JP2015201466A - 電磁シールド部材及び電磁シールド部材製造方法 - Google Patents

電磁シールド部材及び電磁シールド部材製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】曲げ変形可能な電磁シールド部材において、水等の液体及び飛び石等の外部からの異物が電磁シールド部材の内部に浸入する可能性を低減することを目的とする。
【解決手段】電磁シールド部材1は、金属の筒体を成す。電磁シールド部材1は、径の異なる大環状部21と小環状部22とが長手方向において交互に連なった蛇腹構造を有し曲げ変形を可能にする蛇腹部2を備える。大環状部21は、長手方向において幅を有する蛇腹部2における最大径の部分を含み、小環状部22は、長手方向において幅を有する蛇腹部2における最小径の部分を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁ノイズを遮蔽する電磁シールド部材及びその製造方法に関する。
車両に搭載されるワイヤーハーネスにおいて、シールド電線が曲がった経路に配線される場合がある。この場合、電磁シールド部材は、曲げ変形可能な部材であることが好ましい。
例えば、曲げ変形可能な電磁シールド部材として、特許文献1に示される電磁シールド部材が考えられる。特許文献1に示される電磁シールド部材は、薄い金属板が筒状に形成された部材であり、切れ目が形成された切れ目形成部を有する。切れ目は、電磁シールド部材の周方向において並列に並んで複数形成されている。
特許文献1に示される電磁シールド部材は、切れ目形成部が変形することにより曲がった形状を有することが可能である。
特開2013−162728号公報
しかしながら、特許文献1に示される電磁シールド部材は、防水性能が要求される箇所にシールド電線が配線される場合に適さない。切れ目形成部に形成された複数の切れ目から水等の液体が電磁シールド部材の内部に浸入しやすいためである。
また、特許文献1に示される電磁シールド部材においては、飛び石等の外部からの異物も電磁シールド部材の内部に浸入しやすい。
本発明は、曲げ変形可能な電磁シールド部材において、水等の液体及び飛び石等の外部からの異物が電磁シールド部材の内部に浸入する可能性を低減することを目的とする。
第1態様に係る電磁シールド部材は、金属の筒体を成し、径の異なる大環状部と小環状部とが長手方向において交互に連なった蛇腹構造を有し曲げ変形を可能にする蛇腹部を備え、前記大環状部は、前記長手方向において幅を有する前記蛇腹部における最大径の部分を含み、前記小環状部は、前記長手方向において幅を有する前記蛇腹部における最小径の部分を含む。
第2態様に係る電磁シールド部材は、第1態様に係る電磁シールド部材の一態様である。第2態様に係る電磁シールド部材においては、前記電磁シールド部材が、筒状に曲げられた板状の金属部材である。
第3態様に係る電磁シールド部材は、第1態様又は第2態様に係る電磁シールド部材の一態様である。第3態様に係る電磁シールド部材においては、前記電磁シールド部材の外周面側において凸状を成し前記長手方向の一端側から他端側へ向かう方向に沿う複数の折り目が、前記蛇腹部の周方向において間隔を空けて並んで形成されている。
第4態様に係る電磁シールド部材は、第3態様に係る電磁シールド部材の一態様である。第4態様に係る電磁シールド部材においては、前記電磁シールド部材の内周面側において凹状を成す凹み部が、前記蛇腹部の前記小環状部の前記折り目の部分に形成されている。
第5態様に係る電磁シールド部材製造方法は、横断して形成された帯状の加工対象領域を有する金属板部材が曲げられることによって筒状に形成され、径の異なる大環状部と小環状部とが長手方向において交互に連なった蛇腹部を備える電磁シールド部材を製造する電磁シールド部材製造方法であって、前記蛇腹部の周方向における一部の外周面側の形状に対応した造形面と、前記造形面に対向し前記蛇腹部の周方向における一部の内周面側の形状に対応した押さえ面と、が形成された金型を用い、前記造形面と前記押さえ面との間に前記金属板部材が存在した状態で前記加工対象領域が横断する第一方向に沿って複数回プレス加工することにより、前記金属板部材の加工対象領域を、前記大環状部及び前記小環状部の形状に応じた凹凸状に成形する第一工程と、前記金属板部材を筒状に曲げる第二工程と、を含む。
第6態様に係る電磁シールド部材製造方法は、第5態様に係る電磁シールド部材製造方法の一態様である。第6態様に係る電磁シールド部材においては、前記第一工程における前記プレス加工が、前記金属板部材の前記加工対象領域に対して、さらに、前記金属板部材の面に沿う方向であり、かつ、前記第一方向に交差する第二方向に沿って複数回行われることによって、前記金属部材の前記加工対象領域が凹凸状に成形される。
上記の各態様において、電磁シールド部材は、蛇腹部が変形することによって曲げ可能である。従って、水等の液体及び飛び石等の外部からの異物が電磁シールド部材の内部に浸入する可能性を低減することが可能となる。
また、第1態様において、大環状部は、長手方向において幅を有する最大径の部分を含む。また、小環状部は、長手方向において幅を有する最小径の部分を含む。この場合、蛇腹部の変形時に、小環状部をはさんで隣り合う大環状部同士が接触しやすくなる。これにより、電磁シールド部材が所望の形状以上に曲がってしまうことを抑制できる。
また、上記の第2態様においては、電磁シールド部材が、筒状に曲げられた板状の金属部材である。この場合、シールド対象の電線を囲むように板状の金属部材を筒状に曲げることにより、シールド対象の電線に対して後付けすることができる。
