JP7387120B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来、遊技機として、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、変動表示ゲームの結果に応じて、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるようにしたパチンコ遊技機が知られている。また、複数のリールを備え、遊技者の開始操作に基づき該複数のリールを変動表示させてゲームを実行し、遊技者の停止操作に基づき複数のリールを停止させて、該複数のリールの停止表示態様に応じて、特定遊技状態を発生するようにしたスロットマシンが知られている。また、近年のスロットマシンにおいては、リールの他に画像表示装置を備えて、画像表示装置においてゲームに関連した演出を行うようにしたものが増えている。
このような遊技機においては、演出の実行中に、遊技者が操作可能な演出ボタンを模した演出ボタン画像を表示して、演出ボタンの操作を促す表示を行うとともに、遊技者が演出ボタンを操作した場合には、演出の結果を報知するものが知られている(特許文献1)。
特開2015-080706号公報
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段を備え、前記付与決定手段による決定結果に基づき演出を実行するようにした遊技機において、前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出を実行させる制御を行う演出制御手段と、前記演出が実行されている間に、前記演出に対して遊技者の操作を要する操作演出を付加させる制御を行う特定演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記演出として第1演出が実行されている状態において、前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出として第2演出を併行して実行させる制御を行う併行制御手段を含み、前記特定演出制御手段は、前記併行制御手段により前記第1演出と前記第2演出が併行して実行される場合に、前記第2演出に対する前記操作演出の付加を制限する制限制御手段を含み、所定のゲームにおいて前記制限制御手段により前記第2演出に対する前記操作演出の付加が制限されている場合でも、前記所定のゲームの実行中における前記第1演出に対する前記操作演出の付加と、前記所定のゲームの終了後から次のゲームが開始されるまでの間における前記第2演出に対する前記操作演出の付加と、を制御可能な構成とした。
遊技機の外観を示す概略正面図である。 遊技機の制御構成を示すブロック図である。 遊技機の遊技の流れを説明するための図である。 ART状態が発生するまでの遊技状態、及び演出を説明するためのタイミングチャートである。 連続演出のパターンの選択率を示す図表である。 強チェリー役当選時の当選演出におけるボタン演出の発生率を示す図表である。 連続演出の2ゲーム目での強チェリー役当選時の当選演出におけるボタン演出の発生率を示す図表である。 連続演出の3ゲーム目での強チェリー役当選時の当選演出におけるボタン演出の発生率を示す図表である。 連続演出中にボタン演出が実行された場合のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 当選演出中にボタン演出が実行された場合のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 連続演出の2ゲーム目に当選演出が実行された場合のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 連続演出の3ゲーム目に当選演出が実行された場合のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 当選演出でのボタン演出抽選処理を示すフローチャートである。 変形例における当選演出でのボタン演出抽選処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
まず、スロットマシン1の全体構成について、図1~図2を参照して説明する。
スロットマシン1は、遊技場等に設置されるものである。
図1~図2に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、ベットボタン2a、返却ボタン2c、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、メダル投入口2、スタートレバー3、リール4、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、メダル払出口7b、メイン表示器8、スピーカ9、前面パネル19、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、確率設定装置14、表示器装飾枠15、ドラムユニット4d、主制御装置10、副制御装置20を備える。
なお、主制御装置10、副制御装置20は、各々に記憶部、制御部が備えられ、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、スロットマシン1の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、本実施形態の各種機能を実現している。
図1に示すように、スロットマシン1の前面には前扉1aが配設される。
前扉1aは、前扉1aの後方側に配設され島設備(図示省略)に取り付けられる本体(図示省略)の一側(前方視左側)に開閉可能に軸着され、片開形式で前方側に開閉可能に構成される。なお、以降、スロットマシン1を前方から見た状態で左右方向を示す。
スロットマシン1を手前側から見た状態で、前扉1aの上部における左右方向の中央の位置にはメイン表示器8が配置される。メイン表示器8は、後述するように演出(画像演出)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段や演出手段を構成する。
前扉1aの上部であってメイン表示器8の前方には、中央に開口部を有する表示器装飾枠15が配設され、メイン表示器8は、表示器装飾枠15の開口部から表示面が前方に臨んだ状態で配設される。
メイン表示器8の左右の各々には、スピーカ9が配設され、例えば、メイン表示器8やサブ表示器17で表示される演出に対応する効果音を出力可能となっている。
また、メイン表示器8の左右の各々には、LED等からなるランプ11が配設され、例えば、役の入賞時の光や、メイン表示器8やサブ表示器17で表示される演出に対応する発光態様の光を出力可能となっている。
メイン表示器8の右側にはサブ表示器17が配置される。
サブ表示器17は、後述するように演出(画像演出)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段や演出手段を構成する。
メイン表示器8の右側であってサブ表示器17の下方には、操作手段としての上部演出ボタン2fが配設される。
上部演出ボタン2fは、前後方向に移動する押圧式のボタンであり、上部演出ボタン2fの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、上部演出ボタン2fの操作情報として副制御装置20に出力される。また、上部演出ボタン2fの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により上部演出ボタン2fの操作が有効である旨を報知可能にしている。
スロットマシン1における前扉1aの上下方向中央には、表面に装飾や各種機能表示が施された平板状の前面パネル19が配設される。
前面パネル19の後方には、変動表示手段としてのリール4を備えたドラムユニット4dが配設される。
また、前面パネル19の略中央には、リール4に付された図柄を前方から視認可能な透光性を有する部材からなる表示窓6が形成される。
リール4は、左右方向に並んで配設される左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a~4cの回転軸は左右方向に延在して、回転中心が同一に設定されている。リール4(4a~4c)は、周面に連続する図柄(識別情報)を有し、これらの図柄が表示窓6を透して機外から識別可能に構成され、リール4が一方向に回転することにより、表示窓6内において、例えば、図柄が上から下に変動表示可能となっている。各リール4a~4cには、複数の図柄(例えば20個)が表されていて、図柄の種類は、例えば、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「7」等である。
なお、リール4の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
前面パネル19における表示窓6の上部には、後述する停止ボタン5の停止順序を報知可能なナビランプ12a、12b、12cが各リール4a、4b、4cに対応して配設される。
また、前面パネル19における表示窓6の下部左側には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。なお、スロットマシン1は、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
前面パネル19の下方には、前方に突出する段部が形成され、段部の上面にメダル投入口2、ベットボタン2aが配設されている。また、操作手段としての演出ボタン2dが配設されている。
メダル投入口2は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口2の内部には、メダル投入口2に投入されたメダルを検出するセンサ等であるメダルセレクタ2b(メダル検出手段)が備えられている。
ベットボタン2aは、ゲームの開始条件となるベット数の入力を遊技者が行うための押圧式のボタンであり、1操作によりスロットマシン1で許容された最大ベット数を入力可能となっている。
演出ボタン2dは、上下方向に移動する押圧式のボタンであり、演出ボタン2dの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、演出ボタン2dの操作情報として副制御装置20に出力される。また、演出ボタン2dの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により対応する演出ボタン2dの操作が有効である旨を報知可能にしている。
段部の前面には、スタートレバー3、返却ボタン2c及び停止ボタン5が配設される。
スタートレバー3は、ゲームを開始させるために遊技者が操作するレバーであり、ベット数の入力後、スタートレバー3が有効となりゲームが開始可能となる。
返却ボタン2cは、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、設定されたベット数のキャンセルや、クレジットメダルとして記憶されたメダルの払い出しを行う際に操作されるボタンである。
停止ボタン5は、回転するリール4を停止するためのボタンであり、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、左リール4a、中リール4b、右リール4cに対応して左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5cが横方向に所定間隔で配設される。
スロットマシン1における前扉1aの下方には、メダル払出装置7から払い出されたメダルが排出されるメダル払出口7bが配設される。
図2は、スロットマシン1における制御系のブロック図を示している。
図2に示すように、スロットマシン1には、役の抽選や遊技の進行制御等を行う主制御装置10と、主制御装置10と通信可能に構成され主制御装置10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う副制御装置20と、を備えている。主制御装置10と副制御装置20との制御情報の伝達は、主制御装置10から副制御装置20に対して一方向のみに制限され、副制御装置20から主制御装置10への不正な信号の入力を防止している。
主制御装置10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、返却ボタン2c、スタートレバー3、停止ボタン5、確率設定装置14(設定手段)、メダル払出装置7、ドラムユニット4d及び有利区間ランプ13と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。また、主制御装置10には、記憶部(記憶手段)、制御部が備えられている。
確率設定装置14は、ボーナス役の当選確率を外部操作により複数段階(例えば、6段階)に変更可能にするもので、主制御装置10は、確率設定装置14における確率設定操作に基づき、ボーナス役の当選確率を確率の異なる複数の確率値のうちの何れか1つの確率値に設定する処理を行う。
確率設定装置14で設定される設定値は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定となっている。
なお、ボーナス役の当選確率を確率設定装置14の設定値に影響を受けずに、固定の確率値で制御するようにしてもよい。
なお、ボーナス役の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。また、後述するCZ状態、ART状態の両方、或いは何れか一方の移行抽選確率を、確率設定装置14の設定値に応じて変更可能に構成してもよいし、確率設定装置14での設定には影響は受けずに、常に固定の確率値で移行抽選を行うように構成してもよい。
ドラムユニット4dは、リール4a~4cと、リール4a~4cの各々を回転させるステッピングモータ(図示省略)とを一体的に備えた装置である。
メダル払出装置7は、メダルセレクタ2bに投入されたメダルを払い出し前のメダルとして回収するメダル貯留部(図示省略)を有し、メダル貯留部に貯留されたメダルをメダル払出口7bに払い出す装置である。メダル払出装置7には払い出されたメダルを検出するセンサが備えられる。
メダルセレクタ2bは、メダル投入口2の下流側に備えられ、メダル投入口2から投入されたメダルを検出するセンサが備えられる。
主制御装置10の記憶部は、遊技に関する遊技プログラム、小役やボーナス役の抽選を行うためのテーブル等の各種情報等を記憶する。
また、主制御装置10は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、これにより、スロットマシン1の遊技の進行に関する処理等を行う。
主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、サンプリングされた乱数に基づき役の抽選処理を行う。また、記憶部の制御プログラムに従って、例えば、所定タイミングで乱数を更新することで、乱数の生成処理を行い、生成された乱数に基づきCZ状態やART状態の移行抽選処理、ART状態中の上乗せ抽選処理等を行う。
すなわち、主制御装置10は、ゲームの実行に対応して、賞やART状態等の特典を付与するか否かを抽選(決定)する抽選手段(付与決定手段)を備えている。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づきCZ状態やART状態の移行抽選、上乗せ抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づきリール4の回転制御を行う。主制御装置10は、各リール4a、4b、4cに備えられているセンサ(図示省略)からの信号に基づき、各リール4a、4b、4cの回転位置を検出して、各リール4a、4b、4c上の図柄の回転位置を把握可能となっている。そして、停止ボタン5からの信号に基づき、所望の図柄を表示窓6内に停止させる制御を行う。
また、主制御装置10は、スタートレバー3等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部に記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置7等の装置を制御することにより、スロットマシン1の遊技を実現する。
副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、スピーカ9、メイン表示器8、ランプ11、ナビランプ12、サブ表示器17と、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に応じて、これらの装置を制御する。また、副制御装置20には、記憶部、制御部が備えられている。
副制御装置20の記憶部は、演出に関するプログラム、画像演出データ、音声データ等の各種情報等を記憶する。
副制御装置20は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、主制御装置10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す画像演出、効果音の出力、ランプ演出等を、メイン表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。
また、副制御装置20は、演出ボタン2dからの信号に基づき、各演出の切替タイミングを制御可能となっている。
主制御装置10及び副制御装置20のうちの何れか一方或いは両方で、本発明における、付与決定手段、演出制御手段、特定演出制御手段、併行制御手段、制限制御手段、が構成される。
このようなスロットマシン1は、主制御装置10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル投入口2からのメダル(遊技価値)を投入、或いはベットボタン2aの操作によりクレジットメダルからベット数の設定を行う。
なお、ベット数は、メダル投入口2からメダルが投入される毎に1ずつ設定され、メダルの投入数が最大ベット数に達すると、その後に投入されたメダルは、クレジットとして主制御装置10の記憶部に記憶される。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール4a~4cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役、ボーナス役などの複数の当選役(はずれを含む)の中から今回ゲームの抽選結果をリール4の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。例えば、抽選により第1抽選結果としてリプレイ役や、第2抽選結果としてベル役が導出される。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号を受信しても、前回のゲームでのリール4の回転開始からの経過時間が所定時間(例えば、4.1秒)経過していない場合には、リール4の回転開始を一時的に待機(待機時間を挿入)させてリール4の回転開始を遅延させることで、単位時間(例えば、1分間)当たりのゲームの実行回数が所定数(例えば、14回)以内となるようにゲーム数を制限する制限制御を行う。すなわち、主制御装置10は、単位時間当たりのゲームの実行回数を所定数以内に制限可能なゲーム数制限手段を備えている。この制御により、1ゲームに要する最短実行時間が所定時間(例えば、4.1秒)に規定されることとなる。
なお、上記最短実行時間を監視する期間は、ゲーム間におけるリール4の回転開始時点を基準に設定する以外でもよく、例えば、停止ボタン5を有効とする時点を基準にしてもよく、単位時間当たりのゲーム回数を監視できれば何れの時点を基準にしてもよい。
各リール4a~4cは、表示手段の一例であり、各リール4a~4cの周面には、複数の図柄(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー、7)が所定の配列で表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール4a~4cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
この状態で各停止ボタン5a~5cが押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール4a~4cが停止制御される。
停止状態では、リール4a~4cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から機外に臨むように停止(停止表示)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、表示窓6内の上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。
小役、リプレイ役、ボーナス役等などの当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール4a・中リール4b・右リール4c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル・ベル・ベル」とする押し順ベル役を設けることができる。
共通ベル役は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順という)に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)が停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止する小役である。
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。このような押し順ベル役1~6は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されると、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示されず、「ベル・ベル・リプレイ」などの他の図柄の組合せ(「ベルこぼし目」という)が停止表示されることになる。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3を設けてもよい。
