JP7201994B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関するものである。
従来より、遊技機として、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示可能な表示装置を備え、変動表示ゲームの結果に応じて、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるようにしたパチンコ遊技機が知られている。また、複数のリールを備え、遊技者の開始操作に基づき該複数のリールを変動表示させてゲームを実行し、遊技者の停止操作に基づき複数のリールを停止させて、該複数のリールの停止表示態様に応じて、特定遊技状態を発生するようにしたスロットマシンが知られている。また、近年のスロットマシンにおいては、リールの他に複数の情報を表示可能な表示装置を備えたものが増えている。
このような遊技機においては、表示装置において種々の演出を実行するようにした遊技機も知られている(特許文献1)。
特開2017-192830公報
しかし、従来の遊技機は、改善の余地があった。
上記課題を解決するために、本発明の遊技機は、ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段を備え、前記付与決定手段による決定結果が特定の決定結果となったことに基づき、特定の特典を付与可能とし、前記付与決定手段による決定結果に基づき所定の演出を実行するようにした遊技機において、前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出として複数の前記ゲームに亘る第1演出を実行する第1演出制御手段と、前記付与決定手段による決定結果に基づき、当該決定結果を導出した前記ゲームで完結する第2演出を実行する第2演出制御手段と、遊技者が操作する操作手段と、を備え、前記第2演出制御手段は、前記第1演出の実行中における前記付与決定手段の決定結果に基づき前記第2演出を実行する場合に、当該実行中の第1演出の契機となった前記決定結果に基づき、複数種類の前記第2演出のうちからいずれかの前記第2演出を選択する演出態様選択手段を備え、前記複数種類の前記第2演出には、前記操作手段の操作を伴う特定の第2演出が含まれ、前記第1演出制御手段は、最終的に前記特定の特典が付与されるか否かを報知するように前記第1演出を実行するものとし、前記第2演出制御手段は、前記付与決定手段が前記特定の決定結果を導出した前記ゲームにおいて前記第2演出を実行するものとし、前記演出態様選択手段は、終的に前記特定の特典が付与される旨を報知することとなる前記第1演出の実行中において、前記付与決定手段による決定結果が前記特定の決定結果となった場合に、当該決定結果を導出した前記ゲームにおける前記特定の第2演出の選択率を、前記特定の特典が付与される旨を報知しないこととなる前記第1演出の実行中の選択率とは異なる選択率に変更する構成とした。
遊技機の外観を示す概略正面図である。 遊技機の制御構成を示すブロック図である。 遊技機の遊技の流れを説明するための図である。 ART状態が発生するまでの遊技状態、及び演出を説明するためのタイミングチャートである。 連続演出のパターンの選択率を示す図表である。 前兆演出中以外における当選演出のパターンの選択率を示す図表である。 ARTガセ前兆演出中における当選演出のパターンの選択率を示す図表である。 ART前兆演出中における当選演出のパターンの選択率を示す図表である。 連続演出中における当選演出のパターンの選択率を示す図表である。 パターンAによる連続演出の実行中のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 パターンCによる連続演出の実行中のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 パターンCによる連続演出の実行中のメイン表示器およびサブ表示器の表示における変形例を説明するための図である。 パターンAおよびパターンCによる連続演出の実行中のメイン表示器およびサブ表示器の表示における変形例を説明するための図である。 上乗せ特化ゾーン処理を示すフローチャートである。 上乗せ特化ゾーンの実行中のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 ART状態の実行中のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。 上乗せ特化ゾーンの実行中のメイン表示器およびサブ表示器の表示を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのスロットマシンについて説明を行う。
まず、スロットマシン1の全体構成について、図1~図2を参照して説明する。
スロットマシン1は、遊技場等に設置されるものである。
図1~図2に示すように、スロットマシン1は、前扉1a、ベットボタン2a、返却ボタン2c、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、メダル投入口2、スタートレバー3、リール4、停止ボタン5、表示窓6、メダル払出装置7、メダル払出口7b、メイン表示器8、スピーカ9、前面パネル19、ランプ11、ナビランプ12、有利区間ランプ13、確率設定装置14、表示器装飾枠15、役物装置16、ドラムユニット18、主制御装置10、副制御装置20を備える。
なお、主制御装置10、副制御装置20は、各々に記憶部、制御部が備えられ、各種演算処理、各種制御が可能な装置であり、コンピュータの概念に含まれる。各記憶部は、スロットマシン1の動作に必要なプログラム、情報等を記憶する半導体メモリ素子等の記憶装置を備える。各制御部は、CPU等を備える。各制御部は、各記憶部に記憶された各種プログラム等を適宜読み出して実行することにより、本実施形態の各種機能を実現している。
図1に示すように、スロットマシン1の前面には前扉1aが配設される。
前扉1aは、前扉1aの後方側に配設され島設備(図示省略)に取り付けられる本体(図示省略)の一側(前方視左側)に開閉可能に軸着され、片開形式で前方側に開閉可能に構成される。なお、以降、スロットマシン1を前方から見た状態で左右方向を示す。
スロットマシン1を手前側から見た状態で、前扉1aの上部における左右方向の中央の位置にはメイン表示器8が配置される。メイン表示器8は、後述するように演出(画像演出)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段(第1表示手段)、報知手段(第1報知手段、第2報知手段)を構成する。
前扉1aの上部であってメイン表示器8の前方には、中央に開口部を有する表示器装飾枠15が配設され、メイン表示器8は、表示器装飾枠15の開口部から表示面が前方に臨んだ状態で配設される。
前扉1aの上部であってメイン表示器8の左側には、役物装置16が配設される。
役物装置16は、常態においては、表示器装飾枠15の後方に配設されるが、ソレノイド等からなる電気的駆動源(図示省略)の作動により、その一部が表示器装飾枠15の後方からメイン表示器8の前方に現出する作動状態に変換するようになっている。
メイン表示器8の左右の各々には、スピーカ9が配設され、例えば、メイン表示器8で表示される演出に対応する効果音を出力可能となっている。
また、メイン表示器8の左右の各々には、LED等からなるランプ11が配設され、例えば、役の入賞時の光や、メイン表示器8で表示される演出に対応する発光態様の光を出力可能となっている。
メイン表示器8の右側にはサブ表示器17が配置される。
サブ表示器17は、後述するように演出(画像演出)に係る情報等、複数の情報を表示可能な液晶表示器等から構成され、表示手段(第2表示手段)、報知手段(第1報知手段、第2報知手段)を構成する。
メイン表示器8の右側であってサブ表示器17の下方には、操作手段としての上部演出ボタン2fが配設される。
上部演出ボタン2fは、前後方向に移動する押圧式のボタンであり、上部演出ボタン2fの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、上部演出ボタン2fの操作情報として副制御装置20に出力される。また、上部演出ボタン2fの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により上部演出ボタン2fの操作が有効である旨を報知可能にしている。
スロットマシン1における前扉1aの上下方向中央には、表面に装飾や各種機能表示が施された平板状の前面パネル19が配設される。
前面パネル19の後方には、変動表示手段としてのリール4を備えたドラムユニット18が配設される。
また、前面パネル19の略中央には、リール4に付された図柄を前方から視認可能な透光性を有する部材からなる表示窓6が形成される。
リール4は、左右方向に並んで配設される左リール4a、中リール4b、右リール4cから構成され、各リール4a~4cの回転軸は左右方向に延在して、回転中心が同一に設定されている。リール4(4a~4c)は、周面に連続する図柄(識別情報)を有し、これらの図柄が表示窓6を透して機外から識別可能に構成され、リール4が一方向に回転することにより、表示窓6内において、例えば、図柄が上から下に変動表示可能となっている。各リール4a~4cには、複数の図柄(例えば20個)が表されていて、図柄の種類は、例えば、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「7」等である。
なお、リール4の形態は、これに限定されず、例えば、周面の図柄の個数は、20個以外でもよい。
前面パネル19における表示窓6の上部には、後述する停止ボタン5の停止順序を報知可能なナビランプ12a、12b、12cが各リール4a、4b、4cに対応して配設される。
また、前面パネル19における表示窓6の下部左側には、例えば、LEDから構成される有利区間ランプ13が配設される。有利区間ランプ13は、有利区間(後述する)中に点灯するように制御される。なお、スロットマシン1は、有利区間ランプ13に代えて、例えば、メダルの払出数を表示する払出数表示部等を構成する7セグメントディスプレイ(「7セグ」ともいう)の「ドット」部分等を、点灯するように制御してもよい。
前面パネル19の下方には、前方に突出する段部が形成され、段部の上面にメダル投入口2、ベットボタン2a及び操作手段としての演出ボタン2dが配設されている。
メダル投入口2は、遊技者がメダル(遊技媒体)を投入する部分である。メダル投入口2の内部には、メダル投入口2に投入されたメダルを検出するセンサ等であるメダルセレクタ2b(メダル検出手段)が備えられている。
ベットボタン2aは、ゲームの開始条件となるベット数の入力を遊技者が行うための押圧式のボタンであり、1操作によりスロットマシン1で許容された最大ベット数を入力可能となっている。
演出ボタン2dは、上下方向に移動する押圧式のボタンであり、演出ボタン2dの押圧操作は、非接触型のセンサ等によって検出されて、演出ボタン2dの操作情報として副制御装置20に出力される。また、演出ボタン2dの内部には、LED等からなる発光源(図示省略)が備えられ、発光源の発光により演出ボタン2dの操作が有効である旨を報知可能にしている。
段部の前面には、スタートレバー3、返却ボタン2c及び停止ボタン5が配設される。
スタートレバー3は、ゲームを開始させるために遊技者が操作するレバーであり、ベット数の入力後、スタートレバー3が有効となりゲームが開始可能となる。
返却ボタン2cは、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、設定されたベット数のキャンセルや、クレジットメダルとして記憶されたメダルの払い出しを行う際に操作されるボタンである。
停止ボタン5は、回転するリール4を停止するためのボタンであり、前後方向に移動する押圧式のボタンで構成され、左リール4a、中リール4b、右リール4cに対応して左停止ボタン5a、中停止ボタン5b、右停止ボタン5cが横方向に所定間隔で配設される。
スロットマシン1における前扉1aの下方には、メダル払出装置7から払い出されたメダルが排出されるメダル払出口7bが配設される。
図2は、スロットマシン1における制御系のブロック図を示している。
図2に示すように、スロットマシン1には、役の抽選や遊技の進行制御等を行う主制御装置10と、主制御装置10と通信可能に構成され主制御装置10からの制御情報に基づき各種演出制御等を行う副制御装置20と、を備えている。主制御装置10と副制御装置20との制御情報の伝達は、主制御装置10から副制御装置20に対して一方向のみに制限され、副制御装置20から主制御装置10への不正な信号の入力を防止している。
主制御装置10は、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、返却ボタン2c、スタートレバー3、停止ボタン5、確率設定装置14(設定手段)、メダル払出装置7、ドラムユニット18及び有利区間ランプ13と通信ケーブルで接続されており各機器を制御可能となっている。また、主制御装置10には、記憶部(記憶手段)、制御部が備えられている。
確率設定装置14は、ボーナス役の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にするもので、主制御装置10は、確率設定装置14における確率設定操作に基づき、ボーナス役の当選確率を確率の異なる複数の確率値のうちの何れか1つの確率値に設定する処理を行う。
確率設定装置14で設定される設定値は、設定1が最も低い確率値で、大きい数字ほど確率値が高くなり設定6が最も高い確率値となっている。したがって、設定1が最も遊技者に不利な設定であり、大きい数字ほど遊技者に有利になり設定6が最も遊技者に有利な設定となっている。
なお、ボーナス役の当選確率を確率設定装置14の設定値に影響を受けずに、固定の確率値で制御するようにしてもよい。
なお、ボーナス役の他に、所定の小役(例えば、ベル役)の当選確率を複数段階(例えば、6段階)に変更可能にしてもよい。また、後述するCZ状態、ART状態の両方、或いは何れか一方の移行抽選確率を、確率設定装置14の設定値に応じて変更可能に構成してもよいし、確率設定装置14での設定には影響は受けずに、常に固定の確率値で移行抽選を行うように構成してもよい。
ドラムユニット18は、リール4a~4cと、リール4a~4cの各々を回転させるステッピングモータ(図示省略)とを一体的に備えた装置である。
メダル払出装置7は、メダルセレクタ2bに投入されたメダルを払い出し前のメダルとして回収するメダル貯留部(図示省略)を有し、メダル貯留部に貯留されたメダルを、メダル払出口7bに払い出す装置である。メダル払出装置7には払い出されたメダルを検出するセンサが備えられる。
メダルセレクタ2bは、メダル投入口2の下流側に備えられ、メダル投入口2から投入されたメダルを検出するセンサが備えられる。
主制御装置10の記憶部は、遊技に関する遊技プログラム、小役やボーナス役の抽選を行うためのテーブル等の各種情報等を記憶する。
また、主制御装置10は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、これにより、スロットマシン1の遊技の進行に関する処理等を行う。
主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づき、ゲームの開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、サンプリングされた乱数に基づき役の抽選処理を行う。また、記憶部の制御プログラムに従って、例えば、所定タイミングで乱数を更新することで、乱数の生成処理を行い、生成された乱数に基づきCZ状態やART状態の移行抽選処理、ART状態中の上乗せ抽選処理等を行う。
すなわち、主制御装置10は、ゲームの実行に対応して、賞やART状態等の特典を付与するか否かを決定する付与決定手段を備えている。また、付与決定手段には、ゲームの実行結果として小役やボーナス役の抽選、CZ状態の移行抽選、ART状態の移行抽選及びART状態中のゲーム数の上乗せ抽選を行う抽選手段が含まれている。
なお、付与決定手段は、ART状態等の特典の付与を抽選により決定するものの他、所定の役(例えば、ベル役)の当選が所定回数となった時点で特典の付与を決定してもよいし、前回の特典の付与後(ART状態の終了後)に実行されたゲーム数が所定数となった場合に、特典の付与を決定するようにしてもよい。
また、乱数を使用した抽選パターンは、前述したパターン以外でもよく、ソフト的に生成された乱数に基づき役の抽選を行い、乱数発生器で生成された乱数に基づきCZ状態やART状態の移行抽選、上乗せ抽選等を行うようにしてもよいし、全ての抽選をソフト的に生成された乱数、或いは乱数発生器で生成された乱数で行うようにしてもよい。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号に基づきリール4の回転制御を行う。主制御装置10は、各リール4a、4b、4cに備えられているセンサ(図示省略)からの信号に基づき、各リール4a、4b、4cの回転位置を検出して、各リール4a、4b、4c上の図柄の回転位置を把握可能となっている。そして、停止ボタン5からの信号に基づき、所望の図柄を表示窓6内に停止させる制御を行う。
また、主制御装置10は、スタートレバー3等の操作部の操作に応じて、内部抽選処理等をともなうゲーム進行処理、記憶部に記憶した各種情報の管理、また、メダル払出装置7等の装置を制御することにより、スロットマシン1の遊技を実現する。
副制御装置20は、演出ボタン2d、上部演出ボタン2f、スピーカ9、メイン表示器8、ランプ11、ナビランプ12、役物装置16(ソレノイド)、サブ表示器17と、通信ケーブルで接続されており通信可能である。副制御装置20は、主制御装置10からの制御情報に応じて、これらの装置を制御する。また、副制御装置20には、記憶部、制御部が備えられている。
副制御装置20の記憶部は、演出に関するプログラム、画像演出データ、音声データ等の各種情報等を記憶する。
副制御装置20は、制御部およびプログラムが記憶された記憶部によって動作し、主制御装置10からのコマンド(制御情報)に応じて、スロットマシン1の遊技に同期した演出等の処理を行う。例えば、遊技状態の移行を示す画像演出、役物装置16の状態変換に応じた画像演出(演出表示)、効果音の出力、ランプ演出等を、メイン表示器8、ランプ11、スピーカ9等を制御して行う。また、役物装置16の駆動源の駆動制御を行い、常態から作動状態への変換動作を行う。
また、副制御装置20は、演出ボタン2dからの信号に基づき、各演出の切替タイミングを制御可能となっている。
主制御装置10及び副制御装置20のうちの何れか一方或いは両方で、本発明における、第1演出制御手段、第2演出制御手段、選択制御手段、演出態様選択手段、特別遊技状態制御手段、特定遊技状態制御手段、特典遊技状態制御手段、報知手段(第1報知手段、第2報知手段)が構成される。
このようなスロットマシン1は、主制御装置10による制御により、以下のようなスロットマシン遊技を実行可能に構成されている。
ゲームの開始にあたり、メダル投入口2からのメダルを投入、或いはベットボタン2aの操作によりクレジットメダルからベット数の設定を行う。
そして、ベット数が所定数(例えば、3枚)になったときに、ゲームの開始条件の一つが成立して、1回のゲームを実行可能な権利を保有するゲーム開始可能な状態となる。
このゲーム開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームの開始条件の全てが成立して、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール4a~4cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役、ボーナス役などの複数の当選役(はずれを含む)の中から今回ゲームの抽選結果をリール4の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
内部抽選処理では、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を所定の当選確率に基づいて抽選により決定する。例えば、抽選により第1抽選結果としてリプレイ役や、第2抽選結果としてベル役が導出される。
また、主制御装置10は、スタートレバー3からの信号を受信しても、前回のゲームでのリール4の回転開始からの経過時間が所定時間(例えば、4.1秒)経過していない場合には、リール4の回転開始を一時的に待機させることで、単位時間(例えば、1分間)当たりのゲームの実行回数が所定数(例えば、14回)以内となるようにゲーム数を制限する制限制御を行う。すなわち、主制御装置10は、単位時間当たりのゲームの実行回数を所定数以内に制限可能なゲーム数制限手段を備えている。この制御により、1ゲームに要する最短時間が所定時間(例えば、4.1秒)に規定されることとなる。
各リール4a~4cは、表示手段の一例であり、各リール4a~4cの周面には、複数の図柄(リプレイ、ベル、スイカ、チェリー、7)が所定の配列で表されており、停止状態から徐々に回転速度を上げた後、一定の速度で回転する定常回転に達する。
このような定常回転に達すると、各リール4a~4cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
この状態で各停止ボタン5a~5cが押圧操作されると、その操作タイミングと内部抽選処理の抽選結果とにより許容される図柄の組合せで停止するように、各リール4a~4cが停止制御される。
停止状態では、リール4a~4cそれぞれに表された上下方向に連続する3つの図柄が表示窓6から機外に臨むように停止(停止表示)し、このときの停止表示態様に基づいて入賞の有無が判定される。
入賞の判定は、表示窓6内の上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりのラインの計5ラインいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて判定される。
小役、リプレイ役、ボーナス役等などの当選役の入賞は、このような入賞ライン上の図柄の組合せに基づいて判定される。
小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役がある。
ベル役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる二つのベル役が設けられている。例えば、対応する図柄の組合せを、入賞ライン上の「左リール4a・中リール4b・右リール4c」の順(以下同様)に、それぞれ「ベル・リプレイ・ベル」とする共通ベル役と、「ベル、ベル、ベル」とする押し順ベル役を設けることができる。
共通ベル役は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順という)に関係なく対応する図柄の組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)が停止する小役で、押し順ベル役は、特定の押し順に従うことにより対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止する小役である。
さらに、押し順ベル役には、6通りある押し順(例えば、「5a→5b→5c」,「5c→5b→5a」など)のうちの1通りの押し順(特定の押し順)によって、停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示される6つの押し順ベル役1~6が設けられている。このような押し順ベル役1~6は、他の5通りの押し順(特定の押し順以外の押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されると、対応する図柄の組合せ(「ベル・ベル・ベル」)が停止表示されず、「ベル・ベル・リプレイ」などの他の図柄の組合せ(「ベルこぼし目」という)が停止表示されることになる。
なお、押し順ベル役に当選したときに、2、3番目に操作する停止ボタン5を問わず、最初に操作する停止ボタン5のみが特定の押し順に従っていれば、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止するようにリール4の停止制御を行うようにしてもよい。また、押し順ベルは、6通りに限らず、3通りの押し順ベル1~3を設けてもよい。
スイカ役は、対応する図柄の組合せを「スイカ・スイカ・スイカ」とする小役(レア役)であり、「スイカ・スイカ・スイカ」が上段ライン若しくは下段ラインに停止する弱スイカ役と、「スイカ・スイカ・スイカ」が右上がりライン若しくは右下がりラインに停止する強スイカ役とがある。
チェリー役は、対応する図柄の組合せを「チェリー・ANY・ANY」とする小役(レア役)であり、「チェリー」が左リール4aの上段又は下段に停止する弱チェリー役と、「チェリー」が左リール4aの中段に停止する強チェリー役とがある。
リプレイ役には、対応する図柄の組合せがそれぞれ異なる2つのリプレイ役が設けられ、対応する図柄の組合せを、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」とする通常リプレイ役(以下、リプレイ役と称する)と、「リプレイ・ベル・ベル」とするチャンスリプレイ役(チャンス役)とが設けられている。
「リプレイ・ベル・ベル」(チャンス目)は、チャンスリプレイ役の当選時に停止表示する図柄の組合せであり、スイカ役及びチェリー役とともに、内部抽選処理において当選確率が比較的低い、所謂レア役として設定されている。
また、リプレイ役には、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(押し順)として6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」に対応する図柄の組合せが停止する押し順リプレイ役が設けられている。押し順リプレイ役は、6通りある押し順それぞれに対応する押し順リプレイ役1~6を設けるとともに、各押し順リプレイ役1~6に当選したときのそれぞれに対応する押し順の報知は、ART状態中(AT状態中も含む)に行われる。
なお、リプレイ役として、押し順の設定のない共通リプレイ役を備えてもよい。
また、主制御装置10は、第1抽選結果としてのリプレイ役に当選する当選確率を変更可能になっていて、リプレイ役の当選確率の低い状態である非RT(リプレイ当選低確率状態)と、リプレイ役の当選確率の高い状態であるRT(リプレイ当選高確率状態、高確率遊技状態)と、に制御可能となっている。
すなわち、特定遊技状態制御手段としての主制御装置10は、抽選手段の抽選結果が第1抽選結果となる確率を高めた高確率遊技状態(RT)により特定遊技状態(ART状態)を制御可能としているのである。
