JP2015217434A - 二相ステンレス鋼溶接部の耐食性改善方法 - Google Patents

二相ステンレス鋼溶接部の耐食性改善方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二相ステンレス鋼を溶接して形成された溶接熱影響部の中で、最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された領域の耐食性を回復し、腐食環境下で優れた耐食性を有する溶接継手を提供する。【解決手段】化学組成として、質量%で、Cr:20%以上、N:0.1%以上を含有し、かつ、ミクロ組織が、フェライトとオーステナイトの二相である二相ステンレス鋼材の溶接継手の溶融境界線上に沿って、円筒状の回転部材を、0.5〜2tonの押付荷重で垂直に押し付けながら、回転速度100〜400rpmの範囲で回転させ、摩擦熱により熱処理を施すことを特徴とする二相ステンレス鋼溶接熱影響部の耐食性改善方法。【選択図】図4

Description

本発明は、船舶、海洋構造物、橋梁、海水ポンプ、海水淡水化装置などの耐海水性、耐海塩粒子性が要求される環境下で使用される溶接構造物、及び、化学プラント、食品製造プラントなどの耐塩化物性が要求される環境下で使用される溶接構造物の組立に用いられる二相ステンレス鋼の溶接方法に関し、腐食環境下での溶接熱影響部の耐食性を鋼材と同等以上とする二相ステンレス鋼溶接部の耐食性改善方法に関するものである。
二相ステンレス鋼は、Cr、Ni、Mo、Nを主要元素とし、フェライトとオーステナイトの相比率が、約50体積%となるように調整して、強度、及び、耐食性を確保したステンレス鋼である。近年、Ni、及び、Moの高騰により、二相ステンレス鋼として、Ni量、及び、Mo量を極力低減した廉価型二相ステンレス鋼が開発されている(例えば、特許文献1)。この廉価型二相ステンレス鋼は、ステンレス鋼の主流であるオーステナイト系ステンレス鋼と同等の特性を有しつつ、合金コストが低く、かつ価格変動が少ないステンレス鋼として注目を浴びている。
また、船舶、海洋構造物、橋梁、海水ポンプ、海水淡水化装置などの耐海水性、耐海塩粒子性、及び、種々の化学プラント、食品製造プラントなどの耐塩化物性が要求される苛酷な腐食環境に耐えられる耐食材料として、これら二相ステンレス鋼の需要が増加しつつある。
ところで、これら二相ステンレス鋼を溶接施工して鋼構造物を建造する場合、その多くが、耐食性維持の観点から溶接後の後熱処理は施さず、溶接のままで使用される。特に、溶接金属は凝固のままで使用されるため、同組成の鋼材に比べてフェライト量が多くなり、耐食性が低下することが知られている。これを回避するために、二相ステンレス鋼の溶接では、Ni量を増加させた溶接材料が一般的に使用され、また、溶接金属の結晶粒を微細化させて靭性、延性、耐食性を向上させた溶接材料も開発されている(特許文献2参照)。
一方、鋼材のうち溶接時に高温に加熱された領域である溶接熱影響部については、鋼材と同組成のままであるが、溶接熱履歴によってミクロ組織が変化し、耐食性が低下する。
溶接時に、最高到達温度が約1100℃以下程度に加熱された領域のミクロ組織は、鋼材のミクロ組織とほとんど変化はないが、フェライトとフェライトの粒界にフィルム状のクロム窒化物が析出して、耐食性が低下する場合がある。この温度に加熱される溶接熱影響部の耐食性の改善には、Ni、Nなどの合金元素量を調整して窒化物析出温度を低下させることが有効であるとの報告がある(特許文献3参照)。
それに対して、溶接時に、最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された領域は、一旦フェライト単相となった後に、冷却される。すなわち、この領域のミクロ組織は、冷却過程でフェライト粒界に針状のオーステナイトが析出して、フェライトとオーステナイトの二相組織となるが、溶接時の冷却速度が比較的大きいため、オーステナイトの析出が抑制される。
