JP2015200356A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度に導出された偏心量に基づいて無段変速機の変速制御が可能な車両用動力伝達装置を提供すること。
【解決手段】無段変速機の制御装置は、無段変速機の出力側と駆動輪との間の動力断接機構が係合状態のとき、無段変速機の偏心量を変更するアクチュエータの回転に基づいて偏心量を推定する偏心量推定部と、動力断接機構が非係合状態のとき、無段変速機の入力軸の回転数と出力軸の回転数とに基づいて、偏心量を導出する偏心量導出部と、偏心量推定部によって推定された第1偏心量が偏心量導出部によって導出された第2偏心量と異なるとき、第2偏心量に基づいてアクチュエータを制御する変速制御部とを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、クランク式の無段変速機の変速制御を行う車両用動力伝達装置に関する。
特許文献1には、エンジンに接続された入力軸の回転をコネクティングロッドの往復運動に変換し、コネクティングロッドの往復運動をワンウェイクラッチによって出力軸の回転運動に変換する複数のクランク式の変速ユニットを備えた無段変速機及び当該無段変速機の制御装置が開示されている。
特許文献1に開示された無段変速機の各変速ユニットは、入力軸に偏心して設けられた固定ディスクと、この固定ディスクに偏心して回転自在に設けられた揺動ディスクとから構成される。また、揺動リンクと出力軸との間には、一方向クラッチが設けられている。一方向クラッチは、揺動リンクが出力軸に対して一方側に相対回転しようとするときに、出力軸に揺動リンクを固定し、他方側に相対回転しようとするときに、出力軸に対して揺動リンクを空転させる。
入力軸には、ピニオンシャフトが挿入されるとともに、固定ディスクの偏心方向に対向する個所に切欠孔が形成され、この切欠孔からピニオンシャフトが露出している。揺動ディスクには入力軸及び固定ディスクを受け入れる受入孔が設けられている。この受入孔を形成する揺動ディスクの内周面には内歯が形成されている。内歯は、入力軸の切欠孔から露出するピニオンシャフトと噛合する。入力軸とピニオンシャフトとを同一速度で回転させると、変速ユニットにおける偏心機構の偏心量が維持される。入力軸とピニオンシャフトの回転速度を異ならせると、変速ユニットにおける偏心機構の偏心量が変更されて、変速比が変化する。
入力軸を回転させることにより変速ユニットの偏心機構を回転させると、コネクティングロッドの大径環状部が回転運動して、コネクティングロッドの他方の端部と連結される揺動リンクの揺動端部が揺動する。揺動リンクは、一方向クラッチを介して出力軸に設けられているため、一方側に回転するときのみ出力軸に回転駆動力(トルク)を伝達する。
上記説明した無段変速機では、ピニオンシャフトを回転駆動する電動機の回転軸の位相に応じて、変速ユニットにおける偏心機構の偏心量が変更される。特許文献1に開示された制御装置は、偏心機構の偏心量を推定するために、入力軸が一回転する毎に所定数個のパルス(入力軸回転基準パルス数Ki)を発生する入力軸回転角センサと、電動機の回転軸が一回転する毎に所定数個のパルス(電動機回転基準パルス数Km)を発生する電動機回転角センサとを用いる。制御装置は、エンジンの始動時以降に入力軸回転角センサから出力されたパルスの累積値である累積入力軸パルスPiに基づいて算出される累積入力軸回転回数Mi(=Pi/Ki)と、エンジンの始動時以降に電動機回転角センサから出力されたパルスの累積値である累積電動機パルスPmに基づいて算出される累積電動機回転回数Mm(=Pm/Km)とから、偏心量推定関数h(Mi,Mm)によって偏心機構の偏心量を推定している。
特開2012−251608号公報
上記説明した特許文献1に記載の無段変速機の制御装置は、偏心機構の偏心量を推定する際に、電動機回転角センサによる累積電動機パルスPmを用いている。累積電動機パルスPmは、エンジンの始動時の電動機回転角センサの出力を基準として、電動機が順転しているときは増加し、電動機が逆転しているときは減少する相対値である。累積電動機回転回数Mmは、電動機の回転方向に応じて増減する累積電動機パルスPmから電動機回転基準パルス数Kmを除算した値であるため、累積電動機回転回数Mmには、エンジンの始動時以降における計測誤差が蓄積される。その結果、偏心量の推定値に含まれる誤差が大きくなる。
上記説明した計測誤差を含む偏心量の推定値に基づく無段変速機の変速制御では、ワンウェイクラッチ等の経年劣化による誤差を含め、あらゆる誤差を全体的に補償するためのフィードバック制御が行われていた。こうしたフィードバック制御は既に生じた誤差を補償するための制御であるが、変速制御に際しては、偏心量の推定値に誤差は含まれていない方が望ましい。
