JP2015193617A - ビタミンc含有液剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】ビタミンCを含む液剤であって、該液剤中のビタミンCが安定化された澄明な液剤、および液剤中のビタミンCの安定化方法を提供すること。
【解決手段】0.2重量%以上のビタミンCを含む液剤であって、pHが4.8〜5.4であることを特徴とする液剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビタミンCを含む液剤、より詳細にはビタミンCが安定化された液剤に関する。
ビタミンCは、水溶性の抗酸化物質として働き、酸化ストレスに関与する疾病に関連があることが知られている。他にも、コラーゲンの生合成、メラニン色素の生成抑制、出血傾向の改善、ストレス反応の防止など、実に多くの作用に関わっている。しかしながら、不規則な生活による睡眠不足やダイエットなどによる食生活の乱れなどから、ビタミンCの摂取量は減少している。さらに、日常生活における通勤ストレスやパソコン画面を見ることによる眼のストレスなどから、体内のビタミンC量は減少することが知られており、特に現代人はビタミンC補給を心がける必要がある。
ビタミンCを手軽に補給する手段の1つとして、これまでに多くのビタミンCを配合したドリンク剤が開発されている(特許文献1〜4)。ドリンク剤は、消費者の嗜好に沿った風味および外観であることが重要であるため、風味のよい酸性領域(例えばpH2〜5)で、かつ、澄明な液体での製剤化が要求される。さらに、健康志向の高まりとともに安定化剤や抗酸化剤など添加物をできるだけ含まないものを好む消費者が増えており、シンプルな成分での製剤化が要求される。
しかしながら、ビタミンCは分解し易いことが知られており、ドリンク剤に配合するためにはビタミンCの安定化が必要とされていた。
従来、水溶液中でのビタミンCの安定化方法には、ピロ亜硫酸塩などの抗酸化剤を用いて安定化する方法(特許文献1)やプロタミンなどのタンパクを用いて安定化する方法(特許文献2)などが提案されているが、酸性領域下での安定性は不十分であった。また、ショ糖脂肪酸エステルとリン脂質を用いて安定化する方法(特許文献3)などが提案されているが、乳化物を配合するため澄明な液体とすることができなかった。
特開平6−247855号 特開平6−247854号 特開平9−59145号 特開2012−152184号
本発明の目的は、ビタミンCを含む液剤であって、該液剤中のビタミンCが安定化された澄明な液剤、および液剤中のビタミンCの安定化方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、ビタミンCを含む液剤において、pHを4.8〜5.4に調整することにより、驚くべきことに、服用性がよく、ビタミンCの長期安定性が向上した液剤を得ることができることを見いだし、本発明を完成した。さらに、有機酸を配合することにより、風味がよく、飲用に適した液剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1]0.2重量%以上のビタミンCを含む液剤であって、pHが4.8〜5.4であることを特徴とする液剤。
[2]ビタミンCの配合量が、0.2〜10重量%である、上記[1]記載の液剤。
[3]ビタミンC以外の有機酸またはその塩を、2.5〜20mg/mL含む、上記[1]または[2]に記載の液剤。
[4]前記有機酸またはその塩が、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、グルコン酸、アジピン酸、グルタミン酸、酢酸またはその塩である、上記[3]記載の液剤。
[5]澄明である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の液剤。
[6]内服液剤である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の液剤。
[7]ビタミンCを含む液剤において、pHを4.8〜5.4に調整することを特徴とする、液剤中のビタミンCの安定化方法。
[8]ビタミンCを含む液剤のpHを4.8〜5.4に調整後、容器内空気を窒素で置換した気密容器中に保存することを特徴とする、上記[7]に記載の方法。
