JP2015191560A - シート状導電体、およびこれを用いるタッチパネル - Google Patents

シート状導電体、およびこれを用いるタッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】金属細線からなるメッシュ状の電極に起因する視認性を、透過率を低下させることなく向上させることができるシート状導電体、およびこれを用いるタッチパネルを提供する。【解決手段】表示画面上に配置されるシート状導電体であって、絶縁体と、絶縁体の表示画面と反対側の面に設置され、観察側に配置される第1検出電極と、絶縁体の表示画面側の面に設置され、観察側と反対側に配置される第2検出電極とを少なくとも備え、第1検出電極および第2検出電極は、金属細線によってメッシュ状に形成され、第1検出電極の金属細線の線幅を線幅Waとし、第1検出電極の金属細線の線幅を線幅Wbとすると、線幅Waおよび線幅Wbが、下記式(1)および(2)を満たす。0.5μm≰Wb<Wa≰10μm ……(1)Wa−Wb≰4.0μm ……(2)【選択図】図1

Description

本発明は、それぞれ金属細線によってメッシュ状に構成された観察側の検出電極およびその反対側の検出電極を備えるシート状導電体、およびこれを用いるタッチパネルに関するものである。
従来から、タッチパネルディスプレイ等において、金属細線からなるメッシュ状の、2層構造の検出電極を備える導電シート等のシート状導電体により構成されたタッチパネルセンサが利用されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、基体と、基体の一方の主面に形成された金属細線からなる第1導電部と、基体の他方の主面に形成された金属細線からなる第2導電部とを有する導電シートの発明が開示されており、第1導電部の金属細線の線幅(第1導電パターンの線幅)と、第2導電部の金属細線の線幅(第2導電パターンの線幅)とが同じである旨が開示されている。
特開2011−175967号公報
しかし、特許文献1に示すような、例えば、観察側の検出電極となる第1導電部の金属細線の線幅とその反対側の検出電極となる第2導電部の金属細線の線幅とが等しい導電シートでは、導電シートが黒色板に載置されているような場合に、例えば、タッチパネルディスプレイにおいてディスプレイの電源が切られており、黒色の画面表示となっている場合に、導電シートの金属細線が見えてしまうという問題があった。
なお、透明でない金属細線によってメッシュ状に構成された観察側の(例えば上側)検出電極およびその反対側の(例えば下側)検出電極を備えるシート状導電体においては、上側検出電極および下側検出電極の金属細線の視認性の点から、観察者からの距離を考慮して、観察者から遠い位置にある下側検出電極の金属細線の線幅を上側検出電極の金属細線の線幅よりも広くして、観察者から観た場合の上側検出電極の金属細線の線幅と下側検出電極の金属細線の線幅とが等しく見えるようになることが期待される。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、観察者からの距離を考慮した上で、観察者から遠い位置にある下側検出電極の金属細線の線幅が上側検出電極の金属細線の線幅よりも広いシート状導電体を製造した処、特許文献1の場合と同様に所望の視認性能は得られないという問題があることが分かった。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、金属細線からなるメッシュ状の電極に起因する視認性を、透過率を低下させることなく、向上させることができるシート状導電体およびこれを用いるタッチパネルを提供することにある。
本発明者らは、通常行われているように、メッシュ状の金属細線からなる観察側の第1検出電極とその反対側の第2検出電極の金属細線の線幅を同一にしてシート状導電体を観測した結果、同じ線幅であるにも関わらず、第2検出電極の金属細線の方が目立って見えることに気付いた。
本発明者らは、上記課題および知見を鑑みて、観察者から遠い位置にある第2検出電極の金属細線の線幅を第1検出電極の金属細線の線幅よりも狭くすることにより、透過率を低下させることなく、シート状導電体の視認性の向上を図ることができることを知見し、本発明に至ったものである。
即ち、本発明の第1の態様は、表示画面上に配置されるシート状導電体であって、絶縁体と、絶縁体の表示画面と反対側の面に設置され、観察側に配置される第1検出電極と、絶縁体の表示画面側の面に設置され、観察側と反対側に配置される第2検出電極とを少なくとも備え、第1検出電極および第2検出電極は、金属細線によってメッシュ状に形成され、第1検出電極の金属細線の線幅を線幅Waとし、第2検出電極の金属細線の線幅を線幅Wbとすると、線幅Waおよび線幅Wbが、下記式(1)および(2)を満たすことを特徴とするシート状導電体を提供する。
0.5μm≦Wb<Wa≦10μm ……(1)
Wa−Wb≦4.0μm ……(2)
また、線幅Waと線幅Wbとが、以下の(3)式の関係にあることが好ましい。
0.5μm≦Wa−Wb≦2.0μm ……(3)
また、線幅Waと線幅Wbとが、以下の(4)式を満たすことが好ましい。
1.0μm≦Wb<Wa≦6.0μm ……(4)
また、第1検出電極および第2検出電極の金属細線間の線間ピッチは、それぞれ100μm〜500μmであることが好ましい。
また、第1検出電極の電極幅が、第2検出電極の電極幅よりも狭いことが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、絶縁体と、絶縁体の一方の面に設置される第1検出電極と、絶縁体の他方の面に設置される第2検出電極とを少なくとも備え、第1検出電極および第2検出電極は、金属細線によってメッシュ状に構成され、第1検出電極の金属細線の線幅を線幅Waとし、第2検出電極の金属細線の線幅を線幅Wbとすると、線幅Waおよび線幅Wbが、下記式(1)および(2)を満たし、かつ第1検出電極の電極幅が、第2検出電極の電極幅よりも狭いことを特徴とするシート状導電体を提供する。
0.5μm≦Wb<Wa≦10μm ……(1)
Wa−Wb≦4.0μm ……(2)
また、本発明の第3の態様は、上記第1又は第2の態様のシート状導電体を使用したタッチパネルを提供する。
本発明によれば、金属細線からなるメッシュ状の電極に起因するシート状導電体の視認性を、シート状導電体の透過率を低下させることなく、向上させることができる。
また、本発明によれば、タッチパネルの表示画面の視認性を、シート状導電体の透過率を低下させることなく、向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係るシート状導電体の検出領域の一部を模式的に示す部分断面図である。 (A)は、図1のシート状導電体の第1検出電極の一部を模式的に示す平面拡大図であり、(B)は、図1のシート状導電体の第2検出電極の一部を模式的に示す平面拡大図である。 図1の検出領域を含むシート状導電体の全体構成を模式的に示す平面図である。 本発明の実施の形態2に係るシート状導電体の検出領域の一部を模式的に示す概略部分断面図である。 本発明の実施の形態3に係るシート状導電体の検出領域の一部を模式的に示す部分断面図である。 表面および裏面に保護カバーの設置された評価用導電性シートの概略部分断面図である。 第1検出電極の金属細線の線幅Waおよび第2検出電極の金属細線の線幅Wbと、シート状導電体の視認性との関係を示すグラフである。