本発明の目的は、高精度に導出された偏心量に基づいて無段変速機の変速制御が可能な車両用動力伝達装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、
駆動源(例えば、後述の実施形態での内燃機関E)の回転軸に接続された入力軸(例えば、後述の実施形態での入力軸11)の軸線からの偏心量が可変である偏心機構を有し前記入力軸と前記偏心機構とが共に回転する入力側支点(例えば、後述の実施形態での偏心ディスク18)と、出力軸(例えば、後述の実施形態での出力軸12)に接続されたワンウェイクラッチ(例えば、後述の実施形態でのワンウェイクラッチ21)と、前記ワンウェイクラッチの入力部材(例えば、後述の実施形態でのアウター部材22)に設けられた出力側支点(例えば、後述の実施形態でのピン19c)と、前記入力側支点及び前記出力側支点に両端が接続されて、前記偏心機構の前記偏心量に応じて往復運動するコネクティングロッド(例えば、後述の実施形態でのコネクティングロッド19)と、を備え、前記入力軸の回転を変速して前記出力軸に伝達する無段変速機(例えば、後述の実施形態での無段変速機T)と、
前記偏心機構の前記偏心量を変更するアクチュエータ(例えば、後述の実施形態でのアクチュエータ14)と、
前記偏心量を変更することで前記無段変速機の変速比が目標変速比となるように前記アクチュエータを制御する制御装置(例えば、後述の実施形態でのマネジメントECU33)と、
係合状態において前記出力軸と被駆動部(例えば、後述の実施形態での駆動輪W)に接続された駆動軸(例えば、後述の実施形態での車軸10)との間の動力伝達経路を接続し、非係合状態において前記動力伝達経路を遮断する動力断接機構(例えば、後述の実施形態での動力伝達切換機構SC、フェールセーフ用クラッチ31)と、を備えた、車両用動力伝達装置であって、
前記制御装置は、
前記動力断接機構が前記係合状態のとき、前記アクチュエータの回転に基づいて前記偏心量を推定する偏心量推定部(例えば、後述の実施形態での偏心量推定部53)と、
前記動力断接機構が前記非係合状態のとき、前記入力軸の回転数と、前記出力軸の回転数とに基づいて、前記偏心量を導出する偏心量導出部(例えば、後述の実施形態での偏心量導出部54)と、
前記偏心量推定部によって推定された第1偏心量が前記偏心量導出部によって導出された第2偏心量と異なるとき、前記第2偏心量に基づいて前記アクチュエータを制御する変速制御部(例えば、後述の実施形態での変速制御部56)と、を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記動力断接機構は、前記出力軸(12)の回転数が前記駆動軸の回転数を上回ったときは前記係合状態となり、前記駆動軸の回転数が前記出力軸(12)の回転数を上回ったときは前記非係合状態となるワンウェイクラッチであり、
前記制御装置は、
前記出力軸(12)の回転数及び前記駆動軸の回転数に基づいて、前記前記動力断接機構が前記係合状態か前記非係合状態かを判定する係合状態判定部(例えば、後述の実施形態での係合状態判定部52)を備える。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、
前記動力断接機構は、油圧制御によって前記動力伝達経路を断接する油圧クラッチであり、
前記制御装置は、
前記動力断接機構に供給される油圧に基づいて、前記動力断接機構が前記係合状態か前記非係合状態かを判定する係合状態判定部(例えば、後述の実施形態での係合状態判定部52)を備える。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、
前記偏心量導出部は、前記出力軸の回転数による前記入力軸の回転軸の回転数の除算値によって示される変速比と前記偏心量との関係に基づいて、前記偏心量を導出する。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、
前記偏心量導出部は、前記動力断接機構が前記非係合状態であって、前記駆動源の回転数がゼロでないとき、前記偏心機構の偏心量を導出する。
請求項1〜5の発明によれば、動力断接機構が非係合状態のときは、偏心量導出部によって無段変速機の偏心量が導出される。このときの無段変速機は無負荷状態であるため反力等を受けない。したがって、無負荷状態の無段変速機における変速比と偏心量の関係は、無段変速機の構造に応じた幾何学的関係によって予め定まり、偏心量の精度は、偏心量推定部が推定する偏心量よりも高い。したがって、動力断接機構が非係合状態となるたびに、当該高精度の偏心量に基づいて無段変速機の変速制御が可能である。
請求項2の発明によれば、出力軸の回転数と駆動軸の回転数の関係によって動力断接機構が係合状態又は非係合状態となるため、油圧センサ等の部品が必要なく、動力断接機構の制御も必要ない。