また、上記の第3態様において、電磁シールド部材の外周面側において凸状を成し長手方向の一端側から他端側へ向かう方向に沿う複数の折り目が、蛇腹部の周方向において間隔を空けて並んで形成されている。この場合、電磁シールド部材を筒状に曲げる作業をより簡易に行うことが可能となる。
また、上記の第4態様において、電磁シールド部材の内周面側において凹状を成す凹部が、蛇腹部の小環状部の折り目の部分に形成されている。この場合、電磁シールド部材を筒状に曲げる作業をより簡易に行うことが可能となる。
また、上記の第5態様において、電磁シールド部材の蛇腹部の周方向における一部の外周面側の形状に対応した造形面と、造形面に対向し電磁シールド部材の蛇腹部の周方向における一部の内周面側の形状に対応した押さえ面と、が形成された金型を用いて、第一工程及び第二工程が行われる。第一工程において、造形面と押さえ面との間に金属板部材が存在した状態で加工対象領域が横断する第一方向に沿って複数回プレス加工することにより、金属板部材の加工対象領域が凹凸状に成形される。また、第二工程において、金属板部材が筒状に曲げられる。この場合、金属板部材が筒状に曲げられることによって得られる電磁シールド部材を、簡易に作ることができる。
また、上記の第6態様において、第一工程におけるプレス加工が、金属板部材の加工対象領域に対して、さらに、金属板部材の面に沿う方向であり、かつ、第一方向に交差する第二方向に沿って複数回行われることによって、金属部材の加工対象領域が凹凸状に成形される。この場合、1回のプレス加工において、金属板部材全体にかかる応力を低減することができる。
第1実施形態に係る電磁シールド部材1の側方斜視図である。 電磁シールド部材1の縦断面図である。 曲げ変形時の電磁シールド部材1の蛇腹部の一部拡大断面図である。 第1実施形態に係る電磁シールド部材製造方法に用いられる金型5の斜視図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pを示した平面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pを示した正面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pを示した正面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pの断面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pを示した平面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pを示した正面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pを示した正面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5及び金属板部材1Pを示した平面図である。 第1施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金属板部材1Pの斜視図である。 第2実施形態に係る電磁シールド部材1Aの側方斜視図である。 第2施形態に係る電磁シールド部材製造方法の一部の工程を示す図であり、金型5A及び金属板部材1Pを示した正面図である。 第3実施形態に係る電磁シールド部材1Bの蛇腹部を内周面側から見た概略斜視図である。 電磁シールド部材1Bの一部断面図である。 第1応用例に係る蛇腹部の一部拡大平面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<第1実施形態>
図1〜3を参照しつつ、第1実施形態に係る電磁シールド部材1について説明する。図1は、電磁シールド部材の側方斜視図である。図2は、電磁シールド部材1の縦断面図である。
電磁シールド部材1は、筒状の金属部材である。電磁シールド部材1を構成する金属としては、例えば、アルミニウムなどの軽量で柔らかい金属が採用される。
電磁シールド部材1は、径の異なる大環状部21と小環状部22とが長手方向において交互に連なった蛇腹構造を有する蛇腹部2を備える。なお、筒状の電磁シールド部材1(筒体)の長手方向は、筒状の電磁シールド部材1の軸心方向でもあり、また、電磁シールド部材1の周方向に直交する方向でもある。
また、本実施形態では、電磁シールド部材1は、さらに蛇腹部2に電磁シールド部材1の長手方向において隣接する非蛇腹部3も備えている。また、本実施形態では、さらに電磁シールド部材1に、電磁シールド部材1の長手方向の一端側から他端側へ向かう方向に沿う一筋のスリット4も形成されている。
<電磁シールド部材:蛇腹部>
電磁シールド部材1において、蛇腹部2における大環状部21は、蛇腹部2における小環状部22よりも、電磁シールド部材1の外径及び内径が大きい部分である。
また、電磁シールド部材1において、蛇腹部2における小環状部22は、蛇腹部2における大環状部21よりも、電磁シールド部材1の外径及び内径が小さい部分である。
大環状部21は、電磁シールド部材1の長手方向において幅を有する蛇腹部2における最大径の部分を含む。また、小環状部22は、電磁シールド部材1の長手方向において幅を有する蛇腹部2における最小径の部分を含む。即ち、本実施形態では、蛇腹部2は、電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、略矩形波状(角丸矩形波状)を有する。
