JP2015203159A - 抗ピリング性編物および衣服 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、風合いや自然な外観特徴の他、繰り返し着用後のピリング性に優れた抗ピリング性編物、および、それを用いた特にジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料(アンダー、ミドラー)に最適な衣服を提供する。【解決手段】本発明の抗ピリング性編物は、共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維Aまたは/および吸湿性繊維Bからなり、かつ、下記要件(1)〜(3)を満たす紡績糸を用いてなる編物であって、繰り返し洗濯10回後のピリング性が3.5級以上の抗ピリング性編物である。(1)前記共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分における側鎖を有する炭素鎖数3のジオール成分の含有割合が5〜10モル%であり、かつ、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%であること。(2)前記吸湿性繊維Aが獣毛繊維であり、前記吸湿性繊維Bがセルロース系繊維であること。(3)前記紡績糸が芯鞘構造を有し、鞘成分の短繊維束が芯成分の短繊維束の周りにほぼ一定の間隔で巻き付いており、実質的に無撚りの紡績糸であること。【選択図】 なし
Description
本発明は、抗ピリング性編物およびそれらからなる衣服に関するものである。更に詳しくは、本発明は、常圧で分散染料に可染性を有する共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維からなる紡績糸を用いた繰り返し洗濯後のピリング性に優れた抗ピリング性編物、およびそれらを用いた衣服に関するものである。
従来、紡績糸を用いた織編物は風合いや自然な外観から、ジャケット、コート、シャツ、肌着やスポーツ衣料など多岐に渡り使用されている。綿などのセルロース繊維、レーヨンなどの再生繊維および羊毛など獣毛繊維を主とした紡績糸を用いた衣料は、それらの繊維の性質上、強度面が弱く、や多量の汗や水分を吸収するとそれらを繊維内部まで取り込むため、乾きにくく、ベタツキなどの不快感を生ずるものであった。また、これらの課題を解決するため、紡績糸にポリエステル繊維などの短繊維を混紡することなどの手法が用いられている。しかしながら、ポリエステル繊維からなる紡績糸、または、天然繊維や再生繊維とポリエステル繊維との混紡による紡績糸を用いた織編物、特に編物においては、繰り返し着用による摩耗や洗濯により、ピリングが発生し易いという課題があった。
このような抗ピリング性の課題について、合成繊維短繊維を含み実質的に無撚であり、長さ1mm以上の毛羽数が10cm当たり60個以下の紡績糸を用いた編地が提案されている(特許文献1参照。)。しかしながら、この提案では、用いられる合成繊維短繊維として高温高圧のみ染色が可能なポリエステル繊維が主であるため、抗ピリング性は得られても、獣毛繊維と混紡した際、さらに風合いが硬粗となるという課題や、ポリアミド繊維等の常圧可染性の合成繊維フィラメントとの交編ができても、高温高圧の染色による布帛強度の低下や、風合い硬化ならびに繰り返し着用時の抗ピリング性に満足できるものではなかった。
また、常圧可染性のポリエステル繊維を混用することにより、獣毛繊維であるウールの熱劣化を抑え、本来の風合いを得る方法が提案されている(特許文献2参照。)。しかしながら、この提案では、常圧で分散染料に可染性を付与するためポリエステルにポリエチレングリコールを多量に共重合しているために、糸等の成型品とした場合は分子構造が安定せず、例えば繊維化したものについては、乾熱収縮率や遅延収縮率などが大きく、商品価値が劣るという課題があった。さらには、常圧可染性のポリエステルフィラメントとウール紡績糸との交織品や交編品を主とした提案であるため、ウール紡績糸の毛羽がポリエステルフィラメントに絡むことにより、繰り返し着用後に品位が低下することなどの課題があった。
一方、染色性、延伸性と強度が改良された常圧可染性のポリエステル繊維として、テレフタル酸とC2〜C6のアルキレングリコールとの混合物に、2−メチル−1,3−プロパンジオールを1〜15モル%加えて重縮合反応を行ったポリエステル共重合物とそれからなる繊維が提案されている(特許文献3参照。)。しかしながら、この提案は、ポリエチレングリコールを合わせ用いるような方法ではなく、2−メチル−1,3−プロパンジオールを12モル%程度共重合させなければ、100℃未満の温度で常圧染色した際に十分な染色性を得ることができないことが推測される。また、2−メチル−1,3−プロパンジオールを12モル%共重合すると、繊維構造の安定性に欠けるなどの課題があるため、染色温度の低下と繊維構造の安定化を両立させることは困難であったと推測される。
すなわち、上記の背景技術においては、100℃未満の温度での常圧染色における分散染料の染色性と、繊維化した際の構造安定性を両立させた常圧で分散染料に可染性を有するポリエステル繊維と吸湿性繊維からなる紡績糸を用いた抗ピリング性に優れた編物、および、特に秋冬用途に求められる風合いや自然な外観特徴の他、暖かさを兼ね備えた抗ピリング性編物、およびそれらを用いた衣服は実質的に得られていない。
そこで本発明の目的は、繊維化した際の構造安定性、および、100℃未満の温度での分散染料染色性を両立させた、常圧で分散染料に可染性を有する共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維からなる紡績糸を用い、風合いや自然な外観特徴の他、繰り返し着用後のピリング性に優れた抗ピリング性編物、およびそれらを用いた特にジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料(アンダー、ミドラー)に最適な衣服を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するために、次の手段を採用する。
本発明の抗ピリング性編物は、共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維Aまたは/および吸湿性繊維Bからなり、かつ、下記要件(1)〜(3)を満たす紡績糸を用いてなる編物であって、繰り返し洗濯10回後のピリング性が3.5級以上の抗ピリング性編物である。
(1)前記共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分における側鎖を有する炭素鎖数3のジオール成分の含有割合が5〜10モル%であり、かつ、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%であること。
(2)前記吸湿性繊維Aが獣毛繊維であり、前記吸湿性繊維Bがセルロース系繊維であること。
