JP2015219367A - クリーニングブレードおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な画像品質を実現することができるクリーニングブレードおよび画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】クリーニングブレード11は、像担持体4の表面に当接し、像担持体4の表面の現像剤を除去するものである。クリーニングブレード11は、温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率が3.0×10Pa〜2.61×10Paの範囲にある弾性体で形成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式を用いた画像形成装置、およびそのクリーニングブレードに関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置では、像担持体としての感光体ドラムの表面を帯電ローラによって一様に帯電させたのち、露光ヘッド等により露光して静電潜像を形成する。このようにして感光体ドラムの表面に形成した静電潜像を、現像ローラによってトナー(現像剤)を付着させて現像し、現像されたトナー像を転写ローラによって記録媒体に転写する。さらに、記録媒体に転写されたトナー像を、定着装置によって定着する。
また、記録媒体に転写されずに感光体ドラム上に残ったトナーは、クリーニングブレードによって除去する(例えば、特許文献1)。
特開2010−217403号公報
近年、画像の高画質化および画像形成の高速化を目的として、トナーの小粒径化や低融点化が進み、これに伴い、トナーが外添剤量を多く含む傾向がある。このような外添剤量を多く含むトナーを用いた場合にも、良好な画像品質を得ることが求められている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、良好な画像品質を得ることが可能なクリーニングブレードおよび画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係るクリーニングブレードは、像担持体の表面に当接し、像担持体の表面の現像剤を除去するクリーニングブレードであって、温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率が3.0×10Pa〜2.61×10Paの範囲にある弾性体で形成されていることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、像担持体と、像担持体の表面に当接し、像担持体の表面の現像剤を除去するクリーニングブレードとを備え、クリーニングブレードが、温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率が3.0×10Pa〜2.61×10Paの範囲にある弾性体で形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、外添剤量を多く含む現像剤を用いた場合であっても、良好な画像品質を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態における画像形成装置の構成を示す図である。 第1の実施の形態における画像形成ユニットの構成を示す図である。 第1の実施の形態におけるクリーニングブレードと感光体ドラムとの関係を模式的に示す図である。 第1の実施の形態における画像形成装置の制御系を示すブロック図である。 クリーニングブレードのスティック−スリップ運動を示す図である。 クリーニングブレードの損失弾性率と、帯電ローラの表面における外添剤の付着の有無との関係を示すグラフである。 感光体ドラムの表面のビッカース硬度と、帯電ローラの表面における外添剤の付着の程度との関係を示すグラフである。 感光体ドラムの表面のビッカース硬度と、膜削れ量との関係を示すグラフである。 感光体ドラムの表面自由エネルギーと、印刷画像の濃度(O,D.)との関係を示すグラフである。 感光体ドラムの表面自由エネルギーと、帯電ローラの表面における外添剤の付着の程度との関係を示すグラフである。 クリーニングブレードの損失弾性率と、帯電ローラの表面における外添剤の付着の有無との関係を示すグラフである。
第1の実施の形態.
<画像形成装置の構成>
まず、本発明の第1の実施の形態における画像形成装置100について説明する。図1は、第1の実施の形態における画像形成装置100の構成を示す図である。
図1に示す画像形成装置100は、電子写真法を用いてカラー画像を形成するプリンタであり、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの画像を形成する画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cを有している。画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cは、記録媒体41の媒体搬送路42に沿って上流側から下流側(図1では右から左)に順に配列されている。また、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cは、画像形成装置100の装置本体101に対して着脱可能に装着されている。
画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cは、それぞれトナー像(現像剤像)を担持する像担持体としての感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cを有している。感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cは、いずれも導電性支持体の表面に感光層を設けたドラム状の部材であり、図1において時計回りに回転する。
感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの周囲には、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面を一様に帯電させる帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cと、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に光を照射して静電潜像を形成する露光ヘッド3K,3Y,3M,3Cと、静電潜像をトナー(現像剤)により現像する現像ローラ6K,6Y,6M,6Cと、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に残留するトナーを掻き取るクリーニングブレード11K,11Y,11M,11Cとが配置されている。
また、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cには、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cにトナーを供給する供給ローラ9K,9Y,9M,9Cと、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cの表面に形成されるトナー層の厚さを規制する現像ブレード8K,8Y,8M,8Cとが設けられている。これら現像ローラ6K,6Y,6M,6C、供給ローラ9K,9Y,9M,9Cおよび現像ブレード8K,8Y,8M,8Cは、現像ユニット2K,2Y,2M,2Cを構成している。現像ユニット2K,2Y,2M,2Cには、各色のトナーを補給するためのトナーカートリッジ7K,7Y,7M,7C(現像剤収容体)が着脱可能に取り付けられている。
画像形成装置100の下部には、記録媒体41(印刷用紙)を収納する給紙カセット(媒体収容部)43と、給紙カセット43内の記録媒体41を送り出すホッピングローラ(給紙手段)40とが配設されている。給紙カセット43は、複数の記録媒体41を積載状態で収容するものであり、画像形成装置100の本体101に着脱可能に装着されている。ホッピングローラ40は、給紙カセット43内の一番上の記録媒体41の表面に接触するように配置され、回転することにより記録媒体41を媒体搬送路42に送り出す。
媒体搬送路42に沿ってホッピングローラ40の下流側には、レジストローラ対44,45と、搬送ローラ対46,47とが配置されている。レジストローラ対44,45は、記録媒体41がレジストローラ対44,45のニップ部に到達してから一定の待機時間を経て回転を開始することにより、記録媒体41のスキューを矯正しつつ、搬送ローラ対46,47に向けて記録媒体41を搬送する。搬送ローラ対46,47は、レジストローラ対44,45から搬送されてきた記録媒体41を、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cに向けて搬送する。
