JP2015195184A - エッジ保護材を有する膜電極複合体 - Google Patents

エッジ保護材を有する膜電極複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】高弾性率の芳香族炭化水素系ポリマーからなる高分子電解質膜と、炭素繊維を含むガス拡散層とが接触した際、或いは燃料電池の運転中に電解質膜の膨潤収縮が起こった際に、ガス拡散層の炭素繊維が電解質膜へ突き刺さることを防止し、優れた物理的耐久性を有することができる膜電極複合体の提供。
【解決手段】芳香族炭化水素系ポリマーからなる高分子電解質膜4と、高分子電解質膜4の両側に配置された触媒層2と、触媒層2の前記高分子電解質膜4に対して反対側に配置された、炭素繊維を含むガス拡散層1と、高分子電解質膜4とガス拡散層1との間のいずれかの位置に配置された、高分子電解質膜4の外縁部とガス拡散層1の炭素繊維との接触を防止するエッジ保護材3とを備えてなる膜電極複合体であって、エッジ保護材3の弾性率が、高分子電解質膜4の弾性率よりも大きい膜電極複合体。
【選択図】図1

Description

本発明は、アノードとカソードの電極基材およびその間に挟まれた電解質膜とを有する燃料電池用の膜電極複合体であって、電解質膜の外縁部を保護するためのエッジ保護材を有することにより優れた耐久性を有する膜電極複合体に関するものである。
燃料電池は、水素、メタノールなどの燃料を電気化学的に酸化することによって、電気エネルギーを取り出す一種の発電装置であり、近年、クリーンなエネルギー供給源として注目されている。なかでも固体高分子型燃料電池は、標準的な作動温度が100℃前後と低く、かつ、エネルギー密度が高いことから、比較的小規模の分散型発電施設、自動車や船舶など移動体の発電装置として幅広い応用が期待されている。また、小型移動機器、携帯機器の電源としても注目されており、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池に替わり、携帯電話やパソコンなどへの搭載が期待されている。
燃料電池は通常、発電を担う反応の起こるアノードとカソードの電極と、アノードとカソード間のプロトン伝導体となる高分子電解質膜とが、膜電極複合体(以降、MEAと略称することがある。)を構成し、このMEAがセパレータによって挟まれたセルをユニットとして構成されている。高分子電解質膜は高分子電解質材料を主として構成される。高分子電解質材料は電極触媒層のバインダー等にも用いられる。高分子電解質膜の要求特性としては、第一に高いプロトン伝導性が挙げられ、特に高温低加湿条件でも高いプロトン伝導性を有する必要がある。また、高分子電解質膜は、燃料と酸素の直接反応を防止するバリアとしての機能を担うため、燃料の低透過性が要求される。その他にも燃料電池運転中の強い酸化雰囲気に耐えるための化学的安定性、薄膜化や膨潤乾燥の繰り返しに耐えうる機械強度および物理的耐久性などを挙げることができる。
これまで電解質膜には、パーフルオロスルホン酸系ポリマーであるナフィオン(登録商標)(デュポン社製。)が広く用いられてきた。ナフィオン(登録商標)は多段階合成を経て製造されるため非常に高価であり、燃料クロスオーバーが大きいという課題があった。また、膨潤乾燥によって膜の機械強度や物理的耐久性が失われるという問題、軟化点が低く高温で使用できないという問題、さらに、使用後の廃棄処理の問題や材料のリサイクルが困難といった課題が指摘されてきた。
また、ナフィオン(登録商標)に替わり得る安価で膜特性に優れた高分子電解質材料として、炭化水素系電解質膜の開発が近年活発化してきている。しかしながら、膜の機械強度は向上したものの、膨潤乾燥によって物理的耐久性が失われるという課題が指摘されていた。
こうした状況において、特に膨潤収縮による膜の機械強度や物理的耐久性低下を抑制するために、電解質膜のシール構造が提案されている。
特許文献1には、固体高分子電解質膜外縁部の機械的強度を高めて固体高分子電解質膜の破損を防止する目的で、固体高分子電解質膜の電極周縁部と電極の配置されない固体高分子電解質膜の外縁部とを補強膜で被覆し、さらにガスシール部を固体高分子電解質膜の外縁部に配置することが記載されている。
また、特許文献2には、電解質膜の外縁部が露出するように設けられた電極と前記電解質膜よりも高い弾性率の補強材を電解質膜外縁部に配置するように電解質膜の表裏両面に設けることが記載されている。しかしながら、特許文献2では、ガスケット端部近傍での電解質膜の破損防止や電解質膜の寸法変化追随を目的としているため、補強材の弾性率は膜よりは高いものの、その弾性率の絶対値としては低弾性率部材を用いており、電解質膜端部と電極との接触による物理的耐久性低下抑制には言及したものではなかった。
さらに、特許文献3では、負極と電解質膜、正極と電解質膜の間にガスケット材料として補強材を挿入した膜電極複合体に関する記載があるが、そのガスケット材料はエラストマーなどの弾性率の低い材料を想定したものであり、またそのガスケット材料挿入の目的も電解質膜の代替として発電に寄与しない部分に用いることによるコストダウンを目的としており、電解質膜と電極端部との接触時に生じる炭素繊維の突き刺しによる物理的耐久性低下抑制には言及していなかった。
特許文献4では、電解質膜と電極端部との接触時に生じる炭素繊維の突き刺しによる物理的耐久性低下抑制には言及しているものの、一般的に弾性率の低いフッ素系電解質膜に接着剤層を有することによりエッジ保護材全体としては低弾性を示すエッジ保護材を適用しており、接触時における突き刺し抑制効果にのみ言及しているにすぎなかった。低弾性率膜の場合、膜の膨潤収縮時に弾性率変化が小さいため、炭素繊維周辺に局所的にかかる応力は小さい。そのため、炭素繊維の突き刺し増加はみられず、膨潤収縮時の突き刺し抑制には言及する必要性がなかった。
しかし、一般的に弾性率の高い電解質膜においては、接触時の突き刺し抑制だけではなく、膨潤収縮時の突き刺し増加がみられる。これは高い弾性率の膜は膨潤収縮時の弾性率の変化が大きいため、炭素繊維周辺に局所的に応力がかかるためと考えられる。そのため、高弾性率膜においては、膨潤収縮時の炭素繊維突き刺し抑制も検討する必要があった。しかし、従来のような低弾性率エッジ保護材を適用しただけでは、接触時の突き刺し抑制効果はあるものの、膜膨潤収縮時の突き刺しには耐えることができなかった。
