JP6450359B2 - 水道用メータリリースおよびその組み付け方法 - Google Patents
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Description
(1)ねじの締結力を利用してピストンを水道用メータに圧着させる構造なので、スプリングの付勢力で圧着させる構造に比して水圧の影響を受けにくく、圧着状態を安定して維持できる。
(2)ねじの締結力を利用しているので、仮にピストンと水道用メータとの圧着部で漏水したとしても、ねじの増し締めにより圧着力を容易に高めることができる。
(3)流路軸方向と直交する回転軸回りに回転するハンドルを備えているので、水道用メータが地中深くに設置される場合であっても、地上から開栓器等を利用してハンドルの回転操作を容易に行える。
(4)着脱機構が簡単な構造で済むので、水道用メータリリースの小型・軽量化が可能となる。
(5)送りねじの構造として、ハンドルとピストンとの間に駆動ねじを設けたことにより、組み付け作業の容易な水道用メータリリースとなる。
ピストン7は、流路軸O1を中心として両端が開口した横筒状を呈しており、その内部は流路14として構成される。ピストン7は、第1ハウジング11のピストン収容部11Aの一端側において流路軸O1方向に移動自在に収容されており、ピストン7と第1ハウジング11との間にはOリング15が介設されている。図5に示すように、ピストン7の流路軸O1方向中程の外周には、上部側を除いて大径の鍔部7Aが形成されている。この鍔部7Aは図1に示すように第1ハウジング11の内壁に対して摺動する。
ハンドル8は、第2ホルダ2に、流路軸O1方向と直交する鉛直方向の回転軸O2回りに回転自在に支持された棒状部材である。ハンドル8は、第3ハウジング13から上方に突出した平板状の操作ハンドル部8Aと、第2ハウジング12および第3ハウジング13に回転自在に支持される弁棒部8Bと、を備えた形状からなる。操作ハンドル部8Aには開栓器等が係合される。なお、本実施形態では、操作ハンドル部8Aと弁棒部8Bとは互いに別部材から構成されており、弁棒部8Bを第3ハウジング13に通した後に、操作ハンドル部8Aと弁棒部8Bとは互いに一体回転可能に組み付けられる。弁棒部8Bの途中には鍔部8Cが形成されており、前記したように、鍔部8Cが第2ハウジング12と第3ハウジング13とで上下に挟まれることで、ハンドル8の上下方向の位置決めがなされる。図6に示すように、弁棒部8Bの下端面には、回転軸O2を中心として雌ねじ8Dが形成されている。弁棒部8Bと第3ハウジング13との間にはOリング16が介設されている。
駆動ねじ9は、一端側にハンドル8の雌ねじ8Dと螺合する雄ねじ9A(図5)が形成された棒状部材である。図5に示すように、駆動ねじ9の他端側は、ピストン7の一対の回転規制壁18間に挟まれる部位となり、平断面視して回転規制壁18に接する平面部を有した形状、例えば本実施形態のように円棒を二面取りした形状を呈したピストン連結部9Bとして構成されている。駆動ねじ9の他端近傍には、流路幅方向に貫通するピン圧入孔9Cが形成されている。駆動ねじ9は、ハンドル8の回転力を受けると、円棒を二面取りした形状のピストン連結部9Bが一対の回転規制壁18で回転規制されるので、雌ねじ8Dと雄ねじ9Aとの送りねじ作用により回転軸O2に沿って上下移動する。
図5に示すように、移動方向変換機構10は、駆動ねじ9の上下移動をピストン7の横移動に変換する機構であり、駆動ねじ9とピストン7との間に介設された長孔および該長孔を摺動するガイドピン17を有して構成されている。ピストン7の上部には、流路軸O1方向に沿う鉛直状の一対の回転規制壁18が互いに間隔を空けて立設されている。各回転規制壁18には、ピストン7の一端側(メータM寄りの側)に向かうにしたがい上方に変位する前記長孔としての斜行案内溝孔19が形成されている。ガイドピン17は、中央部が駆動ねじ9のピン圧入孔9Cに圧入され、ピンの両端が各斜行案内溝孔19内に摺動可能に位置する。
