JP2015223650A - ウエーハの製造方法 - Google Patents

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真 小林
正毅 淵山
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Abstract

【課題】加工液から取り出す際に加工液の表面張力でウエーハ同士がくっつくことを防止できるようにすると共に、ウエーハの割れを防ぐことができるウエーハの製造方法を提供すること。
【解決手段】ワイヤRの間隔で切断された複数のウエーハWが基台部61に並列して固定された状態で、支持部材62まで切り込んだワイヤRと基台部61とをウエーハWの厚さ方向に相対的に切り出し送りし、支持部材62を切断して基台部61からウエーハWを分離させ、分離されたウエーハWを加工槽の中の籠に沈下させて収容する。
【選択図】図6

Description

本発明は、マルチワイヤ放電加工装置によるウエーハの製造方法に関する。
従来、円柱状インゴットからウエーハを切り出す場合等における切断手段として、砥粒を用いたワイヤーソーが知られている。このワイヤーソーでは、複数のガイドローラ間に巻回された切断用ワイヤをその長手方向に高速駆動しながら、そのワイヤに対してワークを切断送りすることにより、このワークから多数枚の薄片が同時に切り出される。切り出されたウエーハは、ワイヤーソーによって発生したスクラッチを研削して除去しつつ平坦化して、表面にデバイスを形成し半導体ウエーハとなる。
しかし、このようなワイヤーソーでは、ガイドローラ間に形成された複数本のワイヤ分に対し、加工用砥粒が混合された加工液(スラリー)を同時供給する必要があり、その取扱いは容易でない。また、ワイヤがワークに直接接触するため、切断中にワイヤが断線するおそれがあり、このような断線が生じた場合には復旧までに長時間を要する不都合がある。
そこで、マルチワイヤ放電加工装置が発案された(特許文献1)。放電加工によりワイヤとインゴットは接触していないため、インゴットにかかる負荷が非常に低く、スラリーによるスクラッチ等の傷の発生がない。
特開2000−94221号公報
ワイヤ放電加工は、加工熱の冷却及び加工屑の排出を促すため加工液中で実施する場合がある。加工液中で切り出されたウエーハは、基台に並列して固定された状態で取り出され、基台にインゴット(ウエーハ)を固定している接着剤を溶解してウエーハとなる。加工液から基台に並列して固定されたウエーハを取り出す際、加工液の表面張力でウエーハ同士がくっつきやすく、そのためにウエーハが割れてしまう場合がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、加工液から取り出す際に加工液の表面張力でウエーハ同士がくっつくことを防止できるようにすると共に、ウエーハの割れを防ぐことができるウエーハの製造方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、本発明に係るウエーハの製造方法は、間隔をおいて配設された一対の隣接するガイドローラを含み、前記一対の隣接するガイドローラの長手方向に間隔をあけて複数回巻き掛けられるワイヤと、前記ワイヤに高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源と、前記ワイヤに対面して配設され、インゴットを固定する基台部と、貯留された加工液に浸漬した前記ワイヤがインゴットを加工する加工槽と、を備えるマルチワイヤ放電加工装置を用いて、前記ワイヤとインゴットとの間で放電加工を行い、インゴットをウエーハにスライスするウエーハの製造方法であって、前記基台部に支持部材を介してインゴットを固定する固定ステップと、前記固定ステップを実施した後に、インゴットの外周から直径方向へインゴットと前記ワイヤとを相対的に加工送りし、インゴットを分割した前記ワイヤを更に前記支持部材に至るまで切り込ませ、前記ワイヤの間隔で切断された複数のウエーハが前記基台部に並列して固定された状態にする切断ステップと、前記切断ステップを実施した後に、前記支持部材まで切り込んだ前記ワイヤと前記基台部とをウエーハの厚さ方向に相対的に切り出し送りし、前記支持部材を切断して前記基台部からウエーハを分離させる分離ステップと、を備え、前記切断ステップと前記分離ステップは、前記加工槽に貯留された前記加工液中で実施され、前記分離ステップで前記基台部から分離されたウエーハは前記加工槽中の籠に沈下して収容されることを特徴とする。