本実施形態においては、小環状部22を蛇腹部2における最小径の部分と定義する。また、大環状部21を蛇腹部2における最小径以外の部分と定義する。即ち、本実施形態において、小環状部22は、電磁シールド部材1の蛇腹部2における内周面側に凹んだ部分である。電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、小環状部22の外周面は、平坦である。
本実施形態において、大環状部21は、電磁シールド部材1の外周面側へ突き出して形成された凸状の部分が、電磁シールド部材1の蛇腹部2の周方向において延在している部分である。なお、電磁シールド部材1の内周面において、大環状部21は、開口が電磁シールド部材1の内周面側を向いた溝を成す。
以下、便宜上、大環状部21における最大径の部分、即ち、大環状部21における最も電磁シールド部材1の外周面側へ張り出した部分を、最外周部211と称する。また、大環状部21における最外周部211以外の部分を、立ち上がり部212と称する。
本実施形態において、最外周部211は、長手方向に幅を有している。従って、電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、最外周部211の外周面は、平坦である。
また、本実施形態において、立ち上がり部212は、最外周部211及び小環状部22に連なる部分である。図2に示される例では、自然状態の電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面は、最外周部211の外周面及び小環状部22の外周面に対し垂直な面である。なお、本実施形態において、自然状態の電磁シールド部材1とは、直線状の形状の電磁シールド部材1を意味する。即ち、自然状態の電磁シールド部材1は、曲がった形状を有していない状態の電磁シールド部材1と称することもできる。
図2に示される例は、電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面と最外周部211の外周面とが成す角度が、90度である場合の事例である。また、図2に示される例では、電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面と小環状部22の外周面とが成す角度も90度である。
なお、自然状態の電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面と最外周部211の外周面又は小環状部22の外周面とが成す角度が、90度以外の場合も考えられる。詳細については、後述する。
電磁シールド部材1においては、蛇腹部2が変形することにより、曲がった形状を有することが可能となる。電磁シールド部材1の曲げ変形の詳細については、後述する。
<電磁シールド部材:非蛇腹部>
本実施形態において、非蛇腹部3は、蛇腹部2に電磁シールド部材1の長手方向において隣接して形成された筒状の部分である。非蛇腹部3は、例えば、電磁シールド部材1における同径の部分が、電磁シールド部材1の長手方向において連続して繋がった部分である。
図1に示される例において、非蛇腹部3の外周面及び内周面の輪郭は、円形状である。例えば、非蛇腹部3が、真円状、楕円状又は長円形状(角丸長方形状)等である場合が考えられる。また、非蛇腹部3が、多角形状である場合も考えられる。
非蛇腹部3は、蛇腹部2と異なり、電磁シールド部材1が曲がった形状を有する場合でも、変形しない部分である。図2に示されるように、非蛇腹部3には、例えば、シールドシェル部材6における筒状のシールド接続部61が接続される。シールドシェル部材6は、シールド対象となる電線9の接続相手である電装機器を収容する筐体に接続される金属部材である。図2において、シールドシェル部材6は、仮想線(二点鎖線)で描かれている。
図2に示される例においては、電磁シールド部材1の非蛇腹部3の内周面にシールド接続部61が接した状態で、かしめリング又はかしめバンド等のかしめ部材8が、電磁シールド部材1の非蛇腹部3の外周面側からかしめられる。これにより、電磁シールド部材1とシールドシェル部材6との導通を図ることができる。
<電磁シールド部材:スリット>
本実施形態において、一筋のスリット4は、電磁シールド部材1の全長に亘って形成されている。即ち、図1,2に示される例において、一筋のスリット4は、電磁シールド部材1の蛇腹部2と非蛇腹部3とに形成されている。
スリット4は、電磁シールド部材1におけるスリット4をはさんで対向する一対の縁部を、縁部同士が対向した状態で、離隔させることを可能にする分離線である。
<電磁シールド部材(曲げ変形時)>
次に、図3を参照しつつ、曲げ変形時の電磁シールド部材1について説明する。図3は、曲がった形状を有する電磁シールド部材1、即ち、曲げ変形時の電磁シールド部材1の蛇腹部2の拡大断面図である。なお、図3は、曲げ方向の内側の蛇腹部2の拡大断面図である。
電磁シールド部材1においては、曲げ方向の内側で、小環状部22を介して隣り合う大環状部21の最外周部211同士の距離が小さくなるように蛇腹部2が変形する。なお、この場合、曲げ方向の外側では、小環状部22を介して隣り合う大環状部21の最外周部211同士の距離が大きくなるように蛇腹部2が変形している。
本実施形態において、電磁シールド部材1がある程度曲げられると、小環状部22を介して隣り合う大環状部21の最外周部211と立ち上がり部212との境界部分が、接触しあう。
