以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されない。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、表示結果を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示5Hエリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過できる開放状態にする。普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過しやすくなる。大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LEDが配置されている。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球などを、打球発射装置へと供給可能に保持する上皿が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手で把持した状態において、所定の操作指で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。スティックコントローラ31Aは、遊技者の傾倒操作を検出可能な第2検出手段として構成される。上皿を形成する部材には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。プッシュボタン31Bは、遊技者の押下操作を検出可能な第1検出手段として構成される。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LEDなどの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LED等の演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。例えば、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このとき、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す操作検出信号をコントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す操作検出信号をプッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bがや閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始された後、予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」または「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰り返し実行される。大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態及び時短状態となる。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されており、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「期待度」あるいは「大当り期待度」ともいう)が異なる。例えば、ノーマルリーチ、スーパーリーチといったリーチ演出が予め設定されており、スーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチのリーチ演出が実行された場合に比べて、大当り期待度が高くなっていればよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作、あるいは演出用模型の所定動作などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性(リーチ期待度)や、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)、確変状態に制御される可能性(確変期待度)などといった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知(示唆)するための予告演出が実行されることがある。
この実施の形態では、「ボタン演出」や「レバー演出」といった複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。「ボタン演出」と「レバー演出」とは、大当り期待度を示唆する予告演出である。なお、「ボタン演出」や「レバー演出」は、大当り期待度を示唆する演出に限定されず、例えばリーチ期待度や、確変期待度などといった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に示唆するための演出であってもよい。
「ボタン演出」が実行される場合には、例えば全図柄変動が開始されてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄が停止表示されるより前に、ボタン操作有効期間中演出となる演出動作が行われる。ボタン操作有効期間中演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるプッシュボタン31Bの押下操作を促進する演出動作である。このように、遊技者によるプッシュボタン31Bの押下操作を促すボタン操作有効期間中演出は、第1促進演出としてのボタン操作促進演出ともいう。ボタン操作有効期間中演出が行われるときには、遊技者によるプッシュボタン31Bなどの操作を有効に検出する操作有効期間となる。操作有効期間内に遊技者によるプッシュボタン31Bの押下操作などが検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、ボタン操作有効期間中演出の実行を停止するとともに、特定演出の演出動作が行われる。こうして、プッシュボタン31Bに対する押下操作が操作有効期間内に検出されたときに、ボタン操作有効期間中演出を特定演出に切り替えることなどにより、演出態様を変化させることができればよい。