(3)前記紡績糸が芯鞘構造を有し、鞘成分の短繊維束が芯成分の短繊維束の周りにほぼ一定の間隔で巻き付いており、実質的に無撚りの紡績糸であること。
(1)前記共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分における側鎖を有する炭素鎖数3のジオール成分の含有割合が5〜10モル%であり、かつ、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%であること。
(2)前記吸湿性繊維Aが獣毛繊維であり、前記吸湿性繊維Bがセルロース系繊維であること。
(3)前記紡績糸が芯鞘構造を有し、鞘成分の短繊維束が芯成分の短繊維束の周りにほぼ一定の間隔で巻き付いており、実質的に無撚りの紡績糸であること。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、前記の共重合ポリエステルの側鎖を有する炭素鎖数が3ジオール成分は、2−メチル−1,3−プロパンジオールである。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、前記の共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維Aまたは/および吸湿性繊維Bの混綿割合は、90〜70:10〜30質量%である。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、前記の紡績糸の糸長10m当たりにおける長さ1mm以上の毛羽数は30個以上250個未満であり、長さ5mm以上の毛羽数は5個未満である。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、前記の紡績糸の太さは毛番手1/80〜1/52の番手範囲である。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、抗ピリング性編物は、紡績糸が、シングルニットまたはダブルニット丸編機によって、常圧可染性の合成繊維フィラメントと交編されてなるものである。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、抗ピリング性編物は、リバーシブル組織によって交編されてなるものである。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、抗ピリング性編物は、紡績糸が、天竺組織またはスムース組織によって弾性繊維とシングルニット丸編機で交編されてなるものである。
本発明の抗ピリング性編物の好ましい態様によれば、抗ピリング性編物は、紡績糸が、原着ポリエステル繊維フィラメントとダブルニット丸編機で交編されてなるものである。
本発明によれば、前記の抗ピリング性編物を用いて衣服を縫製することができ、特に、ジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料(アンダー、ミドラー)からなる群から選ばれる抗ピリング性の衣服とすることができる。
本発明によれば、繊維化した際の構造安定性、および、100℃未満の温度での分散染料による可染性を両立させた、常圧での分散染料可染性を有する共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維からなる紡績糸を用い、風合いや自然な外観特徴の他、繰り返し着用後のピリング性に優れた抗ピリング性編物、および、その抗ピリング性編物を用いた、特にジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料(アンダー、ミドラー)に最適な衣服が得られる。
次に、本発明の抗ピリング性編物について、更に詳細に説明する。
本発明の抗ピリング性編物は、共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維Aまたは/および吸湿性繊維Bからなり、かつ、下記要件(1)〜(3)を満たす紡績糸を用いてなる編物であって、繰り返し洗濯10回後のピリング性が3.5級以上の抗ピリング性編物である。
(1)前記共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分における側鎖を有する炭素鎖数3のジオール成分の含有割合が5〜10モル%であり、かつ、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%であること。
(2)前記吸湿性繊維Aが獣毛繊維であり、吸湿性繊維Bがセルロース系繊維であること。
(3)前記紡績糸が芯鞘構造を有し、鞘成分の短繊維束が芯成分の短繊維束の周りにほぼ一定の間隔で巻き付いており、実質的に無撚りの紡績糸であること。
(1)前記共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分における側鎖を有する炭素鎖数3のジオール成分の含有割合が5〜10モル%であり、かつ、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%であること。
(2)前記吸湿性繊維Aが獣毛繊維であり、吸湿性繊維Bがセルロース系繊維であること。
(3)前記紡績糸が芯鞘構造を有し、鞘成分の短繊維束が芯成分の短繊維束の周りにほぼ一定の間隔で巻き付いており、実質的に無撚りの紡績糸であること。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる共重合ポリエステルからなる短繊維を構成する共重合ポリエステルの主成分は、ジカルボン酸またはそのエステル誘導体、および、ジオールまたはそのエステル誘導体を、エステル化反応またはエステル交換反応させた後に得られる共重合ポリエステルである。当該共重合ポリエステルは、側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分を、全ジオール成分中5〜10モル%含み、かつ全共重合ポリエステル中、ポリエチレングリコールを2〜4質量%含むことが、繊維化した際の構造安定性および常圧における分散染料への染色性を両立させるために必要である。
より好ましい態様は、側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分を7〜9モル%含み、かつ、ポリエチレングリコールを2.5〜3.5質量%含むことである。
側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分、もしくはポリエチレングリコールのどちらか一方の成分が上記の範囲外になると、100℃未満の温度での分散染料の染色性と繊維構造安定性とを両立することができなくなる。
