JP2015215172A - 肌改善剤のスクリーニング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、真皮線維芽細胞中のSPの主要受容体(以下、NK1Rという。)の発現量を用いて、肌の透明感、柔らかさを改善する肌改善剤をスクリーニングする新たな方法及び肌改善剤を提供することを課題とする。【解決手段】真皮線維芽細胞のNK1R量を指標とする肌改善剤のスクリーニング方法であって、被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のNK1R量(コントロール)、及び被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のNK1R量を得る測定ステップ、前記ステップで得られたNK1R量を比較し、コントロールと比較してNK1R量が減少した被験物質を肌改善剤として選択する選択ステップ、を含む、スクリーニング方法。【選択図】図5

Description

本発明は、肌改善剤のスクリーニング方法、並びに該スクリーニングにより肌改善剤として選択された物質を含有する組成物及びその製造方法に関する。
年を経るごとに肌の弾力性や張りは徐々に失われていき、また、色素沈着を起こし、くすみの増加による色調変化も生じる。肌の老化による肌状態の悪化は、人に与える印象を大きく変えるため、肌の改善を期待し、様々な皮膚外用剤、とりわけ、化粧料への関心は高く、様々な研究が盛んに行われている。
例えば、皮膚の老化を防止し、張りや艶を維持するために、女性ホルモンの一種であるエストロゲンに着目し、エストロゲン様作用剤を含む美容用食品や皮膚化粧料が提案されている(特許文献1)。
また、ストレスが肌の老化を促進することが経験的に知られている。すなわち、生理現象のみならず、物理的ストレスや心理的ストレスにより、つや、透明感、張りなどの肌状態が変化することが経験的に知られている。それに対し、例えば、皮膚が受ける酸化的ストレスに着目し、透明感の向上についての研究がなされている(特許文献2)。他にも、機能性食品や化粧品などによる肌状態改善も提案されている(特許文献3)。
心理的ストレスにより皮膚内のサブスタンスP(以下、SPという。)が増加することが知られている(非特許文献1)。SPは皮脂腺を増大させ皮脂分泌を促進することが知られており、これによる過剰な皮脂分泌の抑制が試みられている(特許文献4)。SPについては、脱毛症との関係についても研究がなされている(特許文献5)。しかしながら、SPが具体的に肌の状態にどのような影響を及ぼすかについては知られていない。
一方、肌の弾力、ハリには真皮のコラーゲンが重要であることが知られており、コラーゲンに着目した研究は精力的に行われている。コラーゲンは複数のタイプがあり、I型コ
ラーゲンとIII型コラーゲンが知られているが、I型コラーゲンを中心とした研究がほとんどであり、III型コラーゲンに関する報告はほとんどない。III型コラーゲンは胎児の時期に最も皮膚に存在しており、加齢に伴い減少することが知られている(非特許文献2)。また、III型コラーゲンは、I型と比較して、それ自身の透明性が高いことが知られている(
非特許文献3)。しかしながら、III型コラーゲンが肌の透明感や柔らかさに関与していることは知られていなかった。
特開2002−029980号公報 特開2012−41276号公報 特開2002−68993号公報 特開2009−242311号公報 特開2011−153122号公報
Kawana S et.al, Journal of Dermatology Science, 42:47-54, 2006 Wang Cheng et.al, African Journal of Biotechnology, 10:2524-2529, 2011 Ch. M. LAPIERE et.al, Connective Tissue Research, 5: 21-29, 1977
本発明は、肌の透明感、柔らかさを改善する肌改善剤のスクリーニング方法を提供することを課題とする。
本発明者は、肌の透明感、柔らかさを改善するための方法について研究を進め、心理ストレスにより分泌されるSPがIII型コラーゲン産生を阻害することを見出した。すなわ
ち、真皮線維芽細胞中のSPが主要受容体であるNK1R(以下、NK1Rという。)へ結合することが、III型コラーゲンの産生を阻害し、肌の透明感、柔らかさに影響すると
いう知見を得た。
そして、当該知見をもとに、真皮線維芽細胞中のNK1Rの発現量を指標とすることで、肌の透明感や柔らかさの改善効果を有する物質をスクリーニングできることに想到した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 真皮線維芽細胞のNK1R量を指標とする肌の透明感、柔らかさを改善する肌改善剤のスクリーニング方法であって、
被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のNK1R量(コントロール)、及び被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のNK1R量を得る測定ステップ、前記ステップで得られたNK1R量を比較し、コントロールと比較してNK1R量が減少した被験物質を肌改善剤として選択する選択ステップ、を含む、スクリーニング方法。
[2] 前記選択ステップは、被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のNK1R量がコントロールのNK1R量の80%以下である場合に、前記被験物質を肌改善剤として選択する、[1]に記載のスクリーニング方法。
