JP2015203450A - 棒材の軸方向連続送り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】送り出す棒材の表面を損傷することなく棒材を連続的に大きな押出力を以って送出し可能な棒材の送り装置を提供すること。【解決手段】棒材の送り装置(100)が、棒材(W)の側面に係合して該棒材を把持する複数対の把持ブロック(14、16)と、複数対の把持ブロックを所定の周回軌道(AC)に沿って旋回駆動させる駆動機構とを具備し、複数対の把持ブロックの各対をなす把持ブロックは、棒材の中心軸線(O)に対して垂直な方向に両側から棒材の側面に対して接近、離反可能に設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、軸方向に連続する棒状の材料(棒材)を軸方向に送る棒材の連続送り装置に関する。
棒材の連続送り装置として特許文献1には、フレームに取り付けられた4つの駆動装置を備えた海中パイプラインの敷設装置が開示されている。駆動装置は、シャシーを巡って案内される無端状のチェーンを備え、該チェーンは摩擦パッドを担持している。シャシーは油圧シリンダを介してフレームに結合されており、該油圧シリンダによって駆動装置をパイプ四方から押し付け、チェーンを旋回させることによってパイプが送り出されるようになっている。
国際公開第2008/007945号
特許文献1の海中パイプラインの敷設装置は、大きな送り力を確保しつつ一定速度で軸方向に連続送りできるかもしれないが、装置へのパイプの導入部において、摩擦パッドはパイプに対して斜めに接近するので、送出し方向(軸方向)への摩擦パッドの速度はパイプの軸方向速度よりも低くなり、パイプ表面に摩擦パッドによる引っ掻き傷または擦り傷が生じる。
本発明はこうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、送り出す棒材の表面を損傷することなく、棒材を連続的に送出し可能な棒材の送り装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明によれば、棒材をその中心軸線方向へ連続的に送り出す棒材の送り装置において、前記棒材の側面に係合して該棒材を把持する複数対の把持ブロックと、前記複数対の把持ブロックを所定の周回軌道に沿って旋回駆動させる駆動機構とを具備し、
前記複数対の把持ブロックの各対をなす把持ブロックは、前記中心軸線に対して垂直な方向に両側から前記棒材の側面に対して接近、離反可能に設けられており、前記周回軌道が、前記棒材の側面に係合している把持ブロックを前記中心軸線方向へ移動させる直線部分を含んでおり、前記直線部分に少なくとも二対の把持ブロックが同時に存在するようにした棒材の送り装置が提供される。
本発明によれば、把持ブロックは、棒材の中心軸線に対して垂直な方向に両側から前記棒材の側面に対して接近し、棒材の側面に係合するようになっているので、把持ブロックが棒材側面に接触するときに、把持ブロックは、軸方向に棒材と等しい速度で移動する。これによって、棒材の表面には把持ブロックによる引っ掻き傷や擦り傷が発生することがない。
本発明の第1の実施形態による棒材の送り装置の斜視図である。 把持集成体の斜視図である。 張力伝達部材としてのチェーンの斜視図である。 駆動カムの正面図である。 位置決めカムの正面図である。 本発明の第2の実施形態による棒材の送り装置の斜視図である。 収斂部分における駆動カムのカム溝と駆動フォロアとの間の圧力角を説明するための略図である。 拡開部分における駆動カムのカム溝と駆動フォロアとの間の圧力角を説明するための略図である。 駆動カムのカム溝形状を規定する曲線の一例を示すための略図である。 棒材を挟持した把持集成体とアタッチメントチェーンの略示部分側面図であり、位置決め機構の原理を説明するための図である。 位置決めカムのカム溝を示す斜視図である。 位置決めカムの遷移部分の拡大図である。 位置決めカムのカム溝と位置決めフォロアの位置関係を示す略図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態による棒材の軸方向連続送り装置100は、所定の長さを有した棒状の長尺物や、パイプのような連続する細長い材料である棒材Wの側面に面接触して、摩擦力によってこれを保持して、矢印DFで示すように、棒材Wの中心軸線Oの方向に送り出す。そのために、送り装置100は、棒材Wの中心軸線Oまたは送り出し方向DFに対して垂直に配向された複数の把持集成体10と、把持集成体10を所定の周回軌道(図1では矢印ACで示されている)に沿って駆動する駆動機構と、カム集成体110とを主要な構成要素として具備する。
