JP2015206918A - 液晶配向剤、液晶配向膜の製造方法、液晶表示素子、重合体及び化合物 - Google Patents

液晶配向剤、液晶配向膜の製造方法、液晶表示素子、重合体及び化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】光感度に優れるとともに、電気特性、長時間駆動に対する信頼性、膜硬度、残像特性などの諸特性に優れる液晶配向膜を得ることができる液晶配向剤を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される部分構造を主鎖に有する重合体(P)を液晶配向剤に含有させる。(式中、Ar1、Ar2及びAr3は芳香族炭化水素環又は複素環であり、R1、R2及びR3は、「−C≡C−」を有する1価の基であり、X1及びX2は単結合、エステル結合、エーテル結合、カルボニル基、チオエーテル結合、チオエステル結合、−NR5−又は−CONR5−であり、nは0又は1、m+k+j≧1を満たす。)【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜の製造方法、液晶表示素子、重合体及び化合物に関する。
テレビジョン、モバイル機器、各種モニターなどに広く利用されている液晶表示素子において、液晶セル中の液晶分子を配向するために液晶配向膜が使用されている。この液晶配向膜に液晶配向能を付与する方法としては、従来、有機膜をラビングする方法、酸化ケイ素を斜方蒸着する方法、長鎖アルキル基を有する単分子膜を形成する方法、感光性の有機膜に光照射する方法(光配向法)などが知られている。
光配向法は、静電気及び埃の発生を抑えつつ感光性の有機膜に均一な液晶配向性を付与することができ、しかも液晶配向方向の精密な制御も可能であることから、近年、種々検討が進められている(例えば特許文献1〜3参照)。
特開平6−287453号公報 特開2003−307736号公報 特開平9−297313号公報
しかしながら、従来知られている光配向用の液晶配向膜材料は、光に対する感度が不十分であり、良好な液晶配向性を付与するためには多くの積算露光量を必要であった。そのため、液晶配向膜を形成する際のプロセス時間及びコストがかかるという問題があった。また、積算露光量が多いと、例えば電気特性などの各種特性が低下することが懸念される。また近年、タッチパネル方式の携帯端末ディスプレイでは、液晶配向膜の剥がれが問題となっている。このため、液晶配向膜の硬度が要求されている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光感度に優れるとともに、電気特性、長時間駆動に対する信頼性、膜硬度、残像特性などの諸特性に優れる液晶配向膜を得ることができる液晶配向剤を提供することを一つの目的とする。
本発明者らは、上記のような従来技術の課題を達成するべく鋭意検討した結果、特定の構造を主鎖に有する重合体を液晶配向剤に含有させることにより、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明により以下の液晶配向剤、液晶配向膜の製造方法、液晶表示素子、重合体及び化合物が提供される。
本発明は一つの側面において、下記式(1)で表される部分構造を主鎖に有する重合体(P)を含有する液晶配向剤を提供する。
Figure 2015206918
(式(1)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に芳香族炭化水素環又は複素環である。R、R及びRは、それぞれ独立に「−C≡C−」を有する1価の基である。X及びXは、それぞれ独立に、単結合、エステル結合、エーテル結合、カルボニル基、チオエーテル結合、チオエステル結合、−NR−又は−CONR−(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)である。nは0又は1である。mは0〜rの整数(rは(Arの環員数)−2)であり、kは0〜sの整数(sは(Arの環員数)−2)であり、jは0〜tの整数(tは(Arの環員数)−2)であり、m+k+j≧1を満たす。)
また、本発明は一つの側面において、上記の液晶配向剤を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に光を照射して液晶配向能を付与する工程と、を含む液晶配向膜の製造方法を提供する。また、当該製造方法により得られた液晶配向膜を具備する液晶表示素子を提供する。
本発明は別の一つの側面において、ポリアミック酸、ポリイミド及びポリアミック酸エステルよりなる群から選ばれる重合体であって、テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステル及びテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物よりなる群から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸誘導体と、下記式(2)で表される化合物を含むジアミンと、を反応させて得られる重合体を提供する。また、下記式(2)で表される化合物を提供する。
Figure 2015206918
(式(2)中、Ar、Ar、Ar、R、R、R、X、X、n、m、k及びjは、上記式(1)と同義である。)
液晶表示素子における液晶配向膜を、上記重合体(P)を含む液晶配向剤を用いて製造することにより、光感度に優れるとともに、電気特性、長時間駆動に対する信頼性、膜硬度、残像特性などの諸特性に優れる液晶配向膜を製造することができる。また、上記液晶配向剤により形成した塗膜は、液晶配向能を付与するために必要な光照射量が少なくて済むため、塗膜の性能低下が生じにくく、液晶表示素子の製造に要する時間及び製造コストの削減にも資する。したがって、上記液晶配向剤を用いて製造された液晶表示素子は、性能面及びコスト面の双方において優れており、種々の用途の液晶表示素子に好適に適用することができる。
残像特性の評価用の液晶表示素子における電極のパターンを示す説明図。
以下に、本発明の液晶配向剤に含まれる各成分、及び必要に応じて任意に配合されるその他の成分について説明する。
本発明の液晶配向剤は、上記式(1)で表される部分構造を主鎖に有する重合体(P)を含有する。以下に、本発明の液晶配向剤に含まれる各成分、及び必要に応じて任意に配合されるその他の成分について説明する。
<上記式(1)で表される部分構造>
上記式(1)において、Ar、Ar及びArは、芳香族炭化水素環又は複素環である。Ar、Ar及びArにおける芳香族炭化水素環は単環及び縮合環のいずれであってもよく、例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられる。また、Ar、Ar及びArにおける複素環は窒素含有複素環であることが好ましい。その具体例としては、例えばピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環、トリアジン環等が挙げられる。上記のうちの好ましいAr、Ar及びArは、1,4−フェニレン基又は2,5−ピリジレン基である。なお、Ar、Ar及びArは、互いに同じでも異なっていてもよい。
Ar、Ar及びArの環部分には、R、R及びR以外の置換基が導入されていてもよい。こうした置換基としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基等の鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
、R及びRは、アセチレン構造(−C≡C−)を含む1価の基である。R、R及びRは、例えば炭素数2〜20のアルキニル基であり、好ましくは炭素数2〜10のアルキニル基である。R、R及びRとしては、中でも、「*−C≡C−R」(Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基であり、「*」は結合手を示す。)で表される1価の基であることが好ましい。
ここで、Rの炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基を挙げることができ、これらは直鎖状でも分岐状でもよい。好ましいRは水素原子又はメチル基である。なお、R、R及びRは、互いに同じでも異なっていてもよい。
mは0〜rの整数(rは(Arの環員数)−2)であり、kは0〜sの整数(sは(Arの環員数)−2)であり、jは0〜tの整数(tは(Arの環員数)−2)である。好ましくは、m、jは1又は2であり、kは0〜2である。m、k及びjはm+k+j≧1を満たす。適度に高い光感度を塗膜に発現させる観点から、好ましくはm+k+jは2〜6であり、より好ましくは2〜4である。
