JP2015209408A - 5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物及びその用途 - Google Patents

5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物及びその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2015209408A
JP2015209408A JP2014092169A JP2014092169A JP2015209408A JP 2015209408 A JP2015209408 A JP 2015209408A JP 2014092169 A JP2014092169 A JP 2014092169A JP 2014092169 A JP2014092169 A JP 2014092169A JP 2015209408 A JP2015209408 A JP 2015209408A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dioxo
bis
naphthacene
carbon atoms
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014092169A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6295806B2 (ja
Inventor
繁明 沼田
Shigeaki Numata
繁明 沼田
山田 暁彦
Akihiko Yamada
暁彦 山田
修司 横山
Shuji Yokoyama
修司 横山
三木 康彰
Yasuaki Miki
康彰 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Kasei Chemicals Ltd
Original Assignee
Kawasaki Kasei Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Kasei Chemicals Ltd filed Critical Kawasaki Kasei Chemicals Ltd
Priority to JP2014092169A priority Critical patent/JP6295806B2/ja
Publication of JP2015209408A publication Critical patent/JP2015209408A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6295806B2 publication Critical patent/JP6295806B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

【課題】窒素原子、硫黄原子さらにはリン原子を含有せず、炭素原子、水素原子、酸素原子のみからなり、紫外LEDの発する光に対して高感度な分子内開裂型光ラジカル重合開始剤の提供。
【解決手段】一般式(1)で表される5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物からなる光ラジカル重合開始剤。5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物をアシル化又はエステル化して、一般式(1)で表わされるナフタセン化合物を製造する方法。