画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cの下側には、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cのそれぞれと対向するように、転写部材としての転写ローラ10K,10Y,10M,10Cが設けられている。転写ローラ10K,10Y,10M,10Cには、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cに形成されたトナー像をクーロン力により記録媒体41に転写するための転写電圧が印加される。
媒体搬送路42に沿って転写ローラ10K,10Y,10M,10Cの下流側および上流側には、ベルト駆動ローラ17およびベルト従動ローラ16がそれぞれ配置されている。ベルト駆動ローラ17およびベルト従動ローラ16には、無端状ベルトである搬送ベルト18が張架されている。
搬送ベルト18は、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cと転写ローラ10K,10Y,10M,10Cとの間を通過するように設けられている。搬送ベルト18は、また、表面に記録媒体41を吸着保持するよう構成されている。ベルト駆動ローラ17は、搬送ベルト18を走行させるローラであり、ベルト従動ローラ16は、搬送ベルト18に一定の張力を付与するローラである。ベルト駆動ローラ17が回転することにより、搬送ベルト18が走行し、搬送ベルト18の表面に記録媒体41を保持して搬送する。
また、搬送ベルト18の下側には、センサ22が対向配置されている。このセンサ22は、搬送ベルト18の表面に印刷された印刷パターンの濃度を読み取るものである。
媒体搬送路42に沿って画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cの下流側には、定着装置50が設けられている。定着装置50は、記録媒体41を加熱するためのヒータ(例えばハロゲンランプ)を内蔵した定着ローラ19と、定着ローラ19との間で記録媒体41を加圧する定着バックアップローラ(加圧ローラ)20とを備えている。定着装置50は、トナー像が転写された記録媒体41に熱および圧力を加えることで、トナー像を記録媒体41に転写する。
媒体搬送路42に沿って定着装置50の下流側には、トナー像が定着した記録媒体41を排出するための排出ローラ群48,49が配置されている。また、画像形成装置100の上部カバーには、排出ローラ群48,49によって排出された記録媒体41を載置するためのスタッカ部103が設けられている。
<画像形成ユニット>
図2は、画像形成ユニット1の構成を示す図である。なお、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cは、使用するトナーを除いて共通の構成を有しているため、総括して「画像形成ユニット1」と称する。同様に、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cは「感光体ドラム4」と称し、帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cは「帯電ローラ5」と称する。また、露光ヘッド3K,3Y,3M,3Cは「露光ヘッド3」と称し、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cは「現像ローラ6」と称する。また、供給ローラ9K,9Y,9M,9Cは「供給ローラ9」と称し、現像ブレード8K,8Y,8M,8Cは「現像ブレード8」と称する。クリーニングブレード11K,11Y,11M,11Cは「クリーニングブレード11」と称する。
感光体ドラム4は、円筒形状の導電性支持体と、導電性支持体の表面に形成された感光層とを有している。導電性支持体は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料、または、導電性粉体(金属、カーボン、酸化錫)を添加した樹脂材料等によって構成することができる。ここでは、導電性支持体は、金属材料(より具体的にはアルミニウム)で形成されている。
感光層は、光導電性材料をバインダ樹脂に溶解または分散させた単層の感光層(単層型感光層)、または、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを積層した積層型感光層によって構成することができる。単層型感光層は正帯電性であり、積層型感光層は負帯電性である。ここでは、積層型感光層を用いる。
積層型感光層の場合には、導電性支持体の表面と感光層との間に、さらに下引き層が形成される。下引き層は、金属酸化物(例えば酸化チタン)等の粒子をバインダ樹脂に分散したものであり、接着性およびブロッキング性を向上するために設けられる。
感光体ドラム4は、例えば浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、またはブレードコーティング法等により、導電性支持体の表面に、下引き層、電荷発生層および電荷輸送層を順に形成することによって作成される。ここでは、浸漬コーティング法を用いる。
浸漬コーティング法では、バインダ樹脂(例えばエポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂等)を溶解した溶液中に金属酸化物粒子を分散した塗布液に導電性支持体を浸漬(ディッピング)し、その後、導電性支持体を塗布液から引き上げて乾燥することにより、導電性支持体の表面に下引き層を形成する。次いで、バインダ樹脂(例えばポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂等)を溶解した溶液中に電荷発生物質を分散した塗布液に導電性支持体を浸漬し、その後、導電性支持体を塗布液から引き上げて乾燥することにより、下引き層の表面に電荷発生層を形成する。さらに、バインダ樹脂(例えばポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂等)を溶解した溶液中に電荷輸送物質を分散した塗布液に導電性支持体を浸漬し、その後、導電性支持体を塗布液から引き上げて乾燥することにより、電荷発生層の表面に電荷輸送層を形成する。
本実施の形態では、例えば、感光体ドラム4の最も外周側の層である電荷輸送層を形成する際の乾燥条件を調整することで、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度(後述)を調整する。ここでは、感光体ドラム4の外径を30mmとし、感光層(電荷発生層および電荷輸送層)の膜厚を21μmとする。
帯電ローラ5(帯電部材)は、感光体ドラム4の表面に接するように設けられ、感光体ドラム4の回転に追従して回転する。帯電ローラ5は、例えば、金属製のシャフトの表面に半導電性エピクロロヒドリンゴムを形成したものである。また、帯電ローラ5には、感光体ドラム4の表面を一様に帯電するため、後述する帯電電圧制御部により帯電電圧が印加される。
露光ヘッド3(露光装置)は、複数のLED(発光ダイオード)を一方向に配列した発光素子アレイと、複数のレンズを一方向に配列したレンズアレイとを備えている。露光ヘッド3は、各LEDから出射された光をレンズによって感光体ドラム4の表面に集光させるように構成されている。
現像ローラ6(現像剤担持体)は、感光体ドラム4の表面に接するように設けられ、感光体ドラム4の回転方向と反対方向に(すなわち対向部での表面の移動方向が順方向となるように)回転する。現像ローラ6は、例えば、金属製のシャフトの表面に半導電性ウレタンゴムを形成したものである。また、現像ローラ6には、感光体ドラム4の表面の静電潜像を現像するため、後述する現像電圧制御部により現像電圧が印加される。
供給ローラ9(供給部材)は、現像ローラ6の表面に接するように設けられ、現像ローラ6の回転方向と同方向に(すなわち対向部での表面の移動方向が逆方向となるように)回転する。供給ローラ9は、例えば、金属製のシャフトの表面に半導電性ウレタンゴムを形成したものである。また、供給ローラ9には、現像ローラ6にトナーを供給するため、後述する供給電圧制御部により供給電圧が印加される。
現像ブレード8(現像剤規制部材)は、例えばステンレスで形成された長尺の板状部材を、長手方向に直交する断面が略L字状となるように屈曲したものである。現像ブレード8は、屈曲部分の外側の面が現像ローラ6の表面に当接するように配置されている。また、現像ブレード8には、現像ローラ6上のトナー層の帯電量を制御するため、後述するブレード電圧制御部によりブレード電圧が印加される。
転写ローラ10(転写部材)は、感光体ドラム4との間で搬送ベルト18を挟むように設けられ、感光体ドラム4の回転に追従して回転する。転写ローラ10は、例えば、金属製のシャフトの表面に、例えばアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)等の発泡ゴムを形成したものである。転写ローラ10には、感光体ドラム4の表面のトナー像を記録媒体41に転写するため、後述する転写電圧制御部により転写電圧が印可される。
