JP2015190485A - スイング式逆止弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】カウンタウエイトを設けることなく、弁体とサポートウエイトとのバランスを調整することができるスイング式逆止弁を提供する。【解決手段】スイング式逆止弁1は、弁箱10に回転可能に支持された弁軸14と、弁軸14に取り付けられて、流路を遮断及び開放するように弁軸14の軸線周りに揺動する弁体15と、弁体15の揺動に連動して弁軸14の軸線周りに揺動するように設けられ、連通管路5を介して流路Fと連通するウエイト収納部3と、弁軸14に対して近接及び離間可能にウエイト収納部3内に収納され、弁体15を開方向に付勢するサポートウエイトとを備える。サポートウエイトは、連通管路5を介して流路からウエイト収納部3に供給される圧力により弁軸14の軸線に対して離間する。スイング式逆止弁1は、ウエイト収納部3を弁軸14に対して近接及び離間させてウエイト収納部3の弁軸14の軸線に対する位置を調整する調整機構6を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、サポートウエイトによって弁体の開閉を補助するスイング式逆止弁に関する。
従来から、流路内を順方向に流れる流体が逆流することを防止するために、スイング式逆止弁が流路に設置されている。図9、図10に、特許文献1のスイング式逆止弁1’が示されている。スイング式逆止弁1’は、配管Pに接続された弁箱10と、弁箱10に回転可能に支持された弁軸14と、弁箱10内で弁軸14に取り付けられて弁軸14の軸線周りに揺動する弁体15とを備えている。弁体15は、弁箱10の弁座11に当接して流路Fを完全に遮断する全閉位置(実線位置)と、弁座11から離間して流路Fを完全に開放する全開位置(一点鎖線位置)との間を揺動可能である。
図10の通り、スイング式逆止弁1’は、弁箱10外で弁軸14に取り付けられて弁軸14の軸線周りに揺動するウエイト収納部3と、ウエイト収納部3内に移動可能に収納され、弁体15を開方向に付勢するためのサポートウエイト2と、を備える。スプリング4が、ウエイト収納部3内に配置されて、サポートウエイト2を弁軸14の軸線に近接する方向に付勢している。ウエイト収納部3と弁箱10の弁座11よりも上流側とは連通管路5を介して連通している。
図6〜図8を参照して、スイング式逆止弁1’の開閉動作について説明する。図6Aの状態でスイング式逆止弁1’の上流側にある不図示のブロアが運転すると、流路Fの弁座11よりも上流側の圧力が徐々に上昇する。上昇した圧力が連通管路5を介してウエイト収納部3に供給されることで、図6A〜図6Cの通り、サポートウエイト2が重力及びスプリング4の付勢力に抗してウエイト収納部3内を移動し、弁軸14の軸線に対して離間する。サポートウエイト2が弁軸14の軸線から離間することで、サポートウエイト2が弁体15を開方向に付勢する力が増大し、弁体15が開きやすい状態となる。
次いで、流路F内の圧力が安定した後に、スイング式逆止弁1’の下流側にある不図示の電動弁が開く。すると、順方向Yに流れようとする流体が弁体15を押す力により弁体15が開方向に揺動する(図7A)。流体は順方向Yに流れ、弁体15が流体の順方向Yの流れにより全開位置に保持される(図7B)。このように、サポートウエイト2を圧力供給によって弁軸14の軸線から離間させて弁体15が開きやすい状態にしてから、流体の流れによって弁体15を開き全開位置に保持している。それによって、弁体15による圧力損失を大きく低減している。
電動弁が閉じると、流体の流れが止まり、弁体15が全閉位置へと揺動する(図7C、図8A)。そして、ブロアが回転数を落とすと流路F内の圧力が低下し、それによって、サポートウエイト2が重力及びスプリング4の付勢力によってウエイト収納部3内を移動して弁軸14の軸線に近接する(図8B、図8C)。サポートウエイト2が弁軸14の軸線に対して近接することにより、サポートウエイト2が弁体15を開方向に付勢する力が小さくなり、弁体15が流路Fをしっかりと遮断する。
スイング式逆止弁1’が上記のように機能するためには、弁体15とサポートウエイト2とのバランスを前もって調整しなければならない。例えば、図6Cのようにサポートウエイト2が弁軸14の軸線から離間し弁体15を開方向に付勢する力が増大したときに、弁体15が当該付勢力だけで開方向に揺動すると、逆流を防ぐことはできない。スイング式逆止弁1’では、図9、図10の通り、弁軸14から延設されたアーム17の適切な位置にカウンタウエイト18を取り付けて、弁体15を閉方向に付勢することで、弁体15とサポートウエイト2とのバランスを調整していた。