このように、従来技術による膜電極複合体では高弾性率電解質膜と電極との接触の際の炭素繊維の突き刺し、及び膨潤収縮時の炭素繊維の突き刺しによる物理的耐久性低下抑制は十分ではなかった。
特開平5−174845号公報 特開2009−211813 特表平7−501417 特表2008−515137
本発明は、かかる従来技術の背景に鑑み、高弾性率の芳香族炭化水素系ポリマーからなる高分子電解質膜と、炭素繊維を含むガス拡散層とが接触した際、あるいは燃料電池の運転中に電解質膜の膨潤収縮が起こった際に、ガス拡散層の炭素繊維が電解質膜へ突き刺さることを防止し、優れた物理的耐久性を有することができる膜電極複合体を提供することを課題とする。
本発明は、かかる課題を解決するために、次のような手段を採用するものである。すなわち本発明の膜電極複合体は、芳香族炭化水素系ポリマーからなる高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜の両側に配置された触媒層と、前記触媒層の前記高分子電解質膜に対して反対側に配置された、炭素繊維を含むガス拡散層と、前記高分子電解質膜と前記ガス拡散層との間のいずれかの位置に配置された、前記高分子電解質膜の外縁部と前記ガス拡散層の炭素繊維との接触を防止するエッジ保護材とを備えてなる膜電極複合体であって、前記エッジ保護材の弾性率が、前記高分子電解質膜の弾性率よりも大きいことを特徴とするものである。
本発明によれば、優れた物理的耐久性を有する膜電極複合体を提供することができ、さらに発電性能との両立を達成できる。
ガス拡散電極(GDE)を用いて本発明の膜電極接合体を製造した場合の構成を示す模式図である。 触媒層被覆電解質膜(CCM)を用いて本発明の膜電極接合体を製造した場合の構成を示す模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔高分子電解質膜〕
本発明の膜電極複合体は、電解質膜として芳香族炭化水素系ポリマーからなる高分子電解質膜(以下、単に「電解質膜」という場合がある)を有するものである。
室温時(23℃、65%RH)の弾性率が0.7GPa未満であるフッ素系電解質膜等の場合、燃料電池運転中の湿潤時(23℃、95%RH)には、0.01GPa以上0.3GPa未満であり、弾性率の変化は0.069GPa未満と大きくないため、膨潤収縮時に炭素繊維の突き刺しの増加は発生しない。
室温時(23℃65%RH)の弾性率が0.7Gpa以上3.0GPa未満の芳香族炭化水素系ポリマーからなる電解質膜の場合、湿潤時(23℃、95%RH)には、0.1GPa以上0.7GPa以下となり、室温時と湿潤時の弾性率の差が0.1GPa以上2.9未満と非常に大きくなる。さらには、そのため、MEAの製造時における電解質膜とガス拡散電極の接触によってのみならず、燃料電池の運転中における膨潤収縮によっても、電解質膜に対するガス拡散層中の炭素繊維の突き刺しの増加が顕著に発生してしまう。従って、電解質膜として、弾性率が0.7GPa以上3.0GPa未満の比較的硬質な芳香族炭化水素系ポリマーからなるものを用いる場合、本発明の効果が顕著である。さらに、弾性率が1.0GPa以上3.0GPa未満の芳香族炭化水素系ポリマーからなる電解質膜を用いる場合、より顕著である。なお、以下本明細書において、単に「弾性率」と記載する場合には室温時(23℃65%RH)の弾性率を意味するものとする。
芳香族炭化水素系ポリマーの具体例としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリーレンエーテル系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリパラフェニレン、ポリアリーレン系ポリマー、ポリアリーレンケトン、ポリエーテルケトン、ポリアリーレンホスフィンホキシド、ポリエーテルホスフィンホキシド、ポリベンズオキサゾール、ポリベンズチアゾール、ポリベンズイミダゾール、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミドスルホン等の主鎖に芳香環を有するポリマーが挙げられる。
なお、ポリエーテルスルホンとはその分子鎖にスルホン結合を有しているポリマーの総称である。また、ポリエーテルケトンとはその分子鎖にエーテル結合およびケトン結合を有しているポリマーの総称であり、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン、ポリエーテルケトンスルホンなどを含むものであり、特定のポリマー構造を限定するものではない。
これらのポリマーのなかでも、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアリーレンエーテル系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンスルフィドスルホン、ポリアリーレンケトン、ポリエーテルケトン、ポリアリーレンホスフィンホキシド、ポリエーテルホスフィンホキシド等のポリマーが、機械強度、物理的耐久性、加工性および耐加水分解性の面からよく用いられている。
なかでも、芳香族ポリエーテル系重合体は、1.0〜3.0GPa程度の弾性率を有し、比較的硬質であるだけでなく、室温時と膨潤時の弾性率の差は0.3〜0.7GPaと大きいため、本発明を好適に適用できる。さらに、主鎖骨格構造のパッキングの良さおよび極めて強い分子間凝集力から結晶性を示し、一般的な溶剤に全く溶解しない性質を有すると芳香族ポリエーテルケトン(PEK)系ポリマーは、特に好適である。ここで、芳香族ポリエーテルケトン系ポリマーとは、その分子鎖に芳香環を有するとともに、少なくともエーテル結合およびケトン結合を有しているポリマーの総称であり、芳香族ポリエーテルケトン、芳香族ポリエーテルケトンケトン、芳香族ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエーテルエーテルケトンケトン、芳香族ポリエーテルケトンエーテルケトンケトン、芳香族ポリエーテルケトンスルホン、芳香族ポリエーテルケトンホスフィンオキシド、芳香族ポリエーテルケトンニトリルなどを含む。