クリーニングブレード11は、感光体ドラム4の回転方向において、転写ローラ10と帯電ローラ5との間に配置されている。クリーニングブレード11は、先端部が感光体ドラム4の表面に押し当てられることで、感光体ドラム4の表面に残った転写残トナーを掻き取るものである。クリーニングブレード11は、感光体ドラム4の軸方向に長い長尺状の部材であり、ゴム(より具体的にはウレタンゴム)等の弾性部材で形成されている。
クリーニングブレード11は、ブレードホルダ12によって、画像形成ユニット1の本体部に対して固定されている。なお、図2に示した例では、ブレードホルダ12は、水平に延在する水平部と、斜め下方に(感光体ドラム4の外周に向かって)傾斜する傾斜部とを有しているが、このような形状に限定されるものではなく、例えば平板状の部材であってもよい。
図3(A)は、クリーニングブレード11と感光体ドラム4との関係を模式的に示す図である。クリーニングブレード11は、長手方向(感光体ドラム4の軸方向)に直交する面内において矩形形状の断面を有し、その角部110(先端部)が感光体ドラム4に接触している。
クリーニングブレード11の感光体ドラム4に対するクリーニング角度θは、例えば、10〜15°である。クリーニング角度θは、以下のようにして求める。
図3(A)において、感光体ドラム4とクリーニングブレード11との接点における感光体ドラム4の表面の接線方向と、クリーニングブレード11の母線方向とのなす角(初期設定圧接角)を、θとする。また、クリーニングブレード11は、感光体ドラム4の表面に押し当てられることにより弾性変形するが、その変形開始点における接線方向と、クリーニングブレード11の母線方向とのなす角(ブレード変位角)を、θとする。上記の初期設定圧接角θからブレード変位角θを引いた値が、クリーニング角度θ(=θ−θ)である。
また、クリーニングブレード11を感光体ドラム4の表面に押し当てる線圧W(押圧力)は、例えば、12〜24gf/cmである。ここで、クリーニングブレード11のうち、ホルダ12から感光体ドラム4に向けて突出する部分を自由端と称するが、その自由端の長さを自由端長lとする。クリーニングブレード11の感光体ドラム4に対する押込み量をyとする。ブレード変位角θは、これら自由端長lおよび押込み量yを用いて、以下のように表すことができる。
Figure 2015219367
また、クリーニングブレード11の全長をb(mm)とし、肉厚(mm)をtとすると、クリーニングブレード11の断面2次モーメントは、以下のように表すことができる。
Figure 2015219367
さらに、クリーニングブレード11のヤング率をE(gf/mm)とすると、クリーニングブレード11を感光体ドラム4の表面に押し当てる押圧力W(線圧)は、以下のように表すことができる。
Figure 2015219367
ここでは、線圧Wが、例えば12〜24gf/cmとなるように、クリーニングブレード11のヤング率Eに基づき、自由端長lおよび押込み量yが設定されている。なお、上述したクリーニングブレード11の変形開始点は、クリーニングブレード11の自由端の開始位置(すなわちホルダ12からの突出開始位置)である。
図3(B)は、クリーニングブレード11と感光体ドラム4との接触状態を模式的に示す図である。クリーニングブレード11は、その角部110が感光体ドラム4の表面に押し当てられることにより弾性変形し、ブレードニップ111を形成する。そして、感光体ドラム4が図3(B)の矢印R方向に回転すると、ブレードニップ111は感光体ドラム4の回転方向に変形して引き伸ばされ、弾性力により元に戻るという動作(スティック−スリップ運動)を繰り返す。これにより、感光体ドラム4の表面に残留するトナー等を弾くようにして掻き落とす。スティック−スリップ運動については、後述する。
<トナー>
本実施の形態の画像形成装置100では、非磁性一成分現像を用いる。トナーは、重合トナーであり、平均粒径は、例えば7.38μmである。トナーは、少なくとも樹脂および着色剤を含有する母粒子と、母粒子の表面に添加(外添)される外添剤とを有する。母粒子は乳化重合法によって製造される。外添剤の平均粒径は、30〜110nmである。また、母粒子100重量部に対する外添剤の添加量は、好ましくは3.0〜10.0重量部、より好ましくは4.0〜8.0重量部、さらに好ましくは5.0〜8.0重量部である。
本実施の形態におけるトナーは、外添剤として、メラミン、中サイズシリカ、有機微粒子およびシリカスペーサを有する。メラミンの平均粒径は100〜300nmであり、中サイズシリカの平均粒径は30〜40nmである。有機微粒子の平均粒径は100〜400nmであり、シリカスペーサの平均粒径は100nmである。上述した外添剤の含有量(重量部)は、エネルギー分散型X線分光法(EDX)やFT−IRなどを用いてトナーの組成を分析して得られるスペクトル強度と、外添剤を既知の重量部だけ添加した場合のスペクトル強度との比率から求めることができる。スペクトル強度の比率と含有量(重量部)とは比例関係にある。
<制御系>
次に、画像形成装置100の制御系について説明する。図4は、画像形成装置100の制御系を示すブロック図である。画像形成装置100は、制御部70と、I/F(インタフェース)制御部71と、受信メモリ72と、画像データ編集メモリ73と、パネル部90と、操作キー部91と、センサ群92(濃度センサ93を含む)とを備えている。
制御部70は、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポート、タイマ等を有して構成されている。制御部70は、例えばパーソナルコンピュータ等の上位装置からI/F制御部71を介して印刷データおよび制御コマンドを受信し、画像形成装置100の印刷動作(画像形成)を行う。
I/F制御部71は、画像形成装置100の情報(プリンタ情報)を上位装置に送信すると共に、上位装置から受信したコマンドを解析し、また上位装置から受信したデータを処理する。
受信メモリ72は、I/F制御部71を介して上位装置から入力された印刷データを、色毎に一時的に格納する。画像データ編集メモリ73は、受信メモリ72に一時的に格納された印刷データをイメージデータとして編集し、格納する。パネル部90は、画像形成装置100の状態を表示するための表示部(例えばLED)を有している。操作キー部91は、操作者が画像形成装置100に対する指示を入力する部分である。
センサ群92は、画像形成装置100の動作状態を監視するための各種センサ、例えば記録媒体41の搬送位置を検出する複数の媒体位置センサ(走行センサ)、温湿度センサ、および、濃度測定用の濃度センサ93等を含む。センサ群92の出力は、制御部70に入力される。
画像形成装置100は、また、帯電電圧制御部74K,74Y,74M,74Cと、ヘッド制御部75K,75Y,75M,75Cと、現像電圧制御部76K,76Y,76M,76Cと、ブレード電圧制御部77K,77Y,77M,77Cと、供給電圧制御部78K,78Y,78M,78Cと、転写電圧制御部79K,79Y,79M,79Cと、画像形成駆動制御部80K,80Y,80M,80Cと、搬送制御部81と、ベルト駆動制御部82と、定着制御部83とを有している。
帯電電圧制御部74K,74Y,74M,74Cは、制御部70の指示により、帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cに、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面を一様に帯電させるための帯電電圧を印加する制御を行う。
ヘッド制御部75K,75Y,75M,75Cは、制御部70の指示により、画像データ編集メモリ73に記録された各色のイメージデータに基づき、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面を露光するために露光ヘッド3K,3Y,3M,3Cを発光制御する。
現像電圧制御部76K,76Y,76M,76Cは、制御部70の指示により、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cに、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面の静電潜像を現像するための現像電圧を印加する制御を行う。
ブレード電圧制御部77K,77Y,77M,77Cは、制御部70の指示により、現像ブレード8K,8Y,8M,8Cに、現像ローラ6K,6Y,6M,6C上のトナーの帯電量を制御するためのブレード電圧を印加する制御を行う。
供給電圧制御部78K,78Y,78M,78Cは、制御部70の指示により、供給ローラ9K,9Y,9M,9Cに、トナーを現像ローラ6K,6Y,6M,6Cに供給するための供給電圧を印加する制御を行う。
