JP2015206246A - 木造建築工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】角材組み合わせ構造材を用いた新規な木造建築工法を提供する。
【解決手段】主たる構造躯体が柱と梁を接合してなるラーメン構造の木造建築物を建築する建築工法において、柱は、断面が十字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第一の部材を複数直列に接合して形成され、梁は、断面がT字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第二の部材を複数直列に接合して形成される木造建築工法が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、主たる構造躯体が柱と梁を接合してなるラーメン構造の木造建築物を建築する木造建築工法に関する。
住宅建築において、木造軸組工法(いわゆる在来工法)は、土台・柱・梁・桁・筋かいなどの軸組で建物を支える工法であり、梁や柱の継手や仕口などの木材加工については、現在、大工職人による建築現場での加工よりも、工場でのプレカット加工が主流となっている。プレカット加工を利用した木造軸組建築では、プレカット工場において、プレカット加工用資材を設計図に従って機械加工し、プレカット加工された木材を1棟分まとめて建築現場に搬入し、建築現場で木材加工を行うことなく、建築作業を効率的に行うことができる。さらに、プレカット加工を用いた工法は、建築現場で木材を加工する工法と比較して、工期短縮、産業廃棄物抑制などによるコストダウンが図れ、大工職人の技量や建築現場の気象条件などのさまざまな不安定要素に左右されることなく、高精度で均一な部材を安定して供給することができる。また、JAS認定の構造用集成材を用いることにより、品質確保された資材の安定供給が可能となった。
一方で、ここ最近では、東日本大震災からの復興需要により、柱や梁に用いられる構造用集成材などの建築資材の不足及び高騰、大工職人不足、さらには、需要に対するプレカット工場の生産能力不足が指摘され、住宅の早期の着工が困難となり、十分な住宅を早期に供給できない状況が続いている。
そのような中、本発明者らは、プレカット加工を行わず且つ現場での効率的な施工が確保される建築工法の研究を進めている。
木造軸組工法による建築において、プレカット加工用建築資材である構造用集成材を用いない場合の代替手段として、例えば特許文献1に開示するような角材組み合わせ構造材を用いることが考えられる。
特開2006−45837号公報
本発明の目的は、木造軸組工法において、角材組み合わせ構造材を用いた新規な木造建築工法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の第1の木造建築工法は、主たる構造躯体が柱と梁を接合してなるラーメン構造の木造建築物を建築する建築工法において、柱は、断面が十字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第一の部材を複数直列に接合して形成され、梁は、断面がT字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第二の部材を複数直列に接合して形成されることを特徴とする。
本発明の第2の木造建築工法は、上記第1の木造建築工法において、第一の部材同士が接合する2つの第一の部材の端面は、互いに相補的な凹凸を有し、第二の部材同士が接合する2つの第二の部材の端面は、互いに相補的な凹凸を有し、第一の部材と第二の部材同士が接合する第一の部材及び第二の部材の端面は、互いに相補的な凹凸を有することを特徴とする。
本発明の第3の木造建築工法は、上記第2の木造建築工法において、2つの第一の部材の凸部分が重なる部分に柱の延びる方向と直交する方向に部材つなぎ金物を貫通させ、2つの第一の部材を接合し、2つの第二の部材の凸部分が重なる部分に梁の延びる方向と直交する方向に部材つなぎ金物を貫通させ、前記2つの第二の部材を接合することを特徴とする。
本発明の第4の木造建築工法は、上記第3の木造建築工法において、複数の角材における重ね合わせられる側面同士は、接着剤により接着されるとともに、先端が鋭利な部位が互いに反対方向に突出するように設けられる補強金物が、角材の側面同士を密着させるように貼り合わせる際に、対向する角材の側面に挟まれるように配置され、突出部位が両側面それぞれに食い込むことで、両者を接合することを特徴とする。
