JP2015226863A - 樹脂被覆方法とその装置 - Google Patents

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【課題】対象物の狭い局所領域に少量樹脂による間欠的に樹脂被覆が正確に効率よくできる樹脂被覆方法及びその装置を提供する。【解決手段】合成樹脂を主体とした粉体をタンク1から定量切り出しシャッター装置2により間欠的に定量を切り出し、加圧ガスにより溶射ノズル3から間欠的に繰り返して対象物の局所領域に溶射して樹脂被覆する。【選択図】図1

Description

本発明は、対象物の局所領域を合成樹脂(以下、単に樹脂という。)を主体とする被覆材料で被覆する被覆方法および被覆装置に関する。
対象物の局所を樹脂被覆する手段として、溶融樹脂をホットメルトガンで吐出して被覆する方法が一般的に行われているが、適用できる樹脂が限定的であり用途範囲が狭い。また、ノズルから吐出後に樹脂の糸引き現象が生じるため、狭領域への正確な被覆が困難であり、かつ樹脂の無駄が生じると共にサイクルアップが難しいという問題点がある。ホットメルトガンに替わりホットランナーを用いることで適用樹脂範囲が広がるものの、同様の糸引き現象が生じる。また、樹脂溶液コートやエマルジョンコート等の湿式方法もあるが、材料が限定的であり、かつ塗布後に溶剤を気化させなければならず溶剤の環境負荷も高いなどの問題点がある。さらに、射出成形機と同様に樹脂原料を加熱しながらスクリューで押し出して溶融化した溶融樹脂を、金属等の対象物表面に微粒子状に噴射して被膜を形成する方法も提案されている(特許文献1参照)。この装置は、大型対象物の表面への樹脂被覆には適していても、微量の樹脂の正確な間欠噴射は困難であり、例えば紙コップ等の開口カール部の段差部に少量の樹脂盛りをするのには適用困難であり、かつ装置の小型化・高速化が困難であると共に、設備コストも高い等の問題点がある。
また、他の方法として、溶射ガンにより接着性樹脂粉末を対象物表面にアセチレン、プロパン等による火炎を利用するフレーム溶射で樹脂被覆することも知られている(特許文献2参照)。しかし、この場合も間欠処理化やスプレーパターン制御が困難であり、狭領域への確実な溶射被覆は困難であり、且つ対象物や被覆樹脂自体が火炎により熱劣化を起こす恐れがある。
以上のように、従来、搬送ライン上を搬送されて工業的に大量生産される製品に対して、合成樹脂を主体とした樹脂被膜を特に狭い領域に部分的に間欠的に正確かつ効率的に形成する技術は未だ確立されていないといえる。
特開平09−201833号公報 特開昭63−141666号公報
そこで、本発明は、対象物の狭い領域であっても正確に効率よく樹脂被覆ができ、且つ間欠的に繰り返し樹脂被覆ができる樹脂被覆方法及びその装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の樹脂被覆方法は、対象物の局所領域を合成樹脂を主体とする被覆材料で被覆する被覆方法であって、合成樹脂を主体とした粉体を間欠的に前記局所領域に溶射することを特徴とするものである。
前記溶射は、前記粉体を定量に切り出し加熱して間欠的に前記局所領域に溶射するようにすることによって、対象物に少量ずつ定量の樹脂被覆を繰り返し行うことができる。
前記粉体の加熱は熱風により前記合成樹脂の融点近傍で加熱し部分的に溶融させることが望ましい。さらに、前記対象物は、被覆する局所領域を予備加熱することによって、完全に溶融した状態での噴射でなく、噴射された樹脂粉末は対象物の表面で完全に溶融して対象物表面を被覆するので、糸引き現象の発生がなく間欠溶射のサイクルアップが可能であり被覆効率を高めることができる。