本発明に係るシート状導電体を、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。
以下では、本発明に係るシート状導電体について、タッチパネル用の導電性フイルムを代表例として説明するが、本発明は、これに限定されず、絶縁体からなる基板の両面に配置される電極を有するものであれば、どのようなものでも良く、例えば、種々の表示装置の表示画面上に設置されるシート状導電体であっても、電磁波シールド用のシート状導電体等であっても良いのはもちろんである。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るシート状導電体の検出領域の一例を示す部分拡大断面図である。
図1に示すシート状導電体1は、絶縁性基板11(以下、単に基板という)と、観察側に配置される第1検出電極12と、観察側と反対側に配置される第2検出電極13とを備える。なお、シート状導電体1を用いてタッチパネルディスプレイを構成した場合、第1検出電極12は、ディスプレイの表示画面を観察する操作者側に配置され、第2検出電極13は、ディスプレイの表示画面上に配置されるものである。
基板11は、本発明の絶縁体を構成するものであり、一方の表面に層状に配置された第1検出電極12を支持すると共に、他方の表面に層状に配置された第2検出電極13を支持する。
基板11は、光を適切に透過することが好ましく、具体的には、85%から100%の全光線透過率を有することが好ましい。
また、基板11は、電気的絶縁性を有し、第1検出電極12と第2検出電極13との間を電気的に絶縁する。
基板11としては、透明絶縁性基板であることが好ましく、例えば透明絶縁樹脂基板、透明セラミックス基板、ガラス基板などを挙げることができる。なかでも、靭性に優れる理由から、透明絶縁樹脂基板であることが好ましい。
透明絶縁樹脂基板を構成する材料としては、より具体的には、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリアミド、ポリアリレート、ポリオレフィン、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル、シクロオレフィン系樹脂などが挙げられる。なかでも、透明性に優れる理由から、ポリエチレンテレフタレート、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース樹脂であることが好ましい。
基板11は、単層であっても、また、2層以上の複層であってもよい。基板11の厚みは、特に限定されないが、5〜350μmであることが好ましく、30〜150μmであることがより好ましい。上述の範囲内であれば、所望の可視光の透過率が得られ、且つ、取り扱いも容易である。
また、基板11の平面視形状は、例えば、矩形状であってもよく、また、例えば、円形状、多角形状であってもよい。
第1検出電極12および第2検出電極13は、基板11の一方(観察側)の面(図中上面)および他方(観察側と反対側)の面(図中下面)にそれぞれ層状に配置される。第1検出電極12は、金属細線12Nによって構成され、第2検出電極13は、金属細線13Nによって構成される。
金属細線12Nの線幅Waは、低抵抗の電極を比較的容易に形成できる観点(導電性の観点)および視認性の観点から、以下の(1a)式を満たすように構成される。
0.5μm<Wa≦10.0μm ……(1a)
また、金属細線13Nの線幅Wbは、金属細線12Nと同様に、導電性の観点および視認性の観点から、以下の(1b)式を満たすように構成される。
0.5μm≦Wb<10.0μm ……(1b)
ここで、線幅Wa、Wbは、金属細線の延在方向に垂直な面でシート状導電体サンプルを切断し、細線断面の横幅(基板に水平な方向の最大幅)を電子顕微鏡で観測して測定した場合の線幅を指す(10箇所の平均値)。
また、金属細線12Nの線幅Waと金属細線13Nの線幅Wbとは、視認性の観点から、以下の(1c)式の関係を満たすように構成される。つまり、線幅Waが線幅Wbよりも広くなるようにする必要がある。
Wb<Wa ……(1c)
なお、上述の(1c)式と逆に、線幅Wbが線幅Wa以上になるように構成した場合には、つまり、以下の(1d)式のように構成した場合には、(1c)式を満たすように構成した場合のように、金属細線からなるメッシュ状の電極に起因するシート状導電体の視認性を向上させる効果を得ることができない。
Wa≦Wb ……(1d)
そして、これら(1a)〜(1c)式をまとめると、金属細線12Nの線幅Waと金属細線13Nの線幅Wbとは、以下の(1)式を満たす必要がある。
0.5μm≦Wb<Wa≦10.0μm ……(1)
また、金属細線12Nの線幅Waおよび金属細線13Nの線幅Wbは、両者の差分が、下記式(2)を満足する必要がある。
Wa−Wb≦4.0μm ……(2)
金属細線12Nの線幅Waと金属細線13Nの線幅Wbを、上記式(1)の範囲に限定する理由は、線幅WaおよびWbが0.5μm未満では、金属細線12Nおよび13Nが細くなりすぎて、導電性が低下したり、断線する恐れがあるからである。一方、線幅WaおよびWbが10.0μm超では、金属細線12Nおよび13Nが太くなりすぎて、視認性が低下して、ディスプレイの表示画面、特に電源オフ時の黒色の表示画面において金属細線12Nおよび13Nが見える恐れがあるからである。また、金属細線12Nの線幅Waが金属細線13Nの線幅Wb以下である場合、即ち、上記式(1d)を満たす時には、金属細線13Nが、実際の線幅以上に目立って見えてしまうためである。
また、線幅Waと線幅Wbとの差分を、上記式(2)の範囲に限定する理由は、その差分がこの範囲を外れ、4.0μmより大きくなると、逆に金属細線12Nが目立って見えるようになり、視認性の向上効果が見られなくなるからである。
なお、シート状導電体において、上記式(1)および(2)を満足すれば、透過率を低下させることはなく、視認性の向上効果を得ることができる。
本発明においては、さらに、下記式(3)を満足するのがより好ましい。
0.5μm≦Wa−Wb≦2.0μm ……(3)
上記式(3)の範囲とすることにより、視認性をさらに向上させることができる。
また、本実施形態において、金属細線12Nの線幅Waと金属細線13Nの線幅Wbとは、上記式(1)を満たす必要があるが、導電性、製造容易性および視認性の観点から、以下の(4)式を満たすことが好ましい。なお、以下の(4)式の条件を満たした上で、更に、上記式(3)の条件を満たすようにすることで、シート状導電体の視認性を更に向上させることができる。
1.0μm≦Wb<Wa≦6.0μm ……(4)
なお、金属細線12N、13Nの厚みは、特に制限されないが、導電性と視認性との観点から、0.00001mm(0.01μm)〜0.2mmから選択可能であり、30μm以下が好ましく、20μm以下がより好ましく、0.01〜9μmがさらに好ましく、0.05〜5μmが最も好ましい。
金属細線12N、13Nの材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)などの金属や合金、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化ガリウム、酸化チタンなどの金属酸化物、などが挙げられる。なかでも、金属細線12N、13Nの導電性が優れる理由から、銀であることが好ましい。