小環状部22を介して隣り合う大環状部21の最外周部211と立ち上がり部212との境界部分が接触しあうことにより、電磁シールド部材1は、これ以上曲げることができなくなる。この場合、電磁シールド部材1が、所望の曲率以上に曲がってしまうことを抑制できる。即ち、電磁シールド部材1の曲げ経路規制を行うことができる。
なお、本実施形態では、自然状態の電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面と最外周部211の外周面又は小環状部22の外周面とが成す角度が90度の場合を説明した。しかしながら、この電磁シールド部材1に要求される曲げ経路規制によっては、自然状態の電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面と最外周部211の外周面とが成す角度及び立ち上がり部212の外側面と小環状部22の外周面とが成す角度が90度以外の場合も考えられる。即ち、自然状態の電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面と最外周部211の外周面とが成す角度及び立ち上がり部212の外側面と小環状部22の外周面とが成す角度を調節することにより、様々な電磁シールド部材1の曲げ経路規制の要求に応えることができる。
また、他にも、電磁シールド部材1の長手方向における最外周部211の幅と、電磁シールド部材1の長手方向における小環状部22の幅と、立ち上がり部212の高さ或いは電磁シールド部材1の長手方向における立ち上がり部212の幅と、の比率を調整することにより、電磁シールド部材1が所望の曲率以上に曲がってしまうことを抑制することも可能である。
<電磁シールド部材製造方法>
次に、図4〜13を参照しつつ、本実施形態に係る電磁シールド部材製造方法について説明する。本実施形態に係る電磁シールド部材製造方法は、金属板部材1Pが曲げられることによって筒状に形成され、径の異なる大環状部21と小環状部22とが長手方向において交互に連なる蛇腹部2を備える電磁シールド部材1を製造する方法である。本実施形態に係る電磁シールド部材製造方法においては、電磁シールド部材1における蛇腹部2の周方向における一部の外周面側の形状に対応した造形面52と、造形面52に対向し電磁シールド部材1における蛇腹部2の周方向における一部の内周面側の形状に対応した押さえ面51と、が形成された金型5が用いられる。
<電磁シールド部材製造方法:金型>
本実施形態において、金型5は、上金型510と下金型520とを含む。本実施形態は、上金型510に押さえ面51が形成され、下金型520に造形面52が形成された金型5を用いる場合の事例である。
上金型510と下金型520とは、上金型510における押さえ面51と下金型520における造形面52とが対向した状態で、それらが相互に接近すること及び離隔すること或いは、一方が他方に接近すること及び離隔することが可能に支持されている。本実施形態では、静止状態の下金型520に対し上金型510が接近すること及び離隔することが可能に支持されている。なお、静止状態の下金型520とは、上金型510が下金型520に対し近づけられている或いは遠ざけられているときに、下金型520が静止しているということを意味する。
本実施形態において、造形面52は、電磁シールド部材1の蛇腹部2の外周面の一部の輪郭に沿った凹状の湾曲面を成す。図4に示される例では、造形面52は、電磁シールド部材1の蛇腹部2の周方向における四分の一の範囲の外周面に沿う凹状の湾曲面を成している。
造形面52には、電磁シールド部材1における大環状部21の立ち上がり部212の高さに対応した深さの溝521が形成されている。なお、造形面52における溝521の最深部の表面は、電磁シールド部材1の蛇腹部2の大環状部21の最外周部211の周方向における一部の範囲の外周面に沿う凹状の湾曲面を成している。図4に示される例では、溝521が一方向に沿って3つ並んで形成されている。
また、本実施形態において、押さえ面51は、電磁シールド部材1の蛇腹部2の内周面の一部の輪郭に沿った凸状の湾曲面を成す。図4に示される例では、押さえ面51は、電磁シールド部材1の蛇腹部2の周方向における四分の一の範囲の内周面に沿う凸状の湾曲面を成している。
押さえ面51には、電磁シールド部材1における大環状部21の立ち上がり部212の高さに対応した高さの突起部511が形成されている。押さえ面51における突起部511の先端部分の表面は、電磁シールド部材1の蛇腹部2の大環状部21の最外周部211の周方向における一部の範囲の内周面に沿う凸状の湾曲面を成している。図4に示される例では、突起部511が一方向に沿って3つ並んで形成されている。
上金型510と下金型520とが最接近した状態において、押さえ面51に形成された突起部511は、造形面52の溝521に入れられる。このとき、突起部511と溝521との間には、隙間が形成される。
本実施形態において、この隙間は、突起部511(溝521)が並ぶ方向に沿う断面において、矩形波状の成形空間50を成す。即ち、この成形空間50は、蛇腹部2の電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面における形状に応じた空間である。
<電磁シールド部材製造方法:金属板部材>
図5に示されるように、金属板部材1Pは、筒状に曲げられることによって、電磁シールド部材1を構成する部材である。従って、金属板部材1Pを構成する金属としては、前述のとおり、アルミニウムなどの軽量で柔らかい金属が考えられる。
