JP2015213101A - 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 - Google Patents
封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015213101A JP2015213101A JP2014094508A JP2014094508A JP2015213101A JP 2015213101 A JP2015213101 A JP 2015213101A JP 2014094508 A JP2014094508 A JP 2014094508A JP 2014094508 A JP2014094508 A JP 2014094508A JP 2015213101 A JP2015213101 A JP 2015213101A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- sealing
- sealing resin
- group
- semiconductor device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- FQYUMYWMJTYZTK-UHFFFAOYSA-N C(C1OC1)Oc1ccccc1 Chemical compound C(C1OC1)Oc1ccccc1 FQYUMYWMJTYZTK-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Abstract
【解決手段】封止用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含み、以下の条件(A)および(B)を満たす。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率S1が、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
【選択図】図1
Description
熱硬化性樹脂を含み、以下の条件(A)および(B)を満たす封止用樹脂組成物が提供される。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率S1が、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
基材と、
前記基材の一面上に搭載された半導体素子と、
上述の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
を備える半導体装置が提供される。
基材と、
前記基材の一面上に搭載された複数の半導体素子と、
上述の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記複数の半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
を備える構造体が提供される。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率S1が、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
封止用樹脂組成物は、基材上に搭載された半導体素子を封止する封止樹脂を形成するために用いられる。封止用樹脂組成物を用いた封止成形は、とくに限定されないが、たとえばトランスファー成形法、または圧縮成形法により行うことができる。基材は、たとえばインターポーザ等の有機基板、またはリードフレームである。また、半導体素子は、ワイヤボンディングまたはフリップチップ接続等により、基材に電気的に接続される。
このような半導体パッケージにおいては、たとえば封止樹脂の厚さを0.4mm以下とすることが好ましく、0.3mm以下とすることがより好ましい。これにより、半導体パッケージの薄型化を図ることができる。また、このような薄型の半導体パッケージであっても、本実施形態に係る封止用樹脂組成物を用いることによって、パッケージ反りの発生を抑制することが可能となる。ここで、封止樹脂の厚さとは、有機基板の上記一面の法線方向における、上記一面を基準とした封止樹脂の厚さを指す。また、本実施形態においては、たとえば封止樹脂の厚さを、有機基板の厚さ以下とすることができる。これにより、半導体パッケージをより効率的に薄型化することができる。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率S1が、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
このように、本実施形態に係る封止用樹脂組成物によれば、上記条件(A)および(B)を満たすことによって、封止用樹脂組成物を用いて形成される半導体装置の、室温および高温時の双方における反りを抑制することが可能となる。
一方で、収縮率S2は、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、2%以下であることがとくに好ましい。収縮率S2を上記上限値以下とすることにより、半導体装置の反りや信頼性等を優れたものとすることができる。
また、封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ強度σ(260)が、1MPa以上であることが好ましく、5MPa以上であることがより好ましい。これにより、半導体装置の、とくに高温における信頼性を効果的に向上させることができる。曲げ強度σ(260)の上限値は、とくに限定されないが、たとえば300MPaとすることができる。
S1={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第1試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
次いで、第1試験片に対し、175℃のオーブン中で4時間、熱処理して後硬化を行い、第2試験片を作製する。次いで、第2試験片を25℃まで冷却する。ここで、175℃における金型キャビティの内径寸法と、25℃における第2試験片の外形寸法と、から以下のようにして収縮率S2(%)を算出する。
S2={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第2試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
