JP2015213101A - 封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 - Google Patents

封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体 Download PDF

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【課題】半導体装置の反りを抑制する。
【解決手段】封止用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含み、以下の条件(A)および(B)を満たす。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率Sが、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
【選択図】図1

Description

本発明は、封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体に関する。
半導体装置は、たとえば基板上に搭載された半導体素子を、封止用樹脂組成物を用いて封止成形することにより形成される。このような封止用樹脂組成物に関する技術としては、たとえば特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂、レゾール樹脂、および無機充填剤を必須成分とする封止用エポキシ樹脂組成物が記載されている。
特開2005−120168号公報
半導体素子を封止用樹脂組成物により封止成形して得られる半導体装置については、反りの発生を抑制することが求められる。このような要求は、近年の半導体装置の薄型化に伴ってとくに顕著となっている。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、半導体装置の反りを十分に抑制することは困難であった。
本発明によれば、
熱硬化性樹脂を含み、以下の条件(A)および(B)を満たす封止用樹脂組成物が提供される。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率Sが、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
また、本発明によれば、
基材と、
前記基材の一面上に搭載された半導体素子と、
上述の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
を備える半導体装置が提供される。
また、本発明によれば、
基材と、
前記基材の一面上に搭載された複数の半導体素子と、
上述の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記複数の半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
を備える構造体が提供される。
本発明によれば、半導体装置の反りを抑制することが可能となる。
半導体装置の一例を示す断面図である。 構造体の一例を示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含んでいる。また、封止用樹脂組成物は、以下の条件(A)および(B)を満たしている。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率Sが、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
上述のように、基板上に搭載された半導体素子を封止して得られる半導体パッケージについて、反りの発生を抑制することへの要求が高まっている。とくに、プリント配線基板に対する半導体パッケージの接続信頼性等を向上させる観点からは、室温における半導体パッケージの反りを抑制することが望まれる。しかしながら、本発明者は、半導体パッケージの薄型化に伴って室温におけるクライ反りが生じ得ることを、新たな課題として見出した。クライ反りとは、半導体パッケージの中央部が、半導体素子を搭載する基板からみて半導体素子側へ凸となる反りを指す。このような反りは、基板の収縮により生じる応力の影響が大きくなることに起因するものと想定されている。
鋭意検討の結果、本発明者は、封止用樹脂組成物の成形時における収縮率と、熱処理して得られる硬化物の熱時曲げ弾性率と、を同時に制御することにより、封止用樹脂組成物を用いて形成される半導体装置の、室温における反りを抑制することができることを知見した。本実施形態は、このような知見に基づいて、上記(A)および(B)を満たす封止用樹脂組成物を実現するものである。したがって、本実施形態によれば、半導体装置の反りを抑制することが可能となる。
以下、本実施形態に係る封止用樹脂組成物、半導体装置、および構造体について詳細に説明する。
まず、封止用樹脂組成物について説明する。
封止用樹脂組成物は、基材上に搭載された半導体素子を封止する封止樹脂を形成するために用いられる。封止用樹脂組成物を用いた封止成形は、とくに限定されないが、たとえばトランスファー成形法、または圧縮成形法により行うことができる。基材は、たとえばインターポーザ等の有機基板、またはリードフレームである。また、半導体素子は、ワイヤボンディングまたはフリップチップ接続等により、基材に電気的に接続される。
封止用樹脂組成物を用いた封止成形により半導体素子を封止して得られる半導体装置としては、とくに限定されないが、たとえばQFP(Quad Flat Package)、SOP(Small Outline Package)、BGA(Ball Grid Array)、CSP(Chip Size Package)、QFN(Quad Flat Non−leaded Package)、SON(Small Outline Non−leaded Package)、LF−BGA(Lead Flame BGA)が挙げられる。また、BGAやCSPについては、半導体素子の上面が封止樹脂から露出したエクスポーズドタイプのパッケージであってもよい。また、本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、近年これらのパッケージの成形に多く適用されるMAP(Mold Array Package)成形により形成される構造体にも係るものである。この場合、基材上に搭載される複数の半導体素子を、封止用樹脂組成物を用いて一括して封止することにより上記構造体が得られる。なお、本実施形態における半導体装置の反りを抑制する効果は、BGAやCSPの中でも、封止樹脂の厚さが基板の厚さよりも薄いタイプのBGAやCSP、半導体素子の上面が封止樹脂から露出したエクスポーズドタイプのBGAやCSP等の、封止樹脂が基板の膨張収縮による変形を抑制する力が十分に及ばないパッケージにおいて特に顕著となる。
封止用樹脂組成物は、たとえばモールドアンダーフィル材料として用いることができる。モールドアンダーフィル材料は、基板上に配置された半導体素子の封止と、基板と半導体素子との間の隙間の充填と、を一括して行う材料である。これにより、半導体装置の製造における工数の削減を図ることができる。また、本実施形態に係る封止用樹脂組成物を基板と半導体素子の間にも充填できることから、半導体装置の反りをより効果的に抑制することも可能となる。
本実施形態においては、封止用樹脂組成物を用いて形成される半導体装置の一例として、有機基板の一面上に半導体素子を搭載した半導体パッケージが挙げられる。この場合、有機基板のうちの上記一面と、半導体素子と、が封止用樹脂組成物によって封止されることとなる。すなわち、片面封止型のパッケージとなる。また、有機基板の上記一面とは反対の他面には、たとえば外部接続端子として複数の半田ボールが形成される。なお、このような半導体パッケージにおいては、半導体素子の上面が封止樹脂により封止されていてもよく、封止樹脂から露出していてもよい。
このような半導体パッケージにおいては、たとえば封止樹脂の厚さを0.4mm以下とすることが好ましく、0.3mm以下とすることがより好ましい。これにより、半導体パッケージの薄型化を図ることができる。また、このような薄型の半導体パッケージであっても、本実施形態に係る封止用樹脂組成物を用いることによって、パッケージ反りの発生を抑制することが可能となる。ここで、封止樹脂の厚さとは、有機基板の上記一面の法線方向における、上記一面を基準とした封止樹脂の厚さを指す。また、本実施形態においては、たとえば封止樹脂の厚さを、有機基板の厚さ以下とすることができる。これにより、半導体パッケージをより効率的に薄型化することができる。