また、金属板部材1Pには、この金属板部材1Pを横断して形成された帯状の加工対象領域11Pが形成されている。本実施形態は、加工対象領域11Pは、金属板部材1Pの一か所に形成されている場合の事例である。しかしながら、加工対象領域11Pが、金属板部材1Pの複数箇所に形成されている場合も考えられる。
以下、金属板部材1Pにおいて、加工対象領域11Pが、横断する方向を第一方向Xと称する。なお、便宜上、図5,9,12において、加工対象領域11Pには、ハッチングが付されている。
<電磁シールド部材製造方法:第一工程及び第二工程>
電磁シールド部材製造方法は、第一工程及び第二工程を含む。電磁シールド部材製造方法における第一工程は、造形面52と押さえ面51との間に金属板部材1Pが存在した状態で、第一方向Xに沿って複数回プレス加工することにより、金属板部材1Pの加工対象領域11Pを、大環状部21及び小環状部22の形状に応じた凹凸状に成形する工程である。また、電磁シールド部材製造方法における第二工程は、金属板部材1Pを筒状に曲げる工程である。本実施形態は、第二工程の少なくとも一部が第一工程の途中で行われている場合の事例である。以下、各工程について説明する。
本実施形態では、第一工程において、図5,6に示されるように、加工対象領域11Pの一部が、上金型510の押さえ面51と下金型520の造形面52との間にセットされる。
その後、上金型510が下金型520に近づけられ、上金型510の押さえ面51と下金型520の造形面52との間にセットされた金属板部材1Pの加工対象領域11Pの一部にプレス加工が行われる。その様子を、図7,8に示している。なお、図8は、図7のII−II平面における断面図である。
金属板部材1Pの加工対象領域11Pにおけるプレス加工が行われた部分は、第一方向Xにおいて、造形面52及び押さえ面51に応じた湾曲した形状に成形される。即ち、金属板部材1Pを筒状に曲げる第二工程の一部が行われる。
また、金属板部材1Pの加工対象領域11Pにおけるプレス加工が行われた部分は、第一方向Xに沿う凸状の山部と第一方向Xに沿う凹状の谷部とが金属板部材1Pの面方向であり、且つ、第一方向Xに交差する第二方向Yにおいて交互に連なった凹凸状に成形される。図8に示されるように、金属板部材1Pの加工対象領域11Pにおけるプレス加工が行われた部分は、成形空間50の形状に応じた凹凸状に成形される。
次に、図9,10に示されるように、金型5が第一方向Xに沿って移動させられる。そして、加工対象領域11Pにおける既にプレス加工が行われた部分(以下、既成形部15)に第一方向Xにおいて隣接する部分(以下、成形対象部16)が、上金型510の押さえ面51と下金型520の造形面52との間にセットされる。なお、金属板部材1Pを移動させることにより、加工対象領域11Pにおける成形対象部16が、上金型510の押さえ面51と下金型520の造形面52との間にセットされる場合も考えられる。
その後、図11に示されるように、既成形部15に第一方向Xにおいて隣接する成形対象部16に対しても、プレス加工が行われる。これにより成形対象部16も、第一方向Xにおいて湾曲し、第一方向Xに沿う凸状の山部と第一方向Xに沿う凹状の谷部とが金属板部材1Pの第二方向Yにおいて交互に連なった凹凸状に成形される。上記に示したプレス加工は、その後、金属板部材1Pの第一方向Xに沿って一回若しくは複数回行われる。
また、本実施形態においては、第一工程における上記プレス加工が、さらに第二方向Yに沿って複数回行われる。
例えば、図12に示されるように、加工対象領域11Pの一部の領域の第一方向Xにおける一端から他端に亘る範囲にプレス加工が行われる。その後、第二方向Yに沿って金型5が移動させられる。この場合、加工対象領域11Pにおける第一方向Xの一端から他端に亘る範囲に既にプレス加工が行われた部分(既成形部15)に第二方向Yにおいて隣接する領域に対して、再び、上記に示した手順でプレス加工が行われる。
本実施形態において、第一工程を経た金属板部材1Pにおける加工対象領域11Pは、第一方向Xに沿う凸状の山部と第一方向Xに沿う凹状の谷部とが第二方向Yにおいて交互に連なる凹凸状に成形される。第一方向Xに沿う凸状の山部は、この金属板部材1Pが筒状に曲げられたときに、小環状部22を形成する。また、第一方向Xに沿う凹状の山部は、この金属板部材1Pが筒状に曲げられたときに、大環状部21を形成する。即ち、第一工程においては、金属板部材1Pの加工対象領域11Pが、大環状部21及び小環状部22の形状に応じた凹凸状に成形される。
また、本実施形態では、上記プレス加工が行われることにより、金属板部材1Pが筒状に曲げられる第二工程の一部が行われている。
図13に示されるように、第一工程の途中で第二工程の一部が行われることにより、板状の金属板部材1Pは、少し湾曲した形状に変形している。本実施形態においては、この少し湾曲した形状の金属板部材1Pに対して、残りの第二工程が行われる。
例えば、金属板部材1Pに対して、第一方向Xにおける一対の縁部12同士が近づく方向に力が加えられることにより、金属板部材1Pが筒状に形成される。これにより、電磁シールド部材1が得られる。また、本実施形態では、筒状の電磁シールド部材1において、一対の縁部12間の隙間が、スリット4を成す。
本実施形態においては、第二工程の一部が第一工程の途中で行われ、残りの第二工程が、第一工程の後に行われている。しかしながら、第二工程の一部が第一工程の途中で行われ、それ以外の第二工程が、第一工程の前に行われている場合又は第一工程の前及び後に行われている場合も考えられる。なお、第二工程の一部が第一工程の前に行われている場合、第一工程における最初のプレス加工は、既に湾曲した形状の金属板部材1Pに対して行われる。
