JP2015216210A - リジッドフレックス多層プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブル部を硬質な絶縁樹脂層で形成した場合においても、絶縁信頼性を向上させることができるセミフレックスタイプのリジッドフレックス多層プリント配線板の提供。
【解決手段】絶縁樹脂層と配線パターンとを交互に積層してなる多層リジッド基板の一方の面から他方の面に向かって切削加工を行い、当該切削加工によって薄層化された部分を屈曲可能なフレキシブル部として利用するリジッドフレックス多層プリント配線板において、少なくとも、当該多層リジッド基板における他方の面の外層に、絶縁接着剤層を介して引っ張りの負荷に強い折り曲げ強化層が積層されているとともに、当該フレキシブル部に形成される配線パターンが、当該フレキシブル部に位置する絶縁接着剤層と、当該切削加工で切削された絶縁樹脂層の切削加工底面との間に位置する絶縁樹脂層上に形成されているリジッドフレックス多層プリント配線板。
【選択図】図3

Description

本発明は、部品実装が可能なリジッド部と屈曲可能なフレキシブル部からなるリジッドフレックス多層プリント配線板に関し、特に、多層リジッド基板を切削加工し、当該切削加工で薄層化された部分をフレキシブル部として利用するセミフレックスタイプのリジッドフレックス多層プリント配線板に関する。
近年の機器の小型化、複雑形状化などに伴い、使用されるプリント配線板の形態として、設置自由度に優れるリジッドフレックス多層プリント配線板の需要が高まっている。
従来のリジッドフレックス多層プリント配線板の構成は、屈曲性を有するフレキシブル基板(例えば、ポリイミド基板等)の一部を残して、当該フレキシブル基板の上下に硬質の絶縁樹脂層と配線パターンとを交互に積層するというのが一般的であったが、このような構成のリジッドフレックス多層プリント配線板は、製造工程が非常に煩雑でコストのかかるものであったため、折りたたみ式の携帯電話などのように、フレキシブル部を頻繁に折り曲げて使用する製品以外では(例えば、機器への組み込みの際に、ほんの数回だけ折り曲げが必要な製品など)、製造コストの低い簡易的なリジッドフレックス多層プリント配線板が求められていた。
このような簡易的なリジッドフレックス多層プリント配線板(説明の便宜上、従来技術の説明においてはこれを「セミフレックス基板」と呼んで説明を進めていく)の製造例が、特許文献1に開示されている。
この構成を図9を用いて簡単に説明すると、全層がガラス繊維入りの絶縁樹脂層で、A層上に当該A層よりも弾性率が低いB層を積層して多層リジッド基板17を作製し(図9(a)参照)、次いで、A層を一定の深さまで切削する(図9(b)参照)、あるいは図9(c)に示したように、A層を貫通してB層の一定の深さまで切削して(図9(b)、(c)に示した「刳り抜き部19」に相当)、フレキシブル部Fを形成するというものである(即ち、切削加工により薄層化された部分をフレキシブル部Fとして利用するというものである。尚、図中に示した符号18は「刳り抜き予定部」である。)。
そして、フレキシブル部Fに形成された配線パターン6cを挟んで内側に位置する絶縁樹脂層(A又B層)の切削加工底面20および当該配線パターン6cを挟んで外側に位置する絶縁樹脂層(B層)を補強(折り曲げ時に硬質の絶縁樹脂層A、Bにクラックが発生するのを防止するための補強)する手段として、フレキシブルソルダーレジスト23を形成する例が記載されている(尚、説明の便宜上、図中には切削加工底面20を補強するためのソルダーレジストは省略した)。
因みに、A層よりもB層の弾性率を低くする手段としては、ガラス繊維の含有割合をA層よりも低くすることによって、容易に調整することができると報告されている。