芳香族炭化水素系電解質ポリマーの合成方法は、前記した特性や要件を満足できれば特に限定されるものではない。かかる方法は例えば ジャーナル オブ メンブレン サイエンス(Journal of Membrane Science), 197, 2002, p.231-242 に記載がある。
一例として、重縮合反応により芳香族炭化水素系ポリマーを合成する場合の好ましい重合条件を以下に示す。重合は、0〜350℃の温度範囲で行うことができるが、50〜250℃の温度であることが好ましい。0℃より低い場合には、十分に反応が進まない傾向にあり、350℃より高い場合には、ポリマーの分解も起こり始める傾向がある。反応は、溶媒中で行うことが好ましい。使用できる溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホントリアミド等の非プロトン性極性溶媒などを挙げることができるが、これらに限定されることはなく、芳香族求核置換反応において安定な溶媒として使用できるものであればよい。これらの有機溶媒は、単独でも2種以上の混合物として使用されても良い。
重縮合の反応触媒としては、通常塩基性化合物が使用されるが、これに限定されるものではない。塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等があげられるが、芳香族ジオール類を活性なフェノキシド構造にし得るものであれば、これらに限定されず使用することができる。
脱離する無機塩、つまりモノマーの反応末端は、一価のアルカリ金属とハロゲンの組み合わせが好ましく用いられる。具体的にはLi、Na、K、RbとF、Cl、Br、I等である。安価であることや環状金属捕捉剤を考慮すると、Na、KとF、Clが特に好ましく用いられる。この脱離した無機塩は塩基性化合物または塩基性化合物の分解物と結合する場合もある。この塩基性化合物の分解物等も重合反応において阻害となる恐れがあり、同様に環状金属化合物により、阻害を抑制する効果もある。
また、重縮合においては、副生物として水が生成する場合がある。この際は、重合溶媒とは関係なく、トルエンなどを反応系に共存させて共沸物として水を系外に除去することもできる。水を系外に除去する方法としては、モレキュラーシーブなどの吸水剤を使用することもできる。
反応水又は反応中に導入された水を除去するのに用いられる共沸剤は、一般に、重合を実質上妨害せず、水と共蒸留し且つ約25℃〜約250℃の間で沸騰する任意の不活性化合物である。共沸剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、塩化メチレン、ジクロルベンゼン、トリクロルベンゼンなどを挙げることができる。もちろん、その沸点が用いた双極性溶媒の沸点よりも低いような共沸剤を選定することが有益である。しかしながら、高い反応温度、例えば200℃以上の温度が用いられるとき、特に反応混合物に不活性ガスを連続的に散布させるとき、反応系内を減圧に保ち溶媒の沸点を低下するときには共沸剤は常に必要ではない。一般的には、縮合反応は不活性雰囲気下に酸素が存在しない状態で実施するのが望ましい。
縮合反応を溶媒中で行う場合、得られるポリマー濃度として5〜50重量%となるようにモノマーを配合することが好ましい。5重量%よりも少ない場合は、重合度が上がりにくい傾向がある。一方、50重量%よりも多い場合には、反応系の粘性が高くなりすぎ、反応物の後処理が困難になる傾向がある。
得られたポリマーの溶解性が不十分な場合は、必要により適当な加水分解性可溶性付与基を導入して重合後、加水分解により加水分解性可溶性付与基を除去すればよい。加水分解性可溶性付与基とは、溶媒に溶解困難なポリマーに導入し、後の工程で加水分解によって除去することを前提に、溶液製膜や濾過が容易に実施できるように一時的に導入される置換基である。このような加水分解性可溶性付与基としては、一般的な溶剤に対する溶解性を向上させ、結晶性を低減する観点から、立体障害が大きいという点で脂肪族基、特に環状部分を含む脂肪族基が好ましく用いられるが、反応性や収率、加水分解性可溶性付与基含有状態の安定性、製造コスト等を考慮して適宜選択することが可能である。
加水分解性可溶性付与基の具体例な利用例としては、最終的にはケトンとなる部位をアセタールまたはケタール部位に変形し加水分解性可溶性付与基とし、溶液製膜後にこの部位を加水分解しケトン部位に変化させる例が挙げられる。また、ケトン部位をアセタールまたはケタール部位のヘテロ原子類似体、例えばチオアセタールやチオケタールとする方法が挙げられる。また、スルホン酸を可溶性エステル誘導体とする方法、芳香環に可溶性基としてt−ブチル基を導入し、酸で脱t−ブチル化する方法等が挙げられる。
加水分解性可溶性付与基を導入する官能基の位置としては、ポリマーの主鎖であることが好ましい。主鎖に存在する官能基に加水分解性可溶性付与基を導入することで、加水分解性可溶性付与基導入時と加水分解後に安定な基に変化させた後の状態の差が大きく、ポリマー鎖のパッキングが強くなり、溶媒可溶性から不溶性に変化し、機械的強度が強くなる傾向にある。ここで、ポリマーの主鎖に存在する官能基とは、その官能基を削除した場合にポリマー鎖が切れてしまう官能基と定義する。例えば、芳香族ポリエーテルケトンのケトン基を削除するとベンゼン環とベンゼン環が切れてしまうことを意味するものである。
加水分解性可溶性付与基の導入は特に結晶化可能な性質(結晶能)を有するポリマーへの適用が効果的である。これらポリマーの結晶性の有無、結晶と非晶の状態については、広角X線回折(XRD)における結晶由来のピークや示差走査熱量分析法(DSC)における結晶化ピーク等によって評価することができる。結晶能を有することにより、高温水中での寸法変化(膨潤)が小さい、すなわち耐熱水性に優れた電解質膜が得られる。この寸法変化が小さい場合には、電解質膜として使用している途中に膜が破損しにくく、また、膨潤で電極触媒層と剥離しにくいため発電性能が良好となる。
