JP2004066795A - 連結木材 - Google Patents
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Abstract
【目的】杉、檜など国産材の利用促進のため小径木材を汎用工作機械を用いて加工し高強度の建築構造用木製大型板を得る。
【構成】木材を事前に長手方向に長溝を切削し、短手方向に横穴を開けておき、接合させて長手方向と短手方向とに貫通穴を形成させる。この貫通穴に緊結材を挿入して緊結することにより構造用木製大型板が構成される。
【選択図】 図2
【構成】木材を事前に長手方向に長溝を切削し、短手方向に横穴を開けておき、接合させて長手方向と短手方向とに貫通穴を形成させる。この貫通穴に緊結材を挿入して緊結することにより構造用木製大型板が構成される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は間伐材などの小径木、柱材などを加工し、木造住宅の建築などに用いることのできる連結木材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の木造住宅は在来軸組工法または2×4工法によるものがほとんどであり両者を合計すると約94%を占め、プレハブ工法が約6%である。2×4工法以外の木造壁工法や木造ラーメン工法によるものが最近みられるようになってきたが僅かである。その主たる理由は壁工法においては壁材が、ラーメン工法においては柱材や梁材が高価であるためであり、また接続金物を多用するからである。
【0003】
また上記従来の建築工法における土台と柱、柱と梁との接続は木材の仕口加工によるもの及び金物との併用によるものがほとんどであり部分的な接続に終始していた。具体的には土台と柱とを接続し次いで柱と梁とを接続する、あるいは土台と壁とを接続し次いで壁と梁とを接続する、したがって土台と梁とは、柱や壁を介して間接的に接続されていた。基礎または土台から柱や壁を貫通して梁にいたる一貫して貫通する緊結材を使う建築工法は理想的な工法として提唱されていたが、現実問題として汎用部材が無く、また経済的にも引き合わないものとして長く実現することが無かった。
【0004】
一般的な在来軸組工法における土台と柱との接続は図16(b)に示すように、土台を貫通するホールダウン金物は柱とは直角方向にボルトで緊結されている。ホールダウン金物にとって土台を貫通する部分は力学的に合理的な力の伝達方法であるが、特に地震時には柱が引き抜かれる方向に力が加わり柱に直角方向にボルトで固定している部分は強度的に弱い欠点をもつ。このためボルトの数を増やして対処する方法しかなかった。また金物が表面に現れて見えてしまうという欠点があった。図16(a)に示すように、柱と梁との接続も同様な欠点があった。
【0005】
一方大断面集成材は2×4工法以外の壁工法の壁パネルや、ラーメン工法用の部材として使用されているが、その生産と加工に使う機械は大型で特殊なものであり専門メーカー以外では生産、加工は至難である。在来軸組工法の部材に比べてコストが高い。そして現状では大断面集成材の長手方向に貫通穴を開ける機械は無い。このため大断面集成材といえども、その接合は金物を使用して部分的に行わざるを得ず部材を貫通して長手方向に緊結材を通し一貫した緊結を行うことはできない。
【0006】
また集成材は木材を板に加工して乾燥したものを接着して製造するものであり、図15に示すように、その構成は多層となる。このため外見から明らかに人工品として認識されてしまう。天然木のもつ自然の風味と美しさ、やさしさが失われてしまうという欠点がある。
【0007】
従来の木材結合技術において、複数の木材に横穴を開け、横穴が貫通するように並べて木材の短手方向にボルトで緊結し大型板を作ることは例があった。しかし木材に長溝を切削しておき長手方向にも貫通穴を形成する安価な加工技術はなかった。柱の芯に貫通穴を開ける技術は存在するが、特殊で高価な機械を必要とする。しかも木材の乾燥を目的としているので細くて正確な穴は開けることができない。すなわち直径50mm以上の大きな穴しか開けられなく多少の曲がりは避けられない。この技術は断面の大きい柱材には用いられる方法ではあるが、三寸角程度の柱材では断面欠損が大きくなってしまう。また、くりぬく長さも最大3メートルまでが限界であり、これ以上の長さの場合は反対側からくりぬかなくてはならず精度がでない。したがってこの技術を利用し柱の芯をくりぬいて土台から梁まで緊結材を貫通させて土台と柱を緊結する建築技術実施例は普及されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
国産の杉やヒノキは輸入外材に圧迫され低価格で低迷している。このため間伐材の利用が進まないことは周知のことであるが、間伐材とか小径木と呼ばれるものより生育が進んで太くなった中目材の処理にも困っている。この中目材は三寸角の柱となる程度の大きさである。このため現在は杉やヒノキの柱が市場にあふれ値下がりしている。最近の日本の林業の衰退は著しい。治山治水、国土保全のためには林業の健全な発展が欠かせない。しかし、円高に伴う輸入外材の値下がりに圧迫されて切れば切るほど損をするという状態にある。日本の山にふんだんにある杉やヒノキを有効利用し林業の発展に寄与しようという試みは数多いが、なかなか難しく有効な解決策が無いのが現状であった。
【0009】
寸法が安定し強度性能が明確な集成材は、近年、柱や梁および桁用を中心に需要が急増しているが、これらは欧州からの輸入品または欧州からの輸入ラミナを国内で集成加工した製品がほとんどである。国産材を集成材に利用しようとしても、安価な原木が安定的に確保しづらいこと、品質のばらつきや丸太径が細いために歩留まりが低いことなどにより、利用量は少ない。したがって集成材の需要増は国産材の需要増とはなっていない。本発明者は国産材の利用を進めるためには、杉やヒノキの角材をさらに有効利用することが最も有効と考えた。
【0010】
国産材の利用促進のための要点は、杉やヒノキの角材をできるだけ簡単な加工で住宅にふんだんに使用できることである。このためには応用範囲が広く、高強度壁や床版として、また壁工法の壁材や床版として、さらに木造ラーメン工法の部材として利用できる厚く大きい大型板が安価に供給されることが課題であった。
【0011】
大型板は集成材を用いて製造することも可能であるが高価なものになってしまう。また木造住宅部材は基本的には天然木の模様、風味、美しさを生かすことが求められているが、集成材はその構成から多層となり外見から明らかに人工品と認識され、天然木の自然の風味が失われてしまうという欠点がある。
【0012】