転写電圧制御部79K,79Y,79M,79Cは、制御部70の指示により、転写ローラ10K,10Y,10M,10Cに、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cのトナー像を記録媒体41に転写するための転写電圧を印加する制御を行う。
画像形成駆動制御部80K,80Y,80M,80Cは、制御部70の指示により、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cの駆動源である駆動モータ84K,84Y,84M,84Cを回転駆動する制御を行う。駆動モータ84K,84Y,84M,84Cの回転は、感光体ドラム4K,4Y,4M,4C、現像ローラ6K,6Y,6M,6C、供給ローラ9K,9Y,9M,9Cに伝達される。また、帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cは、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cに追従して回転する。
搬送制御部81は、制御部70の指示により、記録媒体41を給紙・搬送するための各ローラ(ホッピングローラ40、レジストローラ対44,45、および搬送ローラ対46,47)を回転駆動する搬送モータ85および図示しないクラッチを駆動制御する。
ベルト駆動制御部82は、制御部70の指示により、搬送ベルト18を走行させるためのベルト駆動ローラ17を回転駆動するベルトモータ86の駆動制御を行う。
定着制御部83は、制御部70に指示により、定着装置50に設けられたサーミスタ88の検出温度に基づき、定着ローラ19に内蔵されたヒータ87をオンオフ制御し、定着ローラ19の表面温度を一定温度に保つ。
定着制御部83は、また、(定着装置50が所定温度まで上昇した状態で)定着ローラ19を回転駆動する定着モータ89を駆動制御する。なお、定着モータ89の回転は、排出ローラ群48,49にも伝達される。また定着バックアップローラ20は、定着ローラ19の回転に追従して回転する。
なお、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cを昇降する昇降機構(アップダウン機構)が設けられている場合には、昇降機構を駆動する昇降モータ(アップダウンモータ)を駆動する昇降制御部が設けられる。
<画像形成装置の動作>
次に、画像形成装置100の基本動作について、図1および図4を参照して説明する。画像形成装置100の制御部70は、上位装置からI/F制御部71を介して印刷コマンドと印刷データを受信すると、印刷動作(画像形成)を開始する。制御部70は、受信メモリ72に印刷データを一時的に格納し、格納した印刷データを編集処理してイメージデータを生成し、画像データ編集メモリ73に記録する。
制御部70は、また、搬送制御部81により搬送モータ85を駆動する。これにより、ホッピングローラ40が回転し、給紙カセット43に収納された記録媒体41を一枚ずつ媒体搬送路42に送り出す。さらにレジストローラ対44,45が所定のタイミングで回転を開始し、記録媒体41のスキューを矯正しながら搬送ローラ対46,47に搬送する。さらに搬送ローラ対46,47が、記録媒体41を媒体搬送路42に沿って搬送ベルト18まで搬送する。
搬送ベルト18は、ベルト駆動ローラ17の回転によって走行し、記録媒体41を吸着保持して、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cの順に搬送する。
制御部70は、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cにおいて、各色のトナー像の形成を行う。すなわち、帯電電圧制御部74K,74Y,74M,74C、現像電圧制御部76K,76Y,76M,76C、ブレード電圧制御部77K,77Y,77M,77Cおよび供給電圧制御部78K,78Y,78M,78Cにより、帯電ローラ5K,5Y,5M,5C、現像ローラ6K,6Y,6M,6C、現像ブレード8K,8Y,8M,8Cおよび供給ローラ9K,9Y,9M,9Cに、帯電電圧、現像電圧、ブレード電圧および供給電圧をそれぞれ印加する。
制御部70は、また、画像形成駆動制御部80K,80Y,80M,80Cにより駆動モータ84K,84Y,84M,84Cを駆動し、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cを回転させる。感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの回転に伴って、帯電ローラ5K,5Y,5M,5C、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cおよび供給ローラ9K,9Y,9M,9Cも回転する。帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cは、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面を一様に帯電させる。
制御部70は、さらに、画像データ編集メモリ73に記録されているイメージデータに基づき、ヘッド制御部75K,75Y,75M,75Cを発光制御する。ヘッド制御部75K,75Y,75M,75Cは、露光ヘッド3K,3Y,3M,3Cから感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に光を照射し、静電潜像を形成する。
感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に形成された静電潜像は、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cに付着したトナーによって現像され、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面にトナー像が形成される。感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの回転により、トナー像が搬送ベルト18の表面に接近すると、転写電圧制御部79K,79Y,79M,79Cが転写ローラ10K,10Y,10M,10Cに転写電圧を印加する。これにより、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に形成されたトナー像が、搬送ベルト18上の記録媒体41に転写される。
感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面のトナーのうち、記録媒体41に転写されなかったトナーは、クリーニングブレード11K,11Y,11M,11Cによって掻き取られる。
このように、画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cで形成された各色のトナー像が記録媒体41に順次転写され、互いに重ね合される。各色のトナー像が転写された記録媒体41は、搬送ベルト18によってさらに搬送され、定着装置50に到達する。
定着装置50では、記録媒体41は定着ローラ19と定着バックアップローラ20との間のニップ部に導入される。記録媒体41は、定着ローラ19と定着バックアップローラ20との間のニップ部で加圧および加熱され、トナー像が記録媒体41に定着される。
トナー像が定着した記録媒体41は、排出ローラ群48,49より、画像形成装置100の外部に排出され、スタッカ部103上に積載される。これにより、記録媒体41へのカラー画像の形成が完了する。
<クリーニングブレードの作用>
上記のように、クリーニングブレード11(11K,11Y,11M,11C)は、感光体ドラム4(4K,4Y,4M,4C)の表面に当接し、感光体ドラム4の表面に付着した転写残トナーを掻き取る。
図5には、クリーニングブレード11と感光体ドラム4との接触部で生じる、スティック−スリップ運動を説明するための模式図である。図5では、説明の便宜上、感光体ドラム4の表面を水平面で表す。
上述したように、クリーニングブレード11は、その角部110が感光体ドラム4の表面に押し当てられている。図5(A)に示すように、クリーニングブレード11が感光体ドラム4の表面と接触する部分には、感光体ドラム4の表面に沿ったブレードニップ111が形成される。
感光体ドラム4が回転し、感光体ドラム4の表面が矢印Rで示す方向に移動すると、ブレードニップ111は図5(B)に示すように変形し、感光体ドラム4の表面の移動方向に引き伸ばされる。ブレードニップ111が引き伸ばされるにつれて、クリーニングブレード11の弾性力が大きくなる。そして、クリーニングブレード11と感光体ドラム4の表面との間の静止摩擦力と、クリーニングブレード11の弾性力とが釣り合った時点で、ブレードニップ111が感光体ドラム4の表面に対して滑る。動摩擦係数は静止摩擦係数より小さいため、ブレードニップ111は感光体ドラム4の表面上を滑りながら、図3(C)に示すように、元の位置に戻る。
