JP2015192577A - 発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレクトレット材料を用いて効率よく発電を行うことのできる発電装置を提供する。
【解決手段】それぞれエレクトレット材料により面状に形成され、第1の面に沿って互いに間隔を空けて隣接するように配置される複数のエレクトレット電極12と、第1の面に対向する第2の面に沿って複数のエレクトレット電極12と対向するように配置され、複数のエレクトレット電極12に対して第2の面に平行な方向に沿って相対移動可能に構成される複数の対向電極14とを備え、複数のエレクトレット電極12のそれぞれは、第2の面に対向する対向面と対向面とは反対側の基面とを備え、対向面の隣接エレクトレット電極側の縁が、基面の隣接エレクトレット電極側の縁よりも、隣接エレクトレット電極から離れた位置にある発電装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトレット材料を利用した発電装置、及び当該発電装置を用いた携帯型電気機器に関する。
半永久的に電荷を保持する性質を持つエレクトレット材料を利用した発電装置がある。この発電装置は、エレクトレット材料により構成されたエレクトレット電極、及びこれと対向する対向電極を備えており、両者の重なり面積が変化することによって生じる静電誘導を利用して発電する。このような発電装置は、比較的小型で、装置自身の運動によって生じる電極の振動を電気エネルギーに変換することができるという利点がある。そのため、例えば腕時計などのように、人が身につけたり持ち運んだりする携帯型電気機器への採用が検討されている。
通常、上記発電装置においては、発電効率を向上させるために、複数のエレクトレット電極が互いに間隔を空けて並べて配置され、これと対向するように対向電極も複数並べて配置されている。このような構成によれば、各対向電極を各エレクトレット電極に対して相対移動させることによって、複数の対向電極から同時に電力を取り出すことができる(例えば特許文献1参照)。
特開2011−45194号公報
上述した発電装置において、理想的には、各対向電極は相対移動とともに完全な充放電を繰り返すことが望ましい。しかしながら、発電装置の小型化などの要請により隣接するエレクトレット電極同士の距離が近くなると、対向電極がエレクトレット電極と対向しない状態になっても、近傍のエレクトレット電極との間で静電誘導を生じさせるおそれがある。図9A及び図9Bは、このような状態を説明するための模式図である。図9Aは、エレクトレット電極101と対向電極102とが正面で対向する状態(対向状態)における各電極の断面図である。また、図9Bは、図9Aに示した状態から図中の矢印に沿って対向電極102が移動し、エレクトレット電極101と対向電極102とが対向しなくなった状態(非対向状態)の断面図である。また、各図における破線はエレクトレット電極101と対向電極102との間に発生する電気力線を示している。図9Aに示す状態において対向電極102に誘導された電荷は、理想的には、図9Bに示す状態で完全に放電されることが望ましい。しかしながら図9Bでは、エレクトレット電極101と対向電極102との距離が近いために、この状態でも両者の間に静電誘導が生じている。このような場合、対向電極102に誘導された電荷が完全に放電されないまま次の充電が行われることになり、発電効率の低下を招くことになる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであって、その目的の一つは、エレクトレット材料を用いて効率よく発電を行うことのできる発電装置、及び当該発電装置を用いた携帯型電気機器を提供することにある。
上記課題を解決すべく本出願において開示される発明は種々の側面を有しており、それ
ら側面の代表的なものの概要は以下のとおりである。
(1)それぞれエレクトレット材料により面状に形成され、第1の面に沿って互いに間隔を空けて隣接するように配置される複数のエレクトレット電極と、前記第1の面に対向する第2の面に沿って、前記複数のエレクトレット電極と対向するように配置され、前記複数のエレクトレット電極に対して前記第2の面に平行な方向に沿って相対移動可能に構成される複数の対向電極と、を備え、前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、前記第2の面に対向する対向面と、前記対向面とは反対側の基面と、を備え、前記対向面の隣接エレクトレット電極側の縁が、前記基面の前記隣接エレクトレット電極側の縁よりも、前記隣接エレクトレット電極から離れた位置にあることを特徴とする発電装置。
