以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
まず、スロットマシン1の全体構成について、図1〜図2を参照して説明する。
スロットマシン1は、遊技場等に設置されるものである。
図1〜図2に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、ベットボタン2a、返却ボタン2c、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、メダル投入口2、スタートレバー3、リール4、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、メダル払出口7b、メイン表示器8、スピーカ9、前面パネル19、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、確率設定装置14、表示器装飾枠15、ドラムユニット4d、主制御装置10、副制御装置20を備える。
なお、主制御装置10、副制御装置20は、各々に記憶部、制御部が備えられ、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、スロットマシン1の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、本実施形態の各種機能を実現している。
図1に示すように、スロットマシン1の前面には前扉1aが配設される。
前扉1aは、前扉1aの後方側に配設され島設備(図示省略)に取り付けられる本体(図示省略)の一側(前方視左側)に開閉可能に軸着され、片開形式で前方側に開閉可能に構成される。なお、以降、スロットマシン1を前方から見た状態で左右方向を示す。
スロットマシン1を手前側から見た状態で、前扉1aの上部における左右方向の中央の位置にはメイン表示器8が配置される。メイン表示器8は、後述するように演出(画像演出)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段および演出手段(第2演出手段)を構成する。
前扉1aの上部であってメイン表示器8の前方には、中央に開口部を有する表示器装飾枠15が配設され、メイン表示器8は、表示器装飾枠15の開口部から表示面が前方に臨んだ状態で配設される。
メイン表示器8の左右の各々には、スピーカ9が配設され、例えば、メイン表示器8やサブ表示器17で表示される演出に対応する効果音を出力可能となっていて、表示手段および演出手段を構成する。
また、メイン表示器8の左右の各々には、LED等からなるランプ11が配設され、例えば、役の入賞時の光や、メイン表示器8やサブ表示器17で表示される演出に対応する発光態様の光を出力可能となっていて、演出手段を構成する。
メイン表示器8の右側にはサブ表示器17が配置される。
サブ表示器17は、後述するように演出(画像演出)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段および演出手段(第1演出手段)を構成する。
メイン表示器8の右側であってサブ表示器17の下方には、操作手段(第2操作手段)としての上部演出ボタン2fが配設される。
上部演出ボタン2fは、前後方向に移動する押圧式のボタンであり、上部演出ボタン2fの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、上部演出ボタン2fの操作情報として副制御装置20に出力される。また、上部演出ボタン2fの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により上部演出ボタン2fの操作が有効である旨を報知可能にしている。
スロットマシン1における前扉1aの上下方向中央には、表面に装飾や各種機能表示が施された平板状の前面パネル19が配設される。
前面パネル19の後方には、変動表示手段としてのリール4を備えたドラムユニット4dが配設される。
また、前面パネル19の略中央には、リール4に付された図柄を前方から視認可能な透光性を有する部材からなる表示窓6が形成される。
リール4は、左右方向に並んで配設される左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a〜4cの回転軸は左右方向に延在して、回転中心が同一に設定されている。リール4(4a〜4c)は、周面に連続する図柄(識別情報)を有し、これらの図柄が表示窓6を透して機外から識別可能に構成され、リール4が一方向に回転することにより、表示窓6内において、例えば、図柄が上から下に変動表示可能となっている。各リール4a〜4cには、複数の図柄(例えば20個)が表されていて、図柄の種類は、例えば、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「7」等である。
なお、リール4の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
前面パネル19における表示窓6の上部には、後述する停止ボタン5の停止順序を報知可能なナビランプ12a、12b、12cが各リール4a、4b、4cに対応して配設される。
また、前面パネル19における表示窓6の下部左側には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。なお、スロットマシン1は、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
前面パネル19の下方には、前方に突出する段部が形成され、段部の上面にメダル投入口2、ベットボタン2aが配設されている。また、操作手段(第2操作手段)としての演出ボタン2dが配設されている。
メダル投入口2は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口2の内部には、メダル投入口2に投入されたメダルを検出するセンサ等であるメダルセレクタ2b(メダル検出手段)が備えられている。
ベットボタン2aは、ゲームの開始条件となるベット数の入力を遊技者が行うための押圧式のボタンであり、1操作によりスロットマシン1で許容された最大ベット数を入力可能となっている。
演出ボタン2dは、上下方向に移動する押圧式のボタンであり、演出ボタン2dの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、演出ボタン2dの操作情報として副制御装置20に出力される。また、演出ボタン2dの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により対応する演出ボタン2dの操作が有効である旨を報知可能にしている。
段部の前面には、スタートレバー3、返却ボタン2c及び停止ボタン5が配設される。
スタートレバー3は、ゲームを開始させるために遊技者が操作するレバーであり、ベット数の入力後、スタートレバー3が有効となりゲームが開始可能となる。
返却ボタン2cは、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、設定されたベット数のキャンセルや、クレジットメダルとして記憶されたメダルの払い出しを行う際に操作されるボタンである。
停止ボタン5は、回転するリール4を停止するためのボタンであり、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、左リール4a、中リール4b、右リール4cに対応して左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5cが横方向に所定間隔で配設される。
スロットマシン1における前扉1aの下方には、メダル払出装置7から払い出されたメダルが排出されるメダル払出口7bが配設される。
図2は、スロットマシン1における制御系のブロック図を示している。
図2に示すように、スロットマシン1には、役の抽選や遊技の進行制御等を行う主制御装置10と、主制御装置10と通信可能に構成され主制御装置10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う副制御装置20と、を備えている。主制御装置10と副制御装置20との制御情報の伝達は、主制御装置10から副制御装置20に対して一方向のみに制限され、副制御装置20から主制御装置10への不正な信号の入力を防止している。
主制御装置10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、返却ボタン2c、スタートレバー3、停止ボタン5、確率設定装置14(設定手段)、メダル払出装置7、ドラムユニット4d及び有利区間ランプ13と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。また、主制御装置10には、記憶部(記憶手段)、制御部が備えられている。
設定手段としての確率設定装置14は、ボーナス役の当選確率を外部操作により複数段階(例えば、6段階)に変更可能にするもので、主制御装置10は、確率設定装置14における確率設定操作に基づき、ボーナス役の当選確率を確率の異なる複数の確率値のうちの何れか1つの確率値に設定する処理を行う。
確率設定装置14で設定される設定値は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定となっている。
なお、ボーナス役の当選確率を確率設定装置14の設定値に影響を受けずに、固定の確率値で制御するようにしてもよい。
なお、ボーナス役の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。また、後述するCZ状態、ART状態の両方、或いは何れか一方の移行抽選確率を、確率設定装置14の設定値に応じて変更可能に構成してもよいし、確率設定装置14での設定には影響は受けずに、常に固定の確率値で移行抽選を行うように構成してもよい。
ドラムユニット4dは、リール4a〜4cと、リール4a〜4cの各々を回転させるステッピングモータ(図示省略)とを一体的に備えた装置である。
メダル払出装置7は、メダルセレクタ2bに投入されたメダルを払い出し前のメダルとして回収するメダル貯留部(図示省略)を有し、メダル貯留部に貯留されたメダルをメダル払出口7bに払い出す装置である。メダル払出装置7には払い出されたメダルを検出するセンサが備えられる。
メダルセレクタ2bは、メダル投入口2の下流側に備えられ、メダル投入口2から投入されたメダルを検出するセンサが備えられる。
主制御装置10の記憶部は、遊技に関する遊技プログラム、小役やボーナス役の抽選を行うためのテーブル等の各種情報等を記憶する。
また、主制御装置10は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、これにより、スロットマシン1の遊技の進行に関する処理等を行う。
主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、サンプリングされた乱数に基づき役の抽選処理を行う。また、記憶部の制御プログラムに従って、例えば、所定タイミングで乱数を更新することで、乱数の生成処理を行い、生成された乱数に基づきCZ状態やART状態の移行抽選処理、ART状態中の上乗せ抽選処理等を行う。
すなわち、主制御装置10は、ゲームの実行に対応して、賞やART状態等の特典を付与するか否かを抽選(決定)する抽選手段(付与決定手段)を備えている。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づきCZ状態やART状態の移行抽選、上乗せ抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づきリール4の回転制御を行う。主制御装置10は、各リール4a、4b、4cに備えられているセンサ(図示省略)からの信号に基づき、各リール4a、4b、4cの回転位置を検出して、各リール4a、4b、4c上の図柄の回転位置を把握可能となっている。そして、停止ボタン5からの信号に基づき、所望の図柄を表示窓6内に停止させる制御を行う。
また、主制御装置10は、スタートレバー3等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部に記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置7等の装置を制御することにより、スロットマシン1の遊技を実現する。
副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、スピーカ9、メイン表示器8、ランプ11、ナビランプ12、サブ表示器17と、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に応じて、これらの装置を制御する。また、副制御装置20には、記憶部、制御部が備えられている。
副制御装置20の記憶部は、演出に関するプログラム、画像演出データ、音声データ等の各種情報等を記憶する。
副制御装置20は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、主制御装置10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す画像演出、効果音の出力、ランプ演出等を、メイン表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。
また、副制御装置20は、演出ボタン2dからの信号に基づき、各演出の切替タイミングを制御可能となっている。
主制御装置10及び副制御装置20のうちの何れか一方或いは両方で、本発明における、付与決定手段、演出制御手段、第1の演出制御手段、第2の演出制御手段、第1演出制御手段、第2演出制御手段、表示制御手段、移動演出制御手段、第1移動演出制御手段、第2移動演出制御手段、が構成される。
このようなスロットマシン1は、主制御装置10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル投入口2からのメダル(遊技価値)を投入、或いはベットボタン2aの操作によりクレジットメダルからベット数の設定を行う。
なお、ベット数は、メダル投入口2からメダルが投入される毎に1ずつ設定され、メダルの投入数が最大ベット数に達すると、その後に投入されたメダルは、クレジットとして主制御装置10の記憶部に記憶される。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール4a〜4cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役、ボーナス役などの複数の当選役(はずれを含む)の中から今回ゲームの抽選結果をリール4の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。例えば、抽選により第1抽選結果としてリプレイ役や、第2抽選結果としてベル役が導出される。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号を受信しても、前回のゲームでのリール4の回転開始からの経過時間が所定時間(例えば、4.1秒)経過していない場合には、リール4の回転開始を一時的に待機(待機時間を挿入)させてリール4の回転開始を遅延させることで、単位時間(例えば、1分間)当たりのゲームの実行回数が所定数(例えば、14回)以内となるようにゲーム数を制限する制限制御を行う。すなわち、主制御装置10は、単位時間当たりのゲームの実行回数を所定数以内に制限可能なゲーム数制限手段を備えている。この制御により、1ゲームに要する最短実行時間が所定時間(例えば、4.1秒)に規定されることとなる。
なお、上記最短実行時間を監視する期間は、ゲーム間におけるリール4の回転開始時点を基準に設定する以外でもよく、例えば、停止ボタン5を有効とする時点を基準にしてもよく、単位時間当たりのゲーム回数を監視できれば何れの時点を基準にしてもよい。
各リール4a〜4cは、表示手段の一例であり、各リール4a〜4cの周面には、複数の図柄(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー、7)が所定の配列で表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール4a〜4cに対応して設けられた停止ボタン5a〜5cが押圧操作可能な状態となる。
この状態で各停止ボタン5a〜5cが押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール4a〜4cが停止制御される。
停止状態では、リール4a〜4cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から機外に臨むように停止(停止表示)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、表示窓6内の上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。
小役、リプレイ役、ボーナス役等などの当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール4a・中リール4b・右リール4c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル・ベル・ベル」とする押し順ベル役を設けることができる。
共通ベル役は、停止ボタン5a〜5cに対する操作順序(押し順という)に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)が停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止する小役である。
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a〜5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1〜6が設けられている。このような押し順ベル役1〜6は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン5a〜5cが操作されると、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示されず、「ベル・ベル・リプレイ」などの他の図柄の組合せ(「ベルこぼし目」という)が停止表示されることになる。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1〜3を設けてもよい。
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)であり、「スイカ・スイカ・スイカ」が上段ライン若しくは下段ラインに停止する弱スイカ役と、「スイカ・スイカ・スイカ」が右上がりライン若しくは右下がりラインに停止する強スイカ役とがある。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール4aの上段又は下段に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が左リール4aの中段に停止する強チェリー役とがある。したがって、チェリー役は、左リール4aのいずれかの段のみに「チェリー」が停止すれば、他のリールの停止態様には関係なく成立する役である。
リプレイ役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つのリプレイ役が設けられ、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする通常リプレイ役(以下、リプレイ役と称する)と、「リプレイ・ベル・ベル」とするチャンスリプレイ役(チャンス役)とが設けられている。
「リプレイ・ベル・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役及びチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されている。
また、リプレイ役には、停止ボタン5a〜5cに対する操作順序(押し順)として6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」に対応する図柄の組合せが停止する押し順リプレイ役が設けられている。押し順リプレイ役は、6通りある押し順それぞれに対応する押し順リプレイ役1〜6を設けるとともに、各押し順リプレイ役1〜6に当選したときのそれぞれに対応する押し順の報知は、ART状態中(AT状態中も含む)に行われる。
なお、リプレイ役として、押し順の設定のない共通リプレイ役を備えてもよい。
また、主制御装置10は、リプレイ役に当選する当選確率を変更可能になっていて、リプレイ役の当選確率の低い状態である非RT(リプレイ当選低確率状態)と、リプレイ役の当選確率の高い状態であるRT(リプレイ当選高確率状態)と、に制御可能となっている。
すなわち、主制御装置10は、抽選手段の抽選結果がリプレイ役となる確率を高めた高確率遊技状態(RT)により特定遊技状態(ART状態)を制御可能としているのである。
そして、リプレイ役(押し順リプレイ役)には、非RTからRTへの移行に係る図柄の組合せに対応する昇格リプレイ役、RTから非RTへの移行に係る図柄の組合せに対応する転落リプレイ役が設定されている。これらの当選役についても押し順が対応付けられ、例えば、昇格リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって非RTからRTへの移行に係る昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止し、転落リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの5通りの押し順によってRTから非RTへの移行に係る転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止する。
なお、RT中に押し順ベル役に当選した場合に、当選した押し順ベル役に対応する図柄の組合せを停止させる特定の押し順以外の押し順操作が行われた場合に、RTを非RTに移行させる図柄の組合せを停止させるようにしてもよい。
また、主制御装置10及び副制御装置20は、押し順ベル役或いは押し順リプレイ役に関する遊技状態として、AT(アシストタイム)の状態を発生可能となっている。ATは、押し順ベル役或いは押し順リプレイ役が当選した場合に、当選した押し順ベル役或いは押し順リプレイ役の押し順を、メイン表示器8及びナビランプ12により報知(押し順ナビを実行)する状態である。
したがって、AT中に昇格リプレイ役の当選により、当選した昇格リプレイ役に対応する押し順が報知されて、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、RTに移行することとなるが、このRT中にもATの状態が継続することで、遊技状態がリプレイ当選高確率状態と押し順ナビが行われる状態が重複するART状態となる。
また、ART状態中において、転落リプレイ役に当選した場合には、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われて、ART状態中にRTが非RTに移行してしまうことが防止される。
そして、ART状態の終了条件が成立した後において、ATの状態の終了により、転落リプレイ役の当選時に、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われなくなり、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、RTが非RTに移行することとなる。
なお、ART状態の継続中において、転落リプレイ役に当選した場合に、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われたにもかかわらず、停止操作を誤って転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させてしまった場合には、RTが非RTに移行してしまうが、ART状態の終了条件が成立していない限り、ATの状態の継続により再度昇格リプレイ役に対する押し順ナビが行われ、再度の昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、RTに再移行することとなる。ただし、一時的に非RTに移行した場合でもART状態は継続しているので、その間に実行されたゲーム数もART状態の継続可能なゲーム数から減算される。
ボーナス役は、対応する図柄の組合せ(特別態様)を「7・7・7」とするもので、遊技者にとって有利なボーナス状態を発生させる特別役である。
ボーナス役に当選した場合には、ボーナス役の当選状態は、対応する図柄の組合せが停止するまで持ち越される。
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され、判定の結果、その図柄の組合せが上記それぞれに対応する図柄の組合せであるときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置7が駆動制御されることにより、メダル払出口7bを介して所定数のメダルが払い出される。
具体的には、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、8枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a〜5cを操作したときには、メダルは払い出されない。
なお、ベル役については、後述するART状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されている。
また、弱スイカ役及び強スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、2枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、リプレイ役及びチャンスリプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役及びチャンスリプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく(ベット数の設定なしで)、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
また、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、リプレイ役の当選確率が高められるRTに移行し、RT中に転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、非RTに移行する。
また、ボーナス役に対応する図柄の組合せ(特別態様)の停止表示により、遊技者に有利なボーナス状態に移行する。ボーナス役に対応する図柄の組合せ(特別態様)が停止表示した場合には、メダルの払い出しは行われない。
ボーナス状態中は、所定の小役(例えば、共通ベル役)に高確率で当選する状態となり、メダルの払い出し数が所定数(例えば、メダル200枚)を超えると終了する。
また、ボーナス役を除く各役の当選確率は、各設定値において、ベル役>リプレイ役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性、つまり、ベル役が最も当選し易く、強スイカ役が最も当選し難く設定されているものとする。また、ボーナス役は、小役やリプレイ役よりも当選確率が低く設定される。なお、ボーナス役を除く各役の当選確率の関係性は、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役の各々が、リプレイ役とベル役よりも当選確率が低く設定されていれば、上記したもの以外でもよく、特にRT中には、リプレイ役>ベル役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性となるようにしてもよい。
また、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役は、当選し難い当選役という意味でレア役と称する。
次に、スロットマシン1の遊技の流れについて、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係るスロットマシン1における遊技状態を説明するための図である。
主制御装置10、副制御装置20は、スロットマシン1を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
図3に示すように、本実施形態のスロットマシン1の遊技は、通常遊技状態、ボーナス状態、CZ状態、ART状態の複数の遊技状態から構成される。主制御装置10、副制御装置20は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
通常遊技状態、ボーナス状態、CZ状態では、非RTに制御される。また、ART状態中はATに制御されるが、CZ状態中もATに制御するようにしてもよい。
また、スロットマシン1の遊技は、通常区間、有利区間を有する。これらの区間は、遊技状態によって区分され、さらに、ART状態等の遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態によって区分けされる。
遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態には、後述するように通常確率状態と高確率状態とが設定されている。
通常区間は、通常遊技状態において遊技可能な区間であって、通常遊技状態におけるART状態の通常確率状態において遊技可能な区間が含まれる。
有利区間は、通常区間から他の遊技状態に移行後、再度通常区間に戻るまで継続して滞在する。
有利区間は、ボーナス状態、CZ状態、CZ状態の前兆状態、ART状態の高確率状態、ART状態の前兆状態、ART状態において遊技可能な区間が含まれる。主制御装置10は、有利区間に滞在中に、連続して実行されたゲームの回数をカウント(計数)する。遊技状態が有利区間中である場合には、有利区間ランプ13が点灯される。
なお、有利区間ランプ13は、CZ状態、ART状態、ボーナス状態等の実際に遊技者が当該状態を有利であると認識できる間にのみ点灯するようにしてもよい。例えば、ART状態の高確率状態中においては有利区間ランプ13を点灯しないようにしてもよい。