また、封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理することにより得られる硬化物の、ガラス転移温度Tg超過における線膨張係数α2が5ppm/℃以上150ppm/℃以下であることが好ましく、10ppm/℃以上100ppm/℃以下であることがより好ましい。これにより、とくに高温環境下において、基板と封止樹脂との線膨張係数の差に起因した半導体パッケージの反りの発生をより効果的に抑制することが可能となる。
熱硬化性樹脂(A)は、たとえばエポキシ樹脂、レゾール樹脂、およびジアリルフタレート樹脂から選択される一種または二種以上を含む。本実施形態においては、半導体装置の反りを抑制する観点から、レゾール樹脂およびジアリルフタレート樹脂のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましく、レゾール樹脂およびジアリルフタレート樹脂のうちの少なくとも一方とエポキシ樹脂とを含むことがとくに好ましい。本実施形態における好ましい態様の一例としては、レゾール樹脂とエポキシ樹脂をともに封止用樹脂組成物中に含む場合が挙げられる。
これらのうち、耐湿信頼性と成形性のバランスを向上させる観点からは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、およびトリフェノールメタン型エポキシ樹脂のうちの少なくとも一つを含むことがより好ましい。また、半導体装置の反りを抑制する観点からは、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂およびノボラック型エポキシ樹脂のうちの少なくとも一つを含むことがとくに好ましい。さらに流動性を向上させるためにはビフェニル型エポキシ樹脂がとくに好ましく、高温の弾性率を制御するためにはフェノールアラルキル型エポキシ樹脂がとくに好ましい。
封止用樹脂組成物は、たとえば硬化剤(B)を含むことができる。封止用樹脂組成物に含まれる硬化剤(B)としては、たとえば重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、および縮合型の硬化剤の3タイプに大別することができる。
硬化剤(B)に用いられるフェノール樹脂系硬化剤としては、たとえばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック等のノボラック型樹脂;ポリビニルフェノール;トリフェノールメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、封止用樹脂組成物の充填性を向上させる観点や、半導体装置の反りを低減させる観点からは、アラルキル型樹脂およびノボラック型樹脂のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましい。なお、硬化剤(B)として用いられるフェノール樹脂系硬化剤としては、熱硬化性樹脂(A)において例示したレゾール樹脂を除く。
封止用樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤(C)をさらに含むことができる。硬化促進剤(C)は、熱硬化性樹脂(A)(たとえば、エポキシ樹脂のエポキシ基)と、硬化剤(B)(たとえば、フェノール樹脂系硬化剤のフェノール性水酸基)と、の架橋反応を促進させるものであればよく、一般の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用するものを用いることができる。
一方で、硬化促進剤(C)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して2.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましい。硬化促進剤(C)の含有量を上記上限値以下とすることにより、封止成形時における流動性の向上を図ることができる。
封止用樹脂組成物は、たとえば無機充填剤(D)を含むことができる。無機充填剤(D)の構成材料としては、とくに限定されないが、たとえば溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミ等が挙げられ、これらのうちいずれか1種以上を使用できる。これらの中でも、汎用性に優れている観点から、シリカを用いることがより好ましく、溶融シリカを用いることがとくに好ましい。また、無機充填剤(C)は、球状であることが好ましく、さらには球状シリカであることが好ましい。これにより、封止成形時における封止用樹脂組成物の流動性を効果的に向上させることができる。
また、無機充填剤(D)の含有量をこのような範囲に制御することにより、曲げ弾性率E(25)や、曲げ弾性率E(260)、収縮率S1、収縮率S2を所望の範囲とすることがより容易となる。このため、半導体装置の反りの抑制に寄与することが可能となる。
封止用樹脂組成物は、たとえばカップリング剤(E)を含むことができる。カップリング剤(E)としては、たとえばエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を用いることができる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミンの加水分解物等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシランまたはビニルシランのシラン系化合物がより好ましい。また、充填性や成形性をより効果的に向上させる観点からは、フェニルアミノプロピルトリメトキシシランに代表される2級アミノシランを用いることがとくに好ましい。
封止用樹脂組成物は、たとえば低応力剤(F)を含むことができる。低応力剤(F)は、たとえばシリコーンオイル、シリコーンゴム、ポリイソプレン、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン等のポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、ポリ(オキシプロピレン)、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリオレフィングリコール、ポリ−ε−カプロラクトン等の熱可塑性エラストマー、ポリスルフィドゴム、およびフッ素ゴムから選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、シリコーンゴム、シリコーンオイル、およびアクリロニトリル−ブタジエンゴムのうちの少なくとも一方を含むことが、曲げ弾性率や収縮率を所望の範囲に制御して、得られる半導体パッケージの反りの発生を抑える観点から、とくに好ましい態様として選択し得る。
