以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示(変動表示)ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示(変動表示)する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。
複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示(変動表示)される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示(変動表示)される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはともに、例えば方形状に形成されている。なお、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を可変表示(変動表示)するように構成されていてもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示(変動表示)や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示(変動表示)のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示(変動表示)部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示(変動表示)される。この飾り図柄の可変表示(変動表示)も、可変表示(変動表示)ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示(変動表示)結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示(変動表示)を行い、可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示(変動表示)を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示(変動表示)を開始してから可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示(変動表示)中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示(変動表示)における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示(変動表示)される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始された後、可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示(変動表示)の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示(変動表示)の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(入賞)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示(変動表示)といった可変表示(変動表示)ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示(変動表示)ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示(変動表示)ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示(変動表示)の保留が行われる。
図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数は、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第2特図保留記憶数は、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されている記憶数である。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示(変動表示)の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第1始動領域とは異なる始動領域(第2始動領域)としての第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(入賞)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(入賞)しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口は、遊技球が通過(入賞)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(入賞)しにくいまたは通過(入賞)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(入賞)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(入賞)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(入賞)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(入賞)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(入賞)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(入賞)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(入賞)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(入賞)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(入賞)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(入賞)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(入賞)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(入賞)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の可変表示(変動表示)は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作(第1の動作)を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作(第2の動作)を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による第2の動作を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。このように、この実施の形態では、第1の動作と第2の動作とで遊技者の操作態様が異なるものとなっている。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機1では、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示(変動表示)を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示(変動表示)を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。
この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示(変動表示)結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示(変動表示)結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示(変動表示)結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示(変動表示)結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(入賞)した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームが開始される。また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(入賞)した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示(変動表示)を開始させた後、特図変動時間としての可変表示(変動表示)時間が経過すると、特別図柄の可変表示(変動表示)結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示(変動表示)結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示(変動表示)結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(例えば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。なお、通常開放大当り状態は、第1特定遊技状態ともいう。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放大当り状態では、大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御されればよく、それ以外の制御は通常開放大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放大当り状態では、ラウンドの実行回数が、通常開放大当り状態における第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。なお、短期開放大当り状態は、第2特定遊技状態ともいう。
また、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態に比べて、大入賞口の開放期間が短いものに限定されず、例えば大入賞口の開放期間(上限時間)は短期開放ラウンド特定遊技状態と通常開放ラウンド特定遊技状態とで同一である一方で、短期開放ラウンド特定遊技状態では大入賞口を開放状態とする上限回数(例えば2回)が通常開放ラウンド特定遊技状態での上限回数(例えば15回)に比べて少なくなるものであってもよい。すなわち、短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態は、各ラウンドで大入賞口を遊技球が通過(入賞)しやすい第1状態に変化させる期間が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンドの実行回数が通常開放ラウンド特定遊技状態における第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始される。そして、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示(変動表示)が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ状態となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」あるいは「大当り期待度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。
一例として、この実施の形態では、図8に示すように、ノーマルリーチ、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチαやスーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示(変動表示)中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の態様などにより遊技者に報知するための可変表示(変動表示)演出が実行されることがある。この実施の形態では、図8に示すように、「滑り」や「擬似連」といった可変表示(変動表示)演出が実行可能である。「滑り」や「擬似連」の可変表示(変動表示)演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。なお、「滑り」の可変表示(変動表示)演出は、主基板11の側で決定された変動パターンにかかわらず、演出制御基板12の側で実行するか否かが決定されてもよい。
「滑り」の可変表示(変動表示)演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、「滑り」の可変表示(変動表示)演出では、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示(変動表示)を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。尚、図8に示す例では、ノーマルリーチとなるときにのみ、「滑り」が発生する形態を例示しているが、非リーチやスーパーリーチのときにも「滑り」が発生するようにしても良い。
「擬似連」の可変表示(変動表示)演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。
「擬似連」の可変表示(変動表示)演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、例えば予め定められた複数種類の擬似連チャンス目のうちいずれかを構成する飾り図柄が、所定表示結果として一旦は仮停止表示される。その後に、擬似連変動(再可変表示(変動表示))が行われる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示(変動表示)演出において、擬似連変動(再変動)が2回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示(変動表示)があたかも3回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示(変動表示)演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば1回や、4回や5回といった、2回〜3回よりも少ない回数や、多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示(変動表示)動作を利用した可変表示(変動表示)演出としては、「滑り」や「擬似連」の他にも、例えば「発展チャンス目」や「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「発展チャンス目」の可変表示(変動表示)演出では、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。これにより、発展チャンス目を構成する飾り図柄が仮停止表示されたときには、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示(変動表示)結果が「大当り」となることに対する期待感が高められる。
また、「発展チャンス目終了」の可変表示(変動表示)演出では、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示(変動表示)演出では、「擬似連」の可変表示(変動表示)演出と同様に、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから可変表示(変動表示)結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組合せ(特殊組合せ)の飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示(変動表示)演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
飾り図柄の可変表示(変動表示)中には、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示(変動表示)演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、ランプ点灯などのように、飾り図柄の可変表示(変動表示)動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。
この実施の形態における予告演出には、傾倒方向センサユニットにスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作(第1の動作)を検知させるために第1の動作を行うよう遊技者に促す促進演出(第1の促進演出)を実行し、当該第1の動作を検知したことに応じて実行される第1の特定演出と、プッシュセンサ35Bにプッシュボタン31Bの押下操作など(第2の動作)を検知させるために第2の動作を行うよう遊技者に促す促進演出(第2の促進演出)を実行し、当該第2の動作を検知したことに応じて実行される第2の特定演出なるものが含まれている。
第1の促進演出は、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象となる可変表示(変動表示)が開始された後、後述する予告演出設定処理にて決定された期間で実行される。第1の促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像や操作動作を案内するメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるスティックコントローラ31Aへの第1の動作を促す演出動作であればよい。遊技者による第1の動作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組合せたものであってもよい。第1の促進演出が行われるときには、遊技者による第1の動作を有効に検出する操作検出有効期間となる。そして、操作検出有効期間内にスティックコントローラ31Aに対する第1の動作がセンサユニット32によって検出されたときには、その第1の動作が検出された時点にて、第1の促進演出の実行が停止され、第1の特定演出が実行される。
尚、これら第1の促進演出は、例えば、スティックコントローラ31Aを手前に引く動作、あるは、スティックコントローラ31Aを遊技機側に押す動作等のように、遊技者に異なる態様の第1の動作を実施させるための複数態様の第1の促進演出(第1の促進演出A、第1の促進演出B)が含まれていても良い。
また、スーパーリーチの変動パターンが決定されているときには、スーパーリーチに発展する前の期間において、画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意された操作動作を案内するメッセージ画像(図24(a)参照)といった演出画像を表示させることなどにより、スティックコントローラ31Aを手前に引く動作を促進する第1の促進演出Aや、メッセージ画像(図26(a)参照)といった演出画像を表示させることなどにより、スティックコントローラ31Aを遊技機側に押す動作を促進する第1の促進演出Bが実施される。
第1の特定演出は、第1の動作が検出されたことに基づいて、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性などを遊技者に報知する演出である。尚、この実施の形態においては、後述するように、第1の特定演出においては、「激熱!」のメッセージ画像(図24参照)と「チャンス」のメッセージ画像(図25参照)が表示可能とされており、大当りとなることが決定されている場合には高い割合にて「激熱!」が選択されて表示され、大当りとなることが決定されていない場合には高い割合にて「チャンス」が選択されて表示されるようになっており、これら表示されるメッセージ画像の態様にて大当りとなる期待度が報知されるようになっている。
第2の促進演出は、第1の促進演出が実行される前または実行された後に、後述する所定の期間で実行される。第2の促進演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像や操作動作を案内するメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるプッシュボタン31Bへの第2の動作を促す演出動作であればよい。遊技者による第2の動作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用役物が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組合せたものであってもよい。第2の促進演出が行われるときには、遊技者による第2の動作を有効に検出する操作検出有効期間となる。そして、操作検出有効期間内にプッシュボタン31Bに対する第2の動作がプッシュセンサ35Bによって検出されたときには、その第2の動作が検出された時点にて、第2の促進演出の実行が停止され、第2の特定演出が実行される。