本発明に係るウエーハの製造方法によれば、薄く切り出したウエーハを加工液中で基台から分離し、加工液中で籠に収容するため、ウエーハの根本が立設して固定された状態で加工液から取り出すことがないので、加工液から取り出す際に加工液の表面張力でウエーハ同士がくっつくことを防止でき、ウエーハの割れを防ぐことが可能となる。
図1は、マルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、インゴットの切断前を示す模式図である。 図3は、インゴットの切断ステップを示す模式図である。 図4は、ウエーハの分離ステップを示す模式図である。 図5は、インゴットの切断ステップを示す概略図である。 図6は、ウエーハの分離ステップを示す概略図である。 図7は、ウエーハの製造方法を示すフローチャートである。 図8は、実施形態2に係るインゴットの切断ステップ(その1)を示す概略図である。 図9は、実施形態2に係るインゴットの切断ステップ(その2)を示す概略図である。 図10は、実施形態2に係るウエーハの分離ステップを示す概略図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係るマルチワイヤ放電加工装置を図1に基づいて説明する。図1は、マルチワイヤ放電加工装置の構成例を示す斜視図である。図1に示すマルチワイヤ放電加工装置1は、ワイヤRを繰り出す繰り出しボビン2と、繰り出しボビン2により繰り出されたワイヤRを6箇所で案内する円柱状のガイドローラ3a〜3fと、ワイヤRを巻き取る巻き取りボビン4とを備える。6箇所のガイドローラ3a〜3fは間隔をおいて配設される。ガイドローラ3aは繰り出しボビン2の近傍に配設され、ガイドローラ3fは巻き取りボビン4の近傍に配設されている。4箇所のガイドローラ3b〜3eは、ガイドローラ3aとガイドローラ3fの間に配設されると共に、矩形の形状をなすようにそれぞれが矩形の角に配設される。ガイドローラ3bとガイドローラ3cで形成される線分と、ガイドローラ3eとガイドローラ3dで形成される線分は平行になるようにガイドローラ3b〜3eは配設されている。4箇所のガイドローラ3b〜3eは、繰り出しボビン2から繰り出されてガイドローラ3aから送り出されたワイヤRを複数回掛け回し、ガイドローラ3fを介して巻き取りボビン4に送り出す。繰り出しボビン2、ガイドローラ3a〜3f、巻き取りボビン4は、図示しないモータによって回転駆動される。なお、全てのガイドローラ3a〜3fをモータ駆動とする必要はなく、例えばガイドローラ3b,3dを従動ローラとしてもよい。
繰り出しボビン2には、放電加工に用いられる黄銅などの金属線であるワイヤRが巻き回されている。繰り出しボビン2は、図示しないモータによって回転駆動され、ワイヤRをガイドローラ3aに対して繰り出す。ガイドローラ3aは、繰り出しボビン2から繰り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ3bに送り出す。ガイドローラ3bはガイドローラ3aの近傍に配設され、ガイドローラ3aから送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ3cに送り出す。ガイドローラ3cは、ガイドローラ3bと対向して配設され、ガイドローラ3bから送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ3dに送り出す。