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)であり、「スイカ・スイカ・スイカ」が上段ライン若しくは下段ラインに停止する弱スイカ役と、「スイカ・スイカ・スイカ」が右上がりライン若しくは右下がりラインに停止する強スイカ役とがある。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール4aの上段又は下段に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が左リール4aの中段に停止する強チェリー役とがある。したがって、チェリー役は、左リール4aのいずれかの段のみに「チェリー」が停止すれば、他のリールの停止態様には関係なく成立する役である。
リプレイ役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つのリプレイ役が設けられ、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする通常リプレイ役(以下、リプレイ役と称する)と、「リプレイ・ベル・ベル」とするチャンスリプレイ役(チャンス役)とが設けられている。
「リプレイ・ベル・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役及びチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されている。
また、リプレイ役には、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順)として6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」に対応する図柄の組合せが停止する押し順リプレイ役が設けられている。押し順リプレイ役は、6通りある押し順それぞれに対応する押し順リプレイ役1~6を設けるとともに、各押し順リプレイ役1~6に当選したときのそれぞれに対応する押し順の報知は、ART状態中(AT状態中も含む)に行われる。
なお、リプレイ役として、押し順の設定のない共通リプレイ役を備えてもよい。
また、主制御装置10は、リプレイ役に当選する当選確率を変更可能になっていて、リプレイ役の当選確率の低い状態である非RT(リプレイ当選低確率状態)と、リプレイ役の当選確率の高い状態であるRT(リプレイ当選高確率状態)と、に制御可能となっている。
すなわち、主制御装置10は、抽選手段の抽選結果がリプレイ役となる確率を高めた高確率遊技状態(RT)により特定遊技状態(ART状態)を制御可能としているのである。
そして、リプレイ役(押し順リプレイ役)には、非RTからRTへの移行に係る図柄の組合せに対応する昇格リプレイ役、RTから非RTへの移行に係る図柄の組合せに対応する転落リプレイ役が設定されている。これらの当選役についても押し順が対応付けられ、例えば、昇格リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって非RTからRTへの移行に係る昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止し、転落リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの5通りの押し順によってRTから非RTへの移行に係る転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止する。
なお、RT中に押し順ベル役に当選した場合に、当選した押し順ベル役に対応する図柄の組合せを停止させる特定の押し順以外の押し順操作が行われた場合に、RTを非RTに移行させる図柄の組合せを停止させるようにしてもよい。
また、主制御装置10及び副制御装置20は、押し順ベル役或いは押し順リプレイ役に関する遊技状態として、AT(アシストタイム)の状態を発生可能となっている。ATは、押し順ベル役或いは押し順リプレイ役が当選した場合に、当選した押し順ベル役或いは押し順リプレイ役の押し順を、メイン表示器8及びナビランプ12により報知(押し順ナビを実行)する状態である。
したがって、AT中に昇格リプレイ役の当選により、当選した昇格リプレイ役に対応する押し順が報知されて、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、RTに移行することとなるが、このRT中にもATの状態が継続することで、遊技状態がリプレイ当選高確率状態と押し順ナビが行われる状態が重複するART状態となる。
また、ART状態中において、転落リプレイ役に当選した場合には、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われて、ART状態中にRTが非RTに移行してしまうことが防止される。
そして、ART状態の終了条件が成立した後において、ATの状態の終了により、転落リプレイ役の当選時に、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われなくなり、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、RTが非RTに移行することとなる。
なお、ART状態の継続中において、転落リプレイ役に当選した場合に、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われたにもかかわらず、停止操作を誤って転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させてしまった場合には、RTが非RTに移行してしまうが、ART状態の終了条件が成立していない限り、ATの状態の継続により再度昇格リプレイ役に対する押し順ナビが行われ、再度の昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、RTに再移行することとなる。ただし、一時的に非RTに移行した場合でもART状態は継続しているので、その間に実行されたゲーム数もART状態の継続可能なゲーム数から減算される。
ボーナス役は、対応する図柄の組合せ(特別態様)を「7・7・7」とするもので、遊技者にとって有利なボーナス状態を発生させる特別役である。
ボーナス役に当選した場合には、ボーナス役の当選状態は、対応する図柄の組合せが停止するまで持ち越される。
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され、判定の結果、その図柄の組合せが上記それぞれに対応する図柄の組合せであるときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置7が駆動制御されることにより、メダル払出口7bを介して所定数のメダルが払い出される。
具体的には、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、8枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、メダルは払い出されない。
なお、ベル役については、後述するART状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されている。
また、弱スイカ役及び強スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、2枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、リプレイ役及びチャンスリプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役及びチャンスリプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく(ベット数の設定なしで)、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
また、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、リプレイ役の当選確率が高められるRTに移行し、RT中に転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、非RTに移行する。
また、ボーナス役に対応する図柄の組合せ(特別態様)の停止表示により、遊技者に有利なボーナス状態に移行する。ボーナス役に対応する図柄の組合せ(特別態様)が停止表示した場合には、メダルの払い出しは行われない。
ボーナス状態中は、所定の小役(例えば、共通ベル役)に高確率で当選する状態となり、メダルの払い出し数が所定数(例えば、メダル200枚)を超えると終了する。
また、ボーナス役を除く各役の当選確率は、各設定値において、ベル役>リプレイ役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性、つまり、ベル役が最も当選し易く、強スイカ役が最も当選し難く設定されているものとする。また、ボーナス役は、小役やリプレイ役よりも当選確率が低く設定される。なお、ボーナス役を除く各役の当選確率の関係性は、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役の各々が、リプレイ役とベル役よりも当選確率が低く設定されていれば、上記したもの以外でもよく、特にRT中には、リプレイ役>ベル役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性となるようにしてもよい。
また、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役は、当選し難い当選役という意味でレア役と称する。
次に、スロットマシン1の遊技の流れについて、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係るスロットマシン1における遊技状態を説明するための図である。
主制御装置10、副制御装置20は、スロットマシン1を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
図3に示すように、本実施形態のスロットマシン1の遊技は、通常遊技状態、ボーナス状態、CZ状態、ART状態の複数の遊技状態から構成される。主制御装置10、副制御装置20は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
通常遊技状態、ボーナス状態、CZ状態では、非RTに制御される。また、ART状態中はATに制御されるが、CZ状態中もATに制御するようにしてもよい。
また、スロットマシン1の遊技は、通常区間、有利区間を有する。これらの区間は、遊技状態によって区分され、さらに、ART状態等の遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態によって区分けされる。
遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態には、後述するように通常確率状態と高確率状態とが設定されている。
通常区間は、通常遊技状態において遊技可能な区間であって、通常遊技状態におけるART状態の通常確率状態において遊技可能な区間が含まれる。
有利区間は、通常区間から他の遊技状態に移行後、再度通常区間に戻るまで継続して滞在する。
有利区間は、ボーナス状態、CZ状態、CZ状態の前兆状態、ART状態の高確率状態、ART状態の前兆状態、ART状態において遊技可能な区間が含まれる。主制御装置10は、有利区間に滞在中に、連続して実行されたゲームの回数をカウント(計数)する。遊技状態が有利区間中である場合には、有利区間ランプ13が点灯される。
なお、有利区間ランプ13は、CZ状態、ART状態、ボーナス状態等の実際に遊技者が当該状態を有利であると認識できる間にのみ点灯するようにしてもよい。例えば、ART状態の高確率状態中においては有利区間ランプ13を点灯しないようにしてもよい。
有利区間に移行後、有利区間を終了するためには、ゲームの抽選結果等により通常区間へ移行した場合の他、「有利区間での連続ゲーム回数が所定回数に到達したこと」若しくは「有利区間中に獲得したメダル数が所定枚数に到達したこと」の何れかの条件の成立が設定され、有利区間として特定される各状態からなる一連の有利区間中に獲得できるメダル数を制限する制限手段(所謂リミッタ)が設けられている。
なお、有利区間の上記終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」を含めてもよい。また、有利区間の上記終了条件は、例えば、「ボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」、「第一種特別役物(所謂レギュラーボーナス)の当選役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」等を含めてもよい。また、有利区間での連続ゲーム回数の上限は、1000回や1500回等、任意の数であればどのような回数でもよく、獲得メダル数の上限は、1000枚や2400枚等、任意の数であればどのような枚数でもよい。
次に、主制御装置10及び副制御装置20の制御により実行される各遊技状態(通常遊技状態、CZ状態、ART状態、ボーナス状態)、遊技状態間の移行処理、及び移行処理に伴って発生する各種演出等について、遊技状態毎に詳細に説明する。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立したゲームの第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。なお、RTに関する種別は、同じ遊技状態に滞在中であっても、昇格リプレイ等によって変化するが、基本的には、以下のように設定されている。
また、演出は、後述するART前兆演出(ARTガセ前兆演出)、連続演出、発生演出、当選演出等が例示され、メイン表示器8及びサブ表示器17での画像(動画)、スピーカ9からの効果音、ランプ11での発光等による、特典の付与に対する報知や、特典が付与される前の事前報知等からなり、遊技者に対して特典の付与に対する期待感を高めるものである。
次に、各遊技状態について詳しく説明する。
(通常遊技状態)
主制御装置10がリセットされた状態では、遊技状態は遊技者に不利な状態である通常遊技状態に設定される。
通常遊技状態のRTに関する種別は、基本的に非RTである。つまり、通常遊技状態は、非RTに滞在しやすい遊技状態である。このため、通常遊技状態の遊技は、遊技者にとっては不利である。
図3に示すように、主制御装置10は、通常遊技状態に滞在中には、CZ状態、ART状態、ボーナス状態への移行抽選処理を行う。なお、スロットマシン1の仕様等に応じて、通常遊技状態からART状態に直接移行しないようにしてもよい。
・通常遊技状態からART状態への移行処理(図3の矢印a)
通常遊技状態においては、付与決定手段としての主制御装置10による特典を付与するか否かの決定結果が、予め定められた特別条件の成立として、特定の決定結果となったことに基づき、特典(特定の特典)として特定遊技状態(ART状態)を付与するものとなっている。
より具体的には、主制御装置10の抽選手段による所定のレア役の当選(特定の抽選結果)に基づいてART状態への移行抽選処理を行う。例えば、チャンス役当選時の所定の確率(例えば、20%)でART状態への移行処理を行う。ART状態への移行条件が成立した場合には、基本的な遊技状態がATに制御され、昇格リプレイ役に当選して、昇格リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止するとART状態に移行する。また、遊技者にART状態中の実行可能ゲーム数として初期ゲーム数(例えば、50ゲーム)が付与される。
なお、ART状態への移行、すなわち、付与決定手段による特典を付与するか否かの決定は、抽選手段によるレア役の抽選以外で行うようにしてもよい。例えば、所定の役(例えば、ベル役)の当選(あるいは実際の成立回数)が所定回数となった時点でART状態への移行を決定してもよいし、前回のART状態の終了後に実行されたゲーム数が所定数となった場合に、ART状態への移行を決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特定条件の成立として、ART状態の当選契機役を主に、チャンス役と強・弱スイカ役に設定しているが、その他の役の当選時にART状態を発生させるようにしてもよい。
ART状態への移行抽選に当選した場合には、遊技者のART状態への移行に対する期待感を高めるために、最終的にART状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)のART前兆演出がメイン表示器8において実行される。したがって、ART状態への移行抽選に当選しても、直ぐにはART状態へは移行せず、前兆ゲーム数分移行が遅延されることとなる。
ART前兆演出中においては、メイン表示器8において、通常遊技状態中とは異なる背景からなるステージの画像に切り替わるとともに、登場するキャラクタが通常遊技状態中とは異なる動作を行う画像演出が実行される。例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出が複数のゲームを通して行われる。これらの演出は1回のゲームが終了しても演出内容自体は変化することはない。例えば、所定のゲームにおいて各種イベント等の発生により画面の切替等は行われても、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出内容自体は変化することなく次のゲームでも継続して行われる。したがって、ART前兆演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
また、ART状態への移行契機となるレア役(例えば、チャンス役)に当選したが、ART状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、ART状態に当選したときと同様に、最終的にART状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)のARTガセ前兆演出がメイン表示器8において実行される。ART前兆演出とARTガセ前兆演出は、基本的には画像演出(ステージ或いは登場するキャラクタ等)は同様に設定された複数のゲームに亘る一連の演出からなり、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出においては、最終的にART状態に移行するか否かの報知が行われるが、この場合、メイン表示器8において、前兆演出の最終ゲームから数ゲーム前(例えば、2ゲーム前)から連続的な演出(連続演出)が実行される。連続演出は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。
連続演出は、ゲーム毎に主人公キャラクタと敵キャラクタが攻防を繰り返す画像演出が実行され、各ゲームの演出内容は次ゲームに引き継ぐような演出が実行される。例えば、所定のゲームで与えられた主人公キャラクタがダメージを負った場合には、そのダメージは次ゲームに持ち越すように演出(例えば、ダメージの量を示すメーターを変化させる演出)が実行される。
また、予め決定されているART状態の移行の有無により、各ゲームにおける主人公キャラクタと敵キャラクタの攻防の状態が設定されていて、ART状態に移行する場合には、移行しない場合よりも主人公キャラクタが攻撃を行うゲームが多くなるように設定されている。
すなわち、連続演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
そして、ART状態に当選していた場合(ART前兆演出の場合)には、ART状態の当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが勝利する画像が表示され、ART状態に当選していなかった場合(ARTガセ前兆演出の場合)には、ART状態の非当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが敗北する画像が表示される。
なお、連続演出ではなく、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出の最終ゲームのみで完結する演出を実行し、その演出結果によりART状態への移行に関する報知を行ってもよい。
また、連続演出中の所定時期には、後述するように、特定演出として遊技者の操作を要するボタン演出(操作演出)が付加されて実行される場合もある。
連続演出中にボタン演出が付加された場合には、ART状態の発生を確定的に報知するパターン以外は、付加されない場合よりも特典が付与される確率が高くなるようにボタン演出の選択制御が行われる。
また、特定演出としてのボタン演出(操作演出)は、連続演出以外に当選演出に対して付加されて実行される場合もある。
すなわち、副制御装置20は、連続演出や当選演出が実行されている間に、当該演出に対して特定演出としてのボタン演出を付加させる制御を行う特定演出制御手段を含んでいるのである。
また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出は、ART状態への移行契機となるレア役に当選した場合に直ぐに発生させるようにしてもよいし、所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の実行後に発生させるようにしてもよい。また、ARTガセ前兆演出は、ART状態への移行契機となるレア役に当選した場合に、必ず発生させるようにしてもよいし、所定確率で発生させるようにしてもよい。また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出のゲーム数は何れのゲーム数でもよいし、複数のゲーム数(例えば、25~35ゲーム)から選択的に決定するようにしてもよい。
