JP2011218045A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作手段による操作と演出との関わりに基づいて、操作手段に対する遊技者の操作意欲を向上させ、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
【解決手段】リーチ演出を行なうときに、第1の演出態様において大当りに制御されないことを認識させる演出を実行した後、操作有効期間中に操作レバーが操作されたときに、その操作態様に応じて、第2の演出態様の演出による発展演出の実行、または、第1の演出態様の再演出の実行とを選択可能とする。
【選択図】図15
【解決手段】リーチ演出を行なうときに、第1の演出態様において大当りに制御されないことを認識させる演出を実行した後、操作有効期間中に操作レバーが操作されたときに、その操作態様に応じて、第2の演出態様の演出による発展演出の実行、または、第1の演出態様の再演出の実行とを選択可能とする。
【選択図】図15
Description
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示部を備え、当該変動表示部に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
この種の遊技機として一般的に知られているものとしては、たとえば、パチンコ遊技機のように、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示部を備え、当該変動表示部に特定表示結果(大当り表示結果)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するものがあった。
このような遊技機としては、スイッチの操作に応じて、デモンストレーションのためのデモ画面を、巻戻しまたは早送り等任意の表示態様で表示するものがあった(特許文献1)。
しかし、特許文献1に示されるような従来の遊技機においては、デモ画面について遊技者の好みに応じた表示をさせることができるが、このような表示が遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御されるかどうかに関連しないものであるので、遊技者の操作意欲の低下を招き、このような表示を可能とすることによる演出効果を発揮できず、遊技の興趣を向上させることができなった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、操作手段による操作と演出との関わりに基づいて、操作手段に対する遊技者の操作意欲を向上させ、遊技の興趣を向上させることが可能な遊技機を提供することである。
(1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示部(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)を備え、当該変動表示部に特定表示結果(大当り表示結果)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
遊技者が操作可能な操作手段(操作レバー30)と、
前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図30のS60)と、
該事前決定手段による決定に基づいて、前記変動表示部において変動表示が行なわれるときの変動パターンを、複数種類の変動パターン(図25〜図28の変動パターン)のうちから決定する演出パターン決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図31のS92,S97,S98,S100,S101,S102,S103)と、
該演出パターン決定手段により決定された変動パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を行なうとともに、当該変動表示の演出状態を制御する演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図33のS705)とを備え、
前記変動パターンに基づく変動表示において前記演出制御手段が行なう演出は、前記特定遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様(リーチ演出態様)として、第1の演出態様(図16(B)〜(D),(F)の第1演出態様)と、該第1の演出態様よりも後に実行されるとともに前記特定遊技状態となる割合が高い(図25〜図27において、第1演出態様後に第2演出態様となる第3スーパーリーチは、第1演出態様の演出のみが行なわれる第1スーパーリーチよりも、大当り時に選択される割合が高い)第2の演出態様(図19(N)、図20(O)〜(Q),(S)の第2演出態様)とを含み、
前記演出制御手段は、前記第1の演出態様において前記特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出(図21(D))を実行した後、所定期間中に前記操作手段が操作されたときに、当該操作手段の操作態様に応じて、前記第2の演出態様の演出(図19(N)、図20(O)〜(Q),(S)の第2演出態様と同様の図23(N)〜(Q),(S)の第2演出態様で行なう第2発展演出)、または、前記第1の演出態様を再度実行する再演出(図16(B)〜(D),(F)の第1演出態様と同様の図22(U)〜(W),(Y)の第1演出態様で行なう再演出)を実行する(左回転操作されたときは図37のS737,S738,S741,S742により図15(d)の左回転操作時の第1演出態様で再演出を実行させ、右回転操作されたときは図37のS739,S740,S744,S745により図15(d)の右回転操作時の第2演出態様で第2発展演出を実行させる)。
遊技者が操作可能な操作手段(操作レバー30)と、
前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図30のS60)と、
該事前決定手段による決定に基づいて、前記変動表示部において変動表示が行なわれるときの変動パターンを、複数種類の変動パターン(図25〜図28の変動パターン)のうちから決定する演出パターン決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図31のS92,S97,S98,S100,S101,S102,S103)と、
該演出パターン決定手段により決定された変動パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を行なうとともに、当該変動表示の演出状態を制御する演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図33のS705)とを備え、
前記変動パターンに基づく変動表示において前記演出制御手段が行なう演出は、前記特定遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様(リーチ演出態様)として、第1の演出態様(図16(B)〜(D),(F)の第1演出態様)と、該第1の演出態様よりも後に実行されるとともに前記特定遊技状態となる割合が高い(図25〜図27において、第1演出態様後に第2演出態様となる第3スーパーリーチは、第1演出態様の演出のみが行なわれる第1スーパーリーチよりも、大当り時に選択される割合が高い)第2の演出態様(図19(N)、図20(O)〜(Q),(S)の第2演出態様)とを含み、
前記演出制御手段は、前記第1の演出態様において前記特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出(図21(D))を実行した後、所定期間中に前記操作手段が操作されたときに、当該操作手段の操作態様に応じて、前記第2の演出態様の演出(図19(N)、図20(O)〜(Q),(S)の第2演出態様と同様の図23(N)〜(Q),(S)の第2演出態様で行なう第2発展演出)、または、前記第1の演出態様を再度実行する再演出(図16(B)〜(D),(F)の第1演出態様と同様の図22(U)〜(W),(Y)の第1演出態様で行なう再演出)を実行する(左回転操作されたときは図37のS737,S738,S741,S742により図15(d)の左回転操作時の第1演出態様で再演出を実行させ、右回転操作されたときは図37のS739,S740,S744,S745により図15(d)の右回転操作時の第2演出態様で第2発展演出を実行させる)。
このような構成によれば、特定遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様として、第1の演出態様において特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出を実行した後に、所定期間中に操作手段が操作されたときに、操作手段の操作態様に応じて、さらに、当該第1の演出態様よりも特定遊技状態となる割合が高い第2の演出態様の演出、または、当該第1の演出態様の再演出が実行される。特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出が実行された後に、操作手段の操作態様に応じて、特定遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様のうち遊技者の好みに応じた演出態様による演出をさらに行なうことになるので、操作手段に対する遊技者の操作意欲を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前記変動パターンに基づく変動表示において前記演出制御手段が行なう演出は、前記第1の演出態様よりも後に実行されるとともに前記特定遊技状態となる割合が高く(図25〜図27において、第1演出態様後に第3演出態様となる第2スーパーリーチは、第1演出態様の演出のみが行なわれる第1スーパーリーチよりも15R大当り時に選択される割合が高い)、前記第2の演出態様よりも前記特定遊技状態となる割合が低い(図25〜図27において、第1演出態様後に第3演出態様となる第2スーパーリーチは、第1演出態様後に第2演出態様となる第3スーパーリーチよりも、大当り時に選択される割合が低い)第3の演出態様(図17(H)、図18(I),(J),(M)の第3演出態様)を含み、
前記演出制御手段は、前記第1の演出態様において前記特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出を実行した後、前記所定期間中に前記操作手段が操作されなかったときに、前記第3の演出態様の演出(図17(H)、図18(I),(J),(M)の第3演出態様と同様の図24(H)〜(J),(L)の第3演出態様で行なう第1発展演出)を実行する(図37のS747により図15(d)の操作なし時の第3演出態様で第1発展演出を実行させる)。
前記演出制御手段は、前記第1の演出態様において前記特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出を実行した後、前記所定期間中に前記操作手段が操作されなかったときに、前記第3の演出態様の演出(図17(H)、図18(I),(J),(M)の第3演出態様と同様の図24(H)〜(J),(L)の第3演出態様で行なう第1発展演出)を実行する(図37のS747により図15(d)の操作なし時の第3演出態様で第1発展演出を実行させる)。
このような構成によれば、第1の演出態様において特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出が実行された後の所定期間中に操作手段が操作されなくても、第1の演出態様よりも特定遊技状態となる割合が高く、第2の演出態様よりも特定遊技状態となる割合が低い第3の演出態様の演出が実行されるので、操作手段を操作しなかった遊技者における遊技の興趣低下を防ぐことができる。また、所定期間中に操作がされたときには、第2演出態様の実行が可能であるので、遊技者による操作手段の操作意欲を向上させることができる。
(3) 前記第1の演出態様で演出が実行される演出期間と、前記第2の演出態様で演出が実行される演出期間とが同じである(図15)。
このような構成によれば、第1の演出態様で演出が実行される演出期間と、第2の演出態様で演出が実行される演出期間とが同じであるので、操作手段の操作に応じて第1の演出態様が実行されるときと、操作手段の操作に応じて第2の演出態様が実行されるときとで、いずれか一方の演出態様で演出がされるときに、変動パターンに基づく変動表示が行なわれる期間に対して、演出期間の過不足が生じる等、演出の見た目上の不具合が生じないようにすることができ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(4) 前記操作手段は、当該操作手段を反時計回りに回転させる左回転操作と、当該操作手段を時計回りに回転させる右回転操作とを行なうことが可能であり、
前記演出制御手段は、前記所定期間中において前記操作手段により前記左回転操作がされたことに応じて前記再演出を実行し(図37のS742)、前記所定期間中において前記操作手段により前記右回転操作がされたことに応じて前記第2の演出態様の演出を実行する(図37のS745)。
前記演出制御手段は、前記所定期間中において前記操作手段により前記左回転操作がされたことに応じて前記再演出を実行し(図37のS742)、前記所定期間中において前記操作手段により前記右回転操作がされたことに応じて前記第2の演出態様の演出を実行する(図37のS745)。
このような構成によれば、所定期間中において操作手段により回転操作がされたときに、時計の針を戻すような反時計回りに回転させる左回転操作がされたときは時間が戻るように第1の演出態様の再演出が実行され、時計の針を進めるような時計回りに回転させる右回転操作がされたときは時間が進んで第2の演出態様による演出が実行されるので、操作態様と演出の進行との関係が直感的に対応するようなものになるので、遊技者が操作手段を操作しやすいようにすることができる。
(5) 前記演出制御手段は、前記変動表示部にキャラクタを表示する演出(図16〜図24)をするときに、前記特定遊技状態に制御される割合の高さに応じて、同一のキャラクタについて態様を異ならせる特定演出(大当りとなる期待度が高いときに第1キャラクタ71を桜柄の模様とする演出としての特定演出)を実行する特定演出実行手段(第2実施形態のS802)を含み、
該特定演出実行手段は、前記操作手段の操作に応じた前記再演出により前記第1の演出態様の演出が実行されるときに、当該再演出が実行される前に前記第1の演出態様の演出が実行されるときよりも高い割合で前記特定演出を実行する(第2実施形態において、操作レバー30の操作に応じて第1演出態様で再演出が行なわれるときの方が、操作レバー30の操作が行なわれる前のリーチ発生直後からの第1演出態様で演出が行なわれるときよりも、高い割合でキャラクタが桜柄の模様とすることを決定する制御を演出制御用マイクロコンピュータ100が行なう)。
該特定演出実行手段は、前記操作手段の操作に応じた前記再演出により前記第1の演出態様の演出が実行されるときに、当該再演出が実行される前に前記第1の演出態様の演出が実行されるときよりも高い割合で前記特定演出を実行する(第2実施形態において、操作レバー30の操作に応じて第1演出態様で再演出が行なわれるときの方が、操作レバー30の操作が行なわれる前のリーチ発生直後からの第1演出態様で演出が行なわれるときよりも、高い割合でキャラクタが桜柄の模様とすることを決定する制御を演出制御用マイクロコンピュータ100が行なう)。
このような構成によれば、操作手段の操作に応じた再演出により第1の演出態様の演出が実行されるときに、当該再演出が実行される前に第1の演出態様の演出が実行されるときよりも高い割合で特定演出が実行されるので、操作手段に対する遊技者の操作意欲をより一層向上させ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示部を備え、当該変動表示部に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
[第1実施形態]
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機に設けられた操作レバー30の側面図(パチンコ遊技機1を向かって右側から見たときの側面図)である。図3は、大当り種別の制御の特徴を表形式で説明する図である。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図2は、パチンコ遊技機に設けられた操作レバー30の側面図(パチンコ遊技機1を向かって右側から見たときの側面図)である。図3は、大当り種別の制御の特徴を表形式で説明する図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、余剰球受皿4の前方には、台座部としての下台部40が形成されており、下台部40における左右方向の中央部には、操作部材として、ジョイスティックよりなる操作レバー30が設けられている。また、打球供給皿3の左右方向の中央部には、操作レバー30の上端部(先端部)を、所定範囲内で動作を規制可能な態様で覆う操作規制部300が形成されている。
操作レバー30は、操作規制部300下方の内部に形成された規制凹部内で規制される範囲内容で、前後方向、左右方向、および、斜め方向の8方向を含む自由な方向に揺動操作可能である。これにより、操作レバー30は、斜に傾いた状態で時計回り(右回り)および反時計回り(左回り)に円を描くような態様で操作することも可能である。このような操作レバー30は、後述するように、所定の演出を行なう際に操作有効状態となり、遊技者が参加する演出の一部として遊技者により操作可能となる。
ここで、図2を参照して、操作レバー30の構成を具体的に説明する。図2においては、主として、下台部40および操作レバー30の設置状態が側面図により示されている。
操作レバー30は、遊技者が片手で握りやすい形状に成形された樹脂製のスティックの部材よりなる。操作レバー30の先端部(上端部)には、操作規制部300の規制凹部内に遊挿される突起33が設けられている。規制凹部の内部には、前述したような各種の操作に対応可能なように、円形状の規制空間が形成されている。
下台部40には、操作レバー30の基端部(下端部)が取付けられる軸受部37が設けられている。軸受部37は、操作レバー30の基端部に設けられた軸部が取付けられ、操作により操作レバー30に加わる外力に応じて当該軸部を前述のような多方向に揺動させる軸受け機構と、操作されていないことにより何れの方向にも外力が加わっていない状態において操作レバー30を略鉛直方向を向く起立姿勢に保持するための姿勢保持機構(たとえば、バネの付勢力により操作レバー30を鉛直下向に付勢して起立状態に保持する機構)とを備えている。
このような構成により、遊技者が操作していない状態では、操作レバー30が起立姿勢に保持されることにより、どの方向にも揺動していない中立位置に保たれている。そして、遊技者により操作レバー30が操作されると、軸受け機構により、操作レバー30は、操作規制部300の規制凹部の内壁に突起33が当接する状態まで揺動(傾倒)可能であり、また、前述したように円を描くように回転動作させることも可能となる。さらに、操作レバー30の操作を止めると、姿勢保持機構により、起立姿勢(中立位置)に戻される。
下台部40の内部において、軸受部37の下部には、前述した8方向の操作方向への操作レバー30の操作状態(揺動状態)を検出するための複数(たとえば4個)のスイッチを含むレバースイッチ81が設けられている。レバースイッチ81は、複数のスイッチによる操作レバー30の検出状態を示す検出信号を出力する。
具体的に、レバースイッチ81は、操作レバー30の基端部の軸部が当接したときに検出信号を出力する複数のスイッチよりなる。たとえば、レバースイッチ81は、操作レバー30基端部の軸部に対して、前側(余剰球受皿4側)に配置された第1スイッチと、右側に配置された第2スイッチ(余剰球受皿4側に向かって右側)と、後側(遊技者側)に配置された第3スイッチと、左側(余剰球受皿4側に向かって左側)に配置された第4スイッチとよりなる。これら第1スイッチ〜第4スイッチは、操作レバー30基端部の軸部の周囲においてたとえば同心円上に等間隔で配置される。操作レバー30の基端部においては、操作レバー30が揺動するときの中心部(揺動支持部)よりも下側の軸部の周囲に、操作レバー30がいずれかの方向に傾倒されたときに第1スイッチ〜第4スイッチのいずれかに当接可能となる形状の円盤状の当接盤が周囲に突出する態様で設けられている。この当接盤は、操作レバー30の揺動中心部よりも下側の軸部に設けられているので、揺動中心部よりも上側と揺動中心部よりも下側とが逆方向に動作することに基づいて、操作レバー30が傾倒された方向とは逆方向の部分が突き出ることにより、第1スイッチ〜第4スイッチのうち、操作レバー30が傾倒された方向と逆方向にあるスイッチに当接する。レバースイッチ81においては、操作レバー30の傾倒方向に応じて、第1スイッチ〜第4スイッチのうち、当接盤が当接したスイッチからの検出信号がオン状態(検出信号が出力された状態)となる。
このような構成において、操作レバー30が後側に傾倒されたときには、前側の第1スイッチに当接するので、第1スイッチの検出信号がオン状態となる。操作レバー30が左側に傾倒されたときには、右側の第2スイッチに当接するので、第2スイッチの検出信号がオン状態となる。操作レバー30が前側に傾倒されたときには、後側の第3スイッチに当接するので、第3スイッチの検出信号がオン状態となる。操作レバー30が右側に傾倒されたときには、左側の第4スイッチに当接するので、第4スイッチの検出信号がオン状態となる。さらに、操作レバー30が斜め後右側に傾倒されたときには、前側の第1スイッチおよび左側の第4スイッチに当接するので、第1スイッチおよび第4スイッチの検出信号がオン状態となる。操作レバー30が斜め後左側に傾倒されたときには、前側の第1スイッチおよび右側の第2スイッチに当接するので、第1スイッチおよび第2スイッチの検出信号がオン状態となる。操作レバー30が斜め前右側に傾倒されたときには、後側の第3スイッチおよび左側の第4スイッチに当接するので、第3スイッチおよび第4スイッチの検出信号がオン状態となる。操作レバー30が斜め前左側に傾倒されたときには、後側の第3スイッチおよび右側の第2スイッチに当接するので、第3スイッチおよび第2スイッチの検出信号がオン状態となる。
なお、レバースイッチ81を操作レバー30の揺動中心部よりも上側の軸部の周囲に設けるとともに、当接盤を操作レバー30の揺動中心部よりも上側の軸部に設けることにより、レバースイッチ81を構成する第1〜第4スイッチのうち、操作レバー30の傾倒方向と同じ方向に配置されたスイッチの検出信号がオン状態(検出信号が出力された状態)となるように構成してもよい。また、操作レバー30の操作を検出する手段(レバースイッチ81)としては、次のような構成を用いてもよい。操作レバー30の揺動中心部よりも上側の軸部において、操作レバー30の傾倒可能な方向(前後左右方向および斜め方向)に延在して下方に屈曲した複数の脚部を設ける。そして、操作レバー30の揺動中心部よりも上側の軸部の周辺において、操作レバー30の傾倒可能な方向(前後左右方向および斜め方向)のそれぞれに配置され、操作レバー30が傾倒したときに、傾倒した方向に設けられた脚部の先端を受入れて検出する複数のフォトセンサ部よりなるレバーセンサを設け、これらフォトセンサ部に設けられたフォトセンサからの検出信号に基づいて操作レバー30の操作方向を検出する。このような検出手段においては、たとえば、操作レバー30が右方向に傾倒すると、操作レバー30の右方向側に設けられた脚部が、複数のフォトセンサ部のうち、右方向の側に配置されたフォトセンサ部に受入れられて、そのフォトセンサ部に設けられたフォトセンサにより右方向への操作が検出されることとなる。
このように、レバースイッチ81から出力される検出信号は、操作レバー30の操作状態に応じて出力される信号の状態(どのセンサから出力されたかを示す状態、および、どのセンサから出力された信号の組合せかを示す状態)が異なる。これにより、このような検出信号を受ける演出制御用マイクロコンピュータは、レバースイッチ81から出力される検出信号の状態に基づいて操作レバー30の操作状態(操作方向)を認識することができる。
このようなレバースイッチ81から出力される検出信号によれば、操作レバー30を左回転または右回転させる回転操作が遊技者により行なわれたときに、そのような回転操作が行なわれたこと、および、その回転操作の回転方向を演出制御用マイクロコンピュータが認識することができる。たとえば、隣合う3個(いずれの組合せでもよい)のスイッチが所定時間内に順次左回りまたは右回りに順次操作レバー30の操作を検出したときに、回転操作(たとえば、1/2周分の回転操作)を検出したと判定することができる。さらに、このように順次操作を検出したスイッチの順番を特定することにより回転操作方向を判定することができる。このような回転操作検出の判定方法は、図37のS736の回転操作判定処理の説明において具体的に説明する。なお、回転操作が行なわれたことの判定、および、その回転操作の回転方向の判定は、少なくとも隣合う2個以上のスイッチの検出状態に基づいて行なうようにすればよく、2以上の複数のスイッチの検出状態に基づいて行なえばよい。
なお、これらレバースイッチとしては、スイッチセンサに限定されるものではなく、フォトセンサ等、他のセンサを適用し、操作レバー30の操作状態を検出するようにてしてもよい。