(AはC1〜9のアルキル基、C6〜10のアリール基、C1〜9のアルコキシ基又はC6〜10のアリールオキシ基;XはH又はC1〜8のアルキル基)
【選択図】なし

Description

本発明は、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物、及び当該化合物を含有する光ラジカル重合開始剤に関する。
現在、エネルギー線硬化樹脂がコーティング、インキ、電子材料などの分野で広く用いられている。エネルギー線硬化樹脂はエネルギー線硬化性組成物に紫外線や電子線などを照射することにより重合、硬化させることによって得られる。このエネルギー線で硬化させる技術は、例えば木工用塗料、金属などのコーティング材、スクリーン印刷やオフセット印刷用インキ、電子基板に用いられるドライフィルムレジスト、また、ホログラム材料、封止剤、オーバーコート材、光造形用樹脂、接着剤などさまざまな用途に用いられている。
そして、このエネルギー線硬化性組成物は主に重合性化合物とエネルギー照射により重合性化合物の重合を開始させる重合開始剤より構成されている。この重合を開始させる方法として、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合があるが、ラジカル重合が古くから最も広く用いられている。エネルギー線、主に紫外線によってラジカルを発生し、重合性化合物の重合を開始させるものが、光ラジカル重合開始剤である。
光ラジカル重合開始剤は、主に分子内開裂型と水素引抜き型に分類される。分子内開裂型の開始剤では、特定波長の光を吸収することで、特定の部位の結合が切断され、その分断された部位にラジカルが発生し、それが開始剤となり重合性化合物の重合が始まる。水素引き抜き型の場合は特定波長の光を吸収し励起状態になり、その励起種が周囲にある水素供与体から水素引き抜き反応を起こし、水素引き抜きによりラジカルが発生し、それが開始剤となり重合性化合物の重合が始まる。
水素引き抜き型ラジカル開始剤は、水素供与体が必要なこと、ラジカル発生効率が悪く感度が低い等の問題がある。一方、分子内開裂型ラジカル開始剤は、ラジカル発生効率は良好で感度が高いため広く用いられている。
よく用いられている分子内開裂型光ラジカル重合開始剤として、ベンジルメチルジメチルケタールやヒドロキシアルキルフェノン類がある。このものはカルボニル基に隣接した結合がα開裂して、ラジカル種を生成するタイプのものである。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名イルガキュア184、イルガキュアはビー・エー・エス・エフ社の登録商標)、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(商品名イルガキュア651)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(商品名ダロキュア1173、ダロキュアはビー・エー・エス・エフ社の登録商標)(特許文献1など)などが挙げられる。
これらの光ラジカル重合開始剤は、炭素、水素及び酸素のみから構成されており、環境にやさしい化合物と言えるが、光の吸収域がいずれも300nm以下にあり、高圧水銀ランプでは光ラジカル重合開始剤としての効果を発揮するが、300nmより長波長の光源に対しては実用的な活性が得られないという欠点がある。
近年、長寿命、省エネなどの環境性、使用するうえでの操作性などの点から、UV硬化における光源としてLED(発光ダイオード)が用いられるようになってきている。LEDの特徴としては、水銀ランプと異なり、発熱が少なく、かつ長寿命なことが挙げられ、近年その開発が加速している。このLEDの代表的なものとしては、紫外LED、白色LEDなどが知られており、特に、紫外LEDがUV硬化用光源として、インクジェット用または半導体関連のレジスト用に開発が先行している。この紫外LEDとしては、365nm、385nm、395nmを中心波長とするものが実用化されており、中でも照射光の中心波長が365nm又は395nmの紫外LEDが用いられることが多い。
これら長波長の光源に対して活性な光ラジカル重合開始剤として、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(商品名イルガキュア907)あるいは2−ベンジルメチル2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名イルガキュア369)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(商品名イルガキュア819)(特許文献2、3など)などが開発されている。これらの光重合開始剤では、硫黄原子やリン原子を分子内に導入することにより吸収波長域を長波長化する試みがなされている。しかし、これらの化合物は、硫黄原子やリン原子を持つがゆえに、当該光ラジカル重合開始剤を含有するフィルム等を焼却廃棄したとき、硫黄化合物やリン化合物により環境への汚染の問題が懸念される。
また、紫外LEDなどの長波長の光源に対して高活性で、かつ炭素、水素及び酸素のみから構成されている光ラジカル重合開始効果を持つ化合物として9、10−ビス(置換カルボニルオキシ)アントラセン化合物が報告されている。しかし、その性能は未だ十分なものではなかった。(特許文献4)
特開平5−117547号公報 特開平6−123966号公報 特開平11−269433号公報 特開2011−42743号公報
そこで、窒素原子、硫黄原子さらにはリン原子を含有せず、炭素原子、水素原子、酸素原子のみからなり、紫外LEDなどの発する高波長の光に対して高感度な分子内開裂型光ラジカル重合開始剤が求められるようになっている。
本発明者らは、かかる状況に鑑み、これら欠点を排除した技術を提供すべく鋭意検討した結果、炭素原子、水素原子、酸素原子のみからなる5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物が、光エネルギーを吸収して、自らが分解しラジカル種を発生し、重合性化合物をラジカル重合させる開始剤としての効果があることを見出したものである。
上記目的を達成するために、第1発明では、一般式(1)で表される5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物を提供する。
一般式(1)において、Aは炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1〜9のアルコキシ基又は炭素数6から10のアリールオキシ基のうちのいずれかを示す。Xは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。
第2発明では、下記一般式(2)の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物をアシル化又は炭酸エステル化することを特徴とする第1発明に記載の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物の製造方法を提供する。
一般式(2)において、Xは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。
なお、一般式(2)に示したように、5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物は、5位のカルボニル基の酸素原子と6位に置換した水酸基の水素原子との間及び11位のカルボニル基の酸素原子と12位に置換した水酸基の水素原子との間で水素結合を形成していると予想される。
第3発明では、第1発明に記載の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物からなる光ラジカル重合開始剤を提供する。
第4発明では、第3発明に記載の光ラジカル重合開始剤とラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物を提供する。
第5発明では、第4発明において示すラジカル重合性組成物を重合してなる重合物を提供する。
第6発明では、第4発明において示すラジカル重合性組成物を、350〜450nmの波長範囲に含まれる光を照射することにより重合させる重合方法を提供する。
本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物は紫外LED光照射によりラジカルを発生しラジカル重合性化合物の重合を開始することができることから、光ラジカル重合開始剤の有効成分として有用であり、かつ当該化合物は、窒素原子や、硫黄原子さらにはリン原子を含有しない、炭素原子、水素原子、酸素原子のみからなる環境に優しい化合物である。
合成実施例5で得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセンのUVスペクトルチャートである。387nmに吸収を持つことがわかる。横軸は波長(nm)、縦軸は吸光度を表す。
以下、本発明を詳細に記述する。
(化合物)
まず、一般式(1)で表される5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物について説明する。
一般式(1)において、Aは炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1〜9のアルコキシ基又は炭素数6から10のアリールオキシ基を示す。Xは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。
一般式(1)で表される5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物において、Aで示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基等が挙げられ、アリールオキシ基としては、フェノキシ基、トリルオキシ基、ナフチルオキシ基が挙げられる。
また、Xで示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