図2を参照すると、一例として示す把持集成体10は、棒材Wの中心軸線Oまたは送り出し方向DFに対して垂直に配向されたリニアガイド12と、該リニアガイド12に沿って往復自在に取り付けられた一対の把持ブロック14、16とを具備している。リニアガイド12の両端には後述する位置決めカム130に係合する位置決めフォロア12aが取り付けられている。位置決めフォロア12aは例えば、リニアガイド12の両端にピンまたは回転軸を中心に回転自在に取り付けられたローラーから形成することができる。
把持ブロック14、16は、後述する駆動カム120に係合する駆動フォロア14a、16aと、棒材Wの側面に係合する凹所14b、16bとを有している。駆動フォロア14a、16aは、例えばピンまたは回転軸を中心に回転自在に把持ブロック14、16の上面に取り付けられたローラーから形成することができる。凹所14b、16bは、円弧状の断面を有し、かつ、リニアガイド12に対して垂直方向に延びる溝より形成される。凹所14b、16bの断面形状は、送り出す棒材Wの側面の形状に適合するように変更することができる。
凹所14b、16bの内周面に、棒材Wとの面接触を改善するため或いは棒材Wの表面保護のために、ゴム製またはプラチック製のライナーを貼付するようにしてもよい。ライナーの厚さや材質を適切に選択することによって、把持ブロック14、16と棒材Wの側面との間に作用する摩擦力や棒材Wに対する把持力を適正化することができる。またライナーは、アルミニウムや銅、黄銅のような軟質の金属で形成してもよい。
把持集成体10を周回軌道に沿って駆動する前記駆動機構は、一例として、前記周回軌道に沿って延設された無端状の張力伝達部材(図示せず)と、該無端状の張力伝達部材に係合する係合部材(図示せず)と、該係合部材を回転させる駆動モータ(図示せず)とを具備することができる。前記無端状の張力伝達部材は、例えば図3に示すような、ローラーチェーン142と、該ローラーチェーン142にアングル部材状のブラケット144を取付けた市販のアタッチメントチェーン140から形成することができる。このような張力伝達部材をローラーチェーンから形成する場合には、前記駆動機構は、更に、前記駆動モータの出力軸に連結された駆動軸(図示せず)と、該駆動軸に平行に延設された従動軸(図示せず)と、前記駆動軸および従動軸と共に回転するように取り付けられローラーチェーン142に係合するスプロケット(図示せず)とを具備することができる。
カム集成体110は、把持集成体10の把持ブロック14、16をリニアガイド12沿いに往復動作させる駆動カム120と、把持集成体10を整列させるための位置決めカム130とを具備している。図4を参照すると、駆動カム120は、第1と第2と第3の板状のカム部材120a、120b、120cから成り、該3つのカム部材120a、120b、120cの間に、把持集成体10の把持ブロック14、16の駆動フォロア14a、16aを受け入れ左右一対のカム溝122、124が形成される。駆動カム120は下端が入口側126で、上端が出口側128となっている。カム溝122、124は、入口側126で互いに離間しており、そこから送り出し方向DFへ次第に接近して収斂部分を形成している。カム溝122、124は、収斂部分の最下流点から一定の間隔で送り出し方向DFへ平行に延び直線部分を形成している。カム溝122、124は、更に、直線部分の最下流点から出口側128へ向けて再び次第に離反し、拡開部分を形成している。なお、図4では、入口側126が下で出口側128が上となっているが、本発明は、こうした上下方向に限定されず、上下が反対であっても、或いは、入口側126と出口側128を水平方向や傾斜した方向に配向してもよい。また、図4の例では、駆動カム120は3つのカム部材120a、120b、120cの間にカム溝122、124が形成されているが、1つの部材に有底状のカム溝を形成するようにしてもよい。
図5を参照すると、位置決めカム130は、駆動カム120の両側部に配設されており、それぞれ第1と第2のカム部材132、134から成り、両者間にリニアガイド12の位置決めフォロア12aを受け入れるカム溝136が形成される。図5の例では、位置決めカム130の各々のカム溝136は、入口側126および出口側128に向かって広くなるように拡開しており、その間で駆動カム120のカム溝122、124の直線部分に対応させて直線状に形成されている。リニアガイド12の位置決めフォロア12aが位置決めカム130の直線部分を通過する間、位置決めフォロア12aと位置決めカム130との係合を通じて、把持ブロック14、16が、図5において左右方向に中心軸線Oに対して整列する。第1と第2のカム部材132、134の間に1本のカム溝136が形成されているが、1つの部材に有底状のカム溝を形成するようにしてもよい。