[3] 真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量を指標とする肌の透明感、柔らかさを改善
する肌改善剤のスクリーニング方法であって、
SPを添加し被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量(ネガティブ
コントロール)、及びSPを添加し被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のIII型
コラーゲン量を得る測定ステップ、
前記ステップで得られたIII型コラーゲン量を比較し、ネガティブコントロールと比較
してIII型コラーゲン量が増加した被験物質を肌改善剤として選択する選択ステップ、を
含む、スクリーニング方法。
[4] 前記測定ステップは、SP及び被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のIII型コ
ラーゲン量(コントロール)を測定するステップをさらに含み、前記選択ステップは、以下の式から算出された値が10%以上ある場合に、前記被験物質を肌改善剤として選択する、[3]に記載のスクリーニング方法。
[(α−α)/(α−α)]*100 [%] 式(1)
ここで、αはSP及び被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量
、αはネガティブコントロール、αはコントロールである。
[5] [1]〜[4]のいずれかに記載の方法により肌改善剤として選択された物質を
含有してなる組成物。
[6] 前記物質がハス胚芽エキスである、[5]に記載の組成物。
[7] 皮膚外用剤である、[5]又は[6]に記載の組成物。
[8] 化粧料(ただし、医薬部外品を含む)である、[5]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
[9] 肌の透明感及び/又は肌の柔らかさを改善する肌改善用である、[6]〜[8]のいずれかに記載の組成物。
[10] [1]〜[4]のいずれかに記載の方法により肌改善剤として選択された物質を組成物に配合するステップを含むことを特徴とする組成物の製造方法。
本発明により、肌の透明感、柔らかさを改善する肌改善剤のスクリーニング方法が提供される。
本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤を含有する皮膚外用剤の使用前後の肌の明るさを示すグラフである。 本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤を含有する皮膚外用剤の使用前後の肌の黄味を示すグラフである。 本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤を含有する皮膚外用剤の使用前後の肌の弾力を示すグラフである。 本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤を含有する皮膚外用剤の使用前後の肌の柔らかさを示すグラフである。 本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤を含有する皮膚外用剤の使用前後の肌の柔らかさを示すグラフである。
心理的ストレスにより、皮膚中のSP量は増加する。また、真皮線維芽細胞には、SPの受容体であるNK1Rが発現している。本発明のスクリーニング方法の第一の実施態様は、真皮線維芽細胞のNK1R量を指標とする肌改善剤のスクリーニング方法である。
具体的には、被験物質を添加しない真皮線維芽細胞(コントロール)のNK1R量、及び被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のNK1R量を得る測定ステップ、前記ステップで得られたNK1R量を比較し、コントロールと比較してNK1R量が減少した被験物質を肌改善剤として選択する選択ステップ、を含む、スクリーニング方法である。
以前から、シワの形成に関連するI型コラーゲンに着目した研究は盛んになされている。本発明者はNK1RとSPの結合により、III型コラーゲンの産生が阻害されることを
新たに見出した。III型コラーゲン産生を阻害するNK1Rを減少させることで、I型コ
ラーゲンが関連するシワ形成抑制とは異なり、肌の透明感、柔らかさが改善されることに想到した。すなわち、被験物質を添加したときの真皮線維芽細胞中のNK1R量を測定し、その変動量から、被験物質の肌改善作用を推測できることを見出した。さらに、真皮線維芽細胞のNK1R量を指標とするスクリーニング方法により、肌の透明感、柔らかさに特に効果を発揮する肌改善剤を提供し、当該肌改善剤は、従来知られているI型コラーゲンが有するシワ形成抑制効果に加え、透明感、柔らかさを改善する効果を有することに想到した。
本発明のスクリーニング方法の第一の実施態様における手順の一例を以下に挙げるが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
<測定ステップ>
NK1Rを構成するタンパク質をコードするmRNAの発現量は、任意の方法を用いて測定することができる。例えば、当該遺伝子の配列に特異的に結合する配列を有するDNA断片をプライマーとして用いてPCRを行い、定量的な検出を行う。なお、NK1RをコードするmRNAの遺伝子配列は公開されており、当業者は適宜プライマーを設計してPCRに供することができる。