尚、これら第2の促進演出は、例えば、プッシュボタン31Bを連打する動作、あるは、プッシュボタン31Bを所定期間に亘って押し続ける(いわゆる長押し)動作等のように、遊技者に異なる態様の第2の動作を実施させるための複数態様の第2の促進演出(第2の促進演出A、第2の促進演出B)が含まれていても良い。
また、スーパーリーチの変動パターンが決定されているときには、スーパーリーチに発展する前の期間において、画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意された操作動作を案内するメッセージ画像(図24(c)参照)といった演出画像を表示させることなどにより、プッシュボタン31Bを連打する動作を促進する第2の促進演出Aや、メッセージ画像(図26(c)参照)といった演出画像を表示させることなどにより、プッシュボタン31Bを所定期間に亘って押し続ける(いわゆる長押し)動作を促進する第2の促進演出Bが実施される。
また、この実施の形態では、第2の促進演出を、第1の促進演出が実行され前または実行された後に実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、後述する変形例に示すように、これら第1の促進演出が実施されないときにも実施するようにしても良い。
第2の特定演出は、第2の動作が検出されたことに基づいて、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、第2の促進演出の演出態様に基づいて予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性などを遊技者に報知する演出である。尚、この実施の形態においては、後述するように、第2の特定演出においては、キャラクタAが画面を横切る演出画像(図24参照)とキャラクタBが画面を横切る演出画像(図25参照)が表示可能とされており、大当りとなることが決定されている場合には高い割合にて「キャラクタA」が選択されて表示され、大当りとなることが決定されていない場合には高い割合にて「キャラクタB」が選択されて表示されるようになっており、これら表示されるキャラクタ画像の態様にて大当りとなる期待度が報知されるようになっている。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示(変動表示)態様は、可変表示(変動表示)結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示(変動表示)態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示(導出)される場合には、飾り図柄の可変表示(変動表示)が開始されてから、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示(変動表示)結果は、可変表示(変動表示)結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示(変動表示)態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」ともいう)となる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示(変動表示)される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
図8は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、変動表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、上述したように、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、変動表示結果が「ハズレ」で演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、変動表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα〜スーパーリーチβ(疑似連を伴うものを含む)といったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、変動表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
「非リーチ」である場合に対応した変動パターンには、変動時間が短縮されない短縮なしの変動パターンや、合計保留記憶数が「2」〜「4」、「5」〜「8」または「2」〜「8」である場合に対応して変動時間が短縮される変動パターンが用意されている。さらに、遊技状態が確変状態や時短状態といった時短制御が実行される場合に対応した変動パターンも用意されている。合計保留記憶数や遊技状態に応じて、これらのいずれかの変動パターンが選択されることで、合計保留記憶数や遊技状態に応じて、変動時間を短縮する制御が可能になる。
特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示(変動表示)態様は、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる場合における「非確変」(「通常大当り」ともいう)の可変表示(変動表示)態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「非確変」の大当り種別で可変表示(変動表示)結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示(変動表示)時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回、50回、25回のいずれかの回数)の特図ゲームが実行されることと、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、通常開放ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示(変動表示)態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、複数種類の大当り組合せのうち、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示(変動表示)される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される場合に、飾り図柄の可変表示(変動表示)結果として、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあるようにしてもよい。
確定飾り図柄が通常大当り組合せであるか確変大当り組合せであるかにかかわらず、特図ゲームにおける確定特別図柄として確変大当り図柄が停止表示される可変表示(変動表示)態様は、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示(変動表示)態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「確変」の大当り種別で可変表示(変動表示)結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御(確変制御)が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)結果(特図表示結果)が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示(変動表示)結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。なお、時短制御と同様に、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回、50回、25回のいずれかの回数)の特図ゲームが実行されたときに、確変制御を終了してもよい。また、大当り遊技状態の終了後に特図ゲームが開始されるごとに実行される確変転落抽選にて確変制御を終了させる「確変転落あり」の決定がなされたときに、確変制御を終了してもよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示(変動表示)結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示(変動表示)結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(入賞)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示(変動表示)結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御および高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくともいずれかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄(短期開放ラウンド大当り状態に対応したチャンス目となる確定飾り図柄)が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示(変動表示)態様は、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示(変動表示)態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示(変動表示)結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示(変動表示)結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示(変動表示)結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示(変動表示)結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
飾り図柄の可変表示(変動表示)結果として開放チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となる場合には、可変表示(変動表示)結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときと、可変表示(変動表示)結果が「小当り」であることに基づき小当り遊技状態に制御されたときとがある。一方、飾り図柄の可変表示(変動表示)結果としてリーチ組合せを構成する確定飾り図柄が導出表示された後に大入賞口が開放状態となるのは、可変表示(変動表示)結果が「大当り」で大当り種別が「突確」であることに基づき短期開放大当り状態に制御されたときのみである。したがって、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄は、短期開放大当り状態および小当り遊技状態のいずれに制御されることにも対応している一方で、リーチ組合せの確定飾り図柄は、短期開放大当り状態に制御されることに対応している。
つまり、開放チャンス目を構成する確定飾り図柄が導出表示された場合には、終了後において時短制御が実施されないが確変制御が実行されて大当りの当選確率が高い高確状態に移行する「突確」である場合とともに、終了後におい時短制御並びに確変制御が実行されずにその前の遊技状態が維持される、すなわち、その前の遊技状態が大当りの当選確率が低い通常遊技状態(低確状態)が維持される場合があるので、遊技者は、開放チャンス目となった後の遊技状態が、高確状態であるのか低確状態かが識別困難となるので、遊技者に対して、高確状態となっている可能性があるのではという期待感を与えることのできる遊技状態、つまり、高確状態を遊技者に識別困難に潜伏させる潜伏状態を形成することができる。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示(変動表示)中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、通常大当り組合せとなる飾り図柄(通常図柄)のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示された後には、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示(変動表示)ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知演出となる大当り中昇格演出が実行されてもよい。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示(変動表示)ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。例えば、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示(変動表示)させて通常図柄と確変図柄のいずれかを演出表示結果として停止表示させること、あるいは、飾り図柄の可変表示(変動表示)とは異なる演出画像の表示を行うことなどにより、確変状態となる昇格の有無を、遊技者が認識できるように報知すればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示(変動表示)を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示(変動表示)を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示(変動表示)を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(ReadOnlyMemory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(RandomAccessMemory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(CentralProcessingUnit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR3の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えばRAM102に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを定期的あるいは不定期に更新することで、各種の乱数値の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部又は一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示(変動表示)結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示(変動表示)結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示(変動表示)結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示(変動表示)態様である大当り種別を「非確変」、「確変」、「突確」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示(変動表示)における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
この実施の形態では、図8に示すように、可変表示(変動表示)結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示(変動表示)態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示(変動表示)結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示(変動表示)態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示(変動表示)結果が「ハズレ」で飾り図柄の可変表示(変動表示)態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチハズレ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示(変動表示)結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示(変動表示)結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。可変表示(変動表示)結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。大当り変動パターンと小当り変動パターンは、可変表示(変動表示)結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応した当り変動パターンに含まれる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。このようなRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域が設けられている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
特図変動時演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示(変動表示)動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出表示動作、あるいは、飾り図柄の可変表示(変動表示)を伴わない各種の演出表示動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。予告演出制御パターンは、予め複数パターンが用意された予告パターンに対応して実行される予告演出となる演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータなどから構成されている。特図変動時演出制御パターンのうちには、例えばリーチ演出を実行する変動パターンごとに、それぞれのリーチ演出における演出態様を異ならせた複数種類のリーチ演出制御パターンが含まれてもよい。
演出制御用CPU120は、例えば飾り図柄の可変表示(変動表示)を開始するときなどに、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づいて演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)をセットする。また、演出制御用CPU120は、例えば予告演出といった所定演出の実行を開始するときなどに、対応する演出制御パターン(予告演出制御パターン)をセットする。ここで、演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9や装飾用LED等の発光体、演出用模型が備える可動部材など)の制御を進行させる。なお、各プロセスデータ#1〜プロセスデータ#nにおいて、演出制御プロセスタイマ判定値#1〜#nと対応付けられた表示制御データ#1〜表示制御データ#n、音声制御データ#1〜音声制御データ#n、ランプ制御データ#1〜ランプ制御データ#n、操作検出制御データ#1〜操作検出制御データ#nは、演出装置における演出動作の制御内容を示し、演出制御の実行を指定する演出制御実行データ#1〜演出制御実行データ#nを構成する。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123や音声制御基板13などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出制御フラグ設定部(図示略)と、演出制御タイマ設定部(図示略)と、演出制御カウンタ設定部(図示略)と、演出制御バッファ設定部(図示略)とを備えている。