<ワイヤーハーネス>
電磁シールド部材1は、その中空部19にシールド対象の電線9が通された状態で使用される。図1において、電線9は、仮想線(二点鎖線)で示されている。電線9は、例えば、銅又はアルミニウムなどを主成分とする導体と、その導体の周囲を覆う絶縁被覆と、を有する絶縁電線である。
なお、図1に示される例においては、3本の電線9の周囲を電磁シールド部材1が囲んでいる。しかしながら、電磁シールド部材1が1本の電線9を囲む場合、2本の電線9を囲む場合又は4本以上の電線9を囲む場合も考えられる。電線9およびその周囲を囲む電磁シールド部材1を含むワイヤーハーネスは、例えば、自動車等の車両に搭載される。
<効果>
本実施形態において、電磁シールド部材1は、蛇腹部2が変形することによって曲げ可能である。従って、水等の液体及び飛び石等の外部からの異物が電磁シールド部材1の内部に浸入する可能性を低減することが可能となる。
また、本実施形態において、大環状部21は、長手方向において幅を有する蛇腹部2における最大径の部分(最外周部211)を含む。また、小環状部22は、長手方向において幅を有する蛇腹部2における最小径の部分を含む。即ち、この電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、蛇腹部2は、略矩形波状(角丸矩形波状)を有する。この場合、蛇腹部2の変形時に、小環状部22をはさんで隣り合う大環状部21同士が接触しやすくなる。そのため、例えば、自然状態の電磁シールド部材1の長手方向に沿う断面において、立ち上がり部212の外側面と最外周部211の外周面とが成す角度及び立ち上がり部212の外側面と小環状部22の外周面とが成す角度を調節することにより、様々な電磁シールド部材1の曲げ経路規制の要求に応えることができる。また、電磁シールド部材1の長手方向における最外周部211の幅と、電磁シールド部材1の長手方向における小環状部22の幅と、立ち上がり部212の高さ或いは電磁シールド部材1の長手方向における立ち上がり部212の幅と、の比率を調整することにより、電磁シールド部材1が所望の曲率以上に曲がってしまうことを抑制することも可能である。
また、本実施形態において、電磁シールド部材1は、筒状に曲げられた板状の金属部材(金属板部材1P)である。この場合、シールド対象の電線9を囲むように金属板部材1Pを筒状に曲げることにより、シールド対象の電線9に対して電磁シールド部材1を後付けすることができる。
ところで、蛇腹構造を有する筒状の金属部材の成形方法として、例えば、真空成形が考えられる。しかしながら、筒状の金属部材の肉厚が薄い場合、真空成形で所望の蛇腹構造を有する金属部材を作ることが困難である。真空成形において、筒状の金属部材の肉厚が薄いと、所望の形状以上に変形してしまう、或いは破断してしまうといった不都合が生じやすいためである。
本実施形態においては、例えば、金型5のプレスの強さ等を変更する簡易な作業により、金属板部材1Pが変形し過ぎてしまうこと或いは破断してしまうことを防ぐことができる。従って、金属板部材1Pが薄い場合であっても、この金属板部材1Pに適した製造環境を上記のような簡易な作業で作ることができる。その結果、従来よりも容易に、蛇腹構造を有し、かつ、肉厚の薄い電磁シールド部材1を作ることができる。
また、本実施形態においては、第一工程の途中で第二工程の一部が行われる。即ち、金属板部材1Pに対して金型5用いたプレス加工が行われることにより、金属板部材1Pが少し湾曲した形状に曲げられる。そして、残りの第二工程がこの金属板部材1Pに対して行われる。この場合、金属板部材1Pが筒状に曲げられることによって得られる電磁シールド部材1を簡易に作ることが可能である。
また、本実施形態において、第一工程におけるプレス加工が、金属板部材1Pの加工対象領域11Pに対して、さらに、金属板部材1Pの面に沿う方向であり、かつ、第一方向Xに交差する第二方向Yに沿って複数回行われることによって、金属板部材1Pの加工対象領域11Pが凹凸状に成形される。この場合、1回のプレス加工において、金属板部材1P全体にかかる応力を低減することができる。
<第2実施形態>
次に、図14,15を参照しつつ、第2実施形態に係る電磁シールド部材1Aについて説明する。図14は、電磁シールド部材1Aの側方斜視図である。図15は、電磁シールド部材1Aの製造に用いられる金型5Aの概略断面図である。なお、図14,15において、図1〜13に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。
電磁シールド部材1Aにおいては、電磁シールド部材1Aの外周面側において凸状を成し電磁シールド部材1Aの長手方向の一端側から他端側へ向かう方向に沿う複数の折り目4Aが、電磁シールド部材1Aの蛇腹部2Aの周方向において間隔を空けて並んで形成されている。以下、電磁シールド部材1Aにおける電磁シールド部材1と異なる点について説明する。
電磁シールド部材1Aの蛇腹部2Aは、それぞれ径が異なる大環状部21A及び小環状部22Aが、電磁シールド部材1Aの長手方向において交互に連なった蛇腹構造を有する。そして、蛇腹部2Aにおける大環状部21A及び小環状部22Aには、複数の折り目4Aが、電磁シールド部材1Aの周方向において間隔を空けて並んで形成されている。
本実施形態は、大環状部21A及び小環状部22Aの両方に、複数の折り目4Aが形成されている場合の事例である。即ち、本実施形態では、蛇腹部2は、電磁シールド部材1Aの長手方向に直交する断面において、多角形状を有する。なお、本実施形態においては、さらに、電磁シールド部材1Aの非蛇腹部3にも複数の折り目4Aが形成されている。
