JP2015216152A - リードフレーム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エッチングによる粗化処理を施したリードフレームであって、粗化品質の低下が抑制されたリードフレームを提供する。
【解決手段】粗化処理された面2と該粗化面上に形成されたV溝3とを有し、前記粗化処理により形成された凹凸の凸部の高さより高い位置にまで前記V溝の縁部4が盛り上っていることを特徴とするリードフレーム。
【選択図】図1

Description

本発明は、リードフレームとその製造方法に関し、特にエッチングによる粗化処理を施したリードフレームに関する。
近年、半導体パッケージの信頼性を向上させるために、リードフレームと封止樹脂との密着性を向上させることに対する要求が高まっている。
そして、このような要求を満たすリードフレームとして、リードフレーム表面に、打ち抜き成形加工(プレス加工)によって多数のV溝を形成したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この構成のリードフレームは、V溝形成による平坦性の悪化や、密着性の確保が不十分であるという問題があった。
また、リードフレームの表面に、打ち抜き成形加工によって多数のディンプル(凹部)を形成したものがある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、半導体パッケージの小型軽量化に伴い、リードフレームのサイズも小型化が進み、打ち抜き加工によるディンプル形成では、加工面積を確保するのが困難であるという問題点がある。
また、リードフレームの表面にエッチングによる粗化処理を施してリードフレームと樹脂との密着性を向上させるものがある。
エッチングによる粗化処理では、リードフレーム表面のアンカー効果、比表面積の増加により、封止樹脂との密着性を向上させることができる。そのため、リードフレームの小型化にも対応可能である。
リードフレーム表面にエッチングによる粗化処理を施す方法は、打ち抜き加工されたリードフレームにエッチングによる粗化処理を行う方法と、リードフレーム用の母材となるコイル材にエッチングによる粗化処理を行った後、打ち抜き加工を行う方法とがある。
前者は、打ち抜き加工シート毎にエッチングによる粗化処理を行うため、連続した加工が出来ず、工程の増加により、生産性の悪さ、コスト増加の問題があった。
後者は、リードフレーム用の母材となるコイル材に、事前に、エッチングによる粗化処理を行うため、コイル状で連続的にエッチングによる粗化処理を行う事が可能となり、生産性、コスト面で優れている。
しかし、粗化処理面はミクロンレベルで表面処理がなされており、その加工後に打ち抜き工程を通過させると打ち抜き加工時に順送金型の上型と下型でショット毎にリードフレーム用の母材となる粗化処理された材料を強く押えながら打抜き加工等を行うため、図9〜11に示すように、粗化処理面が潰れ易く、重要な品質特性となる表面粗さ値が低下してしまうという問題がある。
また、粗化処理された短冊状リードフレームは、製品整列時、及び、外観検査作業、また製品梱包作業においてリードフレームが相互に接触し、図12に示すように、粗化処理面に傷が発生し易いという課題も持ち合わせており、リードフレーム梱包時に各フレーム間へ傷発生防止を目的とした層間紙や台紙を挿入する必要があるため、工程とコストの増加という問題がある。
そのため、エッチングによる粗化処理を施したリードフレームで、粗化品質を確保するため、基準面よりも粗化処理面を低い位置に形成する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、このような基準面よりも粗化処理面を低い位置に形成する加工方法では、粗化処理する範囲以外の部分を事前にマスクする必要があるため、工程とコストが増加し、また、粗化処理可能の形状が限定されるため、各種形状のリードフレームに対応できないという問題があった。
特開平3−268350号公報 特開平5−218275号公報 特開2010−267730号公報
従って、エッチングによる粗化処理を施したリードフレームで、粗化品質を確保するためのリードフレーム及びその製造方法を得る必要があった。
本願発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エッチングによる粗化処理を施したリードフレームであって、打ち抜き加工による粗化品質の低下が抑制されたリードフレーム及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、上述の如き従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果、エッチングにより粗化処理を施したリードフレームに対して、打ち抜き加工を施したリードフレームと、その製造方法を発明するに至った。