本発明で用いられる共重合ポリエステルに含まれるポリエチレングリコールは、ポリエステル中において共重合されると、常圧における分散染料への染色性に優れた特性を持つ一方で、共重合された後もゴム弾性を有するため繊維化した際に分子鎖の構造が不安定となる特性を持つが、側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分を共重合することにより、その側鎖部分がポリエチレングリコールのゴム弾性を適度に抑制することができるようになり、繊維化した際の構造が安定し、ポリエチレングリコールの持つ易染色性の特徴をさらに優れたものにする。すなわち、ポリエチレングリコールと側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分とを両方共重合させることにより、これまで成し得なかった繊維化した際の構造安定性と、常圧における分散染料への染色性を両立させることができるのである。
本発明で用いられる側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分において、側鎖としては、炭素数1〜6のアルキル基やフェニル基等のアリール基が好ましく用いられる。また、側鎖をプロパンジオールの2位の位置に有することが好ましい態様である。具体的には、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−フェニル−1,3−プロパンジオール、および2−メチル−1,3−プロパンジオールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。中でも、側鎖部分の立体障害が大きすぎると染色性繊維構造安定性への効果が小さくなるため、側鎖の部分がメチル基を有する2−メチル−1,3−プロパンジオールもしくは2−メチル−1,3−プロパンジオールのエチレンオキサイド付加物が好ましく用いられる。これらメチル基を有する炭素鎖数が3のジオール成分を用いることにより、ポリエチレングリコールとの相乗効果をより発揮しやすくなる。
ポリエチレングリコールの数平均分子量は、数平均分子量400〜4000のものが好ましく使用される。数平均分子量が小さすぎると粘度が少なくなるため作業性の点から400以上であることが好ましく、乾熱収縮を抑えるという点で4000以下のものが好ましく用いられる。更に好ましくは、分子量が小さいほど繊維構造を安定化できることから、ポリエチレングリコールの数平均分子量は600〜2000である。
本発明の抗ピリング性編物を構成する共重合ポリエステルからなる短繊維は、環状ダイマーの含有量が0.35質量%以下であることが好ましい。環状ダイマー量の含有量が少ないと、繊維化した際の構造安定性が更に優れるため、好ましくは0.30質量%以下である。
環状ダイマーとしては、下記一般(1)式
環状ダイマーとしては、下記一般(1)式
(ここで、R1とR2は、炭素数1〜6のアルキル基またはアリール基を表す。)。
で示される化合物である。
例えば、側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分が2−メチル−1,3−プロパンジオールである場合は、環状ダイマーは下記(2)式
で示される化合物である。
例えば、側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分が2−メチル−1,3−プロパンジオールである場合は、環状ダイマーは下記(2)式
で示される化合物である。
本発明で用いられる共重合ポリエステルからなる短繊維を構成する共重合ポリエステルは、そのポリマー粘度(o−クロロフェノール、25℃)が0.6〜0.8であることが好ましく、安定的に紡糸を行うことができるという観点で、0.65〜0.75であることがより好ましい態様である。
本発明で用いられる共重合ポリエステルからなる短繊維を構成する共重合ポリエステルは、そのポリマー粘度(o−クロロフェノール、25℃)が0.6〜0.8であることが好ましく、安定的に紡糸を行うことができるという観点で、0.65〜0.75であることがより好ましい態様である。
また、共重合ポリエステルは、そのb値(色差計で測定したハンター値)が8.0以下であることが好ましく、さらに好ましくは3.0〜7.0以下である。b値が低ければ、共重合ポリエステル自体の色調(着色)が小さくなる。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる共重合ポリエステルからなる短繊維を構成する共重合ポリエステルは、ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を重縮合触媒の存在下で重縮合してポリエステルを製造する方法において、ポリエステルを構成する全ジオール成分に対し、側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分が5〜10モル%となるよう添加し、ポリエステルに対するポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%となるように添加する。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる共重合ポリエステルからなる短繊維を構成する共重合ポリエステルは、ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体と、ジオールまたはそのエステル形成性誘導体を重縮合触媒の存在下で重縮合してポリエステルを製造する方法において、ポリエステルを構成する全ジオール成分に対し、側鎖を有する炭素鎖数が3のジオール成分が5〜10モル%となるよう添加し、ポリエステルに対するポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%となるように添加する。
その他、本発明で用いられる共重合ポリエステルにおいては、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の添加剤を含有させることができる。例えば、リン酸やリン酸トリメチルなどの耐熱剤、酸化チタンやカーボンブラック等の含量のほか、抗酸化剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤および紫外線吸収剤等を添加含有させることができる。
本発明においては、上記の共重合ポリエステルを重合して製造し、繊維を製造する。繊維の断面形状としては、丸断面、中空断面、三葉断面等の多様断面、偏平断面、およびその他の異形断面についても自由に選択することが可能であり、用途に応じて適宜選択することができる。
本発明の抗ピリング性編物において用いられる上記の共重合ポリエステルからなる短繊維は、常圧において分散染料に可染性であり、乾熱収縮率などの構造安定性に優れ、酸化窒素堅牢度等の色調安定性に優れている。例えば、黒系の分散染料(Dianix Black S−Rの5%owf)を用いて95℃の温度で染色を行った場合、L値が16.5未満となり、130℃の温度で染色したポリエチレンテレフタレートからなる繊維と同等の染色性を示す。
本発明においては、上記の共重合ポリエステルを重合して製造し、繊維を製造する。繊維の断面形状としては、丸断面、中空断面、三葉断面等の多様断面、偏平断面、およびその他の異形断面についても自由に選択することが可能であり、用途に応じて適宜選択することができる。