「レバー演出」が実行される場合には、例えば全図柄変動が開始されてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄が停止表示されるより前に、レバー操作有効期間中演出となる演出動作が行われる。レバー操作有効期間中演出は、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、遊技者によるスティックコントローラ31Aの傾倒操作を促進する演出動作である。このように、遊技者によるスティックコントローラ31Aの傾倒操作を促すレバー操作有効期間中演出は、第2促進演出としてのレバー操作促進演出ともいう。なお、第1促進演出と第2促進演出とを、単に「促進演出」ともいう。レバー操作有効期間中演出が行われるときには、遊技者によるスティックコントローラ31Aなどの操作を有効に検出する操作有効期間となる。操作有効期間内に遊技者によるスティックコントローラ31Aの傾倒操作などが検出されると、その操作が検出されたタイミングにて、レバー操作有効期間中演出の実行を停止するとともに、特定演出の演出動作が行われる。こうして、スティックコントローラ31Aに対する傾倒操作といった所定の操作が、操作有効期間内に検出されたときに、レバー操作有効期間中演出を特定演出に切り替えることなどにより、演出態様を変化させることができればよい。
この実施の形態では、1回の飾り図柄の可変表示中に、予告演出として「ボタン演出」と「レバー演出」とのいずれかが実行可能となっている。そして、ボタン演出におけるボタン操作有効期間中演出が行われるときや、レバー演出におけるレバー操作有効期間中演出が行われるときの操作有効期間内には、プッシュボタン31Bに対する押下操作及びスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作が検出可能に設定されており、操作有効期間内にプッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aとのいずれかに対する操作が検出されたときに、後述するチャンス演出や激アツ演出といった特定演出が実行される。例えば、ボタン操作有効期間中演出が行われるときの操作有効期間内に、スティックコントローラ31Aに対する操作が検出されたときにも、特定演出が実行される。また、レバー操作有効期間中演出が行われるときの操作有効期間内に、プッシュボタン31Bに対する操作が検出されたときにも、特定演出が実行される。なお、遊技者による所定の操作を促す演出動作としては、画像表示装置5に演出画像を表示させるものに限定されず、スピーカ8L、8Rから所定の音声を出力させるもの、遊技効果ランプ9や装飾用LEDを所定の点灯パターンで点灯あるいは点滅させるもの、遊技領域内あるいは遊技領域外に設けられた演出用模型が備える可動部材を所定の動作態様で動作させるもの、あるいは、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。
この実施の形態では、プッシュボタン31Bは、ボタン操作有効期間中演出が行われているときには白色に発光し、ボタン操作有効期間中演出が行われていないときには消灯するものとなっている。スティックコントローラ31Aは、レバー操作有効期間中演出が行われているときには白色に発光し、レバー操作有効期間中演出が行われていないときには消灯するものとなっている。
この実施の形態では、特定演出として、「チャンス演出」(第1特定演出)と、「激アツ演出」(第2特定演出)とがあり、促進演出における操作有効期間内に遊技者による操作が検出されたときに、「チャンス演出」と「激アツ演出」とのいずれかが実行される。「チャンス演出」と「激アツ演出」とは、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に、予め用意されたキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示させることなどにより、大当り期待度を示唆する予告演出である。なお、「チャンス演出」や「激アツ演出」は、大当り期待度を示唆する予告演出に限定されず、例えばリーチ期待度や、確変期待度などといった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に示唆するための演出であってもよい。
この実施の形態では、一例として、「レバー演出」(レバー操作有効期間中演出)が実行されたときに、「ボタン演出」(ボタン操作有効期間中演出)が実行されたときと比べて高い割合で、大当り遊技状態に制御されるように設定されている。従って、「レバー演出」が実行されたときには、「ボタン演出」が実行されたときよりも大当り期待度が高いことが示唆される。また、この実施の形態では、「激アツ演出」が実行されたときに、「チャンス演出」が実行されたときと比べて高い割合で、大当り遊技状態に制御されるように設定されている。従って、「激アツ演出」が実行されたときには、「チャンス演出」が実行されたときよりも大当り期待度が高いことが示唆される。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある(非リーチ)。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある(リーチハズレ)。