JP2015209359A - 結晶製造装置および結晶の製造方法 - Google Patents

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雄一郎 林
Yuichiro Hayashi
雄一郎 林
恵彦 山口
Keihiko Yamaguchi
恵彦 山口
堂本 千秋
Chiaki Domoto
千秋 堂本
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Abstract

【課題】成長する結晶の品質を向上させることができる結晶製造装置を提供する。【解決手段】種結晶3の下面に溶液6から結晶2を成長させる結晶製造装置であって、上側に開口している、溶液6を保持する凹部を有した坩堝5と、坩堝5の凹部の開口を蓋っているとともに、上下方向に貫通した貫通孔911を有した、凹部内を保温する保温部材91,92と、保温部材91の貫通孔911を経由して、先端が坩堝5の凹部内に移動可能に設置される、種結晶3を先端で保持する柱状の保持部材と、を備え、保温部材91は、貫通孔911の一部が細くなるように、保持部材に向かって突き出した縮径部912を有している。これによって、保持部材と貫通孔911との距離が小さくなり、溶液6からの熱放射による放熱を低減することができるので、坩堝5内の温度のばらつきを小さくすることができ、成長する結晶2の品質を向上させることができる結晶製造装置。【選択図】図2

Description

本発明は、溶液成長法によって結晶を製造する結晶製造装置およびその結晶製造装置によって結晶を製造する結晶の製造方法に関する。
現在、電子部品等の基板になる結晶の製造方法として、種結晶を溶液に接触させて、種結晶の下面に結晶を成長させる溶液法(溶液成長法)が知られている。例えば、下記の特許文献1には、種結晶を保持する種結晶保持部と、溶液を収容する坩堝と、この坩堝上に配置された断熱材とを備える結晶製造装置を使用して、結晶を製造することが記載されている。
特開2011―098870号公報
特許文献1に記載された結晶製造装置において、断熱材には、種結晶保持部(保持部材)が通る貫通孔が形成されている。しかしながら、単に、断熱材に貫通孔を形成するだけでは、溶液からの熱放射によって、保持部材の側面と貫通孔の内面との間から溶液の熱が放出しやすくなる。その結果、坩堝内の温度のばらつきが大きくなりやすく、成長する結晶の品質が低減するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みて案出されたものであり、品質が向上した結晶を製造することができる結晶製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明の一実施形態に係る結晶製造装置は、種結晶の下面に溶液から結晶を成長させる結晶製造装置であって、上側に開口している、溶液を保持する凹部を有した坩堝と、該坩堝の前記凹部の前記開口を蓋っているとともに、上下方向に貫通した貫通孔を有した、前記凹部内を保温する保温部材と、該保温部材の前記貫通孔を経由して、先端が前記坩堝の前記凹部内に移動可能に設置されている、前記種結晶を前記先端で保持する柱状の保持部材と、を備え、前記保温部材は、前記貫通孔の一部が細くなるように、前記保持部材に向かって突き出した縮径部を有している。
本発明の一実施形態に係る結晶製造装置では、保温部材が、貫通孔の一部が細くなるように保持部材に向かって突き出している縮径部を有している。これによって、保持部材と貫通孔との距離が小さくなり、溶液からの熱放射による放熱を低減することができる。したがって、坩堝内の温度のばらつきを小さくすることができ、成長する結晶の品質を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法に使用する結晶製造装置の一例を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法に使用する結晶製造装置の一部の一例を示す断面図である。