本発明の抗ピリング性編物において用いられる上記の共重合ポリエステルからなる短繊維は、常圧において分散染料に可染性であり、乾熱収縮率などの構造安定性に優れ、酸化窒素堅牢度等の色調安定性に優れている。例えば、黒系の分散染料(Dianix Black S−Rの5%owf)を用いて95℃の温度で染色を行った場合、L値が16.5未満となり、130℃の温度で染色したポリエチレンテレフタレートからなる繊維と同等の染色性を示す。
通常ポリエステル繊維の染色は、高圧状態で水の沸点を100度以上にすることによって、120から130度の温度で染色を実施する必要があるが、本発明の共重合ポリエステルからなる短繊維は、常圧状態の沸点である100度未満で染色が可能となる。また、好ましい常圧状態の染色温度は100〜85度であり、より好ましくは90〜95度である。
繊維の構造安定性を示す指標である乾熱収縮率(未延伸糸の160℃の温度における熱処理前後の繊維長変化率)も好ましくは10%未満であり、また、遅延収縮率(未延伸糸の200時間経過前後の繊維長変化率)も好ましくは1.5%〜0.5%の範囲であり、高温高圧下で染色されるポリエチレンテレフタレートからなる繊維と同等程度の特性であるため汎用性にも優れている。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる上記の共重合ポリエステルからなる短繊維は、経時での色調変化が小さくなる。ポリエチレングリコールを共重合したポリエステルは、一般的にポリエチレングリコールが原因の耐熱性低下を抑制するため、ヒンダードフェノール系抗酸化剤を添加することが知られている。しかしながら、ヒンダードフェノール系抗酸化剤は空気中の酸化窒素と反応するため構造が変化し、この構造が変化したものは黄色を呈することがある。そのため、共重合ポリエステルは黄味を帯び(黄変)、商品価値を損なう可能性がある。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる上記の共重合ポリエステルからなる短繊維は、経時での色調変化が小さくなる。ポリエチレングリコールを共重合したポリエステルは、一般的にポリエチレングリコールが原因の耐熱性低下を抑制するため、ヒンダードフェノール系抗酸化剤を添加することが知られている。しかしながら、ヒンダードフェノール系抗酸化剤は空気中の酸化窒素と反応するため構造が変化し、この構造が変化したものは黄色を呈することがある。そのため、共重合ポリエステルは黄味を帯び(黄変)、商品価値を損なう可能性がある。
しかしながら、本発明の抗ピリング性編物に用いられる共重合ポリエステルからなる短繊維は、ポリエチレングリコール量をミニマム化し、ヒンダードフェノール系抗酸化剤をミニマム化することができるため、黄変が見られない共重合ポリエステルからなる短繊維を製造することができる。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる吸湿性繊維Aは獣毛繊維から選択され、または吸湿性繊維Bはセルロース系繊維から選択される。獣毛繊維としては、羊毛、カシミヤ、モヘヤ、アンゴラおよびキャメル等が挙げられ、より好ましくは、比較的単価も安く汎用性の高い羊毛が好ましく用いられる。また、セルロース系繊維としては、綿、アセテート、レーヨン、キュプラおよび熱可塑性セルロース繊維が挙げられる。より好ましくは、比較的単価も安く汎用性の綿とレーヨンが好ましく用いられる。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる上記の共重合ポリエステルからなる短繊維と上記の吸湿発性繊維からなる紡績糸は、実質的に無撚りであることが重要である。具体的には、上記の共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿発熱性を有する繊維を用い、空気精紡機を用いて紡績糸とすることにより、無撚りの紡績糸とすることができる。
実質的に無撚りである紡績糸とは、一般的なリング精紡機によって得られる実撚り糸のような撚りトルクによる短繊維束間の拘束がなく、紡績糸の比較的内側に存在する芯成分の短繊維束が撚トルクのない状態で、比較的外側に存在する鞘成分の短繊維端を巻き込んだ糸構造を意味する。編物とした際の毛羽も少なく、抗ピル性に優れる。
このような紡績糸の製造に用いられる空気精紡機は、紡速を変化させることで糸形態を変化させることができ、紡出条件として紡速が遅くなるほど紡績糸の芯成分の比率が増し、糸結束力が強くなり糸強力が安定するが、織編物等の布帛にした際の粗硬感が強くなる。また、糸結束力が増すことで短繊維束間の空隙が少なくなり、張り、や腰が強くなる。逆に、紡速が早い場合、短繊維束間の空隙は増し風合いもソフトとなるが、糸強力が低下し毛羽が増加する傾向にあるため、紡速は250m/分〜400m/分であることが好ましい態様である。
実質的に無撚りである紡績糸とは、一般的なリング精紡機によって得られる実撚り糸のような撚りトルクによる短繊維束間の拘束がなく、紡績糸の比較的内側に存在する芯成分の短繊維束が撚トルクのない状態で、比較的外側に存在する鞘成分の短繊維端を巻き込んだ糸構造を意味する。編物とした際の毛羽も少なく、抗ピル性に優れる。
このような紡績糸の製造に用いられる空気精紡機は、紡速を変化させることで糸形態を変化させることができ、紡出条件として紡速が遅くなるほど紡績糸の芯成分の比率が増し、糸結束力が強くなり糸強力が安定するが、織編物等の布帛にした際の粗硬感が強くなる。また、糸結束力が増すことで短繊維束間の空隙が少なくなり、張り、や腰が強くなる。逆に、紡速が早い場合、短繊維束間の空隙は増し風合いもソフトとなるが、糸強力が低下し毛羽が増加する傾向にあるため、紡速は250m/分〜400m/分であることが好ましい態様である。
本発明においては、実質的に無撚りの紡績糸表面に存在する毛羽の内、約50%程度(±25%)はループ状となり、毛羽端が紡績糸内部に入り込むことから肌へのチクチク感が軽減される。
紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は、30個以上250個未満であることが好ましく、長さ5mm以上の毛羽数は5個未満であることが好ましい。さらには、糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は、30個以上200個未満であることがより好ましく、長さ5mm以上の毛羽数は3個未満であることがより好ましい態様である。
紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は、30個以上250個未満であることが好ましく、長さ5mm以上の毛羽数は5個未満であることが好ましい。さらには、糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は、30個以上200個未満であることがより好ましく、長さ5mm以上の毛羽数は3個未満であることがより好ましい態様である。
