JP2015216191A - 搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外径にバラツキが生じるウェーハや、加工によって外径が変化したウェーハを適切に搬送すること。【解決手段】搬送装置(51)は、ウェーハ(W)の外周部を保持する複数の爪部材(63)と、ウェーハの外周部に対して離間接近する半径方向に複数の爪部材を移動させる爪部材移動部(71)と、ウェーハの外周部側面を非接触で検出するように爪部材に設けられた非接触式センサ(73)とを備え、非接触式センサでウェーハの外周部側面が検知されるまで、爪部材移動部によって爪部材がウェーハの外周部側面に近づけられ、非接触式センサでウェーハの外周部側面が検知された時点で爪部材の移動を停止して、爪部材の爪先(69)にウェーハの外周部を保持させる構成にした。【選択図】図3

Description

本発明は、ウェーハの外周部を保持して搬送する搬送装置に関する。
近年、電気機器の薄型化や小型化に伴い、ウェーハの薄化が望まれている。また、ウェーハの外周には、製造工程中における割れや発塵防止のために面取り加工が施されている。このため、ウェーハの厚さが、例えば100μm以下に研削仕上げされると、面取りされたウェーハの外周がナイフエッジ状になり、外周側から欠けが生じてウェーハが破損するという問題があった。この問題を解決するために、ウェーハの薄化後にナイフエッジになりうる面取り部を、研削加工に先だってウェーハの外周部から除去(トリミング)する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の加工方法では、チャックテーブル上にウェーハが保持され、切削ブレードでウェーハの表面側が切り込まれる。このため、チャックテーブル上にはウェーハの表面を上方に向けた状態で搬送する必要がある。一般に、ウェーハの表面にはデバイスが形成されるため、真空吸着搬送等のように吸着パッドによってウェーハの搬送時に表面が保持されると、ウェーハの表面が傷付けられるおそれがある。このため、ウェーハの表面に触れることなくウェーハを搬送することができるエッジクランプ式の搬送装置が用いられる(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−173961号公報 特開2012−064872号公報
ところで、貼り合わせウェーハの場合には、ウェーハの外周部から貼り合わせ用の樹脂が数μm〜数十μmだけ食み出してウェーハの外径にバラツキが生じたり、フルトリミング加工したウェーハの場合には、ウェーハの外周部を除去する幅によってウェーハの外径が変化したりする。このようなウェーハを、特許文献2に記載のエッジクランプ式の搬送装置で搬送する際には、搬送装置自体に不具合が生じたり、ウェーハのクランプ時にウェーハの外周部が破損したりする虞があった。また、搬送エラーが生じる度に、クランプ位置(作用位置)を微調整しなければならず作業が煩雑になっていた。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、外径にバラツキが生じるウェーハや、加工によって外径が変化したウェーハを適切に搬送することができる搬送装置を提供することを目的とする。
本発明の搬送装置は、ウェーハの外周部を保持する保持手段と、該保持手段を鉛直方向及び水平方向に移動させる移動手段と、を備えウェーハを搬送する搬送装置であって、該保持手段は、ウェーハの外周部を保持する環状に配設された複数の爪部材と、該複数の爪部材をウェーハの外周部から離間した待機位置と該複数の爪部材を互いに半径方向に接近しウェーハの外周部を保持する作用位置との間で該複数の爪部材をそれぞれ独立して半径方向に移動させる爪部材移動部と、該複数の爪部材のそれぞれに、該爪部材移動部により互いに接近する方向に検出面を向けて配設されウェーハの外周部側面を検知する非接触式センサと、該爪部材移動部を制御する制御部と、を備え、該制御部は、ウェーハの外周部を保持する際は、ウェーハの外周部の外側の該待機位置に位置づけられた状態の該複数の爪部材をウェーハの外周部に対して接近するように各該爪部材移動部を制御し、該非接触式センサがウェーハの外周部側面を検知したら各該爪部材移動部の動きを停止させて該作用位置とすること、を特徴とする。
この構成によれば、複数の爪部材が半径方向に接近するように独立して移動されて、各爪部材に設けられた非接触式センサでウェーハの外周部側面が検出されたら各爪部材の移動が停止される。各爪部材がウェーハの外周部側面から一定の距離で停止されるため、ウェーハの外径にバラツキが生じる場合であっても、複数の爪部材が適宜良好な作用位置に位置付けられる。各爪部材がウェーハの外周部から外れず、各爪部材をウェーハの外周部側面に突き当てることがないため、作用位置の調整作業を行う必要がない。よって、煩雑な作業を発生させることなく、ウェーハを適切に連続搬送することができる。