演出制御フラグ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の画面上に表示させる演出画像の切替期間を決定することなどにより、飾り図柄の可変表示(変動表示)やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドやセンサユニット32から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR3といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する。特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示(変動表示)や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図4は、始動入賞判定処理として、図3のステップS101にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、例えば、図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(入賞)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(入賞)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップS208)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104やRAM102のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを、抽出する(ステップS209)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図示しない第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図示しない第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データがセットされる。このとき、対応する始動口データを乱数値MR1〜MR3を示す数値データとともにセットしてもよい。
第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示(変動表示)結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示(変動表示)結果(特図表示結果)に基づき所定の遊技価値が付与されるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
なお、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示(変動表示)結果を「大当り」または「小当り」とするか否か、さらには可変表示(変動表示)結果を「大当り」とする場合の大当り種別を決定するために用いられる。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示(変動表示)時間を含む変動パターンを決定するために用いられる。CPU103は、ステップS209の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示(変動表示)結果や可変表示(変動表示)時間を含む可変表示(変動表示)態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
図4に示すステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、所定のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンド、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドのいずれかを送信するための設定を行う(ステップS212)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、所定のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
ステップS212の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS213)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS213;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS213;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図3のステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示(変動表示)結果を「大当り」または「小当り」とするか否かを、その可変表示(変動表示)結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示(変動表示)結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示(変動表示)結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示(変動表示)結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理が実行されて特別図柄の可変表示(変動表示)が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS110の特別図柄通常処理やステップS111の変動パターン設定処理により、特別図柄の可変表示(変動表示)結果となる確定特別図柄や特別図柄および飾り図柄の可変表示(変動表示)時間を含む変動パターンが決定される。すなわち、特別図柄通常処理や変動パターン設定処理は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いて、特別図柄や飾り図柄の可変表示(変動表示)態様を決定する処理を含んでいる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、RAM102に設けられた特図変動タイマにおける格納値である特図変動タイマ値を1減算あるいは1加算して、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームでの特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっていればよい。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示(変動表示)結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、通常開放大当り状態とする設定が行われればよい。一方、大当り種別が「突確」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、短期開放大当り状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻す期間となったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示(変動表示)結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。一例として、可変表示(変動表示)結果が「小当り」となったときには、可変表示(変動表示)結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったときと同様に、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定するとともに、大入賞口の開放回数を「15回」に設定することにより、小当り遊技状態とする設定が行われればよい。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻す期間となったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図5は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図5に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。例えば、ステップS231の処理では、RAM102に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、図示しない始動データ記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動口データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、RAM102にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップS235の処理では、RAM102にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかが決定できればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1、MR2示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS237)。また、ステップS237の処理では、RAM102にて合計保留記憶数カウンタが記憶する合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示(変動表示)結果である特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、変動特図指定バッファ値に対応する特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、図6(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルにセットする。一方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、図6(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルにセットする。また、CPU103は、現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータを選択すればよい。
第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示(変動表示)結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示(変動表示)結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示(変動表示)結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示(変動表示)結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、「大当り」や「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される決定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる決定用データとなっている。第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」および「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」して大当り遊技状態に制御すると決定される確率や特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
第1特図表示結果決定テーブル130Aの設定例では、所定範囲の決定値(「30000」〜「30350」の範囲の値)が「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。その一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bの設定例では、「小当り」の特図表示結果に決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示(変動表示)結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示(変動表示)結果の判定を行う場合とで、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される割合を、異ならせることができる。
特に、第2特図を用いた特図ゲームでは特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短状態(低確高ベース状態)や確変状態(高確高ベース状態)といった、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な小当り遊技状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。なお、第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいても、第1特図表示結果決定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは、第1特図表示結果決定テーブル130Aに比べて少ない決定値が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられてもよい。こうして、時短状態や確変状態といった高ベース状態であるときには、通常状態や時短なし確変状態といった低ベース状態であるときよりも、小当り遊技状態に制御すると決定される割合が低くなるようにしてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかにかかわらず、共通の特図表示結果決定テーブルを参照して、特図表示結果の決定を行うようにしてもよい。
図5に示すステップS239の処理に続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の各特図表示結果に割り当てられた決定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「小当り」と「ハズレ」のいずれとするかを決定する(ステップS240)。
ステップS239では現在の遊技状態に対応した特図表示結果決定用テーブルデータが選択されていることから、ステップS240の処理では、特図ゲームなどの可変表示(変動表示)が開始されるときの遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、異なる決定用データを用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定される。例えば、特図ゲームなどの可変表示(変動表示)が開始されるときの遊技状態が通常状態又は時短状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が通常状態又は時短状態の場合に対応するテーブルデータが、通常決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。これに対して、特図ゲームなどの可変表示(変動表示)が開始されるときの遊技状態が確変状態であるときには、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特図表示結果決定テーブル130Bにおいて遊技状態が確変状態の場合に対応するテーブルデータが、特別決定用データとして選択され、これを参照して乱数値MR1に対応する特図表示結果を決定する。
ステップS240にて特図表示結果を決定した後には、その特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS241)。そして、「大当り」であると判定された場合には(ステップS241;Yes)、RAM102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS242)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図7に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS243)。
大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する決定値の割当てが異なっている。すなわち、変動特図が第1特図である場合には、所定範囲の決定値(「82」〜「99」の範囲の値)が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図が第2特図である場合には、「突確」の大当り種別に対して決定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「突確」として短期開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、賞球を得ることが困難な短期開放大当り状態の頻発を回避して、遊技の間延びによる遊技興趣の低下を防止できる。
なお、変動特図が第2特図である場合にも、変動特図が第1特図である場合とは異なる所定範囲の決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、変動特図が第2特図である場合には、変動特図が第1特図である場合に比べて少ない決定値が、「突確」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図5に示すステップS243にてセットされた大当り種別決定テーブル131を参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを、「非確変」、「確変」、「突確」の各大当り種別に割り当てられた決定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップS244)。
ステップS244の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示(変動表示)結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えばRAM102に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップS245)、決定された大当り種別を記憶させる。一例として、大当り種別が「非確変」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、「確変」であれば「1」とし、「突確」であれば「2」とすればよい。
ステップS241にて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップS241;No)、その特図表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS246)。そして、「小当り」であると判定されたときには(ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。
ステップS246にて「小当り」ではないと判定された場合や(ステップS246;No)、ステップS245、S247の処理のいずれかを実行した後には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果、さらには、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS248)。一例として、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」ではないと判定された場合には、特図表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS246にて特図表示結果が「小当り」であると判定された場合には、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS241にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS244における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「非確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、通常開放ラウンド大当り図柄のうち確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、短期開放大当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS248にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS250)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図9は、図3のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。大当りフラグがオンである場合(ステップS261;Yes)には、例えばRAM102に記憶されている大当り種別バッファ値を読み取ることなどにより、大当り種別が「非確変」、「確変」、「突確」のいずれであるかを特定する(ステップS262)。そして、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、特定した大当り種別に対応する大当り変動パターン決定テーブルを選択してセットする(ステップS263)。