及びXは、単結合、エステル結合、エーテル結合、カルボニル基、チオエーテル結合、チオエステル結合、−NR−又は−CONR−であり、Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。Rの炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができ、これらは直鎖状でも分岐状でもよい。好ましいRは水素原子又はメチル基である。なお、X及びXは、互いに同じでも異なっていてもよい。
及びXとしては、上記の中でも単結合又はエステル結合であることが好ましい。なお、X及びXがエステル結合である場合、「*−COO−」及び「*−OCO−」(ただし「*」は、XについてはArとの結合手、XについてはArとの結合手を示す。)を含む。
上記式(1)で表される部分構造の好ましい具体例としては、例えば下記式(1−1−1)〜式(1−1−11)のそれぞれで表される構造等を挙げることができる。
Figure 2015206918
本発明の液晶配向剤において、重合体成分としての重合体(P)は、上記式(1)で表される部分構造を重合体の主鎖中に有する。ここで、本明細書における重合体の「主鎖」とは、重合体のうち最も長い原子の連鎖からなる「幹」の部分をいう。なお、この「幹」の部分が環構造を含むことは許容される。この場合は、当該環構造を構成する2個以上の原子が、「幹」の部分を構成する他の原子にそれぞれ結合することにより、環構造の全体が主鎖に存在することとなる。したがって、「上記式(1)で表される部分構造を主鎖に有する」とは、この構造が主鎖の一部分を構成することをいう。ただし、上記重合体(P)において、上記式(1)で表される構造が主鎖以外の部分、例えば側鎖(重合体の「幹」から分岐した部分)にも存在することを排除するものではない。
上記重合体(P)の主鎖としては、例えばポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド等からなる骨格を挙げることができる。上記重合体(P)としては、これらから選択される重合体の1種又は2種以上を液晶配向剤の用途等に応じて適宜選択して用いることができる。こうした重合体(P)は、上記式(1)で表される構造を有する化合物をモノマーに用いた重合により得ることができる。
重合体(P)は、耐熱性、機械的強度、液晶との親和性などの各種特性が良好である点から、中でもポリアミック酸、ポリイミド及びポリアミック酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
[ポリアミック酸]
上記式(1)で表される部分構造を主鎖に有するポリアミック酸(以下、「ポリアミック酸(P)」とも称する。)は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得ることができる。具体的には、[i]上記式(1)で表される構造を有するテトラカルボン酸二無水物をモノマー組成に含む重合により合成する方法、[ii]上記式(1)で表される構造を有するジアミンをモノマー組成に含む重合により合成する方法等によって得ることができる。これらのうち、合成しやすさの観点から上記[ii]の方法によることが好ましい。
・テトラカルボン酸二無水物
ポリアミック酸(P)の合成に際し、反応に使用するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらの具体例としては、
脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などを;
脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、及び下記式(t−1)
Figure 2015206918
で表される化合物などを;
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えばピロメリット酸二無水物、及び下記式(A1)
Figure 2015206918
(式(A1)中、Zは酸素原子、硫黄原子、エステル結合、チオエステル結合又は−NH−であり、R11は炭素数1〜20のアルカンジイル基もしくは当該アルカンジイル基の水素原子がフッ素原子で置換されたフッ素含有基、シクロへキシレン基、フェニレン基、ビフェニレン基又はナフチレン基である。n3は0〜2の整数である。ただし、n3が1又は2の場合、複数のZは同じでも異なっていてもよく、n3が2の場合、複数のR11は同じでも異なっていてもよい。)
で表される化合物などを;
それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物等を用いることができる。なお、テトラカルボン酸二無水物は1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記式(A1)におけるZは、酸素原子又はエステル結合であることが好ましい。なお、Zにおけるエステル結合は、「*−COO−」及び「*−OCO−」(ただし、「*」は酸無水物基を有するベンゼン環との結合手を示す。)の両方を含む。
11は、重合体の主鎖に柔軟性の高い構造を導入することでポストベーク時における配向膜の加熱再配向性を増大させることができる点で、炭素数1〜10のアルカンジイル基又は炭素数1〜10のアルカンジイル基の水素原子がフッ素原子で置換された基であることが好ましく、中でも1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、−CH−C−CH−又は−CH−C−CH−であることがより好ましい。
n3は0又は1であることが好ましい。
上記式(A1)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(A−1−1)〜式(A−1−6)のそれぞれで表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2015206918
ポリアミック酸(P)の合成に用いるテトラカルボン酸二無水物は、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸無水物及び上記式(A1)で表される化合物よりなる群から選ばれる少なくとも一種を含むものであることが好ましい。特に、上記式(A1)で表される化合物を、全テトラカルボン酸二無水物に対して、20モル%以上含むことが好ましく、50モル%以上含むことがより好ましく、80モル%以上含むことがさらに好ましい。なお、全テトラカルボン酸二無水物に対する、上記式(A1)で表される化合物の使用割合の上限は特に制限はなく、100モル%以下で適宜設定することができる。
・ジアミン
ポリアミック酸(P)の合成に使用するジアミンは、上記式(1)で表される構造を有するジアミン(以下、「特定ジアミン」とも称する。)を含むことが好ましい。特定ジアミンの好ましい具体例としては、下記式(2)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2015206918
(式(2)中、Ar、Ar、Ar、R、R、R、X、X、n、m、k及びjは上記式(1)と同義である。)
上記式(2)において、Ar、Ar、Ar、R、R、R、X、X、n、m、k及びjの好ましい具体例については、上記式(1)で表される部分構造の説明を適用することができる。
上記特定ジアミンの好ましい具体例としては、例えば下記式(1−1)〜式(1−11)のそれぞれで表される化合物等を挙げることができる。なお、特定ジアミンは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
Figure 2015206918
ポリアミック酸の合成に際しては特定ジアミンのみを用いてもよいが、特定ジアミンとともにその他のジアミンを併用してもよい。
ここで使用することができるその他のジアミンとしては、プレチルト角を発現可能な基(以下「プレチルト角発現性基」ともいう。)を有するジアミン及びプレチルト角発現性基を有さないジアミンに分類して例示することができる。