まず、コントロールとして被験物質を添加しない真皮線維芽細胞において、該細胞からmRNAを抽出し、指標とするNK1Rをコードする遺伝子の発現量を、該遺伝子を特異
的に検出するプライマーを用いてq−PCRを行い、定量的に測定する。また、真皮線維芽細胞に被験物質を添加し、37℃で約3〜72時間培養する。その後、該細胞からmRNAを抽出し、指標とするNK1Rをコードする遺伝子の発現量を、該遺伝子を特異的に検出するプライマーを用いてq−PCRを行い、定量的に測定する。被験物質を添加した真皮線維芽細胞における該遺伝子の発現量が、被験物質を添加しなかった該細胞における該遺伝子の発現量(コントロール)に対して減少した場合、好ましくはコントロールに対して80%以下、より好ましくは70%以下となった場合に、前記被験物質は肌改善剤として選択される。該選択された物質は、肌の透明感、柔らかさを改善する作用を有し、該肌改善剤は、化粧料、医薬部外品、食品、医薬品に配合することができるが、化粧料に配合されることが好ましい。
本発明のスクリーニング方法の第二の実施態様は、真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン
量を指標とする肌改善剤のスクリーニング方法である。
具体的には、SPを添加し被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量
(ネガティブコントロール)、及びSPを添加し被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量を得る測定ステップ、前記ステップで得られたIII型コラーゲン量を比較し、ネガティブコントロールと比較してIII型コラーゲン量が増加した被験物質
を肌改善剤として選択する選択ステップ、を含む、スクリーニング方法である。
本発明のスクリーニング方法の第二の実施態様における手順の一例を以下に挙げるが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
まず、被験物質及びSPを添加しない真皮線維芽細胞における、指標とするIII型コラ
ーゲンの量をELISA法にて定量的に測定する(コントロール)。また、真皮線維芽細胞にSPを添加し、37℃で6〜72時間培養し、該細胞における、指標とするIII型コ
ラーゲンの量をELISA法にて定量的に測定する(ネガティブコントロール)。さらに、真皮線維芽細胞にSPおよび被験物質を添加し、37℃で6〜72時間培養し、該細胞における、指標とするIII型コラーゲン量をELISA法にて定量的に測定する。被験物
質を添加しなかった該細胞におけるIII型コラーゲンの量がネガティブコントロールに対
して増加した場合、好ましくは以下の式(1)で算出された値が、10%以上、より好ましくは15%以上となった場合に、前記被験物質は肌改善剤として選択される。
[(α−α)/(α−α)]*100 [%] 式(1)
ここで、αはSP及び被験物質を添加した時の真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量、
αはネガティブコントロール、αはコントロールである。
該選択された物質は、肌の透明感、柔らかさを改善する作用を有し、該肌改善剤は、化粧料、医薬部外品、食品、医薬品に配合することができるが、化粧料に配合されることが好ましい。
<真皮線維芽細胞>
本発明において、スクリーニングに用いる細胞の種類は、真皮線維芽細胞である。例えば、ヒト、サル、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、ネコ、イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ブタ等の哺乳動物の真皮線維芽細胞を用いることができる。好ましくは、ヒト真皮線維芽細胞である。市販の真皮線維芽細胞としては、正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)(倉敷紡績株式会社製)を使用することができる。真皮線維芽細胞細胞の培養の条件としては、通常の培養条件、例えば市販のダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)を用いる他、本発明のスクリーニング方法の実行を妨げない培養条件であれば、特段の限定なく適用することができる。
<被験物質>
本発明のスクリーニング方法が対象とする被験物質は、純物質、動植物由来の抽出物、又はそれらの混合物等のいずれであってもよい。
動植物由来の抽出物は、動物又は植物由来の抽出物自体のみならず、抽出物の画分、精製した画分、抽出物乃至は画分、精製物の溶媒除去物の総称を意味するものとし、植物由来の抽出物は、自生若しくは生育された植物、漢方生薬原料等として販売されるものを用いた抽出物、市販されている抽出物等が挙げられる。中でも、化粧料としたときの透明性、柔らかさの観点から、ハス胚芽エキスが好ましい。
抽出操作は、植物部位の全草を用いるほか、植物体、地上部、根茎部、木幹部、葉部、茎部、花穂、花蕾等の部位を使用することできるが、予めこれらを粉砕あるいは細切して抽出効率を向上させることが好ましい。抽出溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール類、1,3−ブタンジオール、ポリプロピレングリコールなどの多価アルコール類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類等の極性溶媒から選択される1種乃至は2種以上が好適なものとして例示することができる。具体的な抽出方法としては、例えば、植物体等の抽出に用いる部位乃至はその乾燥物1質量に対して、溶媒を1〜30質量部加え、室温であれば数日間、沸点付近の温度であれば数時間浸漬し、室温まで冷却した後、所望により不溶物及び/又は溶媒除去し、カラムクロマトグラフィー等で分画精製する方法が挙げられる。