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを開始するときに、一例として、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された可変表示結果決定テーブルを選択し、可変表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。可変表示結果決定テーブルでは、可変表示結果決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、可変表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、割り当てられている。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した可変表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、可変表示結果決定テーブルを参照することにより、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する。
図3は、上記処理による可変表示結果の決定例を示している。図3に示す決定例では、確変状態であるか否かに応じて、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。図3に示すように、確変状態であるときには、確変状態でないとき(通常状態や時短状態のとき)よりも高い割合で、可変表示結果が「大当り」に決定される。なお、特図ゲームを開始するときには、可変表示結果を「大当り」とするか「ハズレ」とするかの決定処理の他にも、大当り種別を「確変」とするか「非確変」とするかの決定処理や、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかにするかの決定処理などが実行される。
この実施の形態では、遊技者がレバー演出の実行頻度を複数の選択候補の中から選択することができるようになっている。なお、遊技者に加えて遊技店の店員もレバー演出の実行頻度の選択をできるようにしてもよく、また、遊技者に替えて遊技店の店員がレバー演出の実行頻度の選択をできるようにしてもよい。レバー演出の実行頻度を選択する処理は、演出制御基板12の演出制御用CPU120により実行される。図4は、レバー演出の実行頻度の選択画面の一例を示す図である。例えば、デモンストレーション表示(デモ表示)の実行中といった、パチンコ遊技機1における遊技が開始されていない所定期間にて、プッシュボタン31Bなどの操作手段に対する所定操作(押下操作など)が検出された場合に、図4に示すように画像表示装置5にレバー演出の実行頻度を選択するためのレバーカスタマイズ画面が表示される。そして、遊技者によるスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作により、レバー演出の実行頻度として、「高い」、「普通」及び「低い」のうちのいずれかが選択される。
レバー演出の実行頻度が「高い」に選択された場合には、レバー演出の実行頻度が「普通」や「低い」に選択された場合と比べて、促進演出としてレバー演出が実行される頻度が高くなる。レバー演出の実行頻度が「普通」に選択された場合には、レバー演出の実行頻度が「低い」に選択された場合と比べて、促進演出としてレバー演出が実行される頻度が高くなる。また、レバー演出の実行頻度が「低い」に選択された場合には、レバー演出の実行頻度が「高い」や「普通」に選択された場合と比べて、促進演出としてレバー演出が実行される頻度が低くなる。なお、レバー演出の実行頻度が「高い」に選択された場合には、レバー演出が実行されたときの信頼度(大当り期待度)が低く(「低」)、レバー演出の実行頻度が「普通」に選択された場合には、レバー演出の実行頻度が「高い」に選択されたときの信頼度よりも高く(「中」)、レバー演出の実行頻度が「低い」に選択された場合には、レバー演出の実行頻度が「高い」、「普通」に選択されたときの信頼度よりも高く(「高」)なる。
この実施の形態では、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、特定演出決定処理が実行される。演出制御基板12の演出制御用CPU120は、一例として、特定演出の有無や特定演出の種類を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された特定演出決定テーブルを選択してセットする。特定演出決定テーブルでは、特定演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、特定演出を実行しない「実行なし」や、特定演出を実行する場合における複数種類の特定演出に対応した「激アツ演出」または「チャンス演出」といった決定結果に、割り当てられている。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出した特定演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、特定演出決定テーブルを参照することにより、「チャンス演出」や「激アツ演出」となる特定演出を実行するか否かや、特定演出を実行する場合に「チャンス演出」と「激アツ演出」とのいずれを実行するかを決定する。