以下、本実施形態の作用を説明する。
前記駆動モータの回転によって、前記張力伝達部材が周回軌道ACに沿って旋回すると、張力伝達部材に取り付けられた把持集成体10も周回軌道ACに沿って旋回する。その間、個々の把持集成体10は入口側126からカム集成体110内に進入し出口側128から退出する。1つの把持集成体10がカム集成体110内に進入すると、把持ブロック14、16の駆動フォロア14a、16aが駆動カム120のカム溝122、124内へ、そしてリニアガイド12の両端の位置決めフォロア12aが位置決めカム130のカム溝136内に進入する。
把持ブロック14、16の駆動フォロア14a、16aがカム溝122、124内に進入すると、駆動フォロア14a、16aとカム溝122、124の収斂部分との係合を通じて、把持ブロック14、16は、リニアガイド12に沿って互いに接近する。つまり、駆動フォロア14a、16aが、カム溝122、124の収斂部分にあるとき、把持ブロック14、16は中心軸線Oに対して垂直な方向に棒材Wの両側から接近し、そして最下流点に到達したときに棒材Wの側面に完全に係合して該棒材Wを把持する。
次いで、駆動フォロア14a、16aがカム溝122、124の収斂部分から直線部分に進入すると、把持ブロック14、16間の距離が一定に保持された状態で、把持ブロック14、16は周回軌道ACの直線部分に沿って送り方向DFに移動する。次いで、駆動フォロア14a、16aがカム溝122、124の直線部分から拡開部分に進入すると、把持ブロック14、16はリニアガイド12に沿って互いに離反動作し、棒材Wが解放される。このように動作する把持ブロック14、16の間に棒材Wを送り装置100に導入することによって、棒材Wは把持ブロック14、16によって順次に把持されつつ、送り方向DFへ送り装置100から連続的に送り出される。また、このように棒材Wを連続的に送り出すために、カム溝122、124の直線部分に少なくとも2つの把持集成体10が存在することが好ましい。
次いで、図6を参照して、本発明の他の実施形態を説明する。図6の送り装置200は、無端状の張力伝達部材202に取り付けられた複数の把持集成体220と、把持集成体220を周回軌道ACに沿って旋回させる駆動機構と、駆動カム240と位置決めカム250から成るカム集成体とを具備している。張力伝達部材202は、図3に示すようなローラーチェーン142によって形成することができる。図6において、前記駆動機構は、回転駆動源としての駆動モータ(図示せず)の出力軸に連結された駆動軸204と、駆動軸204に平行に延設された従動軸206と、駆動軸204および従動軸206と共に回転するように取り付けられたスプロケット208、210とを具備している。なお、図6には1本の無端状の張力伝達部材202が図示されているが、送り装置200は、実際には左右一対の張力伝達部材を備えており、それに合わせてスプロケット208、210も夫々一対のスプロケットから成る。
把持集成体220は、ボルト222aによって張力伝達部材202に固定されたベース部材222、ベース部材222に固定されたリニアガイド224、リニアガイド224に沿って摺動自在に取り付けられた摺動ブロック226、228、摺動ブロック226、228に固定された把持ブロック230、232を具備している。ベース部材222の両端には位置決めフォロア238が取り付けられている。把持ブロック230、232は、棒材Wに対面しその側面に接触可能に設けられた凹所230a、232aを有している。また、把持ブロック230、232には駆動フォロア234、236が取り付けられている。
カム集成体の駆動カム240は、第1〜第4のカムプレート242a〜242dから成り、第1と第2のカムプレート242a、242bの間と、第3と第4のカムプレート242c、242dの間にカム溝246、248が形成される。位置決めカム250は図5と同様のカム溝を有している。なお、図6には一方の位置決めカム250のみが図示されているが、反対側にも同様に位置決めカムが配設されている。
第2の実施形態による送り装置200も、第1の実施形態による送り装置100と同様に作用する。
図7A、7B、8を参照して、駆動カム120、240のカム溝122、124および246、248をより詳細に説明する。