有利区間に移行後、有利区間を終了するためには、ゲームの抽選結果等により通常区間へ移行した場合の他、「有利区間での連続ゲーム回数が所定回数に到達したこと」若しくは「有利区間中に獲得したメダル数が所定枚数に到達したこと」の何れかの条件の成立が設定され、有利区間として特定される各状態からなる一連の有利区間中に獲得できるメダル数を制限する制限手段(所謂リミッタ)が設けられている。
なお、有利区間の上記終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」を含めてもよい。また、有利区間の上記終了条件は、例えば、「ボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」、「第一種特別役物(所謂レギュラーボーナス)の当選役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」等を含めてもよい。また、有利区間での連続ゲーム回数の上限は、1000回や1500回等、任意の数であればどのような回数でもよく、獲得メダル数の上限は、1000枚や2400枚等、任意の数であればどのような枚数でもよい。
次に、主制御装置10及び副制御装置20の制御により実行される各遊技状態(通常遊技状態、CZ状態、ART状態、ボーナス状態)、遊技状態間の移行処理、及び移行処理に伴って発生する各種演出等について、遊技状態毎に詳細に説明する。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立したゲームの第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。なお、RTに関する種別は、同じ遊技状態に滞在中であっても、昇格リプレイ等によって変化するが、基本的には、以下のように設定されている。
また、演出は、後述するART前兆演出(ARTガセ前兆演出)、連続演出、発生演出、当選演出等が例示され、メイン表示器8及びサブ表示器17での画像(動画)、スピーカ9からの効果音、ランプ11での発光等による、特典の付与に対する報知や、特典が付与される前の事前報知等からなり、遊技者に対して特典の付与に対する期待感を高めるものである。
次に、各遊技状態について詳しく説明する。
(通常遊技状態)
主制御装置10がリセットされた状態では、遊技状態は遊技者に不利な状態である通常遊技状態に設定される。
通常遊技状態のRTに関する種別は、基本的に非RTである。つまり、通常遊技状態は、非RTに滞在しやすい遊技状態である。このため、通常遊技状態の遊技は、遊技者にとっては不利である。
図3に示すように、主制御装置10は、通常遊技状態に滞在中には、CZ状態、ART状態、ボーナス状態への移行抽選処理を行う。なお、スロットマシン1の仕様等に応じて、通常遊技状態からART状態に直接移行しないようにしてもよい。
・通常遊技状態からART状態への移行処理(図3の矢印a)
通常遊技状態においては、付与決定手段としての主制御装置10による特典を付与するか否かの決定結果が、予め定められた特別条件の成立として、特定の決定結果となったことに基づき、特典(特定の特典)として特定遊技状態(ART状態)を付与するものとなっている。
より具体的には、主制御装置10の抽選手段による所定のレア役の当選(特定の抽選結果)に基づいてART状態への移行抽選処理を行う。例えば、チャンス役当選時の所定の確率(例えば、20%)でART状態への移行処理を行う。ART状態への移行条件が成立した場合には、基本的な遊技状態がATに制御され、昇格リプレイ役に当選して、昇格リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止するとART状態に移行する。また、遊技者にART状態中の実行可能ゲーム数として初期ゲーム数(例えば、50ゲーム)が付与される。
なお、ART状態への移行、すなわち、付与決定手段による特典を付与するか否かの決定は、抽選手段によるレア役の抽選以外で行うようにしてもよい。例えば、所定の役(例えば、ベル役)の当選(あるいは実際の成立回数)が所定回数となった時点でART状態への移行を決定してもよいし、前回のART状態の終了後に実行されたゲーム数が所定数となった場合に、ART状態への移行を決定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特定条件の成立として、ART状態の当選契機役を主に、チャンス役と強・弱スイカ役に設定しているが、その他の役の当選時にART状態を発生させるようにしてもよい。
ART状態への移行抽選に当選した場合には、遊技者のART状態への移行に対する期待感を高めるために、最終的にART状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)のART前兆演出がメイン表示器8において実行される。したがって、ART状態への移行抽選に当選しても、直ぐにはART状態へは移行せず、前兆ゲーム数分移行が遅延されることとなる。
ART前兆演出中においては、メイン表示器8において、通常遊技状態中とは異なる背景からなるステージの画像に切り替わるとともに、登場するキャラクタが通常遊技状態中とは異なる動作を行う画像演出が実行される。例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出が複数のゲームを通して行われる。これらの演出は1回のゲームが終了しても演出内容自体は変化することはない。例えば、所定のゲームにおいて各種イベント等の発生により画面の切替等は行われても、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出内容自体は変化することなく次のゲームでも継続して行われる。したがって、ART前兆演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
また、ART状態への移行契機となるレア役(例えば、チャンス役)に当選したが、ART状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、ART状態に当選したときと同様に、最終的にART状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)のARTガセ前兆演出がメイン表示器8において実行される。ART前兆演出とARTガセ前兆演出は、基本的には画像演出(ステージ或いは登場するキャラクタ等)は同様に設定された複数のゲームに亘る一連の演出からなり、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出においては、最終的にART状態に移行するか否かの報知が行われるが、この場合、メイン表示器8において、前兆演出の最終ゲームから数ゲーム前(例えば、2ゲーム前)から連続的な演出(連続演出)が実行される。連続演出は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。
連続演出は、ゲーム毎に主人公キャラクタと敵キャラクタが攻防を繰り返す画像演出が実行され、各ゲームの演出内容は次ゲームに引き継ぐような演出が実行される。例えば、所定のゲームで与えられた主人公キャラクタがダメージを負った場合には、そのダメージは次ゲームに持ち越すように演出(例えば、ダメージの量を示すメーターを変化させる演出)が実行される。
また、予め決定されているART状態の移行の有無により、各ゲームにおける主人公キャラクタと敵キャラクタの攻防の状態が設定されていて、ART状態に移行する場合には、移行しない場合よりも主人公キャラクタが攻撃を行うゲームが多くなるように設定されている。
すなわち、連続演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
そして、ART状態に当選していた場合(ART前兆演出の場合)には、ART状態の当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが勝利する画像が表示され、ART状態に当選していなかった場合(ARTガセ前兆演出の場合)には、ART状態の非当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが敗北する画像が表示される。
なお、連続演出ではなく、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出の最終ゲームのみで完結する演出を実行し、その演出結果によりART状態への移行に関する報知を行ってもよい。
また、連続演出中には、操作演出としてボタン演出が併行して実行される場合もある。
ボタン演出は、例えば、連続演出中の所定のゲームの実行中に、先ず、所定の表示手段(メイン表示器8、サブ表示器17)に、何れかの演出ボタン(演出ボタン2d、上部演出ボタン2f)の操作を促す操作ボタンを模した操作画像や、操作を指示する文字情報等からなる操作促進画像を表示する操作指示演出と、その後、表示された何れかの演出ボタンの操作が操作された場合に、表示手段に表示されている演出画像を変化(演出態様を変化)させるような操作結果演出と、からなっている。
したがって、ボタン演出は、操作促進画像が表示される操作指示演出と、ボタン操作により所定の画像が表示される操作結果演出とからなる一連の演出で構成されることとなる。
例えば、連続演出中の最終ゲームのゲーム終了後にボタン演出を実行する場合には、当該ゲームの終了後に操作画像や操作促進画像を表示し、遊技者による演出ボタンの操作により対戦演出の最終結果画像が表示される。
したがって、通常では、最終ゲームの終了後に自動的に対戦演出の最終結果画像が表示されるところを、遊技者による演出ボタンの操作を契機に最終結果画像を表示するような演出が実行されるのである。
これにより、遊技者自らが演出の結果に介入しているような状態を生じさせることができ、興趣性を向上させることが可能となるのである。
また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出は、ART状態への移行契機となるレア役に当選した場合に直ぐに発生させるようにしてもよいし、所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の実行後に発生させるようにしてもよい。また、ARTガセ前兆演出は、ART状態への移行契機となるレア役に当選した場合に、必ず発生させるようにしてもよいし、所定確率で発生させるようにしてもよい。また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出のゲーム数は何れのゲーム数でもよいし、複数のゲーム数(例えば、25〜35ゲーム)から選択的に決定するようにしてもよい。
また、通常遊技状態においては、ART状態への当選確率状態が異なる通常確率状態、高確率状態を有している。ART状態への移行抽選の当選確率は、高確率状態の方が低確率状態よりも高くなっていて、確率状態の移行は、例えば、弱スイカ役当選時の30%の確率で、通常確率状態から高確率状態に移行するような制御が行われる。一方、所定の転落条件として、例えば、リプレイ役当選時、ベル役当選時、及びハズレ時の5%の確率で、高確率状態から低確率状態へ移行する制御が行われる。
ART状態の当選確率は、通常確率状態においては、例えば、チャンス役当選時の20%の確率で設定され、高確率状態においては、チャンス役当選時の50%の確率で設定されている。
なお、確率設定装置14において、ボーナス役の当選確率を変更した場合や、主制御装置10のシステムリセットが行われた場合には、通常確率状態により遊技が開始可能となるが、確率設定装置14での設定値毎に、所定の確率で高確率状態により遊技を開始可能としてもよい。
・通常遊技状態からCZ状態への移行処理(図3の矢印c)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。例えば、弱チェリー役や強チェリー役当選時に所定の確率でCZ状態への移行処理を行う。CZ状態へ移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
なお、通常遊技状態において、主制御装置10及び副制御装置20により、CZ状態の当選確率状態を変更可能にしてもよい。また、当選確率状態に対する報知制御を行ってもよい。報知制御を行う場合には、各確率状態を直接的に報知する形態ではなく、その時点での確率状態がどの状態であるかを、メイン表示器8の表示内容を変化させることで遊技者が予測できる程度に行うようにしてもよい。
また、CZ状態への移行抽選に当選した場合には、遊技者のCZ状態への移行に対する期待感を高めるためにCZ状態の前兆状態が設定され、最終的にCZ状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態の連続演出がメイン表示器8において実行される。したがって、CZ状態への移行抽選に当選しても、直ぐにはART状態へは移行せず、CZ連続演出を経てCZ状態へ移行することとなる。
また、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選したが、CZ状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、最終的にCZ状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZガセ連続演出がメイン表示器8において実行される。CZ連続演出とCZガセ連続演出は、基本的には登場するキャラクタ等は同様に設定されていて、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
CZ連続演出(CZガセ連続演出)は、例えば、各ゲームを通じてキャラクタがスポーツ競技に挑戦するような画像演出が実行される。CZ連続演出(CZガセ連続演出)中はその間のゲームを通してスポーツ競技が連続して実行され、CZ状態に当選していた場合には、最終的に競技に成功(例えば、サッカーでゴールに成功)し、CZ状態に当選していない場合には、競技に失敗する画像演出が実行される。
すなわち、CZ連続演出(CZガセ連続演出)は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
なお、CZ連続演出(CZガセ連続演出)中は、複数のゲームに亘って(跨って)一連の演出が実行されるものであればいずれでもよく、前述したART状態の連続演出と同様に、キャラクタによる対戦演出でもよい。
・通常遊技状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印f)
主制御装置10は、ボーナス状態を発生させるか否かを決定する機能も有していて、役の抽選結果が特別の決定結果となったことに基づき、特別の特典としてボーナス状態を付与するようになっている。
より具体的には、抽選手段が、ゲームの実行に基づき、ボーナス役の抽選を所定の確率で行い、抽選結果がボーナス役の当選(特別抽選結果)となった場合に、ボーナス状態を発生させるようにしている。
ボーナス役の抽選確率値は、確率設定装置14で設定可能な設定1〜6に応じた複数段階の確率値(例えば、設定1の1/250〜設定6の1/200)で制御可能であり、確率設定装置14で設定されている確率値に基づく抽選により、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能となり、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、ボーナス状態への移行処理が行われる。
したがって、ボーナス役に当選した場合でも直ぐにボーナス状態へ移行するのではなく、ボーナス役に対応した図柄の組み合わせを停止可能なボーナス当選状態を経由してボーナス状態に移行することとなる。この移行態様は、通常遊技状態以外の遊技状態においてボーナス役に当選した場合でも同様である。
また、ボーナス役に当選した場合、ボーナス役に当選したことをメイン表示器8において報知するようにしているが、当該報知は直ぐには行われず、最終的にボーナス役に当選したことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のボーナス発生演出がメイン表示器8において実行された後、ボーナス役の当選報知を行うことで、遊技者に対してボーナス役の当選に対する期待感を高めるようにしている。
また、ボーナス役に当選していないゲームにおいて所定条件が成立した場合、最終的にボーナス役に当選していないことを報知する演出として、所定の確率でボーナス発生演出と同様のボーナスガセ発生演出がメイン表示器8において表示される。
ボーナスガセ発生演出は、適度に遊技者の期待感を高めるもので、例えば、ボーナス役に当選していないゲームにおいてボーナスガセ発生演出をボーナス役の当選確率と同等の確率で発生させるようにすれば、発生演出が表示された場合に、ボーナス役の当選に対する期待度が約50%にできるし、ボーナスガセ発生演出の発生確率を調整することで、遊技者の期待度を変化させることもできる。
ボーナス発生演出及びボーナスガセ発生演出は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。したがって、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)は、前述したART状態における連続演出と同様の演出内容で実行される。
すなわち、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出となっている。
そして、ボーナス役に当選していた場合(ボーナス発生演出の場合)には、ボーナス役の当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが勝利する画像が表示され、ボーナス役に当選していなかった場合(ボーナスガセ発生演出の場合)には、ボーナス役の非当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが敗北する画像が表示される。
なお、ボーナス役の当選は、ボーナス役に単独で当選する他、所定の小役(例えば、チャンス役や強チェリー役)に当選した場合の一部で、ボーナス役に重複当選するようにしてもよい。この場合、所定の小役に当選してもボーナス役には当選しなかった場合に、最終的にボーナス役に当選しなかったことを報知するボーナスのガセ発生演出を実行すれば、遊技の興趣性を高めることができるようになる。
また、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)中は、複数のゲームに亘って(跨って)一連の演出が実行されるものであれば何れでもよく、ART状態における連続演出とは異なる演出を実行するようにしてもよい。
また、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)と、ART状態における連続演出は、演出中の演出パターンを複数態様で実行可能となっているが、両者において全く同様の演出パターンで実行可能としてもよいし、一部或いは全部を異なる演出パターンで実行可能としてもよい。
(CZ状態)
CZ状態のRT種別は、基本的に非RTである。CZ状態は、押し順ベル役や押し順リプレイ役当選時には押し順ナビは行われないが、押し順ベル役当選時のみ押し順ナビが実行されるATに制御してもよい。また、CZ状態滞在中は、各ゲームにおいてART移行抽選処理(後述する)が行われるので、通常遊技状態に滞在中よりも、ART状態へ移行しやすい。このため、一連の遊技の流れにおいて、CZ状態は、通常遊技状態よりも有利に位置付けられている。
CZ状態に滞在中は、通常遊技状態に滞在中よりも、ART状態に移行しやすいので、CZ状態は、一連の遊技の流れにおいて、チャンスゾーンとして位置付けられている。
CZ状態の遊技可能回数は、最大で10回である。
なお、CZ状態では、昇格リプレイ役に当選した場合でも、押し順を報知しないので、基本的に非RTが維持される。
CZ状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、CZ状態に関する制御情報が送信され、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、CZ状態中の各種演出、残ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
・CZ状態からART状態への移行処理(図3の矢印e)
CZ状態では、各ゲームにおいてART移行抽選処理を行う。
ART移行抽選処理の当選確率は、各ゲームの当選役に応じて、当選確率が設定されている。ART移行抽選処理の当選確率は、例えば、ボーナス役当選時が100%、レア役当選時が50%、ベル役当選時及びリプレイ役当選時が10%、ハズレ役当選時が5%である。ART移行抽選はCZ状態中のゲーム毎に行われるが、ART状態への移行の有無はCZ状態の最終ゲームで行われ、最終ゲームでART状態への移行が報知された場合には、通常遊技状態のときと同様に、遊技状態がART状態へ移行することとなる。
なお、ART移行抽選は、各役に内部当選した時点で実行されるので、当選した役に対応する図柄がリール4に停止しない場合(取りこぼし時)でもART移行抽選は実行される。
なお、各当選役の一部又は全部についてのART移行抽選処理の当選確率は、上記以外でもよい。また、ベル役の当選時にART移行抽選処理を行うようにしたが、ベル役に対応する図柄が入賞することに基づいてART移行抽選処理を行うようにしてもよい。また、ボーナス役に当選した場合には、100%の確率で当該ボーナス状態の終了後にART状態へ移行するようにして遊技者の期待感を高めるようにしているが、確率設定装置14で当選確率が変更可能なボーナス役に関しては、ART移行抽選処理を行わないようにして遊技店と遊技者との利益バランスが大きく崩れないようにしてもよい。
また、CZ状態中は、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場するCZ演出がメイン表示器8で表示される。CZ演出においては、最初の数ゲーム間(例えば、7ゲーム間)で主人公キャラクタが対戦の準備を行う画像演出が表示され、CZ状態の最後の数ゲーム間(例えば、3ゲーム間)においては、複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出として主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦する画像演出が表示される。そして、ART移行抽選に当選していた場合には、最終ゲームで主人公キャラクタが勝利してART状態へ移行することが報知される。
また、CZ状態中においては、その間に実行されたゲームの当選内容に応じて、対戦準備演出中の背景や、対戦演出中の攻防内容が変化して、ART状態への移行に対する期待感に変化を与えるようになっている。また、CZ状態における残ゲーム数はメイン表示器8に表示され、残ゲーム数は、ゲームが実行される毎に減算されていく。
また、CZ演出における対戦演出前の準備演出中においても、主人公キャラクタが対戦の準備を行う画像演出が各ゲームを通して連続して実行されることから、準備演出中も複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出となる。
・CZ状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印d)
CZ状態において、ART移行抽選に当選しなかった場合には、CZ状態中における規定数のゲームの実行後、通常遊技状態に移行する。このとき、CZ演出において、主人公キャラクタが敗北してART状態へ移行しないことが報知される。
なお、CZ状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示するようにする。そして、表示するキャラクタは確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択されるので、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
・CZ状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印h)
CZ状態においては、前述した通常遊技状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御装置10は、通常遊技状態と同様に確率設定装置14での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能な状態となる。このとき、ART状態への移行が確定するので、CZ状態は終了し、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。
なお、CZ状態中にボーナス役に当選した場合に、所定の確率でART状態に移行しないようにしてもよく、この場合、ボーナス状態の発生によりCZ状態を一旦中断し、一旦中断されたCZ状態を、ボーナス状態の終了後に復帰させるようにしてもよい(図3の矢印i)。
CZ状態中にボーナス役に当選した場合、通常遊技状態とは異なりボーナス発生演出は行われずに、ボーナス役に当選したゲームにおいてボーナス役に当選したことの報知がメイン表示器8において実行される。すなわち、ボーナス役に当選したゲームの次ゲームが開始される前にボーナス役に当選したことが報知される。
(ART状態)
ART状態へ最初に移行した時点でのRT種別は、基本的に非RTであるが、ATの状態となっているので、昇格リプレイ役の入賞によってRTに昇格し易くなっている。RT状態は、獲得メダルの増加が見込めるため、ART状態は、遊技者にとっては、通常遊技状態、CZ状態よりも有利である。
ART状態中は、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順リプレイ役と押し順ベル役に対する押し順ナビが行われることで、RTの維持とメダルの獲得が容易な状態となる。
なお、ART状態における押し順リプレイ役の当選確率は、基本的に、RTに対応した一定の確率となる。
ART状態中は、ART状態の初期移行時に付与された所定数のゲーム(例えば、50ゲーム)を、ART状態を継続可能な残ゲーム数として継続が管理され、残ゲーム数がゲーム毎に減算され、残ゲーム数が無くなるまでART状態は継続される。また、ART状態の残ゲーム数は、ART状態中における所定条件の成立により上乗せされて、その分ART状態の継続期間が延長されるようになっている。
そして、ART状態において残ゲーム数が無くなった場合、ART状態が終了することとなる。
なお、主制御装置10は、ART状態の移行により、付与されたゲーム数の有無により、ART状態の継続を管理するようにしているが、ART状態の移行時に所定数のゲームを実行可能なセット数を付与して、セット数の有無によりART状態の継続を管理するようにしてもよい。
ART状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、ART状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、ART状態中の各種演出の画像表示が行われる。また、ART状態中の、残ゲーム数、一連のART状態中に獲得したメダルの総数、ART状態中に実行された総ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
また、ART状態中は、所定のレア役(例えば、弱チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、強チェリー役)に当選した場合に、ART状態のゲーム数の上乗せ抽選が行われ、上乗せ抽選に当選した場合には、当選契機となったレア役に対応して予め定められた数のゲーム数が残ゲーム数に上乗せ(加算)される。
また、所定のレア役に当選した場合には、ゲーム数の上乗せに対する期待感を高めるための上乗せ演出が、メイン表示器8において実行される。上乗せ演出は、例えば、1〜3ゲーム間実行され、演出内容に応じて上乗せに対する期待度が異なるようになっていて、上乗せ演出の最終ゲームで当否の報知が行われるとともに上乗せゲーム数が報知される。
例えば、上乗せ演出を複数ゲーム(3ゲーム)に亘る一連の演出で実行する場合には、連続演出と同様に対戦演出がメイン表示器8或いはサブ表示器17で実行される。
また、ART状態中において、特定条件の成立として所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、上記上乗せ抽選の他に、特定期間(例えば、10ゲーム)ゲーム数が上乗せされる確率をその他の状態よりも高めた上乗せ特化ゾーンを発生可能としている。
上乗せ特化ゾーンは、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合の所定確率(例えば、10%)で発生し、上乗せ特化ゾーン中においては、当選確率の低いレア役やボーナス役の他、リプレイ役以外の全ての役が上乗せの契機役となり、所定の特典として多数のゲーム数が付与(上乗せ)される可能性が高められる。
例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選し、強チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は50%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選するような制御が行われる。なお、ボーナス役に関しては、上乗せ特化ゾーンか否かに関わらず100%で上乗せに当選する。
また、上乗せ特化ゾーン中以外は上乗せの可能性のないベル役(共通ベル役及び押し順ベル役)の当選時にも上乗せ抽選が行われ、ベル役の当選時は、80%で上乗せに当選するような制御が行われる。したがって、上乗せ特化ゾーン中は、ART状態の継続に関わる所定の特典として、複数の役の当選時に上乗せに当選する確率が高められるような制御が行われる。
なお、上乗せ特化ゾーン中はベル役に当選した場合にも100%の確率で上乗せに当選するようにしてもよい。
また、上乗せ特化ゾーン中は、上乗せされるゲーム数も上乗せ特化ゾーン以外よりも大きいゲーム数が上乗せされ、例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は20ゲームのゲーム数が上乗せされ、強チェリー役及びボーナス役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は20ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は50ゲームのゲーム数が上乗せされるような制御が行われる。したがって、上乗せ特化ゾーン中は、ART状態の継続に関わる所定の特典として、上乗せに当選した場合に上乗せされるゲーム数が多くなるような制御が行われる。