前記樹脂被覆の対象物として、開口部を有する容器の開口カール部の貼り合せ段差部への樹脂盛り、紙製容器の露出紙端の樹脂被覆、あるいは対象物の局所改質を目的とする改質物質を前記合成樹脂粉体に混合した粉体を局所に溶射して前記局所を改質する樹脂被覆等に容易に適用できる。
また、エンボス加工や張り出し加工、絞り加工等により立体形状を付与した成形体に保形性や剛性を与える目的としての樹脂盛りを行うことができる。
上記課題を解決する本発明の樹脂被覆装置は、合成樹脂を主体とする粉体を溶射する被覆装置であって、前記粉体が供給されるタンク、該タンクの下端と連通した溶射ノズル、前記タンクの下端開口部と前記溶射ノズルとの間に設けられた定量切り出しシャッター装置とを備えてなり、
前記タンクから定量の粉体を前記定量切り出しシャッター装置で切り出して加熱ガスに合流させ、前記溶射ノズルから溶射するようにしてなることを特徴とするものである。
前記定量切り出しシャッター装置は、前記タンクの出口開口部を横切る回転体からなり、該回転体に前記タンクの出口開口部に面する計量室が設けられると共に、該計量室のガス供給口に連通し該計量室に加圧ガスを供給するバルブを有してなり、前記回転体は、計量位置と溶射位置との間を間欠回転可能であり、計量位置で前記タンクの出口開口部に面して定量の粉体を計量し、噴射位置で前記計量室が前記溶射ノズルに面し、前記バルブから前記計量室に加圧ガスが供給されて前記粉体を前記溶射ノズルに圧送する構成が採用できる。
前記加熱ガスは、空気を加熱手段で加熱した熱風であるとすることにより、火炎による溶射と比較して対象物への熱的影響を軽減することができる。
本発明の被覆方法によれば、合成樹脂を主体とする粉体を間欠的に局所領域に溶射することにより、小さい面積であっても正確に効率よく樹脂被覆ができる。
そして、合成樹脂を主体とする粉体を定量に間欠的に切り出して溶射することにより、溶着効率の高い粒径の小さい材料を小面積に溶射することが可能となり、最小限の使用材料で効率良く樹脂被覆でき、かつハイサイクル化が可能である。
さらに、溶射は熱風で合成樹脂紛体をその融点近傍で加熱し部分的に溶融させることによって、対象物に付着後に溶融するので樹脂の糸引きがなくなり、高速の間欠噴射が正確にできる。
そして、対象物は樹脂被覆する局所領域を予備加熱することにより、融点近傍で加熱し部分的に溶融させた状態で溶射された樹脂紛体が局所領域で効率的に溶着することができる。
本発明の被覆方法によれば、開口部を有する容器の開口カール部の貼り合せ段差部に適用して、該段差部に少量の樹脂盛りをすることができ、該容器から内容物を直飲みする場合の口当たりを良くすることができると共に、蓋材をヒートシールする際の該段差部でのシール性を高めることができる。また該容器にオーバーキャップを被せて密封する際の、前記段差部からの漏洩を効果的に防ぐことができる。
本発明の被覆方法によれば、紙製容器の重ね合せ部等の露出紙端に適用して、該露出紙端を効果的に樹脂被覆することができ、露出紙端から内容液等の吸湿を防止して耐水性を高めることができる。
本発明の被覆方法によれば、剛性の低い紙成形体に適用して、成形体に補強材しての局所的な肉盛りを追加することができ、成形体の剛性や保形性を向上することができる。
本発明の被覆方法によれば、例えば該粉体樹脂に無機物等の粉末を混合して、紙製容器を電子レンジで加熱する場合に焦げが発生しやすい局所に適用することによって、該局所を焦げが発生しにくいように改質することができる。
本発明の被覆装置は、構成が簡単でかつ小型化が可能であり、通常の生産ラインに容易にかつ安価に組み込むことが可能であり、しかも溶射領域が小面積であっても、少量の紛体樹脂を正確に間欠的に溶射することができ、使用材料を低減させることができる。
