JP2015193494A - 炭化珪素インゴットの製造方法 - Google Patents

炭化珪素インゴットの製造方法 Download PDF

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俊策 上田
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勉 堀
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智博 川瀬
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Abstract

【課題】高品質な炭化珪素インゴットが得られる炭化珪素インゴットの製造方法を提供する。
【解決手段】炭化珪素インゴットの製造方法は、炭化珪素種結晶10を準備する工程と、台座2上に炭化珪素種結晶10を固定する工程とを備えている。炭化珪素種結晶10を固定する工程は、第1の接着剤20が5mg/cm2以上50mg/cm2以下の塗布量で台座2上に配置され、台座2との間に第1の接着剤20を挟んで緩衝部材30が配置される第1の固定工程と、第2の接着剤40が3mg/cm2以上30mg/cm2以下の塗布量で緩衝部材30上に配置され、緩衝部材30との間に第2の接着剤40を挟んで炭化珪素種結晶10が配置される第2の固定工程とを含んでいる。上記炭化珪素インゴットの製造方法は、さらに、炭化珪素種結晶10において台座2と反対側の主面10b上に炭化珪素層を成長させる工程を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は炭化珪素インゴットの製造方法に関し、より特定的には、高品質な炭化珪素インゴットが得られる炭化珪素インゴットの製造方法に関する。
炭化珪素単結晶からなるインゴットは、昇華再結晶法を用いて炭化珪素種結晶上に昇華した炭化珪素を析出させて結晶成長させることにより得られる。この種の炭化珪素インゴットの製造方法の例としては、たとえば特開2004−269297号公報(特許文献1)において、炭化珪素種結晶と台座との間に応力緩衝材を配置する方法が記載されている。
特開2004−269297号公報
上記特許文献1に記載された炭化珪素インゴットの製造方法では、炭化珪素種結晶と台座との間に応力緩衝材としてのカーボンシートを配置することにより、炭化珪素単結晶と台座との間に加わる熱応力を緩和することができる。しかし、この方法では成長結晶中の欠陥の発生が十分に抑制された高品質な炭化珪素インゴットを得ることは困難であった。
そこで、本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法では、高品質な炭化珪素インゴットを得ることを目的とする。
本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法は、炭化珪素種結晶を準備する工程と、台座上に炭化珪素種結晶を固定する工程とを備えている。炭化珪素種結晶を固定する工程は、第1の接着剤が5mg/cm2以上50mg/cm2以下の塗布量で台座上に配置され、台座との間に第1の接着剤を挟んで緩衝部材が配置される第1の固定工程と、第2の接着剤が3mg/cm2以上30mg/cm2以下の塗布量で緩衝部材上に配置され、緩衝部材との間に第2の接着剤を挟んで炭化珪素種結晶が配置される第2の固定工程とを含んでいる。上記炭化珪素インゴットの製造方法は、さらに、炭化珪素種結晶において台座と反対側の結晶成長面上に炭化珪素層を成長させる工程を備えている。
本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法によれば、高品質な炭化珪素インゴットを得ることができる。
本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法を概略的に示すフローチャートである。 本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法の工程(S10)を説明するための概略図である。 本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法の工程(S21)を説明するための概略図である。 本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法の工程(S22)を説明するための概略図である。 本発明の一態様に係る炭化珪素インゴットの製造方法の工程(S30)を説明するための概略図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。
