JP2015214303A - タイヤ - Google Patents

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Takayuki Kurata
崇之 藏田
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Abstract

【課題】タイヤ騒音をより確実に低減させることが可能なタイヤを提供する【解決手段】空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延びる周方向主溝3と、周方向主溝3に区画される陸部5を有する。陸部5の内部に設けられるとともに、一方の端部が周方向主溝3に開口し、他方の端部が陸部5の内部で終端して、共鳴器を構成する共鳴溝部30と、陸部5の踏面51に開口するとともに、陸部5の内部において共鳴溝部30に連通するサイプ部20とを有し、サイプ部20は、所定の溝幅D21によって形成される幅広サイプ部21と、前記所定の溝幅D21よりも狭い溝幅D22によって形成される幅狭サイプ部22とを有し、幅狭サイプ部22は、共鳴溝部30に隣接して設けられていることを要旨とする。【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤに関する。
乗用自動車などでは、環境へのさらなる配慮に伴って、タイヤ騒音の低減化の要求が以前にも増して高まっている。
タイヤ騒音のうち、タイヤ周方向に沿って延びる周方向主溝と路面とによって形成される気柱管共鳴音を低減するため、周方向主溝によって区画される陸部において、ヘルムホルツ型共鳴器として機能する共鳴溝部を設けたタイヤが知られている。
ここで、共鳴溝部を陸部の踏面に開口するように設けた場合、陸部の摩耗の進行によってタイヤ騒音を低減する効果が著しく低下する。このため、近年では、陸部の内部に共鳴溝部を設けたタイヤも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、陸部の内部において、一方の端部が周方向主溝に開口する共鳴溝部を設けるとともに、陸部の踏面にサイプ部を設けて、サイプ部を共鳴溝部に連通させたタイヤが開示されている。
このようなタイヤによれば、摩耗が進行しても、共鳴溝部によって気柱管共鳴音を低減できるとともに、サイプ部によるエッジ効果や徐水効果によって、ウェット制動性能の向上を図ることができる。
特開2013−539735号公報(図2等)
ところで、サイプ部は、タイヤ接地時に溝壁が閉塞するように設定されているが、サイプ部の溝壁全体が確実に密閉するとは限らず、タイヤ接地時の密閉度が十分でない場合もある。
このような場合、例えば、サイプ部の溝壁が陸部の踏面付近のみで閉塞すると、ヘルムホルツ型共鳴器として機能するように設定された共鳴溝部の体積に、サイプ部の閉塞していない部分の体積が追加されてしまうことになる。つまり、共鳴溝部によって低減されるタイヤ騒音の周波数帯域がずれてしまい、この結果、タイヤ騒音が十分に低減できないという問題があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、タイヤ騒音をより確実に低減させることが可能なタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。本発明の第1の特徴に係る発明は、タイヤ周方向に延びる周方向主溝(周方向主溝3)と、前記周方向主溝に区画される陸部(陸部5)を有するタイヤであって、前記陸部の内部に設けられるとともに、一方の端部が前記周方向主溝に開口し、他方の端部が前記陸部の内部で終端して、共鳴器(例えば、ヘルムホルツ型共鳴器)を構成する共鳴溝部(共鳴溝部30)と、前記陸部の踏面(踏面51)に開口するとともに、前記陸部の内部において前記共鳴溝部に連通するサイプ部(サイプ部20)とを有し、前記サイプ部は、所定の溝幅(溝幅D21)によって形成される幅広サイプ部(幅広サイプ部21)と、前記所定の溝幅よりも狭い溝幅(溝幅D22)によって形成される幅狭サイプ部(幅狭サイプ部22)とを有し、前記幅狭サイプ部は、前記共鳴溝部に隣接して設けられていることを要旨とする。