そして、リプレイ役(押し順リプレイ役)には、非RTからRTへの移行に係る図柄の組合せに対応する昇格リプレイ役、RTから非RTへの移行に係る図柄の組合せに対応する転落リプレイ役が設定されている。これらの当選役についても押し順が対応付けられ、例えば、昇格リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの1通りの押し順によって非RTからRTへの移行に係る昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止し、転落リプレイ役に関しては、6通りある押し順のうちの5通りの押し順によってRTから非RTへの移行に係る転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止する。
なお、RT中に押し順ベル役に当選した場合に、当選した押し順ベル役に対応する図柄の組合せを停止させる特定の押し順以外の押し順操作が行われた場合に、RTを非RTに移行させる図柄の組合せを停止させるようにしてもよい。
また、主制御装置10及び副制御装置20は、押し順ベル役或いは押し順リプレイ役に関する遊技状態として、AT(アシストタイム)の状態を発生可能となっている。ATは、押し順ベル役或いは押し順リプレイ役が当選した場合に、当選した押し順ベル役或いは押し順リプレイ役の押し順を、メイン表示器8及びナビランプ12により報知(押し順ナビを実行)する状態である。
したがって、AT中に昇格リプレイ役の当選により、当選した昇格リプレイ役に対応する押し順が報知されて、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、RTに移行することとなるが、このRT中にもATの状態が継続することで、遊技状態がリプレイ当選高確率状態と押し順ナビが行われる状態が重複するART状態となる。
また、ART状態中において、転落リプレイ役に当選した場合には、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われて、ART状態中にRTが非RTに移行してしまうことが防止される。
そして、ART状態の終了条件が成立した後において、ATの状態の終了により、転落リプレイ役の当選時に、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われなくなり、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、RTが非RTに移行することとなる。
なお、ART状態の継続中において、転落リプレイ役に当選した場合に、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止しないような押し順ナビが行われたにもかかわらず、停止操作を誤って転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させてしまった場合には、RTが非RTに移行してしまうが、ART状態の終了条件が成立していない限り、ATの状態の継続により再度昇格リプレイ役に対する押し順ナビが行われ、再度の昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、RTに再移行することとなる。
ボーナス役は、対応する図柄の組合せ(特別態様)を「7・7・7」とするもので、遊技者にとって有利なボーナス状態を発生させる特別役である。
ボーナス役に当選した場合には、ボーナス役の当選状態は、対応する図柄の組合せが停止するまで持ち越される。
以上説明したような図柄の組合せに基づいて、小役、リプレイ役、ボーナス役の当選がそれぞれ判定され(判定手段)、判定の結果、その図柄の組合せが上記それぞれに対応する図柄の組合せであるときに、入賞が成立して各入賞の成立に応じた遊技価値が付与される。
例えば、ベル役、チェリー役、スイカ役などの小役に対応する図柄の組合せの停止により、小役入賞の成立が判定され、メダル払出装置7が駆動制御されることにより、メダル払出口7bを介して所定数のメダルが払い出される。
具体的には、ベル役(共通ベル役、押し順ベル役)において、対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、8枚のメダルが払い出される。
また、押し順ベル役の当選時に、特定の押し順以外の押し順(5通りの押し順)で停止ボタン5a~5cを操作したときには、メダルは払い出されない。
なお、ベル役については、後述するART状態中において、遊技者が保有するメダルが増加するような当選確率に設定されている。
また、弱スイカ役及び強スイカ役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、2枚のメダルが払い出される。
また、弱チェリー役及び強チェリー役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、1枚のメダルが払い出される。
なお、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
また、リプレイ役及びチャンスリプレイ役に対応する図柄の組合せの停止表示により、リプレイ役及びチャンスリプレイ役が判定され、次回ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく(ベット数の設定なしで)、前ゲームで設定したベット数と同様のベット数でのゲームが可能となる。
また、昇格リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、リプレイ役の当選確率が高められるRTに移行し、RT中に転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、非RTに移行する。
また、ボーナス役に対応する図柄の組合せ(特別態様)の停止表示により、遊技者に有利なボーナス状態に移行する。
ボーナス状態中は、所定の小役(例えば、共通ベル役)に高確率で当選する状態となり、メダルの払い出し数が所定数(例えば、メダル200枚)を超えると終了する。
また、ボーナス役を除く各役の当選確率は、各設定値において、ベル役>リプレイ役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性、つまり、ベル役が最も当選し易く、強スイカ役が最も当選し難く設定されているものとする。また、ボーナス役は、小役やリプレイ役よりも当選確率が低く設定される。なお、ボーナス役を除く各役の当選確率の関係性は、上記したもの以外でもよく、特にRT中には、リプレイ役>ベル役>弱チェリー役>弱スイカ役>チャンスリプレイ役>強チェリー役>強スイカ役の関係性となるようにしてもよい。
また、弱チェリー役、弱スイカ役、チャンスリプレイ役、強チェリー役、強スイカ役は、当選し難い当選役という意味でレア役と称する。
次に、スロットマシン1の遊技の流れについて、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態に係るスロットマシン1における遊技状態を説明するための図である。
主制御装置10、副制御装置20は、スロットマシン1を、複数の遊技状態に制御可能であり、各遊技状態における各種処理、遊技状態間の移行の制御(以下単に「移行」ともいう)等を、以下のように行う。
図3に示すように、本実施形態のスロットマシン1の遊技は、通常遊技状態、ボーナス状態、CZ状態、ART状態の複数の遊技状態から構成される。主制御装置10、副制御装置20は、所定の移行条件が成立することに基づいて、一の遊技状態から他の遊技状態へと移行するように制御可能となっている。
通常遊技状態、ボーナス状態、CZ状態では、非RTに制御される。また、ART状態中はATに制御されるが、CZ状態中もATに制御するようにしてもよい。
また、スロットマシン1の遊技は、通常区間、有利区間を有する。これらの区間は、遊技状態によって区分され、さらに、ART状態等の遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態によって区分けされる。
遊技者にとって有利な遊技状態に対する当選状態には、後述するように通常確率状態と高確率状態とが設定されている。
通常区間は、通常遊技状態において遊技可能な区間であって、通常遊技状態におけるART状態の通常確率状態において遊技可能な区間が含まれる。
有利区間は、通常区間から他の遊技状態に移行後、再度通常区間に戻るまで継続して滞在する。
有利区間は、ボーナス状態、CZ状態、CZ状態の前兆状態、ART状態の高確率状態、ART状態の前兆状態、ART状態において遊技可能な区間が含まれる。制御部25bは、有利区間に滞在中に、連続して実行されたゲームの回数をカウント(計数)する。遊技状態が有利区間中である場合には、有利区間ランプ13が点灯される。
なお、有利区間ランプ13は、CZ状態、ART状態、ボーナス状態等の実際に遊技者が当該状態を有利であると認識できる間にのみ点灯するようにしてもよい。例えば、ART状態の高確率状態中においては有利区間ランプ13を点灯しないようにしてもよい。
有利区間に移行後、有利区間を終了するためには、ゲームの抽選結果等により通常区間へ移行した場合の他、「有利区間での連続ゲーム回数が所定回数に到達したこと」若しくは「有利区間中に獲得したメダル数が所定枚数に到達したこと」の何れかの条件の成立が設定され、有利区間として特定される各状態からなる一連の有利区間中に獲得できるメダル数を制限する制限手段(所謂リミッタ)が設けられている。
なお、有利区間の上記終了条件は、一例であり、例えば、「少なくとも1回の押し順ベルの報知がされたこと」を含めてもよい。また、有利区間の上記終了条件は、例えば、「ボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」、「第一種特別役物(所謂レギュラーボーナス)の当選役に対応した図柄の組み合わせが停止表示されたこと」等を含めてもよい。また、有利区間での連続ゲーム回数の上限は、1000回や1500回等、任意の数であればどのような回数でもよく、獲得メダル数の上限は、1000枚や2400枚等、任意の数であればどのような枚数でもよい。
次に、主制御装置10及び副制御装置20の制御により実行される各遊技状態(通常遊技状態、CZ状態、ART状態、ボーナス状態)、遊技状態間の移行処理、及び移行処理に伴って発生する各種演出等について、遊技状態毎に詳細に説明する。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行時点は、基本的に、移行条件が成立したゲームの第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。但し、これに限定されず、移行条件が成立後、次ゲームから移行してもよい。なお、RTに関する種別は、同じ遊技状態に滞在中であっても、昇格リプレイ等によって変化するが、基本的には、以下のように設定されている。
また、演出は、後述するART前兆演出(ARTガセ前兆演出)、連続演出、当選演出等が例示され、メイン表示器8及びサブ表示器17での画像(動画)、スピーカ9からの効果音、ランプ11での発光等による、特典の付与に対する報知や、特典が付与される前の事前報知等からなり、遊技者に対して特典の付与に対する期待感を高めるものである。
(通常遊技状態)
通常遊技状態のRTに関する種別は、基本的に非RTである。つまり、通常遊技状態は、非RTに滞在しやすい遊技状態である。このため、通常遊技状態の遊技は、遊技者にとっては不利である。
図3に示すように、主制御装置10は、通常遊技状態に滞在中には、CZ状態、ART状態、ボーナス状態への移行抽選処理を行う。なお、スロットマシン1の仕様等に応じて、通常遊技状態からART状態に直接移行しないようにしてもよい。
・通常遊技状態からART状態への移行処理(図3の矢印a)
通常遊技状態においては、付与決定手段としての主制御装置10による決定結果が、予め定められた特別条件の成立として、特定の決定結果となったことに基づき、特典(特定の特典)として特定遊技状態(ART状態)を付与するものとなっている。
より具体的には、付与決定手段に備えられている抽選手段が、特定の抽選結果として所定のレア役の当選に基づいて、ART状態への移行抽選処理を行う。例えば、チャンス当選時の所定の確率(例えば、20%)で、ART状態への移行処理を行う。ART状態への移行条件が成立した場合には、基本的な遊技状態がATに制御され、昇格リプレイ役に当選して、昇格リプレイ役に対応する図柄の組み合わせが停止するとART状態に移行する。また、遊技者にART状態中の実行可能ゲーム数として初期ゲーム数(例えば、50ゲーム)が付与される。
すなわち、主制御装置10は、予め定められた特別条件の成立に基づき、遊技者に有利な操作態様を報知する特定遊技状態としてのART状態に遊技状態を制御する特定遊技状態制御手段を備えた構成としている。
なお、ART状態への移行は、抽選手段によるレア役の抽選以外で行うようにしてもよい。すなわち、付与決定手段は、所定の役(例えば、ベル役)の当選が所定回数となった時点でART状態への移行を決定してもよいし、前回のART状態の終了後に実行されたゲーム数が所定数となった場合に、ART状態への移行を決定するようにしてもよい。
また、主制御装置10は、ART状態の移行により、付与されたゲーム数の有無により、ART状態の継続を管理するようにしているが、ART状態の移行時に所定数のゲームを実行可能なセット数を付与して、セット数の有無によりART状態の継続を管理するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ART状態の当選契機役を主に、チャンス役と強・弱スイカ役に設定しているが、その他の役の当選時にART状態を発生させるようにしてもよい。
ART状態への移行抽選に当選した場合には、遊技者のART状態への移行に対する期待感を高めるために、最終的にART状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)のART前兆演出がメイン表示器8において実行される。したがって、ART状態への移行抽選に当選しても、直ぐにはART状態へは移行せず、前兆ゲーム数分移行が遅延されることとなる。
ART前兆演出中においては、メイン表示器8において、通常遊技状態中とは異なる背景からなるステージの画像に切り替わるとともに、登場するキャラクタが通常遊技状態中とは異なる動作を行う画像演出が実行される。例えば、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出が複数のゲームを通して行われる。これらの演出は1のゲームが終了しても演出内容自体は変化することはない。例えば、所定のゲームにおいて各種イベント等の発生により画面の切替等は行われても、キャラクタが洞窟を進んでいくような演出内容自体は変化することなく次のゲームでも継続して行われる。したがって、ART前兆演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出(第1演出)となっている。
また、ART状態への移行契機となるレア役(例えば、チャンス役)に当選したが、ART状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、ART状態に当選したときと同様に、最終的にART状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、30ゲーム)のARTガセ前兆演出がメイン表示器8において実行される。ART前兆演出とARTガセ前兆演出は、基本的には画像演出(ステージ或いは登場するキャラクタ等)は同様に設定された複数のゲームに亘る一連の演出(第1演出)からなり、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
すなわち、副制御装置20は、付与決定手段による決定結果に基づき、演出として複数のゲームに亘る第1演出(ART前兆演出或いはARTガセ前兆演出)を実行する第1演出制御手段を備えていることとなる。
また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出においては、最終的にART状態に移行するか否かの報知が行われるが、この場合、メイン表示器8において、前兆演出の最終ゲームから数ゲーム前(例えば、2ゲーム前)から連続的な演出(連続演出)が実行される。連続演出は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。
連続演出は、ゲーム毎に主人公キャラクタと敵キャラクタが攻防を繰り返す画像演出が実行され、各ゲームの演出内容は次ゲームに引き継ぐような演出が実行される。例えば、所定のゲームで与えられた主人公キャラクタがダメージを負った場合には、そのダメージは次ゲームに持ち越すように演出が実行される。
また、予め決定されているART状態の移行の有無により、各ゲームにおける主人公キャラクタと敵キャラクタの攻防の状態が設定されていて、ART状態に移行する場合には、移行しない場合よりも主人公キャラクタが攻撃を行うゲームが多くなるように設定されている。
すなわち、連続演出は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出(第1演出)となっている。
そして、ART状態に当選していた場合(ART前兆演出の場合)には、ART状態の当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが勝利する画像が表示され、ART状態に当選していなかった場合(ARTガセ前兆演出の場合)には、ART状態の非当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが敗北する画像が表示される。
なお、連続演出ではなく、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出の最終ゲームのみで完結する演出を実行し、その演出結果によりART状態への移行に関する報知を行ってもよい。
また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出は、ART状態への移行契機となるレア役に当選した場合に直ぐに発生させるようにしてもよいし、所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の実行後に発生させるようにしてもよい。また、ARTガセ前兆演出は、ART状態への移行契機となるレア役に当選した場合に、必ず発生させるようにしてもよいし、所定確率で発生させるようにしてもよい。また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出のゲーム数は何れのゲーム数でもよいし、複数のゲーム数(例えば、25~35ゲーム)から選択的に決定するようにしてもよい。
また、通常遊技状態においては、ART状態への当選確率状態が異なる通常確率状態、高確率状態を有している。ART状態への移行抽選の当選確率は、高確率状態の方が低確率状態よりも高くなっていて、確率状態の移行は、例えば、弱スイカ役当選時の30%の確率で、通常確率状態から高確率状態に移行するような制御が行われる。一方、所定の転落条件として、例えば、リプレイ役当選時、ベル役当選時、及びハズレ時の5%の確率で、高確率状態から低確率状態へ移行する制御が行われる。
ART状態の当選確率は、通常確率状態においては、例えば、チャンス役当選時の20%の確率で設定され、高確率状態においては、チャンス役当選時の50%の確率で設定されている。
なお、確率設定装置14において、ボーナス役の当選確率を変更した場合や、主制御装置10のシステムリセットが行われた場合には、通常確率状態により遊技が開始可能となるが、確率設定装置14での設定値毎に、所定の確率で高確率状態により遊技を開始可能としてもよい。
・通常遊技状態からCZ状態への移行処理(図3の矢印c)
主制御装置10は、通常遊技状態においては、所定のレア役に当選したことに基づいて、CZ状態への移行抽選処理を行う。例えば、弱チェリー役や強チェリー役当選時に所定の確率でCZ状態への移行処理を行う。CZ状態へ移行条件は、この移行抽選に当選したことである。
なお、通常遊技状態において、主制御装置10及び副制御装置20により、CZ状態の当選確率状態を変更可能にしてもよい。また当選確率状態に対する報知制御を行ってもよい。報知制御を行う場合には、各確率状態を直接的に報知する形態ではなく、その時点での確率状態がどの状態であるかを、メイン表示器8の表示内容を変化させることで遊技者が予測できる程度に行うようにしてもよい。
また、CZ状態への移行抽選に当選した場合には、遊技者のCZ状態への移行に対する期待感を高めるためにCZ状態の前兆状態が設定され、最終的にCZ状態に移行することを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZ状態の連続演出がメイン表示器8において実行される。したがって、CZ状態への移行抽選に当選しても、直ぐにはART状態へは移行せず、CZ連続演出を経てCZ状態へ移行することとなる。
また、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選したが、CZ状態への移行抽選に当選しなかった場合にも、最終的にCZ状態へ移行しないことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のCZガセ連続演出がメイン表示器8において実行される。CZ連続演出とCZガセ連続演出は、基本的には登場するキャラクタ等は同様に設定されていて、最終的に報知する内容を異ならせることで、遊技者の期待感を最後まで引き付けることができるようになっている。
CZ連続演出(CZガセ連続演出)は、例えば、各ゲームを通じてキャラクタがスポーツ競技に挑戦するような画像演出が実行される。CZ連続演出(CZガセ連続演出)中はその間のゲームを通じてスポーツ競技が連続して実行され、CZ状態に当選していた場合には、最終的に競技に成功(例えば、サッカーでゴールに成功)し、CZ状態に当選していない場合には、競技に失敗する画像演出が実行される。
すなわち、CZ連続演出(CZガセ連続演出)は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出(第1演出)となっている。
なお、CZ連続演出(CZガセ連続演出)中は、複数のゲームに亘って(跨って)一連の演出が実行されるものであればいずれでもよく、前述したART状態の連続演出と同様に、キャラクタによる対戦演出でもよい。
・通常遊技状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印f)
付与決定手段としての主制御装置10は、ボーナス状態を発生させるか否かを決定する機能も有していて、付与決定手段による決定結果が特別の決定結果となったことに基づき、特別の特典としてボーナス状態を付与するようになっている。
より具体的には、付与決定手段に備えられている抽選手段が、ゲームの実行に基づき、ボーナス役の抽選を所定の確率で行い、抽選結果がボーナス役の当選(特別抽選結果)となった場合に、ボーナス状態を発生させるようにしている。
すなわち、主制御装置10は、抽選手段による抽選結果が特別抽選結果となったことを条件に、所定期間抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となる特別遊技状態としてのボーナス状態に遊技状態を制御する特別遊技状態制御手段を構成することとなる。
ボーナス役の抽選確率値は、確率設定装置14で設定可能な設定1~6に応じた複数段階の確率値(例えば、設定1の1/250~設定6の1/200)で制御可能であり、確率設定装置14で設定されている確率値に基づく抽選により、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能となり、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、ボーナス状態への移行処理が行われる。
したがって、ボーナス役に当選した場合でも直ぐにボーナス状態へ移行するのではなく、ボーナス役に対応した図柄の組み合わせを停止可能なボーナス当選状態を経由してボーナス状態に移行することとなる。この移行態様は、通常遊技状態以外の遊技状態においてボーナス役に当選した場合でも同様である。
また、ボーナス役に当選した場合、ボーナス役に当選したことをメイン表示器8において報知するようにしているが、当該報知は直ぐには行われず、最終的にボーナス役に当選したことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のボーナス発生演出がメイン表示器8において実行された後、ボーナス役の当選報知を行うことで、遊技者に対してボーナス役の当選に対する期待感を高めるようにしている。
すなわち、副制御装置20及びメイン表示器8は、抽選手段としての主制御装置10による抽選結果が特別抽選結果となったことに基づき、特別抽選結果に関連した所定の報知として、ボーナス発生演出やボーナス役の当選報知を実行する報知手段を構成し、さらに、所定のゲームにおいて、抽選手段による抽選結果が特別抽選結果となった場合に、当該ゲームの次ゲーム以降において所定の報知としてボーナス役の当選報知を実行する第1報知手段を構成するのである。
また、ボーナス役に当選していないゲームにおいて所定条件が成立した場合、最終的にボーナス役に当選していないことを報知する演出として、所定の確率でボーナス発生演出と同様のボーナスガセ発生演出がメイン表示器8において表示される。
例えば、ボーナス役に当選していないゲームにおいてボーナスガセ発生演出をボーナス役の当選確率と同等の確率で発生させるようにすれば、発生演出が表示された場合に、ボーナス役の当選に対する期待度が約50%にできるし、ボーナスガセ発生演出の発生確率を調整することで、遊技者の期待度を変化させることもできる。
ボーナス発生演出及びボーナスガセ発生演出は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタとが所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)の間対戦する画像からなる対戦演出で実行される。したがって、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)は、前述したART状態における連続演出と同様の演出内容で実行される。
すなわち、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)は、複数のゲームに亘って(跨って)実行される一連の演出(第1演出)となっている。