本発明の木造建築工法によれば、安価な角材を組み合わせた大断面の柱部材、梁部材を工場で合理的に加工生産し、それを用いて、現場での作業を極力減らした省労務型の建築手法が提供される。
柱部材、梁部材の接合端面は、複雑な仕口加工を不要とし、プレカットを用いずに工場加工製作が可能となり、接合端面の相補的な凹凸端面を咬み合わせえて部材つなぎ金物で固定することで、熟練技術を必要とすることなく、一定品質及び必要強度を確保しつつ、現場施工の労務の平準化を図ることができる。
本建築工法で建築される木造建築物の柱に用いられる柱部材を表す図である。 連結される2本の柱部材の対向する端面を示す図である。 本建築工法で建築される木造建築物の梁に用いられる梁部材を表す図である。 連結される2本の梁部材の対向する端面を示す図である。 角材を接合するための第1の部材接合金物の構成例を示す図である。 角材を接合するための第1の部材接合金物の構成例を示す図である。 角材を接合するための第2の部材接合金物の構成例を示す図である。 角材を接合するための第2の部材接合金物の構成例を示す図である。 角材を接合するための第3の部材接合金物の構成例を示す図である。 角材を接合するための第3の部材接合金物の構成例を示す図である。 角材を接合するための第4の部材接合金物の構成例を示す図である。 角材を接合するための第4の部材接合金物の構成例を示す図である。 柱部材及び梁部材の連結部分(つなぎ目)を固定するための部材つなぎ金物の構成例を示す図である。 柱部材及び梁部材の連結部分(つなぎ目)を固定するための部材つなぎ金物の構成例を示す図である。 柱部材の連結部分を部材つなぎ金物で連結・固定した状態を示す図である。 梁部材の連結部分を部材つなぎ金物で連結・固定した状態を示す図である。 本実施の形態における梁部材をつなぎ合わせて形成した構造体(一般住宅)の各階梁伏図の例である。 本実施の形態における柱部材及び梁部材をつなぎ合わせて形成した構造体(一般住宅)の縦断面図である。 梁部材同士が直角に連結する部位及び梁部材と柱部材とが直角に連結する部位の構成例を示す斜視図である。 ツーバイ材を利用した柱部材、梁部材の組み合わせ例を示す図である。 ツーバイ材を利用した柱部材、梁部材の組み合わせ例を示す図である。 ツーバイ材を利用した柱部材、梁部材の組み合わせ例を示す図である。 ツーバイ材を利用した柱部材、梁部材の組み合わせ例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1乃至図12は、本発明の実施の形態における建築工法を説明するための図であって、図1(a)は、本建築工法で建築される木造建築物の柱に用いられる柱部材の横断面を示す図であり、図1(b)は、図1(a)のAA線断面を示す図である。柱部材10は、5本の角材11を、断面が十字形状になるように組み合わせて形成される。互いに接触する角材11の側面は、接着剤により接着されるとともに、後述する部材接合金物30により補強的に接合される(図1及び図3では、例示的に、後述する第一の部材接合金物30aを用いた例が示されている)。部材接合金物30は、先端が鋭利な部位が互いに反対方向に突出するように設けられる補強金物であって、角材11の側面同士を密着させるように貼り合わせる際に、対向する角材11の側面に挟まれるように配置され、突出部位が両側面それぞれに食い込むことで、両者の接合を補強する。角材11は集成材ではなく一般製材が用いられ、寸法は一例として12cm角(4寸角)である。
複数の柱部材10を直列に連結して1本の柱が立設される。柱部材11のつなぎ目となる柱部材の両端面には凹凸が形成される。柱部材10を形成する複数の角材において、互いに隣接する角材11の長さを異ならせることで、端面の凹凸が形成される。プレカットによる複雑な仕口加工が不要であり、必要十分な接合強度が確実に得られる。
図2は、連結される2本の柱部材の対向する端面を示す図である。連結される2本の柱部材10の対向する端面同士が咬み合うように、対向する両柱部材10の端面が互いに相補的な形状に凹凸加工される。連結されるつなぎ目部分を接着剤により接着し、さらに、つなぎ目に跨がるように薄板(例えば、構造用合板)を貼り付け、釘留めすることで補強される。そして、後述する部材つなぎ金物を両柱部材の角材間に跨がって貫通させることで、2本の柱部材10は連結・固定される。