第1の実施形態の車両用動力伝達装置の構成を示すブロック図である。 図1に示した無段変速機の詳細を説明する図である。 無段変速機の変速比がOD状態であるときの図2の3−3線断面図である。 無段変速機の変速比がGN状態であるときの図2の3−3線断面図である。 変速比がOD状態であるときの無段変速機の作用を説明する図である。 変速比がGN状態であるときの無段変速機の作用を説明する図である。 マネジメントECUの内部構成を示すブロック図である。 無段変速機が無負荷状態であるときの変速比と偏心量r1_actの関係の一例を示すグラフである。 マネジメントECUが無段変速機の変速比を制御する際の動作を示すフローチャートである。 図9に示されたステップS121のサブルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、車両用動力伝達装置を含む車両の内部構成を示すブロック図である。図1に示す車両の車両用動力伝達装置は、内燃機関Eの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する。車両用動力伝達装置は、無段変速機Tと、アクチュエータ14と、動力伝達切換機構SCと、フェールセーフ用クラッチ(以下、単に「クラッチ」という。)31と、ディファレンシャルギヤDと、マネジメントECU33と、車速センサ35と、出力軸回転数センサ36と、入力軸回転角センサ37と、電動機回転角センサ38とを備える。
無段変速機Tは、内燃機関Eの回転軸に接続された入力軸11の回転を変速して出力軸12に伝達する。アクチュエータ14は、無段変速機Tの偏心機構を駆動して無段変速機Tの変速比(レシオ)を変更する電動機であり、回転軸がマネジメントECU33から指示された動作角度θcmdとなるよう動作する。動力伝達切換機構SCは、車両用動力伝達装置を備えた車両のシフトポジションを、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジ及びドライブレンジのいずれかに切り換え可能である。なお、ニュートラルレンジが選択されているときの無段変速機Tと駆動輪W,Wとの間の動力伝達経路は遮断されている。クラッチ31は、無段変速機Tから駆動輪W,Wへの方向のみの動力伝達を行うワンウェイクラッチである。クラッチ31が設けられていることによって、例えば、無段変速機Tが正常に駆動しないときの駆動輪W,Wの回転による無段変速機Tの連れ回しを防止できる。ディファレンシャルギヤDは、左右の駆動輪W,Wの回転差を吸収する。
マネジメントECU33は、アクチュエータ14、内燃機関E及び動力伝達切換機構SC等の制御を行う。上述したように、アクチュエータ14の動作角度によって無段変速機Tの変速比が変更されるため、マネジメントECU33がアクチュエータ14を制御することによって、無段変速機Tの変速比が制御される。なお、図1中の点線の矢印は値データを示し、実線の矢印は指示内容を含む制御信号を示す。
車速センサ35は、車両の走行速度(車速)VPを検出する。車速センサ35によって検出された車速VPを示す信号は、マネジメントECU33に送られる。出力軸回転数センサ36は、無段変速機Tの出力軸12の単位時間当たりの回転数Nvoutを検出する。出力軸回転数センサ36によって検出された出力軸12の回転数Nvoutを示す信号は、マネジメントECU33に送られる。
入力軸回転角センサ37は、無段変速機Tの入力軸11の回転駆動によって所定の回転角の変位毎にパルスP1を生成することで回転角を検知する回転角センサである。入力軸回転角センサ37は、入力軸11が一回転する毎にKi(入力軸回転基準パルス数)個のパルスP1を発生する。入力軸回転角センサ37が発生したパルスP1はマネジメントECU33に送られる。
電動機回転角センサ38は、アクチュエータ14の回転駆動によって所定の回転角の変位毎にパルスP2を生成することで回転角を検知する回転角センサである。電動機回転角センサ38は、アクチュエータ14が一回転する毎にKm(電動機回転基準パルス数)個のパルスP2を発生する。電動機回転角センサ38が発生したパルスP2はマネジメントECU33に送られる。
次に、図2〜図6に基づいて無段変速機Tの構造を説明する。