クリーニングブレード11は、このように、感光体ドラム4の表面の移動方向に変形したのち、弾性力(復元力)により元の形状に復帰するという動作(スティック−スリップ運動)を繰り返すことによって、感光体ドラム4の表面に付着したトナーTを掻き落とす。従って、クリーニングブレード11のクリーニング性能は、スティック−スリップ特性に左右される。
ここで、近年の画像形成装置では、高画質化および高速化を目的として、トナーの小粒径化および低融点化が進んでいる。小粒径で低融点のトナーは、外添剤(シリカ微粒子、帯電制御剤等)を多く含む傾向がある。例えば、トナーを短時間で帯電させるためには、トナー帯電を安定化させるために、トナーに含まれる帯電制御剤の量を多くする必要があるためである。このように外添剤の量が増加すると、クリーニングブレード11と感光体ドラム4の表面との間を外添剤がすり抜け、帯電ローラ5の表面に付着して、画像形成に影響を与える可能性がある。
また、画像形成装置100は、低温・低湿環境から高温・高湿環境まで、あらゆる環境下での使用を考慮する必要がある。クリーニングブレード11はウレタンゴム等で形成されているため、使用温度によってゴム特性が変化し、一般的なオフィス環境では外添剤のすり抜けが発生しなくても、高温・高湿環境では外添剤のすり抜けが発生する可能性がある。
本実施の形態では、外添剤のすり抜けを抑制するため、クリーニングブレード11の適切なスティック−スリップ運動を生じさせるようにしている。
ここで、再び図5(A)〜(C)を参照して説明すると、図5(A)において、感光体ドラム4の表面に付着しているトナーT等(トナーTから遊離した外添剤、および紙粉も含む)は、クリーニングブレード11によって堰き止められ、ブレードニップ111の近傍に静止領域(トナーTの場合、トナー溜まり)を形成する。
図5(A)から図5(B)に至る過程、すなわちスティック運動において、ブレードニップ111および静止領域に存在するトナーT等は、感光体ドラム4の表面と共に移動する。
図5(B)から図5(C)に至る過程、すなわちスリップ運動において、ブレードニップ111および静止領域に存在するトナーT等は、クリーニングブレード11の弾性力によって、感光体ドラム4の表面の移動方向とは逆方向に押し戻される。このとき、クリーニングブレード11に弾かれるようにして、トナーT等が感光体ドラム4の表面から掻き取られる。
一方、このスティック−スリップ運動では、静止領域において、トナーTがクリーニングブレード11と感光体ドラム4との間で操り返し摩擦を受ける。この摩擦により、トナーTから外添剤が剥離(離脱)する可能性がある。
特に、上述したように外添剤を多く含むトナーを用いた場合、トナーから剥離する外添剤の量も多くなるため、クリーニングブレード11と感光体ドラム4との間(ブレードニップ111および静止領域)に到達する外添剤の量も増加する。その結果、外添剤のすり抜けがさらに生じやすくなる。
そこで、本実施の形態では、クリーニングブレード11のスティック−スリップ運動を制御することで外添剤のすり抜けを防止するために、クリーニングブレード11の損失弾性率E”(Eダブルプライム)を制御する。損失弾性率とは、力学的エネルギーの損失を表し、一般的には試料の柔軟性を示す指標である。
<実験方法および実験結果>
まず、クリーニングブレード11の損失弾性率E”を変え、外添剤のすり抜けの発生状態の変化を調べる実験を行った。ここでは、損失弾性率E”の異なる8種類のクリーニングブレード11を作成した。クリーニングブレード11の損失弾性率E”は、クリーニングブレード11の作成工程において、ウレタンゴムの加硫処理を行う際の湿度(環境湿度)を調整することによって調整した。加硫処理時の湿度が低いほど損失弾性率E”が大きくなり、湿度が高いほど損失弾性率E”が小さくなる。
クリーニングブレード11の損失弾性率E”は、日立ハイテクノロジーズ株式会社製の
「粘弾性測定装置DMS6100」を用いて測定した。測定は、温度100℃、周波数10Hzで行った。また、昇温速度は2℃/minとした。なお、損失弾性率クリーニングブレード11の損失弾性率E”は、−30℃から+150℃の温度範囲で測定することができるが、ここでは温度100℃での測定値を使用した。
なお、損失弾性率E”の温度100℃での測定値を使用したのは、損失弾性率E”の温度依存性により、常温よりも高温で外添剤のすり抜けが発生しやすいためである。また、粘弾性物質の応力緩和挙動は、歪を与えた瞬間から緩やかに進行し、終了に至るまで長時間を要する。動的粘弾性の測定に関しては、時間温度保存則と言われる関係があり、長時間かけて測定する粘性と、高温下で測定する粘性は同じになる。そのため、温度100℃での測定値を使用することにより、長時間の応力緩和挙動を考慮に入れた動的粘弾性の測定を行うことができる。
このようにして作成した8種類のクリーニングブレード11を、画像形成装置100に取り付けてそれぞれ印刷実験を行った。印刷実験では、画像形成装置100を温度28℃、相対湿度80%の環境に12時間放置した後、同じ環境で、レターサイズの印刷用紙の両面に、デューティ比が20%の印刷パターンを連続して72,000面(36,000枚)印刷した。
画像形成装置100としては、株式会社沖データ製の「モノクロプリンタB731」を用いた。印刷実験で用いたモノクロプリンタは、図1に示した画像形成装置100の4つの画像形成ユニット1K,1Y,1M,1Cのうち、1つ(画像形成ユニット1)のみを有するものである。
また、クリーニングブレード11の感光体ドラム4に対するクリーニング角度θ(図3(A))は10°とし、押圧力(線圧)Wは12gf/cmとした。感光体ドラム4のビッカース硬度(後述)は、8N/mmとした。また、帯電電圧は−950V、現像電圧は−200V、供給電圧は−300V、転写電圧は+2000Vとした。なお、これらの電圧は印刷実験を行った際の電圧であり、本実施の形態の画像形成装置の印刷動作における印加電圧はこれらに限定されない。以下の実験についても同様である。
そして、72,000面の連続印刷が完了したのち、プリンタの画像形成ユニット1の帯電ローラ5の表面を目視観察し、外添剤の付着の有無を判断した。帯電ローラ5の表面は黒いため、外添剤が付着している場合には、表面が白くぼやけて見える。
温度100℃、周波数10Hzでのクリーニングブレード11の損失弾性率E”と、帯電ローラ5の表面における外添剤の付着の有無との関係を、表1に示す。また、表1の結果を、図6のグラフにも示す。図6では、横軸は損失弾性率E”(Pa)を示し、縦軸は外添剤の付着の有無を示す。表1および図6では、帯電ローラ5の表面に外添剤の付着が観察された場合を×とし、観察されなかった場合を○とした。
Figure 2015219367
表1および図6より、温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率E”が3.00×10Pa以上の場合には、帯電ローラ5の表面における外添剤の付着が生じない(すなわち、外添剤のすり抜けが抑制されている)ことが分かる。
このように、クリーニングブレード11の損失弾性率E”を大きくすることによって外添剤のすり抜けを抑制できる理由は、次のように考えられる。図5(A)および(B)に示したように、感光体ドラム4の表面の移動に伴うクリーニングブレード11の変位量を、スティック−スリップ距離Lとする。このスティック−スリップ距離Lは、マクスウェルモデルにより、以下の式(1)で表すことができる。
Figure 2015219367
ここで、μは静止摩擦係数を表し、μは動摩擦係数を表し、μσは動摩擦力とバネ力とが釣り合ったときの摩擦力の増分の摩擦係数を表している。また、Wは荷重を表し、Eは複素弾性率を表している。νは感光体ドラム4の周速を表し、τは緩和時間を表している。
また、損失弾性率E”は、粘性成分であり、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 2015219367
ここで、ωは振動数を表し、η’は動的粘性率を表している。損失弾性率E”は粘性成分であり、式(2)に示すように動的粘性率の関数である。
また、緩和時間τは、以下の式(3)で表すことができる。
Figure 2015219367
ここで、ηは粘性率であり、Eは弾性率である。
式(3)は、緩和時間τが長いほど、粘弾性特性において弾性よりも粘性の寄与が大きくなることを意味する。すなわち、緩和時間τが長いほど、弾性よりも粘性の寄与が大きくなり、従って式(2)に示すように動的粘性率の関数である損失弾性率E”が大きくなると考えられる。言い換えると、損失弾性率E”が大きいほど緩和時間τが長く、損失弾性率E”が小さいほど緩和時間τが短くなる関係にあると考えられる。
そのため、式(1)より、損失弾性率E”が大きい(従って緩和時間τが長い)ほど、スティック−スリップ距離Lが長くなると考えることができる。スティック−スリップ距離Lが長いほど、クリーニングブレード11のスティック−スリップ運動の周期(振動周期)が長くなる。