したがって、このように形成された二相組織は、鋼材のミクロ組織とは大きく異なり、フェライト粒が粗大化するとともに、フェライト量が極めて多くなる。また、炭素や窒素はオーステナイト中での固溶度は大きいが、フェライト中での固溶度は極めて小さくなるため、溶接熱影響部の中でフェライト量が多くなった最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された領域では、固溶しきれなくなった炭素や窒素がクロム炭窒化物として、フェライト粒内に微細析出する。このように微細析出したクロム炭窒化物の周囲ではクロム欠乏層が形成され、耐食性が低下する。
これを改善する方法として、特許文献4又は5には、溶接後に加熱設備において溶体化熱処理を施すことが開示されている。しかしながら、これらの方法は、大型溶接構造物に対して有効な方法ではなく、溶接施工効率も悪く、コスト面からも困難である。
このような加熱設備を用いることなく、溶接熱影響部に熱処理を施す方法として、テンパービード法が知られている(特許文献6、7参照)。テンパービード法は、炭素鋼を補修溶接した際に形成される硬化部を回復する方法である。この方法は、対象物表面に所定の溶接ワイヤを用いて初層を溶接した後、溶接電流を増大するなどして再度その初層上に複数(4〜6層)の残層を重ねて溶接し、この残層溶接からの溶接熱によって、硬化部を焼き戻すことで、鋼材中に発生した硬化部を除去して補修部位を強化したものである。
また、金属表面の耐食性を付与する方法として、摩擦撹拌接合技術を応用し、高耐食の部材(ツール)を回転させながら金属表面に押しつけて、このツールを摩擦熱で塑性流動させて金属表面上に肉盛りする方法(特許文献8参照)、及び、金属表面を摩擦熱で塑性流動させて、さらに撹拌して結晶粒を微細化する方法(特許文献9参照)などが報告されている。
国際公開第2002/027056号 特許第4531118号公報 特開2012−197509号公報 特開昭59−229414号公報 特開昭60−238423号公報 特開2000−271742号公報 特開2012−115886号公報 特開2009−028756号公報 特開2012−035295号公報
しかしながら、これらの溶接熱影響部の耐食性の改善方法は、溶接施工効率が低く、また、腐食環境下における溶接熱影響部の耐食性をさらに改善することが必要であった。
本発明は、上記の従来技術の現状に鑑みて、二相ステンレス鋼を溶接して形成された溶接熱影響部の中でも、最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された領域の耐食性を回復し、腐食環境下で優れた耐食性を有する溶接継手が得られる二相ステンレス鋼溶接部の耐食性改善方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、二相ステンレス鋼を溶接して形成された溶接熱影響部のミクロ組織、耐食性を詳細に調査、検討した。その結果、各種二相ステンレス鋼溶接継手において、溶融境界線より一定の距離範囲の溶接熱影響部を再加熱することで、溶融境界線近傍の溶接熱影響部のミクロ組織が変化し、耐食性を改善できることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)化学組成として、質量%で、Cr:20%以上、N:0.1%以上を含有し、かつ、ミクロ組織が、フェライトとオーステナイトの二相である二相ステンレス鋼材の溶接継手の溶融境界線上に沿って、円筒状の回転部材を、0.5〜2tonの押付荷重で垂直に押し付けながら、回転速度100〜400rpmの範囲で回転させ、摩擦熱により熱処理を施すことを特徴とする二相ステンレス鋼溶接熱影響部の耐食性改善方法。
(2)前記摩擦熱により、700〜1000℃に再加熱して熱処理を施すことを特徴とする(1)に記載の二相ステンレス鋼溶接熱影響部の耐食性改善方法。
本発明によれば、二相ステンレス鋼を溶接して形成された溶接熱影響部の中でも、特に、最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された領域の耐食性を回復し、腐食環境下で溶接部の耐食性を大幅に改善させることができる。