既述したように、カム溝122、124および246、248は、入口側126に設けられた収斂部分と、出口側128に設けられた拡開部分と、収斂部分と拡開部分との間の直線部分とを有している。収斂部分は左右のカム溝122、124および246、248が互いの距離が送り方向DFに次第に縮小する領域である。直線部分は、収斂部分の最下流点における左右のカム溝122、124および246、248の間の距離を以って送り方向DFに平行に延びる領域である、拡開部分は直線部分から出口側128に設けられた部分で、収斂部分とは反対にカム溝122、124および246、248が互いの距離が送り方向DFに次第に拡大する領域である。
把持ブロック14、16および230、232の運動は、カム溝122、124および246、248の形状で決定される。一般的に、従節は共通法線の方向DNに力を受けるため、カムと従節間の共通法線と従節の運動方向との間の角度である圧力角αPA1、αPA2が小さいほど動作が円滑になる。収斂部分の最下流点では、把持ブロック14、16および230、232の互いに接近する動作が完了して、各々の凹所14b、16bおよび230a、232aが棒材Wの側面に接触する。従って、把持ブロック14、16および230、232の接近動作の終了時にその速度が0となっていることが必要である。そうしたカム溝122、124および246、248を与える曲線の一例を図8に示す。
図8において、曲線CRは5次の両停留曲線であり、
Figure 2015203450
である。
但し、
0≦t≦1
0≦S≦1
S:正規化した変位
t:正規化した時間
である。ここで、時間t=0が収斂部分の入口(入口側126)に、そしてt=1が収斂部分の最下流点に相当する点に注意されたい。
図8から理解されるように、曲線CRは収斂部分の入口と出口で速度が0となる曲線であるので上記の要件を満たしている。然しながら、曲線CRは、点対称曲線であるために、カム機構に力が作用しない収斂部分の入口に近い領域と、大きな力が作用する最下流点に近い領域で、圧力角αPA1、αPA2が対称的に変化する。従って、大きな力が必要な最下流点に近い領域における運動特性に合わせてカム溝122、124および246、248の収斂部分の形状を設計すると、力の必要ない領域で把持ブロック14、16および230、232が緩慢に動作し、その間のストロークが無駄になる。そのため、カム溝122、124および246、248の収斂部分の形状を規定する曲線(目標曲線CT)は、収斂部分の入口近傍で傾きが大きく、最下流点の近傍で傾きが小さくなる非対称な曲線S=g(t')とすることが好ましい。つまり、図8に示すように、曲線CRの左側に目標曲線CT(S=g(t'))が非対称な曲線として出現するように、曲線CR上の点(t, S)における微小区間dtを点(t', S)における微小区間dt'に変換することで、目標曲線CTを定めることができる。
ここで、微小区間の伸縮係数として関数h(t)を以下のように定義する。
Figure 2015203450
このとき、簡単化のために
Figure 2015203450
とすれば
Figure 2015203450
であるので、
Figure 2015203450
となる。このtが5次両停留曲線S=f(t)を満たすため、代入によって目標曲線CT:S=g(t')を求めることができる。そこで、h0の値を設計パラメータとして、把持ブロック14、16および230、232が棒材Wから反力を受ける範囲において、例えば圧力角αPA1、αPA2が25°以下となるように設計するようにできる。
なお、収斂部分について説明したが、拡開部分についても同様に目標曲線を求めることができる。
次に、図9〜図12を参照して、位置決めカムについてより詳細に説明する。
図9は、把持集成体10、220を横から見た様子を示した略示部分側面図である。把持集成体10、220はアタッチメントチェーン140、202に取着されており、棒材Wの送り方向Dfへの位置は拘束されているが、これと垂直な方向(図9では左右方向)へは拘束されていない。しかも、アタッチメントチェーン140、202の中心軸に対して、把持集成体10、220の重心の位置および棒材Wの中心軸がいずれもオフセットしているので、把持集成体10、220の自重と棒材Wに与える推力の反力(棒材Wの送り方向Dfと反対方向に作用する)の作用により、把持集成体10、220は、図9に示すように、アタッチメントチェーン140、202を構成するローラーチェーンの各ローラーを中心として矢印で示すように回動して区々に傾いてしまう。このように把持集成体10、220が傾くと、把持集成体10、220は棒材Wの軸と把持集成体10、220が平行となる適切な姿勢で棒材Wを把持することができず、駆動モータに余計な負荷がかかり滑らかな送り動作が妨げられる。