図3(a)は、本建築工法で建築される木造建築物の梁に用いられる梁部材の横断面を示す図であり、図3(b)は、図3(a)のAA線断面を示す図である。梁部材20は、5本の角材11を、断面がT字形状になるように組み合わせて形成される。梁部材20においても、互いに接触する角材11の側面は、接着剤により接着されるとともに、後述する部材接合金物30により補強的に接合される。柱部材10と同様に、角材11は好ましくは安価な一般製材が用いられ、寸法は一例として12cmである。複数の梁部材20を直列に連結して1本の梁が形成され、柱間に掛け渡される。梁部材20の両端面も、柱部材10の端面同様に、その端面同士が咬み合うように、互い相補的な凹凸を有し、梁部材20を形成する複数の角材11において、互いに隣接する角材11の長さを異ならせることで、端面の凹凸が形成される。柱部材10と同様に、プレカットによる複雑な仕口加工が不要であり、必要十分な接合強度が確実に得られる。
図4は、連結される2本の梁部材の対向する端面を示す図である。連結される2本の梁部材20の対向する端面同士が咬み合うように、対向する両梁部材20の端面が互いに相補的な形状に凹凸加工される。また、連結されるつなぎ目部分も接着剤により接着され、さらに、つなぎ目に跨がるように薄板(例えば、構造用合板)を貼り付け、釘留めすることで補強される。そして、柱部材と同様に、後述する部材つなぎ金物を両梁材の角材間に跨がって貫通させることで、2本の梁部材20は連結・固定される。
発明者らの研究、実験、構造計算によれば、12cm角(4寸角)の5本の角材11を柱部材として十字形状及び梁部材としてT字形状に組み合わせることで、必要な強度、耐久性を得ることが判明した。
本実施の形態では、柱部材10として、その断面が十字形状になるように5本の角材11を組み合わせ、梁部材20として、その断面がT字形状になるように5本の角材11を組み合わせる。一般製材である5本の角材11を組み合わせることで、大断面を作成することができ、接着剤と部材接合金物30を併用して作成することで、集成材を用いずとも、安定した必要な強度が得られる。
一般製材は入手が容易であり、価格も安い。また、5本の一般製材の組み合わせ加工も接着剤と部材接合金物を用いて容易に加工することができ、価格面、工程面で大きなメリットが生まれる。また、連結部分の加工についても、端面があらかじめ決められた凹凸が形成されるように、長さが異なる角材を組み合わせることで可能であり、複雑な仕口加工やプレカット加工が不要であり、工程を大幅に簡略化することができる。
図5及び図6は、角材を接合するための第1の部材接合金物の構成例を示す図であり、図5(a)は側面図、図5(b)は正面図であり、図6は斜視図である。第1の部材接合金物30aは、長手方向の上下に複数の歯が連続的に突出する一枚の金属プレートであって、一定間隔でプレスによる折り返し部分が形成される。折り返し部分は、中央線を位置決めする。
図7及び図8は、角材を接合するための第2の部材接合金物の構成例を示す図であり、図7(a)は側面図、図7(b)は正面図、図7(c)は平面図である。第2の部材接合金物30bは、第1の部材接合金物30aと同様に、長手方向の上下に複数の歯が突出する金属プレートであって、2枚のプレートA、プレートB(又はプレートC)の組み合わせにより形成される。図7(d)は、プレートAの平面図であり、プレートB又はプレートC用の差し込み穴が形成されている。図7(e)は、プレートB及びプレートCの平面図であり、プレートB及びプレートCは、同一形状を有し、打ち抜きにより、プレートB及びプレートCが同時に作成される。図8は、プレートA及びプレートBの組み立てプロセスを示す斜視図であり、第2の部材接合金物30bを使用時にプレートA及びプレートB(又はプレートC)を組み合わせて作成することで、一枚のプレートから立体形状が形成される第1の部材接合金物30aと比べて、保管時の容量を節約することができる。
図9及び図10は、角材を接合するための第3の部材接合金物の構成例を示す図であり、図9(a)は側面図、図9(b)は正面図であり、図10は斜視図である。第3の部材接合金物30cは、プレートに穴をあけ、プレートの両面から突出するように釘(スタッドネイル)をプレスでリベット打ちして固定することで形成される。
図11及び図12は、角材を接合するための第4の部材接合金物の構成例を示す図であり、図11(a)は側面図、図11(b)は正面図、図12は斜視図である。第4の部材接合金物30dは、第3の部材接合金物30cの幅方向長さを拡張し、幅方向に複数(図11及び図12では3段)の釘を配列した構成である。
