JP6440985B2 - シート部材、筒状部材、ワイヤハーネス、及び、凹凸形成装置 - Google Patents

シート部材、筒状部材、ワイヤハーネス、及び、凹凸形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、丸められることによって屈曲性を有する筒状部材を構成可能なシート部材、該シート部材によって構成された筒状部材、該筒状部材を備えたワイヤハーネス、及び、シート部材の基材に凹凸を形成する凹凸形成装置に関する。
に関する。
一般に、ワイヤハーネスの湾曲部には、電線の外周を覆って保護するとともに屈曲可能な円筒状の外装材が設けられる。このような外装材としてシート部材を丸めて筒状にしたものを用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された外装材用のシート部材は、帯状に形成され、凹部と凸部とが交互に並設されるとともに、この並設方向と直交する方向に延在する薄肉のヒンジ部が形成されることにより、ヒンジ部を屈曲させて丸めることができるように構成されている。このようにシート部材を丸めることによって形成された筒状部材は、軸方向に沿って交互に並設された凹部と凸部とを有する。
特開2003−259528号公報
しかしながら、特許文献1に記載された外装材用のシート部材では、ヒンジ部を形成するために、平坦な部材に凹凸を形成する加工に加え、肉厚を変更する加工も施さなければならず、製造コストが上昇してしまうという不都合があった。
本発明の目的は、高い屈曲性を有する筒状部材を構成可能であるとともに低コストで製造可能なシート部材、該シート部材によって構成された筒状部材、該筒状部材を備えたワイヤハーネス、及び、シート部材の基材に凹凸を形成する凹凸形成装置を提供することにある。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、帯状に形成されるとともに、幅方向に丸められることによって長手方向を軸方向とする筒状部材を構成可能なシート部材であって、前記筒状部材の外周面となる一面に、前記幅方向の両端部に一対の頂点を有する四角又は六角格子状の複数の枠部と、該枠部に囲まれた凹部と、を有し、前記一面とは反対側の他面から見た際に、隣り合う前記凹部の周縁が前記枠部を挟んで互いに離隔して配置され、前記凹部が、前記一対の頂点を通る幅方向断面において、前記一対の頂点のそれぞれから当該凹部の前記幅方向の中央部に向かうにしたがって前記他面側に向かって傾斜した一対の傾斜部と、該一対の傾斜部の間において前記幅方向に延在する底部と、を有することを特徴とするシート部材である。
請求項に記載された発明は、帯状に形成されるとともに、幅方向に丸められることによって長手方向を軸方向とする筒状部材を構成可能なシート部材であって、前記筒状部材の外周面となる一面に、前記幅方向の両端部に一対の頂点を有する四角又は六角格子状の複数の枠部と、該枠部に囲まれた凹部と、を有し、前記一面とは反対側の他面から見た際に、隣り合う前記凹部の周縁が前記枠部を挟んで互いに離隔して配置され、前記枠部と前記凹部との間に形成された屈曲部が、薄肉に形成されていることを特徴とするシート部材である。
請求項に記載された発明は、シート部材を丸めることによって形成された筒状部材であって、前記シート部材が、請求項1又は2に記載されたシート部材で構成されていることを特徴とする筒状部材である。
請求項に記載された発明は、電線が筒状部材に挿通されて構成されたワイヤハーネスであって、前記筒状部材が、請求項に記載された筒状部材で構成されていることを特徴とするワイヤハーネスである。
請求項に記載された発明は、シート部材の基材に凹凸を形成する凹凸形成装置であって、前記基材の一面に当接する第1型と、他面に当接する第2型と、を備えてこれらの間に該基材を挟み込むように構成され、前記第2型が、前記第1型との対向方向と直交する一方向の両端部に一対の頂点を有する四角又は六角格子状の複数の枠形成凸型部と、該枠形成凸型部に囲まれた凹型部と、を有し、前記第1型が、前記凹型部のそれぞれに入り込む位置に設けられる複数の凸型部を有し、前記枠形成凸型部を構成する各辺部が、前記基材を挟み込んだ際に前記他面に当接するように当該辺部に沿って延在する枠形成面を有していることを特徴とする凹凸形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、シート部材を他面から見た際に隣り合う凹部の周縁が枠部を挟んで互いに離隔して配置されている、即ち、凹部と枠部との境界と、当該枠部を共有した隣り合う凹部と当該枠部との境界と、が離隔していることから、凹部と枠部との境界近傍においてシート部材が2箇所で屈曲する。従って、シート部材の変形箇所を2箇所に分散することにより、シート部材をその弾性に逆らって変形させる際に、1箇所において変形させる構成と比較して変形に要する力を小さくすることができる。