本発明の溶接継手の模式的な断面を示す図である。 溶接熱影響部のフェライト量に及ぼす熱処理温度の影響を示す図である。 本発明の溶接継手熱影響部に対して実施される耐食性改善方法を示す図である。 溶接熱影響部のフェライト量に及ぼす回転部材の回転速度の影響を示す図である。 溶接熱影響部のフェライト量に及ぼす回転部材の押し付け荷重と回転速度の関係を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、以下「%」は、特に明記しない限り「質量%」を意味し、各相の相分率で使用する「体積%」と区別される。
まず、二相ステンレス鋼材について説明する。本発明の二相ステンレス鋼は、ミクロ組織と化学組成で限定されるが、下記のミクロ組織と化学組成を基本構成とし、必要に応じて、それ以外の合金元素も含有し、残部Fe及び不可避的不純物よりなるものである。
ミクロ組織は、1100℃以上の高温域でフェライト単相であるが、室温においてはフェライト及びオーステナイトの二相組織である。室温におけるフェライト量は、35〜70体積%である。
化学組成は、Crが20%以上、Nが0.1%以上である。
Crは、フェライト生成元素であり、二相ステンレス鋼の主要元素として耐食性の向上に寄与するが、その含有量が20%未満では十分な耐食性が得られないため、20%以上に限定する。好ましくは、22%以上、より好ましくは、25%以上である。上限は、特に限定しないが、32%程度で添加効果が飽和するので、32%以下が好ましい。
Nは、耐食性向上に有効であると同時に、強力なオーステナイト生成元素であり、特に拡散速度が大きく、再分配を起こしやすいため、オーステナイトの析出を促進するが、その含有量が0.1%未満では、十分な耐食性及びオーステナイト析出促進効果が得られないため、0.1%以上に限定する。好ましくは、0.15%以上、より好ましくは、0.2%以上である。上限は、特に限定しないが、0.28%程度で添加効果が飽和し、また、溶接時にブローホールが発生しやすくなるので、0.28%以下が好ましい。
次に、溶接継手について説明する。図1は、本発明の溶接継手の模式的な断面を示す図であり、突合わせ溶接の場合である。なお、この際の溶接方法は、TIG溶接、MIG溶接、MAG溶接、プラズマ溶接、サブマージ溶接、レーザー溶接などであり、特に溶接方法及び溶接材料を限定するものではない。
図1に示すように、二相ステンレス鋼材1を用いて、溶接継手を作製した場合、溶融境界線3の近傍の溶接熱影響部のハッチング領域、つまり、溶接熱履歴によって最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された溶接熱影響部4では、粗大なフェライト粒が形成される。そのフェライト粒界からオーステナイトが析出するが、そのオーステナイト量は少なく、逆に、フェライト量は約70体積%以上と多くなる。
そして、フェライト粒内には、微細な析出物が多数観察され、溶接熱影響部4は、溶接熱影響を受けない部位の鋼材とは全く異なったミクロ組織となる。これは、溶接熱影響部4が、溶接時に約1100℃以上の高温に加熱されて、一旦フェライト単相となった後に、冷却されたためであり、溶接時の冷却速度が比較的大きいため、フェライト粒界からのオーステナイトの析出が抑制されたのが原因である。
さらに、フェライト量が多くなるのは、固溶しきれなくなった炭素や窒素がクロム炭窒化物として、フェライト粒内に微細析出したためである。なお、このように溶接継手の溶接熱影響部において、最高到達温度が1100℃以上でフェライト量が約70体積%以上と多く、フェライト粒内に微細なクロム炭窒化物が析出して耐食性が低下する溶接熱影響部4は、溶接入熱量によっても変化するが、一般的な溶接継手を作製する溶接入熱範囲では、溶融境界線3より約1mm以内の領域となる。
すなわち、上述したように、約1100℃以上の高温に加熱された溶接熱影響部4における溶接のままの段階でのフェライトとオーステナイトの相分配は、溶接時の比較的大きい冷却速度ゆえに、熱力学的に非平衡な状態となっている。ところが、この非平衡な状態の組織を700〜1000℃程度で熱処理した場合、図2に示すように、フェライトとオーステナイトの相分配は、平衡状態に近づき、オーステナイトが再析出して、フェライト量が少なくなる。