本発明によれば、服用性、風味がよく、かつ、ビタミンCが安定化された液剤を得ることができるので、ビタミンCを含む風味のよい内服液剤(例えばドリンク剤)、ビタミンCを含むローション剤、清涼飲料水などを提供することができる。
さらに、本発明によれば、服用性、風味およびビタミンCの安定性に加えて、他の成分の安定性、低カロリー、効能効果などの点でも優れた液剤を提供することができる。
本発明において「液剤」とは、医薬または食品に通常用いられる液状の剤型を指し、これには、例えば、内服液剤(いわゆるドリンク剤、栄養補助剤、滋養強壮剤など)、ローション剤、清涼飲料水などを挙げることができる。本発明の液剤としては、内服液剤、清涼飲料水が好ましい。特に、高濃度のビタミンCの安定化が要求される内服液剤が好ましい。
本発明において「澄明」とは、波長650nmの光線の透過率が60%T以上のことを指す。
本発明の液剤は、上記透過率が好ましくは80%T以上であり、より好ましくは90%T以上である。
本発明において「ビタミンC」とは、L−アスコルビン酸(以下、単に「アスコルビン酸」と称する。)、その塩、そのエステルおよびその誘導体を指し、具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム、アスコルビン酸モノステアレート、アスコルビン酸モノパルミテート、アスコルビン酸モノオレエートなどを挙げることができる。
本発明の液剤中のビタミンCの配合量は、遊離アスコルビン酸として、0.2重量%以上、好ましくは、例えば0.2〜10重量%、0.2〜5重量%、0.3〜8重量%、0.5〜6重量%である。
本発明の液剤のpHは、4.8〜5.4である。ビタミンCの安定性、服用性、風味の点から、好ましくは、例えば4.8〜5.2、4.8〜5.1、4.8〜5.0、4.8〜4.95である。
本発明の液剤には、前記ビタミンCに加えて、ビタミンC以外の有機酸またはその塩を配合することができる。これにより、本発明の液剤において、味覚に対して酸味を感じさせ、風味のバランスを整え、服用性を向上させることができる。この場合でも、本発明の液剤中のビタミンCの長期安定性は良好である。また、有機酸およびその塩は、pH緩衝作用(pHの急激な変動を抑える作用)を有するので、液剤のpHの保持に寄与することができる。
上記有機酸またはその塩としては、例えば、クエン酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸、アジピン酸、グルタミン酸、酢酸など、およびそれらの塩、例えば、それらのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)、それらのアルカリ土類金属塩(マグネシウム塩、カルシウム塩など)が挙げられる。
なかでも、穏やかで爽快な酸味という味質と高甘味度甘味剤に適する長めの呈味時間を有するという点から、好ましくはリンゴ酸(特にDL−リンゴ酸)またはその塩(ナトリウム塩など)、クエン酸またはその塩(ナトリウム塩など)、酒石酸またはその塩(ナトリウム塩など)などが挙げられる。
本発明の液剤中の上記有機酸またはその塩の配合量は、風味、ビタミンCを不安定化するなどの点から、遊離の有機酸として、通常2.5〜20mg/mL、好ましくは、例えば2.5〜7mg/mL、2.5〜5mg/mLである。
本発明の液剤には、さらに、薬効成分を配合することができる。これにより本発明の液剤は、ビタミンCの安定性、澄明性などを保持しつつ、配合される薬効成分に応じて、脂肪代謝、滋養強壮、虚弱体質等の改善及び肉体疲労・病中病後・食欲不振・栄養障害・発熱性消耗性疾患・妊娠授乳期などの場合における栄養補給、過酸化資質の分解、皮膚・爪・毛の発育、皮膚の機能保持、糖質の代謝、たん白質の代謝、持久運動能の向上、三大栄養素からのエネルギー産生などの点で特に有効な液剤となる。
上記薬効成分としては、例えば、タウリン、L−アルギニン、L−アスパラギン酸などのアミノ酸、ビタミンB1およびその誘導体、ビタミンB2およびその誘導体(リボフラビンリン酸エステルナトリウムなど)、パントテン酸およびその塩、ビタミンB6およびその誘導体、ニコチン酸アミドなどのビタミン類、イノシトール、カルニチンまたはその塩化物などのビタミン様物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ムイラプアマ、ロクジョウ、ニンジン、ジオウなどの生薬、カフェインなど、ビタミンB12およびその誘導体、ビオチン、葉酸、コリン、ウルソデスオキシコール酸、オロチン酸、ガンマーオリザノール、グルクロノラクトン、チオクト酸、ルチンなどが挙げられ、好ましくは脂肪の代謝を助ける成分、特にリボフラビンリン酸エステル、ニコチン酸アミド、イノシトール、カルニチン塩化物、パントテン酸ナトリウム、ビオチンなどが挙げられる。