<結晶製造装置>
以下に、本発明の一実施形態に係る結晶の製造方法に使用する結晶製造装置の一例について、図1および図2を参照しつつ説明する。なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更または改良等が可能である。
図1は、本例の結晶製造装置の概略を示している。図2は、本例の結晶製造装置の一部を示しており、結晶製造装置の一部である種結晶の断面を示している。
結晶製造装置1は、半導体部品等に使用される結晶2を製造する装置であり、種結晶3の下面に結晶2を成長させて、結晶2を製造する。結晶製造装置1は、図1に示すように、保持部材4および坩堝5を含んでいる。この保持部材4には種結晶3が保持され、坩堝5内には溶液6が保持される。結晶製造装置1は、種結晶3の下面を溶液6に接触させて、種結晶3の下面に結晶2を成長させる。なお、本実施形態に係る結晶製造装置1は、結晶2の中でも、特に炭化珪素の結晶を製造するものである。
結晶2は、製造された後に加工されてウェハーになり、半導体素子製造プロセスを経て半導体素子の一部となる。結晶2は、炭化珪素の結晶の塊またはインゴットである。結晶2は、例えば円柱状または多角柱状等に形成される。本実施形態の結晶2は、円柱状に形成されている。
結晶2の幅は、例えば25mm以上150mm以下に設定されている。結晶2の幅は、例えばノギス等を使用して測定することができる。結晶2の幅とは、結晶2の平面形状が円形状の場合には、結晶2の直径をいう。また、結晶2の平面形状が多角形状の場合には、結晶2の下面の一端と、その一端に対して平面形状の中心部を挟んで対向する他端との間の直線長さのうち、最大の直線長さをいう。なお、以下の記載において、特に記載した場合を除いて幅の定義および幅の測定方法は、上記と同様である。
種結晶3は、結晶製造装置1で成長させる結晶2の種となる。種結晶3は、例えば円形状または多角形状等の平面形状を有する平板状である。本実施形態の種結晶3は円板状である。種結晶3は、結晶2と同じ材料からなる。本実施形態では、結晶2として炭化珪素の結晶を製造するため、種結晶3は炭化珪素である。種結晶3の幅は、例えば25mm以上150mm以下に設定される。
種結晶3は、保持部材4の先端に保持されている。具体的には、種結晶3は保持部材4の下端面に固定されている。種結晶3は、例えば炭素を含んだ接着材(図示せず)によって、保持部材4に固定されている。また、種結晶3は、保持部材4によって上下方向に移動可能に保持されている。
保持部材4は、種結晶3を保持して、溶液6に対して種結晶3の搬入出を行なう。具体的に、保持部材4は、種結晶3を溶液6に接触させたり、溶液6から結晶2を遠ざけたりする機能を有する。保持部材4は、図1に示すように、移動装置7の移動機構(図示せず)に固定されている。移動装置7は、移動装置7に固定されている保持部材4を、例えばモーターを利用して上下方向に移動させる移動機構を有している。したがって、移動装置7によって、保持部材4は上下方向に移動する。そして、種結晶3は、保持部材4の移動に伴って上下方向に移動する。
保持部材4は、例えば円柱状または多角形状等に形成される。本実施形態では、保持部
材4は、円柱状に形成されている。保持部材4は、例えば炭素の多結晶体または炭素を焼成した焼成体等からなる。保持部材4の幅は、例えば5mm以上150mm以下に設定されている。
溶液6は、坩堝5の内部に保持されて(溜められて)おり、結晶2の原料を種結晶3または成長する結晶2に供給して結晶2を成長させるものである。溶液6は、結晶2と同じ材料を含む。すなわち、結晶2は炭化珪素の結晶であるから、溶液6は炭素と珪素とを含む。本実施形態では、溶液6は、炭素(溶質)を珪素の液体(溶媒)に溶かして溶液6としている。なお、溶液6は、炭素の溶解度を向上させるために、例えばクロム等の金属材料を含んでいてもよい。