封止用樹脂組成物は、たとえば粉粒体またはタブレット状である。これにより、トランスファー成形法や圧縮成形法等を用いて封止成形を行うことが可能となる。封止用樹脂組成物が粉粒体であるとは、粉末状または顆粒状のいずれかである場合を指す。また、封止用樹脂組成物がタブレット状であるとは、封止用樹脂組成物の粉砕物をタブレット形状へ成形したものである場合を指す。ここでは、封止用樹脂組成物を、たとえばBステージ化されたタブレット状とすることができる。
本実施形態に係る封止用樹脂組成物は、以下の条件(A)および(B)を満たす。
(A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率Sが、0.7%以上である
(B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
封止用樹脂組成物が上記条件(A)および(B)を満たすことにより、上述のとおり、封止用樹脂組成物を用いて形成される半導体装置の、室温における反りを抑制することが可能となる。この理由は定かではないが、以下の二つの理由が考えられ得る。一つ目は、封止用樹脂組成物の成形時における収縮率を一定以上とすることによって、有機基板等の基材の収縮量と樹脂組成物の硬化時の収縮量との整合がとれて半導体パッケージのクライ反りが抑制された形状に安定させることができることである。二つ目は、封止用樹脂組成物の硬化物の熱時弾性率を一定以上とすることによって、後硬化工程後から室温へ冷却されるまでの間における封止樹脂の変形を抑制することができ、その後の半導体パッケージについてもクライ反りへの変形が抑制されることである。これら二つの効果が互いに作用しあうことにより、結果として、封止用樹脂組成物を用いて形成される半導体装置の室温における反りが抑制されるものと推測される。
また、封止用樹脂組成物が上記条件(B)を満たすことによって、高温時における半導体装置の反りを効果的に抑制することもできる。これにより、たとえば半導体装置をプリント配線板へ実装する際のリフロー処理によって半導体装置に反りが発生することを抑制し、安定的な実装を可能とすることができる。
このように、本実施形態に係る封止用樹脂組成物によれば、上記条件(A)および(B)を満たすことによって、封止用樹脂組成物を用いて形成される半導体装置の、室温および高温時の双方における反りを抑制することが可能となる。
半導体装置の反りを抑制する観点からは、収縮率Sが0.8%以上であることがより好ましく、0.85%以上であることがとくに好ましい。一方で、収縮率Sは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、2%以下であることがとくに好ましい。収縮率Sを上記上限値以下とすることにより、半導体装置の反りや信頼性等を優れたものとすることができる。
半導体装置の反りを抑制する観点からは、曲げ弾性率E(260)が0.55GPa以上であることがより好ましい。一方で、曲げ弾性率E(260)は、3.0GPa以下であることが好ましく、2.0GPa以下であることがより好ましく、1.5GPa以下であることがとくに好ましい。曲げ弾性率E(260)を上記上限値以下とすることにより、外部からの応力や、熱応力を効果的に緩和して、耐半田性等を向上させて、半導体装置の信頼性向上を図ることができる。
封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理した際の収縮率Sが0.7%以上である。これにより、半導体装置の反りをより効果的に抑制することが可能となる。この理由は明らかではないが、後硬化後においても収縮率を一定以上に保つことができるため、クライ反りが抑制された成型品の形状を後硬化後も安定的に維持することができるためであると推測される。なお、半導体装置の反りを抑制する観点からは、収縮率Sが0.9%以上であることがより好ましく、0.95%以上であることがとくに好ましい。
一方で、収縮率Sは、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、2%以下であることがとくに好ましい。収縮率Sを上記上限値以下とすることにより、半導体装置の反りや信頼性等を優れたものとすることができる。
封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、25℃における曲げ弾性率E(25)が、1.0GPa以上であることが好ましく、3.0GPa以上であることがより好ましく、5.0GPa以上であることがとくに好ましい。曲げ弾性率E(25)を上記下限値以上とすることにより、室温における半導体装置の反りをより効果的に抑制することが可能となる。一方で、曲げ弾性率E(25)は、50GPa以下であることが好ましく、30GPa以下であることがより好ましく、20GPa以下であることがとくに好ましい。曲げ弾性率E(25)を上記上限値以下とすることにより、外部からの応力を効果的に緩和して、半導体装置の信頼性向上を図ることができる。
封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、25℃における曲げ強度σ(25)が、30MPa以上であることが好ましく、50MPa以上であることがより好ましい。これにより、半導体装置の信頼性の向上を図ることができる。曲げ強度σ(25)の上限値は、とくに限定されないが、たとえば300MPaとすることができる。
また、封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ強度σ(260)が、1MPa以上であることが好ましく、5MPa以上であることがより好ましい。これにより、半導体装置の、とくに高温における信頼性を効果的に向上させることができる。曲げ強度σ(260)の上限値は、とくに限定されないが、たとえば300MPaとすることができる。
上記収縮率Sおよび上記収縮率Sは、たとえば次のように測定することができる。まず、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、成形圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件下で封止用樹脂組成物を金型キャビティ内に注入成形して円盤状の第1試験片を作製する。次いで、第1試験片を25℃まで冷却する。ここで、175℃における金型キャビティの内径寸法と、25℃における第1試験片の外形寸法と、から以下のようにして収縮率S(%)を算出する。
={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第1試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
次いで、第1試験片に対し、175℃のオーブン中で4時間、熱処理して後硬化を行い、第2試験片を作製する。次いで、第2試験片を25℃まで冷却する。ここで、175℃における金型キャビティの内径寸法と、25℃における第2試験片の外形寸法と、から以下のようにして収縮率S(%)を算出する。
={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第2試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
上記曲げ弾性率E(260)、上記曲げ弾性率E(25)、上記曲げ強度σ(260)、および上記曲げ強度σ(25)は、たとえば次のように測定することができる。まず、トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で封止用樹脂組成物を注入成形し、幅10mm×厚さ4mm×長さ80mmの試験片を得る。次いで、得られた試験片を175℃、4時間で熱処理して後硬化する。次いで、試験片の、25℃における曲げ強度σ(25)および曲げ弾性率E(25)と、260℃における曲げ強度σ(260)および曲げ弾性率E(260)と、をJIS K 6911に準じて測定する。
封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理することにより得られる硬化物のガラス転移温度Tgが160℃以上であることが好ましく、165℃以上であることがより好ましい。これにより、半導体装置の耐熱性を効果的に向上させることができる。なお、ガラス転移温度Tgの上限値は、とくに限定されないが、たとえば250℃以下とすることができる。
封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理することにより得られる硬化物の、ガラス転移温度Tg以下における線膨張係数αが、3ppm/℃以上100ppm/℃以下であることが好ましく、5ppm/℃以上50ppm/℃以下であることがより好ましい。これにより、基板と封止樹脂との線膨張係数の差に起因した半導体パッケージにおける反りの発生を抑制することが可能となる。