「非確変」の大当り種別に対応する大当り変動パターン決定テーブルは、特図表示結果を「非確変大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。また、「確変」の大当り種別に対応する大当り変動パターン決定テーブルは、特図表示結果を「確変大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。「突確」の大当り種別に対応する大当り変動パターン決定テーブルは、特図表示結果を「突確大当り」にすると決定(事前決定)されたときに、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り変動パターン決定テーブルでは、各変動パターンに決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターンに割り当てられている。例えば、大当り種別が「非確変」の場合に使用される「非確変」の大当り種別に対応する大当り変動パターン決定テーブルと、大当り種別が「確変」の場合に使用される「確変」の大当り種別に対応する大当り変動パターン決定テーブルとでは、同一の変動パターンに対する決定値の割当てが異なっている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれにするかの決定結果に応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。
一方、大当りフラグがオフであると判定ときには(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS264)。そして、小当りフラグがオンであれば(ステップS264;Yes)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り変動パターン決定テーブル132Bを選択してセットする(ステップS265)。
小当りフラグがオフであるときには(ステップS264;No)、例えばRAM102に設けられた時短フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを特定する(ステップS267)。そして、変動パターンを複数種別のいずれかに決定するための使用テーブルとして、特定した遊技状態である時短状態または通常状態(非時短制御中)に対応するハズレ変動パターン決定テーブルを選択してセットする(ステップS268)。
「時短状態」に対応するハズレ変動パターン決定テーブルは、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるときに変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。「通常状態」に対応するハズレ変動パターン決定テーブルは、遊技状態が時短制御が実施されていない通常状態であるときに変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、「通常状態」に対応するハズレ変動パターン決定テーブルとして、保留記憶数の数に対応して複数のハズレ変動パターン決定テーブルを使用するようにしても良い。
これら各ハズレ変動パターン決定テーブルでは、各変動パターンに決定される割合が異なるように、決定値が各変動パターンに割り当てられている。例えば、遊技状態が時短状態である場合に使用される「時短状態」に対応するハズレ変動パターン決定テーブルと、遊技状態が「通常状態」に対応するハズレ変動パターン決定テーブルとでは、同一の変動パターンに対する決定値の割当てが異なっている。これにより、遊技状態が「時短状態」であるか「通常状態」であるかに応じて、同一の変動パターンに決定される割合を異ならせることができる。
そして、ステップS267の後、例えばRAM102に設けられた時短フラグ等の各フラグがオンであるか否かを判定することなどにより、遊技状態を特定する(ステップS268)。なお、ステップS267の処理を実行したときには、例えばRAM102に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定するとよい。
ステップS263、S265、S268の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン種別決定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、使用テーブルにセットされた変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS269)。
ステップS269にて変動パターンを決定した後には、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示(変動表示)時間である特図変動時間を設定する(ステップS270)。特別図柄の可変表示(変動表示)時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示(変動表示)結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。
ステップS270の処理を実行した後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS271)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS271の処理に続いて、特別図柄の変動開始用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS272)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、RAM102に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS273)、変動パターン設定処理を終了する。
ここで、第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定するコマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定するコマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示(変動表示)に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示(変動表示)結果を指定するコマンドである。遊技状態指定コマンドは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定するコマンドである。
ステップS272でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから、上述したコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果通知コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図10のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図10に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS72)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS72;No)、ステップS72の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば、図しない演出制御バッファ設定部に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS72にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS72;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS73)、コマンド解析処理を実行する(ステップS74)。ステップS74にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS74にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS75)。ステップS75の演出制御プロセス処理では、例えば演出表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や判定、設定などが行われる。
ステップS75の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS76)、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新した後、遊技者のモード変更動作に基づいて演出モードをAモードまたはBモードに変更するモード変更処理(ステップS77)を実行する。
モード変更処理においては、第1の促進演出等のスティックコントローラ31Aが操作される演出等が実行中であるか否かを判定し、実行中である場合には当該処理を終了することで、モードの変更が不可とされる。一方、スティックコントローラ31Aが操作される演出等が実行中でない場合には、モード変更動作であるスティックコントローラ31Aの左右方向に傾倒させる動作の検出があったかを検知し、該検知があった場合には、検知タイマをセットして、該操作が所定期間継続しているか否かを検知タイマのタイマアップまで、該検知が継続しているか否かにより判定し、継続していると判定した場合には、図示しない演出制御フラグ設定部のモードフラグを、操作に対応するモード(AモードまたはBモード)のフラグ値に変更して演出モードを変更する。
図11は、これらモード変動の状況を示す図である。この実施の形態では、例えば、現状のAモードからBモードに変更したい場合には、図11(A)に示すように、遊技者は、スティックコントローラ31Aを遊技機に向かって右方向に所定期間において傾倒させることでBモードに変更されて、画像表示装置5の背景画像が、例えば、昼画像から夜画像に変更される。また、現状のBモードからAモードに変更したい場合には、図11(B)に示すように、遊技者は、スティックコントローラ31Aを遊技機に向かって左方向に所定期間において傾倒させることでAモードに変更されて、画像表示装置5の背景画像が、例えば、夜画像から昼画像に変更される。
つまり、この実施の形態においては、変動表示に実施中であっても、第1の促進演出等のスティックコントローラ31Aが操作される演出等が実行中であ場合を除き、モードの変更を実施することができる。
図12は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の変動表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示(変動表示)を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。
ステップS171の変動表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この変動表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示(変動表示)が開始されることに対応して、予告演出を実行するか否かを決定する処理や、予告演出の実行設定を行う処理や、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示(変動表示)や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。
ステップS172の変動表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、予告演出などといった飾り図柄の可変表示(変動表示)中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示(変動表示)終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示(変動表示)結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。特図変動時演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示(変動表示)時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示(変動表示)結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信したときに、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。
図13は、変動表示開始設定処理として、図12のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す変動表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、予告演出設定処理を実行する(ステップS521)。
そして、該予告演出設定処理に続いて、演出制御用CPU120は、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS522)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS522;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS523)。
ステップS523にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS523;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS523にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS523;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS522にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS522;No)、特図表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合、または、特図表示結果が「小当り」である場合であるか、これら以外の場合であるかを判定する(ステップS526)。「突確」または「小当り」であると判定されたときには(ステップS526;Yes)、例えば開放チャンス目といった、「突確」の場合や「小当り」の場合に対応した最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS527)。一例として、変動パターン指定コマンドにより「突確」や「小当り」の変動パターンのいずれかが指定された場合に対応して、複数種類の開放チャンス目のうち、いずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する。この場合には、演出制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目のいずれかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。また、変動パターン指定コマンドによりリーチとなる変動パターンが指定された場合には、例えばステップS525と同様の処理を実行することにより、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS526にて「突確」または「小当り」以外の「非確変」または「確変」であると判定されたときには(ステップS526;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS528)。一例として、ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
具体的な一例として、大当り種別が「非確変」である場合には、複数種類の通常図柄のうちいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。また、大当り種別が「確変」である場合には、複数種類の通常図柄または確変図柄のうちからいずれか1つの飾り図柄を選択して、非確変大当り組合せまたは確変大当り組合せを構成する確定飾り図柄に決定すればよい。このとき、非確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において確変状態に制御される旨の報知が行われず、大当り遊技状態に対応して実行される大当り中昇格演出などにより確変状態に制御される旨が報知されればよい。他方、確変大当り組合せの確定飾り図柄に決定された場合には、可変表示中の再抽選演出において、あるいは再抽選演出を実行することなく、確変状態に制御される旨の報知が行われる。
ステップS524、S525、S527、S528の処理のいずれかを実行した後には、その他の可変表示中における演出の実行設定を行う(ステップS529)。一例として、ステップS529の処理では、例えば、セリフ予告やクイズ予告や先読み予告演出等の各種の変動中予告演出や、これら変動中予告演出とは異なる演出を実行するための設定が行われてもよい。そのような演出としては、例えば可変表示の開始時や実行中における所定のタイミングにて、スピーカ8L、8Rから所定の効果音(例えばアラーム音やチャイム音、サイレン音など)が出力されるような態様の演出や、遊技効果ランプ9などに含まれるフラッシュランプが光るような態様の演出のうち、一部または全部を含む所定態様の演出を実行することにより、可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する一発告知態様の演出が実行されてもよい。あるいは、そのような演出として、可変表示結果が「大当り」となることに対応した特別な演出画像(プレミアム画像)を表示する演出が実行されてもよい。
他の一例として、ステップS529の処理では、可変表示結果が「大当り」となる可能性などにはかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出を実行するための設定が行われてもよい。より具体的には、遊技効果ランプ9に含まれる所定のランプが光るような態様の演出といった、所定態様の演出を実行できればよい。
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS530)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、例えばキャラクタ表示予告の先読み予告演出を実行するための設定がなされた場合には、その設定に対応した予告演出制御パターンが選択されてもよい。
ステップS530の処理を実行した後には、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御タイマ設定部に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS531)。続いて、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS532)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定された特図変動時演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS533)、可変表示開始設定処理を終了する。
図14は、予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す予告演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、スーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する。スーパーリーチの変動パターンである場合には、ステップS545のスーパーリーチ促進演出決定処理(図22参照)に進む一方、スーパーリーチの変動パターンではない場合には、その時点の演出モードがAモードであるか否かを判定する(ステップS536)。