図5は、特定演出の決定例を示している。この決定例において、特定演出を実行するか否かや、特定演出を実行する場合に「チャンス演出」と「激アツ演出」とのいずれを実行するかは、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドなどにより特定される可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて異なる割合で決定される。例えば、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合には、可変表示結果が「大当り」となる場合よりも高い割合で、「チャンス演出」に決定され、可変表示結果が「大当り」となる場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、「激アツ演出」に決定される。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、「激アツ演出」よりも「チャンス演出」に決定される割合が高く、可変表示結果が「大当り」となる場合には、「チャンス演出」よりも「激アツ演出」に決定される割合が高くなる。こうした決定割合に関する設定の一部または全部により、特定演出として「激アツ演出」が実行される場合には、「チャンス演出」が実行される場合よりも、大当り期待度が高いことを示唆できる。また、図5に示す確変状態の有無に応じた各特定演出の全体平均は、図3に示す確変状態の有無に応じた決定割合と、図5に示す激アツ演出とチャンス演出との実行割合(A1、A2、B1、B2)とから導き出される。確変状態である「確変」のときには、確変状態でない「非確変」のときと比べて可変表示結果が「大当り」となる割合が高いので(図3参照)、図5に示すように、激アツ演出の全体の平均的な実行割合は、「非確変」のときよりも「確変」のときの方が高くなっている。なお、「確変」のときのみ特定演出を実行可能にしてもよく、また、「非確変」のときのみ特定演出を実行可能にしてもよい。
この実施の形態では、特定演出決定処理が実行されて「チャンス演出」と「激アツ演出」とのいずれかを実行すると決定された後には、促進演出決定処理が実行される。演出制御用CPU120は、促進演出の種類を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された促進演出決定テーブルを選択してセットする。促進演出決定テーブルは、図4に示したレバー演出の実行頻度である「高い」、「普通」及び「低い」に応じて、複数設けられている。促進演出決定テーブルでは、特定演出として「チャンス演出」と「激アツ演出」とのいずれが実行されるかや、可変表示結果が「大当り」であるか「ハズレ」であるかに応じて、促進演出決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、「レバー演出」または「ボタン演出」といった決定結果に、割り当てられている。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出した促進演出決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、促進演出決定テーブルを参照することにより、促進演出として「ボタン演出」と「レバー演出」とのいずれを実行するかを決定する。なお、この実施の形態では、上記した特定演出決定処理にて「実行なし」に決定された場合には、促進演出決定処理が実行されることがない。従って、特定演出が実行されないときには、促進演出も実行されないこととなる。
この実施の形態では、上述したようにレバー演出の実行頻度を「高い」、「普通」及び「低い」のうちからいずれかに選択することができる(図4参照)。これにより、促進演出決定処理で用いられる促進演出決定テーブルが決定されることになる。促進演出決定テーブルでは、図6(A)〜(C)に示すようにレバー演出とボタン演出との実行割合が予め設定されている。従って、図4に示すようにレバー演出の実行頻度を選択することにより、レバー演出とボタン演出との実行割合を、レバー演出の実行頻度の選択数に応じた数から選択できるようになっている。
図6は、促進演出の決定例を示している。なお、図6では、確変状態ではないときの例を示し、確変状態であるときの例については省略する。図6の決定例において、促進演出として「レバー演出」と「ボタン演出」とのいずれを実行するかは、特定演出が「チャンス演出」であるか「激アツ演出」であるか、及び、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか、に応じて異なる割合で決定される。例えば、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合には、特定演出がいずれであるかにかかわらず、可変表示結果が「大当り」となる場合よりも高い割合で、「ボタン演出」に決定され、可変表示結果が「大当り」となる場合には、特定演出がいずれであるかにかかわらず、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、「レバー演出」に決定される。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、「レバー演出」よりも「ボタン演出」に決定される割合が高く、可変表示結果が「大当り」となる場合には、「ボタン演出」よりも「レバー演出」に決定される割合が高くなる。こうした決定割合に関する設定の一部または全部により、促進演出として「レバー演出」が実行される場合には、「ボタン演出」が実行される場合よりも、大当り期待度が高いことを示唆できる。図6に示す特定演出に応じた各促進演出の平均は、各特定演出の実行割合(A1、A2、B1、B2)と、各促進演出の実行割合とから導き出される。また、各促進演出の全体平均は、特定演出に応じた各促進演出の平均から導き出される。図6(A)〜(C)に示すように、レバー演出の全体平均は、レバー演出の実行頻度が「高い」、「普通」、「低い」の順に下がっている。