また、封止用樹脂組成物は、たとえば175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理することにより得られる硬化物の、ガラス転移温度Tg超過における線膨張係数αが5ppm/℃以上150ppm/℃以下であることが好ましく、10ppm/℃以上100ppm/℃以下であることがより好ましい。これにより、とくに高温環境下において、基板と封止樹脂との線膨張係数の差に起因した半導体パッケージの反りの発生をより効果的に抑制することが可能となる。
上記ガラス転移温度Tg、上記線膨張係数α、および上記線膨張係数αは、たとえば次にように測定することができる。まず、トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で封止用樹脂組成物を注入成形し、15mm×2mm×2mmの試験片を得る。次いで、得られた試験片を175℃、4時間の条件で熱処理して後硬化する。次いで、後硬化後の上記試験片に対し熱機械分析装置を用いた測定を行い、測定結果からガラス転移温度Tg、ガラス転移温度Tg以下における線膨張係数α、ガラス転移温度Tg超過における線膨張係数αを算出する。
なお、収縮率S、収縮率S、曲げ弾性率E(260)、曲げ弾性率E(25)、曲げ強度σ(260)、曲げ強度σ(25)、ガラス転移温度Tg、線膨張係数α、および線膨張係数αは、封止用樹脂組成物に含まれる各成分の種類や配合割合をそれぞれ調製することにより制御することが可能である。これらの中でも、収縮率S、収縮率S、曲げ弾性率E(260)、および曲げ弾性率E(25)については、とくに後述する熱硬化性樹脂や硬化剤、無機充填剤による影響が大きいものと推測されている。本実施形態においては、たとえばレゾール樹脂またはジアリルフタレート樹脂等とともにエポキシ樹脂を含むこと、レゾール樹脂と他のフェノール樹脂とを併用すること、熱硬化性樹脂全体に対するレゾール樹脂の含有量を一定範囲内に制御すること、多種の無機充填剤を併用すること、無機充填剤の含有量を一定範囲内に制御すること等を、収縮率や曲げ弾性率へ影響し得る調製方法の例示として挙げることができるが、これに限定されるものではない。本実施形態は、このように調製方法を高度に制御することによって、これまで両立が困難であった上記条件(A)と上記条件(B)をともに満たす封止用樹脂組成物を実現するものである。
封止用樹脂組成物は、熱硬化性樹脂(A)を含んでいる。
(熱硬化性樹脂(A))
熱硬化性樹脂(A)は、たとえばエポキシ樹脂、レゾール樹脂、およびジアリルフタレート樹脂から選択される一種または二種以上を含む。本実施形態においては、半導体装置の反りを抑制する観点から、レゾール樹脂およびジアリルフタレート樹脂のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましく、レゾール樹脂およびジアリルフタレート樹脂のうちの少なくとも一方とエポキシ樹脂とを含むことがとくに好ましい。本実施形態における好ましい態様の一例としては、レゾール樹脂とエポキシ樹脂をともに封止用樹脂組成物中に含む場合が挙げられる。
レゾール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類を、塩基性物質を触媒として反応させて得られるものであり、フェノール性水酸基およびメチロール基を有するモノマー、オリゴマー、およびポリマー、ならびにこれらの混合物全般を用いることができる。レゾール樹脂の原料となるフェノール類は、たとえばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール、p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1価フェノール置換体、および1−ナフトール、2−ナフトール等の1価のフェノール類、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類等から選択される一種または二種以上を含む。また、レゾール樹脂の原料となるアルデヒド類は、たとえばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、およびサリチルアルデヒド等から選択される一種または二種以上を含む。
また、レゾール樹脂を合成する際に用いられる塩基性物質としては、とくに限定されないが、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、カルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物、アンモニア、モノエタノールアミン等の第1級アミン、ジエタノールアミン等の第2級アミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジアザビシクロウンデセン等の第3級アミン等のアミン系化合物、および炭酸ナトリウム、ヘキサメチレンテトラミン等のアルカリ性物質等が挙げられる。これらは、一種を単独で用いてもよく、二種類以上組み合わせて使用してもよい。
熱硬化性樹脂(A)としてのレゾール樹脂は、たとえばメチロール型レゾール樹脂、もしくはジメチレンエーテル型レゾール樹脂、またはこれらを桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、半導体装置の反りを抑制する観点からはジメチレンエーテル型レゾール樹脂を用いることがより好ましく、25℃で固形のジメチレンエーテル型レゾール樹脂を用いることがとくに好ましい。
熱硬化性樹脂(A)がレゾール樹脂を含む場合、レゾール樹脂の含有量は、熱硬化性樹脂(A)全体に対して20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがとくに好ましい。これにより、半導体装置の反りをより効果的に抑制することが可能となる。一方で、レゾール樹脂の含有量は、熱硬化性樹脂(A)全体に対して100質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましく、85質量%以下であることがとくに好ましい。これにより、封止用樹脂組成物を用いて形成される封止樹脂の熱時曲げ弾性率を、所望の範囲内へ制御することが容易となる。このため、半導体装置の信頼性向上に寄与することが可能となる。
ジアリルフタレート樹脂としては、オルソタイプ、イソタイプもしくはパラタイプのジアリルフタレートモノマーを単独重合させたポリマー、およびこれらのモノマーのうちの二種以上を共重合させて得られるポリマーから選択される一種または二種以上を含むものを用いることができる。また、オルソタイプ、イソタイプおよびパラタイプのジアリルフタレートモノマーのうちの少なくとも一種を、低分子量成分として含んでいてもよい。
エポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量や分子構造は特に限定されない。本実施形態においては、エポキシ樹脂として、とくに非ハロゲン化エポキシ樹脂を採用することが好ましい。これにより、ハロゲン化エポキシを含まない封止用樹脂組成物が実現される。
本実施形態において、エポキシ樹脂は、たとえばビフェニル型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;スチルベン型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂;フェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂等のフェノールアラルキル型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレンの2量体をグリシジルエーテル化して得られるエポキシ樹脂等のナフトール型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等のトリアジン核含有エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂等の有橋環状炭化水素化合物変性フェノール型エポキシ樹脂から選択される一種類または二種類以上を含むものである。
これらのうち、耐湿信頼性と成形性のバランスを向上させる観点からは、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、およびトリフェノールメタン型エポキシ樹脂のうちの少なくとも一つを含むことがより好ましい。また、半導体装置の反りを抑制する観点からは、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂およびノボラック型エポキシ樹脂のうちの少なくとも一つを含むことがとくに好ましい。さらに流動性を向上させるためにはビフェニル型エポキシ樹脂がとくに好ましく、高温の弾性率を制御するためにはフェノールアラルキル型エポキシ樹脂がとくに好ましい。