ここでいう紡績糸の糸長10m当たりの毛羽数と、長さ5mm以上の毛羽数の測定方法については、後述する実施例の中で説明する。
糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数が250個よりも多い場合と、長さ5mm以上の毛羽数が5個よりも多い場合は、生地表面の毛羽密度が高くなり、その結果毛羽がお互いに絡みやすくなり、抗ピル性を悪化させる場合がある。
また、共重合ポリエステルからなる短繊維の単繊維繊度は、0.5〜4.0デシテックスの範囲であることが好ましい。単繊維繊度が0.5デシテックス未満では、前紡工程を含めた紡績工程通過性が悪化する場合があり、また、単繊維繊度が4.0デシテックスより大きくなると、肌触り感が劣る傾向となる上、紡績糸自体の構成繊維本数が少なくなり、紡績糸としての強度が低下する傾向がある。単繊維繊度は、さらには0.6〜3.0デシテックスの範囲にあることがより好ましく、さらに好ましくは1.0〜2.0デシテックスである。
糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数が250個よりも多い場合と、長さ5mm以上の毛羽数が5個よりも多い場合は、生地表面の毛羽密度が高くなり、その結果毛羽がお互いに絡みやすくなり、抗ピル性を悪化させる場合がある。
また、共重合ポリエステルからなる短繊維の単繊維繊度は、0.5〜4.0デシテックスの範囲であることが好ましい。単繊維繊度が0.5デシテックス未満では、前紡工程を含めた紡績工程通過性が悪化する場合があり、また、単繊維繊度が4.0デシテックスより大きくなると、肌触り感が劣る傾向となる上、紡績糸自体の構成繊維本数が少なくなり、紡績糸としての強度が低下する傾向がある。単繊維繊度は、さらには0.6〜3.0デシテックスの範囲にあることがより好ましく、さらに好ましくは1.0〜2.0デシテックスである。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる紡績糸の共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維の混綿割合は、90〜70:10〜30質量%であることが好ましい。より好ましくは、共重合ポリエステルからなる短繊維が90〜80質量%で、吸湿性繊維が10〜20質量%の割合である。吸湿性繊維の混綿割合が30%質量を超えると、編物としての暖かさである吸湿発熱性は得られやすいが、編物にした際、自然な外観特徴である杢感が強くなりすぎる傾向がある。また、獣毛繊維を用いた場合、風合いが硬粗になり好ましくない他、チクチク感が強く着用快適性を阻害することがある。また、吸湿性繊維の混綿割合が10%質量未満になると、編物にした際、吸湿発熱性が得られ難い他、自然な外観特徴である杢感が弱く商品価値が劣ることがある。
本発明の抗ピリング性編物で用いられる紡績糸の太さは、毛番手1/80〜1/52の番手範囲であることが好ましい。毛番手が1/52を超えると、編物にした際に生地目付、厚みが大きく、本発明のジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料(アンダー、ミドラー)の衣類に適さない編物となることがある。また、毛番手が1/80未満では、紡績糸自体の構成繊維本数が少なくなり、紡績糸としての強度が低下する他、編物としての布帛強度維持が難しくなる。
本発明の抗ピリング性編物は、上記の共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維からなる紡績糸を少なくとも用いた編物であり、本発明の抗ピリング性編物は、JIS L0217 103法で規定される繰り返し洗濯10回後のピリング性が3.5級以上の編物である。より好ましくは、繰り返し洗濯30回後のピリング性が3.5級以上である。また、本発明の抗ピリング性編物の吸湿発熱性は、高ければ良好であり2℃以上であることが好ましい。
更には、本発明の抗ピリング性編物は、シングルニットまたはダブルニット丸編機によって、本発明で用いられる紡績糸を、常圧状態で同時に染色温度が可能な常圧可染性の合成繊維フィラメントと交編させてなる編物であることが、強度低下や風合い低下など抑制できる点から好ましい態様である。
常圧可染の合成繊維フィラメントとしては、ポリアミド繊維フィラメント、カチオン可染ポリアミド繊維フィラメント、およびカチオン可染ポリエステル繊維フィラメント等が挙げられる。染色特性が異なるポリアミド繊維フィラメントやカチオン可染ポリエステル繊維などと、100℃未満の温度の常圧で染色が可能となることから、編物強度の低下や風合い硬化という課題はなく、繰り返し洗濯後でも良好な抗ピリング性を維持することができる。また、異色染め等による意匠性も付与することができる。
また、ポリアミド繊維を構成するポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン56およびナイロン610などが挙げられる。カチオン可染ポリアミド繊維フィラメントとしては、塩基性染料と結合するスルホ末端基(−SO3)が導入されたポリアミド繊維が挙げられ、特に、ナイロン6またはナイロン66からなるポリアミド繊維が好ましく用いられる。また、カチオン可染ポリエステル繊維としては、金属スルホネート基を含有するイソフタル酸成分とアジピン酸成分を含有した常圧カチオン可染性ポリエステルなどからなるポリエステル繊維が挙げられる。
本発明の抗ピリング性編物は、本発明で用いられる紡績糸を、常圧可染性の合成繊維フィラメントとリバーシブル組織によって交編された編物であることが更に好ましい態様である。リバーシブル組織で交編することにより、フィラメント繊維側の編地表面への毛羽露出が極めて少なく、良好な品位と抗ピリング性の他、生地表裏の異色染め等による意匠性も付与することができる。
また、本発明の抗ピリング性編物は、本発明で用いられる紡績糸を、天竺組織、またはスムース組織によって弾性繊維とシングルニット丸編機で交編された編物であることが好ましい態様である。
天竺組織またはスムース組織によって、本発明で用いられる紡績糸を弾性繊維と交編することにより、優れたストレッチ性が付与され、肌着やスポーツ・アウトドア衣料のアンダー用途に最適な編物を得ることができる。繰り返し洗濯による抗ピリング性や吸湿発熱性による暖かさの他、100度未満の温度の常圧染色による弾性繊維の劣化が少ないことから、繰り返し着用時のヘタリを防止することができる。
本発明で用いられる弾性繊維としては、ポリウレタン弾性繊維、ポリエーテル・エステル弾性繊維、ポリアミド弾性繊維、ポリオレフィン弾性繊維、もしくは、天然ゴム、合成ゴム、半合成ゴムからなる糸状のいわゆるゴム糸、合成繊維にゴムをデッピングしたり、コーティングした特殊繊維などを使用することができる。一般的に広く利用されているポリウレタン弾性繊維が好ましく用いられる。