さらに、Nを0.1%以上含有した二相ステンレス鋼では、Nの拡散速度が大きいため、Nの再分配が起こりやすく、容易にオーステナイトが析出し、フェライト量が鋼材と同等の35〜70体積%となる。一方、N含有量が0.1%未満含有した二相ステンレス鋼では、700〜1000℃で熱処理を行ってもフェライト量は、約70体積%と多いままである。このように、Nの含有量によってフェライト量の減少の程度が異なるため、上述したようにオーステナイトの析出促進効果を十分に発揮させるため、Nの含有量を0.1%以上に限定した。
しかしながら、Nの含有量が0.1%以上でも、700℃より低温の熱処理及び1000℃より高温の熱処理の場合は、フェライト量に変化は少なく、約70体積%以上のままである。これは、700℃より低温の熱処理の場合は、オーステナイトの析出が困難となり、また、1000℃より高温の熱処理の場合は、再度フェライト単相域まで加熱されて冷却されたためである。また、700〜1000℃程度の熱処理の場合は、オーステナイトが再析出するため、オーステナイト中に炭素や窒素が固溶して、フェライト粒内での炭素及び窒素量が減少し、フェライト粒内での微細クロム炭窒化物の析出が抑制される。
すなわち、二相ステンレス鋼材を用いて、図1に示すような溶接継手を作製した場合、溶融境界線3より約1mm以内の溶接熱影響部4の表面を700〜1000℃程度に再度加熱する。言い換えると、溶接熱履歴によって最高到達温度が、約1100℃以上の高温に加熱された領域で形成される、フェライト量が70体積%以上になった溶接熱影響部4の表面を700〜1000℃程度に再度加熱する。それによって、フェライト量は鋼材と同程度まで減少し、かつ、フェライト粒内での微細クロム炭窒化物の析出が抑制されて、耐食性が改善する。
したがって、二相ステンレス鋼溶接継手の溶接熱影響部4で耐食性が低下した表面近傍を、700〜1000℃程度に再加熱することによって、その部位の耐食性を改善させることができる。
次に、溶接熱影響部4の再加熱方法について説明する。溶接熱影響部4を再加熱する方法としては、溶接部を再度溶接して、その溶接熱を利用する上述したテンパービード法がある(特許文献6、7参照)。しかしながら、このテンパービード法で効果のある対象部位(溶接熱影響部の硬化域)と実施される加熱温度域の条件範囲と、本発明が目的とする溶接熱影響部4を700〜1000℃程度に加熱するという条件範囲とは異なる。そのため、溶接熱影響部4を再加熱する方法として、テンパービード法を本発明の上記条件範囲で適用することは困難である。
そこで本発明では、溶接熱影響部4を700〜1000℃程度に再加熱する方法として、摩擦熱を熱源とする方法を適用することとした。一方、このように溶接熱影響部4のミクロ組織の改質に対して、摩擦熱を利用する方法としては、上述した摩擦撹拌接合技術を応用する方法がある(特許文献9参照)。しかしながら、二相ステンレス鋼の摩擦撹拌接合では、塑性流動による撹拌によって、シグマ相などの金属間化合物の析出が懸念される(溶接学会誌、(2005)、Vol.74、p.138〜p.142)。そこで、本発明では、塑性流動を起こさずに、摩擦熱だけを利用することとした。
図3は、本発明の溶接継手熱影響部に対して実施される耐食性改善方法を示す図である。このように、溶接継手において、その溶融境界線3の近傍に円筒状の回転部材5を押しつけながら回転させ、溶接熱影響部4の表面のミクロ組織及び耐食性を調査した。
円筒状の回転部材5は、二相ステンレス鋼材よりも、高融点及び高硬度の材質からなり、工具鋼などの鉄鋼材料、タングステンカーバイドのような超硬材料、硼化窒素のようなセラミックス材料などが適している。
また、上述したように、溶接熱影響部のうち耐食性が低下した溶接熱影響部4は、溶融境界線3より1mm以内である。その溶接熱影響部4の耐食性を改善するためには、円筒状の回転部材5の中心を溶接継手表面の溶融境界線3に合わせれば、回転部材5の直径は2mm以上必要となる。すなわち、直径2mm以上の回転部材5の中心線を溶接継手表面の溶融境界線3に一致させ、二相ステンレス鋼材に垂直に押しつけながら回転させることによって、摩擦熱が発生し、溶接熱影響部4の表面、つまり、溶接熱履歴によって最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された領域の表面が再加熱される。
