JP2015226020A - 回路基板の製造装置及び回路基板の製造方法 - Google Patents

回路基板の製造装置及び回路基板の製造方法 Download PDF

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大雅 福盛
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Abstract

【課題】反り形状に個体差を有する回路基板に対して最小限の工数によってその平坦性を改善することができる回路基板の製造装置を提供する。
【解決手段】基板Wを載置する載置面2aを有する載置台2と、載置面2a上に取り付けられ、基板Wを前記載置面2a上に載置させる開口部3aを有するスペーサ3と、スペーサ3の上に載置され、基板Wを載置台2の載置面2aに向けて加圧する加圧盤4と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路基板の製造装置及び回路基板の製造方法に関する。
半導体素子、もしくはその関連部品を搭載する回路基板では、反りに起因した部品の接続不良が問題となっている。特に、ハイエンドサーバの大型LSIを直接搭載する回路基板として使用される有機パッケージ基板では、基板平坦性に対する要求が厳しくなっている。このため、回路基板の出荷前に製造最後の工程として回路基板の反り量を一枚ずつ測定し、反り不良品があれば反り矯正処理と呼ばれる平坦性を改善する処理が行われている。
例えばガラスエポキシ製の絶縁材からなる回路基板の平坦性を改善する手法としては、回路基板を剛直かつ平坦な金属板で挟み、絶縁材料及びビルドアップ材料のガラス転移点温度以上で加熱プレスする手法が広く知られている。
この方法によれば、平坦化に対してある程度の効果が認められるものの、電子部品の微細化、高密度化によって、回路基板に要求されるより高い平坦性を満たすことが困難となっている。
また、回路基板の1つであるプリント配線板の反り矯正を行うために、次のような方法が知られている。
その方法は2つの工程に大きく分けられる。最初の工程として、反っている回路基板の表面を2枚組の加圧盤によりシート状圧力センサーを介して押圧することによって、回路基板の接触圧力分布を測定する。次の工程で、測定した形状と逆向きの形状となるように、シリンダロッドの高さ分布を生じさせ、室温にて回路基板を押圧することによってその反りが矯正される。
このように、まず、シート状圧力センサーに対する回路基板の接触圧力分布の測定によりプリント配線板の反りの程度や反りの様子を検知し、この後に、回路基板の反りの程度や反りの状態に適応したシリンダロッド高さを設定する。そして、回路基板を逆側の方向に変形させることにより、反り矯正を行うことができる、とされている。
特開平6−69633号公報
ところで、回路基板の反りには、配線設計要因もしくはバランスによる反りと、製造プロセスのばらつきに起因した反りの少なくとも二種類が存在している。このことは、同じ設計の回路基板製品であっても反りの分布が異なる、という実際の現象から明らかもである。
上記のようにシート状圧力センサーにより配線基板の接触圧力分布の測定に基づいて配線基板の反りを矯正する方法では、平坦性が異なる配線基板に対しては、それぞれについて反り形状を測定し、その結果をもとに基板毎に個別のシリンダ高さ調整が必要となる。配線設計に起因して発生する反り分に関しては、同じ回路基板ではほとんど同じ量ならびに傾向となるため、個別の調整を必要としない。しかし、実際の基板には製造ばらつきによる反り量ばらつきが存在しており、その矯正のために、全ての回路基板について反り形状を記録し、圧力設定を変更した後に反り矯正処理を行う必要がある。さらに、パッケージ基板における百ミクロン以下の反りをシリンダ設定で表現することは、技術的にみても非常に困難を伴う。
本発明の目的は、反り形状に個体差を有する回路基板の反り矯正に対して、どのような反り形状を持った基板に対しても一つの冶具を用いることで対応できる、すなわち最小限の工数や冶具製造コストでその平坦性を改善することができる回路基板の製造装置及び回路基板の製造方法を提供することにある。