また、主制御装置10は、上乗せ特化ゾーン中に転落リプレイ役に当選した際に、遊技者の誤操作等により、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させてしまった場合には、RTの状態が非RTの状態に移行させるが、上乗せ特化ゾーンはそのまま維持させ、規定のゲーム数(10ゲーム)が終了するまで継続させるようにしている。
上乗せ特化ゾーン中は、主制御装置10からの信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8に主人公キャラクタと敵キャラクタが対峙する画像が表示され、ゲーム毎に主人公キャラクタが一方的に攻撃するような演出が行われる。そして、ゲームの実行に応じて主人公キャラクタが攻撃し、上乗せされない場合には攻撃が失敗し、上乗せされる場合には攻撃が成功して、ゲームの抽選に応じて決定された上乗せゲーム数が報知される。
このように、上乗せ特化ゾーンが実行されている場合において、その実行中の間(例えば、10ゲーム間)を通して主人公キャラクタが攻撃を繰り返すような一連の演出が実行され、上乗せ特化ゾーンの終了により、一連の演出が終了して元のART状態中の画像に復帰することとなる。
なお、上乗せ特化ゾーンの発生契機役である所定のレア役に当選した場合に、次ゲームから即座に上乗せ特化ゾーンを発生するようにしてもよいし、所定数のゲームの実行後に発生するようにしてもよい。
また、所定数のゲームの実行後に上乗せ特化ゾーンを発生させる場合には、上乗せ特化ゾーンの発生契機役である所定のレア役に当選後に、副制御装置20の制御により、上乗せ特化ゾーンの発生に対する期待感を高めるための上乗せ特化ゾーン発生演出を行うようにしてもよい。上乗せ特化ゾーン発生演出は、例えば、1〜3ゲーム間実行され、演出内容に応じて上乗せ特化ゾーンに対する期待度が異なるようになっていて、上乗せ特化ゾーン発生演出の最終ゲームで当否の報知が行われるようにすることが好ましい。
また、上乗せ特化ゾーン発生演出を複数ゲームに亘る一連の演出で実行する場合には、連続演出と同様に対戦演出により実行してもよい。
また、上乗せ特化ゾーン中の各役当選時の上乗せ当選確率や上乗せゲーム数は、上記以外でもよく、上乗せ特化ゾーン中以外よりも上乗せ特化ゾーン中の方が、遊技者に有利に上乗せに対する制御が行われるものであればいずれでもよい。
ただし、上乗せ特化ゾーン中でのリプレイ役の当選時には、上乗せ抽選は行われないようにしている。これは、RTの状態中である上乗せ特化ゾーン中に、遊技者が誤って転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させるような停止操作を行ってしまった場合でも、遊技者が不利となることを防止するためである。すなわち、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させた場合には、上乗せ特化ゾーン中が非RTの状態となってしまい、リプレイ役の当選確率が低下してしまうが、仮にリプレイ役を上乗せの契機役に設定した場合には、非RTの状態への移行により上乗せ契機役であるリプレイ役の当選が減ることで、遊技者に極めて不利な状態となってしまうこととなる。本実施形態においては、このような事態を防止できるのである。
したがって、本実施形態では、上乗せ特化ゾーン中の上乗せ契機役を、常に当選確率が一定である役(例えば、ベル役等)に設定していることから、上記したような事態が生じても特定の遊技者が極めて不利となってしまうことを防止でき、全ての遊技者に対して期待感や興趣性の高い上乗せ特化ゾーンを発生させることができるのである。
・ART状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印b)
ART状態において、ART状態を継続させる残ゲーム数が無くなるとART状態は終了し、遊技状態は通常遊技状態に移行することとなる。
ART状態から通常遊技状態へ移行した場合には、ART状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、ART状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
・ART状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印k)
ART状態においては、前述した通常遊技状態、CZ状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御装置10は、通常遊技状態、CZ状態と同様に確率設定装置14での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能な状態となる。このとき、ART状態は一旦中断され、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。なお、一旦中断されたART状態は、ボーナス状態の終了後に復帰することとなる。
また、ART状態中にボーナス役に当選した場合、最終的にボーナス役に当選したことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のボーナス発生演出がメイン表示器8において実行されて、遊技者のボーナス役の当選に対する期待感が高められる。
なお、ART状態中にボーナス役に当選した場合には、所定のゲーム数をART状態の残ゲーム数に加算(上乗せ)するようにしてもよい。
(ボーナス状態)
ボーナス状態は、抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となるような制御、具体的には、各ゲームにおいてベル役の抽選が高確率で行われ、遊技者が多数のメダルを獲得可能な状態となる。また、前述したようにCZ状態中のボーナス役の当選時は、ART状態の移行抽選は行われるが、通常遊技状態中のボーナス役の当選時も所定の確率でART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。ただし、ボーナス役の当選からボーナス状態が発生するまでの間(ボーナス当選状態中)のゲームにおいてはART状態の移行抽選は行われない。なお、ボーナス状態中に実行されるゲーム毎に、ART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。
また、主制御装置10から副制御装置20に対して、ボーナス状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、ボーナス状態中の各種演出、獲得枚数情報等の画像表示が行われる。
・ボーナス状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印g)
ボーナス状態中において、上記した抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となるような制御が所定期間行われた結果、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態から通常遊技状態に移行される。
また、ボーナス状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のエンディング状態が設定され、エンディング状態(エンディング期間)中は、ゲームの進行が一時的に不能となり、エンディング状態終了後に通常遊技状態に移行することとなる。
エンディング状態中においては、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像がメイン表示器8により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
ボーナス状態から通常遊技状態へ移行した場合には、ART状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、ボーナス状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
・ボーナス状態からART状態への移行処理(図3の矢印j)
ボーナス状態からART状態に移行する条件としては、CZ状態中にボーナス役に当選した場合と、ART状態中にボーナス役に当選した場合とがある。
CZ状態或いはART状態から移行したボーナス状態中において、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態からART状態に移行される。このとき、CZ状態からの移行の場合には、ART状態は初期状態から開始されるが、ART状態からの移行の場合には、ART状態は中断された時点の状態から再開されることとなる。したがって、ART状態の中断時のセット数中の残ゲーム数からART状態が再開することとなる。また、獲得メダル数は、ART状態とボーナス状態が一連して発生した場合には、それらの総数となるので、ART状態の再開時には、ボーナス状態中に獲得したメダル数が加算されて獲得メダル数が表示される。
また、ART状態から移行したボーナス状態の終了時にも、所定期間のエンディング状態が設定され、エンディング状態中においては、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、設定値を示唆可能な所定の画像がメイン表示器8により表示されるとともに、設定値を示唆可能な所定の音声がスピーカ9により出力される。
以上のようにスロットマシン1において遊技状態の移行が行われる。
次に、メイン表示器8におけるステージの移行抽選について説明する。
スロットマシン1の主制御装置10においては、前述したように通常遊技状態中におけるART状態の抽選に関して、所定のレア役に当選した場合に、ART状態の移行確率が相対的に低い通常確率状態と、相対的に高い高確率状態との何れかの確率状態においてART状態の抽選制御が行われる。
また、副制御装置20は、主制御装置10からの通常確率状態と高確率状態を特定可能な情報に基づいて、メイン表示器8におけるステージの表示制御を行っている。
すなわち、通常確率状態と高確率状態の管理制御を行う主制御装置10からの制御情報に基づいて、副制御装置20がメイン表示器8におけるステージの画像を制御することで、ステージの表示制御が行われるのである。
メイン表示器8で表示されるステージは、背景画像、登場キャラクタ等からなる画像から構成され、主制御装置10からの制御情報に基づく副制御装置20の制御により、背景画像や登場キャラクタの異なる複数のステージの何れかが表示可能とされ、遊技状態や確率状態に応じて表示するステージの選択が行われる。
したがって、メイン表示器8に表示されるステージは、遊技状態の報知や確率状態の報知(示唆報知)を行う役目もある。
また、通常遊技状態中やART状態中には、予め複数のステージが設定され、通常遊技状態中においてはステージA〜Cの何れかをメイン表示器8に表示するようになっている。
副制御装置20は、ゲームの実行に基づいてステージA〜ステージCの何れかを選択する制御を行うが、この際の選択制御は、その時点のART状態の移行抽選確率の状態、すなわち、通常確率状態か高確率状態かに応じて異なる選択制御が行われる。
したがって、メイン表示器8において表示されるステージの種類は、その時点の確率状態を反映したものとなる。ただし、ステージの選択は所定の確率に基づく抽選で行われることから、内部的な確率状態をそのまま反映したものではなく、遊技者がある程度推測できる範囲で行われることとなる。
ステージの移行抽選、すなわち、現状のステージから他のステージに移行するか、あるいは現状のステージを維持するかの抽選は、ゲーム毎に実行され、高確率状態に移行していることに対する期待度が、ステージA<ステージB<ステージCの関係を形成するように実行される
例えば、通常確率状態においては、ステージAが選択される確率が最も高く、次いでステージBが選択される確率が高く、ステージCが選択される確率が最も低くなるような移行抽選が行われる。一方、高確率状態においては、ステージCが選択される確率が最も高く、次いでステージBが選択される確率が高く、ステージAが選択される確率が最も低くなるような移行抽選が行われる。
このようなステージの移行抽選が行われる結果、ステージAよりもステージBの方が高確率状態に移行している期待度が高くなり、同様に、ステージA及びステージBよりもステージCの方が高確率状態に移行している期待度が高くなるのである。
各ステージでは、例えば、主人公キャラクタが所定の場所を歩いているような演出が実行され、ステージAでは草原、ステージBでは街中、ステージCでは森の中等、主人公キャラクタが歩く場所により、ステージの違いを報知するようにしている。
各ステージは、他のステージに移行しない限り、背景や主人公キャラクタの動作等は同様の内容となっていて、次ゲームが開始されても変化しないようになっているので、ステージ毎の演出についても複数ゲームに亘る一連の演出と捉えることもできる。
次に、図4のタイミングチャートを参照して、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、ゲームの実行に応じた遊技状態の変化、及びメイン表示器8での演出表示について説明する。
図4は、確率状態が通常確率状態の通常遊技状態からゲームを開始する状態を例示している。また、メイン表示器8ではステージAを表示している。
図4に例示すように、通常遊技状態中の所定のゲーム(図4の2ゲーム目)の実行により弱スイカ役に当選した場合(タイミングt0)、所定の確率で高確率状態への移行抽選が行われるが、移行抽選の結果、高確率状態への移行が決定されると、次ゲーム(3ゲーム目)の開始時(タイミングt1)に確率状態が高確率状態に変更される。なお、高確率状態への移行は、次ゲームではなく高確率状態への移行抽選が行われるゲームの開始時に行うようにしてもよい。
また、3ゲーム目のゲーム実行時には、高確率状態中におけるステージの移行抽選が行われ、ステージの移行無しが決定されてステージの移行は行われていない。
そして、続く4ゲーム目のゲーム実行のステージ移行抽選でステージの移行が決定された結果、4ゲーム目の開始時(タイミングt2)でメイン表示器8に表示されるステージがステージAからステージCに移行される。また、ステージは、12ゲーム目までステージCを維持するような抽選結果となっている。
また、図4に示すように、10ゲーム目のゲーム実行時にチャンス役に当選した場合(タイミングt3)、この時点の確率状態は高確率状態であるので、通常確率状態よりも高い当選確率でART状態の移行抽選が行われる。
チャンス役の当選により、メイン表示器8においてART前兆演出が行われるが、所定の遅延期間の設定により、ART前兆演出は、12ゲーム目の開始時(タイミングt4)から行われる。
なお、図4の例では、ART状態の移行抽選に当選した場合を示しているが、ART状態の移行抽選に非当選であった場合でも、チャンス役の当選によりメイン表示器8においてはARTガセ前兆演出が実行される。
ART前兆演出は、40ゲーム目のゲーム実行まで行われるが、最終ゲームの直前の3ゲームに亘っては、ART前兆演出中の連続演出が実行される。すなわち、38ゲーム目のゲーム開始からメイン表示器8において主人公キャラクタと敵キャラクタが対戦する対戦演出により連続演出が実行される。
例えば、38ゲーム目から40ゲーム目のゲーム毎に、主人公キャラクタ或いは敵キャラクタの何れかが攻撃を行うような対戦画像を表示し、前兆演出の最終ゲームである40ゲーム目のゲーム終了後に、何れかのキャラクタが勝利することによりART状態の当否を報知するような演出が実行される。
また、連続演出中にゲーム毎に実行される攻防画像は、ART状態に当選している場合には、主人公キャラクタの攻撃が多かったり、より敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像を表示することで、遊技者にART状態の発生に対する期待感を高められるようになっている。
38ゲーム目のゲーム開始時(タイミングt5)に実行された連続演出は、40ゲーム目のゲーム終了から所定期間(例えば、2秒)経過後の時点(タイミングt6)で終了し、何れかのキャラクタが勝利する画像が表示されるが、図4に示す例では、ART状態に当選しているので、40ゲーム目のゲーム終了から所定期間(例えば、2秒)経過後から次ゲームが開始されるまでの間(タイミングt6〜t7)においては、連続演出の結果画像として、主人公キャラクタが勝利する画像ととともに、「勝利」の文字情報や、「ART確定」等の文字情報が表示される。
その後、41ゲーム目のゲーム開始時(タイミングt7)から遊技状態がART状態に移行し、メイン表示器8においてはART状態中の画像が表示されることとなる。
以上のように、ゲームの実行に応じて、遊技状態の変化、及びメイン表示器8での演出表示が行われる。
次に、図5を参照して、副制御装置20の制御により、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中の終盤で実行される第1の演出としての連続演出のパターンについて説明する。
連続演出は、所定数のゲーム(例えば、3ゲーム)に亘る一連の演出により実行され、各ゲームにおいて主人公キャラクタ或いは敵キャラクタの何れかが攻撃を行うような対戦画像が表示され、最後のゲームの終了後に、何れかのキャラクタが勝利することにより特典(ART状態等)が付与されるか否か報知するような対戦演出から構成される。
また、連続演出中にゲーム毎に実行される攻防画像は、特典としてのART状態を付与する場合には、主人公キャラクタの攻撃が多かったり、より敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像を表示することで、遊技者に特典の付与に対する期待感を高められるようになっている。
副制御装置20は、連続演出が3ゲーム継続する場合の演出パターンとして、予めゲーム毎に所定の画像演出(攻防画像)が設定されたパターンA、パターンB、パターンC、パターンDに関するデータを記憶手段に記憶しておき、連続演出を実行する場合に、特典を付与するか否かに応じて何れかの演出パターンを選択するようになっている。
連続演出の演出パターンは、特典の付与に関する遊技者の期待感に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDの関係性を形成するように各ゲーム後の画像演出が設定されている。例えば、パターンAよりもパターンDの方が主人公キャラクタが攻撃したり、敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像演出が多くなるように設定されている。
なお、各パターンは、上記した攻防内容を異ならせる以外に、登場するキャラクタを異ならせたり、対戦するステージ(場所)を異ならせたりするようにしてもよく、特典の付与に対する期待度が変化するものであれば何れでもよい。
また、パターンA〜Dは、全て連続演出の主である3ゲーム継続する場合の演出パターンであるが、その他、2ゲームで終了するパターンEと、4ゲームで終了するパターンFを設けてもよい。また、パターンE及びFはART状態の当選時にのみ選択されるレアパターンとして設定してもよい。例えば、後述するように、ART状態の当選時のみ選択される比較的選択率の低いパターンDの選択率(5%)に対して、さらに低い選択率(例えば、2%)で各々のパターンを選択するようにしてもよい。
図5は、例えば、連続演出が3ゲーム継続する際の演出パターンの選択率の表であり、ART状態の当選契機役に当選した場合の連続演出を、パターンA〜Dの何れかにするかの選択率を示している。
まず、ART状態に非当選時には、パターンAが選択される確率が70%、パターンBが選択される確率が20%、パターンCが選択される確率が10%、パターンDが選択される確率が0%、に各々設定されている。
次に、ART状態に当選時には、パターンAが選択される確率が30%、パターンBが選択される確率が40%、パターンCが選択される確率が25%、パターンDが選択される確率が5%、に各々設定されている。
ART状態の当選契機役に当選した場合の連続演出(3ゲーム)の演出パターンが、図5の選択率で選択される結果、ART状態に当選していた場合には、当選していない場合よりも、パターンAやパターンBが選択される確率が低くなり、逆に、パターンCやパターンDが選択される確率が高くなるように選択制御が行われることとなる。また、パターンDは、ART状態に当選していない場合には選択されないので、パターンDが選択された場合には、ART状態の当選が確定することとなる。
以上のような選択率で選択制御が行われるので、ART状態の期待度に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDの関係性を有するようになるのである。
なお、各パターンの選択率は図5に示した確率以外でもよく、ART状態の期待度に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDの関係性を形成ものであれば何れの確率にしてもよい。
また、連続演出中に対戦する敵キャラクタを複数設定し、ART状態の当否に応じて、登場する敵キャラクタを変化させることで、期待度を変化させるようにしてもよい。
また、本実施形態においてはART状態、CZ状態、ボーナス状態等の特典が付与される旨を、複数のゲームに跨る演出(例えば、連続演出)後に報知するようにしているが、別の報知態様として、例えば、当選演出の実行後に特典の付与を報知するようにしてもよい。
当選演出は、基本的には役に当選した1回のゲームで完結するような内容となっていて、当該1回のゲームにおいてメイン表示器8あるいはサブ表示器17に所定の画像が表示されることで実行される。したがって、当選演出により特典の付与が報知される場合には、演出が開始されたゲームが終了するまでに(次ゲームが開始されるまでに)当該演出が終了して、例えば、当選した役の種類や特典が付与されることが報知されることとなる。
なお、当選演出は、役に当選したゲームで実行する以外に、役に当選したゲームの所定ゲーム後に実行するようにしてもよい。
以上のように連続演出におけるパターンの選択が行われる。
次に、図6〜図8を参照して、連続演出中に実行される個別演出の発生率について説明する。
まず、個別演出について説明する。
個別演出は、連続演出における1ゲーム目あるいは2ゲーム目のゲーム中に実行される演出(第2の演出)であって、その実行時期や演出態様が、前述した連続演出の演出態様の決定とは別個に副制御装置20により制御される。
個別演出は、連続演出の所定ゲームの実行中における所定の時期に、所定のキャラクタ画像がメイン表示器8に表示されることで実行される。
また、個別演出には、現出するキャラクタ画像の異なる個別演出Aと個別演出Bとが設定されている。
例えば、個別演出Aは青い剣を持った人物からなるキャラクタ画像が表示され、個別演出Bは虹色の剣を持った人物からなるキャラクタ画像が表示されるようになっている。
また、各個別演出は、連続演出の画像と併行して表示される所謂カットイン表示として実行され、ゲームの開始時にメイン表示器8の所定位置(例えば、上半分の位置)にキャラクタ画像を装飾するエフェクト画像と共に表示される。また、各個別演出と共にスピーカ9から対応する効果音が出力される。
そして、ゲーム開始時に実行された各個別演出は、所定時間(例えば、2秒)経過後に終了するようになっている。
なお、各個別演出としては、例えば、所定のキャラクタがメイン表示器8の右端から左端まで歩いていく動画表示として実行してもよく、ゲーム実行中に何らかの画像が現出するものであれば何れのものでもよい。
また、各個別演出の実行時期は、ゲーム開始時以外でもよく、各停止ボタン5の操作時や、ゲーム終了後に実行するようにしてもよい。
また、各個別演出は、メイン表示器8の画面全体で表示してもよいし、画面の一部で表示してもよい。また、メイン表示器8とサブ表示器17の両方、あるいはサブ表示器17のみで表示するようにしてもよい。
また、第2の演出としての個別演出には、ゲームの実行時に自動的に実行されるもの以外に、演出ボタン2dの操作時に実行、すなわち、演出ボタン2dの操作を伴って実行されるものも含まれている。
演出ボタン2dの操作を伴う個別演出は、ゲーム開始時に、メイン表示器8の画面所定位置(例えば、略中央部)に演出ボタン2dを模した画像(操作画像)を表示し、その後、遊技者が演出ボタン2dを操作した場合に、予め定められた画像を表示することで個別演出が実行される。
演出ボタン2dの操作を伴う個別演出としては、個別演出Cと個別演出Dが設定され、例えば、個別演出Cとしては、緑色の「チャンス」の文字情報からなる画像がメイン表示器8に現出する演出が実行され、個別演出Dとしては、緑色の「チャンス」の文字情報からなる画像がメイン表示器8とサブ表示器17の両方に現出する演出が実行される。
なお、個別演出Dとしては、緑色の「チャンス」の文字情報からなる画像がサブ表示器17のみに現出する演出としてもよい。
また、個別演出D時に現出する文字情報を個別演出Cと異なるものとしてもよく、例えば、赤色の「激アツ」の画像としてもよい。
また、個別演出Cと個別演出Dとしては、個別演出Aと個別演出Bと同様に所定のキャラクタ画像による演出を行うようにしてもよい。例えば、個別演出Cでは緑色の剣を持った人物からなるキャラクタ画像をメイン表示器8に表示し、個別演出Dでは赤色の剣を持った人物からなるキャラクタ画像をメイン表示器8およびサブ表示器17の両方、あるいはサブ表示器17のみに表示するようにしてもよい。
すなわち、個別演出A〜Dは、連続演出とは独立して実行制御されるものであれば、メイン表示器8あるいはサブ表示器17に表示される画像は何れのものでもよい。
また、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行されても、演出ボタン2dを操作しなかった場合には、当該ゲームの終了により個別演出はキャンセルされ、演出ボタン2dの操作後の演出は行われないものとなっているが、演出ボタン2dを操作しなかった場合でも、当該ゲームの終了時に対応する個別演出を強制的に行うようにしてもよい。
なお、個別演出A〜Dの実行時にはスピーカ9から各々の演出に対応する効果音が出力されるが、個別演出Cあるいは個別演出Dとして、スピーカ9からの所定の効果音の出力のみで演出を実行するようにしてもよい。
図6は、連続演出の1ゲーム目における各個別演出の発生率を示している。
なお、各個別演出は、その時点での連続演出におけるART状態の当否状態や、連続演出のパターンに応じて変化するものとなっていて、連続演出の1ゲーム目および2ゲーム目のゲーム開始時に、図6中の各発生率となるように副制御装置20において乱数の抽選により選択制御される。
図6(a)は、ART状態の非当選時に実行された連続演出の1ゲーム目における各個別演出の発生率を示している。
図6(a)に示すように、その時点で実行されている連続演出のパターンが、パターンAであった場合には、個別演出を実行しない確率が93%、個別演出Aを実行する確率が5%、個別演出Bを実行する確率が0%、ボタン演出を実行する確率が2%、となるように実行制御が行われる。
ここで、表中の「ボタン演出」は、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出、すなわち、操作手段の操作により変化する操作演出を示していて、以下表中の説明では、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出を「ボタン演出」としている。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンBであった場合には、個別演出を実行しない確率が90%、個別演出Aを実行する確率が7%、個別演出Bを実行する確率が0%、ボタン演出を実行する確率が3%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンCであった場合には、個別演出を実行しない確率が81%、個別演出Aを実行する確率が15%、個別演出Bを実行する確率が0%、ボタン演出を実行する確率が4%、となるように実行制御が行われる。
また、パターンDでの連続演出に関しては、ART状態に当選時にのみ実行されるパターンであるので、ART状態非当選時の実行制御自体が無効となっている。
次に、図6(b)は、ART状態の当選時に実行された連続演出の1ゲーム目における各個別演出の発生率を示している。
図6(b)に示すように、その時点で実行されている連続演出のパターンが、パターンAであった場合には、個別演出を実行しない確率が83%、個別演出Aを実行する確率が7%、個別演出Bを実行する確率が5%、ボタン演出を実行する確率が5%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンBであった場合には、個別演出を実行しない確率が79%、個別演出Aを実行する確率が10%、個別演出Bを実行する確率が4%、ボタン演出を実行する確率が7%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンCであった場合には、個別演出を実行しない確率が67%、個別演出Aを実行する確率が20%、個別演出Bを実行する確率が3%、ボタン演出を実行する確率が10%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンDであった場合には、個別演出を実行しない確率が57%、個別演出Aを実行する確率が30%、個別演出Bを実行する確率が1%、ボタン演出を実行する確率が12%、となるように実行制御が行われる。
次に、図7(a)は、ART状態の非当選時に実行された連続演出の2ゲーム目における各個別演出の発生率を示している。
図7(a)に示すように、その時点で実行されている連続演出のパターンが、パターンAであった場合には、個別演出を実行しない確率が92%、個別演出Aを実行する確率が5%、個別演出Bを実行する確率が0%、ボタン演出を実行する確率が3%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンBであった場合には、個別演出を実行しない確率が89%、個別演出Aを実行する確率が7%、個別演出Bを実行する確率が0%、ボタン演出を実行する確率が4%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンCであった場合には、個別演出を実行しない確率が80%、個別演出Aを実行する確率が15%、個別演出Bを実行する確率が0%、ボタン演出を実行する確率が5%、となるように実行制御が行われる。
また、パターンDでの連続演出に関しては、ART状態に当選時にのみ実行されるパターンであるので、1ゲーム目と同様にART状態非当選時の実行制御自体が無効となっている。
次に、図7(b)は、ART状態の当選時に実行された連続演出の2ゲーム目における各個別演出の発生率を示している。