尚、この実施の形態においては、全てのスーパーリーチの変動パターンについてステップS545に進むようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、疑似連を伴うスーパーリーチのように、特定のスーパーリーチの場合においてのみ、ステップS545に進むようにし、その他のスーパーリーチである場合には、ステップS536に進むことで、スーパーリーチ以外の変動パターンの場合と同様に、第1の促進演出と第2の促進演出の実行を決定するようにしても良い。
尚、この場合には、スーパーリーチにおいて第1の促進演出の実行を決定した場合であるのか、スーパーリーチ以外において第1の促進演出の実行を決定した場合であるのかを識別可能とするために、第1促進演出フラグとして、スーパーリーチおける第1促進演出フラグ(S)と、スーパーリーチ以外における第1促進演出フラグ(N)とを個別にセットするようにすれば良い。同様に、スーパーリーチにおいて第2の促進演出の実行を決定した場合であるのか、スーパーリーチ以外において第2の促進演出の実行を決定した場合であるのかを識別可能とするために、第2促進演出フラグとして、スーパーリーチおける第2促進演出フラグ(S)と、スーパーリーチ以外における第2促進演出フラグ(N)とを個別にセットするようにすれば良い。
その時点の演出モードがAモードである場合には、ステップS537に進んで、図15(A)に示すAモード用第1促進演出決定用テーブルを参照するなどにより、第1の促進演出の実行有無を決定する。一方、その時点の演出モードがBモードである場合には、ステップS538に進んで、図15(B)に示すBモード用第1促進演出決定用テーブルを参照するなどにより、第1の促進演出の実行有無を決定する。
これら各モードに対応した第1の促進演出決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに応じて、第1の促進演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、第1の促進演出を実行しない場合に対応する「第1の促進演出無し」と、第1の促進演出を実行する場合に対応する「第1の促進演出実行有り」に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した第1の促進演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、その時点のモードが該当する第1の促進演出決定テーブルを参照することにより、第1の促進演出の実行有無を決定すればよい。尚、この実施の形態では、該予告演出設定処理を変動表示開始設定処理の最初に実施する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、後述するステップS525またはステップS528の処理の後に実行されてもよい。
図15に示す各モードの第1の促進演出決定テーブルでは、変動パターンに応じて第1の促進演出の実行有無の決定割合を異ならせている。具体的には、変動パターンが「非リーチ共通」である場合よりも「ハズレ各種」である場合の方が第1の促進演出を実行すると決定する割合が高く、「ハズレ各種」である場合よりも「小当り」である場合の方が第1の促進演出を実行すると決定する割合が高く、「大当り」である場合が最も高くなるように設定されている。なお、図15における「非リーチ共通」の変動パターンは、ノーマルリーチのリーチ演出もスーパーリーチのリーチ演出も実行されない変動パターンである。「ハズレ各種」の変動パターンは、「非リーチ共通」のとき以外であってスーパーリーチではないとき、つまり、ノーマルリーチの可変表示(変動表示)結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを示している。「小当り」の変動パターンは小当り変動パターンを示し、「大当り」の変動パターンはスーパーリーチを除く大当り変動パターンを示している。
また、Aモード用第1促進演出決定用テーブルとBモード用第1促進演出決定用テーブルとでは、「非リーチ共通」、「ハズレ各種」、「小当り」、「大当り」の各変動種別に対応して割り当てられている判定値の数の割合が、図15(A)、(B)に示すように、「第1の促進演出実行有り」に対応するいずれの変動種別の割合についても、Bモード用第1促進演出決定用テーブルの方がAモード用第1促進演出決定用テーブルよりも大きな値に設定されており、スーパーリーチ以外の変動パターンにおいては、AモードよりもBモードのときの方が第1促進演出の実行が決定され易くなっている。つまり、Bモードの方がAモードよりも第1促進演出が実行される割合(確率)が高くなっている。
次に、図14に示すステップS539の処理に基づいて、第1の促進演出を実行することを決定したか否かを判定する(ステップS540)。このとき、「第1の促進演出実行有り」であれば(ステップS540;Yes)、第1の促進演出の実行期間と種別(第1の促進演出Aまたは第1の促進演出B)を決定する(ステップS541)。
ステップS541の処理では、例えば、図16に示すように、変動開始から「左」と「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄が停止表示されるまでの期間を、「期間1」〜「期間7」といった7つの期間に分け、いずれかの期間を選択することにより、第1の促進演出の実行期間を決定する。
これら期間を選択する具体的な手法としては、期間決定用乱数と、各期間毎に該期間決定用乱数の決定値が割り当てられた期間決定用テーブルを使用して、期間を決定することができる。尚、これら期間決定用テーブルとしては、非確変大当りと決定されている場合と、確変大当りと決定されている場合と、突確大当りと決定されている場合と、小当りに決定されている場合と、ハズレに決定されている場合とで、同一の期間に対する決定値の割当てが異なるようにすることで、例えば、はずれに決定されている場合には、「期間1」から「期間3」等の変動開始からの経過時間が比較的小さい期間が決定される割合が高く、小当りや突確大当りに決定されている場合には、「期間4」や「期間5」等の変動開始からの経過時間が中間の期間が決定される割合が高く、非確変大当りや確変大当りが決定されている場合には、「期間5」から「期間7」等の変動開始からの経過時間が比較的大きい期間が決定される割合が高くなるようにすれば良い。
そして、これら期間を決定したとき、決定した第1の促進演出の実行期間に基づいて、第1の促進演出の開始タイミングと終了タイミングとをそれぞれ演出制御プロセスタイマ判定値に設定する。なお、「期間1」〜「期間7」のそれぞれ期間の長さは、第1の促進演出と第1の特定演出とを実行するに十分な長さを有している。また、それぞれの期間の長さは、第2の促進演出と第2の特定演出とを実行するに十分な長さを有している。また、第1の促進演出の種別としては、図示しない第1の促進演出種別決定テーブルと、種別決定用乱数とを用いて、例えば、大当りとなる場合には、第1の促進演出Aが決定される割合が高く、ハズレとなる場合には、第1の促進演出Bが決定される割合が高くなるように設定すればすれば良い。
そして、ステップS541+に進んで、遊技制御フラグ設定部などに設けられた第1の促進演出フラグをオン状態にセットするとともに、決定した第1の促進演出の種別フラグをセットした後、第2促進演出決定処理(ステップS542)を実施した後、予告演出設定処理を終了する。
尚、図14に示すステップS540において第1促進を実行しない「第1の促進演出実行無し」であると判定した場合には、ステップS541〜ステップS541+を経由することなく、第2促進演出決定処理(ステップS542)を実施した後、予告演出設定処理を終了する。
図17は、図14に示すステップS542における第2促進演出決定処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す第2促進演出決定処理において、演出制御用CPU120は、その時点の演出モードがAモードであるか否かを判定する(ステップS601)。
その時点の演出モードがAモードである場合には、ステップS602に進んで、図18(A)に示すAモード用第2促進演出決定用テーブルを参照するなどにより、第2の促進演出の実行有無を決定する。一方、その時点の演出モードがBモードである場合には、ステップS603に進んで、図18(B)に示すBモード用第2促進演出決定用テーブルを参照するなどにより、第2の促進演出の実行有無を決定する。
これら各モードに対応した第2の促進演出決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに応じて、第2の促進演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、第2の促進演出を実行しない場合に対応する「第2の促進演出無し」と、第2の促進演出を実行する場合に対応する「第2の促進演出実行有り」に、割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した第2の促進演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、その時点のモードが該当する第2の促進演出決定テーブルを参照することにより、第2の促進演出の実行有無を決定すればよい。
図18に示す各モードの第2の促進演出決定テーブルでは、変動パターンに応じて第2の促進演出の実行有無の決定割合を異ならせている。具体的には、変動パターンが「非リーチ共通」である場合よりも「ハズレ各種」である場合の方が第2の促進演出を実行すると決定する割合が高く、「ハズレ各種」である場合よりも「小当り」である場合の方が第2の促進演出を実行すると決定する割合が高く、「大当り」である場合が最も高くなるように設定されている。
また、Aモード用第2促進演出決定用テーブルとBモード用第2促進演出決定用テーブルとでは、「非リーチ共通」、「ハズレ各種」、「小当り」、「大当り」の各変動種別に対応して割り当てられている判定値の数の割合が、図18(A)、(B)に示すように、「第2の促進演出実行有り」に対応するいずれの変動種別の割合についても、Bモード用第2促進演出決定用テーブルの方がAモード用第2促進演出決定用テーブルよりも大きな値に設定されており、スーパーリーチ以外の変動パターンにおいては、AモードよりもBモードのときの方が第2促進演出の実行が決定され易くなっている。つまり、Bモードの方がAモードよりも第2促進演出が実行される割合(確率)が高くなっている。
つまり、この実施の形態では、スーパーリーチが実施されないときは、第1の促進演出と第2の促進演出のいずれについても、Bモードの方がAモードよりも実行される割合(確率)が高くなっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1の促進演出については、Bモードの方がAモードよりも実行される割合(確率)が高いが、第2の促進演出については、Aモードの方がBモードよりも実行される割合(確率)が高いように、モードに対する出現傾向を逆にしても良い。尚、スーパーリーチが実施される場合には、後述するように、モードに依存することなく、第1の促進演出と第2の促進演出を決定するようになっているが、これらスーパーリーチが決定される確率は、スーパーリーチ以外の変動パターンが決定される確率に比較して著しく低いので、パチンコ機1全体としても、第1の促進演出と第2の促進演出のいずれについても、Bモードの方がAモードよりも実行される割合(確率)が高くなっている。
この実施の形態では、図15に示す第1の促進演出決定テーブルと図18に示す第2の促進演出決定テーブルとでは、対応するモードの促進演出決定テーブルについて、ハズレに対応する変動パターンである「非リーチ共通」と「ハズレ各種」に対応する決定割合が第2の促進演出決定テーブルの方が第1の促進演出決定テーブルよりも高くなるように設定され、且つ、「大当り」に対応する決定割合が第1の促進演出決定テーブルの方が第2の促進演出決定テーブルよりも高くなるように設定されていることで、いずれのモードにおいても、第1の促進演出が実行された場合の方が、第1の促進演出が実行された場合よりも大当りとなる割合が高い、つまり、大当りとなる信頼度(期待度)が高くなるように設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの決定割合は、任意であってもよく、例えば、第1の促進演出決定テーブルと第2の促進演出決定テーブルとにおいて、変動パターン毎の促進演出を実行すると決定する割合を同割合にしてもよいし、変動パターン毎に異なるようにしてもよい。
次に、図17に示すステップS604の処理において、第2の促進演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップS605)。なお、第2の促進演出の実行を決定したか否かは、演出制御フラグ設定部などに設けられた第2の促進演出フラグがオン状態であるか否かを判定すればよい。このとき、「第2の促進演出実行有り」であれば(ステップS605;Yes)、第2の促進演出の実行期間と種別(第2の促進演出Aまたは第2の促進演出B)を、第2の促進演出の実行期間と種別を決定する(ステップS606)。この第2の促進演出の実行期間を決定する場合にあっても、上述した第1の促進演出の実行期間を決定する場合と同じく、期間決定用乱数と、各期間毎に該期間決定用乱数の決定値が割り当てられた期間決定用テーブルを使用して、期間を決定すれば良い。尚、これら期間決定用テーブルとしては、非確変大当りと決定されている場合と、確変大当りと決定されている場合と、突確大当りと決定されている場合と、小当りに決定されている場合と、ハズレに決定されている場合とで、同一の期間に対する決定値の割当てが異なるようにすることで、例えば、はずれに決定されている場合には、「期間1」から「期間3」等の変動開始からの経過時間が比較的小さい期間が決定される割合が高く、小当りや突確大当りに決定されている場合には、「期間4」や「期間5」等の変動開始からの経過時間が中間の期間が決定される割合が高く、非確変大当りや確変大当りが決定されている場合には、「期間5」から「期間7」等の変動開始からの経過時間が比較的大きい期間が決定される割合が高くなるようにすれば良い。そして、ステップS606+に進んで、遊技制御フラグ設定部などに設けられた第2の促進演出フラグをオン状態にセットするとともに、決定した第2の促進演出の種別フラグをセットした後、遊技制御フラグ設定部に設けられた第1の促進演出フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS607)。
ステップS607の処理にて「第1の促進演出実行有り」と判定した場合(ステップS607;Yes)、例えば、図16に示す期間1〜期間7の各期間のうち、図14に示すステップS541の処理で決定した期間と図17のステップS606の処理で決定した期間とが同じ期間であるか否かなどを判定する(例えば、第1の促進演出の実行期間が図16に示す期間3で、第2の促進演出の実行期間も図16に示す期間3であることなどを判定する)ことにより、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間があるか否かを判定する(ステップS608)。なお、図14に示すステップS541の処理で決定した期間(例えば期間3)と図15のステップS603の処理で決定した期間(例えば期間3)とは、それぞれの期間が決定された時点でRAM122に記憶されている。
図17に示すステップS608の処理にて、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間であると判定した場合(ステップS608;Yes)、例えば、図16に示す期間1〜7のうち、図17に示すステップS606の処理で決定した期間を除外し(例えば、ステップS606の処理で決定した期間が期間3であった場合には、期間3を除外し)、残りの6つの期間(例えば、期間1〜2、期間4〜7)のうちのいずれかの期間を、第2の促進演出の実行期間として再度決定する(ステップS609)。この場合、例えば、期間1〜7のうち、RAM122に記憶されている第2の促進演出の実行期間以外の期間から第2の促進演出の実行期間を決定すればよい。具体的には、例えば、ステップS603の処理で決定した期間が、例えば「期間3」であれば、ステップS603において使用した期間決定用テーブルにおいて、該「期間3」に対して割り当てられている決決定値を除いて期間決定用乱数を抽出すること等により、「期間3」以外の期間を決定すれば良い。
そして、これら期間を決定したとき、決定した第2の促進演出の実行期間を演出制御プロセスタイマ判定値に設定する。なお、当該ステップS605の処理にて第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間であると判定した場合には、第2の促進演出を実行しないようにしてもよく、この場合には、第2促進演出決定処理を終了すればよい。
これによれば、傾倒方向センサユニットにスティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作(第1の動作)を検知させるために第1の動作を行うよう遊技者に促す第1の促進演出と、プッシュセンサ35Bにプッシュボタン31Bの押下操作など(第2の動作)を検知させるために第2の動作を行うよう遊技者に促す第2の促進演出とが、それぞれ別の期間で実行されるよう決定される。そのため、複数の動作を遊技者に同時に要求することがなく、遊技者の動作が煩雑になることによる遊技興趣の低下を防止することができる。
尚、この実施の形態においては、上述したように、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが重複している場合に、第2の促進演出の実行期間を他の期間に変更する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第2の促進演出を決定可能な期間として「期間1」から「期間3」が予め設定され、第1の促進演出を決定可能な期間として、第2の促進演出を決定可能な期間と重複しない「期間4」から「期間7」が予め設定されていることで、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが重複しないようにしても良いし、例えば、「期間1」から「期間3」を前半期間とし、「期間4」から「期間7」を後半期間とし、第1の促進演出の実行期間を前半期間とした場合には第2の促進演出の実行期間を後半期間に決定し、第1の促進演出の実行期間を後半期間とした場合には第2の促進演出の実行期間を前半期間に決定するように、第1の促進演出と第2の促進演出の実行期間とを択一的に選択することで、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが重複しないようにしても良い。
ステップS605の処理にて第2の促進演出を実行しないと判定した場合(ステップS605;No)や、ステップS607の処理にて第1の促進演出を実行しないと判定した場合(ステップS607;No)や、ステップS608の処理にて第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが別期間である(例えば第1の促進演出の実行期間が図16に示す期間3で、第2の促進演出の実行期間も図16に示す期間4であるなど)と判定した場合(ステップS608;No)や、ステップS609の処理を経由することなく、当該処理を終了する。なお、ステップS607の処理にて第1の促進演出を実行しないと判定した場合(ステップS607;No)や、ステップS608の処理にて第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが別期間であると判定した場合(ステップS608;No)には、例えば、ステップS606の処理で決定した第2の促進演出の実行期間に基づいて、第2の促進演出の開始タイミングと終了タイミングとをそれぞれ演出制御プロセスタイマ判定値に設定する。
図21は、この実施の形態における各促進演出と対象動作との関係を示す図である。この実施の形態では、前述したように、大まかには、スティックコントローラ31Aの操作桿に対する傾倒操作を遊技者に促す第1の促進演出と、プッシュセンサ35Bにプッシュボタン31Bの押下操作を遊技者に促す第2の促進演出とが設定されているとともに、各促進演出毎に、対象動作が異なる第1の促進演出Aと第1の促進演出B、第2の促進演出Aと第2の促進演出Bとが設定されている。
第1の促進演出Aには、スティックコントローラ31Aを手前に引く動作が対象動作に設定され、第1の促進演出Bには、スティックコントローラ31Aを遊技機側に押す動作が対象動作に設定されている。
また、第2の促進演出Aには、プッシュボタン31Bを所定回数押下する連打動作が対象動作に設定され、第2の促進演出Bには、プッシュボタン31Bを所定期間に亘って連続して押下し続ける操作(いわゆる長押し)が対象動作に設定されている。
次に、図14の予告演出設定処理におけるステップS535でYesと判定された場合に実施されるスーパーリーチ促進演出決定処理(ステップS545)につて説明すると、図22に示すように、スーパーリーチ促進演出決定処理において演出制御用CPU120は、まず、図19に示す促進演出決定用テーブル(スーパーリーチ時用)をセットする(ステップS610)。そして、該スーパーリーチの変動パターンが、ハズレとなるスーパーリーチであるか否か(ステップS611)、非確変大当りとなるスーパーリーチであるか否か(ステップ613)を判定する。