図2及び図3に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは、同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の変速ユニットUを軸方向に重ね合わせたものである。変速ユニットUは、平行に配置された共通の入力軸11及び共通の出力軸12を備え、入力軸11の回転が減速又は増速されて出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの変速ユニットUの構造を説明する。内燃機関Eに接続されて回転する入力軸11は、アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐようにアクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15及び第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支されたリング状のアウター部材22と、アウター部材22の内部に配置されて出力軸12に固定されたインナー部材23と、アウター部材22の内周の円弧面とインナー部材23の外周の平面との間に形成された楔状の空間に配置されてスプリング24で付勢されたローラ25とを備える。
図2から明らかなように、4個の変速ユニットUはクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の変速ユニットUで90°ずつ異なっている。例えば、図2において、左端の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中上方に変位し、左から3番目の変速ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中下方に変位し、左から2番目及び4番目の変速ユニットU,Uの偏心ディスク18,18は上下方向中間に位置している。
次に、無段変速機Tの作用を説明する。
先ず、無段変速機Tの一つの変速ユニットUの作用を説明する。アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15及び2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3及び図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量r1(入力軸11の軸線L1から偏心ディスク18の回転中心までの距離)が最大になって変速比が最小となり、無段変速機がOD(オーバードライブ)状態になる。図4及び図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量r1がゼロになって変速比が無限大となり、無段変速機TはGN(ギヤドニュートラル)状態になる。
図5に示すOD状態で、内燃機関Eで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度でアクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17及び偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5に示す(A)の状態から(B)の状態を経て(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5の(A)及び(C)は、アウター部材22の前記矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21のアウター部材22及びインナー部材23間の楔状の空間にローラ25が噛み込んで係合し、アウター部材22の回転がインナー部材23を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11及び第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15及び第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5に示す(C)の状態から(D)の状態を経て(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bをボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5の(C)及び(A)は、アウター部材22の前記矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B′方向に回転すると、アウター部材22とインナー部材23との間の楔状の空間からローラ25がスプリング24を圧縮しながら押し出されることで、アウター部材22がインナー部材23に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、アウター部材22が往復回転したとき、アウター部材22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、GN状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量r1はゼロになる。