スティック−スリップ運動の周期(振動周期)が短いと、クリーニングブレード11と感光体ドラム4の表面との間に微小な隙間が生じやすくなり、外添剤のすり抜けが発生しやすい。これに対し、上記のように(損失弾性率E”を大きくすることで)スティック−スリップ距離Lを長くすると、クリーニングブレード11と感光体ドラム4の表面との間に微小な隙間が生じにくくなり、単位時間当たりの外添剤のすり抜けの発生確率を抑制することができる。これにより、表1および図6に示したように、損失弾性率E”を大きくすることで外添剤のすり抜けの発生を抑制できたと考えられる。
一方、損失弾性率E”が2.61×10Paを超えると、スティック−スリップ距離Lが長くなる結果、スティック−スリップ運動が生じにくくなる。そのため、図5(C)を参照して説明したクリーニングブレード11のスリップ運動によりトナーTを弾いて掻き取る効果が低下し、クリーニング性能が低下する。また、クリーニングブレード11の損失弾性率E”は、上述したようにウレタンゴムの加硫処理時の湿度によって調整しているが、湿度を低下させることによる調整には限界があり、損失弾性率E”が2.61×10Paを超えるクリーニングブレード11の作成は難しい。
以上から、本実施の形態では、温度100℃、周波数10Hzでのクリーニングブレード11の損失弾性率E”を3.00×10Pa〜2.61×10Paの範囲とすることにより、トナーの外添剤のすり抜け(これによる帯電ローラ5への付着)を抑制し、画像品質を向上するという効果を達成している。
次に、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度を変え、外添剤のすり抜けの発生状態の変化を調べる実験を行った。ここでは、表面のビッカース硬度の異なる6種類の感光体ドラム4を作成した。感光体ドラム4の表面のビッカース硬度は、感光体ドラム4の最も外周側の層(すなわち電荷輸送層)を浸漬処理によって形成する際の乾燥時間を調整することにより調整した。
ビッカース硬度は、微小硬度計「Nano Indenter G200」(Agilent Technologies社製)を用い、感光体ドラム4の表面に圧子(インデンタ)を押し当てて測定した。測定環境は、温度25度、相対湿度50%とした。
このようにして作成した6種類の感光体ドラム4を、画像形成装置100に取り付けてそれぞれ印刷実験を行った。印刷実験では、画像形成装置100を温度28℃、相対湿度80%の環境に12時間放置した後、同じ環境で、レターサイズの印刷用紙の両面に、デューティ比が20%の印刷パターンを連続して72,000面(36,000枚)印刷した。
画像形成装置100としては、株式会社沖データ製の「モノクロプリンタB731」を用いた。クリーニングブレード11の感光体ドラム4に対するクリーニング角度θは10°とし、押圧力(線圧)Wは12gf/cmとした。また、クリーニングブレード11は、温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率E”が1.85×10Paであるものを用いた。
なお、クリーニングブレード11の損失弾性率E”の好ましい範囲は3.00×10Pa〜2.61×10Paであるが、損失弾性率E”が小さいほど外添剤すり抜けが生じやすくなることを考慮し、より厳しい条件で実験を行うために、上記好ましい範囲よりも損失弾性率E”の小さいクリーニングブレード11を用いることとした。
そして、72,000面の連続印刷が完了したのち、プリンタの画像形成ユニット1の帯電ローラ5の表面を目視観察し、外添剤の付着の程度を判断した。
外添剤の付着の程度については、帯電ローラ5の表面に外添剤の付着が全く観察されない場合を◎とし、帯電ローラ5の表面に外添剤の付着が観察されるが印刷画像に現れない場合を○とした。また、帯電ローラ5の表面に外添剤の付着が観察され、且つ印刷画像にも現れる場合を×とした。
感光体ドラム4のビッカース硬度と、帯電ローラ5の表面における外添剤の付着の程度との関係を、表2に示す。また、表2の結果を、図7のグラフにも示す。図7では、横軸はビッカース硬度(N/mm)を示し、縦軸は外添剤の付着の程度を示す。
Figure 2015219367
表2および図7の結果から、感光体ドラム4のビッカース硬度が20N/mm以上の場合には、帯電ローラ5の表面の外添剤の付着が生じない(すなわち、外添剤のすり抜けが抑制されている)ことが分かる。
感光体ドラム4の表面のビッカース硬度が高いほど外添剤のすり抜けを抑制できる理由は、次のように考えられる。すなわち、ビッカース硬度が低い場合には、感光体ドラム4の表面に凹部が形成されやすく、その凹部に、現像ローラ6から感光体ドラム4の表面に転写されたトナーの外添剤が入り込みやすい。凹部に入り込んだ外添剤は、記録媒体41に転写されずに感光体ドラム4の表面に残り、感光体ドラム4の回転に伴ってクリーニングブレード11の近傍に到達する。その結果、クリーニングブレード11のブレードニップ111および静止領域の外添剤の量が増加し、外添剤のすり抜けが生じやすくなる。これに対し、ビッカース硬度が高い場合には、感光体ドラム4の表面に凹部が形成されにくいため、感光体ドラム4の表面に残る外添剤の量が少なく、従って外添剤のすり抜けが生じにくくなると考えられる。
以上から、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度を20N/mm以上とすることにより、より効果的にトナーの外添剤のすり抜けを抑制することができる。
次に、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度を変え、膜削れ量の変化を調べる実験を行った。ここでは、6種類の感光体ドラム4を作成し、同じ条件で印刷実験(72,000面の連続印刷)を行った。そして、感光体ドラム4の連続印刷前の外径(30.00mm)と連続印刷後の外径とをレーザ測長器により測定し、両者の差を2で除算することにより、感光層の膜厚の減少量(膜削れ量と称する)を求めた。なお、膜削れ量は、感光体ドラム4の軸方向の数か所で測定し、そのうちの最大値を採った。
感光体ドラム4のビッカース硬度と膜削れ量との関係を、表3に示す。また、表3の結果を、図8のグラフにも示す。図8では、横軸はビッカース硬度(N/mm)を示し、縦軸は膜削れ量(μm)を示す。なお、膜削れ量は、72,000面の連続印刷の開始前と終了後に膜厚を測定し、感光体ドラム4の外径の減少量から10,000面当たりの膜削れ量を算出したものである。
Figure 2015219367
表3および図8の結果から、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度が高いほど、感光体ドラム4の表面の膜削れ量が増加することが分かる。
感光体ドラム4の表面のビッカース硬度が35N/mmを超えると、感光体ドラム4の表面が硬すぎることにより、膜削れ量が増加し、膜厚が薄くなることで感光体ドラム4の表面に帯電不良が生じて地汚れ(非印刷領域外にトナーが付着する現象)等の画像形成不良が生じる。そのため、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度は35N/mm以下であることが好ましい。
なお、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度を8N/mm未満にすることは、製造上難しいため、ここでは表面のビッカース硬度が8N/mm以上の感光体ドラム4について実験を行った。
このように、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度を8N/mm〜35N/mmの範囲とすることにより、地汚れ等の画像形成不良を抑制することができる。さらに、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度を20N/mm〜35N/mmの範囲とすることにより、感光体ドラム4の表面の凹凸を生じにくくし、外添剤のすり抜けを効果的に抑制することができる。
なお、本実施の形態に関する上記の各実験は、帯電電圧を−950V、現像電圧を−200V、供給電圧を−300V、転写電圧を+2000Vとして行ったが、例えば、帯電電圧が−400V〜−1200V、現像電圧が−50V〜−300V、供給電圧が−2000〜−400V、転写電圧が+1500〜+2500Vの範囲であれば、同様の効果が得られる。
<第1の実施の形態の効果>
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態では、温度100℃、周波数10Hzでのクリーニングブレード11の損失弾性率E”を3.00×10Pa〜2.61×10Paの範囲とすることより、トナー(現像剤)の外添剤のすり抜けを抑制し、良好な画像を形成することができる。
加えて、感光体ドラム4の表面のビッカース硬度を8N/mm〜35N/mmの範囲とすることにより、地汚れ等の画像形成不良を抑制することができ、さらに、20N/mm〜35N/mmの範囲とすることにより、外添剤のすり抜けを効果的に抑制することができる。
第2の実施の形態.