本発明によれば、非接触式センサを設けた複数の爪部材を独立に移動させ、非接触式センサによってウェーハの外周部側面が検知したときの各爪部材の位置を作用位置としたことで、ウェーハの外径のバラツキ等に対応させて、ウェーハを適切に搬送することができる。
本実施の形態に係る加工装置の上面模式図である。 本実施の形態に係る搬送装置の斜視図である。 本実施の形態に係る搬送装置の搬送動作の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態の搬送装置を備えた加工装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る加工装置の上面模式図である。なお、以下の説明では、ウェーハの外周エッジをフルトリミング加工する加工装置に、本発明の搬送装置を適用する構成について説明するが、この構成に限定されない。ウェーハの外周エッジをハーフトリミング加工する加工装置に、本発明の搬送装置を適用してもよい。また、搬送装置は、研削装置やレーザー加工装置等の他の加工装置に用いられてもよいし、加工装置間でウェーハを搬送する装置でもよい。
図1に示すように、加工装置1は、フルオートタイプの加工装置であり、円板状のウェーハWに対する搬入処理、切削処理、洗浄処理、搬出処理からなる一連の作業を全自動で実施するように構成されている。ウェーハWの外周エッジには、製造工程中における割れや発塵防止のための面取り部91(図3A参照)が形成されている。また、ウェーハWの外周部には結晶方位を示すノッチ92が形成されている。なお、ウェーハWは、シリコン、ガリウム砒素等の半導体基板にIC、LSI等のデバイスが形成された半導体ウェーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア系の無機材料基板にLED等の光デバイスが形成された光デバイスウェーハでもよい。
加工装置1には、装置前方に搬入エリアA1、装置奥方に加工エリアA2、搬入エリアA1及び加工エリアA2に隣接して洗浄エリアA3が設定されている。また、加工装置1の前面12には、搬入エリアA1から前方に突出するように、一対のカセット台13、14が設けられている。カセット台13には、加工前のウェーハWが収容された搬入用カセットC1が載置される。カセット台14には、加工後のウェーハWが収容される搬出用カセットC2が載置される。カセット台13は加工装置1の搬入口として機能し、カセット台14は加工装置1の搬出口として機能する。
搬入エリアA1には、搬入用カセットC1及び搬出用カセットC2に対してウェーハWを出し入れする搬入搬出アーム21が設けられている。搬入搬出アーム21は、複数のアームからなる多節リンク部22と、多節リンク部22の先端に設けられたハンド部23とを有している。多節リンク部22は、ハンド部23を鉛直方向(Z軸方向)及び水平方向(XY方向)に移動可能に構成されている。また、多節リンク部22は、リニアモータ式の移動機構24のスライドヘッドに取り付けられ、電磁力によりX軸方向に移動可能に構成されている。搬入搬出アーム21は、搬入用カセットC1から加工エリアA2に加工前のウェーハWを搬入する他、洗浄エリアA3から搬出用カセットC2に加工後のウェーハWを搬出する。
加工エリアA2には、加工前のウェーハWの中心位置を検出する中心位置検出手段26と、チャックテーブル31上のウェーハW表面の外周部を切削する切削機構41とが設けられている。中心位置検出手段26にはセンタリングテーブル27が設けられており、センタリングテーブル27上でウェーハWの中心位置が検出される。センタリングテーブル27の奥方には、ウェーハWの搬入位置と切削位置との間でX軸方向に往復移動するチャックテーブル31が設けられている。基台11上には、このチャックテーブル31の移動軌跡に沿ってX軸方向に延在する開口部17が形成されている。
開口部17は、蛇腹状の防水カバー18に覆われており、防水カバー18の下方にはチャックテーブル31をX軸方向に往復移動させるボールネジ式のチャックテーブル移動機構(不図示)が設けられている。チャックテーブル31の表面には、多孔質材によってウェーハWを吸着する保持面32が形成されている。保持面32は、チャックテーブル31内の流路を通じて吸引源(不図示)に接続されており、保持面32に生じる負圧によってウェーハWが吸引保持される。また、チャックテーブル31は、回転機構(不図示)によりZ軸回りに回転可能に構成されている。