また、本発明の被覆装置は、請求項10に記載の定量切出しシャッター装置を備えることにより、簡単な機構で小量の粉体樹脂であっても正確に計量することができ、かつ間欠的に高速で行うことができる。その結果、滑落性が乏しくなる粒径の小さい粉体の適用も可能である。
また、加熱ガスを熱風とすることによって、火炎を使用しないで溶射することができ、対象物や被覆樹脂自体の熱的影響を緩和することができる。
(a)〜(c)は、本発明の被覆装置の要部及び被覆方法を模式的に示す模式図である。 (a)(b)は、図1の装置において、計量室に粉体を圧縮充填する際の模式図である。 本発明が適用される紙製容器の紙コップであり、(a)その斜視図、(b)は(a)におけるI‐I断面図、(c)は(a)における環状脚部のB部断面図である。 本発明の実施例1のラミネート原紙への樹脂盛りをした写真であり、(a)断面図、(b)上面図である。 本発明の実施形態に係る被覆方法を示し、(a)は予備加熱工程、(b)は溶射工程である。 本発明の実施例2の段差部への樹脂盛りをした写真であり、(a)上面図、(b)断面図、(b−1)は、(b)における段差部の拡大図を示す。
以下、図面を基に本発明に係る被覆方法及び被覆装置の実施形態を詳細に説明する。
本発明は、例えば紙コップ等の対象物の局所領域を樹脂粉体を主体とする被覆材料で被覆する被覆方法および被覆装置に係るものである。対象物の小さい領域に少ない樹脂で、糸引き現象等を生じることなく高速でかつ確実に樹脂被覆を可能にする方法として、本発明では合成樹脂を主体とした粉体を、定量的に切り出し合成樹脂の融点近傍まで加熱して間欠的に、局所領域に繰り返し溶射するようにした。合成樹脂粉体としては、該合成樹脂で被覆する局所の用途・目的に応じて樹脂材料及びその粒径が選択され、例えば後述するコップの開口カール部の段差領域に樹脂盛りのために溶射する場合は、段差部を無くして口当たりを良くし、かつ蓋材とヒートシールして密封性を向上させるために、ポリエチレン等のヒートシール性樹脂粉末を採用する。
図1は、粉体樹脂を局所領域に溶射するための樹脂被覆装置の要部を模式的に示したものであり、ホッパー状のタンク1の下端開口部11に定量切出し装置2を介して溶射ノズル3が設けられている。タンク1には、該タンクに樹脂を主体とする粉体を供給する粉体供給装置12が連結されている。また、必要に応じて供給される粉体樹脂を所定温度まで加熱するための加熱手段を設けることもできる。加熱手段としては熱風発生装置が好ましい。
定量切り出しシャッター装置2は、タンク1の下端開口部11を横切る回転体20からなり、該回転体20にタンク1の下端開口部11に面し、頂部が回転体20の略中心軸線に至るような円錐状窪みの計量室21が設けられている。そして、回転体20の一端は間欠回転駆動手段(図示していない)に連結され、かつ中心軸線に沿って一端が加圧ガス源に接続した流路22を有し、該流路が計量室21の頂部に形成した加圧ガス供給口24に連通している。流路22にはコンプレッサー等の圧縮空気供給源に連結された供給管路23が連結され、該供給管路に設けた電磁バルブ25によって、加圧ガスの計量室内への送給タイミングを制御する。回転体20は間欠的に半回転し、定量室が粉体計量位置と溶射ノズルへの圧送位置に交互に位置するように、制御される。
溶射ノズルには加熱手段として加熱ガスが供給される。加熱ガスとしては、熱風が望ましく、コンプレッサー等の空気供給源に連結された熱風発生器33により電気的或いはガス燃焼等の加熱手段で所定温度に加熱されて溶射ノズルに供給される。