図1は、半導体装置100の一例を示す断面図である。半導体装置100は、基材10と、基材10の一面上に搭載された半導体素子20と、基材10のうちの上記一面および半導体素子20とを封止する封止樹脂30と、を備えた半導体パッケージである。すなわち、半導体装置100は、基材10のうちの上記一面とは反対の他面が封止樹脂30によって封止されない、片面封止型の半導体パッケージである。封止樹脂30は、上述の封止用樹脂組成物の硬化物により構成される。これにより、半導体装置100の反りを抑制することができる。なお、封止樹脂30は、たとえば封止用樹脂組成物をトランスファー成形法または圧縮成形法等の公知の方法を用いて封止成形することにより形成される。また、本実施形態において、半導体素子20の上面は、図1に示すように封止樹脂30により封止されていてもよく、封止樹脂30から露出していてもよい。
図2は、構造体102の一例を示す断面図である。構造体102は、MAP成形により形成された成形品である。このため、構造体102を半導体素子20毎に個片化することにより、複数の半導体パッケージが得られることとなる。
図2に示す例では、各半導体素子20と基材10との間の隙間は、たとえばアンダーフィル32によって充填される。アンダーフィル32としては、たとえばフィルム状または液状のアンダーフィル材料を使用することができる。一方で、封止用樹脂組成物は、たとえばモールドアンダーフィル材料として用いることもできる。この場合、半導体素子20の封止と、基材10と半導体素子20との間の隙間の充填と、が一括して行われる。
まず、表1に従い配合された各原材料を常温でミキサーを用いて混合した後、70〜100℃でロール混練した。次いで、得られた混練物を冷却した後、これを粉砕して封止用樹脂組成物を得た。表1中における各成分の詳細は下記のとおりである。また、表1中の単位は、質量%である。
熱硬化性樹脂1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC−3000)
熱硬化性樹脂2:下記式(10)で表される化合物においてa=0である化合物を主成分とするエポキシ樹脂25質量%と、下記式(11)で表される化合物においてd=0である化合物を主成分とするエポキシ樹脂75質量%と、の混合物(三菱化学(株)製、YL6677)
熱硬化性樹脂3:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、N−660)
熱硬化性樹脂4:ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、YX4000K)
熱硬化性樹脂5:ジメチルエーテル型レゾール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−53529)
硬化剤1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(日本化薬(株)製、GPH−65)
硬化剤2:ホルムアルデヒドで変性したトリフェニルメタン型フェノール樹脂(エア・ウォーター(株)製、HE910−20)
硬化剤3:フェノールアラルキル樹脂(明和化成(株)製、MEH−7800SS)
硬化剤4:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−HF−3)
下記式(13)で示される化合物
撹拌装置付きのセパラブルフラスコに4,4'−ビスフェノールS37.5g(0.15モル)、メタノール100mlを仕込み、室温で撹拌溶解し、更に攪拌しながら予め50mlのメタノールに水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を溶解した溶液を添加した。次いで予め150mlのメタノールにテトラフェニルホスホニウムブロマイド41.9g(0.1モル)を溶解した溶液を加えた。しばらく攪拌を継続し、300mlのメタノールを追加した後、フラスコ内の溶液を大量の水に撹拌しながら滴下し、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、白色結晶の上記式(13)で示される化合物を得た。
無機充填剤1:球状シリカ(電気化学工業(株)製、FB−5SDC、平均粒径(D50)4.5μm)
無機充填剤2:球状シリカ((株)アドマテックス製、SO−C2、平均粒径(D50)0.5μm)
無機充填剤3:球状シリカ((株)アドマテックス製、SO−C5、平均粒径(D50)1.6μm)
フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、CF4083)
低応力剤1:シリコーンオイル(FZ―3730(東レダウコーニング))
低応力剤2:アクリロニトリル−ブタジエンゴム(CTBN1008SP(宇部興産))
離型剤:WE―4(クラリアントジャパン)
イオンキャッチャー:DHT−4H(協和化学)
着色剤:カーボン#5(三菱化学)
難燃剤:水酸化アルミニウム(CL−303(住友化学))
各実施例および各比較例のそれぞれについて、得られた封止用樹脂組成物の収縮率を次のように測定した。まず、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、成形圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件下で封止用樹脂組成物を金型キャビティ内に注入成形して円盤状の第1試験片を作製した。次いで、第1試験片を25℃まで冷却した。ここで、175℃における金型キャビティの内径寸法と、25℃における第1試験片の外形寸法と、から以下のようにして収縮率S1(%)を算出した。
S1={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第1試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
S2={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第2試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