エポキシ樹脂としては、たとえば下記式(1)で表されるエポキシ樹脂、下記式(2)で表されるエポキシ樹脂、下記式(3)で表されるエポキシ樹脂、下記式(4)で表されるエポキシ樹脂、および下記式(5)で表されるエポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含有するものを用いることができる。これらの中でも、下記式(1)で表されるエポキシ樹脂、および下記式(4)で表されるエポキシ樹脂から選択される一種以上を含むものがより好ましい態様の一つとして挙げられる。
Figure 2015213101
(式(1)中、Arはフェニレン基またはナフチレン基を表し、Arがナフチレン基の場合、グリシジルエーテル基はα位、β位のいずれに結合していてもよい。Arはフェニレン基、ビフェニレン基またはナフチレン基のうちのいずれか1つの基を表す。RおよびRは、それぞれ独立に炭素数1〜10の炭化水素基を表す。gは0〜5の整数であり、hは0〜8の整数である。nは重合度を表し、その平均値は1〜3である)
Figure 2015213101
(式(2)中、複数存在するRは、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である)
Figure 2015213101
(式(3)中、複数存在するRおよびRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である)
Figure 2015213101
(式(4)中、複数存在するRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である)
Figure 2015213101
(式(5)中、複数存在するRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基を表す。nは重合度を表し、その平均値は0〜4である)
封止用樹脂組成物中における熱硬化性樹脂(A)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して2質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。熱硬化性樹脂(A)の含有量を上記下限値以上とすることにより、封止用樹脂組成物の流動性を向上させ、成形性のさらなる向上を図ることができる。一方で、封止用樹脂組成物中における熱硬化性樹脂(A)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。熱硬化性樹脂(A)の含有量を上記上限値以下とすることにより、封止用樹脂組成物を用いて形成される封止樹脂を備える半導体装置について、耐湿信頼性や耐リフロー性を向上させることができる。
(硬化剤(B))
封止用樹脂組成物は、たとえば硬化剤(B)を含むことができる。封止用樹脂組成物に含まれる硬化剤(B)としては、たとえば重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、および縮合型の硬化剤の3タイプに大別することができる。
硬化剤(B)に用いられる重付加型の硬化剤としては、たとえばジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)などの芳香族ポリアミンのほか、ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジドなどを含むポリアミン化合物;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物;ノボラック型フェノール樹脂、ポリビニルフェノールなどのフェノール樹脂系硬化剤;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などが挙げられる。
硬化剤(B)に用いられる触媒型の硬化剤としては、たとえばベンジルジメチルアミン(BDMA)、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール(DMP−30)などの3級アミン化合物;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール(EMI24)などのイミダゾール化合物;BF3錯体などのルイス酸などが挙げられる。
硬化剤(B)に用いられる縮合型の硬化剤としては、たとえばメチロール基含有尿素樹脂のような尿素樹脂;メチロール基含有メラミン樹脂のようなメラミン樹脂などが挙げられる。
これらの中でも、耐燃性、耐湿性、電気特性、硬化性、および保存安定性等についてのバランスを向上させる観点から、フェノール樹脂系硬化剤が好ましい。フェノール樹脂系硬化剤としては、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を用いることができ、その分子量、分子構造は特に限定されない。
硬化剤(B)に用いられるフェノール樹脂系硬化剤としては、たとえばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック等のノボラック型樹脂;ポリビニルフェノール;トリフェノールメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格及び/又はビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレン及び/又はビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、封止用樹脂組成物の充填性を向上させる観点や、半導体装置の反りを低減させる観点からは、アラルキル型樹脂およびノボラック型樹脂のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましい。なお、硬化剤(B)として用いられるフェノール樹脂系硬化剤としては、熱硬化性樹脂(A)において例示したレゾール樹脂を除く。
封止用樹脂組成物中における硬化剤(B)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して1質量%以上であることが好ましく、2質量%以上であることがより好ましい。硬化剤(B)の含有量を上記下限値以上とすることにより、封止用樹脂組成物の流動性を向上させ、成形性のさらなる向上を図ることができる。一方で、封止用樹脂組成物中における硬化剤(B)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。硬化剤(B)の含有量を上記上限値以下とすることにより、封止用樹脂組成物を用いて形成される封止樹脂を備える半導体装置について、耐湿信頼性や耐リフロー性を向上させることができる。
(硬化促進剤(C))
封止用樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤(C)をさらに含むことができる。硬化促進剤(C)は、熱硬化性樹脂(A)(たとえば、エポキシ樹脂のエポキシ基)と、硬化剤(B)(たとえば、フェノール樹脂系硬化剤のフェノール性水酸基)と、の架橋反応を促進させるものであればよく、一般の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に使用するものを用いることができる。
本実施形態において、硬化促進剤(C)は、たとえば有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミン、2−メチルイミダゾール等が例示されるアミジンや3級アミン、前記アミジンやアミンの4級塩等の窒素原子含有化合物から選択される1種類または2種類以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性を向上させる観点からはリン原子含有化合物を含むことがより好ましい。また、成形性と硬化性のバランスを向上させる観点からは、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等の潜伏性を有するものを含むことがより好ましい。
封止用樹脂組成物で用いることができる有機ホスフィンとしては、例えばエチルホスフィン、フェニルホスフィン等の第1ホスフィン;ジメチルホスフィン、ジフェニルホスフィン等の第2ホスフィン;トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の第3ホスフィンが挙げられる。