即ち、本発明によるリードフレームは、粗化処理された面と該粗化処理面上に形成されたV溝とを有し、粗化処理により形成された凹凸の凸部の高さより高い位置にまで前記V溝の縁部が盛り上っていることを特徴とする。
また、本発明によるリードフレームは、前記粗化処理が、リードフレームの表面をエッチングすることにより施されていることを特徴とする。
また、本発明によるリ−ドフレームは、粗化処理が施された面のRa(算術平均粗さ)が、0.25μm以上であり、Rz(最大高さ)が、2.0μm以上であることを特徴とする。
また、本発明によるリードフレームは、前記V溝の縁部の金属の盛り上り量が、0.015mm以上であることを特徴とする。
また、本発明によるリードフレームは、前記V溝が一面に複数本形成されていることを特徴とする。
また、本発明によるリードフレームの製造方法は、リードフレームの必要部分に粗化処理を施す工程を経た後、打ち抜き加工によって前記粗化処理を施した部分にV溝加工を行い、前記粗化処理により形成された凹凸の凸部の高さよりも高く、前記V溝の縁部に金属を盛り上らせる工程を有することを特徴とする。
また、本発明によるリードフレームの製造方法は、前記粗化処理が、金属製リードフレームの表面をエッチングして粗化することを特徴とする。
また、本発明によるリードフレームの製造方法は、前記粗化処理が施された面のRa(算術平均粗さ)が、0.25μm以上であり、Rz(最大高さ)が、2.0μm以上であることを特徴とする。
また、本発明によるリードフレームの製造方法は、前記V溝の縁部の金属の盛り上がり量が、0.015mm以上であることを特徴とする。
リードフレームの表面にエッチングにより粗化処理を行う製造方法において、リードフレームの粗化処理面側へV溝加工を施し、そのV溝加工によって形成されるV溝の縁部の金属の盛り上がりによって、打ち抜き加工による表面粗化品質の低下が無いリードフレームを供給することが可能となる。
さらに、リードフレーム用の母材となるコイル材にエッチングによる粗化処理を行い、連続して打ち抜き加工することが可能となる。
また、打ち抜き加工後の短冊状リードフレームの検査及び梱包作業において、短冊状リードフレーム間の接触による傷発生も抑制できる。
本発明に係るリードフレームの要部断面図である。 V溝加工の施されたリードフレームの表面写真である。 リードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工前の表面写真(5000倍)である。 リードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工前の表面写真(20000倍)である。 リードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工前の断面写真(10000倍)である。 実施例1におけるリードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工前の表面写真(5000倍)である。 実施例1におけるリードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工後の表面写真(20000倍)である。 実施例1におけるリードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工後の断面写真(10000倍)である。 比較例1におけるリードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工後の表面写真(5000倍)である。 比較例1におけるリードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工後の表面写真(20000倍)である。 比較例1におけるリードフレームの粗化処理面の打ち抜き加工後の断面写真(10000倍)である。 リードフレームの粗化加処理面における接触傷を示す写真である。 実施例1と比較例1の打ち抜き加工後の表面粗さRaのばらつきを示すグラフである。 実施例1と比較例1の打ち抜き加工後の表面粗さRzのばらつきを示すグラフである。 本発明におけるV溝の盛り上がり量と打ち抜き加工後の表面粗さRaとの関係を示すグラフである。 擦れ傷テストの説明図である。 (a)は実施例1の擦れ傷テストの表面写真、(b)は比較例1の擦れ傷テストの表面写真である。
