A]から数十[A]の電流域ではPWM制御が選択され、出力極小時、即ち数[A]の極小電流域ではPSM制御が選択される。
PWM制御は、スイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅を可変とする制御であるが、出力大時では、溶接トランスINT側に大きな電力伝達を行うためにスイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅が幅広のパルス幅Wxに設定される。また、出力を小さくするのに伴い、溶接トランスINT側への電力伝達を小さくするためにスイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅が次第に幅狭に設定される。オンパルス幅が極めて幅狭になると、スイッチング素子TR1〜TR4のオンへの切り替わりが不安定となって溶接トランスINTが偏磁へと進む虞があるのを懸念して、十分オン可能な最小のパルス幅W0に設定される出力小時がPWM制御を下限とし、それよりも小さい出力を行う出力極小時ではPSM制御とする。
PSM制御は、組をなすスイッチング素子TR1,TR4間、及びスイッチング素子TR2,TR3間のオンパルスの位相を可変とする制御である。つまり、出力小時よりも小さい出力を行う出力極小時では、PWM制御の臨界時であるその出力小時のオンパルス幅をパルス幅W0で固定した状態で、同組のスイッチング素子TR1,TR4間、及びスイッチング素子TR2,TR3間のオンパルスが位相α分ずらされる。この位相α(位相差)が大きいほど溶接トランスINT側への電力伝達が一層小さくなり、出力極小を達成しつつもスイッチング素子TR1〜TR4のオン動作の安定化が図られる。
従って、制御回路20内部で次に設定すべきオンパルス幅の算出が行われた際、制御切替部20aは、その算出幅とPWM−PSM制御の臨界時点のパルス幅W0との比較を行い、算出幅がパルス幅W0よりも大であればPWM制御を選択する。そして、制御回路20は、その算出幅をそのままオンパルス幅としたPWM制御を実施する。一方、算出幅がパルス幅W0よりも小となった場合、制御切替部20aはPWM制御からPSM制御に切り替える。そして、制御回路20は、その算出幅ではなくパルス幅W0をオンパルス幅とし、同組のスイッチング素子TR1,TR4間、及びスイッチング素子TR2,TR3間のオンパルスの位相αを算出値に応じて調整するPSM制御を実施する。
また、インバータ回路12のスイッチング制御(スイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅の設定)を含む制御回路20の各種制御においては、出力電流値を把握する必要がある。
ここで、電源装置10の内部では、マイナス側出力端子に接続されるマイナス側電源線に出力電流が流れることから、このマイナス側電源線上に電流センサが設置、本実施形態では第1及び第2電流センサID1,ID2の2つの電流センサが設置されている。第1電流センサID1は、マイナス側電源線上に並列に設けた第1,第2電路の第1電路側に選択スイッチSW1と共に設置され、第2電流センサID2は、第2電路側に選択スイッチSW2と共に設置されている。因みに、第1及び第2電流センサID1,ID2は、例えばホール素子を用いるホール式電流センサであり、選択スイッチSW1,SW2はIGBT等の半導体スイッチである。
第1電流センサID1は、大電流から小電流域に合わせた広い電流域の検出が可能で分解能の粗い仕様の電流センサにて構成され、第2電流センサID2は、極小電流域に合わせた狭い電流域の検出が可能で分解能の細かい仕様の電流センサにて構成されている。例えば、出力電流200[A]仕様の電源装置10である場合、第1電流センサID1には300[A]仕様の電流センサが、第2電流センサID2には30[A]仕様の電流センサが用いられるというように、仕様の異なる2つの電流センサID1,ID2が設置されている。第1及び第2電流センサID1,ID2は、制御回路20(センサ切替部20b)の制御に基づく選択スイッチSW1,SW2の相補の切り替え動作により、何れか一方がマイナス側電源線に接続されてその時々の出力電流の検出を行い、その検出信号を制御回路20に出力する。
そして、本実施形態の制御回路20は、大出力用の溶接トーチTH1、中出力用の溶接トーチTH2、小出力用の溶接トーチTH3の何れの仕様のトーチが用いられるかで、第1及び第2電流センサID1,ID2の何れを選択するかを決定すると共に、PWM制御とPSM制御の何れか若しくは両方の制御を用いるかを決定するようになっている。例えば、大出力用の溶接トーチTH1は出力電流200[A]仕様、中出力用の溶接トーチTH2は出力電流100[A]仕様、小出力用の溶接トーチTH3は出力電流15[A]仕様であり、各仕様が電気的に読取可能な情報(複数端子の電位の組み合わせ等)が溶接トーチTH1〜TH3に備えられる。制御回路20は、溶接トーチTH1〜TH3に装着可能なコネクタCONを介して仕様毎の情報を読み取り、各仕様に応じて制御切替部20a及びセンサ切替部20bにて動作態様を変更する。