上述した各種部材接合金物30は、強度テストの結果に基づいて最適な寸法、長さ、歯の枚数(釘の本数)などの仕様が決定される。
図13は、柱部材及び梁部材の連結部分(つなぎ目)を固定するための部材つなぎ金物40の構成例を示す正面図及び側断面図である。部材つなぎ金物40は、角材1本分(構造用合板(図16参照)の厚さ含む)の長さのタイプ(図13(a))と、角材3本分の長さのタイプ(図13(b))の複数種類の部材つなぎ金物が用意される。図14は、その部材つなぎ金物40の斜視図(型枠用セパレータの図示も含む)である。さらに、図15は、柱部材10の連結部分を部材つなぎ金物40で連結・固定した状態を示す図であり、図16は、梁部材20の連結部分を部材つなぎ金物40で連結・固定した状態を示す図である。
部材つなぎ金物40は、金属製筒状体のボルトであり、図13に示されるように、両端側は丸断面形状で普通ネジに対応したメネジ加工がなされ、両側からネジ締めされる。また、図13(a)及び図14に示されるように、一般的な型枠用セパレータ金物を使用することができる。両端側の丸断面部分以外の中央部分は角断面形状に形成される。木材の収縮が生じた場合の緩みが発生しうるが、中央部分を角断面とすることで、回転しない構造とする。
図15(a)は、柱部材10の連結部分を部材つなぎ金物40で連結・固定した状態を示す平面図であり、図15(b)は部分側断面図である。図15に示されるように、柱部材10の連結部分において、対向する2本の柱部材10の端面凸部分が交互に重なる部分に柱部材10の延びる方向と直交する方向に部材つなぎ金物40を貫通させ、柱部材10同士を直列に接合する。図15(b)では、角材11−1〜11−4のつなぎ位置と角材11−5のつなぎ位置とが各角材の端面の凹凸によりずれている例を示す。
対向する2つの柱部材10の端面凸部分が交互に組み合わさった部分を貫通するように穴があけられ、その穴に部材つなぎ金物40を通し、両側からのネジ締め付けにより、連結し固定する。好ましくは、縦方向と横方向の少なくとも2箇所で固定する。連結部分の固定は接着剤も併用する。
図16(a)は、梁部材20の連結部分を部材つなぎ金物40で連結・固定した状態を示す平面図であり、図16(b)は部分側断面図である。梁部材20においても、図16に示されるように、対向する2つの梁部材20の端面凸部分が交互に重なり合う部分を貫通するように穴があけられ、梁部材20の延びる方向と直交する方向に部材つなぎ金物40を貫通させ、両側からのネジ締め付けにより、連結し固定する。好ましくは、縦方向と横方向の少なくとも2箇所で固定する。連結部分の固定は接着剤も併用する。さらなる補強として、構造用合板を連結部分に跨がるように貼り付け、部材つなぎ金物40で固定するようにしてもよい。図16(b)では、角材11−1、3、4のつなぎ位置と、角材11−2のつなぎ位置と、角材11−5のつなぎ位置とが、各角材の端面の凹凸により、それぞれずれている例を示す。
図17は、本実施の形態における梁部材をつなぎ合わせて形成した構造体(一般住宅)の各階梁伏図の例であり、図18は、本実施の形態における柱部材及び梁部材をつなぎ合わせて形成した構造体(一般住宅)の縦断面図の例である。梁部材同士が直角に連結する部位、梁部材と柱部材が直角に連結する部位についても、図2及び図4で示した柱部材同士及び梁部材同士が直列に連結する部位と同様に、相補的な凹凸が形成された端部同士を咬み合わせ、部材つなぎ金物40及び接着剤による連結、構造用合板を連結する部分を跨ぐように貼り付ける加工、釘打ちなど複数の固定・補強手段を用いて、必要な強度を確保して固定する。図19は、梁部材同士が直角に連結し、梁部材と柱部材とが直角に連結する梁柱一体部位の構成例を示す斜視図である。
木材加工工場(プレカット工場のように、大規模にシステム化された加工工場ではない比較的小規模な加工工場を指す)にて、所定長さの柱部材、梁部材単体を作成する。長さは規格化する。さらに、柱部材と梁部材が直角に連結する部位(梁柱一体部位)についても、あらかじめ木材加工工場にて作成し、それらを建築現場に搬入する。建築現場においては、設計図に従って、柱部材、梁部材及び直角部位を部材つなぎ金物で連結する作業を行うことで、建築工程を進めることができる。
既存のプレカット手法にたよらず、部材をカットし、5本の部材の組み合わせ加工を工場で行うため、一定の品質確保が容易であり、工場設備費もプレカット工場と比較すれば、大幅に低減される。建築現場で、規格化された柱部材、梁部材を部材つなぎ金物で連結する作業にて、建築工程を進めることができ、熟練技を必要とせず、労務の平準化が図られ、短い工期での建築が可能となる。