(2)(1)において、前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、前記隣接エレクトレット電極側の端部の厚みが、それ以外の部分の厚みよりも小さいことを特徴とする発電装置。
(3)(1)又は(2)において、前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、前記隣接エレクトレット電極側の側面の前記対向面側の端部が、前記隣接エレクトレット電極と逆側に向けて傾斜していることを特徴とする発電装置。
(4)(1)から(3)のいずれかにおいて、前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、前記第1の面に平行に配置された基板上に形成され、前記基板には、互いに隣接するエレクトレット電極同士の間の領域を占める貫通孔が設けられていることを特徴とする発電装置。
(5)(1)から(4)のいずれかにおいて、前記複数の対向電極のそれぞれは、前記第1の面に対向する対向面と、前記対向面とは反対側の基面と、を備え、前記対向面の隣接対向電極側の縁が、前記基面の前記隣接対向電極側の縁よりも、前記隣接対向電極から離れた位置にあることを特徴とする発電装置。
(6)(1)から(5)のいずれかの発電装置と、前記発電装置によって発電された電力を消費して動作する負荷と、を備える携帯型電気機器であって、当該携帯型電気機器自身の運動によって、前記複数の対向電極の前記複数のエレクトレット電極に対する相対移動が行われることを特徴とする携帯型電気機器。
上記(1)の側面によれば、エレクトレット電極と対向電極が対向しない状態において、両者の距離を大きくすることができ、対向電極を確実に放電させることができる。
上記(2)の側面によれば、エレクトレット電極と対向電極が対向しない状態において対向電極に近い位置にあるエレクトレット電極の端部の帯電量を減らすことで、対向電極をより確実に放電させることができる。
上記(3)の側面によれば、エレクトレット電極の隣接エレクトレット電極側の縁の角度を90度より大きくすることで、その部分に電気力線が集中しないようにすることができ、対向電極をより確実に放電させることができる。
上記(4)の側面によれば、エレクトレット電極と対向電極が対向しない状態における両者の距離が大きくなるようなエレクトレット電極の形状を、より容易に形成することができる。
上記(5)の側面によれば、エレクトレット電極と対向電極が対向しない状態における両者の距離をさらに大きくすることができる。
上記(6)の側面によれば、携帯型電気機器自身の運動によって発電装置を効率よく発電させることができる。
本発明の実施の形態に係る発電装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る発電装置を備える携帯型電気機器の概略構成を示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る発電装置の部分断面図である。 エレクトレット電極の平面図である。 本発明の実施の形態に係る発電装置の対向状態における電気力線の様子を示す部分断面図である。 本発明の実施の形態に係る発電装置の非対向状態における電気力線の様子を示す部分断面図である。 エレクトレット電極の成形工程を示す図である。 エレクトレット電極の成形工程を示す図である。 エレクトレット電極の成形工程を示す図である。 エレクトレット電極の成形工程を示す図である。 エレクトレット電極及び対向電極の形状の第1の変形例を示す断面図である。 エレクトレット電極及び対向電極の形状の第2の変形例を示す断面図である。 従来の発電装置の対向状態における断面を示す断面図である。 従来の発電装置の非対向状態における断面を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る発電装置10の概略構成を示す斜視図である。また、図2は、発電装置10を内蔵する携帯型電気機器1の概略構成を示す構成図である。図1に示すように、発電装置10は、第1基板11と、複数のエレクトレット電極12と、第2基板13と、複数の対向電極14と、回転軸15と、を含んで構成されている。また、図2に示すように、携帯型電気機器1は、発電装置10と、整流回路2と、二次電池3と、負荷4と、を含んで構成されている。
第1基板11は、金属などの導電体で形成されており、全体として略円盤型の形状をしている。第1基板11には、その中心位置から見て放射状に並ぶ複数の貫通孔が設けられている。これら貫通孔のそれぞれは、略台形の形状をしており、その第1基板11の外周及び中心に向けられる2辺は、第1基板11の外周に沿って弧状に形成されている。この貫通孔によって、第1基板11の中心と外周との間には、複数の略台形の導電体が互いに間隔を空けて放射状に並んで形成されることになる。