また、通常遊技状態においては、ART状態への当選確率状態が異なる通常確率状態、高確率状態を有している。ART状態への移行抽選の当選確率は、高確率状態の方が低確率状態よりも高くなっていて、確率状態の移行は、例えば、弱スイカ役当選時の30%の確率で、通常確率状態から高確率状態に移行するような制御が行われる。一方、所定の転落条件として、例えば、リプレイ役当選時、ベル役当選時、及びハズレ時の5%の確率で、高確率状態から低確率状態へ移行する制御が行われる。
ART状態の当選確率は、通常確率状態においては、例えば、チャンス役当選時の20%の確率で設定され、高確率状態においては、チャンス役当選時の50%の確率で設定されている。
なお、確率設定装置14において、ボーナス役の当選確率を変更した場合や、主制御装置10のシステムリセットが行われた場合には、通常確率状態により遊技が開始可能となるが、確率設定装置14での設定値毎に、所定の確率で高確率状態により遊技を開始可能としてもよい。
・通常遊技状態からCZ状態への移行処理(図3の矢印c)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。例えば、強スイカ役当選時に所定の確率でCZ状態への移行処理を行う。CZ状態へ移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
なお、通常遊技状態において、主制御装置10及び副制御装置20により、CZ状態の当選確率状態を変更可能にしてもよい。また、当選確率状態に対する報知制御を行ってもよい。報知制御を行う場合には、各確率状態を直接的に報知する形態ではなく、その時点での確率状態がどの状態であるかを、メイン表示器8の表示内容を変化させることで遊技者が予測できる程度に行うようにしてもよい。
また、CZ状態への移行抽選に当選した場合には、遊技者のCZ状態への移行に対する期待感を高めるためにCZ状態の前兆状態が設定され、最終的にCZ状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態の連続演出がメイン表示器8において実行される。したがって、CZ状態への移行抽選に当選しても、直ぐにはART状態へは移行せず、CZ連続演出を経てCZ状態へ移行することとなる。
また、所定のレア役(例えば、強スイカ役)に当選したが、CZ状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、最終的にCZ状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZガセ連続演出がメイン表示器8において実行される。CZ連続演出とCZガセ連続演出は、基本的には登場するキャラクタ等は同様に設定されていて、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
CZ連続演出(CZガセ連続演出)は、例えば、各ゲームを通じてキャラクタがスポーツ競技に挑戦するような画像演出が実行される。CZ連続演出(CZガセ連続演出)中はその間のゲームを通してスポーツ競技が連続して実行され、CZ状態に当選していた場合には、最終的に競技に成功(例えば、サッカーでゴールに成功)し、CZ状態に当選していない場合には、競技に失敗する画像演出が実行される。
すなわち、CZ連続演出(CZガセ連続演出)は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
なお、CZ連続演出(CZガセ連続演出)中は、複数のゲームに亘って(跨って)一連の演出が実行されるものであればいずれでもよく、前述したART状態の連続演出と同様に、キャラクタによる対戦演出でもよい。
・通常遊技状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印f)
主制御装置10は、ボーナス状態を発生させるか否かを決定する機能も有していて、役の抽選結果が特別の決定結果となったことに基づき、特別の特典としてボーナス状態を付与するようになっている。
より具体的には、抽選手段が、ゲームの実行に基づき、ボーナス役の抽選を所定の確率で行い、抽選結果がボーナス役の当選(特別抽選結果)となった場合に、ボーナス状態を発生させるようにしている。
ボーナス役の抽選確率値は、確率設定装置14で設定可能な設定1~6に応じた複数段階の確率値(例えば、設定1の1/250~設定6の1/200)で制御可能であり、確率設定装置14で設定されている確率値に基づく抽選により、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能となり、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、ボーナス状態への移行処理が行われる。
したがって、ボーナス役に当選した場合でも直ぐにボーナス状態へ移行するのではなく、ボーナス役に対応した図柄の組み合わせを停止可能なボーナス当選状態を経由してボーナス状態に移行することとなる。この移行態様は、通常遊技状態以外の遊技状態においてボーナス役に当選した場合でも同様である。
また、ボーナス役に当選した場合、ボーナス役に当選したことをメイン表示器8において報知するようにしているが、当該報知は直ぐには行われず、最終的にボーナス役に当選したことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のボーナス発生演出がメイン表示器8において実行された後、ボーナス役の当選報知を行うことで、遊技者に対してボーナス役の当選に対する期待感を高めるようにしている。
また、ボーナス役に当選していないゲームにおいて所定条件が成立した場合、最終的にボーナス役に当選していないことを報知する演出として、所定の確率でボーナス発生演出と同様のボーナスガセ発生演出がメイン表示器8において表示される。
ボーナスガセ発生演出は、適度に遊技者の期待感を高めるもので、例えば、ボーナス役に当選していないゲームにおいてボーナスガセ発生演出をボーナス役の当選確率と同等の確率で発生させるようにすれば、発生演出が表示された場合に、ボーナス役の当選に対する期待度が約50%にできるし、ボーナスガセ発生演出の発生確率を調整することで、遊技者の期待度を変化させることもできる。
ボーナス発生演出及びボーナスガセ発生演出は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。したがって、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)は、前述したART状態における連続演出と同様の演出内容で実行される。
すなわち、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
そして、ボーナス役に当選していた場合(ボーナス発生演出の場合)には、ボーナス役の当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが勝利する画像が表示され、ボーナス役に当選していなかった場合(ボーナスガセ発生演出の場合)には、ボーナス役の非当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが敗北する画像が表示される。
また、ボーナス役の当選は、ボーナス役に単独で当選する他、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合の一部で、ボーナス役に重複当選するものとなっている。そして、所定のレア役に当選してもボーナス役には当選しなかった場合に、最終的にボーナス役に当選しなかったことを報知するボーナスのガセ発生演出が実行されるようになっている。
なお、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)中は、複数のゲームに亘って(跨って)一連の演出が実行されるものであれば何れでもよく、ART状態における連続演出とは異なる演出を実行するようにしてもよい。
また、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)と、ART状態における連続演出は、演出中の演出パターンを複数態様で実行可能となっているが、両者において全く同様の演出パターンで実行可能としてもよいし、一部或いは全部を異なる演出パターンで実行可能としてもよい。
(CZ状態)
CZ状態のRT種別は、基本的に非RTである。CZ状態は、押し順ベル役や押し順リプレイ役当選時には押し順ナビは行われないが、押し順ベル役当選時のみ押し順ナビが実行されるATに制御してもよい。また、CZ状態滞在中は、各ゲームにおいてART移行抽選処理(後述する)が行われるので、通常遊技状態に滞在中よりも、ART状態へ移行しやすい。このため、一連の遊技の流れにおいて、CZ状態は、通常遊技状態よりも有利に位置付けられている。
CZ状態に滞在中は、通常遊技状態に滞在中よりも、ART状態に移行しやすいので、CZ状態は、一連の遊技の流れにおいて、チャンスゾーンとして位置付けられている。
CZ状態の遊技可能回数は、最大で10回である。
なお、CZ状態では、昇格リプレイ役に当選した場合でも、押し順を報知しないので、基本的に非RTが維持される。
CZ状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、CZ状態に関する制御情報が送信され、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、CZ状態中の各種演出、残ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
・CZ状態からART状態への移行処理(図3の矢印e)
CZ状態では、各ゲームにおいてART移行抽選処理を行う。
ART移行抽選処理の当選確率は、各ゲームの当選役に応じて、当選確率が設定されている。ART移行抽選処理の当選確率は、例えば、ボーナス役当選時が100%、レア役当選時が50%、ベル役当選時及びリプレイ役当選時が10%、ハズレ役当選時が5%である。ART移行抽選はCZ状態中のゲーム毎に行われるが、ART状態への移行の有無はCZ状態の最終ゲームで行われ、最終ゲームでART状態への移行が報知された場合には、通常遊技状態のときと同様に、遊技状態がART状態へ移行することとなる。
なお、ART移行抽選は、各役に内部当選した時点で実行されるので、当選した役に対応する図柄がリール4に停止しない場合(取りこぼし時)でもART移行抽選は実行される。
なお、各当選役の一部又は全部についてのART移行抽選処理の当選確率は、上記以外でもよい。また、ベル役の当選時にART移行抽選処理を行うようにしたが、ベル役に対応する図柄が入賞することに基づいてART移行抽選処理を行うようにしてもよい。また、ボーナス役に当選した場合には、100%の確率で当該ボーナス状態の終了後にART状態へ移行するようにして遊技者の期待感を高めるようにしているが、確率設定装置14で当選確率が変更可能なボーナス役に関しては、ART移行抽選処理を行わないようにして遊技店と遊技者との利益バランスが大きく崩れないようにしてもよい。
また、CZ状態中は、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場するCZ演出がメイン表示器8で表示される。CZ演出においては、最初の数ゲーム間(例えば、7ゲーム間)で主人公キャラクタが対戦の準備を行う画像演出が表示され、CZ状態の最後の数ゲーム間(例えば、3ゲーム間)においては、複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出として主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦する画像演出が表示される。そして、ART移行抽選に当選していた場合には、最終ゲームで主人公キャラクタが勝利してART状態へ移行することが報知される。
また、CZ状態中においては、その間に実行されたゲームの当選内容に応じて、対戦準備演出中の背景や、対戦演出中の攻防内容が変化して、ART状態への移行に対する期待感に変化を与えるようになっている。また、CZ状態における残ゲーム数はメイン表示器8に表示され、残ゲーム数は、ゲームが実行される毎に減算されていく。
また、CZ演出における対戦演出前の準備演出中においても、主人公キャラクタが対戦の準備を行う画像演出が各ゲームを通して連続して実行されることから、準備演出中も複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出となる。
・CZ状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印d)
CZ状態において、ART移行抽選に当選しなかった場合には、CZ状態中における規定数のゲームの実行後、通常遊技状態に移行する。このとき、CZ演出において、主人公キャラクタが敗北してART状態へ移行しないことが報知される。
なお、CZ状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示するようにする。そして、表示するキャラクタは確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択されるので、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
・CZ状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印h)
CZ状態においては、前述した通常遊技状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御装置10は、通常遊技状態と同様に確率設定装置14での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能な状態となる。このとき、ART状態への移行が確定するので、CZ状態は終了し、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。
なお、CZ状態中にボーナス役に当選した場合に、所定の確率でART状態に移行しないようにしてもよく、この場合、ボーナス状態の発生によりCZ状態を一旦中断し、一旦中断されたCZ状態を、ボーナス状態の終了後に復帰させるようにしてもよい(図3の矢印i)。
CZ状態中にボーナス役に当選した場合、通常遊技状態とは異なりボーナス発生演出は行われずに、ボーナス役に当選したゲームにおいてボーナス役に当選したことの報知がメイン表示器8において実行される。すなわち、ボーナス役に当選したゲームの次ゲームが開始される前にボーナス役に当選したことが報知される。
(ART状態)
ART状態へ最初に移行した時点でのRT種別は、基本的に非RTであるが、ATの状態となっているので、昇格リプレイ役の入賞によってRTに昇格し易くなっている。RT状態は、獲得メダルの増加が見込めるため、ART状態は、遊技者にとっては、通常遊技状態、CZ状態よりも有利である。
ART状態中は、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順リプレイ役と押し順ベル役に対する押し順ナビが行われることで、RTの維持とメダルの獲得が容易な状態となる。
なお、ART状態における押し順リプレイ役の当選確率は、基本的に、RTに対応した一定の確率となる。
ART状態中は、ART状態の初期移行時に付与された所定数のゲーム(例えば、50ゲーム)を、ART状態を継続可能な残ゲーム数として継続が管理され、残ゲーム数がゲーム毎に減算され、残ゲーム数が無くなるまでART状態は継続される。また、ART状態の残ゲーム数は、ART状態中における所定条件の成立により上乗せされて、その分ART状態の継続期間が延長されるようになっている。
そして、ART状態において残ゲーム数が無くなった場合、ART状態が終了することとなる。
なお、主制御装置10は、ART状態の移行により、付与されたゲーム数の有無により、ART状態の継続を管理するようにしているが、ART状態の移行時に所定数のゲームを実行可能なセット数を付与して、セット数の有無によりART状態の継続を管理するようにしてもよい。
ART状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、ART状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、ART状態中の各種演出の画像表示が行われる。また、ART状態中の、残ゲーム数、一連のART状態中に獲得したメダルの総数、ART状態中に実行された総ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
また、ART状態中は、所定のレア役(例えば、弱チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、強チェリー役)に当選した場合に、ART状態のゲーム数の上乗せ抽選が行われ、上乗せ抽選に当選した場合には、当選契機となったレア役に対応して予め定められた数のゲーム数が残ゲーム数に上乗せ(加算)される。
また、所定のレア役に当選した場合には、ゲーム数の上乗せに対する期待感を高めるための上乗せ演出が、メイン表示器8において実行される。上乗せ演出は、例えば、1~3ゲーム間実行され、演出内容に応じて上乗せに対する期待度が異なるようになっていて、上乗せ演出の最終ゲームで当否の報知が行われるとともに上乗せゲーム数が報知される。
例えば、上乗せ演出を複数ゲーム(3ゲーム)に亘る一連の演出で実行する場合には、連続演出と同様に対戦演出がメイン表示器8或いはサブ表示器17で実行される。
また、ART状態中において、特定条件の成立として所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、上記上乗せ抽選の他に、特定期間(例えば、10ゲーム)ゲーム数が上乗せされる確率をその他の状態よりも高めた上乗せ特化ゾーンを発生可能としている。
上乗せ特化ゾーンは、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合の所定確率(例えば、10%)で発生し、上乗せ特化ゾーン中においては、当選確率の低いレア役やボーナス役の他、リプレイ役以外の全ての役が上乗せの契機役となり、所定の特典として多数のゲーム数が付与(上乗せ)される可能性が高められる。
例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選し、強チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は50%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選するような制御が行われる。なお、ボーナス役に関しては、上乗せ特化ゾーンか否かに関わらず100%で上乗せに当選する。
また、上乗せ特化ゾーン中以外は上乗せの可能性のないベル役(共通ベル役及び押し順ベル役)の当選時にも上乗せ抽選が行われ、ベル役の当選時は、80%で上乗せに当選するような制御が行われる。したがって、上乗せ特化ゾーン中は、ART状態の継続に関わる所定の特典として、複数の役の当選時に上乗せに当選する確率が高められるような制御が行われる。
なお、上乗せ特化ゾーン中はベル役に当選した場合にも100%の確率で上乗せに当選するようにしてもよい。
また、上乗せ特化ゾーン中は、上乗せされるゲーム数も上乗せ特化ゾーン以外よりも大きいゲーム数が上乗せされ、例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は20ゲームのゲーム数が上乗せされ、強チェリー役及びボーナス役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は20ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は50ゲームのゲーム数が上乗せされるような制御が行われる。したがって、上乗せ特化ゾーン中は、ART状態の継続に関わる所定の特典として、上乗せに当選した場合に上乗せされるゲーム数が多くなるような制御が行われる。
また、主制御装置10は、上乗せ特化ゾーン中に転落リプレイ役に当選した際に、遊技者の誤操作等により、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させてしまった場合には、RTの状態が非RTの状態に移行させるが、上乗せ特化ゾーンはそのまま維持させ、規定のゲーム数(10ゲーム)が終了するまで継続させるようにしている。
上乗せ特化ゾーン中は、主制御装置10からの信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8に主人公キャラクタと敵キャラクタが対峙する画像が表示され、ゲーム毎に主人公キャラクタが一方的に攻撃するような演出が行われる。そして、ゲームの実行に応じて主人公キャラクタが攻撃し、上乗せされない場合には攻撃が失敗し、上乗せされる場合には攻撃が成功して、ゲームの抽選に応じて決定された上乗せゲーム数が報知される。
このように、上乗せ特化ゾーンが実行されている場合において、その実行中の間(例えば、10ゲーム間)を通して主人公キャラクタが攻撃を繰り返すような一連の演出が実行され、上乗せ特化ゾーンの終了により、一連の演出が終了して元のART状態中の画像に復帰することとなる。
なお、上乗せ特化ゾーンの発生契機役である所定のレア役に当選した場合に、次ゲームから即座に上乗せ特化ゾーンを発生するようにしてもよいし、所定数のゲームの実行後に発生するようにしてもよい。
また、所定数のゲームの実行後に上乗せ特化ゾーンを発生させる場合には、上乗せ特化ゾーンの発生契機役である所定のレア役に当選後に、副制御装置20の制御により、上乗せ特化ゾーンの発生に対する期待感を高めるための上乗せ特化ゾーン発生演出を行うようにしてもよい。上乗せ特化ゾーン発生演出は、例えば、1~3ゲーム間実行され、演出内容に応じて上乗せ特化ゾーンに対する期待度が異なるようになっていて、上乗せ特化ゾーン発生演出の最終ゲームで当否の報知が行われるようにすることが好ましい。