封止用樹脂組成物で用いることができるテトラ置換ホスホニウム化合物としては、例えば下記一般式(6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2015213101
(上記一般式(6)において、Pはリン原子を表す。R、R、RおよびRは芳香族基またはアルキル基を表す。Aはヒドロキシル基、カルボキシル基、チオール基から選ばれる官能基のいずれかを芳香環に少なくとも1つ有する芳香族有機酸のアニオンを表す。AHはヒドロキシル基、カルボキシル基、チオール基から選ばれる官能基のいずれかを芳香環に少なくとも1つ有する芳香族有機酸を表す。x、yは1〜3の数、zは0〜3の数であり、かつx=yである。)
一般式(6)で表される化合物は、例えば以下のようにして得られるがこれに限定されるものではない。まず、テトラ置換ホスホニウムハライドと芳香族有機酸と塩基を有機溶剤に混ぜ均一に混合し、その溶液系内に芳香族有機酸アニオンを発生させる。次いで水を加えると、一般式(6)で表される化合物を沈殿させることができる。一般式(6)で表される化合物において、リン原子に結合するR、R、RおよびRがフェニル基であり、かつAHはヒドロキシル基を芳香環に有する化合物、すなわちフェノール類であり、かつAは該フェノール類のアニオンであるのが好ましい。上記フェノール類としては、フェノール、クレゾール、レゾルシン、カテコールなどの単環式フェノール類、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、アントラキノールなどの縮合多環式フェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどのビスフェノール類、フェニルフェノール、ビフェノールなどの多環式フェノール類などが例示される。
封止用樹脂組成物で用いることができるホスホベタイン化合物としては、例えば、下記一般式(7)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2015213101
(上記一般式(7)において、Rは炭素数1〜3のアルキル基、Rはヒドロキシル基を表す。fは0〜5の数であり、gは0〜3の数である。)
一般式(7)で表される化合物は、例えば以下のようにして得られる。まず、第三ホスフィンであるトリ芳香族置換ホスフィンとジアゾニウム塩とを接触させ、トリ芳香族置換ホスフィンとジアゾニウム塩が有するジアゾニウム基とを置換させる工程を経て得られる。しかしこれに限定されるものではない。
封止用樹脂組成物で用いることができるホスフィン化合物とキノン化合物との付加物としては、例えば、下記一般式(8)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2015213101
(上記一般式(8)において、Pはリン原子を表す。R10、R11およびR12は炭素数1〜12のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。R13、R14およびR15は水素原子または炭素数1〜12の炭化水素基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよく、R14とR15が結合して環状構造となっていてもよい。)
ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物に用いるホスフィン化合物としては、例えばトリフェニルホスフィン、トリス(アルキルフェニル)ホスフィン、トリス(アルコキシフェニル)ホスフィン、トリナフチルホスフィン、トリス(ベンジル)ホスフィン等の芳香環に無置換またはアルキル基、アルコキシル基等の置換基が存在するものが好ましく、アルキル基、アルコキシル基等の置換基としては1〜6の炭素数を有するものが挙げられる。入手しやすさの観点からはトリフェニルホスフィンが好ましい。
また、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物に用いるキノン化合物としては、ベンゾキノン、アントラキノン類が挙げられ、中でもp−ベンゾキノンが保存安定性の点から好ましい。
ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物の製造方法としては、有機第三ホスフィンとベンゾキノン類の両者が溶解することができる溶媒中で接触、混合させることにより付加物を得ることができる。溶媒としてはアセトンやメチルエチルケトン等のケトン類で付加物への溶解性が低いものがよい。しかしこれに限定されるものではない。
一般式(8)で表される化合物において、リン原子に結合するR10、R11およびR12がフェニル基であり、かつR13、R14およびR15が水素原子である化合物、すなわち1,4−ベンゾキノンとトリフェニルホスフィンを付加させた化合物が封止用樹脂組成物の硬化物の熱時弾性率を低下させる点で好ましい。
封止用樹脂組成物で用いることができるホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物としては、例えば下記一般式(9)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2015213101
(上記一般式(9)において、Pはリン原子を表し、Siは珪素原子を表す。R16、R17、R18およびR19は、それぞれ、芳香環または複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基を表し、互いに同一であっても異なっていてもよい。式中R20は、基YおよびYと結合する有機基である。式中R21は、基YおよびYと結合する有機基である。YおよびYは、プロトン供与性基がプロトンを放出してなる基を表し、同一分子内の基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。YおよびYはプロトン供与性基がプロトンを放出してなる基を表し、同一分子内の基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。R20、およびR21は互いに同一であっても異なっていてもよく、Y、Y、YおよびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。Zは芳香環または複素環を有する有機基、あるいは脂肪族基である。)
一般式(9)において、R16、R17、R18およびR19としては、例えば、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ナフチル基、ヒドロキシナフチル基、ベンジル基、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基およびシクロヘキシル基等が挙げられ、これらの中でも、フェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基、ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基等のアルキル基、アルコキシ基、水酸基などの置換基を有する芳香族基もしくは無置換の芳香族基がより好ましい。
また、一般式(9)において、R20は、YおよびYと結合する有機基である。同様に、R21は、基YおよびYと結合する有機基である。YおよびYはプロトン供与性基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。同様にYおよびYはプロトン供与性基がプロトンを放出してなる基であり、同一分子内の基YおよびYが珪素原子と結合してキレート構造を形成するものである。基R20およびR21は互いに同一であっても異なっていてもよく、基Y、Y、Y、およびYは互いに同一であっても異なっていてもよい。このような一般式(9)中の−Y−R20−Y−、およびY−R21−Y−で表される基は、プロトン供与体が、プロトンを2個放出してなる基で構成されるものであり、プロトン供与体としては、分子内にカルボキシル基、または水酸基を少なくとも2個有する有機酸が好ましく、さらには芳香環を構成する隣接する炭素にカルボキシル基または水酸基を少なくとも2個有する芳香族化合物が好ましく、芳香環を構成する隣接する炭素に水酸基を少なくとも2個有する芳香族化合物がより好ましく、例えば、カテコール、ピロガロール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,2'−ビフェノール、1,1'−ビ−2−ナフトール、サリチル酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、クロラニル酸、タンニン酸、2−ヒドロキシベンジルアルコール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,2−プロパンジオールおよびグリセリン等が挙げられるが、これらの中でも、カテコール、1,2−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレンがより好ましい。