図7は、レバー演出の実行頻度の違いによるチャンス演出と激アツ演出との実行割合を示す図である。図7に示すように、レバー演出が実行された後にチャンス演出が実行される割合は、レバー演出の実行頻度が「低い」に選択されたときには、約3.5%であり、レバー演出の実行頻度が「普通」に選択されたときには、約10.5%であり、レバー演出の実行頻度が「高い」に選択されたときには、約15.7%である。これに対して、レバー演出が実行された後に激アツ演出が実行される割合は、レバー演出の実行頻度が「低い」、「普通」及び「高い」のいずれに選択されたときにも、約0.5%となっている。即ち、レバー演出の実行頻度が「低い」に選択されたときと比べて高く設定されたとき(「普通」や「高い」に選択されたとき)には、レバー演出の実行頻度が高くなった分に対応する特定演出がチャンス演出として実行されるようになっている。このように、この実施の形態では、例えばレバー演出の実行頻度が「高い」に選択されたときには、レバー演出の実行頻度が「普通」や「低い」に選択されたときと比べて、レバー演出が実行された後の特定演出としてチャンス演出が高い割合により実行されるようになっている。
図8は、演出制御用CPU120が実行するボタン演出動作制御処理の一例を示すフローチャートである。図8に示すボタン演出において、演出制御用CPU120は、ボタン演出を実行するためのボタン演出期間であるか否かを判定する(ステップS511)。ステップS511にてボタン演出期間であるときには(ステップS511;Yes)、ボタン演出期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS512)。ステップS512にてボタン演出期間の開始タイミングであるときには(ステップS512;Yes)、プッシュボタン31B(ボタン)及びスティックコントローラ31A(レバー)の操作有効期間を開始させるための設定を行う(ステップS513)。このように、ボタン演出が実行される場合に、まずは操作有効期間を開始させて、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aといった操作手段に対する所定の操作を有効に検出可能とする。ステップS512にてボタン演出期間の開始タイミングではないときには(ステップS512;No)、操作有効期間であるか否かを判定する(ステップS514)。
ステップS513の処理を実行した後や、ステップS514にて操作有効期間であるときには(ステップS514;Yes)、ボタン操作有効期間中演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS515)。ステップS515の処理では、遊技者の操作をプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aによって検出可能な有効期間を示す指標表示を行う。指標表示は、例えば、操作有効期間の残り時間が減少することに応じて表示量が減少してゆくメーター(ゲージ)を示す演出画像(メーター画像)を表示させることにより行われる。操作有効期間の残り時間が「0」となるときには、表示量が「0」のメーター画像を表示させることにより、操作有効期間が終了したことを示す指標表示が行われる。操作有効期間が終了したことを示す指標表示を、特に終了指標表示という。また、操作有効期間中において、プッシュボタン31Bが白色に発光する。
ステップS515の処理を実行した後には、プッシュボタン31Bに対する押下操作又はスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作といった、遊技者による所定の指示操作が検出される操作検出ありか否かを判定する(ステップS516)。このとき、操作検出ありと判定されたときには(ステップS516;Yes)、ボタン操作有効期間中演出を終了するための制御を行う(ステップS517)。ステップS517の処理では、例えば、表示量が残っているメーター画像から、表示量が「0」のメーター画像に切り替える。即ち、操作有効期間が終了する前に、プッシュボタン31Bに対する押下操作又はスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作といった、遊技者による所定の指示操作が検出される操作検出ありと判定されたときにも、上記終了指標表示を行う。
また、ステップS516にて操作検出なしと判定されたときには(ステップS516;No)、操作有効期間を終了させるか否かを判定する(ステップS518)。ステップS517の処理を実行した後や、ステップS518にて操作有効期間を終了させるときには(ステップS518;Yes)、特定演出となる演出動作を開始するための設定を行う(ステップS519)。なお、操作有効期間を終了させるときには特定演出となる演出動作を開始するための設定を行わなくてもよい。この場合には、操作有効期間が終了して終了指標表示が行われた後に、特定演出が実行されなくなる。ステップS519の処理を実行した後には、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aの操作有効期間を終了させるための設定を行う(ステップS520)。これにより、操作有効期間の終了後は、プッシュボタン31B及びスティックコントローラ31Aに対する所定の操作を検出不可能とすればよい。ステップS520の処理を実行した後や、ステップS511にてボタン演出期間でないとき(ステップS511;No)、ステップS514にて操作有効期間でないとき(ステップS514;No)、ステップS518にて操作有効期間を終了させないときには(ステップS518;No)、予告演出動作制御処理を終了する。
なお、演出制御用CPU120が実行するレバー演出動作制御処理は、図8に示すボタン演出動作制御処理と同様の処理となっている。例えば、レバー演出動作制御処理では、図8に示すボタン演出動作制御処理のステップS511、S512、S515、S517において、「ボタン」が「レバー」に替わるだけで、その他の内容についてはボタン演出動作制御処理と同じである。上述した促進演出決定において「ボタン演出」を実行することに決定された場合には、可変表示中にボタン演出動作制御処理が実行され、上述した促進演出決定において「レバー演出」を実行することに決定された場合には、可変表示中にレバー演出動作制御処理が実行されることとなる。