本発明においては、動植物由来の極性溶媒による抽出物をろ過後、カラムクロマトグラフィーにて分画し、有効成分濃度を高め、前記スクリーニング方法にて、より効果の高い画分を選択し肌改善剤として用いることが好ましい。
<肌改善剤として選択された物質を含有する組成物>
本発明のスクリーニング方法により肌改善剤として選択された物質は、任意の調製方法により組成物に含有させることができる。
組成物としては、化粧料、医薬部外品、医薬品、食品などが好適に例示でき、日常的に使用できることから、化粧料、医薬部外品がより好ましい。その投与経路としては、特に限定されるものではないが、肌の透明感、柔らかさの改善効果を発揮するために皮膚への貯留性、標的部位への到達効率等を考慮し、経皮投与を採用して皮膚外用剤とすることが好ましい。
本発明の組成物中における、肌改善剤の含有量(配合量)は、皮膚外用剤として用いる場合は、通常、0.00001質量%以上、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下である。食品中における動植物抽出物の含有量は、通常、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは1質量%以上であり、通常80質量%以下であり、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下である。肌改善剤の含有量(配合量)が少なすぎると所望の効果が得られにくい場合があり、多すぎると効果が頭打ちになるばかりか組成物の処方の自由度を損なう場合があるからである。
また、組成物に含有させる肌改善剤の種類は、1種類のみでなく2種類以上であってもよい。
組成物の製造に際しては、化粧料、医薬部外品、医薬品、食品などの製剤化で通常使用される成分を、それぞれの用途に応じて、適宜含有させることができる。
化粧料に適用される場合、通常化粧料に使用される成分を広く配合することが可能であり、また、その剤形や用途についても、何ら限定されない。以下、化粧料に適用される場合、化粧料中に含有させることができる成分について説明する。例えば、炭化水素類、エステル類、トリグリセライド類、脂肪酸、高級アルコール等の油性成分、アニオン界面活性剤類、両性界面活性剤類、カチオン界面活性剤類、非イオン界面活性剤類等の界面活性
剤、多価アルコール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色剤、防腐剤、粉体等を任意に配合することができる。有効成分としては、美白成分、シワ改善成分、抗炎症成分、動植物由来の抽出物等が挙げられる。なお、上記説明した本発明の実施態様に係る肌改善剤と併用してもよい。
化粧料における美白成分の含有量は、通常0.001〜10質量%であり、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
美白成分としては、一般的に化粧料に用いられているものであれば特に限定はない。例えば、4−n−ブチルレゾルシノール、アスコルビン酸グルコシド、3−О−エチルアスコルビン酸、トラネキサム酸、アルブチン、1−トリフェニルメチルピペリジン、1−トリフェニルメチルピロリジン、2−(トリフェニルメチルオキシ)エタノール、2−(トリフェニルメチルアミノ)エタノール、2−(トリフェニルメチルオキシ)エチルアミン、トリフェニルメチルアミン、トリフェニルメタノール、トリフェニルメタン及びアミノジフェニルメタン、N−(p−トルイル)システイン酸、N−(p−メトキシベンゾイル)システイン酸等が挙げられる。更にその他の美白成分として、N−ベンゾイル−セリン、N−(p−メチルベンゾイル)セリン、N−(p−エチルベンゾイル)セリン、N−(p−メトキシベンゾイル)セリン、N−(p−フルオロベンゾイル)セリン、N−(p−トリフルオロメチルベンゾイル)セリン、N−(2−ナフトイル)セリン、N−(4−フェニルベンゾイル)セリン、N−(p−メチルベンゾイル)セリン メチルエステル、N−(p−メチルベンゾイル)セリン エチルエステル、N−(2−ナフトイル)セリン メチルエステル、N−ベンゾイル−O−メチルセリン、N−(p−メチルベンゾイル)−O−メチルセリン、N−(p−メチルベンゾイル)−O−アセチルセリン、N−(2−ナフトイル)−O−メチルセリン等があげられる。
これらの美白成分は、既に市販されているものもあれば、合成により入手することもできる。例えば、3−О−エチルアスコルビン酸は、特開平8−134055号公報に記載の公知の方法で合成することが出来る。市販品(日本精化製「VCエチル」)もあるので、これらを入手して使用することが可能である。