坩堝5は、溶液6を貯留するものである。坩堝5は、溶液6を貯留するために、上側に開口した凹部8(以下、第1凹部51という。)を有している。すなわち、溶液6は、坩堝5の第1凹部51に貯留されている。また、坩堝5は、結晶2の原料を内部で融解させる器としての機能を担っている。坩堝5は、例えば炭素からなる材料である黒鉛で形成されている。本実施形態では、坩堝5は、坩堝5の中で結晶2の原料のうち珪素を融解させて溶媒とし、珪素の溶媒に坩堝5の一部(炭素)が溶解することで、炭素と珪素とを含む溶液6となっている。
坩堝5の外形は、例えば円柱状または多角柱状等である。本実施形態では、坩堝5の外形は円柱状である。坩堝5の第1凹部51は、例えば円柱状または多角柱状に形成される。また、坩堝5の第1凹部51は、例えば坩堝5の外形の相似形に形成される。本実施形態では、第1凹部51は、円柱状に形成されている。
坩堝5の外形の幅は、例えば50mm以上200mm以下に設定される。坩堝5の高さは、例えば40mm以上150mm以下に設定される。第1凹部51の開口の幅は、例えば25mm以上150mm以下に設定される。第1凹部51の深さは、例えば30mm以上100mm以下に設定される。
本実施形態では、炭化珪素の結晶2を成長させる方法として溶液成長法を用いている。溶液成長法では、溶液6を、種結晶3の下面において局所的に準安定状態(熱力学的に非平衡状態であるが、その状態で一時的に安定している状態)にすることによって、種結晶3の下面に結晶2として析出させている。すなわち、溶液6では珪素(溶媒)に炭素(溶質)を溶解させており、溶液6における炭素(溶質)の溶解度は珪素(溶媒)の温度が高くなるほど大きくなる。ここで、加熱して高温になった溶液6が種結晶3への接触で冷えると、溶解した炭素が過飽和状態となって、溶液6が局所的に準安定状態となる。そして、溶液6が安定状態(熱力学的に平衡状態)に移行しようとして、種結晶3の下面に炭化珪素の結晶2として析出する。その結果、種結晶3の下面に結晶2が成長していく。
坩堝5は、坩堝容器8の内部に配されている。坩堝容器8は、坩堝5を保持する機能を担っている。坩堝容器8は、坩堝5を内部に配置するために、上側に開口した第2凹部81を有している。すなわち、坩堝5は、坩堝容器8の第2凹部81内に収容されている。坩堝容器8は、例えば坩堝5の相似形に形成される。本実施形態では、坩堝容器8の第2凹部81の開口の幅は、例えば55mm以上230mm以下に設定されている。
坩堝5の周囲には、坩堝5内を保温する保温部材9が配されている。具体的には、保温部材9は、坩堝5の上面を蓋っている第1保温部91と、坩堝5の底部および側部に配されて坩堝5と坩堝容器8との間を埋めている第2保温部92とを有している。保温部材9は、例えば炭素繊維を編み込んだフェルトまたは炭素からなる成形断熱材等で形成される。
保温部材9の第1保温部91は、坩堝5の第1凹部51内からの上方への放熱を低減して、坩堝5の第1凹部51内を保温するものである。それゆえ、第1保温部91は、第1凹部51内を保温可能な厚さを有しており、例えば柱状、板状または塊状等に形成される。
保温部材9の第1保温部91には、保持部材4が通過するために、上下方向に貫通した貫通孔911を有している。言い換えれば、結晶2の製造時に、保持部材4の種結晶3を保持した先端は、保温部材9の第1保温部91の貫通孔911を経由して坩堝5の第1凹部51内に移動する。
保温部材9の第1保温部91は、貫通孔911の幅が大きい拡径部913と、貫通孔911の幅が小さい縮径部912とを有している。すなわち、第1保温部91は、拡径部913と、拡径部913の上下方向のいずれかに配された縮径部912を有しており、貫通孔911のうち拡径部913を貫通する部分(以下、第1貫通孔9111という)の幅は、貫通孔911のうち縮径部912を貫通する部分(以下、第2貫通孔9112という)の幅よりも大きい。そして、第2貫通孔9112の内側面は、第1貫通孔9111の内側面よりも内側に位置している。言い換えれば、第1保温部91は、貫通孔911の一部が細くなるように、保持部材4に向かって突き出した縮径部912を有している。