また、操作レバー30の上側には、余剰球受皿4に向かう方向に、遊技者が押圧操作可能な操作スイッチとしてのトリガ部31Aが設けられている。操作レバー30の内部には、トリガ部31Aが操作されたことを検出するためのトリガースイッチ82が設けられている。
また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。遊技領域7には、遊技球を誘導するための多数の釘が植設されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄または第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示が行なわれる。よって、演出表示装置9は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出表示装置9では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の右側方部には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器8aの右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。以下の説明においては、第1始動入賞口13に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、第2始動入賞口14に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行なう権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55の所定領域に記憶される。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、および、演出表示装置9は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14(第2始動口)を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞があるごとに、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器の数を1減らす。
第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、それぞれが左右に4つの表示器を並べたものであるが、第1特別図柄保留記憶表示器18aが上段部、第2特別図柄保留記憶表示器18bが下段部に並ぶ態様で設けられており、上段部の表示と下段部の表示とを区別することにより、第1保留記憶数と、第2保留記憶数とを容易に視認することが可能である。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。図1においては、第1保留記憶表示部18cの第1保留記憶数の表示が3であり、第2保留記憶表示部18dの第2保留記憶数の表示が2であるときの表示例が示されている。
なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置9における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
図3においては、大当り種別ごとに、大当り遊技状態終了後の大当り確率、大当り遊技状態後のベース、大当り遊技状態の終了後の変動時間、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、各ラウンドの開放時間が示されている。図3に示すように、ラウンド数が異なる大当り遊技状態としては、15ラウンドの大当り遊技状態と2ラウンドの大当り遊技状態との複数種類の大当りが設けられている。
具体的に、15ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
また、2ラウンドの大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば0.5秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる2ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
このように、2ラウンドの大当りは、大入賞口の開放回数が15ラウンドよりも少ない回数(この実施の形態では0.5秒間)まで許容されるが、大入賞口の開放時間が短い(たとえば、0.5秒間)大当り種類(種別)である。また、本実施の形態の場合は、2ラウンドの大当りとして、大入賞口の開放時間が極めて短く(0.5秒間)、実質的に賞球(入賞に対して払出される景品球)が得られない当りが設けられている。
なお、実質的に賞球が得られない当りとしては、15ラウンドの大当りであるが、1ラウンドあたりの開放時間がたとえば0.1秒間のように極めて短いことにより、実質的に賞球が得られないものであってもよい。また、実質的に賞球が得られない当りとしては、ラウンド数が少ないこと、または、1ラウンドあたりの開放時間が短いことのうち少なくとも一方が実行されることにより実質的に賞球が得られないものであればよい。
また、2ラウンドの大当りとしては、たとえば、開放時間を10秒程度とすることによりある程度賞球を得ることができる当りを設けてもよい。2ラウンドの大当りとしては、実質的に賞球が得られない当りのみを設けてもよく、賞球を得ることができる当りのみを設けてもよく、これら両方の当りを設けてもよい。
「大当り」のうち、15ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、または、独立して、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が通常状態(非時短状態)よりも短縮される時短状態に制御される場合もある。
また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、または、独立して、可変入賞球装置15への入賞を容易化する電チューサポート制御状態に制御される場合もある。また、特別遊技状態としては、確変状態に付随して、または、独立して、時短状態および電チューサポート制御状態に制御される場合もある。また、特別遊技状態としては、確変状態に加えて、時短状態に付随して電チューサポート制御状態に制御される場合もあり、時短状態に独立して電チューサポート制御状態に制御される場合もある。
この実施の形態の場合は、特別遊技状態として、確変状態に制御されたときに、時短状態に制御されるともに、電チューサポート制御状態に制御される。
また、「大当り」のうち、15ラウンドまたは2ラウンドの大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
図3に示すように、15ラウンドの大当りとしては、15R通常大当りと、15R確変大当りとの複数種類の大当りが設けられている。また、2ラウンドの大当りとしては、2R確変大当りが設けられている。
15R通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行する制御が行なわれず、時短状態(電チューサポート制御状態を含む)に移行する制御が行なわれ、時短状態が、変動表示が所定回数(100回)実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのいずれか早い方の条件が成立するまでの期間継続する。なお、15R通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に、時短状態(電チューサポート制御状態を含む)に移行する制御が行なわれないものであってもよい。
15R確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行する制御および時短状態(電チューサポート制御状態を含む)に移行する制御が行なわれ、当該確変状態および時短状態が、次回の大当りが発生するまでの期間継続する大当りである。
2R確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に、確変状態に移行する制御および時短状態(電チューサポート制御状態を含む)に移行する制御が行なわれ、当該確変状態および時短状態が、次回の大当りが発生するまでの期間継続する大当りである。
2R確変大当りは、ラウンド数が少なく(2回)、大入賞口の開放時間が極めて短い態様(0.5秒間開放)で大入賞口が開放されることにより、大当り遊技状態の終了後に確変状態となったことを報知する場合には、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せることが可能なものであり、「突然確変大当り」とも呼ばれる。「突然確変大当り」は、「突確大当り」または「突確」という略称で呼ばれる場合もある。2R確変大当りは、大当り遊技状態において、0.5秒間の開放が2回しか行なわれないため、実質的に賞球が得られない当りである。
なお、15R確変大当りおよび2R確変大当りにおける特別遊技状態としての確変状態および時短状態は、特別図柄の変動表示が予め定められた回数(たとえば、100回)実行されるまで継続可能とする、所謂回数切りとなるようにしてもよい。ただし、その場合は、変動表示回数が予め定められた回数に達する前に次回の大当りが発生したときには確変状態および時短状態が終了する。つまり、その場合は、変動表示が所定回数実行されるまでという条件、または、次回の大当りが発生するまでという条件のうちいずれか早い方の条件が成立するまでの期間に亘り確変状態および時短状態が継続する。そのような場合においては、時短状態が継続する回数(特別図柄および演出図柄の変動表示回数)は、固定的に定められているものであってもよく、または、大当りが発生することに複数種類の回数から選択(ランダムに選択、予め定められた順序で選択)されるものであってもよい。また、確変状態と時短状態とは、終了タイミングが異なるようにしてもよい。たとえば、確変状態を次回の大当り発生まで継続させ、時短状態を回数切りとなるようにしてもよく、その逆となるようにしてもよい。
また、大当りとしては、ラウンド数が同じであるが、1回の開放時間が長い開放パターンの大当りと、1回の開放時間が短い開放パターンの大当りとを設ける等、ラウンド数が同じであるが開放パターンが異なるものを複数設け、第1特別図柄の変動領域で大当りとなったときと、第2特別図柄の変動表示で大当りとなったときとで異なる選択割合で選択して実行されるようにしてもよい。
また、2R確変大当りについては、低ベース状態で大当り種別として選択された場合に、高確率状態であるが低ベース状態(電チューサポート制御が行なわれない状態)となるように制御状態を移行させてもよい。
また、2R確変大当りのラウンド数は、15ラウンドとしてもよい。その場合には、前述した15R通常大当り、および、15R確変大当りと比べて、ラウンド開放時間が短い(前述したような0.5秒間)ことで大当り遊技状態における入賞球個数(賞球個数)が少なくなるようにすればよい。
また、「大当り」の他に、所定の割合で小当りが発生する制御を行なうようにしてもよい。小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(たとえば、0.5秒間の開放を2回)まで許容される当りである。小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。2R確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.5秒間の開放が2回行なわれると、2R確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
演出表示装置9の左側方には、遊技球が通過(進入)可能なゲート32が設けられている。ゲート32においては、遊技球の通過を検出するためのゲートスイッチ32aが設けられている。ゲート32の左下方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の変動表示が開始される。この実施の形態では、上下に並ぶランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に、上側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過があるごとに、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出されるごとに、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始されるごとに、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器41においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
前述した15R通常大当り、15R確変大当り、または、2R確変大当りによる大当り遊技状態に制御された後、前述の時短状態に制御されているときには、電チューサポート制御として、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、可変入賞球装置15が開状態となっている時間比率が高くなるので、第2始動入賞口14への入賞頻度が高まり、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。また、このような制御によって第2始動入賞口14への入賞頻度が高まることにより、第2始動条件の成立頻度および/または第2特別図柄の変動表示の実行頻度が高まる遊技状態となる。
このような制御により第2始動入賞口14への入賞頻度が高められた状態は、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である「ベース」が、当該制御が行なわれないときと比べて、高い状態であるので、「高ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御が行なわれないときは、「低ベース状態」と呼ばれる。また、このような制御は、可変入賞球装置15、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより可変入賞球装置15への入賞を容易化する制御であり、「電チューサポート制御」と呼ばれる。
さらに、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしてもよい。また、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうちのいずれか1つの状態に移行させることによって、高ベース状態に移行するようにしてもよい。このように、電チューサポート制御としては、普通図柄短縮制御状態、普通図柄確変制御状態、開放時間延長制御状態、および、開放回数増加制御状態のうち、いずれか1つの状態、いずれか複数(すべての組合せを除く)を組合せた状態、または、すべてを組合せた状態に制御するものであれば、どのような制御を行なうようにしてもよい。
本実施の形態の場合は、大当り遊技状態の終了後に時短制御が行なわれる期間に対応する期間(同時期)において、電チューサポート制御が実行される。したがって、図3に示すように、15R大当りおよび2R大当りのすべての種別の大当りについて、大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、電チューサポート制御が実行されることにより高ベース状態に制御される。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図4は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図4には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(たとえば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9の表示制御を行なう。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータは、レバースイッチ81およびトリガースイッチ82からの検出信号の入力される。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータは、演出制御コマンドに応じて所定の演出(後述するようなスーパーリーチ4の演出)を行なうときに、前述のような複数のスイッチよりなるレバースイッチ81から操作レバー30の操作検出信号を受信したときに、その操作検出信号に基づいて、操作レバー30の操作に応じた演出である操作演出を行なう。
図5は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図5に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図5には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図4に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
さらに、演出制御用CPU101は、複数のレバースイッチ81のそれぞれから入力ポート106を介して、操作検出信号の入力を受ける。また、演出制御用CPU101は、トリガースイッチ82から入力ポート106を介して、検出信号の入力を受ける。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図6は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSという)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(S4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(たとえば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(S10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(S43)。そして、S14に移行する。なお、この実施の形態では、CPU56は、S43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(たとえば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値または予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(たとえば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(S13)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、たとえば、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行なう。
そして、S15において、CPU56は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図7に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。図7は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
タイマ割込処理においては、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、たとえば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。CPU56は、たとえば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過するごとに、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。CPU56は、たとえば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切替えるような速度であれば、0.2秒が経過するごとに、出力バッファに設定される表示制御データの値(たとえば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2msごとに起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2msごとに起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、15R通常大当り、15R確変大当り、および、2R確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(種別、15R通常大当り、15R確変大当り、および、2R確変大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
本実施の形態では、前述したように、大当りとして、15R通常大当り、15R確変大当り、および、2R確変大当りという複数の種別が含まれている。したがって、大当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。変動パターンを決定するときには、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定する。そして、決定した変動パターン種別に属する変動パターンから、1つの変動パターンを変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて決定する。
この実施の形態では、15R通常大当り、および、15R確変大当りである場合には、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別であるノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別とに種別分けされている。また、2R確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチ特殊変動パターン種別と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるリーチ特殊変動パターン種別とに種別分けされている。このような変動パターン種別は、予め定められた割合で選択される。
また、はずれである場合には、リーチを伴わない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴う変動パターン種別であるノーマルリーチ変動パターン種別と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。これら変動パターン種別の変動パターンについての平均的な変動時間の関係は、通常変動パターン種別<ノーマルリーチ変動パターン種別<スーパーリーチ変動パターン種別である。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なる(時短状態では、時短状態でないときと比べて、通常変動パターン種別のような変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高く設定されている)ように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。また、このような変動パターン種別は、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定個数以上であるときと、所定個数未満であるときとで選択割合が異なるように設定されていることにより、変動表示をする各特別図柄の保留記憶数が所定個数以上であるときには、各特別図柄の保留記憶数が所定個数未満であるときと比べて、変動時間が短縮される。このように保留記憶数に応じて変動時間を短縮する制御は、保留数短縮制御と呼ばれる。
変動パターン種別の設定としては、たとえば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、たとえば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動4回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、たとえば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出等の特定演出の有無でグループ化してもよい。
ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、擬似連変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置9において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
図6に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算更新)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図9は、大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態、すなわち非確変状態)において用いられる通常時(非確変時)大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。