1−トリフェニルメチルピペリジン、1−トリフェニルメチルピロリジン、2−(トリフェニルメチルオキシ)エタノール、2−(トリフェニルメチルアミノ)エタノール、2−(トリフェニルメチルオキシ)エチルアミン、トリフェニルメチルアミン、トリフェニルメタノール、トリフェニルメタン、アミノジフェニルメタンは特許文献WO2010/074052号パンフレットに、N−(o−トルオイル)システイン酸、N−(m−トルオイル)システイン酸、N−(p−トルオイル)システイン酸、N−(p−メトキシベンゾイル)システイン酸、N−(4−フェニルベンゾイル)システイン酸、N−(p−トルオイル)ホモシステイン酸、はWO2011/087006号パンフレットに、N−ベンゾイル−セリン、N−(p−メチルベンゾイル)セリン、N−(p−エチルベンゾイル)セリン、N−(p−メトキシベンゾイル)セリン、N−(p−フルオロベンゾイル)セリン、N−(p−トリフルオロメチルベンゾイル)セリン、N−(2−ナフトイル)セリン、N−(4−フェニルベンゾイル)セリン、N−(p−メチルベンゾイル)セリン メチルエステル、N−(p−メチルベンゾイル)セリン エチルエステル、N−(2−ナフトイル)セリン メチルエステル、N−ベンゾイル−O−メチルセリン、N−(p−メチルベンゾイル)−O−メチルセリン、N−(p−メチルベンゾイル)−O−アセチルセリン、N−(2−ナフトイル)−O−メチルセリン等はWO2011/074643号パンフレットに、それぞれその合成方法が公開されているので、該開示に従い合成することができる。
化粧料における美白成分の含有量は、通常0.001〜10質量%であり、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
本発明の組成物には、本発明に係るスクリーニング方法で選択された肌改善剤に加え、更にシワ改善成分を含有することができる。シワ改善成分としては、一般的に化粧料に用いられているものであれば特に限定はない。例えば、ビタミンA又はその誘導体であるレ
チノール、レチナール、レチノイン酸、トレチノイン、イソトレチノイン、レチノイン酸トコフェロール、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノールや、ウルソール酸ベンジルエステル、ウルソール酸リン酸エステル、ベツリン酸ベンジルエステル、ベンジル酸リン酸エステルが挙げられる。化粧料におけるシワ改善成分の含有量は、通常0.01〜30質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
動植物由来の抽出物としては、一般的に医薬品、化粧料、食品等に用いられているものであれば特に限定はない。例えば、アケビエキス、アスナロエキス、アスパラガスエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アーモンドエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アロニアエキス、アンズエキス、イチョウエキス、インドキノエキス、ウイキョウエキス、ウドエキス、エイジツエキス、エゾウコギエキス、エンメイソウエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オタネニンジンエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オレンジエキス、カキョクエキス、カッコンエキス、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カンゾウエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、グアバエキス、クジンエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、黒米エキス、クロレラエキス、クワエキス、ケイケットウエキス、ゲットウヨウエキス、ゲンチアナエキス、ゲンノショウコエキス、紅茶エキス、ゴボウエキス、コメエキス、コメ発酵エキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コケモモエキス、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンシャエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウキョウエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、ステビアエキス、ステビア発酵物、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ソウハクヒエキス、ダイオウエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、タンポポエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、甜茶エキス、トウガラシエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、ハス胚芽エキス、パセリエキス、バーチエキス、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ヒノキエキス、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、ブドウ種子エキス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モズクエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、緑茶エキス、リンゴエキス、ルイボス茶エキス、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンギョウエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、ワレモコウエキス等のエキスが好ましいものとして挙げられる。なお、本発明のスクリーニング方法において得られた肌改善剤が植物エキスであった場合、上記植物リスティングされた植物エキスと重畳的に含有させてもよい。化粧料中における動植物由来抽出物の含有量は、通常0.0001質量%以上であり、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましい。また、通常30質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