大出力用の溶接トーチTH1が電源装置10に接続されて溶接が行われる場合、大電流から小電流域の内で比較的大きい出力電流が生じ得るため、センサ切替部20bはこの電流域に適した第1電流センサID1による電流検出を行わせるべく選択スイッチSW1をオン(閉路)、選択スイッチSW2をオフ(開路)する。制御切替部20aは、スイッチング制御にこの出力向けのPWM制御を選択する。
中出力用の溶接トーチTH2が電源装置10に接続されて溶接が行われる場合、大電流から小電流域の内で中程度の出力電流が生じ得るため、センサ切替部20bはこの場合についても第1電流センサID1による電流検出を行わせるべく選択スイッチSW1をオン、選択スイッチSW2をオフする。制御切替部20aは、この出力向けとしてPWM制御とPSM制御とをその時々の状況に応じて切り替えるハイブリッド制御とする。
小出力用の溶接トーチTH3が電源装置10に接続され溶接が行われる場合、極小電流域の出力電流が生じ得るため、センサ切替部20bはこの電流域に適した第2電流センサID2による電流検出を行わせるべく選択スイッチSW1をオフ、選択スイッチSW2をオンに切り替える。制御切替部20aは、スイッチング制御にこの出力向けとしてPSM制御を選択する。
次に、電源装置10の動作(作用)を説明する。
電源装置10に大出力用、中出力用、小出力用の溶接トーチTH1〜TH3の何れかが接続されると、制御回路20は何れの溶接トーチTH1〜TH3が接続されたかを認識する。つまり、制御回路20は、溶接トーチTH1〜TH3を介して電源装置10の出力態様を決定し、制御切替部20a及びセンサ切替部20bにて動作態様を変更する。
[大出力用の溶接トーチTH1による溶接]
大出力用の溶接トーチTH1が接続されると、センサ切替部20bは第1電流センサID1による電流検出を選択、制御切替部20aはインバータ回路12のスイッチング制御としてPWM制御を選択する。
アーク溶接を行うべく溶接トーチTH1に備えられるトーチスイッチTSがオンされると、制御回路20は、パイロットアーク生成回路PAの動作によるパイロットアーク点弧後に、本アーク点弧のための出力電力を生成するPWM制御を開始する。その際、制御回路20は、第1電流センサID1の検出に基づく出力電流値と電流設定器IRによる設定電流値とに基づいて、PWM制御とした場合のスイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅の算出を行う。検出した出力電流値と設定電流値との差が大きいほど出力要求が大として、出力増大を図るべくオンパルス幅の算出値は大きくなる。このPWM制御時においては、オンパルス幅の算出値がそのままスイッチング素子TR1〜TR4をオンさせる実オンパルス幅に設定される。このように大出力用の溶接トーチTH1による溶接では、この出力向きの第1電流センサID1及びPWM制御が用いられ、この出力に適切な出力制御が行われる。
[中出力用の溶接トーチTH2による溶接]
中出力用の溶接トーチTH2が接続されると、センサ切替部20bは第1電流センサID1による電流検出を選択、制御切替部20aはインバータ回路12のスイッチング制御としてPWM制御とPSM制御のハイブリッド制御を選択する。
溶接トーチTH2に備えられるトーチスイッチTSがオンされると、制御回路20は、パイロットアーク点弧後に本アーク点弧のための出力電力を生成するスイッチング制御を開始する。その際、制御回路20は、出力電流値と設定電流値とに基づいてスイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅の算出を行う。オンパルス幅の算出値がパルス幅Wxからパルス幅W0の間であれば、制御切替部20aはPWM制御を選択、オンパルス幅の算出値がパルス幅W0より小さくなると、制御切替部20aはPSM制御に切り替える。PSM制御においては、オンパルス幅がパルス幅W0に固定されると共にオンパルス幅の算出値に基づいて算出される位相αにて、同組で動作するスイッチング素子TR1,TR4(TR2,TR3)のオンパルスに位相差が設定される。このように中出力用の溶接トーチTH2による溶接では、この出力向きの第1電流センサID1及びPWM制御−PSM制御のハイブリッド制御が用いられ、この出力に適切な出力制御が行われる。