本実施形態の1つの観点によれば、基板を載置する載置面を有する載置台と、前記載置面上に取り付けられ、前記基板を前記載置面上に載置させる開口部を有するスペーサと、前記スペーサの上に載置され、前記基板を前記載置面に向けて加圧する加圧盤と、を有する回路基板製造装置が提供される。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解されるものである。
本実施形態によれば、反り形状に個体差を有する回路基板に対して最小限の工数によって確実にその平坦性を改善することができる。具体的には、例えば、回路基板の加熱時に反りとして発生した部分のみが上側冶具に自動的に接触、その部分に対してのみ圧力が印加されることによって、過剰な圧力を印加することなく、反りを矯正できる方法を提供できる。さらに、基板がその後の実装プロセスで経験するすべての温度領域において、本冶具による矯正処理を行うことにより、実際の製造プロセスにおける温度領域において、反りが発生することがない安定した挙動を示す基板を提供することができる。したがって、どのような反り形状を持った基板に対しても、個別に冶具を準備することなく、さらには圧力などの設定を変えることなく、反り矯正を行うことができる。
図1(a)は、実施形態に係る回路基板製造装置を示す分解斜視図、図1(b)は、実施形態に係る回路基板製造装置の載置台及び枠状スペーサの一部を示す平面図である。 図2は、実施形態に係る回路基板製造装置の使用状態を示す断面図である。 図3(a)、(b)は、実施形態に係る回路基板製造装置の加熱前の状態を示す断面図である。 図4(a)は、実施形態に係る回路基板製造装置により矯正される前の第1構造の基板の表面の等高線を示す図、図4(b)は、実施形態に係る回路基板製造装置により矯正された後の第1構造の基板の表面の等高線を示す図である。 図5(a)は、比較例に係る回路基板製造装置により矯正される前の第1構造の基板の表面の等高線を示す図、図5(b)は、比較例に係る回路基板製造装置により矯正された後の第1構造の基板の表面の等高線を示す図である。 図6(a)は、実施形態に係る回路基板製造装置により矯正される前の第2構造の基板の表面の等高線を示す図、図6(b)は、実施形態に係る回路基板製造装置により矯正された後の第2構造の基板の表面の等高線を示す図である。 図7(a)は、比較例に係る回路基板製造装置により矯正される前の第2構造の基板の表面の等高線を示す図、図5(b)は、比較例に係る回路基板製造装置により矯正された後の第2構造の基板の表面の等高線を示す図である。 図8は、実施形態に係る回路基板製造装置により矯正される前の基板の反りを示す断面図である。 図9(a)、(b)は、実施形態に係る回路基板製造装置の第1の変形例とその動作を示す断面図である。 図10は、実施形態に係る回路基板製造装置の変形例を示す分解斜視図である。
以下に、図面を参照して実施形態を説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1(a)は、本実施形態に係る回路基板製造装置を示す分解斜視図、図1(b)は、その一部に回路基板を載置した状態を示す平面図である。
図1に示す回路基板製造装置1は、処理対象となる回路基板Wを載置する載置台2と、載置台2上に載置される枠状スペーサ3と、枠状スペーサ3内の開口部3aに置かれる回路基板Wを加圧する加圧盤4と、を有している。
載置台2は、回路基板Wに対して面方向の膨張率が同じかそれより小さい材料、例えば、銅、ステンレス、鉄、アルミニウム等の金属板から形成される。また、載置台2は、複数枚の回路基板Wを縦横に間隔をおいて載置できる大きさの載置面2aを有している。載置面2aの平面度(Flatness)は、回路基板Wに要求される平面度より小さくなっている。なお、平面度とは、平面形体の幾何学的に、正しい平面からのずれの大きさをいい、凹凸差が大きいほど値が大きくなる。