ここで、結晶2の製造時に、溶液6は赤熱しているため、溶液6は熱放射によって放熱しやすい。それゆえ、単に、保持部材4の通り道としての貫通孔911が形成されている場合には、溶液6からの熱放射によって、保持部材4の側面と貫通孔911の内面との間から溶液6の熱が放出しやすくなる。その結果、坩堝5内の温度にばらつきが大きくなりやすく、成長する結晶2の品質が低減するという問題があった。
これに対して、本実施形態によれば、保温部材9の第1保温部91は、縮径部912を有している。その結果、保持部材4と貫通孔911との距離が小さくなり、溶液6からの熱放射による放熱を低減することができる。したがって、坩堝5内の温度のばらつきを小さくすることができ、成長する結晶2の品質を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、保温部材9の第1保温部91は、縮径部912を有している一方で拡径部913を有している。その結果、縮径部912によって溶液6からの熱放射による放熱を低減する一方で、拡径部913によって保持部材4の保温を低減させることができる。したがって、保持部材4の側面からの放熱を促進させることができ、結晶2の成長速度を向上させることができる。
保温部材9の第1保温部91の縮径部912は、例えば円柱状または多角柱状等である。保温部材9の第1保温部91の拡径部913は、例えば円柱状または多角柱状等である。第1貫通孔9111は、例えば円柱状または多角柱状等に形成される。第2貫通孔9112は、例えば円柱状または多角柱状に形成される。第1貫通孔9111の幅は、例えば15mm以上130mm以下に設定される。第2貫通孔9112の幅は、例えば10mm以上100mm以下に設定される。
保温部材9の第1保温部91の縮径部912の第2貫通孔9112を形成する内側面は、保持部材4の側面に近接していてもよい。その結果、溶液6からの熱放射を効果的に低減することができる。
坩堝5上に配されている保温部材9は、拡径部913と縮径部912のみからなり、縮径部912は、拡径部913の下側に位置していてもよい。これにより、溶液6からの熱
放射に起因した保持部材4の加熱を低減することができる。
拡径部913に形成されている第1貫通孔9111は、上方に向かうにつれて太くなっていてもよい。言い換えれば、拡径部913の第1貫通孔9111の幅は、上方に向かうにつれて大きくなっていてもよい。これによって、拡径部913による保持部材4の保温効果を効果的に低減することができる。
拡径部913に形成されている第1貫通孔9111の開口面積は、坩堝5の開口面積よりも小さくてもよい。これによって、坩堝5の第1凹部51内の保温効果の低減を抑制しつつ、保持部材4の放熱効果を向上させることができる。
種結晶3の幅は、縮径部912の第2貫通孔9112の幅よりも大きくてもよい。これによって、縮径部912だけでなく種結晶3によっても溶液6の熱放射による放熱を低減することができる。なお、この場合には、坩堝5内のみで結晶2を成長させてもよい。
坩堝5および保温部材9を上下方向に切断した断面において、溶液6の液面と坩堝5の第1凹部51との交点と、この交点に近接した貫通孔911の下側開口の縁とを結ぶ直線の上側の延長上には、保温部材9の第1貫通孔911の内壁が位置していてもよい。ここで、保温部材9は、溶液6からの熱によって、保温部材9の周囲よりも高い温度になっている。したがって、上記構成によって、溶液6の熱放射による放熱を第1貫通孔911の内壁によって低減することができる。
坩堝5および保温部材9を上下方向に切断した断面において、縮径部912の第2貫通孔9112の上側開口の縁と、第2貫通孔9112の下側開口の縁とを結ぶ直線の下側の延長上には、種結晶3が位置している。その結果、溶液6の熱放射による放熱を効果的に低減することができる。
坩堝5は、加熱装置10によって熱が加えられる。本実施形態の加熱装置10はコイル11および交流電源12を含んでおり、例えば電磁誘導を利用した電磁誘導加熱方式によって坩堝5の加熱を行なう。なお、加熱装置10には、例えばカーボン等の発熱抵抗体で生じた熱を伝熱する方式等の他の方式を採用することもできる。この伝熱方式の加熱装置を採用する場合は、(坩堝5と保温部材9との間に)発熱抵抗体が配されることになる。