溶射ノズル3は、その頂部に回転体20が溶射位置に回転したときに計量室21からの粉体樹脂を受け入れる導入流路31を有し、その下方に所定口径の噴射流路32が形成されている。噴射流路には加熱ガスが供給されており、前記計量室から圧送された粉体に加熱ガスと合流する。当然のことながら,タンク1、定量切出しシャッター装置及び溶射ノズル間は、粉体が外部に漏れないように密封状態で回転体20が回転可能に連結している。
本発明の粉体樹脂の被覆装置は、以上のように構成され、粉体樹脂を対象物の所定領域に次のように溶射して樹脂被覆を行う。
まず、対象物の樹脂被覆予定領域を予備加熱する。予備加熱は、種々の加熱方法が採用でき特に限定されるものではないが、部分的に簡易でかつ安価な設備で加熱するには図5(a)に示すように予備加熱ノズル4から熱風を吹き付けて行うのが好ましい。また、溶射ノズルからの熱風を利用し、樹脂の噴射を遅延させることで予備加熱することもできる。溶射対象面を予備加熱することによって、溶射ノズルから噴射された樹脂が完全に溶融しなくても対象物面に樹脂が良好に溶着し、間欠的に高速で樹脂被覆を形成できる。
次いで、予備加熱された対象物の局所領域に粉体樹脂を上記被覆装置で溶射して樹脂被覆を行う。上記装置による粉体樹脂の溶射は、図1(a)の状態でタンク1内に粉体樹脂が供給されており、この状態で定量切出しシャッター装置2の計量室21内に計量室の容積分の紛末樹脂が自動的に充填されている。次いで、回転体20が180゜回転することにより、計量室21は反転して溶射ノズル3の導入流路31に面し、同時にバルブ25が開いて加圧エアが反転した計量室に加圧ガス供給口24を介して吹き込まれ、計量室内の定量の樹脂粉末が溶射ノズルの噴射流路を流れる加熱ガスと合流して対象物の極所領域に溶射される。このように、本実施形態によれば、上記操作を繰り返して少量の粉体樹脂を、例えば対象物が停止している状態で、同一箇所に間欠的に複数回に渡って溶射することによって、ごく狭い範囲にも確実に所定量の樹脂盛りを形成することができる。本発明の方法によれば、少量の樹脂を間欠的に噴射するので、溶射樹脂が部分的に溶融した状態であって対象物表面で溶融して融着することができ、融着不良を起こすことがない。また、形成した樹脂盛りを再加熱することで表面をより滑らかにすることもできる。
なお、樹脂粉末の粒径が小さく樹脂粉末の滑落性が悪い場合は、計量室内に完全に樹脂が充填されるように、図2(b)に示すようにタンク内に設けられた粉体樹脂供給装置のノズル13を計量室直近上部まで伸びて粉体を圧縮充填するようにする。
実施例1:(ラミネート原紙への樹脂盛り)
図4に示すように試作ラミネート原紙70([表]ポリエチレン18μm / 原紙(300g/m )/[裏]ポリエチレン18μm)の表側に、上記装置を用いて次の条件で粉末樹脂を溶射した。
粉体樹脂:平均粒径120μmの低密度ポリエチレン粉体
1回の粉体噴射量:約20mg
溶射ノズルと溶射対象面間の距離:6mm
ノズル出口熱風温度:320℃
予備加熱:噴射前遅延1.5s
その結果、図4のような中央部被覆膜厚1.1mmの樹脂盛り71を糸引き現象を生じることなく良好に形成することができた。
実施例2:(段差部への樹脂盛り)
図3に示すような紙コップ50は、胴部51となる扇形状のブランクの両端縁を重ね合せて接着して円錐状に成形し、その上端部をカール成形して開口端部とし、下端部を内側に折り返して折返し片52を形成し、その間に断面コ字状に絞り成形した底板57の環状脚部58を圧着した構造(図3(c))となっており、開口カール部53には図3(b)に拡大して示すようにブランク両端縁の重ね合せによる段差54ができている。また、胴部には重ね合せ部55ができ、該重ね合せ部の両端縁には紙端がコップ内側及び外側で露出している。
