JP2015222653A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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秀之 坂
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Abstract

【課題】電池の異常発熱を抑える
【解決手段】
ここで提案される非水電解質二次電池は、電極体40と、電解液80と、マイクロカプセル90と、電極体40と、電解液80と、マイクロカプセル90とを収容した電池ケース20とを備えている。ここで、マイクロカプセル90は、少なくとも一部が90℃以上110℃未満の温度で溶解しうる材料で形成されており、難燃性のイオン液体を収容している。また、マイクロカプセル90は、電池ケース20内で電極体40の外側において、前記少なくとも一部が溶解しうる温度に電解液80がなった場合に電解液80に浸漬する位置に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充電可能な電池一般をいう。「非水電解質二次電池」とは、電解質塩を溶解した非水溶媒からなる非水電解質が用いられた二次電池をいう。例えば、「非水電解質二次電池」の一種である「リチウムイオン二次電池」は、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
例えば、特開平10−270084号公報には、電池反応を阻害する事が可能な物質を内包し、電池の温度上昇に伴い内包物を放出可能な感熱性マイクロカプセルを電池内に含有したリチウムイオン二次電池が開示されている。ここでは、マイクロカプセルは、例えば、電池の電極合剤表面にマイクロカプセルを分散させた水を塗布し、乾燥させることが開示されている。
特開平10−270084号公報
ところで、上記構成では、マイクロカプセルが電解液中に分散されてしまったり、過充電状態でないのに、電極内の部分的な発熱が生じた場合にマイクロカプセルが溶解したりする。このため、特に電池の初期抵抗が悪くなったり、電池のサイクル特性が悪くなったりし、電池の異常発熱が抑える効果が十分に得られなかったりする場合がある。
ここで提案される非水電解質二次電池は、電極体と、電解液と、マイクロカプセルと、電極体と、電解液と、マイクロカプセルとを収容した電池ケースとを備えている。ここで、マイクロカプセルは、少なくとも一部が90℃以上110℃未満の温度で溶解しうる材料で形成されており、難燃性のイオン液体を収容している。さらに、マイクロカプセルは、電池ケース内で電極体の外側において、少なくとも一部が溶解しうる温度に電解液がなった場合に電解液に浸漬する位置に配置されている。この場合、電池の異常発熱がより確実に抑えられる。
図1は、リチウムイオン二次電池10を示す断面図である。 図2は、電極体40を示す図である。
以下、ここで提案される非水電解質二次電池についての一実施形態を説明する。
ここでは、まず適用されうる非水電解質二次電池の構造例としてリチウムイオン二次電池10を説明する。その後、ここで提案される非水電解質二次電池の製造方法を説明する。
《リチウムイオン二次電池10》
図1は、リチウムイオン二次電池10を示す断面図である。図2は、当該リチウムイオン二次電池10に内装される電極体40を示す図である。なお、図1および図2に示されるリチウムイオン二次電池10は、本発明が適用されうるリチウムイオン二次電池の一例を示すものに過ぎず、本発明が適用されうるリチウムイオン二次電池を特段限定するものではない。
リチウムイオン二次電池10は、図1に示すように、電池ケース20と、電極体40(図1では、捲回電極体)とを備えている。
《電池ケース20》
電池ケース20は、ケース本体21と、封口板22とを備えている。ケース本体21は、一端に開口部を有する箱形(ここでは、有底直方体形状)を有している。ケース本体21には、矩形の開口が形成されている。封口板22は、ケース本体21の開口を塞ぐ部材である。封口板22は凡そ矩形のプレートで構成されている。かかる封口板22がケース本体21の開口周縁に溶接されることによって、略六面体形状の電池ケース20が構成されている。
図1に示す例では、封口板22に外部接続用の正極端子23および負極端子24が取り付けられている。封口板22には、安全弁30と、注液口32が形成されている。安全弁30は、電池ケース20の内圧が所定レベル(例えば、設定開弁圧0.3MPa〜1.0MPa程度)以上に上昇した場合に該内圧を開放するように構成されている。また、図1では、電解液80が注入された後で、注液口32が封止材33によって封止された状態が図示されている。かかる電池ケース20には、電極体40が収容されている。
《電極体40(捲回電極体)》
電極体40は、図2に示すように、帯状の正極(正極シート50)と、帯状の負極(負極シート60)と、帯状のセパレータ(セパレータ72,74)とを備えている。
《正極シート50》