そして、ボーナス役に当選していた場合(ボーナス発生演出の場合)には、ボーナス役の当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが勝利する画像が表示され、ボーナス役に当選していなかった場合(ボーナスガセ発生演出の場合)には、ボーナス役の非当選を報知する画像として、最終的に主人公キャラクタが敗北する画像が表示される。
なお、ボーナス役の当選は、ボーナス役に単独で当選する他、所定の小役(例えば、チャンス役や強チェリー役)に当選した場合の一部で、ボーナス役に重複当選するようにしてもよい。この場合、所定の小役に当選してもボーナス役には当選しなかった場合に、最終的にボーナス役に当選しなかったことを報知するボーナスのガセ発生演出を実行すれば、遊技の興趣性を高めることができるようになる。
また、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)中は、複数のゲームに亘って(跨って)一連の演出が実行されるものであれば何れでもよく、ART状態における連続演出とは異なる演出を実行するようにしてもよい。
また、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)と、ART状態における連続演出は、演出中の演出パターンを複数態様で実行可能となっているが、両者において全く同様の演出パターンで実行可能としてもよいし、一部或いは全部を異なる演出パターンで実行可能としてもよい。
(CZ状態)
CZ状態のRT種別は、基本的に非RTである。CZ状態は、押し順ベル役や押し順リプレイ役当選時には押し順ナビは行われないが、押し順ベル役当選時のみ押し順ナビが実行されるATに制御してもよい。また、CZ状態滞在中は、各ゲームにおいてART移行抽選処理(後述する)が行われるので、通常遊技状態に滞在中よりも、ART状態へ移行しやすい。このため、一連の遊技の流れにおいて、CZ状態は、通常遊技状態よりも有利に位置付けられている。
CZ状態に滞在中は、通常遊技状態に滞在中よりも、ART状態に移行しやすいので、CZ状態は、一連の遊技の流れにおいて、チャンスゾーンとして位置付けられている。
CZ状態の遊技可能回数は、最大で10回である。
なお、CZ状態では、昇格リプレイ役に当選した場合でも、押し順を報知しないので、基本的に非RTが維持される。
CZ状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、CZ状態に関する制御情報が送信され、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、CZ状態中の各種演出、残ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
・CZ状態からART状態への移行処理(図3の矢印e)
CZ状態では、各ゲームにおいて、ART移行抽選処理を行う。
ART移行抽選処理の当選確率は、各ゲームの当選役に応じて、当選確率が設定されている。ART移行抽選処理の当選確率は、例えば、ボーナス役当選時が100%、レア役当選時が50%、ベル役当選時及びリプレイ役当選時が10%、ハズレ役当選時が5%である。ART移行抽選はCZ状態中のゲーム毎に行われるが、ART状態への移行の有無はCZ状態の最終ゲームで行われ、最終ゲームでART状態への移行が報知された場合には、通常遊技状態のときと同様に、遊技状態がART状態へ移行することとなる。
なお、ART移行抽選は、各役に内部当選した時点で実行されるので、当選した役に対応する図柄がリール4に停止しない場合(取りこぼし時)でもART移行抽選は実行される。
なお、各当選役の一部又は全部についてのART移行抽選処理の当選確率は、上記以外でもよい。また、ベル役の当選時にART移行抽選処理を行うようにしたが、ベル役に対応する図柄が入賞することに基づいてART移行抽選処理を行うようにしてもよい。また、ボーナス役に当選した場合には、100%の確率で当該ボーナス状態の終了後にART状態へ移行するようにして遊技者の期待感を高めるようにしているが、確率設定装置14で当選確率が変更可能なボーナス役に関しては、ART移行抽選処理を行わないようにして遊技店と遊技者との利益バランスが大きく崩れないようにしてもよい。
また、CZ状態中は、遊技の興趣を高めるために、所定のキャラクタが登場するCZ演出がメイン表示器8で表示される。CZ演出においては、最初の数ゲーム間(例えば、7ゲーム間)で主人公キャラクタが対戦の準備を行う画像演出が表示され、CZ状態の最後の数ゲーム間(例えば、3ゲーム間)においては、複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出(第1演出)として主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦する画像演出が表示される。そして、ART移行抽選に当選していた場合には、最終ゲームで主人公キャラクタが勝利してART状態へ移行することが報知される。
また、CZ状態中においては、その間に実行されたゲームの当選内容に応じて、対戦準備演出中の背景や、対戦演出中の攻防内容が変化して、ART状態への移行に対する期待感に変化を与えるようになっている。また、CZ状態における残ゲーム数はメイン表示器8に表示され、残ゲーム数は、ゲームが実行される毎に減算されていく。
また、CZ演出における対戦演出前の準備演出中においても、主人公キャラクタが対戦の準備を行う画像演出が各ゲームを通して連続して実行されることから、準備演出中も複数のゲームに亘る(跨る)一連の演出となる。
・CZ状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印d)
CZ状態において、ART移行抽選に当選しなかった場合には、CZ状態中のゲーム数の実行の後、通常遊技状態に移行する。このとき、CZ演出において、主人公キャラクタが敗北してART状態へ移行しないことが報知される。
なお、CZ状態から通常遊技状態への移行時に、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報(設定示唆情報)を報知手段(メイン表示器8、スピーカ9)により報知してもよい。例えば、メイン表示器8において、複数のキャラクタのうちから所定のキャラクタを表示するようにする。そして、表示するキャラクタは確率設定装置14の各設定値に応じて予め設定された選択確率に応じて選択されるので、表示されたキャラクタによりある程度設定値を予測することが可能となる。
・CZ状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印h)
CZ状態においては、前述した通常遊技状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御装置10は、通常遊技状態と同様に確率設定装置14での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能な状態となる。このとき、ART状態への移行が確定するので、CZ状態は終了し、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。
なお、CZ状態中にボーナス役に当選した場合に、所定の確率でART状態に移行しないようにしてもよく、この場合、ボーナス状態の発生によりCZ状態を一旦中断し、一旦中断されたCZ状態を、ボーナス状態の終了後に復帰させるようにしてもよい(図3の矢印i)。
CZ状態中にボーナス役に当選した場合、通常遊技状態とは異なりボーナス発生演出は行われずに、ボーナス役に当選したゲームにおいてボーナス役に当選したことの報知がメイン表示器8において実行される。すなわち、ボーナス役に当選したゲームの次ゲームが開始される前にボーナス役に当選したことが報知される。
(ART状態)
ART状態へ最初に移行した時点でのRT種別は、基本的に非RTであるが、ATの状態となっているので、昇格リプレイ役の入賞によってRTに昇格し易くなっている。RT状態は、獲得メダルの増加が見込めるため、ART状態は、遊技者にとっては、通常遊技状態、CZ状態よりも有利である。
ART状態中は、遊技者に有利な操作態様の報知として、押し順リプレイ役と押し順ベル役に対する押し順ナビが行われることで、RTの維持とメダルの獲得が容易な状態となる。
なお、ART状態における押し順リプレイ役の当選確率は、基本的に、RTに対応した一定の確率となる。
ART状態中は、ART状態の初期移行時に付与された所定数のゲーム(例えば、50ゲーム)を、ART状態を継続可能な残ゲーム数として継続が管理され、残ゲーム数がゲーム毎に減算され、残ゲーム数が無くなるまでART状態は継続される。また、ART状態の残ゲーム数は、ART状態中における所定条件の成立により上乗せされて、その分ART状態の継続期間が延長されるようになっている。
そして、ART状態において残ゲーム数が無くなった場合、ART状態が終了することとなる。
ART状態中においては、主制御装置10から副制御装置20に対して、ART状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、ART状態中の各種演出の画像表示が行われる。また、ART状態中の、残ゲーム数、一連のART状態中に獲得したメダルの総数、ART状態中に実行された総ゲーム数が、メイン表示器8に表示される。
また、ART状態中は、所定のレア役(例えば、弱チェリー役、弱スイカ役、強スイカ役、強チェリー役)に当選した場合に、ART状態のゲーム数の上乗せ抽選が行われ、上乗せ抽選に当選した場合には、当選契機となったレア役に対応して予め定められた数のゲーム数が残ゲーム数に上乗せ(加算)される。
また、所定のレア役に当選した場合には、ゲーム数の上乗せに対する期待感を高めるための上乗せ演出が、メイン表示器8において実行される。上乗せ演出は、例えば、1~3ゲーム間実行され、演出内容に応じて上乗せに対する期待度が異なるようになっていて、上乗せ演出の最終ゲームで当否の報知が行われるとともに上乗せゲーム数が報知される。
なお、上乗せ演出を複数ゲームに亘る一連の演出(第1演出)で実行する場合には、連続演出と同様に対戦演出により実行してもよい。
また、ART状態中において、特定条件の成立として所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、上記上乗せ抽選の他に、特定期間(例えば、10ゲーム)ゲーム数が上乗せされる確率をその他の状態よりも高めた上乗せ特化ゾーンを発生可能としている。
上乗せ特化ゾーンは、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合の所定確率(例えば、10%)で発生し、上乗せ特化ゾーン中においては、当選確率の低いレア役やボーナス役の他、リプレイ役以外の全ての役が上乗せの契機役となり、所定の特典として多数のゲーム数が付与(上乗せ)される可能性が高められる。
例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選し、強チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は50%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選するような制御が行われる。なお、ボーナス役に関しては、上乗せ特化ゾーンか否かに関わらず100%で上乗せに当選する。
また、上乗せ特化ゾーン中以外は上乗せの可能性のないベル役(共通ベル役及び押し順ベル役)の当選時にも上乗せ抽選が行われ、ベル役の当選時は、80%で上乗せに当選するような制御が行われる。したがって、上乗せ特化ゾーン中は、ART状態の継続に関わる所定の特典として、複数の役の当選時に上乗せに当選する確率が高められるような制御が行われる。
なお、上乗せ特化ゾーン中はベル役に当選した場合にも100%の確率で上乗せに当選するようにしてもよい。
また、上乗せ特化ゾーン中は、上乗せされるゲーム数も上乗せ特化ゾーン以外よりも大きいゲーム数が上乗せされ、例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は20ゲームのゲーム数が上乗せされ、強チェリー役及びボーナス役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は20ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は50ゲームのゲーム数が上乗せされるような制御が行われる。したがって、上乗せ特化ゾーン中は、ART状態の継続に関わる所定の特典として、上乗せに当選した場合に上乗せされるゲーム数が多くなるような制御が行われる。
すなわち、特定遊技状態制御手段としての主制御装置10は、特定遊技状態としてのART状態中における特定条件の成立に基づき、特定期間(例えば、10ゲームの間)特定遊技状態の継続に関わる所定の特典を付与可能な特典遊技状態としての上乗せ特化ゾーンに遊技状態を制御する特典遊技状態制御手段を備えたこととなる。
また、主制御装置10は、上乗せ特化ゾーン中に転落リプレイ役に当選した際に、遊技者の誤操作等により、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させてしまった場合には、RTの状態が非RTの状態に移行させるが、上乗せ特化ゾーンはそのまま維持させ、規定のゲーム数(10ゲーム)が終了するまで継続させるようにしている。
上乗せ特化ゾーン中は、主制御装置10からの信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8に主人公キャラクタと敵キャラクタが対峙する画像が表示され、ゲーム毎に主人公キャラクタが一方的に攻撃するような演出が行われる。そして、ゲームの実行に応じて主人公キャラクタが攻撃し、上乗せされない場合には攻撃が失敗し、上乗せされる場合には攻撃が成功して、ゲームの抽選に応じて決定された上乗せゲーム数が報知される。
このように、上乗せ特化ゾーンが実行されている場合において、その実行中の間(例えば、10ゲーム間)を通して主人公キャラクタが攻撃を繰り返すような一連の演出が実行され、上乗せ特化ゾーンの終了により、一連の演出が終了して元のART状態中の画像に復帰することとなる。
なお、上乗せ特化ゾーンの発生契機役である所定のレア役に当選した場合に、次ゲームから即座に上乗せ特化ゾーンを発生するようにしてもよいし、所定数のゲームの実行後に発生するようにしてもよい。
また、所定数のゲームの実行後に上乗せ特化ゾーンを発生させる場合には、上乗せ特化ゾーンの発生契機役である所定のレア役に当選後に、副制御装置20の制御により、上乗せ特化ゾーンの発生に対する期待感を高めるための上乗せ特化ゾーン発生演出を行うようにしてもよい。上乗せ特化ゾーン発生演出は、例えば、1~3ゲーム間実行され、演出内容に応じて上乗せ特化ゾーンに対する期待度が異なるようになっていて、上乗せ特化ゾーン発生演出の最終ゲームで当否の報知が行われるようにすることが好ましい。
また、上乗せ特化ゾーン発生演出を複数ゲームに亘る一連の演出で実行する場合には、連続演出と同様に対戦演出により実行してもよい。
また、上乗せ特化ゾーン中の各役当選時の上乗せ当選確率や上乗せゲーム数は、上記以外でもよく、上乗せ特化ゾーン中以外よりも上乗せ特化ゾーン中の方が、遊技者に有利に上乗せに対する制御が行われるものであればいずれでもよい。
ただし、上乗せ特化ゾーン中でのリプレイ役の当選時には、上乗せ抽選は行われないようにしている。これは、RTの状態中である上乗せ特化ゾーン中に、遊技者が誤って転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させるような停止操作を行ってしまった場合でも、遊技者が不利となることを防止するためである。すなわち、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させた場合には、上乗せ特化ゾーン中が非RTの状態となってしまい、リプレイ役の当選確率が低下してしまうが、仮にリプレイ役を上乗せの契機役に設定した場合には、非RTの状態への移行により上乗せ契機役であるリプレイ役の当選が減ることで、遊技者に極めて不利な状態となってしまうこととなる。本実施形態においては、このような事態を防止できるのである。
したがって、本実施形態では、上乗せ特化ゾーン中の上乗せ契機役を、常に当選確率が一定である役(例えば、ベル役等)に設定していることから、上記したような事態が生じても特定の遊技者が極めて不利となってしまうことを防止でき、全ての遊技者に対して期待感や興趣性の高い上乗せ特化ゾーンを発生させることができるのである。
・ART状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印b)
ART状態において、ART状態を継続させる残ゲーム数が無くなるとART状態は終了し、遊技状態は通常遊技状態に移行することとなる。
ART状態から通常遊技状態へ移行した場合には、ART状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、ART状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
・ART状態からボーナス状態への移行処理(図3の矢印k)
ART状態においては、前述した通常遊技状態、CZ状態と同様にゲーム毎にボーナス役の抽選が行われる。したがって、主制御装置10は、通常遊技状態、CZ状態と同様に確率設定装置14での設定値に基づいてボーナス役の抽選を行い、ボーナス役に当選すると、リール4において当選したボーナス役に対応した図柄の組み合わせ(「7・7・7」)を停止可能な状態となる。このとき、ART状態は一旦中断され、遊技者の操作によりボーナス役に対応した図柄の組み合わせが停止すると、遊技状態がボーナス状態への移行することとなる。なお、一旦中断されたART状態は、ボーナス状態の終了後に復帰することとなる。
また、ART状態中にボーナス役に当選した場合、最終的にボーナス役に当選したことを報知する所定ゲーム数(例えば、3ゲーム)のボーナス発生演出がメイン表示器8において実行されて、遊技者のボーナス役の当選に対する期待感が高められる。
なお、ART状態中にボーナス役に当選した場合には、所定のゲーム数をART状態の残ゲーム数に加算(上乗せ)するようにしてもよい。
(ボーナス状態)
ボーナス状態は、抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となるような制御、具体的には、各ゲームにおいてベル役の抽選が高確率で行われ、遊技者が多数のメダルを獲得可能な状態となる。また、前述したようにCZ状態中のボーナス役の当選時は、ART状態の移行抽選は行われるが、通常遊技状態中のボーナス役の当選時も所定の確率でART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。ただし、ボーナス役の当選からボーナス状態が発生するまでの間(ボーナス当選状態中)のゲームにおいてはART状態の移行抽選は行われない。なお、ボーナス状態中に実行されるゲーム毎に、ART状態の移行抽選を行うようにしてもよい。
また、主制御装置10から副制御装置20に対して、ボーナス状態に関する制御情報が送信され、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において、ボーナス状態中の各種演出、獲得枚数情報等の画像表示が行われる。
・ボーナス状態から通常遊技状態への移行処理(図3の矢印g)
ボーナス状態中において、上記した抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となるような制御が所定期間行われた結果、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態から通常遊技状態に移行される。
また、ボーナス状態の終了時には、所定期間(例えば、5秒)のエンディング状態が設定され、エンディング状態中においては、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、所定の画像がメイン表示器8により表示されるとともに、所定の音声がスピーカ9により出力される。
ボーナス状態から通常遊技状態へ移行した場合には、ART状態の当選確率状態は、通常確率状態となるように制御される。なお、このとき確率設定装置14での設定毎に、所定の確率で高確率状態に移行させるようにしてもよい。
また、ボーナス状態の終了後に高確率状態に移行させる場合には、当該高確率状態中に、前述した制限手段による制限制御が行われる可能性があるが、高確率状態中に制限制御が行われた場合には、通常確率状態に移行させる。
・ボーナス状態からART状態への移行処理(図3の矢印j)
ボーナス状態からART状態に移行する条件としては、CZ状態中にボーナス役に当選した場合と、ART状態中にボーナス役に当選した場合とがある。
CZ状態或いはART状態から移行したボーナス状態中において、払い出されたメダル数が所定数(例えば、200枚)に達した場合、ボーナス状態は終了して、遊技状態がボーナス状態からART状態に移行される。このとき、CZ状態からの移行の場合には、ART状態は初期状態から開始されるが、ART状態からの移行の場合には、ART状態は中断された時点の状態から再開されることとなる。したがって、ART状態の中断時のセット数中の残ゲーム数からART状態が再開することとなる。また、獲得メダル数は、ART状態とボーナス状態が一連して発生した場合には、それらの総数となるので、ART状態の再開時には、ボーナス状態中に獲得したメダル数が加算されて獲得メダル数が表示される。
また、ART状態から移行したボーナス状態の終了時にも、所定期間のエンディング期間が設定され、エンディング期間中においては、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、確率設定装置14で設定された設定値を示唆可能な設定関連情報が報知手段により報知される。例えば、設定値を示唆可能な所定の画像がメイン表示器8により表示されるとともに、設定値を示唆可能な所定の音声がスピーカ9により出力される。
以上のようにスロットマシン1において遊技状態の移行が行われる。
次に、メイン表示器8におけるステージの移行抽選について説明する。
スロットマシン1の主制御装置10においては、前述したように通常遊技状態中におけるART状態の抽選に関して、所定のレア役に当選した場合に、ART状態の移行確率が相対的に低い通常確率状態と、相対的に高い高確率状態との何れかの確率状態においてART状態の抽選制御が行われる。
また、副制御装置20は、主制御装置10からの通常確率状態と高確率状態を特定可能な情報に基づいて、メイン表示器8におけるステージの表示制御を行っている。
すなわち、通常確率状態と高確率状態の管理制御を行う主制御装置10からの制御情報に基づいて、副制御装置20がメイン表示器8におけるステージの画像を制御することで、ステージの表示制御が行われるのである。
メイン表示器8で表示されるステージは、背景画像、登場キャラクタ等からなる画像から構成され、主制御装置10からの制御情報に基づく副制御装置20の制御により、背景画像や登場キャラクタの異なる複数のステージの何れかが表示可能とされ、遊技状態や確率状態に応じて表示するステージの選択が行われる。
したがって、メイン表示器8に表示されるステージは、遊技状態の報知や確率状態の報知(示唆報知)を行う役目もある。
また、通常遊技状態中やART状態中には、予め複数のステージが設定され、通常遊技状態中においてはステージA~Cの何れかをメイン表示器8に表示するようになっている。
副制御装置20は、ゲームの実行に基づいてステージA~ステージCの何れかを選択する制御を行うが、この際の選択制御は、その時点のART状態の移行抽選確率の状態、すなわち、通常確率状態か高確率状態かに応じて異なる選択制御が行われる。
したがって、メイン表示器8において表示されるステージの種類は、その時点の確率状態を反映したものとなる。ただし、ステージの選択は所定の確率に基づく抽選で行われることから、内部的な確率状態をそのまま反映したものではなく、遊技者がある程度推測できる範囲で行われることとなる。
ステージの移行抽選、すなわち、現状のステージから他のステージに移行するか、あるいは現状のステージを維持するかの抽選は、ゲーム毎に実行され、高確率状態に移行していることに対する期待度が、ステージA<ステージB<ステージCの関係を形成するように実行される
例えば、通常確率状態においては、ステージAが選択される確率が最も高く、次いでステージBが選択される確率が高く、ステージCが選択される確率が最も低くなるような移行抽選が行われる。一方、高確率状態においては、ステージCが選択される確率が最も高く、次いでステージBが選択される確率が高く、ステージAが選択される確率が最も低くなるような移行抽選が行われる。
このようなステージの移行抽選が行われる結果、ステージAよりもステージBの方が高確率状態に移行している期待度が高くなり、同様に、ステージA及びステージBよりもステージCの方が高確率状態に移行している期待度が高くなるのである。
各ステージでは、例えば、主人公キャラクタが所定の場所を歩いているような演出が実行され、ステージAでは草原、ステージBでは街中、ステージCでは森の中等、主人公キャラクタが歩く場所により、ステージの違いを報知するようにしている。
各ステージは、他のステージに移行しない限り、背景や主人公キャラクタの動作等は同様の内容となっていて、次ゲームが開始されても変化しないようになっているので、ステージ毎の演出についても複数ゲームに亘る一連の演出(第1演出)と捉えることもできる。
次に、図4のタイミングチャートを参照して、主制御装置10及び副制御装置20の制御により、ゲームの実行に応じた遊技状態の変化、及びメイン表示器8での演出表示について説明する。
図4は、確率状態が低確率状態の通常遊技状態からゲームを開始する状態を例示している。また、メイン表示器8ではステージAを表示している。
図4に例示すように、通常遊技状態中の所定のゲーム(図4の2ゲーム目)の実行により弱スイカ役に当選した場合(タイミングt0)、所定の確率で高確率状態への移行抽選が行われるが、移行抽選の結果、高確率状態への移行が決定されると、次ゲーム(3ゲーム目)の開始時(タイミングt1)に確率状態が高確率状態に変更される。なお、高確率状態への移行は、次ゲームではなく高確率状態への移行抽選が行われるゲームの開始時に行うようにしてもよい。
また、3ゲーム目のゲーム実行時には、高確率状態中におけるステージの移行抽選が行われ、ステージの移行無しが決定されてステージの移行は行われていない。
そして、続く4ゲーム目のゲーム実行のステージ移行抽選でステージの移行が決定された結果、4ゲーム目の開始時(タイミングt2)でメイン表示器8に表示されるステージがステージAからステージCに移行される。また、ステージは、12ゲーム目までステージCを維持するような抽選結果となっている。