図7(b)に示すように、その時点で実行されている連続演出のパターンが、パターンAであった場合には、個別演出を実行しない確率が77%、個別演出Aを実行する確率が10%、個別演出Bを実行する確率が6%、ボタン演出を実行する確率が7%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンBであった場合には、個別演出を実行しない確率が70%、個別演出Aを実行する確率が15%、個別演出Bを実行する確率が5%、ボタン演出を実行する確率が10%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンCであった場合には、個別演出を実行しない確率が54%、個別演出Aを実行する確率が30%、個別演出Bを実行する確率が4%、ボタン演出を実行する確率が12%、となるように実行制御が行われる。
また、同様に連続演出のパターンが、パターンDであった場合には、個別演出を実行しない確率が49%、個別演出Aを実行する確率が35%、個別演出Bを実行する確率が1%、ボタン演出を実行する確率が15%、となるように実行制御が行われる。
個別演出の発生率が図6および図7に示した各値となるように選択制御が行われる結果、個別演出の実行や演出態様の決定が、連続演出とは別個に制御、すなわち、第2の演出としての個別演出の実行や演出態様の決定が、第1の演出としての連続演出の実行や演出態様の決定とは別個に行われることとなるのである。
したがって、連続演出と個別演出との演出を効率よく実行することが可能となり、例えば、個別演出が連続演出の一部として予め組み合わされたものから選択するよりも、演出態様を多彩化することが可能となるのである。
また、ART状態の当選時には、非当選時よりも個別演出が実行される確率が高くなるので、連続演出中に各個別演出が実行された場合には、遊技者の期待感を高められることとなるのである。
また、連続演出の1ゲーム目よりも2ゲーム目の方が、各個別演出が実行される確率が高くなるので、連続演出の進行に応じて遊技者の期待感が増大するような興趣性の高い遊技を実行できることとなるのである。
したがって、第2の演出としての各個別演出は、特典の付与に関する演出となるのである。
また、連続演出のパターンが期待度の高いパターンほど(例えば、パターンAよりもパターンCの方が)、個別演出が実行される確率が高くなるので、期待度の高いパターンの連続演出が実行された場合には、個別演出の実行により相乗的に遊技者の期待感を高められることとなるのである。
また、個別演出Bに関しては、ART状態の非当選時に実行されないようになっているので、個別演出Bが実行された場合には、ART状態の当選がその時点で確定することとなり、遊技者の期待感を極めて高められることとなるのである。すなわち、第2の演出としての個別演出Bは、特典が付与されることを確定的に報知可能な演出となるのである。
さらに、ART状態の当選が確定する個別演出Bの実行に関しては、その時点の連続演出が期待度の高いパターンであるほど、実行確率が低くなるように制御されている。すなわち、期待度の高い第1の演出が実行されている場合よりも、期待度の低い第1の演出が実行されている場合の方が、前記第2の演出の実行確率が高くなるように制御されるのである。
したがって、元々期待感が高められるパターンでの連続演出の実行中には、個別演出Bの実行頻度が抑制されることとなり、連続演出の結末を最後まで楽しめるような興趣性の高い演出が実行可能となるのである。一方、期待度の低いパターンでの連続演出が実行された場合でも、一定頻度で個別演出Bが実行されることとなり、期待度の低いパターンの連続演出が実行された場合でも、期待感を持続できるような意外性のある演出を実行することが可能となるのである。
また、ボタン演出(演出ボタン2dの操作を伴う個別演出)に関しては、ART状態の非当選時に対する当選時の確率値の増加比率が、個別演出Aの場合よりも大きくなっているので、ボタン演出が実行された場合の遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
なお、連続演出の1ゲーム目に何れかの個別演出(演出ボタン2dの操作を伴う個別演出も含む)が選択された場合に、2ゲーム目には個別演出の実行を無効にしてもよいし、1ゲーム目と2ゲーム目の両方で実行可能としてもよい。
次に、図8を参照して、操作演出(ボタン演出)としての、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出の発生率について説明する。
演出ボタン2dの操作を伴う個別演出の演出態様については、前述したように個別演出Cと個別演出Dが設定され、図6および図7に示した確率で「ボタン演出」が選択された後に、対応するゲームにおける演出態様が個別演出Cあるいは個別演出Dの何れかに選択されることとなるが、個別演出Cあるいは個別演出Dの何れかにするかの抽選は演出ボタン2dの操作時に、副制御装置20において乱数の抽選により決定される。
したがって、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出の実行が決定された場合でも、その個別演出の演出態様は最初から決定されているものではなく、遊技者による演出ボタン2dの操作で初めて決定されることとなる。
演出ボタン2dの操作を伴う個別演出における演出態様の選択は、前述した個別演出Aと個別演出Bの選択と同様に、ART状態の当選有無に応じて選択率が変化するように制御されるが、その他、演出ボタン2dがゲーム中に操作されるか、あるいはゲームの終了後に操作されるかに応じても変化するようになっている。さらに、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行されるゲームにおける役の抽選結果に応じても変化するようになっている。
すなわち、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出はゲームの開始時に実行されるが、演出ボタン2dの操作の有効期間は、そのゲーム中以外にもゲーム終了後にも有効となっていて、演出ボタン2dが操作された時期に応じてその後の個別演出が変化可能となっている。したがって、第2の演出(操作演出)としての演出ボタン2dの操作を伴う個別演出は、1回のゲームにおける複数の時期で実行可能となっている。
図8(a)は、ART状態の非当選時における演出ボタン操作時の個別演出の選択率、すなわち、ART状態の非当選時における演出ボタン2dの操作を伴う個別演出における演出態様の選択率を示している。
図8(a)に示すように、ボタン演出が実行され演出ボタン2dがゲーム中に操作された場合には、個別演出Cが選択される確率が80%、個別演出Dが選択される確率が20%、となるように実行制御が行われる。
また、ボタン演出が実行され演出ボタン2dがゲーム終了後に操作され、そのゲームにおいてレア役(例えば、チャンス役)に当選していない場合には、個別演出Cが選択される確率が70%、個別演出Dが選択される確率が30%、となるように実行制御が行われる。
また、ボタン演出が実行され演出ボタン2dがゲーム終了後に操作され、そのゲームにおいてレア役(例えば、チャンス役)に当選している場合には、個別演出Cが選択される確率が40%、個別演出Dが選択される確率が60%、となるように実行制御が行われる。
図8(b)は、ART状態の当選時における演出ボタン2dの操作時の個別演出の選択率、すなわち、ART状態の非当選時における演出ボタン2dの操作を伴う個別演出における演出態様の選択率を示している。
図8(b)に示すように、ボタン演出が実行され演出ボタン2dがゲーム中に操作された場合には、個別演出Cが選択される確率が70%、個別演出Dが選択される確率が30%、となるように実行制御が行われる。
また、ボタン演出が実行され演出ボタン2dがゲーム終了後に操作され、そのゲームにおいてレア役(例えば、チャンス役)に当選していない場合には、個別演出Cが選択される確率が50%、個別演出Dが選択される確率が50%、となるように実行制御が行われる。
また、ボタン演出が実行され演出ボタン2dがゲーム終了後に操作され、そのゲームにおいてレア役(例えば、チャンス役)に当選している場合であって、そのレア役の当選によりART状態の当選及び非当選状態に影響がなかった場合には、個別演出Cが選択される確率が30%、個別演出Dが選択される確率が70%、となるように実行制御が行われる。
一方、ボタン演出が実行され演出ボタン2dがゲーム終了後に操作され、そのゲームにおいてレア役(例えば、チャンス役)に当選している場合であって、そのレア役の当選によりART状態の当選状態が非当選から当選に変化した場合には、個別演出Cが選択される確率が10%、個別演出Dが選択される確率が90%、となるように実行制御が行われる。
最後の項目は、ART状態の非当選時に開始された連続演出中において、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行されるゲームにおいて所定のレア役に当選して、さらに、ART状態にも当選した場合を示していて、当該ゲームを境にART状態が非当選から当選に変化する場合を示している。したがって、この場合には、演出の開始時にはART状態に当選していなくても、ART状態が当選していることに基づき個別演出の演出態様が決定されることとなる。
すなわち、第2の演出制御手段としての副制御装置20は、特典が付与されない決定結果に基づく連続演出(第1の演出)の実行中において、主制御装置10(付与決定手段)により特典が付与される決定結果が導出された場合には、特典が付与される決定結果に基づき個別演出(第2の演出)を制御することとなる。
図8に示す各値となるように個別演出Cと個別演出Dの選択制御が行われる結果、演出ボタン2dの操作時に実行される個別演出の種類に応じて、ART状態の当選に対する期待度が変化するような興趣性の高い演出が実行可能となるのである。また、個別演出Dが実行された場合には、ART状態の当選に対する遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。
また、演出ボタン2dの操作がゲーム中に行われた場合とゲーム終了後に行われた場合とで、個別演出の種類が変化可能となっているので、遊技者の操作態様が演出内容に影響するような興趣性の高い演出が実行可能となるのである。
すなわち、第2の演出(操作演出)としての個別演出Cあるいは個別演出Dを実行させる場合には、ゲームの実行中に第2の演出を実行させる場合と、当該ゲームの終了後に第2の演出を実行させる場合とにおいて、第2の演出(操作演出)における演出態様が変化可能となるが、特に、ゲームの実行中に演出ボタン2dが操作された場合と、当該ゲームの終了後に演出ボタン2dが操作された場合とにおいて、第2の演出(操作演出)における演出態様が変化可能となるのである。
また、ゲーム終了後に演出ボタン2dの操作が操作された場合には、ART状態の非当選時に対する当選時の個別演出Dの選択率の増加比率が、ゲーム実行中に演出ボタン2dの操作が操作された場合よりも大きくなっているので、ゲーム終了後に演出ボタン2dの操作が操作された場合の個別演出の種類が、ART状態の当選の有無に対する信頼性の高いものとなり、より興趣性および期待感の高い演出が実行可能となるのである。
すなわち、ゲーム終了後の演出ボタン2dの操作により個別演出Dが実行された場合には、ゲーム実行中の演出ボタン2dの操作により個別演出Dが実行された場合よりも、ART状態の当選に対する遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
一方で、ART状態の当選の有無に対する信頼性が高まることで、ゲーム終了後の演出ボタン2dの操作により個別演出Dが実行されなかった場合には、ART状態の当選に対する遊技者の期待感を低めてしまうことにもなりかねないが、このようなことを嫌う遊技者は、ゲームの実行中に演出ボタン2dを操作することで程よい信頼性からなる個別演出を楽しめることになり、全ての遊技者が納得するような演出を実行可能となるのである。
また、ゲーム終了後に演出ボタン2dが操作された場合であって、そのゲームでレア役に当選していた場合には、個別演出Dが実行される確率が高くなるので、遊技者の期待感を高めることが可能となるのである。特に、その対象となっているレア役を、ART状態の抽選契機役であるチャンス役に設定することで、遊技者の期待感をさらに高めることが可能となるのである。
また、ゲーム終了後に演出ボタン2dが操作された場合であって、そのゲームでレア役(チャンス役)に当選して、その時点でART状態が非当選から当選に変化した場合には、極めて高い確率で個別演出Dが実行されることとなるので、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
なお、ゲーム終了後に演出ボタン2dが操作された場合であって、そのゲームでレア役(チャンス役)に当選して、その時点でART状態が非当選から当選に変化した場合には、それ以外では実行されないような演出態様からなる個別演出を実行するようにしてもよく、この場合には、遊技者がその時点で当選したレア役によりART状態が非当選から当選に変化したことを認識することが可能となり、遊技の興趣性をさらに高めることが可能となる。
また、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出(個別演出Cおよび個別演出D)に関しては、遊技者が演出ボタン2dを操作する時期に応じて個別演出の演出態様が変化可能となっているが、個別演出Aおよび個別演出Bの実行に関して、ゲーム開始時の他にゲーム終了時にも、個別演出Aおよび個別演出Bを実行させるか否かを決定するようにして、ゲーム終了時の個別演出の実行確率をゲーム開始時とは異なる確率で決定するようにしてもよい。
この場合、ゲーム開始時にいずれかの個別演出が実行された場合には、ゲーム終了後の実行抽選は無効にすることが好ましい。
すなわち、第2の演出制御手段としての副制御装置20は、第2の演出(個別演出A、個別演出B)を1回のゲームにおける複数の時期で実行可能とし、前記1回のゲームの実行中に前記第2の演出を実行させる場合と、当該1回のゲームの終了後に前記第2の演出を実行させる場合とにおいて、第2の演出における演出態様を変化可能とするのである。
このようにすれば、ゲームの進行に応じて個別演出を様々に変化させることが可能となるのである。
次に、図9を参照して、主制御装置10からの制御信号に基づく、演出制御手段としての副制御装置20の制御により、メイン表示器8およびサブ表示器17で実行される連続演出について説明する。
図9は、メイン表示器8およびサブ表示器17において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階で実行される連続演出として、前述したパターンA〜Dのうちの何れかの連続演出が実行されている状態を示していて、特に、連続演出の1ゲーム目には個別演出が実行されず、連続演出の2ゲーム目に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行されている状態を示している。
なお、本実施形態においては、メイン表示器8とサブ表示器17の間に隙間が形成されているが、隙間が形成されないように構成してもよい。また、サブ表示器17の周囲に形成されるフレームにより隙間が形成されるように構成してもよい。
図9(a)は、第1の演出としての連続演出における1ゲーム目の演出画像を示している。
図9(a)に示すように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階に到達して、所定のパターン(例えば、パターンA)による連続演出が実行されると、メイン表示器8およびサブ表示器17の画面主要部において連続演出画像30が表示される。
すなわち、連続演出画像30は、メイン表示器8およびサブ表示器17に跨った状態で表示され、メイン表示器8での画像とサブ表示器17での画像とが合わさって連続演出画像30の全体像が形成される。
なお、各図において図示する画像は、実際に表示される画像よりも簡略化したものにしているが、実際には、予め設定されているキャラクタや背景等の画像がメイン表示器8およびサブ表示器17に動画表示される。
例えば、装飾画像としての背景画像上に、武器を持った主人公キャラクタや敵キャラクタの画像が表示され、これら背景画像や所定のキャラクタの画像がメイン表示器8およびサブ表示器17に跨って表示される。
前述したように、連続演出は、キャラクタによる対戦演出で実行されることから、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の1ゲーム目のゲーム実行中に表示される連続演出画像30は、例えば、主人公キャラクタが攻撃を開始する画像を表示した後、所定時間を空けて敵キャラクタが攻撃を開始する画像となっている。
したがって、連続演出の1ゲーム目のゲーム実行中に実行される連続演出画像30では、まだどちらのキャラクタの攻撃が成功するか分からない画像となっている。
そして、連続演出の1ゲーム目のゲーム終了後には、ゲーム毎の対戦結果を報知する画像、すなわち、何れかのキャラクタの攻撃が成功する画像が表示され、例えば、連続演出画像30として、敵キャラクタの攻撃が成功する画像が表示される。
したがって、連続演出画像30として、連続演出の1ゲーム目のゲーム実行中には、まだどちらのキャラクタの攻撃が成功するか分からない画像となっていたが、その結果が1ゲーム目のゲーム終了後に表示されるものとなっている。
なお、連続演出中の各ゲームにおける攻撃が成功するキャラクタの種類は、ART状態に当選しているか否かに応じて何れかのパターンの画像が選択されるような選択制御が行われ、ART状態に当選している場合の方が、当選していない場合よりも主人公キャラクタの攻撃が成功するパターンが選択される確率が高くなるような選択制御が行われる。
また、ゲーム終了後に敵キャラクタの攻撃画面が選択された場合でも、主人公キャラクタが敵キャラクタの攻撃を避けて、敵キャラクタの攻撃が成功せずに失敗に終わるような画像を設けてもよい。
また、ゲームの実行中に表示される主人公キャラクタの攻撃の開始画像が、敵キャラクタの攻撃の開始画像よりも先に表示された場合には、主人公キャラクタの攻撃が成功する確率が高くなるように攻撃開始パターンの選択制御を行うようにしてもよい。
次に、図9(b)は、第1の演出としての連続演出における2ゲーム目の演出画像を示している。
図9(b)に示すように、連続演出の2ゲーム目のゲームが開始されると、1ゲーム目のゲーム実行中と同様に、メイン表示器8とサブ表示器17に跨って連続演出画像30が再び表示される。
したがって、連続演出の2ゲーム目のゲーム実行中に実行される連続演出画像30では、1ゲーム目のゲーム実行中と同様に、まだどちらのキャラクタの攻撃が成功するか分からない画像が表示される。
また、連続演出の2ゲーム目のゲーム開始時に、図7で示した確率で、第2の演出としての演出ボタン2dの操作を伴う個別演出の実行が決定されると、図9(b)に示すように、連続演出画像30の他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)第1操作画像40aがメイン表示器8の画面のやや右寄りの下方部であって、連続演出画像30の全体像における中央下方部の位置に表示される。
すなわち、第1の演出制御手段としての副制御装置20が、主制御装置10(付与決定手段)による特典を付与するか否かの決定結果に基づき、複数のゲームに亘って第1の演出として連続演出を実行させ、第2の演出制御手段としての副制御装置20が、連続演出が実行されるゲームにおいて、第2の演出としての演出ボタン2dの操作を伴う個別演出を実行させるのである。
第1操作画像40aは、内側に「PUSH」の文字情報が表された演出ボタン2dを模した画像からなり、遊技者に対して演出ボタン2dの操作を促す内容となっている。
また、第1操作画像40aの表示に対応して、副制御装置20は演出ボタン2dの操作を有効とするとともに、演出ボタン2dの内部の発光源を点灯する処理を行う。
なお、第1操作画像40aが表示された場合でも、連続演出画像30の動画表示は継続して実行されるが、連続演出画像30よりも第1操作画像40aの表示優先順位が高く設定されていることから、第1操作画像40aが連続演出画像30よりも前面側に表示される。
そして、その後、遊技者が演出ボタン2dを操作すると個別演出Cあるいは個別演出Dのいずれかの演出が実行されることとなるが、このとき図8で示した確率となるような選択制御が副制御装置20により行われる。
図9(c)は、遊技者が演出ボタン2dを操作した場合に、個別演出Cが実行された場合を示している。例えば、個別演出Cの選択確率が高いゲーム実行中に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合を示している。
図9(c)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていた第1操作画像40aは消去され、替わりに、緑色の「チャンス」の文字情報からなる第1メイン個別演出画像50aが、メイン表示器8における第1操作画像40aが表示されていた位置に表示されることで個別演出Cが実行される。
また、個別演出Cは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行され、メイン表示器8に第1メイン個別演出画像50aが表示された時点から所定時間経過後に第1メイン個別演出画像50aは消去される。
一方、図9(d)は、遊技者が演出ボタン2dを操作した場合に、個別演出Dが実行された場合を示している。例えば、個別演出Dの選択確率が高いゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合を示している。
図9(d)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていた第1操作画像40aは消去され、替わりに、緑色の「チャンス」の横書きの文字情報からなる第1メイン個別演出画像50aが、メイン表示器8における第1操作画像40aが表示されていた位置に表示される。
また、第1メイン個別演出画像50aの表示と同時に、緑色の「チャンス」の縦書きの文字情報からなる第1サブ個別演出画像50bが、サブ表示器17の画面の略中央部に表示される。すなわち、このメイン表示器8とサブ表示器17の両方での文字情報の表示により個別演出Dが実行される。
また、個別演出Cは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行されるものであったが、個別演出Dは、当該実行されているゲームの次のゲームが開始されるまで継続して実行される。
以上のように、連続演出中に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行された場合に、遊技者の演出ボタン2dの操作により、個別演出Cが選択されて実行された場合には、第2演出手段としてのメイン表示器8のみで操作演出としての個別演出Cが実行され、個別演出Dが選択されて実行された場合には、第1演出手段としてのサブ表示器17および第2演出手段としてのメイン表示器8の両方で、操作演出としての個別演出Dが実行されるのである。
なお、図9では、連続演出の2ゲーム目に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行される場合を例示したが、連続演出の1ゲーム目に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行される場合でも同様の演出が実行され、連続演出の1ゲーム目のゲーム開始から図9(b)に示した演出画像が表示されることとなる。
また、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行された場合でも、連続演出画像30は継続して実行され、その時点の動画表示がメイン表示器8およびサブ表示器17で継続して実行される。
そして、図示は省略するが、連続演出の2ゲーム目のゲームが終了して、3ゲーム目のゲームが開始されると、対戦演出の最終的な結果を示す演出画像が表示され、例えば、ART状態の当選が確定している場合には、当該ゲーム終了後に主人公キャラクタが勝利する演出画像が表示されてART状態の当選が報知されることとなる。
以上のように、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出(個別演出Cあるいは個別演出D)が実行される。
したがって、演出ボタン2dの操作時に実行される個別演出における演出態様の変化により、ART状態の期待度が変化することとなり、遊技者の期待感を様々に変化できるような興趣性の高い演出が実行されることとなる。
特に、個別演出Cと個別演出Dとで、演出が実行される表示器が変化するので、遊技者に明確に個別演出の変化を知らしめることが可能となる。
また、演出ボタン2dの操作がゲーム中に行われるか、あるいはゲームの終了後に行われるかに応じて、個別演出における演出態様が変化可能となっているので、より多彩な演出を実行できるとともに、遊技者自らの操作により演出態様を変化させることも可能となるのでより興趣性の高い演出が実行されることとなる。
また、演出ボタン2dの操作がゲーム中に行われる場合よりも、ゲームの終了後に行われる場合の方が、個別演出Dの実行確率が高まり、ART状態に当選している場合には、その実行確率がさらに高まるので、ゲーム終了後に演出ボタン2dを操作した場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、本実施形態では、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出の実行に際して、演出ボタン2dの操作がゲームの実行中に行われるか、ゲームの終了後に行われるかに応じて所定確率での振り分け処理を行うようにしているが、演出ボタン2dの操作がゲームの実行中に行われた場合には、100%の確率で個別演出C、すなわちメイン表示器8で所定の画像が現出する演出を実行し、演出ボタン2dの操作がゲームの終了後に行われた場合には、100%の確率で個別演出D、すなわちメイン表示器8およびサブ表示器17(あるいはサブ表示器17のみ)で所定の画像が現出する演出を実行するようにしてもよい。
すなわち、第2の演出制御手段としての副制御装置20は、ゲームの終了後における演出ボタン2d(操作手段)の操作に基づき、第1演出手段としてのサブ表示器17および第2演出手段としてのメイン表示器8において、操作演出としての個別演出Dを実行させる一方、当該ゲームの実行中における演出ボタン2d(操作手段)の操作に基づき、第2演出手段としてのメイン表示器8において、操作演出としての個別演出Cを実行させてもよいのである。
また、本実施形態では、第1演出手段としてのサブ表示器17を、第2演出手段としてのメイン表示器8の左側に配設するようにしているが、後述の変形例のように、本実施形態においても、メイン表示器8をサブ表示器17よりもリール4(変動表示手段)から離れた位置に配設するようにしてもよい。
このようにすれば、各演出をよりスロットマシン1の前面の広範囲で個別演出を効果的に実行させることが可能となるのである。
以上のように、本実施形態のスロットマシン1においては、ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段(主制御装置10)を備え、前記付与決定手段による決定結果に関連して演出を実行するようにした遊技機(スロットマシン1)において、前記演出の制御を行う演出制御手段(副制御装置20)を備え、前記演出制御手段は、前記付与決定手段による決定結果に基づき、複数のゲームに亘って第1の演出を実行させる第1の演出制御手段(副制御装置20)と、前記第1の演出が実行されるゲームにおいて、第2の演出を実行させる第2の演出制御手段(副制御装置20)と、を含み、前記第2の演出制御手段は、前記第2の演出として前記特典の付与に関する演出を行うものとし、前記第2の演出における演出態様の決定を、前記第1の演出における演出態様の決定とは別個に行う構成としている。
したがって、第1の演出と第2の演出との実行により、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、第1の演出と第2の演出とが各々別個で制御されるので、連続演出と個別演出との演出を効率よく実行することが可能となり、例えば、連続演出と個別演出とを予め組み合わせたものから選択するよりも、演出態様を多彩化することが可能となる。
また、前記第2の演出は、前記特典が付与されることを確定的に報知可能な演出を含む構成としている。
したがって、第2の演出が実行された場合には、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となる。
また、特典が付与されることを確定的に報知する第2の演出が、第1の演出とは別個に実行制御されるので、第1の演出にとらわれずに自在性の高い態様で第2の演出を実行でき、意外性のある演出やより期待感の高い演出を実行することが可能となる。
また、前記第1の演出制御手段は、前記第1の演出として前記特典の付与に対する期待度の異なる複数態様の演出を実行可能とし、前記第2の演出制御手段は、期待度の高い第1の演出が実行されている場合よりも、期待度の低い第1の演出が実行されている場合の方が、前記第2の演出(個別演出B)の実行確率が高くなるように制御する構成としている。
したがって、元々期待感が高められる連続演出の実行中には、第2の演出(個別演出B)の実行頻度が抑制されることとなり、連続演出の結末を最後まで楽しめるような興趣性の高い演出が実行可能となるのである。一方、期待度の低い連続演出が実行された場合でも、一定頻度で第2の演出(個別演出B)が実行されることとなり、期待度の低いパターンの連続演出が実行された場合でも、期待感を持続できるような意外性のある演出を実行することが可能となる。
また、前記第2の演出制御手段は、前記第2の演出(個別演出Cおよび個別演出D)を1回のゲームにおける複数の時期で実行可能とし、前記1回のゲームの実行中に前記第2の演出を実行させる場合と、当該1回のゲームの終了後に前記第2の演出を実行させる場合とにおいて、前記第2の演出における演出態様を変化可能とする構成としている。
したがって、第2の演出がゲーム中に実行されるかゲーム終了後に実行されるかに応じて変化することとなり、演出がより多彩化し、より興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、ゲームの進行状況に応じて演出が変化することとなるので、遊技の興趣性をより向上させることが可能となる。
また、遊技者が操作する操作手段(演出ボタン2d)を備え、前記第2の演出は、前記操作手段の操作により変化する操作演出(個別演出Cおよび個別演出D)を含み、前記第2の演出制御手段は、前記操作手段の操作に基づき前記操作演出における演出態様を決定する構成としている。