通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値は、通常時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値と共通の大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)に、確変時固有の大当り判定値が加えられたことにより、確変時大当り判定テーブルよりも多い個数(10倍の個数)の大当り判定値が設定されている。これにより、確変状態には、通常状態よりも高い確率で大当りとする判定がなされる。
以下の説明において、通常時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定テーブルに設定された通常時(非確変時)用の大当り判定値は、確変時大当り判定テーブルにおいても共通の大当り判定値として用いられるものであり、通常時大当り判定値(第1大当り判定値ともいう)という。また、確変時大当り判定テーブルに設定された大当り判定値のうち、通常時大当り判定値以外の確変時固有の大当り判定値(第2大当り判定値ともいう)は、確変時において前述の通常時大当り判定値に加えて固有の大当り判定値として用いられるものであり、確変時大当り判定値という。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値と比較するのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R通常大当り、15R確変大当り、または、2R確変大当り)にすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図9(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図9(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶(第1保留記憶ともいう)を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合に用いる第1特別図柄大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)である。また、図9(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶(第2保留記憶ともいう)を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合に用いる第2特別図柄大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)である。
第1特別図柄大当り種別判定テーブルおよび第2特別図柄大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「15R通常大当り」、「15R確変大当り」、「2R確変大当り」のうちのいずれかに決定するとともに、大当り図柄を決定するために参照されるテーブルである。
第1特別図柄大当り種別判定テーブルおよび第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R通常大当り」、「15R確変大当り」、「2R確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。同様に、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。「15R通常大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「5」に対応した判定としても設定されている。「15R確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「7」に対応した判定としても設定されている。「2R確変大当り」に対応した判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄の「3」に対応した判定としても設定されている。
このように、第1特別図柄大当り種別判定テーブルおよび第2特別図柄大当り種別判定テーブルにおいては、1つの大当り図柄に複数の判定値が対応付けられられている。しかし、これに限らず、1つの大当り図柄に1つの判定値が対応付けられるようにしてもよい。たとえば、大当り図柄が「00」〜「99」までの100図柄ある場合に、たとえば、大当り図柄「00」に対して大当り種別判定値「00」が対応し、大当り図柄「99」に対して大当り種別判定値「99」が対応するというように、「00」〜「99」という100個の大当り種別判定値が、「00」〜「99」という100図柄の大当り図柄に1対1で対応するようにしてもよい。
このような大当り種別判定テーブルを用いて、大当りCPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
第1特別図柄大当り種別判定テーブルおよび第2特別図柄大当り種別判定テーブにおいては、次のような関係でデータが設定されている。第1特別図柄大当り種別判定テーブルと、第2特別図柄大当り種別判定テーブルとを比較した場合、第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、15R大当り(15R通常大当りおよび15R確変大当り)に決定される割合が高い。これにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、賞球を多く獲得しやすいという点で遊技者にとって有利となる変動表示を行なうことが可能である。その理由は、15R大当りは、大当り遊技状態において、2R大当りと比べて、特別可変入賞球装置20の開放パターンが多くの入賞球が得られるように設定されているため、より多くの賞球が得られる大当りであるからである。つまり、2R大当り(2R確変大当り)は、実質的に賞球が得られない当りであるため、15R大当りでは、2R大当りと比べて、多くの賞球が得られる。
また、第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、15R大当りのうちの15R確変大当りに決定される割合が高い。これにより、第2特別図柄の変動表示の方が、第1特別図柄の変動表示よりも、15R確変大当りとなる割合が高くなる。なお、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、15R確変大当りに決定される割合が高くなるようにしてもよい。
また、第1特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第2特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、2R確変大当りに決定される割合が高い。これにより、第1特別図柄の変動表示の方が、第2特別図柄の変動表示よりも、2R確変大当りとなる割合が高くなる。なお、第2特別図柄大当り種別判定テーブルの方が、第1特別図柄大当り種別判定テーブルよりも、2R確変大当りとなる割合が高くなるようにしてもよい。
なお、第1特別図柄用の第1特別図柄大当り種別判定テーブルにのみ2R大当りを振分けるようにし、第2特別図柄用の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには2R確変大当りの振分けを行なわないようにしてもよい。このようにすれば、第1特別図柄の変動表示においてのみ、2R確変大当りが発生することとなる。
なお、この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当りとを決定する場合を説明している。しかし、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。たとえば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、たとえば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、たとえば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、たとえば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態のいずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンドすべてを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンドすべてを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(あたかも15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
図10は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図10には、一例として、演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、および、演出パターン決定用のSR2が示されている。
SR1−1,SR1−2,SR1−3は、演出図柄の左,中,右の停止図柄(仮停止図柄を除く最終的な停止図柄)をランダムに決定するために用いられるカウンタ(ランダムカウンタ)である。SR2は、大当り予告を含むの予告演出等の各種の演出を行なうときの演出パターンを複数種類の演出パターンの中から選択決定するために用いられるランダムカウンタである。
このようなSR1−1〜SR2等のカウンタのそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタであり、図10において対応付けられた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより抽出値が停止図柄決定用の乱数値として用いられる。
図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図11に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および、大当り種別を示す演出制御コマンドである。コマンド8C01(H)は、はずれに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C02(H)は、15R通常大当りに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C03(H)は、15R確変大当りに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。コマンド8C04(H)は、2R確変大当りに決定されていることを指定する演出制御コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち、大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、および、大当り開始3指定コマンドというような複数のコマンドが含まれる。大当り開始1指定コマンドは、15R通常大当りの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始2指定コマンドは、15R確変大当りの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。大当り開始3指定コマンドは、2R確変大当りの大当り遊技状態の開始を指定する場合に送信される。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、15R通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、15R確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、2R確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞口13について第1特別図柄の変動表示が行なわれる始動入賞、すなわち、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドA402(H)は、第2始動入賞口14について第2特別図柄の変動表示が行なわれる始動入賞、すなわち、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(確変状態以外の状態)であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
このような演出制御コマンドにより、遊技状態が、通常状態、時短状態、および、確変状態のうちのどの状態またはどの状態の組合せになっているかを演出制御用マイクロコンピュータ100に知らせることができるので、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、通常状態、時短状態、および、確変状態のそれぞれの状態に応じた画像表示等の各種演出を行なうことが可能となる。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の変動表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取込み処理を開始する。
図11に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に伴って演出を行なう演出表示装置9等の演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図12は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。
上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンして第1始動入賞口13への始動入賞(第1始動入賞)が発生していたとき、または、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンして第2始動入賞口14への始動入賞(第2始動入賞)が発生していたときには(S311)、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、始動口スイッチ通過処理を実行せずに、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。また、大当りフラグがセットされているときには、決定されている大当りの種別に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100に、大当り開始1〜3指定コマンドのうちのいずれかを送信し、さらに、通常状態指定コマンドを送信する制御を行なう。さらに、大当りフラグがセットされているときには、大当り表示時間タイマのセット、および、開放回数カウンタへの開放回数のセット等の大当り遊技状態に関するデータの設定も行なう。また、確変フラグがセットされているときには、確変フラグをリセットする。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、特別可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンドごとに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御(大当り終了指定コマンドの送信等)を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグ、時短フラグ等)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
特別図柄通常処理(S300)において、15R確変大当りの種別、または、2R確変大当りの種別とすることが決定されたときには、当該大当りの種別を示すデータが記憶され、当該大当りとなる変動表示後の大当り遊技状態における大当り終了処理(S307)において、確変フラグおよび時短フラグがセットされ、これにより、確変状態および時短状態となる。また、特別図柄通常処理(S300)において、15R通常大当りの種別とすることが決定されたときには、当該大当りの種別を示すデータが記憶され、当該大当りとなる変動表示後の大当り遊技状態における大当り終了処理(S307)において、時短フラグがセットされる。これにより、確変状態ではない時短状態となる。
確変フラグおよび時短フラグの両方がセットされているときには、15R確変大当り、または、2R確変大当りの終了後の確変状態であり、次回の大当りとなる変動表示が行なわれるときの特別図柄停止処理(S304)において、確変フラグおよび時短フラグの両方がリセットされることで、確変状態および時短状態が終了する。一方、確変フラグがセットされず時短フラグがセットされているときには、時短状態の継続期間が変動表示回数により制限するために、15R通常大当りの大当り遊技状態の終了後において、特別図柄停止処理(S304)が実行されるごとに、変動表示回数を計数するための変動カウンタが1つずつ更新されることにより、変動表示回数が計数される。そして、特別図柄停止処理(S304)において、所定回数(100回)の変動表示回数が計数されたと判断したときに、時短フラグがリセットされ、時短状態が終了する。
図13は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S221に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。
図14は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図14に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
次に、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S214)。具体的に、S214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が保存(格納)される。以下の保留記憶に関する説明に関しては、このように第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S215)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S216)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S29)において演出制御コマンドを送信する。
S211で第1始動口スイッチがオン状態でないと判定された場合、S212で第1保留記憶数が上限値に達していると判定された場合、または、S216が実行された後に、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(S221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(S211参照)処理を行なうようにしてもよい。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S223)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する(S224)。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S225)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やし(S226)、処理を終了する。
なお、S213〜S216の処理とS223〜S226の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶バッファ(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
次に、パチンコ遊技機1において実行されるリーチ演出のうち、スーパーリーチの演出態様を説明する。図15は、各スーパーリーチにおける演出態様を示すタイミングチャートである。この実施の形態では、スーパーリーチとして、第1〜第4スーパーリーチが設けられている。これらスーパーリーチについて、変動表示の結果が大当りとなるときに選択される割合の高さの関係は、図24〜図26に示すように、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチである。したがって、スーパーリーチとなったときに大当りとなる信頼度の高さの関係は、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチである。なお、変動表示の結果が大当りとなるときに選択される割合の高さの関係は、このような関係とは異なる関係であってもよい。表示結果がはずれとなるときおよび大当りとなるときのすべてを含めて、選択されたときに大当りとなる割合の高さ(大当りとなる信頼度の高さ)の関係が、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチであればよい。
図15(a)には、第1スーパーリーチの演出態様が示されている。図15(b)には、第2スーパーリーチの演出態様が示されている。図15(c)には、第3スーパーリーチの演出態様が示されている。図15(d)には、第4スーパーリーチの演出態様が示されている。図15(d)においては、遊技者による操作レバー30の操作の有無、および、遊技者による操作レバー30の操作態様に応じて選択可能な3つの異なる演出態様が示されている。
図15(a)に示すように、第1スーパーリーチにおいては、変動表示の開始後、リーチ状態が発生したときから変動表示が終了するまでの間、第1演出態様でリーチ演出が行なわれる。
図15(b)に示すように、第2スーパーリーチにおいては、変動表示の開始後、リーチ状態が発生したときから、第1スーパーリーチにおいて第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じ長さの期間が経過するまで、第1演出態様でリーチ演出が行なわれ、その第1演出態様の終了時に、大当りとならないことを認識させる演出が行なわれる。その後、変動表示が終了するまでの間、第1演出態様とは異なる第3演出態様でリーチ演出が行なわれる。第3演出態様は、後述するように、第1演出態様でのリーチ演出の内容が発展するような第1発展演出を行なう演出態様である。第3演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。なお、第3演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと異なるようにしてもよい。
このような第3演出態様が表示される第2スーパーリーチは、表示結果が導出される前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる第1スーパーリーチよりも、大当りとなる信頼度が高い。これにより、演出態様が、第1演出態様から第3演出態様に発展したときには、遊技者の大当りへの期待感が高まる。
図15(c)に示すように、第3スーパーリーチにおいては、変動表示の開始後、リーチ状態が発生したときから、第1スーパーリーチにおいて第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じ長さの期間が経過するまで、第1演出態様でリーチ演出が行なわれ、その第1演出態様の終了時に、大当りとならないことを認識させる演出が行なわれる。その後、変動表示が終了するまでの間、第1演出態様とは異なる第2演出態様でリーチ演出が行なわれる。第2演出態様は、後述するように、第1演出態様でのリーチ演出の内容が発展するような第2発展演出を行なう演出態様である。第2演出態様による第2発展演出は、第3演出態様による第1発展演出よりも遊技者にとって有利となるときの演出であり、第3演出態様からの発展演出でもある。したがって、第1演出態様での演出の後の第2演出態様は、第1演出態様での演出の後の第3演出態様よりも、遊技者にとって有利となる演出態様である。このような第2演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。したがって、第2演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、第2スーパーリーチにおいて第3演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。なお、第2演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと異なるようにしてもよい。