しかしながら、サポートウエイト2と、カウンタウエイト18とが設けられる構成では、スイング式逆止弁1’の大型化及び重量化は避けられない。
本発明が解決しようとする課題は、カウンタウエイトを設けることなく、弁体とサポートウエイトとのバランスを調整することができるスイング式逆止弁を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るスイング式逆止弁は、流路内を順方向に流れる流体が逆流することを防止するものであって、
内部に弁座が形成され、前記流路に配置される弁箱と、前記弁箱に回転可能に支持された弁軸と、前記弁箱内に配置されるとともに前記弁軸に取り付けられ、前記弁座に当接して前記流路を遮断及び前記弁座から離間して流路を開放するように前記弁軸の軸線周りに揺動する弁体と、前記弁体の揺動に連動して前記軸線周りに揺動するように設けられ、連通管路を介して前記流路の前記弁座よりも上流側と連通するウエイト収納部と、前記軸線に対して近接及び離間可能に前記ウエイト収納部内に収納され、前記弁体を開方向に付勢するためのサポートウエイトと、を備え、前記サポートウエイトは、前記連通管路を介して前記流路から前記ウエイト収納部へ供給される圧力によって前記軸線に対して離間し、さらに、
前記ウエイト収納部を前記軸線に対して近接及び離間させて前記ウエイト収納部の前記軸線に対する位置を調整可能にする調整機構を備えることを特徴とする。
内部に弁座が形成され、前記流路に配置される弁箱と、前記弁箱に回転可能に支持された弁軸と、前記弁箱内に配置されるとともに前記弁軸に取り付けられ、前記弁座に当接して前記流路を遮断及び前記弁座から離間して流路を開放するように前記弁軸の軸線周りに揺動する弁体と、前記弁体の揺動に連動して前記軸線周りに揺動するように設けられ、連通管路を介して前記流路の前記弁座よりも上流側と連通するウエイト収納部と、前記軸線に対して近接及び離間可能に前記ウエイト収納部内に収納され、前記弁体を開方向に付勢するためのサポートウエイトと、を備え、前記サポートウエイトは、前記連通管路を介して前記流路から前記ウエイト収納部へ供給される圧力によって前記軸線に対して離間し、さらに、
前記ウエイト収納部を前記軸線に対して近接及び離間させて前記ウエイト収納部の前記軸線に対する位置を調整可能にする調整機構を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記調整機構は、周面に雄ネジが形成され、前記ウエイト収納部に取り付けられたロッドと、一端側が前記弁軸に取り付けられて前記弁軸の径方向に延設されたアームと、前記アームの他端側に取り付けられた取付具と、を備え、
前記取付具は、前記ウエイト収納部が挿通される挿通孔と、前記ロッドが挿通されるとともに前記ロッドの前記雄ネジに係合する雌ネジ孔と、を備え、
前記ロッドがその軸周りの回転によって前記取付具に対して移動することで、前記ウエイト収納部が前記軸線に対して近接及び離間する。
前記取付具は、前記ウエイト収納部が挿通される挿通孔と、前記ロッドが挿通されるとともに前記ロッドの前記雄ネジに係合する雌ネジ孔と、を備え、
前記ロッドがその軸周りの回転によって前記取付具に対して移動することで、前記ウエイト収納部が前記軸線に対して近接及び離間する。
好ましくは、前記調整機構は、前記ウエイト収納部が前記軸線に対して近接及び離間することができる可動範囲内の任意の位置で前記ウエイト収納部を位置決め可能に構成されている。
本発明に係るスイング式逆止弁は、上記構成を備えることにより、カウンタウエイトを設けることなく、弁体とサポートウエイトとのバランスを調整することができるスイング式逆止弁を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るスイング式逆止弁について説明する。なお、従来技術と同一または類似の構成については、同一の符号を付している。
図1を参照して、スイング式逆止弁1は、流路F内の流体が順方向Yにだけ流れるように流体の逆流を防止すべく流路Fに設置されるものである。なお、流路F内を流れる流体は、例えば空気などの圧縮性流体であることが好ましい。