本発明の液剤中のこれらの薬効成分の配合量は、ビタミンCの安定性に影響しない量であれば特に限定されないが、例えば1種類の薬効成分あたり、0.001〜3重量%、好ましくは0.01〜1重量%である。
本発明の液剤は、好ましくは脂肪代謝を助ける作用を有する薬効成分、特に好ましくはリボフラビンリン酸エステル、ニコチン酸アミド、イノシトール、およびカルニチン塩化物の4種の薬効成分を含む。この場合、本発明の液剤は、ビタミンCの安定性、澄明性などを保持しつつ、脂肪代謝、過酸化資質の分解、皮膚・爪・毛の発育、皮膚の機能保持、糖質の代謝、たん白質の代謝、持久運動能の向上、三大栄養素からのエネルギー産生などの点で特に有効な液剤となる。
本発明の液剤中のリボフラビンリン酸エステルの配合量は、特に限定されないが、脂肪代謝、エネルギー産生、細胞の成長、過酸化脂質の代謝などの点から、通常0.01〜0.2重量%、好ましくは0.1〜0.15重量%である。
本発明の液剤中のニコチン酸アミドの配合量は、特に限定されないが、脂肪代謝、三大栄養素からのエネルギー産生、皮膚の機能保持などの点から、通常0.001〜0.1重量%、好ましくは0.01〜0.06重量%である。
本発明の液剤中のイノシトールの配合量は、特に限定されないが、肝臓からの脂肪の移動を促進する作用などの点から、通常0.001〜0.5重量%、好ましくは0.04〜0.4重量%である。
本発明の液剤中のカルニチン塩化物の配合量は、特に限定されないが、脂肪からのエネルギー供給促進を通じた持久運動の向上、脂肪代謝の律速段階の改善、脂肪燃焼の促進などの点から、通常0.001〜0.2重量%、好ましくは0.01〜0.1重量%である。
また、これらの4種の成分の合計として、脂肪代謝、エネルギー産生などの点から、通常0.004〜1重量%、好ましくは0.16〜0.71重量%である。
本発明の液剤には、上記成分に加えて、エタノール、グリセリン、プロピレングリコールなどの多価アルコール類、白糖、マンニトール、ソルビトールなどの糖類、スクラロース、アセスルファムカリウム、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、エリスリトールなどの高甘味度甘味剤、矯味剤(例えば、ハチミツ、アミノ酸、食塩)、香料(例えば、アップルフレーバー、マスカットフレーバー)、着色料(例えば、カラメル、β−カロテン)、保存料(例えば、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エチル)などの添加剤を配合することもできる。
本発明の液剤中のこれらの添加剤の配合量は、ビタミンCの安定性に影響しない量であれば特に限定されないが、例えば、多価アルコール類の場合、通常0〜6重量%(好ましくは0〜1重量%)であり、高甘味度甘味剤の場合、通常0〜30重量%(好ましくは0.001〜10重量%)であり、香料の場合、通常0〜1重量%(好ましくは0〜0.1重量%)であり、防腐剤の場合、通常0〜0.1重量%(好ましくは0〜0.07重量%)である。また、白糖またはアミノ酸はビタミンCを不安定化するため、通常0〜10重量%(好ましくは0〜5重量%)である。
本発明の液剤は、上記ビタミンCの安定化に適したpHを保持するために、必要に応じてpH調整剤を含有することができる。当該pH調整剤としては、特に限定されず、当該分野で既知のpH調整剤、例えば、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。これらの1種または2種以上を適量使用して、本発明の液剤のpHを所望の値にすることができる。
本発明の液剤は、ビタミンCに加えて、その他の成分も安定である。さらに、本発明の液剤は、好ましくは澄明である。例えば、以下に示す成分の組合せを含む液剤は、ビタミンCに加えて、その他の成分も安定であり、そして澄明である。
(液剤1)
ビタミンC(アスコルビン酸)、DL−リンゴ酸、アセスルファムカリウム、pH調整剤。
(液剤2)
ビタミンC(アスコルビン酸)、DL−リンゴ酸、スクラロース、アセスルファムカリウム、pH調整剤。
(液剤3)