ガイドローラ3dは、ガイドローラ3cと対向して配設されると共にガイドローラ3bと対角線上に配設され、ガイドローラ3cから送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ3eに送り出す。ガイドローラ3eは、ガイドローラ3dと対向して配設されると共にガイドローラ3cと対角線上に配設され、ガイドローラ3dから送り出されたワイヤRを巻き掛けてガイドローラ3bに送り出す。ワイヤRは、矩形状に配設されたガイドローラ3b〜3eの長手方向に間隔をあけて複数回巻き掛けられ、さらにガイドローラ3fに巻き掛けられてワイヤRの端部は巻き取りボビン4に巻き取られる。ガイドローラ3b〜3eの長手方向に間隔をあけて複数回巻き掛けられたワイヤRは、間隔をおいて配設された一対の隣接するガイドローラ3dとガイドローラ3eとの間に形成された並列する切断ワイヤ部5を構成する。
切断ワイヤ部5は、ガイドローラ3dとガイドローラ3eで一定のテンションを有して張設され、所定の間隔でガイドローラ3d,3eの長手方向に配設された複数本のワイヤRから構成されている。これらのワイヤRは、鉛直方向(Z軸方向)に対して直角(Y軸方向)になるように張設されている。
切断ワイヤ部5に対向した位置には、インゴットIを設置するインゴット設置手段6が設けられている。インゴットIは、SiC(Silicon Carbide)単結晶である。インゴット設置手段6は切断ワイヤ部5の上面側に設置され、基台部61と、支持部材62とを備える。基台部61は切断ワイヤ部5のワイヤRに対面して配設され、円柱状のインゴットIの長手方向及び短手方向の長さよりも若干大きく形成された直方体形状であり、支持部材62を介してインゴットIを固定する。基台部61は、X軸方向に対して平行に延在される不図示のボールねじに係合され、パルスモータ等で構成される駆動源によって切断ワイヤ部5のワイヤRの進行方向(Y軸方向)に直角であるX軸方向に移動自在に取り付けられている。これにより、切断ワイヤ部5のワイヤRによりインゴットIの切断を開始する位置を調整できるようになる。また、基台部61は、Z軸方向に対して平行に延在される不図示のボールねじに係合され、パルスモータ等で構成される駆動源によって切断ワイヤ部5のワイヤRに接近および離反するZ軸方向に移動自在に取り付けられている。これにより、切断ワイヤ部5のワイヤRによりインゴットIを切断する切断方向への進行を調整できるようになる。なお、上記駆動源は、制御手段8に接続され、制御手段8によりパルスモータの回転が制御される。
基台部61の下面側には支持部材62が固定されている。支持部材62の下面側には導電性接着剤63が塗布され、当該導電性接着剤63を介してインゴットIが支持部材62に接着される。インゴットIを切断ワイヤ部5のワイヤRにより切断する場合、ワイヤRがインゴットIを通過して支持部材62を若干切り込むようにしてインゴットIを切断する。すなわち、インゴットIと共に支持部材62の一部も同時に切断する。これにより、インゴットIを確実に切断することができる。
マルチワイヤ放電加工装置1は、切断ワイヤ部5に給電する給電手段7を備える。給電手段7は、給電子71と、高周波パルス電源72とを備える。給電子71は、切断ワイヤ部5のワイヤRに当接して配置されると共に、高周波パルス電源72に接続されている。高周波パルス電源72は、給電子71を介して切断ワイヤ部5のワイヤRに高周波パルス電力を供給する。高周波パルス電源71は制御手段8に接続され、電力を供給する周波数等が制御される。
高周波パルス電源72から高周波パルス電力を給電子71に供給すると、給電子71に当接された切断ワイヤ部5のワイヤRは、正面に配置されたインゴットIに対して放電を行う。例えば、液中で絶縁状態にあるインゴットIとワイヤRの間隔が数十ミクロン位まで近づくと、両者の絶縁が破壊されて放電が発生する。この放電によってインゴットIが加熱されて溶融され、さらに液体の温度が急激に上昇することにより液体が気化し、体積膨張により生じた気泡によって溶融箇所を飛散させる。このように、高周波パルス電力を切断ワイヤ部5のワイヤRに供給することで、インゴットIを溶融すると共に飛散させる処理を断続的に行ってインゴットIを切断する。