[小出力用の溶接トーチTH3による溶接]
小出力用の溶接トーチTH3が接続されると、センサ切替部20bは第2電流センサID2による電流検出を選択、制御切替部20aはインバータ回路12のスイッチング制御としてPSM制御を選択する。
溶接トーチTH3に備えられるトーチスイッチTSがオンされると、制御回路20は、パイロットアーク点弧後に本アーク点弧のための出力電力を生成するPSM制御を開始する。その際、制御回路20は、出力電流値と設定電流値とに基づいてスイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅の算出を行い、このPSM制御ではオンパルス幅の算出値に基づいて位相α(位相差)の算出を行う。このPSM制御においては、オンパルス幅がパルス幅W0に固定されると共に、同組のオンパルスに位相αの位相差が設定される。このように小出力用の溶接トーチTH3による溶接では、第2電流センサID2及びPSM制御が用いられ、この出力に適切な出力制御が行われる。
このように本実施形態では、電源装置10が扱う大電流から極小電流までの広い電流域の中で、溶接トーチTH1〜TH3の何れを用いるかで出力仕様が決められ、各出力仕様に適した電流センサID1,ID2に切り替えることで、出力電流の全域で適切な電流検出が可能となり、この電流検出に基づく出力制御(スイッチング制御)は全域で適切な制御となる。また各出力仕様に応じて、高出力向きのPWM制御か、低出力向きのPSM制御か、中間出力向きとしてPWM制御−PSM制御のハイブリッド制御かが切り替えられるため、適切な出力制御が行われることの相乗的効果が得られるものとなっている。結果として、アーク溶接に品質向上が図られる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)溶接トーチTH1〜TH3の内で出力仕様が大きいものを用いると、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様の第1電流センサID1が選択され、溶接トーチTH1〜TH3の内で出力仕様が小さいものを用いると、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様の第2電流センサID2が選択されて、各電流センサID1,ID2にて検出した出力電流値に基づく出力制御(インバータ回路12のスイッチング制御)が行われる。つまり、広い電流域を扱う本実施形態の電源装置10では、溶接トーチTH1〜TH3の出力仕様、即ち溶接トーチTH1〜TH3で扱う各電流域に適した電流センサID1,ID2が選択されることで各電流域の出力電流値を適切に検出でき、各電流域毎で適切な出力制御を行うことができる。
(2)インバータ回路12のスイッチング制御において、出力要求の大きい期間ではPWM制御が実施され、出力要求が小さい期間になるとPSM制御に切り替えられる。つまり、出力要求の小さい期間でPWM制御を実施したとするとインバータ回路12のスイッチング素子TR1〜TR4が十分にオンできない虞があるが、これに代わってPSM制御を用いることでスイッチング素子TR1〜TR4のオンパルス幅を十分オン可能な所定幅(幅W0)としつつも出力を下げることが可能である。これにより、PWM制御とPSM制御とを切り替えることで広い電流域での適切な出力制御が可能で、電流センサID1,ID2を切り替える構成との組み合わせによる相乗的効果が期待できる。
(3)電流センサID1,ID2の切り替えやスイッチング制御の切り替えを行うことで、1つの電源装置10であっても複数の出力仕様の電源装置として使用することができる。
(4)電源装置10と溶接トーチTH1〜TH3とをコネクタCONを通じて電気的に接続することで、センサ切替部20b及び制御切替部20aは溶接トーチTH1〜TH3の出力仕様を自動判別し、この判別に応じた切り替え動作を行う。これにより、溶接トーチTH1〜TH3の出力仕様の判別を簡易で確実とすることができる。
(5)電流センサID1,ID2を切り替える回路は、並列接続した電流センサID1,ID2毎の電路を選択スイッチSW1,SW2にて選択的に接続するかで切り替えを行う構成である。つまり、各電路上には各電流センサID1,ID2の耐性に合った電流が流れるため、電流センサID1,ID2の保護等の効果が期待できる。
尚、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・マイナス側電源線上に並列に設けた第1,第2電路に電流センサID1,ID2をそれぞれ1つずつ設置し、選択スイッチSW1,SW2にて電路を切り替えて電流センサID1,ID2を選択する構成としたが、これに限らず適宜変更してもよい。