次に、一般式(1)で表される5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物の具体例としては、例えば次のものが挙げられる。すなわち、Xが水素原子である場合は次の通りである。Aがアルキル基の例としては、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(アセチルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(プロピオニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブチリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブチリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−バレリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−オクタノイルオキシ)ナフタセンなどが挙げられ、Aがアリール基の例としては、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メチルベンゾイルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ナフトイルオキシ)ナフタセンなどが挙げられ、Aがアルコキシ基の例としては、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセンなどが挙げられ、Aがアリールオキシ基の例としては、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(フェノキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(トリリルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ナフチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン等が挙げられる。
更に、Xがアルキル基である場合は次の通りである。Aがアルキル基の例としては、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(アセチルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(プロピオニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブチリルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブチリルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−バレリルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−オクタノイルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(アセチルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(プロピオニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブチリルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブチリルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−バレリルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−オクタノイルオキシ)ナフタセン等が挙げられる。Aがアリール基の例としては、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メチルベンゾイルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ナフトイルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メチルベンゾイルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ナフトイルオキシ)ナフタセン等が挙げられる。
次に、Aがアルコキシ基の例としては、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ペンチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキシルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−オクチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセンなどが挙げられ、Aがアリールオキシ基の例としては、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(フェノキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(トリリルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−メチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ナフチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(フェノキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(トリリルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン、2−エチル−5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ナフチルオキシカルボニルオキシ)ナフタセン等が挙げられる。
上記に挙げた化合物の中でも、合成の容易さとラジカル重合開始剤としての性能の高さから、特に、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブチリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ヘプタノイルオキシ)ナフタセンが好ましい。重合性化合物との相溶性という点では、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ブチリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセン、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ヘプタノイルオキシ)ナフタセンが好ましい。
本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物は、ケトン基を二つ持つナフタセン骨格を有し、昇華性が低く、当該化合物を含む組成物やその重合物は、その保存時等において、ブルーミングやマイグレーションが起きにくい。
(製造方法)
次に、上記一般式(1)で表される5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物の製造方法について説明する。
本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物は、5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物とアシル化剤又は炭酸エステル化剤を塩基性化合物の存在下に反応させることにより得ることができる。
原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物は、たとえば、1,4−ナフトヒドロキノンと無水フタル酸を酸の存在下加熱することにより得られる。特開2007−8869号公報にその合成法が記載されている。
5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物との反応に用いるアシル化剤としては、ハロゲン化アルカノイル、ハロゲン化アリーロイル、無水アルカン酸等が挙げられ、炭酸エステル化剤としてはハロゲン化炭酸エステルが挙げられる。
ハロゲン化アルカノイルとしては、塩化アセチル、塩化プロピオニル、塩化ブチリル、塩化ペンタノオノイル、塩化ヘキサノイル、塩化ヘプタノイル、塩化オクタノイル、塩化ノナノイル、臭化アセチル、臭化プロピオニル、臭化ブチリル等が挙げられる。ハロゲン化アリーロイルとしては塩化ベンゾイル、塩化ナフトイル、臭化ベンゾイル等が挙げられる。無水アルカン酸としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水安息香酸等が挙げられる。
次に、炭酸エステル化剤としては、ハロゲン化炭酸アルキル、ハロゲン化炭酸アリール及び二炭酸ジアルキル等が使用可能である。ハロゲン化炭酸アルキルとしては、クロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸n−プロピル、クロロ炭酸i−プロピル、クロロ炭酸n−ブチル、クロロ炭酸i−ブチル等が挙げられる。ハロゲン化炭酸アリールとしては、クロロ炭酸フェニル、クロロ炭酸ナフチル等が挙げられ、二炭酸ジアルキル、二炭酸ジアリールとしては、二炭酸ジメチル、二炭酸ジエチル、二炭酸ジ(t−ブチル)、二炭酸ジフェニル等が挙げられる。