マルチワイヤ放電加工は、誘電体である水や油などの加工液P(図2参照)の中で実施され、切断ワイヤ部5は加工液Pが満たされた加工槽9の中に浸漬される。加工槽9の中で、貯留された加工液Pに浸漬された切断ワイヤ部5のワイヤRがインゴットIを加工する。
加工槽9の中には、ウエーハWを収容するための籠10が配置されている。籠10は、インゴット設置手段6の真下に配置され、インゴットIの長手方向及び短手方向の長さよりも大きく形成され、一定の深さを有している。基台部61に固定されたインゴットIから分離されたウエーハWは、加工槽9の中に配置された籠10に沈下して収容される。
次に、マルチワイヤ放電加工装置1を用いて、切断ワイヤ部5のワイヤRとインゴットIとの間で放電加工を行い、インゴットIをウエーハWにスライスするウエーハの製造方法について説明する。図2は、インゴットの切断前を示す模式図である。図3は、インゴットの切断ステップを示す模式図である。図4は、ウエーハの分離ステップを示す模式図である。図5は、インゴットの切断ステップを示す概略図である。図6は、ウエーハの分離ステップを示す概略図である。図7は、ウエーハの製造方法を示すフローチャートである。
図7に示すステップST1で、基台部61に支持部材62を介してインゴットIを固定する。例えば、支持部材62に導電性接着剤63を塗布して、支持部材62にインゴットIを接着させて固定する。インゴットIが固定された支持部材62を基台部61に固定する。インゴットIを基台部61に固定後、制御手段8の制御によって、基台部61に係合された不図示のボールねじが駆動されて、基台部61に固定されたインゴットIは、切断ワイヤ部5のワイヤRの進行方向に直角であるX軸方向に移動する。これにより、図2に示すように、切断ワイヤ部5のワイヤRがインゴットIを最初に切断する位置を調整できるようになる。次に、ステップST2に移行する。
ステップST2で、インゴットIを切断する(切断ステップ)。例えば、インゴットIの外周から直径方向へインゴットIとワイヤRとを相対的に加工送りし、インゴットIを分割したワイヤRを更に支持部材62に至るまで切り込ませ、ワイヤRの間隔で切断された複数のウエーハWが基台部61に並列して固定された状態にする。この例では、先ず、制御手段8の制御によって、高周波パルス電源72から高周波パルス電力が給電子71に供給される。次に、図3に示すように、基台部61に係合された不図示のボールねじが駆動されて、基台部61の支持部材62に固定されたインゴットIは、インゴットIの外周から切り込ませるZ軸方向に移動する。なお、基台部61に固定されたインゴットIをZ軸方向に移動させたが、インゴットIと切断ワイヤ部5がお互いに近づくように両方をZ軸方向に移動させるようにしてもよい。
高周波パルス電力が供給された切断ワイヤ部5のワイヤRにインゴットIが接近すると、ワイヤRはインゴットIに対して放電を行う。放電によってインゴットIが加熱されて溶融され、さらに液体の急激な体積膨張により生じた気泡によって溶融された箇所を飛散させる。インゴットIを溶融すると共に飛散させる処理を断続的に行って、溝をインゴットIに形成しながら当該インゴットIをワイヤRにより複数枚にスライスするように切断する。例えば、図5に示すように、ワイヤRは、基台部61に固定された支持部材62に至るまでインゴットIを切り込み、ワイヤRの間隔で切断された複数のウエーハWが、支持部材62を介して基台部61に並列して固定された状態にする。このとき、ワイヤRは、支持部材62の一部を切り込んだ位置に存在している。次に、ステップST3に移行する。