また、図4に示すように、10ゲーム目のゲーム実行時にチャンス役に当選した場合(タイミングt3)、この時点の確率状態は高確率状態であるので、通常確率状態よりも高い当選確率でART状態の移行抽選が行われる。
チャンス役の当選により、メイン表示器8においてART前兆演出が行われるが、所定の遅延期間の設定により、ART前兆演出は、12ゲーム目の開始時(タイミングt4)から行われる。
なお、図4の例では、ART状態の移行抽選に当選した場合を示しているが、ART状態の移行抽選に非当選であった場合でも、チャンス役の当選によりメイン表示器8においてはARTガセ前兆演出が実行される。
ART前兆演出は、40ゲーム目のゲーム実行まで行われるが、最終ゲームの直前の3ゲームに亘っては、ART前兆演出中の連続演出が実行される。すなわち、38ゲーム目のゲーム開始からメイン表示器8において主人公キャラクタと敵キャラクタが対戦する対戦演出により連続演出が実行される。
例えば、38ゲーム目から40ゲーム目のゲーム毎に、主人公キャラクタ或いは敵キャラクタの何れかが攻撃を行うような対戦画像を表示し、前兆演出の最終ゲームである40ゲーム目のゲーム終了後に、何れかのキャラクタが勝利することによりART状態の当否を報知するような演出が実行される。
また、連続演出中にゲーム毎に実行される攻防画像は、ART状態に当選している場合には、主人公キャラクタの攻撃が多かったり、より敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像を表示することで、遊技者にART状態の発生に対する期待感を高められるようになっている。
38ゲーム目のゲーム開始時(タイミングt5)に実行された連続演出は、40ゲーム目のゲーム終了から所定期間(例えば、2秒)経過後の時点(タイミングt6)で終了し、何れかのキャラクタが勝利する画像が表示されるが、図4に示す例では、ART状態に当選しているので、40ゲーム目のゲーム終了から所定期間(例えば、2秒)経過後から次ゲームが開始されるまでの間(タイミングt6~t7)においては、連続演出の結果画像として、主人公キャラクタが勝利する画像ととともに、「勝利」の文字情報や、「ART確定」等の文字情報が表示される。
その後、41ゲーム目のゲーム開始時(タイミングt7)から遊技状態がART状態に移行し、メイン表示器8においてはART状態中の画像が表示されることとなる。
以上のように、ゲームの実行に応じて、遊技状態の変化、及びメイン表示器8での演出表示が行われる。
次に、図5を参照して、副制御装置20の制御により、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中の終盤で実行される連続演出のパターンについて説明する。
連続演出は、所定数のゲーム(例えば、3ゲーム)に亘る一連の演出により実行され、各ゲームにおいて主人公キャラクタ或いは敵キャラクタの何れかが攻撃を行うような対戦画像が表示され、最後のゲームの終了後に、何れかのキャラクタが勝利することにより特典(ART状態等)が付与されるか否か報知するような対戦演出から構成される。
また、連続演出中にゲーム毎に実行される攻防画像は、特典としてのART状態を付与する場合には、主人公キャラクタの攻撃が多かったり、より敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像を表示することで、遊技者に特典の付与に対する期待感を高められるようになっている。
副制御装置20は、連続演出が3ゲーム継続する場合の演出パターンとして、予めゲーム毎に所定の画像演出(攻防画像)が設定されたパターンA、パターンB、パターンC、パターンDに関するデータを記憶手段に記憶しておき、連続演出を実行する場合に、特典を付与するか否かに応じて何れかの演出パターンを選択するようになっている。
連続演出の演出パターンは、特典の付与に関する遊技者の期待感に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDの関係性を形成するように各ゲーム後の画像演出が設定されている。例えば、パターンAよりもパターンDの方が主人公キャラクタが攻撃したり、敵キャラクタに大きな打撃を与えたりする画像演出が多くなるように設定されている。
なお、各パターンは、上記した攻防内容を異ならせる以外に、登場するキャラクタを異ならせたり、対戦するステージ(場所)を異ならせたりするようにしてもよく、特典の付与に対する期待度が変化するものであれば何れでもよい。
また、演出パターンA~Dは、全て連続演出の主である3ゲーム継続する場合の演出パターンであるが、その他、2ゲームで終了するパターンEと、4ゲームで終了するパターンFを設けてもよい。また、パターンE及びFはART状態の当選時にのみ選択されるレアパターンとして設定してもよい。例えば、後述するように、ART状態の当選時のみ選択される比較的選択率の低いパターンDの選択率(5%)に対して、さらに低い選択率(例えば、2%)で各々のパターンを選択するようにしてもよい。
図5は、例えば、連続演出が3ゲーム継続する際の演出パターンの選択率の表であり、ART状態の当選契機役に当選した場合の連続演出を、パターンA~Dの何れかにするかの選択率を示している。
まず、ART状態に非当選時には、パターンAが選択される確率が70%、パターンBが選択される確率が20%、パターンCが選択される確率が10%、パターンDが選択される確率が0%、に各々設定されている。
次に、ART状態に当選時には、パターンAが選択される確率が30%、パターンBが選択される確率が40%、パターンCが選択される確率が25%、パターンDが選択される確率が5%、に各々設定されている。
ART状態の当選契機役に当選した場合の連続演出(3ゲーム)の演出パターンが、図5の選択率で選択される結果、ART状態に当選していた場合には、当選していない場合よりも、パターンAやパターンBが選択される確率が低くなり、逆に、パターンCやパターンDが選択される確率が高くなるように選択制御が行われることとなる。また、パターンDは、ART状態に当選していない場合には選択されないので、パターンDが選択された場合には、ART状態の当選が確定することとなる。
以上のような選択率で選択制御が行われるので、ART状態の期待度に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDの関係性を有するようになるのである。
なお、各パターンの選択率は図5に示した確率以外でもよく、ART状態の期待度に対して、パターンA<パターンB<パターンC<パターンDの関係性を形成ものであれば何れの確率にしてもよい。
また、連続演出中に対戦する敵キャラクタを複数設定し、ART状態の当否に応じて、登場する敵キャラクタを変化させることで、期待度を変化させるようにしてもよい。
以上のように連続演出におけるパターンの選択が行われる。
次に、レア役に当選した場合に、メイン表示器8或いはサブ表示器17で実行される第2演出として当選演出について説明する。
本実施形態においては、抽選手段による抽選結果、例えば、レア役に当選した場合には、主制御装置10からの信号に基づき副制御装置20の制御により、メイン表示器8或いはサブ表示器17において、当選した役に対応した当選演出を実行するようにしている。
当選演出は、前述した連続演出とは異なり、基本的には役に当選した1のゲームで完結するような内容となっていて、当該ゲームにおいてメイン表示器8或いはサブ表示器17に所定の画像が表示されることで実行される。また、スピーカ9からの効果音やランプ11による発光装飾も同時に行われる。
すなわち、副制御装置20は、付与決定手段(抽選手段)による決定結果(抽選結果)に基づき、当該決定結果を導出したゲームで完結する第2演出としての当選演出を実行する第2演出制御手段を備えていることとなる。
当選演出には、表示される画像が異なる複数種類のパターン1~3が予め設定され、各々のパターンは、当選した役に応じて選択されて実行される。
当選演出のパターン1は、ゲームの実行により所定のキャラクタがメイン表示器8に登場し、当該ゲームの終了時にキャラクタが何らかのアイテムを取り出して表示するような内容となっていて、表示したアイテムの配色により、当選した役の種類を報知するようになっている。
例えば、青色を基調とする図柄に対応するリプレイ役に当選していた場合には、登場したキャラクタが青色のアイテムを取り出すことで、リプレイ役に当選したことを報知するようになっている。
また、ボーナス役に当選時にパターン1が選択された場合には、取り出すアイテムを虹色の配色にすることにより、当該ゲームにおいてボーナス役に当選したことが遊技者に認識可能に報知される。
また、パターン1では、当選した役に応じてキャラクタの出現タイミングが変化するように当選演出が実行されるようになっていて、当選確率が低く、ボーナス役やART状態の当選に対する確率が高い役ほど、出現タイミング遅くなるように設定されている。
例えば、キャラクタが出現するタイミングとして、ゲーム開始時、最初の停止ボタン5の停止操作時、2番目の停止ボタン5の停止操作時、の3通りのタイミングを設定した場合に、リプレイ役に当選した場合には、ゲーム開始時にキャラクタが出現する態様が最も選択確率が高く、次いで、最初の停止ボタン5の停止操作時にキャラクタが出現する態様が次に選択確率が高く、2番目の停止ボタン5の停止操作時にキャラクタが出現する態様が最も選択確率が低くなるような選択制御が行われる。
一方、例えば、強チェリー役に当選した場合には、2番目の停止ボタン5の停止操作時にキャラクタが出現する態様が最も選択確率が高く、次いで、最初の停止ボタン5の停止操作時にキャラクタが出現する態様が次に選択確率が高く、ゲーム開始時にキャラクタが出現する態様が最も選択確率が低くなるような選択制御が行われる。
したがって、第2演出としてのパターン1の当選演出は、画像演出の開始時期(タイミング)が複数態様で設定されたものとなっていて、パターン1の当選演出が実行される場合には、キャラクタが出現するタイミングが遅くなるほど、当選確率の低い役に当選したこと、或いは、ボーナス役やART状態に重複して当選する可能性のある役に当選したことに対する期待感が高まることとなる。
当選演出のパターン2は、ゲームの開始時にメイン表示器8の画面内に、内部に所定の画像が表示された、メイン表示器8の画面よりも面積の小さい別画面(小画面)を表示し、所定タイミングで別画面を大きくするような、所謂ステップアップ演出を実行するような画像演出が設定されている。
別画面の大きさは、3段階で拡大可能に設定されていて、より当選確率の低い役ほど、拡大段階が多くなるようなステップ段階の選択制御が行われる。そして、ステップ段階の最終段階では、別画面がメイン表示器8の画面全体を覆うような大きさになる。したがって、ステップ段階の最終段階では、その時点でメイン表示器8で何らかの演出が行われていた場合には、一旦先にメイン表示器8で実行されていた演出が中断することとなる。
また、別画面(小画面)のステップ段階は、特典の付与に対する期待度に応じて発展するような制御が行われる。例えば、弱チェリー役に当選した場合には、リプレイ役に当選した場合よりも、ステップ段階が多くなるように選択制御が行われ、強チェリー役に当選した場合には、弱チェリー役に当選した場合よりも、ステップ段階が多くなるように選択制御が行われる。この結果、別画面が拡大するステップ段階が多くなるほど、特典(ART状態やボーナス状態)の付与に対する期待度の高い役に当選している可能性が高くなるのである。
また、ボーナス役の当選時にパターン2が選択された場合には、最終的に表示される別画面の画像において、当該ゲームにおいてボーナス役に当選したことが遊技者に認識可能に報知される。
なお、別画面内で表示する画像に関しては、別画面内の画像の基調色が青→緑→赤の順に、別画面の拡大とともに段階的に変化する等、ステップ段階が多くなるほど、遊技者の期待感を高められるものにすることが好ましい。
当選演出のパターン3は、次のゲームで連続演出が実行される場合に選択される演出として設定されるもので、演出内容としては、次のゲームで連続演出が開始されることを準備するような画像が表示される。
例えば、ゲームの開始時に主人公キャラクタが登場し、ゲームの終了時に敵キャラクタが登場して、連続演出(対戦演出)に発展する前に対戦するキャラクタが揃うような画像が表示される。
連続演出は、特典の付与に対する遊技者の期待感を極めて高めるように設定されているので、パターン3に関しては、ボーナス役に当選している可能性のある役が当選した場合に選択されるように設定されている。
したがって、例えば、強チェリー役の当選時の所定の割合でボーナス役にも当選するように設定した場合には、強チェリー役の当選時の所定の確率でパターン3を選択するような選択制御が行われ、ボーナス役に当選している場合には、その後の連続演出で主人公キャラクタが勝利する画像が表示されて、ボーナス役に当選したことを報知するようになっている。
また、副制御装置20は、当選演出を実行する際に、役の抽選を行った状態に応じて、当選演出の実行確率や種類の選択率を変更可能としている。
詳しくは、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)中と、それ以外の状態では、当選演出の実行確率や種類の選択率が変化するような選択制御が行われる。
なお、レア役に当選した場合には、高い確率で当選演出が実行されることとなるが、当該ゲーム開始時にレア役に当選したことを遊技者が認識可能な所定の効果音をスピーカ9から出力すれば、当該ゲームで当選演出が開始されることに対して事前予告することができるので、遊技者の期待感の向上の他、遊技者はどの種類の当選演出が開始されるかに事前に注目することとなり遊技の興趣性を高めることも可能となる。
また、パターン1~3の当選演出の終了時期は、所定の役に当選したゲームの終了時点、すなわち、最後のリール4の停止時点でもよいし、次ゲームが開始するまで継続するものでもよい。
図6は、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態において、抽選手段による抽選の結果、副制御装置20の制御における当選演出の実行に対するパターンの選択率を示している。
図6に示すように、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態において、抽選手段による抽選の結果、ハズレや押し順ベル役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が80%、パターン1が選択される確率が15%、パターン2が選択される確率が5%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
ここで、押し順ベル役に当選した場合においてパターン1が選択された場合には、押し順ベル役に対応する図柄の組合せが停止する押し順が実行されると、最終的にキャラクタがベル役に対応する黄色のアイテムを表示し、それ以外の押し順が実行されると白色のアイテムを表示するような画像が表示される。
また、リプレイ役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が70%、パターン1が選択される確率が20%、パターン2が選択される確率が10%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱スイカ役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が70%、パターン2が選択される確率が30%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱チェリー役に当選してボーナス役に当選していない場合(ボーナス役の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が60%、パターン2が選択される確率が38%、パターン3が選択される確率が2%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱チェリー役に当選してボーナス役にも当選した場合(ボーナス役の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が1%、パターン1が選択される確率が19%、パターン2が選択される確率が30%、パターン3が選択される確率が50%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強スイカ役に当選してART状態に当選していない場合(ART状態の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が50%、パターン2が選択される確率が50%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強スイカ役に当選してART状態にも当選した場合(ART状態の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が2%、パターン1が選択される確率が28%、パターン2が選択される確率が70%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強チェリー役に当選してボーナス役に当選していない場合(ボーナス役の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が30%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が10%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強チェリー役に当選してボーナス役にも当選した場合(ボーナス役の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が2%、パターン1が選択される確率が8%、パターン2が選択される確率が30%、パターン3が選択される確率が60%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、チャンス役に当選してART状態に当選していない場合(ART状態の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が40%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、チャンス役に当選してART状態にも当選した場合(ART状態の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が1%、パターン1が選択される確率が29%、パターン2が選択される確率が70%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、ボーナス役の単独当選時には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が5%、パターン2が選択される確率が15%、パターン3が選択される確率が80%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
以上のような選択率で、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態において、当選演出の実行、及びパターンの選択が行われることから、当選確率の高い役(例えば、リプレイ役)よりも、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)に当選した方が、パターン3を選択する確率が高くなり、逆に、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)よりも、当選確率の高い役(例えば、リプレイ役)に当選した方が、パターン1を選択する確率が高くなるような選択制御が行われる。
したがって、ゲームが実行された際には、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)の当選に対する期待度が、演出無し<パターン1<パターン2<パターン3の関係性が形成されるように当選演出が実行されることとなる。
また、所定のレア役(例えば、強・弱チェリー役、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合には、ボーナス役或いはART状態等の特典が付与される可能性もあるので、上記した演出無し<パターン1<パターン2<パターン3の関係性は特典の付与に対する期待度の関係性を示すものにもなっている。
また、ボーナス役との重複当選の可能性のある役(例えば、強・弱チェリー役)に当選した場合には、パターン3が選択される可能性があるので、当該役に当選した場合の遊技者の期待感を高めることが可能となっている。
次に、図7は、ARTガセ前兆演出が実行されている状態において、抽選手段による抽選の結果、副制御装置20の制御における当選演出の実行に対するパターンの選択率を示している。
ARTガセ前兆演出中、或いは後述するART前兆演出中に当選演出が実行される場合は、基本的には、ARTガセ前兆演出中、或いはART前兆演出の画像と当選演出の画像が併行して実行されるように表示制御が行われる。すなわち、ARTガセ前兆演出中、或いはART前兆演出の画像の前方に表示優先順位の高い当選演出の画像が重なるように表示されて各演出が実行される。
ただし、当選演出のパターン2に関しては、ステップ段階の最終段階に発展した場合には、別画面がメイン表示器8の画面全体に表示されることから、当該パターン2の最終段階の演出が実行される状態では、その時点でARTガセ前兆演出中、或いはART前兆演出が一旦中断されることとなる。
また、ARTガセ前兆演出が実行されている状態においても、ART状態の移行抽選制御は継続して行われ、例えば、ARTガセ前兆演出中に、強スイカ役やチャンス役に当選した場合には、その時点でART状態の移行抽選が行われ、ART状態の移行抽選に当選した場合には、ART状態が所定期間経過後に発生することとなる。
この場合、当該発生中のARTガセ前兆演出の終了後に、新たなART前兆演出が開始されるような制御が行われる。
図7に示すように、ARTガセ前兆演出が実行されている状態において、抽選手段による抽選の結果、ハズレや押し順ベル役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が70%、パターン1が選択される確率が25%、パターン2が選択される確率が5%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、リプレイ役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が60%、パターン1が選択される確率が25%、パターン2が選択される確率が15%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱スイカ役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が60%、パターン2が選択される確率が40%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱チェリー役に当選してボーナス役に当選していない場合(ボーナス役の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が50%、パターン2が選択される確率が50%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱チェリー役に当選してボーナス役にも当選した場合(ボーナス役の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が1%、パターン1が選択される確率が39%、パターン2が選択される確率が50%、パターン3が選択される確率が10%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強スイカ役に当選して、その時点でART状態の移行抽選に当選しなかった場合(ART状態の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が50%、パターン2が選択される確率が50%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強スイカ役に当選して、その時点でART状態の移行抽選にも当選した場合(ART状態の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が2%、パターン1が選択される確率が18%、パターン2が選択される確率が80%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強チェリー役に当選してボーナス役に当選していない場合(ボーナス役の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が30%、パターン2が選択される確率が70%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強チェリー役に当選してボーナス役にも当選した場合(ボーナス役の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が2%、パターン1が選択される確率が8%、パターン2が選択される確率が28%、パターン3が選択される確率が20%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、チャンス役に当選して、その時点でART状態の移行抽選に当選しなかった場合(ART状態の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が50%、パターン2が選択される確率が50%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、チャンス役に当選して、その時点でART状態の移行抽選にも当選した場合(ART状態の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が1%、パターン1が選択される確率が19%、パターン2が選択される確率が80%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、ボーナス役の単独当選時には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が5%、パターン2が選択される確率が5%、パターン3が選択される確率が90%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