第1基板11に形成される略台形の導電体の第2基板13側の面上には、エレクトレット電極12が膜状に形成されている。このエレクトレット電極12も、全体として略台形の形状をしており、その第1基板11の外周及び中心に向けられる2辺が、第1基板11の外周に沿って弧状に形成されている。エレクトレット電極12は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂を含んだエレクトレット材料により構成され、マイナスの電荷を保持している。なお、ここではエレクトレット電極12はマイナスに帯電しているものとするが、エレクトレット電極12はプラスに帯電する材料で構成されてもよい。エレクトレット電極12の形状、及び形成方法については、後に詳しく説明する。なお、ここでは各エレクトレット電極12の第2基板13側の面を含む仮想的な平面を、第1面S1という。複数のエレクトレット電極12は、この第1面S1に沿って互いに間隔を空けて隣接するように配置されている。
第2基板13は、第1基板11と同様に金属などの導電体で形成されており、その形状及び大きさも第1基板11と対応している。すなわち、第2基板13は略円盤型の形状をしており、第1基板11と略同型、及び同数の貫通孔が設けられている。この貫通孔によって、第2基板13の中心と外周との間にはエレクトレット電極12と略同型、及び同数の導電体が放射状に並んで形成されることになる。これら複数の導電体は、そのまま対向電極14として機能する。第1基板11と第2基板13とは、互いに平行、かつ対向するように配置されており、そのため第1基板11上の各エレクトレット電極12は、第2基板13の対向電極14と対向するようになっている。なお、ここでは複数の対向電極14の第1基板11側の面を含む仮想的な平面を、第2面S2という。第2面S2は第1面S1と対向しており、複数の対向電極14はこの第2面S2に沿って互いに間隔を空けて隣接するように配置されている。
回転軸15は、第1面S1及び第2面S2に直交し、第1基板11の中心と第2基板13の中心を貫通するように配置されている。さらに、第2基板13は、図1及び2において矢印で示すように、回転軸15を中心として回転可能に支持されている。一方、第1基板11は、携帯型電気機器1の筐体に対して固定されている。
このような構成により、第2基板13は、携帯型電気機器1自身の運動に伴って回転する。なお、図には示されていないが、第2基板13を回転させるために、第2基板13、または回転軸15に対して錘が連結されている。この第2基板13の回転によって、各対向電極14はエレクトレット電極12に対してその重なり面積が変化するように、第2面S2上を相対移動する。この回転により各対向電極14がいずれかのエレクトレット電極12と正面から対向する状態(以下、対向状態という)まで移動すると、静電誘導によって対向電極14にはエレクトレット電極12と逆の極性(ここではプラス)の電荷がチャージされる。そこから第2基板13がさらに回転して対向電極14がエレクトレット電極12と対向しない状態、すなわち対向電極14が第1基板11の貫通孔と対向する状態(以下、非対向状態という)になると、対向電極14にチャージされた電荷が放電される。このように、第2基板13の回転によって、各対向電極14で電荷の充放電が繰り返されることになる。
各対向電極14の充放電によって、発電装置10から整流回路2側に電流が流れる。この電流は、整流回路2によって整流されて二次電池3に入力される。これにより発電装置10によって発電された電力が二次電池3に蓄積される。二次電池3に蓄積された電力は、必要に応じて負荷4に供給される。二次電池3は、リチウム二次電池などの充放電可能な電池である。負荷4は、携帯型電気機器1の機能を実現するための回路であって、二次電池3から供給される電力を消費して動作する。例えば携帯型電気機器1が腕時計の場合、負荷4は計時回路などを含み、現在時刻の計時などの各種の制御を行う。
以下、第1基板11上に形成されるエレクトレット電極12の形状について、説明する。以下では説明の便宜のために、注目する一つのエレクトレット電極12を注目エレクトレット電極12aとし、当該注目エレクトレット電極12aの形状について説明するが、他のエレクトレット電極12も同様の形状であってよい。また、以下では注目エレクトレット電極12aに隣接する二つのエレクトレット電極12のうち、一方を隣接エレクトレット電極12b、他方を隣接エレクトレット電極12cと表記する。また、各エレクトレット電極12の対向電極14側の面(上面)を対向面とし、これと逆側の第1基板11側の面(底面)を基面という。