なお、シート状導電体の第1検出電極12および第2検出電極13においては、その金属細線12N、13Nは、金属酸化物粒子、銀ペーストや銅ペーストなどの金属ペーストで形成されていてもよい。金属細線12N、13Nは、なかでも、導電性と透明性に優れる点で、ハロゲン化銀を露光・現像して形成される銀細線であることが好ましい。したがって、第1検出電極12および第2検出電極13を銀細線による導電膜とすることが好ましい。
金属細線12N、13Nの中には、金属細線12N、13Nと基板11との密着性の観点から、バインダが含まれていることが好ましい。
バインダとしては、金属細線12N、13Nと基板11との密着性がより優れる理由から、水溶性高分子であることが好ましい。バインダの種類としては、例えば、ゼラチン、カラギナン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロースおよびその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリサッカライド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウムなどが挙げられる。なかでも、金属細線12N、13Nと基板11との密着性がより優れる理由から、ゼラチンが好ましい。
なお、ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチンの加水分解物、ゼラチン酵素分解物、その他アミノ基、カルボキシル基を修飾したゼラチン(フタル化ゼラチン、アセチル化ゼラチン)を使用することができる。
また、バインダとしては、上記ゼラチンとは異なる高分子(以後、単に高分子とも称する)をゼラチンと共に使用してもよい。
使用される高分子の種類はゼラチンと異なれば特に制限されないが、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリジエン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、セルロース系重合体およびキトサン系重合体、からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなる共重合体などが挙げられる。
金属細線12N、13N中における金属とバインダとの体積比(金属の体積/バインダの体積)は、1.0以上が好ましく、1.5以上がさらに好ましい。金属とバインダの体積比を1.0以上とすることで、金属細線12N、13Nの導電性をより高めることができる。上限は特に制限されないが、生産性の観点から、6.0以下が好ましく、4.0以下がより好ましく、2.5以下がさらに好ましい。
なお、金属とバインダの体積比は、金属細線12N、13N中に含まれる金属およびバインダの密度より計算することができる。例えば、金属が銀の場合、銀の密度を10.5g/cm3として、バインダがゼラチンの場合、ゼラチンの密度を1.34g/cm3として計算して求めるものとする。
なお、図示しないが、後述するように、図1に示すシート状導電体の第1および第2検出電極12および13のそれぞれの外側(図中上面及び下面)に、第1および第2検出電極12および13をそれぞれ保護する保護カバーを有していても良い。
次に、本発明のシート状導電体の第1および第2検出電極のメッシュ構造について説明する。
図2(A)に、第1検出電極12の一部の平面拡大図を示し、図2(B)に、第2検出電極13の一部の平面拡大図を示す。
図2(A)に示すように、第1検出電極12は、x方向に延びるメッシュ状の導電線であって、金属細線12Nにより構成され、交差する金属細線12Nによる複数の格子g1を含んでいる。
また、図2(B)に示すように、第2検出電極13は、y方向に延びるメッシュ状の導電線であって、金属細線13Nにより構成され、上述の金属細線12Nと同様に、交差する金属細線13Nによる複数の格子g2を含んでいる。
格子g1は、金属細線12Nで囲まれる開口領域を含んでいる。第1検出電極12のメッシュ構造の金属細線12N間の線間ピッチPaは、導電性と視認性との観点から適宜設定されるが、500μm以下であることが好ましく、100μm以上であることが好ましい。
同様に、格子g2は、金属細線13Nで囲まれる開口領域を含んでいる。第2検出電極13のメッシュ構造の金属細線13N間の線間ピッチPbは、同様に、導電性と視認性との観点から適宜設定され、500μm以下であることが好ましく、100μm以上であることが好ましい。
ここで、金属細線12N間の線間ピッチPaおよび金属細線13N間の線間ピッチPbを100μm〜500μmに限定することが好ましい理由は、線間ピッチPa及びPbをこの範囲内にすることにより、導電性と視認性とのバランスを程良く取りながら、必要な透過率を実現できるためである。
第1検出電極12および第2検出電極13では、可視光透過率、例えば380nm〜780nmの波長領域における透過率の点から、開口率は、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、第1検出電極12または第2検出電極13中の所定領域において、金属細線12N、13Nを除いた開口領域(光透過性部)が全体に占める面積の割合に相当する。
格子g1およびg2は、図示例では、略正方形の形状を有している。なお、本発明においては、これに限定されず、その他の多角形状(例えば、三角形、四角形、六角形、ひし形、ランダムな多角形)としてもよい。また、一辺の形状を直線状の他、湾曲形状でもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば、対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、正弦曲線又は余弦曲線にしてもよい。格子形状が正多角形である場合は、辺の長さをピッチとする。格子形状が正多角形でない場合は、隣接格子間で格子の中心間距離をピッチとするものとする。ランダムな格子形状の場合は、30個の格子でピッチを測定してその平均値をピッチとする。
なお、図2(A)および(B)に示す例では、図2(A)に示す第1検出電極12の電極幅は、図2(B)に示す第2検出電極13の電極幅に等しいが、本発明はこれに限定されず、本発明の他の実施形態においては、第1検出電極12の電極幅は、第2検出電極13の電極幅より狭くても良い。ここで、電極幅は、1方向に延在するメッシュ状の導電線の1方向に沿った、その直交方向の両側における包絡線の間隔(幅)として定義される。即ち、第1検出電極12の電極幅は、x方向に延びるメッシュ状の導電線のy方向の両側における包絡線の間隔(幅)として定義され、第2検出電極13の電極幅は、y方向に延びるメッシュ状の導電線のx方向の両側における包絡線の間隔(幅)として定義される。
このように、第1検出電極12の電極幅を、第2検出電極13の電極幅より狭くする理由は、第2検出電極13からの電界が第1検出電極12によって遮蔽される面積が小さくなり、指で接触した際の静電容量の変化量が大きくなるためであり、即ち、S/N比が向上するからである。この場合には、電極幅の狭い電極が観察者側の電極となり、電極幅の広い電極が表示装置側に配置される。よって、電極幅の狭い電極を構成する金属細線の線幅よりも電極幅が広い電極を構成する金属細線の線幅のほうを狭くすることで本発明の効果が得られる。
(静電容量式タッチパネルセンサ)
図3は、上述のシート状導電体1からなる検出領域を備える静電容量式タッチパネルセンサ10の全体構成を示す平面図である。
図3に示す静電容量式タッチパネルセンサ10は、表示装置(図示せず)の表示画面上(操作者側)に配置され、人間の指などの外部導体が接触または近接するときに発生する静電容量の変化を利用して、人間の指などの外部導体の位置を検出するセンサである。