また、上乗せ特化ゾーン発生演出を複数ゲームに亘る一連の演出で実行する場合には、連続演出と同様に対戦演出により実行してもよい。
また、上乗せ特化ゾーン中の各役当選時の上乗せ当選確率や上乗せゲーム数は、上記以外でもよく、上乗せ特化ゾーン中以外よりも上乗せ特化ゾーン中の方が、遊技者に有利に上乗せに対する制御が行われるものであればいずれでもよい。
ただし、上乗せ特化ゾーン中でのリプレイ役の当選時には、上乗せ抽選は行われないようにしている。これは、RTの状態中である上乗せ特化ゾーン中に、遊技者が誤って転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させるような停止操作を行ってしまった場合でも、遊技者が不利となることを防止するためである。すなわち、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させた場合には、上乗せ特化ゾーン中が非RTの状態となってしまい、リプレイ役の当選確率が低下してしまうが、仮にリプレイ役を上乗せの契機役に設定した場合には、非RTの状態への移行により上乗せ契機役であるリプレイ役の当選が減ることで、遊技者に極めて不利な状態となってしまうこととなる。本実施形態においては、このような事態を防止できるのである。
したがって、本実施形態では、上乗せ特化ゾーン中の上乗せ契機役を、常に当選確率が一定である役(例えば、ベル役等)に設定していることから、上記したような事態が生じても特定の遊技者が極めて不利となってしまうことを防止でき、全ての遊技者に対して期待感や興趣性の高い上乗せ特化ゾーンを発生させることができるのである。
・ART状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印b)
ART状態において、ART状態を継続させる残ゲーム数が無くなるとART状態は終了し、遊技状態は通常遊技状態に移行することとなる。
ART状態から通常遊技状態へ移行した場合には、ART状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、ART状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段(リミッタ)による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
・ART状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印k)
ART状態においては、前述した通常遊技状態、CZ状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御装置10は、通常遊技状態、CZ状態と同様に確率設定装置14での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能な状態となる。このとき、ART状態は一旦中断され、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。なお、一旦中断されたART状態は、ボーナス状態の終了後に復帰することとなる。
また、ART状態中にボーナス役に当選した場合、最終的にボーナス役に当選したことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のボーナス発生演出がメイン表示器8において実行されて、遊技者のボーナス役の当選に対する期待感が高められる。
なお、ART状態中にボーナス役に当選した場合には、所定のゲーム数をART状態の残ゲーム数に加算(上乗せ)するようにしてもよい。
(ボーナス状態)
ボーナス状態は、抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となるような制御、具体的には、各ゲームにおいてベル役の抽選が高確率で行われ、遊技者が多数のメダルを獲得可能な状態となる。また、前述したようにCZ状態中のボーナス役の当選時は、ART状態の移行抽選は行われるが、通常遊技状態中のボーナス役の当選時も所定の確率でART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。ただし、ボーナス役の当選からボーナス状態が発生するまでの間(ボーナス当選状態中)のゲームにおいてはART状態の移行抽選は行われない。なお、ボーナス状態中に実行されるゲーム毎に、ART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。
また、主制御装置10から副制御装置20に対して、ボーナス状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、ボーナス状態中の各種演出、獲得枚数情報等の画像表示が行われる。
・ボーナス状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印g)
ボーナス状態中において、上記した抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となるような制御が所定期間行われた結果、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態から通常遊技状態に移行される。
また、ボーナス状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のエンディング状態が設定され、エンディング状態(エンディング期間)中は、ゲームの進行が一時的に不能となり、エンディング状態終了後に通常遊技状態に移行することとなる。
エンディング状態中においては、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像がメイン表示器8により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
ボーナス状態から通常遊技状態へ移行した場合には、ART状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、ボーナス状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段(リミッタ)による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
・ボーナス状態からART状態への移行処理(図3の矢印j)
ボーナス状態からART状態に移行する条件としては、CZ状態中にボーナス役に当選した場合と、ART状態中にボーナス役に当選した場合とがある。
CZ状態或いはART状態から移行したボーナス状態中において、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態からART状態に移行される。このとき、CZ状態からの移行の場合には、ART状態は初期状態から開始されるが、ART状態からの移行の場合には、ART状態は中断された時点の状態から再開されることとなる。したがって、ART状態の中断時のセット数中の残ゲーム数からART状態が再開することとなる。また、獲得メダル数は、ART状態とボーナス状態が一連して発生した場合には、それらの総数となるので、ART状態の再開時には、ボーナス状態中に獲得したメダル数が加算されて獲得メダル数が表示される。
また、ART状態から移行したボーナス状態の終了時にも、所定期間のエンディング状態が設定され、エンディング状態中においては、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、設定値を示唆可能な所定の画像がメイン表示器8により表示されるとともに、設定値を示唆可能な所定の音声がスピーカ9により出力される。
以上のようにスロットマシン1において遊技状態の移行が行われる。
次に、メイン表示器8におけるステージの移行抽選について説明する。
スロットマシン1の主制御装置10においては、前述したように通常遊技状態中におけるART状態の抽選に関して、所定のレア役に当選した場合に、ART状態の移行確率が相対的に低い通常確率状態と、相対的に高い高確率状態との何れかの確率状態においてART状態の抽選制御が行われる。
また、副制御装置20は、主制御装置10からの通常確率状態と高確率状態を特定可能な情報に基づいて、メイン表示器8におけるステージの表示制御を行っている。
すなわち、通常確率状態と高確率状態の管理制御を行う主制御装置10からの制御情報に基づいて、副制御装置20がメイン表示器8におけるステージの画像を制御することで、ステージの表示制御が行われるのである。
メイン表示器8で表示されるステージは、背景画像、登場キャラクタ等からなる画像から構成され、主制御装置10からの制御情報に基づく副制御装置20の制御により、背景画像や登場キャラクタの異なる複数のステージの何れかが表示可能とされ、遊技状態や確率状態に応じて表示するステージの選択が行われる。
したがって、メイン表示器8に表示されるステージは、遊技状態の報知や確率状態の報知(示唆報知)を行う役目もある。
また、通常遊技状態中やART状態中には、予め複数のステージが設定され、通常遊技状態中においてはステージA~Cの何れかをメイン表示器8に表示するようになっている。
副制御装置20は、ゲームの実行に基づいてステージA~ステージCの何れかを選択する制御を行うが、この際の選択制御は、その時点のART状態の移行抽選確率の状態、すなわち、通常確率状態か高確率状態かに応じて異なる選択制御が行われる。
したがって、メイン表示器8において表示されるステージの種類は、その時点の確率状態を反映したものとなる。ただし、ステージの選択は所定の確率に基づく抽選で行われることから、内部的な確率状態をそのまま反映したものではなく、遊技者がある程度推測できる範囲で行われることとなる。
ステージの移行抽選、すなわち、現状のステージから他のステージに移行するか、あるいは現状のステージを維持するかの抽選は、ゲーム毎に実行され、高確率状態に移行していることに対する期待度が、ステージA<ステージB<ステージCの関係を形成するように実行される
例えば、通常確率状態においては、ステージAが選択される確率が最も高く、次いでステージBが選択される確率が高く、ステージCが選択される確率が最も低くなるような移行抽選が行われる。一方、高確率状態においては、ステージCが選択される確率が最も高く、次いでステージBが選択される確率が高く、ステージAが選択される確率が最も低くなるような移行抽選が行われる。
このようなステージの移行抽選が行われる結果、ステージAよりもステージBの方が高確率状態に移行している期待度が高くなり、同様に、ステージA及びステージBよりもステージCの方が高確率状態に移行している期待度が高くなるのである。
各ステージでは、例えば、主人公キャラクタが所定の場所を歩いているような演出が実行され、ステージAでは草原、ステージBでは街中、ステージCでは森の中等、主人公キャラクタが歩く場所により、ステージの違いを報知するようにしている。
各ステージは、他のステージに移行しない限り、背景や主人公キャラクタの動作等は同様の内容となっていて、次ゲームが開始されても変化しないようになっているので、ステージ毎の演出についても複数ゲームに亘る一連の演出と捉えることもできる。
次に、図4のタイミングチャートを参照して、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、ゲームの実行に応じた遊技状態の変化、及びメイン表示器8での演出表示について説明する。
図4は、確率状態が通常確率状態の通常遊技状態からゲームを開始する状態を例示している。また、メイン表示器8ではステージAを表示している。
図4に例示すように、通常遊技状態中の所定のゲーム(図4の2ゲーム目)の実行により弱スイカ役に当選した場合(タイミングt0)、所定の確率で高確率状態への移行抽選が行われるが、移行抽選の結果、高確率状態への移行が決定されると、次ゲーム(3ゲーム目)の開始時(タイミングt1)に確率状態が高確率状態に変更される。なお、高確率状態への移行は、次ゲームではなく高確率状態への移行抽選が行われるゲームの開始時に行うようにしてもよい。
また、3ゲーム目のゲーム実行時には、高確率状態中におけるステージの移行抽選が行われ、ステージの移行無しが決定されてステージの移行は行われていない。
そして、続く4ゲーム目のゲーム実行のステージ移行抽選でステージの移行が決定された結果、4ゲーム目の開始時(タイミングt2)でメイン表示器8に表示されるステージがステージAからステージCに移行される。また、ステージは、12ゲーム目までステージCを維持するような抽選結果となっている。
また、図4に示すように、10ゲーム目のゲーム実行時にチャンス役に当選した場合(タイミングt3)、この時点の確率状態は高確率状態であるので、通常確率状態よりも高い当選確率でART状態の移行抽選が行われる。
チャンス役の当選により、メイン表示器8においてART前兆演出が行われるが、所定の遅延期間の設定により、ART前兆演出は、12ゲーム目の開始時(タイミングt4)から行われる。
なお、図4の例では、ART状態の移行抽選に当選した場合を示しているが、ART状態の移行抽選に非当選であった場合でも、チャンス役の当選によりメイン表示器8においてはARTガセ前兆演出が実行される。
ART前兆演出は、40ゲーム目のゲーム実行まで行われるが、最終ゲームの直前の3ゲームに亘っては、ART前兆演出中の連続演出が実行される。すなわち、38ゲーム目のゲーム開始からメイン表示器8において主人公キャラクタと敵キャラクタが対戦する対戦演出により連続演出が実行される。
例えば、38ゲーム目から40ゲーム目のゲーム毎に、主人公キャラクタ或いは敵キャラクタの何れかが攻撃を行うような対戦画像を表示し、前兆演出の最終ゲームである40ゲーム目のゲーム終了後に、何れかのキャラクタが勝利することによりART状態の当否を報知するような演出が実行される。
また、連続演出中にゲーム毎に実行される攻防画像は、ART状態に当選している場合には、主人公キャラクタの攻撃が多かったり、より敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像を表示することで、遊技者にART状態の発生に対する期待感を高められるようになっている。
38ゲーム目のゲーム開始時(タイミングt5)に実行された連続演出は、40ゲーム目のゲーム終了から所定期間(例えば、2秒)経過後の時点(タイミングt6)で終了し、何れかのキャラクタが勝利する画像が表示されるが、図4に示す例では、ART状態に当選しているので、40ゲーム目のゲーム終了から所定期間(例えば、2秒)経過後から次ゲームが開始されるまでの間(タイミングt6~t7)においては、連続演出の結果画像として、主人公キャラクタが勝利する画像ととともに、「勝利」の文字情報や、「ART確定」等の文字情報が表示される。
その後、41ゲーム目のゲーム開始時(タイミングt7)から遊技状態がART状態に移行し、メイン表示器8においてはART状態中の画像が表示されることとなる。
以上のように、ゲームの実行に応じて、遊技状態の変化、及びメイン表示器8での演出表示が行われる。
次に、図5を参照して、副制御装置20の制御により、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中の終盤で実行される第1演出としての連続演出のパターンについて説明する。
連続演出は、所定数のゲーム(例えば、3ゲーム)に亘る一連の演出により実行され、各ゲームにおいて主人公キャラクタ或いは敵キャラクタの何れかが攻撃を行うような対戦画像が表示され、最後のゲームの終了後に、何れかのキャラクタが勝利することにより特典(ART状態等)が付与されるか否か報知するような対戦演出から構成される。
また、連続演出中にゲーム毎に実行される攻防画像は、特典としてのART状態を付与する場合には、主人公キャラクタの攻撃が多かったり、より敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像を表示することで、遊技者に特典の付与に対する期待感を高められるようになっている。
副制御装置20は、連続演出が3ゲーム継続する場合の演出パターンとして、予めゲーム毎に所定の画像演出(攻防画像)が設定されたパターンA、パターンB、パターンC、パターンD、パターンE,パターンFに関するデータを記憶手段に記憶しておき、連続演出を実行する場合に、特典を付与するか否かに応じて何れかの演出パターンを選択するようになっている。
連続演出の演出パターンは、特典の付与に関する遊技者の期待感に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンD<パターンE<パターンFの関係性を形成するように各ゲーム後の画像演出が設定されている。
また、各パターンは、登場するキャラクタや対戦するステージ(場所)が異なるものが含まれ、特典の付与に対する期待度が異なることを報知可能なものとなっている。
なお、各パターンにおいては、登場するキャラクタや対戦するステージ(場所)を異ならせる以外に、期待度の低いパターン(例えば、パターンA)よりも期待度の高いパターン(例えば、パターンE)の方が主人公キャラクタが攻撃したり、敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする演出画像が多くなるように設定するようにしてもよい。
また、パターンA~Fは、全て連続演出の主である3ゲーム継続する場合の演出パターンであるが、その他、2ゲームで終了するパターンGと、4ゲームで終了するパターンHを設けてもよい。また、パターンG及びHはART状態の当選時にのみ選択されるレアパターンとして設定してもよい。例えば、後述するように、ART状態の当選時のみ選択される比較的選択率の低いパターンFの選択率(例えば、5%)に対して、さらに低い選択率(例えば、1%)で各々のパターンを選択するようにしてもよい。
また、連続演出のパターンには、操作演出(特定演出)としてのボタン演出が付加されて実行されるパターンと付加されないで実行されるパターンとが予め設定されている。
ボタン演出は、例えば、連続演出中の所定のゲームの実行中に、先ず、所定の表示手段(メイン表示器8、サブ表示器17)に、何れかの演出ボタン(演出ボタン2d、上部演出ボタン2f)の操作を促すための操作ボタンを模した操作画像や、操作を指示する文字情報等からなる操作促進画像を表示する操作指示演出と、その後、表示された何れかの演出ボタンが操作された場合に、表示手段に表示されている演出画像を変化(演出態様を変化)させるような操作結果演出と、からなっている。
したがって、ボタン演出は、操作促進画像が表示される操作指示演出と、ボタン操作により所定の画像が表示される操作結果演出とからなる一連の演出で構成されることとなる。
例えば、連続演出中の2ゲーム目のゲーム実行中にボタン演出を実行する場合には、ゲーム実行中の所定時期(ゲーム開始時等)に操作促進画像を表示し、遊技者による演出ボタンの操作により、元の画像に加えて所定の画像(例えば、「チャンス」の文字情報)が割込み表示(カットイン表示)される。
また、連続演出中の最終ゲーム(3ゲーム目)のゲーム終了後にボタン演出を実行する場合には、当該ゲームの終了後に操作促進画像を表示し、遊技者による演出ボタンの操作により対戦演出の最終結果画像が表示される。
したがって、通常では、最終ゲームの終了後に自動的に対戦演出の最終結果画像が表示されるところを、遊技者による演出ボタンの操作を契機に最終結果画像を表示するような演出が実行されるのである。
これにより、遊技者自らが演出の結果に介入しているような状態を生じさせることができ、興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、連続演出中にボタン演出が付加された場合には、基本的には、付加されない場合よりも特典が付与される確率が高くなるようにボタン演出の選択制御が行われる。
各パターンにおけるボタン演出の有無としては、パターンAは、ボタン演出が連続演出中の全てのゲームで実行されないものとして設定されていて、パターンB~Eは、連続演出中の2ゲーム目のゲーム開始時にボタン演出が実行されるものとして設定されている。
また、パターンCは、連続演出中の演出内容は、基本的にはパターンBと同様に設定されているが、連続演出中の3ゲーム目のゲーム終了後にボタン演出が実行されるものとして設定されていて、パターンEは、連続演出中の演出内容は、基本的にはパターンDと同様に設定されているが、連続演出中の3ゲーム目のゲーム終了後にボタン演出が実行されるものとして設定されている。
また、パターンFは、特別な演出パターンとして設定されているもので、全てのゲームでボタン演出は実行されないようになっているが、ART状態が当選した場合にのみ選択されるものとなっている。
図5は、例えば、連続演出が3ゲーム継続する際の演出パターンの選択率の表であり、ART状態の当選契機役に当選した場合の連続演出を、パターンA~Fの何れかにするかの選択率を示している。
まず、ART状態に非当選時には、パターンAが選択される確率が58%、パターンBが選択される確率が20%、パターンCが選択される確率が10%、パターンDが選択される確率が7%、パターンEが選択される確率が5%、パターンFが選択される確率が0%に各々設定されている。
次に、ART状態に当選時には、パターンAが選択される確率が10%、パターンBが選択される確率が15%、パターンCが選択される確率が20%、パターンDが選択される確率が25%、パターンEが選択される確率が30%、パターンFが選択される確率が5%に各々設定されている。
ART状態の当選契機役に当選した場合の連続演出(3ゲーム)の演出パターンが、図5の選択率で選択される結果、ART状態に当選していた場合には、当選していない場合よりも、パターンAやパターンBが選択される確率が低くなり、逆に、パターンC~パターンFが選択される確率が高くなるように選択制御が行われることとなる。また、パターンFは、ART状態に当選していない場合には選択されないので、パターンFが選択された場合には、ART状態の当選が確定することとなる。