以上の製造工程で得られたセミフレックス基板は、弾性率の異なるA層とB層を積層してなる多層リジッド基板17の一部を切削加工し、当該切削加工により薄層化された部分をフレキシブル部Fとして利用するだけなので、従来の構成と比較して、大幅に製造コストを削減することができる。
しかし、特許文献1の構成では、フレキシブル部Fの絶縁樹脂層を補強する手段として、フレキシブルソルダーレジスト23で対応しているため、以下のような問題があった。
即ち、フレキシブルソルダーレジストは、柔軟性は有するものの、引っ張りの負荷に対する耐性が、若干、低い傾向があり、そのため、ガラス繊維の含有割合を低くし、絶縁樹脂層の低弾性化を図ったとしても、フレキシブル部Fにかかる曲げ応力に耐えられなくなる可能性があった(即ち、絶縁樹脂層に微小なクラックが入った場合、これを起点にフレキシブルソルダーレジストが破断する恐れがあった)。
これに加えて、フレキシブルソルダーレジストは、一般的に、ポストフラックス(部品実装時に半田活性剤として使用されるフラックス)に対する耐性が低いため、絶縁信頼性が確保できなくなるという問題があった。
更に、フレキシブルソルダーレジストは、通常のソルダーレジストよりも耐熱性が劣るため、例えば、自動車関連機器などのように、苛酷な絶縁信頼性を要求される製品に対しては、安全上、採用しにくいというのが実状であった。
特開2007−96131号公報
本発明は、上記の如き従来の問題と実状に鑑みてなされたものであり、フレキシブル部を硬質な絶縁樹脂層で形成した場合においても、絶縁信頼性を向上させることができるセミフレックスタイプのリジッドフレックス多層プリント配線板を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、従来のセミフレックス基板よりも絶縁信頼性を向上させるには、最低限、どのような構成が必要であるのかを検討し直した。
まず初めに、セミフレックス基板は、フレキシブル部を頻繁に折り曲げて使用することが求められておらず、一方向にのみ大きく曲げられれば用が足りる(折り曲げ状態で機器内に組み込む場合など)。
次に、フレキシブル部Fを折り曲げた際、配線パターン6cを挟んで外側に位置する硬質の絶縁樹脂層(以降これを「リジッド材24」と呼ぶことにする)には「引っ張りの負荷」がかかり、内側に位置する「リジッド材24」には「圧縮の負荷」がかかるが、「リジッド材24」は「引っ張りの負荷」に弱いため、外側の面に配置される「リジッド材24」の方がクラックが入り易い(図10(a)に示したフレキシブル部Fの要部拡大断面図と、セミフレックス基板の折り曲げ状態を簡略的に示した図10(b)の概略断面図を参照)。
また、「リジッド材」でも厚みが薄ければ、補強材を設けずとも、多少の折り曲げは可能である。
以上のことから、本発明者は、フレキシブル部Fの折り曲げ方向を、切削加工底面20(内側の面)と対向する外側の面が凸状となる方向に限定し(ここでいう「折り曲げ方向」とは、あくまでも機器への設置などの際に大きく曲げる方向のことであり、逆方向には全く曲げられないという意味ではない)、その際に、「引っ張りの負荷」がかかるフレキシブル部Fの配線パターン6cを挟んで外側に位置する「リジッド材24」を、「引っ張りの負荷に強い材料」で補強すれば、従来の構成のものよりも絶縁信頼性に優れたセミフレックス基板を容易に得られることを見い出し、本発明を開発するに至った。