芳香族炭化水素系ポリマーに対してイオン性基を導入する方法は、イオン性基を有するモノマーを用いて重合する方法と、高分子反応でイオン性基を導入する方法が挙げられる。イオン性基を有するモノマーを用いて重合する方法としては、繰り返し単位中にイオン性基を有したモノマーを用いれば良く、必要により適当な保護基を導入して重合後脱保護基を行ってもよい。
イオン性基を導入する方法について例を挙げて説明すると、芳香環へのホスホン酸基の導入は、例えばポリマー プレプリンツ(Polymer Preprints), 51, 2002, p.750等に記載の方法によって可能である。芳香環へのリン酸基の導入は、例えばヒドロキシル基を有する芳香族系高分子のリン酸エステル化によって可能である。芳香環へのカルボン酸基の導入は、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基を有する芳香族系高分子を酸化することによって可能である。芳香環への硫酸基の導入は、例えばヒドロキシル基を有する芳香環の硫酸エステル化によって可能である。芳香環をスルホン化する方法、すなわちスルホン酸基を導入する方法としては、たとえば特開平2−16126号公報あるいは特開平2−208322号公報等に記載の方法がある。
具体的には、例えば、芳香環をクロロホルム等の溶媒中でクロロスルホン酸のようなスルホン化剤と反応させたり、濃硫酸や発煙硫酸中で反応させたりすることによりスルホン化することができる。スルホン化剤には芳香環をスルホン化するものであれば特に制限はなく、上記以外にも三酸化硫黄等を使用することができる。この方法により芳香環をスルホン化する場合には、スルホン化の度合いはスルホン化剤の使用量、反応温度および反応時間により、容易に制御できる。芳香族系高分子へのスルホンイミド基の導入は、例えばスルホン酸基とスルホンアミド基を反応させる方法によって可能である。
イオン性基は、負電荷を有する官能基が好ましく、特にプロトン交換能を有する官能基が好ましい。このような官能基としては、スルホン酸基、スルホンイミド基、硫酸基、ホスホン酸基、リン酸基、カルボン酸基が好ましく用いられる。ここで、スルホン酸基は下記一般式(f1)で表される基、スルホンイミド基は下記一般式(f2)で表される基[一般式(f2)中、Rは任意の有機基を表す。]、硫酸基は下記一般式(f3)で表される基、ホスホン酸基は下記一般式(f4)で表される基、リン酸基は下記一般式(f5)または(f6)で表される基、カルボン酸基は下記一般式(f7)で表される基を意味する。
Figure 2015195184
かかるイオン性基は、前記官能基(f1)〜(f7)が塩となっている場合を含むものとする。前記塩を形成するカチオンとしては、任意の金属カチオン、NR4+(Rは任意の有機基)を例として挙げることができる。金属カチオンの場合、その価数は特に限定されない。好ましい金属イオンの具体例としては、Li、Na、K、Rh、Mg、Ca、Sr、Ti、Al、Fe、Pt、Rh、Ru、Ir、Pdが挙げられる。中でも、本発明に用いるブロック共重合体としては、安価で、容易にプロトン置換可能なNa、K、Liが好ましく使用される。
これらのイオン性基はポリマー中に2種類以上含むことができ、組み合わせはポリマーの構造などにより適宜決定することができる。中でも、高プロトン伝導度の点からスルホン酸基、スルホンイミド基または硫酸基を用いることがより好ましく、原料コストの点からはスルホン酸基を有することが最も好ましい。
電解質膜の膜厚は、特に限定されるものではないが、20umより厚いと発電性能が低下し、5um未満であると大幅に耐久性や取り扱い性が低下するため、5um以上20um以下が好ましい。電解質膜の膜厚が5um以上20um以下の場合、炭素繊維を含むガス拡散層とが接触した際、あるいは燃料電池の運転中に電解質膜の膨潤収縮が起こった際に、ガス拡散層の炭素繊維が電解質膜へ突き刺しが顕著であるため、本発明の適用が好ましい。
電解質膜としては、その両面に触媒層が形成された触媒層被覆電解質膜(CCM)を用いることも好ましい。通常、触媒層は白金が担持されたカーボンブラック粒子から形成されるが、これに限定されるものではない。また、触媒層の被覆電解質膜の形成には、電解質膜に直接触媒を塗布する直接塗工や触媒層付転写シートを電解質膜に転写する方法などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
〔ガス拡散層〕
ガス拡散層は、通常、炭素繊維を含む抄紙体、不織布などから構成される。このような炭素繊維を含むガス拡散層は、炭素繊維が触媒層を貫通して電解質膜と直接接触する場合があり、その結果炭素繊維の電解質膜への突き刺しが生じやすくなる。すなわち、本発明は、炭素繊維を含むガス拡散層を有する膜電極複合体においてその効果を発揮する。
〔エッジ保護材〕
本発明において、エッジ保護材とは、高分子電解質膜の外縁部(エッジ部)と前記ガス拡散層の炭素繊維との接触を防止するために配置される部材であり、典型的には電解質膜の外延部を被覆するとともに電解質膜の外延部以外の部分を露出されるように構成された額縁状の部材である。一般に、ガス拡散層の外縁部においては炭素繊維の毛羽立ちが顕著であるため、エッジ保護材により炭素繊維の突き刺しを防止することが好ましい。
エッジ保護材の弾性率が電解質膜の弾性率以下であると、燃料電池運転時の電解質膜の膨潤収縮によりエッジ保護材に力が負荷された場合にエッジ保護材が変形する恐れがある。そのため、エッジ保護材の弾性率は、接合される高分子電解質膜の弾性率よりも高い必要がある。また、燃料電池運転時に膜電極複合体を発電評価用モジュールである“セル“にセットする際に、セルに最大0.7GPaの圧力を負荷させるため、エッジ保護材の弾性率は0.7GPa以上であることが好ましい。また、エッジ保護材が固すぎて、それ自体が電解質膜に接触時に物理的ダメージを与えてしまうリスクが高まるため、5.0GPa未満であることが好ましい。
エッジ保護材は、燃料電池の運転中の温度変化や湿度変化により弾性率が変化すると、突き刺し防止効果に影響が生じる恐れがあることから、こうした温度・湿度による弾性率の変化が小さいものであることが好ましい。具体的には、室温時における弾性率と湿潤時における弾性率の差が0.2GPa以内であることが好ましい。