本発明によれば、タイヤ騒音をより効果的に低減することが可能なタイヤを提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド部2を示す一部拡大平面図である。 図2は、本実施形態に係る横溝10の拡大斜視図である。 図3(a)は、本実施形態に係る横溝10の延在方向に直交する方向(図1に示すA−A線)に沿った横溝10の断面図であり、図3(b)は、本実施形態に係る横溝10の延在方向に直交する方向(図1に示すB−B線)に沿った横溝10の断面図である。 図4は、本実施形態に係る横溝10の延在方向(図1に示すC−C線)に沿った横溝10の断面図である。 図5は、変形例1に係る横溝10の延在方向に直交する方向(図1に示すA−A線)に沿った横溝10の断面図である。 図6は、他の実施形態に係る横溝10の延在方向(図1に示すC−C線)に沿った横溝10の断面図である。 図7は、他の実施形態に係る横溝10の延在方向(図1に示すC−C線)に沿った横溝10の断面図である。 図8は、他の実施形態に係る横溝10の延在方向(図1に示すC−C線)に沿った横溝10の断面図である。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係るタイヤについて、図面を参照しながら説明する。また、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)空気入りタイヤの全体構成
図1は、第1実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッド部2を示す平面図である。図1に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向TCに延びる周方向主溝3と、周方向主溝3に区画される陸部5を有する。
本実施形態では、周方向主溝3は、三本形成されている場合を例に挙げているが、周方向主溝3の数は、これに限定されるものではない。
陸部5は、周方向主溝3に区画されることによって、タイヤ周方向TCに延びる。本実施形態では、陸部5は、四つ形成されている場合を例に挙げているが、陸部5の数は、これに限定されるものではない。
本実施形態に係る陸部5には、タイヤ周方向TCに交差する方向に延びる横溝10が形成されている。横溝10は、陸部5において、タイヤ周方向TCに所定間隔を空けながら複数形成されている。
横溝10は、陸部5の踏面51に開口するサイプ部20と、陸部5の内部に設けられ、気柱管共鳴器として機能する共鳴溝部30とを有する。なお、サイプ部20と共鳴溝部30との構成は、詳細を後述する。
(2)横溝の構成
次に、横溝10の構成について詳細を説明する。具体的に、横溝10が有するサイプ部20と、共鳴溝部30との構成について詳細を説明する。
図2は、本実施形態に係る横溝10の拡大斜視図である。図3(a)は、本実施形態に係る横溝10の延在方向に直交する方向(図1に示すA−A線)に沿った横溝10の断面図であり、図3(b)は、本実施形態に係る横溝10の延在方向に直交する方向(図1に示すB−B線)に沿った横溝10の断面図である。図4は、本実施形態に係る横溝10の延在方向(図1に示すC−C線)に沿った横溝10の断面図である。
図2〜4に示すように、共鳴溝部30は、陸部5の内部に設けられ、周方向主溝3に発生する音波の共鳴器を構成する。共鳴溝部30の一方の端部が周方向主溝3に開口し、他方の端部が陸部5の内部で終端する。具体的に、共鳴溝部30は、周方向主溝3に開口する通気路31と、通気路31に連通する共鳴室32とを有する。
共鳴溝部30において、通気路31の溝幅D31は、後述する幅広サイプ部21の溝幅D21よりも大きくなるように構成されている。また、共鳴溝部30において、共鳴室32の溝幅D32は、通気路31の溝幅D31よりも大きくなるように構成されている。
共鳴溝部30が、上述のように通気路31と共鳴室32とを有することによって、周方向主溝3に連通し、周方向主溝3に発生する音波のヘルムホルツ型共鳴器を構成する。かかる共鳴溝部30は、周方向主溝3に発生する気柱管共鳴音を打ち消し、相殺して低減させることができる。
なお、音速(350m/s、気温20℃)をC、通気路31の開口面積をσ、通気路31の長さをL、通気路31の開口半径をr、共鳴室32の容積をVとすると、通気路31と共鳴室32とで形成されるヘルムホルツ型共鳴器の共鳴周波数fは、以下の式(1)で表される。
f=(σ/(L+1.5r)V)1/2×C/2π ・・・ 式(1)
上記式(1)からも分かるように、通気路31の開口面積σ、通気路31の開口半径r、又は、共鳴室32の容積Vなどが変動すると、共鳴する周波数が変動する。例えば、共鳴する周波数fが変動すると、共鳴溝部30が低減すべき気柱管共鳴音、すなわちタイヤ騒音が低減し難くなる。