結果を表1に示す。
各実施例および各比較例について、得られた封止用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度および線膨張係数を、次のように測定した。まず、トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で封止用樹脂組成物を注入成形し、15mm×4mm×4mmの試験片を得た。次いで、得られた試験片を175℃、4時間で後硬化した後、熱機械分析装置(セイコー電子工業(株)製、TMA100)を用いて、測定温度範囲0℃〜320℃、昇温速度5℃/分の条件下で測定を行った。この測定結果から、ガラス転移温度、ガラス転移温度以下における線膨張係数(α1)、ガラス転移温度超過における線膨張係数(α2)を算出した。表1中、α1とα2の単位はppm/℃であり、ガラス転移温度の単位は℃である。
各実施例および各比較例について、得られた封止用樹脂組成物の硬化物の曲げ弾性率および曲げ強度を、次のように測定した。まず、トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で封止用樹脂組成物を注入成形し、幅10mm×厚さ4mm×長さ80mmの試験片を得た。次いで、得られた試験片を175℃、4時間で後硬化した。次いで、試験片の、25℃における曲げ強度σ(25)および曲げ弾性率E(25)と、260℃における曲げ強度σ(260)および曲げ弾性率E(260)と、をJIS K 6911に準じて測定した。曲げ強度と曲げ弾性率の単位はMPaである。結果を表1に示す。
各実施例および各比較例について、次のように反り抑制の評価を行った。まず、次のタイプのパッケージ(以下、PKGと略す)をMAP成形用のトランスファー成形機を用いて準備した。10×10×0.15mmのSiチップをマウントした基板に、PKGサイズが14×14×0.48mm、基板厚みが0.28mm、樹脂厚みが0.20mmになるように設計したPKGを用いた。次いで、PKGの反りを測定した。反りの測定はShadow moire(akrometrix製)を用いて、25℃から260℃へ昇温して、25℃、260℃でのPKG反りを測定することにより行った。そして、25℃、260℃のそれぞれについて、PKG反りが100μm以内を○とし、100μm以上を×として、反り抑制評価を行った。
各実施例および各比較例のそれぞれについて、前記反り抑制の評価で使用したPKGと同様の仕様のPKG10個を、60℃、相対湿度60%の環境下に96時間放置した。次いで、放置後のPKG10個に対し、IRリフロー処理(260℃)を行った。次いで、処理後のPKG内部を超音波探傷装置で観察し、封止樹脂と、チップや基板界面等と、において剥離が生じた面積を算出した。ここでは、10個のPKGにおける剥離面積の最大値が、封止樹脂の投影面積全体の5%未満であった場合を◎とし、5%以上10%以下であった場合を○とし、10%を超える場合を×とした。
102 構造体
10 基板
12 半田ボール
20 半導体素子
22 バンプ
30 封止樹脂
32 アンダーフィル
Claims (10)
- 熱硬化性樹脂を含み、以下の条件(A)および(B)を満たす封止用樹脂組成物。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率S1が、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である - 請求項1に記載の封止用樹脂組成物において、
175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理した際の収縮率S2が0.7%以上である封止用樹脂組成物。 - 請求項1または2に記載の封止用樹脂組成物において、
175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理することにより得られる硬化物のガラス転移温度Tgが160℃以上である封止用樹脂組成物。 - 請求項1〜3いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、25℃における曲げ弾性率E(25)が1.0GPa以上である封止用樹脂組成物。 - 請求項1〜4いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が2.0GPa以下である封止用樹脂組成物。 - 請求項1〜5いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
モールドアンダーフィル材料として用いられる封止用樹脂組成物。 - 請求項1〜6いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
粉粒体またはタブレット状である封止用樹脂組成物。 - 基材と、
前記基材の一面上に搭載された半導体素子と、
請求項1〜7いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
を備える半導体装置。 - 請求項8に記載の半導体装置において、
前記基材は、有機基板である半導体装置。 - 基材と、
前記基材の一面上に搭載された複数の半導体素子と、
請求項1〜7いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記複数の半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
を備える構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014094508A JP6379640B2 (ja) | 2014-05-01 | 2014-05-01 | 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014094508A JP6379640B2 (ja) | 2014-05-01 | 2014-05-01 | 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015213101A true JP2015213101A (ja) | 2015-11-26 |
JP6379640B2 JP6379640B2 (ja) | 2018-08-29 |
Family
ID=54697226