このような紙コップに内容物を充填して密封する場合、カール部の上面にシール蓋材をヒートシールして密封している。また、店頭販売等で充填して直ぐ消費される場合は、オーバーキャップを嵌着係合させて販売されている。シール蓋材をヒートシールしてシールする際は、蓋材の熱接着不良を防止するために通常カール部を平坦に潰してフランジ状に接着面積の増大を図っている。このような紙コップ容器は、直飲み用容器として使用されているが、前記のように開口端部に段差部があると口当たりに違和感があり、特にフランジ状に平坦に潰したものはその傾向が大きい。
また、オーバーキャップを嵌着係合させたものは、カール段差部との間に隙間ができ、漏洩の原因となっている。このような欠点を解消するために、本実施例では、前記紙コップのカール部の段差部に樹脂盛りを形成して、段差をなくすと共に段差からの洩れを解消するようにした。カップカール部の段差部はごく小面積であるため、紙コップの製造ラインで該部に正確に少量の樹脂盛りをすることは困難であるが、本実施例では、後加工で図5に示す方法によりそれを容易にした。後加工は、例えば紙コップ製造ラインでコンベアにより間欠的に搬送されてくる紙コップの開口カール部の段差部近傍の予備加熱ステーションで予備加熱ノズルにより熱風を吹き付けて予備加熱し、次いで樹脂溶射ステーシヨンに移動した紙コップの予備加熱された段差部に粉体樹脂を溶射して行うが、本実施例では、実験的に次のようにして粉体樹脂を溶射して効果を確認した。
紙コップ50の開口カール部53を切り取り、切り取ったカール部53の段差部54近傍に前記装置により次の条件で粉体樹脂を溶射した。
粉体樹脂:平均粒径120μmの低密度ポリエチレン粉体
1回の粉体噴射量:約25mg
溶射ノズルと溶射対象面間の距離:10mm
ノズル出口熱風温度:320℃
予備加熱:噴射前遅延1.5s
備考:熱風発生器による再加熱を実施
その結果、段差部を覆うように図6に示すように被覆膜厚0.3mmの樹脂盛り59を糸引き現象を生じることなく良好に形成することができた。
このように、段差部に樹脂盛りをすることによって、蓋材をヒートシールする際に該樹脂が溶融しカール部を圧潰しなくても蓋材との溶着性が高まり、密封性が向上すると共に直飲時の違和感をなくすことができた。また、オーバーキャップの場合も、カール部の段差部がなくなるため、そこからの洩れを防止できる。
実施例3:(対象物の局所改質を目的とする樹脂被覆)
紙コップに内容物を充填して電子レンジで加熱した場合、紙の誘電率が大きいため、特に厚さが増大する底部(糸尻部)折返し片の内周面に電界集中が起こり焦げ目が発生することがある。本実施例は焦げの発生を防止するために、図3に示すような紙コップの円筒脚部の折返し片52の露出周面にポリエチレン樹脂粉末に低誘電率材料として炭酸カルシウム粉末を混ぜて溶射して被覆することによって、溶射面を焦げが発生しないように改質した。
従って、本実施例によれば、例えば特開2004−161322号公報に示すような二重容器にしなくても簡単な処理により電子レンジ加熱による焦げ発生を防止することができた。
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらのものに限るものでなく、対象物の局所領域への少量樹脂の高速での間欠噴射に広く適用できる。たとえば、紙製容器に関しては、実施例1では、紙コップのカール部段差面について樹脂被覆をしたが、紙コップの開口カール部全周、あるいは開口フランジ部全周に渡って樹脂盛りをすることができる。それにより、例えば絞り成形された紙容器の場合、フランジ部にしわが発生してシール材の密封性に欠けるが、フランジ部全体に樹脂盛りをすることによって、蓋材のヒートシール性を向上させることができる。また、ブランクの貼合わせ部のカール加工又は屈曲加工が行われる上下端となるところに局所的に樹脂盛りをすることによって、紙コップ成形時のピンホール発生を効果的に予防することができる。