サイプ部20は、陸部5の踏面51に開口する。サイプ部20は、陸部5の内部において共鳴溝部30に連通する。本実施形態において、サイプ部20は、空気入りタイヤ1の陸部5が接地したときに、開口部分が閉じることが可能な溝幅をもつ。具体的に、サイプ部20は、2.0mm以下の溝幅をもつものを示す。ただし、TBRタイヤといった大型のバスやトラックに用いられるタイヤにおいては、サイプの溝幅は、2.0mm以上であっても良い。
また、空気入りタイヤ1の陸部5が接地したときとは、正規リムにリム組みした空気入りタイヤ1に正規内圧を充填して、正規荷重を付加した状態で、空気入りタイヤ1の陸部5が接地したときを示す。
なお、「正規リム」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2008年度版に定められた適用サイズにおける標準リムを指す。日本以外では、次の規格に記載されている適用サイズにおける標準リムを指す。
具体的に、規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association Inc.のYear Book”であり、欧州では”The European Tyre and Rim Technical OrganisationのStandards Manual”である。
「正規内圧」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2008年度版のタイヤの測定方法で規定された空気圧である。日本以外では、「正規内圧」とは、上述の規格に記載されているタイヤ寸法測定時の空気圧に対応する空気圧である。
「正規荷重」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2008年度版の単輪を適用した場合の最大負荷能力に相当する荷重である。日本以外では、「正規荷重」とは、上述の規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことである。
サイプ部20は、所定の溝幅D21によって形成される幅広サイプ部21と、所定の溝幅D21よりも狭い溝幅D22によって形成される幅狭サイプ部22とを有する。なお、本実施形態において、溝幅は、最大溝幅を示す。
また、幅広サイプ部21の溝幅D21は、0.4〜2.0mmの範囲内であることが好ましい。
一方、幅狭サイプ部22の溝幅D22は、0.2〜0.8mmの範囲内であることが好ましい。
本実施形態では、幅狭サイプ部22は、共鳴溝部30に隣接して設けられている。具体的に、幅狭サイプ部22は、幅広サイプ部21よりも共鳴溝部30側に設けられている。
ここで、図3に示すように、本実施形態に係る共鳴溝部30は、タイヤ径方向TDにおいて、横溝10の中間部分に設けられている。具体的に、共鳴溝部30は、タイヤ径方向TDにおいて、陸部5の踏面51から離間しており、かつ、横溝10の底面10Aから離間するように設けられている。
従って、図4に示すように、共鳴溝部30の延在方向に沿った断面において、サイプ部20は、共鳴溝部30の周囲を囲むように設けられる。具体的に、サイプ部20では、幅狭サイプ部22が、共鳴溝部30に隣接して、共鳴溝部30の周囲を囲むように設けられる。
本実施形態では、図3(a)〜(b)に示すように、共鳴溝部30の延在方向に直交する方向に沿った断面において、共鳴溝部30の溝壁の断面形状は、円弧形状である。具体的に、通気路31の溝壁31Aの断面形状と共鳴室32の溝壁32Aの断面形状は、円弧形状である。なお、本実施形態では、共鳴溝部30の断面形状が円弧形状である場合を例に挙げて説明するが、矩形状であってもよい。
(3)作用及び効果
本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤ1は、陸部5に横溝10が形成され、横溝10は、サイプ部20と、共鳴溝部30とを有する。なお、共鳴溝部30は、陸部5の内部に設けられ、共鳴器を構成する。また、サイプ部20は、陸部5の踏面51に開口するとともに、陸部5の内部において共鳴溝部30に連通する。
サイプ部20は、所定の溝幅D21によって形成される幅広サイプ部21と、所定の溝幅D21よりも狭い溝幅D22によって形成される幅狭サイプ部22とを有し、幅狭サイプ部22は、共鳴溝部30に隣接して設けられている。