以上のような選択率で、ARTガセ前兆演出が実行されている状態において、当選演出の実行、及びパターンの選択が行われることから、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態と同様に、当選確率の高い役(例えば、リプレイ役)よりも、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)に当選した方が、パターン3を選択する確率が高くなり、逆に、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)よりも、当選確率の高い役(例えば、リプレイ役)に当選した方が、パターン1を選択する確率が高くなるような選択制御が行われる。
したがって、ゲームが実行された際には、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)の当選に対する期待度が、演出無し<パターン1<パターン2<パターン3の関係性が形成されるように当選演出が実行されることとなる。
また、所定のレア役(例えば、強・弱チェリー役、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合には、ボーナス役或いはART状態等の特典が付与される可能性もあるので、上記した演出無し<パターン1<パターン2<パターン3の関係性は特典の付与に対する期待度の関係性を示すものにもなっている。
また、ボーナス役との重複当選の可能性のある役(例えば、強・弱チェリー役)に当選した場合には、パターン3が選択される可能性があるので、当該役に当選した場合の遊技者の期待感を高めることが可能となっている。
ただし、ARTガセ前兆演出中においては、ボーナス役と重複当選していないレア役(例えば、強・弱チェリー役)の当選時には、パターン3の選択率が0%に設定されていることから、ARTガセ前兆演出中に連続演出が実行された場合には、ボーナス役の当選が確定することとなり、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
一方で、ボーナス役と重複当選しているレア役(例えば、強・弱チェリー役)の当選時には、パターン3の選択率が、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態と比較して小さくなるように設定されている。これは、前兆演出に注目している遊技者に対して、徒に演出が長引くことを防止して、迅速に遊技者にボーナス役に当選したことを報知するためである。
また、ARTガセ前兆演出が実行されている状態において、レア役以外の役(例えば、リプレイ役)に当選した場合においては、何れかのパターンでの当選演出が実行される確率が、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態とは異なるものとなるような選択制御が行われる。
具体的には、ARTガセ前兆演出が実行されている状態において、レア役以外の役(例えば、リプレイ役)に当選した場合においては、何れかのパターンでの当選演出が実行される確率が、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態よりも高くなるような選択制御が行われる。
これにより、ARTガセ前兆演出中においては、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態よりもゲーム毎に当選演出が発生する可能性が高まることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、ARTガセ前兆演出が実行されている状態において、レア役以外の役(例えば、リプレイ役)に当選した場合においては、何れかのパターンでの当選演出が実行される確率が、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態よりも低くなるような選択制御を行ってもよい。
これにより、ARTガセ前兆中においては、ゲーム実行時に当選演出が発生した場合には、レア役に当選している可能性が高まることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
次に、図8は、ART状態の移行が確定しているART前兆演出が実行されている状態(本前兆演出中)において、抽選手段による抽選の結果、副制御装置20の制御における当選演出の実行に対するパターンの選択率を示している。
図8に示すように、ART前兆演出が実行されている状態において、抽選手段による抽選の結果、ハズレや押し順ベル役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が70%、パターン1が選択される確率が25%、パターン2が選択される確率が5%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
なお、ART前兆演出中に再度ART状態の当選契機役である役(例えば、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合には、所定の確率でART状態開始時の初期ゲーム数に、所定ゲーム数の上乗せされる抽選が行われる。
また、リプレイ役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が60%、パターン1が選択される確率が25%、パターン2が選択される確率が15%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱スイカ役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が40%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱チェリー役に当選してボーナス役に当選していない場合(ボーナス役の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が40%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、弱チェリー役に当選してボーナス役にも当選した場合(ボーナス役の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が1%、パターン1が選択される確率が19%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が20%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強スイカ役に当選して、ART状態の初期ゲーム数の上乗せ抽選に当選していない場合には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が40%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強スイカ役に当選して、ART状態の初期ゲーム数の上乗せ抽選にも当選した場合には、演出無しが選択される確率が2%、パターン1が選択される確率が8%、パターン2が選択される確率が90%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強チェリー役に当選してボーナス役に当選していない場合(ボーナス役の重複当選無しの場合)には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が20%、パターン2が選択される確率が80%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、強チェリー役に当選してボーナス役にも当選した場合(ボーナス役の重複当選有場合)には、演出無しが選択される確率が2%、パターン1が選択される確率が8%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が30%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、チャンス役に当選して、ART状態の初期ゲーム数の上乗せ抽選に当選していない場合には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が40%、パターン2が選択される確率が60%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、チャンス役に当選して、ART状態の初期ゲーム数の上乗せ抽選にも当選している場合には、演出無しが選択される確率が1%、パターン1が選択される確率が9%、パターン2が選択される確率が90%、パターン3が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、ボーナス役の単独当選時には、演出無しが選択される確率が0%、パターン1が選択される確率が5%、パターン2が選択される確率が5%、パターン3が選択される確率が90%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
以上のような選択率で、ART前兆演出が実行されている状態において、当選演出の実行、及びパターンの選択が行われることから、基本的には、ARTガセ前兆演出が実行されている状態と同様に、当選確率の高い役(例えば、リプレイ役)よりも、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)に当選した方が、パターン3を選択する確率が高くなり、逆に、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)よりも、当選確率の高い役(例えば、リプレイ役)に当選した方が、パターン1が選択する確率が高くなるような選択制御が行われる。
したがって、ゲームが実行された際には、当選確率の低い役(例えば、強チェリー役)の当選に対する期待度が、演出無し<パターン1<パターン2<パターン3の関係性が形成されるように当選演出が実行されることとなる。
また、所定のレア役(例えば、強・弱チェリー役、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合には、ボーナス役或いはART状態等の特典が付与される可能性もあるので、上記した演出無し<パターン1<パターン2<パターン3の関係性は特典の付与に対する期待度の関係性を示すものにもなっている。
また、ボーナス役との重複当選の可能性のある役(例えば、強・弱チェリー役)に当選した場合には、パターン3が選択される可能性があるので、当該役に当選した場合の遊技者の期待感を高めることが可能となっている。
ただし、ART前兆演出中においては、ボーナス役と重複当選していない役(例えば、強・弱チェリー役)の当選時には、パターン3の選択率が0%に設定されていることから、ART前兆演出中に連続演出が実行された場合には、ボーナス役の当選が確定することとなり、遊技者の期待感を極めて高めることが可能となるのである。
一方で、ボーナス役と重複当選している役(例えば、強・弱チェリー役)の当選時には、パターン3の選択率が、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態と比較して小さくなるように設定されている。これは、前兆演出に注目している遊技者に対して、徒に演出が長引くことを防止して、迅速に遊技者にボーナス役に当選したことを報知するためである。
また、レア役に当選した場合には、ART前兆演出中とARTガセ前兆演出中とで、各当選演出のパターンの実行確率が変化するような選択率となっている。具体的には、ART前兆演出中の場合には、ARTガセ前兆演出中に比べ、各役を通して全体的に、期待度の低いパターン(例えば、パターン1)での当選演出の実行確率が低くなり、期待度の高いパターン(例えば、パターン2)での当選演出の実行確率が高くなるような選択制御が行われる。
すなわち、第2演出制御手段としての副制御装置20は、第1演出としてのART前兆演出或いはARTガセ前兆演出の実行中における付与決定手段(主制御装置10)の決定結果に基づき第2演出としての当選演出を実行する場合に、当該実行中の第1演出の契機となった決定結果に基づき、複数種類の当選演出のうちからいずれかの当選演出を選択する演出態様選択手段を備えていることになる。
したがって、ART前兆演出或いはARTガセ前兆演出中にレア役に当選した場合には、そのときの当選演出のパターンが、ART前兆演出中かARTガセ前兆演出中に応じて変化することとなり、単に当選演出のパターンが、レア役の種類の報知やレア役当選に対する期待感を高めるためだけではなく、その時点で実行されている前兆演出の当否も反映するものとなるので、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
また、特に、ART前兆演出中に、ART状態の当選契機役であるレア役(例えば、強スイカ役、チャンス役)に当選した場合には、初期ゲーム数の上乗せに当選したか否かにかかわらず、ARTガセ前兆演出中と比較して、パターン1およびパターン2の選択率が変化するような選択制御が行われる。
より具体的には、ART前兆演出中に、ART状態の当選契機役であるレア役として、例えば、強スイカ役に当選した場合には、重複当選無し時では40%、重複当選有り時(初期ゲーム数の上乗せに当選時)では8%でパターン1を選択するのに対して、ARTガセ前兆演出中に、強スイカ役に当選した場合には、重複当選無し時では50%、重複当選有り時では18%でパターン1を選択するような選択制御が行われる。
一方、ART前兆演出中に、ART状態の当選契機役であるレア役として、例えば、強スイカ役に当選した場合には、重複当選無し時では60%、重複当選有り時(初期ゲーム数の上乗せに当選時)では90%でパターン2を選択するのに対して、ARTガセ前兆演出中に、強スイカ役に当選した場合には、重複当選無し時では50%、重複当選有り時では80%でパターン2を選択するような選択制御が行われる。
このように、ART前兆演出中にART状態の当選契機役であるレア役に当選した場合には、ARTガセ前兆演出中よりも、期待度の低いパターン1での当選演出の実行確率が低くなり、期待度の高いパターン2での当選演出の実行確率が高くなるような選択制御が行われる。
すなわち、演出態様選択手段としての副制御装置20は、最終的に特定の特典(ART状態)が付与される旨を報知することとなる第1演出としてのART前兆演出の実行中において、付与決定手段(主制御装置10)による決定結果が特定の決定結果(例えば、強スイカ役、チャンス役の当選)となった場合に、当該決定結果を導出したゲームにおける第2演出としての当選演出(例えば、パターン1、パターン2)の選択率を、特定の特典が付与される旨を報知しない第1演出としてのARTガセ前兆演出の実行中の選択率とは異なる選択率に変更することとなる。
したがって、ART前兆演出中にART状態の当選契機役あるレア役に再度当選した場合には、ARTガセ前兆演出中に当選した場合に比べ、当選演出のパターンが変化することとなり、より変化性に富んだ興趣の高い演出を実行することが可能となる。
特に、ART前兆演出中にART状態の当選契機役あるレア役に再度当選した場合には、ARTガセ前兆演出中に当選した場合よりも、より期待度の高い当選演出(パターン2)の選択率が高くなるので、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)中にART状態の当選契機役あるレア役に当選して、期待度の高い当選演出が実行された場合には、単に当該レア役の当選に対する期待感の他に、ART状態の発生に対する期待感も向上することとなり、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
なお、ART前兆演出中に、ART状態の当選契機役であるレア役以外のレア役(例えば、弱チェリー役)に当選した場合にも、ART状態の当選契機役であるレア役(例えば、強スイカ役)の当選時と同様に、ARTガセ前兆演出中と比較して、パターン1およびパターン2の選択率が変化するような選択制御を行うようにしているが、ART前兆演出中に、ART状態の当選契機役であるレア役以外のレア役に当選した場合には、ARTガセ前兆演出中と同様の選択率に設定するようにしてもよい。
また、ART前兆演出中に、ボーナス役の当選契機役であるレア役(例えば、強・弱チェリー役)に当選した場合には、ボーナス役に重複当選したか否かにかかわらず、ARTガセ前兆演出中よりも、パターン1およびパターン2の選択率が変化するような選択制御が行われる。
より具体的には、ART前兆演出中に、ボーナス役の当選契機役であるレア役として、例えば、強チェリー役に当選した場合には、重複当選無し時では20%、重複当選有り時では8%でパターン1を選択するのに対して、ARTガセ前兆演出中に、強チェリー役に当選した場合には、重複当選無し時では30%、重複当選有り時では28%でパターン1を選択するような選択制御が行われる。
一方、ART前兆演出中に、ボーナス役の当選契機役であるレア役として、例えば、強チェリー役に当選した場合には、重複当選無し時では80%、重複当選有り時では60%でパターン2を選択するのに対して、ARTガセ前兆演出中に、強チェリー役に当選した場合には、重複当選無し時では70%、重複当選有り時では50%でパターン2を選択するような選択制御が行われる。
このように、ART前兆演出中に、ボーナス役の当選契機役であるレア役として、例えば、強チェリー役に当選した場合には、ARTガセ前兆演出中よりも、期待度の低いパターン1の選択率が低くなり、期待度の高いパターン2の選択率が高くなるような選択制御が行われる。
すなわち、演出態様選択手段としての副制御装置20は、最終的に特定の特典(ART状態)が付与される旨を報知することとなる第1演出としてのART前兆演出の実行中において、付与決定手段(主制御装置10)による決定結果が特別の決定結果(ボーナス役の当選)となった場合に、当該決定結果を導出したゲームにおける所定の第2演出としての当選演出(例えば、パターン2)の選択率を、特定の特典が付与される旨を報知しない第1演出としてのARTガセ前兆演出の実行中の選択率よりも高い選択率に変更するのである。
したがって、ART前兆演出或いはARTガセ前兆演出中に、ボーナス役との重複当選の可能性のあるレア役に当選した場合には、そのときの当選演出のパターンが、ART前兆演出中かARTガセ前兆演出中に応じて変化することとなり、単に当選演出のパターンが、レア役の種類の報知やボーナス役の当選に対する期待感を高めるためだけではなく、その時点で実行されている前兆演出の当否も反映するものとなるので、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
また、ART前兆演出中に、ボーナス役との重複当選の可能性のあるレア役に当選した場合には、ARTガセ前兆演出中に当選した場合よりも、より期待度の高い当選演出(パターン2)の選択率が高くなるので、当該レア役に当選した場合に、期待度の高い当選演出が実行された場合には、ボーナス役の当選に対する期待感の他に、ART状態の発生に対する期待感も向上することとなり、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
また、ART前兆演出及びARTガセ前兆演出が実行されている状態においては、レア役以外の役として、例えば、リプレイ役に当選した場合においては、所定の当選演出として、例えば、パターン1及びパターン2での当選演出が実行される確率が、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態とは異なるものとなるような選択制御が行われる。
具体的には、ART前兆演出が実行されている状態において、レア役以外の役として、例えば、リプレイ役に当選すると、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態に比べ、パターン1での当選演出の実行確率が、20%から25%に高められ、パターン2での当選演出の実行確率が、10%から15%に高められるような選択制御が行われる。
すなわち、第2演出制御手段としての副制御装置20は、付与決定手段(主制御装置10)による決定結果が特定の決定結果(例えば、レア役の当選)とは異なる所定の決定結果(例えば、リプレイ役の当選)となった場合には、所定の確率で、所定の決定結果に対応する第2演出(当選演出)を実行するものとし、演出態様選択手段としての副制御装置20は、第1演出(ART前兆演出或いはARTガセ前兆演出)の実行中における付与決定手段による決定結果が所定の決定結果となった場合に、当該決定結果を導出したゲームにおける第2演出の実行確率を、第1演出が実行されていない場合の実行確率とは異なる実行確率に変更するのである。
これにより、ART前兆演出或いはARTガセ前兆中においては、前兆演出が発生していない場合に比べてゲーム毎に当選演出が発生する可能性が変化することとなるので、より多彩で興趣性の高い演出を実現することが可能となる。
また、ART前兆演出或いはARTガセ前兆中においては、前兆演出が発生していない場合に比べて当選演出の実行確率を高めるようにすれば、ゲーム毎に当選演出が発生する可能性が高まり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
なお、ART前兆演出が実行されている状態において、レア役以外の役(例えば、リプレイ役)に当選した場合においては、所定の当選演出(例えば、パターン1或いはパターン2での当選演出)が実行される確率が、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)が実行されていない状態よりも低くなるような選択制御を行ってもよい。
これにより、ARTガセ前兆中においては、ゲーム実行時に当選演出が発生した場合には、レア役に当選している可能性が高まることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、例えば、パターン2での当選演出の実行時に、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作を伴うボタン演出を実行するようにしてもよい。
パターン2での当選演出の実行時にボタン演出を実行する場合には、ゲーム開始時に先ずはメイン表示器8に演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作を指示する操作画像(後述する図13に示す操作画像34)を表示し、その後、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作によりステップアップ演出が開始されるようにする。
この場合、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作が指示されても、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fの操作が行われなかった場合には、ステップアップ演出を無効にすることが好ましい。
すなわち、遊技者が操作する操作手段(例えば、演出ボタン2d)を備え、演出態様選択手段(副制御装置20)が異なる選択率に変更する対象となる第2演出は、操作手段の操作を伴う演出とするのである。
したがって、ボタン演出を伴う当選演出の選択率が変更されることとなるので、より多彩で興趣性の高い演出を実現することが可能となる。
また、ART前兆演出中にパターン2での当選演出の実行確率は、各役を通して全体的にARTガセ前兆演出中よりも高まるようになっているので、ボタン演出を伴うより演出効果の高いパターン2での当選演出が実行された場合には、ART状態の移行に対する期待感をより効果的に向上させることが可能となる。
また、パターン2での当選演出の実行時に、役物装置16の作動させるようにしてもよい。
パターン2での当選演出の実行時に役物装置16を作動させる場合には、ステップ段階が進行する毎に、役物装置16を起立状態(第1状態)から、役物装置16の上端側がメイン表示器8側に近づく傾倒状態(第2状態)に変換する動作を繰り返すようにする。
すなわち、第1状態と第2状態とに変換可能な役物装置16を備え、演出態様選択手段が異なる選択率に変更する対象となる第2演出は、役物装置16の変換を伴う演出とするのである。
したがって、役物装置16の変換を伴う当選演出の選択率が変更されることとなるので、より多彩で興趣性の高い演出を実現することが可能となる。
また、ART前兆演出中にパターン2での当選演出の実行確率は、各役を通して全体的にARTガセ前兆演出中よりも高まるようになっているので、役物装置16の変換を伴うより演出効果の高いパターン2での当選演出が実行された場合には、ART状態の移行に対する期待感をより効果的に向上させることが可能となる。
次に、図9は、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階で実行される連続演出中、すなわちメイン表示器8で主人公キャラクタと敵キャラクタとが対戦する対戦演出の実行中において、抽選手段による抽選の結果、副制御装置20の制御における当選演出の実行に対するパターンの選択率を示している。
前述したように、連続演出のパターンは、3ゲーム継続する基本パターンとして、パターンA~Dの4通りのパターンが設定されているが、本実施形態においては、各役当選時に、相対的に期待度の低いパターンAおよびBと、特定の第1演出としての相対的に期待度の高いパターンCおよびDとの何れかのパターンの連続演出が実行されているかに応じて、当選演出の有無や当選演出のパターンが変化するような選択制御が行われる。
また、連続演出中に当選演出を実行する場合には、前述したパターン1~パターン3の他に、パターン4を実行するようにしている。
当選演出のパターン4は、当選演出をメイン表示器8ではなく、サブ表示器17で実行するバターンであり、メイン表示器8で連続演出が実行している状態で、サブ表示器17で当選演出を併行して実行するパターンである。
パターン4は、パターン1~3とは異なる専用の画像演出が設定され、副制御装置20の制御により、サブ表示器17で表示される。
例えば、所定のキャラクタの顔をアップした画像をサブ表示器17に表示するとともに、当該キャラクタからの吹き出し画像(文字情報)により、所定の役に当選したことや、当選した役の種類を報知するようになっている。
なお、サブ表示器17で実行されるパターン4の当選演出は、所定の役に当選したことや、当選した役の種類を報知できるものであれば何れでもよく、複数のキャラクタを当選した役の種類に応じて選択的に表示するものでもよい。
また、副制御装置20は、パターン4での当選演出を実行する場合に、当該当選演出の実行契機役に当選したゲームが開始された時点で、サブ表示器17での当選演出の表示を開始するようにしている。