すなわち、本発明は、絶縁樹脂層と配線パターンとを交互に積層してなる多層リジッド基板の一方の面から他方の面に向かって切削加工を行い、当該切削加工によって薄層化された部分を屈曲可能なフレキシブル部として利用するリジッドフレックス多層プリント配線板において、少なくとも、当該多層リジッド基板における他方の面の外層に、絶縁接着剤層を介して引っ張りの負荷に強い折り曲げ強化層が積層されているとともに、当該フレキシブル部に形成される配線パターンが、当該フレキシブル部に位置する絶縁接着剤層と、当該切削加工で切削された絶縁樹脂層の切削加工底面との間に位置する絶縁樹脂層上に形成されていることを特徴とするリジッドフレックス多層プリント配線板により上記課題を解決したものである。
本発明のセミフレックスタイプのリジットフレックス多層プリント配線板を用いれば、フレキシブル部における機器への設置の際に、折り曲げ強化層が形成された面が凸状となる方向に折り曲げることにより、従来の構成のものよりも優れた絶縁信頼性を確保することができる。
折り曲げ強化層としてフレキシブル基板を設けた本発明リジッドフレックス多層プリント配線板の製造工程を説明するための概略断面製造工程図。 図1に続く概略断面製造工程図。 図2に続く概略断面製造工程図。 切削面の加工状態を説明するための概略断面図。 折り曲げ強化層としてフレキシブル基板を用いた他の構成例を説明するための概略断面製造工程図。 折り曲げ強化層として補強金属層を設けた本発明リジッドフレックス多層プリント配線板の製造工程を説明するための概略断面製造工程図。 折り曲げ強化層として補強金属層を設けた他の構成例を説明するための概略断面図。 表裏面にフレキシブル部を形成した場合のリジッドフレックス多層プリント配線板を説明するための概略断面製造工程図。 従来のリジッドフレックス多層プリント配線板の製造工程を説明するための概略断面製造工程図。 フレキシブル部を折り曲げた際にどのような負荷がかかるかを説明するための概略断面図で、(a)はフレキシブル部の要部拡大断面図、(b)はリジッドフレックス多層プリント配線板(セミフレックス基板)の折り曲げ状態を簡略的に示した概略断面図。
本発明の第一の実施の形態を図3(j)を用いて説明する。尚、従来技術と同じ部位には同じ符号を付すようにした。
また、文中に出てくる「絶縁接着剤層」は、実際には、加熱・加圧プレスで硬化された後には、コア基板7に使用される「絶縁樹脂層2」と同様に「絶縁樹脂層」となるものであるが、説明の便宜上、硬化前後に関係なく「絶縁接着剤層」という表現で説明を進めていく。
図3(j)は、本発明リジッドフレックス多層プリント配線板Pの概略断面図を示したものであり、その構成は、ガラス繊維などの補強繊維基材1とエポキシ樹脂などの絶縁樹脂2dとからなる絶縁樹脂層2が複数積層されてなる絶縁基板3と、当該絶縁基板3の表裏面に形成された内層の配線パターン6と、当該絶縁基板3と内層の配線パターン6とからなるコア基板7と;当該コア基板7の一方の面C1の外層に積層された、当該コア基板7に用いられる絶縁樹脂層2と同種の絶縁接着剤層2aと、当該絶縁接着剤層2aの外層で、且つ、リジッド部Rの領域に形成された配線パターン6aと、当該コア基板7の他方の面D1の外層に積層された、当該コア基板7に用いられる絶縁樹脂層2と同種の絶縁接着剤層2bと、当該絶縁接着剤層2bを介して積層された折り曲げ強化層としてのフレキシブル基板8と、当該フレキシブル基板8の外層で、且つ、リジッド部Rの領域に形成された配線パターン6bと、上下方向の配線パターン6、6a、6b間を接続するスルーホール15と、外層の配線パターン6a、6bを保護するソルダーレジストと16とからなる多層リジッド基板17と;当該多層リジッド基板17におけるフレキシブル部Fの領域で、且つ、当該多層リジッド基板17の一方の面C2からの切削加工により刳り貫かれた刳り抜き部19と、当該切削加工により薄層化された部分からなるフレキシブル部Fと、当該フレキシブル部Fに位置する絶縁接着剤層2bと当該切削加工で切削された絶縁樹脂層2の切削加工底面20との間に位置する絶縁樹脂層2上に形成されたフレキシブル部Fの配線パターン6cとを有する構成からなる。斯かる本発明リジッドフレックス多層プリント配線板は、当該フレキシブル部Fにおける機器への設置の際に、折り曲げ強化層として設けられたフレキシブル基板8の形成面が凸状となる方向に折り曲げられる。