かかる空気入りタイヤ1によれば、共鳴溝部30に隣接して幅狭サイプ部22が設けられているため、空気入りタイヤ1の陸部5が接地してサイプ部20が閉塞する際に、幅狭サイプ部22が積極的に閉塞される。すなわち、陸部5が接地した際に、共鳴溝部30の外縁が確実に密閉されるため、共鳴溝部30の内部空間の体積変動を抑制できる。
これにより、幅狭サイプ部22を有していない場合に比べて、共鳴溝部30が、ヘルムホルツ型共鳴器としてより確実に機能できる。よって、かかる空気入りタイヤ1によれば、共鳴溝部30によって低減すべき周波数帯のタイヤ騒音をより確実に低減することができる。
また、かかる空気入りタイヤ1によれば、陸部5が接地した際に、幅狭サイプ部22が積極的に閉塞されるため、陸部5の剛性が高まる。これにより、陸部5が接地した際に、陸部5の踏面51に開口するサイプ部20(幅広サイプ部21)の角部が捲れにくくなり、エッジ効果が高まるため、ウェット制動性能も向上する。
また、かかる空気入りタイヤ1によれば、共鳴溝部30の延在方向に直交する方向に沿った断面において、共鳴溝部30の溝壁の断面形状は、円弧形状である。これにより、かかる共鳴溝部30の溝壁が、例えば、矩形状である場合に比べて、共鳴溝部30の溝壁の非圧縮性及びせん断剛性を向上させることが可能になる。
具体的には、共鳴溝部30では、通気路31において30%程度の体積の減少が抑制できるとともに、共鳴室32において10%程度の体積の減少が抑制できると考えられる。このように、かかる空気入りタイヤ1によれば、共鳴溝部30によって低減すべき周波数帯のタイヤ騒音をより確実に低減することができる。
更に、共鳴溝部30の溝壁の断面形状は、円弧形状であることによって、共鳴溝部30の溝壁の非圧縮性及びせん断剛性を向上させることが可能になるため、共鳴溝部30の体積を増加させても、陸部5が、剛性の低下によって、変形してしまうことを抑制できる。すなわち、陸部5が接地した際に、陸部5の変形に起因して、サイプ部20(幅広サイプ部21)のエッジ効果が低下してしまうことを抑制できるため、ウェット制動性能の低下も抑制できる。
[変形例]
次に、上述した第1実施形態の変形例について、第1実施形態との構成上の相違点に着目して説明する。
(変形例1)
図5は、変形例1に係る横溝10の延在方向に直交する方向(図1に示すA−A線)に沿った横溝10の断面図である。本実施形態に係るサイプ部20では、幅広サイプ部21は、タイヤ径方向TDに向かってジグザグ状に延びる。なお、本実施形態に係る幅広サイプ部21は、3Dサイプであるとも言い換えることができる。
ここで、周方向主溝3のタイヤ幅方向TWにおける間隔が狭く、陸部5のタイヤ幅方向TWの間隔も狭い場合、陸部5の剛性は、低下しやすい。このような場合、陸部5に付与されるせん断力が大きいと、サイプ部20において、幅広サイプ部21の溝壁21A及び幅狭サイプ部22の溝壁22Aにズレが発生して、密着し難くなる。つまり、かかる場合、サイプ部20の溝壁のズレに起因して、共鳴溝部30の内部空間の体積変動が大きくなる。
本実施形態に係るサイプ部20では、幅広サイプ部21は、タイヤ径方向TDに向かってジグザグ状に延びるため、陸部5の接地時において、幅広サイプ部21の両側の溝壁21Aが互いに噛み合う。これにより、サイプ部20の溝壁のズレに起因して、共鳴溝部30の内部空間の体積変動が大きくなることを抑制できる。
更に、幅広サイプ部21の両側の溝壁21Aが互いに噛み合うことによって、陸部5の剛性も確保できる。すなわち、陸部5が接地した際に、陸部5の変形に起因して、サイプ部20(幅広サイプ部21)のエッジ効果が低下してしまうことを抑制できるため、ウェット制動性能の低下も抑制できる。
[比較評価]
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(1)評価方法
複数種類のタイヤを用いて、タイヤ騒音の低減性能(ノイズ低減性)とウェット制動性能とについて評価した。まず、比較例に係るタイヤと実施例に係るタイヤを準備した。
比較例1に係るタイヤは、陸部において、共鳴器として機能する共鳴溝部と、サイプ部と、を有していないタイヤを用いた。比較例2に係るタイヤは、陸部の外側(踏面に露出)に設けられる共鳴溝部を有し、サイプ部を有していないタイヤを用いた。比較例2に係るタイヤは、陸部の内部に設けられる共鳴溝部と、サイプ部と、を有するタイヤを用いた。なお、比較例2に係るタイヤは、サイプ部において、幅狭サイプ部を有していないタイヤである。