上述の実施の形態例では、4寸角の杉の一般製材品を柱部材、梁部材を構成する角材とする例を示したが、寸法、樹種はこれに限られるものではなく、例えば、2×4材、2×6材などのいわゆるツーバイ材などさまざまな寸法、樹種の角材を用いることができる。
図20乃至図23は、ツーバイ材を利用した柱部材、梁部材の組み合わせ例を示す図である。図20は、寸法38mm×140mmの2×6材を利用した梁部材の横断面を示す。図21は、寸法38mm×89mmの2×4材と寸法38mm×140mmの2×6材を利用した梁部材の横断面を示す。図22は、140mm角の杉材と2×6材を利用した柱部材の横断面を示す。図23は、125mm角(厚さ6mm)の鋼材と2×6材を利用した柱部材の横断面を示す。鋼材と2×6材の寸法を調整するための調整用鋼板が鋼材に貼り付けられる。
従来の木造軸組工法は、柱、梁は1本であり、必要に応じて断面寸法が決定されるため、その種類と数が多く、また、仕口部分の補強金物も種類と数が多い。プレカットの普及により、熟練技を必要とした仕口部分の加工が少なくなっているが、現場での施工及び品質管理のウエイトが大きい。本実施の形態例における木造建築工法によれば、安価な角材を複数本組み合わせた柱と梁で構成する構造躯体とすることで、構造強度が強い大断面の柱、梁を工場で加工生産することができ、一定の品質確保が容易となる。工場設備費もプレカット工場と比べて大幅に低減される。
本実施の形態例における木造建築工法を用いて一般住宅を建築する場合、本発明に特徴的な構造躯体の組立後の他の住宅建築要素、例えば、屋根、外壁、内装設備(洗面所、浴室、台所など)の施工は、従前からの住宅建築のそれを適用することができる。
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る各種変形、修正を含む要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
10:柱部材、11:角材、20:梁部材、30:部材接合金物、40:部材つなぎ金物

Claims (5)

  1. 主たる構造躯体が柱と梁を接合してなるラーメン構造の木造建築物を建築する木造建築工法において、
    前記柱は、断面が十字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第一の部材を複数直列に接合して形成され、
    前記梁は、断面がT字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第二の部材を複数直列に接合して形成されることを特徴とする木造建築工法。
  2. 請求項1において、
    前記第一の部材同士が接合する2つの第一の部材の端面は、互いに相補的な凹凸を有し、
    前記第二の部材同士が接合する2つの第二の部材の端面は、互いに相補的な凹凸を有し、
    前記第一の部材と前記第二の部材同士が接合する第一の部材及び第二の部材の端面は、互いに相補的な凹凸を有することを特徴とする木造建築工法。
  3. 請求項2において、
    前記2つの第一の部材の凸部分が重なる部分に柱の延びる方向と直交する方向に部材つなぎ金物を貫通させ、前記2つの第一の部材を接合し、
    前記2つの第二の部材の凸部分が重なる部分に梁の延びる方向と直交する方向に部材つなぎ金物を貫通させ、前記2つの第二の部材を接合することを特徴とする木造建築工法。
  4. 請求項3において、
    複数の角材における重ね合わせられる側面同士は、接着剤により接着されるとともに、先端が鋭利な部位が互いに反対方向に突出するように設けられる補強金物が、角材の側面同士を密着させるように貼り合わせる際に、対向する角材の側面に挟まれるように配置され、突出部位が両側面それぞれに食い込むことで、両者を接合することを特徴とする木造建築工法。
  5. 主たる構造躯体が柱と梁を接合してなるラーメン構造の木造建築物において、
    前記柱は、断面が十字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第一の部材を複数直列に接合して形成され、
    前記梁は、断面がT字形状になるように複数の角材を重ね合わせて一体化させた第二の部材を複数直列に接合して形成されることを特徴とする木造建築物。
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