したがって、遊技者自身の介入操作により演出が変化することとなり、遊技の興趣を極めて高めることが可能となり、また、特典が付与される場合には、遊技者自らの介入操作により特典の付与が決定されたような印象を与えることが可能となり、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となる。
また、前記第2の演出制御手段(副制御装置20)は、前記操作演出(個別演出Cおよび個別演出D)を1回のゲームにおける複数の時期で実行可能とし、前記1回のゲームの実行中に前記操作手段が操作された場合と、当該1回のゲームの終了後に前記操作手段が操作された場合とにおいて、前記操作演出における演出態様を変化可能とする構成としている。
したがって、操作演出がゲーム中に実行されるかゲーム終了後に実行されるかに応じて変化することとなり、演出がより多彩化し、より興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、遊技者の意思により操作手段を操作する時期を変化させることで、演出が変化することとなるので、遊技者自らの操作で演出内容が変化するような興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、複数の情報を表示する変動表示手段(リール4)と、前記演出を実行する第1演出手段(サブ表示器17)と、前記第1演出手段とは別個に設けられ、前記第1演出手段よりも前記変動表示手段から離れた位置に配設される第2演出手段(メイン表示器8)と、を備え、前記第2の演出制御手段(副制御装置20)は、前記ゲームの終了後における前記操作手段(演出ボタン2d)の操作に基づき、前記第1演出手段および前記第2演出手段において前記操作演出(個別演出D)を実行させる一方、当該ゲームの実行中における前記操作手段の操作に基づき、前記第2演出手段において前記操作演出(個別演出C)を実行させる構成としている。
したがって、操作手段の操作が、ゲームの実行中か終了後のいずれに行われたかに応じて、その後の演出が変化することとなり、遊技者の操作態様に応じて演出が変化するような興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、遊技者の操作態様に応じた演出の変化は、各々実行される演出手段が異なるものとなっているので、遊技者に対して演出が変化したことを明確に知らしめることが可能となり、興趣性の高い演出を確実に実行することが可能となる。
また、遊技者自らの操作で演出内容が変化するので、遊技者の好みに合った演出を実行することが可能となる。
また、前記第1の演出制御手段(副制御装置20)は、前記付与決定手段(主制御装置10)により前記特典が付与されない決定結果となった場合でも前記第1の演出(連続演出)を実行するものとし、前記第2の演出制御手段(副制御装置20)は、前記特典が付与されない決定結果に基づく前記第1の演出の実行中において、前記付与決定手段により前記特典が付与される決定結果が導出された場合には、前記特典が付与される決定結果に基づき前記第2の演出(個別演出Cあるいは個別演出D)を制御する構成としている。
したがって、特典が付与されない決定結果により開始された第1の演出の実行中のゲームにおいて、特典が付与される決定結果が導出された場合、すなわち、第1の演出の途中で、特典の付与に関わる状態が変化した場合でも、第2の演出は、第1の演出とは別個に制御されるので、特典の付与に関わる状態が変化に応じて第2の演出における演出態様を制御することが可能となり、演出に対する遊技者の信頼性を向上させることが可能となり、遊技者の期待感を確実に向上させることが可能となる。
次に、図10を参照して、主制御装置10からの制御信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8およびサブ表示器17で実行されるART前兆演出(ARTガセ前兆演出)について説明する。
図10は、メイン表示器8およびサブ表示器17において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)から連続演出に移行する場合を示していて、特に、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中にボタン演出が実行される場合を示している。
なお、連続演出中にボタン演出は、個別演出の実行態様のうちの1つの態様として実行するようにしていたが、連続演出以外の演出(例えば、ART前兆演出)では、ボタン演出を伴わない個別演出(個別演出A、個別演出B)を実行せず、ボタン演出を単体で実行するようにしている。
図10(a)に示すように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中には、メイン表示器8とサブ表示器17の両方で前兆演出画像A31aが表示される。前兆演出画像A31aとしては、例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような動画表示が行われる。
また、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の開始から所定数(例えば、15回)のゲームが実行されると、図10(b)に示すように、ボタン演出が実行される。
ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のボタン演出は、前述した連続演出中のボタン演出と同様に、前兆演出画像A31aの他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)第1操作画像40aがメイン表示器8の画面のやや右寄りの下方部であって、前兆演出画像A31aの全体像における中央下方部の位置に表示される。
また、第1操作画像40aの表示に対応して、演出ボタン2dの操作が有効とされ、演出ボタン2dの内部の発光源が点灯される。
なお、第1操作画像40aが表示された場合でも、前兆演出画像A31aの動画表示は継続して実行されるが、前兆演出画像A31aよりも第1操作画像40aの表示優先順位が高く設定されていることから、第1操作画像40aが前兆演出画像A31aよりも前面側に表示される。
図10(c)は、遊技者が演出ボタン2dを操作した場合の演出画像を示している。
図10(c)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていた第1操作画像40aは消去され、替わりに、緑色の「チャンス」の文字情報からなる第1メイン個別演出画像50aが、メイン表示器8における第1操作画像40aが表示されていた位置であって、前兆演出画像A31aの前面側に表示される。
すなわち、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のボタン演出では、演出ボタン2dの操作時には、前述した連続演出中のボタン演出と同様の文字情報が表示されることとなる。
また、演出ボタン2dの操作時に表示される文字情報としては、緑色の「チャンス」の他に、赤色の「激アツ」も表示可能となっていて、その時点のART状態の当選の有無に応じて、いずれかの文字情報を表示するかの選択制御が行われる。
選択制御は、ART状態に当選している場合には、当選していない場合よりも赤色の「激アツ」の文字情報が表示される確率が高くなるように実行され、赤色の「激アツ」が表示された場合には、遊技者の期待感を高められるようになっている。
また、第1メイン個別演出画像50aは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行され、メイン表示器8に第1メイン個別演出画像50aが表示された時点から所定時間経過後に第1メイン個別演出画像50aは消去され、次のゲームの開始時には、図10(d)に示すように、メイン表示器8とサブ表示器17には、前兆演出画像A31aが引き続き表示される。
また、ボタン演出が実行された場合でも、遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、当該ゲームの終了時点でボタン演出はキャンセルされて第1メイン個別演出画像50aの表示は行われない。
そして、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が所定ゲーム数継続すると連続演出が実行されることとなり、10(e)に示すように、前兆演出画像A31aは消去され、替わりに、連続演出画像30がメイン表示器8とサブ表示器17で表示されることとなる。
なお、本実施形態では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の所定ゲーム数の経過でボタン演出を実行するようにしているが、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)におけるゲームの実行時に、ボタン演出を実行するか否かの抽選を副制御装置20により行い、その抽選結果に基づきボタン演出を実行するようにしてもよい。
また、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)のボタン演出では、演出ボタン2dの操作時に連続演出中のボタン演出と同様の画像を表示するようにしているが、連続演出中とは異なる画像を表示するようにしてもよく、例えば、文字情報ではなく所定のキャラクタの画像を表示するようにしてもよい。
次に、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合に実行される演出画像について図11を参照して説明する。
前述の図10に示したように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいては、メイン表示器8とサブ表示器17において前兆演出画像A31aが動画表示されることとなるが、本実施形態では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、当該ゲームにおいて、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と併行して当選演出が実行される。
当選演出は、前述したように役に当選したゲームで完結するような内容となっていて、例えば、ゲームの開始時に所定のキャラクタをメイン表示器8あるいはサブ表示器17に現出させるとともに、ゲーム終了時に所定のキャラクタが当選した役の種類を報知可能なアイテムを掲げるような動画表示を行うことで実行される。
図11は、主制御装置10からの制御信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8およびサブ表示器17において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて当選演出が実行された場合の演出画像を示している。
図11(a)に示すように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中には、前述した図10(a)と同様に、メイン表示器8とサブ表示器17の両方で前兆演出画像A31aが表示される。前兆演出画像A31aとしては、例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような動画表示が行われる。
そして、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中に実行される何れかのゲームにおいて、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、当該ゲームにおいて、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と併行して当選演出が実行されることとなるが、本実施形態においては、図11(b)に示すように、それまで表示されていたメイン表示器8およびサブ表示器17での前兆演出画像A31aが、サブ表示器17の画面主要部における前兆演出画像B31bの動画表示に切り替わるととともに、新たにメイン表示器8の画面主要部において当選演出に対応する当選演出画像32が動画表示される。
すなわち、第1演出としてART前兆演出(ARTガセ前兆演出)を実行させた後に、第2演出として当選演出を実行させることで、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行される状態となる。
そして、具体的には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対応する前兆演出画像B31bがサブ表示器17に表示されるとともに、当選演出に対応する当選演出画像32がメイン表示器8に表示されることで、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行される状態となるのである。
なお、サブ表示器17での前兆演出画像B31bは、メイン表示器8での前兆演出画像A31aをそのまま縮小表示したものとなっているが、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が継続して実行されていることが認識できるものであれば何れの動画表示であってもよい。
また、特に、図11(b)は、前述したART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の開始から所定数(例えば、15回)のゲームが実行されたときを示していて、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中にボタン演出が実行された場合を示している。
すなわち、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の開始から所定数(例えば、15回)のゲームが実行されたときに、所定のレア役に当選した場合を示している。
図11(b)に示すように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が当選演出と併行して実行されている場合において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対するボタン演出は、前兆演出画像B31bと同様に、サブ表示器17で実行されることとなる。
そして、まずは、前兆演出画像B31bの他に、第1操作手段としての演出ボタン2dの操作を促す(指示する)第2操作画像40bがサブ表示器17の画面の下方部に表示されることで、操作指示演出が実行される。
また、第2操作画像40bの表示に対応して、演出ボタン2dの操作が有効とされ、演出ボタン2dの内部の発光源が点灯される。
なお、第2操作画像40bが表示された場合でも、前兆演出画像B31bの動画表示は継続して実行されるが、前兆演出画像B31bよりも第2操作画像40bの表示優先順位が高く設定されていることから、第2操作画像40bが前兆演出画像B31bよりも前面側に表示される。
図11(c)は、遊技者が第1操作手段としての演出ボタン2dを操作した場合の演出画像を示している。
図11(c)に示すように、遊技者がボタン演出の指示通りに演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていた第2操作画像40bは消去され、替わりに、緑色の「チャンス」の縦書きの文字情報からなる第1サブ個別演出画像50bが、サブ表示器17の画面略中央部に表示される。
また、演出ボタン2dの操作時に表示される第1サブ個別演出画像50bとしては、緑色の「チャンス」の他に、赤色の「激アツ」も表示可能となっていて、その時点のART状態の当選の有無に応じて、いずれかの文字情報を表示するかの選択制御が行われる。
選択制御は、ART状態に当選している場合には、当選していない場合よりも赤色の「激アツ」の文字情報が表示される確率が高くなるように実行され、赤色の「激アツ」が表示された場合には、遊技者の期待感を高められるようになっている。
また、第1サブ個別演出画像50bは、前兆演出画像B31bよりも前面側に表示されることから、演出ボタン2dの操作によりサブ表示器17に第1サブ個別演出画像50bが現出、すなわち、サブ表示器17で実行されている第1演出が変化することとなる。
また、このとき、メイン表示器8で表示されている当選演出画像32(第2演出)は変化しないので、サブ表示器17で実行されている第1演出のみが変化することとなる。
なお、演出ボタン2dの操作によりサブ表示器17で実行されている第1演出を変化させる態様としては、第1サブ個別演出画像50bを前兆演出画像B31bの前面側に現出させるものの他、前兆演出画像B31b自体に表示されているアイテム等を変化させたり新たなアイテムを現出させたりするものであってもよく、演出ボタン2dの操作により遊技者の期待感を向上させるものであればいずれでもよい。
また、第1サブ個別演出画像50bは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行され、サブ表示器17に第1サブ個別演出画像50bが表示された時点から所定時間経過後に第1サブ個別演出画像50bは消去される。
このように、本実施形態においては、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて所定のレア役に当選した場合には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出を併行して実行するようになっている。
そして、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出を併行して実行している状態で、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対してボタン演出を実行する場合には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)のサブ表示器17への移行に対応して、ボタン演出もサブ表示器17で実行するようになっている。
さらに、本実施形態においては、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行されている状態において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対するボタン演出が実行された場合には、副制御装置20により、演出ボタン2dの操作の他、上部演出ボタン2fの操作も有効としている。
すなわち、上記した状態においてボタン演出が実行された場合には、サブ表示器17における第2操作画像40bの表示に対応して演出ボタン2dの操作が有効とされるが、このときに、上部演出ボタン2fの操作も有効とされる。ただし、このとき上部演出ボタン2fの操作を指示する画像は何れの表示器でも表示されない。
図11(d)は、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行されている状態において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対するボタン演出が実行された場合に、操作指示演出で指示された演出ボタン2dではなく、第2操作手段としての上部演出ボタン2fを操作した場合の演出画像を示している。
図11(d)に示すように、遊技者が操作指示演出での指示を無視して上部演出ボタン2fを操作すると、緑色の「チャンス」の文字情報からなる第1メイン個別演出画像50aが、メイン表示器8の画面下方部であって当選演出画像32と同時に表示される。すなわち、上部演出ボタン2fの操作時には、前述した連続演出中のボタン演出と同様の文字情報が表示されることとなる。
また、第1メイン個別演出画像50aは、当選演出画像32よりも前面側に表示されることから、上部演出ボタン2fの操作によりメイン表示器8に第1メイン個別演出画像50aが現出、すなわち、メイン表示器8で実行されている第2演出が変化することとなる。
また、このとき、サブ表示器17で表示されている前兆演出画像B31bや第2操作画像40bは変化しないので、メイン表示器8で実行されている第2演出のみが変化することとなり、サブ表示器17での操作指示演出は継続して実行される。
このときメイン表示器8で表示される第1メイン個別演出画像50aは、メイン表示器8で表示されている当選演出画像32に対する期待度を示すもの、すなわち、当選演出画像32の発生契機となった所定のレア役の当選により特典が付与されるか否かに対する期待度を示すものとなっている。
例えば、強チェリー役の当選時にメイン表示器8に当選演出画像32が表示されて当選演出が実行された場合には、その強チェリー役の当選によりボーナス役にも当選しているか否かを、第1メイン個別演出画像50aにより示唆するようになっている。
また、上部演出ボタン2fの操作時に表示される文字情報としては、緑色の「チャンス」の他に、赤色の「激アツ」も表示可能となっていて、例えば、ボーナス役の当選の有無に応じて、いずれかの文字情報を表示するかの選択制御が行われる。
選択制御は、ボーナス役に当選している場合には、当選していない場合よりも赤色の「激アツ」の文字情報が表示される確率が高くなるように実行され、赤色の「激アツ」が表示された場合には、遊技者の期待感を高められるようになっている。
なお、上部演出ボタン2fの操作によりメイン表示器8で実行されている第2演出を変化させる態様としては、第1メイン個別演出画像50aを当選演出画像32の前面側に現出させるものの他、当選演出画像32自体に表示されているアイテム等を変化させたり新たなアイテムを現出させたりするものであってもよく、上部演出ボタン2fの操作により遊技者の期待感を向上させるものであればいずれでもよい。
また、遊技者が操作指示演出での指示を無視して上部演出ボタン2fを操作した場合には、サブ表示器17で実行されている第1演出と、メイン表示器8で実行されている第2演出の双方を変化させるようにしてもよい。
また、第1メイン個別演出画像50aは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行され、メイン表示器8に第1メイン個別演出画像50aが表示された時点から所定時間経過後に第1メイン個別演出画像50aは消去されるが、次のゲームの開始まで継続して表示するようにしてもよい。
また、遊技者が上部演出ボタン2fを操作しなかった場合には、当該ゲームの終了時点で第1メイン個別演出画像50aの表示は無効となる。
一方、第2操作画像40bがサブ表示器17に表示されても、演出ボタン2dの操作が行われていない間は、図11(d)に示すように、上部演出ボタン2fの操作により第1メイン個別演出画像50aがメイン表示器8に表示された状態のまま、第2操作画像40bがサブ表示器17に継続して表示され、演出ボタン2dの操作を促す情報が表示され続けるようになっている。
そして、この状態において演出ボタン2dが操作された場合には、図11(c)に示したように、第1サブ個別演出画像50bがサブ表示器17に表示されることとなる。したがって、このときには、メイン表示器8には第1メイン個別演出画像50aが表示され、同時にサブ表示器17には第1サブ個別演出画像50bが表示されることとなる。
一方、遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、当該ゲームの終了時点でボタン演出はキャンセルされることとなる。
図11(e)は、当選演出が実行された次のゲームの実行時の演出画像を示していて、メイン表示器8には、当選演出の終了により当選演出画像32が消去されるとともに、サブ表示器17には、前兆演出画像B31bが消去され、メイン表示器8とサブ表示器17に跨って前兆演出画像A31aが復帰表示されることとなる。
以上、図11に示したように、本実施形態においては、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて所定のレア役に当選した場合には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出を併行して実行するようになっているので、演出の重複により一方の演出が無効になることもなく、遊技者は、双方の演出を楽しめることとなるのである。
また、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行されている場合でも、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対するボタン演出は何ら問題なく実行されるので、両演出の併行した実行によりボタン演出が無効となることもなく、遊技者の期待感を何ら問題なく高められるのである。
さらに、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行されている間に、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対するボタン演出が実行された場合には、当該ボタン演出で指示されたボタン(演出ボタン2d)以外のボタン(上部演出ボタン2f)も所定の演出に対して有効とされるので、両演出の併行した実行により、遊技者は新たな演出の実行機会を得ることができ、演出に対するお得感が増し興趣の高い遊技を実行できるのである。
すなわち、当該ボタン演出で指示されたボタン(演出ボタン2d)以外のボタン(上部演出ボタン2f)を操作した場合には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行されていない限り得られない情報を得ることが可能となるのである。
なお、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行され上部演出ボタン2fの操作を有効としている間においては、表示器での操作指示は行われないが、この間に、上部演出ボタン2fの内部の発光源を発光させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行された場合に、上部演出ボタン2fの操作を有効としているが、スロットマシン1に備えられているその他のボタン(例えば、停止ボタン5)を演出の変化に対して有効としてもよい。
また、本実施形態では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と当選演出が併行して実行された場合に、当選演出をメイン表示器8で実行し、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)をサブ表示器17で実行するようにしているが、当選演出をサブ表示器17で実行し、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)をメイン表示器8で実行するようにしてもよい。
なお、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて、所定のレア役(例えば、強チェリー役)の当選時にボーナス役にも当選した場合には、所定の確率で当選演出から所定ゲーム後にボーナス発生演出が実行され、ボーナス発生演出の実行後にボーナス役に当選していることが報知されることとなる。
次に、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が実行された場合の演出画像について図12を参照して説明する。
図10に示したように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいては、メイン表示器8とサブ表示器17において前兆演出画像A31aが動画表示されることとなるが、本実施形態では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて、ボーナス役に当選(例えば、強チェリー役と重複当選)した場合には、例えば、前述した当選演出の実行後の所定ゲームにおいて、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と併行してボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が実行される。
ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)は、前述したように所定数のゲームに亘って実行される一連の演出となっていて、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦する動画表示により行われる。
そして、ボーナス役に当選していた場合には、主人公キャラクタが勝利する画像が表示されるととともにボーナス役に当選したことが報知され、ボーナス役に当選していない場合には、敵キャラクタが勝利する画像が表示されるととともにボーナス役に当選していないことが報知される。
図12は、主制御装置10からの制御信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8およびサブ表示器17において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいてボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が実行された場合の演出画像を示している。
図12(a)に示すように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中には、前述した図10(a)と同様に、メイン表示器8とサブ表示器17の両方で前兆演出画像A31aが表示される。前兆演出画像A31aとしては、例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような動画表示が行われる。
そして、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中に実行されるいずれかのゲームにおいて、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が開始される場合(ボーナス発生演出の1ゲーム目)には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)と併行してボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が実行されることとなるが、本実施形態においては、図12(b)に示すように、それまで表示されていたメイン表示器8およびサブ表示器17での前兆演出画像A31aが、サブ表示器17の画面主要部における前兆演出画像B31bの縮小された動画表示に切り替わるととともに、新たにメイン表示器8の画面主要部において発生演出画像A33aが動画表示される。