使用する塩基としては、一級アミン、二級アミン、三級アミン及びピリジン類が挙げられる。一級アミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン等が挙げられる。二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ピペリジン等が挙げられる。3級アミンとしてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等が挙げられる。ピリジン類としては、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、ルチジン等が挙げられる。
使用する溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンのような芳香族系溶媒、塩化メチレン、ジクロロエタン、ジクロロエチレンのようなハロゲン化炭素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン系溶媒、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンのようなエーテル系溶媒が好適に用いられる。特に、原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物に対する溶解度の高さから、テトラヒドロフラン、ジメチルアセトアミドが好ましい。
5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物に対するアシル化剤又は炭酸エステル化剤の添加量は2.0モル倍から5.0モル倍、好ましくは2.5モル倍から4.0モル倍である。塩基の添加量は5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物の2.0モル倍から5.0モル倍、好ましくは2.5モル倍から4.0モル倍添加する。
反応温度は0℃から80℃、好ましくは0℃から20℃である。反応時間は反応温度にもよるが、通常15分から60分程度である。反応終了後、水またはメタノールを加えて未反応のアシル化剤又は炭酸エステル化剤を水和した後、水を添加して晶析し、析出した結晶をロ別・洗浄し、必要に応じて再結晶することにより、純度良く目的物を得ることができる。
得られた化合物の同定は、H−NMRスペクトル、IRスペクトルを用いて行い、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物であることを確認した。
(光ラジカル重合開始剤)
本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物は、光ラジカル重合開始剤として用いることができる。すなわち、本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物は、光エネルギーを吸収して、自らが分解しラジカル種を発生する。
このラジカル種がラジカル重合性化合物を重合することができることから、本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物を光ラジカル重合開始剤として、ラジカル重合性化合物に添加することによりラジカル重合性組成物を調製することができる。
本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物は、溶媒等に溶解させ、ラジカル重合性化合物に添加することも可能であるが、溶媒の代りにラジカル重合性化合物に溶解させて用いることもできる。
(ラジカル重合性化合物)
当該光ラジカル重合開始剤を添加するラジカル重合性化合物としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等を用いることが出来る。アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ウレタンアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、ポリブタジエンアクリレート、ポリブタジエンメタクリレート、ポリオールアクリレート、ポリエーテルアクリレート、シリコーン樹脂アクリレート、イミドアクリレート等が挙げられる。これらラジカル重合性化合物は、単独でも二種以上の混合物であってもよく、これらのオリゴマーであってもよい。
(ラジカル重合性組成物)
ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物に対する5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物の添加量は0.01重量%から3重量%が好ましく、さらに好ましくは0.05重量%から1.0重量%である。5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物の濃度が低すぎれば、硬化速度が遅くなり、また5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物の濃度が多すぎると硬化物の物性が悪化する。
また、当該ラジカル重合性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で分散剤や重合禁止剤などを添加してもよい。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、本発明の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物以外の他のラジカル重合開始剤を含有していてもよい。このような他のラジカル重合開始剤としては、特に限定されないが、ラジカル重合開始剤として公知の化合物等が挙げられる。
(光重合方法)
当該ラジカル重合性組成物は、紫外線等の光エネルギーを照射することによりラジカル重合させることができる。重合はフィルム状で行うことも出来るし、塊状に重合させることも可能である。フィルム状に重合させる場合は、たとえばポリエステルフィルムの基材にラジカル重合性組成物をバーコーター用いて塗布し、ついで光照射する。
また、フィルム状に重合させるときは、酸素存在下では酸素阻害のためフィルム表面のべたつきがなかなか取れず、開始剤の大量添加が必要となる。よって酸素非存在下で重合させることが望ましい。そのような重合方法としては、窒素ガス、ヘリウムガス等の雰囲気で行うことが挙げられる。また、酸素非過性の膜をかぶせて光重合させる方法も有効である。
用いる光源としては高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、白熱灯、紫外LED、青色LD、白色LED、フュージョン社製のH−バルブ、D−バルブ、V−バルブ等が挙げられる。太陽光の使用も可能である。好ましいランプとしては、安全性、環境に対する面から、350〜450nmの波長範囲に含まれる光を照射できる紫外LEDが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の記載例に限定されるものではない。特記しない限り、すべての部および百分率は重量%である。
生成物の確認は下記の機器による測定により行った。
(1)融点:ゲレンキャンプ社製の融点測定装置、型式MFB−595(JIS K0064に準拠)
(2)赤外線(IR)分光光度計:日本分光社製、型式IR−810
(3)核磁気共鳴装置(NMR):日本電子社製、型式GSX FT NMR Spectorometer
重合状態の判定は、タックフリーテスト(指触テスト)に基づいて行った。すなわち、光照射により重合するとフィルム表面のラジカル重合性組成物のタック(べたつき)が取れるので、フィルム表面を指で触り、タック(表面のべたつき)がなくなった時間をタックフリータイム(硬化時間)とした。
(合成実施例1)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンの合成
温度計、冷却器付きの100ml三口フラスコ中、窒素雰囲気下、5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン 2.90g(10ミリモル)、トリエチルアミン3.0g(30ミリモル)をジメチルアセトアミド20mlに加え、赤色スラリーとした。次いで、氷水で冷やしながらのクロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)のジメチルアセトアミド10ml溶液を加えた。室温で1時間攪拌後、得られた溶液を水50gに投入し、黄緑色の沈殿が生じるので、スラリーを吸引ろ過し、乾燥し、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末3.78g(9.0ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は90モル%であった。
(1) 融点:229−230℃
(2)IR(KBr、cm−1):1772,1668,1592,1442、1412,1360,1277,1240,1218,1178,992,932,738,590.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=4.07(s,6H),7.73−7.84(m,4H),8.24−8.35(m,4H).
(合成実施例2)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)をクロロ炭酸エチル3.25g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末3.47g(8.0ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は80モル%であった。
(1) 融点:162−163℃
(2)IR(KBr、cm−1):3002,2970,2940,1773,1677,1620,1597,1418,1360,1274,1230,1216,1180,1010,764,742,590.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=1.50(t,J=8Hz,6H),4.60(q,J=8Hz,4H),7.73−7.78(m,2H),7.78−7.83(m,2H),8.24−8.30(m,2H)、8.30−8.35(m、2H).