建築物の強度を高めるために基礎または土台から柱や壁を貫通して梁にいたる一貫して貫通する緊結材を使うことのできるようにするには、縦および横軸に貫通穴を持ち一定以上の厚みのある大型板が必要でありこのような工法は理想的な工法として提唱されていたにもかかわらず解決策がなかった。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、杉やヒノキの角材の利用促進を図り、高価な設備を必要とせず、集成材に比べて安価で簡単に製造することができ、かつ縦および横軸に貫通穴を有する木製大型板を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の連結木材においては、図1に示すように、一辺が50mmから160mmの略正方形ないし略長方形の木材の側面の一定の位置に短手方向に木材を貫通する複数の横穴を開け、かつ複数の木材の接合する側面の長手方向に両端に達する長溝を切削し長溝が長手方向の貫通穴を構成するように連結し、かつ横穴が連続して短手方向の貫通穴を構成するものである。
製造方法としては事前の設計に基づき一本の木材の短手方向に貫通する横穴3を規定の位置に開けておき、さらに長手方向には接合面の規定位置に長溝4を切削しておく。この木材を並べ横穴の位置を合わせ、横穴が貫通するように連結すると、連結木材の内部には短手方向の貫通穴5と長手方向の貫通穴6が構成される。
【0015】
木材を接合固定する方法としては図2に示すように、横穴を貫通する緊結材ボルト7を利用しナット9により両端部を締め付けて接合することができる。もちろん接着剤を塗布して接合することができるし、接合面にジベルを挟み込み締め付けてもよい。これらを併用することもできる。
【0016】
緊結材としてはボルト、鉄筋、帯鉄、アングル、パイプ、ワイヤ、ピアノ線、化学繊維などがある。またこれらを組み合わせることができる。
【0017】
本発明に使用する木材は、間伐材を利用するときは約50mmから80mmの角材に、中目材のときは約90mmから110mmの角材に、成木のときは約120mmから160mm角材に製材したものが好ましい。
【0018】
図12に示すように、他の部材との接続に利用するため長さの異なる木材29を接合することもできる。また木材としては短尺材を継いだものを使用することができるし組み合わせに注意すれば短尺材のまま使うこともできる。
【0019】
本発明に使用する木材は人工乾燥品が望ましいが、人工乾燥品が入手できない場合でも自然乾燥がなされている材を使用するのが好ましい。接合に接着剤を使用する場合には未乾燥品を使うと強度が劣る原因となる。その限界として木材の表面の含水率が30%以下になっていることが好ましい。
【0020】
横穴3は木材の長さを調整した後に開ける位置を規定する。木材の長手方向の横穴の数に制約は無いが均一な緊結を期すため少なくとも3ヵ所以上が好ましい。
【0021】
木材の短手方向の貫通横穴は通常は一列でよいが複数列にすることもできる。図10(g)および(h)に示すように、強度を増しバランスを保つために長溝4および42を挟んで二列の横穴33を設けることができるし図10(j)に示すように、横穴34を千鳥に配置することもできる。
【0022】
木材の短手貫通横穴の大きさは挿入する緊結材の大きさによって変えればよい。鉄筋やボルトの場合はその直径に対応する大きさに合わせればよい。またその形状は丸状が加工しやすいが角状が好ましい場合もある。
【0023】
長溝4の切削において溝の断面は使用する緊結材により角溝、三角溝、丸溝などの形状を選択すればよい。図9(a)に示すように、長溝4は木材の長手方向に一方の端から他方の端まで一定の形状で切削する。
【0024】
長溝の数は通常は各木材の同じ側面に対して一本でよいが複数にすることもできる。図10(i)に示すように、強度を増しバランスを保つために横穴3を挟んで二本の長溝43を切削することができ、また細身の緊結材を使用することによりさらに複数にすることもできる。
【0025】
また図9(b)に示すように、木材のひとつの側面だけに長溝41を切削する場合と、(a)のように反対側の面との両面に長溝4を切削する場合とがある。いずれも緊結材の断面の大きさと引張り力のバランスを考慮して決めればよい。
【0026】
以上のように加工した木材の複数本を設計にもとづいて接合し本発明の連結木材を作ることができるが、木材を横に並べ万力で固定したり又は図2に示すように、横穴にボルト7を貫通させナット9で両端を締め付けることでさらに強固な接合をすることができる。縦に積み上げてボルト締めすることもできる。
【0027】
連結する木材の本数に制限はないが建築には基本的なモジュールがあるので、連結木材の幅は、450mmとか600mmまたは900mmに近い幅になるよう調整することが好ましい。
【0028】
接合に接着剤を使用することもできる。構造用集成材において接着剤として広く認められているものにレゾルシノールと水性ビニールウレタンがある。一般的にレゾルシノールを使用する場合には硬化を促進させるために加熱装置を必要とする。したがってレゾルシノール接着は大型設備を有する企業に限定されるが、水性ビニールウレタンは加熱装置を必要とせず、一定の硬化期間の養生をしておけばよいので小さな製材所でも採用することができる。
【0029】
本発明の実施における接着剤としては水性ビニールウレタンが好ましい。接合面に接着剤を塗布した複数の木材の横穴にボルトを貫通させ締め付けた後、一定期間、放置し養生することにより完全硬化し容易に接着加工を行うことができる。接合され所定の養生期間を経過した連結木材は後でプレナー加工やサンディング加工により表面をきれいにすることもできる。
【0030】
本発明の連結木材は接着剤を使用しなくても良い。ボルトにより締め付けるだけで十分に接合が可能である。横ずれを防止するために接合面に実加工を施すことができるしジベルを挟み込み締め付けることもできる。近時、提唱されている解体後のリサイクルを想定したときには接着剤が使用されていない方が望ましい。
【0031】
【作用】
図2に示すように、本発明の連結木材の短手方向の貫通穴にボルト7を挿入し、長手方向の貫通穴にボルト8を挿入することにより他の部材と自由な接続が可能となる。
【0032】
図11に示すように、この連結木材を壁に使用する場合には、土台51から梁53にかけてボルト55が貫通することになり連結木材1を土台と梁とで挟み込んで緊結することができる。横方向には柱52と次の柱54との間に連結木材1を挟み込みボルト56を貫通させて緊結することができ、柱と連結木材とは強固に固定される。
【0033】
本発明の連結木材はボルトを木材の内部に隠すことができボルトの小口以外は外見からは見えない。また小口も座堀をしてダボ栓を打てば簡単に隠れてしまう。木材で周囲を覆われた金物は結露が防止されるため錆びにも強い。また鉄筋やボルトなどの引張強度の大きい材料で、土台から梁まで一貫して締め付けることができ住宅の強度が大幅にアップする。