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014094508A Active JP6379640B2 (ja) | 2014-05-01 | 2014-05-01 | 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6379640B2 (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017132914A (ja) * | 2016-01-28 | 2017-08-03 | 住友ベークライト株式会社 | 封止用樹脂組成物および半導体装置 |
JP2018053243A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-04-05 | 住友ベークライト株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、樹脂封止基板、および電子装置 |
JP2019080060A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 住友ベークライト株式会社 | インダクタ成形用樹脂組成物および一体型インダクタ |
JP2019080058A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 住友ベークライト株式会社 | 磁性コア形成用樹脂組成物および構造体 |
JP2019080059A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 住友ベークライト株式会社 | 外装部材形成用樹脂組成物および構造体 |
KR20200091640A (ko) * | 2019-01-23 | 2020-07-31 | 평화오일씰공업주식회사 | 폴리 아미드 이미드계 씰링 부재의 열처리 적합성 평가방법 |
KR20200127043A (ko) * | 2018-03-29 | 2020-11-09 | 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 | 입자상 봉지용 수지 조성물, 반도체 장치 및 그 제조 방법 |
WO2021022016A1 (en) * | 2019-07-30 | 2021-02-04 | Applied Materials, Inc. | Methods and apparatus for substrate warpage correction |
CN113423753A (zh) * | 2019-02-21 | 2021-09-21 | 松下知识产权经营株式会社 | 半导体封装材料和半导体器件 |
WO2022158444A1 (ja) * | 2021-01-22 | 2022-07-28 | 住友ベークライト株式会社 | 成形用樹脂組成物 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010219162A (ja) * | 2009-03-13 | 2010-09-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 半導体チップ接合用接着剤 |
JP2011135034A (ja) * | 2009-11-25 | 2011-07-07 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体パッケージおよび半導体装置 |
JP2012074613A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
JP2014133830A (ja) * | 2013-01-10 | 2014-07-24 | Panasonic Corp | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および片面封止型半導体装置 |
-
2014
- 2014-05-01 JP JP2014094508A patent/JP6379640B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010219162A (ja) * | 2009-03-13 | 2010-09-30 | Sekisui Chem Co Ltd | 半導体チップ接合用接着剤 |
JP2011135034A (ja) * | 2009-11-25 | 2011-07-07 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体パッケージおよび半導体装置 |
JP2012074613A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 半導体装置の製造方法及び半導体装置 |
JP2014133830A (ja) * | 2013-01-10 | 2014-07-24 | Panasonic Corp | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および片面封止型半導体装置 |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017132914A (ja) * | 2016-01-28 | 2017-08-03 | 住友ベークライト株式会社 | 封止用樹脂組成物および半導体装置 |
JP2018053243A (ja) * | 2016-09-23 | 2018-04-05 | 住友ベークライト株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、樹脂封止基板、および電子装置 |
JP6996169B2 (ja) | 2016-09-23 | 2022-01-17 | 住友ベークライト株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、樹脂封止基板、および電子装置 |
JP2019080060A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 住友ベークライト株式会社 | インダクタ成形用樹脂組成物および一体型インダクタ |
JP2019080058A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 住友ベークライト株式会社 | 磁性コア形成用樹脂組成物および構造体 |