食品中における動植物抽出物の含有量は、通常0.001質量%であり、0.01質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましい。また、通常80質量%以下であり、50質量%以下が好ましい。
抗炎症成分としては、クラリノン、グラブリジン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、パントテニルアルコール等が挙げられ、好ましくは、グリチルリチン酸及びその塩、
グリチルレチン酸アルキル及びその塩、並びに、グリチルレチン酸及びその塩である。
化粧料中における抗炎症成分の含有量は、通常0.01〜30質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
油性成分としては、極性油、揮発性炭化水素油等が挙げられる。
極性油としては、合成エステル油として、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、オレイン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンを挙げることができる。
更に、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、オクチル メトキシシンナメート等も挙げられる。
また、天然油として、アボカド油、アマニ油、エノ油、オリーブ油、カヤ油、牛脂、ゴマ油、小麦胚芽油、コメヌカ油、サザンカ油、サフラワー油、スクワラン、大豆油、茶実油、ツバキ油、シナギリ油、タートル油、ナタネ油、トウモロコシ油、胚芽油、パーシック油、ヒマシ油、ホホバ油、日本キリ油、マカデミアナッツ油、ミンク油、綿実油、椰子油、落花生油、卵黄油、カルナウバワックス、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
炭化水素油としては、例えば、直鎖状又は分岐状の炭化水素油が挙げられ、揮発性の炭化水素油であっても不揮発性の炭化水素油であってもよい。炭化水素油の具体例としては、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、流動イソパラフィン、軽質イソパラフィン、水添ポリイソブテン、イソドデカン、ステアリン酸、軽質流動イソパラフィン、イソヘキサデカン、流動パラフィン、プリスタン、α−オレフィンオリゴマー、オゾケライト、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレン・ポリプロピレンワックス、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
界面活性剤としては、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、スルホコハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ベタイン系界面活性剤(
アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等) 、グリセリン
脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等) 、POEアルキルエーテル類(POE2−
オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、等が挙げられる。
多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等が挙げられる。
増粘剤としては、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸,キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等が挙げられる。
粉体類としては、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類
、等が挙げられる。
また、化粧料として適用される場合の剤型は、通常知られているローション剤形、乳液剤形、エッセンス剤形、クリーム剤形、粉体含有剤形の何れをも取ることが出来る。
組成物の製造は、本発明に係るスクリーニング方法により肌改善剤として選択された物質を組成物に配合するステップを含み、常法に従ってこれらの成分を配合することにより、行うことができる。また、肌改善剤として選択された物質は、精製などの処理を行ってから、組成物に配合してもよい。
本発明のスクリーニング方法により肌改善剤として選択される物質を含有する組成物は、肌の透明感、柔らかさの改善の用途に好適に用いることができる。
本発明のスクリーニング方法により肌改善剤と選択された物質は、心理ストレスに起因すると推察されるSP及び/又はNK1Rの形成を抑制すること、さらには、III型コラ
ーゲン産生を阻害する、SPとNK1Rとの結合を拮抗、若しくは遮断し得る作用を有すると考えられ、新しいメカニズムによるものとなりうる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
正常ヒト真皮線維芽細胞を24穴プレートに5.0×10cells/well播種し
、10%ウシ胎児血清(FBS)含有ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、SIGMA ALDRICH社)にて37℃、5%CO条件下で48時間培養した後、培地を0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)含有DMEMに交換し、さらに24時間培養した。培地交換24時間後、細胞をリン酸緩衝食塩液(PBS)にて洗浄し、製造例1に示す精製ハス胚芽エキスを溶解させた培地に培地交換し、更に6時間培養した。培養終了後、細胞を回収し、RNeasy Mini Kit(QIAGEN社)を用いてトータルRNAを抽出し、得られたトータルRNAからSuperScript VILO cDNA
Synthesis Kit(invitrogen社)を用いてcDNAを合成した。合成したcDNAをテンプレートとしてQuantiFast SYBR Green
PCR Kit(QIAGEN社)を用いてリアルタイムPCRを行い、検量線法によりNK1R mRNA発現量を相対定量した。このとき、18S rRNAを内在性コントロールとし、初期遺伝子量を補正した。
コントロールとしては、被験物質を溶解させた培地に培地交換をせずに培養した以外は上記と同様にして、NK1R mRNA発現量を相対定量した。
被験物質であるハス胚芽エキス添加培養におけるNK1RのmRNA発現量と、被験物質を添加しなかったコントロールの発現量とを比較し、その変化を確認した。また、市販のハス胚芽エキス(ハス胚芽エキスパウダーMF 丸善製薬製)についても同様にNK1RのmRNA発現量を測定した。結果を表1に示す。
<製造例1: 精製ハス胚芽エキス>
以下の手順に従い、精製ハス胚芽エキスを調製した。即ち、ハス胚芽エキスをメタノールにて抽出し、ろ過後、溶媒を留去した。酢酸エチルと水を同量ずつ加え、液体−液体分配を実施後、水層のみを取り出し、ダイヤイオンHP20(三菱化学株式会社製)にて、非吸着画分を採取し、精製ハス胚芽エキスとした。
Figure 2015215172
表1の結果より、精製ハス胚芽エキス及び市販のハス胚芽エキスのNKIR量はコントロールに対し、それぞれ56.4%、72.6%であり、2つのハス胚芽エキスはNK1RのmRNA発現量を80%以下に抑制し、特に、精製ハス胚芽エキスは市販のハス胚芽エキスより高いNK1RのmRNA発現抑制効果を有することがわかる。
上記の結果より、これらのハス胚芽エキスを肌改善剤として選択し、以下の試験例に使用した。
<実施例2>
正常ヒト真皮線維芽細胞を24穴プレートに5.0×10cells/well播種し
、10%FBS含有DMEM培地にて37℃、5%CO条件下で培養した後、培地を0.1%ウシBSA含有DMEMに交換し、さらに培養した。培地交換24時間後、SPのみを添加(ネガティブコントロール)、あるいは、SPおよびハス胚芽エキスを添加し、さらに6時間培養した。培養終了後、培養上清中のIII型コラーゲン量をELISA法に
より確認した(α、α)。
コントロールとしては、SPおよびハス胚芽エキスを添加せずに培養した以外は上記と同様にして、III型コラーゲン量を確認した。コントロール(α)を1としてそれぞれ
の値を表した結果を表2に示す。
この結果は、SP添加による真皮線維芽細胞中のIII型コラーゲン量の減少を、ハス胚
芽エキスが抑制しており、ハス胚芽エキスが優れた肌改善作用を有する肌改善剤となることを示している。特に精製ハス胚芽エキスは市販のハス胚芽エキスより顕著な効果を示した。
真皮中に存在するコラーゲンの1種であるIII型コラーゲンは、I型コラーゲンと比較
して、ゲルにした場合の透明性及び柔軟性が高い。心理的ストレスにより肌状態が悪化するような状況においては特に、本発明のスクリーニング方法により肌改善剤として選択された物質を含有する化粧料を使用することにより、III型コラーゲンが増加し、透明感、
柔らかさのある肌への改善効果が期待できる。
Figure 2015215172
<製造例2: 本発明の肌改善剤を含有する皮膚外用剤の製造(ローション)>
以下の手順に従い、本発明の肌改善剤のスクリーニング方法により選択された肌改善剤を含有する組成物(皮膚外用剤)を調製した。
即ち、表3の処方成分(B)を50℃にて加熱溶解し、処方成分(A)を撹拌しながら、加熱溶解した(B)を添加し、本発明の組成物(皮膚外用剤1)を得た。
Figure 2015215172
<製造例3: 本発明の肌改善剤を含有する皮膚外用剤の製造(クリーム)>
以下の手順に従い、本発明の肌改善剤のスクリーニング方法により選択された肌改善剤を含有する組成物(皮膚外用剤)を調製した。
即ち、表4の処方成分(A)及び(B)を70℃にて、それぞれ加熱溶解し、処方成分(A)に(B)を撹拌しながら加え、室温まで冷却し、本発明の組成物(皮膚外用剤2)を得た。
Figure 2015215172
<試験例1:肌改善の評価>
上記実施例1、2より選択された肌改善剤を含む皮膚外用剤1(ローション)を、製造例1に従って調製した。
平均年齢42.5歳の被験者17名(女性、年齢層36〜49歳)に、皮膚外用剤1を1日2回、連日3か月間使用してもらい、塗布前、3か月間塗布後の肌の明るさ、黄味、弾力及び肌の柔らかさをそれぞれ測定した。
<試験例1-1:肌の透明感の評価>
頬部を色彩色差計(コニカミノルタ株式会社社製 CR-400)にて、肌の明るさL