【0034】
本発明によれば木材の芯に貫通穴を開ける必要は無く、図9(a)(b)に示すように、木材の表面に長溝4、41を切削するだけで良い。溝切りカッターやルーター程度の汎用工作機械で簡単に加工することができる。木材の側面を貫通する横穴3は汎用ドリルを用いて、容易かつ安価に開けることができる。
【0035】
本発明の製造はプレス機などの設備を必要としないので、全国に存在する一万件以上の中小の製材所でも容易に製造することができる。
一定の設備を有するプレカット工場であれば、長溝の切削や横穴の貫通はある程度の自動化も可能であり、さらに容易に製造することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る連結木材の実施の形態を図面に基づいて説明する。請求項1記載の連結木材1は図1および図9に示すように、105mm角、長さ3,000mmの各木材2の側面の上部から中心が65mmの位置に900mm間隔に4箇所の径16mmの横穴3を開け、さらに横穴を開けた側面の上部から中心が40mmの位置に長手方向に両端に達する径16mmの半円形長溝4を切削する。以上のように加工した各木材を横穴3が連続して貫通しかつ長溝4が貫通穴6を構成するように接合する。その結果、連結木材の内部には短手方向の貫通穴5と、長手方向の貫通穴6とが構成される。
【0037】
請求項2記載の連結木材は、図2に示すように、その貫通穴5.6に緊結材として鉄製ボルト7.8を挿入してあり現場での組み立てに便宜を図るものである。通常は製造段階で短手方向の貫通穴5に緊結材7を挿入して締め付けるので短手方向の緊結材7は挿入されたままで製品となることが多い。必要に応じて長手方向の貫通穴6にも緊結材8を挿入しておき便宜を図ろうとするものである。
【0038】
請求項3記載の連結木材は長手方向の緊結材と、短手方向の緊結材とが、緊結材同士の接点で結合されているものである。たとえば緊結材としてボルトを使用した場合を例にとれば、構成単位となる木材を接合するときに長溝に長ボルトを嵌合させながら横穴を貫通する横ボルトと交点で溶接する。次の木材を押し込み、その長溝に長ボルトを嵌合させながら横ボルトと溶接する。順次繰り返すことにより長ボルトと横ボルトとは互いの交点で結合された状態となる。図3に示すように、長ボルト81と横ボルト71,72とを接点91,92で溶接し、さらに長ボルト82と横ボルト73,74とを接点93,94で溶接しておき、木材21,22,23,24の横穴3が連続して貫通するように接合し、かつ木材21と22の長溝4が向き合って貫通穴を構成し長ボルト81を挟み込み、さらに木材23と24とが長ボルト82を挟み込むように接合すれば連結木材の内部でボルト同士が結合された状態となる。連結木材の内部のボルトが結合されているので、引張力が分散安定し全体的な強度の増加を図ることができる。また鉄筋が抜け落ちたり、位置がずれて穴の中に隠れてしまうことが防止できる。
【0039】
緊結材の結合の形態は溶接やビス止め、また締結などがある。
請求項3記載の連結木材を製造するためには、緊結材同士が交差する点で接触する必要があるので図10(b)および(e)に示すように、横穴31と長溝4とが一部で接するように構成する必要がある。
【0040】
請求項1.2.に記載の連結木材においては、横穴3と長溝4とは必ずしも接触する必要はなく図10(a)および(d)に示すように、離れていても良い。つまり完全な立体交差でも良い。しかし長手方向の緊結材として帯鉄を使用し短手方向の緊結材としてボルトを使用するような場合には帯鉄に穴を開け、その穴に鉄筋を通せば木材の中心線上で交差することになり力学的にバランスがとれる。このときには図10(c)および(f)に示すように、横穴32と長溝44とは同一平面上に構成されることになる。つまり平面交差となる。
【0041】
請求項4記載の連結木材は、図4に示すように、長溝のある木材だけでなく長溝のない木材25,26が含まれたものである。連結木材は長手方向の貫通穴6を必須の構成要件とするが、構成単位となる木材の全てに長溝が無くても良い。ひとつの連結木材の大きさと、強度計算により必要とされる最低限度の本数の貫通穴があればよい。もちろん全ての木材に横穴は必要である。
【0042】
請求項5記載の連結木材は、図5(a)(b)に示すように、幅を調整するために端部に板材27を加えたり、木材と木材との中間に板材28を挟んだりしたものである。建築は長年の慣習で基本的なモジュールがある。450mmとか600mmとかに幅寸法をそろえるためには木材を削るより板材を挟む方が経済的である。
【0043】
請求項6記載の連結木材は、図6に示すように、端部の木材62,63に実加工64,65を施したものである。実加工としては本実、相じゃくり、雇実などがある。連結木材は大きな板である。板と板とを継ぐときには長手に実加工が施されていると正確に継ぐことができるし接続面が平滑になり便宜である。また中間部の木材に実加工が施されている場合には、連結木材の製造にあたって木材の横ずれを防止することができて製造に便宜である。
【0044】
請求項7記載の連結木材は、図7(a)に示すように、連結木材11を構成する木材66の小口に継ぎ手加工67を施したものである。プレカットにより木材の小口に継ぎ手加工を施した木材を接合することにより、従来の加工機械では作ることのできない新規の仕口を利用することができる。連結木材を床版として利用する場合には図7(b)のような仕口の継ぎ手が可能となり強力な固定手段となる。
この場合ボルト83は後工程で挿入することとなる。梁材として利用する場合には縦方向に継ぎ手を利用することができる。
【0045】
請求項8記載の連結木材は、図8(a)に示すように、一つの連結木材12を構成する複数の木材の内の任意の木材に、既存の横穴3とは別の位置に直角方向の縦穴35を開ける。この縦穴35と、別の連結木材13の横穴36とが貫通するように配置し、図8(b)に示すように、ボルト75を挿入して接続する。
【0046】
この場合、一つの連結木材12の横穴3と、接続するべき別の連結木材13の横穴36とが同一の位置にあると緊結材同士がぶつかってしまうので、長手方向に異なる位置に横穴36を設けておく必要がある。また連結木材の接合のための横穴3および36と、連結木材と連結木材との接続用の穴とは、兼用することもできるし、目的別に分離して別々の位置に開けることもできる。接続方法としてはボルト締め、接着剤やジベルの併用などがある。
【0047】
図13に示すように、端部の木材に接続すればL型(a)となり、両端部の木材に接続すればコ型(b)となり、さらに四角型(c)もできる。中間部の木材に接続すればT型(d)となり、中間部の木材の上下に接続すれば十字型(e)となる。L型(a)はカド柱として、また梁と床との取り合い部材として、四角型(c)は内部空間のある柱として、T型(d)は外壁と内壁との取り合い部材として、十字型(e)は内壁の交差部材として、利用できる。これらは現場でも組み立て可能であるが、工場において組み立て済みの部材として、現場に搬入する方が、施工上の便宜である。