このような第2演出態様が表示される第3スーパーリーチは、表示結果が導出される前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる第1スーパーリーチよりも、大当りとなる信頼度が高い。これにより、演出態様が、第1演出態様から第3演出態様に発展したときには、遊技者の大当りへの期待感が高まる。さらに、このような第2演出態様が表示される第3スーパーリーチは、第3演出態様が表示される第2スーパーリーチよりも、大当りとなる信頼度が高い。これにより、演出態様が、第1演出態様から第2演出態様に発展したときには、遊技者の大当りへの期待感がより一層高まる。
なお、第1演出態様、第2演出態様、および、第3演出態様については、大当りとなる信頼度の関係が、第1演出態様<第3演出態様<第2演出態様となるように設定されるとともに、これら演出態様が連続的に発展演出として実行される場合には、第1演出態様→第3演出態様→第2演出態様という順序で発展演出が行なわれるものであればよい。
図15(d)に示すように、第4スーパーリーチにおいては、変動表示の開始後、リーチ状態が発生したときから、第1スーパーリーチにおいて第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じ長さの期間が経過するまで第1演出態様でリーチ演出が行なわれ、その第1演出態様の終了時に、大当りとならないことを認識させる演出が行なわれる。その後、予め定められた操作促進演出態様で一定期間に亘り操作促進演出(遊技者による操作レバー30の操作を促進させるための演出)が行なわれる。操作促進演出の終了後、変動表示が終了するまでの間に、第1演出態様、第2演出態様、および、第3演出態様のうちから選択された演出態様でリーチ演出が行なわれる。操作促進演出の終了後に行なわれる第1演出態様、第2演出態様、および、第3演出態様での演出期間の長さは同じとなるように設定されている。このような演出態様の選択は、操作促進演出時において所定期間に設定される操作有効期間中において、操作レバー30が操作されたか否かの情報、および、操作レバー30の操作態様の情報に基づいて行なわれる。
なお、操作有効期間は、操作促進演出時における全期間に設定されてもよく、操作促進演出時における一部の期間(たとえば、操作促進演出時の前半、後半のいずれか等)に設定されてもよい。また、操作有効期間は、操作の有無によらず一定期間行なわれるものであってもよく、操作されたときには、操作されないときよりも期間が短くなるものであってもよい(たとえば、操作された時点で強制的に操作有効期間が終了するもの)。
また、操作促進演出は、必ずしも行なわれなくてもよい。たとえば、操作有効期間において、操作促進演出を行なわずに、第1演出態様での演出の終了後に演出図柄を仮停止(たとえば図柄の組合せが上下に揺れて完全に停止していない状態で図柄を表示する等の完全に停止していない表示態様による一時停止)させる。そして、そのような操作有効期間であることを遊技者が認識し得ない仮停止状態において、操作レバー30により前述のような左回転操作または右回転操作のような所定の操作がされると、たとえば、何らの前ぶれもなく第1演出態様での再演出が実行されたり、第2演出態様に発展する演出が実行されたりするように見せる演出を行なうことが可能となり、一方、操作レバー30が操作されないときには、単に第2スーパーリーチが実行されたように見せる演出を行なうことが可能となる。このように操作促進演出を行なわないときには、操作促進演出を行なう場合と比べて、遊技者が操作レバー30を操作したことを得に感じる感覚を生じさせることで、操作レバー30が関与する遊技の面白みを向上させることができる。
第4スーパーリーチで操作有効期間中において、操作レバー30を左回りの方向に回転する左回転操作(反時計回り方向の回転操作)がされたことが検出されたときには、操作促進演出の終了後、リーチ発生直後から行なわれる第1演出態様と同じ第1演出態様でのリーチ演出が再度行なわれる。これにより、時計の針を戻すような態様で操作レバー30が操作されたときは、その前に終了した第1演出態様での演出が再度実行されることとなる。再度第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。したがって、第4スーパーリーチにおいて再度第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、第1スーパーリーチにおいて第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。なお、第4スーパーリーチにおいて再度第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと異なるようにしてもよい。
第4スーパーリーチで操作有効期間中において、操作レバー30を右回りの方向に回転する右回転操作(時計回り方向の回転操作)がされたことが検出されたときには、リーチ発生直後から行なわれる第1演出態様とは異なる第2演出態様でのリーチ演出が行なわれる。これにより、時計の針を進めるような態様で操作レバー30が操作されたときは、第3スーパーリーチで行なわれる第2発展演出のように、第1演出態様の後第2演出態様で演出が行なわれることとなる。第2演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、第3スーパーリーチと同様に、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。また、第4スーパーリーチにおいて第2演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、第3スーパーリーチにおいて第2演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。なお、第4スーパーリーチにおいて第2演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと異なるようにしてもよい。
このように、操作レバー30が時計の針を戻すような反時計回り方向に左回転操作されたときは時間が戻って第1演出態様による再演出が行なわれ、操作レバー30が時計の針を進めるような時計回り方向に右回転操作されたときは時間が進んで第2演出態様による第2発展演出が行なわれるように、演出態様が制御されるので、操作態様と演出の進行との関係が直感的に対応するようなものになるので、遊技者が操作レバー30を操作しやすいようにすることができる。これにより、操作レバー30を利用する演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、操作レバー30が時計の針を進めるような右回転操作されたときは、時間が進んで第3演出態様による第1発展演出を飛ばして第2演出態様による第2発展演出が実行されたように遊技者に感じさせることができる。
第4スーパーリーチで操作有効期間中において、操作レバー30が右回転操作または左回転操作のいずれの操作態様でも操作されないとき(以下、無操作時という)には、リーチ発生直後から行なわれる第1演出態様とは異なる第3演出態様でのリーチ演出が行なわれる。これにより、時計の針を進めるような態様で操作レバー30が操作されたときは、第2スーパーリーチで行なわれる第1発展演出のように、第1演出態様の後第3演出態様で演出が行なわれることとなる。第3演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、第2スーパーリーチと同様に、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。また、第4スーパーリーチにおいて第3演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、第2スーパーリーチにおいて第3演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと同じである。なお、第4スーパーリーチにおいて第3演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さは、その前に第1演出態様でリーチ演出が行なわれる期間の長さと異なるようにしてもよい。なお、無操作時の演出態様としては、第3演出態様とする例の他に、第2演出態様での演出を所定の割合で実行するようにしてもよい。
このように、第4スーパーリーチでの演出が行なわれるときには、第1演出態様でのリーチ演出が行なわれた後、操作有効期間において操作レバー30の操作が行なわれたときに、操作態様に応じて、第1演出態様での演出と、第2演出演出態様での演出とのいずれを選択できる。これにより、第4スーパーリーチにおいては、リーチ状態の発生後、大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様を、遊技者が操作レバー30の操作に基づいて、好みに応じて選択することが可能となる。また、遊技者が操作レバー30を操作しなかったときでも、予め定められた演出態様が選択されるので、操作レバー30を操作しなかった遊技者の興趣の低下を防ぐことができる。さらに、遊技者が操作レバー30を操作したときには、大当りとなる信頼度が最も高い第2演出態様を選択することがきるので、操作レバー30を利用する演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第4スーパーリーチにおいて、操作レバー30の操作が行なわれた後、または、操作レバー30の操作が行なわれなかった後に実行される第1演出態様の演出、第2演出態様の演出、および、第3演出態様の演出は、すべて同じ演出期間で実行される。これにより、いずれか一方の演出態様で演出がされるときに、変動パターンに基づく変動表示が行なわれる期間に対して、第1演出態様の演出、第2演出態様の演出、または、第3演出態様の演出において、演出期間の過不足が生じる等、演出の見た目上の不具合が生じないようにすることができ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
なお、スーパーリーチとしては、第1演出態様の演出が終了した後に、第3演出態様の演出による第1発展演出を実行し、その後、第2演出態様の演出による第2発展演出を実行して表示結果を導出表示する変動パターンを設け、第1発展演出を行なう第2スーパーリーチよりも大当りとなる割合が高くなるように変動パターンの選択割合を設定してもよい。このようにすれば、第3演出態様の演出による第1発展演出と、第2演出態様の演出による第2発展演出との間での大当りの期待度の大きさの関係、および、演出内容の発展度合いの関係を明確化することができる。
また、このようにすれば、操作レバー30を右回転操作したときに、第3演出態様を飛ばして早送りにより第2演出態様に発展したような演出が行なわれるので、操作レバー30の操作と、演出の進行との関係をより直感的で分かりやすいものにすることができ、遊技者が操作レバー30をより一層操作しやすいようにすることができる。さらに、操作レバー30を操作したことにより、本来行なわれるべき演出(第3演出態様の演出)が行なわれなくなったように見せることができるので、操作レバー30の操作が変動表示の時間短縮につながったような印象を与える演出内容にすることができるため、遊技者の操作意欲をより一層向上させることができる。
また、スーパーリーチとしては、第1演出態様の演出が終了した後に、第3演出態様の演出による第1発展演出を実行し、その後、第2演出態様の演出による第2発展演出を実行し、第4演出態様の演出による第3発展演出を実行し、その後、表示結果を導出表示する変動パターンを設け、第1発展演出を行なう第2スーパーリーチおよび第3スーパーリーチよりも大当りとなる割合が高くなるように変動パターンの選択割合を設定してもよい。そして、操作有効期間中に、右回転操作が1回行なわれれば、第2演出態様の演出による第2発展演出を実行し、操作有効期間中に、右回転操作が2回行なわれれば、第4演出態様の演出による第3発展演出を実行するというように、操作を複数段階行なえるように、操作回数に応じて、演出の発展先を異ならせるようにしてもよい。このようにすれば、操作レバー30の操作回数に応じて演出態様の発展先が異なることにより、操作レバー30の操作の面白みを向上させ、遊技者の操作意欲をより一層向上させることができる。
次に、図16〜図24を用いて第1スーパーリーチ〜第4スーパーリーチの演出の具体例を説明する。図16は、第1スーパーリーチの演出の具体例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図17および図18は、第2スーパーリーチの演出の具体例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図19および図20は、第3スーパーリーチの演出の具体例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図21〜図24は、第4スーパーリーチの演出の具体例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図16〜図24においては、演出表示装置9に表示される画像が時間経過にしたがって変化する状態が示されている。
まず、図16を参照して、第1スーパーリーチを説明する。第1スーパーリーチにおいては、(A)に示すように左図柄停止エリアでの左演出図柄91と、右図柄停止エリアでの右演出図柄93とが同じ図柄で停止し、中図柄停止エリアでの中演出図柄92が変動中であるリーチ状態が発生した後、リーチの演出として、(B)〜(D),(F)に示すような第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持って対戦する画像を表示する第1演出態様での演出が行なわれる。その後、(E)のようなはずれ表示結果、または、(G)のような大当り表示結果が導出表示される。
図16において、リーチ状態の発生直後、(B)に示すように、武器を持った第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが登場し、これらキャラクタが武器を持って対戦する第1演出態様での演出が開始される。そして、(E)のようなはずれ表示結果となるときには、(C),(D)に示すように第1キャラクタ71が敗北する画像が表示された後、表示結果が導出表示され、第1演出態様での演出が終了される。このような(C),(D)の画像は、大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出をするための画像であり、このような画像が表示されたときに、遊技者は、表示結果がはずれとなると認識することができる。一方、(G)のような大当り表示結果となるときには、(F)に示すように第1キャラクタ71が勝利する第1演出態様での画像が表示された後、表示結果が導出表示され、第1演出態様での演出が終了される。このような(F)の画像は、大当り遊技状態に制御されることを認識させる演出をするための画像であり、このような画像が表示されたときに、遊技者は、表示結果が大当りとなると認識することができる。
次に、図17および図18を参照して、第2スーパーリーチを説明する。第2スーパーリーチにおいては、(A)に示すようなリーチ状態が発生した後、(B)〜(D)に示すような第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持って対戦する画像を表示する第1演出態様での演出が行なわれる。第2スーパーリーチでは、第1演出態様での演出において、表示結果がはずれとなると認識されるような(D)の画像が表示される。しかし、その後、(H)に示すように第1キャラクタ71が第1演出態様とは異なる強力な武器を持って復活する画像が表示され、(H)〜(J),(L)に示すように、第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持ってさらに対戦する画像を表示する第3演出態様での演出が行なわれる。その後、(K)のようなはずれ表示結果、または、(M)のような大当り表示結果が導出表示される。
このように、第1演出態様での演出が行なわれた後、第3演出態様での演出が行なわれると、第1キャラクタ71が第1演出態様よりも強力な武器を持って戦うこととなり、演出態様の移行に基づいてキャラクタが対戦する演出内容が発展するような第1発展演出が行なわれる。
図17および図18において、(H)に示すように、第1キャラクタ71が新たな武器を持って復活し、再度第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが対戦をする第3演出態様での演出が開始される。そして、(K)のようなはずれ表示結果となるときには、(I),(J)に示すように第1キャラクタ71が敗北する画像が表示された後、表示結果が導出表示され、第3演出態様での演出が終了される。このような(I),(J)の画像は、大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出をするための画像であり、このような画像が表示されたときに、遊技者は、表示結果がはずれとなると認識することができる。一方、(M)のような大当り表示結果となるときには、(L)に示すように第1キャラクタ71が勝利する第3演出態様での画像が表示された後、表示結果が導出表示され、第3演出態様での演出が終了される。このような(L)の画像は、大当り遊技状態に制御されることを認識させる演出をするための画像であり、このような画像が表示されたときに、遊技者は、表示結果が大当りとなると認識することができる。
次に、図19および図20を参照して、第3スーパーリーチを説明する。第3スーパーリーチにおいては、(A)に示すようなリーチ状態が発生した後、(B)〜(D)に示すような第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持って対戦する画像を表示する第1演出態様での演出が行なわれる。第3スーパーリーチでは、第1演出態様での演出において、表示結果がはずれとなると認識されるような(D)の画像が表示される。しかし、その後、(N)に示すように第1キャラクタ71が第1演出態様および第3演出態様とは異なるさらに強力な武器を持って復活する画像が表示され、(N)〜(Q),(S)に示すように、第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持ってさらに対戦する画像を表示する第2演出態様での演出が行なわれる。その後、(R)のようなはずれ表示結果、または、(T)のような大当り表示結果が導出表示される。
このように、第1演出態様での演出が行なわれた後、第2演出態様での演出が行なわれると、第1キャラクタ71が第1演出態様よりも強力、かつ、第3演出態様よりも強力な武器を持って戦うこととなり、演出態様の移行に基づいてキャラクタが対戦する演出内容が第1演出態様から第3演出態様への発展よりも遊技者にとって有利に発展するような第2発展演出が行なわれる。
図19および図20において、(N)に示すように、第1キャラクタ71が新たな武器を持って復活し、再度第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが対戦をする第2出態様での演出が開始される。そして、(R)のようなはずれ表示結果となるときには、(P),(Q)に示すように第1キャラクタ71が敗北する画像が表示された後、表示結果が導出表示され、第2演出態様での演出が終了される。このような(P),(Q)の画像は、大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出をするための画像であり、このような画像が表示されたときに、遊技者は、表示結果がはずれとなると認識することができる。一方、(T)のような大当り表示結果となるときには、(S)に示すように第1キャラクタ71が勝利する第2演出態様での画像が表示された後、表示結果が導出表示され、第2演出態様での演出が終了される。このような(S)の画像は、大当り遊技状態に制御されることを認識させる演出をするための画像であり、このような画像が表示されたときに、遊技者は、表示結果が大当りとなると認識することができる。
次に、図21〜図24を参照して、第4スーパーリーチを説明する。第4スーパーリーチにおいては、図21(A)に示すようなリーチ状態が発生した後、図21(B)〜(D)に示すような第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持って対戦する画像を表示する第1演出態様での演出が行なわれる。第4スーパーリーチでは、第1演出態様での演出において、表示結果がはずれとなると認識されるような(D)の画像が表示される。
しかし、その後、(E)に示すように「Vコントローラを操作せよ!!」というような操作促進メッセージ73、および、操作する方向(左右の回転方向)を示す操作レバー30の画像74を含む操作促進画像が表示されることにより、操作レバー30の操作を促進する操作促進演出態様での演出が行なわれる。操作促進演出態様での演出が行なわれているときには、一定期間に亘り操作有効期間となり、操作レバー30の操作が有効となり、受付けられる。なお、操作促進画像としては、操作レバー30を左回転操作すると再演出が行なわれ、操作レバー30を右回転操作すると発展演出が行なわれることを示すメッセージを表示してもよい。そのようにすれば、遊技者の操作をより促進することができる。
図21の(C),(D)の画像は、大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出をするための画像であり、このような画像が表示されたときに、第1スーパーリーチではずれとなるときに表示される画像と同じ画像が表示されるので、遊技者は、表示結果がはずれとなると認識するが、その後、操作促進演出態様での演出が行なわれ、操作レバー30の操作が有効となるので、遊技者の興趣を向上させることができる。
操作有効期間中において、操作レバー30が左回転操作されると、図22の(U)〜(W),(Y)に示すように、第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持って再度対戦をする第1演出態様での再演出が開始される。この第1演出態様においては、第1発展演出および第2発展演出のように演出の開始にあたって第1キャラクタ71が敗北した画像から復活する画像は表示されず、図16の(B)〜(D),(F)に示された第1演出態様と同様の演出態様で演出が行なわれる。その理由は、再演出は、1度過去に行なわれた演出を巻き戻したような態様で再度実行する演出であるので、第1キャラクタ71が敗北した画像を表示すると、再演出にならないからである。したがって、第4スーパーリーチの操作有効期間中において、操作レバー30が左回転操作されると、第1キャラクタ71が敗北する前と同じ第1演出態様でこれらキャラクタが対戦する再演出が行なわれることとなる。その後、(X)のようなはずれ表示結果、または、(Z)のような大当り表示結果が導出表示される。
左回転操作は、反時計周り方向への回転操作であり、時計の針が逆回転して時間が戻ることを連想させる。そして、左回転操作が行なわれたときには、左回転操作が行なわれる前に実行された第1演出態様が再度実行されることになるので、時間が戻ったような感覚で演出が進行することとなる。したがって、操作レバー30の操作と演出の進行とが関連付けられるので、操作有効期間中において遊技者が操作レバー30を直感的に操作しやすいようにすることができる。
また、操作有効期間中において、操作レバー30が右回転操作されると、図23の(N)〜(Q),(S)に示すように、第1キャラクタ71が第1演出態様および第3演出態様とは異なるさらに強力な武器を持って復活する画像が表示され、第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持ってさらに対戦する画像を表示する第2演出態様での演出が開始される。この第2演出態様は、第3スーパーリーチにおける図19および図20の(N)〜(Q),(S)と同様の演出態様である。したがって、第4スーパーリーチの操作有効期間中において、操作レバー30が右回転操作されると、大当りとなる期待度(割合)に関し第1演出態様よりも遊技者にとって有利となると感じられる第2演出態様による第2発展演出が実行される。その後、(R)のようなはずれ表示結果、または、(T)のような大当り表示結果が導出表示される。
右回転操作は、時計周り方向への回転操作であり、時計の針が正回転して時間が進むことを連想させる。そして、右回転操作が行なわれたときには、右回転操作が行なわれる前に実行された第1演出態様よりも遊技者にとって有利に演出態様が発展することになるので、時間が進むような感覚で演出が進行することとなる。したがって、操作レバー30の操作と演出の進行とが関連付けられるので、操作有効期間中において遊技者が操作レバー30を直感的に操作しやすいようにすることができる。
操作有効期間中において、操作レバー30が左回転操作と右回転操作とのいずれの操作もされない無操作のときには、図24の(H)〜(J),(L)に示すように、第1キャラクタ71が第1演出態様とは異なる強力な武器を持って復活する画像が表示され、第1キャラクタ71と第2キャラクタ72とが武器を持ってさらに対戦する画像を表示する第3演出態様での演出が開始される。この第3演出態様は、第2スーパーリーチにおける図17および図18の(H)〜(J),(L)と同様の演出態様である。したがって、第4スーパーリーチの操作有効期間中において、操作レバー30が無操作のときには、大当りとなる期待度(割合)に関し第1演出態様よりも遊技者にとって有利となるが、第2演出態様よりも遊技者にとって不利となると感じられる第3演出態様による第1発展演出が実行される。その後、(K)のようなはずれ表示結果、または、(M)のような大当り表示結果が導出表示される。