ステップST3で、基台部61に固定されたウエーハWを分離する(分離ステップ)。例えば、支持部材62まで切り込んだワイヤRと基台部61とをウエーハWの厚さ方向に相対的に切り出し送りし、支持部材62を切断して基台部61からウエーハWを分離させる。この例で、基台部61に係合された不図示のボールねじが駆動されて、基台部61の支持部材62に固定されたインゴットIは、ウエーハWの厚さ方向(X軸方向)にウエーハWの厚み分の長さだけ移動する。インゴットIがウエーハWの厚さ方向に移動されると、高周波パルス電力が供給された切断ワイヤ部5のワイヤRに、X軸方向における支持部材62の部位が接近し、ワイヤRは支持部材62に対して放電を行う。放電によって支持部材62が加熱されて溶融され、さらに液体の急激な体積膨張により生じた気泡によって溶融された箇所を飛散させる。支持部材62を溶融すると共に飛散させる処理を断続的に行って、図6に示すように、ウエーハWの厚さ方向(X軸方向)に、ウエーハWの厚み分だけ支持部材62を切断すると共に当該支持部材62に接着されたウエーハWを支持部材62から分離させる。すなわち、ワイヤRがZ軸方向にインゴットIを支持部材62に至るまで切り込んだ状態で、インゴットIをウエーハWの厚さ方向(X軸方向)に移動させると、支持部材62に並列して固定されたウエーハWの根本がワイヤRによって切断される。これにより、ウエーハWは支持部材62から分離される。このとき、各々のウエーハWには、導電性接着剤63により接着された支持部材62の一部が付着している。なお、支持部材62はカーボンから形成されている。
上述の切断ステップと分離ステップは、加工槽9に貯留された加工液P中で実施され、図4に示すように、分離ステップで基台部61から分離されたウエーハWは、加工槽9の中に配置された籠10に沈下して収容される。例えば、基台部61の支持部材62から切断されて分離された複数のウエーハWは、自重により加工液Pの中を沈んでいき、加工槽9の底面に配置された籠10の中に収容される。複数のウエーハWが収容された籠10を加工槽9の中から取り出す。加工槽9の中から取り出された各々のウエーハWには、導電性接着剤63により接着された支持部材62の一部(切断屑)が付着しているので、支持部材62の一部が付着しているウエーハWを溶液に浸して導電性接着剤63を溶かし、付着した支持部材62の一部をウエーハWから取り除く。また、ウエーハWに超音波をあてて、付着した支持部材62の一部をウエーハWから取り除くようにしてもよい。
以上のように、実施形態1に係るウエーハWの製造方法は、ワイヤRの間隔で切断された複数のウエーハWが基台部61に並列して固定され、ワイヤRが基台部61の支持部材62まで切り込んだ状態で、基台部61に固定されたインゴットIをウエーハWの厚さ方向に切り出し送りし、支持部材62を切断して基台部61からウエーハWを分離させ、分離されたウエーハWが加工槽9の中の籠10に沈下して収容されるものである。
これにより、ウエーハWが基台部61に立設して固定された状態で加工液Pから取り出すことがないので、加工液Pから取り出す際に加工液の表面張力でウエーハW同士がくっつくことを防止でき、ウエーハWの割れを防ぐことができる。
インゴットIは、ヤング率が高いSiC単結晶で形成されているので応力によって破損しやすい。このため、従来のように、ウエーハが基台部に並列して端部のみが固定された状態で加工液中からウエーハを取り出すと、加工液の表面張力によりウエーハ同士がくっついて破損する危険性が高くなる。本発明は、加工液Pの中でウエーハWを基台部61から分離させてから取り出すので、破損しやすいSiC単結晶で形成されたウエーハWであっても、加工液の表面張力による破損を防ぐことができる。
〔実施形態2〕
次に、図8〜図10に基づいて、実施形態2に係るウエーハの製造方法について説明する。図8は、インゴットの切断ステップ(その1)を示す概略図である。図9は、インゴットの切断ステップ(その2)を示す概略図である。図10は、ウエーハの分離ステップを示す概略図である。