図9は、ボタン演出を実行したときの演出画面の一例を示している。例えば図9(A)に示すように画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が開始された後、ボタン演出期間の開始タイミングにて、操作有効期間が開始するとともに、操作有効期間中演出が開始される。操作有効期間中演出が開始されると、図9(B)に示すように画像表示装置5の画面上にプッシュボタン31Bを模したボタン画像BTや、「PUSH!」といったメッセージを示すメッセージ画像MS0が表示される。これにより、プッシュボタン31Bに対する押下操作を有効に検出する操作有効期間となることを遊技者が認識可能に報知される。また、操作有効期間を示す演出画像としてメーター画像MTが表示される。さらに、プッシュボタン31Bが白色に発光する。なお、このときスティックコントローラ31Aは消灯している。こうした操作有効期間中演出の実行により、プッシュボタン31Bに対する押下操作を遊技者に促す。操作有効期間であるときには、プッシュボタン31Bに対する押下操作などが検出されない限り、操作有効期間の残り時間に応じて図9(C)に示すようにメーターの表示量を減少させるように、メーター画像MTの表示が更新される。
また、操作有効期間が終了するタイミングの前に、プッシュボタン31Bに対する押下操作又はスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作がなされたときには、図9(D)に示すように表示量が「0」のメーター画像MTが表示される終了指標表示が行われて、操作有効期間が終了する。このように操作有効期間の残り時間が「0」となる前であっても、遊技者による操作が検出されたことに応じてメーターの表示量が「0」になるとともに、操作有効期間中演出の実行が終了する。その後、特定演出として「チャンス演出」と「激アツ演出」とのうちのいずれかが実行される。「チャンス演出」が実行された場合には、図9(E1)に示すような第1のキャラクタ画像CH1が表示されるとともに、「チャンス!」といったメッセージ画像MS1が表示される。また、「激アツ演出」が実行された場合には、図9(E2)に示すような第2のキャラクタ画像CH2が表示されるとともに、「激アツ!」といったメッセージ画像MS2が表示される。
また、図9(C)に示す状態から、プッシュボタン31Bに対する押下操作又はスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作が検出されずに所定時間経過すると、図9(F)に示すように表示量が残り少ないメーター画像MTに更新される。そして、操作有効期間が終了するまでプッシュボタン31Bに対する押下操作又はスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作が検出されないと、図9(G)に示すように表示量が「0」のメーター画像MTが表示される終了指標表示が行われて、操作有効期間が終了する。このように操作有効期間の残り時間が「0」となることに応じメーターの表示量が「0」になるとともに、操作有効期間中演出の実行が終了する。その後、特定演出として「チャンス演出」と「激アツ演出」とのうちのいずれかが実行される(図9(E1)または(E2))。なお、操作有効期間を終了させるときにステップS519の処理(特定演出となる演出動作を開始するための設定)を行わないようにしたときには、特定演出は実行されない。
なお、レバー演出を実行したときの演出画面は、図9に示すボタン演出を実行したときの演出画面と同様の画面となっている。例えば、レバー演出を実行したときの演出画面では、図9に示すボタン演出を実行したときの演出画面の図9(B)〜(D)、(F)、(G)において、プッシュボタン31Bを模したボタン画像BTがスティックコントローラ31Aを模したレバー画像に替わり、「PUSH!」といったメッセージ画像MSが「PULL!」といったメッセージ画像に替わる。また、操作有効期間中演出においてスティックコントローラ31Aが白色に発光し、プッシュボタン31Bは消灯する。レバー演出を実行したときの特定演出は、ボタン演出を実行したときの特定演出(図9(E1)、(E2)に示す演出)と同じ演出であってもよいし、異なる演出であってもよい。例えば、レバー演出を実行したときの特定演出では、ボタン演出を実行したときの特定演出で登場したキャラクタとは異なるキャラクタが登場してもよい。
以上説明したように、上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促進するボタン操作有効期間中演出が実行可能となっており、また、遊技者によるスティックコントローラ31Aの操作を促進するレバー操作有効期間中演出が実行可能となっている。ボタン操作有効期間中演出が行われるときや、レバー操作有効期間中演出が行われるときの操作有効期間では、プッシュボタン31Bに対する押下操作及びスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作が検出可能であり、操作有効期間内にプッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aとのいずれかに対する操作が検出されたときに、チャンス演出や激アツ演出といった特定演出が実行される。また、例えば、図4に示すようにレバー演出の実行頻度を選択することにより、レバー演出とボタン演出との実行割合を、レバー演出の実行頻度の選択数に応じた数から選択できる。このようにレバー演出とボタン演出との実行割合を選択できるので、検出手段を用いた演出の興趣を向上させることができる。また、ボタン演出やレバー演出といった促進演出時には、常にプッシュボタン31Bとスティックコントローラ31Aの両方とも検出可能となるため、遊技者の設定に応じてボタン演出とレバー演出との実行割合を異ならせることができるにもかかわらず、遊技者の設定に応じて検出可能とする検出手段の切り替えを行わずに済む。