枠状スペーサ3は、板状に形成されて載置台2の載置面2aの上に載置され、回路基板Wをはみ出させずに取り付けられる大きさの開口部3aを有している。図1において、開口部3aは縦横に間隔をおいて複数形成されているが、1つであってもよい。枠状スペーサ3は、例えば、絶縁材又は金属から形成され、かつ厚みを基板もしくは若干厚めとすることにより、加圧盤4からの過剰な押圧力が開口部3a内の回路基板Wに加わるのを防止する役割を有している。
枠状スペーサ3は、加熱された状態で、図2(a)に例示するように、回路基板Wと同じ厚さに形成されることが好ましい。熱処理中の最も高い加熱温度の下で、膨張している枠状スペーサ3と熱膨張している回路基板Wが同じ厚みになるためには、熱膨張率の違いを考慮すると、加熱処理前の常温の状態でそれらの厚みに差Sを生じさせることが好ましい場合がある。なお、本実施形態において、常温は室温を含むものとする。
例えばイニシャル温度tを常温とし、加熱室(不図示)内での最高加熱温度をt(>t)とする。さらに、回路基板Wについて熱膨張率をα、常温での厚みをTとする。また、枠状スペーサ3について熱膨張率をα、常温での厚みをTとする。また、イニシャル温度と最高加熱温度の差をt=t−tとする。これにより、回路基板Wと枠状スペーサ3の厚みについて、常温で差S=T−Tがあるとすると、最高加熱温度時tの熱膨張により互いに等しくなる条件として、次の式が成立する。
S=T−T=t(α・T−α・T
ここで、回路基板Wの厚みTは優先的に決められるので、常温での枠状スペーサ3の厚みTは、T=T・(1−α・t)/(1−α・t)となる。
ところで、α>αの条件で、枠状スペーサ3の厚みTを求めたところ、厚みの差Sが例えば10μm以下と極めて小さい場合には、枠状スペーサ3の厚みTを調整することが難しい。このような場合、その差は誤差の範囲と判断し、回路基板Wと枠状スペーサ3の厚みを同じに設定してもよいし、或いは、回路基板Wの反り量について許容できる値以下の量を厚みの差Sと設定してもよい。例えば、厚みが約2mmの回路基板Wの反り量の許容最大値を50μmとする場合に、常温での厚みの差Sが50μm以下になるように枠状スペーサ3の厚みを調整してもよい。また、例えば、厚みが2mmの回路基板Wの反り量が例えば300μmと大きい場合には、厚みの差Sを回路基板Wの厚みの±10%以内に設定してもよい。
ここで重要なことは、最高加熱温度から冷却温度(イニシャル温度)に戻す途中で、反りが発生していない回路基板Wに対して、圧力が加わらないようにすることである。このため、図2(b)に例示するように、冷却された状態で回路基板Wが完全に平坦化されたものとして加圧盤4と回路基板Wの間に僅かでも隙間Sが生じるように常温での枠状スペーサ3の厚みを設定することが好ましい。常温まで冷却されて回路基板Wが完全に平坦化されたものとした状態で、加圧盤4から回路基板Wに圧力が加わるような厚みの関係があれば、枠状スペーサ3を設けた効果が低減するからである。
枠状スペーサ3は、例えば、金属又は樹脂材料から形成されてもよく、さらに回路基板Wと同じ材料、同じ層構造から形成されてもよいし、多層構造の回路基板Wの厚み又は熱膨張を支配する層と同じ材料から形成されてもよい。例えば、回路基板Wがコア層、ビルドアップ層、ソルダーレジスト層の積層構造である場合には、枠状スペーサ3も同じ積層層構造で同じ厚さを採用してもよい。これにより、イニシャル温度と最高加熱温度の双方において、枠状スペーサ3と回路基板Wの厚みをほぼ同じとすることが可能になる。
枠状スペーサ3を金属から形成すると、回路基板Wの熱処理温度でも変形しにくく、熱伝導率が高いので枠状スペーサ3内の温度分布の均一化が図れる。その金属として、例えば銅、ステンレス(鉄)、アルミニウムを使用する。また、枠状スペーサ3を樹脂から形成する場合、その材料として例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミドなどのスーパーエンジニアリングプラスチックフッ素系材料を使用してもよい。
加圧盤4は、枠状スペーサ3と開口部3a内の回路基板Wを加圧する加圧面4aを有している。加圧面4aの平面度は回路基板Wに要求される平面度よりも小さくなっていることが好ましい。加圧盤4は、例えば、銅、ステンレス、鉄、アルミニウム等の金属板から形成され、面方向の膨張率が回路基板Wと同等かそれより小さい構造であることが平坦性保持の観点から好ましい。