プレチルト角発現性基を有するジアミンは芳香族ジアミンであることが好ましく、その具体例としては、例えばドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、テトラデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、テトラデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ペンタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレステリルオキシ−3,5−ジアミノベンゼン、コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、コレステリルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸コレスタニル、3,5−ジアミノ安息香酸コレステリル、3,5−ジアミノ安息香酸ラノスタニル、3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、3,6−ビス(4−アミノフェノキシ)コレスタン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ブチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェノキシ)メチル)フェニル)−4−ヘプチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)シクロヘキサン、N−(2,4−ジアミノフェニル)−4−(4−ヘプチルシクロヘキシル)ベンズアミド、下記式(D−1)
Figure 2015206918
(式(D−1)中、XI及びXIIは、それぞれ独立に、単結合、−O−、−COO−又は−OCO−であり、Rは炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、RIIは単結合又は炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜20の整数であり、dは0又は1である。但し、a及びbが同時に0になることはない。)
で表される化合物などを挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のプレチルト角発現性基を有するジアミンを用いることができる。
上記式(D−1)における「−X−(R−XII−」で表される2価の基としては、炭素数1〜3のアルカンジイル基、*−O−、*−COO−又は*−O−C−O−(ただし、「*」を付した結合手がジアミノフェニル基と結合する。)であることが好ましい。基「−C2c+1」の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基などを挙げることができる。ジアミノフェニル基における2つのアミノ基は、他の基に対して2,4−位又は3,5−位にあることが好ましい。
上記式(D−1)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(D−1−1)〜(D−1−3)のそれぞれで表される化合物などを挙げることができる。
Figure 2015206918
プレチルト角発現性基を有さないジアミンは、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノオルガノシロキサンなどを挙げることができる。これらの具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばメタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどを;脂環式ジアミンとして、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどを;
芳香族ジアミンとして、例えばo−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、3,5−ジアミノ安息香酸、4−(4’−トリフルオロメトキシベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、4−(4’−トリフルオロメチルベンゾイロキシ)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエート、2,4−ジアミノ−N,N―ジアリルアニリン、4−アミノベンジルアミン、3−アミノベンジルアミン、1−(2,4−ジアミノフェニル)ピペラジン−4−カルボン酸、4−(モルホリン−4−イル)ベンゼン−1,3−ジアミン、1,3−ビス(N−(4−アミノフェニル)ピペリジニル)プロパン、α−アミノ−ω−アミノフェニルアルキレン、4−(2−アミノエチル)アニリン、下記式(N−1)〜(N−3)
Figure 2015206918
で表される化合物、及び下記式(M1)
Figure 2015206918
(式(M1)中、Zは酸素原子、硫黄原子、エステル結合、チオエステル結合、−NH−又は−O−R12−O−(R12は炭素数1〜6のアルカンジイル基である。)であり、R13は炭素数1〜20のアルカンジイル基もしくは当該アルカンジイル基の水素原子がフッ素原子で置換されたフッ素含有基、シクロへキシレン基、フェニレン基、ビフェニレン基又はナフチレン基である。n4は0〜2の整数である。ただし、n4が1又は2の場合、複数のZは同じでも異なっていてもよく、n4が2の場合、複数のR13は同じでも異なっていてもよい。)
で表される化合物などを;
ジアミノオルガノシロキサンとして、例えば1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンなどを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のプレチルト角発現性基を有さないジアミンを用いることができる。
上記式(M1)におけるZは、酸素原子、エステル結合又は−O−R12−O−であることが好ましい。なお、Zがエステル結合の場合、「*−COO−」及び「*−OCO−」(ただし、「*」はアミノフェニル基との結合手を示す。)の両方を含む。
12の炭素数1〜6のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基等を挙げることができる。これらは直鎖状でも分岐状でもよいが、直鎖状であることが好ましい。
上記式(M1)のR13の好ましい具体例については、上記式(A1)のR11の説明を適用することができる。アミノフェニル基における1級アミノ基は、他の基に対して4−位又は3−位にあることが好ましい。
上記式(M1)で表される化合物の具体例としては、例えば下記式(M−1)〜式(M−5)のそれぞれで表される化合物等を挙げることができる。
Figure 2015206918
なお、その他のジアミンは、上記のうちの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリアミック酸(P)の合成に使用するジアミンとしては、特定ジアミンの含有割合を、全ジアミンに対して、1〜100モル%とすることが好ましく、5〜80モル%がより好ましく、10〜70モル%がさらに好ましい。
また、その他のジアミンとして上記式(M1)で表される化合物を、全ジアミンに対して、1〜80モル%含むことが好ましく、5〜70モル%含むことがより好ましく、10〜60モル%含むことがさらに好ましい。
本発明の液晶配向剤は、光配向法によってTN型、STN型、IPS型、FFS型などの、いわゆる水平配向型の液晶表示素子に適用される液晶配向膜を形成するために特に好適である。したがって、使用するジアミンのうち、プレチルト角発現性基を有するジアミンの使用割合を一定値以下とすることが好ましい。具体的には、プレチルト角発現性基を有するジアミンの使用割合を、使用する全ジアミンに対して、20モル%以下の割合とすることが好ましく、10モル%以下とすることがより好ましく、5モル%以下とすることがさらに好ましい。
<化合物の合成>
上記特定ジアミンは、目的とする化合物に応じて、有機化学の定法を適宜組み合わせることによって合成することができる。その一例としては、例えば、上記式(2)中の一級アミノ基に代えてニトロ基を有するジニトロ中間体を合成し、次いで、得られたジニトロ中間体のニトロ基を適当な還元系を用いてアミノ化する方法;上記式(2)に対応する構造を有する芳香族ヒドラゾ化合物を合成し、ベンジジン転位により目的物を得る方法、などが挙げられる。なお、ジニトロ中間体を合成する方法は目的とする化合物に応じて適宜選択することができる。例えば、上記式(2)で表される構造の一部を有する酸塩化物と水酸基含有化合物とを反応させる方法などが挙げられる。
<ポリアミック酸の合成>
ポリアミック酸(P)は、上記のようなテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、必要に応じて末端封止剤とともに反応させることにより得ることができる。ポリアミック酸(P)の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、0.3〜1.2当量となる割合がより好ましい。