切削機構41は、一対のブレードユニット42を交互に用いてチャックテーブル31上のウェーハWの外周部を切削するように構成されている。切削機構41は、開口部17を跨ぐように基台11上に立設された門型の柱部43を有している。柱部43の表面には、一対のブレードユニット42を移動させるボールネジ式のブレードユニット移動機構44が設けられている。ブレードユニット移動機構44は、Y軸方向に移動する一対のY軸テーブル45と、各Y軸テーブル45に対してZ軸方向に移動されるZ軸テーブル46とを有している。ブレードユニット42は、Y軸テーブル45及びZ軸テーブル46によりY軸方向及びZ軸方向に移動される。
ブレードユニット42は、スピンドル47の先端に設けられた円板状の切削ブレード48と、切削部分に切削水を噴射する図示しないノズルとを有している。ブレードユニット42では、切削ブレード48が高速回転され、複数のノズルから切削部分に切削水が噴射されつつウェーハWの面取り部91がフルトリミング加工される。ウェーハWの面取り部91が除去されることで、後工程の研削工程でウェーハWが裏面側から仕上げ厚さまで研削されても、研削後に残った面取り部91によってウェーハWの外周部がナイフエッジ状に形成されることがない。
加工エリアA2においては、エッジクランプ式の搬送装置51によってチャックテーブル31上にウェーハWが搬入され、エッジクランプ式の搬送装置54によってチャックテーブル31からウェーハWが搬出される。この場合、搬送装置51によってセンタリングテーブル27から加工前のウェーハWがピックアップされ、移動機構52(移動手段)によりウェーハWがチャックテーブル31に搬送される。また、搬送装置54によってチャックテーブル31上から加工後のウェーハWがピックアップされ、搬送装置54の基端部55(移動手段)を中心とした旋回移動により洗浄エリアA3にウェーハWが搬送される。
洗浄エリアA3には、ウェーハWの裏面を洗浄する裏面洗浄機構81と、ウェーハWの表面を洗浄する表面洗浄機構82とが設けられている。裏面洗浄機構81では、下方から洗浄水が噴射されながら、スポンジ等で擦られることでウェーハWの裏面が洗浄される。裏面洗浄後のウェーハWは、エッジクランプ式の搬送装置57によって裏面洗浄機構81からピックアップされ、移動機構58(移動手段)により表面洗浄機構82に搬送される。表面洗浄機構82では、ウェーハWを保持したスピンナテーブル84が基台11内に降下され、洗浄水が噴射されてウェーハWの表面が洗浄された後、乾燥エアが吹き付けられてウェーハWが乾燥される。
表面洗浄後のウェーハWは、搬入搬出アーム21によってスピンナテーブル84からピックアップされ、搬出用カセットC2に向けて搬送される。このように構成された加工装置1では、中心位置検出手段26とチャックテーブル31の間、チャックテーブル31と裏面洗浄機構81との間、裏面洗浄機構81と表面洗浄機構82との間で、それぞれエッジクランプ式の搬送装置51、54、57によってウェーハWが搬送される。この場合、各搬送装置51、54、57の4つの爪部材63(図2参照)がウェーハWの外周部側面に対して適切な位置まで爪部材63に近づけられてウェーハWの外周部が保持される。
しかしながら、フルトリミング加工によって外径が変化したウェーハWや、外径にバラツキが生じるウェーハW等を搬送する際には、ウェーハWの外周部側面に対して爪部材63(図2参照)を適切に位置付けることが難しい。すなわち、複数の爪部材63のいずれかがウェーハWの外周部から外れて搬送に不具合が生じたり、複数の爪部材63のいずれかがウェーハWの外周部側面に突き当たってウェーハWを破損させたりする虞がある。そこで、本実施の形態に係る搬送装置51、54、57は、爪部材63に非接触式センサ73(図2参照)を設けて、ウェーハWの外周部側面に対して適切な位置に爪部材63を位置付けるようにしている。
以下、図2を参照して、搬送装置の詳細構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る搬送装置の斜視図である。なお、搬送装置は、図2に示す構成に限定されない。搬送装置は、ウェーハの外周部側面を検知して適切な位置に複数の爪部材を位置付けることが可能であれば、どのような構成でもよい。ここでは、中心位置検出手段とチャックテーブルの間でウェーハを搬送する搬送装置について説明する。なお、チャックテーブルと裏面洗浄機構との間、裏面洗浄機構と表面洗浄機構との間で、ウェーハを搬送する搬送装置も同様な構成である。
図2に示すように、搬送装置51は、ウェーハWの外周部を保持するエッジクランプ式の保持手段62を有しており、保持手段62の4つの爪部材63によってウェーハWの外周部を保持するように構成されている。保持手段62は、搬送アーム53(図1参照)の先端側に支持部61を介して支持されており、支持部61によって鉛直方向(Z軸方向)に移動され、移動機構52(図1参照)によって水平方向(Y軸方向)に移動される。このように、本実施の形態では、支持部61と移動機構52によって、保持手段62を鉛直方向及び水平方向に移動させる移動手段が構成されている。