静電容量式タッチパネルセンサ10の構成は、特に制限されないが、通常、検出電極(特に、x方向に延びる検出電極およびy方向に延びる検出電極)を有し、指が接触または近接した検出電極の静電容量変化を検出することによって、指の座標を特定する。
静電容量式タッチパネルセンサは、検出領域E1と外側領域E0とからなる。検出領域E1は、使用者によって入力操作が可能な領域(物体の接触を検知可能な入力領域(センシング部))であり、検出領域E1の外側に位置する外側領域E0には第1引き出し配線22、第2引き出し配線23およびフレキシブルプリント配線板31が配置される。
検出領域E1は、図1ならびに図2(A)および(B)で説明した基板11、第1検出電極12、および第2検出電極13によって構成され、第1検出電極12は、基板11の観察側の面に配置され、第2検出電極13は、基板11の観察側と反対側の面、即ち第1検出電極が形成された面とは反対側の面に配置される。x方向に延びる複数の第1検出電極12とy方向に延びる複数の第2検出電極13とが基板11を挟んで交差している。
第1検出電極12および第2検出電極13は、静電容量の変化を感知するセンシング電極であり、感知部(センサ部)を構成する。つまり、指先を検出領域E1に接触させると、第1検出電極12と第2検出電極13との間の相互静電容量が変化し、この変化量に基づいて指先の位置をIC回路によって演算する。
第1検出電極12は、検出領域E1に接近した使用者の指のx方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指との間に静電容量を発生する機能を有している。第1検出電極12は、第1方向(x方向)に延び、第1方向と直交する第2方向(y方向)に所定の間隔をあけて配列された電極であり、図2(A)に示す所定のメッシュ状のパターンを有する。
第2検出電極13は、検出領域E1に接近した使用者の指のy方向における入力位置の検出を行う役割を有するものであり、指との間に静電容量を発生する機能を有している。第2検出電極13は、第2方向(y方向)に延び、第1方向(x方向)に所定の間隔をあけて配列された電極であり、図2(B)に示す所定のメッシュ状のパターンを有する。図3においては、第1検出電極12は5つ、第2検出電極13は5つ設けられているが、その数は特に制限されない。
外側領域E0は、検出領域E1から連続して延びる基板11と、基板11上に配置された第1引き出し配線22、第2引き出し配線23およびフレキシブルプリント配線板31とによって構成される。
第1引き出し配線22および第2引き出し配線23は、それぞれ上記第1検出電極12および第2検出電極13に電圧を印加するための役割を担う部材である。
第1引き出し配線22は、その一端が対応する第1検出電極12に電気的に接続され、その他端はフレキシブルプリント配線板31に電気的に接続される。
第2引き出し配線23は、その一端が対応する第2検出電極13に電気的に接続され、その他端はフレキシブルプリント配線板31に電気的に接続される。
なお、図3においては、第1引き出し配線22は5本、第2引き出し配線23は5本記載されているが、その数は特に制限されず、通常、検出電極の数に応じて配置される。
第1引き出し配線22および第2引き出し配線23を構成する材料としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)などの金属や、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化カドミウム、酸化ガリウム、酸化チタンなどの金属酸化物などが挙げられる。なかでも、導電性が優れる理由から、銀であることが好ましい。また、銀ペーストや銅ペーストなどの金属ペーストや、アルミニウム(Al)やモリブデン(Mo)などの金属や合金薄膜で構成されていてもよい。金属ペーストの場合は、スクリーン印刷やインクジェット印刷法で、金属や合金薄膜の場合は、スパッタ膜をフォトリソグラフィー法によりパターニングする方法等が好適に用いられる。
なお、第1引き出し配線22および第2引き出し配線23中には、基板11との密着性がより優れる点から、バインダが含まれていることが好ましい。バインダの種類は、上述の通りである。
フレキシブルプリント配線板31は、基板上に複数の配線および端子が設けられた板であり、第1引き出し配線22のそれぞれの他端および第2引き出し配線23のそれぞれの他端に接続され、静電容量式タッチパネルセンサ10と外部の装置(例えば、表示装置)とを接続する役割を果たす。
(タッチパネルディスプレイ)
上述の静電容量式タッチパネルセンサ10の検出領域E1を表示装置(図示せず)の表示画面上に設置し、更に、保護カバーによって覆うことでタッチパネルディスプレイが構成される。また、静電容量式タッチパネルセンサ10と表示装置との接着、および静電容量式タッチパネルと保護カバーとの接着には、透明な粘着シートを用いることができる。
ユーザは、タッチパネルディスプレイの表示画面に表示された入力操作用画像等を確認し、入力操作用画像等に対応するタッチ面に触れることで、タッチパネルセンサを通じた各種入力操作を行うことができる。
(保護カバー)
保護カバーは、粘着シート上に配置される基板であり、外部環境から静電容量式タッチパネルセンサを保護する役割を果たすと共に、その主面はタッチ面を構成する。
保護カバーとして、透明基板であることが好ましくプラスチックフィルム、プラスチック板、ガラス板などが用いられる。基板の厚みはそれぞれの用途に応じて適宜選択されることが望ましい。
上記プラスチックフィルムおよびプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン類;ポリビニル系樹脂;その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、シクロオレフィン系樹脂(COP)等を用いることができる。
また、保護カバーとしては、偏光板、円偏光板などを用いてもよい。
(表示装置)
表示装置は、図示しないが、画像を表示する表示画面を有する装置であり、表示画面側に各部材が配置される。
表示装置の種類は特に制限されず、公知の表示装置を使用することができる。例えば、陰極線管(CRT)表示装置、液晶表示装置(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)表示装置、真空蛍光ディスプレイ(VFD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、表面電界ディスプレイ(SED)または電界放出ディスプレイ(FED)または電子ペーパー(E−Paper)などが挙げられる。
(シート状導電体の製造方法)
シート状導電体の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。また、シート状導電体は、検出電極を有する検出領域E1のみならず、引き出し配線を有する外側領域E0も一体として形成することができる。例えば、基板11の両主面上に形成された金属箔上のフォトレジスト膜を露光、現像処理してレジストパターンを形成し、レジストパターンから露出する金属箔をエッチングする方法が挙げられる。また、基板11の両主面上に金属微粒子または金属ナノワイヤを含むペーストを印刷し、焼結した後に金属めっきを行う方法が挙げられる。また、基板11上にスクリーン印刷版またはグラビア印刷版によって印刷形成する方法、または、インクジェットにより形成する方法も挙げられる。