(1)本実施形態に係る炭化珪素インゴットの製造方法は、炭化珪素種結晶10を準備する工程と、台座2上に炭化珪素種結晶10を固定する工程とを備えている。炭化珪素種結晶10を固定する工程は、第1の接着剤20が5mg/cm2以上50mg/cm2以下の塗布量で台座2上に配置され、台座2との間に第1の接着剤20を挟んで緩衝部材30が配置される第1の固定工程と、第2の接着剤40が3mg/cm2以上30mg/cm2以下の塗布量で緩衝部材30上に配置され、緩衝部材30との間に第2の接着剤40を挟んで炭化珪素種結晶10が配置される第2の固定工程とを含んでいる。上記炭化珪素インゴットの製造方法は、さらに、炭化珪素種結晶10において台座2と反対側の結晶成長面(主面10b)上に炭化珪素層11を成長させる工程を備えている。
本発明者は、炭化珪素種結晶上に炭化珪素層を結晶成長させて炭化珪素インゴットを得る場合に、成長結晶(炭化珪素層)中に発生する欠陥を抑制するための方策について鋭意検討を行った。その結果、炭化珪素種結晶を台座に固定する際に用いられる接着剤の塗布量を調整することにより、炭化珪素層中の欠陥の発生を抑制可能であることを見出した。
上記炭化珪素インゴットの製造方法では、第1の接着剤20の塗布量が5mg/cm2以上に調整され、第2の接着剤40の塗布量が3mg/cm2以上に調整される。これにより、台座2と緩衝部材30とを十分に密着させ、かつ緩衝部材30と炭化珪素種結晶10とを十分に密着させることができる。また、上記炭化珪素インゴットの製造方法では、第1の接着剤20の塗布量が50mg/cm2以下に調整され、第2の接着剤40の塗布量が30mg/cm2以下に調整される。これにより、第1および第2の接着剤20,40の厚みのムラを抑制することができる。このように第1の接着剤20の塗布量が5mg/cm2以上50mg/cm2以下に調整され、かつ第2の接着剤40の塗布量が3mg/cm2以上30mg/cm2以下に調整されることにより、結晶成長時に炭化珪素種結晶10が台座2から剥がれることが抑制される。さらに、炭化珪素種結晶10と台座2との間に緩衝部材30を配置することにより、炭化珪素種結晶10および台座2の熱膨張率の差に起因した歪を緩衝させることができる。その結果、上記炭化珪素インゴットの製造方法によれば、欠陥の発生が抑制された高品質な炭化珪素インゴット13を得ることができる。
(2)上記炭化珪素インゴットの製造方法において好ましくは、第1の固定工程では、第1の接着剤20が熱処理されて第1の接着層21が形成され、第1の接着層21により緩衝部材30が台座2に固定される。また、第2の固定工程では、上記第1の固定工程の完了後に第2の接着剤40が熱処理されて第2の接着層41が形成され、第2の接着層41により炭化珪素種結晶10が緩衝部材30に固定される。
これにより、第1および第2の接着剤20,40を同時に熱処理して第1および第2の接着層21,41が形成される場合に比べて、炭化珪素種結晶10を台座2上においてより確実に固定することができる。
(3)上記炭化珪素インゴットの製造方法において好ましくは、第1の接着剤20の塗布量は5mg/cm2以上30mg/cm2以下である。また、第2の接着剤40の塗布量は5mg/cm2以上10mg/cm2以下である。
これにより、台座2と緩衝部材30とをより確実に密着させ、かつ緩衝部材30と炭化珪素種結晶10とをより確実に密着させることができる。また、第1および第2の接着剤20,40の厚みのムラをより確実に抑制することができる。その結果、欠陥の発生が抑制された高品質な炭化珪素インゴット13をより容易に得ることができる。
(4)上記炭化珪素インゴットの製造方法において好ましくは、第1の接着剤20の比重は1.2以上1.3以下である。また、第2の接着剤40の比重は1.2以上1.3以下である。これにより、第1および第2の接着剤20,40の塗布厚みを適切に調整することができる。なお、上記比重は25℃の温度における値である。
(5)上記炭化珪素インゴットの製造方法において好ましくは、炭化珪素種結晶10は150mm以上の直径を有している。