【0048】
請求項8記載の連結木材の接続体は、いわば連結木材と連結木材との組み合わせである。連結木材の接続の形態は各種あり図13および図14に示す通りである。このような接続形態の中には図14の(a)から(f)に示すように、明らかに現場において建築作業の中で組み立てるべきものと、図13に示すように、工場において事前に組み立てて一つの製品や部材として建築現場に持ち込むべきものとがある。
【0049】
請求項8記載の連結木材の接続体は、後者である。建築においては要所、要所の部材は一つの完成された製品として流通させることが施工の便宜を図る要点である。要所としてのカド柱、柱と小壁、梁と床の取り合い部分などは事前に工場で製作して部材として現場に持ち込み、現場では部材を組み立てる方が施工の迅速化に役立つ。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る連結木材によれば、木材の内部には長手方向と短手方向とに貫通穴が構成される。引張力が強く汎用性があり強度計算が容易な緊結材を貫通穴に挿入し長手方向と短手方向とに引っ張ることにより建物を上下に左右に緊結することができる。さらに緊結材と緊結材とを長ナットなどにより連続的に結合すれば建物全体が周囲を堅固に締め付けた状態となるので建物の強度が大きく上がるという効果を奏する。
【0051】
さらに連結木材の長手方向もしくは短手方向の貫通穴または長手方向と短手方向の両方の貫通穴に緊結材を挿入した構成を採用した場合、現場で緊結材を挿入する手間が省け作業が迅速に行えるという効果がある。
【0052】
さらに長手方向の貫通穴に挿入された緊結材と、短手方向の貫通穴に挿入された緊結材とを接点で溶接などにより結合するという構成を採用した場合、引張力が分散し安定するという効果があり、また運搬途中や建てこみ作業中に緊結材が抜け落ちたり片側から押されて隠れてしまったりすることが防止され施工性に優れるという効果がある。
【0053】
また連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに長溝の無い木材を使用する構成を採用した場合、不必要な長溝を切削する手間が省けて経済的である。
【0054】
また連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに、厚さが20mmから50mmで幅が50mmから160mmの略板状の木材を使用する構成を採用した場合、連結木材の幅寸法をそろえるために木材を削る必要がなく経済的である。
【0055】
さらに連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに、木材の長手方向に実加工を施した木材を使用する構成を採用した場合、連結木材と連結木材とを正確に継ぐことができるし、接続面が平滑となり便宜である。また中間部に利用するときは木材の横ずれが防止され製造に便宜である。
【0056】
加えて連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに、小口に継ぎ手加工を施した木材を使用する構成を採用した場合、従来の加工機械では作ることができない新規の仕口を利用することができ、強力な固定手段となる。
【0057】
さらに上記連結木材を構成する複数の木材のうちの任意の木材に既存の横穴とは異なる一定の位置に既存の横穴と直角方向に木材を貫通する縦穴を開け、この縦穴と、別の連結木材の横穴とが連続して貫通するように接続するという構成を採用した場合、L型、コ型、四角型、T型、十字型などの連結木材同士の組み合わせが可能となり、カド柱、梁と床との取り合い部材、内部空間のある柱、外壁と内壁との取り合い部材、内壁の交差部材、など建築の実情に即した部材として利用することができるという効果がある。
【0058】
連結木材は幅が100mm内外の天然木材を連結したものであるから、その外見は杉やヒノキの大きな一枚板のように見える。天然木の木目の美しさと質感を最大限に生かすことができる。その仕上がりの豪華さは集成材の及ぶところではない。
【0059】
連結木材の応用は幅が広く住宅に関しては柱の無い壁だけの家を建てることができる。また床版として使えば梁の数を減らして大スパンをとばすことができる。屋根材として使えば母屋材を減らし垂木は不要となり断熱材を省くことができる。木造ラーメン工法を低価格で実現する有力な部材となり、図17のような木造三階建てが容易に実現できる。
【0060】
さらに日本国内にふんだんに存在しながら外材に押されて低迷している間伐材や中目材の消費を促進し林業の活性化ひいては治山治水、国土保全に資するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に関わる連結木材の立体図
【図2】請求項2に関わる連結木材の立体図
【図3】請求項3に関わる連結木材の立体図
【図4】請求項4に関わる連結木材の立体図
【図5】請求項5に関わる連結木材の立体図
【図6】請求項6に関わる連結木材の立体図
【図7】請求項7に関わる連結木材の立体図
【図8】請求項8に関わる連結木材の立体図
【図9】連結木材用の角材の加工図1
【図10】連結木材用の角材の加工図2
【図11】連結木材の建築組立平面図
【図12】異なる長さの木材を用いた連結木材の実施例の立体図
【図13】連結木材の接続例の立体図1
【図14】連結木材の接続例の立体図2
【図15】集成材概念図
【図16】在来工法の土台と柱及び柱と梁との接続例の図
【図17】連結木材を使用した木造三階建築の概念図
【符号の説明】
1 連結木材
2 木材
3 横穴
4 長溝
5 短手方向の貫通穴
6 長手方向の貫通穴
7 緊結材(短手方向)
8 緊結材(長手方向)
9 ナット
11〜13 連結木材
21〜29 角材または板材
31〜36 横穴
41〜44 縦穴
51 土台
52 柱
53 梁
54 柱
55〜56 緊結材
62〜65 実加工図
66〜67 木口加工図
71〜74 横ボルト
81〜82 縦ボルト
91〜94 接点
【産業上の利用分野】
本発明は間伐材などの小径木、柱材などを加工し、木造住宅の建築などに用いることのできる連結木材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の木造住宅は在来軸組工法または2×4工法によるものがほとんどであり両者を合計すると約94%を占め、プレハブ工法が約6%である。2×4工法以外の木造壁工法や木造ラーメン工法によるものが最近みられるようになってきたが僅かである。その主たる理由は壁工法においては壁材が、ラーメン工法においては柱材や梁材が高価であるためであり、また接続金物を多用するからである。