図1を参照して、スイング式逆止弁1は、流路F内の流体が順方向Yにだけ流れるように流体の逆流を防止すべく流路Fに設置されるものである。なお、流路F内を流れる流体は、例えば空気などの圧縮性流体であることが好ましい。
流路Fのスイング式逆止弁1より上流側には、流体を順方向Yに圧送する不図示のブロアが設けられている。流路Fのスイング式逆止弁1より下流側には、流路F内の流体の流れを制御する不図示の電動弁が設けられている。
図1を参照して、スイング式逆止弁1は、流路Fに配置された弁箱10を備えている。弁箱10の内部は、流路Fの一部を形成する。弁箱10内には、弁座11が形成されている。弁箱10内は、互いに連通する、弁座11よりも上流側に形成された上流室12と、弁座11よりも下流側に形成された下流室13とに区画されている。弁箱10は、上流側及び下流側において流路Fを形成する配管Pに接続されている。
図1及び図2を参照して、スイング式逆止弁1は、弁箱10に回転可能に支持された弁軸14を備えている。弁軸14は順方向Yに対して直角な水平方向に延設されており、弁箱10内が気密に保持されるように弁箱10を貫通している。弁箱10内には、流路Fを遮断及び開放する弁体15が配置されている。弁体15は、弁軸14に取り付けられており、弁軸14の軸線周りに揺動して流路Fを遮断及び開放する。弁体15は、弁座11に当接して流路Fを完全に遮断する全閉位置(実線位置)と、弁座11からストッパー16に当接するまで離間して流路Fを完全に開放する全開位置(一点鎖線位置)との間を揺動する。図1では、弁体15は、その重量により閉方向に(全閉位置へ)付勢されて、流路Fを遮断している。
さらに、スイング式逆止弁1は、サポートウエイト2(図3B)が収納されたウエイト収納部3を備えている。図2の通り、ウエイト収納部3は、後述する調整機構6を介して弁軸14に支持されている。それによって、ウエイト収納部3は、弁体15の揺動(弁体15の開閉動作)に連動して弁軸14の軸線周りに揺動する。ウエイト収納部3は、その長手方向が弁軸14の径方向となるように支持されている。
図3を参照して、ウエイト収納部3は、本実施例ではシリンダで構成されており、円筒形状のシリンダチューブ30と、その両端に取り付けられた上カバー31及び下カバー32とを備えている。
ウエイト収納部3に収納されたサポートウエイト2は、その重量によって弁体15を開方向に(全開位置へ)付勢するためのものである。サポートウエイト2は、シリンダチューブ30内を摺動するピストンで構成される。サポートウエイト2は、弁体15の揺動と連動することなくウエイト収納部3内を移動する。サポートウエイト2は、下カバー32側に移動すると弁軸14の軸線に対して近接し、上カバー31側に移動すると弁軸14の軸線に対して離間する。このように、サポートウエイト2は、弁軸14の軸線に対して近接及び離間可能にウエイト収納部3内に収納されている。
ウエイト収納部3内は、サポートウエイト2によって、弁軸14の軸線に対して離間した側にある上部室33と、弁軸14の軸線に対して近接した側にある下部室34とに区画されている。上部室33にはスプリング4が設けられている。本実施例では、サポートウエイト2に凹部20が形成されており、スプリング4は上カバー31と凹部20の底面との間に配置されている。スプリング4は、サポートウエイト2を下カバー32側へ、即ち弁軸14の軸線に対して近接する方向に付勢している。
図1〜図3を参照して、スイング式逆止弁1は、流路Fとウエイト収納部3とを連通させるための連通管路5(部分的に図示略)を備える。ウエイト収納部3には取入口50が形成され、弁箱10には取出口51が形成されており、連通管路5が取入口50と取出口51とに接続されている。それによって、流路F内の弁座11より上流側の圧力がウエイト収納部3の下部室34へ供給可能となっており、当該圧力供給によってサポートウエイト2がウエイト収納部3内を上カバー31側へ移動可能となっている。なお、サポートウエイト2が勢いよく上カバー31まで移動したときに発生する衝撃音を抑えるために、サイレンサ35が上カバー31に取り付けられている。
スイング式逆止弁1が、流路Fを開閉する動作は、従来のスイング式逆止弁1’と同じであり、これを図6〜図8を参照して説明する。