この状態で内燃機関Eで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度でアクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17及び偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量r1がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のOD状態と図4のGN状態との間に設定すれば、ゼロと無限大との間の任意の変速比での運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された4個の変速ユニットUの偏心ディスク18の位相が相互に90°ずつずれているため、4個の変速ユニットUが交互に駆動力を伝達することで、つまり4個のワンウェイクラッチ21の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
次に、無段変速機Tの変速比の制御を行うマネジメントECU33の構成について詳細に説明する。図7は、マネジメントECU33の内部構成を示すブロック図である。図7に示すように、マネジメントECU33は、回転数算出部51と、係合状態判定部52と、偏心量推定部53と、偏心量導出部54と、偏心量目標値算出部55と、変速制御部56と、学習制御部57とを有する。
回転数算出部51は、入力軸回転角センサ37から得られた、無段変速機Tの入力軸11の回転角を示すパルスP1に基づいて、単位時間当たりの入力軸11の回転数Ni_actを算出する。なお、無段変速機Tの入力軸11は内燃機関Eの回転軸に接続されているため、入力軸11の回転数Ni_actは内燃機関Eの回転数でもある。
係合状態判定部52は、無段変速機Tと駆動輪W,Wとの間の動力伝達経路が、動力伝達切換機構SC又はクラッチ31で接続された状態(係合状態)か遮断された状態(非係合状態)かを判定する。係合状態判定部52は、動力伝達切換機構SCへのシフトポジション信号がニュートラルである場合、又は、車速VPに応じた車軸10の回転速度が無段変速機Tの出力軸12の回転数Nvoutに応じた回転速度よりも高い場合に、動力伝達経路が非係合状態と判定する。一方、係合状態判定部52は、動力伝達切換機構SCへのシフトポジション信号がパーキングレンジ、リバースレンジ及びドライブレンジのいずれかであり、かつ、無段変速機Tの出力軸12の回転数Nvoutに応じた回転速度が車速VPに応じた車軸10の回転速度よりも高い場合に、動力伝達経路が係合状態と判定する。係合状態判定部52が非係合状態と判定すると偏心量導出部54が動作し、係合状態判定部52が係合状態と判定すると偏心量推定部53が動作する。
偏心量推定部53は、内燃機関Eの始動時以降に入力軸回転角センサ37から出力されたパルスP1の累積値である累積入力軸パルスPiに基づいて算出される累積入力軸回転回数Mi(=Pi/Ki)と、内燃機関Eの始動時以降に電動機回転角センサ38から出力されたパルスP2の累積値である累積電動機パルスPmに基づいて算出される累積電動機回転回数Mm(=Pm/Km)とから、偏心量推定関数h(Mi,Mm)を用いて、無段変速機Tの偏心量r1_estを推定する。
偏心量推定関数h(Mi,Mm)では、累積入力軸回転回数Miと累積電動機回転回数Mmから累積ピニオンシャフト回転回数Mpを決定する。累積ピニオンシャフト回転回数Mpは、内燃機関Eの始動時以降の第1ピニオン15の回転回数である。さらに、累積ピニオンシャフト回転回数Mpから角度θpが求められる。角度θpは、入力軸11及び第1ピニオン15が共に回転している場合において、これらの相対回転の差によって表される角度であって、累積入力軸回転回数Miと累積電動機回転回数Mmとの差、及び第1ピニオン15から見た偏心ディスク18の内部に形成されたリングギヤ18aの歯車比zから一意に決定される。偏心量推定関数h(Mi,Mm)では、最後に、角度θpと、リングギヤ18aの歯車比zと、第1ピニオン15の半径Haと、偏心ディスク18のリングギヤ18aの半径Hbとから、下記式に基づいて、偏心量r1_estを算出する。
Figure 2015200356
偏心量導出部54は、内燃機関Eの回転数がゼロではないとき、回転数算出部51が算出した無段変速機Tの入力軸11の回転数Ni_actを、出力軸回転数センサ36が検出した無段変速機Tの出力軸12の回転数Nvoutで除算した値である変速比から、図8に示すグラフに基づくマップ又は計算式を用いて、無段変速機Tの偏心量r1_actを導出する。なお、偏心量導出部54は動力伝達経路が非係合状態であるときに動作し、動力伝達経路が非係合状態であるときの無段変速機Tは無負荷状態である。無負荷状態の無段変速機Tは反力等を受けないため、無負荷状態の無段変速機Tにおける変速比と偏心量r1_actの関係は、無段変速機Tの構造に応じた幾何学的関係によって予め定まる。したがって、偏心量導出部54が導出する偏心量r1_actは、パルスの累積値から偏心量推定部53が推定した偏心量r1_estよりも精度が高い。