枠部は、幅方向の両端部に一対の頂点を有する四角又は六角格子状であることから、頂点から延びるとともに幅方向及び長手方向に傾斜した辺部を有する。このような辺部において前述のようにシート部材の変形に要する力が小さくなり、シート部材を幅方向に丸めやすくして丸め作業の作業性を向上させることができるとともに、シート部材を長手方向に屈曲させやすくして筒状部材の屈曲性を向上させることができる。また、枠部が六角格子状に形成されて幅方向に延在する辺部を有する場合、筒状部材の屈曲性をさらに向上させることができる。さらに、従来のシート部材のように薄肉のヒンジ部を形成する必要がなく、低コストで製造することができる。
また、凹部が幅方向に延在する底部を有していることから、筒状部材を屈曲させた際に、この底部をヒンジとして凹部が長手方向に圧縮されるように変形することができ、一対の傾斜部が直接交差してV字状の底部が形成される構成と比較して、屈曲性を向上させることができる。さらに、基材に凹凸を形成してシート部材を形成する場合、基材が凹部において引き伸ばされて幅方向に延在する底部が形成されれば、引き伸ばし量を大きくすることができ、シート部材を凹部内で薄くして屈曲性をさらに向上させることができる。
請求項に記載された発明によれば、屈曲部が薄肉に形成されている、即ち、シート部材が屈曲部において枠部及び凹部よりも薄肉に形成されていることから、屈曲部を屈曲させやすくなり、筒状部材の屈曲性を向上させることができるとともに丸め作業の作業性を向上させることができる。また、屈曲部のみが薄肉に形成されることから、従来のシート部材のようにヒンジ部全体を薄肉に形成する構成と比較して、加工が容易である。
請求項に記載された発明によれば、前述のように高い屈曲性を有する筒状部材を形成することができる。
請求項に記載された発明によれば、前述のように筒状部材の屈曲性を向上させることにより、電線の配索方向に応じて筒状部材を容易に屈曲させることができる。
請求項に記載された発明によれば、第1型と第2型とで基材を挟み込むことにより、この基材に、枠形成凸型部によって枠部を形成するとともに、凹型部と凸型部とによって凹部を形成することができる。さらに、枠形成凸型部を構成する各辺部が基材の他面に当接する枠形成面を有することから、基材を他面から見た際に、隣り合う凹部の周縁が枠部を挟んで互いに離隔して形成される。このように形成されたシート部材によって筒状部材を構成すれば、前述のように、屈曲性を向上させることができるとともに丸め作業の作業性を向上させることができる。
本発明の実施形態に係るワイヤハーネスを示す斜視図である。 図1のワイヤハーネスの筒状部材を形成するシート部材を示す平面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 図2のシート部材の基材に凹凸を形成する凹凸形成装置を示す斜視図である。 図5のC−C線に沿う断面図である。 比較例のシート部材を示す平面図である。 (A)は図7(A)のD1−D1線に沿う断面図であり、(B)は図7(B)のD2−D2線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態のワイヤハーネス1は、図1に示すように、複数の電線2と、複数の電線2全体の外周を覆う筒状部材3と、を備えて所定の軸方向に延びる。ワイヤハーネス1は、例えば車両に設けられて電装部品同士を接続するとともに受給電や電気信号の送信に用いられ、車両の構造物内で適宜に屈曲される。
電線2は、導線部21と、導線部21の外周を覆う被覆部22と、を備えた被覆電線である。導線部21は、複数の細線が撚り合わされたものであってもよいし、1つの導体によって構成されていてもよい。また、電線2の本数及びそれぞれの径は任意に設定されていればよく、被覆電線だけでなく信号線が設けられていてもよい。
筒状部材3は、図2〜4に示すシート部材10を幅方向に丸めることによって長手方向を軸方向とするように構成されたものであって、外周面3Aに凹凸が形成されている。筒状部材3は、シート部材10の長手方向に沿った端辺同士が重ねられ、全体が略円筒状に形成されている。筒状部材3の軸方向の両端は、テーピング部材4によって電線2に固定されている。