また、本発明の抗ピリング性編物は、本発明で用いられる紡績糸を、原着ポリエステル繊維フィラメントとダブルニット丸編機で交編された編物であることが好ましい態様である。原着ポリエステル繊維であれば、染色することによる温度制限がなく、常圧状態で共重合ポリエステル繊維やウールを染色できるので、風合い低下や強度低下を抑制できる他、原着(先染糸)の色差等による意匠性も付与することができる。原着ポリエステル繊維フィラメントとしては、チーズ染色等による先染糸や、カーボンブラックを含有した黒原着ポリエステルフィラメント糸が挙げられる。中でも、本発明で用いられる紡績糸を黒原着ポリエステルフィラメント糸と交編することにより、適度なハリコシ感が得られ、吸湿発熱性の他、赤外線吸収による蓄熱効果も付与でき、秋冬素材のジャケットやコート用途に最適な編物が得られる。
本発明の抗ピリング編物の製造に当たっては、上記の共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿発熱性を有する繊維からなる紡績糸を、少なくとも用いて編成された生機に、編物の通常工程である精練、リラックス、乾燥および乾熱セットを行った後、100度未満の温度での常圧における染色、乾燥および仕上げにより、一般に適用される方法が適用される。適時、起毛加工等を実施することもできる。また、交編される他の繊維によっては、縮絨加工や酵素減量など一般に適用される方法を適用することもできる。さらに必要に応じて、本発明の目的を達成する範囲内で、吸水、柔軟、撥水、防汚、抗菌および制電などの仕上げ樹脂加工や浴中加工などを施すこともできる。
このようにして得られた本発明の抗ピリング性編物は、例えば、ジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料(アンダー、ミドラー)からなる群から選ばれる衣類の衣服等として好適に用いることができる。
このようにして得られた本発明の抗ピリング性編物は、例えば、ジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料(アンダー、ミドラー)からなる群から選ばれる衣類の衣服等として好適に用いることができる。
次に、本発明の抗ピリング性編物について実施例により、さらに詳細に説明する。上述の説明中および実施例に示す各特性値は、下記の方法により測定したものである。
・ 破裂強度:
破裂強度は、JIS L 1096(2010)A−1法(ミューレン形法)によって、5枚測定して、その平均値とした。数値が大きいほど、高強度で好ましいものである。
破裂強度は、JIS L 1096(2010)A−1法(ミューレン形法)によって、5枚測定して、その平均値とした。数値が大きいほど、高強度で好ましいものである。
(2)ピリング性:
ピリング性は、JIS L 1076(2006)A法(5時間)によって、タテ・ヨコ各2枚で測定し、4枚の平均値とした。1〜5の値で評価し、数値が大きいほど、抗ピリング性は好ましい。
ピリング性は、JIS L 1076(2006)A法(5時間)によって、タテ・ヨコ各2枚で測定し、4枚の平均値とした。1〜5の値で評価し、数値が大きいほど、抗ピリング性は好ましい。
(3)繰り返し洗濯:
繰り返し洗濯は、JIS L 0217(2010)103法/吊干しによって実施した。
繰り返し洗濯は、JIS L 0217(2010)103法/吊干しによって実施した。
(4)吸湿発熱性(℃):
一般財団法人 カケンテストセンター吸湿発熱B法(改良法)によって、2点測定して、その2点の上昇温度の平均値を吸湿発熱性とした。
一般財団法人 カケンテストセンター吸湿発熱B法(改良法)によって、2点測定して、その2点の上昇温度の平均値を吸湿発熱性とした。
(5)毛羽測定試験:
編み立て前の紡績糸を用いて、シキボウ(株)製「F−INDEX TESTER」により、糸長10m当たりの1mm以上の毛羽数および5mm以上の毛羽数を測定した。毛羽数は、編物を分解して得られた紡績糸を用いて、測定することができる。
(6)風合い5人の風合い判定者で次の官能判定し、○を合格とした。
○:風合いが良好
△:風合いがやや硬粗で不十分
×:風合いが硬粗く不良。
編み立て前の紡績糸を用いて、シキボウ(株)製「F−INDEX TESTER」により、糸長10m当たりの1mm以上の毛羽数および5mm以上の毛羽数を測定した。毛羽数は、編物を分解して得られた紡績糸を用いて、測定することができる。
(6)風合い5人の風合い判定者で次の官能判定し、○を合格とした。
○:風合いが良好
△:風合いがやや硬粗で不十分
×:風合いが硬粗く不良。
(6)外観品位:
外観品位は、5人の風合い判定者で次の官能判定し、○を合格とした。
○:適度な杢感で良好、又は表面毛羽が少なく良好。
△:杢感がやや強く不十分、又は表面毛羽がやや多く品位が不十分。
×:杢感が強く、又は弱く不良、又は表面毛羽が多く品位不良。
外観品位は、5人の風合い判定者で次の官能判定し、○を合格とした。
○:適度な杢感で良好、又は表面毛羽が少なく良好。
△:杢感がやや強く不十分、又は表面毛羽がやや多く品位が不十分。
×:杢感が強く、又は弱く不良、又は表面毛羽が多く品位不良。
(実施例1)
反応槽に、エチレングリコールとテレフタル酸ジメチルのモル比率が2.0となるように、エチレングリコールとテレフタル酸ジメチルを添加し、さらに2−メチル−1,3−プロパンジオールを、全ジオール成分中8.0モル%となるように添加した。ポリエステルに対するポリエチレングリコール(分子量1000)の含有量は3.0質量%とした。その後、反応槽の温度を140℃から235℃まで昇温させながら、メタノールを留去させエステル交換反応を行い、低重合体を得た。次いで、重縮合反応槽内部の減圧を開始し、重縮合反応を実施した。その後、重縮合反応槽内部にあるポリマーを吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリエステルのペレットを得た。
反応槽に、エチレングリコールとテレフタル酸ジメチルのモル比率が2.0となるように、エチレングリコールとテレフタル酸ジメチルを添加し、さらに2−メチル−1,3−プロパンジオールを、全ジオール成分中8.0モル%となるように添加した。ポリエステルに対するポリエチレングリコール(分子量1000)の含有量は3.0質量%とした。その後、反応槽の温度を140℃から235℃まで昇温させながら、メタノールを留去させエステル交換反応を行い、低重合体を得た。次いで、重縮合反応槽内部の減圧を開始し、重縮合反応を実施した。その後、重縮合反応槽内部にあるポリマーを吐出して冷却後、直ちにカッティングしてポリエステルのペレットを得た。
得られたポリエステルペレットを乾燥後、紡糸して未延伸糸を得た。その後、延伸を行い、短繊維の紡績に必要な捲縮と原綿油剤の付与および切断を行って、共重合ポリエステルからなる短繊維を得た。
上記により得られた短繊維からなる原綿(1.45dtex×51mm)75質量%と、ウール(64S×51mm)25質量%をカードミックスで混綿し、前紡工程を通過させることにより、太さが3.5g/mのスライバーを作成した。このスライバーをローラー方式のドラフト機構を有する空気精紡機に仕掛け、ドラフト率を180倍、紡速を300m/分に設定して、毛番手1/64の無撚紡績糸を得た。用いた空気精紡機の糸形成部は中空のエアーノズルを有し、エアーノズル内の空気流により短繊維が結束し、無撚の紡績糸を形成する機構であった。