以上のような回路基板製造装置1を使用して回路基板Wを平坦に矯正する方法を次に説明する。
まず、回路基板Wとしてパッケージ基板を形成する。パッケージ基板の平面形状は例えば約47.5mm×47.5mm程度の大きさの四角形で、その厚みは例えば約1.65mmに形成されている。また、その中央に、例えば約20mm×20mmの平面形状の半導体チップ実装領域が配置されている。パッケージ基板は、多層構造に形成され、例えばコア層(不図示)を2層積層し、その両面にビルドアップ樹脂層(不図示)を4層ずつ積層し、さらにそれらの両面にソルダーレジスト層(不図示)を1層ずつ積層した構造を有する。コア層として例えば高耐熱ガラスエポキシ多層材料層を使用し、また、ビルドアップ樹脂層として例えばワニスを材料にして形成されるフィルムを使用する。コア層、ビルドアップ樹脂層にはビア、配線、電極等が形成され、ソルダーレジスト層に形成した開口部から電極が露出している。
次に、図1に示すように、枠状スペーサ3を載置台2上に載せた状態で、複数の開口部3aを通して載置台2の載置面2a上に回路基板Wであるパッケージ基板を載せる。さらに、枠状スペーサ3及び回路基板Wの上に加圧盤4を置く。回路基板Wは、図3(a)に示すように湾曲している中央付近が上に突出した状態で取り付けられてもよいし、図3(b)に示すように湾曲している中央付近が下に突出している状態でもよく、加圧盤4に接触している部分に集中して圧力Fが加わる。載置台2、枠状スペーサ3及び加圧盤4は、一例としてステンレスから形成し、枠状スペーサ3の厚みを約1.65mmに形成する。枠状スペーサ3の材料であるステンレスの熱膨張率は、上記構造のパッケージ基板の熱膨張率よりも小さいので枠状スペーサ3の厚みを例えば約1.70mmと増加させてもよい。
次に、回路基板製造装置1を加熱室(不図示)内に入れ、イニシャル温度から例えば約240℃まで温度を上昇させ、例えば約10分間温度を保持して熱処理を行い、その後に冷却してイニシャル温度に戻した。なお、イニシャル温度を例えば室温とする。これにより、回路基板Wは加熱により軟化し、図2(a)に示したように平坦化する。この場合、加熱された枠状スペーサ3と回路基板Wは熱膨張するが、加熱時及び冷却時において、加圧盤4に加圧された回路基板Wが枠状スペーサ3から上方に殆どはみ出ないように熱膨張係数と厚みが管理されているため、加熱により矯正された後には回路基板Wに過剰な圧力が掛からなくなる。
次に、上記条件により熱処理された上記構造のパッケージ基板の矯正の前と後の平坦性について評価した結果を図4、図6に示す。平坦性は、パッケージ基板の反り量即ち、最も大きな凹凸の高低差により評価した。図4、図6は、載置台2の載置面2aのような平坦面に対するパッケージ基板の一面の高さの等高線の一例を示し、これにより反り量を表している。
評価した回路基板Wは、上記の層構造と上記の大きさを有するパッケージ基板であり、配線等の回路設計の異なる2種類の構造をそれぞれ12枚用意した。
第1構造を有する第1〜第6のパッケージ基板A1〜A6は、矯正前には図4(a)の括弧内の数値に示したように反り量が72μm〜127μmと大きく、反り量の大小の差が55μmであった。これに対し、上記の回路基板製造装置1の使用による矯正の後には、図4(b)の括弧内の数値に示したように、第1〜第6のパッケージ基板A1〜A6の反り量が42μm〜54μmと縮小し、反り量の大小の差が12μmと小さくなり、ほぼ均一に平坦化されていることが確認された。なお、矯正後の第1構造の第1〜第6のパッケージ基板A1〜A6の中央は周囲に対して凹状又は凸状になっているが、この領域は半導体チップ搭載部分の構造を有している。
これに対し、第1構造を有する第7〜第12のパッケージ基板A7〜A12は、矯正前には図5(a)の括弧内の数値に示したように反り量が71μm〜121μmと図4(a)とほぼ同様であり、反り量の大小の差が50μmであった。これに対し、従来使用されている回路基板製造装置、即ち、枠状スペーサ3を使用せずに載置台2上に回路基板Wを載せる構造の装置を使用して回路基板Wを加圧盤4により押圧し、上記と同一条件で加熱、冷却した。