なお、複数の折り目4Aが、蛇腹部2Aにおける大環状部21Aのみに形成されている場合又は小環状部22Aのみに形成されている場合も考えられる。また、電磁シールド部材1Aの周方向において大環状部21Aに形成された複数の折り目4Aの位置と小環状部22Aに形成された複数の折り目4Aの位置とがそれぞれ異なっている場合も考えられる。また、電磁シールド部材1Aの非蛇腹部3に複数の折り目4Aが形成されていない場合も考えられる。
図14に示される例は、電磁シールド部材1Aに11個の折り目4Aが形成されている場合の事例である。スリット4を形成する縁部12が連結された筒状の電磁シールド部材1Aにおける大環状部21A及び小環状部22Aは、電磁シールド部材1Aの長手方向に直交する断面において、十二角形状を有する。なお、電磁シールド部材1Aに1〜10個の折り目4Aが形成されている場合又は12個以上の折り目4Aが形成されている場合も考えられる。
図15は、電磁シールド部材1Aの製造に用いられる金型5Aの断面図である。金型5Aは、上金型510Aと下金型520Aとを含む。金型5Aの上金型510Aにおける押さえ面51Aは、金型5における押さえ面51と比較して、相互に角度を成して繋がった平らな面を複数含む点が異なる。また、金型5Aの下金型520Aにおける造形面52Aは、金型5における造形面52と比較して、相互に角度を成して繋がった平らな面を複数含む点が異なる。
上金型510Aにおける押さえ面51Aは、電磁シールド部材1Aの蛇腹部2Aの周方向における一部の内周面側の形状に対応した面である。本実施形態において、押さえ面51Aは、平坦面516Aとこの平坦面516Aに角度を成して繋がった2つの傾斜面515Aとを含む。なお、押さえ面51Aにおける突起部511Aの先端部分の表面も、角度を成して繋がった複数の平らな面を含む。図15に示される例では、押さえ面51Aは、電磁シールド部材1Aの蛇腹部2Aの周方向における四分の一の範囲の外周面に沿う凸状の面を成している。
下金型520Aにおける造形面52Aは、電磁シールド部材1Aの蛇腹部2Aの周方向における一部の外周面側の形状に対応した面である。本実施形態において、造形面52Aは、平坦面526Aとこの平坦面526Aに角度を成して繋がった2つの傾斜面525Aとを含む。なお、造形面52Aにおける溝521Aの最深部の表面も、角度を成して繋がった複数の平らな面を含む。図15に示される例では、造形面52Aは、電磁シールド部材1Aの蛇腹部2Aの周方向における四分の一の範囲の外周面に沿う凹状の面を成している。
本実施形態では、金属板部材1Pにおける造形面52Aにおける平坦面526Aと傾斜面525Aとの境界を成す部分と押え面51Aにおける平坦面516Aと傾斜面515Aとの境界を成す部分とでプレスされる部分が、この金属板部材1Pが筒状に曲げられて形成される電磁シールド部材1Aの折り目4Aを成す。
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施形態においては、金属板部材1Pを筒状に曲げて電磁シールド部材1Aを作る作業をより簡易に行うことができる。
<第3実施形態>
次に、図16,17を参照しつつ、第3実施形態に係る電磁シールド部材1Bについて説明する。本実施形態においては、電磁シールド部材1Bの内周面側において凹状を成す凹み部4Bが、さらに蛇腹部2Aの小環状部22Aの折り目4Aの部分に形成されている。以下、電磁シールド部材1Bにおける電磁シールド部材1Aと異なる点について説明する。
図16は、電磁シールド部材1Bの蛇腹部2Aの一部を拡大した斜視図である。図16では、便宜上、電磁シールド部材1Bの蛇腹部2Aの周方向における一部のみが描かれている。図17は、電磁シールド部材1Bの蛇腹部2Aにおける小環状部22Aの一部の断面図である。なお、図16,17において、図1〜15に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。
図16,17に示されるように、電磁シールド部材1Bの周方向において、凹み部4Bが、間隔を空けて並んで複数形成されている。また、蛇腹部2Aにおける複数の小環状部22Aの長手方向において、凹み部4Bは、断続的に複数形成されている。
また、本実施形態において、凹み部4Bは、電磁シールド部材1Bの長手方向に沿う凹みであり、一つの小環状部22Aの電磁シールド部材1Bの長手方向における全長に亘って形成されている。
電磁シールド部材1Bは、凹み部4Bが形成された部分で小環状部22Aの高さが変わることにより、蛇腹部2Aの小環状部22Aにおける凹み部4Bをはさんで対向する部分間の距離が小さくなる方向に変形しやすくなる。即ち、電磁シールド部材1Bにおいて、蛇腹部2Aの小環状部22Aにおける凹み部4Bが形成された部分が、内周面側に折れ曲がりやすくなる。
例えば、この凹み部4Bを形成する工程は、第一工程の途中で行われること又は第一工程の後で行われることが考えられる。本実施形態においては、金属板部材1Pを筒状に曲げて電磁シールド部材1Bを作る作業をより容易に行うことが可能となる。
<第1応用例>
次に、図18を参照しつつ、電磁シールド部材1A,1Bに適用可能な第1応用例に係る蛇腹部2Cについて説明する。本応用例においては、蛇腹部2Cの小環状部22Aにおける複数の折り目4A間の部分が、内周面側に凹んでいる。以下、本応用例における第2実施形態及び第2実施形態の第1応用例と異なる点について説明する。