ハズレとなるスーパーリーチである場合(ステップS611でYes)には、セットされた促進演出決定用テーブル(スーパーリーチ時用)における「スーパーリーチはずれ」の項目に対して設定されている判定値と、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した促進演出決定用の乱数値とを比較するなどにより、促進演出の種別(第1の促進演出A、第1の促進演出B、第2の促進演出A、第2の促進演出B)と、「促進演出無し」とを決定する。
また、非確変大当りとなるスーパーリーチである場合(ステップS613でYes)には、セットされた促進演出決定用テーブル(スーパーリーチ時用)における「非確変大当り」の項目に対して設定されている判定値と、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した促進演出決定用の乱数値とを比較するなどにより、促進演出の種別(第1の促進演出A、第1の促進演出B、第2の促進演出A、第2の促進演出B)と、「促進演出無し」とを決定する。
また、確変大当りとなるスーパーリーチである場合(ステップS613でNo)には、セットされた促進演出決定用テーブル(スーパーリーチ時用)における「確変大当り」の項目に対して設定されている判定値と、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した促進演出決定用の乱数値とを比較するなどにより、促進演出の種別(第1の促進演出A、第1の促進演出B、第2の促進演出A、第2の促進演出B)と、「促進演出無し」とを決定する。
そして、ステップS616に進んで、ステップS612、ステップS614、ステップS615のいずれかにおいて決定した促進演出の種別に対応する促進演出フラグ(第1の促進演出フラグ、第2の促進演出フラグ)と、種別フラグ(促進演出Aか促進演出Bか)をセットして当該処理を終了する。尚、ステップS612、ステップS614、ステップS615のいずれかにおいて「促進演出無し」が決定された場合には、ステップS616においては、いずれのフラグもセットせずに当該処理を終了する。
ここで、図19に示す促進演出決定用テーブル(スーパーリーチ時用)について説明すると、図19に示す促進演出決定用テーブル(スーパーリーチ時用)では、スーパーリーチの種別(ハズレ、非確変大当り、確変大当り)に応じて各促進演出の実行有無の決定割合を異ならせている。
具体的には、変動表示結果がハズレとなるスーパーリーチはずれの場合には、「第1の促進演出A」に対して該第1の促進演出Aを、スーパーリーチはずれとなる場合に5%の割合で決定する判定値データが設定され、「第1の促進演出B」に対して該第1の促進演出Bをスーパーリーチはずれとなる場合に15%の割合で決定する判定値データが設定され、「第2の促進演出A」に対して該第2の促進演出Aを、スーパーリーチはずれとなる場合に20%の割合で決定する判定値データが設定され、「第2の促進演出B」に対して該第2の促進演出Bをスーパーリーチはずれとなる場合に30%の割合で決定する判定値データが設定され、「促進演出無し」に対して該「促進演出無し」をスーパーリーチはずれとなる場合に30%の割合で決定する判定値データが設定されている。
つまり、決定される確率が比較的高い、スーパーリーチはずれの場合には、第1の促進演出A<第1の促進演出B<第2の促進演出A<第2の促進演出Bの順に決定され易くなっている。
また、変動表示結果が非確変大当りとなるスーパーリーチの場合には、「第1の促進演出A」に対して該第1の促進演出Aを、非確変大当りとなるスーパーリーチの場合に40%の割合で決定する判定値データが設定され、「第1の促進演出B」に対して該第1の促進演出Bを非確変大当りとなるスーパーリーチの場合に20%の割合で決定する判定値データが設定され、「第2の促進演出A」に対して該第2の促進演出Aを、非確変大当りとなるスーパーリーチの場合に15%の割合で決定する判定値データが設定され、「第2の促進演出B」に対して該第2の促進演出Bを非確変大当りとなるスーパーリーチの場合に10%の割合で決定する判定値データが設定され、「促進演出無し」に対して該「促進演出無し」をスーパーリーチはずれとなる場合に15%の割合で決定する判定値データが設定されている。
つまり、決定される確率がスーパーリーチはずれに比較して低い「非確変大当り」の場合には、逆に、第1の促進演出A>第1の促進演出B>第2の促進演出A>第2の促進演出Bの順に決定され易くなっている。
また、変動表示結果が確変大当りとなるスーパーリーチの場合には、「第1の促進演出A」に対して該第1の促進演出Aを、確変大当りとなるスーパーリーチの場合に15%の割合で決定する判定値データが設定され、「第1の促進演出B」に対して該第1の促進演出Bを確変大当りとなるスーパーリーチの場合に10%の割合で決定する判定値データが設定され、「第2の促進演出A」に対して該第2の促進演出Aを、確変大当りとなるスーパーリーチの場合に45%の割合で決定する判定値データが設定され、「第2の促進演出B」に対して該第2の促進演出Bを確変大当りとなるスーパーリーチの場合に25%の割合で決定する判定値データが設定され、「促進演出無し」に対して該「促進演出無し」をスーパーリーチはずれとなる場合に5%の割合で決定する判定値データが設定されている。
つまり、決定される確率がスーパーリーチはずれに比較して更に低い「確変大当り」の場合には、第2の促進演出A>第2の促進演出B>第1の促進演出A>第1の促進演出Bの順に決定され易くなっている。
よって、これら図19に示す促進演出決定用テーブル(スーパーリーチ時用)に基づいて決定される、スーパーリーチとなる場合の第1の促進演出A、第1の促進演出B、第2の促進演出A、第2の促進演出Bの各信頼度は、図20において第1の促進演出Aを例に示す計算式により算出することができる。
つまり、第1の促進演出Aを例に示すと、第1の促進演出Aの信頼度(期待度)S1Aは、スーパーリーチが発生して大当りとなるときに第1の促進演出Aが決定される確率Pを、ハズレと大当りとなるときに第1の促進演出Aが決定される全確率(スーパーリーチが発生して大当りとなるときに第1の促進演出Aが決定される確率Pとスーパーリーチが発生してハズレとなるときに第1の促進演出Aが決定される確率Qとの和)にて除することで得ることができる。
尚、この実施の形態にあっては、スーパーリーチが発生して大当りとなるときに第1の促進演出Aが決定される確率Pは、非確変大当りとなるスーパーリーチの変動パターンが決定される確率に第1の促進演出Aの決定割合である0.4(40%)を乗じた確率と、確変大当りとなるスーパーリーチの変動パターンが決定される確率に第1の促進演出Aの決定割合である0.15(15%)を乗じた確率との和で求めることができる。また、ハズレと大当りとなるときに第1の促進演出Aが決定される全確率は、非確変大当りとなるスーパーリーチの変動パターンが決定される確率に第1の促進演出Aの決定割合である0.4(40%)を乗じた確率と、確変大当りとなるスーパーリーチの変動パターンが決定される確率に第1の促進演出Aの決定割合である0.15(15%)を乗じた確率と、スーパーリーチはずれの変動パターンが決定される確率に第1の促進演出Aの決定割合である0.05(5%)を乗じた確率との和で求めることができる。
ここでは、第1の促進演出Aの信頼度(期待度)S1Aを例に具体的な算出方法を例示したが、同様にして、第1の促進演出Bの信頼度(期待度)S1B、第2の促進演出Aの信頼度(期待度)S2A、第2の促進演出Bの信頼度(期待度)S2Bも算出することができる。
このようにして算出された第1の促進演出Aの信頼度(期待度)S1A、第1の促進演出Bの信頼度(期待度)S1B、第2の促進演出Aの信頼度(期待度)S2A、第2の促進演出Bの信頼度(期待度)S2Bは、この実施の形態にあっては、図20に示すように、S1A>S1B>S2A>S2Bとなり、信頼度の高さは、第1の促進演出A>第1の促進演出B>第2の促進演出A>第2の促進演出Bの順となる。
また、第1の促進演出Aと第1の促進演出Bとによる第1の促進演出の信頼度S1、並びに第2の促進演出Aと第2の促進演出Bとによる第2の促進演出の信頼度S2も同様に算出することができ、S1>S2の関係、つまり、信頼度は、第1の促進演出の方が第2の促進演出よりも高い。ただし、これら信頼度が低い方の第2の促進演出については、図19に示すように、「確変大当り」に対応する決定割合が第1の促進演出の決定割合よりも高く設定されていることにより、該第2の促進演出(第2の促進演出A、第2の促進演出B)が実行された場合には、非確変大当りとなるよりも確変大当りとなる確率が高い。
図23は、変動表示中演出処理として、図12のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図23に示す変動表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動表示中においてモードに移行(変更)があったか否かを判定する(ステップS550)。モードの移行(変更)があったか否かは、モードフラグの値が変化したか否か等により判定することができる。
モードの移行(変更)があった場合には、ステップS578に進んで、第1の促進演出フラグまたは第2の促進演出フラグがセットされていれば、該セットされている第1の促進演出フラグまたは第2の促進演出フラグをリセットすることで、当該可変表示(変動表示)における第1の促進演出または第2の促進演出の実行決定を解除して、第1の促進演出または第2の促進演出がモードの移行(変更)後においては実行しないようになっている。
モードの移行(変更)が無かった場合には、ステップS551に進んで、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示(変動表示)時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示(変動表示)時間が経過したと判定すればよい。
ステップS551にて可変表示(変動表示)時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、RAM122に格納されている図示しない遊技制御フラグ設定部などに設けられた第1の促進演出フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS552)。第1の促進演出フラグがオン状態であると判定した場合(ステップS552;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値と合致したか否かを判定するなどして、第1の促進演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS553)。
ステップS553の処理にて第1の促進演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS553;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、図24(a)に示すように、スティックコントローラ31Aの画像を画像表示装置5の表示画面に表示したり、操作桿に対する傾倒操作(第1の動作)を行うよう遊技者に促すようなメッセージを画像表示装置5の表示画面に表示するなどして、第1の動作を行うよう遊技者に促す第1の促進演出を実行する(ステップS554)。このとき、演出制御フラグ設定部に設けられた第1の促進演出実行中フラグをオン状態にセットし(ステップS555)、変動表示中演出処理を終了する。また、演出制御フラグ設定部に設けられた第1動作有効期間フラグをオン状態にセットする。第1動作有効期間フラグがオン状態にセットされることにより、遊技者の第1の動作を受け付け可能に制御する。
一方、ステップS553の処理にて第1の促進演出の開始タイミングでないと判定した場合(ステップS553;No)、演出制御フラグ設定部に設けられた第1の促進演出実行中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS556)。
第1の促進演出実行中フラグがオン状態にセットされていると判定した場合(ステップS556;Yes)、遊技者により第1の促進演出の種別フラグに対応した第1の動作(スティックコントローラ31Aを引く動作または押す動作)を検出したか否かを判定する(ステップS557)。第1の促進演出の種別フラグに対応した第1の動作を検出した場合(ステップS557;Yes)、遊技者に対して演出表示装置5の表示画面における表示やスピーカ8L,8Rからの音声出力等により第1の動作を終了する旨を報知(ステップS557+)した後、図24(b)に示すように、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性があることなどといった、遊技状態が遊技者にとって有利な状態になる可能性があることを報知する第1の特定演出を実行する(ステップS558)。
この実施の形態において実行される第1の特定演出の態様としては、前述したように、「激熱!」のメッセージ画像(図24参照)と「チャンス」のメッセージ画像(図25参照)とがあり、これら各態様を選択する具体的な手法としては、例えば、演出態様決定用乱数と、各態様毎に該演出態様決定用乱数の決定値が割り当てられた第1特定演出態様決定用テーブルを使用して、特定演出態様を決定することができる。
これら第1特定演出態様決定用テーブルにおいては、大当りと決定されている場合と、ハズレに決定されている場合とで、各態様の特定演出に対する決定値の割当てが異なるように設定されることで、大当りとなることが決定されている場合には高い割合にて「激熱!」の態様が選択されるともに低い割合にて「チャンス」の態様が選択される。また、ハズレとなることが決定されている場合には低い割合にて「激熱!」の態様が選択されるともに高い割合にて「チャンス」の態様が選択される。これにより、「激熱!」の態様の方が、「チャンス」の態様よりも大当りとなる期待度(信頼度)が高くなっている。
尚、本実施例では、第1の特定演出の態様を2つの場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの態様を3以上として、各態様の期待度(信頼度)が異なり、特定の態様の期待度(信頼度)が最も高くなるようにしても良い。
そして、演出制御フラグ設定部に設けられた第1の促進演出フラグと第1の促進演出実行中フラグをリセットし(ステップS559)、変動表示中演出処理を終了する。なお、第1動作有効期間フラグもリセットされる。尚、第1の特定演出にて報知される内容は、「大当り」となる可能性だけではなく、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があることを報知するようにしても良いし、「大当り」が確変大当りであるか非確変大当りであるかを報知するようにしても良い。
一方、遊技者により第1の促進演出の種別フラグに対応した第1の動作を検出していないと判定した場合(ステップS557;No)、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値と合致したか否かを判定するなどして、第1の促進演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS560)。第1の促進演出の終了タイミングである場合(ステップS560;Yes)、第1の促進演出を終了し(ステップS561)、続けて第1の促進演出フラグと第1の促進演出実行中フラグをリセットして(ステップS562)、変動表示中演出処理を終了する。このとき、第1動作有効期間フラグもリセットされる。また、ステップS560の処理にて第1の促進演出の終了タイミングでないと判定した場合(ステップS560;No)には、変動表示中演出処理を終了する。この場合、演出プロセスフラグは更新されていないため、再度変動表示中演出処理が実行されることになる。そして、第1の促進演出フラグや第1の促進演出実行中フラグ、第1動作有効期間フラグといった各種フラグはリセットされていないため、第1の動作が検出されるか、あるいは第1の促進演出の終了タイミングとなるまでステップS557の処理やステップS560の処理が繰り返し実行されることとなる。
ステップS552の処理にて第1の促進演出フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS552;No)や、ステップS556の処理にて第1の促進演出実行中フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS556;No)や、ステップS562の処理を実行した後、前記遊技制御フラグ設定部などに設けられた第2の促進演出フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS563)。第2の促進演出フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS563;No)、変動表示中演出処理を終了する。一方、第2の促進演出フラグがオン状態であると判定した場合(ステップS563;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値と合致したか否かを判定するなどして、第2の促進演出の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS564)。
ステップS564の処理にて第2の促進演出の開始タイミングであると判定した場合(ステップS564;Yes)、演出制御用CPU120は、例えば、図24(c)に示すように、プッシュボタン31Bの画像を画像表示装置5の表示画面に表示したり、プッシュボタン31Bの押下操作など(第2の動作)を行うよう遊技者に促すようなメッセージを画像表示装置5の表示画面に表示するなどして、第2の動作を行うよう遊技者に促す第2の促進演出を実行する(ステップS565)。このとき、演出制御フラグ設定部に設けられた第2の促進演出実行中フラグをオン状態にセットし(ステップS566)、変動表示中演出処理を終了する。また、演出制御フラグ設定部に設けられた第2動作有効期間フラグをオン状態にセットする。第2動作有効期間フラグがオン状態にセットされることにより、遊技者の第2の動作を受け付け可能に制御する。
一方、ステップS564の処理にて第2の促進演出の開始タイミングでないと判定した場合(ステップS564;No)、演出制御フラグ設定部に設けられた第2の促進演出実行中フラグがオン状態にセットされているか否かを判定する(ステップS567)。
第2の促進演出実行中フラグがオン状態にセットされていると判定した場合(ステップS567;Yes)、遊技者により第2の促進演出の種別フラグに対応した第2の動作(プッシュボタン31Bを連打する動作または長押し動作)を検出したか否かを判定する(ステップS568)。第2の促進演出の種別フラグに対応した第2の動作を検出した場合(ステップS568;Yes)、遊技者に対して演出表示装置5の表示画面における表示やスピーカ8L,8Rからの音声出力等により第2の動作を終了する旨を報知(ステップS568+)した後、図24(d)に示すように、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる可能性があることなどといった、遊技状態が遊技者にとって有利な状態になる可能性があることを報知する第2の特定演出を実行する(ステップS569)。
この実施の形態において実行される第2の特定演出の態様としては、前述したように、「キャラクタA」による演出画像(図24参照)と「キャラクタB」による演出画像(図25参照)とがあり、これら各態様を選択する具体的な手法としては、例えば、演出態様決定用乱数と、各態様毎に該演出態様決定用乱数の決定値が割り当てられた第2特定演出態様決定用テーブルを使用して、特定演出態様を決定することができる。
これら第2特定演出態様決定用テーブルにおいては、大当りと決定されている場合と、ハズレに決定されている場合とで、各態様の特定演出に対する決定値の割当てが異なるように設定されることで、大当りとなることが決定されている場合には高い割合にて「キャラクタA」の態様が選択されるともに低い割合にて「キャラクタB」の態様が選択される。また、ハズレとなることが決定されている場合には低い割合にて「キャラクタA」の態様が選択されるともに高い割合にて「キャラクタB」の態様が選択される。これにより、「キャラクタA」の態様の方が、「キャラクタB」の態様よりも大当りとなる期待度(信頼度)が高くなっている。
尚、本実施例では、第2の特定演出の態様を2つの場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの態様を3以上として、各態様の期待度(信頼度)が異なり、特定の態様の期待度(信頼度)が最も高くなるようにしても良い。