保持手段62には、上面視矩形状のベース部64から四方に延びる長尺状のガイド台65が設けられている。各ガイド台65の先端側には、ベース部64の各側面66に対向するように支持壁67が設けられている。このベース部64の側面66と支持壁67とにボールネジ72の両端が支持されている。各ボールネジ72には、爪部材63を設けた可動ブロック68が螺合されている。爪部材63は、可動ブロック68の下面に設けられており、爪先69をベース部64側に向けた断面視略L字状に形成されている。このように、爪部材63は、ウェーハWの外周部を保持するように、保持手段62に環状に配置されている。
各ボールネジ72は、ベース部64の側面66に爪部材63毎に設けられた複数の爪部材移動部71に連結されている。各可動ブロック68は爪部材移動部71によってボールネジ72が回転されることで、各ガイド台65の下面にガイドされながら可動される。このとき、各可動ブロック68に設けられた各爪部材63は、ウェーハWの外周部から離間した待機位置と、半径方向で接近してウェーハWの外周部を保持する作用位置との間で移動される。各可動ブロック68の接近によってウェーハWの下面が爪部材63の爪先69に載せられることで、ウェーハWの外周部が保持手段62に保持される。
また、複数の爪部材63のそれぞれには、爪部材63の接近方向(内側)に検出面74を向けた非接触式センサ73が設けられている。非接触式センサ73は、例えば静電容量センサ、レーザーセンサであり、ウェーハWの外周部側面に対する接近を検知している。検出面74からの検知距離は、爪部材63がウェーハWの外周部側面に当接しないように、例えば1[mm]〜2[mm]に設定されている。このため、爪部材63の爪先69は、ウェーハWの外周部の下面を支持できるように、非接触式センサ73の検知距離よりも検出面74から長く突出している。
また、搬送装置51には、非接触式センサ73の検知信号に応じて爪部材移動部71を制御する制御部75(図3参照)が設けられている。制御部75は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。制御部75は、ウェーハWの外周部を保持する際には、ウェーハWの外側の待機位置に位置付けられた状態の各爪部材63を、ウェーハWの外周部に向けて接近するように各爪部材移動部71を制御する。そして、非接触式センサ73がウェーハWの外周部側面を検知したら各爪部材移動部71の動きを停止させ、このときの各爪部材63の停止位置をウェーハWの外周部を保持する作用位置にする。
このように、本実施の形態に係る搬送装置51は、各爪部材63がウェーハWの外周部に向けて独立して移動され、非接触式センサ73によってウェーハWの外周部側面が検出される作用位置で停止される。このため、外径が変化したウェーハWや外形にバラツキが生じたウェーハWであっても、一部の爪部材63がウェーハWの外周部に近づき過ぎて、ウェーハWの外周部に一部の爪部材63が突き当たってウェーハWが破損することがない。また、一部の爪部材63の爪先69がウェーハWの外周部まで届かないことで、ウェーハWの外周部から一部の爪部材63が外れることもない。
以下、図3を参照して、搬送装置による搬送動作について説明する。図3は、本実施の形態に係る搬送装置の搬送動作の一例を示す図である。図3においては、中心位置検出手段とチャックテーブルの間の搬送動作について説明するが、チャックテーブルと裏面洗浄機構との間、裏面洗浄機構と表面洗浄機構との間の搬送装置による搬送動作も同様である。
図3Aに示すように、中心位置検出手段26によって中心位置が検出されたウェーハWがセンタリングテーブル27上に保持される。センタリングテーブル27の外径はウェーハWの外径よりも小さいため、センタリングテーブル27の外径からウェーハWの外周部がはみ出している。また、中心位置検出手段26で検出されたウェーハWの中心位置に、搬送装置51の保持手段62の中心位置が合うように、センタリングテーブル27の上方に保持手段62が位置付けられる。このとき、保持手段62の四方に位置する各爪部材63がそれぞれ待機位置に位置しており、各爪部材63の爪先69がウェーハWの外周部から径方向外側に離れている。また、保持手段62がセンタリングテーブル27に近づけられて、各爪部材63の爪先69がウェーハWの下側に入り込める高さに位置付けられる。
図3Bに示すように、各爪部材移動部71によって各爪部材63が個別に移動されて、各爪部材63がそれぞれウェーハWの外周部側面93に近づけられる。各爪部材63に設けられた非接触式センサ73によってウェーハWの外周部側面93が検知されると、非接触式センサ73から検知信号が制御部75に出力される。制御部75では、検知信号に基づいて各爪部材63が作用位置まで移動されたと判断され、各爪部材移動部71の駆動が停止されて各爪部材63が作用位置に位置付けられる。この作用位置では、爪部材63の爪先69がウェーハWの外周部の下側に入り込み、ウェーハWの外周部裏面が複数の爪部材63によって下側から支持される。