正極シート50は、帯状の正極集電箔51と正極活物質層53とを備えている。正極集電箔51には、正極に適する金属箔が好適に使用され得る。正極集電箔51には、例えば、所定の幅を有し、厚さが凡そ15μmの帯状のアルミニウム箔を用いることができる。正極集電箔51の幅方向片側には、縁部に沿って露出部52が設定されている。図示例では、正極活物質層53は、正極集電箔51に設定された露出部52を除いて、正極集電箔51の両面に形成されている。ここで、正極活物質層53は、正極集電箔51に保持され、少なくとも正極活物質が含まれている。この実施形態では、正極活物質層53は、正極活物質を含む正極合剤が正極集電箔51に塗工されている。また、「露出部52」は、正極集電箔51に正極活物質層53が保持(塗工、形成)されない部位をいう。
正極活物質には、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。好適例として、リチウムニッケル酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト酸化物(例えばLiCoO)、リチウムマンガン酸化物(例えばLiMn)等のリチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含む酸化物(リチウム遷移金属酸化物)や、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸鉄リチウム(LiFePO)等のリチウムと遷移金属元素とを構成金属元素として含むリン酸塩等が挙げられる。
〈導電材〉
導電材としては、例えば、カーボン粉末、カーボンファイバーなどのカーボン材料が例示される。このような導電材から選択される一種を単独で用いてもよく二種以上を併用してもよい。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、黒鉛化カーボンブラック、黒鉛、ケッチェンブラック)、グラファイト粉末などのカーボン粉末が用いられる。
〈バインダ〉
また、バインダは、正極活物質層53に含まれる正極活物質と導電材の各粒子を接着させたり、これらの粒子と正極集電箔51とを接着させたりする。かかるバインダとしては、使用する溶媒に溶解または分散可能なポリマーが用いられる。例えば、水性溶媒を用いた正極合剤組成物においては、セルロース系ポリマー(カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)など)、フッ素系樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)など)、ゴム類(スチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)、ポリビニルアルコール(PVA)、酢酸ビニル共重合体など)などの水溶性または水分散性ポリマーが、バインダとして好ましく採用される。また、非水溶媒を用いた正極合剤組成物においては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリルニトリル(PAN)などのポリマーが、バインダとして好ましく採用される。
《負極シート60》
負極シート60は、図2に示すように、帯状の負極集電箔61と、負極活物質層63とを備えている。負極集電箔61には、負極に適する金属箔が好適に使用される。この負極集電箔61には、所定の幅を有し、厚さが凡そ10μmの帯状の銅箔が用いられている。負極集電箔61の幅方向片側には、縁部に沿って露出部62が設定されている。負極活物質層63は、負極集電箔61に設定された露出部62を除いて、負極集電箔61の両面に形成されている。負極活物質層63は、負極集電箔61に保持され、少なくとも負極活物質が含まれている。この実施形態では、負極活物質層63は、負極活物質を含む負極合剤が負極集電箔61に塗工されている。また、「露出部62」は、負極集電箔61に負極活物質層63が保持(塗工、形成)されない部位をいう。
〈負極活物質〉
負極活物質としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。好適例として、グラファイトカーボン、アモルファスカーボン等の炭素系材料、リチウム遷移金属酸化物、リチウム遷移金属窒化物等が挙げられる。
《セパレータ72、74》
セパレータ72、74は、図2に示すように、正極シート50と負極シート60とを隔てる部材である。この例では、セパレータ72、74は、微小な孔を複数有する所定幅の帯状のシート材で構成されている。セパレータ72、74には、樹脂製の多孔質膜、例えば、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層構造のセパレータ或いは積層構造のセパレータが用いられる。この例では、図2に示すように、負極活物質層63の幅b1は、正極活物質層53の幅a1よりも少し広い。さらにセパレータ72、74の幅c1、c2は、負極活物質層63の幅b1よりも少し広い(c1、c2>b1>a1)。