上記末端封止剤としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸などの酸一無水物、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミンなどのモノアミン化合物、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどのモノイソシアネート化合物等を挙げることができる。末端封止剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計100重量部に対して、20重量部以下とすることが好ましく、10重量部以下とすることがより好ましい。
ポリアミック酸(P)の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。このときの反応温度は、−20℃〜150℃が好ましく、0〜100℃がより好ましい。また、反応時間は、0.1〜24時間が好ましく、0.5〜12時間がより好ましい。
反応に使用する有機溶媒としては、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール系溶媒、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを挙げることができる。これらの有機溶媒のうち、非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒よりなる群(第一群の有機溶媒)から選択される1種以上、又は、第一群の有機溶媒から選択される1種以上と、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素及び炭化水素よりなる群(第二群の有機溶媒)から選択される1種以上との混合物を使用することが好ましい。後者の場合、第二群の有機溶媒の使用割合は、第一群の有機溶媒及び第二群の有機溶媒の合計量に対して、好ましくは50重量%以下であり、より好ましくは40重量%以下であり、更に好ましくは30重量%以下である。
特に好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド、m−クレゾール、キシレノール及びハロゲン化フェノールよりなる群から選択される1種以上を溶媒として使用するか、あるいはこれらの1種以上と他の有機溶媒との混合物を、上記割合の範囲で使用することが好ましい。
有機溶媒の使用量(a)は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン並びに必要に応じて使用される末端封止剤の合計量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して、0.1〜50重量%になる量とすることが好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリアミック酸を精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。ポリアミック酸の単離及び精製は公知の方法に従って行うことができる。
<ポリアミック酸エステル>
上記重合体(P)としてのポリアミック酸エステルは、例えば、[I]上記合成反応により得られたポリアミック酸(P)とエステル化剤とを反応させる方法、[II]テトラカルボン酸ジエステルとジアミンとを反応させる方法、[III]テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物とジアミンとを反応させる方法、などによって得ることができる。
ここで、方法[I]で使用するエステル化剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、フェノール、クレゾール等のフェノール類などの水酸基含有化合物;例えばN,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジエチルホルムアミドジエチルアセタールなどのアセタール系化合物;例えば臭化メチル、臭化エチル、臭化ステアリル、塩化メチル、塩化ステアリル、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタンなどのハロゲン化物;例えばプロピレンオキシドなどのエポキシ基含有化合物;などを挙げることができる。
方法[II]で使用するテトラカルボン酸ジエステルは、テトラカルボン酸二無水物を上記のアルコール類を用いて開環することにより得ることができる。また、方法[III]で使用するテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物は、上記の如くして得たテトラカルボン酸ジエステルを、塩化チオニル等の適当な塩素化剤と反応させることにより得ることができる。方法[II]及び[III]で使用するジアミンは上記特定ジアミンを含むことが好ましく、必要に応じて上記その他のジアミンを使用してもよい。なお、ポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。
<ポリイミド>
本発明の液晶配向剤に含有されるポリイミドは、例えば上記の如くして合成されたポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
上記ポリイミドは、その前駆体であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造が併存する部分イミド化物であってもよい。本発明におけるポリイミドは、電気特性の観点からすると、30%以上とすることが好ましく、50%以上とすることがより好ましく、65%以上とすることがさらに好ましい。一方、重合体の溶解性を確保し、塗布性を高める観点からすると、イミド化率は、65%以下とすることが好ましく、30%以下とすることがより好ましい。このイミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。ここで、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。
ポリアミック酸の脱水閉環は、好ましくは(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、又は(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し、必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)の方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が進行しにくく、反応温度が200℃を超えると得られる重合体の分子量が低下することがある。反応時間は、好ましくは1.0〜24時間であり、より好ましくは1.0〜12時間である。
上記(ii)の方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、所望とするイミド化率にもよるが、ポリアミック酸のアミック酸構造の1モルに対して0.01〜20モルとすることが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとすることが好ましい。
脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は、好ましくは1.0〜120時間であり、より好ましくは2.0〜30時間である。
このようにしてポリイミドを含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、ポリイミドを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよく、又は単離したポリイミドを精製したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。これらの精製操作は公知の方法に従って行うことができる。
以上のようにして得られるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドは、これを濃度10重量%の溶液としたときに、10〜800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、15〜500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。なお、上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンなど)を用いて調製した濃度10重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