これを防止して適切な把持を実現するために位置決めカム130、250を設け、把持集成体10、220の側面に設置したピン位置決めフォロア12a、238を位置決めカム130、250によって案内するようにした。以下、図6に示した送り装置200の位置決めカム250について説明する。
図10〜図12を参照すると、位置決めカム250はカム溝252を形成した板状の本体部材を具備しており、把持動作用の駆動カム120、240に対して垂直な平面(把持集成体10、220の運動平面に垂直な面つまり側面)に配設されている。該本体部材には、また、駆動軸204および従動軸206を受入れる軸穴254、256が形成されており、該軸穴254、256に駆動軸204および従動軸206を回転自在に支持する適当な軸受け(図示せず)が嵌合される。カム溝252は、軸穴256を中心とした円弧に沿って延設された入口部分252aと、該入口部分252aに接続された直線部分252bと、軸穴254を中心とした円弧に沿って延設された出口部分252cとを有している。
ここで、カム溝252は、位置決めフォロア238の回転を妨げないようにするため、位置決めフォロア238の外周面に対してクリアランスを設けなければならない。また、把持集成体220(10)の姿勢を拘束する必要があるのは、把持集成体220(10)が棒材Wを把持している直線部分252bの間だけなので、直線部分252bではクリアランスを小さくし、入口部分252aと出口部分252cでは、位置決めフォロア238の外周面がカム溝252の側面に接触して余計な接触抵抗が生じないようにするために、クリアランスδを大きくすることが好ましい。なお、入口部分252aと直線部分252bとの間および直線部分252bと出口部分252cとの間の遷移部分252d、252eでは、位置決めフォロア238、つまり把持する220の位置、速度、加速度の連続性をもたせるための曲線、例えば5次両停留曲線により接続することができる。
本明細書では、図12に示すように、把持集成体220の進行方向、すなわち棒材Wの送り方向Dfに前側の位置決めフォロア2381の中心と後側の位置決めフォロア2382の中心のオフセット量δによって、カム溝252と位置決めフォロア238との間のクリアランスを定義する。図6に示した送り装置200の試作機では、直線部分252bではδ=0.2mmとし、円軌道である入口部分252aと出口部分252cではδ=2mm程度とした。これによって、直線部分252bでは、前側の位置決めフォロア2381が、カム溝252の棒材W側の側面(カム面)に接触し、後側の位置決めフォロア2382がカム溝252のアタッチメントチェーン140、202側の側面(カム面)に接触することにより、自重と推力によるモーメントを支持することができ、これによって、把持集成体10、220の姿勢を拘束安定化させることができた。
また、送り装置200の試作機において、位置決めカム250および位置決めフォロア238による位置決め機構を設けることによって、位置決め機構を設けない場合とを比較した。その結果、(a)位置決め機構を備えない場合は、直線部分252b上にある把持集成体220は区々に傾いているのが観察され、(b)のカムを設けた場合には、把持集成体10、220が同一平面上にあり、把持集成体10、220が適切な姿勢で拘束できていることが観察された。
また、位置決め機構を備えている場合と備えていない場合で棒材Wを送り出すために必要な初動最大トルクを測定した。実験は、把持ブロック230、232の凹所230a、232aに厚さ2mmのゴムを貼付し、直径8mmの棒材Wを把持ブロック230、232により挟持して、棒材Wには何も負荷をかけない状態で測定を行った。位置決め機構を設けなかった場合、棒材Wが動き出したときに要したトルクは21Nmであり、位置決め機構を設けることによって、16Nmまで低減された。
以上、図6に示した送り装置200の位置決めカム250について説明したが、図1の送り装置100の位置決めカム130についても同様のクリアランスが設けることができる。
既述の実施形態では、駆動カム120のカム溝122、124および駆動カム240のカム溝246、248を規定する曲線として両停留曲線を一例として説明したが、本発明はこれに限定されず、少なくともカム溝122、124および246、248は、その収斂部分の最下流点と、拡開部分の最上流点で停留する片停留曲線であればよい。また、そうした停留曲線として5次の両停留曲線を例示したが、本発明はこれに限定されず、6次や7次の両停留曲線などの代数多項式系の両停留曲線や、サイクロイド曲線、変形正弦曲線、トラペクロイド曲線等による両停留または片停留曲線を用いてもよい。