続いて、上記リジッドフレックス多層プリント配線板Pの製造工程を、図1〜図3に示した概略断面製造工程図を用いて説明する。
まず、図1(a)に示したように、絶縁基板3(例えば、ガラス繊維などの補強繊維基材1とエポキシ樹脂などの絶縁樹脂2dとからなる絶縁樹脂層2を複数積層した構成からなる絶縁基板)の表裏に銅箔などの金属箔4が積層された両面金属箔張り積層板5を用意する。
次に、図示しない感光性エッチングレジストを当該金属箔4の表面に貼り付けた後、露光・現像処理を行うことによって所望のエッチングレジストパターンを形成し、次いで、塩化第二鉄溶液や塩化第二銅溶液などのエッチャントを用いてエッチング処理を行なった後、当該エッチングレジストパターンを苛性ソーダなどを用いて剥離することによって、絶縁基板3の表裏に配線パターン6が形成されたコア基板7を得る(図1(b)参照)。
尚、図中に示した符号6cは、上記エッチング処理の際に同時に形成される、後にフレキシブル部Fとなる部分の配線パターンである。
ここで、配線パターン6の形成手段として、金属箔(例えば「銅箔」)をエッチング処理して形成するサブトラクティブ法の例を用いて説明したが、パターン状にめっき膜(例えば「銅めっき膜」)を析出させて形成するアディティブ法で形成しても構わない。
ただし、本発明の説明においては、回路形成手段としてサブトラクティブ法に統一して説明することとし、且つ、上記感光性エッチングレジストの貼付からエッチングレジストパターンの剥離までの工程を「フォトエッチングプロセス」という表現で説明することとする。
次に、コア基板7上に形成された配線パターン6、6cの露出面を粗化処理(例えば、蟻酸やアミン系錯化剤を主成分とするソフトエッチング処理など)した後、当該コア基板7の一方の面C1に、絶縁接着剤層2a(例えば、ガラス繊維などの補強繊維基材1にエポキシ樹脂などの絶縁樹脂2dを含浸させたプリプレグなどが挙げられる)と銅箔などの金属箔4とをこの順に配置し、さらに、当該コア基板7の他方の面D1に、前記絶縁接着剤層2aと同種の絶縁接着剤層2bと金属箔付きフレキシブル基板9(例えば、ポリイミドなどのフレキシブル基板8に銅箔などの金属箔4を積層してなる「銅箔付きポリイミド」などが挙げられる)とをこの順に配置して、加熱・加圧プレスを行う(図1(c)、(d)参照)。
次に、図1(d)の工程で得られた基板にドリル加工やレーザ加工などを行うことによって、所望の位置に貫通孔10を穿孔し、次いで、過マンガン酸ナトリウム溶液や過マンガン酸カリウム溶液などでデスミア処理を行うことによって、貫通孔10をクリーニングする(図2(e)参照)。
次に、無電解めっき処理(例えば「無電解銅めっき処理」)、電解めっき処理(例えば「電解銅めっき処理」)を順次行うことによって、貫通孔10を含む基板全面に無電解めっき膜11と電解めっき膜12とからなるめっき膜13を形成し(図2(f)、(g)参照)、次いで、外層に積層されている金属層14(金属箔4とめっき膜13からなる金属層)に対してフォトエッチングプロセスを行うことによって、配線パターン6a、6bと上下方向の配線パターン6、6a、6b間を接続するスルーホール15を形成する(図2(h)参照)。
次に、外層の配線パターン6a、6bの露出面(スルーホール15の露出面も含む)の粗化処理を行なった後、当該配線パターン6a、6bを保護するソルダーレジスト16を形成し、次いで、当該ソルダーレジスト16から露出している配線パターン6a、6bの表面に、図示しない表面処理層(例えば「Ni/Auめっき膜」や「Ni/Pd/Auめっき膜」、あるいは「水溶性プリフラックス」など)を形成することによって、図3(i)に示した多層リジッド基板17を得る。