【0003】
また上記従来の建築工法における土台と柱、柱と梁との接続は木材の仕口加工によるもの及び金物との併用によるものがほとんどであり部分的な接続に終始していた。具体的には土台と柱とを接続し次いで柱と梁とを接続する、あるいは土台と壁とを接続し次いで壁と梁とを接続する、したがって土台と梁とは、柱や壁を介して間接的に接続されていた。基礎または土台から柱や壁を貫通して梁にいたる一貫して貫通する緊結材を使う建築工法は理想的な工法として提唱されていたが、現実問題として汎用部材が無く、また経済的にも引き合わないものとして長く実現することが無かった。
【0004】
一般的な在来軸組工法における土台と柱との接続は図16(b)に示すように、土台を貫通するホールダウン金物は柱とは直角方向にボルトで緊結されている。ホールダウン金物にとって土台を貫通する部分は力学的に合理的な力の伝達方法であるが、特に地震時には柱が引き抜かれる方向に力が加わり柱に直角方向にボルトで固定している部分は強度的に弱い欠点をもつ。このためボルトの数を増やして対処する方法しかなかった。また金物が表面に現れて見えてしまうという欠点があった。図16(a)に示すように、柱と梁との接続も同様な欠点があった。
【0005】
一方大断面集成材は2×4工法以外の壁工法の壁パネルや、ラーメン工法用の部材として使用されているが、その生産と加工に使う機械は大型で特殊なものであり専門メーカー以外では生産、加工は至難である。在来軸組工法の部材に比べてコストが高い。そして現状では大断面集成材の長手方向に貫通穴を開ける機械は無い。このため大断面集成材といえども、その接合は金物を使用して部分的に行わざるを得ず部材を貫通して長手方向に緊結材を通し一貫した緊結を行うことはできない。
【0006】
また集成材は木材を板に加工して乾燥したものを接着して製造するものであり、図15に示すように、その構成は多層となる。このため外見から明らかに人工品として認識されてしまう。天然木のもつ自然の風味と美しさ、やさしさが失われてしまうという欠点がある。
【0007】
従来の木材結合技術において、複数の木材に横穴を開け、横穴が貫通するように並べて木材の短手方向にボルトで緊結し大型板を作ることは例があった。しかし木材に長溝を切削しておき長手方向にも貫通穴を形成する安価な加工技術はなかった。柱の芯に貫通穴を開ける技術は存在するが、特殊で高価な機械を必要とする。しかも木材の乾燥を目的としているので細くて正確な穴は開けることができない。すなわち直径50mm以上の大きな穴しか開けられなく多少の曲がりは避けられない。この技術は断面の大きい柱材には用いられる方法ではあるが、三寸角程度の柱材では断面欠損が大きくなってしまう。また、くりぬく長さも最大3メートルまでが限界であり、これ以上の長さの場合は反対側からくりぬかなくてはならず精度がでない。したがってこの技術を利用し柱の芯をくりぬいて土台から梁まで緊結材を貫通させて土台と柱を緊結する建築技術実施例は普及されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
国産の杉やヒノキは輸入外材に圧迫され低価格で低迷している。このため間伐材の利用が進まないことは周知のことであるが、間伐材とか小径木と呼ばれるものより生育が進んで太くなった中目材の処理にも困っている。この中目材は三寸角の柱となる程度の大きさである。このため現在は杉やヒノキの柱が市場にあふれ値下がりしている。最近の日本の林業の衰退は著しい。治山治水、国土保全のためには林業の健全な発展が欠かせない。しかし、円高に伴う輸入外材の値下がりに圧迫されて切れば切るほど損をするという状態にある。日本の山にふんだんにある杉やヒノキを有効利用し林業の発展に寄与しようという試みは数多いが、なかなか難しく有効な解決策が無いのが現状であった。
【0009】
寸法が安定し強度性能が明確な集成材は、近年、柱や梁および桁用を中心に需要が急増しているが、これらは欧州からの輸入品または欧州からの輸入ラミナを国内で集成加工した製品がほとんどである。国産材を集成材に利用しようとしても、安価な原木が安定的に確保しづらいこと、品質のばらつきや丸太径が細いために歩留まりが低いことなどにより、利用量は少ない。したがって集成材の需要増は国産材の需要増とはなっていない。本発明者は国産材の利用を進めるためには、杉やヒノキの角材をさらに有効利用することが最も有効と考えた。
【0010】
国産材の利用促進のための要点は、杉やヒノキの角材をできるだけ簡単な加工で住宅にふんだんに使用できることである。このためには応用範囲が広く、高強度壁や床版として、また壁工法の壁材や床版として、さらに木造ラーメン工法の部材として利用できる厚く大きい大型板が安価に供給されることが課題であった。
【0011】
大型板は集成材を用いて製造することも可能であるが高価なものになってしまう。また木造住宅部材は基本的には天然木の模様、風味、美しさを生かすことが求められているが、集成材はその構成から多層となり外見から明らかに人工品と認識され、天然木の自然の風味が失われてしまうという欠点がある。
【0012】
建築物の強度を高めるために基礎または土台から柱や壁を貫通して梁にいたる一貫して貫通する緊結材を使うことのできるようにするには、縦および横軸に貫通穴を持ち一定以上の厚みのある大型板が必要でありこのような工法は理想的な工法として提唱されていたにもかかわらず解決策がなかった。
【0013】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、杉やヒノキの角材の利用促進を図り、高価な設備を必要とせず、集成材に比べて安価で簡単に製造することができ、かつ縦および横軸に貫通穴を有する木製大型板を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の連結木材においては、図1に示すように、一辺が50mmから160mmの略正方形ないし略長方形の木材の側面の一定の位置に短手方向に木材を貫通する複数の横穴を開け、かつ複数の木材の接合する側面の長手方向に両端に達する長溝を切削し長溝が長手方向の貫通穴を構成するように連結し、かつ横穴が連続して短手方向の貫通穴を構成するものである。
製造方法としては事前の設計に基づき一本の木材の短手方向に貫通する横穴3を規定の位置に開けておき、さらに長手方向には接合面の規定位置に長溝4を切削しておく。この木材を並べ横穴の位置を合わせ、横穴が貫通するように連結すると、連結木材の内部には短手方向の貫通穴5と長手方向の貫通穴6が構成される。
【0015】