《耐熱層、HRLセパレータ》
また、セパレータ72、74は、正極活物質層53と負極活物質層63とを絶縁するとともに、電解質の移動を許容する。図1および図2では、図示は省略するが、セパレータ72、74は、上述した樹脂製の多孔質膜を基材とし、その表面に耐熱層が形成されていてもよい。耐熱層は、例えば、アルミナのような金属酸化物やセラミックのフィラーをバインダで接着した多孔膜で構成されているとよい。耐熱層は、HRL(Heat Resistance Layer)とも称される。ここでは、電極体40は、図2に示すように、帯状の正極(正極シート50)と、帯状の負極(負極シート60)と、帯状のセパレータ(セパレータ72,74)とを順に重ねて捲回する。捲回された電極体(捲回電極体)は、捲回軸WLを含む一平面に沿って扁平に押し曲げられている。
《電解液(液状電解質)》
電解液80としては、従来からリチウムイオン電池に用いられる非水電解液と同様のものを特に限定なく使用できる。かかる非水電解液には、一例として、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(例えば体積比1:1)にLiPFを約1mol/Lの濃度で含有させた非水電解液が挙げられる。
このような非水電解質二次電池(例えば、リチウムイオン二次電池10)は、過充電状態を電池温度や電池内圧等により検知した場合に電流を遮断するために、電流遮断機構が設けられる場合がある。以下、電流遮断機構は適宜に「CID」という。かかるCIDを備えた非水電解質二次電池では、例えば、シクロヘキシルベンゼン(CHB)やビフェニル(BP)のようなガス発生剤が含まれている。なお、CIDの構造は公知であり、詳細な説明は省略する。ここでは、CIDの構造には、種々の機構を採用することができる。
ここで提案される非水電解質二次電池は、図1に示すように、電池ケース内にマイクロカプセル90が配置されている。ここで、マイクロカプセル90は、内部に難燃性のイオン液体を収容している。
ここで、難燃性のイオン液体としては、例えば、トリフルオロメタンスルホニル・イミド(TFSI:trifluoromethanesulfonyl imide)が挙げられる。難燃性のイオン液体としては、これに限らず、トリフルオロメチルスルホニル・メチド(trifluoromethylsulfonyl methide)、フルオロスルホニル・イミド(fluorosulfonyl imide)などが挙げられる。かかるイオン液体は、電解液80中では、イオン化する。このため、電解液80中のキャパシタンス成分が増える。また、かかるイオン液体には、難燃性の性質として発火を抑える性質がある。
マイクロカプセル90は、少なくとも一部が90℃以上110℃未満の温度で溶解しうる材料で形成されている。ここで、マイクロカプセル90を構成する材料およびその製造方法は、公知の技術が用いられうる。マイクロカプセル90の材料および製造方法は、例えば、上記に挙げた特許文献1にも開示されている。90℃以上110℃未満の温度で溶解しうる部分の材料として、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンが好適に用いられうる。
マイクロカプセル90は、図1に示すように、電池ケース20内で電極体40の外側に配置されている。図1では、マイクロカプセル90は、電解液80に浸漬していない。電解液80の温度が上昇すると、電解液80の液面は高くなる。マイクロカプセル90は、マイクロカプセル90の一部が溶解しうる温度になって電解液80の液面が上昇した場合に、電解液80に浸漬する位置に配置されている。この場合、例えば、マイクロカプセル90を混ぜた接着剤を電池ケース20の壁面に塗り、電池ケース20の壁面の所定位置にマイクロカプセル90を固定するとよい。なお、図1では、図示の便宜上、マイクロカプセル90を視認可能な程度に大きく記載しているが、マイクロカプセル90の実際の寸法を反映したものではない。
この場合、マイクロカプセル90が電池ケース20内で電極体40の外側に配置されている。このため、初期抵抗やサイクル抵抗が悪くなるのを防止できる。また、異常発熱によって電解液80の温度が上昇すると、マイクロカプセル90の少なくとも一部が溶解する。その際に、電解液80の熱がマイクロカプセル90の溶解熱として奪われるので、電解液80の温度が上昇する速度を遅くすることができる。また、マイクロカプセル90が溶解すると、難燃性のイオン液体が電解液80中に放出される。そして、放出された難燃性のイオン液体は、電解液80を通じて電極体40内に拡散していくので、電池の異常発熱が抑えられる。また、イオン液体は、電解液80中においてイオン化するため、電解液80中のキャパシタンス成分が増える。このため、過充電時において、正極電位が高く保たれ易く、シクロヘキシルベンゼンやビフェニルなどのガス発生剤がスムーズに反応し、ガスが発生する。このため、過充電時にスムーズにCIDが作動する。
以下に、ここで提案される非水電解質二次電池の具体例を挙げる。