炭化珪素種結晶のサイズが大きい場合には台座からの剥がれが起こり易くなるため、欠陥の発生が抑制された高品質な炭化珪素インゴットを得ることが困難になる。そのため、炭化珪素種結晶10の直径が150mm以上である場合には、炭化珪素種結晶10の台座2からの剥がれを抑制可能な上記炭化珪素インゴットの製造方法を好適に用いることができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本発明の実施形態に係る炭化珪素インゴットの製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。本明細書中においては、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
図1を参照して、本実施形態に係る炭化珪素インゴットの製造方法では、まず工程(S10)として炭化珪素(SiC)種結晶準備工程が実施される。この工程(S10)では、図2を参照して、たとえばポリタイプが4H型であるSiCインゴット(図示しない)を所定の厚みにスライスすることにより、SiC種結晶10が準備される。
SiC種結晶10は主面10aおよび主面10aと反対側の主面10bを有している。SiC種結晶10は、主面10a側から見てたとえば円形状を有しており、直径がたとえば150mm(6インチ)以上である。
主面10aおよび主面10bの結晶面は特に限定されないが、{0001}面でもよく、{0001}面に対して所定のオフ角(たとえば10°以下のオフ角)を有する結晶面でもよい。より具体的には、主面10aが(0001)面(シリコン面)または(0001)面に対して上記オフ角を有する結晶面でもよいし、主面10bが(000−1)面(カーボン面)または(000−1)面に対して上記オフ角を有する結晶面でもよい。この場合、SiC種結晶10は主面10aから主面10bに向かう厚み方向において中央部が突出するように反った形状を有する。
次に、工程(S20)としてSiC種結晶固定工程が実施される。この工程(S20)では、以下に説明する工程(S21)および(S22)が順に実施されることにより、SiC種結晶10が台座2上に固定される。
まず、工程(S21)として第1固定工程が実施される。この工程(S21)では、図3を参照して、まず固定面2aを有する台座2が準備される。台座2はたとえばグラファイト製である。次に、台座2の固定面2a上に第1の接着剤20が塗布される。第1の接着剤20はたとえばカーボン接着剤である。カーボン接着剤は有機溶媒中にカーボン粉末を分散させたものであり、熱処理を施して溶媒を揮発させることによりカーボンが固化した接着層を形成することができる。カーボン接着剤としては、たとえば日清紡ケミカル株式会社製のST−201などを用いることができる。
第1の接着剤20の塗布量は5mg/cm2以上50mg/cm2以下であり、好ましくは5mg/cm2以上30mg/cm2以下である。第1の接着剤20の厚みは5μm以上40μm以下である。第1の接着剤20の比重は1.2以上1.3以下であり、たとえば1.28である。
第1の接着剤20の塗布量は、第1の接着剤20の質量(mg)および第1の接着剤20が塗布される固定面2aの面積(cm2)により調整することができる。より具体的には、第1の接着剤20の質量(mg)を当該第1の接着剤20が塗布される固定面2aの面積(cm2)により除することで、第1の接着剤20の塗布量を算出することができる。
次に、第1の接着剤20上に緩衝部材30が配置される。これにより、緩衝部材30が台座2との間に第1の接着剤20を挟むように配置される。緩衝部材30は、台座2とSiC種結晶10との間に介在することにより、台座2とSiC種結晶10との熱膨張係数の差により生じる応力を緩和する。緩衝部材30としては、たとえばカーボンシート、フッ素ゴムシートまたはシリコーンゴムシートなどを用いることが可能であり、特にカーボンシートを用いることが好ましい。
次に、緩衝部材30に対して圧力が加えられつつ第1の接着剤20が熱処理される。より具体的には、たとえば重り(図示しない)などの押圧部材が緩衝部材30上に配置されるとともに、台座2がたとえばホットプレート(図示しない)などの加熱部材上に配置される。これにより、緩衝部材30に対して台座2と反対側から圧力が加えらつつ、第1の接着剤20が熱処理される。これにより、第1の接着剤20(カーボン接着剤)中の溶媒が揮発し、固化したカーボンからなる第1の接着層21が形成される。このようにして工程(S21)では、緩衝部材30が第1の接着層21により台座2に対して固定される。