また、パターンB~Eが選択された場合には、連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中にボタン演出が実行されることとなるが、このときのボタン演出における操作結果演出で導出表示される文字情報は、副制御装置20による抽選により別個決定されるようになっている。
例えば、演出ボタン2dの操作時に表示される文字情報としては、緑色の「チャンス」と、赤色の「激アツ」とが選択肢として設定されていて、その時点のART状態の当選の有無に応じて、いずれかの文字情報を表示するかの選択制御が行われる。
選択制御は、ART状態に当選している場合には、当選していない場合よりも赤色の「激アツ」の文字情報が表示される確率が高くなるように実行され、赤色の「激アツ」が表示された場合には、遊技者の期待感を高められるようになっている。
以上のような選択率で連続演出における演出パターンの選択制御が行われるので、ART状態の期待度に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンD<パターンE<パターンFの関係性を有するようになるのである。
なお、各パターンの選択率は図5に示した確率以外でもよく、ART状態の期待度に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンD<パターンE<パターンFの関係性を形成ものであれば何れの確率にしてもよい。
また、連続演出中に対戦する敵キャラクタを複数設定し、ART状態の当否に応じて、登場する敵キャラクタを変化させることで、期待度を変化させるようにしてもよい。
また、各パターンに関しては、ボタン演出が実行されるものか否かを予め設定したものとなっているが、予めボタン演出が実行されない基本的な連続演出のパターンを複数設定し、抽選により基本的な連続演出のパターンにボタン演出を付加するような抽選を別個行うことで、最終的な連続演出を決定するように構成してもよい。
また、ゲームの実行中にボタン演出を実行する場合には、操作結果演出時に表示される画像(文字情報等)を抽選により決定するようにしているが、予め文字情報が決められた演出パターンを別個設定し、特典の付与に対する期待度に応じてそれらのパターンのうちから連続演出の演出パターンを選択するようにしてもよい。
また、本実施形態においてはART状態、CZ状態、ボーナス状態等の特典が付与される旨を、複数のゲームに跨る演出(例えば、連続演出)後に報知するようにしているが、別の報知態様として、例えば、当選演出の実行後に特典の付与を報知するようにしてもよい。
当選演出は、連続演出等とは異なり、基本的には1回のゲームで完結するような内容となっていて、当該ゲームにおいてメイン表示器8あるいはサブ表示器17に所定の画像が表示されることで実行される。したがって、当選演出により特典の付与が報知される場合には、演出が開始されたゲームが終了するまでに(次ゲームが開始されるまでに)当該演出が終了して、例えば、当選した役の種類や特典が付与されることが報知されることとなる。
なお、当選演出は、特典の付与に関わる役に当選したゲームで実行するようにしてもよいし、役に当選したゲームの実行から所定ゲーム後に実行するようにしてもよい。
以上のように連続演出におけるパターンの選択が行われる。
次に、図6~図8を参照して、強チェリー役当選時に実行される当選演出において、ボタン演出を発生させる場合の発生率について説明する。
本実施形態においては、役の抽選によりレア役に当選した場合には、高い確率で当選演出を実行するようにしている。
当選演出は、上記したように役に当選したゲームで完結するような内容となっていて、例えば、ゲームの開始時に所定のキャラクタをメイン表示器8あるいはサブ表示器17に現出させるとともに、ゲーム終了時に所定のキャラクタが当選した役の種類を報知可能なアイテムを掲げるような動画表示を行うことで実行される。
また、当選演出に関しても、前述した連続演出と同様に、ボタン演出が付加されて実行可能となっている。
当選演出中にボタン演出を実行するか否かは、副制御装置20の制御により、当選演出を発生契機となったゲームの実行時に抽選により決定される。
図6は、ボーナス役との重複当選の可能性のある強チェリー役当選時に当選演出を実行する場合の表であり、当該当選演出を実行する場合におけるボタン演出の発生率を示している。
特に、図6は、連続演出等の当選演出以外の他の演出が実行されていない場合や、連続演出の1ゲーム目において、当選演出を実行する場合におけるボタン演出の発生率を示している。
なお、強チェリー役当選時に当選演出を実行する場合において、ボタン演出を発生させるか否か、及びどの種類のボタン演出を発生させるかは、副制御装置20の制御により、ボタン演出抽選用乱数の抽選により決定される。
したがって、連続演出の場合と異なり、当選演出においては、ボタン演出を付加するか否かが予め決定されている演出パターンの中から何れかを選択するのではなく、実行される当選演出に対して、ボタン演出を発生させるか否か、及びどの種類のボタン演出を発生させるかを別個抽選により決定するのである。
また、当選演出時のボタン演出には、ゲーム実行中(開始時)に実行されるパターンと、ゲーム終了後に実行されるパターンとの2通りのパターンが設定されていて、どちらのパターンでも遊技者の操作により所定の文字情報を表示するようにしている。
また、当選演出においてボタン演出を実行する場合には、前述同様に、最初に操作指示演出を実行した後、操作結果演出を実行することとなるが、本実施形態においては、この操作結果演出で表示される画像の異なるボタン演出Aとボタン演出Bの2通りの演出パターンを発生可能としている。
ボタン演出Aは、遊技者による演出ボタン2dの操作により、緑色の「チャンス」の文字情報をメイン表示器8あるいはサブ表示器17に表示するパターンで、ボタン演出Bは、遊技者による演出ボタン2dの操作により、赤色の「激アツ」の文字情報をメイン表示器8あるいはサブ表示器17に表示するパターンであり、これら2通りのパターンを副制御装置20は選択して表示するようにしている。
図6に示すように、ボーナス役との重複当選のない強チェリー役当選時には、ボタン演出を付加しない当選演出を実行する確率が65%、ゲーム開始時にボタン演出Aを実行する確率が26%、ゲーム開始時にボタン演出Bを実行する確率が3%、ゲーム終了後にボタン演出Aを実行する確率が5%、ゲーム終了後にボタン演出Bを実行する確率が1%、の各々となるように、ボタン演出の実行、およびボタン演出の種類が決定されるような抽選が行われる。
一方、ボーナス役との重複当選のある強チェリー役当選時には、ボタン演出を付加しない当選演出を実行する確率が40%、ゲーム開始時にボタン演出Aを実行する確率が37%、ゲーム開始時にボタン演出Bを実行する確率が10%、ゲーム終了後にボタン演出Aを実行する確率が8%、ゲーム終了後にボタン演出Bを実行する確率が5%、の各々となるように、ボタン演出の実行、およびボタン演出の種類が決定されるような抽選が行われる。
上記のような発生率となるように、ボタン演出の実行、およびボタン演出の種類が決定される結果、他の演出が実行されていない状態での当選演出においてボタン演出が実行された場合には、ボーナス役に当選している確率が高くなり、遊技者の期待感を高めることができるのである。
また、ボタン演出がゲーム終了後に実行される比率がボーナス役に非当選時よりも当選時の方が高くなっているので、ボタン演出がゲーム終了後に実行された場合には、ボーナス役に当選している確率が高くなり、遊技者の期待感を高めることができるのである。
また、ボタン演出Bが実行される比率がボーナス役に非当選時よりも当選時の方が高くなっているので、ボタン演出Bが実行された場合には、ボーナス役に当選している確率が高くなり、遊技者の期待感を高めることができるのである。
次に、連続演出と当選演出が併行して実行されている状態において、当選演出でのボタン演出の発生率について説明する。
本実施形態においては、連続演出の実行中に付与決定手段としての主制御装置10での役の抽選結果が、所定のレア役(例えば、強チェリー役)の当選となった場合に、先に実行されている連続演出に加えて、後から当選演出を併行して実行するようにしている。
すなわち、併行制御手段としての副制御装置20は、演出が実行されている状態において、付与決定手段による決定結果に基づき、複数の演出を併行して実行させる制御を行うのである。
図7および図8は、連続演出の2ゲーム目において、強チェリー役当選時の当選演出を実行する場合におけるボタン演出の発生率を示している。
前述したように、連続演出には演出パターンとして、パターンA~Fが設定され、各パターンにはボタン演出が付加されるか否か、およびそのボタン演出の実行時期が予め決定されているが、副制御装置20は、連続演出中に当選演出を実行する場合に、これら連続演出における演出パターンに応じて、当選演出でのボタン演出の実行制御を行うようにしている。
したがって、連続演出に対するボタン演出の実行が優先され、連続演出に対するボタン演出の実行に応じて当選演出に対するボタン演出の実行制御が行われるのである。
すなわち、後述するように、連続演出に対するボタン演出の実行に応じて当選演出に対するボタン演出の実行が制限されることとなるが、副制御装置20は、複数の演出のうち後から追加された演出に対して、特定演出としてのボタン演出の付加を制限する制限制御手段を含んでいるのである。
まず、図7(a)は、連続演出の2ゲーム目において、ボーナス役と重複当選しない強チェリー役当選時に当選演出を実行する場合におけるボタン演出の発生率を示している。
図7(a)に示すように、連続演出の演出パターンがパターンAであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が65%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が26%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が3%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が5%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が1%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンB~Eであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が94%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が5%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が1%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンFであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が65%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が26%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が3%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が5%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が1%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
次に、図7(b)は、連続演出の2ゲーム目において、ボーナス役と重複当選する強チェリー役当選時に当選演出を実行する場合におけるボタン演出の発生率を示している。
図7(b)に示すように、連続演出の演出パターンがパターンAであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が36%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が38%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が11%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が9%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が6%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンBであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が85%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が9%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が6%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンCあるいはDであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が83%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が10%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が7%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンEであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が81%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が11%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が8%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンFであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が30%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が39%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が12%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が11%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が8%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
以上のような発生率となるように、連続演出の2ゲーム目において当選演出が実行された場合における、当選演出でのボタン演出の実行が決定されるので、連続演出の演出パターンがパターンB~Eであった場合、すなわち、連続演出でのボタン演出がゲーム実行中に行われるパターンB~Eであった場合には、当選演出でのゲーム実行中(ゲーム開始時)のボタン演出が0%の発生率に制限されることとなる。
すなわち、制限制御手段としての副制御装置20は、連続演出に対するボタン演出(特定演出)と、併行して実行されている当選演出に対するボタン演出(特定演出)とが同時に実行されないように、当選演出に対するボタン演出(特定演出)の付加を制限するのである。
また、制限制御手段としての副制御装置20は、併行して実行されている連続演出に対するボタン演出(特定演出)が、ゲーム実行中(特定時期)に実行可能である場合に、当選演出に対するボタン演出(特定演出)が、ゲーム実行中(特定時期)に実行されないように、当選演出に対するボタン演出(特定演出)の付加を禁止するのである。
したがって、連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中に、2つの演出におけるボタン演出が併行して実行されてしまうことが防止されることとなり、遊技に対する集中力が分散することを防止することができ、遊技者は一つの演出に集中してゲームを楽しめるようになるのである。
特に、ボタン演出は遊技者の興味を引き付けるイベントであるので、これらのイベントを確実に興趣性の高い状態で実行することが可能となり、遊技の興趣性や期待感を向上させることが可能となるのである。
一方、各連続演出中に当選演出が実行された場合において、その契機となったレア役がボーナス役との重複当選であった場合には、ゲーム終了後のボタン演出の発生率が重複当選ではない場合に比べ高まるようにしている。
したがって、連続演出の2ゲーム目での当選演出において、ボタン演出がゲーム終了後に実行された場合には、ボーナス役の当選に対する期待度が高まることとなり、遊技者の期待感をより向上させることが可能となるのである。
また、連続演出中に当選演出が実行された場合において、連続演出がボタン演出を伴わないパターンAやFであった場合には、当選演出でのボタン演出は、制限制御が行われない場合と同じ発生率で制御するようにしている。
したがって、この状態で当選演出が実行された場合には、複数の時期でボタン演出が実行される可能性が生ずることとなり、連続演出中に当選演出が実行された場合でも、当選演出に対する興趣性や期待感が低下してしまうことを防止できるのである。
なお、連続演出の2ゲーム目にボーナス役と重複当選となる強チェリー役に当選した場合には、次ゲームで連続演出は中止され、ボーナス役に当選していることが報知される。
次に、図8(a)は、連続演出の3ゲーム目において、ボーナス役と重複当選しない強チェリー役当選時に当選演出を実行する場合におけるボタン演出の発生率を示している。
図8(a)に示すように、連続演出の演出パターンがパターンAであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が65%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が26%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が3%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が5%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が1%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンB~Eであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が71%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が26%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が3%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンFであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が65%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が26%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が3%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が5%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が1%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
次に、図8(b)は、連続演出の3ゲーム目において、ボーナス役と重複当選する強チェリー役当選時に当選演出を実行する場合におけるボタン演出の発生率を示している。
図8(b)に示すように、連続演出の演出パターンがパターンAであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が36%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が38%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が11%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が9%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が6%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンBであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が51%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が38%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が11%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンCあるいはDであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が49%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が39%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が12%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンEであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が47%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が40%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が13%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が0%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が0%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