従って、制御の負担を軽減することができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、図6に示す促進演出決定テーブルでは、レバー演出とボタン演出との実行割合が予め設定されている。このテーブルに設定された実行割合により、促進演出として「レバー演出」が実行される場合には、「ボタン演出」が実行される場合よりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。従って、ボタン演出やレバー演出といった促進演出に対する期待感を向上させることができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、プッシュボタン31Bは、ボタン操作有効期間中演出が行われているときには白色に発光し、ボタン操作有効期間中演出が行われていないときには消灯する。また、スティックコントローラ31Aについても同様である。従って、促進演出を効果的に実行できる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、「激アツ演出」が実行される場合には、「チャンス演出」が実行される場合よりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆できる。また、レバー演出の実行頻度が「低い」に対応した図6(C)に示す実行割合と、レバー演出の実行頻度が「普通」に対応した図6(B)に示す実行割合と、レバー演出の実行頻度が「高い」に対応した図6(A)に示す実行割合と、のいずれかに選択可能である。そして、図7に示すように、レバー演出の実行頻度が「高い」に選択されたときには、レバー演出の実行頻度が「普通」や「低い」に選択されたときと比べて、レバー演出が実行された後の特定演出としてチャンス演出が高い割合により実行されるようになっている。従って、特定演出への期待感を保つことができる。
上記実施の形態に係るパチンコ遊技機1によれば、操作有効期間の残り時間が減少することに応じて表示量が減少してゆくメーター画像を表示する。そして、操作有効期間の残り時間が「0」となるときには、表示量が「0」のメーター画像を表示する。また、ステップS516にて操作検出ありと判定された場合には(ステップS516;Yes)、ボタン操作有効期間中演出を終了するための制御を行う(ステップS517)。ステップS517の処理では、例えば、表示量が残っているメーター画像から、表示量が「0」のメーター画像に切り替える。これにより、遊技者の操作により操作有効期間が終了したことが分かりやすくなる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aは、促進演出が行われているときに白色に発光するものとして説明した。しかし、促進演出の実行中における発行色は白色に限定されず、青色や黄色、緑色、赤色などであってもよい。また、大当り期待度やリーチ期待度、確変期待度などといった遊技の有利度に応じて異なる色に発光してもよい。例えば、ボタン操作有効期間中演出において、プッシュボタン31Bは、大当り期待度やリーチ期待度、確変期待度などに応じて赤色や黄色、青色などに発光してもよい。この場合には、プッシュボタン31Bの発光色が赤色や黄色、青色などのいずれであるかにかかわらず、例えば、図9(B)〜(D)、(F)、(G)に示すようなボタン画像BTやメッセージ画像MS0、メーター画像MTなどを表示するボタン操作有効期間中演出を共通に実行してもよい。また、レバー操作有効期間中演出において、スティックコントローラ31Aは、大当り期待度やリーチ期待度、確変期待度などといった遊技の有利度に応じて赤色や黄色、青色などに発光してもよい。この場合には、スティックコントローラ31Aの発光色が赤色や黄色、青色などのいずれであるかにかかわらず、例えば、図9(B)〜(D)、(F)、(G)に示す演出と同様のレバー操作有効期間中演出を共通に実行してもよい。このようにすれば、演出の効果が向上することになる。なお、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの態様の変化に応じて、異なるボタン操作有効期間中演出やレバー操作有効期間中演出を実行してもよい。このようにすれば、演出の興趣を向上することができる。
上記実施の形態では、ボタン演出を実行する場合、大当り期待度が高いか否かにかかわらず、共通のボタン画像として、図9(B)〜(D)、(F)、(G)に示すようなボタン画像BTを画像表示装置5に表示した。なお、ボタン演出を実行する場合、大当り期待度などの遊技の有利度に応じて、異なるボタン画像を画像表示装置5に表示してもよい。例えば、遊技の有利度が高いときには大きなサイズのボタン画像が表示され、遊技の有利度が低いときには小さなサイズのボタン画像が表示されるようにしてもよい。また、遊技の有利度が高いときには赤色のボタン画像が表示され、遊技の有利度が低いときには青色のボタン画像が表示されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1検出手段をプッシュボタン31Bにより構成し、第2検出手段をスティックコントローラ31Aにより構成したが、検出手段はプッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aに限定されない。例えば、検出手段を接触式のタッチセンサなどにより構成し、遊技者が接触部を手でタッチする動作を検出可能としたり、検出手段を非接触式のタッチセンサなどにより構成し、遊技者が検知部に手をかざす動作を検出可能としたり、してもよい。また、検出手段をジョグダイヤルやタッチパネルなどで構成し、遊技者の動作(操作)を検出可能としてもよい。