偏心量目標値算出部55は、無段変速機Tの偏心量目標値r1_cmdを算出する。偏心量目標値r1_cmdの算出にあたって、偏心量目標値算出部55は、まず、車両のドライバのアクセルペダル操作に応じたアクセルペダル開度(AP開度)及び車速VPに基づく要求駆動力の算出を行う。次に、偏心量目標値算出部55は、要求駆動力に応じた内燃機関Eの要求出力を算出した上で、内燃機関Eの回転数でもある無段変速機Tの入力軸11の回転数Ni_actと要求出力とに基づいて、内燃機関Eの要求トルクTe_demを算出する。次に、偏心量目標値算出部55は、要求出力に基づく最適回転数Ni_cmdを算出する。次に、偏心量目標値算出部55は、最適回転数Ni_cmdと車速VPから目標変速比Rbd_cmdを算出する。最後に、偏心量目標値算出部55は、目標変速比Rbd_cmdと内燃機関Eの要求トルクTe_demから偏心量目標値r1_cmdを算出する。
変速制御部56は、偏心量推定部53が推定した偏心量r1_est又は偏心量導出部54が導出した偏心量r1_actを、無段変速機Tにおける実際の偏心量r1として認識した上で、当該認識値(以下「偏心量認識値」という。)r1_mem及び偏心量目標値算出部55が算出した偏心量目標値r1_cmdに基づいて、無段変速機Tの変速制御を行うべく、アクチュエータ14に動作角度θcmdを指示する。なお、変速制御部56は、動力伝達経路が係合状態のときに偏心量推定部53が推定した偏心量r1_estを偏心量認識値r1_memとして認識した状態で、動力伝達経路が非係合状態になったときに偏心量導出部54が導出した偏心量r1_actが偏心量認識値r1_memと異なれば、偏心量r1_actを偏心量認識値r1_memとして認識する。
学習制御部57は、偏心量目標値算出部55が算出する偏心量目標値r1_cmdの精度を上げるための制御を行う。すなわち、学習制御部57は、回転数算出部51が算出した内燃機関Eの回転数でもある無段変速機Tの入力軸11の回転数Ni_actが、偏心量目標値算出部55が偏心量目標値r1_cmdを算出する過程で算出した内燃機関Eの最適回転数Ni_cmdと異なる場合には、偏心量認識値r1_memと偏心量目標値r1_cmdの誤差に応じた偏心量調整値r1_adを決定する。偏心量目標値算出部55は、偏心量調整値r1_adを偏心量目標値r1_cmdに加えた値を偏心量目標値r1_cmdに設定する。一方、学習制御部57は、無段変速機Tの入力軸11の回転数Ni_actが内燃機関Eの最適回転数Ni_cmdと同じ場合には、偏心量調整値r1_adを決定するためのマップにこのときの運転条件を記録する。
次に、マネジメントECU33による無段変速機Tの変速比の制御について詳細に説明する。図9は、マネジメントECUが無段変速機の変速比を制御する際の動作を示すフローチャートである。図9に示すように、マネジメントECU33の係合状態判定部52は、無段変速機Tと駆動輪W,Wとの間の動力伝達経路が係合状態か非係合状態かを判定し(ステップS101)、係合状態と判定した場合はステップS103に進み、非係合状態と判定した場合はステップS111に進む。
ステップS103では、偏心量推定部53が、内燃機関Eの始動時以降の累積入力軸回転回数Mi及び累積電動機回転回数Mm(=Pm/Km)から、偏心量推定関数h(Mi,Mm)を用いて、無段変速機Tの偏心量r1_estを推定する。次に、変速制御部56は、ステップS103で推定された偏心量r1_estを偏心量認識値r1_memとして認識する(ステップS105)。ステップS105の後はステップS121に進む。
一方、ステップS111では、偏心量導出部54が、無段変速機Tの入力軸11の回転数Ni_actを出力軸12の回転数Nvoutで除算した値である変速比から、図8に示すグラフに基づくマップ又は計算式を用いて、無段変速機Tの偏心量r1_actを導出する。次に、変速制御部56は、ステップS111で導出された偏心量r1_actが偏心量認識値r1_memと異なるか否かを判断し(ステップS113)、偏心量r1_actが偏心量認識値r1_memと異なればステップS115に進み、変速制御部56は、偏心量r1_actを偏心量認識値r1_memとして認識する。ステップS115の後、又は、ステップS113で偏心量r1_actが偏心量認識値r1_memと同じと判断された場合は、ステップS121に進む。