スイング式逆止弁1より上流側に設けられたブロアが運転停止しているとき、流体の流れはなく、図6Aに示す通り、弁体15は自重により全閉位置にあり流路Fを遮断している。弁体15が全閉位置にあるとき、ウエイト収納部3は略垂直状態にある。サポートウエイト2は、自重及びスプリング4の付勢力によりウエイト収納部3の下端にあり弁軸14の軸線に近接している。従って、サポートウエイト2が弁体15を開方向へ付勢する力は小さい。即ち、図6Aでは、弁体15がその自重により弁座11に密接して流路Fをしっかりと塞いでいる。
スイング式逆止弁1より上流側に設けられたブロアが運転停止しているとき、流体の流れはなく、図6Aに示す通り、弁体15は自重により全閉位置にあり流路Fを遮断している。弁体15が全閉位置にあるとき、ウエイト収納部3は略垂直状態にある。サポートウエイト2は、自重及びスプリング4の付勢力によりウエイト収納部3の下端にあり弁軸14の軸線に近接している。従って、サポートウエイト2が弁体15を開方向へ付勢する力は小さい。即ち、図6Aでは、弁体15がその自重により弁座11に密接して流路Fをしっかりと塞いでいる。
ブロアが運転を開始すると、流路Fの弁座11よりも上流側の圧力が徐々に上昇する。そして当該圧力が連通管路5を介してウエイト収納部3へ供給される。そして、図6Bの通り、その圧力供給によって、サポートウエイト2が、重力及びスプリング4の付勢力に抗してウエイト収納部3内をその上端に向かって移動し弁軸14の軸線に対して離間する。
ブロアが通常運転になり流路F内の圧力が最大になると、図6Cの通り、サポートウエイト2は、弁軸14の軸線から最も離間する。従って、サポートウエイト2が弁体15を開方向に付勢する力が最も大きい。よって、弁体15が開きやすい状態になっている。なお、このとき、サポートウエイト2が弁体15を付勢する力だけで弁体15が開方向に揺動しないように、サポートウエイト2と弁体15とのバランスを事前に調整する必要がある。
流路F内の圧力が安定して、スイング式逆止弁1より下流側に設けられた電動弁が開き始めると、流体の順方向Yへの流れにより生じる力によって弁体15は押されて全開位置にまで揺動し、流路Fを開放する(図7A、図7B)。流体が順方向Yに流れている間、弁体15は全開位置に保持される。何らかの原因で、流体の順方向Yの流れが減少すれば弁体15が全閉位置へ揺動して流路Fが遮断され、流体の逆流が防止される。
このように、サポートウエイト2を弁軸14の軸線から離間させて弁体15を開方向に付勢する力を大きくしてから、流体の順方向Yの流れによって弁体15を開き、全開位置に保持している。従って、弁体15による圧力損失が極めて小さい。
そして、電動弁が閉じると、流体の順方向Yへの流れは徐々に減少し、弁体15は全閉位置へ揺動し流路Fは遮断される(図7C、図8A)。それから、ブロアが徐々に回転数を落として停止することにより、流路F内の圧力が次第に低下し、これに伴いウエイト収納部3内の圧力も低下していく。サポートウエイト2は、その自重及びスプリング4の付勢力によってウエイト収納部3内を移動して弁軸14の軸線に対して近接する(図8B、図8C)。それによって、弁体15が流路Fをしっかりと塞ぐ。
上記のようにスイング式逆止弁1を機能させるためには、事前にサポートウエイト2と弁体15とのバランスを調整しておかなければならない。そこで、スイング式逆止弁1は、ウエイト収納部3を弁軸14の軸線に対して近接及び離間させてウエイト収納部3の位置を調整可能にする調整機構6を備えている。
調整機構6は、図2及び図3を参照して、ウエイト収納部3の長手方向に沿ってウエイト収納部3に取り付けられた4つのロッド60(タイロッド)を備えている。各ロッド60は、その外周面に雄ネジ(不図示)が形成されている。4つのロッド60は、シリンダチューブ30を囲むように配置されており、上カバー31及び下カバー32の角部の挿通孔に挿通されている。各ロッド60の上端及び下端のそれぞれには、雄ネジに係合する雌ネジが形成されたナット61が装着されている。
調整機構6は、図2の通り、アーム62及び2つの取付具63、64を備えている。アーム62は、その一端側が弁軸14に取り付けられて弁軸14の径方向に延設されており、弁軸14の軸線周りに揺動する。2つ取付具63、64は、アーム62の他端側に取り付けられて、アーム62の延設方向に所定の間隔をあけて配置されている。
図4に、取付具63、64の構成が示されている。各取付具63、64の中央には、ウエイト収納部3のシリンダチューブ30が挿通される収納部用の挿通孔7が形成されている。さらに、各取付具63、64の挿通孔7の周囲に、各ロッド60が挿通される4つのロッド用の挿通孔70、71が形成されている。また、各取付具63、64の一端側には、取付具63、64をアーム62へ取り付けるためのボルトが挿通されるボルト孔72が形成されている。