無操作のときは、左回転操作がされたときの第1演出態様での再変動よりも大当りとなる期待度(割合)が遊技者にとって有利であり、右回転操作がされたときの第2演出態様での第2発展演出よりも大当りとなる期待度(割合)が遊技者にとって不利な第3演出態様による第1発展演出が行なわれることとなるので、第4スーパーリーチの操作有効期間中に無操作のときであっても、大当りとなる期待度(割合)が、第1演出態様での演出と、第2演出態様での演出との中間となる発展演出が行なわれるので、遊技者の興趣を低下させないようにすることができ、操作レバー30の操作意欲を向上させることができる。
なお、操作レバー30にトリガ部31Aが設けられているので、遊技者がトリガ部31Aを押圧操作した状態で左回転操作したときに再演出を実行し、遊技者がトリガ部31Aを押圧操作した状態で右回転操作が検出されたときに第2発展演出を実行するようにしてもよい。つまり、他の操作手段の操作がされていることを条件として、操作レバー30の操作に基づいて、再演出等の演出を行なうようにしてもよい。
また、本実施の形態では、左回転操作が検出されたときに再演出を実行し、右回転操作が検出されたときに第2発展演出を実行する例を示した。しかし、これに限らず、操作レバー30が左に揺動(傾倒)する操作が検出されたときに再演出を実行し、操作レバー30が右に揺動(傾倒)する操作が検出されたときに第2発展演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、遊技者にとっては、中立位置から左に揺動(傾倒)する操作が反時計回りの操作を連想し、中立位置から右に揺動(傾倒)する操作が時計回りの操作を連想するので、前述した右回転操作および左回転操作を行なう場合と同様に、操作態様と演出の進行との関係が直感的に対応するようなものになるので、遊技者が操作レバー30を操作しやすいようにすることができる。
また、本実施の形態では、第1演出態様の終了時に大当りとならないことを認識させる演出として、対戦しているキャラクタのうち所定のキャラクタが敗北する演出を行なうことにより大当りとならないことを連想させる例を示した。しかし、第1演出態様の終了時に大当りとならないことを認識させる演出として、このようなキャラクタによる演出に加えて、演出図柄をはずれ図柄の組合せで仮停止(一時停止)させる演出を行なうようにしてもよい。この場合の仮停止状態としては、たとえば、はずれ図柄の組合せが上下に揺れて完全に停止していない状態で図柄を表示することにより、表示結果がまだ確定していないことを示せばより。そして、そのような仮停止状態は、操作促進演出態様が終了した後に解除され、演出図柄が再びリーチ状態で変動表示をするようにすればよい。
次に、図25〜図28を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図25〜図28は、変動パターンを決定するために用いるデータテーブルを表形式で示す図である。
変動パターンテーブルとしては、ROM54に、通常状態はずれ時第1判定テーブル、通常状態はずれ時第2判定テーブル、時短状態はずれ時第1判定テーブル、時短状態はずれ時第2判定テーブル、通常状態15R大当り時判定テーブル、時短状態15R大当り時判定テーブル、通常状態2R確変大当り時判定テーブル、および、時短状態2R確変大当り時判定テーブルが記憶されており、遊技状態に応じて選択的に用いられる。
図25は、通常状態はずれ時第1判定テーブルおよび通常状態はずれ時第2判定テーブルを示す説明図である。図26は、時短状態はずれ時第1判定テーブルおよび時短状態はずれ時第2判定テーブルを示す説明図である。図27は、通常状態15R大当り時判定テーブルおよび時短状態15R大当り時判定テーブルを示す説明図である。図28は、通常状態2R確変大当り時判定テーブルおよび時短状態2R確変大当り時判定テーブルを示す説明図である。
図25〜図28の各判定テーブルは、ROM54に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを選択決定(判定)するために用いられる。
図25〜図28に示す判定テーブルのそれぞれは、ランダム2と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム3と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
図25〜図28の各テーブルでの変動パターンの欄において、変動パターンの欄には、各変動パターンの変動表示が行なわれるときの変動時間が括弧書きで示されている。
「通常変動」は、リーチとならない非リーチの変動パターン(10秒)を示している。
「ノーマルリーチ」は、ノーマルリーチの変動パターンを示している。「第1ノーマルリーチ」(20秒)と「第2ノーマルリーチ」(20秒)とは、変動表示時の背景が異なる。
「ノーマルリーチ」は、ノーマルリーチの変動パターンを示している。「第1ノーマルリーチ」(20秒)と「第2ノーマルリーチ」(20秒)とは、変動表示時の背景が異なる。
「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときにキャラクタの画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。「第1スーパーリーチ」(30秒)は、キャラクタの画像を表示する第1のリーチ演出を行なうスーパーリーチの変動パターンである。「第2スーパーリーチ」(45秒)は、キャラクタの画像を表示する第2のリーチ演出を行なうスーパーリーチの変動パターンである。「第3スーパーリーチ」(45秒)は、キャラクタの画像を表示する第3のリーチ演出を行なうスーパーリーチの変動パターンである。「第4スーパーリーチ」(50秒)は、キャラクタの画像を表示する第4のリーチ演出を行なうスーパーリーチの変動パターンである。
「通常変動」は、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」のようなノーマルリーチの変動パターン種別、ならびに、「第1スーパーリーチ」〜「第4スーパーリーチ」のようなスーパーリーチの変動パターン種別と比べて、変動時間が短い。また、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」は、「第1スーパーリーチ」〜「第4スーパーリーチ」と比べて、変動時間が短い。
「通常変動」は、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」のようなノーマルリーチの変動パターン種別、ならびに、「第1スーパーリーチ」〜「第4スーパーリーチ」のようなスーパーリーチの変動パターン種別と比べて、変動時間が短い。また、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」は、「第1スーパーリーチ」〜「第4スーパーリーチ」と比べて、変動時間が短い。
「第1非リーチ特殊」(10秒)および「第2非リーチ特殊」(10秒)は、2ラウンド大当り用の非リーチ特殊変動パターン種別に含まれる変動パターンであり、「第1ノーマルリーチ」および「第2ノーマルリーチ」と比べて変動時間が短い。また、「第1リーチ特殊」(15秒)、「第2リーチ特殊」(15秒)、および、「第3リーチ特殊」(15秒)は、2R確変大当り用のリーチ変動パターン種別に含まれる変動パターンであり、たとえば、「第1スーパーリーチ」〜「第3スーパーリーチ」と比べて変動時間が短い。「第1非リーチ特殊」、および、「第2非リーチ特殊」のそれぞれは、変動表示中にリーチ図柄の組合せを表示せずに2R大当り図柄の組合せとしてのチャンス目を表示する特殊な変動パターンである。「第1リーチ特殊」、「第2リーチ特殊」、および、「第3リーチ特殊」のそれぞれは、変動表示中に一旦リーチ図柄の組合せを表示した後、図柄が差替えられることにより最終的に2R大当り図柄の組合せとしてのチャンス目を表示する特殊な変動パターンである。
また、「第1非リーチ特殊」および「第2非リーチ特殊」は、「第1リーチ特殊」、「第2リーチ特殊」、および、「第3リーチ特殊」と比べて、変動時間が短い。
なお、2ラウンド大当り用の変動パターンは、2ラウンド大当り以外の大当り種別の変動パターンと共通の変動パターンを用いるようにしてもよい。なお、「第1ノーマルリーチ」と「第2ノーマルリーチ」との演出の相違点、「第1スーパーリーチ」と「第2スーパーリーチ」と「第3スーパーリーチ」と「第4スーパーリーチ」との演出の相違点、「第1非リーチ特殊」と「第2非リーチ特殊」との演出の相違点、および、「第1リーチ特殊」と「第2リーチ特殊」と「第3リーチ特殊」との演出の相違点は、それぞれ変動表示時の背景が異なるもの、変動表示時に表示されるキャラクタが異なるもの、および、変動表示時における図柄の変動態様(たとえば、変動方向)が異なるもの等、遊技者が何らかの形で異なる変動表示であることを認識できるものであればよい。また、前述したように、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。
「はずれ」は、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。「15R大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「15R大当り」の表示結果となる変動パターンである。「2R大当り」は、変動表示の最終的な表示結果が「2R大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、「第1スーパーリーチ はずれ」という変動パターンは、変動パターンコマンドにより、「はずれ表示結果となる第1スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図25〜図28のテーブルにおいて、「ランダム2範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム2範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブルを示す欄である。たとえば、図25(a)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1〜251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、所定のタイミングで抽出したランダム2の値が230〜251の数値範囲のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「スーパーリーチ」とすることが決定される。
また、図25〜図28のそれぞれのテーブルにおいて、「ランダム3範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブルを示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図28(a)を例にとれば、「ノーマルリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1ノーマルリーチ はずれ」、「第2ノーマルリーチ はずれ」である。各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム3(0〜99)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム3の値に応じて、「第1スーパーリーチ はずれ」、「第2スーパーリーチ はずれ」、「第3スーパーリーチ はずれ」、および、「第4スーパーリーチ はずれ」のうちから変動パターンが選択決定される。
時短状態に該当しない通常状態においては、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターン決定時の合算保留記憶数が0〜4のいずれかであれば図25(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルを選択し、変動パターン決定時の合算保留記憶数が3〜7のいずれかであれば図25(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルを選択する。
図25(a),(b)に示すように、通常状態ではずれとする決定がされたときに、変動パターン決定時の合算保留記憶数が3〜7のいずれかのときは、変動パターン決定時の合算保留記憶数が0〜4のいずれかのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低いように、図25の通常状態はずれ時第1判定テーブルおよび通常状態はずれ時第2判定テーブルにデータが設定されている。これにより、通常状態のときには、保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなるので、保留記憶数に応じて変動時間が短縮される保留数短縮制御が行なわれる。
15R通常大当り、15R確変大当り、および、2R確変大当りの大当り遊技状態の終了後における時短状態である時短状態においては、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。
通常状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターン決定時の合算保留記憶数が0〜4のいずれかであれば図25(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルを選択し、変動パターン決定時の合算保留記憶数が3〜7のいずれかであれば図25(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルを選択する。
図25(a),(b)に示すように、通常状態ではずれとする決定がされたときに、変動パターン決定時の合算保留記憶数が3〜7のいずれかのときは、変動パターン決定時の合算保留記憶数が0〜4のいずれかのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低いように、図25(a),(b)の通常状態はずれ時第1判定テーブルおよび通常状態はずれ時第2判定テーブルにデータが設定されている。これにより、通常状態のときには、保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなるので、保留記憶数に応じて変動時間が短縮される保留数短縮制御が行なわれる。
時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターン決定時の合算保留記憶数が0〜2のいずれかであれば図26(a)の時短状態はずれ時第1判定テーブルを選択し、変動パターン決定時の合算保留記憶数が3〜7のいずれかであれば図16(b)の時短状態はずれ時第2判定テーブルを選択する。
図26(a),(b)に示すように、時短状態ではずれとする決定がされたときに、変動パターン決定時の合算保留記憶数が3〜7のいずれかのときは、変動パターン決定時の合算保留記憶数が0〜2のいずれかのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低いように、図26(a),(b)の時短状態はずれ時第1判定テーブルおよび時短状態はずれ時第2判定テーブルにデータが設定されている。これにより、時短状態のときには、保留記憶数の増加に基づいて、変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高くなるので、保留記憶数に応じて変動時間が短縮される保留数短縮制御が行なわれる。
図26(a)の時短状態はずれ時第1判定テーブルでは、合算保留記憶数が0〜4のいずれかであるときに選択される図25(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。これにより、保留数短縮制御が行なわれないときに、変動表示結果がはずれとなるときには、時短状態において行なわれる変動表示の方が、通常状態において行なわれる変動表示よりも変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、通常状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。
図26(b)の時短状態はずれ時第2判定テーブルでは、合算保留記憶数が3〜7のいずれかであるときに選択される図25(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルのときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。これにより、保留数短縮制御が行なわれるときに、第2特別図柄の変動表示がはずれとなるときには、時短状態において行なわれる変動表示の方が、通常状態において行なわれる変動表示よりも変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、比較的短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。
図25と図26とを比較すると、時短状態のときは、通常状態のときと比べて、通常変動(非リーチはずれ変動)に決定される割合が高く、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)に決定される割合が低いようにデータが設定されている。これにより、時短状態のときには、通常状態のときよりも変動表示が短い変動パターンが選択される割合が高いので、通常状態のときよりも変動時間が短縮される時短状態となる。
また、時短状態に該当しない通常状態、または、当該時短状態において、大当り(15R通常大当り、15R確変大当り、または、2R第確変大当り)とする決定がされたときについては、必ずリーチ変動となるが、はずれとする決定がされたときと比べて、「ノーマルリーチ変動」に決定される割合よりも「スーパーリーチ変動」に決定される割合の方が高くなるように、図27の通常状態15R大当り時判定テーブル、および、時短状態15R大当り時判定テーブルと、図28の通常状態2R確変大当り時判定テーブル、および、時短状態2R確変大当り時判定テーブルとのそれぞれにデータが設定されている。
なお、図26(a),(b)に示す時短状態での通常変動の変動パターンの変動時間は、図25(a),(b)に示す通常状態での通常変動の変動パターンの変動時間よりも短い変動時間に設定されるようにしてもよい。
図27(a)の通常状態15R大当り時判定テーブルは、通常状態において15R通常大当りまたは15R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。図27(b)の時短状態15R大当り時判定テーブルは、時短状態において15R通常大当りまたは15R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。
図28(a)の通常状態2R確変大当り時判定テーブルは、通常状態において2R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。図28(b)の時短状態2R確変大当り時判定テーブルは、時短状態において2R確変大当りとすることが決定されたときに用いられる。
図27(a),(b)に示すように、15R通常大当りまたは15R確変大当りとすることが決定されたときには、時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも、「ノーマルリーチ」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように、通常状態15R大当り時判定テーブルおよび時短状態15R大当り時判定テーブルにデータが設定されている。これにより、時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも、平均的に短い変動時間の変動パターンが決定される。
図28(a),(b)に示すように、2R確変大当りとすることが決定されたときには、時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも、「ノーマルリーチ」の変動パターン種別が選択される割合が高くなるように、通常状態2R確変大当り時判定テーブルおよび時短状態2R確変大当り時判定テーブルにデータが設定されている。これにより、時短状態であるときの方が、通常状態であるときよりも、平均的に短い変動時間の変動パターンが決定される。
図25および図26のそれぞれと、図27とを比較すると、15R大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、スーパーリーチの変動パターン種別に決定される割合が高いようにデータが設定されている。これにより、スーパーリーチとなったときには、ノーマルリーチとなったときと比べて、15R大当りとなる割合が高い。また、図25および図26のそれぞれと、図27とを比較すると、15R大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、第1スーパーリーチ〜第4スーパーリーチの選択割合が異なる。
はずれとなるときには、図25および図26において、第1スーパーリーチ>第2スーパーリーチ>第3スーパーリーチ>第4スーパーリーチという選択割合の大小関係となるように、データが設定されている。一方、15R大当りとなるときには、図27において、第4スーパーリーチ>第3スーパーリーチ>第2スーパーリーチ>第1スーパーリーチという選択割合の大小関係となるように、データが設定されている。これにより、スーパーリーチとなるときには、第4スーパーリーチ>第3スーパーリーチ>第2スーパーリーチ>第1スーパーリーチという割合の関係で、15R大当りとなる割合が高い。これにより、第4スーパーリーチ>第3スーパーリーチ>第2スーパーリーチ>第1スーパーリーチという割合の関係で、遊技者の15R大当りへの期待感を向上させることができる。
したがって、第4スーパーリーチにおいては、前述したように遊技者による操作レバー30の操作に応じて、第3スーパーリーチにおいて実行される第2演出態様での演出と、第2スーパーリーチにおいて実行される第3演出態様での演出と、第1スーパーリーチにおいて実行される第1演出態様での演出とのいずれかが選択されるが、このような第3スーパーリーチ>第2スーパーリーチ>第1スーパーリーチという大当りの期待度(割合)に基づいて、第2演出態様>第3演出態様>第1演出態様という割合の関係で、遊技者が大当りの期待度の高さを認識する。
なお、大当りとする決定がされたときには、はずれとする決定がされたときとは異なり、「ノーマルリーチ変動」に決定される割合と「スーパーリーチ変動」に決定される割合との関係が、通常状態、時短状態、および、合算保留記憶数に関係なく同じ割合となるように、図27(a)の通常状態15R大当り時判定テーブル、および、図27(b)の時短状態15R大当り時判定テーブルと、図28(a)の通常状態2R確変大当り時判定テーブル、および、図28(b)の時短状態2R確変大当り時判定テーブルとのそれぞれにデータを設定してもよい。
また、通常状態、および、時短状態のそれぞれにおいて、2R確変大当りとなるときには、15R通常大当りまたは15R確変大当りとなるときと同じ割合で変動パターンの種別を決定するようにデータを設定してもよい。
図29および図30は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶バッファ(図14参照)に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。なお、ここでいう「共通の処理ルーチン」とは、ある特定の一連の処理を実現するためのプログラムであり、この実施の形態では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を行なう一連の処理を実現するためのプログラムを指している。この実施の形態において、「共通の処理ルーチン」には、後述する特別図柄通常処理におけるS55〜S76の処理、S301の変動パターン設定処理、S302の表示結果特定コマンド送信処理、S303の特別図柄変動中処理およびS304の特別図柄停止処理が含まれる。
S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
このように、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。これにより、次のような効果を得ることができる。大当り遊技状態の終了後の所定期間中においては、時短制御が行なわれることにより、可変入賞球装置15において、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすくなる。したがって、大当り遊技状態の終了後の所定期間中には、それ以外のときに比べて、第2保留記憶のデータが発生しやすくなる。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファの両方に保留記憶データが記憶されている場合は、第1保留記憶データに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示よりも第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が優先して実行されるので、大当り遊技状態の終了後の時短状態において発生しやすい保留記憶データを効率的に処理することができるから、第2保留記憶数の上限値による制限により第2保留記憶として記憶できず無効となる始動入賞(始動条件)の発生を低減することができる。これにより、大当り遊技状態の終了後の時短状態における第2特別図柄表示器8bの変動表示の実行効率を向上させることができる。