図3は、発電装置10の、第1基板11の円周方向(すなわち、エレクトレット電極12の配列方向)に沿った断面を示す部分断面図である。また、図4は注目エレクトレット電極12aを上方(第2基板13側)から見た様子を示す平面図である。図3に示すように、注目エレクトレット電極12aの隣接エレクトレット電極12b側の側面Sa、及び隣接エレクトレット電極12c側の側面Sbは、いずれも断面視において弧状に形成されている。すなわち、注目エレクトレット電極12aの隣接エレクトレット電極12b側の側面Saの、少なくとも対向面側の端部が、隣接エレクトレット電極12bと逆側に向かって傾斜している。これにより、図4にも示されるように、注目エレクトレット電極12aの対向面の隣接エレクトレット電極12b側の外縁La1は、基面の隣接エレクトレット電極12b側の外縁La2よりも内側(隣接エレクトレット電極12bと逆側)に位置することになる。同様に、注目エレクトレット電極12aの隣接エレクトレット電極12c側の側面Sbについても、少なくともその対向面側の端部が、隣接エレクトレット電極12cと逆側に向かって傾斜している。これにより、注目エレクトレット電極12aの対向面の隣接エレクトレット電極12c側の外縁Lb1は、基面の隣接エレクトレット電極12c側の外縁Lb2よりも内側(隣接エレクトレット電極12cと逆側)に位置することになる。また、注目エレクトレット電極12aの対向面の横幅w1は、基面の横幅w2と比較して短くなっている。ここで注目エレクトレット電極12aの対向面及び基面の横幅は、それぞれ、第1基板11の円周方向に沿った長さを指しており、第1基板11の中心からの距離に応じて変化するものである。しかしながら、側面Sa及びSbが傾斜しているので、第1基板11の円周方向に沿った断面であれば、どの位置の断面であっても、注目エレクトレット電極12aの対向面の横幅w1は基面の横幅w2よりも短くなっている。より具体的に、注目エレクトレット電極12aの横幅は、基面から対向面に向かうにつれて単調減少しながら狭まっている。
注目エレクトレット電極12aがこのような形状を備えることにより、非対向状態において、注目エレクトレット電極12aから近傍の対向電極14までの距離が図9Bの例と比較して大きくなり、注目エレクトレット電極12aと近傍の対向電極14との間での静電誘導を生じにくくさせることができる。これにより、非対向状態になった際に対向電極14をより確実に放電させることができる。また、左右両端(すなわち、隣接エレクトレット電極12b及び12cに近い側の縁)において注目エレクトレット電極12aの厚みがそれ以外の部分よりも小さくなっているので、この部分における注目エレクトレット電極12aの帯電量が中心部と比較して小さくなり、より非対向状態における静電誘導が生じにくくなる。さらに、注目エレクトレット電極12aの隣接エレクトレット電極側の側面の対向面側の端部(上端)が隣接エレクトレット電極と逆側に傾斜することによって、対向面の隣接エレクトレット電極側の縁の角度が90度より大きくなり、電気力線が集中しにくくなる。そのため、より非対向状態における静電誘導が生じにくくなる。図5A及び図5Bは、対向状態、及び非対向状態のそれぞれにおける発電装置10の部分断面図であって、エレクトレット電極12と対向電極14との間に生じる電気力線の様子を破線で示している。同図に示されるように、対向状態では図9Aの例とほぼ同様に電気力線が発生しているが、非対向状態ではエレクトレット電極12と対向電極14との間の距離が大きくなって電気力線の発生が抑制されている。なお、確実に非対向状態で放電を行わせるためにはエレクトレット電極12の横幅を小さくして隣接するエレクトレット電極12同士の間隔を広くすることも考えられるが、そのような構成を採用すると対向状態における発電量も低下することになる。本実施形態の構成によれば、エレクトレット電極12の表面積をできる限り確保しつつ、非対向状態において対向電極14までの距離を大きくすることができる。
エレクトレット電極12のこのような形状は、例えばディスペンス方式でエレクトレット電極12を成形することにより実現できる。図6A〜図6Dは、この場合のエレクトレット電極12の成形工程を説明する図であって、図3と同様に、第1基板11及びエレクトレット電極12を第1基板11の円周方向に沿って切った断面を示している。
まず図6Aに示す第1基板11に対して、エッチング処理を行って図1に示すような略台形の貫通孔を設ける(図6B)。なお、ここではエッチング処理により貫通孔を設けることとしたが、プレス加工や放電加工など、他の方法で実現してもよい。次にディスペンス工程を実行して、液状のエレクトレット材料を第1基板11上に塗布する(図6C)。このとき図6Cに示すように、エレクトレット材料は表面張力によって中央が盛り上がり左右両側面が傾斜した形状となる。さらに、このエレクトレット材料を硬化させるキュア工程を行ってエレクトレット電極12を成形する(図6D)。