正極シートは、以下の手順で得られる。まず、正極活物質粒子としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3の粉末と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを用意する。これらの材料は、正極活物質粒子:導電材:バインダの質量比(wt%)が93:4:3になるように、N−メチルピロリドン(NMP)に混合され、正極活物質層形成用のスラリー状組成物(正極ペースト)が調製される。次に、この正極ペーストを、厚み凡そ15μmの帯状のアルミニウム箔(正極集電体)の両面に、目付量が(両面合わせて)29mg/cm(固形分基準)となるように帯状に塗布し、120℃の乾燥雰囲気中で乾燥する。そして、これをロールプレスして正極活物質層の密度が2.8g/cmになるように調整する。ここでは、正極活物質層が形成された状態での正極シートの厚みは120μmとした。
他方、負極シートは、以下の手順で得られる。まず、負極活物質としての天然黒鉛粉末(平均粒径:5μm、比表面積:3m/g)と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴム(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを用意する。これらの材料は、質量比(wt%)が98:1:1でイオン交換水に混合して、負極活物質層形成用のスラリー状組成物(負極ペースト)を調製する。この負極活物質スラリーを、厚み凡そ10μmの帯状の銅箔(負極集電体)の両面に帯状に塗布して乾燥することにより、負極集電体の両面に負極活物質層が設けられた負極シートを作製する。これをロールプレスして、負極活物質層の密度が1.3g/cmになるように調整する。ここでは、負極活物質層が形成された状態での負極シートの厚みは130μmとした。
ここで得られた正極シートと負極シートは、予め定められた長さで、帯状のセパレータを介して捲回し、捲回電極体を得て、扁平にプレスし、図1に示すような扁平な角形電池(定格容量:25Ah程度)を作製する。ここで、セパレータは、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)によるPP/PE/PPの3層構造のセパレータを用いた。捲回電極体40は、図1に示すように、正極および負極の露出部52、62をそれぞれ封口板22に取付けられた電極端子23、24の先端23a、24aに溶接する。その後、捲回電極体40をケース本体21に収容し、ケース本体21と封口板22との接合箇所を溶接する。
次に、電池ケース20に電解液を注入する。電解液には、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを、EC:DEC:EMC=3:3:4の体積比で混合し、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させ、かかる混合溶液に対して、3wt%のシクロヘキシルベンゼン(CHB)と1wt%のビフェニル(BP)を添加した非水電解液を用いた。非水電解液80は注液口32から電池ケース20に注入される。注入後、注液口32は、封止用のネジが締め付けられて封止される。また、電池ケース20は、ケース本体21の側面に取付けられた拘束部材によって、予め定められた荷重で拘束される。この状態で、0.2Cの定電流で、4.1V〜3.0Vの範囲で初期充放電を実施し、容量が25Ah程度であることを確認する。次に、封止用のネジを外し、注液口32に圧力センサを取付ける。
ここでは、かかる構成を基本構成として以下のサンプル1〜サンプル4を得た。
〈サンプル1〉
サンプル1では、上記の基本構成の電池において、電池ケース20内で電極体40の外側において、少なくとも一部が溶解しうる温度に電解液80がなった場合に、電解液80に浸漬する位置にマイクロカプセル90が配置されている(図1参照)。マイクロカプセルは、融点が90℃以上110℃未満の温度である樹脂を用いて形成されている。マイクロカプセル90の内部に収容した難燃性のイオン液体は、上述したTFSIである。ここでイオン液体は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とを、EC:DEC:EMC=1:1:1の体積比で混合した溶媒に添加して、マイクロカプセル90に収容した。
〈サンプル2〜4〉
サンプル2は、マイクロカプセル90を配置せず、その余はサンプル1と同じである。つまり、サンプル2は、上述した基本構成の電池である。サンプル3は、マイクロカプセル90を電池ケースに配置せず、マイクロカプセル90を電解液80に添加したものである。その余の点は、サンプル2と同じである。サンプル4は、マイクロカプセル90を電池ケースに配置せず、マイクロカプセル90を電極中に添加したものである。ここでは、サンプル4は、負極活物質層および正極活物質層を形成する際に作製される負極ペーストおよび正極ペーストにそれぞれマイクロカプセル90を添加した。その余の点は、サンプル2と同じである。なお、サンプル3、4では、電池に含まれるマイクロカプセル90の量がサンプル1と同じになるように、それぞれ電解液中または合剤ペーストに添加するマイクロカプセル90の量を調整した。