この結果、図5(b)に示すように、第7〜第12のパッケージ基板A7〜A12の反り量が30μm〜143μmとなり、反り量の大小の差が113μmと大きくなり、平坦性について改善したと判断できなかった。
第2構造を有する第1〜第6のパッケージ基板B1〜B6は、矯正前には図6(a)の括弧内の数値に示すように反り量が73μm〜197μmと大きく、反り量の大小の差が124μmであった。これに対し、上記の回路基板製造装置1の使用による矯正後には図6(b)の括弧内の数値に示したように反り量が42μm〜71μmと縮小し、大小の差が29μmと小さくなり、ほぼ均一に平坦化されていることが確認された。なお、矯正後の第2構造の第1〜第6のパッケージ基板B1〜B6の中央は周囲に対して凹状又は凸状になっているが、この領域は半導体チップ搭載部分である。
これに対し、第2構造を有する第7〜第12のパッケージ基板B7〜B12は、矯正前には図7(a)の括弧内の数値に示したように反り量が99μm〜201μmであって図6(a)と同様に大きく、反り量の大小の差が102μmであった。第7〜第12のパッケージ基板B7〜B12について、従来使用されている回路基板製造装置、即ち、枠状スペーサ3を使用せずに載置台2上に回路基板Wを載せる構造の回路基板製造装置を使用して回路基板Wを加圧盤4により押圧し、上記と同一条件で加熱、冷却した。この結果、図7(b)に示すように、第7〜第12のパッケージ基板B7〜B12の反り量が44μm〜221μmとなり、反り量の大小の差が177μmと大きくなり、平坦性について改善したと判断できなかった。
このように平坦化された回路基板Wが常温に戻された後、枠状スペーサ3の上から加圧盤4を取り外し、さらに開口内3aの回路基板Wを取り出すことにより基板製造工程が終了する。
以上のように、枠状スペーサ3を有する回路基板製造装置1を使用すると、製造要因により発生してしまった反りを矯正でき、回路基板Wの平坦性が大幅に改善することができた。
ところで、回路基板Wの反りにより生じる凹凸は、図3(a)、(b)に示すような単純な反りに限るものではなく、図4(a)、図5(a)、図6(a)、図7(a)に示すように不均一に発生している。
このため、加熱処理のイニシャル温度では、図8に示すように、回路基板Wに反りが生じていて、上方への突出量が大きい第1の部分wと小さい第2の部分wが存在し、それらの突出量の差が大きくなっていることがある。この状態で、加圧盤4を枠状スペーサ3及び回路基板Wの上に載せると、加圧盤4が傾斜するので、第1の部分wと第2の部分wに斜めの加重がかかり、平坦化を阻害する要因となりやすい。図8では、枠状スペーサ3の開口部3aが1つの場合を示しているが、複数ある場合も同様である。これに対し、加圧盤4の重量を増やして傾斜を防止することもできるが、加圧盤4の取り扱いに負担がかかる。
そこで、図9(a)に示すように、枠状スペーサ3の開口部3aの周囲において、開口部3aを挟んで複数組の同じ高さの柱状の下側凸部3bと複数組の同じ高さの柱状の上側凸部3cを形成する。また、載置台2の載置面2aに、枠状スペーサ3の下側凸部3bを嵌め込む凹部2bを形成する。載置面2a内の凹部2bは、枠状スペーサ3の下側凸部3bの高さと同じ量の深さを有し、さらに下側凸部3bの下端の平坦面に接触する底面を有している。また、凹部2bの内周面は、下側の凸部3bとの間で隙間を生じさせる大きさに形成されている。
加圧盤4の加圧面4aには、枠状スペーサ3の上側凸部3cを嵌め込む凹部4bが形成されている。加圧面4a内の凹部4bは、枠状スペーサ3の上側凸部3cの高さと同じ量の深さを有し、さらに上側凸部3cの上端の平坦面に接触する天井面を有している。また、凹部4bの内周面は、上側凸部3cとの間で隙間を生じさせる大きさに形成されている。さらに、加圧盤4の加圧面4aの回路基板Wと対向する領域の外側において、凹部2bより外側の領域には、凹部4bより浅い薄層領域4cが形成されている。