(合成実施例3)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)をクロロ炭酸−n−プロピル3.68g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末3.56g(7.7ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は77モル%であった。
(1) 融点:145−146℃
(2)IR(KBr、cm−1):2950,1762,1680,1412,1360,1278,1212,1207,1180、982,739.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=1.10(t,J=8Hz,6H),1.86−1.96(m,4H),4.40(t,J=8Hz,4H),7.73−7.78(m,2H),7.78−7.83(m,2H),8.24−8.30(m,2H),8.30−8.35(m,2H).
(合成実施例4)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)をクロロ炭酸−i−プロピル3.68g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末3.79g(8.2ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は82モル%であった。
(1) 融点:224−226℃
(2)IR(KBr、cm−1):2998,2940,1770,1674,1600,1416,1360,1280,1240,1180,1104,980,902,732,712,588.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=1.50(d,J=8Hz,12H),5.06−5.16(m,2H),7.71−7.83(m,4H),8.20−8.36(m,4H).
(合成実施例5)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)をクロロ炭酸−i−ブチル4.10g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末4.17g(8.5ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は85モル%であった。
(1) 融点:139−140℃
(2)IR(KBr、cm−1):2980,2940,1770,1681,1621,1598,1418,1362,1275,1240,1220,1182,981,958,744.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=1.09(d,J=8Hz,12H),2.13−2.26(m,2H),4.21(d,J=8Hz,4H),7.71−7.78(m,2H),7.78−7.85(m,2H),8.20−8.28(m,2H)、8.28−8.37(m,2H).
(合成実施例6)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(フェノキシカルボニルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)をクロロ炭酸フェニル4.70g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(フェノキシカルボニルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末4.29g(9.2ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は92モル%であった。
(1) 融点:>260℃
(2)IR(KBr、cm−1):1790,1780,1678,1592,1494,1418,1360,1280,1228,1210,1173,738.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=7.74−7.83(m,2H),7.83−7.92(m,2H),8.29−8.39(m,2H),8.39−8.48.
(合成実施例7)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ブチリルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)を塩化ブチリル3.20g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ブチリルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末3.61g(8.4ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は84モル%であった。
(1) 融点:186−187℃
(2)IR(KBr、cm−1):2970,2930,2880,1763,1675,1413,1358,1274,1130,1095,990,742,592.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=1.18(t,J=8Hz,6H)、1.93−2.04(m,4H),2.96(t,J=8Hz,4H),7.70−7.80(m,4H),8.12−8.19(m,2H),8.19−8.25(m,2H)
(合成実施例8)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)を塩化n−バレリル3.62g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末3.48g(7.6ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は76モル%であった。
(1) 融点:161−162℃
(2)IR(KBr、cm−1):2960,2930,2878,1768,1675,1592,1413,1360,1272,1130,1110,1094,992,742,723,595.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=1.06(t、J=8Hz,6H),1.52−1.65(m,4H),1.88−1.99(m,4H),2.98(t,J=8Hz,4H),7.68−7.82(m,4H),8.09−8.18(m,2H),8.18−8.26(m,2H).
(合成実施例9)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−バレリルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)を塩化i−バレリル3.62g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−バレリルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末3.66g(8.0ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は80モル%であった。
(1) 融点:185−186℃
(2)IR(KBr、cm−1):2960,2930,2875,1772,1676,1412,1358,1272,1140,1080,1008,742,592.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=1.20(d,J=8Hz,12H)、2.37−2.48(m,2H),2.88(d,J=8Hz,4H),7.69−7.79(m,4H),8.12−8.18(m,2H),8.18−8.26(m,2H)
(合成実施例10)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)を塩化n−ヘキサノイル4.04g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)ナフタセンの黄緑色の粉末4.28g(8.8ミリモル)を得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は88モル%であった。
(1)融点:165−166℃
(2)IR(KBr、cm−1):2940,2860,1768,1678,1620,1597,1418,1360,1276,1130,992,743
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=0.98(t,J=8Hz,6H),1.40−1.61(m,8H),1.90−2.01(m,4H),2.96(t,J=8Hz,4H),7.70−7.79(m,4H),8.11−8.18(m、2H)、8.18−8.25(m、2H)
(合成実施例11)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)を塩化n−ヘプタノイル4.46g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)ナフタセンを4.01g(7.8ミリモル)得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は78モル%であった。
(1)融点:148−149℃
(2)IR(KBr、cm−1):2960,2930,2870,1768,1672,1412,1360,1275,1130,1118,990,743,592.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=0.96(t,J=8Hz,6H),1.36−1.47(m,8H),1.51−1.60(m,4H),1.90−2.00(m,4H),2.98(t,J=8Hz,4H),7.72−7.78(m,4H),8.12−8.18(m、2H)、8.18−8.24(m、2H).