さらに、上記方法以外にハロゲン化銀を使用した方法が挙げられる。より具体的には、基板11の両面にそれぞれ、ハロゲン化銀とバインダとを含有するハロゲン化銀乳剤層(以後、単に感光性層とも称する)を形成する工程(1)、感光性層を露光した後、現像処理する工程(2)を有する方法が挙げられる。
以下に、各工程に関して説明する。
[工程(1):感光性層形成工程]
工程(1)は、基板11の両面に、ハロゲン化銀とバインダとを含有する感光性層を形成する工程である。
感光性層を形成する方法は特に制限されないが、生産性の点から、ハロゲン化銀およびバインダを含有する感光性層形成用組成物を基板11に接触させ、基板11の両面上に感光性層を形成する方法が好ましい。
以下に、上記方法で使用される感光性層形成用組成物の態様について詳述した後、工程の手順について詳述する。
感光性層形成用組成物には、ハロゲン化銀およびバインダが含有される。
ハロゲン化銀に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせてもよい。ハロゲン化銀としては、例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、さらに臭化銀や塩化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。
使用されるバインダの種類は、上述の通りである。また、バインダはラテックスの形態で感光性層形成用組成物中に含まれていてもよい。
感光性層形成用組成物中に含まれるハロゲン化銀およびバインダの体積比は特に制限されず、上述した金属細線12N、13N中における金属とバインダとの好適な体積比の範囲となるように適宜調整される。
感光性層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含有される。
使用される溶媒としては、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、またはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
使用される溶媒の含有量は特に制限されないが、ハロゲン化銀およびバインダの合計質量に対して、30質量%〜90質量%の範囲が好ましく、50質量%〜80質量%の範囲がより好ましい。
(工程の手順)
感光性層形成用組成物と基板11とを接触させる方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、感光性層形成用組成物を基板11に塗布する方法や、感光性層形成用組成物中に基板11を浸漬する方法などが挙げられる。
形成された感光性層中におけるバインダの含有量は特に制限されないが、0.3g/m2〜5.0g/m2が好ましく、0.5g/m2〜2.0g/m2がより好ましい。
また、感光性層中におけるハロゲン化銀の含有量は特に制限されないが、金属細線12N、13Nの導電特性がより優れる点で、銀換算で1.0g/m2〜20.0g/m2が好ましく、5.0g/m2〜15.0g/m2がより好ましい。
なお、必要に応じて、感光性層上にバインダからなる保護層をさらに設けてもよい。保護層を設けることにより、擦り傷防止や力学特性の改良がなされる。
[工程(2):露光現像工程]
工程(2)は、上記工程(1)で得られた感光性層をパターン露光した後、現像処理することにより、メッシュ状の金属細線12Nからなる第1検出電極12および第1引き出し配線22、並びに、メッシュ状の金属細線13Nからなる第2検出電極13および第2引き出し配線23を形成する工程である。
まず、以下では、パターン露光処理について詳述し、その後、現像処理について詳述する。
(パターン露光)
感光性層に対してパターン状の露光を施すことにより、露光領域における感光性層中のハロゲン化銀が潜像を形成する。この潜像が形成された領域は、後述する現像処理によってメッシュ状の金属細線を形成する。一方、露光がなされなかった未露光領域では、後述する定着処理の際にハロゲン化銀が溶解して感光性層から流出し、透明な膜が得られ、光透過部となる開口領域が形成される。
露光の際に使用される光源は特に制限されず、可視光線、紫外線などの光、または、X線などの放射線などが挙げられる。
パターン露光を行う方法は、特に制限されず、例えば、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。なお、パターンの形状は特に制限されず、形成したい金属細線のパターンに合わせて適宜調整される。
(現像処理)
現像処理の方法は、特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。
現像処理の際に使用される現像液の種類は特に制限されないが、例えば、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもできる。市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、またはそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。定着処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
定着工程における定着温度は、20℃〜50℃が好ましく、25〜45℃がより好ましい。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、7秒〜50秒がより好ましい。
現像処理後の露光部(金属細線)に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
上記工程以外に、必要に応じて、以下の下塗層形成工程、アンチハレーション層形成工程、または加熱処理を実施してもよい。
(下塗層形成工程)
基板11とハロゲン化銀乳剤層との密着性に優れる理由から、上記工程(1)の前に、基板11の両面に上記バインダを含む下塗層を形成する工程を実施することが好ましい。
使用されるバインダは上述の通りである。下塗層の厚みは特に制限されないが、密着性と相互静電容量の変化率がより抑えられる点で、0.01μm〜0.5μmが好ましく、0.01μm〜0.1μmがより好ましい。
(アンチハレーション層形成工程)
金属細線12N、13Nの細線化の観点で、下塗層上に、アンチハレーション層を形成する工程を実施することが好ましい。
(工程(3):加熱工程)
工程(3)は、上記現像処理の後に加熱処理を実施する工程である。本工程を実施することにより、バインダ間で融着が起こり、金属細線12N、13Nの硬度がより上昇する。特に、感光性層形成用組成物中にバインダとしてポリマー粒子を分散している場合(バインダがラテックス中のポリマー粒子の場合)、本工程を実施することにより、ポリマー粒子間で融着が起こり、所望の硬さを示す金属細線12N、13Nが形成される。
加熱処理の条件は使用されるバインダによって適宜好適な条件が選択されるが、40℃以上であることがポリマー粒子の造膜温度の観点から好ましく、50℃以上がより好ましく、60℃以上がさらに好ましい。また、基板のカール等を抑制する観点から、150℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましい。