上記実施の形態では、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aなどの検出手段を、操作有効期間中演出が行われているときに発光するものとして説明したが、検出手段は、発光するものに限定されない。例えば、検出手段は、操作有効期間中演出が行われているときに振動するものや、操作有効期間中演出が開始するときに前方(遊技者に向かう方向)に移動し、操作有効期間中演出が終了するときに後方(遊技者から離れる方向)に移動するもの(進退動作をするもの)などであってもよい。また、検出手段は、大当り期待度に応じて発光や、振動、進退動作などのいずれかを行うものであってもよい。この場合にも、検出手段が発光や、振動、進退動作などのいずれを行うかにかかわらず、共通の促進演出を実行可能であればよい。なお、検出手段が発光や、振動、進退動作などのいずれを行うかに応じて、異なる促進演出を実行可能としてもよい。
上記実施の形態では、操作有効期間中演出は、全図柄変動が開始されてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄が停止表示されるより前に、実行されることとした。しかし、操作有効期間中演出の実行タイミングは、上記したタイミングに限定されず、例えば、高速変動中や、リーチ状態成立時、リーチ演出中、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展時、大当り遊技状態発生時、大当り遊技状態中などであってもよい。また、操作有効期間中演出は、1回の可変表示中に複数回実行されてもよい。例えば、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに、飾り図柄の可変表示を一旦仮停止させた後に再び変動(擬似連変動)させる演出表示を所定回(例えば最大3回)行うことができる「擬似連」の可変表示演出を実行可能とした場合に、擬似連変動毎に操作有効期間中演出が実行されてもよい。この場合には、擬似連変動の実行回数が多くなるほど、大当り期待度の低いボタン演出よりも大当り期待度の高いレバー演出が実行されやすく構成してもよい。また、1回目と2回目の擬似連変動においてボタン演出を実行した後、3回目の擬似連変動においてレバー演出を実行するといったように、擬似連変動の実行回数が多くなるに連れて大当り期待度が高くなる操作演出に昇格するように構成してもよい。
上記実施の形態では、操作有効期間が終了する前に、プッシュボタン31Bに対する押下操作又はスティックコントローラ31Aに対する傾倒操作といった、遊技者による所定の指示操作が検出される操作検出ありと判定されたとき(ステップS516;Yes)、ステップS517の処理にて表示量が残っているメーター画像から、表示量が「0」のメーター画像に一気に切り替えた。なお、ステップS517の処理では、表示量が「0」のメーター画像に一気に切り替えずに、メーター画像の残っている表示量が急激に減少して、最終的に表示量が「0」のメーター画像が表示されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図7に示すようにレバー演出が実行された後に激アツ演出が実行される割合は、レバー演出の実行頻度が「低い」、「普通」及び「高い」のいずれに選択されたときにも、約0.5%となるように設定した。なお、この割合は、レバー演出の実行頻度に応じて異なるように設定してもよい。例えば、レバー演出の実行頻度が「低い」に選択されたときの上記割合が約0.5%、レバー演出の実行頻度が「普通」に選択されたときの上記割合が約0.6%、レバー演出の実行頻度が「高い」に選択されたときの上記割合が約0.7%といったように、レバー演出の実行頻度が高くなるほど上記割合が高くなるように設定してもよい。この場合には、レバー演出の実行頻度が高くなることによって増えたチャンス演出の実行割合の増え幅よりも小さい増え幅で、激アツ演出の実行割合が増えればよい。また、レバー演出の実行頻度が高くなるほど上記割合が低くなるように設定してもよい。
上記実施の形態では、図5に示すように「チャンス演出」と「激アツ演出」とのいずれを実行するかを、可変表示結果が「大当り」であるか否かに応じて異なる割合で決定したが、例えば、リーチ状態となるか否かや、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否か、複数のスーパーリーチのうちいずれのスーパーリーチのリーチ演出が実行されるか、擬似連変動の有無、擬似連変動の実行回数などに応じて異なる割合で決定してもよい。
上記実施の形態では、図6に示すように、促進演出として「レバー演出」と「ボタン演出」とのいずれを実行するかを、特定演出が「チャンス演出」であるか「激アツ演出」であるか、及び、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか、に応じて異なる割合で決定したが、特定演出が「チャンス演出」であるか「激アツ演出」であるかにかかわらずに決定してもよい。例えば、「レバー演出」と「ボタン演出」とのいずれを実行するかを、可変表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか、に応じて異なる割合で決定してもよい。また、「レバー演出」と「ボタン演出」とのいずれを実行するかを、リーチ状態となるか否かや、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるか否か、複数のスーパーリーチのうちいずれのスーパーリーチのリーチ演出が実行されるか、擬似連変動の有無、擬似連変動の実行回数などに応じて異なる割合で決定してもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。例えばスロット機に適用する場合、小役や再遊技役(リプレイ)などの入賞役の発生数の総数をカウントし、カウントした入賞役の発生数の総数に基づいて入賞率を算出し特定演出を実行するように構成してもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。