また、一般式(9)中のZは、芳香環または複素環を有する有機基または脂肪族基を表し、これらの具体的な例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基およびオクチル基等の脂肪族炭化水素基や、フェニル基、ベンジル基、ナフチル基およびビフェニル基等の芳香族炭化水素基、グリシジルオキシプロピル基、メルカプトプロピル基、アミノプロピル基等のグリシジルオキシ基、メルカプト基、アミノ基を有するアルキル基およびビニル基等の反応性置換基等が挙げられるが、これらの中でも、メチル基、エチル基、フェニル基、ナフチル基およびビフェニル基が熱安定性の面から、より好ましい。
ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物の製造方法としては、メタノールを入れたフラスコに、フェニルトリメトキシシラン等のシラン化合物、2,3−ジヒドロキシナフタレン等のプロトン供与体を加えて溶かし、次に室温攪拌下ナトリウムメトキシド−メタノール溶液を滴下する。さらにそこへ予め用意したテトラフェニルホスホニウムブロマイド等のテトラ置換ホスホニウムハライドをメタノールに溶かした溶液を室温攪拌下滴下すると結晶が析出する。析出した結晶を濾過、水洗、真空乾燥すると、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物が得られる。しかし、これに限定されるものではない。
本実施形態において、硬化促進剤(C)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、0.15質量%以上であることがとくに好ましい。硬化促進剤(C)の含有量を上記下限値以上とすることにより、封止成形時における硬化性を効果的に向上させることができる。
一方で、硬化促進剤(C)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して2.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以下であることがより好ましい。硬化促進剤(C)の含有量を上記上限値以下とすることにより、封止成形時における流動性の向上を図ることができる。
(無機充填剤(D))
封止用樹脂組成物は、たとえば無機充填剤(D)を含むことができる。無機充填剤(D)の構成材料としては、とくに限定されないが、たとえば溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ、アルミナ、窒化珪素、窒化アルミ等が挙げられ、これらのうちいずれか1種以上を使用できる。これらの中でも、汎用性に優れている観点から、シリカを用いることがより好ましく、溶融シリカを用いることがとくに好ましい。また、無機充填剤(C)は、球状であることが好ましく、さらには球状シリカであることが好ましい。これにより、封止成形時における封止用樹脂組成物の流動性を効果的に向上させることができる。
無機充填剤(D)は、たとえば異なる平均粒径(D50)の球状シリカを二種以上併用することができる。これにより、曲げ弾性率E(25)や、曲げ弾性率E(260)、収縮率S、収縮率Sの調製をさらに容易とすることができる。このため、半導体装置の反りの抑制に寄与することも可能となる。また、本実施形態においては、無機充填剤(D)が平均粒径1μm以下の微粉シリカを含むことが、封止用樹脂組成物の充填性を向上させる観点や、半導体装置の反りを抑制する観点から、好ましい態様の一つとして挙げられる。
無機充填剤(D)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、35質量%以上であることがとくに好ましい。無機充填剤(D)の含有量を上記下限値以上とすることにより、封止用樹脂組成物を用いて形成される封止樹脂の低吸湿性および低熱膨張性を向上させ、耐湿信頼性や耐リフロー性をより効果的に向上させることができる。一方で、無機充填剤(D)の含有量は、90質量%以下であることが好ましい。無機充填剤(D)の含有量を上記上限値以下とすることにより、封止用樹脂組成物の流動性の低下にともなう成形性の低下や、高粘度化に起因したボンディングワイヤ流れ等を抑制することが可能となる。なお、無機充填剤(D)の上記上限値については、上記に限られず、有機基板の線膨張係数等の物性や厚み等に合わせて適宜選択することが可能である。このような観点から、無機充填剤(D)の含有量は、有機基板の種類にあわせて80質量%以下、または70質量%以下とすることが可能である。
また、無機充填剤(D)の含有量をこのような範囲に制御することにより、曲げ弾性率E(25)や、曲げ弾性率E(260)、収縮率S、収縮率Sを所望の範囲とすることがより容易となる。このため、半導体装置の反りの抑制に寄与することが可能となる。
(カップリング剤(E))
封止用樹脂組成物は、たとえばカップリング剤(E)を含むことができる。カップリング剤(E)としては、たとえばエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン等の各種シラン系化合物、チタン系化合物、アルミニウムキレート類、アルミニウム/ジルコニウム系化合物等の公知のカップリング剤を用いることができる。これらを例示すると、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−[ビス(β−ヒドロキシエチル)]アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(β−アミノエチル)アミノプロピルジメトキシメチルシラン、N−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジアミン、N−(ジメトキシメチルシリルイソプロピル)エチレンジアミン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミンの加水分解物等のシラン系カップリング剤、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等のチタネート系カップリング剤が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシランまたはビニルシランのシラン系化合物がより好ましい。また、充填性や成形性をより効果的に向上させる観点からは、フェニルアミノプロピルトリメトキシシランに代表される2級アミノシランを用いることがとくに好ましい。
カップリング剤(E)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して0.1質量%以上であることが好ましく、0.15質量%以上であることがより好ましい。カップリング剤(E)の含有量を上記下限値以上とすることにより、無機充填剤(D)の分散性を良好なものとすることができる。一方で、カップリング剤(E)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。カップリング剤(E)の含有量を上記上限値以下とすることにより、封止成形時における封止用樹脂組成物流動性を向上させ、充填性や成形性の向上を図ることができる。
(低応力剤(F))
封止用樹脂組成物は、たとえば低応力剤(F)を含むことができる。低応力剤(F)は、たとえばシリコーンオイル、シリコーンゴム、ポリイソプレン、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン等のポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリクロロプレン、ポリ(オキシプロピレン)、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリオレフィングリコール、ポリ−ε−カプロラクトン等の熱可塑性エラストマー、ポリスルフィドゴム、およびフッ素ゴムから選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、シリコーンゴム、シリコーンオイル、およびアクリロニトリル−ブタジエンゴムのうちの少なくとも一方を含むことが、曲げ弾性率や収縮率を所望の範囲に制御して、得られる半導体パッケージの反りの発生を抑える観点から、とくに好ましい態様として選択し得る。