このとき、非接触式センサ73の検出面74からの各爪部材63の爪先69の長さL1が、検出面74からの検知距離L2よりも大きく形成されているため、非接触式センサ73の検出面74からウェーハWの外周部側面93が離間された状態でも、爪先69からウェーハWの外周部が外れることがない。また、爪部材63の爪先69は、爪先69の上面が先端に向かって低くなるように傾斜しており、ウェーハWの外周部の下側に爪先69が入り込み易くなっている。このように、各爪部材63がウェーハWの外周部側面93に対して個別に近づけられて、ウェーハWの外周部側面93からの各爪部材63の距離が個別に制御される。よって、ウェーハWの外径の大きさやバラツキに依らず、ウェーハWの外周部側面93に対して各爪部材63を適切な位置に調整することができる。
図3Cに示すように、各爪部材63が作用位置に位置付けられると、各爪部材63の爪先69にウェーハWの外周部が引っ掛けられて、ウェーハWの外周部が保持手段62に保持される。ウェーハWは、保持手段62によって保持された状態でセンタリングテーブル27から持ち上げられて、チャックテーブル31(図1参照)に向けて搬送される。ウェーハWの外周部側面93に対して各爪部材63が適切な位置に位置付けられているため、ウェーハWの外周部側面93が非接触式センサ73の検出面74に突き当たることもなく、さらにウェーハWの外周部から各爪部材63の爪先69が外れることもない。
以上のように、本実施の形態に係る搬送装置51は、複数の爪部材63が半径方向に接近するように独立して移動されて、各爪部材63の非接触式センサ73でウェーハWの外周部側面93が検出されたら各爪部材63の移動が停止される。各爪部材63がウェーハWの外周部側面93から一定の距離で停止されるため、ウェーハWの外径にバラツキが生じる場合であっても、複数の爪部材63が適宜良好な作用位置に位置付けられる。各爪部材63がウェーハWの外周部から外れず、各爪部材63をウェーハWの外周部側面93に突き当てることがないため、作用位置の調整作業を行う必要がない。よって、煩雑な作業を発生させることなく、ウェーハWを適切に連続搬送することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態において、保持手段62が4つの爪部材63の爪先69によりウェーハWの外周部を保持する構成としたが、この構成に限定されない。保持手段62は、ウェーハWの外周部を保持可能であれば、爪部材63の数や爪先69の形状は特に限定されない。
また、上記した実施の形態において、爪部材移動部71がボールネジを回転させて爪部材63を移動させる構成としたが、この構成に限定されない。爪部材移動部71は、爪部材63を独立して半径方向に移動できれば、どのような直動機構で構成されてもよい。
以上説明したように、本発明は、外径にバラツキが生じるウェーハや、加工によって外径が変化したウェーハを適切に搬送することができるという効果を有し、特に貼り合わせウェーハやトリミング加工後のウェーハの外周部を保持して搬送するウェーハの搬送装置に有用である。
1 加工装置
51、54、57 搬送装置
52、58 移動機構(移動手段)
55 基端部(移動手段)
61 支持部(移動手段)
62 保持手段
63 爪部材
69 爪先
71 爪部材移動部
73 非接触式センサ
74 検出面
75 制御部
93 外周部側面
W ウェーハ

Claims (1)

  1. ウェーハの外周部を保持する保持手段と、該保持手段を鉛直方向及び水平方向に移動させる移動手段と、を備えウェーハを搬送する搬送装置であって、
    該保持手段は、
    ウェーハの外周部を保持する環状に配設された複数の爪部材と、
    該複数の爪部材をウェーハの外周部から離間した待機位置と該複数の爪部材を互いに半径方向に接近しウェーハの外周部を保持する作用位置との間で該複数の爪部材をそれぞれ独立して半径方向に移動させる爪部材移動部と、
    該複数の爪部材のそれぞれに、該爪部材移動部により互いに接近する方向に検出面を向けて配設されウェーハの外周部側面を検知する非接触式センサと、
    該爪部材移動部を制御する制御部と、を備え、
    該制御部は、ウェーハの外周部を保持する際は、ウェーハの外周部の外側の該待機位置に位置づけられた状態の該複数の爪部材をウェーハの外周部に対して接近するように各該爪部材移動部を制御し、該非接触式センサがウェーハの外周部側面を検知したら各該爪部材移動部の動きを停止させて該作用位置とすること、を特徴とする搬送装置。
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