また、電解質膜が膨潤したときの炭素繊維の電解質膜への突き刺しを抑制するためには、エッジ保護材の吸水率は、電解質膜の吸水率よりも小さいことが好ましく、吸水率の絶対値は2%以下であることがより好ましい。(吸水率測定方法は、本明細書実施例(8)に記載の方法を用いた。)
また、芳香族炭化水素系ポリマーからなる電解質膜の場合、膨潤収縮時においてエッジ保護材端部と電解質膜のひずみ応力が特に増大するため、エッジ保護材端部と接触している電解質膜に膜やぶれが発生する場合がある。エッジ保護材の厚みは100μmより厚い場合、電極とエッジ保護材の間、電解質膜とエッジ保護材の間にひずみ応力が発生するため、物理的耐久性が低下し、1μm未満の場合は炭素繊維の突き刺し抑制が不十分なため、エッジ保護材の厚みは、1μm以上100μm以下が好ましい。
また、エッジ保護材とガス拡散層の重なり部分の面積を大きくしすぎると、膜電極複合体中において発電に寄与しない面積が大きくなるため、発電性能が低下するだけでなく、必要以上に触媒を用いる結果となるためコストアップになる。発電性能と突き刺し抑制効果の両立の観点から、エッジ保護材とガス拡散層の重なり部分の面積は、ガス拡散層の面積の15%以下であることが好ましく、10%以下でることがより好ましい。また、アノード側エッジ保護材とアノード側ガス拡散層との重なり部分の面積と、カソード側エッジ保護材とカソード側ガス拡散層との重なり部分の面積は、同一でも異なっていてもよい。
エッジ保護材の材料の例としては、所定の弾性率を有する限り限定されないが、シリコーン系材料や、汎用プラスチック、エンジニアリングプラスチックなどが挙げられる。汎用プラスチックやエンジニアリングプラスチックの例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルフィド(PPS)、芳香族ポリイミド芳香族炭化水素系高分子などが挙げられる。中でも、高い弾性率を有し、かつ低コストであるポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。また、エッジ保護材は、単一の材料のみからなるものに限られず、複数の材料の組み合わせからなるものであってもよい。
本発明のエッジ保護材は、電解質膜またはガス拡散層との接着性を改善するために、接着材層を有してもよい。接着剤層を有することにより、燃料電池の運転中に電解質膜が膨潤・収縮してもエッジ保護材の位置ずれを防止し、突き刺し防止効果をさらに高めることができる。接着剤層の材質や物性は、接着剤層を含めたエッジ保護材の弾性率が上記所定の範囲にあり、発電性能や電解質膜の耐久性に影響がないものであれば、特に限定されるものではないが、製造工程での簡便性から、熱または光により接着可能な接着剤を用いることが好ましい。また接着剤層は、エッジ保護材の片面のみでもよいし、両面に付与されていてもよい。
〔膜電極複合体〕
次に、本発明の膜電極複合体について説明する。
本発明の膜電極複合体(MEA)は、芳香族炭化水素系ポリマーからなる高分子電解質膜と、当該高分子電解質膜の両側に配置された触媒層と、当該触媒層の外側、すなわち前記高分子電解質膜に対して反対側に配置されたガス拡散層と、当該高分子電解質膜と当該ガス拡散層との間のいずれかの位置に配置されたエッジ保護材とを備えている。すなわち、本発明の膜電極複合体は、アノード側ガス拡散層と、アノード側触媒層と、高分子電解質膜と、カソード側触媒層と、カソード側ガス拡散層を順に有しており、エッジ保護材は、(i)アノード側ガス拡散層とアノード側触媒層の間、(ii)アノード側触媒層と高分子電解質膜の間、(iii)高分子電解質膜とカソード側触媒層の間および(iv)カソード側触媒層とカソード側ガス拡散層の間のいずれか1箇所以上の位置に配置されている。
ここで、MEAの作製方法は、
(I)ガス拡散層の一方の面に触媒層が形成されたガス拡散電極(GDE)を作成し、電解質膜と積層する方法
(II)触媒層つき電解質膜(CCM)を作成し、ガス拡散層と積層する方法
に大別される。
(I)の方法の場合、アノード及びカソードのガス拡散電極(GDE)の内側のいずれか少なくとも一箇所の内側にエッジ保護材、そのさらに内側に高分子電解質膜の順に、触媒層形成面がエッジ保護材と重なる周縁部以外の部分で高分子電解質膜と直接接するように配置され、接合される。すなわち、この方法で本発明のMEAを作成した場合、エッジ保護材は、(ii)アノード側触媒層と高分子電解質膜の間、(iii)高分子電解質膜とカソード側触媒層の間の少なくとも一箇所に配置されることになる。なお、エッジ保護材は、(ii)アノード側触媒層と高分子電解質膜の間、(iii)高分子電解質膜とカソード側触媒層の間の両方に配置されてもよい。
(II)の方法の場合、アノード及びカソード電極基材(ガス拡散層)は、その内側のいずれか少なくとも一箇所にエッジ保護材、そのさらに内側に触媒層被覆電解質膜(CCM)の順に、CCMの触媒層形成面がエッジ保護材と重なる周縁部以外の部分でガス拡散層と直接接するように配置され、接合される。すなわち、この方法で本発明のMEAを作成した場合、エッジ保護材は、(i)アノード側ガス拡散層とアノード側触媒層の間および(iv)カソード側触媒層とカソード側ガス拡散層の間の少なくとも一箇所に配置されることになる。なお、エッジ保護材は、(i)アノード側ガス拡散層とアノード側触媒層の間および(iv)カソード側触媒層とカソード側ガス拡散層の間の両方に配置されてもよい。
触媒層は白金が担持されたカーボンブラック粒子から形成されることが一般的であるが、これに限定されるものではない。
高分子電解質膜とガス拡散層の接合法は特に制限されず、公知の方法(例えば、電気化学,1985, 53, p.269.記載の化学メッキ法、電気化学協会編(J. Electrochem. Soc.)、エレクトロケミカル サイエンス アンド テクノロジー (Electrochemical Science and Technology),1988, 135, 9, p.2209. 記載のガス拡散電極の加熱プレス接合法など)を適用することが可能である。