以下、シート部材10の詳細な形状について説明する。シート部材10は、例えば後述するような凹凸形成装置5によって樹脂製の基材Sに凹凸が形成されたものであって、一方向を長手方向とするとともに他方向を幅方向とする帯状に形成され、図2(A)に示すように、筒状部材3の外周面3Aとなる第1面10Aに、幅方向の両端部のそれぞれに対をなす2つの頂点Vを有する六角格子状の複数の枠部11と、枠部に囲まれた凹部12と、を有する。枠部11及び凹部12は、シート部材10全体に形成されている。
枠部11は、幅方向及び長手方向に傾斜した4つの傾斜辺部111と、幅方向に延在する一対の平行辺部112と、の合計6つの辺部によって構成されている。隣り合う枠部11は、傾斜辺部111又は平行辺部112を共有する。傾斜辺部111及び平行辺部112は、それぞれが延在する方向と直交する方向において、所定の幅を有して形成され、後述するように、隣り合う凹部12の周縁は、シート部材10を第1面10Aと反対側の面から見た際に、傾斜辺部111又は平行辺部112を挟んで互いに離隔して配置される。尚、平行辺部112は省略されていてもよく、枠部11全体が菱形状に形成されていてもよく、このとき、隣り合う凹部12とは、長手方向及び幅方向に傾斜した方向に隣り合うものとなる。
ここで、枠部11及び凹部12の寸法としては、例えば、頂点V間の幅方向寸法が12.5mmであって、傾斜辺部111の長さが5mmであって、平行辺部112の幅方向寸法が2.5mmであって、長手方向に対向する2つの平行辺部112間の寸法が0.3mmであって、凹部12の最も深い位置での深さが2.0mmであるものとする。
一対の頂点Vを通るとともに幅方向に沿った凹部12の断面形状は、図3に示すように、頂点Vから凹部12の幅方向中央部に向かうにしたがって第1面10Aと反対側の第2面10Bに向かって(凹形状の深さが深くなるように)傾斜した一対の傾斜部121と、一対の傾斜部121の間において幅方向に延在する底部122と、を有している。尚、底部122は、幅方向からシート部材10の面直方向への多少の傾きを有していてもよく、その上面や下面に凹凸を有していてもよい。また、枠部11の平行辺部112と凹部12との間には、屈曲部13が形成され、屈曲部13の第2面10B側には、略直角の角部131が形成されている。このような角部131が形成されることにより、シート部材10は、屈曲部13において薄肉に形成されている。
平行辺部112を通るとともに長手方向に沿った凹部12の断面形状は、図4に示すように、平行辺部112のそれぞれから凹部12の長手方向中央部に向かうにしたがって第2面10Bに向かって(凹形状の深さが深くなるように)傾斜した一対の傾斜部123と、一対の傾斜部123が交差するV字状の角部124と、を有している。尚、図4は、平行辺部112を分かりやすくするために、この長手方向寸法を拡大して示しているが、実際の平行辺部112は図2に示すような寸法を有する。枠部11の平行辺部112と凹部12との間には、屈曲部13が形成され、屈曲部13の第2面10B側には、略直角の角部131が形成されている。このような角部131が形成されることにより、シート部材10は、屈曲部13において薄肉に形成されている。長手方向に隣り合う凹部12は、所定の幅を有する平行辺部112を挟んで設けられていることで、それぞれが平行辺部112との間に屈曲部13を有するとともに、第2面10Bから見た際にその周縁が互いに離隔して(例えば0.3mmだけ離隔して)配置されている。尚、傾斜辺部111を挟んで隣り合う凹部12についても同様に、それぞれが傾斜辺部111との間に屈曲部を有するとともに第2面10Bから見た際にその周縁が互いに離隔して(例えば0.3mmだけ離隔して)配置されている。
次に、シート部材10を構成するシート状の基材Sに凹凸を形成する凹凸形成装置5及び凹凸形成方法について、図5、6を参照して説明する。凹凸形成装置5は、基材Sの一面S1に当接する第1型6と、他面S2に当接する第2型7と、を備え、第1型6と第2型7との対向方向を図5に示すZ方向として、XY平面に沿って延在する基材Sを第1型6と第2型7とでZ方向から挟み込むように構成されている。
第1型6は、後述する凹型部72のそれぞれに入り込む位置に設けられた複数の凸型部61を備える。凸型部61は、Z方向と直交するX方向に延在する先端部61Aを有し、先端部61Aは、X方向視U字状に形成されている。
第2型7は、X方向の両端部のそれぞれに対をなす2つの頂点V0を有する六角格子状の複数の枠形成凸型部71と、枠形成凸型部71に囲まれた凹型部72と、を有している。
