JPH05148866A - メーター取付用継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本発明は、簡単な構成でありながら、一次側
の止水とメーターとの連結及び離脱を連続して行えるよ
うにしたメーター用継手を提供しようとするものであ
る。 【構成】 本発明は、メーターボックス内に配設される
メーター１に対し、ボールバルブ１１を収納したシリン
ダー部材を有する継手２，３を使用し、しかもボールバ
ルブとシリンダー部材がハンドル軸１６に偏芯して設け
たカム部材１７と係合部材とにより駆動され、ハンドル
軸の所定の回転で止水を行い且つ止水状態を維持しなが
ら、メーターとの連結を離隔させるようにしたメーター
用継手である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、水道配管の引込管に取
り付けられるメーターの接続において、メーターの着脱
が簡単に行える取付用継手に関するものである。

【０００２】

【従来技術】一般に水道用のメーターは、メーターボッ
クス内に配設され、そのメーターボックスの両側に臨ん
で配設された引込管に対してメーターボックス内で接続
されるものであり、その接続においては、引込管とメー
ターの端部とを連結用ネジを用いて螺着接続するように
構成されている。そして、その取り付け又は取り外しに
際しては、スパナ等の適宜の治具を用いて連結用ネジを
締めたり緩めたりするものである。

【０００３】このような構成であると、狭いメーターボ
ックス内での治具の使用が不便であり、作業性が悪いと
言う問題点を有している。特に、寒冷地においては、凍
結防止のため水道配管が地中深く埋設され、それに伴っ
てメーターボックスも比較的深い位置に設置されてい
る。従って、メーターボックスが狭い上に深い位置に設
置されていると、スパナ等の治具を使用したメーターの
付替作業が更に困難なものとなっているのである。

【０００４】 ［先願の発明］前記従来例の問題点を解決する具体的手
段として特願平１−２７５５６２号の特許出願がなされ
ている。この先願の発明は、本発明と同一出願人の１人
も含まれるものであり、メーターボックス内において、
メーターが接続される止水栓に水圧室を設け、止水栓を
閉めたときに水道の水圧を利用して連結管を前進後退さ
せ、それによって連結管がメーターの接続端部に対して
圧接接続又は解離するように構成されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前記従来例の問題解決
は、前記先願の発明によって解決されているが、水圧を
利用することにより、複雑な加工を必要とし且つ精度が
要求されるものである。従って、簡単な構成にするため
には、水圧を利用しないで機械的構成によりメーターの
付替作業が簡単に出来、しかも精度的な面に解決しなけ
ればならない課題を有している。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記従来例並びに先願発
明の課題を解決する具体的手段として本発明は、筒状の
胴部内に一方向にばね付勢され且つ突出部を有するピス
トン部材を摺動自在に配設し、該ピストン部材内にボー
ルバルブを配設すると共に突出部を胴部から突出させて
メーターの端部に圧接する受け部材を取り付け、前記ピ
ストン部材及びボールバルブはハンドル軸の回転で駆動
されるようにし、該ハンドル軸は偏芯して取り付けたカ
ム部材と係合突起とを有し、該係合突起でボールバルブ
を回転させ、前記カム部材でピストン部材を摺動させる
ようにしたことを特徴とするメーター取付用継手を提供
するものであり、前記ハンドル軸の回転が９０°回転し
たときにボールバルブが止水状態になり、更に９０°回
転したときに受け部材とメーターの端部とが離隔状態に
なるようにしたので、止水状態を維持しながらメーター
を簡単に取り外したり取り付けたりすることができるよ
うになるのである。

【０００７】

【作用】メーターボックス内に配設されるメーターに対
し、ボールバルブを収納したシリンダー部材を有する継
手を使用し、しかもボールバルブとシリンダー部材がハ
ンドル軸の所定の回転で止水を行い且つ止水状態を維持
しながら、メーターとの連結を離隔させるようにしたの
で、複雑な構成を必要としなくても、簡単にメーターを
取り替えることが出来るのである。

【０００８】

【実施例】次に本発明を図示の実施例により更に詳しく
説明すると、１はメーターボックス内に配設されるメー
ターであり、該メーター１の一次側に本発明の継手２が
圧接して接続され、メーター１の二次側に所定の継手３
が圧接接続されるように配設されている。これら継手
２，３は例えばボルトなどの支持部材によって所定の間
隔が維持されるように支持されている。

【０００９】前記メーター１は、その両端において圧接
接続される構成であるため、夫々の端部に圧接用のアダ
プター４，５が取り付けられている。

【００１０】前記継手２は、下部側に通水路６を有する
筒状の胴部７の内部に、摺同自在に配設したシリンダー
部８を有し、該シリンダー部８は例えばコイルスプリン
グ９により常にメーター１側にばね付勢されている。そ
して、前記コイルスプリング９の他端部は前記胴部７に
螺着させた連結補助部材１０により支持されている。

【００１１】前記シリンダー部８の内部にボールバルブ
１１が配設され、該ボールバルブは弁座１２を介して回
転自在に配設されると共に、その内部に直角形状の流水
路１３が設けられ、該流水路は前記通水路６に一端が開
口し、他端側はボールバルブ１１の回転により、選択的
に前記メーター１の一次側と連通するようになってい
る。