本発明は、対象物の特に狭い局所領域に合成樹脂を主体とする被覆材料を溶射して被覆するのに好適であり、対象物は紙材(紙層を主体とする樹脂ラミネート等の積層複合材も含む)に限らず、合成樹脂材、金属材等種々の材料からなる対象物の局所領域への少量樹脂の高速間欠噴射に広く適用できる。また、火炎を使用しないので、対象物への熱的影響も少なく、産業上の利用可能性が高い。
1 タンク
2 定量切出し装置
3 溶射ノズル
4 予備加熱ノズル
11 下端開口部
12 粉体供給装置
13 ノズル
20 回転体
21 計量室
22 流路
23 供給管路
24 ガス供給口
25 電磁バルブ
31 導入流路
32 噴射流路
33 熱風発生器
50 紙コップ
51 胴部
52 折返し片
53 開口カール部
54 段差部
55 重ね合せ部
57 底板
58 環状脚部
59 樹脂盛り
60 無機物混合樹脂層
70 試作ラミネート原紙
71 樹脂盛り

Claims (11)

  1. 対象物の局所領域を合成樹脂を主体とする被覆材料で被覆する被覆方法であって、合成樹脂を主体とした粉体を間欠的に前記局所領域に溶射することを特徴とする被覆方法。
  2. 前記溶射は、前記粉体を定量に切り出し加圧ガスにより圧送し加熱ガスに合流させて間欠的に前記局所領域に溶射する請求項1に記載の被覆方法。
  3. 前記加熱ガスは熱風であり前記合成樹脂粉体を融点近傍で加熱し部分的に溶融させる請求項2に記載の被覆方法。
  4. 前記対象物は、被覆する局所領域が予備加熱される請求項1〜3の何れか1項に記載の被覆方法。
  5. 前記溶射は、開口部を有する容器の開口カール部の貼り合せ段差部への樹脂盛りである請求項1〜4の何れか1項に記載の被覆方法。
  6. 前記溶射は、紙製容器の露出紙端の樹脂被覆である請求項1〜4の何れか1項に記載の被覆方法。
  7. 前記溶射は、対象物の剛性向上を目的とする樹脂盛りである請求項1〜4の何れか1項に記載の被覆方法。
  8. 前記溶射は、対象物の局所改質を目的とする改質物質を前記合成樹脂粉体に混合した粉体を局所に溶射して前記局所を改質する樹脂被覆である請求項1〜4の何れか1項に記載の被覆方法。
  9. 合成樹脂を主体とする粉体を溶射する被覆装置であって、前記粉体が供給されるタンク、該タンクの下端と連通した溶射ノズル、前記タンクの下端開口部と前記溶射ノズルとの間に設けられた定量切り出しシャッター装置とを備えてなり、
    前記タンクから定量の粉体を前記定量切り出しシャッター装置で切り出して加熱ガスに合流させ、前記溶射ノズルから溶射するようにしてなることを特徴とする被覆装置。
  10. 前記定量切り出しシャッター装置は、前記タンクの出口開口部を横切る回転体からなり、該回転体に前記タンクの出口開口部に面する計量室が設けられると共に、該計量室のガス供給口に連通し該計量室に加圧ガスを供給するバルブを有してなり、前記回転体は、計量位置と溶射位置との間を間欠回転可能であり、計量位置で前記タンクの出口開口部に面して定量の粉体を計量し、噴射位置で前記計量室が前記溶射ノズルに面し、前記バルブから前記計量室に加圧ガスが供給されて前記粉体を前記溶射ノズルに圧送する請求項8に記載の被覆装置。
  11. 前記加熱ガスは、空気を加熱手段で加熱した熱風である請求項9に記載の被覆装置。
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