したがって、メイン表示器8で実行される当選演出として、例えば、パターン1での当選演出は、その表示の開始が前述したようにゲームの実行期間における複数の時期となっているのに対して、サブ表示器17で実行される当選演出の表示の開始は、ゲームの開始時期となっている。
また、パターン4での当選演出を実行する場合には、ゲームの開始時点でスピーカ9から所定の効果音(予告音)が出力される。この場合、連続演出に対応した効果音の出力中においては、連続演出に対応した効果音と重なった状態で当選演出に対応した効果音が出力されることとなる。
図9に示すように、連続演出の実行中に、その連続演出がパターンA或いはパターンBであった場合においては、各役の当選毎に、「演出無し」、「パターン1」、「パターン2」、「パターン3」の何れかにするかの選択が行われるが、その選択確率は、前述したART前兆演出中に役当選した場合と同様となっているので、ここでは各選択率の説明は省略する。
一方、連続演出の実行中に、その連続演出がパターンC或いはパターンDであった場合においては、抽選手段による抽選の結果、ハズレや押し順ベル役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が100%、パターン4が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
同様に、リプレイ役に当選した場合には、演出無しが選択される確率が100%、パターン4が選択される確率が0%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
また、上記ハズレ、押し順ベル役、リプレイ役以外の役に当選した場合には、図9に示すように、全て、演出無しが選択される確率が0%、パターン4が選択される確率が100%となるように、各選択肢が選択されるような選択制御が行われる。
なお、パターンC或いはパターンDの連続演出の実行中に、パターン4の当選演出を実行する場合には、パターン1~3とは異なる態様の画像演出を実行するようにしているが、パターン1或いはパターン2と同様の画像演出を実行するようにしてもよい。
また、サブ表示器17において、パターン1或いはパターン2と同様の内容の画像演出でパターン4の当選演出を実行する場合には、その画像演出の選択に関しては、どのような選択率にしてもよい。
例えば、パターンA或いはパターンBの連続演出中にレア役に当選した場合の、「演出無し」及び「パターン1」を選択する選択率で、パターン1と画像演出が同様となるパターン4を、サブ表示器17で実行し、パターンA或いはパターンBの連続演出中にレア役に当選した場合の、「パターン2」を選択する選択率で、パターン2と画像演出が同様となるパターン4を、サブ表示器17で実行するようにしてもよい。
また、パターン4の演出内容を、パターン1と画像演出を同様のものにするか、パターン2と画像演出を同様のものにするかをランダムに決定してもよく、パターン4がサブ表示器17において実行されるものであれば画像演出は何れでもよい。
以上のように、副制御装置20は、複数ゲームに亘る連続演出中に、当該ゲームで完結する当選演出を実行する場合には、メイン表示器8で実行されている連続演出の種類に応じて当選演出の実行箇所を選択する制御を行うのである。
より具体的には、連続演出中に、例えば、強チェリー役の当選に対応した当選演出を実行する場合には、メイン表示器8でパターンA或いはパターンBでの連続演出が実行されている場合には、当選演出がメイン表示器8で実行されるように当選演出の実行箇所を選択し、メイン表示器8でパターンC或いはパターンDでの連続演出が実行されている場合には、当選演出がサブ表示器17で実行されるように当選演出の実行箇所を選択するのである。
すなわち、第2演出制御手段としての副制御装置20は、第1演出としての連続演出の実行中のゲームにおいて第2演出としての当選演出を実行する場合に、当該実行中の第1演出の種類に応じて、当該遊技機における実行箇所を選択する選択制御手段を備えているのである。
したがって、異なる演出を効率よく実行することが可能となるとともに、第1演出の重要度に応じて第2演出の実行箇所を変更することが可能となるので、遊技者の期待感に対応した演出態様を実現することが可能となる。
また、選択制御手段としての副制御装置20は、第1表示手段(メイン表示器8)において特定の第1演出としてのパターンC或いはパターンDでの連続演出が実行されている場合には、第2演出としての当選演出の実行箇所として第2表示手段(サブ表示器17)を選択する一方、第1表示手段において特定の第1演出とは異なる第1演出としてのパターンA或いはパターンBでの連続演出が実行されている場合には、第2演出の実行箇所として第1表示手段を選択するのである。
したがって、比較的期待度の高いパターンC或いはパターンDでの連続演出中に当選演出を実行する場合には、当選演出がサブ表示器17で実行されることとなり、遊技者が特に注目している連続演出に邪魔にならないように当選演出が実行されることとなり、遊技者が不満にならないように効率よく演出を実行することが可能となる。
また、第2演出制御手段としての副制御装置20は、第1表示手段(メイン表示器8)において第2演出(当選演出)を実行する場合には、ゲームの実行期間における複数の時期で第2演出を開始可能とし、第2表示手段(サブ表示器17)において第2演出を実行する場合には、ゲームの開始時期において第2演出を開始するのである。
したがって、メイン表示器8で当選演出が実行される場合には、複数のタイミング(時期)で当選演出の表示が開始されるような、多彩で興趣性の高い当選演出が実行可能となる。また、サブ表示器17で当選演出が実行される場合には、メイン表示器8では比較的期待度の高い演出が実行されているので、この期待度の高い演出に注目している遊技者に対して、ゲームの開始当初から当選演出を実行することで、当選演出が実行されていることを確実に知らしめることが可能となり、メイン表示器8に注目している遊技者が当選演出の実行に気付かないといった事態を未然に防止することが可能となる。
また、連続演出中に当選演出をメイン表示器8で実行する場合には、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)中と同様に、連続演出と当選演出が併行して実行される。
なお、連続演出は、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)よりも遊技者が注目する演出となるので、当選演出が連続演出の表示を阻害しないように画像演出を表示するようにしてもよい。例えば、当選演出を連続演出中にメイン表示器8に表示する場合には、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)中のときよりも画面の側方方向(例えば、下方向)にずらして表示する等の画像処理を行うようにしてもよい。
ただし、パターン2の当選演出をメイン表示器8で実行する場合として、パターンA或いはパターンBでの連続演出中に当選演出を実行する場合があるが、この場合には、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)中と同様に、ステップ段階の最終段階への発展により、別画面がメイン表示器8の画面全体に表示されることから、連続演出と当選演出が併行して実行されずに、当該パターン2の最終段階の演出が実行される状態では、その時点で連続演出が一旦中断されることとなる。
すなわち、第1演出制御手段としての副制御装置20は、選択制御手段が第2演出としての当選演出の実行箇所として第1表示手段(メイン表示器8)を選択する場合には、特定の第1演出とは異なる第1演出としてのパターンA或いはパターンBでの連続演出の実行を一時的に中断するのである。
したがって、比較的期待度の低い連続演出が実行されている場合には、連続演出が中断されて期待度の高い当選演出(最終段階の当選演出)の実行が優先されるため、遊技者の期待感を効率よく高められるような演出を実行することが可能となる。
なお、中断した連続演出は、当選演出の終了により再開されることとなる。
以上のように、各演出の演出パターンが決定されることとなる。
次に、図10~図13を参照して、主制御装置10からの制御信号に基づく副制御装置20の制御により、メイン表示器8及びサブ表示器17で実行される各種演出について説明する。
図10は、メイン表示器8において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階で実行される連続演出として、前述したパターンAによる連続演出が実行されている状態を示している。
図10(a)に示すように、パターンAによる連続演出が実行されると、メイン表示器8の画面の主要部において連続演出画像A30が表示される。
なお、各図において図示する画像は、実際に表示される画像よりも簡略化したものにしているが、実際には、予め設定されているキャラクタや背景等の画像が表示される。
連続演出画像A30がメイン表示器8において表示されている状態で、レア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、図9で示した選択率に基づいて当選演出の種類や実行箇所が決定されて、その決定結果に応じて当選演出が実行される。
パターンA(或いは、パターンB)による連続演出中に実行される当選演出は、前述したようにメイン表示器8で実行、すなわち、パターン1或いはパターン2での当選演出となるので、図10(b)に示すように、連続演出画像A30がメイン表示器8において表示されている状態で、当選したレア役に対応する当選演出画像M31がメイン表示器8に表示される。
例えば、パターン1での当選演出が選択された場合には、当選演出画像M31として、所定のキャラクタが連続演出画像A30の前方に出現する画像演出が実行され、パターン2での当選演出が選択された場合には、当選演出画像M31として、所定のステップアップ演出の画像が連続演出画像A30の前方(或いは、連続演出画像A30が中断された状態)で実行される。
なお、このときサブ表示器17には、連続演出画像A30に関連した画像を表示してもよいし、予め設定されたデフォルト画像として、所定のキャラクタ画像や背景画像、或いは機種名表示等を表示してもよい。
次に、図11は、メイン表示器8において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階で実行される連続演出として、前述したパターンCによる連続演出が実行されている状態を示している。
図11(b)に示すように、パターンCによる連続演出が実行されると、メイン表示器8の画面の主要部において連続演出画像C32が表示される。
連続演出画像C32がメイン表示器8において表示されている状態で、レア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、図9で示した選択率に基づいて当選演出の種類や実行箇所が決定されて、その決定結果に応じて当選演出が実行される。
パターンC(或いは、パターンD)による連続演出中に実行される当選演出は、前述したようにサブ表示器17で実行、すなわち、パターン4での当選演出となるので、図11(b)に示すように、連続演出画像C32がメイン表示器8において表示されている状態で、当選したレア役に対応する当選演出画像S33がサブ表示器17に表示される。
例えば、サブ表示器17の画面主要部において、当選演出画像S33として、所定のキャラクタの顔をアップした画像が表示される。
このように、連続演出中に、例えば、レア役の当選により当選演出を実行する場合には、メイン表示器8に表示されている連続演出の種類に応じて、選択制御手段としての副制御装置20の制御により当選演出の実行箇所が選択され、その選択結果に基づいて実行箇所がメイン表示器8或いはサブ表示器17の何れかで当選演出が表示されるのである。
なお、選択制御手段は、連続演出の種類に応じて当選演出の実行箇所として、メイン表示器8或いはサブ表示器17の何れかを選択するようにしているが、メイン表示器8(或いは、サブ表示器17)の画面内における表示箇所を選択するようにしてもよい。例えば、パターンA(或いは、パターンB)による連続演出中に当選演出を実行する場合には、メイン表示器8(或いは、サブ表示器17)の中央で当選演出を実行するようにし、パターンC(或いは、パターンD)による連続演出中に当選演出を実行する場合には、メイン表示器8(或いは、サブ表示器17)の側部(縁部)で当選演出を実行するようにしてもよい。
次に、図12を参照して、メイン表示器8及びサブ表示器17において、連続演出及び当選演出の実行時に、役物装置16を作動させる場合の変形例について説明する。
図12に示す変形例においては、副制御装置20は、連続演出中にメイン表示器8の左側であって、メイン表示器8に隣接した位置に配設された役物装置16を作動させるようにしている。
役物装置16は、常態(非作動状態、第1状態)においては、長手方向が上下に向くように起立状態となっていて、下方に設定された回動軸を中心に、上端側が左右方向に移動するように変換動作を可能としている。そして、副制御装置20の制御により、作動状態(第2状態)に変換すると上端側がメイン表示器8側に回動移動するように構成されている。
また、役物装置16が作動状態に変換すると、役物装置16の上端側の一部がメイン表示器8の画面の前方に重なって、メイン表示器8の画面に表示された画像演出を装飾するように構成されている。すなわち、役物装置16が作動状態(第2状態)に変換すると、非作動状態(第1状態)よりも役物装置16の所定部がメイン表示器8に近い位置に移動することとなる。
なお、役物装置16が作動状態に変換した場合には、当該変換動作に応じて画像演出をメイン表示器8に表示すれば、より装飾効果を向上させることが可能となる。例えば、画面の前方に突出した役物装置16を、画面に表示されているキャラクタが避けたり、持ち上げたりするような動作表示を行えば、役物装置16と画像演出とがより関連したものとなり、装飾効果が向上するものとなる。
図12(a)は、メイン表示器8において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階でパターンCの連続演出中に、役物装置16を作動させた状態を示している。
本変形例においては、副制御装置20は、役物装置16を作動させる場合に、非作動状態(第1状態)と作動状態(第2状態)とを所定タイミングで繰り返して切り替えることで、役物装置16がメイン表示器8の画面側に往復運動をするような制御を行うようにしている。そして、副制御装置20は、比較的期待度の高い演出パターンCでの連続演出中に役物装置16を作動させるようにしている。
したがって、図12(a)に示すように、パターンCでの連続演出として連続演出画像C32がメイン表示器8に表示された状態で、役物装置16がメイン表示器8の画面側への往復運動を繰り返すような装飾が行われる。
また、役物装置16の作動(往復運動)は、パターンCでの連続演出が実行されている間を通して継続するようになっている。
これにより、期待度の高いパターンCでの連続演出が、役物装置16の作動を伴って実行されることとなり、期待度の高い連続演出が実行されていることを遊技者によりアピールでき、遊技者の期待感を高められるようになるのである。
図12(b)は、上記した役物装置16の作動を伴う連続演出中に当選演出が実行された場合を示している。
図12(b)に示すように、パターンCでの連続演出として連続演出画像C32が、役物装置16の作動を伴ってメイン表示器8において表示されている状態で、レア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、図9で示した選択率に基づいて当選演出の種類や実行箇所が決定されて、その決定結果に応じて当選演出が実行される。
パターンC(或いは、パターンD)による連続演出中に実行される当選演出は、前述したようにサブ表示器17で実行、すなわち、パターン4での当選演出となるので、図12(b)に示すように、連続演出画像C32がメイン表示器8において表示されている状態で、当選したレア役に対応する当選演出画像S33がサブ表示器17に表示される。
サブ表示器17は、メイン表示器8の右側、すなわち、役物装置16とはメイン表示器8を挟んで逆側に配設されているので、役物装置16の作動の影響を受けない位置となっている。
したがって、役物装置16の作動を伴う連続演出がメイン表示器8で実行されている間に当選演出が実行された場合でも、当選演出は、役物装置16の作動に影響ないサブ表示器17で実行されることとなり、連続演出の装飾に影響なく当選演出を実行することが可能となるのである。
以上のように、図12に示す変形例においては、副制御装置20の制御により、比較的期待度の高いパターンCでの連続演出中に役物装置16が作動されることとなる。
すなわち、第1演出制御手段としての副制御装置20は、役物装置16の作動(変換)を伴う第1演出としての連続演出を実行するのである。
これにより、期待度の高い連続演出を役物装置16の作動により装飾することができ、連続演出に対する期待感や興趣性を高めることが可能となるのである。
また、メイン表示器8に表示されている連続演出を、役物装置16の作動と関連付けたものにした場合に、例えば、役物装置16の作動時に、当選演出をメイン表示器8で実行してしまうと、当選演出の表示が、連続演出と役物装置16との関連演出を阻害してしまう虞があるが、本変形例においては、役物装置16の作動を伴う連続演出中に当選演出を実行する場合には、当選演出はサブ表示器17で実行されるので、連続演出と役物装置16との関連演出に何ら影響を与えずに当選演出を確実に実行することが可能となるのである。
次に、図13を参照して、メイン表示器8及びサブ表示器17において、連続演出及び当選演出の実行時に、操作対応演出としてのボタン演出を実行する場合の変形例について説明する。
図13に示す変形例においては、副制御装置20は、連続演出中に当選演出を実行する場合に、操作手段として例示する演出ボタン2dの操作を伴うボタン演出を実行するようにしている。
ボタン演出は、先ず、所定の表示手段に、演出ボタン2dの操作を促す操作画像を表示し、その後、演出ボタン2dの操作が操作された場合に、表示手段に表示された画像演出を変化させるような演出となっている。
また、ボタン演出は、当選演出が実行される場合の所定の確率(例えば、10%)で実行されるように制御され、ボタン演出が実行された場合には、ボタン演出が実行されない場合よりも、当選演出に対する期待度が高まるような制御が行われる。
例えば、パターン1での当選演出中にボタン演出を実行する場合には、キャラクタが出現した後にボタン演出を実行し、遊技者による演出ボタン2dの操作時に、キャラクタがアイテムを取り出すような演出が実行される。このとき、期待度の高い強チェリー役の当選を示唆する赤のアイテムが取り出される場合には、他のアイテム(例えば、青のアイテム)が取り出される場合よりも、ボタン演出が実行される確率が高くなるような制御が行われる。
なお、強チェリー役の当選時の当選演出において、ボタン演出が実行された場合には、ボタン演出が実行されない場合よりも、ボーナス役に重複当選している確率が高まるように、ボタン演出の発生制御を行うようにしてもよい。
図13(a)は、メイン表示器8において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階で実行される連続演出として、前述したパターンAによる連続演出が実行されている状態において、当選演出が実行された場合を示している。
図13(a)に示すように、パターンAによる連続演出が実行されると、メイン表示器8の画面の主要部において連続演出画像A30が表示される。
連続演出画像A30がメイン表示器8において表示されている状態で、レア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、図9で示した選択率に基づいて当選演出の種類や実行箇所が決定されて、その決定結果に応じて当選演出が実行される。
パターンA(或いは、パターンB)による連続演出中に実行される当選演出は、前述したようにメイン表示器8で実行、すなわち、パターン1或いはパターン2での当選演出となるので、図13(a)に示すように、連続演出画像A30がメイン表示器8において表示されている状態で、当選したレア役に対応する当選演出画像M31がメイン表示器8に表示される。
このとき、当選演出においてボタン演出が実行される場合には、当選演出の実行中の所定タイミングで、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)操作画像34がメイン表示器8の画面右下に表示される。操作画像34は、演出ボタン2dを模した画像と、内部に「PUSH」の文字情報が表されたものとなっていて、遊技者に対して演出ボタン2dの操作が必要であることを認識させるような画像となっている。
操作画像34が表示された場合、副制御装置20は、演出ボタン2dの操作を有効とするとともに、内部の発光源を点灯する。その後、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、当選演出画像M31の画像演出が変化するようになっている。例えば、演出ボタン2dの操作タイミングで、キャラクタがアイテムを取り出すような画像に変化するようになっている。
次に、図13(b)は、メイン表示器8において、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)の最終段階で実行される連続演出として、前述したパターンCによる連続演出が実行されている状態において、当選演出が実行された場合を示している。
図13(b)に示すように、パターンCによる連続演出が実行されると、メイン表示器8の画面の主要部において連続演出画像C32が表示される。
連続演出画像C32がメイン表示器8において表示されている状態で、レア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、図9で示した選択率に基づいて当選演出の種類や実行箇所が決定されて、その決定結果に応じて当選演出が実行される。
パターンC(或いは、パターンD)による連続演出中に実行される当選演出は、前述したようにサブ表示器17で実行、すなわち、パターン4での当選演出となるので、図13(b)に示すように、連続演出画像C32がメイン表示器8において表示されている状態で、当選したレア役に対応する当選演出画像S33がサブ表示器17に表示される。
このとき、当選演出においてボタン演出が実行される場合には、当選演出の実行中の所定タイミングで、演出ボタン2dの操作を促す(指示する)操作画像34がサブ表示器17の画面下に表示される。操作画像34は、メイン表示器8で表示される場合と同様となっていて、演出ボタン2dを模した画像と、内部に「PUSH」の文字情報が表されたものからなり、遊技者に対して演出ボタン2dの操作が必要であることを認識させるような画像となっている。
また、操作画像34が表示された場合、副制御装置20は、演出ボタン2dの操作を有効とするとともに、内部の発光源を点灯する。その後、遊技者が演出ボタン2dを操作すると、当選演出画像S33の画像演出が変化するようになっている。例えば、演出ボタン2dの操作タイミングで、キャラクタがアイテムを取り出すような画像に変化するようになっている。
以上のように、図13に示す変形例においては、副制御装置20の制御により、メイン表示器8で実行される連続演出の種類に応じて、当選演出の実行箇所が選択されることとなるが、当選演出がボタン演出を伴うものであった場合には、ボタン演出の実行箇所も当選演出と同様に選択されることとなる。
すなわち、第2演出制御手段としての副制御装置20は、第2演出(当選演出)を操作手段(演出ボタン2d)の操作を伴う操作対応演出としてのボタン演出を含んで実行するものとし、第1表示手段(メイン表示器8)において操作対応演出(ボタン演出)を実行する場合には、遊技者の操作を指示する操作画像34を第1表示手段(メイン表示器8)において表示する一方、第2表示手段(サブ表示器17)において操作対応演出(ボタン演出)を実行する場合には、遊技者の操作を指示する操作画像34を第2表示手段(サブ表示器17)において表示するのである。
したがって、ボタン演出の実行により当選演出をより期待感の高いものとすることができるとともに、当選演出の実行箇所が変更された場合には、ボタン演出の実行箇所も変更されることとなり、ボタン演出の対象が当選演出であることが明確になり、ボタン演出による演出効果を高める(維持する)ことが可能となる。
以上説明したように、本実施形態においては、メイン表示器8において連続演出が実行されている場合のゲームにおいて、当選演出を実行する場合に、メイン表示器8において実行されている連続演出がパターンA或いはパターンBの連続演出であった場合には、当選演出をメイン表示器8において実行し、一方、メイン表示器8において実行されている連続演出がパターンC或いはパターンDの連続演出であった場合には、当選演出をメイン表示器8において実行するような当選演出の選択制御を行うようにしている。
しかしながら、主制御装置10及び副制御装置20は、上記選択制御を行う場合に例外的な選択制御も可能としている。
例えば、抽選手段としての主制御装置10は、抽選結果のうちの特別の抽選結果として、ボーナス役の単独当選のうちの一部の単独当選(特別の抽選結果)が抽選された場合に、ゲームの進行を所定期間(例えば、3分間)中断するとともに、メイン表示器8において特別の画像演出を表示する所謂フリーズ演出を当選演出として実行するようにしている。
このフリーズ演出の実行により、遊技者に対してボーナス役の当選が確定したことを当選ゲームの開始から報知することが可能となり、また、遊技者はフリーズ演出の実行中にボーナス役に当選した喜びを満喫することが可能となる。
そして、フリーズ演出は、メイン表示器8において実行されている演出に関わらず、最優先でメイン表示器8において実行されるような選択制御が行われる。
したがって、前述したようにメイン表示器8において期待度の高い(優先順位の高い)パターンC或いはパターンDでの連続演出が実行されている場合でも例外的にフリーズ演出が優先的にメイン表示器8において実行されることとなる。
すなわち、選択制御手段としての副制御装置20は、抽選結果が第2演出(当選演出)を実行する抽選結果のうちの特別の抽選結果であった場合には、第1表示手段(メイン表示器8)において特定の第1演出(パターンC或いはパターンDでの連続演出)が実行されている場合でも、第2演出の実行箇所として第1表示手段を選択するのである。
したがって、抽選結果が特別の抽選結果であった場合には、パターンC或いはパターンDでの連続演出がメイン表示器8で実行されている場合でも、例外的に、当選演出がメイン表示器8において実行されるので、遊技者の期待感を極めて向上させることが可能となる。