(合成実施例12)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ノナノイルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)を塩化n−ノナノイル5.28g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ノナノイルオキシ)ナフタセンを4.84g(8.5ミリモル)得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は85モル%であった。
(1)融点:1143−144℃
(2)IR(KBr、cm−1):2930,2860,1768,1678,1416,1360,1278,1132,1120,992,742.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=0.89(t,J=8Hz,6H),1.22−1.48(m,16H),1.48−1.59(m,4H),1.87−1.98(m,4H),2.95(t,J=8Hz,4H),7.69−7.78(m,4H),8.10−8.17(m,2H)、8.17−8.26(m,2H).
(合成実施例13)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタセンの合成
クロロ炭酸メチル2.84g(30ミリモル)を塩化ベンゾイル4.35g(30ミリモル)に変えたこと以外は合成実施例1と同様にして反応させ、5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタセンを4.48g(9.0ミリモル)得た。原料の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセンに対する収率は90モル%であった。
(1)融点:>250℃
(2)IR(KBr、cm−1):1756,1740,1675,1590,1411,1357,1272,1243,1172,1112,1053,1023,760,723,697,592.
(3)H−NMR(CDCl,270MHz):δ=7.56−7.79(m,10H),8.12−8.18(m,4H),8.38−8.46(m,4H).
(評価実施例1)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
ペンタエリスリトールテトラアクリレート100重量部に対し、合成実施例1と同様にして得た5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを0.5重量部添加し光ラジカル重合性組成物を調製した。次に、ポリエステルフィルム(東レ製ルミラー膜厚100ミクロン、ルミラーは東レ株式会社の登録商標)上に調製した組成物を膜厚が30ミクロンとなるようにバーコーターを使用して塗布した。この塗布膜に窒素雰囲気下、395紫外LED(Phoseon Technology社製 RX Firefly、中心波長 395nm、照射強度400mw/cm)の放射光を照射したところ、硬化していることを確認した。タックフリータイムは2秒であった。
(評価実施例2)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例2と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(エトキシカルボニルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは2.5秒であった。
(評価実施例3)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例3と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは2.5秒であった。
(評価実施例4)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例4と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−プロポキシカルボニルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは2秒であった。
(評価実施例5)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例5と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは1.5秒であった。
(評価実施例6)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(フェノキシカルボニルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例6と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(フェノキシカルボニルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは11秒であった。
(評価実施例7)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ブチリルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例7と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ブチリルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは7秒であった。
(評価実施例8)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例8と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−バレリルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは5秒であった。
(評価実施例9)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−バレリルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例9と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(i−バレリルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にして、ラジカル重合性組成物を調整し、塗布・光照射した。タックフリータイムは8秒であった。
(評価実施例10)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例10と同様にして得た5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘキサノイルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは6秒であった。
(評価実施例11)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例11と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ヘプタノイルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にして、ラジカル重合性組成物を調整し、塗布・光照射した。タックフリータイムは3.5秒であった。
(評価実施例12)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ノナノイルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例12と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(n−ノナノイルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは8秒であった。
(評価実施例13)5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタセンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを合成実施例13と同様にして得られた5,11−ジオキソ−6,12−ビス(ベンゾイルオキシ)ナフタセンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは15秒であった。
(比較例1)1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを光ラジカル重合開始剤とするラジカル重合性組成物の光ラジカル重合性評価実験
5,11−ジオキソ−6,12−ビス(メトキシカルボニルオキシ)ナフタセンを1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとしたこと以外は評価実施例1と全く同様にしてラジカル重合性組成物を調製し、塗布・光照射した。タックフリータイムは37秒であった。
評価実施例1〜13と比較例1の結果を下記に示す表1に纏めた。炭素原子、水素原子、酸素原子のみから構成される従来の光ラジカル重合開始剤である1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンと比較して本願発明の9,10−ビス(置換カルボニルオキシ)アントラセン化合物を添加したラジカル重合性組成物は、紫外LED光照射により容易にラジカル重合性化合物の重合を開始し、重合物とすることができる。