また、連続演出の演出パターンがパターンFであった場合には、当選演出をボタン演出なしとする確率が30%、ゲーム開始時にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が40%、ゲーム開始時にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が13%、ゲーム終了後にボタン演出Aを発生(付加)させる確率が10%、ゲーム終了後にボタン演出Bを発生(付加)させる確率が7%、となるように当選演出でのボタン演出の実行が決定される。
以上のような発生率となるように、連続演出の3ゲーム目において当選演出が実行された場合における、当選演出でのボタン演出の実行が決定されるので、連続演出の演出パターンがパターンCおよびEであった場合、すなわち、連続演出でのボタン演出がゲーム終了後に行われるパターンCおよびEであった場合には、当選演出でのゲーム終了後のボタン演出が0%の発生率に制限されることとなる。
これは、連続演出の演出パターンがパターンCおよびEの場合には、連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後にボタン演出が実行されるので、当選演出のゲーム終了後にボタン演出を実行してしまうと、連続演出と当選演出とのボタン演出が併行して実行されてしまうことを防止するためである。
すなわち、制限制御手段としての副制御装置20は、連続演出に対するボタン演出(特定演出)と、併行して実行されている当選演出に対するボタン演出(特定演出)とが同時に実行されないように、当選演出に対するボタン演出(特定演出)の付加を制限するのである。
また、制限制御手段としての副制御装置20は、併行して実行されている連続演出に対するボタン演出(特定演出)が、ゲーム終了後(特定時期)に実行可能である場合に、当選演出に対するボタン演出(特定演出)が、ゲーム終了後(特定時期)で実行されないように、当選演出に対するボタン演出(特定演出)の付加を禁止するのである。
したがって、連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後に、2つの演出におけるボタン演出が併行して実行されてしまうことが防止されることとなり、遊技に対する集中力が分散することを防止することができ、遊技者は一つの演出に集中してゲームを楽しめるようになるのである。
特に、ボタン演出は遊技者の興味を引き付けるイベントであるので、これらのイベントを確実に興趣性の高い状態で実行することが可能となり、遊技の興趣性や期待感を向上させることが可能となるのである。
また、連続演出の演出パターンがパターンB(あるいはD)の場合には、基本的な演出パターンがパターンC(あるいはE)と同様となっていて、ボタン演出がゲーム終了後に実行されないことのみ異なっているが、この場合にも当選演出でのゲーム終了後のボタン演出を実行しないようにしている。
すなわち、制限制御手段としての副制御装置20は、連続演出の基本的な演出パターンがゲーム終了後(特定時期)にボタン演出(操作演出)の可能性のあるパターンであった場合にも、当選演出に対するゲーム終了後のボタン演出の付加を禁止するのである。
したがって、確実に当選演出でのボタン演出の付加を禁止することが可能となるのである。
また、当選演出でのボタン演出がゲーム終了後に実行されることにより、その時点で連続演出でのボタン演出の実行が否定されてしまうことを防止でき、遊技者の期待感を継続させることが可能となるのである。
例えば、連続演出がパターンBおよびC(あるいは、DおよびE)における共通のパターンであった場合に、当選演出でのゲーム終了後のボタン演出が実行された場合に、その時点で、連続演出がボタン演出の付加のない(期待度の低い)パターンB(あるいはD)であることが確定してしまい、遊技者の期待感を低下させてしまう虞があるが、このような事態を未然に防止できるのである。
一方、各連続演出中に当選演出が実行された場合において、その契機となったレア役がボーナス役との重複当選であった場合には、ゲーム開始時(ゲーム実行中)のボタン演出の発生率が重複当選ではない場合に比べ高まるようにしている。
したがって、連続演出の3ゲーム目での当選演出において、ボタン演出がゲーム開始時に実行された場合には、ボーナス役の当選に対する期待度が高まることとなり、遊技者の期待感をより向上させることが可能となるのである。
また、連続演出の3ゲーム目に当選演出が実行された場合において、連続演出がボタン演出を伴わないパターンAやFであった場合には、当選演出でのボタン演出は、連続演出の1ゲーム目のゲーム(あるいは、単独)で当選演出が実行された場合と同じ発生率で制御するようにしている。
したがって、この状態で当選演出が実行された場合には、複数の時期でボタン演出が実行される可能性が生ずることとなり、連続演出中に当選演出が実行された場合でも、当選演出に対する興趣性や期待感が低下してしまうことを防止できるのである。
なお、連続演出の3ゲーム目にボーナス役と重複当選となる強チェリー役に当選した場合には、次ゲームで連続演出は中止され、ボーナス役に当選していることを報知するようにしているが、連続演出がART状態の当選を報知するものであった場合には、連続演出をそのまま併行して実行することで、ボーナス役の当選とART状態の当選とを併行して報知するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、当選演出におけるゲーム終了後にボタン演出を実行する場合に、操作結果演出において「チャンス」や「激アツ」の文字情報を表示するようにしているが、その他の画像を表示するようにしてもよく、例えば、ボーナス役に当選していることを確定的に報知する「確定」等の文字情報を表示するようにしてもよい。
また、ゲーム終了後のボタン演出における操作結果演出において、文字情報を表示するのではなく、当選している役の種類を演出ボタン2dの操作により表示するようにしてもよい。
また、ゲーム実行中あるいはゲーム終了後に当選演出でのボタン演出を制限する場合に、ボタン演出の実行を禁止するようにしているが、ボタン演出を実行するか否かをそのまま抽選して、ボタン演出を実行することが決定された場合には、ボタン演出の実行時期を、ゲーム実行中からゲーム終了後(あるいはその逆)に変更するようにしてもよい。すなわち、当選演出でのボタン演出の実行時期を制限するようにしてもよい。
また、上記図7および図8では、強チェリー役の当選時を例示しているが、その他の役においても強チェリー役当選時と同様の傾向となるように、当選演出でのボタン演出の実行制御(選択制御)が行われる。
次に、図9を参照して、主制御装置10からの制御信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8およびサブ表示器17で実行される連続演出における演出画像について説明する。
図9は、メイン表示器8およびサブ表示器17において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階で実行される連続演出として、前述したパターンA~Fのうちの何れかの連続演出が実行されている状態を示していて、特に、連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中(ゲーム開始時)、および連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後(終了時)に、ボタン演出が実行されるパターンCが実行されている状態を示している。
図9(a)は、第1演出としての連続演出における1ゲーム目の演出画像を示している。
図9(a)に示すように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階に到達して、パターンCによる連続演出が実行されると、メイン表示器8の画面主要部において連続演出画像30が表示される。
なお、連続演出画像30は、メイン表示器8のみで表示されているが、メイン表示器8およびサブ表示器17に跨った状態で表示するようにしてもよい。
なお、各図において図示する画像は、実際に表示される画像よりも簡略化したものにしているが、実際は、予め設定されているキャラクタや背景等の画像がメイン表示器8やサブ表示器17に動画表示される。
例えば、装飾画像としての背景画像上に、武器を持った主人公キャラクタや敵キャラクタの画像が表示され、これら背景画像や所定のキャラクタの画像がメイン表示器8に動画表示される。
前述したように、連続演出は、キャラクタによる対戦演出で実行されることから、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の1ゲーム目のゲーム実行中に表示される連続演出画像30は、例えば、主人公キャラクタが攻撃を開始する画像を表示した後、所定時間を空けて敵キャラクタが攻撃を開始する画像となっている。
したがって、連続演出の1ゲーム目のゲーム実行中に実行される連続演出画像30では、まだどちらのキャラクタの攻撃が成功するか分からない画像となっている。
そして、連続演出の1ゲーム目のゲーム終了後には、ゲーム毎の対戦結果を報知する画像、すなわち、何れかのキャラクタの攻撃が成功する画像が表示され、例えば、連続演出画像30として、敵キャラクタの攻撃が成功する画像が表示される。
したがって、連続演出画像30として、連続演出の1ゲーム目のゲーム実行中には、まだどちらのキャラクタの攻撃が成功するか分からない画像となっていたが、その結果が1ゲーム目のゲーム終了後に表示されるものとなっている。
なお、連続演出中の各ゲームにおける攻撃が成功するキャラクタの種類は、ART状態に当選しているか否かに応じて何れかのパターンの画像が選択されるような選択制御が行われ、ART状態に当選している場合の方が、当選していない場合よりも主人公キャラクタの攻撃が成功するパターンが選択される確率が高くなるような選択制御が行われる。
また、ゲーム終了後に敵キャラクタの攻撃画面が選択された場合でも、主人公キャラクタが敵キャラクタの攻撃を避けて、敵キャラクタの攻撃が成功せずに失敗に終わるような画像を設けてもよい。
また、ゲームの実行中に表示される主人公キャラクタの攻撃の開始画像が、敵キャラクタの攻撃の開始画像よりも先に表示された場合には、主人公キャラクタの攻撃が成功する確率が高くなるように攻撃開始パターンの選択制御を行うようにしてもよい。
次に、図9(b)は、第1演出としての連続演出における2ゲーム目のゲーム開始時の演出画像を示している。
図9(b)に示すように、連続演出の2ゲーム目のゲームが開始されると、1ゲーム目のゲーム実行中と同様に、メイン表示器8に連続演出画像30が再び表示される。
したがって、連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中に実行される連続演出画像30では、1ゲーム目のゲーム実行中と同様に、まだどちらのキャラクタの攻撃が成功するか分からない画像が表示される。
また、パターンCでの連続演出の2ゲーム目のゲーム開始時には、図9(b)に示すように、連続演出画像30の他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)メイン操作画像40aがメイン表示器8の画面中央の下方部に表示されて、ボタン演出における操作指示演出が実行される。
メイン操作画像40aは、内側に「PUSH」の文字情報が表された演出ボタン2dを模した画像からなり、遊技者に対して演出ボタン2dの操作を促す内容となっている。
また、メイン操作画像40aの表示に対応して、副制御装置20は演出ボタン2dの操作を有効とするとともに、演出ボタン2dの内部の発光源を点灯する処理を行う。
なお、メイン操作画像40aが表示された場合でも、連続演出画像30の動画表示は継続して実行されるが、連続演出画像30よりもメイン操作画像40aの表示優先順位が高く設定されていることから、メイン操作画像40aが連続演出画像30よりも前面側に表示される。
図9(c)は、遊技者が演出ボタン2dを操作した場合に実行される操作結果演出時の演出画像を示している。
図9(c)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていたメイン操作画像40aは消去され、替わりに、所定色(例えば、緑色)の「チャンス」の文字情報からなる第1メイン文字画像50aが、メイン表示器8におけるメイン操作画像40aが表示されていた位置に表示される。
すなわち、パターンCでの連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中には、連続演出に特定演出としてのボタン演出が付加されて実行され、演出ボタン2dの操作により、所定の文字情報が表示されて遊技者の期待感を高めるような演出が実行されるのである。
なお、第1メイン文字画像50aは、当該ゲームの終了により消去されるが、メイン表示器8に第1メイン文字画像50aが表示された時点から所定時間経過後に消去するようにしてもよい。
そして、連続演出の1ゲーム目と同様に2ゲーム目のゲーム終了後には、ゲーム毎の対戦結果を報知する画像、すなわち、何れかのキャラクタの攻撃が成功する画像が表示され、例えば、連続演出画像30として、主人公キャラクタの攻撃が成功する画像が表示される。
次に、図9(d)は、第1演出としての連続演出における3ゲーム目のゲーム実行中の演出画像を示している。
連続演出の1ゲーム目と2ゲーム目のゲーム実行中に表示される連続演出画像30では、主人公キャラクタが攻撃を開始する画像を表示した後、所定時間を空けて敵キャラクタが攻撃を開始する画像となっていたが、3ゲーム目のゲーム実行中には、両キャラクタの攻撃が同時に開始される画像、例えば、メイン表示器8の画面を左右に2分割して、左右の分割画面において同時に両キャラクタが攻撃を開始する画像が表示される。
したがって、連続演出の3ゲーム目のゲーム実行中に実行される連続演出画像30では、1ゲーム目および2ゲーム目のゲーム実行中と同様に、まだどちらのキャラクタの攻撃が成功するか分からない画像となっているが、両キャラクタの対戦が最終局面に到達している旨を報知するような画像に変更される。
次に、図9(e)は、第1演出としての連続演出における3ゲーム目のゲーム終了後(終了時)の演出画像を示している。
図9(e)に示すように、パターンCでの連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後には、連続演出画像30の他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)メイン操作画像40aがメイン表示器8の画面中央の下方部に表示されて、ボタン演出における操作指示演出が実行される。
このときの連続演出画像30は、両キャラクタの対戦が最終局面に到達している旨を報知するような画像が停止しているものとなっていて、遊技者による演出ボタン2dの操作が行われるまで、当該画像が継続して表示される。
図9(f)は、遊技者が演出ボタン2dを操作した場合に実行される操作結果演出時の演出画像を示している。
図9(f)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていたメイン操作画像40aは消去されるとともに、連続演出画像30として、連続演出の最終的な結果を報知する画像が表示される。
例えば、ART状態に当選していた場合には、主人公キャラクタの攻撃が成功して主人公キャラクタが勝利する画像やART状態が発生する旨を報知する画像が表示される。
このように、パターンCでの連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後には、連続演出に特定演出としてのボタン演出が付加されて実行され、演出ボタン2dの操作により、連続演出の最終的な結果が導出表示されるのである。
以上のように、連続演出が実行されると、ゲームの実行中やゲームの終了後等の様々な時期において、ボタン演出が付加されて実行されることから、連続演出をより多彩化することが可能となり、遊技の興趣性や期待感を向上させることが可能となるのである。
次に、図10を参照して、主制御装置10からの制御信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8で実行される第2演出としての当選演出における演出画像について説明する。
図10は、当選演出におけるゲーム実行中(開始時)あるいはゲーム終了後(終了時)に、メイン表示器8においてボタン演出が実行されている状態を示している。
図10(a)は、当選演出においてボタン演出が実行される場合の、ゲーム実行中あるいはゲーム終了後の演出画像を示している。
図10(a)に示すように、ボタン演出が付加される当選演出のゲーム実行中あるいはゲーム終了後には、メイン表示器8の画面主要部においてメイン当選演出画像32aが表示される。
また、ボタン演出が付加される当選演出のゲーム開始時あるいはゲーム終了時には、図10(a)に示すように、メイン当選演出画像32aの他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)メイン操作画像40aがメイン表示器8の画面中央の下方部に表示されて、ボタン演出における操作指示演出が実行される。
なお、当選演出時に連続演出時と同様のメイン操作画像40aを表示するようにしているが、当選演出時に連続演出時とで異なる画像を表示するようにしてもよい。
次に、図10(b)は、当選演出においてボタン演出Aが付加されて実行された状態を示している。
図10(b)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていたメイン操作画像40aは消去され、替わりに、所定色(例えば、緑色)の「チャンス」の文字情報からなる第1メイン文字画像50aが、メイン表示器8におけるメイン操作画像40aが表示されていた位置に表示されて、ボタン演出Aにおける操作結果演出が実行される。
一方、図10(c)は、当選演出においてボタン演出Bが付加されて実行された状態を示している。
図10(c)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていたメイン操作画像40aは消去され、替わりに、所定色(例えば、赤色)の「激アツ」の文字情報からなる第2メイン文字画像50bが、メイン表示器8におけるメイン操作画像40aが表示されていた位置に表示されて、ボタン演出Bにおける操作結果演出が実行される。
以上のように、当選演出が実行されると、ゲームの実行中やゲームの終了後等の様々な時期において、ボタン演出が付加されて実行されることから、当選演出をより多彩化することが可能となり、遊技の興趣性や期待感を向上させることが可能となるのである。
なお、図10に示すボタン演出Aおよびボタン演出Bの選択、あるいはボタン演出を実行しない選択は、例えば、強チェリー役の当選時には前述した図6~図8の発生率となるように各状態に応じて制御される。
次に、図11および図12を参照して、主制御装置10からの制御信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8およびサブ表示器17において、第1演出としての連続演出と、第2演出としての当選演出とが併行して実行された場合の演出画像について説明する。
本実施形態においては、連続演出中に当選演出が実行された場合には、先にメイン表示器8で実行されている連続演出に対して、その後に実行条件が成立した当選演出をサブ表示器17において追加実行させることで、両演出を併行して実行可能としている。
したがって、連続演出は通常通りにメイン表示器8で実行させた状態のまま、当選演出がメイン表示器8からサブ表示器17に切り替えられて実行されるのである。
図11および図12は、連続演出と当選演出が併行して実行された状態を示していて、特に、図11は、パターンCでの連続演出の2ゲーム目に当選演出が実行された状態を示し、図12は、パターンCでの連続演出の3ゲーム目に当選演出が実行された状態を示している。
なお、副制御装置20の制御により、連続演出、当選演出、ボタン演出の各演出の実行に伴い、各演出に対応して、ランプ11による装飾発光や、スピーカ9からの効果音の出力が行われる。
まず、図11(a)に示すように、パターンCでの連続演出における2ゲーム目のゲームが開始されると、前述同様(図9(b)参照)、1ゲーム目のゲーム実行中と同様に、メイン表示器8に連続演出画像30が表示される。
また、パターンCでの連続演出の2ゲーム目のゲーム開始時にはボタン演出が付加されるので、図11(b)に示すように、連続演出画像30の他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)メイン操作画像40aがメイン表示器8の画面中央の下方部に表示されて、ボタン演出における操作指示演出が実行される。
一方、図11では、連続演出の2ゲーム目に当選演出が実行された場合、すなわち、当該2ゲーム目に所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選して当選演出が実行された場合を示しているので、連続演出の2ゲーム目の開始時には当選演出が実行され、サブ表示器17の画面主要部においてサブ当選演出画像32bが表示される。
このときの当選演出は、図7に示したボタン演出の発生率となるように制御される。すなわち、パターンB~Eでの連続演出の2ゲーム目に当選演出を実行する場合には、ゲーム開始時にボタン演出が制限(禁止)されるような抽選制御が行われるので、サブ表示器17でのサブ当選演出画像32bに対するボタン演出の付加は行われない。