例えば図3に示すように、マイナス側電源線上に2つの電流センサID1,ID2を並べて設置し、制御回路20への検出信号の入力を選択スイッチSW1,SW2にて選択する構成としてもよい。またこの場合、制御回路20の内部で電流センサID1,ID2からの検出信号の入力を選択できれば、選択スイッチSW1,SW2を省略することもできる。
・電流センサID1,ID2の切り替えを動作途中で変更させてもよい。
・仕様の異なる2つの電流センサID1,ID2を切り替える態様であったが、仕様の異なる3以上の電流センサを切り替える態様としてもよい。
・仕様の異なる3つの溶接トーチTH1〜TH3を用いて切り替える態様であったが、2つ若しくは4以上の溶接トーチを用いる態様としてもよい。
・電源装置10と溶接トーチTH1〜TH3とをコネクタCONを通じて電気的に接続して溶接トーチTH1〜TH3の出力仕様を自動判別したが、出力仕様を切り替えるスイッチや出力仕様の数値入力を行う手段を溶接トーチや電源装置に設けて、作業者にて切り替える態様としてもよい。
・PWM−PSM制御の切り替えを動作途中で変更しない態様としてもよい。
・PWM制御とPSM制御の両制御を用いる態様であったが、PWM制御のみの出力制御、PSM制御のみの出力制御等、1つのスイッチング制御を行うものであってもよい。
・上記実施形態の電源装置10はプラズマアーク溶接用を想定しているが、その他の溶接用の電源装置に適用してもよい。この場合、パイロットアーク生成回路PAを省略する等、回路構成を適宜変更する。
10 溶接用電源装置
11 一次側変換回路(電力生成回路)
12 インバータ回路(電力生成回路)
13 二次側変換回路(電力生成回路)
INT 溶接トランス(電力生成回路)
20 制御回路
20a 制御切替部(制御切替手段、判別手段)
20b センサ切替部(センサ切替手段、判別手段)
SW1,SW2 選択スイッチ(センサ切替手段)
ID1,ID2 電流センサ
TR1〜TR4 スイッチング素子
TH1〜TH3 溶接トーチ
M 溶接対象
CON コネクタ(判別手段)

Claims (5)

  1. 出力電力を生成する電力生成回路と、出力電流値を検出する電流センサと、前記検出した出力電流値に基づいて前記電力生成回路を制御し所望の出力電力を得る出力制御を行う制御回路を備え、溶接対象の溶接を行うべく溶接トーチに前記出力電力を供給する溶接用電源装置であって、
    前記電流センサには、検出可能な電流域と分解能とを含む仕様の異なるものが複数用いられ、
    出力仕様の異なる複数の前記溶接トーチの内で出力仕様が大きい程、検出可能な電流域が広く分解能の粗い仕様の電流センサにて前記出力電流値の検出が行われ、前記溶接トーチの内で出力仕様が小さい程、検出可能な電流域が狭く分解能の細かい仕様の電流センサにて前記出力電流値の検出が行われるように、前記溶接トーチの出力仕様に対応して複数の電流センサの内の何れかを選択的に切り替えるセンサ切替手段を備えたことを特徴とする溶接用電源装置。
  2. 請求項1に記載の溶接用電源装置において、
    前記電力生成回路は、スイッチング素子のオンオフ動作により直流電力から高周波交流電力への電力変換を行うインバータ回路を含んで構成され、
    前記制御回路は、出力要求が大となる期間では前記インバータ回路のスイッチング素子のオンパルス幅を可変とするパルス幅変調制御を選択し、出力要求が小となる期間では同組で動作するスイッチング素子のオンパルス幅を所定幅に固定しつつ同組のオンパルスに位相差を生じさせる位相シフト制御に切り替える制御切替手段を備え、前記溶接トーチの出力仕様に応じたスイッチング制御を実施することを特徴とする溶接用電源装置。
  3. 請求項1又は2に記載の溶接用電源装置において、
    溶接用電源装置と前記溶接トーチとの電気的接続に基づいて前記溶接トーチの出力仕様が自動判別される判別手段を備えたことを特徴とする溶接用電源装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の溶接用電源装置において、
    前記センサ切替手段は、複数の前記電流センサ毎の電路を並列接続し、何れの電路を選択的に接続するかで前記電流センサを切り替える回路を含んで構成されたことを特徴とする溶接用電源装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の溶接用電源装置において、
    プラズマアーク溶接用の出力電力を生成するように構成されたことを特徴とする溶接用電源装置。
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