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態における画像形成装置100および画像形成ユニット1の構成は、第1の実施の形態(図1,2)と同様である。
上述した第1の実施の形態では、温度100℃、周波数10Hzでのクリーニングブレード11の損失弾性率E”の範囲を規定することで外添剤のすり抜けを抑制し、さらに感光体ドラム4の表面のビッカース硬度の好ましい範囲を規定したが、本実施の形態では、さらに、感光体ドラム4の表面自由エネルギーの好ましい範囲を規定することで画像品質の向上を図っている。
表面自由エネルギーとは、表面を作成するのに要した仕事量である。固体の表面は分子間結合が切断された状態となっているため、分子間接合の切断に必要なエネルギーは表面に蓄積されている。物質間では、分子が分子間力により互いに引き合って凝縮しようとするため、感光体ドラム4とトナーTまたは外添剤とは互いに引き合う。従って、感光体ドラム4の表面自由エネルギーが高いほど、表面に付着した粒子の付着力が強くなり、その結果、外添剤によるクリーニングブレードのすり抜けを規制することが難しくなる。
まず、感光体ドラム4の表面自由エネルギーを変え、印刷濃度の変化を調べる実験を行った。ここでは、表面自由エネルギーの異なる10種類の感光体ドラム4を作成した。表面自由エネルギーは、感光体ドラム4の最も外周側の層(電荷輸送層)を浸漬処理によって形成する際の乾燥時間を調整することにより調整した。
表面自由エネルギーは、Zisman法によって算出した。ここでは、表面張力が既知の3種類の溶媒として、水(HO)、ポリエチレングリコール(PEG)200およびノルマルドデカンを用いた。各媒体を感光体ドラム4の表面に滴下し、それぞれの接触角αを測定した。各溶媒の表面張力をX軸にとり、cosαをY軸にとり、各溶媒に対応する3つの点から得られる直線がY=1(α=0)と交わるときのX軸の値から、表面自由エネルギー(mN/m)を求めた。測定環境は、温度22℃、相対湿度50%とした。
このようにして作成した10種類の感光体ドラム4を、画像形成装置100に取り付けてそれぞれ印刷実験を行った。印刷実験では、画像形成装置100を温度28℃、相対湿度80%の環境に12時間放置した後、同じ環境で、レターサイズの印刷用紙の両面に、濃度100%のベタ画像を連続して72,000面(36,000枚)印刷した。印刷実験では、帯電電圧は−950V、現像電圧は−200V、供給電圧は−300V、転写電圧は+2000Vとした。
画像形成装置100としては、株式会社沖データ製の「モノクロプリンタB731」を用いた。クリーニングブレード11は、温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率E”が1.85×10Paであるものを用いた。
そして、最初に印刷した印刷パターン(ベタ画像)の濃度、すなわちO.D.(Optical Density)値を、分光濃度計「X−Rite」(X−Rite社製)により測定した。
感光体ドラム4の表面自由エネルギーと、濃度(O.D.値)との関係を、以下の表4に示す。また、表4の結果を、図9のグラフにも示す。図9では、横軸は表面自由エネルギー(mN/m)を示し、縦軸は濃度(O.D.値)を示す。
Figure 2015219367
表4および図9の結果から、感光体ドラム4の表面自由エネルギーが高いほど、高い濃度が得られていることが分かる。
なお、表面自由エネルギーが8mN/m未満の感光体ドラム4を用いると、トナーの感光体への付着力が弱くなり、印刷濃度が低くなって印刷画像にカスレが生じる。そのため、表面自由エネルギーが8mN/m未満の感光体ドラム4については実験を行っていない。また、表面自由エネルギーが50mN/mを超える感光体ドラム4を用いると、トナーの感光体ドラム4の表面への付着力が強くなりすぎ、地汚れ(非印刷領域外にトナーが付着する現象)が生じる。そのため、表面自由エネルギーが50mN/mを超える感光体ドラム4については実験を行っていない。
これに対し、表面自由エネルギーが8mN/m〜50mN/mの感光体ドラム4を用いた場合には、カスレや地汚れは見られない。
次に、感光体ドラム4の表面自由エネルギーを変え、外添剤のすり抜けの発生状態の変化を調べる実験を行った。上記のように表面自由エネルギーの異なる10種類の感光体ドラム4を、画像形成装置100に取り付けてそれぞれ印刷実験を行った。印刷実験では、画像形成装置100を温度28℃、相対湿度80%の環境に12時間放置した後、同じ環境で、レターサイズの印刷用紙の両面に、デューティ比が20%の印刷パターンを連続して72,000面(36,000枚)印刷した。
画像形成装置100としては、株式会社沖データ製の「モノクロプリンタB731」を用いた。クリーニングブレード11の感光体ドラム4に対するクリーニング角度θは10°とし、押圧力(線圧)Wは12gf/cmとした。クリーニングブレード11は、温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率E”が1.85×10Paであるものを用いた。帯電電圧は−950V、現像電圧は−200V、供給電圧は−300V、転写電圧は+2000Vとした。なお、これらの電圧は印刷実験を行った際の電圧であり、本実施の形態の画像形成装置の印刷動作における電圧はこれらに限定されない。
そして、72,000面の連続印刷が完了したのち、プリンタの画像形成ユニット1の帯電ローラ5の表面を目視観察し、外添剤の付着の程度を判断した。
外添剤の付着の程度については、帯電ローラ5の表面に外添剤の付着が全く観察されない場合を◎とし、帯電ローラ5の表面に外添剤の付着が観察されるが印刷画像に現れない場合を○とした。また、帯電ローラ5の表面に外添剤の付着が観察され、且つ印刷画像にも現れる場合を×とした。
感光体ドラム4の表面自由エネルギーと、帯電ローラ5の表面における外添剤の付着の程度との関係を、表5に示す。また、表5の結果を、図10のグラフにも示す。図10では、横軸は表面自由エネルギー(mN/m)を示し、縦軸は外添剤の付着の程度を示す。
Figure 2015219367
表5および図10から、感光体ドラム4の表面自由エネルギーが12mN/mを超えると、外添剤のすり抜けが発生していることが分かる。
表4および表5(図9および図10)の結果を合わせると、感光体ドラム4の表面自由エネルギーの最も好ましい範囲は、8mN/m〜28mN/mであることが分かる。
次に、感光体ドラム4の表面自由エネルギーを一定とし、クリーニングブレード11の損失弾性率E”と外添剤のすり抜けの発生状態との関係を調べる実験を行った。