すなわち、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対応する前兆演出画像B31bがサブ表示器17に表示されるとともに、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対応する発生演出画像A33aがメイン表示器8に表示されることで、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出が併行して実行される状態となるのである。
なお、図12に示す例では、メイン表示器8で実行されているボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が本発明の第1演出となり、サブ表示器17で実行されているART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が本発明の第2演出となる。
したがって、図11とは異なり、第2演出としてのART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が実行された後に、第1演出としてのボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が実行されて両演出が併行して実行されることとなる。
次に、図12(c)は、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)の2ゲーム目に、ボタン演出が実行された場合の演出画像を示している。
ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)中の各ゲームにおいては、副制御装置20の制御により、基本的なボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)中の演出画像とは別に、ボタン演出を実行するか否かの抽選が行われ、その抽選に当選した場合に当該ゲームにおいてボタン演出が実行される。
ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)中のボタン演出は、他の演出(例えば、前兆演出)中のボタン演出と同様の態様となっていて、まずは所定のボタン(例えば、演出ボタン2d)を指示する操作指示演出が実行された後、遊技者が指示された所定のボタンを操作すると、予め定められている所定の画像が表示される操作結果演出が実行される。
そして、操作結果演出時に表示される画像は複数種類が設定されていて、ボーナス役の当選の有無に応じていずれかの種類の画像を選択することで、表示された画像により遊技者の期待感を変化させることが可能となっている。
図12(c)に示すように、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)においてボタン演出が実行された場合には、前述した連続演出中のボタン演出と同様に、発生演出画像A33aの他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)第1操作画像40aがメイン表示器8の画面の下方部であって、前兆演出画像A31aの全体像における中央下方部の位置に表示されることで第1演出としてのボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対する操作指示演出が実行される。
また、第1操作画像40aの表示に対応して、演出ボタン2dの操作が有効とされ、演出ボタン2dの内部の発光源が点灯される。
なお、第1操作画像40aが表示された場合でも、発生演出画像A33aの動画表示は継続して実行されるが、発生演出画像A33aよりも第1操作画像40aの表示優先順位が高く設定されていることから、第1操作画像40aが発生演出画像A33aよりも前面側に表示される。
図12(d)は、遊技者が操作指示演出に従って、第1操作手段としての演出ボタン2dを操作した場合の演出画像を示している。
図12(d)に示すように、遊技者が操作指示演出に従って演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていた第1操作画像40aは消去され、替わりに、赤色の「激アツ」の文字情報からなる第2メイン個別演出画像51aが、メイン表示器8における第1操作画像40aが表示されていた位置であって、発生演出画像A33aの前面側に表示される。
すなわち、第1演出としてのボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対してボタン演出が実行され、指示された演出ボタン2dが操作された場合には、前述した連続演出時のボタン演出と同様の文字情報がメイン表示器8に表示されることで、第1演出が変化することとなる。
また、このとき、サブ表示器17で表示されている前兆演出画像B31bは変化しないので、メイン表示器8で実行されている第1演出のみが変化することとなる。
また、演出ボタン2dの操作時に表示される文字情報としては、赤色の「激アツ」の他に、緑色の「チャンス」も表示可能となっていて、その時点のボーナス役の当選の有無に応じて、いずれかの文字情報を表示するかの選択制御が行われる。
選択制御は、ボーナス役に当選している場合には、当選していない場合よりも赤色の「激アツ」の文字情報が表示される確率が高くなるように実行され、赤色の「激アツ」が表示された場合には、遊技者の期待感を高められるようになっている。
また、第2メイン個別演出画像51aは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行され、メイン表示器8に第2メイン個別演出画像51aが表示された時点から所定時間経過後に第2メイン個別演出画像51aは消去され、次のゲームの開始時には、メイン表示器8には、発生演出画像A33aのみが引き続き表示される。
また、ボタン演出が実行された場合でも、遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、当該ゲームの終了時点でボタン演出はキャンセルされて第2メイン個別演出画像51aの表示は行われない。
なお、演出ボタン2dの操作によりメイン表示器8で実行されている第1演出を変化させる態様としては、第2メイン個別演出画像51aを発生演出画像A33aの前面側に現出させるものの他、発生演出画像A33a自体に表示されているアイテム等を変化させたり新たなアイテムを現出させたりするものであってもよく、演出ボタン2dの操作によりメイン表示器8での演出が変化して遊技者の期待感を向上させるものであればいずれでもよい。
また、本実施形態においては、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行されている状態において、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対するボタン演出が実行された場合には、前述した当選演出の実行時と同様に、副制御装置20により、演出ボタン2dの操作の他、上部演出ボタン2fの操作も有効としている。ただし、上部演出ボタン2fの操作を指示する画像は何れの表示器にも表示されない。
すなわち、上記した状態においてボタン演出が実行された場合には、メイン表示器8における第1操作画像40aの表示に対応して演出ボタン2dの操作が有効とされるが、このときに、上部演出ボタン2fの操作も有効とされる。
図12(e)は、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行されている状態において、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対するボタン演出が実行された場合に、操作指示演出で指示された演出ボタン2dではなく第2操作手段としての上部演出ボタン2fを操作した場合の演出画像を示している。
図12(e)に示すように、遊技者が操作指示演出を無視して上部演出ボタン2fを操作すると、緑色の「チャンス」の縦書きの文字情報からなる第1サブ個別演出画像50bが、サブ表示器17の画面の略中央部に表示される。
すなわち、第1サブ個別演出画像50bは、前兆演出画像B31bよりも前面側に表示されることから、上部演出ボタン2fの操作によりサブ表示器17に第1サブ個別演出画像50bが現出し、サブ表示器17で実行されている第2演出が変化することとなる。
また、このとき、メイン表示器8で表示されている発生演出画像A33aや第1操作画像40aは変化しないので、サブ表示器17で実行されている第2演出のみが変化することとなり、メイン表示器8での操作指示演出は継続して実行される。
このときサブ表示器17で表示される第1サブ個別演出画像50bは、サブ表示器17で表示されている前兆演出画像B31bに対する期待度を示すもの、すなわち、ART状態に当選しているか否かに対する期待度を示すものとなっている。
また、上部演出ボタン2fの操作時に表示される文字情報としては、緑色の「チャンス」の他に、赤色の「激アツ」も表示可能となっていて、ART状態の当選の有無に応じて、いずれかの文字情報を表示するかの選択制御が行われる。
選択制御は、ART状態に当選している場合には、当選していない場合よりも赤色の「激アツ」の文字情報が表示される確率が高くなるように実行され、赤色の「激アツ」が表示された場合には、遊技者の期待感を高められるようになっている。
なお、上部演出ボタン2fの操作によりサブ表示器17で実行されている第2演出を変化させる態様としては、第1サブ個別演出画像50bを前兆演出画像B31bの前面側に現出させるものの他、前兆演出画像B31b自体に表示されているアイテム等を変化させたり新たなアイテムを現出させたりするものであってもよく、上部演出ボタン2fの操作によりサブ表示器17での演出が変化して遊技者の期待感を向上させるものであればいずれでもよい。
また、遊技者が操作指示演出での指示を無視して上部演出ボタン2fを操作した場合には、メイン表示器8で実行されている第1演出と、サブ表示器17で実行されている第2演出の双方を変化させるようにしてもよい。
また、第1サブ個別演出画像50bは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行され、サブ表示器17に第1サブ個別演出画像50bが表示された時点から所定時間経過後に第1サブ個別演出画像50bは消去されるが、次のゲームの開始まで継続して表示するようにしてもよい。
また、遊技者が上部演出ボタン2fを操作しなかった場合には、当該ゲームの終了時点で第1サブ個別演出画像50bの表示は無効となる。
一方、第1操作画像40aがメイン表示器8に表示されても、演出ボタン2dの操作が行われていない間は、図12(e)に示すように、上部演出ボタン2fの操作により第1サブ個別演出画像50bがサブ表示器17に表示された状態のまま、第1操作画像40aがメイン表示器8に継続して表示され、演出ボタン2dの操作を促す情報が表示され続けるようになっている。
そして、この状態において演出ボタン2dが操作された場合には、図12(d)に示したように、第2メイン個別演出画像51aがメイン表示器8に表示されることとなる。したがって、このときには、メイン表示器8には第2メイン個別演出画像51aが表示され、同時にサブ表示器17には第1サブ個別演出画像50bが表示されることとなる。
一方、遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、当該ゲームの終了時点でボタン演出はキャンセルされることとなる。
そして、その後、ボーナス発生演出の3ゲーム目のゲームが開始されると、メイン表示器8での発生演出画像A33aとして、主人公キャラクタと敵キャラクタとの最終的な対戦結果を導出する対戦演出が実行されることとなる。
また、ボーナス発生演出の3ゲーム目のゲーム実行中もサブ表示器17には前兆演出画像B31bが継続して表示される。
そして、ボーナス発生演出の3ゲーム目のゲーム終了時点で、ボーナス役の当選を報知する場合には、図12(f)に示すように、サブ表示器17での前兆演出画像B31bは消去されるとともに、メイン表示器8とサブ表示器17に跨って発生演出画像A33aが復帰表示されることとなる。
すなわち、図12に示す例では、ボーナス役に当選した場合のボーナス発生演出の実行時の演出画像を例示しているので、発生演出画像A33aとして、主人公キャラクタが敵キャラクタに勝利して、ボーナス役の当選が確定した演出が実行される。
以上、図12に示したように、本実施形態においては、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中のゲームにおいて、ボーナス役の当選契機役(例えば、強チェリー役)に当選してボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)を実行する場合には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)を併行して実行するようになっているので、演出の重複により一方の演出が無効になることもなく、遊技者は、双方の演出を楽しめることとなるのである。
また、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行されている場合でも、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対するボタン演出は何ら問題なく実行されるので、両演出の併行した実行によりボタン演出が無効となることもなく、遊技者の期待感を何ら問題なく高められるのである。
さらに、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行されている間に、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対するボタン演出が実行された場合には、当該ボタン演出で指示されたボタン(演出ボタン2d)以外のボタン(上部演出ボタン2f)も所定の演出に対して有効とされるので、両演出の併行した実行により、遊技者は新たな演出の実行機会を得ることができ、演出に対するお得感が増し興趣の高い遊技を実行できるのである。
すなわち、当該ボタン演出で指示されたボタン(演出ボタン2d)以外のボタン(上部演出ボタン2f)を操作した場合には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行されていない限り得られない情報を得ることが可能となるのである。
なお、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行され上部演出ボタン2fの操作を有効としている間においては、表示器での操作指示は行われないが、この間に、上部演出ボタン2fの内部の発光源を発光させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行された場合に、上部演出ボタン2fの操作を有効としているが、スロットマシン1に備えられているその他のボタン(例えば、停止ボタン5)を演出の変化に対して有効としてもよい。
また、本実施形態では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行された場合に、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)をメイン表示器8で実行し、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)をサブ表示器17で実行するようにしているが、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)をサブ表示器17で実行し、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)をメイン表示器8で実行するようにしてもよい。
また、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が期待度の高いものである場合には、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)をメイン表示器8で実行し、期待度の低いものである場合には、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)をサブ表示器17で実行するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図12で示したようにART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)が併行して実行された場合に、メイン表示器8とサブ表示器17の2つの表示器で別個に実行するようにしているが、図13に示すように、1つの表示器で実行するようにしてもよい。
図13は、第1演出としてのボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)と第2演出としてのART前兆演出(ARTガセ前兆演出)を1つの表示器で実行する場合の例を示している。
まず、図13(a)に示すように、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)とART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が併行して実行された場合に、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対応する発生演出画像C33cをメイン表示器8の左側で実行し、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対応する前兆演出画像C31cをメイン表示器8の右側で実行するようにしてもよい。
次に、図13(b)に示すように、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)とART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が併行して実行された場合に、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対応する発生演出画像D33dをメイン表示器8の下側で実行し、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)に対応する前兆演出画像D31dをメイン表示器8の上側で実行するようにしてもよい。
そして、第1演出としてのボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)に対するボタン演出が実行された場合には、併行して実行されている両演出のうちの第1演出が実行されている部分、すなわち、発生演出画像D33cあるいは発生演出画像D33dが表示されている領域に、演出ボタン2dの操作を指示する画像が表示されることとなる。
例えば、図13(b)に示す例では、発生演出画像D33dが表示される領域に演出ボタン2dの操作を指示する画像が表示されることとなり、演出ボタン2dが操作された場合には、下段の発生演出画像D33dが変化することとなり、上部演出ボタン2fが操作された場合には、上段の前兆演出画像D31dが変化することとなる。
前述したように、第1操作手段としての演出ボタン2dと第2操作手段としての上部演出ボタン2fの配置の関係は、演出ボタン2dの上方に上部演出ボタン2fが配置されるものとなっている。
したがって、上部演出ボタン2fの下方に配設される演出ボタン2dが操作された場合には、下段の発生演出画像D33d(第1演出に対応)が変化することとなり、演出ボタン2dの上方に配設される上部演出ボタン2fが操作された場合には、上段の前兆演出画像D31d(第2演出に対応)が変化することとなる。
すなわち、図13(b)に示す例では、第1演出に対する第2演出の実行位置と、第1操作手段に対する第2操作手段の配設位置とが関連付けられているのである。
なお、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)を1つの表示器で実行する場合には、メイン表示器8の画面を所定箇所で区分けして、区分けされた各々の領域でART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)の各々に対応する動画表示を行えばよい。この場合、各々を独立して実行した場合の演出画像をそのまま縮小したものを表示することが好ましい。
また、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)の実行領域の大きさは、何れか一方の演出画像が大きくなってもよいし、両方を同じ大きさにしてもよい。また、そのときの期待度に応じて実行領域の大きさを変化させるようにしてもよい。
また、2つの演出を1つの表示器で実行する場合に、一方の演出(例えば、第2演出)をメイン表示器8の画面の全体で実行し、他方の演出(例えば、第1演出)をメイン表示器8の画面の下方部であって、一方の演出の前面側に重なるように表示(例えば、小画面で表示)するようにしてもよい。
また、図13では、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)を例示しているが、前述の図11に示した、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の実行後、当選演出が実行される場合も1つの表示器で両演出を併行して実行するようにしてもよい。この場合には、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が第1演出となり、当選演出が第2演出となる。
図13に示すように、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)とボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)を1つの表示器において実行することにより、両演出の視認性を向上することができるので、遊技者は両演出の動向を十分に把握しながら遊技を行うことが可能となるのである。
また、第1演出に対する第2演出の実行位置と、第1操作手段に対する第2操作手段の配設位置とが関連付けられているので、第1演出と第2演出を見ながら遊技を実行している遊技者に対して、各演出に対応する操作手段の位置を的確に把握させることが可能となり、遊技者による誤操作等を未然に防止することも可能となり、遊技者は安心して遊技を実行することが可能となるのである。
以上説明したように、本実施形態のスロットマシン1においては、遊技者による開始操作に基づきゲームを開始し、遊技者による停止操作に基づきゲームを終了してゲームを実行するとともに、前記ゲームに関連した演出を実行するようにした遊技機(スロットマシン1)において、前記演出として、第1演出(例えば、ART前兆演出)と、前記第1演出とは異なる第2演出(例えば、当選演出)とを併行して実行させることが可能な演出制御手段(副制御装置20)と、遊技者が操作可能な第1操作手段(演出ボタン2d)と、 前記第1操作手段とは別個に備えられ、遊技者が操作可能な第2操作手段(上部演出ボタン2f)と、を備え、前記演出制御手段は、前記第1演出と前記第2演出を併行して実行させている状態において、前記第1演出に関連して前記第1操作手段の操作を指示する操作指示演出を実行させた場合に、前記第1操作手段の操作に基づき前記第1演出を変化させる一方、前記第2操作手段の操作に基づき前記第2演出を変化させる構成としている。
したがって、第1演出と第2演出が併行して実行されることにより、より多彩で興趣の高い遊技を実行することが可能となる。
また、第1演出と第2演出が併行して実行されている状態でも、遊技者自ら演出に介入できるといった注目度の高い、操作手段の操作を伴う演出が実行されるので、遊技の興趣性をさらに高めることが可能となる。
また、第1演出と第2演出が併行して実行されている状態において、操作手段の操作を伴う演出が実行された場合には、遊技者が操作する操作手段の種類に応じて、変化する演出が異なることとなり、より多彩かつ斬新な演出が実行されることとなり、遊技の興趣性を極めて高めることが可能となる。
また、前記演出制御手段は、前記第1演出と前記第2演出を併行して実行させている状態において、前記操作指示演出を実行させた場合に、前記第1操作手段の操作に基づき前記第2演出を変化させずに前記第1演出のみを変化させる構成としている。
したがって、一つの操作により全ての演出が変化するものよりも、演出態様を多彩なものにすることが可能となるし、遊技の希望にそった演出のみを変化させることも可能となる。
前記演出制御手段は、前記第1演出と前記第2演出を併行して実行させている状態において、前記操作指示演出を実行させた場合に、前記第2操作手段の操作に基づき前記第1演出と前記第2演出の双方を変化させる構成としている。
したがって、第2操作手段が操作された場合には、効率よく第1演出と第2演出の双方を変化させることが可能となり、遊技者が満足のいく遊技を実行することが可能となる。
また、前記演出制御手段は、前記操作指示演出を実行させている状態において、前記第2操作手段が操作された場合には、前記操作指示演出を継続させる構成としている。
したがって、操作指示演出の指示に従わずに、第2操作手段が操作された場合でも、操作指示演出はその後にも継続することとなるので、その後の遊技において第1操作手段を操作すれば、第1演出を変化させることが可能となり、遊技者が満足のいく遊技を実行することが可能となる。
また、前記演出制御手段は、前記第1演出を実行させた後に、前記第2演出を実行させることで、前記第1演出と前記第2演出を併行して実行させることが可能であり、前記第1演出と前記第2演出を併行して実行させた後において、前記第2操作手段の操作に基づき前記第2演出を変化させる構成としている。
したがって、第1演出の実行中に第2演出が追加されて併行実行されたことで、第2操作手段の操作も有効となるので、第2演出の追加により、第2操作手段による演出への介入操作の権利が遊技者に付与されることとなり、遊技者に対してお得感を与えることができ、遊技者に対して極めて高い満足感を与えることが可能となる。
また、前記第1演出に対する前記第2演出の実行位置と、前記第1操作手段に対する前記第2操作手段の配設位置と、を関連付ける構成としている。
したがって、前記第1演出と前記第2演出を見ながら遊技を実行している遊技者に対して、各演出に対応する操作手段の位置を的確に把握させることが可能となり、遊技者による誤操作等を未然に防止することも可能となり、遊技者は安心して遊技を実行することが可能となる。
<変形例1>
次に、本実施形態における変形例1について図14〜図16を参照して説明する。
変形例1においては、前述した実施形態のスロットマシン1におけるサブ表示器17の配設位置が異なるのみであり、その他の部材の有無やその配設位置に関しては、前述した実施形態のスロットマシン1と同様となっている。
図14に示すように、変形例1のスロットマシン1においては、演出手段(第2演出手段)としてメイン表示器8の他に、変動表示手段としてのリール4の右側であって、リール4に隣接した位置に演出手段(第1演出手段)としての側部サブ表示器20aを配設している。すなわち、第1演出手段としての側部サブ表示器20aを、演出ボタン2dと上部演出ボタン2fの間であって、第2演出手段としてのメイン表示器8よりもリール4に近い位置に配設するようにしている。
また、側部サブ表示器20aは、横長のメイン表示器8に対して、縦長の形状となっていて、その上下寸法がリール4の上下寸法とほぼ同様に設定されている。
変形例1のスロットマシン1においても、前述した実施形態と同様に、演出制御手段(第1演出制御手段、第2演出制御手段)としての副制御装置20の制御により、例えば、ART状態の当選契機役に当選した場合には、連続演出が実行される。
図15は、変形例1におけるスロットマシン1において、連続演出が実行される場合のメイン表示器8および側部サブ表示器20aでの演出画像を示していて、特に、連続演出中の所定ゲームにおいて、操作手段としての演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行された場合の演出画像を示している。
図15(a)に示すように、連続演出が実行されると、メイン表示器8において連続演出画像30が動画表示される。図15(a)は連続演出の1ゲーム目の演出画像を示している。
連続演出画像30は、図9に示した場合と同様の動画表示となっているが、変形例1では、メイン表示器8のみで連続演出画像30が表示されるので、図9に示したものよりもやや縮小された画像となっている。すなわち、変形例1のスロットマシン1における連続演出では、表示される表示器が前述した実施形態と異なるのみであり、その他の実行態様は同様となっていて、個別演出や演出ボタン2dの操作を伴う個別演出も同様に実行される。
なお、側部サブ表示器20aには、連続演出の1ゲーム目には、通常遊技状態で表示される画像を表示してもよいし、連続演出の1ゲーム目であることを認識可能な情報を表示してもよい。
次に、図15(b)は、連続演出の2ゲーム目の演出画像を示している。
図15(b)に示すように、連続演出の2ゲーム目のゲームが開始されると、リール4の回転が開始されるとともに、1ゲーム目と同様に、メイン表示器8に連続演出画像30が表示される。
また、連続演出の2ゲーム目のゲーム開始時に、図7で示した確率で演出ボタン2dの操作を伴う個別演出の実行が決定されると、図15(b)に示すように、連続演出画像30の他に、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)第1操作画像40aがメイン表示器8の画面の下方部であって、連続演出画像30の中央下方部の位置に表示されて操作演出(ボタン演出)が実行される。
また、第1操作画像40aの表示に対応して、副制御装置20は演出ボタン2dの操作を有効とするとともに、演出ボタン2dの内部の発光源を点灯する処理を行う。
なお、第1操作画像40aが表示された場合でも、連続演出画像30の動画表示は継続して実行されるが、連続演出画像30よりも第1操作画像40aの表示優先順位が高く設定されていることから、第1操作画像40aが連続演出画像30よりも前面側に表示される。
そして、その後、遊技者が演出ボタン2dを操作すると個別演出C(第2操作演出)あるいは個別演出D(第1操作演出)のいずれかの演出が実行されることとなるが、このとき図8で示した確率となるような選択制御が副制御装置20により行われる。
図15(c)は、遊技者がゲームの実行中に演出ボタン2dを操作した場合に、第2操作演出として個別演出Cが実行された場合を示している。
図15(c)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていた第1操作画像40aは消去され、替わりに、緑色の「チャンス」の文字情報からなる第1メイン個別演出画像50aが、メイン表示器8における第1操作画像40aが表示されていた位置に表示されることで個別演出Cが実行される。