次に、当該多層リジッド基板17におけるフレキシブル部Fの形成領域に設定した刳り抜き予定部18を、当該多層リジッド基板17の一方の面C2から他方の面D2に向かって行われる切削加工により除去して刳り抜き部19を形成し、次いで、全体の外形加工を行うことによって、当該多層リジッド基板17の一部が薄層化された部分をフレキシブル部Fとして利用する図3(j)のリジッドフレックス多層プリント配線板Pを得るというものである。
本実施の形態の注目すべき点は、セミフレックスタイプのリジッドフレックス多層プリント配線板において、フレキシブル部Fにおける切削加工底面20(すなわち内側の面)とは反対側の面(すなわち外側の面)が凸状となる方向への折り曲げの際に、「引っ張りの負荷」がかかるフレキシブル部Fの配線パターン6cを挟んで外側に位置するリジッド材(図3(j)の「絶縁接着剤層2b」に相当)を、引っ張りの負荷に強い材料(図3(j)の「フレキシブル基板8」に相当)で補強した点にある。
これにより、機器への設置時にフレキシブル部Fを折り曲げた際、折り曲げ強化層(図中の「フレキシブル基板8」に相当)が破断する懸念がなくなるため、従来のものと比較して、フレキシブル部Fのクラック抑制効果をより向上させることができ、もって、絶縁信頼性をより向上させることができる。
また、機器への設置の際の折り曲げ方向を特定の方向とすることにより、折り曲げ強化層による補強は、フレキシブル部Fの配線パターン6cを挟んで外側に位置するリジッド材(図中の「絶縁接着剤層2b」に相当)にのみ行なえばよいため、絶縁信頼性に優れたセミフレックスタイプのリジッドフレックス多層プリント配線板を、低コストで且つ容易に得ることができる。
因みに、多層リジッド基板17に対する切削加工の深さとしては、配線パターン6c(フレキシブル部Fに形成されている配線パターン)の下部に位置する絶縁樹脂層2の中心付近が露出するくらいの深さまで行なえば、フレキシブル部Fを90°前後まで安心して折り曲げることができ{例えば、補強繊維基材1として「ガラス繊維織布基材」を用いた場合の中心付近の切削加工状態(切削加工底面20)を示した図4(b)参照}、さらに、図4(b)に示したように、隣接する補強繊維1a(ガラス繊維)の交わり部21がなくなる程度まで切削加工を進めれば{補強繊維1a(ガラス繊維)の交わり部21がなくなった状態を示した図4(a)の切削加工底面20を参照}、180°の折り曲げにも十分に耐えられるため、必要に応じて決めればよい。
次に、第ニの実施の形態を、図5を用いて説明する。
本実施の形態であるリジッドフレックス多層プリント配線板Paは、第一の実施の形態で用いられていた補強繊維基材1を含む絶縁接着剤層2bの代わりに、補強繊維基材1を含まない絶縁接着剤層2cを用いるようにしたものである(図5(b)参照)。
本実施の形態によれば、フレキシブル部Fの配線パターン6cを挟んで外側に位置する絶縁接着剤層2cが、ガラス繊維などの補強繊維基材を含んでいないため、第一の実施の形態のものよりも折り曲げ負荷を低減でき(即ち、折り曲げ性を向上できる)、もって、絶縁信頼性を更に向上させることができる(逆に、第一の実施の形態のように、補強繊維基材1を含む絶縁接着剤層2bを用いた場合には、「積層時の樹脂流れが少なくすむため製造作業性が良い」、「板厚バラツキが少ないため、インピーダンスコントロールがし易い」などのメリットがある)。
尚、本実施の形態のリジッドフレックス多層プリント配線板Paは、図1(c)、(d)の工程で積層していた補強繊維基材1を含む「絶縁接着剤層2b」の代わりに、補強繊維基材1を含んでいない「絶縁接着剤層2c」を積層すれば、第一の実施の形態と同様の工程で容易に得ることができる(図5(a)参照)。