ステップS121では、偏心量目標値算出部55は、無段変速機Tの偏心量目標値r1_cmdを算出する。ステップS121は、複数のステップから構成されたサブルーチンとして実行される。図10は、図9に示されたステップS121のサブルーチンを示すフローチャートである。図10に示すように、まず、偏心量目標値算出部55は、AP開度及び車速VPに基づく要求駆動力の算出を行う(ステップS201)。次に、偏心量目標値算出部55は、要求駆動力に応じた内燃機関Eの要求出力を算出する(ステップS203)。次に、偏心量目標値算出部55は、内燃機関Eの回転数でもある無段変速機Tの入力軸11の回転数Ni_actと、ステップS203で算出した要求出力とに基づいて、内燃機関Eの要求トルクTe_demを算出する(ステップS205)。
次に、偏心量目標値算出部55は、要求出力に基づいて内燃機関Eの最適回転数Ni_cmdを算出する(ステップS207)。次に、偏心量目標値算出部55は、ステップS207で算出した最適回転数Ni_cmdと車速VPとに基づいて、無段変速機Tの目標変速比Rbd_cmdを算出する(ステップS209)。最後に、偏心量目標値算出部55は、ステップS209で算出した目標変速比Rbd_cmdと、ステップS205で算出した内燃機関Eの要求トルクTe_demとに基づいて、無段変速機Tの偏心量目標値r1_cmdを算出する。
ステップS121の後、変速制御部56は、偏心量目標値r1_cmdと偏心量認識値r1_memの差分に基づいて、無段変速機Tの変速制御を行うべく、アクチュエータ14に動作角度θcmdを指示する(ステップS123)。変速制御部56が指示する動作角度θcmdは、偏心量目標値r1_cmdと偏心量認識値r1_memの差分に応じた値である。すなわち、変速制御部56がアクチュエータ14が動作角度θcmdだけ回転するよう制御すると、無段変速機Tの偏心量r1が偏心量目標値r1_cmdに近づく。その結果、無段変速機Tの変速比が、ステップS209で偏心量目標値算出部55が算出した目標変速比Rbd_cmdに近づく。
ステップS123の後、学習制御部57は、回転数算出部51が算出した内燃機関Eの回転数でもある無段変速機Tの入力軸11の回転数Ni_actが、ステップS207で偏心量目標値算出部55が算出した内燃機関Eの最適回転数Ni_cmdであるか否かを判断し(ステップS131)、Ni_act≠Ni_cmdであればステップS133に進み、Ni_act=Ni_cmdであればステップS137に進む。ステップS133では、学習制御部57は、偏心量認識値r1_memと偏心量目標値r1_cmdの誤差に応じた偏心量調整値r1_adを決定する。次に、偏心量目標値算出部55は、偏心量調整値r1_adを偏心量目標値r1_cmdに加えた値を偏心量目標値r1_cmdに設定する(ステップS135)。一方、ステップS137では、学習制御部57は、偏心量調整値r1_adを決定するためのマップにこのときの運転条件を記録する。
ステップS135又はステップS137の後、変速制御部56は、偏心量目標値r1_cmdと偏心量認識値r1_memの差分に基づいて、無段変速機Tの変速制御を行うべく、ステップS123と同様に、アクチュエータ14に動作角度θcmdを指示する(ステップS139)。ステップS139の後はステップS101に戻る。
以上説明したように、本実施形態では、無段変速機Tと駆動輪W,Wとの間の動力伝達経路が非係合状態のときは、偏心量導出部54によって無段変速機Tの偏心量r1_actが導出される。このときの無段変速機Tは無負荷状態であるため反力等を受けない。したがって、無負荷状態の無段変速機Tにおける変速比と偏心量r1_actの関係は、無段変速機Tの構造に応じた幾何学的関係によって予め定まり、偏心量r1_actの精度は、偏心量推定部53が推定する偏心量r1_estよりも高い。本実施形態では、動力伝達経路が非係合状態となるたびに、当該高精度の偏心量r1_actに基づいて無段変速機Tの変速制御が行われる。
なお、本実施形態の車両用動力伝達装置が備えるクラッチ31はワンウェイクラッチであるが、外部からの力である油圧等によって動力伝達経路を断接する油圧式クラッチであっても良い。但し、クラッチ31が油圧式クラッチである場合には、油圧センサが必要であり、かつ、クラッチ31の断接を行うための油圧制御も必要である。また、クラッチ31が油圧式クラッチである場合、係合状態判定部52は、動力伝達切換機構SCへのシフトポジション信号がニュートラルである場合、又は、クラッチ31に供給される油圧がしきい値以上である場合に、動力伝達経路が非係合状態と判定する。一方、係合状態判定部52は、動力伝達切換機構SCへのシフトポジション信号がパーキングレンジ、リバースレンジ及びドライブレンジのいずれかであり、かつ、クラッチ31に供給される油圧がしきい値未満である場合に、動力伝達経路が係合状態と判定する。