すなわち、第2演出制御手段としての副制御装置20の制御により、ゲーム実行中の遊技者の演出ボタン2dの操作により第2操作演出が実行され、第2操作演出によりリール4に対して側部サブ表示器20aよりも離れた位置に配設されるメイン表示器8において、主制御装置10(付与決定手段)での特典を付与するか否かの決定結果に関わる情報として第1メイン個別演出画像50aが表示されることとなる。
また、個別演出Cは、所定時間(例えば、2秒)が経過するまで継続して実行され、メイン表示器8に第1メイン個別演出画像50aが表示された時点から所定時間経過後に第1メイン個別演出画像50aは消去される。
一方、図15(d)は、遊技者がゲームの終了後に演出ボタン2dを操作した場合に、第1操作演出として個別演出Dが実行された場合を示している。
図15(d)に示すように、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、それまで表示されていた第1操作画像40aは消去され、替わりに、緑色の「チャンス」の横書きの文字情報からなる第1メイン個別演出画像50aが、メイン表示器8における第1操作画像40aが表示されていた位置に表示される。
また、第1メイン個別演出画像50aの表示と同時に、緑色の「チャンス」の縦書きの文字情報からなる第1サブ個別演出画像50bが、サブ表示器17の画面の略中央部に表示される。したがって、このメイン表示器8とサブ表示器17での文字情報の表示により個別演出Dが実行されることとなる。
すなわち、第1演出制御手段としての副制御装置20の制御により、ゲーム終了後の遊技者の演出ボタン2dの操作により第1操作演出が実行され、第1操作演出によりリール4に対してメイン表示器8よりも近い位置に配設される側部サブ表示器20aにおいて、リール4の停止図柄に関わる情報として第1サブ個別演出画像50bが表示されることとなる。
また、個別演出Cは、所定時間(例えば、2秒)以内において限定的に実行されるものであったが、個別演出Dは、当該実行されているゲームの次のゲームが開始されるまで継続して実行される。
なお、図15では、連続演出の2ゲーム目に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行される場合を例示したが、連続演出の1ゲーム目に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行される場合でも同様の演出が実行され、連続演出の1ゲーム目のゲーム開始から図15(b)に示した演出画像が表示されることとなる。
また、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行された場合でも、連続演出画像30は継続して実行され、その時点の動画表示がメイン表示器8で継続して実行される。
そして、連続演出の2ゲーム目のゲームが終了して、3ゲーム目のゲームが開始されると、対戦演出の最終的な結果を示す演出画像が表示され、例えば、ART状態の当選が確定している場合には、当該ゲーム終了後に主人公キャラクタが勝利する演出画像が表示されてART状態の当選が報知されることとなる。
以上のように、変形例1におけるスロットマシン1においては、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行され、演出態様が第2操作演出としての個別演出Cであった場合には、側部サブ表示器20aよりもリール4から離れた位置に配設される第2演出手段としてのメイン表示器8において演出画像が表示されることとなる。
一方、演出態様が第1操作演出としての個別演出Dであった場合には、第2演出手段としてのメイン表示器8と、メイン表示器8よりもリール4に近い位置に配設される第1演出手段としての側部サブ表示器20aと、の両方で演出画像が表示されることとなる。
したがって、演出ボタン2dの操作時に実行される個別演出における演出態様の変化により、ART状態の期待度が変化することとなり、遊技者の期待感を様々に変化できるような興趣性の高い演出が実行されることとなる。
特に、リール4からの距離が異なるメイン表示器8と側部サブ表示器20aを使用して、多彩な演出が実行されることとなるので、さらに遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、個別演出Cと個別演出Dとで、演出が実行される表示器が変化するので、遊技者に明確に個別演出の変化を知らしめることが可能となる。
また、演出ボタン2dの操作がゲーム中に行われるか、あるいはゲームの終了後に行われるかに応じて、個別演出における演出態様が変化可能となっているので、より多彩な演出を実行できるとともに、遊技者自らの操作により演出態様を変化させることも可能となるのでより興趣性の高い演出が実行されることとなる。
また、演出ボタン2dの操作がゲーム中に行われる場合よりも、ゲームの終了後に行われる場合の方が、個別演出Dの実行確率が高まり、ART状態に当選している場合には、その実行確率がさらに高まるので、ゲーム終了後に演出ボタン2dを操作した場合の遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、図15に示す例では、第1操作演出と第2操作演出の両方の実行により文字情報を表示するようにしているが、第1操作演出と第2操作演出で異なる態様の情報を表示することで各々の演出を実行するようにしてもよい。例えば、第1操作演出では所定の文字情報を表示し、第2操作演出では所定のキャラクタの画像を表示するようにしてもよい。特に、第1操作演出をゲーム終了後に実行する場合には、リール4が既に停止しているので、リール4の停止図柄を報知する画像や、リール4の停止図柄により変化する遊技状態を報知する画像等を表示してもよい。すなわち、側部サブ表示器20aにおいて、変動表示手段の停止結果に関連した演出を実行してもよい。
また、変形例1のスロットマシン1において、第1操作演出としての個別演出Dが実行される場合に、第1演出手段としての側部サブ表示器20aで表示される画像としては、図16に示すように、第1サブ個別演出画像50b以外に別の画像を表示するようにしてもよい。
図16は、連続演出中に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行されて、遊技者が当該ゲームの終了後に演出ボタン2dを操作した場合を示し、特に、当該ゲームでチャンス役が当選した場合を示している。
図16に示すように、連続演出の所定ゲーム目(例えば、2ゲーム目)にチャンス役に当選すると、ゲーム終了時には、リール4にチャンス図柄組合せ41が停止することとなる。
このとき、メイン表示器8には、第1メイン個別演出画像50aが連続演出画像30とともに表示される。
一方、側部サブ表示器20aには、第1サブ個別演出画像50bが表示されるとともに、第1サブ個別演出画像50bの上部に横矢印画像52が表示される。
図16に示す例では、チャンス図柄組合せ41がリール4の上段ラインに停止しているので、副制御装置20の制御により、停止したチャンス図柄組合せ41に対応して、上段ラインを指し示すように横矢印画像52が表示される。
なお、チャンス図柄組合せ41がリール4の他のライン(例えば、下段ライン)に停止した場合には、そのラインを指し示すように横矢印画像52を移動すればよい。
すなわち、図16に示す例においても、第1演出制御手段としての副制御装置20の制御により、ゲーム終了後の遊技者の演出ボタン2dの操作により第1操作演出が実行され、第1操作演出によりリール4に対してメイン表示器8よりも近い位置に配設される第1演出手段としての側部サブ表示器20aにおいて、リール4の停止図柄に関連した画像として、第1サブ個別演出画像50bおよび横矢印画像52が表示されることとなる。
また、連続演出の所定ゲーム目(例えば、2ゲーム目)にチャンス役に当選していない場合には、横矢印画像52は表示されず、第1サブ個別演出画像50bのみが表示されることとなる。
また、例えば、チャンス役に対応する図柄組合せ態様を、チャンス役に当選してもゲーム終了時に必ず停止するもの以外に設定した場合には、横矢印画像52を表示しても、対応する図柄組合せ態様が停止していない可能性が生じてしまうので、この場合には、対応する図柄組合せ態様の停止を判定して横矢印画像52を表示すればよい。
なお、図16では、ゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合を示しているが、ゲーム実行中に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合には、リール4が停止していないので、個別演出Dが選択された場合でも横矢印画像52は表示されない。
また、ゲーム終了後、特にチャンス役当選時のゲーム終了後には、前述の図8で示した各値となるように個別演出の演出態様が選択される結果、高い確率で個別演出Dが選択、すなわち側部サブ表示器20aでの画像表示を伴う演出が選択されることとなるので、図16に示すような演出画像が表示される可能性が高くなるのである。
以上、図16に示すような演出画像が表示されるので、リール4に関連した画像をリール4の近くに配設される側部サブ表示器20aで効率よく演出を実行することが可能となるのである。
特に、ゲームの終了後にリール4に停止した図柄に関連した画像を表示することにより、リール4の停止図柄をより際立たせることとなり、ゲームの進行に応じたより興趣性の高い演出が実行されることとなるし、遊技者の期待感をより向上させることも可能となるのである。
なお、変形例1のスロットマシン1では、個別演出Dを実行する場合には、側部サブ表示器20aのみで個別演出Dを実行するようにしてもよい。
また、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出の実行に際して、演出ボタン2dの操作がゲームの実行中に行われるか、ゲームの終了後に行われるかに応じて所定確率での振り分け処理を行うようにしているが、演出ボタン2dの操作がゲームの実行中に行われた場合には、100%の確率で個別演出Cを実行し、演出ボタン2dの操作がゲームの終了後に行われた場合には、100%の確率で個別演出Dするようにしてもよい。すなわち、ゲーム実行中の演出ボタン2dの操作では、メイン表示器8で所定の画像が現出する第2操作演出を必ず実行し、ゲーム終了後の演出ボタン2dの操作では、側部サブ表示器20a(およびメイン表示器8)で所定の画像が現出する第2操作演出を必ず実行するようにしてもよい。
また、ゲーム実行中に演出ボタン2dを操作した場合には、必ず個別演出Cを実行するようにし、チャンス役に当選したゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合には、必ず個別演出Dを実行するようにしてもよい。
また、副制御装置20が個別演出Cおよび個別演出Dを選択した場合でも、演出ボタン2dの操作時に、実際に個別演出を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選結果に応じて実際に個別演出を実行するようにしてもよい。
例えば、副制御装置20が個別演出Dを選択した所定のゲームにおいて、演出ボタン2dの操作に基づき第1操作演出を必ず(100%の確率で)実行させ、副制御装置20が個別演出Cを選択した所定のゲームにおいて、演出ボタン2dの操作に基づき所定の確率(例えば、20%の確率)で第2操作演出を実行させるようにしてもよい。
また、個別演出Cおよび個別演出Dの実行時にはスピーカ9から演出に対応する効果音が出力されるが、両方あるいは何れか一方の演出については効果音を出力しないようにしてもよいし、演出画像を表示せずに効果音のみにしてもよい。
以上のように変形例1のスロットマシン1が構成される。
<変形例2>
次に、本実施形態における変形例2について図17を参照して説明する。
変形例2においては、前述した実施形態のスロットマシン1におけるサブ表示器17の配設位置が異なるのみであり、その他の部材の有無やその配設位置に関しては、前述した実施形態のスロットマシン1と同様となっている。
図17に示すように、変形例2のスロットマシン1においては、演出手段(第2演出手段)としてメイン表示器8の他に、リール4の上部であって、リール4に隣接した位置に演出手段(第1演出手段)としての上部サブ表示器20dを配設している。すなわち、上部サブ表示器20dを、メイン表示器8よりもリール4に近い位置であって、メイン表示器8とリール4の間に配設するようにしている。
また、上部サブ表示器20dは、横長のメイン表示器8と同様に横長の形状となっていて、その左右寸法がリール4の左右寸法とほぼ同様に設定されている。
変形例2のスロットマシン1においても、前述した実施形態と同様に、演出制御手段(第1演出制御手段、第2演出制御手段)としての副制御装置20の制御により、例えば、ART状態の当選契機役に当選した場合には、連続演出が実行される。
図17は、変形例2におけるスロットマシン1において、連続演出中に演出ボタン2dの操作を伴う個別演出が実行されて、遊技者が当該ゲームの終了後に演出ボタン2dを操作した場合を示し、特に、当該ゲームでチャンス役が当選した場合のメイン表示器8および上部サブ表示器20dでの演出画像を示している。
図17に示すように、連続演出の所定ゲーム目(例えば、2ゲーム目)にチャンス役に当選すると、ゲーム終了時には、リール4にチャンス図柄組合せ41が停止することとなる。
このとき、メイン表示器8には、第1メイン個別演出画像50aが連続演出画像30とともに表示される。
一方、上部サブ表示器20dには、第2サブ個別演出画像50cが表示される。第2サブ個別演出画像50cは、第1メイン個別演出画像50aと同様に、緑色の「チャンス」の横書きの文字情報から構成されている。
さらに、上部サブ表示器20dには、第2サブ個別演出画像50cの下部に縦矢印画像53が表示される。
縦矢印画像53は、リール4の上段ラインに停止しているチャンス図柄組合せ41を構成する、左リール4a、中リール4b、右リール4cの停止図柄の各々に対応して、その上部に表示される3つの矢印画像から構成される。
したがって、縦矢印画像53は、チャンス図柄組合せ41を構成する、左リール4a、中リール4b、右リール4cの3つの停止図柄を指し示す画像となっている。
なお、レア役としてチャンス役ではなく、例えば、左リール4aのみにチェリー図柄が停止した場合に成立する強チェリー役が停止した場合には、左リール4aのみを指し示すように1つの縦矢印画像53を表示すればよい。
すなわち、変形例2のスロットマシン1においても、第1演出制御手段としての副制御装置20の制御により、ゲーム終了後の遊技者の演出ボタン2dの操作により第1操作演出が実行され、第1操作演出によりリール4に対してメイン表示器8よりも近い位置に配設される上部サブ表示器20dにおいて、リール4の停止図柄に関連した画像として、第1サブ個別演出画像50bおよび縦矢印画像53が表示されることとなる。
また、連続演出の所定ゲーム目(例えば、2ゲーム目)にチャンス役に当選していない場合には、縦矢印画像53は表示されず、第2サブ個別演出画像50cのみが表示されることとなる。
また、例えば、チャンス役に対応する図柄組合せ態様を、チャンス役に当選してもゲーム終了時に必ず停止するもの以外に設定した場合には、縦矢印画像53を表示しても、対応する図柄組合せ態様が停止していない可能性が生じてしまうので、この場合には、対応する図柄組合せ態様の停止を判定して縦矢印画像53を表示すればよい。
なお、図17では、ゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合を示しているが、ゲーム実行中に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合には、リール4が停止していないので、個別演出Dが選択された場合でも縦矢印画像53は表示されない。
また、ゲーム終了後、特にチャンス役当選時のゲーム終了後には、前述の図8で示した各値となるように個別演出の演出態様が選択される結果、高い確率で個別演出Dが選択、すなわち上部サブ表示器20dでの画像表示を伴う演出が選択されることとなるので、図17に示すような演出画像が表示される可能性が高くなるのである。
以上、図17に示すような演出画像が表示されるので、リール4に関連した画像をリール4の近くに配設される上部サブ表示器20dで効率よく演出を実行することが可能となるのである。
特に、ゲームの終了後にリール4に停止した図柄に関連した画像を表示することにより、リール4の停止図柄をより際立たせることとなり、ゲームの進行に応じたより興趣性の高い演出が実行されることとなるし、遊技者の期待感をより向上させることも可能となるのである。
なお、変形例2のスロットマシン1において、ゲーム実行中に演出ボタン2dを操作した場合には、必ず(100%の確率で)個別演出Cを実行するようにし、ゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合には、必ず(100%の確率で)個別演出Dを実行するようにしてもよい。すなわち、ゲーム実行中に演出ボタン2dを操作した場合には、リール4から離れた位置で演出が実行される個別演出Cを必ず実行するようにし、ゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合には、リール4に近い位置で演出が実行される個別演出Dを必ず実行するようにしてもよい。
また、ゲーム実行中に演出ボタン2dを操作した場合には、必ず個別演出Cを実行するようにし、チャンス役に当選したゲーム終了後に遊技者が演出ボタン2dを操作した場合には、必ず個別演出Dを実行するようにしてもよい。
また、副制御装置20が個別演出Cおよび個別演出Dを選択した場合でも、演出ボタン2dの操作時に、実際に個別演出を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選結果に応じて実際に個別演出を実行するようにしてもよい。
例えば、副制御装置20が個別演出Dを選択した所定のゲームにおいて、演出ボタン2dの操作に基づき第1操作演出を必ず(100%の確率で)実行させ、副制御装置20が個別演出Cを選択した所定のゲームにおいて、演出ボタン2dの操作に基づき所定の確率(例えば、20%の確率)で第2操作演出を実行させるようにしてもよい。
また、図17に示す例では、メイン表示器8よりも上部サブ表示器20dの横幅が大きく設定されているが、上部サブ表示器20dの大きさ(面積)は、少なくともリール4での各図柄を指し示す位置に縦矢印画像53を表示できればいずれでもよい。
また、少なくともリール4での各図柄を指し示す位置に縦矢印画像53を表示できれば上部サブ表示器20dを左右方向に分かれた複数の表示器で構成するようにしてもよいし、メイン表示器8を左右方向に分かれた複数の表示器で構成するようにしてもよい。
また、変形例1および変形例2のスロットマシン1においては、第1操作演出および第2操作演出として、演出ボタン2dが操作された後の操作結果演出を示しているが、第1操作演出および第2操作演出を、演出ボタン2dの操作を促す操作指示演出(第1操作画像40aの表示)を含んだ演出としてもよい。
また、変形例1および変形例2のスロットマシン1において、同一のゲームにおいて、個別演出D(第1操作演出)および個別演出C(第2操作演出)を実行するようにしてもよく、例えば、所定のゲームの実行中に演出ボタン2dが操作された場合には、第2操作演出を実行し、当該ゲームの終了後に再び演出ボタン2dが操作された場合には、第1操作演出を実行するようにしてもよい。
また、変形例1および変形例2のスロットマシン1において、個別演出Dとして表示される画像として、確率設定装置14(設定手段)で設定されている確率設定値に関連した情報を表示してもよい。
例えば、個別演出D時の表示情報として、設定画像1、設定画像2、設定画像3を予め記憶しておき、確率設定値が最低の設定値1の場合には、設定画像1を選択する確率を60%、設定画像2を選択する確率を30%、設定画像3を選択する確率を10%とし、確率設定値が中位の設定値3の場合には、設定画像1を選択する確率を33%、設定画像2を選択する確率を34%、設定画像3を選択する確率を33%とし、確率設定値が最高の設定値6の場合には、設定画像1を選択する確率を10%、設定画像2を選択する確率を30%、設定画像3を選択する確率を60%とすることで、設定画像1が表示された場合よりも設定画像2が表示された場合の方がより高い段階の確率設定値となっている確率が高まり、同様に、設定画像2が表示された場合よりも設定画像3が表示された場合の方がより高い段階の確率設定値となっている確率が高まるように設定画像の選択制御を行うようにしてもよい。
このようにすることで、個別演出D(第2操作演出)の実行により、確率設定装置14での確率設定値を示唆する情報が表示されることとなる。
また、個別演出D(第2操作演出)の実行により表示される情報は上記以外でもよく、所定の確率設定値を特定可能な情報であってもよい。すなわち、確率設定装置14での確率設定値に関わる演出であればいずれでもよい。
また、変形例1および変形例2のスロットマシン1において、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出として、副制御装置20により個別演出Dが選択されている場合でも遊技者が演出ボタン2dを操作しなかった場合には、個別演出D(第1操作演出)の実行はキャンセルされるが、次のゲームの実行(開始操作)により次ゲームにおいて個別演出Dを実行するようにしてもよい。
すなわち、副制御装置20は、個別演出D(第1操作演出)は、操作手段としての演出ボタン2d以外の特定操作手段としてのスタートレバー3の操作でも実行可能とするのである。
一方、この場合でも、演出ボタン2dの操作を伴う個別演出として、副制御装置20により個別演出Cが選択されている場合に、遊技者が演出ボタン2dを操作しないと個別演出C(第2操作演出)の実行はキャンセルされ、この際には、演出ボタン2d以外の操作手段が操作されても個別演出Cを実行させないことが好ましい。
すなわち、副制御装置20は、個別演出C(第2操作演出)は、操作手段としての演出ボタン2d以外の特定操作手段が操作されても実行不能とするのである。
以上のように変形例2のスロットマシン1が構成される。
以上説明したように、変形例1および変形例2のスロットマシン1においては、遊技者による所定操作に基づき変動表示手段(リール4)の変動表示を伴うゲームを実行するとともに、前記ゲームに関連した演出を実行するようにした遊技機(スロットマシン1)において、前記演出を実行する演出手段(メイン表示器8、側部サブ表示器20a、上部サブ表示器20d)と、前記演出手段の制御を行う演出制御手段(副制御装置20)と、前記遊技者が操作する操作手段(演出ボタン2d)と、前記ゲームの実行に関連して遊技者に特典を付与するか否かを決定する付与決定手段(主制御装置10)と、を備え、前記演出手段は、第1演出手段(側部サブ表示器20a、上部サブ表示器20d)と、前記第1演出手段とは別個に設けられ、前記第1演出手段よりも前記変動表示手段から離れた位置に配設される第2演出手段(メイン表示器8)と、を含み、前記演出制御手段は、前記ゲームの終了後における前記操作手段の操作に基づき、第1操作演出(個別演出D)の実行制御を行うことが可能な第1演出制御手段(副制御装置20)と、前記ゲームの実行中における前記操作手段の操作に基づき、第2操作演出(個別演出C)の実行制御を行うことが可能な第2演出制御手段(副制御装置20)と、を含み、前記第1演出制御手段は、前記第1演出手段において、前記第1操作演出として前記変動表示手段の停止結果に関連した演出(第1サブ個別演出画像50b、第2サブ個別演出画像50c、横矢印画像52、縦矢印画像53)を実行させ、前記第2演出制御手段は、前記第2演出手段において、前記第2操作演出として前記付与決定手段の決定結果に関連した演出(第1メイン個別演出画像50a)を実行させる構成としている。
したがって、遊技者による操作手段の操作時期に応じて、演出が変化するような多彩な演出を実行することが可能となり、興趣性を向上させることが可能となる。
また、遊技者による操作手段の操作時期に応じた演出の変化は、演出が実行される演出手段自体を変化させることで行われるので、より斬新な態様で多彩な演出を実行すること可能となる。
さらに、ゲーム終了後の操作手段の操作により第1操作演出が実行された場合には、変動表示手段に近い位置にある第1演出手段により変動表示手段の停止結果に関連した演出が実行され、ゲーム実行中の操作手段の操作により第2操作演出が実行された場合には、変動表示手段から遠い位置にある第2演出手段により付与決定手段の決定結果に関連した演出が実行されるので、ゲームの進行により変化する遊技状況に応じたより的確な演出を実行することができ、遊技者に対してその時点の遊技状況を正確に認識させることが可能となり、期待感を向上させることが可能となる。
また、前記第1演出制御手段は、所定のゲームにおいて、前記操作手段の操作に基づき前記第1操作演出を必ず実行させ、前記第2演出制御手段は、所定のゲームにおいて、前記操作手段の操作に基づき所定の確率で前記第2操作演出を実行させる構成としている。
したがって、第1操作演出と第2操作演出の実行頻度が異なることとなり、より演出を多彩化することが可能となり、遊技者の期待感を変化させることが可能となる。
また、前記第2演出制御手段は、前記第2操作演出の実行後、所定時間(例えば、2秒)経過後に前記第2操作演出を終了させ、前記第1演出制御手段は、前記第1操作演出の実行後、次のゲームが開始されるまで前記第1操作演出を継続させる構成としている。
したがって、第1操作演出と第2操作演出の演出態様が異なることとなるので、より多彩な演出が実行されることとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。また、演出態様の変化により遊技者の期待感を効率よく高めることが可能となる。
また、前記付与決定手段における特典の付与確率を、外部操作に基づき複数段階で設定変更可能な設定手段(確率設定装置14)を備え、前記第1演出制御手段は、前記操作手段の操作に基づき、前記第1操作演出として前記設定手段の設定に関わる演出を実行させる構成としている。
したがって、第1操作演出が実行された場合には、遊技者の興味を引き付けることが可能となり、遊技者の遊技意欲を向上させることが可能となる。
また、前記第1演出制御手段は、前記操作手段とは異なる特定操作手段の操作に基づき、前記第1操作演出を実行可能とし、前記第2演出制御手段は、前記特定操作手段の操作に基づき、前記第2操作演出を実行不能とする構成としている。
したがって、第1操作演出は、特定操作手段の操作でも実行されることとなるので、遊技者の好みに合った態様で演出を実行することが可能となるし、操作手段を操作し忘れた場合でも、第1操作演出が実行されることとなる。
一方、第2操作演出は、特定操作手段の操作では実行されないので、共に操作手段の操作を伴う演出でも、第1操作演出とは異なる形態の演出となり、遊技のマンネリ化を防止でき、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、前記第1演出手段を前記変動表示手段の上方部に配設し、前記第2演出手段を前記第1演出手段の上方部に配設する構成としている。
したがって、スロットマシン1の前面側を広範囲に利用して、より効果的な演出を実行することが可能となる。すなわち、変動表示手段の近くで第1操作演出が実行されることで、変動表示手段に関連した効果的な演出が実行可能となり、変動表示手段の遠くで第2操作演出が実行されることで、意外性のある演出が実行可能となる。
<変形例3>
次に、本実施形態における変形例3について図18〜図22を参照して説明する。
変形例3においては、前述した実施形態のスロットマシン1におけるサブ表示器17の配設位置が異なるのみであり、その他の部材の有無やその配設位置に関しては、前述した実施形態のスロットマシン1と同様となっている。
図18に示すように、変形例3のスロットマシン1においては、複数の情報を表示可能な表示手段(表示部)としてメイン表示器8(上部表示部)の他に、変動表示手段としてのリール4の左側であって、リール4に隣接した位置に左サブ表示器20b(左表示部)を配設し、リール4の右側であって、リール4に隣接した位置に右サブ表示器20c(右表示部)を配設している。
すなわち、左サブ表示器20bと右サブ表示器20cを、メイン表示器8よりもリール4に近い位置であって、メイン表示器8を挟んだ状態で左右両側に配設するようにし、リール4の所定周囲(左右と上部)にリール4を囲むように異なる表示部を配設するようにしている。
また、左サブ表示器20bと右サブ表示器20cの各々は、横長のメイン表示器8に対して、縦長の形状となっていて、その上下寸法がリール4の上下寸法とほぼ同様に設定されている。
変形例3のスロットマシン1においても、前述した実施形態と同様に、表示制御手段(移動演出制御手段)としての副制御装置20の制御により、例えば、ART状態の当選契機役に当選した場合には、連続演出が実行される。
また、連続演出中の所定ゲーム(例えば、1ゲーム目や2ゲーム目)で個別演出を実行させるか否かの抽選を行い、抽選に当選した場合には個別演出が実行される。
ただし、変形例3のスロットマシン1においては、前述の実施形態とは異なり、文字情報の表示ではなく、所定のキャラクタの画像を現出させるとともに、所定のキャラクタが所定位置から別の位置に移動するような動画表示を行うことで個別演出を実行するようにしている。
すなわち、個別演出として、当該個別演出に含まれる所定の画像が移動するような移動演出を実行するようにしている。
また、個別演出が実行された場合には、ART状態(特典)の当選に対する期待度(実際の当選確率)が高くなるような個別演出の実行制御を行うようにしている。
さらに、個別演出には、現出したキャラクタの移動態様(動画表示態様)が異なる個別演出Eと個別演出Fの複数態様が設定され、キャラクタの移動態様に応じてART状態の当選に対する期待度が変化するようにし、特に個別演出Eよりも個別演出Fが選択された場合の方がART状態の当選に対する期待度(実際の当選確率)が高くなるような個別演出の選択制御を行うようにしている。
図19は、変形例3におけるスロットマシン1において、第2移動演出制御手段としての副制御装置20の制御により、連続演出中の所定のゲームで、個別演出を実行することが決定され、その際の演出態様が個別演出Eとして選択された場合のメイン表示器8、左サブ表示器20b、右サブ表示器20cにおける演出画像を示している。
図19(a)に示すように、個別演出Eが選択されて実行された場合には、所定のゲームの開始時に、まず、左サブ表示器20bの画面やや上部に第1キャラクタ画像54aが現出される。