因みに、図5(a)には、「金属箔4」「フレキシブル基板8」「絶縁接着剤層2c」が予め一体となった、接着層付きフレキシブル基板22を積層する例を示した。
次に、第三の実施の形態を、図6を用いて説明する。
本実施の形態であるリジッドフレックス多層プリント配線板Pbは、第一の実施の形態で折り曲げ強化層として形成されていたフレキシブル基板8の代わりに、フレキシブル部Fとリジッド部Rとを跨いで形成された補強金属層6dで対応するものである(図6(b)参照)。
本実施の形態によれば、折り曲げ強化層として、ポリイミドなどからなる高価なフレキシブル基板を用いる代わりに、コストのかからない補強金属層6d(「補強金属層6d」は第一、第ニの実施の形態でエッチング除去していたものを残すだけなので、コストがかからない)で対応する構成としたため、第一、第ニの実施の形態のものよりも更に、容易に且つ低コストでセミフレックスタイプのリジッドフレックス多層プリント配線板を得ることができる。
また、銅からなる補強金属層6dは、延性に優れるだけでなく(即ちクラックが入りにくい)、折り曲げ形状の保持性にも優れるため、機器への設置作業を容易に行うことも可能である。
更に、当該補強金属層6dをグラウンド層に接続すれば、フレキシブル部Fの電磁波シールド層としても利用できる。
尚、本実施の形態のリジッドフレックス多層プリント配線板Pbは、図1(c)、(d)の工程で、絶縁接着剤層2bと金属箔4との間に積層していた折り曲げ強化層としてのフレキシブル基板8をなくし(図6(a)参照)、更に、図2(g)、(h)に相当する工程で、配線パターン6bを形成するのと同時に、フレキシブル部Fとリジッド部Rに跨るように、「金属箔4」「無電解めっき膜11」「電解めっき膜12」の構成からなる補強金属層6dを設けることで、容易に得ることができる(図6(b)参照)。
その他、図6(b)の絶縁接着剤層2bを絶縁接着剤層2cに置き換えた図7(a)の構成や、図3(j)、図5(b)の構成に、補強金属層6dを設けた図7(b)、(c)の構成など、発明の請求の範囲内で様々な組み合わせが可能である。
尚、各形態の構成におけるそれぞれの特徴を整理すると、以下に示した通りとなるため、必要に応じて好ましい組み合わせを選択すればよい。
例えば、「折り曲げ強化層としてフレキシブル基板8や補強金属層6dのみを設ける構成であれば、低コスト化が図れる(特に、補強金属層6dを設ける構成が低コスト化に優れる)」、「折り曲げ強化層としてフレキシブル基板8と補強金属層6dの両方を設ける構成とすれば、より絶縁信頼性を向上できる」、「フレキシブル部Fの配線パターン6cを挟んで外側に形成される絶縁接着剤層として、補強繊維基材1を含む絶縁接着剤層2bを設ける構成とすれば、板厚のバラツキを抑えられて製造作業性やインピーダンスコントロールなどの性能面を向上できる」、「フレキシブル部Fの配線パターン6cを挟んで外側に形成される絶縁接着剤層として、補強繊維基材1を含まない絶縁接着剤層2cを設ける構成とすれば、折り曲げ性を向上できる」などといった具合である。
次に、第四の実施の形態を、図8を用いて説明する。
本実施の形態であるリジッドフレックス多層プリント配線板Pcは、第一の実施の形態で、フレキシブル部Fを多層リジッド基板17の他方の面D2側にのみ形成していたものを、一方の面C2側にも設けるようにしたものである(図8(b)参照)。
本実施の形態によれば、多層リジッド基板17の両面にフレキシブル部Fが形成される構成となるため、機器への設置自由度をより向上させることができる。