この摩擦熱によって、溶接熱影響部4が700〜1000℃程度に再加熱されると、フェライトとオーステナイトの相分配が、熱力学的平衡状態に近づき、オーステナイトが再析出して、フェライト量が少なくなり、耐食性が改善されることが見込まれる。
図4は、溶接熱影響部のフェライト量に及ぼす回転部材の回転速度の影響を示す図である。これは、溶接熱影響部4において、表面からの深さ方向のフェライト量の変化に及ぼす回転部材5の回転速度の関係である。なお、この時の回転部材5の押し付け荷重は、1tonであり、フェライト量は、溶接部断面を鏡面研磨し、水酸化ナトリウム溶液中で電解エッチングを行った後、深さ方法の光学顕微鏡観察により、画像解析を行うことによって測定した。
回転速度が50rpmの場合、溶接熱影響部4に組織変化は見られず、フェライト量は70体積%超のままである。これは、摩擦熱の発生が小さく、700〜1000℃まで加熱されないためである。回転速度が100rpm以上、400rpm以下の場合、溶接熱影響部4の表面のフェライト量は、35〜70体積%と少なくなっている。これは、摩擦熱によって、700〜1000℃まで加熱されたためである。
ただし、表面から深さ方向の距離が大きくなると、700〜1000℃まで加熱されなくなるため、フェライト量は70体積%超のままとなるが、回転速度が増加するにつれ、フェライト量の少なくなる領域は深くなっている。そのため、回転速度を、好ましくは、200rpm以上、より好ましくは、300rpm以上としてもよい。
一方、回転速度が450rpm以上の場合、溶接熱影響部4の表層付近は、フェライト量が70体積%以上のまま、もしくは、表面溶融が起こっている。これは、摩擦熱の発生が大きくなりすぎて、再度1100℃以上のフェライト単相域まで加熱されるため、又は、表面が融点以上に加熱されたためである。
したがって、溶接継手の溶接熱影響部4の表面近傍をオーステナイトが再析出する700〜1000℃程度に加熱し、フェライト量を鋼材と同程度まで減少させて、耐食性を改善するためには、回転部材5の回転速度を100rpm以上、400rpm以下とすることが、必要であることを見いだした。
次に、図5は、溶接熱影響部のフェライト量に及ぼす回転部材の押し付け荷重と回転速度の関係を示す図である。これは、溶接熱影響部4の表面において、フェライト量の変化に及ぼす回転部材5の押し付け荷重と回転速度の関係である。なお、この時の回転部材5の直径は5mmである。
押し付け荷重が0.5tonより小さい場合、回転速度に関係なく、溶接熱影響部4の表面に組織変化は見られず、フェライト量は70体積%超のままである。これは、摩擦熱の発生が小さく、700〜1000℃まで加熱されないためである。
押し付け荷重が0.5ton以上、2.0ton以下の場合、回転速度が100〜400rpmにおいて、溶接熱影響部4の表面のフェライト量は、35〜70体積%と少なくなっている。これは、押し付け荷重が大きくなることによって、摩擦熱が大きくなり、700〜1000℃まで加熱されたためである。
一方、押し付け荷重が2.0tonを超えた場合、溶接熱影響部4の表面のフェライト量が70%超、又は、表面溶融が起こっている。これは、押し付け荷重が大き過ぎるため、摩擦熱の発生が大きくなり、再度1100℃以上のフェライト単相域まで過熱されるため、又は、表面が融点以上に加熱されるためである。
しかしながら、押し付け荷重が大きくなりすぎると、回転速度が100〜400rpmの範囲においても、溶接熱影響部4の表面では、フェライト量が70体積%以上のまま、又は、表面溶融が起こっている。これは、摩擦熱の発生が大きくなりすぎて、再度1100℃以上のフェライト単相域まで加熱されるため、又は、表面が融点以上に加熱されるためである。また、溶接熱影響部4の表面のフェライト量を減少させる上限の押し付け荷重は、回転速度が小さいほど大きくなり、回転速度が100rpmでは2tonの押し付け荷重でフェライト量が減少する。