また、このときメイン表示器8には、当該ゲームに対応する連続演出画像30が画面の主要部に表示される。また、左サブ表示器20bと右サブ表示器20cには、通常遊技状態と同様の画像が表示されるが、連続演出中であることを報知する画像を表示してもよい。
次に、回転中のリール4のうち最初のリール4が停止されると、図19(b)に示すように、第1キャラクタ画像54aが左サブ表示器20bからメイン表示器8に移動するような演出画像が実行されて移動演出としての個別演出Eが進行することとなる。
このときメイン表示器8には、連続演出画像30が表示されているが、第1キャラクタ画像54aは連続演出画像30の前面側に表示され、最終的には、図19(b)に示すように、第1キャラクタ画像54aはメイン表示器8の左側のやや下方部のリール4に近い位置に到達して停止表示される。
また、第1キャラクタ画像54aが移動する場合には、その移動途中の動画も左サブ表示器20bおよびメイン表示器8に表示される。したがって、第1キャラクタ画像54aは、現出位置から右上方向に移動した後、左サブ表示器20bの上側端部から徐々に消えるとともに、所定時間経過後にメイン表示器8の左側端部から徐々に表れた後、右上方向に移動して最終的な位置で停止表示される。
また、第1キャラクタ画像54aの移動中には、一旦第1キャラクタ画像54aが画面から消えることとなるが、この間の時間は、第1キャラクタ画像54aの移動速度により設定することが好ましい。
すなわち、個別演出Eが実行された場合には、ゲームの実行中(リール4のうち所定のリール回転中)に、第1キャラクタ画像54aが左サブ表示器20bからリール4の上部の(リール4を挟んで配設されていない)メイン表示器8に移動するような動画表示が行われるのである。
なお、第1キャラクタ画像54aが移動する条件は、回転中のリール4のうち2番目のリール4が停止された時点や、ゲーム開始から所定時間経過時点でもよい。
また、第1キャラクタ画像54aの移動速度は、いずれでもよいが移動途中の様子を遊技者が認識できる速度にすることが好ましい。
また、第1キャラクタ画像54aが移動中においては、第1キャラクタ画像54aがそのまま移動するものでもよいし、第1キャラクタ画像54aが所定の動作表示(例えば、回転動作)を行いながら移動するものでもよいし、あるいは、第1キャラクタ画像54aの大きさが変化しながら移動するものでもよい。
また、第1キャラクタ画像54aが移動中には所定の効果音をスピーカ9から出力することが好ましい。
図20は、変形例3におけるスロットマシン1において、第1移動演出制御手段としての副制御装置20の制御により、連続演出中の所定のゲームで、個別演出を実行することが決定され、その際の演出態様が個別演出Fとして選択された場合のメイン表示器8、左サブ表示器20b、右サブ表示器20cにおける演出画像を示している。
図20(a)に示すように、個別演出Fが選択されて実行された場合には、所定のゲームの開始時に、まず、左サブ表示器20bの画面やや上部に第1キャラクタ画像54aが現出される。
また、このときメイン表示器8には、当該ゲームに対応する連続演出画像30が画面の主要部に表示される。また、左サブ表示器20bと右サブ表示器20cには、通常遊技状態と同様の画像が表示されるが、連続演出中であることを報知する画像を表示してもよい。
次に、当該ゲームの終了後に、図20(b)に示すように、第1キャラクタ画像54aが左サブ表示器20bから右サブ表示器20cに移動するような演出画像が実行されて移動演出としての個別演出Fが進行することとなる。
このときメイン表示器8には、連続演出画像30が継続して表示される。
また、移動した第1キャラクタ画像54aは、最終的には、図20(b)に示すように、右サブ表示器20cのやや上方の位置に到達して停止表示される。
また、第1キャラクタ画像54aが移動する場合には、その移動途中の動画も左サブ表示器20bおよび右サブ表示器20cに表示される。したがって、第1キャラクタ画像54aは、現出位置から右方向に移動した後、左サブ表示器20bの右側端部から徐々に消えるとともに、所定時間経過後に右サブ表示器20cの左側端部から徐々に表れた後、右方向に移動して最終的な位置で停止表示される。
また、第1キャラクタ画像54aの移動中には、一旦第1キャラクタ画像54aが画面から消えることとなるが、この間の時間は、第1キャラクタ画像54aの移動速度により設定することが好ましい。
すなわち、個別演出Fが実行された場合には、ゲームの終了後(リール4の回転停止後)に第1キャラクタ画像54aが、左サブ表示器20bからリール4を挟んで反対側に配設される右サブ表示器20cに移動するような動画表示が行われるのである。
また、図20に示すように、左サブ表示器20bとメイン表示器8との距離よりも、左サブ表示器20bと右サブ表示器20cの距離の方が長く設定されていることから、第1キャラクタ画像54aは、個別演出Eが実行された場合よりも個別演出Fが実行された場合では、移動距離が長くなるように移動することとなる。
なお、第1キャラクタ画像54aは、ゲームの開始時に左サブ表示器20bに現出するようにしているが、ゲームの終了後に左サブ表示器20bに現出するようにしてもよく、この場合には、当該ゲームの終了後所定時間(例えば、2秒)経過後に、第1キャラクタ画像54aを左サブ表示器20bから右サブ表示器20cに移動させればよい。
また、第1キャラクタ画像54aの移動速度は、何れでもよいが移動途中の様子を遊技者が認識できる速度にすることが好ましい。
また、第1キャラクタ画像54aが移動中においては、第1キャラクタ画像54aがそのまま移動するものでもよいし、第1キャラクタ画像54aが所定の動作表示(例えば、回転動作)を行いながら移動するものでもよいし、あるいは、第1キャラクタ画像54aの大きさが変化しながら移動するものでもよい。
また、第1キャラクタ画像54aが移動中には所定の効果音をスピーカ9から出力することが好ましい。
また、リール4の前面側に透過型の液晶表示器を配設し、リール4の停止後、すなわち、第1キャラクタ画像54aが左サブ表示器20bからリール4を跨いで右サブ表示器20cに移動する間おいて、第1キャラクタ画像54aが左から右に移動する画像を表示することで、第1キャラクタ画像54aが移動している状態を表示するようにしてもよい。
また、リール4の下部に表示器を別設し、メイン表示器8からリール4を跨いでリール4の下部の表示器に移動するようにしてもよい。
また、第1キャラクタ画像54aを別の表示器に移動させる場合には、第1キャラクタ画像54aの全てを移動させる以外に、第1キャラクタ画像54aの一部を移動させるようにしてもよい。
以上のように変形例3のスロットマシン1においては、第1キャラクタ画像54aがリール4の周囲に配設される複数の表示器間を移動するような演出が行われるので、リール4を中心に様々な演出が実行されることとなり、遊技の興趣を向上させることが可能となるのである。
また、第1キャラクタ画像54aの移動態様により特典の付与に対する期待度が変化することとなり、演出態様により遊技者の期待感を変化させるような興趣の高い遊技を実行可能となるのである。
また、第1キャラクタ画像54aがリール4を挟んだ表示器間において、リール4を跨いで移動するので、従来にない斬新な演出が実行されることとなり、極めて興趣性の高い遊技を実行することが可能となるのである。
また、その斬新な演出が実行された場合には、特典の付与に対する期待度が高まるので、遊技者の期待感を極めて高めることも可能となるのである。
次に、図21は、変形例3のスロットマシン1における個別演出の別の演出態様を示している。
図21に示す例では、個別演出時に表示される所定のキャラクタの画像として、表示面積が小さい第2キャラクタ画像54bと、表示面積が中位の第3キャラクタ画像54cと、表示面積が大きい第4キャラクタ画像54dとを表示可能としている。
そして、個別演出Eの実行時には、左サブ表示器20bの上部に第2キャラクタ画像54bを現出させるとともに、移動先のメイン表示器8では最終的な画像として第3キャラクタ画像54cを画面左下部に表示するようにしている。この場合、第2キャラクタ画像54bが第3キャラクタ画像54cに移動している間には、図19(b)と同様に、その間の移動動画を表示するとともに、移動中にキャラクタが拡大するような途中拡大動画も同時に表示される。
一方、個別演出Fの実行時には、左サブ表示器20bの上部に第2キャラクタ画像54bを現出させるとともに、移動先の右サブ表示器20cでは最終的な画像として第4キャラクタ画像54dを画面上部に表示するようにしている。この場合、第2キャラクタ画像54bが第4キャラクタ画像54dに移動している間には、図20(b)と同様に、その間の移動動画を表示するとともに、移動中にキャラクタが拡大するような途中拡大動画も同時に表示される。
なお、その他、キャラクタの現出タイミングや移動タイミングについては、前述の図19および図20で示したものと同じとなっている。
以上のように、図21に示す例では、キャラクタの画像が移動することにより、当該画像が拡大することとなるので、興趣性の高い演出を実行することが可能となるのである。
また、移動態様の変化に応じてキャラクタの画像の拡大態様も変化することとなるので、より興趣性の高い演出を実行することが可能となるし、期待度の高い個別演出Fの場合には、拡大率が最大でよりインパクトのある第4キャラクタ画像54dが表示されることとなり、遊技者に期待感を効率よく高めることが可能となるのである。
次に、図22は、変形例3のスロットマシン1における個別演出の別の演出態様を示している。
図22に示す例では、個別演出時に表示される所定のキャラクタの画像として、表示面積が小さい第2キャラクタ画像54bと、表示面積が中位の第3キャラクタ画像54cと、表示面積が大きい第4キャラクタ画像54dとを表示可能としている点は図21に示す例と同様となっている。
そして、図21に示す例と同様に、個別演出Eの実行時には、左サブ表示器20bの上部に第2キャラクタ画像54bを現出させるとともに、移動先のメイン表示器8では最終的な画像として第3キャラクタ画像54cを画面左下部に表示するようにしている。この場合、第2キャラクタ画像54bが第3キャラクタ画像54cに移動している間には、前述同様に、その間の移動動画を表示するとともに、移動中にキャラクタが拡大するような途中拡大動画も同時に表示される。
一方、個別演出Fの実行時には、左サブ表示器20bの上部に第2キャラクタ画像54bを現出させるとともに、移動先の右サブ表示器20cでは最終的な画像として第4キャラクタ画像54dを画面上部に表示させるが、その間の移動態様をメイン表示器8にキャラクタの画像を移動表示させることで表示するようにしている。
すなわち、第1移動演出制御手段としての副制御装置20の制御により、左サブ表示器20bの上部に現出した第2キャラクタ画像54bが、まずは、上部のメイン表示器8に移動して、メイン表示器8の画面中を左から右方向に移動するような動画表示(移動演出の経過を示す途中演出)が行われ、その後、右サブ表示器20cに移動して、最終的に右サブ表示器20cの所定の表示位置に到達して第4キャラクタ画像54dとして表示されることとなるのである。
また、メイン表示器8においては、移動中のキャラクタが拡大するような途中拡大動画も同時に表示される。したがって、その途中では、図22に示すように、第3キャラクタ画像54cが表示されることとなる。
また、図22に示す例においても、キャラクタの現出タイミングや移動タイミングについては、前述の図19および図20で示したものと同じとなっている。
なお、メイン表示器8においてキャラクタの画像が移動している間には、キャラクタの画像の全てをメイン表示器8に表示してもよいし、その一部の画像(例えば、上半分の画像)を表示するようにしてもよい。
さらに、リール4の前面側に透過型の液晶表示器を配設し、メイン表示器8においてキャラクタの画像が移動している間に、キャラクタの一部の画像(例えば、上半分の画像)をメイン表示器8に表示するとともに、残りの部分の画像(例えば、下半分の画像)を透過型の液晶表示器で表示することで、移動中のキャラクタの画像がメイン表示器8と透過型の液晶表示器とで完成されたものとしてもよい。
以上のように、図22に示す例では、キャラクタの画像が移動することにより、当該画像が拡大することとなるので、興趣性の高い演出を実行することが可能となるのである。
また、移動態様の変化に応じてキャラクタの画像の拡大態様も変化することとなるので、より興趣性の高い演出を実行することが可能となるし、期待度の高い個別演出Fの場合には、拡大率が最大でよりインパクトのある第4キャラクタ画像54dが表示されることとなり、遊技者に期待感を効率よく高めることが可能となるのである。
さらに、リール4を跨いで表示器間(左サブ表示器20bと右サブ表示器20cの間)を移動する場合には、その移動過程もリール4に沿った表示器(メイン表示器8)で表示されることとなり、より移動していることが分かり易くなり興趣性を向上させることが可能となるのである。
なお、変形例3のスロットマシン1においては、所定の個別演出の実行時に、所定のキャラクタの画像が移動する移動演出を実行するようにしているが、所定のキャラクタの画像以外の画像を移動させるようにしてもよい。
また、所定の操作手段の操作を指示するボタン演出(操作演出)の実行時に、所定の画像を移動させるようにしてもよく、例えば、操作指示演出時に表示されるボタン操作を指示する画像を、左サブ表示器20bからメイン表示器8、あるいは、左サブ表示器20bから右サブ表示器20cに移動させるようにしてもよい。
すなわち、移動演出制御手段としての副制御装置20は、操作手段の操作を指示する操作演出に対して移動演出を行わせる構成としてもよいのである。
この場合、ボタン操作を指示する画像を左サブ表示器20bに現出した際には、まだ指示された所定のボタン(例えば、演出ボタン2d)を有効とはせずに、ボタン操作を指示する画像をメイン表示器8あるいは右サブ表示器20cに移動させた後に、指示された所定のボタンを有効とすることが好ましい。
以上説明したように変形例3のスロットマシン1においては、複数の情報を表示する変動表示手段(リール4)と、前記変動表示手段の変動表示を伴うゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段(主制御装置10)と、前記付与決定手段による決定結果に関連して演出を実行する表示手段(メイン表示器8、左サブ表示器20b、右サブ表示器20c)と、を備えた遊技機(スロットマシン1)において、前記演出を前記表示手段に表示させる制御を行う表示制御手段(副制御装置20)を備え、前記表示手段は、前記変動表示手段における所定の周囲に配設される複数の表示部を含むものとし、前記表示制御手段は、前記複数の表示部のうちいずれか複数の表示部の間において、前記演出に含まれる所定の画像が移動するような移動演出の制御を行う移動演出制御手段(副制御装置20)を含み、前記移動演出制御手段は、前記変動表示手段を挟んだ複数の表示部間(例えば、左サブ表示器20bとメイン表示器8の間)において、前記移動演出を行わせる第1移動演出制御手段(副制御装置20)と、前記変動表示手段を挟んでいない複数の表示部間(例えば、左サブ表示器20bと右サブ表示器20cの間)において、前記移動演出を行わせる第2移動演出制御手段(副制御装置20)と、を含み、前記第2移動演出制御手段により前記移動演出が行われた場合よりも、前記第1移動演出制御手段により前記移動演出が行われた場合の方が、前記特典が付与される確率が高くなる構成としている。
したがって、変動表示手段の周囲に配設される複数の表示部により、多彩かつ斬新な演出が実行されることとなり、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
特に、第1移動演出制御手段により変動表示手段を挟んだ複数の表示部において、移動演出が実行されるので、変動表示手段に集中している遊技者に対してより確実に移動演出を見せることができるとともに、よりインパクトのある移動演出を実行することができるようになり、遊技の興趣性を極めて向上させることが可能となる。
また、変動表示手段を挟んだ複数の表示部において移動演出が実行された場合には、特典が付与される確率が高まるので、遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
また、前記第2移動演出制御手段により前記移動演出が行われる場合よりも、前記第1移動演出制御手段により前記移動演出が行われる場合の方が、移動距離が長くなる構成としている。
したがって、移動距離の異なる移動演出が実行されるので、多彩かつ斬新な演出がより顕著になり、遊技の興趣性を確実に向上させることが可能となる。
また、前記第1移動演出制御手段は、前記変動表示手段の変動表示が停止状態において、前記移動演出を行わせる構成としている。
したがって、変動表示手段に注視している遊技者に対しても、変動表示が停止状態で移動演出が行われることで、移動演出に気を取られて変動表示手段の停止操作を間違ってしまう等の事態を未然に防止することが可能となる。
また、遊技者が操作する操作手段(演出ボタン2d)を備え、前記移動演出制御手段は、前記操作手段の操作を指示する操作演出に対して前記移動演出を行わせる構成としている。
したがって、遊技者が介入するといった遊技者にとって非常に興味深い操作演出が移動することとなるので、遊技の興趣性を極めて向上させることが可能となる。
また、操作演出が実行された場合には、特典が付与される可能性が高くなるように制御すれば、移動演出が実行された場合の遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
また、前記第1移動演出制御手段は、前記変動表示手段を挟んだ複数の表示部以外の表示部において、前記移動演出の経過を示す途中演出を行わせる構成としている。
したがって、従来にない斬新かつ興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、途中演出の実行により、遊技者は演出がどのように行われているかを確実に把握することが可能となり、演出の意味が分からないといった事態を未然に防止することが可能となる。
以上のように、変形例3のスロットマシン1が構成される。
以上説明したように、本発明においては、ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段(主制御装置10)を備え、前記付与決定手段による決定結果に関連して演出を実行するようにした遊技機(スロットマシン1)において、前記演出の制御を行う演出制御手段(副制御装置20)を備え、前記演出制御手段は、前記付与決定手段による決定結果に基づき、複数のゲームに亘って第1の演出を実行させる第1の演出制御手段(副制御装置20)と、前記第1の演出が実行されるゲームにおいて、第2の演出を実行させる第2の演出制御手段(副制御装置20)と、を含み、前記第2の演出制御手段は、前記第2の演出として前記特典の付与に関する演出を行うものとし、前記第2の演出における演出態様の決定を、前記第1の演出における演出態様の決定とは別個に行う構成としている。
ここで、付与決定手段、演出制御手段、第1の演出制御手段、第2の演出制御手段は、主制御装置10が備えるものであってもよいし副制御装置20が備えるものであってもよい。また、主制御装置10と副制御装置20の協働により構成されるものであってもよい。
また、特典としては、ART状態、ボーナス状態、CZ状態等の遊技者が有利となるものであれば何れでもよい。
また、演出は、特典の付与に関わる役に当選した場合に、遊技者の期待感を高めるために画像(動画)、効果音、発光、送風、振動等で実行されるもので、ART状態の前兆演出(ガセ前兆演出)中の連続演出や、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)等が例示される。
また、特典の付与に関する演出とは、付与決定手段の決定結果に基づき変化する演出であり、決定結果を報知する演出、決定結果の種類を報知する演出、特典が付与される決定結果に対する期待度が高い演出等、何れでもよい。
したがって、第1の演出と第2の演出との実行により、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
また、第1の演出と第2の演出とが各々別個で制御されるので、連続演出と個別演出との演出を効率よく実行することが可能となり、例えば、連続演出と個別演出とを予め組み合わせたものから選択するよりも、演出態様を多彩化することが可能となる。
また、前記第2の演出は、前記特典が付与されることを確定的に報知可能な演出を含む構成としている。
したがって、第2の演出が実行された場合には、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となる。
また、特典が付与されることを確定的に報知する第2の演出が、第1の演出とは別個に実行制御されるので、第1の演出にとらわれずに自在性の高い態様で第2の演出を実行でき、意外性のある演出やより期待感の高い演出を実行することが可能となる。
また、前記第1の演出制御手段は、前記第1の演出として前記特典の付与に対する期待度の異なる複数態様の演出を実行可能とし、前記第2の演出制御手段は、期待度の高い第1の演出が実行されている場合よりも、期待度の低い第1の演出が実行されている場合の方が、前記第2の演出(個別演出B)の実行確率が高くなるように制御する構成としている。
ここで、期待度の高い(低い)第1の演出(第2の演出)とは、第1の演出が実際に実行された場合に特典が付与される確率が相対的に高い(低い)ことを示している。
したがって、元々期待感が高められる連続演出の実行中には、第2の演出(個別演出B)の実行頻度が抑制されることとなり、連続演出の結末を最後まで楽しめるような興趣性の高い演出が実行可能となるのである。一方、期待度の低い連続演出が実行された場合でも、一定頻度で第2の演出(個別演出B)が実行されることとなり、期待度の低いパターンの連続演出が実行された場合でも、期待感を持続できるような意外性のある演出を実行することが可能となる。
また、前記第2の演出制御手段は、前記第2の演出(個別演出Cおよび個別演出D)を1回のゲームにおける複数の時期で実行可能とし、前記1回のゲームの実行中に前記第2の演出を実行させる場合と、当該1回のゲームの終了後に前記第2の演出を実行させる場合とにおいて、前記第2の演出における演出態様を変化可能とする構成としている。
したがって、第2の演出がゲーム中に実行されるかゲーム終了後に実行されるかに応じて変化することとなり、演出がより多彩化し、より興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、ゲームの進行状況に応じて演出が変化することとなるので、遊技の興趣性をより向上させることが可能となる。
また、遊技者が操作する操作手段(演出ボタン2d)を備え、前記第2の演出は、前記操作手段の操作により変化する操作演出(個別演出Cおよび個別演出D)を含み、前記第2の演出制御手段は、前記操作手段の操作に基づき前記操作演出における演出態様を決定する構成としている。
したがって、遊技者自身の介入操作により演出が変化することとなり、遊技の興趣を極めて高めることが可能となり、また、特典が付与される場合には、遊技者自らの介入操作により特典の付与が決定されたような印象を与えることが可能となり、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となる。
また、前記第2の演出制御手段(副制御装置20)は、前記操作演出(個別演出Cおよび個別演出D)を1回のゲームにおける複数の時期で実行可能とし、前記1回のゲームの実行中に前記操作手段が操作された場合と、当該1回のゲームの終了後に前記操作手段が操作された場合とにおいて、前記操作演出における演出態様を変化可能とする構成としている。
したがって、操作演出がゲーム中に実行されるかゲーム終了後に実行されるかに応じて変化することとなり、演出がより多彩化し、より興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、遊技者の意思により操作手段を操作する時期を変化させることで、演出が変化することとなるので、遊技者自らの操作で演出内容が変化するような興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、複数の情報を表示する変動表示手段(リール4)と、前記演出を実行する第1演出手段(サブ表示器17)と、前記第1演出手段とは別個に設けられ、前記第1演出手段よりも前記変動表示手段から離れた位置に配設される第2演出手段(メイン表示器8)と、を備え、前記第2の演出制御手段(副制御装置20)は、前記1回のゲームの終了後における前記操作手段(演出ボタン2d)の操作に基づき、前記第1演出手段および前記第2演出手段において前記操作演出(個別演出D)を実行させる一方、当該1回のゲームの実行中における前記操作手段の操作に基づき、前記第2演出手段において前記操作演出(個別演出C)を実行させる構成としている。
ここで、第1演出手段および第2演出手段は、液晶表示器、LED表示器、EL表示器等の複数の情報を表示する表示器の他、スピーカ、送風装置、振動装置等の遊技者の期待感を向上させ得るものであれば何れでもよい。
また、ゲームの終了後とは、ゲームの実行によりリール4が停止した時点から、次のゲームが開始されるまでの間であり、リール4の停止後やメダルの払い出しの終了後等が例示される。
したがって、操作手段の操作が、ゲームの実行中か終了後のいずれに行われたかに応じて、その後の演出が変化することとなり、遊技者の操作態様に応じて演出が変化するような興趣性の高い演出を実行することが可能となる。
また、遊技者の操作態様に応じた演出の変化は、各々実行される演出手段が異なるものとなっているので、遊技者に対して演出が変化したことを明確に知らしめることが可能となり、興趣性の高い演出を確実に実行することが可能となる。
また、遊技者自らの操作で演出内容が変化するので、遊技者の好みに合った演出を実行することが可能となる。
また、前記第1の演出制御手段(副制御装置20)は、前記付与決定手段(主制御装置10)により前記特典が付与されない決定結果となった場合でも前記第1の演出(連続演出)を実行するものとし、前記第2の演出制御手段(副制御装置20)は、前記特典が付与されない決定結果に基づく前記第1の演出の実行中において、前記付与決定手段により前記特典が付与される決定結果が導出された場合には、前記特典が付与される決定結果に基づき前記第2の演出(個別演出Cあるいは個別演出D)を制御する構成としている。
したがって、特典が付与されない決定結果により開始された第1の演出の実行中のゲームにおいてに、特典が付与される決定結果が導出された場合、すなわち、第1の演出の途中で、特典の付与に関わる状態が変化した場合でも、第2の演出は、第1の演出とは別個に制御されるので、特典の付与に関わる状態が変化に応じて第2の演出における演出態様を制御することが可能となり、演出に対する遊技者の信頼性を向上させることが可能となり、遊技者の期待感を確実に向上させることが可能となる。
一方、特許文献1には、表示装置において種々の演出を実行するよう遊技機が開示されている。
しかしながら、従来の遊技機においては、興趣性の向上として十分なものではなかった。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、特典としてART状態(ART)を付与するものとしたが、AT又はRTを付与するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ART状態のタイプとして、ART状態中の残りゲーム数が無くなった場合に終了するようなタイプにしているが、所定のゲーム数単位で実行されるART状態を複数回継続可能なタイプにしてもよい。
また、本実施形態では、操作手段の操作を促す操作画像を常に同じ大きさで表示するようにしているが、異なる大きさの操作画像を表示するようにしてもよい。また、連続演出や当選演出の期待度に応じて操作画像の大きさを変化させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技者が操作を行う操作手段として演出ボタン2d、および上部演出ボタン2fを備えているが、メイン表示器8或いはサブ表示器17の表示面に、遊技者の接触を検出可能なタッチセンサを設けるとともに、メイン表示器8或いはサブ表示器17にタッチする位置を促すタッチ画像(操作画像)を表示可能にし、副制御装置20は、タッチ画像への遊技者の接触に応じて操作(タッチ操作)を受け付けて、メイン表示器8或いはサブ表示器17に所定の画像演出を表示するようにしてもよい。この場合には、メイン表示器8或いはサブ表示器17が本発明の操作手段を構成する。
また、演出ボタン2d、あるいは上部演出ボタン2fにモータ等の作動により振動する振動手段を内蔵して、遊技者が操作する際に振動手段を作動させるようにしてもよい。この際、例えば、相対的に期待度の高い演出(例えば、当選演出)が表示された場合に、振動手段を作動させることが好ましい。このようにすれば、さらに遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、相対的に期待度の高い演出が表示された場合として、キャラクタの画像が表示期間を移動する演出時、操作演出の実行時に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、相対的に期待度の高い演出が表示された場合として、キャラクタの画像が表示期間を移動する演出時、操作演出の実行時に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、遊技者の手が演出ボタン2d、上部演出ボタン2fに近づいたことを検出可能な検出センサ(例えば、赤外線センサ)を設け、ボタン演出が実行されている状態おいて、検出センサの検出信号に基づき、操作画像を通常の形状のものから大きい形状のものに変更するようにしてもよい。このようにすれば、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを押圧操作する直前に、操作画像が変化するので、従来にない斬新な演出が可能となる。
また、表示手段として、メイン表示器8及びサブ表示器17以外に、停止ボタン5の下方部に表示器を別個設けたり、前扉1aから前方に突出するように表示器を別個設けたりしてもよく、連続演出や当選演出等の実行箇所として、各々の表示手段を選択可能としてもよい。
また、本実施形態では、抽選手段などの各種手段としての動作を主制御装置10が行ったが、副制御装置20がその一部又は全部を行い、副制御装置20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御装置20が実行する動作を、主制御装置10がその一部又は全部を行い、主制御装置10が各種手段として動作することもできる。
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。