低応力剤(F)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して0.05質量%以上であることが好ましく、0.10質量%以上であることがより好ましい。一方で、低応力剤(F)の含有量は、封止用樹脂組成物全体に対して1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。低応力剤(F)の含有量をこのような範囲に制御することにより、得られる半導体パッケージの反りをより確実に抑制することができる。
封止用樹脂組成物には、さらに必要に応じて、ハイドロタルサイト等のイオン捕捉剤;カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤;カルナバワックス等の天然ワックス、モンタン酸エステルワックス等の合成ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類もしくはパラフィン等の離型剤;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛、ホスファゼン等の難燃剤;酸化防止剤等の各種添加剤を適宜配合してもよい
封止用樹脂組成物としては、たとえば前述の各成分を、公知の手段で混合し、さらにロール、ニーダーまたは押出機等の混練機で溶融混練し、冷却した後に粉砕したもの、粉砕後にタブレット状に打錠成型したもの、また必要に応じて適宜分散度や流動性等を調整したもの等を用いることができる。
次に、半導体装置100について説明する。
図1は、半導体装置100の一例を示す断面図である。半導体装置100は、基材10と、基材10の一面上に搭載された半導体素子20と、基材10のうちの上記一面および半導体素子20とを封止する封止樹脂30と、を備えた半導体パッケージである。すなわち、半導体装置100は、基材10のうちの上記一面とは反対の他面が封止樹脂30によって封止されない、片面封止型の半導体パッケージである。封止樹脂30は、上述の封止用樹脂組成物の硬化物により構成される。これにより、半導体装置100の反りを抑制することができる。なお、封止樹脂30は、たとえば封止用樹脂組成物をトランスファー成形法または圧縮成形法等の公知の方法を用いて封止成形することにより形成される。また、本実施形態において、半導体素子20の上面は、図1に示すように封止樹脂30により封止されていてもよく、封止樹脂30から露出していてもよい。
図1においては、基材10が有機基板である場合が例示されている。この場合、基材10のうち半導体素子20を搭載する表面とは反対側の裏面には、たとえば複数の半田ボール12が設けられる。また、半導体素子20は、たとえば基材10上にフリップチップ実装される。この場合、半導体素子20は、たとえば複数のバンプ22を介して基板10へ電気的に接続される。一方で、半導体素子20は、ボンディングワイヤを介して基材10へ電気的に接続されていてもよい。
図1に示す例では、半導体素子20が基材10上にフリップチップ実装されている。本例において、半導体素子20と基材10との間の隙間は、たとえばアンダーフィル32によって充填される。このアンダーフィル32としては、たとえばフィルム状または液状のアンダーフィル材料を使用することができる。一方で、封止用樹脂組成物は、たとえばモールドアンダーフィル材料として用いることもできる。この場合、半導体素子20の封止と、基材10と半導体素子20との間の隙間の充填と、が一括して行われることとなる。
本実施形態において、封止樹脂30の厚さは、たとえば0.4mm以下であることが好ましく、0.3mm以下であることがより好ましい。これにより、半導体パッケージの薄型化を図ることができる。また、このような薄型の半導体パッケージであっても、本実施形態に係る封止用樹脂組成物を用いて封止樹脂30を形成することにより、半導体装置100の反りを抑制することが可能となる。ここで、封止樹脂30の厚さとは、基材10のうちの半導体素子20を搭載する一面の法線方向における、上記一面を基準とした封止樹脂30の厚さを指す。また、本実施形態においては、たとえば封止樹脂30の厚さを、基材10の厚さ以下とすることができる。これにより、半導体装置100をより効率的に薄型化することができる。
次に、構造体102について説明する。
図2は、構造体102の一例を示す断面図である。構造体102は、MAP成形により形成された成形品である。このため、構造体102を半導体素子20毎に個片化することにより、複数の半導体パッケージが得られることとなる。
構造体102は、基材10と、複数の半導体素子20と、封止樹脂30と、を備えている。複数の半導体素子20は、基材10の一面上に配列されている。図2においては、各半導体素子20が、基材10に対してフリップチップ実装される場合が例示されている。この場合、各半導体素子20は、複数のバンプ22を介して基材10へ電気的に接続される。一方で、各半導体素子20は、ボンディングワイヤを介して基材10に電気的に接続されていてもよい。なお、基材10および半導体素子20は、半導体装置100において例示したものと同様のものを用いることができる。
図2に示す例では、各半導体素子20と基材10との間の隙間は、たとえばアンダーフィル32によって充填される。アンダーフィル32としては、たとえばフィルム状または液状のアンダーフィル材料を使用することができる。一方で、封止用樹脂組成物は、たとえばモールドアンダーフィル材料として用いることもできる。この場合、半導体素子20の封止と、基材10と半導体素子20との間の隙間の充填と、が一括して行われる。
封止樹脂30は、複数の半導体素子20と、基材10のうちの上記一面と、を封止している。この場合、基材10のうちの上記一面とは反対の他面は、封止樹脂30により封止されない。また、封止樹脂30は、上述した封止用樹脂組成物の硬化物により構成される。これにより、構造体102や、構造体102を個片化して得られる半導体パッケージの反りを抑制することができる。封止樹脂30は、たとえば封止用樹脂組成物をトランスファー成形法または圧縮成形法等の公知の方法を用いて封止成形することにより形成される。また、本実施形態において、各半導体素子20の上面は、図2に示すように封止樹脂30により封止されていてもよく、封止樹脂30から露出していてもよい。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
次に、本発明の実施例について説明する。
(封止用樹脂組成物の調製)
まず、表1に従い配合された各原材料を常温でミキサーを用いて混合した後、70〜100℃でロール混練した。次いで、得られた混練物を冷却した後、これを粉砕して封止用樹脂組成物を得た。表1中における各成分の詳細は下記のとおりである。また、表1中の単位は、質量%である。
(A)熱硬化性樹脂
熱硬化性樹脂1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC−3000)
熱硬化性樹脂2:下記式(10)で表される化合物においてa=0である化合物を主成分とするエポキシ樹脂25質量%と、下記式(11)で表される化合物においてd=0である化合物を主成分とするエポキシ樹脂75質量%と、の混合物(三菱化学(株)製、YL6677)
熱硬化性樹脂3:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC(株)製、N−660)
熱硬化性樹脂4:ビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、YX4000K)
熱硬化性樹脂5:ジメチルエーテル型レゾール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−53529)
Figure 2015213101
Figure 2015213101
(B)硬化剤
硬化剤1:ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(日本化薬(株)製、GPH−65)
硬化剤2:ホルムアルデヒドで変性したトリフェニルメタン型フェノール樹脂(エア・ウォーター(株)製、HE910−20)
硬化剤3:フェノールアラルキル樹脂(明和化成(株)製、MEH−7800SS)
硬化剤4:フェノールノボラック樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−HF−3)
(C)硬化促進剤
下記式(13)で示される化合物
Figure 2015213101
[上記式(13)で示される化合物の合成方法]