このように、ディスペンス工程を用いることにより、容易に側面が傾斜したエレクトレット電極12を成形することができる。また、以上説明したように、予め第1基板11の互いに隣接するエレクトレット電極12の間の領域に貫通孔を設け、残った領域にエレクトレット電極12を成形することにより、容易に対向面の縁が基面の縁よりも内側に位置するようにエレクトレット電極12を成形することができる。
さらに本実施形態では、対向電極14も、エレクトレット電極12と同様にその側面が傾斜した形状になっている。ここでも説明の便宜のために、注目する一つの対向電極14を注目対向電極14aとしてその形状について説明するが、全ての対向電極14が同様の形状を備えてもよい。また、注目対向電極14aに隣接する二つの対向電極14のうち、一方を隣接対向電極14b、他方を隣接対向電極14cと表記する。また、各対向電極14のエレクトレット電極12側の面(下面)を対向面とし、これと逆側の面(上面)を基面という。
図3に示すように、注目対向電極14aの隣接対向電極14b側の側面Sc、及び隣接注目電極14c側の側面Sdは、いずれも断面視において弧状に形成されている。これにより、注目対向電極14aの隣接対向電極12bと対向する側面Scの、少なくとも対向面側の端部が、隣接対向電極12bと逆側に向かって傾斜している。これにより、注目対向電極12aの対向面の隣接対向電極12b側の外縁Lc1は、基面の隣接対向電極12b側の外縁Lc2よりも内側(隣接対向電極12bと逆側)に位置することになる。同様に、注目対向電極12aの隣接対向電極12c側の側面Sdについても、少なくともその対向面側の端部が、隣接対向電極12cと逆側に向かって傾斜している。これにより、注目対向電極12aの対向面の隣接対向電極12c側の外縁Ld1は、基面の隣接対向電極12c側の外縁Ld2よりも内側(隣接対向電極12cと逆側)に位置することになる。また、注目対向電極12aの対向面の横幅w3は、基面の横幅w4と比較して短くなっている。
このように、エレクトレット電極12だけでなく対向電極14も、隣接する対向電極14側の側面において、対向面の縁が基面の縁よりも内側に位置する形状を備えることにより、非対向状態におけるエレクトレット電極12と対向電極14との間の距離をより大きくすることができる。
なお、以上説明したエレクトレット電極12及び対向電極14の形状は一例に過ぎない。注目エレクトレット電極12aは、その対向面の隣接エレクトレット電極12b側の縁が、基面の隣接エレクトレット電極12b側の縁より隣接エレクトレット電極12bから離れた位置にあり、対向面の隣接エレクトレット電極12c側の縁も基面の隣接エレクトレット電極12c側の縁より隣接エレクトレット電極12cから離れた位置にあるような形状を備えてさえいれば、各種の形状を採り得る。以下では、注目エレクトレット電極12a及び注目対向電極14aの形状のいくつかの変形例について説明する。
図7は、注目エレクトレット電極12a及び注目対向電極14aの形状の第1の変形例を示す断面図である。この図の例では、第1基板11の貫通孔に沿った側面のエレクトレット電極12側の端部が面取りされたような傾斜形状に成形されている。そして、注目エレクトレット電極12aは端部が傾斜形状になっている第1基板11上に一定の厚みで形成されている。このような構成によっても、図3の例と同様に注目エレクトレット電極12aの左右両側面の対向面側の端部が内側に傾斜することになる。また、注目エレクトレット電極12aの対向面の隣接エレクトレット電極12b側の縁La1が、基面の隣接エレクトレット電極12b側の縁La2より隣接エレクトレット電極12bから離れた位置にあり、対向面の隣接エレクトレット電極12c側の縁Lb1も基面の隣接エレクトレット電極12c側の縁Lb2より隣接エレクトレット電極12cから離れた位置にある。同様に、注目対向電極14aも、その対向面側の端部が傾斜形状に加工されている。これにより、図9Bの例と比較して、非対向状態におけるエレクトレット電極12と対向電極14との間の距離が大きくなる。