【００１２】前記シリンダー部８は、図２に示したよう
に、一方の端部に突出部８ａが一体に形成され、該突出
部８ａが前記胴部７からメーター１側に突出するように
して収納し、その端部に受け部材１４が取り付けられ、
該受け部材とメーター１のアダプター４とが圧接して連
結するのである。

【００１３】又、前記シリンダー部８の上部側の側面に
切欠部１５が形成され、該切欠部１５に臨んで前記ボー
ルバルブ１１が収納位置しており、該ボールバルブ１１
の回転とシリンダー部８の摺動とをハンドル軸１６で行
うように構成してある。

【００１４】即ち、ハンドル軸１６の下端部にカム部材
１７を偏芯させて取り付け、該カム部材の下面に係合突
部１８を設けたものであり、そのハンドル軸１６は前記
胴部７を貫通し、前記カム部材１７が前記シリンダー部
材８の切欠部１５に係合し、前記係合突部１８は前記ボ
ールバルブ１１に係合して回転を付与するようにしてあ
る。

【００１５】尚、この係合突部１８とボールバルブ１１
との係合は、一般的なボールバルブとハンドル軸との係
合と同様な構成であり、又ハンドル軸１６の胴部７への
取り付けも、一般的なハンドル軸の取り付けと同様に所
定の取付部材１９を介して回転可能に取り付けられる。

【００１６】 ［動作の説明］図１に示した状態は、通水状態を示すも
のであり、メーターボックス内においてメーター１が安
定した状態に取り付けられている。この状態から、メー
ター１を取り替えるようとする時に、一次側の水を止め
なければならない。そこで、ハンドル軸１６を回して止
水する方向に略９０°回転させると、ボールバルブ１１
が略９０°回転して、図３に示したように、一次側の止
水がなされる。

【００１７】この時点では、カム部材１７によってシリ
ンダー部材８がわずかに後退するようになるが、未だコ
イルスプリング９によって付勢された状態が維持され、
受け部材１４とアダプター４とが圧接状態にある。

【００１８】この状態から、更にハンドル軸１６を９０
°回転させると、図４に示したように、切欠部１５に係
合しているカム部材１７によって、シリンダー部材８が
更に強制的に後退させられ、受け部材１４とアダプター
４とが完全に離隔するようになる。勿論、ボールバルブ
１１も９０°回転するが、通水路１３は突出部８ａ側と
連通せず、止水状態が維持される。

【００１９】図４で示した状態において、メーター１を
ピックアップして取り外し、且つ新たなメーターを落と
し込むようにしてセットし、前記とは逆方向にハンドル
軸１６を回転させると、先ず９０°の回転で止水状態が
維持されながら、受け部材１４とメーター１のアダプタ
ー４とが当接し、更に９０°回転させるとその当接が圧
接状態になると共に、ボールバルブ１１が通水状態とな
る。

【００２０】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係るメータ
ー用継手は、筒状の胴部内に一方向にばね付勢され且つ
突出部を有するピストン部材を摺動自在に配設し、該ピ
ストン部材内にボールバルブを配設すると共に突出部を
胴部から突出させてメーターの端部に圧接する受け部材
を取り付け、前記ピストン部材及びボールバルブはハン
ドル軸の回転で駆動されるようにし、該ハンドル軸は偏
芯して取り付けたカム部材と係合突起とを有し、該係合
突起でボールバルブを回転させ、前記カム部材でピスト
ン部材を摺動させるようにした構成とすることにより、
簡単な構成でありながら止水を行う行為を継続して更に
ハンドルを回転させれば、止水状態を維持しながら継手
とメーターとが離隔して、メーターを簡単に取り替える
ことができると言う優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る継手にメーターを取り付けた状態
の要部の断面図である。

【図２】本発明に係る継手の要部を略示的に示した斜視
図である。

【図３】本発明に係る継手の作動状態で止水時を示す要
部の断面図である。

【図４】本発明に係る継手の作動状態でメーターの取り
外し可能な状態を示す要部の断面図である。 １ メーター ２，３ 継手 ４，５ アダプター ６ 通水路 ７ 胴部 ８ ピストン部材 ８ａ 突出部 ９ コイルスプリング １０ 補助部材 １１ ボールバルブ １２ 弁座 １３ 流水路 １４ 受け部材 １５ 切欠部 １６ ハンドル軸 １７ カム部材 １８ 係合突起 １９ 取付部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状の胴部内に一方向にばね付勢され且
   つ突出部を有するピストン部材を摺動自在に配設し、該
   ピストン部材内にボールバルブを配設すると共に突出部
   を胴部から突出させてメーターの端部に圧接する受け部
   材を取り付け、前記ピストン部材及びボールバルブはハ
   ンドル軸の回転で駆動されるようにし、該ハンドル軸は
   偏芯して取り付けたカム部材と係合突起とを有し、該係
   合突起でボールバルブを回転させ、前記カム部材でピス
   トン部材を摺動させるようにしたことを特徴とするメー
   ター取付用継手。
2. 【請求項２】 ハンドル軸の回転が９０°回転したとき
   にボールバルブが止水状態になり、更に９０°回転した
   ときに受け部材とメーターの端部とが離隔状態になるよ
   うにした請求項１に記載のメーター取付用継手。