とくすみに関連する黄味bを3回測定し、平均値を取得し、肌の透明感の評価とした。結果を図1、2に示す。図1、2から、本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤含有ローションを3か月間塗布後には、肌の明度が高くなり、黄味が顕著に低下したことがわかる。これらの結果は本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤含有ローションを用いて、肌の透明感が改善されたことを示すものである。
<試験例1-2:肌の弾力の評価>
肌の弾力としては、頬部の弾力を皮膚粘弾性測定装置(Courage+Khazaka社製 cutometer MPA580)を用いて測定した。吸引圧400mbarにて2秒間吸引、2秒間開放の1サイクルで得られた波形データから、戻り率(Ur/Uf:メーカパラメータR7)を取得した。結果を図3に示す。Ur/Ufは、弾力性部分を完全な波形(弾力性100%)と比較した値であって、この値が高い程、肌の弾力が高いことを示す。図3から、本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤含有ローションを3か月間塗布後には肌の弾力が改善されたことがわかる。
<試験例1-3:肌の柔らかさの評価>
肌の柔らかさとして、頬部を触覚センサシステム(株式会社アクシム製 ビーナストロン)にて、往路の2g、5g荷重時の周波数変化(Δf)を測定した。結果を図4、5に示す。縦軸の周波数変化Δf[Hz]は、値が大きいほど、肌が柔らかいということを示している。図4、5から、本発明のスクリーニング方法により選択された肌改善剤含有ローションを3か月間塗布後には、2g荷重時、5g荷重時それぞれにおいて、Δfは塗布前に比較して高くなり、肌の柔らかさが改善されたことがわかる。
本発明のスクリーニング法により、新たな作用機序に基づく肌の透明感、柔らかさを改善する肌改善剤として有効な成分を探索することができる、スクリーニング方法が提供され、また、本発明により新たなアプローチによる化粧料が提供されるため、産業上非常に有用である。

Claims (10)

  1. 真皮線維芽細胞のNK1R量を指標とする肌の透明感、柔らかさを改善する肌改善剤のスクリーニング方法であって、
    被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のNK1R量(コントロール)、及び被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のNK1R量を得る測定ステップ、前記ステップで得られたNK1R量を比較し、コントロールと比較してNK1R量が減少した被験物質を肌改善剤として選択する選択ステップ、を含む、スクリーニング方法。
  2. 前記選択ステップは、被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のNK1R量がコントロールのNK1R量の80%以下である場合に、前記被験物質を肌改善剤として選択する、請求項1に記載のスクリーニング方法。
  3. 真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量を指標とする肌の透明感、柔らかさを改善する肌
    改善剤のスクリーニング方法であって、
    SPを添加し被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量(ネガティブ
    コントロール)、及びSPを添加し被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のIII型
    コラーゲン量を得る測定ステップ、
    前記測定ステップで得られたIII型コラーゲン量を比較し、ネガティブコントロールと
    比較してIII型コラーゲン量が増加した被験物質を肌改善剤として選択する選択ステップ
    、を含む、スクリーニング方法。
  4. 前記測定ステップは、SP及び被験物質を添加しない真皮線維芽細胞のIII型コラーゲ
    ン量(コントロール)を測定するステップをさらに含み、前記選択ステップは、以下の式から算出された値が10%以上ある場合に、前記被験物質を肌改善剤として選択する、請求項3に記載のスクリーニング方法。
    [(α−α)/(α−α)]*100 [%] 式(1)
    ここで、αはSP及び被験物質を添加して培養した真皮線維芽細胞のIII型コラーゲン量
    、αはネガティブコントロール、αはコントロールである。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の方法により肌改善剤として選択された物質を含有してなる組成物
  6. 前記物質がハス胚芽エキスである、請求項5に記載の組成物。
  7. 皮膚外用剤である、請求項5又は請求項6に記載の組成物。
  8. 化粧料(ただし、医薬部外品を含む)である、請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 肌の透明感及び/又は肌の柔らかさを改善する肌改善用である、請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の方法により肌改善剤として選択された物質を組成物に配合するステップを含むことを特徴とする組成物の製造方法。
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