図1において、本実施形態の第2ホルダ2は、メータMの着脱時に下流側からの戻り水を防止するための戻り水防止機構20を備えている。第1ハウジング11のピストン収容部11Aの他端側の開口部にはアダプタ21が螺合されている。戻り水防止機構20は、ピストン7の他端との間で流路を開閉する止水弁体22と、止水弁体22を保持する弁体ガイド23とを備えて構成されている。弁体ガイド23は、流路軸O1を中心とする円筒状の部材であり、一端に止水弁体22が取り付けられ、他端がアダプタ21に螺合により取り付けられている。弁体ガイド23は、他端側が開口形成されるとともに周壁に開口部24が形成されていることで、その内部が第1ハウジング11と下流側とを連通する流路を構成する。
着脱機構6の組み付け方法は、以下の工程を備えている。
(1)「ピストン7と駆動ねじ9とを移動方向変換機構10を介して組み付ける工程」
この工程では、第2ホルダ2のハウジングの外部において、ピストン7と駆動ねじ9とを組み付ける。
(2)「組み付けた状態のピストン7と駆動ねじ9とを第2ホルダ2の内部に挿入する工程」
第1ハウジング11のピストン収容部11Aの両端の開口部のうちで、大径に形成された他端側の開口部から、組み付けた状態のピストン7と駆動ねじ9とを、駆動ねじ9を倒した状態で第2ホルダ2の内部に挿入する。
(3)「ハンドル8を回転させ、第2ホルダ2の内部でハンドル8と駆動ねじ9とを螺合させる工程」
例えば第2ホルダ2を逆さにすることにより、駆動ねじ9を斜行案内溝孔19から鉛直状にぶら下げた状態にすることができる。この状態で、下方からハンドル8を回して雄ねじ9Aにハンドル8の雌ねじ8Dを螺合させる。勿論、この雄ねじ9Aと雌ねじ8Dとの螺合途中では、第3ハウジング13を第2ハウジング12に対して未だ緩めた状態としてあり、鍔部8Cが第2ハウジング12に当接するまでの間は、雄ねじ9Aと雌ねじ8Dとが螺合するにしたがいハンドル8はピストン7側に変位することとなる。
図6、図7を参照して着脱機構6の作用を説明する。図6において、ハンドル8を操作ハンドル部8Aにより一方向に回転させると、駆動ねじ9のピストン連結部9Bが回転規制壁18で回転規制されているので、ハンドル8の雌ねじ8Dと雄ねじ9Aとの送りねじ作用により、駆動ねじ9が下降する。ガイドピン17が斜行案内溝孔19の孔壁を押圧しながら下がることで、ピストン7が前進し、メータMの端部、本実施形態では逆止弁アダプタ53のパッキン57に圧着する。ガイドピン17は斜行案内溝孔19の下端側に位置するものの下端には当接せず、ガイドピン17と斜行案内溝孔19の下端との間には所定の距離が設定されている。これにより、仮にピストン7とパッキン57との間で漏水したとしても、ハンドル8をさらに一方向に回転させることで、雌ねじ8Dと雄ねじ9Aとの増し締めによりピストン7をパッキン57にさらに圧着させ、漏水を阻止できる。
メータMの取り外し手順の一例を説明する。図8(a)は、メータMが地中深くに設置された場合を示しており、その上流配管には止水栓31が介設されている。通水状態では、止水栓31は開状態であり、メータリリース1においてはピストン7がメータM側に前進して圧着した状態である。
(2)ねじの締結力を利用しているので、仮にピストン7とメータMとの圧着部で漏水したとしても、ねじの増し締めにより圧着力を容易に高めることができる。
(3)流路軸O1方向と直交する回転軸O2回りに回転するハンドル8を備えているので、メータMが地中深くに設置される場合であっても、地上から開栓器35等を利用してハンドル8の回転操作を容易に行える。
(4)着脱機構6が簡単な構造で済むので、メータリリース1の小型・軽量化が可能となる。
(5)送りねじの構造として、ハンドル8とピストン7との間に駆動ねじ9を設けたことにより、組み付け作業の容易なメータリリース1となる。
2 第2ホルダ
3 第1ホルダ
6 着脱機構
7 ピストン
8 ハンドル
8A 操作ハンドル部
8B 弁棒部
8C 鍔部
8D 雌ねじ
9 駆動ねじ
9A 雄ねじ
9B ピストン連結部
9C ピン圧入孔
10 移動方向変換機構
11 第1ハウジング
12 第2ハウジング
13 第3ハウジング
17 ガイドピン
18 回転規制壁
19 斜行案内溝孔(長孔)
20 戻り水防止機構
M 水道用メータ
Claims (5)
- 水道用メータを流路方向両側から保持する一対のホルダを備え、一方のホルダに前記水道用メータの着脱機構を備えた水道用メータリリースであって、