尚、本実施の形態のリジッドフレックス多層プリント配線板Pcは、図1(c)、(d)の工程で、コア基板7の一方の面C1側に積層していた金属箔4の代わりに、金属箔付きフレキシブル基板9を積層するようにし(図8(a)参照)、更に、図3(i)、(j)の工程の際に、多層リジッド基板17の他方の面D2側からも切削加工を行なうことで、容易に得ることができる。
もちろんこの形態においても、上記第一〜第三の実施の形態で説明したのと同様に、発明の請求の範囲内で様々な組み合わせが可能である。
本発明を説明するに当たって、配線パターンの形成層が4層で、且つ、上下方向の配線パターン間を接続する手段が貫通型のスルーホールからなるリジッドフレックス多層プリント配線板を例にして説明したが、構成としてはこの限りでなく、例えば、コア基板やこの上に積層されるビルドアップ層(図中の絶縁接着剤層から上の層)の層数を多くしたり、貫通スルーホールの他に、上下方向に隣接する配線パターン間を接続する非貫通型のブラインドバイアホールを形成したりするなど、本発明を逸脱しない範囲であれば、他の構成にも利用できることはいうまでもない。
1:補強繊維基材
1a:補強繊維
2:絶縁樹脂層
2a、2b、2c:絶縁接着剤層
2d:絶縁樹脂
3:絶縁基板
4:金属箔
5:両面金属箔張り積層版
6、6a、6b、6c:配線パターン
6d:補強金属層
7:コア基板
8:フレキシブル基板
9:金属箔付きフレキシブル基板
10:貫通穴
11:無電解めっき膜
12:電解めっき膜
13:めっき膜
14:金属層
15:スルーホール
16:ソルダーレジスト
17:多層リジッド基板
18::刳り抜き予定部
19:刳り抜き部
20:切削加工底面
21:交わり部
22:接着層付きフレキシブル基板
23:フレキシブルソルダーレジスト
24:リジッド材
P、Pa、Pb、Pc:リジッドフレックス多層プリント配線板
R:リジッド部
F:フレキシブル部
A、B:絶縁樹脂層
C1、C2:一方の面
D1、D2:他方の面

Claims (4)

  1. 絶縁樹脂層と配線パターンとを交互に積層してなる多層リジッド基板の一方の面から他方の面に向かって切削加工を行い、当該切削加工によって薄層化された部分を屈曲可能なフレキシブル部として利用するリジッドフレックス多層プリント配線板において、少なくとも、当該多層リジッド基板における他方の面の外層に、絶縁接着剤層を介して引っ張りの負荷に強い折り曲げ強化層が積層されているとともに、当該フレキシブル部に形成される配線パターンが、当該フレキシブル部に位置する絶縁接着剤層と、当該切削加工で切削された絶縁樹脂層の切削加工底面との間に位置する絶縁樹脂層上に形成されていることを特徴とするリジッドフレックス多層プリント配線板。
  2. 当該折り曲げ強化層が、フレキシブル部における機器への設置の際の折り曲げ時に凸状となる面側に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のリジッドフレックス多層プリント配線板。
  3. 当該折り曲げ強化層が、当該多層リジッド基板の一方の面側にも積層されており、且つ、当該切削加工により形成されるフレキシブル部が、当該多層リジッド基板の一方の面側にも形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリジッドフレックス多層プリント配線板。
  4. 当該切削加工で切削された絶縁樹脂層の切削加工底面には、当該絶縁樹脂層に含まれる補強繊維基材の繊維が交わることなく露出していることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のリジッドフレックス多層プリント配線板。
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