そして、演出制御フラグ設定部に設けられた第2の促進演出フラグと第2の促進演出実行中フラグをリセットし(ステップS570)、変動表示中演出処理を終了する。なお、第2動作有効期間フラグもリセットされる。尚、第2の特定演出にて報知される内容もも、第1の特定演出と同様に、「大当り」となる可能性だけではなく、飾り図柄の可変表示(変動表示)状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があることを報知するようにしても良いし、「大当り」が確変大当りであるか非確変大当りであるかを報知するようにしても良い。
また、第1の特定演出と第2の特定演出とでは、図24(b)や図24(d)に示すように演出の表示態様を異ならせてもよいし、表示態様を同一としてもよい。また、第1の特定演出と第2の特定演出とで、可変表示(変動表示)結果が「大当り」となる確率を異ならせてもよい。さらに、例えば、実行可能な特定演出を複数用意しておき、変動パターンや大当り種別に応じて実行する特定演出の種類を決定するようにしてもよい。
一方、遊技者による第2の動作を検出していないと判定した場合(ステップS568;No)、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値と合致したか否かを判定するなどして、第2の促進演出の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップS571)。第2の促進演出の終了タイミングである場合(ステップS571;Yes)、第2の促進演出を終了し(ステップS572)、続けて第2の促進演出フラグと第2の促進演出実行中フラグをリセットして(ステップS573)、変動表示中演出処理を終了する。このとき、第2動作有効期間フラグもリセットされる。また、ステップS571の処理にて第2の促進演出の終了タイミングでないと判定した場合(ステップS571;No)には、変動表示中演出処理を終了する。この場合、演出プロセスフラグは更新されていないため、再度変動表示中演出処理が実行されることになる。そして、第2の促進演出フラグや第2の促進演出実行中フラグ、第2動作有効期間フラグといった各種フラグはリセットされていないため、第2の動作が検出されるか、あるいは第2の促進演出の終了タイミングとなるまでステップS568の処理やステップS571の処理が繰り返し実行されることとなる。
ステップS567の処理にて第2の促進演出実行中フラグがオフ状態であると判定した場合(ステップS567;No)や、ステップS570の処理を実行した後や、ステップS573の処理を実行した後、変動表示中演出処理を終了する。
ステップS551にて可変表示(変動表示)時間が経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS564)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS564;No)、変動表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示(変動表示)時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS574にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS574;Yes)、例えば所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示(変動表示)において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS575)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS576)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS577)、変動表示中演出処理を終了する。
図28は、第1の促進演出と第2の促進演出とが実行される場合における各種演出の実行タイミングの一例を示している。図28は、図14のステップS541の処理にて第1の促進演出の実行期間を、図16に示す期間1〜期間7のうちの期間2に決定し、図17のステップS606の処理にて第2の促進演出の実行期間を、図16に示す期間1〜7のうちの期間3に決定した場合の例を示している。
図28に示す第1の促進演出期間は、実行する第1の促進演出が第1の促進演Aの場合には図24(a)と図25(a)に対応し、第1の特定演出期間は図24(b)と図25(b)に対応している。また、実行する第1の促進演出が第1の促進演Bの場合には図26(a)と図27(a)に対応し、第1の特定演出期間は、図26(b)と図27(b)に対応している。
また、図28に示す第2の促進演出期間は、実行する第2の促進演出が第2の促進演Aの場合には図24(c)と図25(c)に対応し、第2の特定演出期間は図24(d)と図25(d)に対応している。また、実行する第2の促進演出が第2の促進演Bの場合には図26(c)と図27(c)に対応し、第2の特定演出期間は、図26(d)と図27(d)に対応している。
具体的に、第1の促進演Aにおいては、図24(a)や図25(a)に示すように、スティックコントローラ31Aの画像と、「スティックコントローラを引け」のメッセージ表示を含む動作促進表示が画像表示装置5に表示される。そして、該動作促進表示にて案内された対象動作が検出されたときには、変動表示結果が大当りとなるか否かに基づいて、異なる割合にて図24(b)に示す「激熱!」の表示または図25(b)示す「チャンス!」の表示のいずれかが表示される第1の特定演出が実行される。尚、これらの第1の促進演Aや第1の特定演出は、リーチ状態となった後のリーチ演出中やスーパーリーチ演出中において実行されても良い。
一方、第1の促進演Bにおいては、図26(a)や図27(a)に示すように、スティックコントローラ31Aの画像と、「スティックコントローラを押せ」のメッセージ表示を含む動作促進表示が画像表示装置5に表示される。そして、該動作促進表示にて案内された対象動作が検出されたときには、変動表示結果が大当りとなるか否かに基づいて、異なる割合にて図26(b)に示す「激熱!」の表示または図27(b)示す「チャンス!」の表示のいずれかが表示される第1の特定演出が実行される。尚、これらの第1の促進演Bや第1の特定演出は、リーチ状態となった後のリーチ演出中やスーパーリーチ演出中において実行されても良い。
第1の特定演出において、「激熱!」または「チャンス!」の表示の決定割合は、第1の促進演Aと第1の促進演Bとで異なるように設定されている。
また、第2の促進演Aにおいては、図24(c)や図25(c)に示すように、プッシュボタン31Bの画像と、「連打!」のメッセージ表示を含む動作促進表示が画像表示装置5に表示される。そして、該動作促進表示にて案内された対象動作が検出されたときには、変動表示結果が大当りとなるか否かに基づいて、異なる割合にて図24(d)に示す「キャラクタA」または図25(d)示す「キャラクタB」のいずれかによる第2の特定演出が実行される。尚、これらの第2の促進演Aや第2の特定演出は、リーチ状態となった後のリーチ演出中やスーパーリーチ演出中において実行されても良い。
一方、第2の促進演Bにおいては、図26(c)や図27(c)に示すように、プッシュボタン31Bの画像と、「長押し!」のメッセージ表示を含む動作促進表示が画像表示装置5に表示される。そして、該動作促進表示にて案内された対象動作が検出されたときには、変動表示結果が大当りとなるか否かに基づいて、異なる割合にて図26(d)に示す「キャラクタA」または図27(d)示す「キャラクタB」のいずれかによる第2の特定演出が実行される。尚、これらの第2の促進演Bや第2の特定演出は、リーチ状態となった後のリーチ演出中やスーパーリーチ演出中において実行されても良い。
尚、第2の特定演出において、「キャラクタA」または「キャラクタB」の決定割合は、第2の促進演Aと第2の促進演Bとで異なるように設定されている。
図28における第1動作有効期間とは、第1動作有効期間フラグがオン状態にセットされている期間をいい、第2動作有効期間とは、第2動作有効期間フラグがオン状態にセットされている期間をいう。
尚、第1の促進演出フラグは、ステップS541+にてセットされた後、第1の促進演出実行中フラグとともに、第1の促進演出の実行期間が経過したときにリセットされ、 尚、第2の促進演出フラグは、ステップS606+にてセットされた後、第2の促進演出実行中フラグとともに、第2の促進演出の実行期間が経過したときにリセットされる。
図28では、期間2になるタイミングで第1の促進演出(第1の促進演出Aまたは第1の促進演出B)が実行されるとともに第1の促進演出実行中フラグがオン状態にセットされ、その後、第1の促進演出Aまたは第1の促進演出Bに対応するスティックコントローラ31Aの動作が検出されて第1の特定演出が実行されるとともに第1の促進演出実行中フラグがリセットされる場合を示すとともに、期間3になるタイミングで第2の促進演出(第2の促進演出Aまたは第2の促進演出B)が実行されるとともに第2の促進演出実行中フラグがオン状態にセットされ、第2の促進演出Aまたは第2の促進演出Bに対応するプッシュボタン31Bの動作が検出されて第2の特定演出が実行されるとともに第2の促進演出実行中フラグがリセットされる場合を示している。ここで、図28に示す例では、期間2と期間3といった連続した期間においてそれぞれ促進演出が実行される例を示したが、期間3における第2の促進演出の実行前の期間2においては、第1の促進演出と第1の特定演出(第1の動作の検出時)のみが実行され、その他の何の演出も行われないとともに、第2の促進演出の実行後には第2の促進演出(第2の動作の検出時)が実行されるため、第2の促進演出の前の第1の特定演出の実行開始時から第2の特定演出の実行終了時までの期間においては、他の促進演出が実行されないこととなる。
このように、遊技者に動作を促す第1の促進演出と第2の促進演出とが同時に実行される期間が存在しないことに加えて、第1または第2の促進演出の前後の期間においても促進演出が実行されず、遊技者は当該期間に複数の動作を要求されることがなくなる。例えば、パチンコ機のように、片方の手が操作ノブを握っている状態で、もう片方の手で複数の操作を実行することが要求されている場合において、複数の検出手段(例えばスティックコントローラ31Aの操作を検出する傾倒方向センサユニットやプッシュボタン32Bの操作を検出するプッシュセンサ35Bなど)を備えたときに、所定の演出期間において予め遊技者による操作を要求するタイミングが決定されているものであると、遊技が単調になってしまうおそれがある。しかしながら、所定の演出期間のいずれにおいても第1の促進演出または第2の促進演出を実行可能とすると、複数の促進演出が同時に実行される状態が発生しうる。このように、同時に複数の促進演出を実行するようにしてしまうと、遊技者によっては一方の検出手段により検出される動作のみしか行うことができなくなってしまうこともあり、かえって遊技興趣が低下してしまうおそれがあった。したがって意図的に複数の促進演出の実行タイミングをずらすことにより、遊技者の動作が煩雑になってしまうことを防止でき、促進演出が実行されても各検出手段に遊技者の動作を検出させやすくなる。したがって、遊技興趣の低下を防止することができる。さらに、促進演出の実行後に行われる特定演出の実行期間においても、第1または第2の促進演出が実行されることがなくなるため、遊技者の動作が煩雑になってしまうことを防止でき、遊技者は特定演出に集中することができる。
また、上記した実施形態によれば、また、本発明の特別演出となるスーパーリーチが実行されたときに、実行される促進演出が第1の促進演出であるのか、或いは第2の促進演出であるのかによって、大当りとなる期待度が異なるようになるので、これら促進演出が第1の促進演出であるのか、或いは第2の促進演出であるのかを、遊技者に注目させることができるようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
尚、本実施例では、特別演出をスーパーリーチとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特別演出をスーパーリーチ以外の他の演出パターンによる演出(例えば、滑りや疑似連等)や、1の可変表示(変動表示)中において実施される予告演出等における特定のキャラクタが登場する演出等を特別演出としても良い。
また、上記した実施形態によれば、実行される第1の促進演出または第2の促進演出の種類が、第1の促進演出Aまたは第2の促進演出Aであるのか、或いは第1の促進演出Bまたは第2の促進演出Bであるのかによって、期待度が異なるようになるので、これら第1の促進演出や第2の促進演出の種別についても、遊技者に注目させることができるようになるので、遊技興趣を更に向上させることができる。
また、上記した実施形態によれば、第1の促進演出と第2の促進演出のうち、信頼度が低い方の第2の促進演出が実行された場合であっても、該第2の促進演出後に大当りの表示結果となった場合には、高い確率にて高確状態に制御される確変大当りとなるので、信頼度(期待度)が低い方の第2の促進演出が実行されても該高確状態となる確変大当りとなることの期待感を遊技者に与えることができるので、遊技興趣を更に向上させることができる。
また、上記した実施形態によれば、第2状態となるBモードにおいては、第1状態であるAモードであるときよりも高い割合にて第1の促進演出または第2の促進演出が実行されるため、第1の促進演出または第2の促進演出が実行される割合が、状態によって変化するようになるので、遊技興趣を向上させることができる。
(変形例)なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、パチンコ遊技機1では、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(1)上記実施の形態では、図14の予告演出設定処理において、第1の促進演出および第2の促進演出を実行すると決定した場合、例えば図24に示すように、一方の促進演出のみを実行した後、該当するタイミングとなったことにより他方の促進演出を実行する例を示したが、これは一例である。例えば、先に実行される促進演出の実行中に、後に実行される促進演出があることを遊技者に示唆する示唆演出を実行してもよい。具体的には、図29(a)に示すように、先に実行された促進演出の実行中に、後に実行される促進演出の開始までの時間をカウントダウン表示する演出を示唆演出として実行してもよい。なお、示唆演出は、図29(a)に示す数字によるカウントダウン表示を行うものに限られず、例えば、時間経過とともに減少または増加するメーターを表示など行うものであってもよい。さらに、示唆演出は、例えば、メッセージ表示などを行い、後に促進演出が実行されることのみを遊技者に報知するものであってもよい。さらに、予め複数種類の示唆演出を用意しておき、乱数回路124などから抽出した示唆演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいていずれの示唆演出を実行するかを決定してもよい。
示唆演出を実行する場合には、例えば、図23に示す変動表示中演出処理におけるステップS554の処理の前に、第1の促進演出実行開始タイミングが第2の促進演出実行タイミングよりも前であるか否かを判定し、第1の促進演出実行開始タイミングが第2の促進演出実行タイミングよりも前である場合に、第2の促進演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行するようにし、かつ、ステップS565の処理の前に、第2の促進演出実行開始タイミングが第1の促進演出実行タイミングよりも前であるか否かを判定し、第2の促進演出実行開始タイミングが第1の促進演出実行タイミングよりも前である場合に、第1の促進演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行するようにすればよい。
図29に示す例では、示唆演出が第1の促進演出の実行中にのみ行われる例を示したが、第2の促進演出が実行されるまでの期間中、すなわち、第1の特定演出の期間中も行われるようにしてもよい。
(2)上記実施の形態では、図23に示す変動表示中演出処理におけるステップS555やS566の処理に続けて第1または第2有効期間フラグをオン状態にセットし、ステップS562の処理またはステップS573の処理に続けて第1または第2有効期間フラグをリセットすることにより、第1または第2の促進演出の実行期間と、第1の動作または第2の動作を受付可能に制御する第1動作有効期間と第2動作有効期間とが、同じ期間である例を示したが、これは一例である。例えば、第1および第2の促進演出期間の長さが、第1および第2動作有効期間の長さよりも、所定時間(例えば0.2秒)短くなるようにしてもよい。ここで、所定時間とは、人間が視覚野で視覚情報を認識してから手の神経に命令を伝達し、動作を行うまでの時間をいう。
図30は、第2の促進演出期間の終了タイミングと第2動作有効期間の終了タイミングの一例を示している。図30では、第2の促進演出期間の終了タイミングを、第2動作有効期間の終了タイミングよりも0.2秒早く設定している。人が視覚野で視覚情報を認識してから手の神経に命令を伝達するまでには0.1秒程度を要する。したがって、表示内容を視認したと同時にプッシュボタン31Bを操作したと遊技者が認識した場合でも、実際には0.1秒以上は遅延していることになる。この遅延は、第2の促進演出期間の終了タイミングと第2動作有効期間の終了タイミングとが同タイミングである場合に、第2の促進演出期間の終了となる直前にプッシュボタン31Bを操作したと遊技者が認識していた場合でも、実際には第2動作有効期間内に操作されていないといった誤解が生じる要因の一つである。そのため、プッシュボタン31Bの画像を表示してプッシュボタン31Bの押下操作(第2の動作)を促す第2の促進演出期間を、第2動作有効期間が終了する0.2秒前に終了させるようにすることで、遊技者が第2の促進演出期間の終了となる直前にプッシュボタン31Bを操作したと認識したときに、実際にはプッシュボタン31Bの画像表示が消えてから(第2の促進演出期間の終了後に)プッシュボタン31Bが操作されていた場合であっても、第2動作有効期間内には操作されていることになる。このようにすることで、実際には第2動作有効期間内に操作されていないといった誤解を防止することができる。
一方で、仮にプッシュボタン31Bの画像表示が消えてから(第2の促進演出期間の終了後)0.5秒以上経過した時点でのプッシュボタン31Bの操作が有効になってしまうと、遊技者は明らかに操作が間に合っていないにもかかわらず、操作が有効になったと認識して違和感を覚える。そのため、第2の促進演出期間を、実際の第2動作有効期間が終了する0.1秒〜0.4秒前に終了させることが適しており、図30に示す例では、0.2秒前に終了させている。
なお、図30に示す例では、第2の促進演出期間を第2動作有効期間が終了する0.2秒前に終了させる例を示しているが、第2の促進演出期間に限られず、第1の促進演出期間を第1動作有効期間が終了する0.2秒前に終了させてもよいし、第1および第2の促進演出の双方の促進演出期間を第1または第2動作有効期間が終了する0.2秒前に終了させてもよい。この場合には、例えば、第1動作有効期間の終了タイミングを演出制御プロセスタイマ判定値として予め設定しておき、図23に示す変動表示中演出処理におけるステップS562の処理の後に、演出制御プロセスタイマ値と合致するか否かにより判定し、合致したと判定した場合に、第1動作有効期間フラグをリセットし、第1動作有効期間を終了すればよい。また、例えば、第2動作有効期間の終了タイミングを演出制御プロセスタイマ判定値として予め設定しておき、図23に示す変動表示中演出処理におけるステップS573の処理の後に、演出制御プロセスタイマ値と合致するか否かにより判定し、合致したと判定した場合に、第2動作有効期間フラグをリセットし、第2動作有効期間を終了すればよい。
また、図30に示すように、第2の促進演出期間中に、画像表示装置5にプッシュボタン31Bの画像を表示するとともに、第2の促進演出期間の残り時間を示すメーターを表示するなどしてもよい。なお、図30では、第2の促進演出期間の残り時間を示すメーターを表示する例を示したが、第1の促進演出期間の残り時間や、第1および第2の促進演出期間といった双方の促進演出の残り時間を表示するようにしてもよい。さらに、促進演出期間の残り時間は、メーターによる表示に限られず、数字やメッセージと数字の組合せなどによるカウントダウン表示であってもよい。これによれば、促進演出の実行期間が遊技者に視認可能に表示される。したがって遊技者は、促進演出の実行期間を認識することができ、実際には動作有効期間内に操作されていないといった誤解をより防止することができる。