撹拌装置付きのセパラブルフラスコに4,4'−ビスフェノールS37.5g(0.15モル)、メタノール100mlを仕込み、室温で撹拌溶解し、更に攪拌しながら予め50mlのメタノールに水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を溶解した溶液を添加した。次いで予め150mlのメタノールにテトラフェニルホスホニウムブロマイド41.9g(0.1モル)を溶解した溶液を加えた。しばらく攪拌を継続し、300mlのメタノールを追加した後、フラスコ内の溶液を大量の水に撹拌しながら滴下し、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、白色結晶の上記式(13)で示される化合物を得た。
(D)無機充填剤
無機充填剤1:球状シリカ(電気化学工業(株)製、FB−5SDC、平均粒径(D50)4.5μm)
無機充填剤2:球状シリカ((株)アドマテックス製、SO−C2、平均粒径(D50)0.5μm)
無機充填剤3:球状シリカ((株)アドマテックス製、SO−C5、平均粒径(D50)1.6μm)
(E)カップリング剤
フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、CF4083)
(F)低応力剤
低応力剤1:シリコーンオイル(FZ―3730(東レダウコーニング))
低応力剤2:アクリロニトリル−ブタジエンゴム(CTBN1008SP(宇部興産))
(G)その他の成分
離型剤:WE―4(クラリアントジャパン)
イオンキャッチャー:DHT−4H(協和化学)
着色剤:カーボン#5(三菱化学)
難燃剤:水酸化アルミニウム(CL−303(住友化学))
(収縮率)
各実施例および各比較例のそれぞれについて、得られた封止用樹脂組成物の収縮率を次のように測定した。まず、トランスファー成形機を用いて、金型温度175℃、成形圧力9.8MPa、硬化時間3分の条件下で封止用樹脂組成物を金型キャビティ内に注入成形して円盤状の第1試験片を作製した。次いで、第1試験片を25℃まで冷却した。ここで、175℃における金型キャビティの内径寸法と、25℃における第1試験片の外形寸法と、から以下のようにして収縮率S(%)を算出した。
={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第1試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
次いで、第1試験片に対し、175℃のオーブン中で4時間、後硬化を行い、第2試験片を作製した。次いで、第2試験片を25℃まで冷却した。ここで、175℃における金型キャビティの内径寸法と、25℃における第2試験片の外形寸法と、から以下のようにして収縮率S(%)を算出した。
={(175℃における金型キャビティの内径寸法)−(25℃における第2試験片の外径寸法)}/(175℃における金型キャビティの内径寸法)×100
結果を表1に示す。
(ガラス転移温度、線膨張係数(α、α))
各実施例および各比較例について、得られた封止用樹脂組成物の硬化物のガラス転移温度および線膨張係数を、次のように測定した。まず、トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で封止用樹脂組成物を注入成形し、15mm×4mm×4mmの試験片を得た。次いで、得られた試験片を175℃、4時間で後硬化した後、熱機械分析装置(セイコー電子工業(株)製、TMA100)を用いて、測定温度範囲0℃〜320℃、昇温速度5℃/分の条件下で測定を行った。この測定結果から、ガラス転移温度、ガラス転移温度以下における線膨張係数(α)、ガラス転移温度超過における線膨張係数(α)を算出した。表1中、αとαの単位はppm/℃であり、ガラス転移温度の単位は℃である。
(曲げ弾性率、曲げ強度)
各実施例および各比較例について、得られた封止用樹脂組成物の硬化物の曲げ弾性率および曲げ強度を、次のように測定した。まず、トランスファー成形機を用いて金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間3分で封止用樹脂組成物を注入成形し、幅10mm×厚さ4mm×長さ80mmの試験片を得た。次いで、得られた試験片を175℃、4時間で後硬化した。次いで、試験片の、25℃における曲げ強度σ(25)および曲げ弾性率E(25)と、260℃における曲げ強度σ(260)および曲げ弾性率E(260)と、をJIS K 6911に準じて測定した。曲げ強度と曲げ弾性率の単位はMPaである。結果を表1に示す。
(反り抑制の評価)
各実施例および各比較例について、次のように反り抑制の評価を行った。まず、次のタイプのパッケージ(以下、PKGと略す)をMAP成形用のトランスファー成形機を用いて準備した。10×10×0.15mmのSiチップをマウントした基板に、PKGサイズが14×14×0.48mm、基板厚みが0.28mm、樹脂厚みが0.20mmになるように設計したPKGを用いた。次いで、PKGの反りを測定した。反りの測定はShadow moire(akrometrix製)を用いて、25℃から260℃へ昇温して、25℃、260℃でのPKG反りを測定することにより行った。そして、25℃、260℃のそれぞれについて、PKG反りが100μm以内を○とし、100μm以上を×として、反り抑制評価を行った。
(耐半田性の評価)
各実施例および各比較例のそれぞれについて、前記反り抑制の評価で使用したPKGと同様の仕様のPKG10個を、60℃、相対湿度60%の環境下に96時間放置した。次いで、放置後のPKG10個に対し、IRリフロー処理(260℃)を行った。次いで、処理後のPKG内部を超音波探傷装置で観察し、封止樹脂と、チップや基板界面等と、において剥離が生じた面積を算出した。ここでは、10個のPKGにおける剥離面積の最大値が、封止樹脂の投影面積全体の5%未満であった場合を◎とし、5%以上10%以下であった場合を○とし、10%を超える場合を×とした。
Figure 2015213101
100 半導体装置
102 構造体
10 基板
12 半田ボール
20 半導体素子
22 バンプ
30 封止樹脂
32 アンダーフィル

Claims (10)

  1. 熱硬化性樹脂を含み、以下の条件(A)および(B)を満たす封止用樹脂組成物。
    (A)175℃、3分で熱処理した際の収縮率Sが、0.7%以上である
    (B)175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が0.5GPa以上である
  2. 請求項1に記載の封止用樹脂組成物において、
    175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理した際の収縮率Sが0.7%以上である封止用樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の封止用樹脂組成物において、
    175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理することにより得られる硬化物のガラス転移温度Tgが160℃以上である封止用樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
    175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、25℃における曲げ弾性率E(25)が1.0GPa以上である封止用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
    175℃、3分で熱処理した後、175℃、4時間で熱処理して得られる硬化物の、260℃における曲げ弾性率E(260)が2.0GPa以下である封止用樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
    モールドアンダーフィル材料として用いられる封止用樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物において、
    粉粒体またはタブレット状である封止用樹脂組成物。
  8. 基材と、
    前記基材の一面上に搭載された半導体素子と、
    請求項1〜7いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
    を備える半導体装置。
  9. 請求項8に記載の半導体装置において、
    前記基材は、有機基板である半導体装置。
  10. 基材と、
    前記基材の一面上に搭載された複数の半導体素子と、
    請求項1〜7いずれか一項に記載の封止用樹脂組成物の硬化物により構成され、かつ前記複数の半導体素子と、前記基材のうちの前記一面と、を封止する封止樹脂と、
    を備える構造体。
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