ここでは、第1の実施の形態で説明したように、損失弾性率E”の異なる8種類のクリーニングブレード11を作成した。損失弾性率E”の調整方法および測定方法は、第1の実施の形態で説明したとおりである。このようにして作成した8種類のクリーニングブレード11を、画像形成装置100に取り付けてそれぞれ印刷実験を行った。印刷実験では、画像形成装置100を温度28℃、相対湿度80%の環境に12時間放置した後、同環境で、レターサイズの印刷用紙の両面に、デューティ比が20%の印刷パターンを連続して72,000面(36,000枚)印刷した。
画像形成装置100としては、株式会社沖データ製の「モノクロプリンタB731」を用いた。クリーニングブレード11の感光体ドラム4に対するクリーニング角度θ(図3)は10°とし、押圧力(線圧)Wは12gf/cmとした。また、帯電電圧は−950V、現像電圧は−200V、供給電圧は−300V、転写電圧は+2000Vとした。感光体ドラム4の表面自由エネルギーは50N/mとした。また、感光体ドラム4のビッカース硬度は8N/mmとした。
そして、72,000面の連続印刷が完了したのち、プリンタの画像形成ユニット1の帯電ローラ5の表面を目視観察し、外添剤の付着の有無を判断した。
温度100℃、周波数10Hzでのクリーニングブレード11の損失弾性率E”と、帯電ローラ5の表面の外添剤の付着の有無の観察結果を、以下の表6に示す。また、表6の結果を、図11の対数グラフにも示す。なお、図11では、横軸は損失弾性率E”(Pa)を示し、縦軸は外添剤の付着の有無を示す。
Figure 2015219367
表6および図11より、温度100℃、周波数10Hzでのクリーニングブレード11の損失弾性率E”が3.00×10Pa以上であれば、帯電ローラ5の表面の外添剤の付着が生じない(すなわち、外添剤のすり抜けが抑制されている)ことが分かる。
これは、第1の実施の形態でも説明したように、クリーニングブレード11の損失弾性率E”を大きくすることで、スティック−スリップ距離Lが長くなり、その結果、スティック−スリップ運動の周期が長くなって、外添剤のすり抜けの発生確率を抑制できたためと考えられる。
なお、本実施の形態に関する上記の各実験は、帯電電圧を−950V、現像電圧を−200V、供給電圧を−300V、転写電圧を+2000Vとして行ったが、例えば、帯電電圧が−400V〜−1200V、現像電圧が−50V〜−300V、供給電圧が−2000〜−400V、転写電圧が+1500〜+2500Vの範囲であれば、同様の効果が得られる。
<第2の実施の形態の効果>
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態では、温度100℃、周波数10Hzでのクリーニングブレード11の損失弾性率E”を3.00×10Pa〜2.61×10Paの範囲とすると共に、感光体ドラム4の表面自由エネルギーを8mN/m〜50mN/mの範囲とすることにより、カスレや地汚れ等の画像形成不良を抑制することができる。
さらに、感光体ドラム4の表面自由エネルギーを8mN/m〜28mN/mの範囲とすることにより、より効果的に外添剤のすり抜けを抑制することができる。
上記の第1および第2の実施の形態では、画像形成装置の例としてカラープリンタについて説明したが、本発明はカラープリンタに限定されるものではない。本発明は、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ、MFP(MultiFunction Peripheral)等、電子写真方式を用いて媒体に画像を形成する画像形成装置に適用することができる。
1(1K,1Y,1M,1C) 画像形成ユニット、 3(3K,3Y,3M,3C) 露光ヘッド(露光装置)、 4(4K,4Y,4M,4C) 感光体ドラム(像担持体)、 5(5K,5Y,5M,5C) 帯電ローラ(帯電部材)、 6(6K,6Y,6M,6C) 現像ローラ(現像剤担持体)、 9(9K,9Y,9M,9C) 供給ローラ(供給部材)、 10(10K,10Y,10M,10C) 転写ローラ(転写部材)、 11(11K,11Y,11M,11C) クリーニングブレード、 18 搬送ベルト、 41 記録媒体、 42 媒体搬送路、 43 給紙カセット(媒体収容部)、 50 定着装置、 100 画像形成装置、 110 角部、 111 ブレードニップ。

Claims (9)

  1. 像担持体の表面に当接し、前記像担持体の表面の現像剤を除去するクリーニングブレードであって、
    温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率が、3.0×10Pa〜2.61×10Paの範囲にある弾性体で形成されていること
    を特徴とするクリーニングブレード。
  2. 像担持体と、
    前記像担持体の表面に当接し、前記像担持体の表面の現像剤を除去するクリーニングブレードと
    を備え、
    前記クリーニングブレードが、
    温度100℃、周波数10Hzでの損失弾性率が、3.0×10Pa〜2.61×10Paの範囲にある弾性体で形成されていること
    を特徴とする画像形成装置。
  3. 前記現像剤が、樹脂および着色剤を含む母粒子と、前記母粒子に添加された外添剤とを有する非磁性一成分現像剤であって、
    前記外添剤の平均粒径が30nm〜110nmの範囲にあり、
    前記母粒子100重量部に対する前記外添剤の添加量が3.0重量部〜10.0重量部の範囲にあること
    を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記像担持体の表面のビッカース硬度が、8N/mm〜35N/mmの範囲にあることを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体の表面のビッカース硬度が、20N/mm〜35N/mmの範囲にあることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記像担持体の表面自由エネルギーが、8mN/m〜50mN/mの範囲にあることを特徴とする請求項2から5までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記像担持体の表面自由エネルギーが、8mN/m〜28mN/m以下の範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記クリーニングブレードは、その母線方向と前記像担持体の表面の接線方向とのなす角から、前記クリーニングブレードの変位角を引いたクリーニング角度が10°〜15°の範囲となるように配置されていることを特徴とする請求項2から7までのいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記クリーニングブレードは、前記像担持体の表面に、12gf/cm〜24gf/cmの範囲の線圧で押し当てられていることを特徴とする請求項2から8までのいずれか1項に記載の画像形成装置。




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