以下、本発明によるリードフレーム及びその製造方法について説明する。なお、本発明は、特に限定がない限り、以下の詳細な説明に限定されるものではない。
本発明を適用したリードフレーム及びその製造方法の実施の形態について、以下の順序で詳細に説明する。
1.リードフレーム母材の材質
2.粗化処理工程
3.V溝加工工程
4.打ち抜き加工工程
5.検査、梱包工程
具体的に、本発明に係るリードフレームの製造方法は、粗化処理工程と、V溝加工工程と、打ち抜き工程と、検査及び梱包工程を有する
1.リードフレーム母材の材質
リードフレーム母材は、一例として、用いられる半導体素子の特性に応じた所定の熱伝導率及び所定の電気伝導度を有する金属材料からなる薄板(一例として、板厚が0.08mm 以上3.00mm以下) から形成される。金属材料としては、銅、銅合金、アルミニウム、又はアルミニウム合金等を用いることができる。更に、リードフレームに所定の強度と耐熱性等の特性を発揮させることを目的として、所定量の鉄、亜鉛、リン、すず、ニッケル等の添加元素を金属材料に添加することもできる。また、リードフレーム母材の形態は、平条材または所定の金属材料からなる薄板の両表面に所定の金属材料からなる薄板を金属学的に接合した材料(異形条材)を用いることもできる。
粗化処理は、材料の両面または片面に対して行うことができる。
但し、片面のみに粗化処理を行う場合は、粗化処理工程前に、リードフレーム母材の非粗化処理面にマスク部材、たとえば、マスキングテープを貼り付けることで、粗化処理から保護することができる。
マスキングテープは、後述する粗化処理工程におけるエッチング処理に機械的及び/又は化学的に耐え得る材料、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の高分子材料から形成される。なお、マスク部材としては、ゴム等からなるマスクをリードフレーム母材の表面に機械的に固定する機械マスクを用いることもできる。
2.粗化処理工程
リードフレーム母材の表面に粗化処理を施すことにより粗化処理面を形成して、粗化処理済みのリードフレーム母材を製造する。粗化処理は、リードフレーム母材の表面をエッチングして粗化することのできるエッチング液(以下、「エッチャント」という) を用いて実施する。例えば、銅条に対しては硫酸系エッチャントを用いることができる。これにより、リードフレーム母材からなる銅条の表面に粗化処理面が形成される。
粗化処理後の粗化処理面の表面粗さは、Ra(算術平均粗さ)で、0.25μm以上の粗さが好ましく、また、Rz(最大高さ)で、2.0μm以上の粗さが好ましい。Raで、0.20μm未満では、封止樹脂に対して十分なアンカー効果が得られず、密着性及び信頼性が得られない。
同様に、Rz(最大高さ)で、2.0μm未満では、封止樹脂に対して十分なアンカー効果が得られず、密着性及び信頼性が得られない。
粗化処理後の帯状リードフレームを巻き取る際は、無塵紙や樹脂フィルム製の層間紙と共に巻き取ることで、コイル層間に層間紙を挿入し、粗化処理面に対して、コイル層間での傷発生を防止することができる。
3.V溝加工工程
V溝加工は、粗化処理されたリードフレーム母材を使用し、粗化処理面側に加工を行うことが出来る。異形条品の場合でも、厚板部および薄板部を限定せず、粗化処理面側へV溝加工を行うことが出来る。
粗化処理されたリードフレーム母材は、打ち抜き加工前に、V溝加工を行うのが好ましい。V溝加工と打ち抜き加工を連続して行う場合、打ち抜き加工前に、V溝加工工程を設置するのが好ましい。金型内でのV溝加工配置が入口工程ではなく、出口工程へ近くなるほど、粗化処理されたリードフレーム母材が金型の上型と下型で強く押えられる回数が増加し、V溝加工前の段階で粗化表面が潰れ、表面粗さ値が低下してしまうので、金型の入口工程にV溝加工工程を設置することが好ましい。
図1に示すように、リードフレーム1にV溝3の加工を行うと、母材表面のV溝3の縁部(図1では左右側)に金属の盛り上り部4が形成される。図1に示すように、その盛り上り量Jは、粗化処理により形成された凹凸を有する粗化処理面2の凸部より高くなるようV溝加工深さを設定することが好ましく、V溝3の深さが深くなるほど、V溝3の縁部における金属の盛り上り量Jが増えて、次工程の打ち抜き工程での粗化処理面2の保護を行うことが出来る。
図2示すように、実施例1では、V溝3を2条設けているが、1条または、3条以上のものもある。
また、V溝3の配置方向は縦方向、横方向に限定せず、リードフレームの製品形状に合わせて配置することが出来る。