このようにして得られた無撚紡績糸が表面になり、84デシテックス、72フィラメントの常圧でカチオン可染性のPET加工糸が裏面になるように用いて、シングルニット28Gの丸編機を用いてリバーシブルの天竺組織の編物を得た。
次いで、編物の通常工程である精練、リラックスおよび乾熱セットを行った後、分散染料とカチオン染料を用いて、95℃の温度で染色した後、乾燥と仕上げセットで仕上げた。また、仕上げ加工の際は、市販のポリエステル系樹脂の吸水加工剤をパディングで付与した。
このようにして得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は65個であり、5mm以上の毛羽数は0個であった。得られた編地は、風合いが良好であり、裏面の常圧カチオン可染PET加工糸側への毛羽も少なく、また表側の毛羽が少なく、品位も良好であった。抗ピリング性も初期4.0級であり、繰り返し洗濯10回後は4級で良好であった。その他評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表1に示す。
(実施例2)
実施例1で得られた毛番手1/64の無撚紡績糸を表面になるように用い、裏面に78デシテックス、48フィラメントのナイロン6フィラメント加工糸を用いて、ダブルニット22Gの丸編機を用いて、リバーシブル組織の編物を得た。次いで、編物の通常工程である精練、リラックスおよび乾熱セットを行った後、酸性染料と分散染料を用いて、95℃の温度で染色し乾燥した後、毛番手1/64の無撚紡績糸側に起毛加工を施し、乾熱セットをして仕上げた。得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は87個であり、5mm以上の毛羽数は0.6個であり、ナイロン6フィラメント加工糸と交編していることもあり、風合いが非常に良好であった。また、起毛しているにも関わらず、ナイロン6フィラメント加工糸への毛羽も少なく品位が良好であり、抗ピリング性は初期4.5級であり、繰り返し洗濯10回後は4級と良好であった。その他評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表1に示す。
(実施例2)
実施例1で得られた毛番手1/64の無撚紡績糸を表面になるように用い、裏面に78デシテックス、48フィラメントのナイロン6フィラメント加工糸を用いて、ダブルニット22Gの丸編機を用いて、リバーシブル組織の編物を得た。次いで、編物の通常工程である精練、リラックスおよび乾熱セットを行った後、酸性染料と分散染料を用いて、95℃の温度で染色し乾燥した後、毛番手1/64の無撚紡績糸側に起毛加工を施し、乾熱セットをして仕上げた。得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は87個であり、5mm以上の毛羽数は0.6個であり、ナイロン6フィラメント加工糸と交編していることもあり、風合いが非常に良好であった。また、起毛しているにも関わらず、ナイロン6フィラメント加工糸への毛羽も少なく品位が良好であり、抗ピリング性は初期4.5級であり、繰り返し洗濯10回後は4級と良好であった。その他評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表1に示す。
(実施例3)
実施例1で得られた共重合ポリエステル短繊維からなる原綿(1.45dtex×51mm)と、ウール(64S×51mm)の混綿割合を85:15質量%に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、カードも同様にして毛番手1/64の無撚紡績糸を得た。次いで、得られた無撚紡績糸と22T−ポリウレタン弾性繊維を用いて、シングルニット28Gの丸編機を用いて天竺組織の編物を得た。
実施例1で得られた共重合ポリエステル短繊維からなる原綿(1.45dtex×51mm)と、ウール(64S×51mm)の混綿割合を85:15質量%に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、カードも同様にして毛番手1/64の無撚紡績糸を得た。次いで、得られた無撚紡績糸と22T−ポリウレタン弾性繊維を用いて、シングルニット28Gの丸編機を用いて天竺組織の編物を得た。
その後、編物の通常工程である精練、リラックスおよび被乾熱セットを行った後、分散染料を用いて95℃の温度で染色し乾燥した後、仕上げセットで仕上げた。また、仕上げ加工の際は、市販のポリエステル系樹脂の吸水加工剤をパディングで付与した。
得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は36個であり、5mm以上の毛羽数は0.3個であった。弾性繊維と交編していることにより、良好なストレッチ性もあり風合いも良好であった。編物の表面の毛羽が少なく品位が良好であり、抗ピリング性は初期4級で、繰り返し洗濯10回後は4級と良好であった。その他、評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表1に示す。
(実施例4)
実施例3で得られた毛番手1/64の無撚紡績糸と、167デシテックス、36フィラメントの黒原着PETフィラメント加工糸を用いて、ダブルニット22Gの丸編機にてモックロディ組織の編物を得た。次いで、編物の通常工程である精練、リラックスおよび乾熱セットを行った後、分散染料のみを用いて、95℃の温度で染色し乾燥した後、仕上げセットで仕上げた。また、仕上げ加工の際は、市販のC6タイプのフッ素撥水剤をパディングで付与した。得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は47個であり、5mm以上の毛羽数は0.8個であった。得られた編地は、ハリコシ感のあり風合いが良好であった。また、ウール白残しによる杢感品位も良好であり、抗ピリング性は初期4級で、繰り返し洗濯10回後は3.5級と良好であった。その他、評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表1に示す。
実施例3で得られた毛番手1/64の無撚紡績糸と、167デシテックス、36フィラメントの黒原着PETフィラメント加工糸を用いて、ダブルニット22Gの丸編機にてモックロディ組織の編物を得た。次いで、編物の通常工程である精練、リラックスおよび乾熱セットを行った後、分散染料のみを用いて、95℃の温度で染色し乾燥した後、仕上げセットで仕上げた。また、仕上げ加工の際は、市販のC6タイプのフッ素撥水剤をパディングで付与した。得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は47個であり、5mm以上の毛羽数は0.8個であった。得られた編地は、ハリコシ感のあり風合いが良好であった。また、ウール白残しによる杢感品位も良好であり、抗ピリング性は初期4級で、繰り返し洗濯10回後は3.5級と良好であった。その他、評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表1に示す。