なお、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示との優先度としては、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。また、第2特別図柄の変動表示を優先せずに、始動入賞が発生した順番に保留記憶を消化するように、どちらの特別図柄の変動表示も優先しないようにしてもよい。また、非時短状態において第1特別図柄の変動表示の方を優先し、時短状態において第2特別図柄の変動表示の方を優先するようにしてもよい。また、非時短状態においてはどちらの変動表示も優先せず、時短状態において第2特別図柄の変動表示の方を優先するようにしてもよい。また、常に第1特別図柄の変動表示の方を第2特別図柄の変動表示よりも優先するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。このように保存したカウンタ値は、始動入賞により増加した保留記憶数に基づいて行なう所定の演出の演出内容を選択するために用いられる。なお、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値については、始動入賞により増加した保留記憶数に基づいて行なう演出に用いる必要がないときは、RAM55に保存しないようにしてもよい。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S60)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS214や始動口スイッチ通過処理のS224で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S60)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、15R確変大当り、または、2R確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、後述するS75に進む。すなわち、はずれである場合には、そのままS75に移行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれか大当り判定値に一致すればCPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、第1特別図柄大当り種別判定用テーブルおよび第2特別図柄大当り種別判定用テーブルのうち、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(S72)。具体的に、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(B)に示す第1特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(C)に示す第2特別図柄大当り種別判定用テーブルを選択する。
なお、前述のような小当りを設ける場合には、たとえば、大当り判定用乱数を小当り判定用乱数として兼用し、大当り判定用乱数が大当り判定値に一致しないと判定されたときに、当該大当り判定用乱数が予め定められた小当り判定値と一致するか否かを判定する。そして、小当り判定値と一致すると判定されたときに、小当りとすることを決定する。一方、小当り判定値と一致しないと判定されたときに、はずれとすることを決定する。そして、小当りとすると決定されたときは、所定の小当り図柄を停止図柄として選択する。また、小当りとするか否かを判定するための乱数は、大当り判定用乱数とは別個に設けてもよい。
次いで、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS214や始動口スイッチ通過処理のS224で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読出し、S72で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別および大当り図柄を決定する(S73)。また、この場合に、図9(B),(C)に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、15R大当り(15R通常大当りおよび15R確変大当り)が選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「15R通常大当り」の場合には、大当り種別を示すデータとして「01」が設定される。大当り種別が「15R確変大当り」の場合には、大当り種別を示すデータとして「02」が設定される。大当り種別が「2R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を設定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄として設定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、S73により決定された大当り図柄を特別図柄の停止図柄に設定する。すなわち、大当り種別が「15R通常大当り」に決定されたときには「5」を特別図柄の停止図柄に設定する。大当り種別が「15R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別が「2R確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図31は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。
変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、S74で記憶された大当り種別情報と、通常状態(非時短状態)、および、時短状態のうちどの状態にあるかを示す時短情報とに応じて、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、通常状態15R大当り時判定テーブル、時短状態15R大当り時判定テーブル、通常状態2R確変大当り時判定テーブル、および、時短状態2R確変大当り時判定テーブルのうちいずれかを選択する(S92)。そして、S112に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(S95)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、時短フラグは、15R通常大当り、15R確変大当り、または、2R確変大当りとすることに決定されたときに、大当り遊技状態を終了する処理においてセットされる。15R通常大当りに関して、時短フラグは、所定回数の変動表示が実行されたタイミング、または、次に大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングのうちいずれか早いタイミングでリセットされる。また、15R確変大当り、および、2R確変大当りに関して、時短フラグは、次に大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
時短フラグがセットされていなければ(S95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が5以上であるか否かを確認する(S96)。合算保留記憶数が5未満であれば(S96のN)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図25(a)の通常状態はずれ時第1判定テーブルを選択する(S97)。そして、S102に移行する。
合算保留記憶数(変動パターン決定時の合算保留記憶数)が5以上である場合(S96のY)に、CPU56は、変動パターン種別よび変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図26(b)の通常状態はずれ時第2判定テーブルを選択する(S98)。そして、S102に移行する。通常状態はずれ時第2判定テーブルは、通常状態はずれ時第1判定テーブルと比べて、変動時間が短い通常変動パターン(非リーチ変動パターン)の選択割合が高く設定されている。これにより、通常状態において変動パターン決定時の合算保留記憶数が5以上である場合には、5未満である場合と比べて、平均的な変動時間を短縮することができる。このように、合算保留記憶数が多くなるにしたがって平均的な変動時間を短くすることによって、変動表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。このように平均的な変動時間を短縮することにより、保留数短縮制御を実現することができる。
また、時短フラグがセットされている場合(S95のY)、CPU56は、合算保留記憶数(変動パターン決定時の合算保留記憶数)が3以上であるか否かを確認する(S99)。合算保留記憶数が3未満であれば(S99のN)、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、図26(a)の時短状態はずれ時第1判定テーブルを選択する(S100)。そして、S102に移行する。これにより、時短状態において変動パターン決定時の合算保留記憶数が3未満である場合には、通常状態において合算保留記憶数が3未満である場合と比べて、平均的な変動時間を短縮することができる。この実施の形態場合、図25で示したように、時短状態はずれ時第1判定テーブルに含まれる変動パターン種別判定テーブルの方が、通常状態はずれ時第2判定テーブルよりも変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。なお、時短状態はずれ時第1判定テーブルと、通常状態はずれ時第2判定テーブルとは、各変動パターン種別が同様の割合でデータを設定してもよい。このように、合算保留記憶数が多くなるにしたがって平均的な変動時間を短くすることによって、変動表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
合算保留記憶数が3以上である場合(S99のY)に、CPU56は、変動パターン種別および変動パターンを決定するために使用するテーブルとして、時短状態はずれ時第2判定テーブルを選択する(S101)。そして、S102に移行する。時短状態はずれ時第2判定テーブルは、時短状態はずれ時第1判定テーブルと比べて、変動時間が短い通常変動パターンの選択割合が高く設定されている。これにより、時短状態において変動パターン決定時の合算保留記憶数が3以上である場合には、3未満である場合と比べて、平均的な変動時間を短縮することができる。このように、合算保留記憶数が多くなるにしたがって平均的な変動時間を短くすることによって、変動表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。このように平均的な変動時間を短縮することにより、保留数短縮制御を実現することができる。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(たとえば、0であるか、0または1である場合)には、時短変動の変動表示を行なわないようにしてもよい。この場合、たとえば、CPU56は、S95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、通常状態はずれ時第1判定テーブルを選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読出し、S92、S97,S98,S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S102)。
次いで、CPU56は、S102の変動パターン種別の決定結果に基づいて、前述のようにS92、S97,S98,S100またはS101の処理で選択したテーブルにおいて、変動パターン種別に対応して設けられた変動パターン判定テーブルを選択する(S103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読出し、S103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値に基づいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S106)。
また、特別図柄の変動を開始する(S107)。たとえば、S32の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットすることにより、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて、前述のように変動表示を開始させる。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示を開始させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示を終了させる。なお、S32の特別図柄表示制御処理においては、開始フラグを参照して特別図柄の変動表示を開始するのではなく、特別図柄プロセス処理のプロセスの状態を参照して特別図柄の変動表示を開始するようにしてもよい。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果に基づいて、S95〜S101,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、予め非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果に基づいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
前述した特別図柄プロセス処理における表示結果指定コマンド送信処理(S302)においては、CPU56が、決定されている大当りの種類、または、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果4指定コマンドのいずれかの演出制御コマンド(図11参照)を送信する制御を行なう。
図32は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(S125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(S126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(S127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
また、前述した特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)においては、前述したような特別図柄を停止させる処理、第1特別図柄または第2特別図柄の停止時に対応して図柄確定指定コマンドを送信する制御、大当り制御に関する演出制御コマンドを送信するための処理、および、確変フラグをリセットする処理の他に、時短フラグをリセットする条件が成立したときに、時短フラグをリセットする処理を行なう。たとえば、表示結果が大当りとならないとき(はずれとなるとき)において、確変フラグがセットされておらず時短フラグがセットされている場合には、特別図柄停止処理が実行されるごとに時短回数カウンタにより1回の変動表示回数を計数する。そして、その計数値が所定回数(100回)となったときに、時短フラグをリセットする。これにより、通常大当りの大当り遊技状態の終了後において確変フラグがセットされておらず時短フラグがセットされているときには、表示結果がはずれとなるときに特別図柄停止処理が実行されるごとに時短回数カウンタにより変動表示回数が計数され、その計数値が所定回数(100回)となったときに、時短フラグがリセットされる。表示結果が大当りとなるときには、特別図柄停止処理が実行される時点で、時短フラグがセットされている場合に、時短フラグをリセットする。また、大当りとなるときには、確変フラグがセットされている場合には、特別図柄停止処理が実行される時点で、確変フラグをリセットする。これにより、通常大当りの大当り遊技状態の終了後において確変フラグがセットされておらず時短フラグがセットされているとき、および、確変大当りの大当り遊技状態の終了後において確変フラグおよび時短フラグがセットされているときには、大当りとなる表示結果が表示されるときに、時短フラグがリセットされる。そして、表示結果がはずれとなるか大当りとなるかにかかわらず、時短フラグをリセットするときには、前述した通常状態指定コマンドを送信する処理を行なう。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、時短状態が終了して通常状態となったことを認識することができる。
なお、2R大当りとして、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない2R通常大当りが選択可能となるようにしてもよい。2R通常大当りを設ける場合に、2R通常大当りの大当り遊技状態の終了後においては、時短状態に移行させる制御を行なうようにしてもよい。その場合においては、15R通常大当りのように変動表示回数で時短状態の継続期間を制限してもよく、2R確変大当りのように変動表示回数で時短状態の継続期間を制限しないようにしてもよい。たとえば、2R通常大当りについて100回の変動表示回数で時短状態の継続期間を制限するときには、当該2R確変大当りについて、2R通常大当りと同じ100回の変動表示回数で時短状態の継続期間を制限するようにしてもよい。また、2R通常大当りと2R確変大当りとを含むすべての2R大当りについて、大当り遊技状態の終了後の時短状態の継続期間を変動表示回数で制限するようにしてもよい。
また、前述した特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)において、確変フラグの設定および時短フラグの設定は、次のように行なわれる。15R確変大当りまたは2R確変大当りが終了するときには、確変フラグをセットする。そして、15R通常大当り、15R確変大当り、または、15R確変大当りが終了するときには、時短フラグをセットする。そして、15R通常大当りが終了するときには、時短状態における変動表示回数を計数するための時短回数カウンタに所定回数(100回)のデータをセットすることにより、変動表示回数により時短状態の継続期間を管理できるようにする。また、確変フラグをセットしたときには確変状態指定コマンドを送信し、時短フラグをセットしたときには、時短状態指定コマンドを送信する。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、確変状態にあるか否かを認識することができるとともに、時短状態にあるか否かを認識することができる。
時短フラグがセットされているときには、次のように電チューサポート制御が行なわれる。普通図柄の表示結果と、普通図柄の変動時間と、可変入賞球装置15の開放時間および開放回数とを決定するための普通図柄表示結果決定テーブルが、ROM54に記憶されている。
普通図柄表示結果決定テーブルにおいては、普通図柄当り判定用のランダム4(1〜201)の値(決定値)と、普通図柄の表示結果と、普通図柄の変動時間と、可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)の開放時間および開放回数との関係が、通常遊技状態(電チューサポート制御がされていない遊技状態)と、電チューサポート制御状態とに分けて示されている。このような普通図柄表示結果決定テーブルにおいて、電チューサポート制御状態のときには、通常遊技状態と比べて、決定値が当りとなる割合が高くなるようにデータが設定され、変動時間が短くなるようにデータ設定され、さらに、開放時間および開放回数が増加するようにデータが設定されている。
図7のS27において実行される普通図柄プロセス処理において、CPU56は、まず、ゲート32に設けられたゲートスイッチ32aからの検出信号がオン状態となったときに、普図保留記憶数が上限値となっていないことを条件として、ランダム4を示す数値データを抽出し、その数値データを、普図保留記憶データとして記憶して、記憶順番にしたがって、普通図柄の変動表示を行なうための判定処理に用いる。
このような判定処理においては、時短フラグがセットされているか否かに基づいて電チューサポート制御状態であるか否かを認識し、普図保留記憶データに基づき、前述した普通図柄表示結果決定テーブルを参照して、普通図柄の変動表示における表示結果を「当り」とするか「はずれ」とするかの決定、普通図柄の変動時間の決定、可変入賞球装置15の開放時間の決定(当りと決定された場合)、可変入賞球装置15の開放時間の決定(当りと決定された場合)、および、可変入賞球装置15の開放回数の決定(当りと決定された場合)等の普通図柄の変動表示制御に関する決定を行なうとともに、当りとなったときの可変入賞球装置15の開放制御に関する決定を行なう。
そして、普通図柄プロセス処理においては、前述した判定処理での決定結果に基づいて、普通図柄表示器10の変動表示制御、および、可変入賞球装置15の開放制御等の普通図柄に関する制御を行なう。これにより、電チューサポート制御状態では、通常遊技状態と比べて、普通図柄の変動時間が短くなり、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、可変入賞球装置15の開放回数が長くなる等の制御が行なわれる。
電チューサポート制御状態では、普通図柄の変動表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「当り」の変動表示結果が導出表示される間隔も短くなり、可変入賞球装置15が形成する第2始動入賞口14が開放状態となりやすく、遊技球が第2始動入賞口14に進入(始動入賞)しやすくなる。さらに、電チューサポート制御状態では、通常遊技状態である場合よりも、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が多くなることで、可変入賞球装置15が開放状態となる時間および回数が増加し、遊技球が第2始動入賞口14に進入(始動入賞)しやすくなる。
次に、演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容にしたがって演出表示装置9での演出図柄の変動表示等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、演出図柄の大当り図柄決定用乱数および各種演出内容の選択決定用乱数等の各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。また、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
図34は、図33に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。変動表示の開始時に、受信した変動パターンコマンドに対応して実行する変動表示の変動時間を計時する変動表示時間タイマの計時をスタートさせる。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動表示時間タイマにより計時される変動時間が終了したか否かを監視する。そして、変動時間が終了したか、または、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、変動表示を終了させるために、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図35は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、変動表示の開始時から変動表示の停止時まで、および、大当り遊技状態の開始時から大当り遊技状態の終了時までの予め定められた演出制御期間中において、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データとの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行なう。
図35に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。変動表示が行なわれるときに、演出図柄変動開始処理(S801)において、変動パターンコマンドに応じて指定された変動パターンに基づいてプロセステーブルが選択され、そのプロセステーブルのプロセスデータに応じて演出制御が行なわれる。また、第4スーパーリーチでの変動表示が行なわれるときのプロセスデータは、演出図柄の変動開始時点では、前述のように操作レバー30の操作態様に応じて選択される複数種類の演出態様のうち、共通するプロセスデータが用いられ、演出図柄変動中処理(S802)において、操作レバー30の操作態様に応じて異なるプロセスデータが選択される。