ロッド用の挿通孔70、71は、ロッド60よりも大きい径を有しロッド60が遊びをもって挿通される2つの遊挿孔70と、ロッド60の雄ネジに係合する雌ネジが内周面に形成された2つの雌ネジ孔71とからなる。2つの遊挿孔70は互いに対角線状に配置され、2つの雌ネジ孔71も互いに対角線状に配置されている。
ロッド用の挿通孔70、71は、ロッド60よりも大きい径を有しロッド60が遊びをもって挿通される2つの遊挿孔70と、ロッド60の雄ネジに係合する雌ネジが内周面に形成された2つの雌ネジ孔71とからなる。2つの遊挿孔70は互いに対角線状に配置され、2つの雌ネジ孔71も互いに対角線状に配置されている。
図2は、シリンダチューブ30が取付具63、64の挿通孔7に挿通され、各ロッド60が取付具63、64のロッド用の挿通孔70、71に挿通され、そして、各ロッド60の上下にナット61が締結されることで、ウエイト収納部3が所定の位置に位置決めされている状態である。
上側の取付具63と下側の取付具64は、同じ構成であるが、下側の取付具64は上側の取付具63と上下逆向きに用いられている。従って、4つのロッド60のうち対角線状にある2つは、一方の取付具63の遊挿孔70に遊びをもって挿通されるとともに、周面の雄ネジが他方の取付具64の雌ネジ孔71に係合しつつ当該孔71に挿通されている。対角線状にある他方の2つのロッド60は、周面の雄ネジが一方の取付具63の雌ネジ孔71に係合しつつ当該孔71に挿通されるとともに、他方の取付具64の遊挿孔70に遊びをもって挿通されている。従って、4つのロッド60のそれぞれは、その周面の雄ネジが取付具63、64に形成された計4つの雌ネジ孔71のいずれか1つに係合するようになっている。
次いで、調整機構6によってウエイト収納部3の位置を調整する方法について説明する。まず、作業者は、4つのロッド60のうち任意の3つに装着された上下のナット61の少なくとも一方を取り外し、この3つのロッド60を取付具63、64、上カバー31、及び下カバー32から取り外す。そして、作業者は、取り外さなかった残り1つのロッド60に装着された上下のいずれかのナット61を緩めて、上下のナット61の締付けによるウエイト収納部3の挟持を解いておく。そして、作業者は、この残りの1つのロッド60をその軸線周りに回す。
先の通り、各ロッド60は、取付具63、64の雌ネジ孔71のいずれかに係合している。従って、取り外さなかった1つのロッド60は回転されることにより取付具63、64に対して移動し、それに伴って、ウエイト収納部3が弁軸14の軸線に対し移動する。ウエイト収納部3は、ロッド60を一方向に回転すると弁軸14の軸線に対して近接し、ロッド60を他方向に回転すると弁軸14の軸線に対して離間する。
なお、ウエイト収納部3は、取付具63、64の挿通孔7に挿通されて回転が規制されるようになっているので、ロッド60の回転によってロッド60周りに回転するようなことはない。
作業者は、ウエイト収納部3の弁軸14の軸線に対する位置を調整した後、取り外さなかったロッド60に装着したナット61を締めつけることでウエイト収納部3を挟持する。そして、作業者は、取り外した残りの3つのロッド60を取付具63、64、上カバー31、及び下カバー32に挿通し、これらのロッド60の上下にナット61を取り付けて締め付けることでウエイト収納部3を挟持する。これによって、ウエイト収納部3は調整後の位置に位置決めされる。
図5を参照して、上記調整機構6によって、サポートウエイト2が収納されたウエイト収納部3を、図5Aの通り弁軸14の軸線に対して最も離間させた位置と、図5Bの通り弁軸14の軸線に対して最も近接させた位置との間で移動させることができる。即ち、この可動範囲L内でウエイト収納部3の弁軸14の軸線に対する位置調整が可能となる。従って、スイング式逆止弁1を適切に機能させるための弁体15とサポートウエイト2とのバランスの調整が、従来のようなカウンタウエイト18を用いることなく可能となる。また、それによって、スイング式逆止弁1の小型化及び軽量化が図られる。
さらに、調整機構6は、上記の構成によって、ウエイト収納部3を可動範囲L内の任意の位置に位置決め可能である。従って、弁体15とサポートウエイト2とのバランスを細かく調整することができる。