木材を接合固定する方法としては図2に示すように、横穴を貫通する緊結材ボルト7を利用しナット9により両端部を締め付けて接合することができる。もちろん接着剤を塗布して接合することができるし、接合面にジベルを挟み込み締め付けてもよい。これらを併用することもできる。
【0016】
緊結材としてはボルト、鉄筋、帯鉄、アングル、パイプ、ワイヤ、ピアノ線、化学繊維などがある。またこれらを組み合わせることができる。
【0017】
本発明に使用する木材は、間伐材を利用するときは約50mmから80mmの角材に、中目材のときは約90mmから110mmの角材に、成木のときは約120mmから160mm角材に製材したものが好ましい。
【0018】
図12に示すように、他の部材との接続に利用するため長さの異なる木材29を接合することもできる。また木材としては短尺材を継いだものを使用することができるし組み合わせに注意すれば短尺材のまま使うこともできる。
【0019】
本発明に使用する木材は人工乾燥品が望ましいが、人工乾燥品が入手できない場合でも自然乾燥がなされている材を使用するのが好ましい。接合に接着剤を使用する場合には未乾燥品を使うと強度が劣る原因となる。その限界として木材の表面の含水率が30%以下になっていることが好ましい。
【0020】
横穴3は木材の長さを調整した後に開ける位置を規定する。木材の長手方向の横穴の数に制約は無いが均一な緊結を期すため少なくとも3ヵ所以上が好ましい。
【0021】
木材の短手方向の貫通横穴は通常は一列でよいが複数列にすることもできる。図10(g)および(h)に示すように、強度を増しバランスを保つために長溝4および42を挟んで二列の横穴33を設けることができるし図10(j)に示すように、横穴34を千鳥に配置することもできる。
【0022】
木材の短手貫通横穴の大きさは挿入する緊結材の大きさによって変えればよい。鉄筋やボルトの場合はその直径に対応する大きさに合わせればよい。またその形状は丸状が加工しやすいが角状が好ましい場合もある。
【0023】
長溝4の切削において溝の断面は使用する緊結材により角溝、三角溝、丸溝などの形状を選択すればよい。図9(a)に示すように、長溝4は木材の長手方向に一方の端から他方の端まで一定の形状で切削する。
【0024】
長溝の数は通常は各木材の同じ側面に対して一本でよいが複数にすることもできる。図10(i)に示すように、強度を増しバランスを保つために横穴3を挟んで二本の長溝43を切削することができ、また細身の緊結材を使用することによりさらに複数にすることもできる。
【0025】
また図9(b)に示すように、木材のひとつの側面だけに長溝41を切削する場合と、(a)のように反対側の面との両面に長溝4を切削する場合とがある。いずれも緊結材の断面の大きさと引張り力のバランスを考慮して決めればよい。
【0026】
以上のように加工した木材の複数本を設計にもとづいて接合し本発明の連結木材を作ることができるが、木材を横に並べ万力で固定したり又は図2に示すように、横穴にボルト7を貫通させナット9で両端を締め付けることでさらに強固な接合をすることができる。縦に積み上げてボルト締めすることもできる。
【0027】
連結する木材の本数に制限はないが建築には基本的なモジュールがあるので、連結木材の幅は、450mmとか600mmまたは900mmに近い幅になるよう調整することが好ましい。
【0028】
接合に接着剤を使用することもできる。構造用集成材において接着剤として広く認められているものにレゾルシノールと水性ビニールウレタンがある。一般的にレゾルシノールを使用する場合には硬化を促進させるために加熱装置を必要とする。したがってレゾルシノール接着は大型設備を有する企業に限定されるが、水性ビニールウレタンは加熱装置を必要とせず、一定の硬化期間の養生をしておけばよいので小さな製材所でも採用することができる。
【0029】
本発明の実施における接着剤としては水性ビニールウレタンが好ましい。接合面に接着剤を塗布した複数の木材の横穴にボルトを貫通させ締め付けた後、一定期間、放置し養生することにより完全硬化し容易に接着加工を行うことができる。接合され所定の養生期間を経過した連結木材は後でプレナー加工やサンディング加工により表面をきれいにすることもできる。
【0030】
本発明の連結木材は接着剤を使用しなくても良い。ボルトにより締め付けるだけで十分に接合が可能である。横ずれを防止するために接合面に実加工を施すことができるしジベルを挟み込み締め付けることもできる。近時、提唱されている解体後のリサイクルを想定したときには接着剤が使用されていない方が望ましい。
【0031】
【作用】
図2に示すように、本発明の連結木材の短手方向の貫通穴にボルト7を挿入し、長手方向の貫通穴にボルト8を挿入することにより他の部材と自由な接続が可能となる。
【0032】
図11に示すように、この連結木材を壁に使用する場合には、土台51から梁53にかけてボルト55が貫通することになり連結木材1を土台と梁とで挟み込んで緊結することができる。横方向には柱52と次の柱54との間に連結木材1を挟み込みボルト56を貫通させて緊結することができ、柱と連結木材とは強固に固定される。
【0033】
本発明の連結木材はボルトを木材の内部に隠すことができボルトの小口以外は外見からは見えない。また小口も座堀をしてダボ栓を打てば簡単に隠れてしまう。木材で周囲を覆われた金物は結露が防止されるため錆びにも強い。また鉄筋やボルトなどの引張強度の大きい材料で、土台から梁まで一貫して締め付けることができ住宅の強度が大幅にアップする。
【0034】
本発明によれば木材の芯に貫通穴を開ける必要は無く、図9(a)(b)に示すように、木材の表面に長溝4、41を切削するだけで良い。溝切りカッターやルーター程度の汎用工作機械で簡単に加工することができる。木材の側面を貫通する横穴3は汎用ドリルを用いて、容易かつ安価に開けることができる。
【0035】
本発明の製造はプレス機などの設備を必要としないので、全国に存在する一万件以上の中小の製材所でも容易に製造することができる。
一定の設備を有するプレカット工場であれば、長溝の切削や横穴の貫通はある程度の自動化も可能であり、さらに容易に製造することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る連結木材の実施の形態を図面に基づいて説明する。請求項1記載の連結木材1は図1および図9に示すように、105mm角、長さ3,000mmの各木材2の側面の上部から中心が65mmの位置に900mm間隔に4箇所の径16mmの横穴3を開け、さらに横穴を開けた側面の上部から中心が40mmの位置に長手方向に両端に達する径16mmの半円形長溝4を切削する。以上のように加工した各木材を横穴3が連続して貫通しかつ長溝4が貫通穴6を構成するように接合する。その結果、連結木材の内部には短手方向の貫通穴5と、長手方向の貫通穴6とが構成される。
【0037】