コイル11は、導体によって形成され、坩堝5の周囲を囲んでいる。コイル11は、坩堝5を円筒状に囲むように坩堝5の周囲に配されている。すなわち、コイル11を有する加熱装置10は、コイル11による円筒状の加熱領域を有している。交流電源12は、コイル11に交流電流を流すためのものであり、交流電流の電流を大きくすることによって坩堝5内の設定温度までの加熱時間を短縮することができる。
本実施形態では、交流電源12および移動装置7が制御装置13に接続されて制御されている。つまり、結晶製造装置1は、制御装置13によって、溶液6の加熱および温度制御と種結晶3の搬入出とが連動して制御されている。制御装置13は、中央演算処理装置およびメモリ等の記憶装置を含んでおり、例えば公知のコンピュータから成る。
<結晶の製造方法>
本発明の実施形態に係る結晶の製造方法について説明する。本実施形態の結晶の製造方法は、準備工程、接触工程、結晶成長および引き離し工程を有している。
(準備工程)
種結晶3を準備する。種結晶3は、例えば昇華法または溶液成長法等によって製造され
た炭化珪素の結晶の塊に切断等の加工を行なって平板状に形成したものを用いる。本実施形態では、種結晶3の下面を炭素面としている。
保持部材4を準備して、保持部材4の下面に種結晶3を固定する。具体的には、保持部材4の下面に炭素を含有する接着材を塗布する。その後、接着材を挟んで保持部材4の下面上に種結晶3を配して、種結晶3を保持部材4に固定する。その結果、保持部材4の下面に固定された種結晶3を準備することができる。なお、本実施形態では、種結晶3を保持部材4に固定した後、保持部材4の上端を移動装置7に固定する。
坩堝容器8を準備する。坩堝容器8は、例えば円柱状の黒鉛の塊に第2凹部81を形成して準備する。その後、保温部材9を準備して坩堝容器8の第2凹部81の内面に配する。具体的には、第2保温部92を第2凹部81の底面および内側面に配する。
坩堝5を準備して、坩堝容器8内に配置する。坩堝5は、坩堝容器8と同様にして準備する。坩堝5は、保温部材9の第2保温部92を介して坩堝容器8内に配置する。また、坩堝5は、凹状に配された保温部材9の第2保温部92にはめ込むように配されて、坩堝容器8内に固定される。
坩堝5上に保温部材9の第1保温部91を配置する。保温部材9の第1保温部91の配置は、第2貫通孔9112が形成されている縮径部912を坩堝5上に配置した後に、第1貫通孔9111が形成されている拡径部913を、縮径部912上に配置して行なう。
溶液6を準備する。溶液6の準備は、坩堝5内に、珪素の原料となる珪素粒子を入れて、坩堝5を珪素の融点(1420℃)以上に加熱することによって行なう。このとき、液化した珪素(溶媒)内に坩堝5を形成している炭素(溶質)が溶解する。その結果、坩堝5内に炭素および珪素を含む溶液6を準備することができる。なお、溶液6に含まれる炭素は、予め原料として炭素粒子を加えることによって、珪素を融解させるのと同時に炭素を溶解させてもよい。
本実施形態では、坩堝5は、加熱装置10のコイル11に囲まれた坩堝容器8内に設置される。そして、加熱装置10によって坩堝5を加熱することで、溶液6を形成することができる。なお、予め坩堝5を結晶製造装置1の外で加熱して溶液6を形成した後に、坩堝5を坩堝容器8内に配置してもよい。また、溶液6を坩堝5以外の他の容器等で形成した後、坩堝容器8内に設置された坩堝5に溶液6を注ぎ込んでもよい。
(接触工程)
種結晶3の下面を溶液6に接触させる。種結晶3は、保持部材4を下方に移動させることで溶液6に接触させる。なお、本実施形態では種結晶3を下方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させているが、坩堝5を上方向へ移動させることで種結晶3を溶液6に接触させてもよい。
種結晶3は、下面の少なくとも一部が溶液6の液面に接触していればよい。それゆえ、種結晶3の下面全体が溶液6に接触するようにしてもよいし、種結晶3の側面または上面まで浸かるように溶液6に接触させてもよい。種結晶3の側面または上面が浸かるように溶液6に入れた場合には、種結晶3の下面全体を確実に溶液6に接触させることができ、結晶2の生産性を向上させることができる。