前記着脱機構は、
内部に流路を有して流路方向に移動自在であり、前進時に前記水道用メータの端部に圧着するピストンと、
前記一方のホルダに、流路方向と略直交する回転軸回りに回転自在に支持されたハンドルと、
前記ハンドルと螺合し、前記ハンドルの回転力を受けて送りねじ作用により前記回転軸に沿って移動する駆動ねじと、
前記駆動ねじと前記ピストンとの間に介設された長孔および該長孔を摺動するガイドピンを有し、前記駆動ねじの移動を前記ピストンの移動に変換する移動方向変換機構と、
を備えることを特徴とする水道用メータリリース。 - 前記長孔は前記ピストンに設けられ、前記ガイドピンは前記駆動ねじに設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水道用メータリリース。
- 前記駆動ねじは、前記ハンドルに螺合する雄ねじ部と、前記ピストンに形成された一対の回転規制壁に挟まれて前記回転軸回りの回転が規制されるピストン連結部と、を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水道用メータリリース。
- 前記一方のホルダは前記水道用メータの下流側を保持するホルダであり、
該一方のホルダに、前記ピストンが後退したとき該ピストンに圧着して下流側から該ピストン内への戻り水の浸入を阻止する戻り水防止機構を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の水道用メータリリース。 - 水道用メータを流路方向両側から保持する一対のホルダを備え、一方のホルダに前記水道用メータの着脱機構を備えた水道用メータリリースの組み付け方法であって、
前記着脱機構は、
内部に流路を有して流路方向に移動自在であり、前進時に前記水道用メータの端部に圧着するピストンと、
前記一方のホルダに、流路方向と略直交する回転軸回りに回転自在に支持されたハンドルと、
前記ハンドルと螺合し、前記ハンドルの回転力を受けて送りねじ作用により前記回転軸に沿って移動する駆動ねじと、
前記駆動ねじと前記ピストンとの間に介設された長孔および該長孔を摺動するガイドピンを有し、前記駆動ねじの移動を前記ピストンの移動に変換する移動方向変換機構と、
を備え、
前記ピストンと前記駆動ねじとを前記移動方向変換機構を介して組み付ける工程と、
組み付けた状態の前記ピストンと前記駆動ねじとを前記一方のホルダの内部に挿入する工程と、
前記ハンドルを回転させ、前記一方のホルダの内部で前記ハンドルと前記駆動ねじとを螺合させる工程と、
を行うことを特徴とする水道用メータリリースの組み付け方法。
Priority Applications (1)
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JP2016239078A JP6450359B2 (ja) | 2016-12-09 | 2016-12-09 | 水道用メータリリースおよびその組み付け方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016239078A JP6450359B2 (ja) | 2016-12-09 | 2016-12-09 | 水道用メータリリースおよびその組み付け方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2018096738A JP2018096738A (ja) | 2018-06-21 |
JP6450359B2 true JP6450359B2 (ja) | 2019-01-09 |
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ID=62632809
Family Applications (1)
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- 2016-12-09 JP JP2016239078A patent/JP6450359B2/ja active Active
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