(比較例1)
共重合ポリエステルからなる短繊維(1.45dtex×51mm)75質量%とウール(64S×51mm)を25質量%とを用い、これらをカードミックスで混綿し、前紡工程を通過させることにより、太さを3.5g/mのスライバーを作成し、太さが0.6g/mの粗糸を作成し、これをリング精紡機に仕掛け、ドラフト率を32倍に設定し撚係数を3.4に設定して、毛番手1/64の撚の入ったリング紡績糸を得た。このようにして得られたリング紡績糸を用いて、実施例2と同様の編地を作成し、次いで実施例2と同様の加工を実施した。得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は900個であり、5mm以上の毛羽数は20.5個であった。風合いは良好であったが、表側の毛羽品位が著しく多く、また、抗ピリング性は初期1.5級であり、繰り返し洗濯10回後は1.5級と不良であった。その他評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表2に示す。
共重合ポリエステルからなる短繊維(1.45dtex×51mm)75質量%とウール(64S×51mm)を25質量%とを用い、これらをカードミックスで混綿し、前紡工程を通過させることにより、太さを3.5g/mのスライバーを作成し、太さが0.6g/mの粗糸を作成し、これをリング精紡機に仕掛け、ドラフト率を32倍に設定し撚係数を3.4に設定して、毛番手1/64の撚の入ったリング紡績糸を得た。このようにして得られたリング紡績糸を用いて、実施例2と同様の編地を作成し、次いで実施例2と同様の加工を実施した。得られた編地における無撚紡績糸の糸長10m当たりの長さ1mm以上の毛羽数は900個であり、5mm以上の毛羽数は20.5個であった。風合いは良好であったが、表側の毛羽品位が著しく多く、また、抗ピリング性は初期1.5級であり、繰り返し洗濯10回後は1.5級と不良であった。その他評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表2に示す。
(比較例2)
実施例1で得られた共重合ポリエステルからなる短繊維(1.45dtex×51mm)50質量%と、ウール(64S×51mm)50質量%とを、カードミックスで混綿し、前紡工程を通過させることにより、太さが3.5g/mのスライバーを作成した。このスライバーをローラー方式のドラフト機構を有する空気精紡機に仕掛け、ドラフト率を174倍、紡速を300m/分に設定して毛番手1/52の無撚紡績糸を得た。用いられた空気精紡機の糸形成部は中空のエアーノズルを有し、エアーノズル内の空気流により短繊維が結束し、無撚の紡績糸を形成する機構となっていた。次いで、実施例1と同様の編物を得て、加工を施した。得られた編地の風合いはやや硬粗で不十分であり、杢感が強く外観品位は不良であった。また、抗ピリング性は初期3級であり、繰り返し洗濯10回後は3級と満足できるものではなかった。その他評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表2に示す。
実施例1で得られた共重合ポリエステルからなる短繊維(1.45dtex×51mm)50質量%と、ウール(64S×51mm)50質量%とを、カードミックスで混綿し、前紡工程を通過させることにより、太さが3.5g/mのスライバーを作成した。このスライバーをローラー方式のドラフト機構を有する空気精紡機に仕掛け、ドラフト率を174倍、紡速を300m/分に設定して毛番手1/52の無撚紡績糸を得た。用いられた空気精紡機の糸形成部は中空のエアーノズルを有し、エアーノズル内の空気流により短繊維が結束し、無撚の紡績糸を形成する機構となっていた。次いで、実施例1と同様の編物を得て、加工を施した。得られた編地の風合いはやや硬粗で不十分であり、杢感が強く外観品位は不良であった。また、抗ピリング性は初期3級であり、繰り返し洗濯10回後は3級と満足できるものではなかった。その他評価した破裂強度および吸湿発熱性の得られた編物の評価結果を、表2に示す。
Claims (11)
- 共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維Aまたは/および吸湿性繊維Bからなり、かつ、下記要件(1)〜(3)を満たす紡績糸を用いてなる編物であって、繰り返し洗濯10回後のピリング性が3.5級以上であることを特徴とする抗ピリング性編物。
(1)前記共重合ポリエステルを構成する全ジオール成分における側鎖を有する炭素鎖数3のジオール成分の含有割合が5〜10モル%であり、かつ、ポリエチレングリコールの含有量が2〜4質量%であること。
(2)前記吸湿性繊維Aが獣毛繊維であり、前記吸湿性繊維Bがセルロース系繊維であること。
(3)前記紡績糸が芯鞘構造を有し、鞘成分の短繊維束が芯成分の短繊維束の周りにほぼ一定の間隔で巻き付いており、実質的に無撚りの紡績糸であること。 - 前記共重合ポリエステルの側鎖を有する炭素鎖数3のジオール成分が、2−メチル−1,3−プロパンジオールであることを特徴とする請求項1記載の抗ピリング性編物。
- 共重合ポリエステルからなる短繊維と吸湿性繊維Aまたは/および吸湿性繊維Bの混綿割合が90〜70:10〜30質量%であることを特徴とする請求項1または2記載の抗ピリング性編物。
- 紡績糸の糸長10m当たりにおける長さ1mm以上の毛羽数が30個以上250個未満であり、長さ5mm以上の毛羽数が5個未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の抗ピリング性編物。
- 紡績糸の太さが、毛番手1/80〜1/52の番手範囲であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の抗ピリング性編物。
- 紡績糸が、シングルニットまたはダブルニット丸編機によって、常圧可染性合成繊維フィラメントと交編されてなる請求項1から5のいずれかに記載の抗ピリング性編物。
- リバーシブル組織によって交編されてなる請求項6記載の抗ピリング性編物。
- 紡績糸が、天竺組織またはスムース組織によって弾性繊維とシングルニット丸編機で交編されてなる請求項1から5のいずれかに記載の抗ピリング性編物。
- 紡績糸が、原着ポリエステル繊維フィラメントとダブルニット丸編機で交編されてなる請求項1から5のいずれかに記載の抗ピリング性編物。
- 請求項6から9のいずれかに記載の抗ピリング性編物を用いてなる衣服。
- ジャケット、コート、シャツ、肌着およびスポーツ・アウトドア衣料からなる群から選ばれてなる請求項10記載の衣服。
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