高分子電解質膜とガス拡散層をプレスにより一体化する場合は、その温度や圧力は、電解質膜の厚さ、水分率、触媒層や電極基材により適宜選択すればよい。具体的なプレス方法としては圧力やクリアランスを規定したロールプレスや、圧力を規定した平板プレスなどが挙げられ、これらは工業的生産性やイオン性基を有する高分子材料の熱分解抑制などの観点から0℃〜250℃の範囲で行うことが好ましい。加圧は電解質膜や電極保護の観点からできる限り弱い方が好ましく、平板プレスの場合、10MPa以下の圧力が好ましい。プレス工程による複合化を実施せずに電極と電解質膜を重ね合わせ燃料電池セル化することもアノード、カソード電極の短絡防止の観点から好ましい選択肢の一つである。この方法の場合、燃料電池として発電を繰り返した場合、短絡箇所が原因と推測される電解質膜の劣化が抑制される傾向があり、燃料電池として耐久性が良好となる。
具体的には、電解質膜、エッジ保護材、ガス拡散層、触媒層を図1および図2に示されるように積層し、一定温度・圧力でプレスすることにより、MEAを製造することが好ましい。また、電解質膜とエッジ保護材のみを配置した状態で一定温度・圧力でプレスし、エッジ保護材付き電解質膜を製造した後、ガス拡散層を両側に配置し、一定温度・圧力でプレスすることにより、膜電極複合体を製造することもできる。このような積層およびプレスは両面同時に行っても、片面ずつ行ってもよい。
連続的に膜電極複合体を製造する方法としては、ロール状エッジ保護材付き電解質膜を製造した後、ガス拡散層と積層し、一定温度・圧力でプレスを行う方法が挙げられる。ロール状エッジ保護材付き電解質膜を製造する方法としては、支持基材上に配置されたロール状の電解質膜の片面にエッジ保護材を配置した後、基材を剥離し、逆側にもエッジ保護材を配置することができる。また、基材を剥離後、片面ずつエッジ保護材を配置してもよい。さらに、基材を剥離後、両面同時にエッジ保護材を配置してもよい。エッジ保護材の配置は、エッジ保護材、基材、電解質膜、または基材付き電解質膜に圧力や温度をかけて行ってもよい。
エッジ保護材、基材、電解質膜、または基材付き電解質膜などのフィルム状部材を積層する際には、それぞれのフィルム状部材に張力をかけながら実施するのが好ましく、各工程の間にテンションカットを設ける方法などによって、変化させることができる。テンションカットは、例えばロールにモーター、クラッチ、ブレーキ等を設置したものが挙げられ、フィルムに与えられる張力を検知する検知手段を備えることが好ましい。テンションカットに用いられるローラーとして、例えば、ニップローラー、サクションローラー、または複数のローラーの組み合わせ等が挙げられる。ニップローラーは、フィルムをローラーで挟み込み、挟み込み圧力により生じる摩擦力によってフィルムの送り速度を制御し、その結果、フィルムにかかる圧力をローラーの前後で変化させることができる。サクションローラーは、表面に多くの穴の開いたローラー、またはワイヤーを巻き付けて網状または簀の子状にしたローラーの内部を吸引し、負圧にすることによって、フィルム状部材を吸い付け、その吸引力によって生じる摩擦力によってフィルム状部材の送り速度を制御し、その結果、フィルム状部材にかかる圧力をローラーの前後で変化させることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各物性の測定条件は次の通りである。
(1)イオン交換容量
中和滴定法により測定した。測定は3回行って、その平均値を取った。
(i)プロトン置換し、純粋で十分に洗浄した電解質膜の膜表面の水分を拭き取った後、100℃にて12h以上真空乾燥し、乾燥重量を求めた。
(ii)電解質膜に5wt%硫酸ナトリウム水溶液を50mL加え、12h静置してイオン交換した。
(iii)0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて、生じた硫酸を滴定した。指示薬として市販の滴定用フェノールフタレイン溶液0.1w/v% を加え、薄い赤紫色になった点を終点とした。
(iv)イオン交換容量は下記の式により求めた。
イオン交換容量(meq/g)=
〔水酸化ナトリウム水溶液の濃度(mmol/ml)×滴下量(ml)〕/試料の乾燥重量(g)
(2)プロトン伝導度
膜状の試料を25℃の純水に24時間浸漬した後、80℃、相対湿度25〜95%の恒温恒湿槽中にそれぞれのステップで30分保持し、定電位交流インピーダンス法でプロトン伝導度を測定した。
測定装置としては、Solartron製電気化学測定システム(Solartron 1287 Electrochemical InterfaceおよびSolartron 1255B Frequency Response Analyzer)を使用し、2端子法で定電位インピーダンス測定を行い、プロトン伝導度を求めた。交流振幅は、50mVとした。サンプルは幅10mm、長さ50mmの膜を用いた。測定治具はフェノール樹脂で作製し、測定部分は開放させた。電極として、白金板(厚さ100μm、2枚)を使用した。電極は電極間距離10mm、サンプル膜の表側と裏側に、互いに平行にかつサンプル膜の長手方向に対して直交するように配置した。
(3)数平均分子量、重量平均分子量
ポリマーの数平均分子量、重量平均分子量をGPCにより測定した。紫外検出器と示差屈折計の一体型装置として東ソー製HLC−8022GPCを、またGPCカラムとして東ソー製TSK gel SuperHM−H(内径6.0mm、長さ15cm)2本を用い、N−メチル−2−ピロリドン溶媒(臭化リチウムを10mmol/L含有するN−メチル−2−ピロリドン溶媒)にて、サンプル濃度0.1wt%、流量0.2mL/min、温度40℃で測定し、標準ポリスチレン換算により数平均分子量、重量平均分子量を求めた。
(4)膜厚
ミツトヨ製グラナイトコンパレータスタンドBSG−20にセットしたミツトヨ製ID−C112型を用いて測定した。
(5)核磁気共鳴スペクトル(NMR)
下記の測定条件で、H−NMRの測定を行い、構造確認、およびイオン性基を含有するセグメント(A1)とイオン性基を含有しないセグメント(A2)のモル組成比の定量を行った。該モル組成比は、8.2ppm(ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン由来)と6.5〜8.0ppm(ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンを除く全芳香族プロトン由来)に認められるピークの積分値から算出した。