本発明の液晶配向剤に含有させるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドにつき、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は、1,000〜500,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましい。
<その他の成分>
本発明の液晶配向剤は、必要に応じてその他の成分をさらに含有していてもよい。その他の成分としては、例えば上記重合体(P)以外のその他の重合体、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(以下、「エポキシ化合物」という。)、官能性シラン化合物などを挙げることができる。
[その他の重合体]
上記その他の重合体は、例えば液晶配向剤の溶液特性(塗布性)及び電気特性の改善のために使用することができる。かかるその他の重合体は、上記式(1)で表される部分構造を主鎖中に有さない重合体であり、その主骨格については特に限定しない。具体的には、例えばポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリオルガノシロキサン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレートなどを主骨格とする重合体を挙げることができる。これらの中でも、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド及びポリオルガノシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体であることが好ましい。なお、その他の重合体は従来公知の方法により合成することができ、また市販品を用いてもよい。
その他の重合体の使用割合は、重合体(P)100重量部に対して、50重量部以下とすることが好ましく、30重量部以下とすることがより好ましい。
[エポキシ化合物]
上記エポキシ化合物は、例えば液晶配向膜における基板表面との接着性や電気特性を向上させるために使用することができる。かかるエポキシ化合物としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−シクロヘキシルアミンなどを好ましい具体例として挙げることができる。
上記エポキシ化合物を液晶配向剤に配合する場合、その配合割合は、重合体(P)100重量部に対して、40重量部以下とすることが好ましく、0.1〜30重量部とすることがより好ましい。
[官能性シラン化合物]
上記官能性シラン化合物は、例えば液晶配向剤の印刷性の向上を目的として使用することができる。かかる官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノナン酸メチル、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
上記官能性シラン化合物を液晶配向剤に配合する場合、その配合割合は、重合体(P)100重量部に対して、2重量部以下とすることが好ましく、0.02〜0.2重量部とすることがより好ましい。
その他の成分としては、上記のほか、例えば分子内に少なくとも1個のオキセタニル基を有する化合物、ビスマレイミド化合物、酸化防止剤、光増感剤等が挙げられる。これらその他の成分の配合量は本発明の効果を損なわない範囲で適宜調整することができる。
<溶剤>
本発明の液晶配向剤は、上記重合体(P)及び必要に応じて配合されるその他の成分が、好ましくは有機溶媒中に分散又は溶解してなる液状の組成物として調製される。
使用する溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(DPM)、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計重量が液晶配向剤の全重量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。すなわち、本発明の液晶配向剤は、後述するように基板表面に塗布され、好ましくは加熱されることにより、液晶配向膜である塗膜又は液晶配向膜となる塗膜が形成されるが、このとき、固形分濃度が1重量%未満である場合には、この塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得にくい。一方、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得にくく、また液晶配向剤の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。
特に好ましい固形分濃度の範囲は、基板に液晶配向剤を塗布する際に用いる方法によって異なる。例えばスピンナー法による場合には固形分濃度1.5〜4.5重量%の範囲が特に好ましい。印刷法による場合には、固形分濃度を3〜9重量%の範囲とし、それにより溶液粘度を12〜50mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。インクジェット法による場合には、固形分濃度を1〜5重量%の範囲とし、それにより、溶液粘度を3〜15mPa・sの範囲とすることが特に好ましい。本発明の液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは10〜45℃であり、より好ましくは20〜30℃である。
<液晶配向膜>
本発明における液晶配向膜は、上記のように調製された液晶配向剤を用いて、好ましくは光配向法により形成される。当該液晶配向膜を適用する液晶表示素子の動作モードは特に限定せず、TN型、STN型、垂直配向型(VA−MVA型、VA−PVA型などを含む。)、IPS型、FFS型、OCB型など種々の動作モードに適用できる。中でも、TN型、STN型、IPS型、FFS型などの、いわゆる水平配向型の液晶セルを有する液晶表示素子に適用することが、本発明の有利な効果を最大限に発揮でき好ましい。
本発明における液晶配向膜は、上記で調製した液晶配向剤を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、その形成した塗膜に光照射して液晶配向能を付与する工程と、を含む方法により製造することができる。
[膜形成工程]
本工程では、本発明の液晶配向剤を基板上に塗布し、次いで塗布面を加熱することにより基板上に塗膜を形成する。
TN型又はSTN型の液晶表示素子に適用する場合、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板2枚を一対として、その各々の透明導電膜の形成面上に、本発明の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する。一方、横電界方式(IPS型、FFS型)の液晶表示素子に適用する場合、櫛歯状にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極を片面に有する基板と、電極が設けられていない対向基板とを一対とし、電極の形成面と対向基板の片面とに、それぞれ本発明の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する。
いずれの場合も、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスの如きガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートの如きプラスチックからなる透明基板などを用いることができる。上記透明導電膜としては、例えばIn−SnOからなるITO膜、SnOからなるNESA(登録商標)膜などを用いることができる。上記金属膜としては、例えばクロムなどの金属からなる膜を使用することができる。透明導電膜及び金属膜のパターニングは、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後にフォト・エッチング法、スパッタ法などによりパターンを形成する方法;透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法;などによることができる。また、液晶配向剤の塗布に際しては、基板、導電膜又は電極と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板表面のうち塗膜を形成する面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布する前処理を施しておいてもよい。