図2に示すように、製品上のV溝3の加工位置は、封止樹脂境界部と素子載置部との間の粗化処理面2上に設けることが好ましい。リードフレーム形状内に残らない非製品部にV溝を配置すると、図12に示すように、打ち抜き工程後の短冊状リードフレーム製品の整列時または外観検査作業時、出荷梱包作業時に短冊状リードフレーム製品相互で接触し、擦れ傷が発生する問題がある。
V溝3の角度は、45度以上にするのが好ましい。45度未満では、局所的に応力が集中し、部品破損に陥る懸念が高くなる。
図15は、V溝3の深さを変えたV溝3の縁部の金属の盛り上り量Jと、打ち抜き加工後の粗化処理面2の表面粗さの関係を示したグラフである。図15に示すように、V溝加工盛上り量Jは、Ra(算術平均粗さ)で、0.25μm〜0.35μmの表面粗さを維持できるV溝加工盛り上り量Jは、0.015mm以上が好ましい。V溝加工盛り上り量Jを0.015mm以上にすることにより、打ち抜きによる粗化処理面2の表面粗さの低下を防止できる。V溝加工盛り上り量Jが0.015mm未満では、次工程の打ち抜き工程で、盛り上り部4が金型で叩かれて、低くなり、粗化処理面2の表面粗さの低下を防止できない。
4.打ち抜き加工工程
打ち抜きされるリードフレームは、例えば、モールド時の封止樹脂の流れを防止するためのダムバーと、半導体素子が載置されるアイランドと、ダムバーからアイランドを支持する吊りリードと、ダムバーからアイランドに向けて放射状に延在した複数のインナーリードとを備えている。これらのダムバー,アイランド,吊りリード,インナーリードは、V溝加工された粗化処理リードフレーム母材を、例えば、順送金型を用いた打ち抜きによる打ち抜き加工によって一体で形成され、所定の形状に、曲げ加工し、切断して製造される。
5.検査、梱包工程
打ち抜き加工工程後の短冊状のリードフレーム製品は、整列され、次工程で製品外観検査を実施後、梱包出荷される。短冊状のリードフレーム製品で作業を行うため、ハンドリングにより短冊状のリードフレーム製品同士の擦れが生じるため、粗化表面への傷の発生が問題になる。本発明のリードフレーム及び製造方法によれば、打ち抜き加工工程後の短冊状のリードフレーム製品間の接触において、V溝盛り上がり部が接触点となり、粗化処理面は保護されるので、擦れ傷発生の抑制、品質の向上が図られる。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
実施例1では、1.5mm厚の帯状銅合金リードフレーム母材の非粗化処理面側に、次工程の粗化処理から保護するため、PET製マスキングテープを同一幅で貼り付けた。
次に、硫酸系エッチャントを用いて、粗化処理面側に粗化処理を施すことにより粗化面を形成した。
粗化面の表面粗さは、JIS B0601 ‘2001に準じて、接触式表面粗さ測定器を用いて、Ra(算術平均粗さ)と、Rz(最大高さ)を測定した。Ra(算術平均粗さ)は、0.25μm〜0.33μmで、Rz(最大高さ)は、2.1μm〜3.4μmであった。
粗化処理後の帯状リードフレームを、マスキングテープを剥離しながら、PETフィルム製の層間紙と共にコイル状に巻き取った。
次に、打ち抜き金型の入口側にV溝加工装置を設置し、上記粗化処理を行ったリードフレーム母材に、幅0.24mm、深さ0.12mm、角度90度のV溝3を、6mm間隔で2条加工し、V溝の縁部に0.02mmの高さの盛り上り部4を形成した。
上記に引き続き、所定の形状に、打ち抜き加工し、曲げ加工し、切断して短冊状のリードフレームを得た。打ち抜き加工工程後の短冊状のリードフレームの粗化表面の算術平均粗さRa(算術平均粗さ)と、最大高さRzを、n数18箇所で測定した。
次に、打ち抜き加工工程後の短冊状のリードフレーム製品は、整列され、次工程で製品外観検査を行って、最終製品を得た。
比較例1
比較例1は、V溝加工を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、打ち抜き加工工程後の短冊状のリードフレーム製品は、整列され、次工程で製品外観検査を行い、最終製品を得た。
以下、表1に、粗化処理工程後の表面粗さと打ち抜き加工工程後の表面粗さを示し、図3〜5に粗化処理工程後の粗化表面とその断面の顕微鏡写真を示し、図6〜8に実施例1での打ち抜き加工工程後の粗化表面とその断面の顕微鏡写真を示し、図9〜11に比較例1での打ち抜き加工工程後の粗化表面とその断面の顕微鏡写真を示した。また、図13に実施例1と比較例1での打ち抜き加工後のRa(算術平均粗さ)のばらつきを示すグラフを示し、図14に実施例1と比較例1での打ち抜き加工後のRz(最大高さ)のばらつきを示すグラフを示した。
表1、図3〜11、図13及び14に示す結果から、実施例1では、打ち抜き加工工程後の表面粗さは、粗化処理工程後の表面粗さと同様にRa(算術平均粗さ)は、0.25μm〜0.35μmの粗さの範囲で、Rz(最大高さ)は、2.0μm〜3.5μmの粗さの範囲であった。