ここで、フリーズ演出の実行により連続演出(例えば、パターンC或いはパターンDでの連続演出)は一旦中断されることとなるが、フリーズ演出の終了、すなわち、ボーナス状態の終了後に、連続演出は再開されることとなる。
なお、連続演出を再開する場合には、連続演出を最初から再開するようにしてもよい。また、中断した連続演出を再開せずに、連続演出の契機となったART状態の移行抽選結果がART状態の当選であった場合には、ボーナス状態の終了後に、直ちにART状態を発生させるようにしてもよい。
以上のように、メイン表示器8及びサブ表示器17において各演出が実行される。
次に、ART状態中における上乗せ特化ゾーンについて、図14~図17を参照して詳しく説明する。
前述したように、ART状態中において所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合には、所定の確率でART状態の残りゲーム数に所定のゲーム数が上乗せされる制御が行われる。例えば、強チェリー役に当選した場合には、50%の確率で20ゲームのゲーム数が残りゲーム数に上乗せされる。
また、本実施形態においては、上記上乗せ抽選の他に、所定期間(例えば、10回のゲームが実行される間)ゲーム数の上乗せをその他の状態よりも高める上乗せ特化ゾーンを発生可能としている。
上乗せ特化ゾーンは、主制御装置10による制御により、所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選した場合の所定確率(例えば、10%)で発生し、上乗せ特化ゾーン中においては、リプレイ役以外の全ての役が上乗せの契機役となり、多数のゲーム数が上乗せされる可能性が高められる。
例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選し、強チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は50%の確率で上乗せに当選するが、上乗せ特化ゾーン中は100%で上乗せに当選するような制御が行われる。
また、上乗せ特化ゾーン中以外は上乗せの可能性のないベル役(押し順ベル役)の当選時にも上乗せ抽選が行われ、ベル役(押し順ベル役)の当選時は、80%で上乗せに当選するような制御が行われる。なお、ハズレ時にも所定数のゲームを上乗せするようにしてもよい。
ただし、上乗せ特化ゾーン中でのリプレイ役の当選時には、上乗せ抽選は行われないようにしている。
また、上乗せ特化ゾーン中は、上乗せされるゲーム数も上乗せ特化ゾーン以外よりも大きいゲーム数が上乗せされ、例えば、弱チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は10ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は20ゲームのゲーム数が上乗せされ、強チェリー役の当選時には、上乗せ特化ゾーン中以外は20ゲームのゲーム数が上乗せされるが、上乗せ特化ゾーン中は50ゲームのゲーム数が上乗せされるような制御が行われる。
また、上乗せ特化ゾーンは、主制御装置10により、リプレイ役の当選確率の状態には関係なく継続するような制御が行われる。
すなわち、上乗せ特化ゾーンが発生することとなるART状態中には、基本的にはリプレイ役の当選確率が高められたRTの状態となっているが、上乗せ特化ゾーン中に非RTの状態に移行した場合でも上乗せ特化ゾーンはそのまま継続するような制御が行われる。
例えば、上乗せ特化ゾーン中に、転落リプレイ役に当選している状態で、遊技者が誤って転落リプレイ役に対応する図柄の組合せを停止させるような停止操作を行ってしまった結果、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、非RTの状態に転落してしまっても、上乗せ特化ゾーンはそのまま継続することとなる。
しかしながら、上乗せ特化ゾーン中における上乗せの契機役には、リプレイ役が含まれていないことから、仮に上乗せ特化ゾーン中に非RTの状態に転落してしまい、リプレイ役の当選確率が低下してしまっても、リプレイ役の当選に対する上乗せは行われないので、遊技者にとって多大な不利益となる事態を防止できるようになっている。
図14は、主制御装置10で行われる上乗せ特化ゾーン処理のフローチャートを示している。
上乗せ特化ゾーンにおける、実行期間、上乗せの当選の有無、上乗せのゲーム数の決定等の遊技者の利益に関わる実質的な制御は主制御装置10で行われ、主制御装置10からの制御情報に基づき、副制御装置20により、メイン表示器8及びサブ表示器17において、上乗せ特化ゾーンに関わる各種報知や演出の制御が行われる。
図14に示すように、主制御装置10は、以下のような上乗せ特化ゾーン処理を実行する。
まず、ステップS1では、上乗せ特化ゾーン中か否かの判定を行う。上乗せ特化ゾーン中であれば、ステップS2に移行し、上乗せ特化ゾーン中でなければ、本上乗せ特化ゾーン処理を終了する。
次に、ステップS2では、役に当選したか否かの判定を行う。これは、上乗せ特化ゾーン中に抽選手段の抽選により何らかの役に当選したか否かを判定するものである。そして、何らかの役に当選していた場合には、ステップS3に移行し、何れの役にも当選していなかった場合には、本上乗せ特化ゾーン処理を終了する。
次に、ステップS3では、ボーナス役に当選したか否かの判定を行う。これは、上乗せ特化ゾーン中にボーナス役に当選したか否かを判定するものである。そして、ボーナス役に当選していた場合には、ステップS6に移行し、何れの役にも当選していなかった場合には、ステップS4に移行する。
ステップS6では、ボーナス役に当選したことを報知する処理を実行してステップS7に移行する。
ステップS7では、ボーナス役の当選に対応する所定のゲーム数(例えば、50ゲーム)を残ゲーム数に上乗せする処理を実行してステップS8に移行する。
ステップS8では、上乗せ特化ゾーンを中断する処理を実行して本上乗せ特化ゾーン処理を終了する。この上乗せ特化ゾーンの中断処理により、ボーナス役に当選したゲームを最後に、上乗せ特化ゾーンが一時的に中断することとなる。また、中断した上乗せ特化ゾーンは、ボーナス状態の終了後に、中断した時点から再開することとなる。例えば、5ゲームを残して上乗せ特化ゾーンが中断した場合には、残り5ゲームから再開することとなる。
ステップS3からステップS8の処理により、上乗せ特化ゾーン中にボーナス役に当選した場合には、ボーナス役に当選したゲーム中において、ボーナス役に当選したことの報知、及び上乗せゲーム数の報知が実行されるのである。
ボーナス役に当選したことの報知は、メイン表示器8において、例えば、「ボーナス!」等の文字情報により行われる。また、サブ表示器17においては、後述するように、ボーナス役の当選に対応するパターン4での当選演出が実行されることとなるが、メイン表示器8でのボーナス役の当選報知は、サブ表示器17での当選演出の実行後に行われる。また、画像表示と同時にスピーカ9からボーナス役の当選を報知する音声が出力される。
なお、ボーナス役の当選が、例えば、強チェリー役との重複当選であった場合には、サブ表示器17において、所定のキャラクタの顔がアップする画像により強チェリー役の当選を報知する当選報知が実行される。
また、ボーナス役の当選報知の時期(タイミング)は、ゲーム開始時、最後のリール4停止時等のボーナス役に当選したゲーム中に実行するものの他、ゲーム終了後(最後のリール4の停止後)に報知するものでもよく、次ゲームの開始前に報知が行われるものであれば何れでもよい。
次に、ステップS4に移行した場合には、ステップS4でリプレイ役に当選したか否かの判定を行い、リプレイ役に当選していない場合はステップS5に移行し、リプレイ役に当選していた場合には、本上乗せ特化ゾーン処理を終了する。
ステップS5では、当選役に対応するゲーム数の上乗せ処理を実行した後、本上乗せ特化ゾーン処理を終了する。
したがって、リプレイ役以外の役に当選した場合には、当選した役に応じたゲーム数が残ゲーム数に加算されることとなる。例えば、ベル役に当選した場合には、10ゲームのゲーム数が残ゲーム数に加算されることとなり、リプレイ役に当選した場合にはゲーム数の上乗せが行われないこととなる。
なお、図示は省略したが、上乗せ特化ゾーン中に転落リプレイ役に当選して、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せが停止した場合には、RTの状態が非RTの状態に移行することとなるが、上乗せ特化ゾーンはそのまま維持され、規定のゲーム数(10ゲーム)が終了するまで継続することとなる。
すなわち、特典遊技状態制御手段としての主制御装置10は、ART状態における所定の中断条件の成立として、転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止により、高確率遊技状態としてのRTが中断した場合でも、上乗せ特化ゾーンを継続するのである。
次に、図15を参照して、上乗せ特化ゾーン中のメイン表示器8及びサブ表示器17における画像表示について説明する。上乗せ特化ゾーン中のメイン表示器8及びサブ表示器17は、基本的には、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20の制御に基づき実行されるが、主制御装置10からの制御情報には関係なく副制御装置20で制御する場合もある。
図15(a)は、上乗せ特化ゾーンの開始時点のメイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示している。
図15(a)に示すように、上乗せ特化ゾーンが開始されると、メイン表示器8の主要部に、上乗せ特化ゾーン中であることを識別可能な特化ゾーン画像35が表示される。特化ゾーン画像35は、例えば、主人公キャラクタと敵キャラクタが対峙する画像からなり、ゲームの実行により主人公キャラクタが敵キャラクタに攻撃する画像が実行される。
また、上乗せ特化ゾーンは、所定数のゲームが実行される間継続し、その間においては、上記主人公キャラクタが敵キャラクタを攻撃する画像がゲーム毎に繰り返して行わる。したがって、上乗せ特化ゾーン中に表示される画像演出(上乗せ特化ゾーン画像35)は、複数のゲームに亘る一連の演出(第1演出)として捉えることもできる。
また、メイン表示器8には、画面の左上に上乗せ特化ゾーン中の残りゲーム数を報知する残りゲーム数画像36と、画面の右上に上乗せ特化ゾーン中に上乗せされた総ゲーム数を報知する総上乗せゲーム数画像37が表示され、上乗せ特化ゾーン中のゲームの進行により各数値情報が更新表示される。
図15(a)では、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが開始される前を示しているので、残りゲーム数画像36には、「残り:10G」の画像が表示され、総上乗せゲーム数画像37には、「上乗せ:0G」の画像が表示されている。
なお、図示では、上乗せ特化ゾーン中には、サブ表示器17に何も表示されないようになっているが、上乗せ特化ゾーン中を報知或いは装飾する所定の画像を表示するようにしてもよい。
次に、図15(b)は、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが開始した時点での、メイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示している。
図15(b)に示すように、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが開始されると、メイン表示器8に特化ゾーン画像35が継続して表示される。
また、メイン表示器8の画面の左上の残りゲーム数画像36は、最初のゲームの開始後の残りゲーム数を示す「残り:9G」に更新表示され、画面の右上の総上乗せゲーム数画像37は、最初のゲームの開始後の総上乗せゲーム数を示す「上乗せ:0G」に更新表示される。
また、メイン表示器8の画面下方には、押し順ナビとしての押し順ナビ画像38が表示される。押し順ナビ画像38は、円形状の囲い画像の中に押し順を示す数値情報が表示された画像が、画面下方の左右方向に3つ並んだ構成となっている。図15(b)に示す例では、押し順ベル役に当選した場合を示しているので、押し順ナビ画像38として、中→右→左の順に停止ボタン5の停止順序を示す数値情報が表示されたものが例示されている。
また、ゲームの進行に応じて特化ゾーン画像35が展開することとなり、例えば、ゲームの進行に応じて主人公キャラクタが敵キャラクタを攻撃する画像が表示され、最後のリール4の停止後に攻撃が成功するか否かの画像が表示されることとなる。そして、リプレイ役以外の役に当選していた場合には、攻撃が成功する画像が表示され、一方、リプレイ役に当選していた場合には、攻撃が失敗する画像が表示される。
次に、図15(c)は、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが終了した時点での、メイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示している。
図15(c)に示すように、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが終了すると、メイン表示器8に特化ゾーン画像35が継続して表示される。
図15(c)に示す例では、押し順ベル役に当選したゲームの終了時点の状態を示しているので、特化ゾーン画像35として、主人公キャラクタの攻撃が成功する画像が表示されるとともに、画面の下方の表示されていた押し順ナビ画像38が、当該ゲームにより上乗せされるゲーム数を示す上乗せゲーム数画像39として、例えば、「+10G」の文字情報に切り替えられる。
また、メイン表示器8の画面の左上の残りゲーム数画像36として、最初のゲームの終了後の残りゲーム数を示す「残り:9G」が表示され、画面の右上の総上乗せゲーム数画像37としては、最初のゲームで上乗せされたゲーム数が加算された後の総上乗せゲーム数を示す「上乗せ:10G」に更新表示される。
なお、上乗せ特化ゾーン中に押し順の設定のないリプレイ役に当選した場合に、所定の押し順ナビを行うようにしてもよい。このようにすれば、ゲーム開始時に押し順ナビが行われなかったことにより上乗せの可能性がその時点で低下してしまうことを防止できる。
次に、図16を参照して、ART状態中に所定のレア役の当選により上乗せが行われる場合のメイン表示器8及びサブ表示器17での表示について説明する。
ART状態中のメイン表示器8及びサブ表示器17は、基本的には、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20の制御に基づき実行されるが、主制御装置10からの制御情報には関係なく副制御装置20で制御する場合もある。
図16(a)は、ART状態中におけるメイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示している。
図16(a)に示すように、ART状態中には、メイン表示器8の主要部に、ART状態中であることを識別可能なART状態中画像41が表示される。ART状態中画像41は、例えば、主人公キャラクタが所定のステージ(例えば、草原)を走っている画像から構成されている。
また、ART状態は、残りゲーム数が0となるまで継続するが、その間においては、上記主人公キャラクタが所定のステージ(例えば、草原)を走る画像が、複数のゲームを通して繰り返して表示される。したがって、ART状態中に表示される画像演出(ART状態中画像41)は、複数のゲームに亘る一連の演出(第1演出)として捉えることもできる。
また、メイン表示器8には、画面の左上にART状態の残りゲーム数を報知するART残りゲーム数画像40が表示される。図示では、「残り:30G」の画像が表示されているので、ART状態の残りゲーム数が30ゲームであることが認識できる。なお、画面の所定部にART状態中に獲得した総獲得メダル数や、ART状態中に実行した総ゲーム数等を表示するようにしてもよい。
なお、図示では、ART状態中には、サブ表示器17に何も表示されないようになっているが、ART状態中を報知或いは装飾する所定の画像を表示するようにしてもよい。
次に、図16(b)は、ART状態中においてゲームが開始した時点での、メイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示していて、特に、ゲームの実行により所定のレア役(例えば弱チェリー役)に当選した場合を示している。
図16(b)に示すように、ART状態中には、メイン表示器8にART状態中画像41が継続して表示されこととなるが、ART状態中におけるゲームの実行により所定のレア役(例えば、弱チェリー役)に当選した場合には、メイン表示器8の所定箇所(例えば、画面略中央)に、当選演出画像M31が表示される。
当選演出画像M31は、ART状態中以外にレア役等に当選した場合と同様の画像演出が設定されている。また、副制御装置20は、当選演出の実行箇所の選択制御もART状態中以外と同様に行われ、メイン表示器8で実行されている演出の種類に応じて当選演出の実行箇所が選択される。
ART状態中に当選演出を実行する場合には、表示する箇所としてメイン表示器8が選択され、また、メイン表示器8で実行されるパターンとして、パターン1~パターン3の何れかの当選演出が実行される。
また、ART状態中に表示されるART状態中画像41は、当選演出画像M31よりも表示優先順位が低く設定されているので、当選演出画像M31は、前述した連続演出中にメイン表示器8で表示される場合と同様に、ART状態中画像41よりも前面側に表示されるような表示制御が行われる。
また、当選演出のパターンをパターン1~パターン3の何れにするかの選択は、前述したART前兆演出中に役に当選した場合の選択率(図8参照)と同様の選択率で実行される。
また、メイン表示器8には、画面の左上にART状態の残りゲーム数を報知するART残りゲーム数画像40が継続して表示される。
また、メイン表示器8の画面下方には、押し順ナビ画像38と同様の円形状の囲い画像と、その中に数値情報に替えてエクスクラメーションマーク(「!」)が表示された画像が、画面下方の左右方向に3つ並んだレア役ナビ画像42が表示される。
このような表示により、ART状態中画像41がメイン表示器8に表示されている間に、レア役等に当選した場合には、当選演出画像M31の表示とレア役ナビ画像42の表示との両方で効率よく確実にレア役等の当選したことを報知することができるのである。
次に、図16(c)は、ART状態中に所定のレア役(例えば、弱チェリー役)に当選したゲームのゲーム終了時(全リール4の停止時)のメイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示している。
図16(c)に示すように、所定のレア役に当選したゲームが終了した場合でも、メイン表示器8にART状態中画像41が継続して表示される。
図16(c)に示す例では、弱チェリー役に当選した場合を示しているので、弱チェリー役の当選により上乗せに当選して、所定のゲーム数が上乗せされた場合には、当該ゲームの実行により上乗せされるゲーム数を示す上乗せゲーム数画像39として、例えば、「+10G」の文字情報が、上記レア役ナビ画像42に替えて画面下方に表示される。
また、メイン表示器8の画面の左上の残りゲーム数画像36として、上乗せされたゲーム数が加算された残りゲーム数を示す「残り:40G」に更新表示される。
以上のように、ART状態中画像41がメイン表示器8に表示されている間に、レア役等に当選して当選演出を実行する場合には、選択制御手段としの副制御装置20は、当選演出の実行箇所としてメイン表示器8を選択して、メイン表示器8において当選ゲームを実行するのである。
次に、図17を参照して、前述した上乗せ特化ゾーン中に所定のレア役の当選により上乗せが行われる場合のメイン表示器8及びサブ表示器17での表示について説明する。
上乗せ特化ゾーン中のメイン表示器8及びサブ表示器17は、基本的には、主制御装置10からの制御情報に基づき副制御装置20の制御に基づき実行されるが、主制御装置10からの制御情報には関係なく副制御装置20で制御する場合もある。
図17(a)は、上乗せ特化ゾーン中におけるメイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示している。
図17(a)に示すように、上乗せ特化ゾーン中には、前述したようにメイン表示器8の主要部に、上乗せ特化ゾーン中であることを識別可能な特化ゾーン画像35が表示される。
また、メイン表示器8には、画面の左上に上乗せ特化ゾーン中の残りゲーム数を報知する残りゲーム数画像36と、画面の右上に上乗せ特化ゾーン中に上乗せされた総ゲーム数を報知する総上乗せゲーム数画像37が表示され、上乗せ特化ゾーン中のゲームの進行により各数値情報が更新表示される。
次に、図17(b)は、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが開始した時点での、メイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示していて、特に、最初のゲームの実行により所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選して、ボーナス役にも当選した場合を示している。
図17(b)に示すように、上乗せ特化ゾーン中には、メイン表示器8に特化ゾーン画像35が継続して表示されこととなるが、上乗せ特化ゾーン中における最初のゲームの実行により所定のレア役(例えば、強チェリー役)に当選して、ボーナス役にも当選した場合には、まず、選択制御手段としての副制御装置20により、当選演出の実行箇所が選択される。
副制御装置20は、上乗せ特化ゾーン中に当選演出を実行する場合には、前述したパターンC或いはパターンDでの連続演出中に当選演出を実行する場合と同様の選択率(図9参照)で当選演出の実行、及びパターンの選択を行うようにしている。
したがって、上乗せ特化ゾーン中に当選演出を実行する場合には、実行箇所としてサブ表示器17が設定されたパターン4での当選演出が選択されることとなり、図17(b)に示すように、サブ表示器17において当選演出画像S33が表示されることとなる。
当選演出画像S33は、パターンC或いはパターンDでの連続演出中に当選演出を実行する場合と同様の画像演出が設定されているので、サブ表示器17に所定のキャラクタの顔がアップする画像が表示される。
また、メイン表示器8の画面の左上の残りゲーム数画像36は、最初のゲームの開始後の残りゲーム数を示す「残り:9G」に更新表示され、画面の右上の総上乗せゲーム数画像37は、最初のゲームの開始後の総上乗せゲーム数を示す「上乗せ:0G」に更新表示される。
また、メイン表示器8の画面下方には、押し順ナビ画像38と同様の円形状の囲い画像と、その中に数値情報に替えてエクスクラメーションマーク(「!」)が表示された画像が、画面下方の左右方向に3つ並んだレア役ナビ画像42が表示される。
また、ゲームの進行に応じて特化ゾーン画像35が展開して、主人公キャラクタが敵キャラクタを攻撃する画像が表示される。
次に、図17(c)は、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが終了した時点での、メイン表示器8及びサブ表示器17の表示を示している。
図17(c)に示すように、上乗せ特化ゾーン中の最初のゲームが終了すると、メイン表示器8に特化ゾーン画像35が継続して表示される。
図17(c)に示す例では、所定のレア役(例えば、強チェリー役)とボーナス役とに当選したゲームの終了時点の状態を示しているので、サブ表示器17の当選演出画像S33では、レア役の当選を報知する画像として、所定のキャラクタからの吹き出し画像により当選したレア役の種類が報知される。
また、メイン表示器8での特化ゾーン画像35として、主人公キャラクタの攻撃が成功する画像が表示されるとともに、画面の下方の表示されていたレア役ナビ画像42が、ボーナス役に当選したことを示す(報知する)画像と、当該ゲームにより上乗せされるゲーム数を示す画像とからなるボーナス上乗せ画像43として、例えば、「ボーナス!+50G」の文字情報に切り替えられる。
また、メイン表示器8の画面の左上の残りゲーム数画像36として、最初のゲームの終了後の残りゲーム数を示す「残り:9G」が表示され、画面の右上の総上乗せゲーム数画像37としては、最初のゲームで上乗せされたゲーム数が加算された後の総上乗せゲーム数を示す「上乗せ:50G」に更新表示される。
図17に示すように、抽選手段としての主制御装置10による抽選結果が特別抽選結果となった場合には、副制御装置20の制御により、メイン表示器8において特別抽選結果に関連した所定の報知が実行されることとなる。
すなわち、副制御装置20及びメイン表示器8により報知手段が構成され、また、報知手段としての副制御装置20及びメイン表示器8は、上記したように、上乗せ特化ゾーン中にボーナス役に当選した場合に、ボーナス役に当選したゲームの次ゲームが実行される前にボーナス役に当選したことを報知する第2報知手段も構成することとなる。
なお、ボーナス役を報知するタイミングは、ボーナス役に当選したゲーム中に報知するもの以外でもよく、当該ゲームの終了後に報知する等でもよく、次ゲームが開始される前に報知が行われるものであれば何れでもよい。
また、サブ表示器17での当選演出の実行後に、サブ表示器17においてもボーナスの当選を報知する画像を表示するようにしてもよい。
以上、図16及び図17に示したように、ART状態中には、基本的にメイン表示器8にART状態中画像41が表示されることとなるが、前述したようにART状態中画像41が表示される演出は、複数のゲームに亘って実行される演出(第1演出)と捉えることもできるので、選択制御手段としの副制御装置20は、ART状態中画像41が表示される演出(第1演出)がメイン表示器8(第1表示手段)において実行されている場合には、当選演出の実行箇所としてメイン表示器8を選択することとなる。
一方、ART状態中に上乗せ特化ゾーンが発生した場合には、特化ゾーン画像35がメイン表示器8に表示されることとなるが、特化ゾーン画像35が表示される演出に関しても、複数のゲームに亘って実行される演出(第1演出)と捉えることもできるので、選択制御手段としの副制御装置20は、特化ゾーン画像35が表示される演出(第1演出)がメイン表示器8(第1表示手段)において実行されている場合には、当選演出の実行箇所としてサブ表示器17を選択することとなる。
したがって、ART状態中に当選演出を実行する場合でも、メイン表示器8で実行されている演出(第1演出)の種類に応じて、選択制御手段の制御により当選演出(第2演出)の実行箇所が選択されるので、より効率よく当選演出を実行することが可能となるのである、