ビタミンC(アスコルビン酸)、DL−リンゴ酸、スクラロース、アセスルファムカリウム、タウリン、アミノ酸類(L−イソロイシン、塩酸アルギニン、L−バリン、L−ロイシンなど)、グリチルリチン酸、ローヤルゼリー、pH調整剤。
(液剤4)
ビタミンC(アスコルビン酸)、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、ピリドキシン塩酸塩、カルニチン塩化物、ニコチン酸アミド、イノシトール、無水カフェイン、L−アスパラギン酸ナトリウム、DL−リンゴ酸、スクラロース、アセスルファムカリウム、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸ナトリウム、pH調整剤。
本発明の液剤にリンゴ酸等の有機酸またはその塩およびアセスルファムカリウム等の高甘味度甘味剤を配合した場合、有機酸またはその塩によって酸味を付与し、高甘味度甘味剤によってカロリーを抑えつつ甘みを付与することで、味のバランスを整えて服用性を向上させることができる。
本発明の液剤にpH調整剤を加えることで、ビタミンCに適したpHを保持することができる。また、リンゴ酸等の有機酸またはその塩は、pH緩衝作用(pHの急激な変動を抑える作用)を有することから、pHの安定性に寄与し得る。
本発明の液剤にリボフラビンリン酸エステルナトリウムを配合した場合、リボフラビンリン酸エステルナトリウムは光を照射すると含量低下するが、ビタミンCはその含量低下を抑えることができる。
本発明の液剤に所定量(例えば50mg以上)のビタミンCを配合した場合、特に肉体疲労時、妊娠・授乳期、病中病後の体力低下時又は中高年期のビタミンCの補給に好適に使用することができる。また、本発明の液剤に所定量(例えば2mg以上)のリボフラビンリン酸エステルナトリウム、または所定量(例えば2mg以上)のピリドキシン塩酸塩を配合した場合、特に滋養強壮、虚弱体質、肉体疲労・病中病後(又は病後の体力低下)・食欲不振(又は胃腸障害)・栄養障害・発熱性消耗性疾患・妊娠授乳期(又は産前産後)の場合の栄養補給に好適に使用することができる。
また、本発明の液剤に脂肪の代謝を助ける4つの成分(リボフラビンリン酸エステルナトリウム、カルニチン塩化物、ニコチン酸アミド、イノシトール)を配合した場合、特に不摂生な生活を送る消費者やダイエット中で偏った食事になりがちな消費者などがドリンク剤に求める、カロリーを抑えながら、疲労回復によって肌の調子を回復させることが期待でき、また、美容によい成分として知られているビタミンCも配合されていることから、消費者にとって非常に魅力的な液剤となる。
本発明の液剤の製造方法としては、例えばビタミンC、有機酸またはその塩(例えば、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸など)、およびpH調整剤(例えば、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)を精製水に加えて溶かし、必要に応じて甘味剤、保存剤および薬効成分にそれぞれ精製水を加え、加温などして溶解したものを混合攪拌し、適宜着色剤、香料などを加え精製水で規定量とする方法が挙げられる。
より具体的には、例えば、まず精製水100Lに安息香酸ナトリウムなどの保存剤を加え加熱して溶解し、これにスクラロース60gを加え加熱溶解する。次いで、リンゴ酸ナトリウムおよび薬効成分、例えばピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)などを加え、必要に応じて加温して溶解する。次いで、この液を冷却し(30℃以下)、ビタミンCを加え溶解する。次に、香料を加え全量を500Lとすることにより調製することができる。
本発明の液剤を、褐色瓶などの気密容器に充填し、容器内空気を窒素に置換して密栓することにより、ビタミンCをより安定化して保存することができる。その際、容器中(ヘッドスペース)の空気の酸素濃度は、好ましくは7%以下、より好ましくは6%以下である。この場合、液剤中のビタミンCを安定に長期間保存することができる。
なお、上記酸素濃度は、酸素計で測定した値である。
また、本発明は、ビタミンCを含む液剤において、pHを4.8〜5.4、好ましくは、例えば4.8〜5.2、4.8〜5.1、4.8〜5.0、4.8〜4.95に調整することを特徴とする、液剤中のビタミンCの安定化方法を提供する。