したがって、溶接継手の溶接熱影響部4の表面近傍をオーステナイトが、再析出する700〜1000℃程度に加熱し、フェライト量を鋼材と同程度まで減少させて、耐食性を改善するためには、回転速度を100〜400rpmとし、回転部材の押し付け荷重を0.5ton以上、2ton以下とすることが、必要である。好ましい範囲は、0.7ton以上、1.8ton以下である。より好ましい範囲は、1.0ton以上、1.5ton以下である。
ところで、耐食性を改善させる溶接熱影響部4の大きさから、円筒状の回転部材5の直径を2mm以上としたが、直径を大きくしすぎると、回転部材5の底面の単位面積当たりの押し付け荷重が低減し、発生する摩擦熱が小さくなり、700〜1000℃程度に加熱することが難しくなる。
そこで、回転部材5の直径を本発明範囲内の押し付け荷重と回転速度で検討した結果、耐食性を改善させるべき溶接熱影響部4を700〜1000℃程度に加熱するには、回転部材5の直径を30mm程度以下にするのが好ましい。なお、回転部材5の直径を耐食性を改善させるべき領域の幅より大幅に大きくしても、回転部材5の接触面における温度は、最大でも700〜1000℃程度であり、溶接熱影響部4以外の領域が摩擦熱により、この温度域に加熱されても、ミクロ組織および耐食性には影響を及ぼさない。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
表1に、母材として用いた各種二相ステンレス鋼材の化学組成、フェライト量、及び、限界孔食発生温度(CPT)を示す。限界孔食発生温度は、ASTM G48 Method E規定に準拠し、塩化第二鉄浸漬試験により測定した。また、表2に、二相ステンレス鋼用溶接材料の化学組成を示す。
表1に示す二相ステンレス鋼材の突合せ端部に、開先角度60゜のV開先を設け、表2に示す溶接材料を用い、表3に示す溶接方法、溶接条件にて、図1に示す溶接継手を作製した。その組み合わせを表4の「初期の溶接継手」の欄に示す。また、表4の「初期の溶接継手」の欄には、各溶接継手の溶接熱影響部において、鋼材のミクロ組織と異なり、粗大なフェライト粒が形成されて、最高到達温度が1100℃以上と推定される溶接熱影響部4の幅(HAZ幅)及びその領域のフェライト量(HAZのα量)を併せて示す。
なお、これら溶接熱影響部のミクロ組織は、溶接継手の断面を鏡面研磨し、水酸化ナトリウム溶液中で電解エッチングを行った後、光学顕微鏡観察及び画像解析を行うことにより評価した。次に、このように作製した各溶接継手について、その溶融境界線上を図3に示すように、回転部材5を押しつけながら回転させて再加熱を行った。
このようにして得られた溶接部において、初期の溶接継手の溶接熱影響部で最高到達温度が1100℃以上と推定される溶接熱影響部4のフェライト量及び耐食性を評価した。その結果及び回転部材5の回転速度と押し付け荷重を表4の「再加熱」の欄に併せて示す。
なお、フェライト量は、溶接部断面を鏡面研磨し、水酸化ナトリウム溶液中で電解エッチングを行った後、表層近傍の光学顕微鏡観察により画像解析を行うことによって測定した。また、耐食性の評価は、溶接部の表層から採取した試験片の表面を#600エメリー紙で湿式研磨し、ASTM G48 Method E規定に準拠し、塩化第二鉄浸漬試験により限界孔食発生温度(CPT)を測定した。
No.1〜11の発明例は、本発明範囲である回転部材5の押し付け荷重を0.5〜2ton、回転速度を100〜400rpmの範囲内で再加熱したものである。表4から明らかなように、これらの発明例では、初期の溶接継手の溶接熱影響部4のフェライト量が大きく減少し、また、限界孔食発生温度(CPT)は、表1に示した各鋼材の限界孔食発生温度(CPT)と同等であり、本発明によって、溶接熱影響部4の耐食性が回復したことがわかる。
一方、No.12、14及び18の比較例は、回転部材5の回転速度が100rpmより小さいため、摩擦熱の発熱が小さく、初期の溶接継手の溶接熱影響部4のフェライト量は、再加熱する前のフェライト量とほとんど変化なく、70体積%以上と多く、さらに、限界孔食発生温度(CPT)も、表1に示した各鋼材の限界孔食発生温度(CPT)より低く、溶接熱影響部4の耐食性の回復が認められない。