また、実施例1では、打ち抜き加工工程後の粗化表面と断面の顕微鏡写真は、粗化処理工程後の粗化表面と断面の顕微鏡写真に対して、変化がなかった。
一方、比較例1では、粗化処理工程後の表面粗さは、Ra(算術平均粗さ)で、0.25μm〜0.33μm、Rz(最大高さ)で、2.1μm〜3.4μmであったが、打ち抜き加工工程後の表面粗さは、Ra(算術平均粗さ)で、0.21μm〜0.26μm、 Rz(最大高さ)で、1.8μm〜2.3μmとなり、表面粗さが低下した。
また、比較例1では、打ち抜き加工により、叩かれて、粗化表面が潰れていることが、わかる。
以上の結果から、リードフレーム表面にエッチングによる粗化処理を行う製造方法において、リードフレームの粗化処理面2側へV溝加工を施し、V溝加工によって発生する盛り上りによって、打ち抜き加工による、表面粗化品質の低下が無いリードフレームを供給することが可能となる。
以上の説明で明らかなように、本発明は、生産性で優位に立つ打ち抜き工程前におけるリードフレーム表面粗化処理を有する製造方法において、上記課題を克服し、信頼性向上を図るため、粗化表面の品質機能を低下させないようリードフレーム1の粗化処理面2側へV溝加工を施し、そのV溝加工によって発生する盛り上り部4により粗化処理面2を保護することを特徴としたリードフレームを提供するものである。
次に、本発明の短冊状リードフレーム製品を接触させ、擦れ傷の発生の状況を確認した。図16に示す擦れ傷テストにより、短冊状リードフレーム製品を2枚重ね、幅方向、長手方向にそれぞれ5往復擦り、その後の粗化処理面2の外観を検査した。比較例1は、V溝加工を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、粗化処理面2の外観を検査した。
以下の表2、図17に、粗化処理面2の擦れ傷発生状況を示す。
表2、図17に示す結果から、実施例1では、V溝の盛り上り部4があるため、粗化処理面2に擦れ傷の発生が極少であった。
一方、比較例1では、短冊状リードフレーム製品を2枚重ねたことで、面接触になり、多数の擦れ傷が発生した。
以上の結果から、本発明のリードフレーム及び製造方法によれば、打ち抜き加工工程後の短冊状のリードフレーム製品間の接触において、V溝の盛り上り部4が接触部となり、粗化処理面2は保護されるので、擦れ傷発生の抑制、品質の向上が図られることがわかる。
1:リードフレーム
2:粗化処理面
3:V溝
4:V溝の盛り上り部
J:V溝加工盛り上り量

Claims (9)

  1. 粗化処理された面と該粗化面上に形成されたV溝とを有し、前記粗化処理により形成された凹凸の凸部の高さより高い位置にまで前記V溝の縁部が盛り上っていることを特徴とするリードフレーム。
  2. 前記粗化処理は、リードフレームの表面をエッチングすることにより施されていることを特徴とする請求項1に記載のリードフレーム。
  3. 前記粗化処理が施された面のRa(算術平均粗さ)は、0.25μm以上であり、Rz(最大高さ)は、2.0μm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のリードフレーム。
  4. 前記V溝の縁部の金属の盛り上り量は、0.015mm以上であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のリードフレーム。
  5. 前記V溝は一面に複数本形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のリードフレーム。
  6. リードフレームの必要部分に粗化処理を施す工程を経た後、打ち抜き加工によって前記粗化処理を施した部分にV溝加工を行い、前記粗化処理により形成された凹凸の凸部の高さよりも高く、前記V溝の縁部に金属を盛り上らせる工程を有することを特徴とするリードフレームの製造方法。
  7. 前記粗化処理が、金属製リードフレームの表面をエッチングして粗化することを特徴とする請求項6に記載のリードフレームの製造方法。
  8. 前記粗化処理が施された面のRa(算術平均粗さ)が、0.25μm以上であり、Rz(最大高さ)が、2.0μm以上であることを特徴とする請求項6または7に記載のリードフレームの製造方法。
  9. 前記V溝の縁部の金属の盛り上り量が、0.015mm以上であることを特徴とする請求項6乃至8の何れか一項に記載のリードフレームの製造方法。
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