図9(a)に示したように、室温において、枠状スペーサ3の下側凸部3bを載置台2の凹部2bに嵌め込んだ状態で、枠状スペーサ3の開口部3aを通して載置台2上に回路基板Wを載置する。この場合、回路基板Wが反っていて、枠状スペーサ3から上方へ突出する第1の部分wと小さな第2の部分wの差が大きいことがある。さらに、常温下で、加圧盤4を枠状スペーサ3及び回路基板W上に載せ、枠状スペーサ3の上側凸部3cを加圧盤4の凹部4bに嵌め込むと、加圧盤4が傾斜することがある。この場合、処枠状スペーサ3から突出する量が大きい第1の部分wに掛かる加重より突出量が小さい第2の部分wにかかる加重が小さくなり、突出量の大きな第1の部分wの平坦化を優先的に促進することができる。
例えば、図9(a)に示すように、枠状スペーサ3に形成される開口部3aを1つとした場合、開口部3a内に置かれる回路基板Wが波打っていると、突出量が小さな第2の部分wに近い上側凸部3cの外寄りの縁の一部が加圧盤4の凹部4bの天井面に接触する。この結果、第2の部分wに近い上側凸部3cのうち外寄りの縁の一部が支点となって加圧盤4の加圧面4aが傾斜し、突出量の大きな第1の部分wが持ち上がる。この結果、支点に近い第2の部分wへの加重が小さくなる一方、支点から遠い第1の部分wに加わる加重が大きくなるとともに載置台2の載置面2aに対して垂直方向となる。さらに、加熱室(不図示)に回路基板製造装置1を移して加熱すると、回路基板Wが軟化して第1の部分wが加圧されて低くなり、加圧盤4の傾斜が小さくなり、加圧面4aが載置台2の載置面2aと徐々に平行になってくる。この結果、第2の部分wに加わる加重が増え、第1の部分wと第2の部分wに加わる加重の差が小さくなり、加重の垂直成分が支配的になる。さらに、図9(b)に示すように、全ての上側凸部3cの上面がその上の凹部4bの天井面に接触して第1の部分wと第2の部分wは垂直方向に押圧され、反りが小さくなり、矯正されることになる。
このように、第1の部分wと第2の部分wの垂直方向への加重が大きくなり、平坦化が改善される。このことは、図10に示すような複数の開口部3aを有する枠状スペーサ3を使用する場合でも同様であり、枠状スペーサ3のうち複数の開口部3aの全体の集合領域を挟んでその周囲の十字状の位置に下側凸部3bと上側凸部3cを形成してもよい。これにより、反りが生じている回路基板Wの平坦性をより高めることができる。
ところで、一般的には、個片化された回路基板Wの反りを強制的に平坦化する場合には、次のような方法を採用する。
まず、測定による反り量が許容範囲以下の良品の回路基板Wと許容範囲より大きな不良品の回路基板Wを選別する。その選別後に、不良品の回路基板Wの反りを矯正する処理を行い、その後に再度反り量を測定する。この場合、矯正する装置として、枠状スペーサ3の無い回路基板製造装置を使用し、加熱炉に入れる。そのような処理の後に、さらに不良品の回路基板と良品の回路基板Wを選別し、不良の回路基板Wを再度矯正するといった処理を続けることになり、良品の回路基板Wについては、完成品として出荷される。なお、枠状スペーサ3の無い回路基板製造装置によれば、図5に示した回路基板A8や、図7に示した回路基板B11のように処理後に反り量が増すこともあり、良品が不良品になることもあるので、良品の回路基板Wを加熱することは避けることが好ましい。
これに対し、本実施形態の回路基板製造装置1によれば、回路基板Wの平坦化の確率が上記のように極めて高く、図4、図6に示したように、良品の回路基板Wを矯正の対象としても不良品化することはない。従って、回路基板Wの良品、不良品を選別せず、個片化された回路基板の全てを処理対象にしても処理後に不良品が発生することがなくなる。このため、事前の反り測定が不要になり、必要に応じて処理の後にだけ反り量を測定すればよくなるので、平坦性を保証するための工程時間を大幅に短縮することができる。
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができると理解される。
次に、本発明の実施形態を付記する。
(付記1)基板を載置する載置面を有する載置台と、前記載置面上に取り付けられ、前記基板を前記載置面上に載置させる開口部を有するスペーサと、前記スペーサの上に載置され、前記基板を前記載置面に向けて加圧する加圧盤と、を有する回路基板の製造装置。