請求項2記載の連結木材は、図2に示すように、その貫通穴5.6に緊結材として鉄製ボルト7.8を挿入してあり現場での組み立てに便宜を図るものである。通常は製造段階で短手方向の貫通穴5に緊結材7を挿入して締め付けるので短手方向の緊結材7は挿入されたままで製品となることが多い。必要に応じて長手方向の貫通穴6にも緊結材8を挿入しておき便宜を図ろうとするものである。
【0038】
請求項3記載の連結木材は長手方向の緊結材と、短手方向の緊結材とが、緊結材同士の接点で結合されているものである。たとえば緊結材としてボルトを使用した場合を例にとれば、構成単位となる木材を接合するときに長溝に長ボルトを嵌合させながら横穴を貫通する横ボルトと交点で溶接する。次の木材を押し込み、その長溝に長ボルトを嵌合させながら横ボルトと溶接する。順次繰り返すことにより長ボルトと横ボルトとは互いの交点で結合された状態となる。図3に示すように、長ボルト81と横ボルト71,72とを接点91,92で溶接し、さらに長ボルト82と横ボルト73,74とを接点93,94で溶接しておき、木材21,22,23,24の横穴3が連続して貫通するように接合し、かつ木材21と22の長溝4が向き合って貫通穴を構成し長ボルト81を挟み込み、さらに木材23と24とが長ボルト82を挟み込むように接合すれば連結木材の内部でボルト同士が結合された状態となる。連結木材の内部のボルトが結合されているので、引張力が分散安定し全体的な強度の増加を図ることができる。また鉄筋が抜け落ちたり、位置がずれて穴の中に隠れてしまうことが防止できる。
【0039】
緊結材の結合の形態は溶接やビス止め、また締結などがある。
請求項3記載の連結木材を製造するためには、緊結材同士が交差する点で接触する必要があるので図10(b)および(e)に示すように、横穴31と長溝4とが一部で接するように構成する必要がある。
【0040】
請求項1.2.に記載の連結木材においては、横穴3と長溝4とは必ずしも接触する必要はなく図10(a)および(d)に示すように、離れていても良い。つまり完全な立体交差でも良い。しかし長手方向の緊結材として帯鉄を使用し短手方向の緊結材としてボルトを使用するような場合には帯鉄に穴を開け、その穴に鉄筋を通せば木材の中心線上で交差することになり力学的にバランスがとれる。このときには図10(c)および(f)に示すように、横穴32と長溝44とは同一平面上に構成されることになる。つまり平面交差となる。
【0041】
請求項4記載の連結木材は、図4に示すように、長溝のある木材だけでなく長溝のない木材25,26が含まれたものである。連結木材は長手方向の貫通穴6を必須の構成要件とするが、構成単位となる木材の全てに長溝が無くても良い。ひとつの連結木材の大きさと、強度計算により必要とされる最低限度の本数の貫通穴があればよい。もちろん全ての木材に横穴は必要である。
【0042】
請求項5記載の連結木材は、図5(a)(b)に示すように、幅を調整するために端部に板材27を加えたり、木材と木材との中間に板材28を挟んだりしたものである。建築は長年の慣習で基本的なモジュールがある。450mmとか600mmとかに幅寸法をそろえるためには木材を削るより板材を挟む方が経済的である。
【0043】
請求項6記載の連結木材は、図6に示すように、端部の木材62,63に実加工64,65を施したものである。実加工としては本実、相じゃくり、雇実などがある。連結木材は大きな板である。板と板とを継ぐときには長手に実加工が施されていると正確に継ぐことができるし接続面が平滑になり便宜である。また中間部の木材に実加工が施されている場合には、連結木材の製造にあたって木材の横ずれを防止することができて製造に便宜である。
【0044】
請求項7記載の連結木材は、図7(a)に示すように、連結木材11を構成する木材66の小口に継ぎ手加工67を施したものである。プレカットにより木材の小口に継ぎ手加工を施した木材を接合することにより、従来の加工機械では作ることのできない新規の仕口を利用することができる。連結木材を床版として利用する場合には図7(b)のような仕口の継ぎ手が可能となり強力な固定手段となる。
この場合ボルト83は後工程で挿入することとなる。梁材として利用する場合には縦方向に継ぎ手を利用することができる。
【0045】
請求項8記載の連結木材は、図8(a)に示すように、一つの連結木材12を構成する複数の木材の内の任意の木材に、既存の横穴3とは別の位置に直角方向の縦穴35を開ける。この縦穴35と、別の連結木材13の横穴36とが貫通するように配置し、図8(b)に示すように、ボルト75を挿入して接続する。
【0046】
この場合、一つの連結木材12の横穴3と、接続するべき別の連結木材13の横穴36とが同一の位置にあると緊結材同士がぶつかってしまうので、長手方向に異なる位置に横穴36を設けておく必要がある。また連結木材の接合のための横穴3および36と、連結木材と連結木材との接続用の穴とは、兼用することもできるし、目的別に分離して別々の位置に開けることもできる。接続方法としてはボルト締め、接着剤やジベルの併用などがある。
【0047】
図13に示すように、端部の木材に接続すればL型(a)となり、両端部の木材に接続すればコ型(b)となり、さらに四角型(c)もできる。中間部の木材に接続すればT型(d)となり、中間部の木材の上下に接続すれば十字型(e)となる。L型(a)はカド柱として、また梁と床との取り合い部材として、四角型(c)は内部空間のある柱として、T型(d)は外壁と内壁との取り合い部材として、十字型(e)は内壁の交差部材として、利用できる。これらは現場でも組み立て可能であるが、工場において組み立て済みの部材として、現場に搬入する方が、施工上の便宜である。
【0048】
請求項8記載の連結木材の接続体は、いわば連結木材と連結木材との組み合わせである。連結木材の接続の形態は各種あり図13および図14に示す通りである。このような接続形態の中には図14の(a)から(f)に示すように、明らかに現場において建築作業の中で組み立てるべきものと、図13に示すように、工場において事前に組み立てて一つの製品や部材として建築現場に持ち込むべきものとがある。
【0049】
請求項8記載の連結木材の接続体は、後者である。建築においては要所、要所の部材は一つの完成された製品として流通させることが施工の便宜を図る要点である。要所としてのカド柱、柱と小壁、梁と床の取り合い部分などは事前に工場で製作して部材として現場に持ち込み、現場では部材を組み立てる方が施工の迅速化に役立つ。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る連結木材によれば、木材の内部には長手方向と短手方向とに貫通穴が構成される。引張力が強く汎用性があり強度計算が容易な緊結材を貫通穴に挿入し長手方向と短手方向とに引っ張ることにより建物を上下に左右に緊結することができる。さらに緊結材と緊結材とを長ナットなどにより連続的に結合すれば建物全体が周囲を堅固に締め付けた状態となるので建物の強度が大きく上がるという効果を奏する。