既述の実施形態では、張力伝達部材としてローラーチェーン142とブラケット144とを備えたアタッチメントチェーン140を例に説明したが、本発明はこれに限定されず、張力伝達部材は歯付ベルトを用いてもよい。その場合、スプロケットはプーリーに置換される。
また、既述の実施形態では、把持ブロック14、16および230、232の双方がリニアガイド12、224に沿って互いに接近、離反動作する構成を説明したが、本発明はこれに限定されず、複数対の把持ブロックの各対をなす把持ブロック14、16および230、232において、一方の把持ブロックを中心軸線Oに対して横断方向に所定位置に固定し、他方の把持ブロックを固定されている把持ブロックに対して接近、離反動作するようにしてもよい。
10 把持集成体
12 リニアガイド
12a 位置決めフォロア
14 把持ブロック
16 把持ブロック
14a 駆動フォロア
16a 駆動フォロア
100 送り装置
110 カム集成体
120 駆動カム
122 カム溝
124 カム溝
126 入口側
128 出口側
130 位置決めカム130
136 カム溝
140 アタッチメントチェーン
142 ローラーチェーン
144 ブラケット
200 送り装置
202 張力伝達部材
204 駆動軸
206 従動軸
208 スプロケット
210 スプロケット
220 把持集成体
222 ベース部材
224 リニアガイド
226 摺動ブロック
228 摺動ブロック
230 把持ブロック
232 把持ブロック
234 駆動フォロア
236 駆動フォロア
238 位置決めフォロア
240 駆動カム
246 カム溝
248 カム溝
250 位置決めカム

Claims (9)

  1. 棒材をその中心軸線方向へ連続的に送り出す棒材の送り装置において、
    前記棒材の側面に係合して該棒材を把持する複数対の把持ブロックと、
    前記複数対の把持ブロックを所定の周回軌道に沿って旋回駆動させる駆動機構とを具備し、
    前記複数対の把持ブロックの各対をなす把持ブロックは、前記中心軸線に対して垂直な方向に両側から前記棒材の側面に対して接近、離反可能に設けられていることを特徴とした棒材の送り装置。
  2. 前記周回軌道が、前記棒材の側面に係合している把持ブロックを前記中心軸線方向へ移動させる直線部分を含んでおり、前記直線部分に少なくとも二対の把持ブロックが同時に存在するようにした請求項1に記載の送り装置。
  3. 前記把持ブロックの駆動機構は、前記周回軌道に沿って延設された張力伝達部材と、該張力伝達部材を前記周回軌道に沿って旋回駆動する駆動モータとを具備する請求項1に記載の送り装置。
  4. 前記張力伝達部材に取り付けられ、前記中心軸線に対して垂直方向に前記把持ブロックを案内するリニアガイドを更に具備する請求項1に記載の送り装置。
  5. 前記張力伝達部材がローラーチェーンである請求項4に記載の送り装置。
  6. 前記把持ブロックの進行に同期させて、該把持ブロックを前記リニアガイドに沿って接近、離反させる駆動カムと、前記把持ブロックに取り付けられ前記駆動カムに係合する駆動フォロアとを更に具備する請求項1に記載の送り装置。
  7. 前記駆動カムは、前記周回軌道に沿った前記把持ブロックの移動方向の上流側に配置された収斂部分と、下流側に配置された拡開部分と、該収斂部分と拡開部分との間に設けられた直線部分とを有し、
    前記駆動フォロアが前記収斂部分に係合する間、前記把持ブロックが互いに接近動作し、該収斂部分の最下流点において前記把持ブロックが前記棒材の側面と完全に係合し、
    前記駆動フォロアが前記直線部分と係合する間、前記把持ブロックは前記棒材の側面に対して相対的に静止し、
    前記駆動フォロアが前記拡開部分と係合する間、前記把持ブロックは互いに離反動作するようにした請求項6に記載の送り装置。
  8. 前記駆動カムは、少なくとも前記収斂部分および拡開部分において前記直線部分に隣接する領域で、停留曲線を含む曲線に沿って延設されたカム溝を有している請求項6に記載の送り装置。
  9. 前記把持ブロックの進行に同期させて、該把持ブロックが前記棒材の側面に対して接近する際に、該把持ブロックの内面が前記棒材の側面に平行となるように、位置決めカムと、前記リニアガイドが取り付けられているベース部材に取り付けられ前記位置決めカムに係合する位置決めフォロアとを更に具備する請求項1に記載の送り装置。
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