図5に示したようにインゴットIをワイヤRにより切断してウエーハWを形成後、さらに、図8に示すように、第一の厚さw1のウエーハWの外周からワイヤRを切り込ませてウエーハWを切断する。図9に示すように、第一の厚さw1のウエーハWを完全に切断して第一の厚さw1のウエーハWより薄い第二の厚さw2のウエーハW’を形成する。
第二の厚さw2のウエーハW’を形成後、図10に示すように、ウエーハW’の厚さ方向(X軸方向)に、第一の厚さw1だけ支持部材62を切断して、当該支持部材62に接着されたウエーハW’を支持部材62から分離させる。実施形態2に係るウエーハW’を分離する処理は、加工槽9に貯留された加工液P中で実施され、支持部材62から分離されたウエーハW’は、加工槽9の中に配置された籠10に沈下して収容される。
以上のように、実施形態2に係るウエーハの製造方法は、ワイヤRにより切断されたウエーハW(第一の厚さw1)をさらに切断し、第一の厚さw1より薄い第二の厚さw2のウエーハW’を形成し、当該ウエーハW’を支持部材62から分離させて籠10に沈下させて収容するものである。これにより、薄く形成されたウエーハW’が基台部61に立設されて固定された状態で加工液Pから取り出すことがないので、加工液Pから取り出す際に加工液の表面張力でウエーハW’同士がくっつくことを防止でき、ウエーハW’の割れを防ぐことができる。ウエーハW’のようにウエーハを薄く形成する場合、加工液Pの表面張力により割れやすいので、本発明のようにウエーハW’を支持部材62から分離させて籠10に沈下させることが特に有効である。
なお、第一の厚さw1に切断後のインゴットIをさらに第二の厚さw2の厚さに切り込む際に、インゴットIを加工液Pの中から取り出さずに、インゴットIを加工液Pに浸漬させた状態であるのがさらに良い。
1 マルチワイヤ放電加工装置
2 繰り出しボビン
3a〜3f ガイドローラ
4 巻き取りボビン
5 切断ワイヤ部
6 インゴット設置手段
61 基台部
62 支持部材
63 導電性接着剤
7 給電手段
71 給電子
72 高周波パルス電源
8 制御手段
R ワイヤ
I インゴット
W、W’ ウエーハ

Claims (2)

  1. 間隔をおいて配設された一対の隣接するガイドローラを含み、
    前記一対の隣接するガイドローラの長手方向に間隔をあけて複数回巻き掛けられるワイヤと、
    前記ワイヤに高周波パルス電力を供給する高周波パルス電源と、
    前記ワイヤに対面して配設され、インゴットを固定する基台部と、
    貯留された加工液に浸漬した前記ワイヤがインゴットを加工する加工槽と、
    を備えるマルチワイヤ放電加工装置を用いて、前記ワイヤとインゴットとの間で放電加工を行い、インゴットをウエーハにスライスするウエーハの製造方法であって、
    前記基台部に支持部材を介してインゴットを固定する固定ステップと、
    前記固定ステップを実施した後に、インゴットの外周から直径方向へインゴットと前記ワイヤとを相対的に加工送りし、インゴットを分割した前記ワイヤを更に前記支持部材に至るまで切り込ませ、前記ワイヤの間隔で切断された複数のウエーハが前記基台部に並列して固定された状態にする切断ステップと、
    前記切断ステップを実施した後に、前記支持部材まで切り込んだ前記ワイヤと前記基台部とをウエーハの厚さ方向に相対的に切り出し送りし、前記支持部材を切断して前記基台部からウエーハを分離させる分離ステップと、を備え、
    前記切断ステップと前記分離ステップは、前記加工槽に貯留された前記加工液中で実施され、前記分離ステップで前記基台部から分離されたウエーハは前記加工槽中の籠に沈下して収容されることを特徴とするウエーハの製造方法。
  2. 前記インゴットは、SiC(Silicon Carbide)単結晶であることを特徴とする請求項1に記載のウエーハの製造方法。
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