装置 :日本電子社製EX−270
共鳴周波数 :270MHz(H−NMR)
測定温度 :室温
溶解溶媒 :DMSO−d6
内部基準物質:TMS(0ppm)
積算回数 :16回
また、下記の測定条件で、固体13C−CP/MASスペクトルの測定を行い、ケタール基の残存有無確認を行った。
装置 :Chemagnetics社製CMX−300Infinity
測定温度 :室温
内部基準物質:Siゴム(1.56ppm)
測定核 :75.188829MHz
パルス幅 :90°パルス、4.5μsec
パルス繰り返し時間:ACQTM=0.03413sec、PD=9sec
スペクトル幅:30.003kHz
試料回転 :7kHz
コンタクトタイム:4msec
(6)弾性率測定
下記の測定条件で、電解質膜及びエッジ保護材の弾性率の測定を行った。室温(25℃、65%RH)、湿潤状態(25℃、95%RH)の下、JIS K7127に準じ、実施例及び比較例で用いる電解質、エッジ保護材の引張弾性率を測定した。
装置:SHIMAZU製オートグラフAG-50N
(7)突き刺し強度測定
下記の測定条件で、エッジ保護材の突き刺し強度の測定を行った。突き刺し用ニードルをロードセルに固定し、フィルムを突き刺したときの強度を測定した。
装置:SHIMAZU製オートグラフAG-50N
突き刺し用ニードル:直径1mm
試験速度:120mm/min
フィルムサイズ:直径16mm
(8)吸水率測定
下記の測定条件で、吸水率の測定を行った。室温(25℃、65%RH)、含水時の重量を測定し、下記式に従い、吸水率を算出した。
フィルムサイズ:70mm×70mm
吸水率(%)=(吸水時の重量−室温時の重量)/吸水時の重量×100
(9)高温低加湿発電評価(発電性能)
実施例記載の方法で作製した膜電極複合体を英和(株)製 JARI標準セル“Ex−1”(電極面積25cm)にセットして発電評価用モジュールとし、下記条件で発電評価を行い、電圧が0.1V以下になるまで0A/cmから1.2A/cmまで電流を掃引した。本発明では電流密度1A/cm時の電圧を比較した。なお、膜電極複合体を上記セルにセットする際に、0.7GPaの圧力を負荷した。
電子負荷装置;菊水電子工業社製 電子負荷装置“PLZ664WA”
セル温度;常時80℃
ガス加湿条件;アノード、カソードとも30%RH
ガス利用率;アノードは量論の70%、カソードは量論の40%
(9)乾湿サイクル試験(耐久性)
膜の乾燥湿潤サイクルを実際の発電状態で起こし機械的な耐久性および化学的な耐久性の総合的な指標とした。サイクル回数が大きいほど機械的および化学的耐久性が優れている。
上記(8)と同様に発電評価用モジュールとし、下記の条件で起動と停止繰り返し、起動時の電圧が0.2V未満または停止時の開回路電圧が0.8V未満になる回数を評価した。
電子負荷装置;菊水電子工業社製 電子負荷装置“PLZ664WA”
セル温度;常時80℃
ガス加湿条件;アノード、カソードとも50%RH
起動時供給ガス;アノードは水素、カソード空気
起動時負荷電流;1A/cm
起動時ガス利用率;アノードは量論の70%、カソードは量論の40%
起動時間;3分間
停止時供給ガス流量;アノード水素は0.25L/min、カソード空気は1L/min
停止時間;3分間
起動と停止の切り替え時;アノードに乾燥窒素、カソードに乾燥空気を1L/minで1分間供給し電解質膜を乾燥させた。

[合成例1]
下記一般式(G1)で表される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(K−DHBP)の合成
Figure 2015195184
攪拌器、温度計及び留出管を備えた 500mlフラスコに、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン49.5g、エチレングリコール134g、オルトギ酸トリメチル96.9g及びp−トルエンスルホン酸1水和物0.50gを仕込み溶解する。その後78〜82℃で2時間保温攪拌した。更に、内温を120℃まで徐々に昇温、ギ酸メチル、メタノール、オルトギ酸トリメチルの留出が完全に止まるまで加熱した。この反応液を室温まで冷却後、反応液を酢酸エチルで希釈し、有機層を5%炭酸カリウム水溶液100mlで洗浄し分液後、溶媒を留去した。残留物にジクロロメタン80mlを加え結晶を析出させ、濾過し、乾燥して2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン52.0gを得た。この結晶をGC分析したところ99.8%の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソランと0.2%の4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノンであった。
[合成例2]
下記一般式(G2)で表されるジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンの合成
Figure 2015195184
4,4’−ジフルオロベンゾフェノン109.1g(アルドリッチ試薬)を発煙硫酸(50%SO)150mL(和光純薬試薬)中、100℃で10h反応させた。その後、多量の水中に少しずつ投入し、NaOHで中和した後、食塩200gを加え合成物を沈殿させた。得られた沈殿を濾別し、エタノール水溶液で再結晶し、上記一般式(G2)で示されるジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンを得た。純度は99.3%であった。構造はH−NMRで確認した。不純物はキャピラリー電気泳動(有機物)およびイオンクロマトグラフィー(無機物)で定量分析を行った。
[合成例3]
下記一般式(G5)で表されるポリマーからなるポリエーテルケトン系高分子電解質膜の合成
Figure 2015195184