なお、このときサブ表示器17で表示されるサブ当選演出画像32bは、メイン表示器8で表示されるメイン当選演出画像32aを縮小した画像(動画)となっているが、メイン当選演出画像32aとは異なる画像としてもよい。
次に、図11(b)は、連続演出でのボタン演出の実行に伴い、2ゲーム目のゲーム実行中に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合に実行される操作結果演出時の演出画像を示している。
図11(b)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、連続演出画像30が表示された状態のまま、それまで表示されていたメイン操作画像40aは消去され、替わりに、例えば、図示のような、緑色の「チャンス」の文字情報(横書きの文字情報)からなる第1メイン文字画像50aが、メイン表示器8におけるメイン操作画像40aが表示されていた位置に表示される。
一方、連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中には、サブ表示器17にサブ当選演出画像32bが継続して表示され、サブ表示器17において、ボタン演出が制限された状態の当選演出が継続して実行される。
また、例えば、このときの連続演出がパターンA(あるいはパターンF)であった場合には、当選演出のボタン演出は制限されないので、抽選によりボタン演出が選択された場合には、サブ表示器17において当選演出でのボタン演出が実行される。
なお、連続演出に対するボタン演出が実行されても遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、ゲーム終了時にボタン演出を中止してもよいし、停止ボタン5の何れかの操作に基づき操作結果演出を実行してもよい。
次に、図11(c)に示すように、パターンCでの連続演出における2ゲーム目のゲームが終了すると、メイン表示器8に連続演出画像30が継続して表示される。
前述したように、連続演出の2ゲーム目のゲーム終了後には、ゲーム毎の対戦結果を報知する画像、すなわち、何れかのキャラクタの攻撃が成功する画像が表示され、例えば、連続演出画像30として、敵キャラクタの攻撃が成功する画像が表示される。
一方、図11(c)に示すように、連続演出の2ゲーム目に当選演出が実行された場合には、連続演出のパターンがどの種類でも当選演出でのボタン演出は許容される(図7参照)ので、当選演出にボタン演出が付加されて実行可能となる。
図11(c)に示す例では、当選演出にボタン演出Aが付加された状態を示しているので、サブ表示器17にサブ当選演出画像32bが表示された状態のまま、サブ表示器17の画面下方部にサブ操作画像40bが表示されて、演出ボタン2dの操作が促される。
なお、このときサブ表示器17で表示されるサブ操作画像40bは、メイン表示器8で表示されるメイン操作画像40aを縮小した画像(動画)となっているが、演出ボタン2dの操作を促すものであればメイン操作画像40aとは異なる画像としてもよい。
次に、図11(d)は、当選演出でのボタン演出の実行に伴い、2ゲーム目のゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合のメイン表示器8およびサブ表示器17における演出画像を示している。
図11(d)に示すように、このとき連続演出に対するボタン演出は実行されていないので、遊技者が演出ボタン2dを操作しても、メイン表示器8での演出画像は変化せず連続演出画像30が継続して表示される。
一方、当選演出に対するボタン演出は実行されているので、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、サブ当選演出画像32bが表示された状態のまま、それまで表示されていたサブ操作画像40bは消去され、替わりに、緑色の「チャンス」の文字情報(縦書きの文字情報)からなる第1サブ文字画像50cが、サブ表示器17の画面略中央部に表示される。
なお、当選演出に対するボタン演出が実行されても遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、次ゲームの開始によりボタン演出を中止してもよいし、所定時間経過後に操作結果演出を実行してもよい。
また、第1サブ文字画像50c(あるいは、後述の第2サブ文字画像50d)は、サブ表示器17の長手方向が縦方向となっているので、縦書きとなっているが、第1メイン文字画像50aと同様に横書きとしてもよい。また、第1サブ文字画像50cの表示位置は、サブ操作画像40bは消去された位置(画面下方部)としてもよい。
次に、図12は、連続演出と当選演出が併行して実行された状態を示していて、特に、パターンCでの連続演出の3ゲーム目に当選演出が実行された状態を示している。
まず、図12(a)に示すように、パターンCでの連続演出における3ゲーム目のゲームが開始されると、前述同様(図9(d)参照)、2ゲーム目のゲーム実行中と同様に、メイン表示器8に連続演出画像30が表示される。
また、パターンCでの連続演出の3ゲーム目のゲーム実行中(開始時)にはボタン演出が付加されないので、メイン表示器8でのボタン演出は実行されない。
一方、図12では、連続演出の3ゲーム目に当選演出が実行された場合、すなわち、当該3ゲーム目に所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選して当選演出が実行された場合を示しているので、連続演出の3ゲーム目の開始時には当選演出が実行され、サブ表示器17の画面主要部においてサブ当選演出画像32bが表示される。
このときの当選演出は、図8に示したボタン演出の発生率となるように制御される。すなわち、連続演出の3ゲーム目に当選演出を実行する場合には、ゲーム実行中(開始時)にボタン演出は許容されるような抽選制御が行われるので、サブ表示器17でのサブ当選演出画像32bに対するボタン演出が付加可能な制御が行われる。
図12(a)に示す例では、当選演出に対してボタン演出Bが付加されて実行された状態を示しているので、サブ表示器17にサブ当選演出画像32bが表示された状態のまま、サブ表示器17の画面下方部にサブ操作画像40bが表示されて、演出ボタン2dの操作が促される。
次に、図12(b)は、当選演出に対するボタン演出の実行に伴い、連続演出の3ゲーム目のゲーム実行中に遊技者が演出ボタン2dを操作したときのメイン表示器8およびサブ表示器17における演出画像を示している。
図12(b)に示すように、連続演出に対するボタン演出は実行されていないので、遊技者が演出ボタン2dを操作しても、メイン表示器8での演出画像は変化せず連続演出画像30が継続して表示される。
一方、当選演出に対するボタン演出は実行されているので、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、サブ表示器17においては、サブ当選演出画像32bが表示された状態のまま、それまで表示されていたサブ操作画像40bは消去され、替わりに、赤色の「激アツ」の文字情報(縦書きの文字情報)からなる第2サブ文字画像50dが、サブ表示器17の画面略中央部に表示されて操作結果演出が実行される。
なお、当選演出に対するボタン演出が実行されても遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、ゲーム終了時にボタン演出を中止してもよいし、停止ボタン5の何れかの操作に基づき操作結果演出を実行してもよい。
次に、図12(c)は、連続演出における3ゲーム目のゲーム終了後(終了時)の演出画像を示している。
図12(c)に示すように、パターンCでの連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後には、連続演出画像30の他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)メイン操作画像40aがメイン表示器8の画面中央の下方部に表示されて、ボタン演出における操作指示演出が実行される。
このときの連続演出画像30は、両キャラクタの対戦が最終局面に到達している旨を報知するような画像が停止しているものとなっていて、遊技者による演出ボタン2dの操作が行われるまで、当該画像が継続して表示される。
一方、図12に示す例では、パターンCでの連続演出の3ゲーム目に当選演出が実行された場合を示しているので、このときの当選演出は、図8に示したボタン演出の発生率となるように制御される。
すなわち、パターンCおよびEでの連続演出の3ゲーム目に当選演出を実行する場合には、連続演出に対するゲーム終了後のボタン演出の実行に伴い、当選演出に対するゲーム終了後のボタン演出の実行が制限(禁止)されるような抽選制御が行われるので、サブ表示器17でのサブ当選演出画像32bに対するボタン演出の付加は行われない。
したがって、図12(c)に示すように、サブ表示器17においては、ボタン演出が付加されない状態でサブ当選演出画像32bが表示される。
次に、図12(d)は、遊技者が演出ボタン2dを操作した場合のメイン表示器8およびサブ表示器17の演出画像を示している。
図12(d)に示すように、連続演出に対するボタン演出が実行された状態で、遊技者が演出ボタン2dを操作すると操作結果演出が実行され、それまで表示されていたメイン操作画像40aは消去されるとともに、連続演出画像30として、連続演出の最終的な結果を報知する画像が表示される。
例えば、ART状態に当選していた場合には、主人公キャラクタの攻撃が成功して主人公キャラクタが勝利する画像やART状態が発生する旨を報知する画像が表示される。
一方、図12(c)に示すように、当選演出でのボタン演出は実行されていないので、演出ボタン2dが操作されても、サブ表示器17においてはサブ当選演出画像32bが継続して表示されることとなる。
以上のように、本実施形態においては、第1演出としての連続演出と、第2演出としての当選演出を併行して実行可能としているので、両方の演出の実行契機が重複した場合でも、何ら問題なく両演出を実行することができ、演出の実行条件が成立したのも拘わらず対応する演出が実行されずに、遊技者に対して不満感を与えてしまうことを防止できるのである。
また、連続演出と当選演出が併行して実行されることで、演出をより多彩なものにすることができ、特に、連続演出と当選演出を別の表示器で実行するようにしているので、両演出を質の高い状態で、かつより分かり易い形で実行することが可能となるのである。
また、連続演出と当選演出が併行して実行されている状態でも、連続演出に対する特定演出としてのボタン演出と、当選演出に対する特定演出としてのボタン演出とが併行して実行されないようにしているので、遊技者が注目するボタン演出が同時に実行されることで、遊技者に対して戸惑いを与えてしまったり、遊技者が存分にボタン演出を楽しめなかったり等、遊技者が不満となることを防止することが可能となるのである。
特に、連続演出および当選演出でのボタン演出は、共通の演出ボタン2dを使用するものとなっているので、両方のボタン演出が同時に実行された場合には、制御内容が複雑化する上、遊技者の操作がどちらの演出に対して影響を与えているかが不明瞭となる虞もあるが、本実施形態においては、このような事態を未然に防止することが可能となるのである。
また、連続演出および当選演出でのボタン演出が併行して実行されることを防止する場合に、先に実行されている連続演出でのボタン演出の実行を優先して、後に追加されて実行される当選演出におけるボタン演出の実行を制限するようにしているので、複数のゲームに跨って実行されて遊技者の注目をより集めている連続演出に対するボタン演出が制限されてしまうことを防止でき、連続演出が不自然に実行されてしまうことで、遊技者の期待感を低減させてしまうことを防止できるのである。
また、本実施形態においては、ART状態の発生を最も価値の高い特典としている。したがって、このART状態の発生を報知する連続演出でのボタン演出の実行が優先されて、当選演出におけるボタン演出の実行が制限されることとなるので、特典の大きさに応じて遊技者の期待感を効率よく高めることができるのである。
また、連続演出あるいは当選演出でのボタン演出を実行する場合に、対応する演出が実行されている表示器においてボタン演出を実行するようにしている。
すなわち、メイン表示器8で連続演出が実行されている場合には、連続演出に対するボタン演出もメイン表示器8で実行し、サブ表示器17で当選演出が実行されている場合には、当選演出に対するボタン演出もサブ表示器17で実行するようにしている。
したがって、両演出が併行して実行されている状態でも、対応するボタン演出を的確な状態で実行することが可能となるのである。
また、連続演出でのボタン演出の実行時期が複数設定されている場合でも、その実行態様に応じて、当選演出でのボタン演出の実行時期を制限するようにしているので、連続演出でのボタン演出を多彩なものにした上で、ボタン演出が併行して実行されることを確実に防止することが可能となるのである。
なお、本実施形態においては、連続演出をメイン表示器8で実行し、当選演出をサブ表示器17で実行するようにしているが、連続演出をサブ表示器17で実行し、当選演出をメイン表示器8で実行するようにしてもよい。
また、連続演出と当選演出を併行して実行する場合に、1つの表示器で両演出を実行するようにしてもよい。
また、連続演出および当選演出に対してボタン演出が実行される場合に、その操作対象を演出ボタン2dとしているが、上部演出ボタン2fを操作対象としてもよいし、連続演出と当選演出とで異なるボタンを操作対象としてもよい。
また、所定の遊技状態(例えば、ART状態)が発生していない状態では、連続演出と当選演出を併行して実行しないようにして、所定の遊技状態が発生している状態において、連続演出と当選演出を併行して実行するようにしてもよい。
また、第1演出としての連続演出と第2演出としての当選演出を併行して実行するようにしているが、異なる演出を併行して実行するものであれば、第1演出および第2演出は何れの演出であってもよく、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)等を併行して実行する演出の対象としてもよい。
以上のようにメイン表示器8およびサブ表示器17での演出が実行される。
次に、図13は、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20で行われる当選演出でのボタン演出抽選処理のフローチャートを示しており、これを参照しながら前述した当選演出におけるボタン演出の制御について説明する。
図13に示す例は、強チェリー役当選時の当選演出におけるボタン演出抽選処理を示していている。なお、本処理はゲーム開始毎に実行される。
まず、ステップS1では、連続演出中か否かの判定を行う。
これは、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選して当選演出を実行する際に、そのときの状態が連続演出中であるか否かの判定であり、連続演出中でなければステップS2に移行し、連続演出中であればステップS3に移行する。
ステップS2では、制限なしでのボタン演出の抽選処理を行う。
これは、当選演出でのボタン演出を禁止せずに実行させるためのもので、例えば、強チェリー役当選時の当選演出の場合には、前述の図6に示すボタン演出の発生率となるようにボタン演出の実行に関する抽選処理が行われる。
ステップS2の処理を行った後、本ボタン演出抽選処理を終了する。
ステップS3に移行した場合には、連続演出の2ゲーム目か否かの判定を行う。
連続演出の2ゲーム目であればステップS4に移行し、連続演出の2ゲーム目でなければステップS6に移行する。
ステップS4では、演出パターンはパターンB~Eか否かの判定を行う。
これは、このとき実行されている連続演出のパターンがパターンB~E、すなわち、連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中にボタン演出が実行されるパターンであるかの判定であり、パターンB~Eの何れかであればステップS5に移行し、パターンB~Eの何れでもなければステップS2に移行して、制限なしでのボタン演出の抽選処理を行う。
ステップS5では、連続演出の2ゲーム目での制限下におけるボタン演出の抽選処理を行う。
これは、連続演出の2ゲーム目で当選演出を行う場合に、当選演出におけるボタン演出の実行に制限(禁止)を加えるもので、例えば、強チェリー役当選時の当選演出の場合には、前述の図7に示すボタン演出の発生率となるようにボタン演出の実行に関する抽選処理が行われる。
ステップS5の処理を行った後、本ボタン演出抽選処理を終了する。
ステップS6に移行した場合には、連続演出の3ゲーム目か否かの判定を行う。
連続演出の3ゲーム目であればステップS7に移行し、連続演出の3ゲーム目でなければステップS2に移行して、制限なしでのボタン演出の抽選処理を行う。
ステップS7では、演出パターンはパターンC又はEか否かの判定を行う。
これは、そのとき実行されている連続演出のパターンがパターンC又はE、すなわち、連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後にボタン演出が実行されるパターンであるかの判定であり、パターンC又はEであればステップS8に移行し、パターンC又はEでなければステップS2に移行して、制限なしでのボタン演出の抽選処理を行う。
ステップS8では、連続演出の3ゲーム目での制限下におけるボタン演出の抽選処理を行う。
これは、連続演出の3ゲーム目で当選演出を行う場合に、当選演出におけるボタン演出の実行に制限(禁止)を加えるもので、例えば、強チェリー役当選時の当選演出の場合には、前述の図8に示すボタン演出の発生率となるようにボタン演出の実行に関する抽選処理が行われる。
ステップS8の処理を行った後、本ボタン演出抽選処理を終了する。
以上のように、副制御装置20では、当選演出でのボタン演出抽選処理を行うので、連続演出中に当選演出が実行された場合でも、当選演出でのボタン演出の制限制御を確実に行うことが可能となるのである。
以上のように、当選演出でのボタン演出抽選処理が行われる。
<変形例>
次に、本実施形態における変形例について図14を参照して説明する。
変形例においては、前述した実施形態のスロットマシン1における当選演出でのボタン演出の実行態様として、ゲーム終了後に演出ボタン2dを操作すると、操作結果演出としてボーナス役の当選を報知する、「確定」の文字情報をメイン表示器8に表示するボタン演出Cの選択肢を追加するようにしている。
したがって、変形例においては、当選演出時のボタン演出としてボタン演出A、ボタン演出の他に、特定ボタン演出としてボタン演出Cを選定し、3種類のボタン演出のうちの何れかを選択可能とし、ボーナス役の当選時に限り実行される当選演出に対して、ゲーム終了後におけるボタン演出Cを選択可能としている。
また、ボタン演出Cは、連続演出の演出パターンが何れであっても選択可能としている。
例えば、強チェリー役に当選した際に、その強チェリー役がボーナス役と重複当選している場合の当選演出に対して、所定確率(例えば、2%の確率)でゲーム終了後にボタン演出Cを発生可能としている。
すなわち、当選演出が、主制御装置10(付与決定手段)による役の抽選結果が特定の抽選結果(特定決定結果)であった場合に、ボタン演出Cが実行可能となるのである。
図14は、変形例において、強チェリー役当選時の当選演出におけるボタン演出抽選処理を示している。
なお、図14に示すフローチャートにおいては、ステップS9~ステップS16までは、図13のステップS1~ステップS8までと同様となっていて、ステップS17とステップS18が追加されているのみであるので、図14におけるステップS9~ステップS16の説明は省略する。
まず、ステップS17では、当選演出は特定ボタン演出か否かの判定を行う。
これは、連続演出の3ゲーム目に当選演出が実行される場合に、当選演出でのゲーム終了後にボタン演出Cの実行が選択されたか否かの判定を行うものである。
次に、ステップS18で、ボタン演出の時期入れ替え処理を行い、本ボタン演出抽選処理を終了する。
これは、連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後に、当選演出でボタン演出Cが実行される場合に、連続演出でのゲーム終了後でのボタン演出が実行されてしまうと、両ボタン演出が併行して実行されてしまうが、これを避けるための処理である。
例えば、連続演出の演出パターンがパターンCあるいはEであった場合には、連続演出でのゲーム終了後にもボタン演出が実行されてしまうが、このときには、連続演出に対するボタン演出の実行時期をゲーム終了後からゲーム実行中に変更するのである。
この処理により、パターンCあるいはEでの連続演出における3ゲーム目のゲーム終了後のボタン演出は中止され、替わりに3ゲーム目のゲーム実行中にボタン演出が代替え演出として実行されることとなる。
なお、代替え演出として3ゲーム目のゲーム実行中にボタン演出が実行された場合には、特典に対する期待度に応じて所定の文字情報(「チャンス」あるいは「激アツ」)が抽選され、演出ボタン2dの操作により抽選された所定の文字情報が表示されることとなる。
すなわち、連続演出でのボタン演出と、当選演出でのボタン演出の実行時期が入れ替えられた場合には、連続演出でのボタン演出(操作結果演出)の演出態様が変更されることとなる。
そして、連続演出における3ゲーム目に実行された当選演出においては、ゲーム終了後に特定ボタン演出が実行されて、演出ボタン2dの操作により、「確定」の文字情報が表示されるのである。
以上のように、変形例においては、連続演出中に当選演出が実行され、その当選演出でのボタン演出が実行される場合に、そのボタン演出が特定ボタン演出として選択されている場合には、その特定ボタン演出の実行は制限されずに実行されることとなる。
すなわち、制限制御手段としての副制御装置20は、当選演出が、付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、当選演出に対するボタン演出(特定演出)の付加の制限を禁止するのである。