(結晶成長工程)
接触工程で溶液6に接触させた種結晶3の下面に、溶液6から結晶2を成長させる。結晶2の成長は、上記の接触工程にて、種結晶3の下面を溶液6に接触させた時から始まる
。すなわち、種結晶3の下面を溶液6に接触させることによって、種結晶3の下面と種結晶3の下面付近の溶液6との間に温度差が生じる。そして、その温度差によって炭素が過飽和状態になり、溶液6中の炭素および珪素が炭化珪素の結晶2として種結晶3の下面に析出し始める。
次に、種結晶3を溶液6から引き上げて、結晶2を柱状に成長させる。このとき、準備工程において記載した通り、坩堝5上には保温部材9の第1保温部91が配置されているため、結晶2の成長時における、坩堝5に保持された溶液6の熱放射による放熱を低減することができる。これによって、成長する結晶2の品質を向上させることができる。
種結晶3の引き上げは、結晶2の平面方向および下方への成長速度を調整しながら上方向に少しずつ行なうことによって、一定の径を保った状態で結晶2を成長させることができる。具体的には、種結晶3の引き上げの速度は、例えば50μm/h以上150μm/h以下に設定することができる。
溶液6の温度は、例えば1400℃以上2000℃以下となるように設定されている。溶液6の温度が変動する場合には、溶液6の温度として、例えば一定時間において複数回測定した温度を平均した温度を用いることができる。溶液6の温度を測定する方法としては、例えば熱電対で直接的に測定する方法、または放射温度計を用いて間接的に測定する方法等を用いることができる。
(引き離し工程)
結晶2を成長させた後、成長した結晶2を溶液6から引き離し、結晶成長を終了する。
以上のようにして、結晶製造装置1を用いて品質が向上した結晶2を製造することができる。
1 結晶製造装置
2 結晶
3 種結晶
4 保持部材
5 坩堝
51 第1凹部
6 溶液
7 移動装置
8 坩堝容器
81 第2凹部
9 保温部材
91 第1保温部
92 第2保温部
911 貫通孔
912 縮径部
913 拡径部
9111 第1貫通孔
9112 第2貫通孔
10 加熱装置
11 コイル
12 交流電源
13 制御装置

Claims (5)

  1. 種結晶の下面に溶液から結晶を成長させる結晶製造装置であって、
    上側に開口している、溶液を保持する凹部を有した坩堝と、
    該坩堝の前記凹部の前記開口を蓋っているとともに、上下方向に貫通した貫通孔を有した、前記凹部内を保温する保温部材と、
    該保温部材の前記貫通孔を経由して、先端が前記坩堝の前記凹部内に移動可能に設置されている、前記種結晶を前記先端で保持する柱状の保持部材と、を備え、
    前記保温部材は、前記貫通孔の一部が細くなるように、前記保持部材に向かって突き出した縮径部を有している、結晶製造装置。
  2. 前記縮径部は、前記保温部材の前記貫通孔の下側開口を形成している、結晶製造装置。
  3. 前記保温部材は、前記貫通孔の前記一部よりも前記貫通孔が太くなるように、前記縮径部上に位置している拡径部を有しており、
    前記拡径部で形成されている前記貫通孔は、上方に向かうにつれて太くなっている、請求項1または2に記載の結晶製造装置。
  4. 前記貫通孔の開口面積は、前記坩堝の前記凹部の開口面積よりも小さい、請求項1〜3のいずれかに記載の結晶製造装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の結晶製造装置と、前記結晶成長装置の前記坩堝の前記凹部内に保持された前記溶液と、前記結晶製造装置の前記保持部材の前記先端に保持された前記種結晶を準備する工程と、
    前記種結晶を前記溶液に接触させつつ引き上げることによって、前記種結晶の下面に前記溶液から結晶を成長させる結晶の製造方法。
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