炭酸カリウム6.91g、前記合成例1で得たイオン性基を有するジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン7.30g、前記合成例2で得た加水分解性基を有する2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン10.3g、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン5.24gを用いて、N−メチルピロリドン(NMP)中、210℃で重合を行った。
得られたブロックポリマーを溶解させた25重量%N−メチルピロリドン(NMP)溶液をガラス繊維フィルターを用いて加圧ろ過後、ガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4h乾燥後、窒素下150℃で10分間熱処理し、ポリケタールケトン膜を得た。ポリマーの溶解性は極めて良好であった。95℃で10重量%硫酸水溶液に24時間浸漬してプロトン置換、脱保護反応した後に、大過剰量の純水に24時間浸漬して充分洗浄し、高分子電解質膜を得た。
[実施例1−1]
合成例3で作成したポリエーテルケトン系高分子電解質膜(サイズ:70mm×70mm)と、ポリエチレンテレフタレート製エッジ保護材(厚み:6um)、ガス拡散電極(GDE)であるアノード電極(サイズ:50mm×50mm)及びカソード電極(サイズ:50mm×50mm)を図1(断面図)に示すように配置した。エッジ保護材と各電極の接触面積はアノード側14%、カソード側14%であった。160℃、5分、4.5Maの条件で、ホットプレスを行い、膜電極複合体を作製した。
発電性能は、0.38V、乾湿サイクル耐久性は、10000回であった。
[実施例1−2〜1−13、比較例1−1〜1−11]
電解質膜、エッジ保護材の材料、エッジ保護材と各電極の接触面積を表1に記載の通り変更した以外は、実施例1と同じ条件にて製造した。表1において、エッジ保護材の材料の記載がないものは、エッジ保護材を有していないことを意味する。なお、表中の略語は以下のとおりである。
PET:ポリエチレンテレフタレート
PPS: ポリフェニレンサルファイド
PBT:ポリブチレンテレフタレート
PI:ポリイミド
PFA:テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
Nafion:デュポン社製パーフルオロスルホン酸系電解質膜
熱硬化性接着剤付きPET:アクリル系粘着剤4um/PET 6um(接着剤層:片面のみ)
なお、実施例1-11においてエッジ保護材は、熱硬化性接着剤付きPETを使用し、接着剤層は触媒層側に配置した。
Figure 2015195184
[実施例2−1]
合成例3で作成したポリエーテルケトン系高分子電解質膜(サイズ:70mm×70mm)の両側に、アノード触媒付き転写シート(サイズ:50×50mm、Johnson Matthey社製市販品)、カソード触媒付き転写シート(サイズ:50×50mm、Johnson Matthey社製市販品)を配置し、160℃、4.5MPa、5minで加熱プレスし触媒層被覆電解質膜(CCM)を作製した。
上記CCMと、ポリエチレンテレフタレート製エッジ保護材(厚み:6um)、ガス拡散層であるアノード電極基材(サイズ:50mm×50mm、東レ社製“TGP-H-060”)及びカソード電極基材(サイズ:50mm×50mm、東レ社製“TGP-H-060”)を図2(断面図)に示すように配置した。エッジ保護材と各電極の接触面積はアノード側14%、カソード側14%であった。160℃、5分、4.5Maの条件で、ホットプレスを行い、膜電極複合体を作製した。
発電性能は、0.38V、乾湿サイクル耐久性は、10000回であった。
[実施例2−2〜2−13、比較例2−1〜2−11]
電解質膜、エッジ保護材の材料、各電極基材のサイズを変更することでエッジ保護材と各電極基材の接触面積を変更した以外は、実施例1と同じ条件にて製造した。表2において、エッジ保護材の材料の記載がないものは、エッジ保護材を有していないことを意味する。変更点、性能評価結果は、下記表2に示す。
なお、実施例2-11においてエッジ保護材は、熱硬化性接着剤付きPETを使用し、接着剤層はガス拡散層側に配置した。
Figure 2015195184
1:ガス拡散層
2:触媒層
3:エッジ保護材
4:電解質膜

Claims (8)

  1. 芳香族炭化水素系ポリマーからなる高分子電解質膜と、
    前記高分子電解質膜の両側に配置された触媒層と、
    前記触媒層の前記高分子電解質膜に対して反対側に配置された、炭素繊維を含むガス拡散層と、
    前記高分子電解質膜と前記ガス拡散層との間のいずれかの位置に配置された、前記高分子電解質膜の外縁部と前記ガス拡散層の炭素繊維との接触を防止するエッジ保護材と
    を備えてなる膜電極複合体であって、前記エッジ保護材の弾性率が、前記高分子電解質膜の弾性率よりも大きいことを特徴とする膜電極複合体。
  2. 前記高分子電解質膜の弾性率が0.7GPa以上3.0GPa未満である、請求項1に記載の膜電極複合体。
  3. 前記エッジ保護材の弾性率が0.7GPa以上5.0GPa未満である、請求項1に記載の膜電極複合体。
  4. 前記エッジ保護材の厚みが1um以上100um以下である、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の膜電極複合体。
  5. 前記エッジ保護材の吸水率が2%以下である、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の膜電極複合体。
  6. 前記炭化水素系ポリマーが芳香族ポリエーテル系共重合体である、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の膜電極複合体。
  7. 前記エッジ保護材が、前記高分子電解質膜と前記触媒層の間に配置されてなる、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の膜電極複合体。
  8. 前記エッジ保護材が、前記触媒層と前記ガス拡散層の間に配置されてなる、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の膜電極複合体。
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