したがって、2つのボタン演出が併行して実行されることが制限されて、連続演出に対するボタン演出が優先的に実行されるような制御が行われている状態でも、当選演出に対するボタン演出が特定ボタン演出であった場合には、特定ボタン演出の方が優先的に実行されることとなり、遊技者の期待感を高められる演出が、中止されてしまったり、的外れな時期で実行されてしまったり等を防止でき、期待感の高いボタン演出を的確な時期に実行することが可能となるのである。
特に、1ゲームにおいて、2つのボタン演出が実行される場合に、特定ボタン演出としてボーナス役の当選を報知する演出が、1ゲームで連続して実行される演出のうち最後の演出となるので、遊技者がより注目する演出が最終盤で実行されるような効果的な演出を実行することが可能となるのである。
また、当選演出に対する特定ボタン演出の実行が優先された場合には、ゲーム終了後に実行予定であった連続演出に対するボタン演出の時期が変更されて、ゲーム実行中にボタン演出が替わりに実行されることとなる。
すなわち、制限制御手段としての副制御装置20は、当選演出が、付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、当選演出に対するボタン演出(特定演出)の付加時期と、併行して実行されている連続演出に対するボタン演出(特定演出)の付加時期と、を入れ替えるのである。
したがって、特定ボタン演出を優先的に実行することができる上、連続演出に対するボタン演出が中止されてしまうことを防止でき、興趣性を維持することが可能となるのである。
なお、変形例においては、当選演出に対する特定ボタン演出の実行が優先された場合には、連続演出に対するボタン演出の時期をゲーム終了後からゲーム実行中に変更するようにしているが、2つのボタン演出の何れか一方、あるいは双方の実行時期を変更するものであれば、上記以外の実行態様としてもよい。
例えば、パターンCでの連続演出の3ゲーム目のゲーム終了後に、当選演出に対する特定ボタン演出を実行する場合には、まず、ゲーム終了時点で連続演出に対するボタン演出を実行し、演出ボタン2dの操作後(あるいは所定時間経過後)に、再度当選演出に対する特定ボタン演出を実行することで、2つのボタン演出が併行して実行されることを防止するようにしてもよい。
したがって、この場合には、当選演出に対するボタン演出(特定ボタン演出)の実行時期が制限されて、ゲーム終了時点からゲーム終了から所定の時間が経過した時点に変更されることとなる。
また、当選演出に対する特定ボタン演出の実行が優先されて、連続演出に対するボタン演出の時期がゲーム終了後からゲーム実行中に変更された場合に、連続演出に対するボタン演出をゲーム開始時点ではなく、停止ボタン5の何れかが操作された時点で実行するようにしてもよい。
また、当選演出に対する特定ボタン演出の実行が優先されて、連続演出に対するボタン演出が制限される場合に、連続演出に対するボタン演出の実行を中止するようにしてもよい。
また、操作指示演出時に表示される操作画像として通常の操作画像と、通常の操作画像よりも表示面積の大きい特定の操作画像とを表示可能とし、特定の操作画像が表示された場合には、特典が付与される確率が高くなるように制御してもよい。
さらに、連続演出中の当選演出において、特定の操作画像を表示することが選択された場合には、当選演出に対するボタン演出の実行を優先して、連続演出に対するボタン演出の時期を変更するようにしてもよい。
以上のように、変形例のスロットマシン1が構成される。
以上説明したように、本発明においては、ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段(主制御装置10)を備え、前記付与決定手段による決定結果に基づき演出を実行するようにした遊技機(スロットマシン1)において、前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出を実行させる制御を行う演出制御手段(副制御装置20)と、前記演出が実行されている間に、前記演出に対して特定演出(例えば、ボタン演出)を付加させる制御を行う特定演出制御手段(副制御装置20)と、を備え、前記演出制御手段は、前記演出が実行されている状態において、前記付与決定手段による決定結果に基づき、複数の演出を併行して実行させる制御を行う併行制御手段(副制御装置20)を含み、前記特定演出制御手段は、前記併行制御手段により前記複数の演出が併行して実行されている場合に、前記複数の演出のうち所定の演出(例えば、当選演出)に対する前記特定演出の付加を制限する制限制御手段(副制御装置20)を含む構成としている。
ここで、付与決定手段、演出制御手段、特定演出制御手段、併行制御手段、制限制御手段は、主制御装置10が備えるものであってもよいし副制御装置20が備えるものであってもよい。また、主制御装置10と副制御装置20の協働により構成されるものであってもよい。
また、特典としては、ART状態、ボーナス状態、CZ状態等の遊技者が有利となるものであれば何れでもよい。
また、演出は、特典の付与に関わる役に当選した場合に、遊技者の期待感を高めるために画像(動画)、効果音、発光、送風、振動等で実行されるもので、ART状態の前兆演出(ガセ前兆演出)中の連続演出、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)、当選演出等が例示される。
また、複数の演出が併行して実行とは、複数の演出が全く同時に実行される場合以外に、少なくとも複数の演出の実行期間の一部が重複する場合も含む。また、2つの演出が併行して実行される場合の他、3以上の演出が併行して実行される場合も含む。
また、演出に対して特定演出を付加させるとは、実行されている演出に対して特定演出を追加して実行することであり、実行されている演出の画像に特定演出の画像を追加するものや、実行されている演出を一時的に消去して特定演出の画像を表示するもの等が含まれる。
また、特定演出は、既に実行されている演出と独立して実行されるものであれば何れの演出でもよい。また、特定演出の実行により導出される情報は、特典の付与に関わる情報の他、確率設定装置14での設定値を示唆する情報でもよい。
また、特定演出の付加を制限とは、特定演出の実行を禁止、特定演出の実行を中断、特定演出の実行時期の変更、特定演出を他の演出と入れ替えて実行等が例示される。
したがって、複数の演出を併行して実行可能としているので、複数の演出の実行契機が重複した場合でも、何ら問題なく複数の演出を実行することができ、演出の実行条件が成立したのも拘わらず対応する演出が実行されずに、遊技者に対して不満感を与えてしまうことを防止することが可能となる。
また、複数の演出が併行して実行されることで、演出をより多彩なものにすることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
さらに、演出に対して特定演出が付加されて実行されるので、演出をさらに多彩化することができ、遊技の興趣性をより向上させることができるし、遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
また、前記制限制御手段は、前記複数の演出のうち前記併行制御手段により後から追加された演出に対して、前記特定演出の付加を制限する構成としている。
したがって、先に実行されていて遊技者が注目している演出に対する特定演出はそのまま実行されることとなり、連続演出が不自然に実行されてしまうことで、遊技者の期待感を低減させてしまうことを防止することが可能となる。
また、前記特定演出は、遊技者の操作を要する操作演出(ボタン演出)である構成としている。
したがって、遊技者の期待感が高まる操作演出が併行して実行されることで、遊技者が操作演出に対する集中力が散漫になり、操作演出を存分に楽しめなくなってしまう虞があるが、このような事態を未然に防止することが可能となる。
特に、複数の演出での操作演出は、共通の操作手段を使用するものにした場合には、複数の操作演出が同時に実行されることとなり、制御内容が複雑化する上、遊技者の操作がどちらの演出に対して影響を与えているかが不明瞭となる虞もあるが、このような事態を未然に防止することが可能となる。
また、前記制限制御手段は、前記所定の演出に対する前記特定演出と、併行して実行されている前記所定の演出とは異なる演出に対する前記特定演出とが同時に実行されないように、前記所定の演出に対する前記特定演出の付加を制限する構成としている。
したがって、遊技者が注目する特定演出が同時に実行されることで、遊技者に対して戸惑いを与えてしまったり、遊技者が存分に特定演出を楽しめなかったり等、遊技者が不満となることを防止することが可能となるのである。
また、前記制限制御手段は、併行して実行されている前記所定の演出とは異なる演出に対する前記特定演出が、前記ゲームにおける特定時期に実行可能である場合に、前記所定の演出に対する前記特定演出が、前記ゲームにおける前記特定時期で実行されないように、前記所定の演出に対する前記特定演出の付加を禁止する構成としている。
したがって、確実に所定の演出に対する特定演出の付加を禁止することが可能となる。
また、所定の演出に対する特定演出がゲーム終了後に実行されることにより、その時点で併行して実行されている別の演出に対する特定演出の実行が否定されてしまうことを防止でき、遊技者の期待感を継続させることが可能となる。
また、前記制限制御手段は、前記所定の演出が、前記付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、前記所定の演出に対する前記特定演出の付加の制限を禁止する構成としている。
したがって、所定の演出に対する特定演出の実行されることが制限されている状態でも、所定の演出が付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、所定の演出に対する特定演出が優先的に実行されることとなり、遊技者の期待感を高められる演出が、中止されてしまったり、的外れな時期で実行されてしまったり等を防止でき、期待感の高い特定演出を的確な時期に実行することが可能となる。
また、前記制限制御手段は、前記所定の演出が、前記付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、前記所定の演出に対する前記特定演出の付加時期と、併行して実行されている他の演出に対する前記特定演出の付加時期と、を入れ替える構成としている。
したがって、所定の演出に対する特定演出の実行されることが制限されている状態でも、所定の演出が付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、所定の演出に対する特定演出が優先的に実行されることとなり、遊技者の期待感を高められる演出が、中止されてしまったり、的外れな時期で実行されてしまったり等を防止でき、期待感の高い特定演出を的確な時期に実行することが可能となる。
さらに、所定の演出とは別の演出に対する特定演出が中止されてしまうことを防止でき、興趣性を維持することが可能となる。
一方、特許文献1には、演出の実行中に、遊技者が操作可能な演出ボタンを模した演出ボタン画像を表示して、演出ボタンの操作を促す表示を行うとともに、遊技者が演出ボタンを操作した場合には、演出の結果を報知するようにした遊技機が開示されている。
しかしながら、従来の遊技機においては、演出ボタンの操作を伴う演出を効果的に実行できておらず、興趣性を高めるものではなかった。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、特典としてART状態(ART)を付与するものとしたが、AT又はRTを付与するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ART状態のタイプとして、ART状態中の残りゲーム数が無くなった場合に終了するようなタイプにしているが、所定のゲーム数単位で実行されるART状態を複数回継続可能なタイプにしてもよい。
また、本実施形態では、特定演出としてボタン演出を実行するようにしているが、メイン表示器8やサブ表示器17で実行されている演出に対して付加的に実行されるものであれば、ボタン演出以外の演出を特定演出として実行するようにしてもよく、例えば、タイマー演出を特定演出としてもよい。
タイマー演出は、例えば、連続演出あるいは当選演出の実行中に、メイン表示器8やサブ表示器17の表示面の所定領域にタイマー値を表示し、連続演出あるいは当選演出の進行に合わせてタイマー値を更新表示することで実行される。また、更新表示タイミングは実際の経過時間で行われる。
そして、タイマー値の減算表示(更新表示)を連続演出あるいは当選演出におけるゲームの開始時やゲームの終了時に開始し、タイマー値がゼロ(タイムアップ)となり減算表示が終了した場合に、予め定められたタイマー結果演出として、例えば、ボタン演出や文字情報等を表示するようになっている。
すなわち、副制御装置20は、演出に関わる所定期間に対して、所定情報を更新表示することで所定期間の進行状況を表示し、更新表示の終了により特定の情報として、タイマー結果演出に関わる情報を表示することでタイマー演出を実行するのである。
したがって、副制御装置20は、連続演出あるいは当選演出に対して特定演出としてのタイマー演出を付加する制御を行ってもよいのである。
また、連続演出中に実行された当選演出に対するボタン演出が制限(禁止)された場合に、禁止されたボタン演出における操作結果演出で表示予定であった情報を自動的に表示するようにしてもよい。
例えば、連続演出の3ゲーム目で連続演出に対するボタン演出が実行されることで、当選演出に対するボタン演出が制限(禁止)された場合に、ゲーム終了後に、例えば、サブ表示器17に所定の文字情報(例えば、「チャンス」の文字情報)を演出ボタン2dの操作無しで自動的に表示するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、制限制御手段としての副制御装置20による制限制御では、連続演出と当選演出が併行して実行されている状態において、当選演出に対するボタン演出の実行を禁止するようにしているが、制限制御としては、当選演出に対するボタン演出の実行確率が、通常よりも低くなるような確率変更制御を行うようにしてもよい。
このようにすれば、連続演出と当選演出が併行して実行されている状態において、2つの演出の対するボタン演出が併行して実行される機会が少なくなるので、演出態様を多彩化させた上で、ボタン演出を禁止した場合と近い効果も得ることが可能となる。
また、連続演出と当選演出を別々の表示器で実行するようにしているが、連続演出と当選演出を同じ表示器上で実行するようにしてもよい。
また、連続演出と当選演出を同じ表示器上で実行する場合には、一方の演出に対する画像を画面の主要部に表示し、他方の演出に対する画像を画面の一部に表示するようにしてもよい。
また、連続演出と当選演出を同じ表示器上で実行する場合には、一方の演出を動画表示により実行し、他方の演出を静止画により実行するようにしてもよい。
また、併行制御手段としての副制御装置20が複数の演出を併行して実行させるときの1つの演出として、複数のゲームに跨る演出である連続演出を対象としているが、複数のゲームに跨る演出であれば、他の演出でもよく、例えば、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)でもよく、さらに、ART状態中に複数のゲームに跨って実行される演出でもよい。
また、操作演出としてのボタン演出時に、操作対象を演出ボタン2dとしているが、上部演出ボタン2fを操作対象としてもよい。
また、特典の付与に対する期待度に応じて操作対象とするボタンを、演出ボタン2dにするか、上部演出ボタン2fにするかを選択するようにしてもよい。
また、2つの演出が併行して実行されている場合に、一方の演出に対するボタン演出における操作対象と、他方の演出に対するボタン演出における操作対象とを異ならせるようにしてもよい。
さらに、メイン表示器8で実行されるボタン演出における操作対象と、サブ表示器17で実行されるボタン演出における操作対象とを異ならせるようにしてもよい。
このように操作対象の異なるボタン演出を実行可能に構成することにより、操作演出としてのボタン演出の演出態様が、よりバリエーションに富んだものとなり、興趣性をより向上させることが可能となるし、遊技者の期待感を変化させるような操作演出を実行することが可能となる。
また、操作手段の操作を促す操作画像を常に同じ大きさで表示するようにしているが、異なる大きさの操作画像を表示するようにしてもよい。また、連続演出や当選演出の期待度に応じて操作画像の大きさを変化させるようにしてもよい。
また、遊技者が操作を行う操作手段として演出ボタン2d、および上部演出ボタン2fを備えているが、メイン表示器8或いはサブ表示器17の表示面に、遊技者の接触を検出可能なタッチセンサを設けるとともに、メイン表示器8或いはサブ表示器17にタッチする位置を促すタッチ画像(操作画像)を表示可能にし、副制御装置20は、タッチ画像への遊技者の接触に応じて操作(タッチ操作)を受け付けて、メイン表示器8或いはサブ表示器17に所定の画像演出を表示するようにしてもよい。この場合には、メイン表示器8或いはサブ表示器17が操作手段を構成することとなる。
また、演出ボタン2d、あるいは上部演出ボタン2fにモータ等の作動により振動する振動手段を内蔵して、遊技者が操作する際に振動手段を作動させるようにしてもよい。この際、例えば、相対的に期待度の高い演出(例えば、連続演出や当選演出でのボタン演出)が表示された場合に、振動手段を作動させることが好ましい。このようにすれば、さらに遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、相対的に期待度の高い演出(例えば、連続演出や当選演出でのボタン演出)が表示された場合に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、相対的に期待度の高い演出(例えば、連続演出や当選演出でのボタン演出)が表示された場合に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、遊技者の手が演出ボタン2d、上部演出ボタン2fに近づいたことを検出可能な検出センサ(例えば、赤外線センサ)を設け、ボタン演出が実行されている状態おいて、検出センサの検出信号に基づき、操作画像を通常の形状のものから大きい形状のものに変更するようにしてもよい。このようにすれば、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを押圧操作する直前に、操作画像が変化するので、従来にない斬新な演出が可能となる。
また、表示手段として、メイン表示器8及びサブ表示器17以外に、停止ボタン5の下方部に表示器を別個設けたり、前扉1aから前方に突出するように表示器を別個設けたりしてもよく、連続演出や当選演出、およびそれらに対応するボタン演出等の実行箇所として、各々の表示手段を選択可能としてもよい。
また、本実施形態では、抽選手段などの各種手段としての動作を主制御装置10が行ったが、副制御装置20がその一部又は全部を行い、副制御装置20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御装置20が実行する動作を、主制御装置10がその一部又は全部を行い、主制御装置10が各種手段として動作することもできる。
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
1:スロットマシン
2d:演出ボタン
2f:上部演出ボタン
4:リール
8:メイン表示器
10:主制御装置
14:確率設定装置
17:サブ表示器
20:副制御装置

Claims (3)

  1. ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段を備え、前記付与決定手段による決定結果に基づき演出を実行するようにした遊技機において、
    前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出を実行させる制御を行う演出制御手段と、
    前記演出が実行されている間に、前記演出に対して遊技者の操作を要する操作演出を付加させる制御を行う特定演出制御手段と、
    を備え、
    前記演出制御手段は、
    前記演出として第1演出が実行されている状態において、前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出として第2演出を併行して実行させる制御を行う併行制御手段を含み、
    前記特定演出制御手段は、
    前記併行制御手段により前記第1演出と前記第2演出が併行して実行される場合に、前記第2演出に対する前記操作演出の付加を制限する制限制御手段を含み、
    所定のゲームにおいて前記制限制御手段により前記第2演出に対する前記操作演出の付加が制限されている場合でも、前記所定のゲームの実行中における前記第1演出に対する前記操作演出の付加と、前記所定のゲームの終了後から次のゲームが開始されるまでの間における前記第2演出に対する前記操作演出の付加と、を制御可能とした
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記制限制御手段は、
    前記第2演出が、前記付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、前記第2演出に対する前記操作演出の付加の制限を禁止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記制限制御手段は、
    前記第2演出が、前記付与決定手段による特定決定結果の導出に基づき実行されたものであった場合には、前記第1演出に対する前記操作演出の付加時期と、前記第2演出に対する前記操作演出の付加時期と、を入れ替える
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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