加熱時間は特に限定されないが、基板のカール等を抑制する観点、および、生産性の観点から、1分間〜5分間であることが好ましく、1分間〜3分間であることがより好ましい。
なお、この加熱処理は、通常、露光、現像処理の後に行われる乾燥工程と兼ねることができるため、ポリマー粒子の造膜のために新たな工程を増加させる必要がなく、生産性、コスト等の観点で優れる。
なお、上記工程を実施することにより、金属細線12N間の開口領域および金属細線13N間の開口領域にはバインダを含む光透過性部が形成される。光透過性部における透過率は、380nm〜780nmの波長領域における透過率、即ち可視光透過率の最小値で示される透過率は、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、97%以上がさらに好ましく、98%以上が特に好ましく、99%以上が最も好ましい。
また、上述のシート状導電体の製造方法は、基板11の一方の面に第1検出電極12および第1引き出し配線22を形成し、他方の面に第2検出電極13および第2引き出し配線23を形成しているが、必ずしも基板の両面にこれらの検出電極および引き出し配線を形成する必要はなく、基板の片面のみにいずれかの検出電極および引き出し配線を形成してもよい。
本発明の実施の形態1に係るシート状導電体及びタッチパネルは、基本的に以上のように構成される。
(実施の形態2)
本発明のシート状導電体の形態は、上記図1の形態に限定されず、他の形態であってもよい。例えば、図4に示す形態のシート状導電体であっても良い。
図4は、本発明の実施の形態2に係るシート状導電体の検出領域の一部を模式的に示す概略部分断面図である。
図4に示すように、本実施の形態2のシート状導電体101は、第1基板111と、第2基板211と、これらの基板111,211によって挟まれて、第1基板111上に配置された第1検出電極12と、粘着シート40と、第2基板211上に配置された第2検出電極13とを備える。シート状導電体101では、第1検出電極12と第2検出電極13とは、粘着シート40によって接着される。
なお、図4に示す実施の形態2の説明においては、簡単のために、図3の検出領域E1内の構成の説明にとどめて、外側領域E0の第1引き出し配線、第2引き出し配線、およびフレキシブルプリント配線板に関する説明は省略する。
図4に示すように、シート状導電体101は、第1基板111に形成された第1検出電極12と第2基板211に形成された第2検出電極13とを向い合せて、粘着シート40によって張り合わせることにより形成されたものである。シート状導電体101は、第1基板111および第2基板211と、第1検出電極12と第2検出電極13との間に配置される粘着シート40とが異なる点を除いて、図1のシート状導電体1と同様の構成を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。また、第1検出電極12および第2検出電極13は、上述のシート状導電体の製造方法と同様の方法によって第1基板111および第2基板211上にそれぞれ形成されたものである。
第1基板111および第2基板211は、上述した基板11と同様の構成を有するものであるので、ここではその説明を省略するが、本実施の形態では、シート状導電体101の両外側(図中上面および下面)に配置されるものであるため、上述した保護カバーとしての役割を果たす。また、第1検出電極12と第1基板111との間、および第2検出電極13と第2基板211との間に剥離性を持たせて、第1基板111および第2基板211をシート状導電体101から剥離させてもよい。こうすることにより、第1検出電極12、第2検出電極13および粘着シート40からなるシート状導電体ユニット101aとして用いることができる。
粘着シート40は、本発明の絶縁体を構成するものであり、図1に示す基板11と同様に、電気的絶縁性を有し、第1検出電極12と第2検出電極13との間を電気的に絶縁すると共に、その両面にそれぞれ第1検出電極12および第2検出電極13を密着させるための層であり、光学的に透明であること、即ち、透明な絶縁性粘着シートであることが好ましい。粘着シート40を構成する材料としては公知の材料が使用される。また、粘着シート40は、基板11の役割を果たすものであるため、基板11と同様の性能を備えることが好ましい。
なお、図4に示すシート状導電体101においても、第1検出電極12と第2検出電極13とは、図3に示すようにそれぞれ複数使用されており、両者は図3に示すように互いに直交するように配置される。
(実施の形態3)
また、シート状導電体の他の形態としては、図5に示す形態が挙げられる。
図5は、本発明の実施の形態3に係るシート状導電体の検出領域の一部を模式的に示す部分断面図である。
図5に示すように、本実施の形態3のシート状導電体201は、第1基板111と、第1基板111上に配置された第1検出電極12と、粘着シート40と、第2基板211と、第2基板211上に配置された第2検出電極13とを備える。シート状導電体201では、粘着シート40によって第1検出電極12と第2基板211とが接着されている。
図5に示すシート状導電体201は、第1基板111に形成された第1検出電極12と第2基板211に形成された第2検出電極13とを同じ向きに積み重ねるように粘着シート40によって張り合わせることにより形成されたものであり、図4に示すシート状導電体101と、第2基板211と第2検出電極13との配置が異なる点を除いて、同様の構成を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
なお、上述の実施の形態2のシート状導電体201と同様に、第1基板111はシート状導電体201の外側(図中上面)に配置されるものであるため、上述したように、第1検出電極12を保護する保護カバーとしての役割を果たす。また、第1検出電極と第1基板111との間に剥離性を持たせて、第1基板111をシート状導電体201から剥離させてもよい。こうすることにより、シート状導電体ユニット201aとして用いることができる。
粘着シート40および第2基板211とは粘着シート40は、上述のシート状導電体101および201と同様に、基板11の役割を果たすものであるため、基板11と同様の性能を備えることが好ましい。
なお、図5中の第1検出電極12と第2検出電極13とは、図3に示すようにそれぞれ複数使用されており、両者は図3に示すように互いに直交するように配置されている。
本発明に係るシート状導電体によれば、上述のとおり、観察側の第1検出電極の金属細線の線幅をその反対側の第2検出電極の金属細線の線幅をよりも広くし、且つこれら金属細線の線幅を所定の範囲内に収めることで、金属細線を視認し難くすることができる。
さらに、本発明に係るシート状導電体によれば、上述のとおり観察側の第1検出電極の金属細線の線幅とその反対側の第2検出電極の金属細線の線幅との差分を所定の範囲内に収めることで、金属細線をより視認し難くすることができる。なお、これらの構成によってシート状導電体の透過率が低下することもない。
よって、ユーザ(操作者、観察者)が、本発明に係るシート状導電体をタッチパネルセンサとして備えたタッチパネルディスプレイを利用する場合、シート状導電体の金属細線によって、表示画面の映像を視認しづらくなることがなく、また、表示画面の映像が消えている場合、またはタッチパネルディスプレイの電源が入っていない場合においても、金属細線が視認し難い。
以上、本発明のシート状導電体、およびタッチパネルについて詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよい。