枠形成凸型部71は、X方向及びY方向に傾斜した4つの傾斜辺部711と、X方向に延在する一対の平行辺部712と、の合計6つの辺部によって構成されている。隣り合う枠形成凸型部71は、傾斜辺部711又は平行辺部712を共有する。尚、平行辺部712は省略されていてもよく、枠形成凸型部71全体が菱形状に形成されていてもよい。
傾斜辺部711及び平行辺部712は、基材Sを挟み込んだ際に第2面S2に当接するように各辺部に沿って延在する枠形成面711A、712Aを有し、枠形成面711A、712Aは、各辺部の延在方向に直交する方向において、所定の幅を有している。
枠形成凸型部71は、図6にも示すように、枠形成面711A、712Aの端辺に沿った段部713と、枠形成面711A、711Bよりも低い位置に設けられた傾斜面部714と、を有して形成される。枠形成面711A、712Aは、端辺において略直角な角部715を有して傾斜面部714よりも第1型6側に向かって突出している。傾斜面部714は、枠形成面711A、712Aから離れるにしたがって第1型6から遠ざかる傾斜を有している。
以上のような第1型6と第2型7とによって基材Sに凹凸を形成する様子について説明する。基材Sは、凹凸の形成時に加熱される必要があるが、加熱された基材Sを第1型6と第2型7とによって挟み込んでもよいし、第1型6と第2型7とを加熱するとともに基材Sを挟み込んでもよい。第1型6と第2型7との間に基材Sを配置し、第1型6と第2型7とをZ方向に相対接近させていくと、凹型部72に凸型部61が入り込むことによって、基材Sに凹部12が形成されるとともに、枠形成凸型部71の枠形成面711A、712によって、枠部11を構成する各辺部111、112が形成される。
このとき、図6に示すように、基材Sは、第2面S2側が枠形成面711A、712A、角部715、及び、傾斜面部714に当接するとともに、第1面S1側が凸型部61の先端部61Aに当接し、これらの間において引き伸ばされ、傾斜部121が形成される。基材Sのうち先端部61Aに当接する部分は、先端部61Aによって引き伸ばされ、X方向から見て底部122が形成されるとともにY方向から見て角部124が形成される。
基材Sは、第1型6側に突出するとともに略直角な角部715を端辺に有する枠形成面711A、712Aに当接することで、略直角な角部131を有する屈曲部13が形成されるとともに、この屈曲部13において薄肉に形成される。
第1型6と第2型7とをZ方向において所定の相対位置に位置づけるとともに、所定時間が経過して基材Sが充分に変形したら、基材Sを冷却して変形後の形状を保持させ、第1型6と第2型7とをZ方向に離すことで型抜きする。以上のように凹凸が形成された基材Sは、X方向を幅方向としてY方向を長手方向とするように切断され、帯状のシート部材10となる。尚、予め帯状に形成した基材Sに凹凸を形成してもよい。
次に、シート部材10を丸めて筒状部材3を構成する際、及び、筒状部材3を屈曲させる際のシート部材10の各部の様子について説明する。シート部材10が幅方向に丸められると、底部122においてその形状を保ちつつ、一対の傾斜部121同士が互いに遠ざかるように変形し、幅方向を周方向とする筒状部材3となる。さらに、隣り合う凹部12のそれぞれと傾斜辺部111との間に屈曲部が形成されていることから、シート部材10は、これら2つの屈曲部において屈曲する。
筒状部材3を屈曲させると、屈曲方向の内側において凹部12が圧縮されるように変形し、外側において凹部12が伸長されるように変形する。以下、圧縮される凹部12において各部が変形する様子を説明するが、伸長される凹部12においても同様の箇所が変形するものとする。
凹部12が長手方向に圧縮されると、このような凹部12をシート部材10として平面視した際に、図2(A)に示す状態から、図2(B)に示すように頂点Vを挟んで配置される一対の傾斜辺部111が互いに近づいた状態となり、凹部12が長手方向に圧縮された形状となる。このとき、シート部材10の長手方向に沿った断面は、図4(A)に示す状態から図4(B)に示す状態となる。即ち、幅方向に延在する底部122をヒンジとして一対の傾斜部123が互いに近づくことでU字状の角部124がより鋭くなるとともに、隣り合う凹部12のそれぞれと平行辺部112との間に形成された2つの屈曲部13が屈曲する。このとき、平行辺部112を挟む傾斜部123の延長線同士のなす角度の変化をΔθとすると、各屈曲部13において平行辺部112と傾斜部123とがなす角度はΔθ/2となる。さらに、凹部12と傾斜辺部111との間に形成された屈曲部も同様に屈曲する。