(3)上記実施の形態では、図17に示す第2促進演出決定処理においてステップS608の処理において、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間であるか否かを判定し、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間であると判定した場合(ステップS608;Yes)に、ステップS606の処理で決定した期間を除外した残りの期間から第2の促進演出の実行期間を決定する例を示したが、これは一例である。例えば、図14に示す予告演出設定処理におけるステップS541の処理において第1の促進演出の実行期間を決定し(例えば図16の「期間2」)、決定した第1の促進演出の実行期間をRAM122に記憶する。そして、図17に示す第2促進演出決定処理におけるステップS606の処理をステップS607の処理の後に実行し、ステップS607の処理にて「第1の促進演出実行有り」である場合には(ステップS607;Yes)、RAM122に記憶されている第1の促進演出の実行期間(例えば「期間2」)を、図16に示す期間1〜期間7のうちから除外した各期間のうちから(例えば「期間1」、「期間3」〜「期間7」)いずれかの期間を第2の促進演出の実行期間として決定し、「第1の促進演出実行無し」である場合には(ステップS607;No)、図16に示す期間1〜期間7のうちのいずれかの期間を第2の促進演出の実行期間として決定するようにしてもよい。そして、第2促進演出決定処理を終了すればよい。この場合において、第2の促進演出の実行期間を決定するには、例えば、期間ごと(例えば「期間1」〜「期間7」の各期間)に、当該期間を除外したそれぞれの期間とその決定割合が定められたテーブルを予め用意しておき、RAM122に記憶されている第1の促進演出の実行期間(例えば「期間2」)に対応するテーブルを参照することなどにより、第2の促進演出の実行期間(例えば「期間1」、「期間3」〜「期間7」のいずれかの期間)を、当該テーブルの決定割合にしたがって決定するようにすればよい。なお、第2の促進演出の実行期間を第1の促進演出の実行期間よりも先に決定する場合には、第2の促進演出の実行期間を記憶しておき、第1の促進演出の実行期間を決定する際に、その期間を除いた各期間からいずれかの期間を第1の促進演出の実行期間として決定すればよい。これによれば、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間であるか否かを判定するまでもなく、処理を簡素化しつつ第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間とならないよう各促進演出の実行期間を決定することができる。
また、例えば、図14に示す予告演出設定処理におけるステップS541の処理において第1の促進演出の実行期間を決定し(例えば図16の「期間2」)、決定した第1の促進演出の実行期間をRAM122に記憶する。そして、図17に示す第2促進演出決定処理におけるステップS606の処理をステップS607の処理の後に実行し、ステップS607の処理にて「第1の促進演出実行有り」である場合には(ステップS607;Yes)、RAM122に記憶されている第1の促進演出の実行期間(例えば「期間2」)と、その前後の期間(例えば「期間1」と「期間3」)を図16に示す期間1〜期間7のうちから除外した各期間のうちから(例えば「期間4」〜「期間7」)いずれかの期間を第2の促進演出の実行期間として決定し、「第1の促進演出実行無し」である場合には(ステップS607;No)、図16に示す期間1〜期間7のうちのいずれかの期間を第2の促進演出の実行期間として決定するようにしてもよい。この場合には、第1または第2の促進演出の実行期間に促進演出と特定演出との実行期間が含まれていなくてもよく、例えば、ステップS541の処理において決定された第1の促進演出の実行期間(例えば「期間2」)に第1の促進演出を行い、その次の期間(例えば「期間3」)に第1の特定演出を行うようにしてもよい。また、第2の促進演出と第2の特定演出についても同様に、決定された第2の促進演出の実行期間(例えば「期間4」)に第2の促進演出を行い、その次の期間(例えば「期間5」)に第2の特定演出を行うようにしてもよい。なお、図17に示すステップS608の処理において第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間であると判定した場合(ステップS6085;Yes)、再度ステップS606の処理を実行して第2の促進演出の実行期間を決定した後、ステップS607の処理を実行せずにステップS608の処理を実行し、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間でないと判定されるまで(ステップS608;No)、ステップS608とステップS606の処理を繰り返し実行してもよい。
(4)上記実施の形態では、図14の予告演出設定処理において、第1の促進演出の実行有無を決定してから、第2の促進演出の実行有無を決定する例を示したが、これは一例である。例えば、第2の促進演出の実行有無を決定してから第1の促進演出の実行有無を決定いてもよく、また、第1の促進演出と第2の促進演出との実行有無を同時に決定してもよい。この場合、例えば、図31に示すような促進演出決定テーブルを参照するなどして、変動パターンに応じて第1の促進演出と第2の促進演出の実行有無を決定するようにしてもよい。なお、第1の促進演出と第2の促進演出との両促進演出を実行すると決定する場合には、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出の実行期間とが同期間とならないようにそれぞれの促進演出の実行期間を決定するものとする。ここで、この場合におけるそれぞれの促進演出の実行期間は、各促進演出の実行有無を決定するタイミングで決定してもよいし、実行有無を決定した後に決定してもよい。
(5)上記実施の形態では、変動開始から「左」と「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄が停止表示されるまでの期間内に第1または第2の促進演出が実行される例を示したが、これは一例である。例えば、第1または第2の促進演出はリーチ演出中や大当り演出中に実行されてもよい。
(6)上記実施の形態では、遊技者によるスティックコントローラ31Aに対する動作を第1の動作として、プッシュボタン31Bに対する動作を第2の動作とする例を示したが、これは一例である。例えば、画像表示装置5の周囲に、遊技者の手の動きを認識する赤外線センサを設け、図33に示すように、画像表示装置5の前方領域を遊技者による手の動きを検出する検出領域SAとして、遊技者による手の動き、例えば、図34(a)に示すように、画面に指触する動作を第1の動作または第2の動作としても良い。この場合には、遊技者による手の動きを赤外線センサに認識させる動作を促進する促進演出が、第1の促進演出または第2の促進演出として実行されればよい。例えば、スティックコントローラ31Aに代えて赤外線センサを用いて遊技者の動作を検出する場合にあっては、当該赤外線センサとボタンとの距離が離れていると、遊技者の手の動きを赤外線センサに認識させる動作を促進する促進演出と、遊技者にボタン操作を促進する促進演出とが同時に実行された場合、遊技者の動作がより煩雑になり、遊技興趣が低下してしまう。しかしながら、本実施形態に係る構成によれば、赤外線センサや他の検出手段(例えばボタン)への遊技者への動作を促進する促進演出が同時に実行されず、赤外線センサと他の検出手段(例えばボタン)との距離が離れている場合における遊技者の動作に対する影響を低減することができ、遊技興趣の低下を防止することができる。また、これら画像表示装置5の前方領域を遊技者による手の動きを検出する検出領域SAとした場合にあっても、前述したように、可変表示(変動表示)中にモード変更があったときには、第1の促進演出フラグや第2の促進演出フラグがリセットされて第1の促進演出並びに第2の促進演出が実行されなくなるので、例えば、促進演出を実行する割合が高いBモードへの移行によって促進演出の実行が多く決定されるようになっても、遊技者の対象動作によって画像表示装置5の表示が視認し難くなって、例えば、画像表示装置5において特徴的な飾り図柄の変化部分を見逃してしまう等の不都合が発生することを防止できる。
(7)上記実施の形態では、図17に示す第2促進演出決定処理におけるステップS608の処理において、第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出実行期間とが同期間であると判定した場合(ステップS608;Yes)、ステップS609の処理にて、ステップS606で決定した期間以外から第2の促進演出の実行期間を決定する例を示したが、これは一例である。例えば、ステップS608の処理において第1の促進演出の実行期間と第2の促進演出実行期間とが同期間であると判定した場合(ステップS608;Yes)、演出制御用CPU120は、第2の促進演出を内部的に実行し、スティックコントローラ31Aの画像や、操作桿に対する傾倒操作(第1の動作)を行うよう遊技者に促すようなメッセージを、画像表示装置5の表示画面に表示しないようにしてもよい。これによれば、遊技者にとって、見かけ上第1の促進演出と第2の促進演出とが同時に実行される期間が存在しないことになり、遊技者の動作が煩雑になってしまうことを防止できる。したがって、遊技興趣の低下を防止することができる。
(8)上記実施の形態では、図16に示すように、変動開始から「左」と「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄が停止表示されるまでの期間を、「期間1」〜「期間7」といった7つの期間に分け、いずれかの期間を、第1の促進演出の実行期間や第2の促進演出の実行期間として決定する例を示したが、これは一例である。第1の促進演出に実行期間と第2の促進演出の実行期間とは、双方の促進演出の実行期間が重ならなければ任意に決定してもよい。この場合例えば、図32に示すように、第1の促進演出の実行期間のうちの開始時間をt1とし、終了時間をt2とし、第2の促進演出の実行期間のうちの開始時間をT1とし、終了時間をT2とし、t2<T1かつT1−t2=第1の特定演出の実行期間、または、T2<t1かつt1−T2=第2の特定演出の実行期間となるように第1の促進演出および第2の促進演出の実行期間を決定すればよい。ここで、促進演出の終了期間の終了間際に遊技者による第1の動作または第2の動作が検出され、特定演出が実行された場合が、最も長い演出時間となる。そのため、第1の促進演出の終了時間t2および第2の促進演出の終了時間T2は、第1または第2の動作が行われないとした場合における第1または第2の促進演出の終了時間であるものとする。
これによれば、遊技者に動作を促す第1の促進演出と第2の促進演出とが同時に実行される期間が存在しないことに加えて、第1または第2の促進演出の前後の一定期間においても、第1または第2の特定演出が実行されるため、他の促進演出が実行されず、遊技者は当該期間に複数のまたは連続した動作を要求されることがなくなる。したがって遊技者の動作が煩雑になってしまうことを防止でき、遊技興趣の低下を防止することができる。なお、t2<T1かつT1−t2<第1の特定演出の実行期間、T2<t1かつt1−T2<第2の特定演出の実行期間であってもよい。なお、第1の促進演出の実行タイミングを予め複数用意しておき、乱数回路124などから抽出したタイミング決定用の乱数値を示す数値データに基づいていずれのタイミングで第1の促進演出を実行するかを決定することにより、t1とt2を決定すればよい。
(9)また、上記実施の形態では、図16に示すように、第1促進出の実行期間と第2の促進演出の実行期間を、変動開始から「左」と「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄が停止表示されるまでの期間を7つに分割した「期間1」〜「期間7」といった共通する期間のいずれかの期間から決定する例を示したが、これは一例である。例えば、第1の促進演出の実行期間を、変動開始から「左」と「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄が停止表示されるまでの期間を3つに分割した「期間1」〜「期間3」といった3つの期間のいずれかの期間から決定し、第2の促進演出の実行期間を、変動開始から「左」と「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄が停止表示されるまでの期間を5つに分割した「期間1」〜「期間5」といった5つの期間のいずれかの期間から決定するといったように、各促進演出の実行期間を決定する場合に、変動開始から「左」と「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5Rで可変表示(変動表示)される飾り図柄が停止表示されるまでの期間を各促進演出に応じて異なる分割数に分割した期間のうちから決定するようにしてもよい。この場合、一方の促進演出の実行期間として決定した期間が他方の促進演出の実行期間として決定すべき期間のうちの複数の期間と重複する場合がある。そのため、他方の促進演出の実行期間は、一方の促進演出の実行期間が決定された後、一方の促進演出の実行期間として決定した期間と重複しない期間のうちから決定されればよい。また、第1の促進演出の実行期間と重複することのない第2の促進演出特有の期間を予め設定しておき、第1の促進演出を実行すると決定された場合には、当該特有の期間を第2の促進演出の実行期間として決定するようにしてもよい。なお、特有の期間は、第1の促進演出特有の期間であってもよく、第1の促進演出よりも先に第2の促進演出を実行すると決定された場合には、当該特有の期間を第1の促進演出の実行期間として決定してもよい。
(10)また、上記実施の形態では、第1促進演出や第2促進演出を、他の演出と同時に実施しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1促進演出や第2促進演出を、他の演出、例えば、前述した潜伏状態において、高確状態であるのか否かを示唆する潜伏演出において、第1促進演出や第2促進演出を実施するようにしても良い。
具体的には、上記したスティックコントローラ31Aに代えて赤外線センサを用いて遊技者の動作を検出する場合であれば、例えば、潜伏演出を実施するための所定条件が成立(例えば、潜伏演出の実行を決定する抽選に当選したこと等)したときに、図34(a)に示すように、第1の示唆演出として、図34(a)に示すように、画面を指触する手の画像と、「画面にタッチ!」のメッセージ表示を含む動作促進表示を画像表示装置5に表示し、該動作促進表示にて案内された対象動作(画面への指触動作)が所定期間継続されることで検出されたときには、図23に示すステップS557+の処理と同様に、該指触動作の終了指示が、表示または音声にて報知され、その時点の遊技状態が、高確状態であるか否かに基づいて、高確状態である場合には、高い確率で図34(b)に示す「高確かも」の表示が実施されるとともに低い確率で図示しない「?」の表示が実施される一方、高確状態でない場合には、低い確率で図34(b)に示す「高確かも」の表示が実施されるとともに高い確率で図示しない「?」の表示が実施されることで、高確状態であるか否かの示唆が実施される。同様に、第2の示唆演出として、図34(c)に示すように、プッシュボタン31Bの画像と、「連打!」のメッセージ表示を含む動作促進表示を画像表示装置5に表示し、該動作促進表示にて案内された対象動作が検出されたときには、その時点の遊技状態が、高確状態であるか否かに基づいて、高確状態である場合には、高い確率で図34(d)に示す「キャラクタA」による演出表示が実施されるとともに低い確率で図示しない「キャラクタB」による演出表示が実施される一方、高確状態でない場合には、低い確率で図34(d)に示す「キャラクタA」の演出表示が実施されるとともに高い確率で図示しない「キャラクタB」の演出表示が実施されることで、高確状態であるか否かの示唆が実施されれば良い。この変形例によれば、所定期間の経過して対象動作が検出されても、第1の動作となる指触動作が無用に継続されることにより、これら無用な動作によって表示部の表示が視認し難くなってしまうことを防止できる。
尚、これら潜伏示唆演出において第1の促進演出と第2の促進演出が実施される割合を、潜伏演出以外の演出において第1の促進演出と第2の促進演出が実施される割合と異なるようにしても良い。
例えば、図35に示す促進演出種別決定テーブルを用いて、潜伏演出以外の演出の場合には、第1の促進演出と第2の促進演出とを同一の割合にて決定するのに対し、潜伏演出においては、第2の促進演出よりも第1の促進演出を高い割合にて決定するようにしても良い。また、これら潜伏演出における第1の促進演出と第2の促進演出の決定割合が、高確状態であるときと低確状態にあるときとで異なるようにしても良い。つまり、低確状態にあるときには、潜伏演出以外の演出の場合と同様に、同一割合にて決定する一方、高確状態にあるときには、第2の促進演出よりも第1の促進演出を高い割合にて決定するようにしても良い。
(11)その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機、さらには遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示(変動表示)装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、可変表示(変動表示)装置で導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用することができる。
(12)本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(13)そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(14)前記した実施の形態では、演出モードを遊技者が変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら演出モードを遊技者ではなくパチンコ機1が、遊技の進行に応じて変更するものであっても良い。具体的には、パチンコ機1が演出モードを変更する条件としては、例えば、確変大当りが発生したことや、特定のスーパーリーチや疑似連の演出が発生したことや、小当りや突確大当りが発生したことや、特定の予告演出の実行が決定されたことを条件とすれば良い。
(15)前記した実施の形態では、特別演出をスーパーリーチとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら特別演出をスーパーリーチ以外の変動パターン、例えば、疑似連や滑り等の変動パターンとしても良い。
(16)前記した実施の形態では、第1の特定演出と第2の特定演出の実行期間が重複した場合には、第2の特定演出の実行期間を他の期間に変更することで、第1の特定演出と第2の特定演出の双方を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの期間の重複が発生した場合には、第1の特定演出と第2の特定演出の一方のみを実行するようにしても良い。
(17)前記した実施の形態では、スティックコントローラ31Aに対する動作として引く動作と押す動作とを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら以外の動作、例えば、スティックコントローラ31Aを前後左右に無造作に動作させたり、旋回させる等の動作としても良い。また、プッシュボタン31Bに対する動作として、連打や長押しを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら以外の動作であっても良い。また、変形例の赤外線センサの場合には、表示画面の指触動作に限定されるものではなく、指を左右や上下に動かす動作や、手を開く動作や、手を握る動作であっても良い。
(18)前記した実施の形態では、変動表示中にモードの移行があった場合に促進演出をの実行を中止する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、疑似連の段階等の演出状態が大きく変化した場合には、その後の促進演出の実行を中止するようにしても良い。つまり、所定の中止条件が成立した場合には、促進演出の実行を中止するようにしても良い。
(19)前記した実施の形態では、各促進演出の実行期間を、変動表示の開始からリーチ状態となってリーチ演出に発展する前の期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各促進演出の実行期間を、リーチ演出中やスーパーリーチ演出中の期間を含むようにしても良い。尚、この場合にあっては、リーチ演出中やスーパーリーチ演出中の期間において促進演出を実施することを決定することで、リーチ状態となる前においては促進演出を実施することを決定しないようにすると、リーチ状態となる前においては促進演出を実施されないことで、リーチやスーパーリーチになることが遊技者に認識されて興趣が低下してしまう畏れがあるので、このように、リーチ演出中やスーパーリーチ演出中の期間において促進演出を実施することを決定した場合にあっても、リーチやスーパーリーチ以外の変動パターンの場合と同様に、リーチ状態となる前においても促進演出を実施することを決定できるようにすれば良い。
(20)また、上記したスティックコントローラ31Aに代えて赤外線センサを用いて遊技者の動作を検出する場合においては、検出範囲SAの周囲に複数のLEDを配置して、第1の促進演出の実行時にこれらのLEDを発光させたり、或いは、画像表示装置5に矢印等を表示して、遊技者に検出範囲SAの位置を分かりやすくするようにしても良い。