演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を行なうときに、S801〜S803において、変動パターンに応じて選択したプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する。たとえば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
この実施の形態では、前述したように、第4スーパーリーチの変動パターンについて、演出制御用CPU101は、操作レバー30の操作態様に応じて、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンのうちから、使用する変動パターンを選択する。なお、演出制御用CPU101は、第4スーパーリーチの変動パターン以外の変動パターンについては、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行なわれるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次に、演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動表示結果について説明する。演出図柄変動開始処理(S801)においては、以下に示すように、表示結果指定コマンドが指定する表示結果に基づいて、変動表示が行なわれるときの演出図柄の表示結果が決定される。
受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合に(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、上記以外の演出図柄の組合せ(左右不一致、左右のみ一致等のはずれ図柄の組合せ)を決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが2R確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「1,3,5」等の演出図柄の組合せ(2R確変大当り図柄の組合せ)を決定する。
非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングで図10に示すSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、演出制御用マイクロコンピュータ100のROMに記憶されたはずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せまたは特殊図柄(チャンス目)の組合せと一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
また、リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合においては、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する各演出図柄(リーチ図柄)の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と合致する乱数に対応する図柄が最終停止図柄の停止図柄として決定される。また、SR1−2から抽出されたカウンタの値に対応する図柄が偶然リーチ図柄と一致してしまう場合には、一致しないように補正(たとえば、図柄を1図柄ずらす補正)がされる。
受信した表示結果指定コマンドが15R通常大当りを示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)に、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(15R通常大当りの発生を想起させるような大当り停止図柄の組合せ)で揃った演出図柄の組合せを決定する。
15R通常大当りにすることに決定されているときには、偶数大当り図柄決定用テーブルを用いて、たとえば、左,中,右が「2,2,2」というようないずれかの偶数図柄の組合せを選択決定する。偶数大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の偶数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。偶数大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、偶数大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、偶数大当り図柄の組合せを構成する左,中,右の演出図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが15R確変大当りを示している場合(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)に、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(15R確変大当りの発生を想起させるような大当り停止図柄の組合せ)で揃った演出図柄の組合せを決定する。
15R確変大当りにすることに決定されているときには、奇数大当り図柄決定用テーブルを用いて、たとえば、左,中,右が「7,7,7」というようないずれかの奇数図柄の組合せを選択決定する。奇数大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の奇数図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。奇数図柄の大当り図柄の組合せを決定するときには、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、奇数大当り図柄決定用テーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、奇数図柄の大当り図柄の組合せを構成する左,中,右の演出図柄の停止図柄の組合せとして決定する。このように決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。
また、2R通常大当りにすることに決定されているときには、左,中,右が「1,3,5」というようなチャンス目の組合せが複数種類記憶された特殊図柄決定用テーブルを用いて、たとえば、左,中,右が「1,3,5」というようなチャンス目の組合せを左,中,右の演出図柄の停止図柄の組合せとして選択決定する。なお、2R確変大当り図柄の組合せは、「5,3,5」等のリーチ図柄となる図柄の組合せとしてもよい。
なお、変動パターンコマンドにより、変動パターンに加えて、大当りとするか否か、および、大当りの種別を特定可能とする場合には、変動パターンコマンドにより特定される大当りとするか否かの情報、および、大当りの種別の情報に基づいて、演出図柄の停止図柄の組合せを決定するようにしてもよい。
図36は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。
演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S841)、変動表示時間タイマの値を1減算する(S842)。そしてプロセスタイマがタイムアウトしているか否かを判断する(S843)。
プロセスタイマがタイムアウトするまで(S843N)は、S846に進む。S843においてプロセスタイマがタイムアウトしたと判断したときは(S843Y)、プロセスデータの切替えを行なう(S844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および、音番号データ等のプロセスデータに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する等、次のプロセスデータの内容にしたがって、演出装置を制御する(S845)。
このように、プロセスタイマを用いて時間管理を行なって、プロセスデータを順次切替えていくことにより、たとえば図16〜図24に示すような変動表示制御を含む各種演出制御が行なわれる。
次に、S846においては、操作レバー30の操作に応じて演出をする操作演出処理が行なわれる。ここでは、先に操作演出処理の処理内容を説明した後、演出図柄変動中処理のその他の処理内容を説明する。図37は、演出制御プロセス処理において実行される操作演出処理(S846)を示すフローチャートである。
操作演出処理においては、まず、プロセスデータとして、第4スーパーリーチの演出を行なうプロセスデータが設定されているか否かを確認することに基づいて、第4スーパーリーチの演出の実行時であるか否かを判断する(S731)。これにより、操作演出を行なうことが可能な変動表示時であるか否かを確認することができる。
第4スーパーリーチの演出の実行時ではないと判断したときは、操作演出処理を終了する。一方、第4スーパーリーチの演出の実行時であると判断したときは、現在が操作有効期間の終了時であるか否かを確認する(S732)。
操作演出の操作有効期間については、第4スーパーリーチの変動表示の開始時から第1のタイミング(リーチ発生後の操作促進演出態様での演出の開始時のタイミング)が経過した時が操作有効期間の開始時として設定され、第1のタイミング後の第2のタイミング(リーチ発生後の操作促進演出態様での演出の終了時のタイミング)が経過した時が操作有効期間の終了時として設定されている。これにより、操作演出の操作有効期間の開始時および終了時は、変動表示の開始時から計数を開始する変動表示時間タイマの計時値に基づいて、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識することができる。したがって、操作演出における操作有効期間中であるか否かは、変動表示時間タイマの計時値に基づいて判断される。
なお、操作有効期間は、操作促進演出態様での演出の開始時から終了時までの期間に限らず、操作促進演出態様での演出の開始後所定時間が経過したとき(たとえば、操作促進画像が表示されたとき)から、操作促進演出態様での演出の終了時よりも予め定められた時間前(操作促進画像の表示開始時から操作有効期間をカウントダウン表示し、そのカウントダウンが終了したタイミング)のタイミングに設定してもよい。
次に、前述の変動表示時間タイマの計時値に基づいて、操作演出における操作有効期間中であるか否かを確認する(S733)。操作有効期間中ではないと判断したときは、処理を終了する。このような操作有効期間中には、前述のような操作促進画像が表示されている。操作有効期間中でないと判断したときは、処理を終了する。一方、操作有効期間中であると判断したときは、左回転操作検出フラグ、または、右回転操作検出フラグがセットされているか否かを判断する(S735)。左回転操作検出フラグは、操作レバー30が左回転操作されたときにS738でセットされるフラグである。右回転操作検出フラグは、操作レバー30が右回転操作されたときにS740でセットされるフラグである。左回転操作検出フラグ、または、右回転操作検出フラグがセットされていないときには、処理を終了する。一方、左回転操作検出フラグ、または、右回転操作検出フラグがセットされているときには、レバースイッチ81からの操作レバー30の操作検出信号に基づいて、操作レバー30が左回転操作または右回転操作されたか否かを判定する回転操作判定処理を行なう(S736)。
回転操作判定処理においては、前述した同心円上に配置された4個のスイッチよりなるレバースイッチ81において、隣合う3個(いずれの組合せでもよい)のスイッチが所定時間内に順次左回り(反時計回り)または右回り(時計回り)に順次操作レバー30の操作を検出したときに、回転操作を検出したと判断する。たとえば、第1スイッチ、第2スイッチ、および、第3スイッチの順番で順次検出がされたときは、右回転操作を検出したと判断する。また、たとえば、第4スイッチ、第3スイッチ、および、第2スイッチの順番で順次検出がされたときは、左回転操作を検出したと判断する。これは、操作レバー30を回転操作するためには、まず、いずれかの方向に操作レバー30を傾動させる操作をした後、その傾斜状態を維持しながら左回りまたは右回りに円を描くように操作レバー30を操作する必要があるので、操作レバー30が回転操作されたときには、隣合う複数のスイッチが順次操作レバー30の傾動操作を検出するからである。
そして、本実施の形態では、操作レバー30を回転させるときの少なくとも1/2周以上操作レバー30を操作したときに、回転操作があったと判定する。つまり、レバースイッチ81は、同心円上に配置された4個のセンサのうち、3個のセンサが操作レバー30の傾動操作を検出したときは、操作レバー30を1/2周(内角180度に相当)回転操作したことになる。また、前述の所定時間(回転操作を検出したと判断する所定時間)は、いずれかのセンサが操作レバー30の傾動操作を検出したときが期間の開始時であり、一般の遊技者が操作レバー30をゆっくりと1/2周分回転させるときに必要となる時間に所定のマージンを加えた時間に設定されている。回転操作を検出したと判断する所定時間について、一般の遊技者が操作レバー30をゆっくりと1/2周分回転させるときに必要となる時間に所定のマージンを加えた時間に設定した理由は、パチンコ遊技機での操作手段の操作に慣れた一般的な遊技者のみならず、パチンコ遊技機で遊技をする初心者等、操作に不慣れな遊技者が操作しても、操作が有効となるようにし、より幅広い遊技者層を対象として、操作レバー30に対する興味を持たせるためである。また、回転操作が行なわれたときの回転方向は、3個以上のセンサが操作レバー30の操作を検出した順番に基づいて左回転であるか右回転であるかを判定する。これにより、回転操作判定処理においては、レバースイッチ81からの操作レバー30の操作検出信号に基づいて、操作レバー30が左回転操作または右回転操作されたか否かを判定することができる。
なお、回転操作判定処理においては、操作レバー30が1周分回転操作されたことを回転操作判定の条件としてもよい。また、回転操作判定処理においては、前述のように所定時間内に3個以上の隣合うスイッチが操作を検出したことを条件とせずに、操作有効期間の全期間中に、3個以上の隣合うスイッチが操作を検出したことを条件としてもよい。このようにすれば、操作レバー30の操作に不慣れな遊技者による操作レバー30の操作にも対応した演出を行なうことができる。また、左回転操作と、右回転操作とのうち、所定時間内における回転操作量が多い方の方向の回転操作を有効にするようにしてもよい。たとえば、所定時間内において、右に1回転操作分操作し、左に2回転操作分操作したときに、回転操作量が多い左回転操作がされたと判断するようにしてもよい。
次に、回転操作判定処理において左回転操作があったと判定されたか否かを判断する(S737)。左回転操作があったと判定されたときは、左回転操作検出フラグをセットし(S738)、処理を終了する。一方、左回転操作がなかったと判定されたときは、回転操作判定処理において右回転操作があったと判定されたか否かを判断する(S739)。右回転操作があったと判定されたときは、右回転操作検出フラグをセットし(S740)、処理を終了する。一方、右回転操作がなかったと判定されたときは、そのまま処理を終了する。
左回転操作検出フラグまたは右回転操作検出フラグがセットされたときには、操作有効期間が終了した後、後述するS741〜S746の処理により、回転操作方向に応じて再演出または第1発展演出が実行されることとなる。具体的に、S732により、最初の第1演出態様の終了時、すなわち、操作有効期間の終了時であると確認されたときは、左回転操作検出フラグがセットされているか否かを判断する(S741)。
左回転操作検出フラグがセットされているときは、大当りとなるかはずれとなるかに応じて図22(U)〜(W),(Y)のような第1演出態様での再演出を実行するためのプロセスデータを選択する(S742)。そして、第1演出態様での再演出を実行するためのプロセスタイマをスタートさせる(S742A)。これにより、その後、操作レバー30による左回転操作に応じて、第1演出態様での再演出が行なわれる。そして、左回転操作検出フラグをリセットし(S743)、処理を終了する。一方、左回転操作検出フラグがセットされていないときは、右回転操作検出フラグがセットされているか否かを判断する(S744)。
右回転操作検出フラグがセットされているときは、図23(N)〜(Q),(S)のような第2演出態様での第2発展演出を実行するためのプロセスデータを選択する(S745)。そして、第1演出態様での再演出を実行するためのプロセスタイマをスタートさせる(S745A)。これにより、その後、操作レバー30による右回転操作に応じて、第2演出態様での第2発展演出が行なわれる。そして、右回転操作検出フラグをリセットし(S746)、処理を終了する。
一方、右回転操作検出フラグがセットされていないときは、左回転操作と右回転操作とのいずれも行なわれなかった無操作時であり、図24(H)〜(J),(L)のような第3演出態様での第1発展演出を実行するためのプロセスデータを選択する(S747)。そして、第3演出態様での再演出を実行するためのプロセスタイマをスタートさせ(S742A)、処理を終了する。これにより、その後、第3演出態様での第1発展演出が行なわれる。
図37に示す操作演出処理が終了すると、図36に示す演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、変動表示時間タイマの値に基づいて、変動表示時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S847)。変動表示時間タイマがタイムアウトしていれば(S847でY)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S849)。一方、変動表示時間タイマがタイムアウトしていないときは(S847でN)、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S848)。確定コマンド受信フラグがセットされていないときは(S848でN)、演出図柄変動中処理が終了する。一方、確定コマンド受信フラグがセットされているときは(S848でY)、S849に移行する。変動表示時間タイマがタイムアウトしていなくても(S848でN)、図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
前述のような操作演出処理によれば、第4スーパーリーチの変動表示が実行されるときに、リーチ状態が発生した直後の第1演出態様での演出が終了し、操作促進演出態様での演出が行なわれるときに操作有効期間となり、当該操作有効期間中において操作レバー30の左回転操作または右回転操作が検出されると、操作有効期間の終了後、操作態様(回転操作方向)に応じて、再演出または第2発展演出が行なわれる。また、前述の操作演出処理によれば、操作有効期間中において操作レバー30の左回転操作または右回転操作が検出されないときは、第1発展演出が行なわれる。
大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能なリーチ演出として、第1演出態様ではずれとなると認識させる演出がされたリーチ演出が行なわれた後に、操作レバー30の左回転操作に応じて、さらに、当該第1演出態様のリーチ演出の再度の実行と、新たな演出の発展が期待される第2演出態様のリーチ演出の新たな実行との異なる内容の演出を選択することが可能となる。第1演出態様および第2演出態様のそれぞれが、大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様であり、はずれとなると認識されたリーチ演出が行なわれた後に、操作レバー30の操作態様に応じて、好みに応じたリーチ演出をさらに行なうことになるので、操作手段による操作と大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出との関わりに基づいて、操作手段に対する遊技者の操作意欲を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、操作レバー30の左回転操作に応じて、第1演出態様ではずれとなると認識させる演出がされたリーチ演出について再演出が行なわれることにより、一旦はずれとなると認識された演出で再度特定遊技状態となる可能性を遊技者自身が選択することができるので、遊技者による操作レバー30の操作意欲がさらに向上し、演出装置による演出効果をより一層高めて遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、操作レバー30の右回転操作に応じて、第1演出態様ではずれとなると認識される演出がされたリーチ演出について第2発展出が行なわれることにより、一旦はずれとなると認識された演出の後、大当りとなる期待度が高い演出態様として、リーチ演出が発展する演出の実行を遊技者自身が選択することができるので、遊技者による操作レバー30の操作意欲がよりさらに向上し、演出装置による演出効果をより一層高めて遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、第1演出態様ではずれとなると認識される演出がされたリーチ演出が行なわれた後に実行されるリーチ演出として、第1演出態様の演出と、第2演出態様の演出というような、大当りとなる期待度(割合)が異なる演出を選択することが可能となるので、遊技者の好みに応じた演出を選択でき、遊技の興趣をさらに向上させることができる。
また、操作有効期間中に回転操作がされなくても、第1演出態様の演出による大当りとなる期待度(割合)と、第2演出態様の演出による大当りとなる期待度(割合)との中間の期待度(割合)の第3演出態様での演出としての第2発展処理が行なわれるので、操作レバー30を操作しなかった遊技者における遊技の興趣低下を防ぐことができる。また、操作有効期間中に回転操作がされたときには、操作有効期間中に回転操作がされないときには実行されない第2演出態様の実行が可能となるので、遊技者による操作レバー30の操作意欲を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、操作有効期間中に回転操作が行なわれると、操作有効期間が終了するまで待って、その操作に応じた演出の実行を開始させる例を示した。しかし、これに限らず、操作有効期間中に回転操作が行なわれると、その時点で操作有効期間を終了させて、その操作に応じた演出の実行を直ちに開始させるようにしてもよい。この場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100が管理する変動時間が経過したと判断したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560が管理する変動時間の経過に基づいて変動表示の表示結果が確定するまで、演出図柄の仮停止を行ない、この仮停止期間において遊技制御用マイクロコンピュータ560が管理する変動時間に対する演出の調整を行なえばよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドにより特定の変動パターン(第4スーパーリーチ)が指定されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ100が前述のような操作演出を必ず実行するので、実質的に、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で、操作演出を実行させるか否かの決定を行なう例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100が、特定の変動パターンを受信したときに、操作演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。そのように演出制御用マイクロコンピュータ100側で操作演出を実行させるか否かの決定を行なう場合には、特定の変動パターンを受信したときに限らず、いずれの変動パターンを受信したときにも操作演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、たとえば、変動表示において図16〜図24に示すようなキャラクタを表示する演出をするときに、大当り遊技状態に制御される割合の高さに応じて、同一のキャラクタについて態様を異ならせる特定演出を実行する例を説明する。具体的に、特定演出としては、第1キャラクタ71の一部または全部に、たとえば、桜柄のような特定の模様等の特定のモチーフを表示する演出を行なう。このような特定演出は、同じ演出対象となる共通のもの(たとえば、同一のキャラクタ等の画像)に対して特定のモチーフとすることで、大当りとなる信頼度が高くなる(大当りとなるのときの方がはずれとなるときよりも特定のモチーフとなりやすい)ものであればよい。
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、たとえば、変動表示において図16〜図24に示すようなキャラクタを表示する演出をするときに、大当り遊技状態に制御される割合の高さに応じて、同一のキャラクタについて態様を異ならせる特定演出を実行する例を説明する。具体的に、特定演出としては、第1キャラクタ71の一部または全部に、たとえば、桜柄のような特定の模様等の特定のモチーフを表示する演出を行なう。このような特定演出は、同じ演出対象となる共通のもの(たとえば、同一のキャラクタ等の画像)に対して特定のモチーフとすることで、大当りとなる信頼度が高くなる(大当りとなるのときの方がはずれとなるときよりも特定のモチーフとなりやすい)ものであればよい。