図18は、本応用例に係る蛇腹部2Cの一部を拡大した斜視図である。図18では、小環状部22A及び大環状部21Aの一部のみが描かれている。なお、図18において、図1〜17に示される構成要素と同じ構成要素は、同じ参照符号が付されている。
本応用例において、小環状部22Aは、折り目4A間の部分である蛇腹部2Cにおける最小径の部分(以下、最内周部221Cと称する)と最内周部221Cに電磁シールド部材1A,1Bの長手方向において隣接し大環状部21Aに繋がる第一傾斜部222Cと最内周部221Cに電磁シールド部材1A,1Bの周方向において隣接し折り目4Aに繋がる第二傾斜部223Cとを含む。
最内周部221Cと第一傾斜部222Cとは、角度を成して繋がっている。また、最内周部221Cと第二傾斜部223Cとは、角度を成して繋がっている。
本応用例において、小環状部22Aは、電磁シールド部材1A,1Bの内周面側において、断面が台形状の凸状の突起部が、電磁シールド部材1A,1Bの周方向において間隔を空けて複数形成されている部分であるとも言える。
本応用例においても、第1実施形態、第2実施形態及び第2実施形態の第1応用例と同様の効果を得ることができる。また、小環状部22Aの折り目4A間の部分が凹んでいるため、本応用例においては、さらに、電磁シールド部材1A,1Bの剛性を向上させることができる。また、曲げ変形時に電磁シールド部材1A,1Bが扁平状に変形してしまうこともより防止できる。
<その他の応用例>
金型5における突起部511及び溝521が、3つ以外の場合も考えられる。
なお、本発明に係る電磁シールド部材及び電磁シールド部材製造方法は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態、各実施形態の応用例及びその他の応用例を自由に組み合わせること、或いは各実施形態、各実施形態の応用例及びその他の応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1 電磁シールド部材
11P 加工対象領域
12 縁部
15 既成形部
16 成形対象部
19 中空部
1A 電磁シールド部材
1B 電磁シールド部材
1P 金属板部材
2 蛇腹部
21 大環状部
211 最外周部
212 立ち上がり部
21A 大環状部
22 小環状部
221C 最内周部
222C 第一傾斜部
223C 第二傾斜部
22A 小環状部
2A 蛇腹部
2C 蛇腹部
3 非蛇腹部
4 スリット
4A 折り目
4B 凹み部
5 金型
50 成形空間
51 押さえ面
510 上金型
510A 上金型
511 突起部
511A 突起部
515A 傾斜面
516A 平坦面
51A 押さえ面
52 造形面
520 下金型
520A 下金型
521 溝
521A 溝
525A 傾斜面
526A 平坦面
52A 造形面
5A 金型
6 シールドシェル部材
61 シールド接続部
8 かしめ部材
9 電線
X 第一方向
Y 第二方向

Claims (6)

  1. 金属の筒体を成し、
    径の異なる大環状部と小環状部とが長手方向において交互に連なった蛇腹構造を有し曲げ変形を可能にする蛇腹部を備え、
    前記大環状部は、前記長手方向において幅を有する前記蛇腹部における最大径の部分を含み、前記小環状部は、前記長手方向において幅を有する前記蛇腹部における最小径の部分を含む、電磁シールド部材。
  2. 請求項1に記載の電磁シールド部材であって、
    前記電磁シールド部材が、筒状に曲げられた板状の金属部材である、電磁シールド部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電磁シールド部材であって、
    前記電磁シールド部材の外周面側において凸状を成し前記長手方向の一端側から他端側へ向かう方向に沿う複数の折り目が、前記蛇腹部の周方向において間隔を空けて並んで形成されている、電磁シールド部材。
  4. 請求項3に記載の電磁シールド部材であって、
    前記電磁シールド部材の内周面側において凹状を成す凹み部が、前記蛇腹部の前記小環状部の前記折り目の部分に形成されている、電磁シールド部材。
  5. 横断して形成された帯状の加工対象領域を有する金属板部材が曲げられることによって筒状に形成され、径の異なる大環状部と小環状部とが長手方向において交互に連なった蛇腹部を備える電磁シールド部材を製造する電磁シールド部材製造方法であって、
    前記蛇腹部の周方向における一部の外周面側の形状に対応した造形面と、前記造形面に対向し前記蛇腹部の周方向における一部の内周面側の形状に対応した押さえ面と、が形成された金型を用い、
    前記造形面と前記押さえ面との間に前記金属板部材が存在した状態で前記加工対象領域が横断する第一方向に沿って複数回プレス加工することにより、前記金属板部材の加工対象領域を、前記大環状部及び前記小環状部の形状に応じた凹凸状に成形する第一工程と、
    前記金属板部材を筒状に曲げる第二工程と、を含む電磁シールド部材製造方法。
  6. 請求項5に記載の電磁シールド部材製造方法であって、
    前記第一工程における前記プレス加工が、前記金属板部材の前記加工対象領域に対して、さらに、前記金属板部材の面に沿う方向であり、かつ、前記第一方向に交差する第二方向に沿って複数回行われることによって、前記金属板部材の前記加工対象領域が凹凸状に成形される、電磁シールド部材製造方法。
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