次に、工程(S22)として第2固定工程が実施される。この工程(S22)では、図4を参照して、上記第1工程工程(S21)の完了後、緩衝部材30の表面(第1の接着層21と反対側の表面)上に第2の接着剤40が塗布される。第2の接着剤40は、上記第1の接着剤20と同様にたとえばカーボン接着剤であり、熱処理を施して溶媒を揮発させることによりカーボン接着層を形成することができる。
第2の接着剤40の塗布量は3mg/cm2以上30mg/cm2以下であり、好ましくは5mg/cm2以上10mg/cm2以下である。第2の接着剤40の厚みはたとえば5μm以上30μm以下である。第2の接着剤40の比重は1.2以上1.3以下であり、たとえば1.28である。第2の接着剤40の塗布量は上記第1の接着剤20の場合と同様に調整することが可能である。
次に、第2の接着剤40上にSiC種結晶10が配置される。より具体的には、主面10aが第2の接着剤40側に向いた状態でSiC種結晶10が配置される。これにより、SiC種結晶10が緩衝部材30との間に第2の接着剤40を挟むように配置される。次に、SiC種結晶10に対して圧力が加えらつつ、第2の接着剤40が熱処理される。より具体的には、たとえば重り(図示しない)などの押圧部材がSiC種結晶10上に配置されるとともに、台座2がたとえばホットプレート(図示しない)などの加熱部材上に配置される。これにより、SiC種結晶10に対して台座2と反対側から圧力が加えらつつ、第2の接着剤40が熱処理される。これにより、第2の接着剤40(カーボン接着剤)中の溶媒が揮発し、固化したカーボンからなる第2の接着層41が形成される。このようにして工程(S22)では、SiC種結晶10が第2の接着層41により緩衝部材30に対して固定される。以上のようにして上記工程(S21)および(S22)が順に実施されることにより、SiC種結晶10が台座2上に固定される。
上記本実施形態では、上記工程(S21)にて第1の接着剤20が熱処理されて第1の接着層21が形成された後、上記工程(S22)にて第2の接着剤40が熱処理されて第2の接着層41が形成される場合について説明したが、これに限定されない。すなわち、台座2上において第1の接着剤20、緩衝部材30、第2の接着剤40およびSiC種結晶10が順に積層された後に熱処理が実施されることにより(すなわち、第1および第2の接着剤20,40が同時に熱処理されることにより)、第1および第2の接着層21,41が形成されてもよい。
また、上記本実施形態では、SiC種結晶10の結晶成長面をカーボン面側の面(主面10b)とするために、主面10aが第2の接着剤40側に向いた状態でSiC種結晶10が配置される場合について説明したが、これに限定されない。すなわち、シリコン面側の面(主面10a)を結晶成長面とするために、主面10bが第2の接着剤40側に向いた状態でSiC種結晶10が配置されてもよい。
次に、工程(S30)として結晶成長工程が実施される。この工程(S30)では、図5を参照して、以下に説明するようにしてSiC種結晶10の結晶成長面である主面10b上においてSiC層11が結晶成長する。図5を参照して、まず、グラファイト製の坩堝1が準備される。また、多結晶のSiC粉末やSiC焼結体からなる原料12が準備され、坩堝1の底部1aに配置される。また上記工程(S20)において緩衝部材30を介してSiC種結晶10が固定された台座2が、坩堝1に設置される。これにより、図5に示すように坩堝1の内部においてSiC種結晶10と原料12とが互いに対向した状態となる。なお、図5では図4を参照して説明した第1および第2の接着層21,41が省略されている。
次に、キャリアガスであるアルゴン(Ar)ガスが、坩堝1の内部に供給される。そして、坩堝1の外周部に配置された加熱コイル(図示しない)により、坩堝1の内部がたとえば2000℃以上2500℃以下の結晶成長温度にまで加熱される。このとき、坩堝1の内部は、原料12が配置される底部1a側からSiC種結晶10が配置される台座2側に向かう方向において温度が低くなる温度勾配が形成されるように加熱される。
次に、アルゴンガスが供給されつつ坩堝1の内部が所定の圧力にまで減圧される。これにより、原料12の昇華が開始されて炭化珪素の原料ガスが発生し、当該原料ガスがSiC種結晶10の主面10b上において固化することによりSiC層11が成長する。またドーパントガスとしての窒素ガスもアルゴンガスとともに坩堝1の内部に供給される。そして、窒素ガスが熱分解されて発生した窒素原子が、結晶成長中のSiC層11にドーパントとして取り込まれる。このように工程(S30)では、窒素ガスおよびアルゴンガスを供給しつつ原料12を昇華させることにより、SiC種結晶10上の主面10b上において窒素原子を含むSiC層11を成長させることができる。以上のようにして上記工程(S10)〜(S30)が順に実施されることにより、SiC種結晶10とSiC層11とを含むSiCインゴット13が得られ、本実施形態に係る炭化珪素インゴットの製造方法が完了する。
SiC種結晶10の台座2への固定に用いられる接着剤の塗布量がインゴットの品質に与える影響について調査を行った。
まず、上記本実施形態に係る炭化珪素インゴットの製造方法を用いてSiCインゴット13を得た。第1の接着剤20の塗布量は、5mg/cm2以上50mg/cm2以下の範囲内において4つの条件を設定した(5mg/cm2、10mg/cm2、30mg/cm2、50mg/cm2)。第2の接着剤40の塗布量は、3mg/cm2以上30mg/cm2以下の範囲内において4つの条件を設定した(3mg/cm2、5mg/cm2、10mg/cm2、30mg/cm2)。
また、比較例として、第1の接着剤20の塗布量を上記範囲外において3条件設定し(2mg/cm2、3mg/cm2、80mg/cm2)、また第2の接着剤40の塗布量を上記範囲外において2条件設定した(2mg/cm2、50mg/cm2)。そして、結晶成長後におけるマクロ欠陥の有無について調査した。表1は上記調査結果を示しており、表中の「○」印はマクロ欠陥の発生無を示し、「×」印はマクロ欠陥の発生有を示している。
Figure 2015193494
表1から明らかなように、第1の接着剤20の塗布量を5mg/cm2以上50mg/cm2以下の範囲内に調整し、かつ第2の接着剤40の塗布量を3mg/cm2以上30mg/cm2以下の範囲内に調整することにより、結晶成長後のマクロ欠陥の発生が抑制されることが分かった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の一態様の炭化珪素インゴットの製造方法は、高品質な炭化珪素インゴットを得ることが要求される炭化珪素インゴットの製造方法において、特に有利に適用され得る。
1 坩堝
1a 底部
2 台座
2a 固定面
10 炭化珪素(SiC)種結晶
10a,10b 主面
11 炭化珪素(SiC)層
12 原料
13 炭化珪素(SiC)インゴット
20 第1の接着剤
21 第1の接着層
30 緩衝部材
40 第2の接着剤
41 第2の接着層

Claims (5)

  1. 炭化珪素種結晶を準備する工程と、
    台座上に前記炭化珪素種結晶を固定する工程とを備え、
    前記炭化珪素種結晶を固定する工程は、
    第1の接着剤が5mg/cm2以上50mg/cm2以下の塗布量で前記台座上に配置され、前記台座との間に前記第1の接着剤を挟んで緩衝部材が配置される第1の固定工程と、
    第2の接着剤が3mg/cm2以上30mg/cm2以下の塗布量で前記緩衝部材上に配置され、前記緩衝部材との間に前記第2の接着剤を挟んで前記炭化珪素種結晶が配置される第2の固定工程とを含み、さらに、
    前記炭化珪素種結晶において前記台座と反対側の結晶成長面上に炭化珪素層を成長させる工程を備える、炭化珪素インゴットの製造方法。
  2. 前記第1の固定工程では、前記第1の接着剤が熱処理されて第1の接着層が形成され、前記第1の接着層により前記緩衝部材が前記台座に固定され、
    前記第2の固定工程では、前記第1の固定工程の完了後に前記第2の接着剤が熱処理されて第2の接着層が形成され、前記第2の接着層により前記炭化珪素種結晶が前記緩衝部材に固定される、請求項1に記載の炭化珪素インゴットの製造方法。
  3. 前記第1の接着剤の前記塗布量は5mg/cm2以上30mg/cm2以下であり、
    前記第2の接着剤の前記塗布量は5mg/cm2以上10mg/cm2以下である、請求項1または請求項2に記載の炭化珪素インゴットの製造方法。
  4. 前記第1の接着剤の比重は、1.2以上1.3以下であり、
    前記第2の接着剤の比重は、1.2以上1.3以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の炭化珪素インゴットの製造方法。
  5. 前記炭化珪素種結晶は150mm以上の直径を有する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の炭化珪素インゴットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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