(実施例)
以下に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
まず、以下の手順で、図1に示す本発明のシート状導電体1と同様の構造を持つ図6に示すようなシート状導電体2の両側に保護カバー51および52が貼り付けられたシート状評価用積層導電体3を作製し、実施例とした。
なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の主旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。すなわち、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定的に解釈されるべきものではない。
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
38℃、pH4.5に保たれた下記1液に、下記の2液および3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時に20分間にわたって加え、0.16μmの核粒子を形成した。続いて下記4液および5液を8分間にわたって加え、さらに、下記の2液および3液の残りの10%の量を2分間にわたって加え、0.21μmまで成長させた。さらに、ヨウ化カリウム0.15gを加え、5分間熟成し粒子形成を終了した。
1液:
水 750ml
ゼラチン 9g
塩化ナトリウム 3g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
2液:
水 300ml
硝酸銀 150g
3液:
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム
(0.005%KCl 20%水溶液) 8ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム
(0.001%NaCl 20%水溶液) 10ml
4液:
水 100ml
硝酸銀 50g
5液:
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
その後、常法に従い、フロキュレーション法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に下げ、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.6±0.2の範囲であった)。次に、上澄み液を約3リットル除去した(第一水洗)。さらに3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度、上澄み液を3リットル除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作をさらに1回繰り返して(第三水洗)、水洗・脱塩工程を終了した。水洗・脱塩後の乳剤をpH6.4、pAg7.5に調整し、ゼラチン3.9g、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム3mg、チオ硫酸ナトリウム15mgと塩化金酸10mgを加えて55℃にて最適感度を得るように化学増感を施し、安定剤として1,3,3a,7−テトラアザインデン100mg、防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)100mgを加えた。最終的に得られた乳剤は、ヨウ化銀を0.08モル%含み、塩臭化銀の比率を塩化銀70モル%、臭化銀30モル%とする、平均粒子径0.22μm、変動係数9%のヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤であった。
(感光性層形成用組成物の調製)
上記乳剤に1,3,3a,7−テトラアザインデン1.2×10-4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10-2モル/モルAg、クエン酸3.0×10-4モル/モルAg、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩0.90g/モルAgを添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整して、感光性層形成用組成物を得た。
(感光性層形成工程)
図6に示すシート状評価用積層導電体3のシート状導電体2の基板311となる、幅30cm、厚み100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)シートの両面に、下塗層として厚み0.1μmのゼラチン層、さらに下塗層上に光学濃度が約1.0で現像液のアルカリにより脱色する染料を含むアンチハレーション層を設けた。
上記アンチハレーション層の上に、25cmの幅で20cmにわたって、上記感光性層形成用組成物を塗布し、さらに厚み0.15μmのゼラチン層を設け、塗布の中央部24cmを残すように両端を3cmずつ切り落として、両面に感光性層が形成されたPETシートを得た。この感光性層付きPETシートに形成された感光性層は、銀量4.8g/m2、ゼラチン量1.0g/m2であった。
(露光現像工程)
後述する第1検出電極(図中上面)112のおよび第2検出電極(図中下面)113の電極パターンのフォトマスクを作製し、感光性層付きPETシートに対してこれらのフォトマスクを介し、高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光を行った。露光後、下記の現像液で現像し、さらに定着液(商品名:CN16X用N3X−R、富士フイルム社製)を用いて現像処理を行った。さらに、純水でリンスし、乾燥することで、基板311の両面にAg細線からなる第1検出電極112および第2検出電極113を備えるシート状導電体2を得た。
(電極パターン)
なお、第1検出電極112および第2検出電極113の電極パターンは、下記の通りである。
第1検出電極112の電極パターン:各格子の一辺の長さが400μm、メッシュを構成するAg細線の交差角度が90°、Ag細線の線幅が5.5μmである正方形。
第2検出電極113の電極パターン:Ag細線の線幅が3μmである以外は第1検出電極112の電極パターンに同じ。
また、得られたシート状導電体2は、第1検出電極112および第2検出電極113がメッシュ状に交差するAg細線で構成されている。また、上述したように、第1検出電極112はx方向に延びる電極で、第2検出電極113はy方向に延びる電極であり、それぞれ4.5mmピッチで基板(PETシート)311上に配置されている。
次に、シート状評価用積層導電体3を作製した。
得られたシート状導電体2を用いて、シート状導電体2の外側(図中上下)両面に、厚さ100μmの保護カバーと粘着層とからなる透明粘着シート(OCA:Optical Clear Adhesive)を配置し、これを両面から厚さ5mmのガラス基板で挟んで、2kg重ローラーを使用し貼合した。その後、得られた透明粘着シート付きシート状導電体を、高圧恒温槽にて、40℃、5気圧、20分の環境にさらし、脱泡処理した。
こうして、図6に示すように、観察側(図中上)からその反対側(図中下)に向かって順に、第1保護カバー51、第1粘着層141、第1検出電極112、基板311、第2検出電極113、第2粘着層142、および第2保護カバー52が積層されたシート状評価用積層導電体3を得た。