Claims (6)

  1. 一般式(1)で表される5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物。

    (一般式(1)において、Aは炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6から10のアリール基、炭素数1〜9のアルコキシ基又は炭素数6から10のアリールオキシ基を示す。Xは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
  2. 下記一般式(2)の5,11−ジオキソ−6,12−ジヒドロキシナフタセン化合物をアシル化又は炭酸エステル化することを特徴とする請求項1記載の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物の製造方法。
    (一般式(2)において、Xは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
  3. 請求項1記載の5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物からなる光ラジカル重合開始剤。
  4. 請求項3記載の光ラジカル重合開始剤とラジカル重合性化合物を含有するラジカル重合性組成物。
  5. 請求項4記載のラジカル重合性組成物を重合してなる重合物。
  6. 請求項4記載のラジカル重合性組成物を、350〜450nmの波長範囲に含まれる光を照射することにより重合させる重合方法。
JP2014092169A 2014-04-27 2014-04-27 5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物及びその用途 Active JP6295806B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014092169A JP6295806B2 (ja) 2014-04-27 2014-04-27 5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物及びその用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014092169A JP6295806B2 (ja) 2014-04-27 2014-04-27 5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物及びその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015209408A true JP2015209408A (ja) 2015-11-24
JP6295806B2 JP6295806B2 (ja) 2018-03-20