図8は、注目エレクトレット電極12a及び注目対向電極14aの形状の第2の変形例を示す断面図である。この図の例では、第1基板11の貫通孔に沿った側面のエレクトレット電極12側の端部に段差を設けている。そして、注目エレクトレット電極12aは端部に段差が設けられた第1基板11上に一定の厚みで形成されている。このような構成では、図3及び図7の例と異なり、注目エレクトレット電極12aの左右両側面の対向面側の端部は傾斜してはいない。しかしながら、図3及び図7の例と同様に、注目エレクトレット電極12aの対向面の隣接エレクトレット電極12b側の縁La1が、基面の隣接エレクトレット電極12b側の縁La2より隣接エレクトレット電極12bから離れた位置にあり、対向面の隣接エレクトレット電極12c側の縁Lb1も基面の隣接エレクトレット電極12c側の縁Lb2より隣接エレクトレット電極12cから離れた位置になっている。同様に、注目対向電極14aもその対向面の隣接対向電極側の縁が基面の縁よりも内側に位置するように対向面側の端部に段差が設けられている。これにより、図3及び図7の例と同様に、非対向状態におけるエレクトレット電極12と対向電極14との間の距離を大きくすることができる。
なお、本発明は以上説明したものに限られない。例えば以上の説明では、エレクトレット電極12及び対向電極14はいずれも環状に並んで配置されることとしている。しかしながらこれに限らず、エレクトレット電極12及び対向電極14は直線状に並んで配置され、対向電極14はエレクトレット電極12との重なり面積が変化するように当該直線に沿って往復運動することとしてもよい。また、以上の説明ではエレクトレット電極12の位置が固定され、対向電極14の位置が変化することによって両者の重なり面積が変化することとしたが、これとは逆に、対向電極14の位置を固定し、エレクトレット電極12側を移動させることとしてもよい。
1 携帯型電気機器、2 整流回路、3 二次電池、4 負荷、10 発電装置、11 第1基板、12 エレクトレット電極、13 第2基板、14 対向電極、15 回転軸。

Claims (6)

  1. それぞれエレクトレット材料により面状に形成され、第1の面に沿って互いに間隔を空けて隣接するように配置される複数のエレクトレット電極と、
    前記第1の面に対向する第2の面に沿って、前記複数のエレクトレット電極と対向するように配置され、前記複数のエレクトレット電極に対して前記第2の面に平行な方向に沿って相対移動可能に構成される複数の対向電極と、
    を備え、
    前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、
    前記第2の面に対向する対向面と、前記対向面とは反対側の基面と、を備え、
    前記対向面の隣接エレクトレット電極側の縁が、前記基面の前記隣接エレクトレット電極側の縁よりも、前記隣接エレクトレット電極から離れた位置にある
    ことを特徴とする発電装置。
  2. 請求項1に記載の発電装置において、
    前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、前記隣接エレクトレット電極側の端部の厚みが、それ以外の部分の厚みよりも小さい
    ことを特徴とする発電装置。
  3. 請求項1又は2に記載の発電装置において、
    前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、前記隣接エレクトレット電極側の側面の前記対向面側の端部が、前記隣接エレクトレット電極と逆側に向けて傾斜している
    ことを特徴とする発電装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の発電装置において、
    前記複数のエレクトレット電極のそれぞれは、前記第1の面に平行に配置された基板上に形成され、
    前記基板には、互いに隣接するエレクトレット電極同士の間の領域を占める貫通孔が設けられている
    ことを特徴とする発電装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の発電装置において、
    前記複数の対向電極のそれぞれは、
    前記第1の面に対向する対向面と、前記対向面とは反対側の基面と、を備え、
    前記対向面の隣接対向電極側の縁が、前記基面の前記隣接対向電極側の縁よりも、前記隣接対向電極から離れた位置にある
    ことを特徴とする発電装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の発電装置と、
    前記発電装置によって発電された電力を消費して動作する負荷と、
    を備える携帯型電気機器であって、
    当該携帯型電気機器自身の運動によって、前記複数の対向電極の前記複数のエレクトレット電極に対する相対移動が行われる
    ことを特徴とする携帯型電気機器。
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