また、車両用動力伝達装置がクラッチ31を備えない構成であっても良い。この場合、係合状態判定部52は、動力伝達切換機構SCへのシフトポジション信号がニュートラルである場合に、動力伝達経路が非係合状態と判定する。一方、係合状態判定部52は、動力伝達切換機構SCへのシフトポジション信号がパーキングレンジ、リバースレンジ及びドライブレンジのいずれかである場合に、動力伝達経路が係合状態と判定する。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
10 車軸
11 入力軸
12 出力軸
14 アクチュエータ
14b ロータ
14a 回転軸
14c ステータ
15 第1ピニオン
16 キャリヤ
16a ピニオンピン
17 第2ピニオン
18 偏心ディスク
18a リングギヤ
19 コネクティングロッド
19a ロッド部
19b リング部
19c ピン
20 ボールベアリング
21 ワンウェイクラッチ
22 アウター部材
23 インナー部材
24 スプリング
25 ローラ
31 フェールセーフ用クラッチ
33 マネジメントECU
35 車速センサ
36 出力軸回転数センサ
37 入力軸回転角センサ
38 電動機回転角センサ
51 回転数算出部
52 係合状態判定部
53 偏心量推定部
54 偏心量導出部
55 偏心量目標値算出部
56 変速制御部
57 学習制御部
D ディファレンシャルギヤ
E 内燃機関
SC 動力伝達切換機構
T 無段変速機
U 変速ユニット
W 駆動輪

Claims (5)

  1. 駆動源の回転軸に接続された入力軸の軸線からの偏心量が可変である偏心機構を有し前記入力軸と前記偏心機構とが共に回転する入力側支点と、出力軸に接続されたワンウェイクラッチと、前記ワンウェイクラッチの入力部材に設けられた出力側支点と、前記入力側支点及び前記出力側支点に両端が接続されて、前記偏心機構の前記偏心量に応じて往復運動するコネクティングロッドと、を備え、前記入力軸の回転を変速して前記出力軸に伝達する無段変速機と、
    前記偏心機構の前記偏心量を変更するアクチュエータと、
    前記偏心量を変更することで前記無段変速機の変速比が目標変速比となるように前記アクチュエータを制御する制御装置と、
    係合状態において前記出力軸と被駆動部に接続された駆動軸との間の動力伝達経路を接続し、非係合状態において前記動力伝達経路を遮断する動力断接機構と、を備えた、車両用動力伝達装置であって、
    前記制御装置は、
    前記動力断接機構が前記係合状態のとき、前記アクチュエータの回転に基づいて前記偏心量を推定する偏心量推定部と、
    前記動力断接機構が前記非係合状態のとき、前記入力軸の回転数と、前記出力軸の回転数とに基づいて、前記偏心量を導出する偏心量導出部と、
    前記偏心量推定部によって推定された第1偏心量が前記偏心量導出部によって導出された第2偏心量と異なるとき、前記第2偏心量に基づいて前記アクチュエータを制御する変速制御部と、を有する、車両用動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載の車両用動力伝達装置であって、
    前記動力断接機構は、前記出力軸の回転数が前記駆動軸の回転数を上回ったときは前記係合状態となり、前記駆動軸の回転数が前記出力軸の回転数を上回ったときは前記非係合状態となるワンウェイクラッチであり、
    前記制御装置は、
    前記出力軸の回転数及び前記駆動軸の回転数に基づいて、前記前記動力断接機構が前記係合状態か前記非係合状態かを判定する係合状態判定部を備える、車両用動力伝達装置。
  3. 請求項1に記載の車両用動力伝達装置であって、
    前記動力断接機構は、油圧制御によって前記動力伝達経路を断接する油圧クラッチであり、
    前記制御装置は、
    前記動力断接機構に供給される油圧に基づいて、前記動力断接機構が前記係合状態か前記非係合状態かを判定する係合状態判定部を備える、車両用動力伝達装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用動力伝達装置であって、
    前記偏心量導出部は、前記出力軸の回転数による前記入力軸の回転軸の回転数の除算値によって示される変速比と前記偏心量との関係に基づいて、前記偏心量を導出する、車両用動力伝達装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用動力伝達装置であって、
    前記偏心量導出部は、前記動力断接機構が前記非係合状態であって、前記駆動源の回転数がゼロでないとき、前記偏心機構の偏心量を導出する、車両用動力伝達装置。
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