Family

ID=54611890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014092169A Active JP6295806B2 (ja) 2014-04-27 2014-04-27 5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物及びその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6295806B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02270844A (ja) * 1988-12-31 1990-11-05 Basf Ag エチレン性不飽和の共重合可能な感放射線性有機化合物およびその製造法
WO1998042697A2 (en) * 1997-03-27 1998-10-01 First Chemical Corporation Liquid thioxanthone photoinitiators
JP2007008869A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Kawasaki Kasei Chem Ltd 新規なビス(シリルオキシ)ナフタセンジオン、その製造方法、およびその用途
JP2007039475A (ja) * 2005-07-29 2007-02-15 Kawasaki Kasei Chem Ltd 光重合開始剤、およびこれを含む光硬化性組成物
JP2009203387A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Toyo Ink Mfg Co Ltd 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02270844A (ja) * 1988-12-31 1990-11-05 Basf Ag エチレン性不飽和の共重合可能な感放射線性有機化合物およびその製造法
WO1998042697A2 (en) * 1997-03-27 1998-10-01 First Chemical Corporation Liquid thioxanthone photoinitiators
JP2007008869A (ja) * 2005-06-30 2007-01-18 Kawasaki Kasei Chem Ltd 新規なビス(シリルオキシ)ナフタセンジオン、その製造方法、およびその用途
JP2007039475A (ja) * 2005-07-29 2007-02-15 Kawasaki Kasei Chem Ltd 光重合開始剤、およびこれを含む光硬化性組成物
JP2009203387A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Toyo Ink Mfg Co Ltd 光重合開始剤、重合性組成物、および重合物の製造方法。

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
EUROPEAN POLYMER JOURNAL, vol. 32(8), JPN6017049569, 1996, pages 943 - 955, ISSN: 0003709602 *

Also Published As

Publication number Publication date
JP6295806B2 (ja) 2018-03-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594510B2 (ja) 9,10−ビス(置換カルボニルオキシ)アントラセン化合物及びそれを含有する光ラジカル重合開始剤。
JP4780288B2 (ja) 新規な9,10−ジ(メタ)アクリルオキシアントラセン化合物
JP6160805B2 (ja) ラジカル重合増感剤。
JP5041117B2 (ja) 新規なアントラセン化合物及び光重合用増感剤
WO2014109303A1 (ja) アントラセン化合物及びその光重合増感剤としての用途
JP5017938B2 (ja) ビス(2−(メタ)アクリルオキシアルコキシ)ナフタレン化合物を有効成分とする光重合増感剤、およびその用途
JP6344640B2 (ja) ラジカル重合増感剤
JP5018202B2 (ja) 新規な1,4−ビス(2−(メタ)アクリロイルオキシアルコキシ)ナフタレン化合物、その製造方法、およびその用途
JP2018115256A (ja) 耐マイグレーション性を有する光重合増感剤
JP6260851B2 (ja) ラジカル重合増感剤
JP2008088132A (ja) 新規なアントラセン化合物、その製造方法およびその用途
JP6859683B2 (ja) (2−カルボキシ−モノ置換又は1,2−ジ置換−エチル)カルボニルオキシ基を有するアントラセン化合物、その製造法及びその用途
JP6064300B2 (ja) ラジカル重合増感剤
JP4952086B2 (ja) 新規な4−アルコキシ−1−(2−(メタ)アクリルオキシアルコキシ)ナフタレン化合物、その製造方法、およびその用途
JP2008169156A (ja) 新規なアントラセン化合物、その製造方法およびその用途
JP6295806B2 (ja) 5,11−ジオキソ−6,12−ビス(置換カルボニルオキシ)ナフタセン化合物及びその用途
JP6660547B2 (ja) 光重合増感剤
JP2014070203A (ja) ラジカル重合増感剤
JP2008081682A (ja) (メタ)アクリロイルオキシナフタレン化合物を含有する光硬化性組成物およびその硬化方法
JP2017008008A (ja) 1,4−ビス(置換オキシ)−2−ナフトエ酸化合物及びその用途
JP6432766B2 (ja) 光ラジカル重合開始剤
JP6090707B2 (ja) ラジカル重合増感剤
JP6040772B2 (ja) 9’−アシルオキシ−10’−[1,4−ビス(アシルオキシ)−2−ナフチル]アントラセン化合物、その製造法及びその用途
JP2013107846A (ja) 10−(2−ナフチル)アントラセントリエーテル化合物、その製造法及びその用途
JP6376340B2 (ja) 光ラジカル重合開始剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170420

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180123

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6295806

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250