ここで、比較例のシート部材100を図7、8に示すとともに、このシート部材100によって構成された筒状部材を屈曲させる際のシート部材100の各部の様子について説明する。
図7(A)に示すシート部材100は、幅方向の両端を頂点101とする菱形状の複数の枠部102と、枠部102に囲まれた凹部103と、を表面に有する。枠部102は凸状に形成され、凹部103は、幅方向の頂点101及び長手方向の頂点105から離れるにしたがって紙面奥側に向かうように傾斜して凹状に形成されている。凹部103の開口形状は、4つの傾斜辺104を有した菱形状となっている。シート部材100は、枠部102及び凹部103が形成された第1面100Aが外周面となり、且つ、幅方向が周方向となるように丸められることで、長手方向を軸とする筒状部材となる。
この筒状部材を屈曲させると、屈曲方向の内側において筒状部材が圧縮されるとともに外側において伸長され、シート部材100は、圧縮される側において、図7(B)に示すように変形する。即ち、頂点101を挟んで設けられる傾斜辺104が互いに近づくことにより、凹部103が長手方向(軸方向)に圧縮された菱形状となる。一方、シート部材100は、伸長される側において、凹部103が長手方向(軸方向)に伸長された菱形状となる。
長手方向に沿ったシート部材100の断面は、図8(A)に示すように、第1面100Aにおいて頂点105近傍に形成された角部106と、角部106を挟んで配置された一対の傾斜部107と、を有する。図8(B)に示すように凹部103を長手方向に圧縮すると、角部106が鋭くなるように一対の傾斜部107同士が近づく。即ち、角部106を屈曲部として一箇所で屈曲する。また、シート部材100は、丸め作業時においても1つの屈曲部において変形する。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。即ち、筒状部材3を屈曲させた際に、シート部材10が凹部12と辺部111、112との間の2つの屈曲部13において屈曲することから、比較例のシート部材100と比較して、1つの屈曲部13における変形量を小さくすることができ、変形に要する力を小さくすることができ、筒状部材3の屈曲性を向上させることができる。
さらに、シート部材10を幅方向に丸める際に、隣り合う凹部12のそれぞれと傾斜辺部111との間に形成された屈曲部においてシート部材10が屈曲することから、比較例のシート部材100と比較して、1つの屈曲部における変形量を小さくして変形に要する力を小さくすることができ、筒状部材3を形成する際の丸め作業の作業性を向上させることができる。また、シート部材10に薄肉のヒンジ部を形成する必要がなく、低コストで製造することができる。
さらに、X方向に延在する先端部61Aによって基材Sが引き伸ばされつつ傾斜部121及び底部122が形成されることから、凹部12を薄肉に形成して変形させやすくすることができる。また、底部122が幅方向に延在していることから、この底部122をヒンジとして凹部12が長手方向に圧縮されるように変形することができ屈曲性をさらに向上させることができる。
さらに、段部713を有した枠形成凸型部71によって屈曲部13が薄肉に形成されることから、屈曲部13を屈曲させやすくなり、筒状部材3の屈曲性をさらに向上させることができるとともに、筒状部材3を形成する際の作業性を向上させることができる。さらに、シート部材10が屈曲部13において略直角な角部131を有していることから、筒状部材3の屈曲性をより一層向上させることができる。また、枠形成面711A、712Aの端辺に形成された角部715に基材Sを当接させることによって、屈曲部13を容易に薄肉に形成することができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。例えば、前記実施形態では、隣り合う凹部12の周縁が第2面10Bから見た際に0.3mmだけ離隔しているものとしたが、隣り合う凹部の周縁が少なくとも基材の板厚(例えば0.4mm)の1/2だけ離隔していれば、前記実施形態と同様の効果を奏することができる。
前記実施形態では、一対の頂点Vを通るとともに幅方向に沿った凹部12の断面が、一対の傾斜部121の間において幅方向に延在する底部122を有するものとしたが、底部が省略されて一対の傾斜部同士が直接交差してもよい。このような構成によれば、第1型の凸型部を例えばピン状にして構成を簡単化することができる。
また、前記実施形態では、枠部11を構成する辺部111、112と凹部12との間の屈曲部13が薄肉に形成されるものとしたが、シート部材が充分に変形しやすければ、屈曲部は薄肉に形成されていなくてもよく、このような構成によれば、第2型7の段部713を省略して構成を簡単化することができる。