JP2019080059A (ja) * | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 住友ベークライト株式会社 | 外装部材形成用樹脂組成物および構造体 |
KR20200127043A (ko) * | 2018-03-29 | 2020-11-09 | 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 | 입자상 봉지용 수지 조성물, 반도체 장치 및 그 제조 방법 |
KR102286230B1 (ko) * | 2018-03-29 | 2021-08-06 | 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 | 입자상 봉지용 수지 조성물, 반도체 장치 및 그 제조 방법 |
KR102226804B1 (ko) | 2019-01-23 | 2021-03-11 | 평화오일씰공업 주식회사 | 폴리 아미드 이미드계 씰링 부재의 열처리 적합성 평가방법 |
KR20200091640A (ko) * | 2019-01-23 | 2020-07-31 | 평화오일씰공업주식회사 | 폴리 아미드 이미드계 씰링 부재의 열처리 적합성 평가방법 |
CN113423753A (zh) * | 2019-02-21 | 2021-09-21 | 松下知识产权经营株式会社 | 半导体封装材料和半导体器件 |
WO2021022016A1 (en) * | 2019-07-30 | 2021-02-04 | Applied Materials, Inc. | Methods and apparatus for substrate warpage correction |
WO2022158444A1 (ja) * | 2021-01-22 | 2022-07-28 | 住友ベークライト株式会社 | 成形用樹脂組成物 |
JP7193042B1 (ja) * | 2021-01-22 | 2022-12-20 | 住友ベークライト株式会社 | 成形用樹脂組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6379640B2 (ja) | 2018-08-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6379640B2 (ja) | 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 | |
TWI663202B (zh) | 半導體密封用樹脂組成物、半導體裝置及結構體 | |
JP6436107B2 (ja) | 封止用樹脂組成物、電子部品の製造方法、および電子部品 | |
JP2017125150A (ja) | 樹脂組成物 | |
JP2022116077A (ja) | Lds用熱硬化性樹脂組成物および半導体装置の製造方法 | |
JP2013249458A (ja) | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 | |
JP2017195319A (ja) | 半導体封止用樹脂組成物および半導体装置 | |
JP2018039981A (ja) | エポキシ樹脂組成物および半導体装置 | |
WO2015146764A1 (ja) | 封止用樹脂組成物、および半導体装置 | |
JP2022003130A (ja) | 封止用樹脂組成物、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 | |
EP3876273B1 (en) | Encapsulating resin composition for power device and power device | |
JP2018024770A (ja) | 封止用樹脂組成物、および半導体装置 | |
JP7009790B2 (ja) | 半導体封止用樹脂組成物および半導体装置 | |
JP2017132914A (ja) | 封止用樹脂組成物および半導体装置 | |
JP2017088828A (ja) | 半導体封止用樹脂組成物、半導体装置および構造体 | |
JP2016065136A (ja) | 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 | |
TW202116913A (zh) | 壓縮成形用密封材及電子零件裝置 | |
JP6750659B2 (ja) | 封止用樹脂組成物、および半導体装置 | |
JP6605190B2 (ja) | 封止用樹脂組成物、および半導体装置 | |
JP7205680B1 (ja) | 封止用樹脂組成物 | |
JP2019065302A (ja) | 封止用樹脂組成物、および半導体装置 | |
JP2015183173A (ja) | 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 | |
JP2017110234A (ja) | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 | |
JP2015218294A (ja) | 封止用樹脂組成物の製造方法、および半導体装置の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170316 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171124 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171205 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180201 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180703 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180716 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6379640 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |