以下、遊技機としてのパチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機には、遊技盤YBが備えられている。パチンコ遊技機には、発射ハンドルHDが備えられており、発射ハンドルHDが回動動作されることにより、遊技盤YBへ遊技球が発射される。
遊技盤YBには、複数の発光部を有する特別図柄表示装置11が配設されている。この特別図柄表示装置11では、複数種類の図柄(特別図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(特別図柄変動ゲーム)が行われる。
本実施形態において特別図柄表示装置11には、複数種類の特別図柄の中から、当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が変動ゲームの終了によって停止表示される。特別図柄には、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄とに分類される。大当り図柄が停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。
また、遊技盤YBには、画像を表示するメイン演出表示装置13aが配設されている。メイン演出表示装置13aでは、特別図柄変動ゲームに関連する表示演出が行われる。表示演出として、具体的には、複数種類の飾り図柄を複数列で変動させる飾り図柄変動ゲームが行われる。
メイン演出表示装置13aには、各列毎に複数種類の飾り図柄が変動表示及び停止表示可能に構成されている。そして、メイン演出表示装置13aは、特別図柄表示装置11に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾り図柄は特別図柄に比較して遥かに大きく表示される。このため、遊技者は、メイン演出表示装置13aに停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。メイン演出表示装置13aに停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせから大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが停止表示されると、遊技者には、変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、メイン演出表示装置13aに停止表示された全列の図柄が同一種類でない場合には、その図柄組み合わせからはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。
また、メイン演出表示装置13aには、特別図柄表示装置11の表示結果に応じた図柄組み合わせが停止表示される。より詳しくは、特別図柄表示装置11に停止表示される特別図柄と、メイン演出表示装置13aに停止表示される飾り図柄による図柄組み合わせが対応する。例えば、特別図柄表示装置11に大当り図柄が停止表示される場合には、メイン演出表示装置13aにも大当りの図柄組み合わせが停止表示される。また、特別図柄表示装置11にはずれ図柄が停止表示される場合には、メイン演出表示装置13aにもはずれの図柄組み合わせが停止表示される。なお、特別図柄に対する飾り図柄の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾り図柄による図柄組み合わせの中から1つの飾り図柄による図柄組み合わせが選択される。
また、メイン演出表示装置13aの下方には、画像を表示するサブ演出表示装置13bが配設されている。サブ演出表示装置13bでは、遊技に関する各種情報を表示する。なお、メイン演出表示装置13aと、サブ演出表示装置13bは、それぞれ独立した別体にて構成されている。すなわち、メイン演出表示装置13aにおける表示領域と、サブ演出表示装置13bにおける表示領域は、独立して区切られて存在している。このため、メイン演出表示装置13aと、サブ演出表示装置13bとで、別の表示内容が表示されていても遊技者に違和感を与えることはない。また、サブ演出表示装置13bの表示領域は、メイン演出表示装置13aの表示領域と比較して狭く構成されている。なお、サブ演出表示装置13bの表示内容については、後述する。
図2に示すように、メイン演出表示装置13aの下方には、遊技球が入球可能な入球口としての始動入賞口14を備えた始動入賞装置15が配設されている。また、始動入賞装置15には、始動入賞口14へ入球した遊技球を検知する始動センサSE1が設けられている。始動センサSE1が始動入賞口14に入球した遊技球を検知することを契機に、特別図柄変動ゲームの始動条件が成立し得る。また、始動センサSE1が始動入賞口14に入球した遊技球を検知することを契機に、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
また、メイン演出表示装置13aの右下方(始動入賞口14の右上方)には、大入賞口ソレノイドSOL1の作動により開閉動作を行う大入賞口扉19を備えた大入賞装置20が配設されている。大入賞口扉19が開放動作を行うと、大入賞装置20に設けられた大入賞口21が開放され、大入賞装置20内への遊技球の入球が可能となる。また、大入賞口21へ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3が配設されている。カウントセンサSE3が大入賞口21に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が成立する。
そして、大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉19が開状態となり、大入賞口21が開放され、その開放により遊技球の入球が許容される。このため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、変動ゲームにて大当り図柄(大当り表示結果)が停止表示されることを契機に付与される。
図2に示すように、遊技盤YBには、保留表示装置22が配設されている。保留表示装置22は、実行が保留されている変動ゲームの数を示すものである。具体的には、保留表示装置22は、始動入賞口14に遊技球が入球することにより変動ゲームの始動条件が成立した一方で、変動ゲームの実行条件が未だ成立していないことから実行(開始)が保留されている変動ゲームの数、所謂、始動保留の記憶数(以下、保留記憶数)を示す。
次に、本実施形態における大当り遊技について、説明する。
大当り遊技は、変動ゲームにて大当り図柄が停止表示されて該ゲームが終了した後、開始される。大当り遊技が開始すると、オープニング時間が設定される。そして、このオープニング時間において、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。また、オープニング時間が終了すると、大入賞口21が開放されるラウンド遊技が、予め定めた規定ラウンド数を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口21は、入球上限個数の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、すべてのラウンド遊技が終了すると、エンディング時間が設定される。また、このエンディング時間において、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われる。また、エンディング時間が終了すると、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態では、大当り抽選に当選した場合、複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、複数種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。
また、図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機の前面側には、遊技中に遊技者の操作が許容される操作手段としての押し釦式の操作ボタンBTが設けられている。この操作ボタンBTが押下操作(操作)されると、操作ボタンBTは、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に操作ボタンBTが操作されたことを示すボタン検知信号を出力する。そして、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)には、操作ボタンBTが接続されており、操作ボタンBTから操作ボタンBTが操作されたことを示すボタン検知信号が入力されるようになっている。
ここで、図3に基づき、パチンコ遊技機のスペックについて説明する。
図3(a)には、変動ゲームにおいて大当りとなったときに付与される大当り遊技について説明している。なお、図3において、「図柄」は、大当り図柄の種類を示し、「割合」は、大当り遊技が付与される割合を示し、「規定R数」は、規定ラウンド数を示す。また、「OP」は、オープニング時間を示し、「大入賞口の開放時間」は、1回のラウンド遊技において入球上限個数の遊技球の入球がない場合における大入賞口扉19の最大開放時間を示す。また、「ED」は、エンディング時間を示す。
また、図3(b)において、「大当り確率」は、大当り判定(抽選)の当選確率を示す。また、「始動センサ検知時」は、始動センサSE1が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数を示し、「カウントセンサ検知時」は、カウントセンサSE3が遊技球を検知したときにおける払出し賞球数を示す。また、「大当り遊技における入球上限個数」は、1回のラウンド遊技において入球させることができる個数を示す。
次に、図4に基づき、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、メイン演出表示装置13a及びサブ演出表示装置13bの表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)の決定に関する処理などを実行し、処理結果に応じて表示内容を制御する。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、主制御用CPU30aが備えられている。該主制御用CPU30aには、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cが接続されている。主制御用CPU30aには、始動センサSE1と、カウントセンサSE3が接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置11が接続されている。また、主制御用CPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1が接続されている。また、主制御用CPU30aには、保留表示装置22が接続されている。
また、主制御用ROM30bには、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動表示を開始(変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出等)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、少なくとも、特別図柄が変動表示開始してから特別図柄が停止表示されるまでの演出時間(変動時間)を特定することができる。本実施形態における変動パターンでは、特別図柄が変動表示開始してから特別図柄が停止表示されるまでの間の変動ゲームの演出内容(大当りの有無など)も特定することができる。
変動パターンには、大当り演出を特定する大当り変動パターンがある。また、変動パターンには、はずれ演出を特定するはずれ変動パターンがある。なお、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンには、それぞれ複数種類の変動パターンが用意されている。大当り演出は、変動ゲームが、最終的に大当りの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、変動ゲームが、最終的にはずれの図柄組み合わせを停止表示させるように展開される演出である。
本実施形態では、変動パターンにより特定される演出内容毎に、大当り信頼度が設定されている。なお、特定の遊技演出における大当り期待度を高く設定するためには、大当りの場合に選択される割合と、はずれの場合に選択される割合との合算割合に占める、大当りの場合に選択される割合を高くすればよい。
また、主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り抽選で用いられる大当り判定値が記憶されている。
また、主制御基板30内では、当り判定用乱数や、特別図柄振分用乱数、変動パターン振分用乱数として使用される各種乱数が生成される。因みに、当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。特別図柄振分用乱数は、特別図柄を決定する際に用いられる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。変動パターン振分用乱数の取り得る値は、はずれ変動パターン及び大当り変動パターンの分類毎に、振り分けを異ならせている。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
次に、図4に基づき演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、演出制御用CPU31aが備えられている。該演出制御用CPU31aには、演出制御用ROM31b及び演出制御用RAM31cが接続されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。また、演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
また、演出制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用CPU31aには、メイン演出表示装置13aが接続されており、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、メイン演出表示装置13aの表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aには、サブ演出表示装置13bが接続されており、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、サブ演出表示装置13bの表示内容を制御する。
次に、主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。最初に、特別図柄入力処理を説明する。特別図柄入力処理は、主制御用CPU30aにより所定周期毎に実行されるようになっている。
まず、主制御用CPU30aは、始動入賞口14に遊技球が入球したか否かを判定する保留判定を実行する。すなわち、主制御用CPU30aは、保留判定において、始動センサSE1が遊技球を検知した時に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。保留判定の判定結果が肯定の場合(入球した場合)、主制御用CPU30aは、保留記憶数が上限値(本実施形態では「4」)よりも少ないか否かを判定する保留記憶数判定を実行する。保留記憶数判定の判定結果が否定の場合(保留記憶数の上限値に達していた場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、保留記憶数判定の判定結果が肯定の場合(上限値に達していない場合)、主制御用CPU30aは、変動ゲームに係わる各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に取得した乱数値を記憶する。その際、取得した乱数値が、変動ゲームに係わる乱数値であること、及びその取得順序が認識できるように記憶する。なお、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容(未だ変動ゲームで利用されていない乱数値の記憶量)に基づき、保留記憶数を特定可能に構成されている。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの記憶内容が更新され、保留記憶数が変化すると、更新後の保留記憶数を表示させるように保留表示装置22を制御する。また、主制御用CPU30aは、更新後の保留記憶数等の保留情報を指定する保留指定コマンドを出力する。そして、特別図柄入力処理を終了する。また、保留判定の判定結果が否定の場合(始動入賞口14に入球しなかった場合)、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
以上のように、本実施形態では、始動センサSE1が遊技球を検知した時に、保留記憶数がその上限値に達していない場合には、変動ゲームの始動条件が成立したこととなり、変動ゲームを実行させるための情報(乱数値など)が記憶される。
次に、特別図柄開始処理について説明する。主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
主制御用CPU30aは、大当り遊技中又は図柄変動ゲーム中でない場合、保留記憶数を特定し、保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する。保留記憶数が「0」の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(保留記憶数>0の場合)、主制御用CPU30aは、変動ゲームの実行条件が成立したと判定する。なお、本実施形態では、大当り遊技及び図柄変動ゲームのいずれも実行中でない場合であって、保留記憶数が>0のとき(すなわち、実行が保留されている変動ゲームが存在するとき)に、変動ゲームの実行条件が成立する。
次に、主制御用CPU30aは、変動ゲームに係わる(変動ゲームに利用される)乱数値のうち、取得順序に従って最も早く実行される変動ゲームに係わる乱数値(当り判定用乱数、変動パターン振分用乱数、及び特別図柄振分用乱数の値)を取得する。具体的には、変動ゲームに係わる乱数値であって、まだ変動ゲームを実行させるために利用されていない乱数値のうち、最も早く取得された乱数値を取得する。また、主制御用CPU30aは、特定した保留記憶数を1減算し、当該保留記憶数を表すように保留表示装置22の表示内容を変更させる。また、主制御用CPU30aは、更新後の保留記憶数等の保留情報を示す保留指定コマンドを出力する。
主制御用CPU30aは、取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う。
大当り判定の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、主制御用CPU30aは、取得した図柄振分用乱数の値に基づき、大当り遊技の種類を決定すると共に、特別図柄による大当り図柄の中から特別図柄表示装置11にて停止表示される最終停止図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数に基づき、大当り変動パターンの中から変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、変動ゲームに関する各種処理を実行する。
具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。変動パターン指定コマンドを出力する同時に、主制御用CPU30aは、特図を変動開始させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、同時に、主制御用CPU30aは、変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄の種類を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。なお、最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当り遊技の種類を特定することができるため、特別図柄指定コマンドは、当り遊技の種類を指定するための当り種別指定コマンドでもある。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間(変動時間)に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように特別図柄表示装置11の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾り図柄の変動停止を指示し、図柄組み合わせを停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、主制御用CPU30aは、はずれ図柄を特別図柄表示装置11にて停止表示される最終停止図柄として決定する。次に、主制御用CPU30aは、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づき、はずれ変動パターンの中から変動パターンを決定する。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、前述(大当りの場合)同様、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
そして、主制御用CPU30aは、大当りを決定した場合、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。
具体的には、主制御用CPU30aは、オープニング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、オープニング時間が開始したことを指示するオープニングコマンドを演出制御基板31に出力する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御基板31に出力する。また、主制御用CPU30aは、ラウンド遊技毎に、大入賞口21の開放及び閉鎖を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、入球上限個数の遊技球が入賞するまでの間、又はラウンド遊技毎に予め決められた規定時間が経過するまでの間、大入賞口21を開放する。
そして、主制御用CPU30aは、大入賞口21を閉鎖した場合には、ラウンド遊技毎に予め決められたインターバル時間を経過するまで、閉鎖を維持し、その後、ラウンド遊技を終了する。これらの一連の制御を、規定ラウンド数に達するまで実行する。なお、大入賞口21を開放させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口21の開放を示す開放コマンドを出力する。また、大入賞口21を閉鎖させる際には、主制御用CPU30aは、演出制御基板31に対して大入賞口21の閉鎖を示す閉鎖コマンドを出力する。
規定ラウンド数のラウンド遊技が終了すると、主制御用CPU30aは、エンディング時間の設定を開始する。また、主制御用CPU30aは、エンディング時間が開始したことを指示するエンディングコマンドを演出制御基板31に出力する。そして、エンディング時間を経過すると、主制御用CPU30aは、大当り遊技を終了させる。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが演出制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主制御用CPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、演出制御用CPU31aは、それに応じて各種処理を実行する。
例えば、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、当該特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、メイン演出表示装置13aに停止表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
すなわち、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄が大当り図柄である場合には、大当りの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づき、飾り図柄変動ゲーム等の表示演出を実行させるようにメイン演出表示装置13aを制御する。その後、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、飾り図柄変動ゲームを終了させると共に、決定した図柄組み合わせを表示させる。
次に、図2に基づき、本実施形態におけるサブ演出表示装置13bの表示内容について説明する。
演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから保留情報を示す保留指定コマンドを入力すると、当該保留指定コマンドに基づき、保留情報をサブ演出表示装置13bに表示させる。具体的には、サブ演出表示装置13bは、保留記憶数を示す保留表示画像K1〜K4を表示している。保留表示画像K1〜K4は、「○」型の表示態様をしている。そして、保留記憶数に応じた数の保留表示画像K1〜K4が、サブ演出表示装置13bの表示領域に表示される。
また、保留表示画像K1〜K4のうち、一番左端に表示される保留表示画像K1が、保留中の変動ゲームのうち、1番最初に実行される(次に実行される)変動ゲームに対応する。同様に、左端から2番目に表示される保留表示画像K2が、保留中の変動ゲームのうち、2番目に実行される変動ゲームに対応し、左端から3番目に表示される保留表示画像K3が、3番目に実行される変動ゲームに対応し、左端から4番目に表示される保留表示画像K4が、4番目に実行される変動ゲームに対応する。
そして、演出制御用CPU31aは、保留情報を示す保留指定コマンドを入力する毎に、当該保留指定コマンドにより指定された保留記憶数に基づき、保留表示画像K1〜K4の数が増減するように表示させる。
また、本実施形態において、メイン演出表示装置13aでは、操作ボタンBTの操作を促す(要求する)第1ボタン演出を実行可能に構成されている。第1ボタン演出の要求に従って、操作ボタンBTを操作すると、その演出結果として、特別図柄変動ゲーム(及びそれに基づく飾り図柄変動ゲーム)が大当りとなる可能性を示唆する大当り予告が実行される。ここで、第1ボタン演出の制御について詳しく説明する。
演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、第1ボタン演出を実行させるか否かを判定する。この判定において、演出制御用CPU31aは、所定確率で、第1ボタン演出を実行させると判定する。この判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、メイン演出表示装置13aにおいて、第1ボタン演出の表示可能条件が成立しなかったと判定し、そのまま第1ボタン演出の制御を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、メイン演出表示装置13aにおいて、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したと判定し、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第1ボタン演出フラグに設定する。そして、演出制御用CPU31aは、変動パターンに基づき、第1ボタン演出の演出結果となる大当り予告の演出内容を決定する。なお、大当り予告の演出内容は、変動パターンにより特定される演出内容毎の大当り期待度に応じて、その内容が決定されるようになっている。すなわち、大当り予告の演出内容により、実行中の変動ゲームの大当り期待度を認識できるようになっている。
また、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第1ボタン演出フラグに設定された場合、第1ボタン演出の演出態様を2種類のボタン演出パターンの中から決定する。本実施形態においては、ボタン演出パターンとして、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様を特定するボタン演出パターンと、操作ボタンBTを10回押すことを要求する演出態様を特定するボタン演出パターンが存在する。
なお、1回あたり操作ボタンBTを押す時間は、何秒であっても構わない。また、ボタン演出の演出態様とは、操作ボタンBTの操作を要求する際の演出態様のことを指し、具体的には、メイン演出表示装置13a(又はサブ演出表示装置13b)に表示される際の表示態様や、要求する操作ボタンBTの操作態様(操作回数、押下操作時間、操作有効期間)のことである。また、操作ボタンBTの操作を要求する際の演出態様は、遊技者にその違いが認識できるような態様である必要がある。例えば、操作回数に違いがあれば、その操作回数の違いが分かるように演出態様を異ならせる必要がある。
そして、2種類のボタン演出パターンの中から抽選によりいずれか一方を決定すると、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに決定したボタン演出パターンを記憶する。その後、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第1ボタン演出フラグに設定されていた場合、変動ゲーム中に、決定したボタン演出パターンに基づく演出態様の第1ボタン演出を実行させる。
具体的には、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様を特定するボタン演出パターンを決定した場合、演出制御用CPU31aは、決定したボタン演出パターンに基づき、変動ゲーム中に、第1ボタン演出を実行させる。すなわち、演出制御用CPU31aは、変動パターン及びボタン演出パターンに基づき、飾り図柄変動ゲームが開始してから予め決められた時間が経過したときに、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第1ボタン演出フラグに設定されていた場合、第1ボタン演出を表示させる。このとき、演出制御用CPU31aは、メイン演出表示装置13aに、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様で第1ボタン演出を表示させると共に、操作ボタンBTの操作有効期間を設定する。
これにより、図5(a)に示すように、メイン演出表示装置13aは、飾り図柄変動ゲーム中に、操作ボタンBTを1回押すことを要求する画像G1(「1回押せ!」の文字列を示した画像)と、操作有効期間を示す画像M1(メーターを模した画像)を表示する。
そして、図5(b)に示すように、演出制御用CPU31aは、操作有効期間中に、ボタン検知信号を1回入力すると、決定された大当り予告の演出内容に基づき、飾り図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する画像(キャラクタ画像など)をメイン演出表示装置13aに表示(報知)させる。なお、操作ボタンBTが1回操作された場合、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出における操作有効期間を終了させる。
一方、操作ボタンBTを10回押すことを要求する演出態様のボタン演出パターンを決定した場合、演出制御用CPU31aは、決定したボタン演出パターンに基づき、変動ゲーム中に、第1ボタン演出を実行させる。すなわち、演出制御用CPU31aは、変動パターン及びボタン演出パターンに基づき、飾り図柄変動ゲームが開始してから予め決められた時間が経過したときに、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第1ボタン演出フラグに設定されていた場合、第1ボタン演出を表示させる。このとき、演出制御用CPU31aは、メイン演出表示装置13aに、操作ボタンBTを10回押すことを要求する演出態様で第1ボタン演出を表示させると共に、操作ボタンBTの操作有効期間を設定する。
これにより、図5(c)に示すように、メイン演出表示装置13aは、飾り図柄変動ゲーム中に、操作ボタンBTを10回押すことを要求する画像G2(「10回押せ!」の文字列を示した画像)と、操作有効期間を示す画像M2(メーターを模した画像)を表示する。
そして、図5(d)に示すように、演出制御用CPU31aは、操作有効期間中に、ボタン検知信号を10回入力すると、決定された大当り予告の演出内容に基づき、飾り図柄変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆する画像(キャラクタ画像など)をメイン演出表示装置13aに表示(報知)させる。なお、操作ボタンBTが10回押された場合、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出における操作有効期間を終了させる。
そして、操作ボタンBTの操作の有無にかかわらず、第1ボタン演出の操作有効期間が終了したときに、第1ボタン演出の表示が終了する。また、大当り予告をメイン演出表示装置13aに表示させたときから、所定時間経過後に大当り予告の表示を終了させる。また、操作有効期間が終了した(第1ボタン演出の表示が終了した)とき、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第1ボタン演出フラグから消去する。
また、本実施形態において、サブ演出表示装置13bでも、操作ボタンBTの操作を促す(要求する)第2ボタン演出を実行可能に構成されている。第2ボタン演出の要求に従って、操作ボタンBTを操作すると、その演出結果として、実行が保留された変動ゲームが大当りとなる可能性を示唆するように、保留表示画像の表示態様を変化させる保留変化予告が実行される。以下、第2ボタン演出を実行するための制御について詳しく説明する。
特別図柄入力処理が終了したとき、主制御用CPU30aは、実行が保留されている変動ゲームの数を指定すると共に、保留された変動ゲームの変動パターンを事前に判定し、その内容を指示する事前判定処理を実行する。ここで、事前判定処理について詳しく説明する。
主制御用CPU30aは、事前判定処理の直前に実行された特別図柄入力処理において、変動ゲームに係わる各種乱数の値を記憶した場合、すなわち、変動ゲームの実行を保留した場合、(保留後の)保留記憶数を特定する。また、主制御用CPU30aは、事前判定処理の直前に実行された特別図柄入力処理において記憶された当り判定用乱数の値に基づき、新たに保留された(最新の)変動ゲームが大当りとなるか否かについて判定する。
この判定結果が肯定の場合(大当りとなる場合)、主制御用CPU30aは、事前判定処理の直前に実行された特別図柄入力処理において記憶された変動パターン振分用乱数の値に基づき、新たに保留された(最新の)変動ゲームの演出時間等を特定する変動パターンを大当り変動パターンの中から事前に特定する。そして、主制御用CPU30aは、特定した変動パターンに基づき、変動ゲームの演出内容を事前に特定する。
一方、記憶された当り判定用乱数の値が大当り判定値と一致しない場合(はずれの場合)、主制御用CPU30aは、事前判定処理の直前に実行された特別図柄入力処理において記憶された変動パターン振分用乱数の値に基づき、新たに保留された(最新の)変動ゲームの演出時間等を特定する変動パターンをはずれ変動パターンの中から事前に特定する。そして、主制御用CPU30aは、特定した変動パターンに基づき、変動ゲームの演出内容を事前に特定する。
そして、主制御用CPU30aは、特定した保留記憶数及び新たに保留された変動ゲームに関するゲーム情報を指定する事前判定コマンドを出力する。この事前判定コマンドにより、大当りの有無だけではなく、演出内容についても特定可能な情報が指定されるようになっている。
演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドを入力すると、当該事前判定コマンドにより指定された新たに保留された変動ゲームに関するゲーム情報を演出制御用RAM31cに記憶する。なお、指定された保留記憶数に基づき、記憶順序(すなわち、実行順序)を特定できるように当該ゲーム情報は記憶される。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力する毎に、演出制御用RAM31cに記憶されているゲーム情報を更新する。具体的には、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを入力した場合、演出制御用CPU31aは、最も早く記憶された保留記憶数「1」に対応するゲーム情報を消去する。
次に、第2ボタン演出を実行させる際の処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドを入力すると、第2ボタン演出を実行させるか否かを判定する。この判定において、演出制御用CPU31aは、所定確率で、第2ボタン演出を実行させると判定する。この判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、サブ演出表示装置13bにおいて、第2ボタン演出の表示可能条件が成立しなかったと判定し、そのまま第2ボタン演出の制御を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、サブ演出表示装置13bにおいて、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したと判定し、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグに設定する。そして、演出制御用CPU31aは、事前判定コマンドにより指定されるゲーム情報(大当りの有無及び変動ゲームの演出内容)に基づき、第2ボタン演出の演出結果となる保留変化予告の演出内容を決定する。なお、保留変化予告の演出内容は、指定される変動ゲームに関するゲーム情報に応じて、決定されるようになっている。すなわち、保留変化予告の演出内容により保留される変動ゲームの大当り期待度が認識されるように、保留変化予告の演出内容が決定される。
例えば、大当りの場合であって、変動ゲームの演出内容が特別な演出内容(例えば、大当り確定演出)である場合には、保留表示画像の表示色を通常色(白色)から金色に変化させる演出内容を保留変化予告の演出内容として決定するようになっている。また、大当りの有無にかかわらず、変動ゲームの演出内容が特別な演出内容とは異なる所定の演出内容(例えば、リーチ演出)である場合には、保留表示画像の表示色を通常色(白色)から赤色に変化させる演出内容を保留変化予告の演出内容として決定するようになっている。
そして、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグに設定した場合には、保留されたことを契機に、第2ボタン演出を表示(実行)させる。具体的には、演出制御用CPU31aは、サブ演出表示装置13bに、操作ボタンBTを予め決められた複数回(本実施形態では、5回)の操作を要求する演出態様の第2ボタン演出を表示させると共に、操作ボタンBTの操作有効期間を設定する。つまり、演出制御用CPU31aは、サブ演出表示装置13bに、新たに保留される変動ゲームに対応する保留表示画像を通常色(白色)で表示させると共に5回の操作を要求する演出態様の第2ボタン演出を表示させる。
これにより、図5(e)に示すように、サブ演出表示装置13bは、変動ゲーム中に、操作ボタンBTを5回操作することを要求する画像G3(「5回押せ!」の文字列を示した画像)と、操作有効期間を示す画像M3(メーターを模した画像)を表示する。
図5(f)に示すように、操作有効期間中に、操作ボタンBTが操作されたことを示すボタン検知信号を5回入力すると、演出制御用CPU31aは、決定された保留変化予告の演出内容に基づき、サブ演出表示装置13bに表示された保留表示画像K1〜K4の表示態様を変更して、保留変化予告を表示(報知)させる。その際、演出制御用CPU31aは、保留表示画像K1〜K4のうち、事前判定コマンドにより指定された保留記憶数に対応する(又は対応していた)保留表示画像K1〜K4の表示態様を変更する。なお、表示色を変更する保留表示画像K1〜K4は、事前判定コマンド入力後に変動ゲームが開始されていない場合(変動パターン指定コマンドを入力していない場合)には、事前判定コマンドが指定する保留記憶数に対応する保留表示画像K1〜K4である。一方、事前判定コマンド入力後に1又は複数回変動ゲームが開始された場合には、指定する保留記憶数から開始された変動ゲーム数分減算した保留記憶数に対応する保留表示画像K1〜K4である。
例えば、保留記憶数「3」を指定する事前判定コマンドを入力しており、新たな変動パターン指定コマンドを入力していない場合には、演出制御用CPU31aは、保留記憶数「3」に対応する保留表示画像K3の表示態様を変更する。また、保留記憶数「3」を指定する事前判定コマンドを入力しており、新たな変動パターン指定コマンドを1回入力した場合には、演出制御用CPU31aは、保留記憶数「2」に対応する保留表示画像K2の表示態様を変更する。なお、操作ボタンBTが操作された場合、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出における操作有効期間を終了させる。そして、操作ボタンBTの操作の有無にかかわらず、第2ボタン演出の操作有効期間が終了したときに、第2ボタン演出の表示が終了する。また、操作有効期間が終了した(第2ボタン演出の表示が終了した)とき、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグから消去する。
そして、本実施形態では、第1ボタン演出の表示可能条件と、第2ボタン演出の表示可能条件が同時期に成立する可能性がある。また、ボタン演出中、操作ボタンBTの操作を要求する際の演出態様は、複数種類ある。そして、本実施形態では、表示可能条件が成立したボタン演出の中で、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させる一方、当該ボタン演出と比較して注目されない演出態様のボタン演出の表示を規制する。遊技者により注目される演出態様とは、例えば、より早く操作を完了させることができる演出態様のことを指す。具体的には、要求する操作回数が少ないとか、要求する操作時間が短いものを指す。
従って、本実施形態では、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様の第1ボタン演出の表示可能条件と、操作ボタンBTを5回押すことを要求する演出態様の第2ボタン演出の表示可能条件が、同時期に成立した場合には、第2ボタン演出の表示を規制して、第1ボタン演出を優先的に表示させる。この場合、操作ボタンBTの操作を1回要求する演出態様の第1ボタン演出が第1操作演出となり、操作ボタンBTの操作を5回要求する演出態様の第2ボタン演出が第2操作演出となる。
また、操作ボタンBTを10回押すことを要求する演出態様の第1ボタン演出の表示可能条件と、操作ボタンBTを5回押すことを要求する演出態様の第2ボタン演出の表示可能条件が、同時期に成立した場合には、第1ボタン演出の表示を規制して、第2ボタン演出を優先的に表示させる。この場合、操作ボタンBTの操作を5回要求する演出態様の第2ボタン演出が第1操作演出となり、操作ボタンBTの操作を10回要求する演出態様の第1ボタン演出が第2操作演出となる。
以下、同時期に表示可能条件が成立したときの処理について説明する。まず、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第1ボタン演出フラグに設定されているときにおける処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第1ボタン演出フラグに設定されているときに、事前判定コマンドを入力すると、前述同様、第2ボタン演出を実行させるか否かを判定する。この判定結果が否定の場合には、演出制御用CPU31aは、そのまま処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したと判定する。そして、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の演出態様を特定し、第1ボタン演出と第2ボタン演出の演出態様に基づき、いずれが注目されるか、すなわち、より早く操作を完了させることができるボタン演出を特定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出のボタン演出パターンを読み出し、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様のボタン演出パターンであるか否かを判定する。
この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様の第1ボタン演出の方が、操作ボタンBTを5回押すことを要求する演出態様の第2ボタン演出よりも注目されやすい(早く完了させやすい)と特定する。その結果、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグに設定しない。すなわち、第2ボタン演出の表示を規制して、第1ボタン演出の表示を優先する。
一方、この判定結果が否定の場合、すなわち、操作ボタンBTを10回押すことを要求する演出態様のボタン演出パターンである場合、演出制御用CPU31aは、操作ボタンBTを5回押すことを要求する演出態様の第2ボタン演出の方が、第1ボタン演出よりも注目されやすい(早く完了させやすい)と特定する。その結果、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第1ボタン演出フラグから消去する一方、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグに設定する。すなわち、第1ボタン演出の表示を規制して、第2ボタン演出の表示を優先する。なお、第1ボタン演出がメイン演出表示装置13aに表示されていたときには、その表示を終了させる。
次に、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第2ボタン演出フラグに設定されているときにおける処理について説明する。
演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が第2ボタン演出フラグに設定されているときに、変動パターン指定コマンドを入力した場合、第1ボタン演出を実行させるか否かの判定を行う。この判定結果が否定の場合には、演出制御用CPU31aは、そのまま処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したと判定する。そして、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の演出態様を決定し、第1ボタン演出と第2ボタン演出の演出態様に基づき、いずれが注目されるか、すなわち、より早く操作を完了させることができるボタン演出を特定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出のボタン演出パターンを決定し、決定したボタン演出パターンが操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様のボタン演出パターンであるか否かを判定する。
この判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様の第1ボタン演出の方が、操作ボタンBTを5回押すことを要求する演出態様の第2ボタン演出よりも注目されやすい(早く完了させやすい)と特定する。その結果、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグから消去する。すなわち、第2ボタン演出の表示を規制して、第1ボタン演出の表示を優先する。なお、第2ボタン演出がサブ演出表示装置13bに表示されていたときには、その表示を終了させる。
一方、この判定結果が否定の場合、すなわち、操作ボタンBTを10回押すことを要求する演出態様のボタン演出パターンである場合、演出制御用CPU31aは、操作ボタンBTを5回押すことを要求する演出態様の第2ボタン演出の方が、第1ボタン演出よりも注目されやすい(早く完了させやすい)と特定する。その結果、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第1ボタン演出フラグに設定しない。すなわち、第1ボタン演出の表示を規制して、第2ボタン演出の表示を優先する。
次に、図6に基づき、第1ボタン演出の表示可能条件と、第2ボタン演出の表示可能条件が同時期に成立した場合における演出態様及びその作用について説明する。
図6では、変動ゲームの開始を契機に第1ボタン演出の表示可能条件が成立したものとして説明する。また、図6では、第1ボタン演出の表示可能条件が成立した後(変動ゲームの開始後)、変動ゲームが保留され、当該保留を契機に第2ボタン演出の表示可能条件が成立するものとして説明する。なお、第1ボタン演出の表示可能条件が成立した後、第1ボタン演出が表示される前に、第2ボタン演出の表示可能条件が成立するものとして説明する。また、図6では、変動ゲームの開始を契機に保留記憶数が「3」から「2」に減算され、その後、変動ゲームの保留を契機に保留記憶数が「2」から「3」に増加されるものとする。また、図6において、第1ボタン演出の演出態様として、操作ボタンBTの操作を1回要求する演出態様を特定するボタン演出パターンが決定されるものとする。
図6(a)及び図6(b)に示すように、変動ゲームが開始する際、前提に基づき、第1ボタン演出の表示可能条件が成立し、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第1ボタン演出フラグに設定する。このとき、保留記憶数が「3」から「2」に減算され、それに応じて保留表示画像の数が変更される。また、前提より、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の演出態様として、操作ボタンBTの操作を1回要求する演出態様を特定するボタン演出パターンを決定し、当該ボタン演出パターンを演出制御用RAM31cに記憶させる。
そして、図6(c)に示すように、変動ゲームが保留されると、前提に基づき、第2ボタン演出の表示可能条件が成立する。そして、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の演出態様を特定し、第1ボタン演出と第2ボタン演出の演出態様に基づき、いずれが注目されるか、すなわち、より早く操作を完了させることができるボタン演出を特定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出のボタン演出パターンを読み出し、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様のボタン演出パターンであるか否かを判定する。
この判定結果は肯定となるため、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグに設定しない。すなわち、第2ボタン演出の表示を規制して、第1ボタン演出の表示を優先する。なお、変動ゲームが保留されると、当該保留に基づき、保留記憶数が「2」から「3」に増加され、それに応じて保留表示画像の数が変更される。
図6(d)に示すように、第1ボタン演出フラグに第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が設定されているため、変動ゲームの開始から、所定時間経過後、第1ボタン演出がメイン演出表示装置13aに表示され、第1ボタン演出における操作有効期間が設定される。この際、演出制御用RAM31cに記憶されていた操作ボタンBTの操作を1回要求する演出態様を特定するボタン演出パターンに基づき、第1ボタン演出がメイン演出表示装置13aに表示される。これにより、メイン演出表示装置13aでは、変動ゲーム中に、操作ボタンBTの操作を1回要求する画像G1と、第1ボタン演出における操作有効期間を示す画像M1が表示される。
図6(e)に示すように、この操作有効期間において、操作ボタンBTが1回操作されると、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出における演出結果(大当り予告)を表示させる。
以上のように、第1ボタン演出の表示可能条件と、第2ボタン演出の表示可能条件が同時期に成立した場合、より遊技者に注目されやすい演出態様のボタン演出を表示させ、その他の演出態様のボタン演出はその表示が規制される。遊技者に注目されやすい演出態様とは、要求された操作をより早く完了させて、いち早く演出結果を見させることができるボタン演出である。従って、図6では、操作ボタンBTの操作を5回要求する演出態様の第2ボタン演出の表示を規制して、操作ボタンBTの操作を1回要求する演出態様の第1ボタン演出を表示させている。その結果、遊技者は、操作ボタンBTの操作を1回要求する第1ボタン演出をより注目させることができ、また、早く操作を完了させることができることから操作の意欲を向上させて、遊技の興趣を向上させることができる。
次に、図7に基づき、第1ボタン演出の表示可能条件と、第2ボタン演出の表示可能条件が同時期に成立した場合における演出態様及びその作用について説明する。
図7では、変動ゲームの開始を契機に第1ボタン演出の表示可能条件が成立したものとして説明する。また、図7では、第1ボタン演出の表示可能条件が成立した後(変動ゲームの開始後)、変動ゲームが保留され、当該保留を契機に第2ボタン演出の表示可能条件が成立するものとして説明する。なお、第1ボタン演出の表示可能条件が成立した後、第1ボタン演出が表示される前に、第2ボタン演出の表示可能条件が成立するものとして説明する。また、図7では、変動ゲームの開始を契機に保留記憶数が「3」から「2」に減算され、その後、変動ゲームの保留を契機に保留記憶数が「2」から「3」に増加されるものとする。また、図7において、第1ボタン演出の演出態様として、操作ボタンBTの操作を10回要求する演出態様を特定するボタン演出パターンが決定されるものとする。
図7(a)及び図7(b)に示すように、変動ゲームが開始する際、前提に基づき、第1ボタン演出の表示可能条件が成立し、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第1ボタン演出フラグに設定する。このとき、保留記憶数が「3」から「2」に減算され、それに応じて保留表示画像の数が変更される。また、前提より、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の演出態様として、操作ボタンBTの操作を10回要求する演出態様を特定するボタン演出パターンを決定し、当該ボタン演出パターンを演出制御用RAM31cに記憶させる。
そして、図7(c)に示すように、変動ゲームが保留されると、前提に基づき、第2ボタン演出の表示可能条件が成立する。そして、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の演出態様を特定し、第1ボタン演出と第2ボタン演出の演出態様に基づき、いずれが注目されるか、すなわち、より早く操作を完了させることができるボタン演出を特定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出のボタン演出パターンを読み出し、操作ボタンBTを1回押すことを要求する演出態様のボタン演出パターンであるか否かを判定する。
前提より、この判定結果は否定となるため、演出制御用CPU31aは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第1ボタン演出フラグから消去する一方、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値を第2ボタン演出フラグに設定する。すなわち、第1ボタン演出の表示を規制して、第2ボタン演出の表示を優先する。なお、変動ゲームが保留されると、当該保留に基づき、保留記憶数が「2」から「3」に増加され、それに応じて保留表示画像の数が変更される。
その後、図7(d)に示すように、第2ボタン演出フラグに第2ボタン演出の表示可能条件が成立したことを示す値が設定されているため、第2ボタン演出が実行され、第2ボタン演出における操作有効期間が設定される。これにより、サブ演出表示装置13bでは、操作ボタンBTの操作を5回要求する画像G3と、第2ボタン演出における操作有効期間を示す画像M3が表示される。
図7(e)に示すように、この操作有効期間において、操作ボタンBTが5回操作されると、演出制御用CPU31aは、第2ボタン演出における演出結果(保留変化予告)を表示させる。すなわち、サブ演出表示装置13bにおいて、新たに保留された変動ゲーム(すなわち、保留記憶数「3」に対応する保留表示画像K3)の表示態様を変化させる保留変化予告が表示(報知)される。
以上のように、第1ボタン演出の表示可能条件と、第2ボタン演出の表示可能条件が同時期に成立した場合、より遊技者に注目されやすい演出態様のボタン演出を表示させ、その他の演出態様のボタン演出はその表示が規制される。遊技者に注目されやすい演出態様とは、要求された操作をより早く完了させて、いち早く演出結果を見させることができるボタン演出である。従って、図7では、操作ボタンBTの操作を10回要求する演出態様の第1ボタン演出の表示を規制して、操作ボタンBTの操作を5回要求する演出態様の第2ボタン演出を表示させている。その結果、遊技者は、操作ボタンBTの操作を5回要求する第2ボタン演出をより注目させることができ、また、早く操作を完了させることができることから操作の意欲を向上させて、遊技の興趣を向上させることができる。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)同時期に第1ボタン演出の表示可能条件と第2ボタン演出の表示可能条件が成立したとしても、遊技者により注目される演出態様のボタン演出とは異なるボタン演出の表示を規制する。そして、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させる。同時期に第1ボタン演出の表示可能条件と第2ボタン演出の表示可能条件が成立したとしても、遊技者に注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる。また、一方のボタン演出のみ表示されることから、どのように操作をすればよいのかを容易に認識できる。また、操作を行ったときに遊技者が想定したボタン演出に対応する所定の演出結果を報知させることができる。また、ボタン演出について集中させることができ、ボタン演出に対応する演出結果を最初から認識させることができる。また、注目される演出態様のボタン演出を表示させることから、操作の意欲を持たせることができる。以上のことから操作ボタンBTの操作を要するボタン演出の興趣を向上することができる。
(2)より早く完了させることができる操作を要求する演出態様のボタン演出は、遊技者により注目される演出態様のボタン演出である。このため、同時期に第1ボタン演出の表示可能条件と第2ボタン演出の表示可能条件が成立したとしても、早く完了させることができる操作を要求する演出態様のボタン演出を表示させ、それとは異なるボタン演出の表示を規制した。これにより、より早く完了させることができる操作を要求する演出態様のボタン演出を表示させることができ、早く演出結果を見たいと願う遊技者の注目を集め、操作意欲を向上させることができる。
(3)要求する操作回数が異なる演出態様のボタン演出が複数実行された場合、より早く完了させることができる操作を要求する演出態様のボタン演出は、操作回数の少ない演出態様のボタン演出である。このため、要求する操作回数の少ない演出態様のボタン演出を表示させ、操作回数の多い演出態様のボタン演出の表示を規制した。すなわち、本実施形態では、操作ボタンBTの操作を1回要求する演出態様の第1ボタン演出と、操作ボタンBTの操作を5回要求する演出態様の第2ボタン演出の表示可能条件が同時に成立した場合、操作回数の多い第2ボタン演出の表示を規制した。また、操作ボタンBTの操作を10回要求する演出態様の第1ボタン演出と、操作ボタンBTの操作を5回要求する演出態様の第2ボタン演出の表示可能条件が同時に成立した場合、操作回数の多い第1ボタン演出の表示を規制した。ボタン演出が要求する操作回数が少なくなりやすくなるため、遊技者に操作意欲を持たせることができる。また、操作回数の多いボタン演出を規制するため、どのボタン演出についての操作を行えばよいか容易に認識できる。
(4)メイン演出表示装置13aと、サブ演出表示装置13bは、別体であるため、同時期にそれぞれボタン演出を表示させる場合に、それぞれボタン演出が表示されたことをより認識させやすくすることができる。
(5)変動ゲーム又は第2の変動ゲーム(及びそれに基づく飾り図柄変動ゲーム)が大当りとなる可能性を示唆する大当り予告を演出結果として表示させる第1ボタン演出をメイン演出表示装置13aに表示可能に構成した。その一方、保留された変動ゲームが大当りとなるか否か、及びその演出内容を示唆する保留変化予告を演出結果として表示させる第2ボタン演出をサブ演出表示装置13bに表示可能に構成した。これにより、異なる表示領域に、異なる演出結果を表示するボタン演出をそれぞれ表示可能となり、ボタン演出のバリエーションを増やすことができた。また、異なる表示領域に表示させるため、遊技者の視線を動かして、遊技者の飽きを防止できる。このため、ボタン演出の興趣を向上することができる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、操作ボタンBTが操作されたことを示すボタン検知信号は、演出制御基板31に入力されていたが、主制御基板30に入力されてもよい。この場合、主制御基板30が、入力したボタン検知信号を演出制御基板31に出力しても良く、また、主制御基板30が、演出制御基板31に代わって、操作ボタンBTに係わるボタン演出の制御を実行しても良い。
・上記実施形態では、パチンコ遊技機に採用したが、パチンコ式スロットマシン(回胴式遊技機、以下、スロット)にて実現させても良い。なお、スロットは、遊技者が開始操作手段(スタートレバー)の操作を行うことを契機に、図柄が配列された複数の回動体(リール)が変動開始すると共に、変動ゲームの当否に関連した当否判定を行うものである。そして、スロットでは、リールの回転後、各リールに対応して設けられた停止操作手段(ストップボタン)の操作を契機に、当否判定に基づく図柄停止処理が実行され、停止した図柄の組み合わせにより遊技価値(賞メダルなど)が付与されるものである。
また、スロットに採用した場合、メイン演出表示装置13a及びサブ演出表示装置13bにおいて必ずしも、飾り図柄変動ゲームを実行させる必要はなく、当否判定の結果を示唆する演出表示を行っていればよい。また、スロットに採用する場合において、ボタン演出の演出結果は、遊技者に有利な特定状態が付与される可能性や、付与される期間などを示唆する演出にしてもよい。なお、スロットにおける特定状態とは、例えば、所定の当否判定の結果(所定の成立役)が成立しやすくなる状態(所謂、リプレイタイムなど)や、所定の図柄組み合わせ(遊技価値を付与する所定の組み合わせ)を停止させやすくする状態(所謂、アシストタイムなど)のことである。
・上記実施形態において、同時期に複数のボタン演出の表示可能条件が成立した場合、より注目される演出態様のボタン演出とは異なるボタン演出の表示を規制していたが、必ず規制する必要はない。高確率で規制するようにしてもよい。
・上記実施形態において、より早く完了させることができる操作を要求する演出態様のボタン演出とは異なるボタン演出の表示を規制するのであれば、各ボタン演出において要求する操作回数をそれぞれ変更しても良い。例えば、ボタン演出において要求する操作回数は、1回又は5回としたが、回数を任意に変更しても良い。この場合、操作回数以外の要求が同じであれば、要求する操作回数が多いボタン演出の表示を規制することとなる。
・上記実施形態において、同時期に複数のボタン演出の表示可能条件が成立した場合、より早く完了させることができる操作を要求する演出態様のボタン演出とは異なるボタン演出の表示を規制するのであれば、ボタン演出において操作ボタンBTの操作を要求する際の操作態様を変更しても良い。例えば、操作ボタンBTの操作を要求する押下操作時間(押し続ける時間、所謂長押し時間)を異ならせても良い。この場合、押下操作時間を除いて、操作を要求する際のボタン演出の演出態様が同じであれば、要求する押下操作時間が短いものについて遊技者は注目するため、要求する押下操作時間が長いボタン演出の表示を規制すればよい。例えば、第1ボタン演出において3秒間継続して操作することを要求する一方、第2ボタン演出において5秒間継続して操作することを要求する場合には、第2ボタン演出の表示を規制すればよい。これにより、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる一方で、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制できる。
・上記実施形態では、操作回数を変更したが、この別例として、操作有効期間を異ならせても良い。この場合、操作有効期間を除いて、操作を要求する際のボタン演出の演出態様が同じであれば、操作有効期間がより短いものについて遊技者は注目するため、操作有効期間が長いボタン演出の表示を規制すればよい。例えば、第1ボタン演出における操作有効期間が3秒である一方、第2ボタン演出における操作有効期間が5秒である場合には、第2ボタン演出の表示を規制すればよい。これにより、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる一方で、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制できる。
・上記実施形態では、操作回数を変更したが、この別例として、操作を要求する際のボタン演出の表示態様を、遊技者に有利な特別有利状態が付与される期待度に応じて変更しても良い。この場合、表示態様の期待度が高い方について、遊技者は注目するため、期待度が低い表示態様のボタン演出の表示を規制すればよい。なお、期待度は、大当り遊技が付与される期待度であってもよいし、大当り抽選確率が通常よりも高確率となる確変状態が付与される確変期待度であってもよい。例えば、第1ボタン演出の表示態様が、大当り期待度が高いことを示す表示態様(例えば、画像を大きく表示したり、特別な表示色(金色)で表示したりするような表示態様)である一方、第2ボタン演出の表示態様が、期待度が低いことを示す通常の表示態様である一方、第2ボタン演出の表示を規制すればよい。これにより、遊技者は、期待度の高さを、ボタン演出の表示態様から容易に認識できるため、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる一方で、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制できる。
・上記実施形態において、操作ボタンBTの操作を要求する際のボタン演出の演出態様を、一方は複数回の操作を要求する演出態様とし、他方を所定時間の押下操作時間を要求する演出態様としてもよい。この場合、複数回の操作を要求する演出態様のボタン演出は、遊技者自らが操作を完了するまでの時間をコントロールできることから、所定時間の押下操作時間を要求する演出態様のボタン演出と比較して、注目される。このため、所定時間の押下操作時間を要求する演出態様のボタン演出の表示を規制すればよい。これにより、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる一方で、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制できる。
・上記実施形態では、操作回数が多いボタン演出の表示を規制したが、この別例として、操作ボタンBTの操作を要求する操作タイミングが遅く完了するボタン演出の表示を規制しても良い。すなわち、操作有効期間がより早く終了(完了)するボタン演出を優先的に表示させても良い。遊技者は、早く完了するボタン演出について早めにその演出結果を表示させたいと注目する。これにより、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる一方で、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制できる。なお、この場合、ボタン演出の演出態様毎に操作有効期間を異ならせてもよい。
・上記実施形態では、操作回数が多いボタン演出の表示を規制したが、この別例として、操作ボタンBTの操作を要求する操作タイミングが遅いボタン演出の表示を規制しても良い。すなわち、操作有効期間の開始がより遅いボタン演出の表示を規制しても良い。遊技者は、要求タイミングがより早いボタン演出を、より注目するため、それ以外のボタン演出を規制しても遊技の興趣が低下しない。
・上記実施形態において、ボタン演出の演出態様として、予め決められた選択期間内において変動ゲームの演出内容を選択する操作を要求する態様としても良い。この場合、演出内容を選択する操作を要求する態様は、予め決められた選択期間が経過するまで、操作が完了しないため、1又は複数回の操作を要求する演出態様の方が、遊技者の操作によって完了するまでの時間をコントロールすることができる。このため、1又は複数回の操作を要求する演出態様のボタン演出の方が、演出内容を選択する操作を要求する演出態様のボタン演出よりも、一般的に遊技者に注目される。従って、1又は複数回の操作を要求する演出態様のボタン演出と、演出内容を選択する操作を要求する演出態様のボタン演出の表示可能条件が同時に成立した場合には、演出内容を選択する操作を要求する演出態様のボタン演出の表示を規制すればよい。
また、所定期間継続した操作(所謂長押し)を要求する演出態様のボタン演出と、演出内容を選択する操作を要求する演出態様のボタン演出が同時に表示された場合には、長押し期間と選択期間のうち期間の長いボタン演出の表示を規制すればよい。
・上記実施形態において、メイン演出表示装置13aに表示される第1ボタン演出の演出態様は、2種類用意されていたが、1種類でも良く、3種類以上でも良い。また、サブ演出表示装置13bに表示される第2ボタン演出の演出態様として、複数種類用意してもよい。
・上記実施形態において、遊技者に注目される画像が表示されやすいメイン演出表示装置13aに表示させる第1ボタン演出の演出態様を、常に遊技者に注目される演出態様となるように設定し、第2ボタン演出の表示を規制するようにしてもよい。これにより、より第1ボタン演出について注目させることができる。また、優先的に報知されるボタン演出がいずれであるかより認識させやすくなる。
・上記実施形態において、操作を要求する際におけるボタン演出の演出態様の出現率を異ならせてもよい。この場合、出現率が低い演出態様のボタン演出は、遊技者に注目されることから、出現率が高い演出態様のボタン演出の表示を規制するようにしてもよい。これにより、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる一方で、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制できる。
・上記実施形態において、操作を要求する際におけるボタン演出の演出態様が、遊技者に有利な特別有利状態が付与されることを示すようにしてもよい。遊技者に有利な特別有利状態が付与されることを示す演出態様は、遊技者に注目されることから、この場合、当該ボタン演出以外のボタン演出の表示を規制してもよい。遊技者は、遊技者に有利な特別有利状態が付与されることを示す演出態様のボタン演出を、その演出態様から認識できるため、遊技者により注目される演出態様のボタン演出を表示させることができる一方で、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制できる。
・上記実施形態において、操作を要求する際におけるボタン演出の表示態様の大きさを複数種類用意しても良い。そして、表示態様が大きい場合には、遊技者に注目されるため、表示態様の大きさが小さいボタン演出の表示を規制するようにしてもよい。
・上記実施形態において、メイン演出表示装置13a及びサブ演出表示装置13bの表示内容(各表示領域に表示させる画像)を任意に変更しても良い。例えば、上記実施形態において、メイン演出表示装置13aに、飾り図柄変動ゲームを表示させ、サブ演出表示装置13bには、保留情報を表示させたが、逆にしても良い。すなわち、メイン演出表示装置13aに保留情報を表示させ、サブ演出表示装置13bに変動ゲームを表示させても良い。また、サブ演出表示装置13bに、遊技に関する各種情報、例えば、演出の名称、大当り回数、獲得賞球数、変動ゲーム回数などを表示させても良い。
・上記実施形態において、第1ボタン演出の表示可能条件が成立する契機は、変動ゲームの開始時だったが、第1ボタン演出と第2ボタン演出の表示可能条件が同時に成立可能であれば、任意に変更しても良い。例えば、遊技球が始動センサSE1又はカウントセンサSE3等の各種センサに検知されたことを契機にしても良く、変動ゲームが新たに保留されたことを契機にしても良い。また、大当り遊技、又は大入賞口扉19を契機にしても良い。大当り遊技の所定のラウンド遊技の開始を契機にしても良い。
・上記実施形態において、第2ボタン演出の表示可能条件が成立する契機は、新たな変動ゲームの保留時だったが、第1ボタン演出と第2ボタン演出の表示可能条件が同時に成立可能であれば、任意に変更しても良い。例えば、変動ゲームの開始や、所定の遊技演出の開始を契機にしても良く、遊技球が始動センサSE1又はカウントセンサSE3等の各種センサに検知されたことを契機にしても良い。また、大当り遊技、又は大入賞口扉19の開放を契機にしても良い。大当り遊技の所定のラウンド遊技の開始を契機にしても良い。
・上記実施形態において、第1ボタン演出に応じた演出結果は、実行中の変動ゲームの大当り期待度を示唆する大当り予告であったが、任意に変更しても良い。例えば、保留中の変動ゲームの大当りの有無や演出内容を示唆する保留変化予告であってもよく、大当り確率が通常確率よりも高確率となる確変状態が付与されていること(又は付与されること)を示唆する示唆演出、大当り遊技の種類(ラウンド数など)を示唆する演出などであってもよい。また、始動入賞口14への遊技球の入球確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態の付与回数を示唆する演出であってもよい。また、確変状態や入球率向上状態など遊技者に有利な特定状態が付与されていること、若しくは付与回数などを示唆する演出であってもよい。また、所定の画像を表示させること、又は所定の音声を出力させるといった単純な演出であっても良い。
・上記実施形態において、第2ボタン演出に応じた演出結果は、保留中の変動ゲームの大当りの有無や演出内容を示唆する保留変化予告であったが、任意に変更しても良い。例えば、実行中の変動ゲームの大当り期待度を示唆する大当り予告であってもよく、大当り確率が通常確率よりも高確率となる確変状態が付与されていること(又は付与されること)を示唆する示唆演出、大当り遊技の種類(ラウンド数など)を示唆する演出などであってもよい。また、始動入賞口14への遊技球の入球確率が通常よりも高確率となる入球率向上状態の付与回数を示唆する演出であってもよい。また、確変状態や入球率向上状態など遊技者に有利な特定状態が付与されていること、若しくは付与回数などを示唆する演出であってもよい。また、所定の画像を表示させること、又は所定の音声を出力させるといった単純な演出であっても良い。
・上記実施形態において、メイン演出表示装置13aと、サブ演出表示装置13bは、別の装置にて構成したが、表示領域が区別されているのであれば、1つの演出表示装置としてもよい。
・上記実施形態において、メイン演出表示装置13aの表示領域は、サブ演出表示装置13bの表示領域よりも広く構成したが、同じでもよく、また、狭く構成しても良い。
・上記実施形態において、第1ボタン演出は、第2ボタン演出よりも大きく表示したが、同じ大きさで表示しても良く、また、小さく表示しても良い。
・上記実施形態において、事前判定コマンドに、新たに保留された変動ゲームの演出内容を特定する情報を含ませたが、含ませなくても良い。つまり、保留された変動ゲームが大当りとなるか否かの情報と、保留記憶数を指定するだけでもよい。この場合、第2ボタン演出に応じた演出結果(保留変化予告)の演出内容は、大当りの有無に基づき決定すればよい。
・上記実施形態において、事前判定コマンドに、リーチ演出の有無を特定する情報を含ませても良い。この場合、リーチ演出の有無は、主制御用CPU30aにより、リーチ判定用乱数などに基づき、事前判定するように構成しても良い。
・上記実施形態では、付与される大当り遊技の種類が異なる2種類の特別図柄変動ゲームを実行可能に構成しても良い。
・上記実施形態において、第1ボタン演出の表示可能条件と、第2ボタン演出の表示可能条件が同時期に成立するとは、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したときから第1ボタン演出の表示が終了するまでの時期と、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したときから第2ボタン演出の表示が終了するまでの時期が重複する期間があることを指した。この別例として、第1ボタン演出の表示可能条件が成立したときから第1ボタン演出の表示が開始するまでの時期と、第2ボタン演出の表示可能条件が成立したときから第2ボタン演出の表示が開始するまでの時期が重複する期間があることを指してもよい。つまり、第1ボタン演出と第2ボタン演出のいずれもが表示されていないときに、第1ボタン演出の表示可能条件と、第2ボタン演出の表示可能条件が成立した場合には、注目されにくい演出態様のボタン演出の表示を規制するようにしてもよい。なお、この場合において、第1ボタン演出又は第2ボタン演出のいずれかがすでに表示されている場合には、表示されている当該ボタン演出を継続して表示させ、後から表示可能条件が成立したボタン演出の表示を規制するようにしてもよい。
・上記実施形態において、サブ演出表示装置13bは、ソレノイドなどで上下方向などに可動する可動演出が実行可能な可動体で構成してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)上記遊技機において、前記第1操作演出と、前記第2操作演出は、それぞれ要求する操作タイミングを異ならせており、前記第1操作演出は、前記第2操作演出よりも要求する操作タイミングが早く終了する操作演出であるようにしてもよい。
(ロ)上記遊技機において、前記操作演出には、複数回の操作を要求する第1操作演出と、所定期間の押下操作を要求する第2操作演出が用意されているようにしてもよい。
(ハ)上記遊技機において、各種画像を表示可能な第1演出表示領域と、前記第1演出表示領域とは異なる各種画像を表示可能な第2演出表示領域が設けられ、第1演出表示領域と第2演出表示領域にそれぞれ異なる種類の操作演出が表示されるようにしてもよい。
(ニ)上記遊技機において、各種画像を表示可能な第1演出表示領域と、前記第1演出表示領域とは異なる各種画像を表示可能な第2演出表示領域が設けられ、前記第1演出表示領域は、前記第2演出表示領域と比較して、遊技者に注目される画像が表示されやすく構成されていると共に、前記第1演出表示領域は、前記第1操作演出が表示されるようにしてもよい。
(ホ)上記遊技機において、前記第2操作演出に応じた演出結果が、予め決められた特別な演出結果である場合には、当該第2操作演出を表示させると共に、前記操作手段の操作に応じて演出結果を報知させるようにしてもよい。
(ヘ)上記遊技機において、前記第1操作演出は、前記第2操作演出よりも出現率の低い演出態様の操作演出であるようにしてもよい。
(ト)上記遊技機において、前記第1操作演出は、遊技者に有利な特別有利状態が付与されることを報知する演出態様の操作演出であるようにしてもよい。
(チ)上記遊技機において、前記第1操作演出は、前記第2操作演出よりも大きく表示されるようにしてもよい。