こうして得られたシート状評価用積層導電体3を4cm×5cmの矩形に切り取って実施例1とした。
なお、第1検出電極112および第2検出電極113の電極パターンの線幅は、金属細線の延在方向に垂直な面でシート状評価用積層導電体3のサンプルを切断し、細線断面の横幅(基板に水平な方向の最大幅)を電子顕微鏡で観測して測定した(10箇所の平均値)。また、実際に作製されたフォトマスクの電極パターンの線幅を、電子顕微鏡を用いて測定した。その結果、シート状評価用積層導電体3の第1検出電極112の金属細線の線幅および第2検出電極113の金属細線の線幅は、それぞれ対応する上述のフォトマスクの電極パターンの線幅と等しいことが確認された。
また、異なる線幅の電極パターンを持つフォトマスクを用いて、以下の表1に示すように、第1検出電極の細線の線幅(以下、上面線幅という)と第2検出電極の細線の線幅(以下、下面線幅という)とをそれぞれ変えたシート状評価用積層導電体3を作製し、所定の矩形に切断して、実施例2〜11および比較例1〜5とした。
(評価)
以上の実施例1〜11および比較例1〜5を、黒色板上に下面電極113を下側にして載置し、上方から白色光を照射した状態で、これらシート状評価用積層導電体3から30cm〜50cm離れた高さで、俯角45°で目視にて観察を行った。
その際、金属細線の視認性について、金属細線が、はっきりと観察されるレベルを「1」、若干観察されるが気にならないレベルを「2」、ほとんど観察できないレベルを「3」、全く観察できないレベルを「4」とする評価基準で、2名の研究員によってそれぞれ官能評価を行い、その平均を取って評価点とした。ここで、本発明において許容できる金属細線の視認性の評価点は、「2」以上である。
また、上述の実施例1〜11および比較例1〜5について、透明性の良否を確認するために分光光度計を用いて透過率を測定した。
以上の視認性の評価結果および測定された透過率を、表1に併せて示し、また、視認性の評価結果について、下面線幅をx軸とし、上面線幅をy軸として、図7に示すグラフにプロットした。
なお、図7の点線Sa−Sbによって挟まれた範囲は、上記式(2)によって表される範囲であり、図7の実線Sc−Sdによって挟まれた範囲は、上記式(3)式によって表される範囲である。
表1および図7に示すように、上記式(1)および(2)を満たす、つまり、上面線幅および下面線幅が共に、0.5μm以上、10μm以下であり、上面線幅が下面線幅より広く、上面線幅と下面線幅との差分が4μm以下である実施例1〜11は、評価点が2以上であり、金属細線の視認性が許容できるレベル、もしくは、視認性が良いのに対し、上記式(1)または(2)を満足しない、つまり、上面線幅が下面線幅より狭い比較例1〜4および上面線幅が下面線幅より広すぎて、その差分が大きすぎる比較例5は、評価点が1.5以下であり、金属細線の視認性が許容できないレベルであった。つまり、実施例1〜11の方が、比較例1〜5に比べて、金属細線が視認されない、又は視認されにくい傾向にあり、視認性が向上していることが分かる。
また、上述の(3)式を満たす、つまり、上面線幅と下面線幅との差分が0.5μm以上2.0μm以下である実施例6〜11は、評価点が3以上であり、上面線幅と下面線幅との差分が0.5μm未満、または2.0μm超で、評価点が2.5以下である実施例1〜5よりも評価点が高かった。つまり、上面線幅と下面線幅との差分の収まる範囲を更に限定することで、金属細線を全く又はほとんど観察できないレベルとすることができ、視認性を更に向上させ得ることが分かる。
上述のとおり、本発明の実施例より、観察側の第1検出電極(例えば、上面検出電極)の線幅をその反対側の第2検出電極(例えば、下面検出電極)の線幅よりも広くして、これらの第1検出電極および第2検出電極の線幅を所定の範囲内に収め、且つ両電極の線幅の差分を所定の範囲内に収めることで、透過率を低下させることなく、金属細線を全く、又はほとんど観察できないレベル、もしくはほとんど気にならないレベルとすることができ、視認性を向上できたことが分かる。
以上から、本発明の効果は明らかである。
1、2、101、201、 シート状導電体、3 シート状評価用積層導電体 10 静電容量式タッチパネルセンサ、 11、311 基板、 12、112 第1検出電極(上面検出電極)、 12N 金属細線、 13、113 第2検出電極(下面検出電極)、 13N 金属細線、 22 第1引き出し配線、 23 第2引き出し配線、 31 フレキシブルプリント配線板、 40 粘着シート、 51 上部保護カバー、 52 下部保護カバー、 111 第1基板、 141 上部粘着層、 142 下部粘着層、 211 第2基板、 E0 外側領域、 E1 検出領域、 Pa、Pb 線間ピッチ、 Wa、Wb 線幅、 g1、g2 格子。

Claims (7)

  1. 表示画面上に配置されるシート状導電体であって、
    絶縁体と、
    前記絶縁体の前記表示画面と反対側の面に設置され、観察側に配置される第1検出電極と、
    前記絶縁体の前記表示画面側の面に設置され、観察側と反対側に配置される第2検出電極とを少なくとも備え、
    前記第1検出電極および前記第2検出電極は、金属細線によってメッシュ状に形成され、
    前記第1検出電極の前記金属細線の線幅を線幅Waとし、前記第2検出電極の前記金属細線の線幅を線幅Wbとすると、前記線幅Waおよび前記線幅Wbが、下記式(1)および(2)を満たすことを特徴とするシート状導電体。
    0.5μm≦Wb<Wa≦10μm ……(1)
    Wa−Wb≦4.0μm ……(2)
  2. 前記線幅Waと前記線幅Wbとが、以下の(3)式の関係にあることを特徴とする請求項1に記載のシート状導電体。
    0.5μm≦Wa−Wb≦2.0μm ……(3)
  3. 前記線幅Waと前記線幅Wbとが、以下の(4)式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のシート状導電体。
    1.0μm≦Wb<Wa≦6.0μm ……(4)
  4. 前記第1検出電極および前記第2検出電極の前記金属細線間の線間ピッチは、それぞれ100μm〜500μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート状導電体。
  5. 前記第1検出電極の電極幅が、前記第2検出電極の電極幅よりも狭い請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート状導電体。
  6. 絶縁体と、
    前記絶縁体の一方の面に設置される第1検出電極と、
    前記絶縁体の他方の面に設置される第2検出電極とを少なくとも備え、
    前記第1検出電極および前記第2検出電極は、金属細線によってメッシュ状に構成され、
    前記第1検出電極の前記金属細線の線幅を線幅Waとし、前記第2検出電極の前記金属細線の線幅を線幅Wbとすると、前記線幅Waおよび前記線幅Wbが、下記式(1)および(2)を満たし、かつ前記第1検出電極の電極幅が、前記第2検出電極の電極幅よりも狭いことを特徴とするシート状導電体。
    0.5μm≦Wb<Wa≦10μm ……(1)
    Wa−Wb≦4.0μm ……(2)
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のシート状導電体を使用したタッチパネル。
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