ここでは、各サンプルについて、以下の試験を行った。
1.上述した初期充放電後に45℃の環境温度雰囲気に3時間放置する。
2.1.後に、同様に45℃の環境温度雰囲気にて25Aの定電流充電にて、SOC150%の過充電状態まで充電する。ここで、4.1Vの充電状態をSOC100%とする。
3.圧力センサにてその際の圧力を測定する。
4.その圧力から電池ケース20内のガス発生量を測定する。ここで、各サンプルの電池ケース20内の残空間が凡そ50ccであり、圧力センサで測定された圧力から電池ケース20内で発生したとガス量が把握されうる。
表1に示すように、各サンプルについて、その他、種々の試験を行った。ここで、表1では、初期容量、初期抵抗、釘刺し時挙動、初期ガス量、耐久後ガス量、500サイクル後の容量維持率、500サイクル後の抵抗増加率が示されている。
Figure 2015222653
ここで、サンプル1では、初期容量が166mA/gであり、初期抵抗が46mΩであり、釘刺し試験時の最高温度が170℃であり、初期ガス量が50mL/Ahであり、耐久後ガス量が48mL/Ahであり、500サイクル後の容量維持率が95%であり、抵抗増加率が1.1倍であった。何れも他のサンプルに比べて良好な結果が得られた。このように、ここで提案される非水電解質二次電池によれば、過充電時のガス発生量を高く維持しつつ、初期抵抗が悪くなるのを防止し、サイクル後の抵抗増加や容量の低下を防止し、かつ、電池の異常発熱が抑えられる。
また、サンプル1の初期ガス量、耐久後ガス量、500サイクル後の容量維持率および抵抗増加率は、マイクロカプセルが配置されていないサンプル2よりも著しく良くなっている。これは、サンプル1では、マイクロカプセル90が配置されていることによって、耐久試験やサイクル試験において、電池内の温度上昇が抑制されているためと考えられる。また、マイクロカプセルの有無および配置は、セル内部の温度上昇に影響し、さらにセル内部の材料劣化に影響する。このため、各サンプルの容量維持率や抵抗増加率に差が生じている。
以上、ここで提案される非水電解質二次電池を説明したが、ここで提案される非水電解質二次電池は、上述した実施形態に限定されず、例えば、種々の二次電池に適用できる。また、ここで提案される非水電解質二次電池の用途としては、例えば車両に搭載されるモーター用の動力源(駆動用電源)が挙げられる。車両の種類は特に限定されないが、例えばプラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)、電気トラック、原動機付自転車、電動アシスト自転車、電動車いす、電気鉄道等が挙げられる。なお、かかる非水電解液二次電池は、それらの複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態で使用されてもよい。また、ここで非水電解質二次電池としてはリチウムイオン二次電池を例示したが、ここで製造される電極シートは、種々の電池に適用されうる。
10 リチウムイオン二次電池
20 電池ケース
21 ケース本体
22 封口板
23 正極端子(電極端子)
24 負極端子(電極端子)
30 安全弁
32 注液口
33 封止材
40 電極体
50 正極シート
51 正極集電箔
52 露出部
53 正極活物質層
60 負極シート
61 負極集電箔
62 露出部
63 負極活物質層
72,74 セパレータ
80 電解液(非水電解液)
90 マイクロカプセル

Claims (1)

  1. 電極体と、
    電解液と、
    マイクロカプセルと、
    前記電極体と、前記電解液と、前記マイクロカプセルとを収容した電池ケースと
    を備え、
    ここで、
    前記マイクロカプセルは、
    少なくとも一部が90℃以上110℃未満の温度で溶解しうる材料で形成されており、
    難燃性のイオン液体を収容しており、
    電池ケース内で電極体の外側において、前記少なくとも一部が溶解しうる温度に電解液がなった場合に電解液に浸漬する位置に配置されている、
    非水電解質二次電池。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11695151B2 (en) 2018-05-08 2023-07-04 Lg Energy Solution, Ltd. Case for lithium metal secondary battery, lithium metal secondary battery comprising same, method for manufacturing same

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