実施例1〜3に係るタイヤは、陸部の内部に設けられる共鳴溝部と、幅狭サイプ部を有するサイプ部と、を有するタイヤを用いた。なお、実施例1〜3に係るタイヤのそれぞれの詳細な構成を表1に示す。
また、タイヤ騒音の低減性能の評価は、比較例及び実施例に係るタイヤを車両に装着して路面上を走行させ、走行時の気柱間共鳴音(周波数800Hz〜1250Hz程度の範囲)における音圧を測定して、それぞれの測定結果を比較した。
ウェット制動性能の評価は、比較例及び実施例に係るタイヤを車両に装着して湿潤路面上を所定速度で走行中にフルブレーキをかけて、完全静止までの制動距離を測定し、測定結果を比較した。
(2)評価結果
表1に、評価結果について示す。
Figure 2015214303
表1に示すように、陸部の内部に設けられる共鳴溝部と、幅狭サイプ部を有するサイプ部と、を有する実施例1〜3に係るタイヤは、比較例1〜3に係るタイヤに比べて、ノイズ低減性能が向上することが証明された。すなわち、タイヤ騒音を低減させる効果を向上できることが証明された。特に、幅広サイプ部の断面形状がジグザグ状に形成される場合(すなわち、幅広サイプ部が3Dサイプである場合)、幅広サイプ部の密閉性がより高まるため、共鳴溝部における体積が確保されて、ノイズ低減性能が高まる。更に、この場合、陸部の剛性が確保されて、陸部の変形が抑制されるため、サイプ部のエッジ効果が向上して、ウェット制動性能も向上する。
[その他の実施形態]
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。
第1実施形態では、図4に示すように、サイプ部20は、共鳴溝部30の周囲を囲むように設けられていたが、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように、共鳴溝部30が、横溝10の溝底側に設けられている場合、サイプ部20は、共鳴溝部30のタイヤ径方向TD外側に設けられていてもよい。なお、この場合も、サイプ部20では、幅狭サイプ部22が、共鳴溝部30に隣接して設けられている。
また、第1実施形態では、共鳴溝部30は、通気路31と共鳴室32とをそれぞれ一つずつ有していたが、これに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、共鳴溝部30は、共鳴室32の両側に、複数の通気路31を有していてもよいし、図8に示すように、分離された複数の共鳴室32と、複数の通気路31とを有していてもよい。
このように、共鳴溝部30の構成は、特に限定されない。更に、第1実施形態では、共鳴溝部30は、陸部5の内部に形成されて、ヘルムホルツ型共鳴器として構成される場合を例に挙げて説明したが、共鳴溝部30がサイプ部に連通する構成であれば、様々な共鳴器に適用可能である。例えば、共鳴溝部30は、サイドブランチ型共鳴器として構成してもよい。
この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…空気入りタイヤ、2…トレッド部、3…周方向主溝、5…陸部、10…横溝、20…サイプ部、21…幅広サイプ部、22…幅狭サイプ部、30…共鳴溝部、31…通気路、32…共鳴室

Claims (3)

  1. タイヤ周方向に延びる周方向主溝と、前記周方向主溝に区画される陸部を有するタイヤであって、
    前記陸部の内部に設けられるとともに、一方の端部が前記周方向主溝に開口し、他方の端部が前記陸部の内部で終端して、前記周方向主溝に発生する音波の共鳴器を構成する共鳴溝部と、
    前記陸部の踏面に開口するとともに、前記陸部の内部において前記共鳴溝部に連通するサイプ部と
    を有し、
    前記サイプ部は、所定の溝幅によって形成される幅広サイプ部と、前記所定の溝幅よりも狭い溝幅によって形成される幅狭サイプ部とを有し、
    前記幅狭サイプ部は、前記共鳴溝部に隣接して設けられている
    ことを特徴とするタイヤ。
  2. 前記共鳴溝部の延在方向に直交する方向に沿った断面において、
    前記共鳴溝部の溝壁の断面形状は、円弧形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記幅広サイプは、タイヤ径方向に向かってジグザグ状に延びる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ。
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