(付記2)前記スペーサの厚みは、常温において、前記基板の厚みと同じか、前記基板より厚いことを特徴とする付記1に記載の回路基板製造装置。
(付記3)前記スペーサは、前記基板の加熱温度下において、前記基板の第1の厚みと同じか、前記基板の反り量の許容範囲以下の量を前記基板の前記第1の厚みに加えた第2の厚みを有していることを特徴とする付記1又は付記2に記載の回路基板の製造装置。
(付記4)前記スペーサは、前記基板より熱膨張率の大きい材料か、熱膨張率の同じ材料から形成されていることを特徴とする付記1乃至付記5のいずれか1つに記載の回路基板の製造装置。
(付記5)前記スペーサにおいて、前記開口部が形成される集合領域の周囲に、前記集合領域を挟んで対向する複数の柱状凸部が同じ高さに形成され、前記加圧盤の加圧面には前記柱状凸部を入れる大きさで、前記柱状凸部の高さと同じ深さの凹部が形成されていることを特徴とするは付記1乃至付記4のいずれか1つに記載の回路基板の製造装置。
(付記6)載置台の載置面上に取り付けられたスペーサの開口部を通して、前記載置面上に基板を載置する工程と、前記スペーサの上に加圧盤を置き、前記開口部内の前記基板を前記加圧盤により加圧する工程と、前記加圧盤、前記スペーサ、前記基板及び前記載置台を加熱し、前記基板の平坦性を矯正する工程と、前記前記加圧盤、前記スペーサ、前記基板及び前記載置台を常温に戻す工程と、を有する回路基板の製造方法。
(付記7)前記スペーサの厚みは、常温において、前記基板の厚みと同じか、前記基板より厚いことを特徴とする付記6に記載の回路基板の製造方法。
(付記8)前記スペーサは、最高加熱温度において、前記基板の第1の厚みと同じか、前記基板の反り量の許容範囲以下の量を前記基板の前記第1の厚みに加えた第2の厚みを有していることを特徴とする付記6又は付記7に記載の回路基板の製造方法。
(付記9)前記スペーサの熱膨張率は、前記基板の熱膨張率より大きいことを特徴とする付記6乃至付記8のいずれか1つに記載の回路基板の製造方法。
(付記10)前記基板は、反り量が測定されずに前記スペーサの開口部を通して前記載置台上に載置されることを特徴とする付記6乃至付記9のいずれか1つに記載の回路基板の製造方法。
1 回路基板製造装置
2 載置台
2a 載置面
2b 凹部
3 枠状スペーサ
3a 開口部
3b 下側凸部
3c 上側凸部
4 加圧盤
4a 加圧面
4b 凹部
4c 薄層領域

Claims (5)

  1. 基板を載置する載置面を有する載置台と、
    前記載置面上に取り付けられ、前記基板を前記載置面上に載置させる開口部を有するスペーサと、
    前記スペーサの上に載置され、前記基板を前記載置面に向けて加圧する加圧盤と、
    を有する回路基板の製造装置。
  2. 前記スペーサの厚みは、常温において、前記基板の厚みと同じか、前記基板より厚いことを特徴とする請求項1に記載の回路基板の製造装置。
  3. 前記スペーサにおいて、前記開口部が形成される集合領域の周囲に、前記集合領域を挟んで対向する複数の柱状凸部が同じ高さに形成され、
    前記加圧盤の加圧面に、前記柱状凸部を入れる大きさで、前記柱状凸部の高さと同じ深さの凹部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の回路基板の製造装置。
  4. 載置台の載置面上に取り付けられたスペーサの開口部を通して、前記載置面上に基板を載置する工程と、
    前記スペーサの上に加圧盤を置き、前記開口部内の前記基板を前記加圧盤により加圧する工程と、
    前記加圧盤、前記スペーサ、前記基板及び前記載置台を加熱し、前記基板の平坦性を矯正する工程と、
    前記前記加圧盤、前記スペーサ、前記基板及び前記載置台を常温に戻す工程と、
    を有する回路基板の製造方法。
  5. 前記基板は、反り量が測定されずに前記スペーサの開口部を通して前記載置台上に載置されることを特徴とする請求項4に記載の回路基板の製造方法。
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