特定演出を行なわないときには、図16〜図24に示すように、第1キャラクタ71には、桜柄の模様が表示されない。そして、特定演出を行なうときには、第1キャラクタ71の一部または全部に桜柄の模様を表示する。特定演出を行なうか否かは、演出制御用マイクロコンピュータ100において決定する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば、演出図柄変動開始処理(S801)または演出図柄変動中処理(S802)を実行するときに、たとえば、サブルーチンプログラムとして、特定演出を行なうか否かを決定する特定演出決定処理を呼出して実行する。
演出制御用マイクロコンピュータ100においては、特定演出を実行するか否かを決定するための特定演出決定用の乱数値を設け、前述した各種乱数と同様に更新する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、特定演出決定用の乱数値の抽出値について、変動表示結果が大当りとなるかはずれとなるかに応じて、特定演出を行なうと判定する特定演出判定値を設定した特定演出判定テーブルがOMに格納される。この特定演出判定テーブルにおいては、変動表示結果が大当りとなるときの方が、変動表示結果がはずれとなるときよりも特定演出を実行する決定がされる割合が高くなるようにデータが設定される。これにより、第1キャラクタ71に桜柄の模様が表示される特定演出が行なわれるときには、その特定演出が行なわれないときよりも、変動表示結果が大当りとなる期待度が高い。
このような特定演出判定テーブルとしては、第4スーパーリーチにおいて再演出が行なわれるときの第1演出態様のときに用いられる第1特定演出判定テーブルと、その他の時期に第1演出態様〜第3演出態様のそれぞれで演出が行なわれるときに用いられる第2特定演出判定テーブルとが用いられる。第4スーパーリーチにおいて再演出が行なわれるときの第1演出態様のときに用いられる第1特定演出判定テーブルは、その他の時期に第1演出態様〜第3演出態様のそれぞれで演出が行なわれるときに用いられる第2特定演出判定テーブルよりも、特定演出を行なうことが決定される割合が高くなるようにデータが設定されている。
なお、再演出以外の第1演出態様のときと比べて、再演出での第1演出態様のときの特定演出が行なわれる割合が向上すればよいので、第2演出態様および第3演出態様については、再演出のときと同じ割合で特定演出が行なわれるように設定してもよい。また、同じ第2演出態様および第3演出態様の場合でも、第4スーパーリーチのときと第4スーパーリーチ以外のときとで特定演出が行なわれる割合が異なるように設定してもよい。さらに、第1演出態様<第3演出態様<第2演出態様というような割合の関係で、特定演出が行なわれる割合を設定するとともに、その中でも、大当りとなるか否かに応じて特定演出が行なわれる割合が異なるように設定してもよく、その設定に加えて、または、その設定によらず、大当りが確変大当りとなるか否かに応じて特定演出が行なわれる割合が異なるように設定してもよい。
第1スーパーリーチ〜第4スーパーリーチが行なわれるときには、たとえば、演出図柄変動開始処理(S801)が実行されるときに、受信した表示結果指定コマンドに基づいて大当りとなるか否かを確認し、特定演出決定用の乱数値の抽出値を抽出して第2特定演出判定テーブルを用いて、確認した表示結果に応じて設定された割合で、特定演出を実行するか否かを決定する。そして、特定演出を実行する決定がされたときには、プロセスデータを選択するときに、特定演出を実行するときに用いるデータを選択することにより、リーチ発生直後からの第1演出態様において第1キャラクタ71に桜柄を表示するための処理を行なう。
なお、変動パターンコマンドにより、変動パターンに加えて、大当りとするか否か、および、大当りの種別を特定可能とする場合には、変動パターンコマンドにより特定される大当りとするか否かの情報に基づいて大当りとなるか否かを確認し、特定演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。そして、このような場合には、変動パターンコマンドにより特定される大当りの種別の情報に基づいて、確変大当りとなるか否かに応じて、特定演出を実行すると決定する割合が異なる(たとえば、確変大当りとなるときの方が、非確変大当りとなるときよりも特定演出を実行すると決定する割合を高くする等)ようにしてもよい。
また、第4スーパーリーチが行なわれるときには、たとえば、演出図柄変動中処理(S802)が実行されるときに、前述した操作演出処理(図37)のS742の前において、第1演出態様で再演出を実行するプロセスデータを選択するときに、受信した表示結果指定コマンドに基づいて大当りとなるか否かを確認し、特定演出決定用の乱数値を抽出して第1特定演出判定テーブルを用いて、確認した表示結果に応じて設定された割合で、特定演出を実行するか否かを決定する。そして、特定演出を実行する決定がされたときには、S742でプロセスデータを選択するときに、特定演出を実行するときに用いるデータを選択することにより、操作促進演出態様での演出が終了した後の第1演出態様による再演出において、第1キャラクタ71に桜柄を表示するための処理を行なう。
なお、特定演出を行なう対象となるキャラクタは、第1キャラクタ71ではなく、第2キャラクタ72であってもよい。また、特定演出を行なう対象となるキャラクタは、第1キャラクタ71および第2キャラクタ72の両方であってもよい。つまり、特定演出を行なう対象となるキャラクタは、リーチ発生直後からの第1演出態様での演出、および、操作促進演出態様での演出が終了した後の第1演出態様による再演出の両方で同一のキャラクタとして表示されるものであれば、どのキャラクタであってもよい。また、特定演出を行なう対象となる画像は、キャラクタ以外の画像であってもよく、たとえば、演出図柄の画像(一部または全部)、または、背景画像の一部であってもよい。
このように、キャラクタを用いた演出を行なうときに、大当りとなる期待度に応じた確率で桜柄を表示するような特定演出を行なう場合において、操作レバー30の操作に応じた再演出により第1の演出態様の演出が実行されるときに、当該再演出が実行される前、すなわち、リーチ発生直後からの第1の演出態様の演出が実行されるときよりも高い割合で特定演出が実行されるので、操作レバー30による操作と大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出との関わりに基づいて、操作レバー30に対する遊技者の操作意欲をより一層向上させ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図14の第4スーパーリーチ、図23(N)〜(Q),(S)の第2演出態様で行なう第2発展演出、および、図22(U)〜(W),(Y)の第1演出態様で行なう再演出に示すように、大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様として、第1の演出態様において大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出を実行した後に、操作有効期間中に操作レバー30が操作されたときに、操作レバー30の操作態様に応じて、さらに、当該第1演出態様よりも大当り遊技状態となる割合が高い第2演出態様の演出による第2発展演出、または、当該第1演出態様の演出による再演出が実行される。大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出が実行された後に、操作レバー30の操作態様に応じて、大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様のうち遊技者の好みに応じた演出態様による演出をさらに行なうことになるので、操作レバー30に対する遊技者の操作意欲を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
(1) 図14の第4スーパーリーチ、図23(N)〜(Q),(S)の第2演出態様で行なう第2発展演出、および、図22(U)〜(W),(Y)の第1演出態様で行なう再演出に示すように、大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様として、第1の演出態様において大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出を実行した後に、操作有効期間中に操作レバー30が操作されたときに、操作レバー30の操作態様に応じて、さらに、当該第1演出態様よりも大当り遊技状態となる割合が高い第2演出態様の演出による第2発展演出、または、当該第1演出態様の演出による再演出が実行される。大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出が実行された後に、操作レバー30の操作態様に応じて、大当り遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様のうち遊技者の好みに応じた演出態様による演出をさらに行なうことになるので、操作レバー30に対する遊技者の操作意欲を向上させ、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 図14の第4スーパーリーチ、および、図24(H)〜(J),(L)の第3演出態様で行なう第1発展演出に示すように、第1の演出態様において大当り遊技状態に制御されないことを認識させる演出が実行された後の操作有効期間中に操作レバー30が操作されなくても、第1の演出態様よりも大当り遊技状態となる割合が高く、第2の演出態様よりも大当り遊技状態となる割合が低い第3の演出態様の演出が実行されるので、操作レバー30を操作しなかった遊技者における遊技の興趣低下を防ぐことができる。また、操作有効期間中に操作がされたときには、第2演出態様の演出による第2発展演出の実行が可能であるので、遊技者による操作手段の操作意欲を向上させることができる。
(3) 図15に示すように、第4スーパーリーチにおいて、操作レバー30の操作が行なわれた後、または、操作レバー30の操作が行なわれなかった後に実行される第1演出態様の演出、第2演出態様の演出、および、第3演出態様の演出は、すべて同じ演出期間で実行される。これにより、いずれか一方の演出態様で演出がされるときに、変動パターンに基づく変動表示が行なわれる期間に対して、第1演出態様の演出、第2演出態様の演出、または、第3演出態様の演出において、演出期間の過不足が生じる等、演出の見た目上の不具合が生じないようにすることができ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。具体的には、演出図柄の表示結果の確定タイミングに対してリーチ演出が先に終了してしまい、その後、表示結果の確定までの時間、演出が実行されずに演出が間延びするという不具合が生じることが考えられる。また、演出図柄の表示結果の確定タイミングが来ても予定されたリーチ演出が終わらずに演出を途中で省略されるという不具合が生じることが考えられる。このような演出の見た目上の不具合を防ぐことができるので、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(4) 図37のS742に示すように、操作レバー30が時計の針を戻すような反時計回りに回転させる左回転操作がされたときは時間が戻って第1演出態様による再演出が行なわれ、図37のS745に示すように、操作レバー30が時計の針を進めるような時計回りに回転させる右回転操作がされたときは時間が進んで第2演出態様による第2発展演出が行なわれるように、演出態様が制御されるので、操作態様と演出の進行との関係が直感的に対応するようなものになるので、遊技者が操作レバー30を操作しやすいようにすることができる。これにより、操作レバー30を利用する演出に対する遊技者の参加意欲を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 第2実施形態に示したように、操作手段の操作に応じた再演出により第1の演出態様の演出が実行されるときに、当該再演出が実行される前に第1の演出態様の演出が実行されるときよりも高い割合で特定演出が実行されるので、操作手段に対する遊技者の操作意欲をより一層向上させ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(1) 前述の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27L等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) 前述の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(3) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(4) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(5) 前述した第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、および、演出表示装置9は、識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。なお、特別図柄表示器は、1つのみ設け、当該特別図柄表示器が、第1始動入賞口13に入賞したときと、第2始動入賞口14に入賞したときとのいずれの場合にも変動表示を行なうようにしてもよい。また、その場合には、1つの特別図柄表示器における特別図柄の変動表示に同期して演出表示装置9が演出図柄を変動表示するようにすればよい。
(6) 前述の実施形態では、大当り種別として、15Rの大当りと2Rの大当りとを設けた例を示した。しかし、これに限らず、たとえば、15Rの大当り、10Rの大当り、5Rの大当り、および、2Rの大当りを設ける場合のように、3種類以上のラウンド数の大当り種別を設けてもよい。その場合には、たとえば、大当りの種別を、賞球が得られやすい大当り種別グループ(たとえば、15Rの大当り、10Rの大当り)と、賞球が得られにくい大当り種別グループ(たとえば、5Rの大当り、2Rの大当り)とに分類し、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別が選択される割合が高くなるように設定してもよい。そのときには、前述した実施形態に示したような時短状態に関する制御を、賞球が得られやすい大当り種別グループの大当り種別については、前述した実施形態での15R大当りと同様の制御を行ない、賞球が得られにくい大当り種別グループの大当り種別については、前述した実施形態での2R大当りと同様の制御を行なうことにより、グループ単位で、前述のような変動時間の制御を行なうようにしてもよい。
(7) 前述した実施形態では、保留記憶数に応じて変動パターンの選択割合を異ならせる制御を行なう例を示した。しかし、これに限らず、保留記憶数に応じて変動パターンの選択割合を異ならせる制御は行なわないようにしてもよい。
(8) 前述した実施形態では、15R通常大当りについては、高ベース状態となる例を示した。しかし、これに限らず、15R通常大当りについては、低ベース状態となるように制御を行なうようにしてもよい。
(9) 前述した実施形態では、15R確変大当り、および、2R確変大当りについては、確変状態および時短状態が次回の大当りが発生するまでの期間継続する例を示した。しかし、これに限らず、確変状態および時短状態が所定回数(たとえば、100回等)の変動表示(特別図柄の変動表示)が実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのうち、いずれか早い方の条件が成立するまで期間継続する制御を行なうようにしてもよい。また、確変状態は、次回の大当りが発生するまでの期間継続させるが、時短状態は、所定回数(たとえば、100回等)の変動表示(特別図柄の変動表示)が実行されるまでという条件と、次回の大当りが発生するまでという条件とのうち、いずれか早い方の条件が成立するまで期間継続する制御を行なうようにしてもよい。
(10) 前述した実施形態では、15R確変大当り、および、2R確変大当りのそれぞれの大当り遊技状態終了後の時短状態について、すべて同じ期間(次の大当りが発生するまで)継続する例を示した。しかし、複数種類の時短状態のそれぞれの継続期間が異なるようにしてもよい。たとえば、15R確変大当りの大当り遊技状態終了後の時短状態については第1回数(100回等)の変動表示が実行されるまで継続し、2R確変大当りの大当り遊技状態終了後の時短状態については第2回数(150回等)の変動表示が実行されるまで継続するような制御を行なうようにしてもよい。
(11) 前述した実施形態では、大当り種別と大当り図柄とを1対1で対応させておき、同じ乱数値(ランダム1)を用いて同時に選択する例を示した。しかし、これに限らず、各大当り種別につき、複数の大当り図柄のそれぞれを、大当り種別決定用の乱数値とは別に設けた大当り図柄決定用の乱数値により対応付けておき、大当り種別を決定した後に、大当り図柄決定用の乱数値を用いて、決定された大当り種別に含まれる複数の大当り図柄のうちから1つの大当り図柄を選択決定する処理を行なうようにしてもよい。
(12) 前述した実施形態では、操作手段として、ジョイスティック型の操作手段を設けた例を示した。しかし、これに限らず、操作手段としては、前述した実施形態に示したような回転操作を行なえるものであればよく、十字キー型の操作手段、ジョグダイヤル型の操作手段、トラックボール型の操作手段、マウス型の操作手段、および、パドルコントローラ型の操作手段(つまみにより左右回転操作可能な操作手段)等のその他の操作形式の操作手段を用いてもよい。たとえば、十字キー型の操作手段の場合には、ジョイスティック型の操作手段と同様に前後左右の4方向の操作方向のうち隣合う複数方向について右回りに順番に操作されたときに右回転操作が行なわれたと判断し、隣合う複数方向について左回りに順番に操作されたときに左回転操作が行なわれたと判断すればよい。また、ジョグダイヤル型の操作手段の場合には、ジョグダイヤルを一方方向に所定量回転される操作がされたときに右回転操作が行なわれたと判断し、ジョグダイヤルを他方方向に所定量回転させる操作がされたときに左回転操作が行なわれたと判断すればよい。また、トラックボール型の操作手段では、たとえば、トラックボールを左から右方向に所定量回す操作がされたときに右回転操作が行なわれたと判断し、トラックボールを右から左方向に所定量回す操作がされたときに左回転操作が行なわれたと判断すればよい。また、マウス型の操作手段では、たとえば、マウスを所定量右方向に移動させる操作がされたときに右回転操作が行なわれたと判断し、マウスを所定量左方向に移動させる操作がされたときに左回転操作が行なわれたと判断すればよい。また、マウス型の操作手段では、たとえば、マウスが右回りに円を描くように所定量操作されたときに右回転操作が行なわれたと判断し、マウスが左回りに円を描くように所定量操作されたときに左回転操作が行なわれたと判断すればよい。また、パドルコントローラ型の操作手段では、操作部を構成するツマミ部を所定量右方向に回されたときに右回転操作が行なわれたと判断し、ツマミ部が所定量左方向に回されたときに左回転操作が行なわれたと判断すればよい。
(13) 操作手段としては、前述した実施形態に示したような回転操作以外の前後選択操作または左右選択操作に応じて、前述のような操作演出を行なう場合には、前後一対または左右一対の操作ボタンを操作手段として備え、操作するボタンの選択に応じて、前述したような操作演出を行なうようにしてもよい。
(14) 前述した実施形態では、操作レバー30が、操作規制部300により操作範囲が規制されている例を示した。しかし、これに限らず、操作規制部300を設けず、操作レバー30を自由な範囲で操作可能な構成としてもよい。
(15) 前述した実施形態では、操作レバー30が、操作規制部300により操作範囲が規制されている例を示した。しかし、これに限らず、操作規制部300を設けず、操作レバー30を自由な範囲で操作可能な構成としてもよい。
(16) 前述した実施形態では、操作レバー30が、打球操作ハンドル5と構造的に独立し、打球操作ハンドル5から離れた位置に設けられた例を示した。しかし、これに限らず、操作レバー30の代わりに、打球操作ハンドル5の近傍に、操作レバー30と同様の操作(たとえば、少なくとも回転操作)を行なうことが可能な小型の操作手段(小型のジョイスティック、十字キー、トラックボール型の操作手段)を設け、遊技者が打球操作ハンドル5を右手で操作しながら、その右手でさらに小型の操作手段を操作できるようにしてもよい。
(17) 前述した実施形態では、操作レバー30が、打球操作ハンドル5と構造的に独立し、打球操作ハンドル5から離れた位置に設けられた例を示した。しかし、これに限らず、操作レバー30の代わりに、打球操作ハンドル5の一部に、操作レバー30と同様の操作(たとえば、少なくとも回転操作)を行なうことが可能な小型の操作手段(小型のジョイスティック、十字キー、トラックボール型の操作手段)を設け、遊技者が打球操作ハンドル5を右手で操作しながら、その右手でさらに小型の操作手段を操作できるようにしてもよい。
(18) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
9 演出表示装置、8a 第1特別図柄表示器、8b 第2特別図柄表示器、1 パチンコ遊技機、30 操作レバー、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、100 演出制御用マイクロコンピュータ。
Claims (5)
- 各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示部を備え、当該変動表示部に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
遊技者が操作可能な操作手段と、
前記特定遊技状態に制御するか否かを、前記識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段と、
該事前決定手段による決定に基づいて、前記変動表示部において変動表示が行なわれるときの変動パターンを、複数種類の変動パターンのうちから決定する演出パターン決定手段と、
該演出パターン決定手段により決定された変動パターンに基づいて、前記識別情報の変動表示を行なうとともに、当該変動表示の演出状態を制御する演出制御手段とを備え、
前記変動パターンに基づく変動表示において前記演出制御手段が行なう演出は、前記特定遊技状態に制御されるか否かを認識可能な演出態様として、第1の演出態様と、該第1の演出態様よりも後に実行されるとともに前記特定遊技状態となる割合が高い第2の演出態様とを含み、
前記演出制御手段は、前記第1の演出態様において前記特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出を実行した後、所定期間中に前記操作手段が操作されたときに、当該操作手段の操作態様に応じて、前記第2の演出態様の演出、または、前記第1の演出態様を再度実行する再演出を実行することを特徴とする、遊技機。 - 前記変動パターンに基づく変動表示において前記演出制御手段が行なう演出は、前記第1の演出態様よりも後に実行されるとともに前記特定遊技状態となる割合が高く、前記第2の演出態様よりも前記特定遊技状態となる割合が低い第3の演出態様を含み、
前記演出制御手段は、前記第1の演出態様において前記特定遊技状態に制御されないことを認識させる演出を実行した後、前記所定期間中に前記操作手段が操作されなかったときに、前記第3の演出態様の演出を実行することを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。 - 前記第1の演出態様で演出が実行される演出期間と、前記第2の演出態様で演出が実行される演出期間とが同じであることを特徴とする、請求項1または2に記載の遊技機。
- 前記操作手段は、当該操作手段を反時計回りに回転させる左回転操作と、当該操作手段を時計回りに回転させる右回転操作とを行なうことが可能であり、
前記演出制御手段は、前記所定期間中において前記操作手段により前記左回転操作がされたことに応じて前記再演出を実行し、前記所定期間中において前記操作手段により前記右回転操作がされたことに応じて前記第2の演出態様の演出を実行することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。 - 前記演出制御手段は、前記変動表示部にキャラクタを表示する演出をするときに、前記特定遊技状態に制御される割合の高さに応じて、同一のキャラクタについて態様を異ならせる特定演出を実行する特定演出実行手段を含み、
該特定演出実行手段は、前記操作手段の操作に応じた前記再演出により前記第の1演出態様の演出が実行されるときに、当該再演出が実行される前に前記第1の演出態様の演出が実行されるときよりも高い割合で前記特定演出を実行することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の遊技機。
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- 2010-04-13 JP JP2010092482A patent/JP2011218045A/ja not_active Withdrawn
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