また、前記実施形態では、辺部111、112が所定の幅を有することでこれを挟んで隣り合う凹部12の周縁が互いに離隔するものとしたが、辺部は第2面側から見て所定の幅を有していればよく、第1面側から見た幅が狭く各辺部が線状に形成されていてもよい。このような構成であっても、隣り合う凹部のそれぞれと辺部との間に屈曲部が形成され、前記実施形態と同様に2つの屈曲部においてシート部材を屈曲させることができる。
また、前記実施形態では、シート状の基材Sを第1型6と第2型7とで挟み込むことによってシート部材10を形成するものとしたが、シート部材10の凹凸に沿った形状を有する少なくとも2つの型を用いて射出成形によってシート部材10を形成してもよい。
また、前記実施形態では、枠部11及び凹部12がシート部材10全体に形成されるものとしたが、シート部材は、筒状部材を構成した際に屈曲が必要な位置に枠部及び凹部を有していればよい。
また、前記実施形態では、シート部材10によって構成された筒状部材3がワイヤハーネス1に用いられるものとしたが、筒状部材は、内側に適宜な被挿通物を通すとともに屈曲されるものであればよく、従来のコルゲートチューブに替えて用いられてもよい。また、シート部材の幅方向の端辺同士が溶着されることにより、筒状部材が気密性や水密性を有していれば、その内側に流体が流れてもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1 ワイヤハーネス
2 電線
3 筒状部材
5 凹凸形成装置
6 第1型
7 第2型
10 シート部材
10A 第1面(一面)
10B 第2面(二面)
11 枠部
12 凹部
121 傾斜部
122 底部
13 屈曲部
61 凸型部
71 枠形成凸型部
711 傾斜辺部(辺部)
712 平行辺部(辺部)
711A 枠形成面
712A 枠形成面
S 基材

Claims (5)

  1. 帯状に形成されるとともに、幅方向に丸められることによって長手方向を軸方向とする筒状部材を構成可能なシート部材であって、
    前記筒状部材の外周面となる一面に、前記幅方向の両端部に一対の頂点を有する四角又は六角格子状の複数の枠部と、該枠部に囲まれた凹部と、を有し、
    前記一面とは反対側の他面から見た際に、隣り合う前記凹部の周縁が前記枠部を挟んで互いに離隔して配置され
    前記凹部が、前記一対の頂点を通る幅方向断面において、前記一対の頂点のそれぞれから当該凹部の前記幅方向の中央部に向かうにしたがって前記他面側に向かって傾斜した一対の傾斜部と、該一対の傾斜部の間において前記幅方向に延在する底部と、を有することを特徴とするシート部材。
  2. 帯状に形成されるとともに、幅方向に丸められることによって長手方向を軸方向とする筒状部材を構成可能なシート部材であって、
    前記筒状部材の外周面となる一面に、前記幅方向の両端部に一対の頂点を有する四角又は六角格子状の複数の枠部と、該枠部に囲まれた凹部と、を有し、
    前記一面とは反対側の他面から見た際に、隣り合う前記凹部の周縁が前記枠部を挟んで互いに離隔して配置され、
    前記枠部と前記凹部との間に形成された屈曲部が、薄肉に形成されていることを特徴とするシート部材。
  3. シート部材を丸めることによって形成された筒状部材であって、
    前記シート部材が、請求項1又は2に記載されたシート部材で構成されていることを特徴とする筒状部材。
  4. 電線が筒状部材に挿通されて構成されたワイヤハーネスであって、
    前記筒状部材が、請求項に記載された筒状部材で構成されていることを特徴とするワイヤハーネス。
  5. シート部材の基材に凹凸を形成する凹凸形成装置であって、
    前記基材の一面に当接する第1型と、他面に当接する第2型と、を備えてこれらの間に該基材を挟み込むように構成され、
    前記第2型が、前記第1型との対向方向と直交する一方向の両端部に一対の頂点を有する四角又は六角格子状の複数の枠形成凸型部と、該枠形成凸型部に囲まれた凹型部と、を有し、
    前記第1型が、前記凹型部のそれぞれに入り込む位置に設けられる複数の凸型部を有し、
    前記枠形成凸型部を構成する各辺部が、前記基材を挟み込んだ際に前記他面に当接するように当該辺部に沿って延在する枠形成面を有していることを特徴とする凹凸形成装置。
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