以上、図14~図17で説明したように、本実施形態においては、抽選手段(主制御装置10)による抽選結果が特別抽選結果(ボーナス役の当選)となったことに基づき、特別抽選結果に関連した所定の報知(例えば、ボーナス役の当選報知)を実行する報知手段(メイン表示器8、副制御装置20)と、抽選手段による抽選結果が特別抽選結果となったことを条件に、所定期間抽選手段の抽選に関わる制御が遊技者に有利となる特別遊技状態(ボーナス状態)に遊技状態を制御する特別遊技状態制御手段(主制御装置10)と、予め定められた特別条件の成立(ART状態の移行抽選の当選)に基づき、遊技者に有利な操作態様を報知する特定遊技状態(ART状態)に遊技状態を制御する特定遊技状態制御手段(主制御装置10)と、を備え、特定遊技状態制御手段は、特定遊技状態中における特定条件の成立(例えば、強チェリー役の当選)に基づき、特定期間(例えば、10回のゲームが実行される間)特定遊技状態の継続に関わる所定の特典(ゲーム数の上乗せ)を付与可能な特典遊技状態(上乗せ特化ゾーン)に遊技状態を制御する特典遊技状態制御手段(主制御装置10)を備え、特典遊技状態制御手段は、抽選手段の抽選結果に応じて所定の特典を付与するものとし、報知手段は、所定のゲームにおいて、抽選手段による抽選結果が特別抽選結果となった場合に、当該ゲームの次ゲーム以降において所定の報知を実行する第1報知手段(メイン表示器8、副制御装置20)と、特典遊技状態中のゲームにおいて、抽選手段による抽選結果が特別抽選結果となった場合に、当該ゲームの次のゲームが実行される前に所定の報知を実行する第2報知手段(メイン表示器8、副制御装置20)と、を備えた構成とした。
したがって、特定遊技状態中における特定条件の成立に基づき特典遊技状態が発生するので、遊技者の期待感を向上させることが可能となる。
また、特典遊技状態中に抽選手段による抽選結果が特別抽選結果となった場合には、当該ゲームの次のゲームが実行される前に所定の報知が実行される。すなわち、上乗せ特化ゾーン中にボーナス役に当選した場合には、ボーナス役の当選ゲームの次ゲームが開始される前に、ボーナス役に当選したことが報知されることとなる。
これにより、ボーナス役に当選したことを遊技者に即座に報知することが可能となる。また、ボーナス役の当選により上乗せ特化ゾーンが中断されることとなるが、上乗せ特化ゾーンが中断されても、ボーナス役の当選がその時点で報知されているので、遊技者は、上乗せ特化ゾーンが中断された場合でも、遊技者はその状態を認識でき何ら不満なく遊技を継続することが可能となる。
また、上乗せ特化ゾーン中は、当選確率の低いレア役やボーナス役の他、例えば、ベル役(共通ベル役及び押し順ベル役)に当選した場合でも所定の特典として上乗せが行われる。
すなわち、特典遊技状態制御手段としての主制御装置10は、抽選手段の抽選結果が特別抽選結果とは異なる抽選結果となった場合でも、所定の特典を付与するのである。
例えば、上乗せ特化ゾーン中にボーナス役に当選した場合に、即座にボーナス役の報知を行わないと、その後のゲームにおいてベル役に当選した場合には、ベル役の当選に対する上乗せが行われないことで、遊技者に不満感や不信感を与える虞があるが、本実施形態においては、上乗せ特化ゾーン中にボーナス役に当選した場合には、即座にボーナス役の当選が報知され、上乗せ特化ゾーンが中断されるので、その後のゲームにおいて、例えば、ベル役(押し順ベル役)に当選して上乗せが行われなくても遊技者に不満感や不信感を与えることを防止できるのである。
なお、上乗せ特化ゾーン中にボーナス役に当選して、当選したボーナス役に対応する図柄の組合せが停止するまでに、押し順ベル役に当選した場合には、当該押し順ベル役に対応する押し順ナビを行うようにしてもよいし、行わないようにしてもよい。また、所定の確率で押し順ナビを行うようにしてもよい。
また、ゲームの実行に基づく抽選手段の抽選結果が第1抽選結果(リプレイ役の当選)となった場合に、ベット数の設定無しで次ゲームを許容するものとし、特定遊技状態制御手段(主制御装置10)は、抽選手段の抽選結果が第1抽選結果となる確率を高めた高確率遊技状態(RT)により特定遊技状態(ART状態)を制御可能とし、特典遊技状態制御手段(主制御装置10)は、特定遊技状態における所定の中断条件の成立(転落リプレイ役に対応する図柄の組合せの停止)に基づき、高確率遊技状態が中断した場合でも、特典遊技状態を継続するものとし、所定の特典(上乗せ)の付与を、抽選手段の抽選結果が第1抽選結果とは異なる第2抽選結果(例えば、ベル役の当選)となったことに基づき実行する構成とした。
したがって、上乗せ特化ゾーン中に高確率遊技状態が中断して、リプレイ役の当選確率が通常の確率となった場合でも、特典は、リプレイ役の当選確率の変更とは関係のない役(例えば、ベル役)の当選に基づき実行されるので、上乗せ特化ゾーン中における遊技者に対する特典の付与は、高確率遊技状態が中断しても何ら問題なく実行されることとなり、遊技者が極めて不利となることを防止できるのである。
また、特定遊技状態としてのART状態において実行される複数のゲームに亘って第1演出(ART状態中画像41が表示される演出、特化ゾーン画像35が表示される演出)を実行する第1演出制御手段(副制御装置20)と、特定遊技状態中における抽選結果に基づき、所定のゲームの実行で完結する第2演出(当選演出)を実行する第2演出制御手段(副制御装置20)と、を備え、第1演出制御手段は、演出態様の異なる複数種類の第1演出のいずれかで第1演出を実行可能とし、第1演出の実行中のゲームにおいて第2演出を実行する場合に、当該実行中の第1演出の種類に応じて、第2演出の実行箇所を選択する選択制御手段(副制御装置20)を備えた構成とした。
したがって、ART状態中において当選演出を実行する場合に、異なる演出を効率よく実行することが可能となるとともに、第1演出の重要度に応じて第2演出の実行箇所を変更することが可能となるので、遊技者の期待感に対応した演出態様を実現することが可能となる。
以上のように、ART状態中、及び上乗せ特化ゾーン中のおける各種演出が実行される。
以上、説明したように、本発明においては、ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段(主制御装置10)を備え、付与決定手段による決定結果に基づき所定の演出を実行するようにした遊技機(スロットマシン1)において、付与決定手段による決定結果に基づき、演出として複数のゲームに亘る第1演出(例えば、ART前兆演出)を実行する第1演出制御手段(副制御装置20)と、付与決定手段による決定結果に基づき、当該決定結果を導出したゲームで完結する第2演出(当選演出)を実行する第2演出制御手段(副制御装置20)と、を備え、第2演出制御手段は、第1演出の実行中における付与決定手段の決定結果に基づき第2演出を実行する場合に、当該実行中の第1演出の契機となった決定結果に基づき、複数種類の前記第2演出のうちからいずれかの第2演出を選択する演出態様選択手段(副制御装置20)を備えた構成とした。
ここで、付与決定手段、第1演出制御手段は、第2演出制御手段、演出態様選択手段は、主制御装置10が備えるものであってもよいし副制御装置20が備えるものであってもよい。また、主制御装置10と副制御装置20の協働により構成されるものであってもよい。
また、付与決定手段は、役の抽選を行う手段(抽選手段)で構成されるものでもよいし、役の抽選以外でゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定するものでもよい。
また、「当該決定結果を導出したゲームで完結する第2演出」とは、単一のゲームで完結する演出を示し、ゲームの開始から開始された第2演出が、全リール4の停止時点で終了するものでもよいし、全リール4の停止後の次ゲームが開始される前に終了するものでもよい。
また、特典としては、小役入賞、ボーナス状態、CZ状態、ART状態、上乗せ特化ゾーン、ART状態中におけるゲーム数の上乗せ、等が例示される。
また、第1演出は、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)における連続演出の他、ART前兆演出(ARTガセ前兆演出)、ボーナス発生演出(ボーナスガセ発生演出)、上乗せ特化ゾーン中の演出、ART状態中の演出、ステージによる演出等が例示される。
したがって、第1演出としてのART前兆演出或いはARTガセ前兆演出中にレア役に当選した場合には、そのときの第2演出としての当選演出のパターンが、特典を付与する場合の第1演出(ART前兆演出)中に実行する場合と、特典を付与しない場合の第1演出(ARTガセ前兆演出)中に実行する場合とで変化することとなり、単に当選演出のパターンが、レア役の種類の報知やレア役当選に対する期待感を高めるためだけではなく、その時点で実行されている第1演出に関わる当否も反映するものとなるので、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
また、付与決定手段による決定結果が特定の決定結果(例えば、強スイカ役の当選)となったことに基づき、特定の特典(ART状態)を付与するものとし、第1演出制御手段(副制御装置20)は、最終的に特定の特典が付与されるか否かを報知するように第1演出を実行するものとし、第2演出制御手段(副制御装置20)は、付与決定手段が特定の決定結果を導出したゲームにおいて第2演出を実行するものとし、演出態様選択手段(副制御装置20)は、最終的に特定の特典が付与される旨を報知することとなる第1演出の実行中において、付与決定手段による決定結果が特定の決定結果となった場合に、当該決定結果を導出したゲームにおける第2演出の選択率を、特定の特典が付与される旨を報知しない第1演出の実行中の選択率とは異なる選択率に変更する構成とした。
したがって、ART前兆演出中にART状態の当選契機役であるレア役に再度当選した場合には、ARTガセ前兆演出中に当選した場合に比べ、当選演出のパターンが変化することとなり、より変化性に富んだ興趣の高い演出を実行することが可能となる。
特に、ART前兆演出中にART状態の当選契機役であるレア役に再度当選した場合には、ARTガセ前兆演出中に当選した場合よりも、より期待度の高い当選演出(パターン2)の選択率が高くなるので、ART前兆演出(或いは、ARTガセ前兆演出)中にART状態の当選契機役であるレア役に当選して、期待度の高い当選演出が実行された場合には、単に当該レア役の当選に対する期待感の他に、ART状態の発生に対する期待感も向上することとなり、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
また、付与決定手段による決定結果が特定の決定結果(例えば、強スイカ役の当選)となったことに基づき、特定の特典(ART状態)を付与するとともに、付与決定手段による決定結果が特別の決定結果(ボーナス役の当選)となったことに基づき、特別の特典(ボーナス状態)を付与するものとし、第1演出制御手段は、最終的に特定の特典が付与されるか否かを報知するように第1演出を実行するものとし、第2演出制御手段は、付与決定手段による決定結果が特別の決定結果となった場合に、特別の特典が付与されない場合よりも付与される場合の方が高い確率で、所定の第2演出(例えば、パターン2での当選演出)を実行するものとし、演出態様選択手段は、最終的に特定の特典が付与される旨を報知することとなる第1演出の実行中において、付与決定手段による決定結果が特別の決定結果となった場合に、当該決定結果を導出したゲームにおける所定の第2演出の選択率を、特定の特典が付与される旨を報知しない第1演出の実行中の選択率よりも高い選択率に変更する構成とした。
したがって、ART前兆演出或いはARTガセ前兆演出中に、特別の決定結果として、ボーナス役との重複当選の可能性のあるレア役に当選した場合には、そのときの当選演出のパターンが、ART前兆演出中かARTガセ前兆演出中に応じて変化することとなり、単に当選演出のパターンが、レア役の種類の報知やボーナス役の当選に対する期待感を高めるためだけではなく、その時点で実行されている前兆演出の当否も反映するものとなるので、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
また、ART前兆演出中に、ボーナス役との重複当選の可能性のあるレア役に当選した場合には、ARTガセ前兆演出中に当選した場合よりも、より期待度の高い当選演出(パターン2)の選択率が高くなるので、当該レア役に当選した場合に、期待度の高い当選演出が実行された場合には、ボーナス役の当選に対する期待感の他に、ART状態の発生に対する期待感も向上することとなり、遊技の興趣性や遊技者の期待感を極めて高めるような選択制御となるのである。
また、遊技者が操作する操作手段(例えば、演出ボタン2d)を備え、演出態様選択手段が異なる選択率に変更する対象となる第2演出(例えば、パターン2での当選演出)は、操作手段の操作を伴う演出とした。
ここで、操作手段は、演出ボタン2dであってもよいし上部演出ボタン2fであってもよい。
したがって、ボタン演出を伴う当選演出の選択率が変更されることとなるので、より多彩で興趣性の高い演出を実現することが可能となる。
また、ART前兆演出中にパターン2での当選演出の実行確率は、各役を通して全体的にARTガセ前兆演出中よりも高まるようになっているので、ボタン演出を伴うより演出効果の高いパターン2での当選演出が実行された場合には、ART状態の移行に対する期待感をより効果的に向上させることが可能となる。
また、第1状態と第2状態とに変換可能な役物装置16を備え、演出態様選択手段が異なる選択率に変更する対象となる第2演出は、役物装置16の変換を伴う演出とした。
したがって、役物装置16の変換を伴う当選演出の選択率が変更されることとなるので、より多彩で興趣性の高い演出を実現することが可能となる。
また、ART前兆演出中にパターン2での当選演出の実行確率は、各役を通して全体的にARTガセ前兆演出中よりも高まるようになっているので、役物装置16の変換を伴うより演出効果の高いパターン2での当選演出が実行された場合には、ART状態の移行に対する期待感をより効果的に向上させることが可能となる。
また、第2演出制御手段は、付与決定手段による決定結果が特定の決定結果とは異なる所定の決定結果(例えば、リプレイ役の当選)となった場合には、所定の確率で、所定の決定結果に対応する第2演出を実行するものとし、演出態様選択手段は、第1演出の実行中における付与決定手段による決定結果が所定の決定結果となった場合に、当該決定結果を導出したゲームにおける第2演出の実行確率を、第1演出が実行されていない場合の実行確率とは異なる実行確率に変更する構成とした。
ここで、所定の決定結果は、リプレイ役の当選、ベル役の当選等、レア役以外の役の当選が例示される。
したがって、ART前兆演出或いはARTガセ前兆中においては、前兆演出が発生していない場合に比べてゲーム毎に当選演出が発生する可能性が変化することとなるので、より多彩で興趣性の高い演出を実現することが可能となる。
また、ART前兆演出或いはARTガセ前兆中においては、前兆演出が発生していない場合に比べて当選演出の実行確率を高めるようにすれば、ゲーム毎に当選演出が発生する可能性が高まり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
一方、特許文献1には、表示装置において種々の演出を実行するようにした遊技機が開示されている。
しかしながら、従来の遊技機においては、単に表示装置において種々の演出を表示させるだけであり、単調な遊技性になってしまい興趣性を高めるものではなかった。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべき、このような課題の全部又は一部などを解決することができる。
以上、本発明の遊技機の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る遊技機は前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、特典としてART状態(ART)を付与するものとしたが、AT又はRTを付与するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ART状態のタイプとして、ART状態中の残りゲーム数が無くなった場合に終了するようなタイプにしているが、所定のゲーム数単位で実行されるART状態を複数回継続可能なタイプにしてもよい。
また、本実施形態では、当選演出の実行箇所の変更に応じてボタン演出の実行箇所も変更するようにしているが、この場合、実行箇所が変更されるボタン演出は、演出ボタン2dを操作対象とするボタン演出でもよいし、上部演出ボタン2fを操作対象とするボタン演出でもよい。
また、操作画像34は、メイン表示器8で表示する場合とサブ表示器17で表示する場合とで同じ大きさの操作画像34を表示するようにしてもよいし、異なる大きさの操作画像34を表示するようにしてもよい。また、当選演出の期待度に応じて操作画像34の大きさを変化させるようにしてもよい。
また、第1表示手段(メイン表示器8)と第2表示手段(サブ表示器17)の各々、或いはどちらか一方を液晶表示装置で構成されるもの以外にしてもよい。例えば、何れかの表示手段をLED表示器で構成して、LEDの点灯により当選演出を実行するようにしてもよい。この場合、LEDの点灯により所定の役(例えば、レア役)に当選したことを報知し、その点灯態様により当選した役の種類を報知するようにしてもよい。
また、LED表示器は、スロットマシン1の何れの箇所に配設してもよく、例えば、リール4の周辺や、リール4の裏側に配設するようにしてもよい。リール4の裏側に配設した場合には、リール4を通してLEDの発光態様を表示する構成となる。
また、パターンC(或いは、パターンD)での連続演出が実行されている場合に、第2表示手段として設定されたLED表示器で当選演出を実行する場合には、所定の役に当選したゲームの開始時点でLED表示器での当選演出を開始することが好ましい。
また、本実施形態においては、演出態様選択手段としての副制御装置20は、第1演出としてART前兆演出の実行中に当選演出を実行する場合には、第1演出としてARTガセ前兆演出の実行中に当選演出を実行する場合よりも、期待度の高いパターン(例えば、パターン2)の当選演出が実行される確率が高くなるように第2演出を選択するようにしているが、この場合に選択される演出パターンとしてパターン4、すなわち、サブ表示器17で実行される当選演出も選択肢に含ませて、第1演出としてART前兆演出の実行中に当選演出を実行する場合には、第1演出としてARTガセ前兆演出の実行中に当選演出を実行する場合よりも、パターン4での当選演出が実行される確率が高くなるように第2演出を選択するようにしてもよい。
このようにすれば、ART前兆演出中には、いつもと違う箇所であるサブ表示器17で当選演出が実行されることとなり、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、当選演出に伴って実行されるボタン演出に替えて、タイマー演出を実行するようにしてもよい。
また、選択制御手段は、タイマー演出の実行箇所を当選演出の実行箇所の選択に応じて選択するようにしてもよい。
タイマー演出は、当選演出が実行される表示器の表示面の所定領域にタイマー値を表示し、第2演出としての当選演出の進行に合わせてタイマー値を更新表示することで実行される演出である。
具体的には、当選演出の開始に合わせて予め決定されている初期タイマー値を表示画面に表示し、当選演出の実際の進行時間に合わせて初期タイマー値を減算表示(更新表示)することで行われる。
また、最初に表示される初期タイマー値は、予め決定されている当選演出の実行期間(実行ゲーム数)に対応して設定される。
そして、タイマー値の減算表示(更新表示)により、当選演出の終了に合わせてタイマー値がゼロ(タイムアップ)となり減算表示が終了した場合に、予め定められたタイマー結果演出として、例えば、「チャンス」等の文字情報が表示される。
また、本実施形態では、遊技者が操作を行う操作手段として演出ボタン2d及び上部演出ボタン2fを備えているが、メイン表示器8或いはサブ表示器17の表示面に、遊技者の接触を検出可能なタッチセンサを設けるとともに、メイン表示器8或いはサブ表示器17にタッチする位置を促すタッチ画像(操作画像)を表示可能にし、副制御装置20は、タッチ画像への遊技者の接触に応じて操作を受け付けて、メイン表示器8或いはサブ表示器17に所定の画像演出を表示するようにしてもよい。
また、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fにモータ等の作動により振動する振動手段を内蔵して、遊技者が操作する際に振動手段を作動させるようにしてもよい。この際、例えば、相対的に期待度の高い演出(例えば、当選演出)が表示された場合に、振動手段を作動させることが好ましい。このようにすれば、さらに遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、前扉1aにモータやスピーカ等の作動により当該前扉1aを振動させる振動手段を設けて、相対的に期待度の高い演出(例えば、当選演出や連続演出)が表示された場合や、上乗せ特化ゾーンが実行された場合に、振動手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、前扉1aに遊技者に向けて風を吹き付ける送風手段を設けて、相対的に期待度の高い演出(例えば、当選演出や連続演出)が表示された場合や、上乗せ特化ゾーンが実行された場合に、送風手段を作動させることで、遊技者の期待感を高めるようにしてもよい。
また、遊技者の手が演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fに近づいたことを検出可能な検出センサ(例えば、赤外線センサ)を設け、ボタン演出が実行されている状態おいて、検出センサの検出信号に基づき、操作画像を通常の形状のものから大きい形状のものに変更するようにしてもよい。このようにすれば、演出ボタン2d或いは上部演出ボタン2fを押圧操作する直前に、操作画像が変化するので、従来にない斬新な演出が可能となる。
また、表示手段として、メイン表示器8及びサブ表示器17以外の表示器を別個設けるようにしてもよく、選択制御手段は、当選演出の実行箇所として、各々の表示手段を選択可能としてもよい。
また、本実施形態では、抽選手段などの各種手段としての動作を主制御装置10が行ったが、副制御装置20がその一部又は全部を行い、副制御装置20が各種手段として動作することもできる。
また、反対に、副制御装置20が実行する動作を、主制御装置10がその一部又は全部を行い、主制御装置10が各種手段として動作することもできる。
また、本発明をスロットマシンに適用したがパチンコ(例えば、玉スロ)などその他の遊技機に適用することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
1:スロットマシン
2d:演出ボタン
4:リール
8:メイン表示器
10:主制御装置
16:役物装置
17:サブ表示器
20:副制御装置

Claims (2)

  1. ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段を備え、前記付与決定手段による決定結果が特定の決定結果となったことに基づき、特定の特典を付与可能とし、前記付与決定手段による決定結果に基づき所定の演出を実行するようにした遊技機において、
    前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出として複数の前記ゲームに亘る第1演出を実行する第1演出制御手段と、
    前記付与決定手段による決定結果に基づき、当該決定結果を導出した前記ゲームで完結する第2演出を実行する第2演出制御手段と、
    遊技者が操作する操作手段と、
    を備え、
    前記第2演出制御手段は、
    前記第1演出の実行中における前記付与決定手段の決定結果に基づき前記第2演出を実行する場合に、当該実行中の第1演出の契機となった前記決定結果に基づき、複数種類の前記第2演出のうちからいずれかの前記第2演出を選択する演出態様選択手段を備え
    前記複数種類の前記第2演出には、前記操作手段の操作を伴う特定の第2演出が含まれ、
    前記第1演出制御手段は、
    最終的に前記特定の特典が付与されるか否かを報知するように前記第1演出を実行するものとし、
    前記第2演出制御手段は、
    前記付与決定手段が前記特定の決定結果を導出した前記ゲームにおいて前記第2演出を実行するものとし、
    前記演出態様選択手段は、
    最終的に前記特定の特典が付与される旨を報知することとなる前記第1演出の実行中において、前記付与決定手段による決定結果が前記特定の決定結果となった場合に、当該決定結果を導出した前記ゲームにおける前記特定の第2演出の選択率を、前記特定の特典が付与される旨を報知しないこととなる前記第1演出の実行中の選択率とは異なる選択率に変更する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. ゲームの実行に対応して特典を付与するか否かを決定する付与決定手段を備え、前記付与決定手段による決定結果が特定の決定結果となったことに基づき、特定の特典を付与可能とし、前記付与決定手段による決定結果に基づき所定の演出を実行するようにした遊技機において、
    前記付与決定手段による決定結果に基づき、前記演出として複数の前記ゲームに亘る第1演出を実行する第1演出制御手段と、
    前記付与決定手段による決定結果に基づき、当該決定結果を導出した前記ゲームで完結する第2演出を実行する第2演出制御手段と、
    第1状態と第2状態とに変換可能な役物装置と、
    を備え、
    前記第2演出制御手段は、
    前記第1演出の実行中における前記付与決定手段の決定結果に基づき前記第2演出を実行する場合に、当該実行中の第1演出の契機となった前記決定結果に基づき、複数種類の前記第2演出のうちからいずれかの前記第2演出を選択する演出態様選択手段を備え
    前記複数種類の前記第2演出には、前記役物装置の変換を伴う特定の第2演出が含まれ、
    前記第1演出制御手段は、
    最終的に前記特定の特典が付与されるか否かを報知するように前記第1演出を実行するものとし、
    前記第2演出制御手段は、
    前記付与決定手段が前記特定の決定結果を導出した前記ゲームにおいて前記第2演出を実行するものとし、
    前記演出態様選択手段は、
    最終的に前記特定の特典が付与される旨を報知することとなる前記第1演出の実行中において、前記付与決定手段による決定結果が前記特定の決定結果となった場合に、当該決定結果を導出した前記ゲームにおける前記特定の第2演出の選択率を、前記特定の特典が付与される旨を報知しないこととなる前記第1演出の実行中の選択率とは異なる選択率に変更する
    ことを特徴とする遊技機。
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