基板への液晶配向剤の塗布は、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法、インクジェット印刷法などの塗布方法により行うことができる。液晶配向剤を塗布した後には、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止などの目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が実施される。プレベーク条件は、例えば40〜120℃において0.1〜5分である。
続いて、溶剤を完全に除去し、必要に応じて重合体に存在するアミック酸構造を熱イミド化することを目的として、プレベーク後の塗膜を焼成するポストベーク工程が実施される。このときのポストベーク温度は、好ましくは80〜300℃であり、より好ましくは120〜250℃である。ポストベーク時間は、好ましくは5〜200分であり、より好ましくは10〜100分である。ポストベーク後の塗膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
[光照射工程]
本工程では、基板上に形成された塗膜に対し、偏光又は非偏光の放射線を照射することにより液晶配向能を付与する。光照射は、[1]ポストベーク後の塗膜に対して行う方法、[2]プレベーク後であってポストベーク前の塗膜に対して行う方法、[3]プレベーク及びポストベークの少なくともいずれかにおいて塗膜の加熱中に塗膜に対して行う方法、などを適用することができる。
放射線としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができる。好ましくは、200〜400nmの波長の光を含む紫外線である。放射線が偏光である場合、直線偏光であっても部分偏光であってもよい。また、用いる放射線が直線偏光又は部分偏光である場合には、照射は基板面に垂直の方向から行ってもよく、斜め方向から行ってもよく、又はこれらを組み合わせて行ってもよい。非偏光の放射線を照射する場合には、照射の方向は斜め方向とする。
光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマーレーザーなどを使用することができる。好ましい波長領域の光は、光源を、例えばフィルター、回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。放射線の照射量は、好ましくは400〜50,000J/mであり、より好ましくは1,000〜10,000J/mである。また、塗膜に対する光照射は、反応性を高めるために塗膜を加温しながら行ってもよい。加温の際の温度は、通常30〜250℃であり、好ましくは40〜200℃であり、より好ましくは50〜150℃である。こうして、基板上に液晶配向膜が形成される。
<液晶表示素子>
本発明の液晶表示素子は、上記で得られた液晶配向膜を具備する。本発明の液晶表示素子は、例えば以下のようにして製造することができる。先ず、上記のようにして液晶配向膜が形成された一対の基板を準備し、この一対の基板間に液晶が挟持された構成の液晶セルを製造する。
液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。第一の方法は、従来から知られている方法である。先ず、それぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部を、シール材を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール材により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより液晶セルを製造する方法である。
第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。先ず、一方の基板上の所定の場所に、例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール材を硬化することにより液晶セルを製造する。いずれの方法による場合でも、次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより、本発明の液晶表示素子を得ることができる。なお、放射線が直線偏光である場合、液晶配向膜が形成された2枚の基板について、照射した放射線の偏光方向のなす角度及びそれぞれの基板と偏光板との角度を適当に調整することにより、所望の液晶表示素子を得ることができる。
シール材としては、例えばスペーサーとしての酸化アルミニウム球及び硬化剤を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。
液晶としては、例えばネマティック液晶、スメクティック液晶などを用いることができる。中でも、ネマティック液晶を形成する正の誘電異方性を有するものが好ましく、例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などが用いられる。また液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネートなどのコレステリック液晶;商品名「C−15」、「CB−15」(以上、メルク社製)として販売されているようなカイラル剤;p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを、さらに添加して使用してもよい。
偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、H膜そのものからなる偏光板などを挙げることができる。
本発明の液晶表示素子は、種々の装置に有効に適用することができ、例えば、時計、携帯型ゲーム、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、各種モニター、液晶テレビ、インフォメーションディスプレイなどの各種表示装置に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
下記の重合体の合成例における各重合体溶液の溶液粘度は、各合成例で得られた重合体溶液について、E型回転粘度計を用いて25℃で測定した値である。
<特定ジアミンの合成>
以下の合成例は、必要に応じて下記のスケールで繰り返すことにより、以降の重合体の合成における必要量を確保した。なお、以下では、式Xで表される化合物を単に「化合物X」と記す場合がある。
[実施例1A]
化合物(1−8)を下記スキーム1に従って合成した。
Figure 2015206918
(1)化合物(1−8A)の合成
温度計及び窒素導入管を備えた300mLの三口フラスコに、2−ブロモ−4−ニトロ安息香酸メチル 52.0g、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム3.5g、第1ヨウ化銅1.9g、及びトリエチルアミン52.0mLを加えた後、トリメチルシリルアセチレン21.6gを加えて室温で4時間反応させた。反応終了後、セライトろ過を行い、得られたろ液に酢酸エチルを加えて、水で3回、分液洗浄を行った。続いて、硫酸マグネシウムで乾燥した後、エタノールを加えて濃縮することで化合物(1−8A)の黄色結晶を38.8g得た。
(2)化合物(1−8B)の合成
還流管を備えた500mLのナスフラスコに、化合物(1−8A)38.8g、水酸化ナトリウム11.2g、水100mL、及びテトラヒドロフラン100mLを加えて8時間還流させた。反応終了後、濃塩酸を加え、析出した沈殿をろ過により回収した。次に、この沈殿を酢酸エチル1L及びテトラヒドロフラン1Lに溶かして、水で3回、分液洗浄を行った後、硫酸マグネシウムで乾燥し、その後、エタノールを加えて減圧濃縮して析出した黄色結晶をろ過、乾燥することで化合物(1−8B)を24.1g得た。
(3)化合物(1−8C)の合成