また、No.13及び15の比較例は、回転部材の回転速度が400rpmより大きいため、摩擦熱の発熱が大きい。そのため、初期の溶接継手の溶接熱影響部4が、再度1100℃以上のフェライト単相域まで加熱される、又は、表面溶融が起こることによって、その領域のフェライト量は、再加熱する前のフェライト量とほとんど変化なく、70体積%超と多い。さらに、限界孔食発生温度(CPT)も、表1に示した各鋼材の限界孔食発生温度(CPT)より低く、溶接熱影響部4の耐食性の回復が認められない。
No.16及び17の比較例は、回転部材の回転速度は本発明の範囲内であるが、押し付け荷重が0.2ton及び2.2tonと本発明の範囲を外れている。そのため、初期の溶接継手の溶接熱影響部4のフェライト量は、再加熱する前のフェライト量とほとんど変化がなく、70体積%以上と多い。さらに、限界孔食発生温度(CPT)も、表1に示した各鋼材の限界孔食発生温度(CPT)より低く、溶接熱影響部4の耐食性の回復が認められない。これは、No.16は、押し付け荷重が小さいために摩擦熱の発熱が小さかったためであり、No.17は、押し付け荷重が大きく、摩擦熱の発熱も大きくなり、再度1100℃以上のフェライト単相域まで加熱されたためである。
No.19の比較例は、回転部材5の回転速度および押し付け荷重が本発明の範囲内である。そのため、初期の溶接継手の溶接熱影響部4のフェライト量は、再加熱する前から大きく減少しているが、鋼材のCr量が20%未満のため、限界孔食発生温度(CPT)は、表1に示した鋼材の限界孔食発生温度(CPT)より低くなっている。
また、No.20の比較例は、回転部材5の回転速度及び押し付け荷重が本発明の範囲内であるが、鋼材のN量が0.1%未満のため、再加熱によるオーステナイトの析出が少ない。したがって、初期の溶接継手の溶接熱影響部4のフェライト量は、再加熱を行っても70体積%程度と多く、限界孔食発生温度(CPT)も、表1に示した鋼材の限界孔食発生温度(CPT)より低くなっている。
以上から、本発明の二相ステンレス鋼溶接部の耐食性改善方法を適用することにより、最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された溶接熱影響部4の耐食性を回復し、腐食環境下で鋼材同等の優れた耐食性を有する溶接継手が得られることが判明した。
本発明によれば、二相ステンレス鋼を溶接して形成された溶接熱影響部の中でも、特に、最高到達温度が約1100℃以上の高温に加熱された領域の耐食性を回復し、腐食環境下で溶接部の耐食性を大幅に改善させるものである。その結果、従来から課題であった二相ステンレス鋼の溶接熱影響部の耐食性の低下が改善され、船舶、海洋構造物、橋梁、海水ポンプ、海水淡水化装置などの耐海水性、耐海塩粒子性、及び、種々の化学プラント、食品製造プラントなどの耐塩化物性が要求される分野で使用される溶接構造物としての適用が拡大され、産業上寄与するところは極めて大である。
1 二相ステンレス鋼材
2 溶接金属
3 溶融境界線
4 最高到達温度が1100℃以上の溶接熱影響部
5 回転部材

Claims (2)

  1. 化学組成として、質量%で、Cr:20%以上、N:0.1%以上を含有し、かつ、ミクロ組織が、フェライトとオーステナイトの二相である二相ステンレス鋼材の溶接継手の溶融境界線上に沿って、円筒状の回転部材を、0.5〜2tonの押付荷重で垂直に押し付けながら、回転速度100〜400rpmの範囲で回転させ、摩擦熱により熱処理を施すことを特徴とする二相ステンレス鋼溶接熱影響部の耐食性改善方法。
  2. 前記摩擦熱により、700〜1000℃に再加熱して熱処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の二相ステンレス鋼溶接熱影響部の耐食性改善方法。
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