さらに、本発明は、上記のように液剤のpHを調整後、容器内空気を窒素で置換した気密容器中に保存することを特徴とする方法を提供する。上記液剤を容器内空気を窒素で置換した気密容器中に保存することにより、液剤中のビタミンCを安定に長期間保存することができる。
上記方法における液剤は、本発明の液剤について記載した各種の成分を配合することができる。
以下、実施例および試験例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。
なお、以下の実施例および試験例において、アスコルビン酸(ビタミンC)含量、透過率、および酸素濃度を、次のように測定した。
(1)アスコルビン酸(ビタミンC)の定量
アスコルビン酸の含量は、液剤15mLにメタリン酸溶液(1→50)5mLを加え、デンプン試薬1mLを指示薬として0.05mol/Lヨウ素液で滴定して求めた。
(2)透過率
液剤の透過率は、紫外可視分光光度計(製品名:U−3010(株)日立ハイテクノロジー社製)を用いて、波長650nmの光線の透過率(%T)として求めた。
(3)酸素濃度
瓶内の空気中の酸素濃度を、酸素計(製品名:デジタル微量酸素分析計RO−101−SD、飯島電子工業(株)社製)で測定した。
実施例1〜4および比較例1〜4
表1に記載の各成分から実施例1〜4および比較例1〜4を調製した。具体的には、アスコルビン酸、DL−リンゴ酸、スクラロース、アセスルファムカリウム、香料を精製水に溶解し、塩酸、および水酸化ナトリウムを用いてpHを調整し、精製水を加えて全量を500mLとし、内服液剤を得た。これらの内服液剤の透過率はいずれも100%Tであり、澄明であった。次いでガラス瓶に充填しキャップを施して試料とした。
Figure 2015193617
試験例1
(試験方法)
25〜40歳までの6人をパネルとして、試験液約10mLを服用し、服用しやすさについて評価した。
(評価基準)
100mmの水平な直線上に服用しやすさの程度をパネルに印をつけてもらい、その長さをもって服用性を数値化した。0mmを0点「服用しにくい」、100mmを100点「服用しやすい」とし、0mmから印までの長さ(mm)を服用しやすさの点数(点)とした。結果を平均値で求め、表2に評価点として示した。また、有機酸量(DL−リンゴ酸量)を基準とした評価点を表3に示した。
表2および表3から明らかなように、pH5.5以上では服用性が悪化した。
Figure 2015193617
Figure 2015193617
実施例5
下記表4に記載の各成分を精製水に混合溶解し、この溶液を水酸化ナトリウムを用いてpHが4.9となるように調整し、精製水を加えて全量を100mLとし、液剤を得た。当該液剤の透過率は100%Tであり、澄明であった。
Figure 2015193617
比較例5
実施例5と同様の方法により、pH4.7の液剤を調製した。当該液剤の透過率は100%Tであり、澄明であった。
比較例6
実施例5と同様の方法により、pH4.5の液剤を調製した。当該液剤の透過率は100%Tであり、澄明であった。
試験例2
実施例5および比較例5〜6の液剤の40℃および25℃におけるビタミンC残存率の経時変化の結果を表5に示した。
Figure 2015193617

Claims (8)

  1. 0.2重量%以上のビタミンCを含む液剤であって、pHが4.8〜5.4であることを特徴とする液剤。
  2. ビタミンCの配合量が、0.2〜10重量%である、請求項1記載の液剤。
  3. ビタミンC以外の有機酸またはその塩を、2.5〜20mg/mL含む、請求項1または2に記載の液剤。
  4. 前記有機酸またはその塩が、リンゴ酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、酒石酸、グルコン酸、アジピン酸、グルタミン酸、酢酸またはその塩である、請求項3記載の液剤。
  5. 澄明である、請求項1〜4のいずれかに記載の液剤。
  6. 内服液剤である、請求項1〜5のいずれかに記載の液剤。
  7. ビタミンCを含む液剤において、pHを4.8〜5.4に調整することを特徴とする、液剤中のビタミンCの安定化方法。
  8. ビタミンCを含む液剤のpHを4.8〜5.4に調整後、容器内空気を窒素で置換した気密容器中に保存することを特徴とする、請求項7に記載の方法。
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