還流管及び窒素導入管を備えた500mLのナスフラスコに、化合物(1−8B)24.1g、塩化チオニル200mL及びN,N−ジメチルホルムアミド1mLを加えて1時間還流させた。反応終了後、アスピレーターにより塩化チオニルを除去した後、テトラヒドロフランを200mL加えた(A液とする)。次に、滴下ロート、温度計及び窒素導入管を備えた500mLの三口フラスコに、ヒドロキノン6.9g、テトラヒドロフラン100mL及びトリエチルアミン15.3gを加えて氷冷した(B液とする)。次に、滴下ロートに、先に調製したA液を仕込み、1時間かけてB液に滴下した後、室温に戻して1時間撹拌した。反応終了後、反応液を2Lの水に注いで析出した沈殿をろ過により回収し、水で洗浄した後、N,N−ジメチルアセトアミドで再結晶し、ろ過、真空乾燥することで化合物(1−8C)の黄色結晶を26.7g得た。
(4)化合物(1−8)の合成
窒素導入管及び温度計を備えた1000mLの三口フラスコに、化合物(1−8C)26.7g、亜鉛73.7g、塩化アンモニウム12.1g、テトラヒドロフラン500mL及びエタノール100mLを加えて氷冷した後、水50mLをゆっくり加え、室温で一昼夜反応させた。反応終了後、濾過により亜鉛を除去し、得られたろ液を2.5Lの水に注ぎ、析出した沈殿を回収、水洗した後、N,N−ジメチルアセトアミドで再結晶により析出させた結晶をろ過、真空乾燥することで化合物(1−8)の白色結晶を21g得た。
[実施例2A]
化合物(1−1)を下記スキーム2に従って合成した。
Figure 2015206918
(1)化合物(1−1A)の合成
温度計及び窒素導入管を備えた100mLの三口フラスコに、2−ヨードニトロベンゼン49.8g、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム3.5g、第1ヨウ化銅1.9g、及びトリエチルアミン49.8mLを加えた後、トリメチルシリルアセチレン21.6gを加えて室温で4時間反応させた。反応終了後、セライトろ過を行い、得られたろ液に酢酸エチルを加えて、水で3回、分液洗浄を行った。続いて、硫酸マグネシウムで乾燥した後、エタノールを加えて濃縮することで化合物(1−1A)の黄色結晶を35.1g得た。
(2)化合物(1−1B)の合成
還流管及び窒素導入管を備えた1Lの三口フラスコに、化合物(1−1A)35.1g、イソプロパノール500mL、亜鉛20.8g、水160mL、及び水酸化ナトリウム25.6gを加えて48時間還流させた。反応終了後、ろ過して得られたろ液に水200mL及びクロロホルム1Lを加えて、水で3回、分液洗浄を行った後、硫酸マグネシウムで乾燥し、次いで減圧濃縮、真空乾燥することで化合物(1−1B)の粗精製物を26.9g得た。
(3)化合物(1−1C)の合成
窒素導入管を備えた2Lのナスフラスコに、化合物(1−1B)26.9g、アセトン1L、亜鉛46.8g及び飽和塩化アンモニウム水溶液30mLを加えて室温で撹拌し、反応液が橙色から無色に変化したところで反応を終えた。反応終了後、反応液を2Lの10%水酸化アンモニウム水溶液に注ぎ、これにより生じた白色沈殿をろ過により回収し、真空乾燥することで化合物(1−1C)の粗精製物を24.4g得た。
(4)化合物(1−1)の合成
窒素導入管及び温度計を備えた2Lの三口フラスコに、化合物(1−1C)24.4g及びエタノール1.2Lを加えて氷冷した。続いて、エタノール210mLに濃塩酸62mLを混ぜた溶液をゆっくり加えて24時間氷冷下で反応させた。反応終了後、濾過により沈殿を回収し、テトラヒドロフラン200mL及び酢酸エチル200mLを加え、1Nの炭酸ナトリウム水溶液で2回、水で3回、分液洗浄した後、エタノールを加えて減圧濃縮して生じた褐色結晶をろ過、真空乾燥させることで化合物(1−1)を12g得た。
<重合体の合成>
[実施例1B]
テトラカルボン酸二無水物として下記式(A−1−1)で表される化合物10.1g及びジアミンとして上記実施例1Aで得た化合物(1−8)9.9gをN−メチル−2−ピロリドン80gに溶解し、室温で12時間反応を行うことにより、ポリアミック酸(PA−1)を20重量%含有する溶液を得た。この溶液の溶液粘度は2,800mPa・sであった。
Figure 2015206918
[実施例2B〜4B及び合成例R1,R2]
テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの種類及び量を下記表1に示す組成に変更した以外は実施例1Bと同様の操作により重合を行った。
Figure 2015206918
表1中、仕込み量の数値は、合成に使用したテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計量に対する各化合物の配合割合(モル%)を示す。テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの略称は以下の通りである。
化合物(A−2):下記式(A−2)で表される化合物
化合物(D−1):下記式(M−1)で表される化合物
化合物(D−2):下記式(D−2)で表される化合物
Figure 2015206918
<液晶配向剤の調製及び評価>
[実施例1C]
1.液晶配向剤の調製
上記実施例1Bで得たポリアミック酸(PA−1)を含有する溶液に、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)及びブチルセロソルブ(BC)を加えて十分に撹拌し、溶媒組成がNMP:BC=60:40(重量比)、固形分濃度2.5重量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターを用いて濾過することにより液晶配向剤を調製した。
2.液晶配向剤の評価
(1)液晶配向性、電圧保持率及びコントラスト評価用の液晶セルの製造
上記1.で調製した液晶配向剤を、ITO膜からなる透明電極付きガラス基板2枚(一対)の各透明電極面上に、膜厚が0.1μmになるようにスピンナーを用いて塗布した後、80℃で1分加熱(プレベーク)して、それぞれ塗膜を形成した。これらの塗膜表面に、Hg−Xeランプを用いて、254nmの輝線を含む偏光の紫外線を700mJ/cmの照射量で基板法線方向から照射した後、230℃のクリーンオーブンで1時間加熱(ポストベーク)して、2枚(一対)の基板上にそれぞれ液晶配向膜を形成した。
次に、上記光照射処理を行った一対の基板のうちの1枚について、液晶配向膜を形成した面の外周縁部に、液晶注入口を残して直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、液晶配向膜形成面が相対し、且つ光照射時の偏光面の基板面への投影方向が一致するように一対の基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間加熱して接着剤を熱硬化した。
次いで、液晶注入口から一対の基板間にネマティック液晶(メルク社製、MLC−7028)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くため、これを150℃まで加熱してから室温まで徐冷することにより液晶セルを製造した。
(2)液晶配向性の評価
上記で製造した液晶セルについて、交流5Vの電圧をオン・オフ(印加・解除)したときの異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察した。異常ドメインが観察されなかった場合を液晶配向性「良好」、異常ドメインが表示領域中にひとつでも観察された場合を液晶配向性「不良」と評価したところ、この液晶セルの液晶配向性は「良好」と判定された。
(3)電圧保持率の評価
上記で製造した液晶セルに、5Vの電圧を60マイクロ秒の印加、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。電圧保持率の測定装置としては、(株)東陽テクニカ社製の型式名「VHR−1」を使用した。電圧保持率が99%以上であった場合を「良好」、97%以上99%未満であった場合を「可」、97%未満であった場合を「不良」と評価した。その結果、上記液晶セルの電圧保持率は99%であり、「良好」と判断された。
(4)コントラストの評価
上記で製造した液晶セルを30時間駆動した後のコントラストを評価した。コントラストの評価は以下のようにして行った。
光源と光量検出器との間に偏光子と検光子とを設置した装置を使用し、偏光子と検光子との間に上記で製造した液晶セルを配置して、クロスニコル下における光透過量βを調べ、これらの値を下記数式(1)に代入して最小相対透過率(%)を算出した。
最小相対透過率(%)=(β−B0)/(B100−B0)×100 …(1)
(式(1)中、B0はクロスニコル下におけるブランクの光透過量であり、B100はパラニコル下におけるブランクの光透過量であり、βはクロスニコル下において偏光子と検光子との間に液晶セルを配置した状態で測定した光透過量である。)