さらに、調整機構6は、上記の構成によって、ウエイト収納部3を可動範囲L内の任意の位置に位置決め可能である。従って、弁体15とサポートウエイト2とのバランスを細かく調整することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明の構成は当然ながら本実施形態に限定されるものではない。
1 スイング式逆止弁
1’ スイング式逆止弁(従来)
10 弁箱
11 弁座
14 弁軸
15 弁体
2 サポートウエイト
3 ウエイト収納部
4 スプリング
5 連通管路
6 調整機構
60 ロッド
62 アーム
63、64 取付具
7 挿通孔
71 雌ネジ孔
F 流路
L 可動範囲
Y 順方向
1’ スイング式逆止弁(従来)
10 弁箱
11 弁座
14 弁軸
15 弁体
2 サポートウエイト
3 ウエイト収納部
4 スプリング
5 連通管路
6 調整機構
60 ロッド
62 アーム
63、64 取付具
7 挿通孔
71 雌ネジ孔
F 流路
L 可動範囲
Y 順方向
Claims (3)
- 流路内を順方向に流れる流体が逆流することを防止する逆止弁であって、
内部に弁座が形成され、前記流路に配置される弁箱と、
前記弁箱に回転可能に支持された弁軸と、
前記弁箱内に配置されるとともに前記弁軸に取り付けられ、前記弁座に当接して前記流路を遮断及び前記弁座から離間して流路を開放するように前記弁軸の軸線周りに揺動する弁体と、
前記弁体の揺動に連動して前記軸線周りに揺動するように設けられ、連通管路を介して前記流路の前記弁座よりも上流側と連通するウエイト収納部と、
前記軸線に対して近接及び離間可能に前記ウエイト収納部内に収納され、前記弁体を開方向に付勢するためのサポートウエイトと、を備え、前記サポートウエイトは、前記連通管路を介して前記流路から前記ウエイト収納部へ供給される圧力によって前記軸線に対して離間し、さらに、
前記ウエイト収納部を前記軸線に対して近接及び離間させて前記ウエイト収納部の前記軸線に対する位置を調整可能にする調整機構を備えることを特徴とするスイング式逆止弁。 - 前記調整機構は、
周面に雄ネジが形成され、前記ウエイト収納部に取り付けられたロッドと、
一端側が前記弁軸に取り付けられて前記弁軸の径方向に延設されたアームと、
前記アームの他端側に取り付けられた取付具と、を備え、
前記取付具は、
前記ウエイト収納部が挿通される挿通孔と、
前記ロッドが挿通されるとともに前記ロッドの前記雄ネジに係合する雌ネジ孔と、を備え、
前記ロッドがその軸周りの回転によって前記取付具に対して移動することで、前記ウエイト収納部が前記軸線に対して近接及び離間することを特徴とする請求項1に記載のスイング式逆止弁。 - 前記調整機構は、前記ウエイト収納部が前記軸線に対して近接及び離間することができる可動範囲内の任意の位置に前記ウエイト収納部を位置決め可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のスイング式逆止弁。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105546141A (zh) * | 2016-01-22 | 2016-05-04 | 王志法 | 一种电控闸门与自动闸门的配重液 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US4706706A (en) * | 1984-11-19 | 1987-11-17 | Corrotex Limited | Check valve and a seal for a check valve |
JPH05340483A (ja) * | 1992-06-10 | 1993-12-21 | Kubota Corp | 開度補助装置付逆止弁 |
JP2001108122A (ja) * | 1999-10-14 | 2001-04-20 | Kubota Corp | フラップ弁 |
JP2013256989A (ja) * | 2012-06-12 | 2013-12-26 | Shimizu Tekkosho:Kk | スイング式逆止弁 |
-
2014
- 2014-03-27 JP JP2014065996A patent/JP2015190485A/ja active Pending
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