【0051】
さらに連結木材の長手方向もしくは短手方向の貫通穴または長手方向と短手方向の両方の貫通穴に緊結材を挿入した構成を採用した場合、現場で緊結材を挿入する手間が省け作業が迅速に行えるという効果がある。
【0052】
さらに長手方向の貫通穴に挿入された緊結材と、短手方向の貫通穴に挿入された緊結材とを接点で溶接などにより結合するという構成を採用した場合、引張力が分散し安定するという効果があり、また運搬途中や建てこみ作業中に緊結材が抜け落ちたり片側から押されて隠れてしまったりすることが防止され施工性に優れるという効果がある。
【0053】
また連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに長溝の無い木材を使用する構成を採用した場合、不必要な長溝を切削する手間が省けて経済的である。
【0054】
また連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに、厚さが20mmから50mmで幅が50mmから160mmの略板状の木材を使用する構成を採用した場合、連結木材の幅寸法をそろえるために木材を削る必要がなく経済的である。
【0055】
さらに連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに、木材の長手方向に実加工を施した木材を使用する構成を採用した場合、連結木材と連結木材とを正確に継ぐことができるし、接続面が平滑となり便宜である。また中間部に利用するときは木材の横ずれが防止され製造に便宜である。
【0056】
加えて連結木材の端部もしくは中間部または端部と中間部とに、小口に継ぎ手加工を施した木材を使用する構成を採用した場合、従来の加工機械では作ることができない新規の仕口を利用することができ、強力な固定手段となる。
【0057】
さらに上記連結木材を構成する複数の木材のうちの任意の木材に既存の横穴とは異なる一定の位置に既存の横穴と直角方向に木材を貫通する縦穴を開け、この縦穴と、別の連結木材の横穴とが連続して貫通するように接続するという構成を採用した場合、L型、コ型、四角型、T型、十字型などの連結木材同士の組み合わせが可能となり、カド柱、梁と床との取り合い部材、内部空間のある柱、外壁と内壁との取り合い部材、内壁の交差部材、など建築の実情に即した部材として利用することができるという効果がある。
【0058】
連結木材は幅が100mm内外の天然木材を連結したものであるから、その外見は杉やヒノキの大きな一枚板のように見える。天然木の木目の美しさと質感を最大限に生かすことができる。その仕上がりの豪華さは集成材の及ぶところではない。
【0059】
連結木材の応用は幅が広く住宅に関しては柱の無い壁だけの家を建てることができる。また床版として使えば梁の数を減らして大スパンをとばすことができる。屋根材として使えば母屋材を減らし垂木は不要となり断熱材を省くことができる。木造ラーメン工法を低価格で実現する有力な部材となり、図17のような木造三階建てが容易に実現できる。
【0060】
さらに日本国内にふんだんに存在しながら外材に押されて低迷している間伐材や中目材の消費を促進し林業の活性化ひいては治山治水、国土保全に資するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に関わる連結木材の立体図
【図2】請求項2に関わる連結木材の立体図
【図3】請求項3に関わる連結木材の立体図
【図4】請求項4に関わる連結木材の立体図
【図5】請求項5に関わる連結木材の立体図
【図6】請求項6に関わる連結木材の立体図
【図7】請求項7に関わる連結木材の立体図
【図8】請求項8に関わる連結木材の立体図
【図9】連結木材用の角材の加工図1
【図10】連結木材用の角材の加工図2
【図11】連結木材の建築組立平面図
【図12】異なる長さの木材を用いた連結木材の実施例の立体図
【図13】連結木材の接続例の立体図1
【図14】連結木材の接続例の立体図2
【図15】集成材概念図
【図16】在来工法の土台と柱及び柱と梁との接続例の図
【図17】連結木材を使用した木造三階建築の概念図
【符号の説明】
1 連結木材
2 木材
3 横穴
4 長溝
5 短手方向の貫通穴
6 長手方向の貫通穴
7 緊結材(短手方向)
8 緊結材(長手方向)
9 ナット
11〜13 連結木材
21〜29 角材または板材
31〜36 横穴
41〜44 縦穴
51 土台
52 柱
53 梁
54 柱
55〜56 緊結材
62〜65 実加工図
66〜67 木口加工図
71〜74 横ボルト
81〜82 縦ボルト
91〜94 接点
Claims (8)
- 一辺が50mmから160mmの略正方形ないし略長方形の木材の側面の一定の位置に短手方向に木材を貫通する複数の横穴を開け、かつ複数の木材の接合する側面の長手方向に両端に達する長溝を切削し、これらを接合したとき長溝が長手方向の貫通穴を構成し、かつ横穴が連続して短手方向の貫通穴を構成することを特徴とする連結木材。
- 長手方向もしくは短手方向の貫通穴、または長手方向と短手方向の貫通穴に緊結材を挿入した請求項1記載の連結木材。
- 長手方向の貫通穴に挿入した緊結材と、短手方向の貫通穴に挿入した緊結材とを接点で結合した請求項1記載の連結木材。
- 端部もしくは中間部、または端部と中間部とに長溝のない木材を使用した請求項1.2.3記載の連結木材。
- 端部もしくは中間部、または端部と中間部とに厚さが20mmから50mmで、幅が50mmから160mmの略板状の木材を使用した請求項1.2.3.4記載の連結木材。
- 端部もしくは中間部、または端部と中間部とに木材の長手方向に実加工を施した木材を使用した請求項1.2.3.4.5記載の連結木材。
- 端部もしくは中間部、または端部と中間部とに小口に継手加工を施した木材を使用した請求項1.2.3.4.5.6記載の連結木材。
- 連結木材を構成する複数の木材の内の任意の木材に既存の横穴とは異なる一定の位置に既存の横穴と直角方向に木材を貫通する縦穴を開け、この縦穴と別の連結木材の横穴とが連続して貫通するように接続することを特徴とする請求項1.2.3.4.5.6.7記載の連結木材。
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2002
- 2002-08-06 JP JP2002262107A patent/JP2004066795A/ja active Pending
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