上記数式(1)で計算される最小相対透過率は暗状態における黒レベルの程度を示し、この最小相対透過率の値が小さいほど、コントラストに優れると評価することができる。最小相対透過率が0.5%未満であった場合をコントラスト「良好」、0.5%以上1.0%以下であった場合をコントラスト「可」、1.0%を超えた場合をコントラスト「不良」として評価した。上記液晶セルの最小相対透過率は0.5%であり、コントラストは「良好」と判断された。
(5)残像特性評価用の液晶セルの製造
液晶配向剤を塗布する基板として、図1に示した櫛歯状のパターンを有するクロムからなる2系統の電極A,Bが形成されたガラス基板(電極基板)、及び電極が形成されていないガラス基板(対向基板)からなる一対の基板を使用したほかは、上記「2.(1)液晶配向性、電圧保持率及びコントラスト評価用の液晶セルの製造」と同様にして残像特性評価用の液晶セル(FFS型液晶セル)を製造し、さらに、基板の外側両面に偏光板を貼り合わせることにより液晶表示素子とした。なお、液晶配向剤の塗布は、電極基板の電極形成面と対向基板の片面とに行った。
(6)残像特性(焼き付き)の評価
上記(5)で製造した液晶表示素子を25℃、1気圧の環境下に置き、電極Bには電圧をかけずに、電極Aに交流電圧3.5V及び直流電圧5Vの合成電圧を2時間印加した。2時間経過後、直ちに電極A及び電極Bの双方に交流4Vの電圧を印加した。そして、両電極に交流4Vの電圧を印加し始めた時点から、両電極間の光透過性の差が目視で確認できなくなるまでの時間を測定した。この時間が100秒未満であった場合、残像特性「良好」、100秒以上150秒未満であった場合を残像特性「可」、150秒を超えた場合を残像特性「不良」として評価したところ、上記液晶表示素子の残像特性は「可」であった。
(7)鉛筆硬度
上記「2.(1)液晶配向性、電圧保持率及びコントラスト評価用の液晶セルの製造」と同様にして基板上に液晶配向剤を塗布し、プレベーク、ポストベーク及び700mJ/cmの偏光UVで光照射して形成した塗膜について、JIS−K5400に準拠して鉛筆硬度(表面硬度)を評価した。鉛筆硬度が4H以上であった場合を「優良」、2H又は3Hであった場合を「良好」、Hであった場合を「可」、H未満であった場合を「不良」と評価したところ、この液晶配向膜の鉛筆硬度は「優良」の評価であった。
[実施例2C〜4C及び比較例1,2]
ポリアミック酸(PA−1)を含有する溶液の代わりに、それぞれ下記表2に示した種類のポリアミック酸を含有する溶液を使用した点、液晶配向剤の調製に使用した溶剤の組成を下記表2に示した組成に変更した点、並びに「2.(1)液晶配向性、電圧保持率及びコントラスト評価用の液晶セルの製造」及び「2.(5)残像特性評価用の液晶セルの製造」における偏光紫外線の照射量を、それぞれ下記表2に記載の値に変更したほかは、上記実施例1Cと同様にして液晶配向剤を調製し、該液晶配向剤を使用して各種の評価を行った。評価結果は下記表2に示した。
Figure 2015206918
表2における溶剤組成の記号は、それぞれ以下の意味である。
a:N−メチル−2−ピロリドン
b:ブチルセロソルブ
c:ジエチレングリコールジエチルエーテル
d:プロピレングリコールジアセテート
e:ダイアセトンアルコール
f:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
g:ジイソブチルケトン
h:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート
上記表2から理解されるように、上記式(1)で表される部分構造を主鎖に有する重合体を含有する液晶配向剤を用いて形成した塗膜は光感度が良好であり、膜硬度にも優れていた。また、光配向法により配向能を付与した液晶配向膜を具備する液晶セルは、液晶配向性及び電圧保持率に優れるほか、長時間駆動後のコントラスト及び残像特性にも優れるものであることが認められた。
A,B…電極

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表される部分構造を主鎖に有する重合体(P)を含有する液晶配向剤。
    Figure 2015206918
    (式(1)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に芳香族炭化水素環又は複素環である。R、R及びRは、それぞれ独立に「−C≡C−」を有する1価の基である。X及びXは、それぞれ独立に、単結合、エステル結合、エーテル結合、カルボニル基、チオエーテル結合、チオエステル結合、−NR−又は−CONR−(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)である。nは0又は1である。mは0〜rの整数(rは(Arの環員数)−2)であり、kは0〜sの整数(sは(Arの環員数)−2)であり、jは0〜tの整数(tは(Arの環員数)−2)であり、m+k+j≧1を満たす。)
  2. 前記重合体(P)が、上記式(1)で表される部分構造を主鎖に有するポリアミック酸、ポリイミド及びポリアミック酸エステルよりなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1に記載の液晶配向剤。
  3. 前記重合体(P)は、テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステル及びテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物よりなる群から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸誘導体と、下記式(2)で表される化合物を含むジアミンと、を反応させて得られる重合体である、請求項2に記載の液晶配向剤。
    Figure 2015206918
    (式(2)中、Ar、Ar、Ar、R、R、R、X、X、n、m、k及びjは、上記式(1)と同義である。)
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤を基板上に塗布して塗膜を形成する工程と、前記塗膜に光を照射して液晶配向能を付与する工程と、を含む液晶配向膜の製造方法。
  5. 請求項4に記載の製造方法により得られた液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
  6. ポリアミック酸、ポリイミド及びポリアミック酸エステルよりなる群から選ばれる重合体であって、
    テトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステル及びテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物よりなる群から選ばれる少なくとも一種のテトラカルボン酸誘導体と、下記式(2)で表される化合物を含むジアミンと、を反応させて得られる重合体。
    Figure 2015206918
    (式(2)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に芳香族炭化水素環又は複素環である。R、R及びRは、それぞれ独立に「−C≡C−」を有する1価の基である。X及びXは、それぞれ独立に、単結合、エステル結合、エーテル結合、カルボニル基、チオエーテル結合、チオエステル結合、−NR−又は−CONR−(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)である。nは0又は1である。mは0〜rの整数(rは(Arの環員数)−2)であり、kは0〜sの整数(sは(Arの環員数)−2)であり、jは0〜tの整数(tは(Arの環員数)−2)であり、m+k+j≧1を満たす。)
  7. 下記式(2)で表される化合物。
    Figure 2015206918
    (式(2)中、Ar、Ar及びArは、それぞれ独立に芳香族炭化水素環又は複素環である。R、R及びRは、それぞれ独立に「−C≡C−」を有する1価の基である。X及びXは、それぞれ独立に、単結合、エステル結合、エーテル結合、カルボニル基、チオエーテル結合、チオエステル結合、−NR−又は−CONR−(Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。)である。nは0又は1である。mは0〜rの整数(rは(Arの環員数)−2)であり、kは0〜sの整数(sは(Arの環員数)−2)であり、jは0〜tの整数(tは(Arの環員数)−2)であり、m+k+j≧1を満たす。)
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