JP2015185466A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる燃料電池を提供する。【解決手段】燃料電池10は、積層された固体酸化物形の複数の燃料電池セル24を有する燃料電池スタック12と、複数の燃料電池セル24における積層方向の端部に設けられた燃料極28に対して上記積層方向の延長方向に離間して設けられたベース部42と、ベース部42から燃料電池スタック12側に延出され、先端部44Aが燃料電池スタック12において燃料極28を保持するセパレータ32に固定された延出部44と、燃料極28に重ね合わされた金属製の第一集電板16を少なくとも含み、燃料極28とベース部42との間に介在された介在部60と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、固体酸化物形の燃料電池に関する。
固体酸化物形の燃料電池としては、積層された固体酸化物形の複数の燃料電池セルを有する燃料電池スタックと、複数の燃料電池セルにおける積層方向の端部に設けられた電極に重ね合わされた集電板とを有するものがある(例えば、特許文献1参照)。このような燃料電池において出力電圧を高めるためには、上記電極と集電板との密着度を高め、この電極と集電板との間での電力伝達損失を低減することが求められる。
また、このような燃料電池における部材間の密着度を高める技術としては、例えば、特許文献2に記載されている加圧機構がある。この加圧機構は、燃料電池スタック上に押え板を介して設けられた圧縮バネと、圧縮バネ上に設けられたプレートと、燃料電池スタックの下方に設けられた断熱プレート及び押え板と、上側のプレートと下側の断熱プレート及び押え板とを連結する連結ロッドとを有している。
特開2007−250281号公報 特開2006−339035号公報
しかしながら、特許文献2に記載の加圧機構では、圧縮バネが用いられている。しかも、圧縮バネの耐熱及び耐食性を確保するために、この圧縮バネには、一般に高価とされる窒化ケイ素を主成分とするセラミックス製のものが用いられている。このため、圧縮バネを用いた分、コストアップになると共に、大型化する。
そこで、本発明は、コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる燃料電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の燃料電池は、積層された固体酸化物形の複数の燃料電池セルを有する燃料電池スタックと、前記複数の燃料電池セルにおける積層方向の端部に設けられた電極に対して前記積層方向の延長方向に離間して設けられたベース部と、前記ベース部から前記燃料電池スタック側に延出され、先端部が前記燃料電池スタックにおいて前記電極を保持する電極保持部に固定された延出部と、前記電極に重ね合わされた金属製の集電板を少なくとも含み、前記電極と前記ベース部との間に介在された介在部とを備える。
この燃料電池によれば、ベース部から燃料電池スタック側に延出された延出部の先端部は、複数の燃料電池セルにおける積層方向の端部に設けられた電極を保持する電極保持部に固定されており、この延出部により、電極保持部がベース部に対して拘束される。また、この電極とベース部との間には、介在部が介在されており、この介在部には、金属製の集電板が少なくとも含まれている。
従って、燃料電池スタックの発電発熱時に集電板が加熱された場合には、電極保持部がベース部に対して拘束された状態で、介在部に含まれる集電板が熱膨張する。そして、この熱膨張に伴って集電板が電極に押し付けられる。これにより、電極と集電板との密着度を高めることができるので、電極と集電板との間での電力伝達損失を低減することができる。
また、上述のように、圧縮バネを用いずに集電板を電極に密着させることができるので、圧縮バネを不要とする分、コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる。
請求項2に記載の燃料電池は、請求項1に記載の燃料電池において、前記複数の燃料電池セルに燃料ガス及び空気ガスを供給するマニホールドをさらに備え、前記マニホールドが前記ベース部及び前記延出部を有する構成とされている。
この燃料電池によれば、ベース部及び延出部は、マニホールドに設けられているので、マニホールドとは別にベース部及び延出部が設けられる場合に比して、構造を簡素化することができる。
請求項3に記載の燃料電池は、請求項1又は請求項2に記載の燃料電池において、前記介在部が前記集電板に前記ベース部側から絶縁材を介して重ね合わされた金属板を含む構成とされている。
この燃料電池によれば、介在部は、集電板に加えて金属板を有している。従って、燃料電池スタックの発電発熱時には、集電板に加えて金属板が加熱されて熱膨張することにより、集電板を電極に押し付けることができる。従って、金属板を有する分、一般にメッキ処理されるなど高価とされる集電板を薄型化することができるので、コストダウンすることができる。
請求項4に記載の燃料電池は、請求項3に記載の燃料電池において、前記集電板及び前記金属板の少なくとも一方が前記延出部よりも熱膨張率の高い材料で形成された構成とされている。
この燃料電池によれば、集電板及び金属板の少なくとも一方は、延出部よりも熱膨張率の高い材料で形成されている。従って、燃料電池スタックの発電発熱時には、集電板及び金属板の熱膨張量が延出部の熱膨張量よりも大きくなるので、集電板をより確実に電極に押し付けることができる。
請求項5に記載の燃料電池は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池において、前記延出部が前記集電板の側方に設けられた構成とされている。
この燃料電池によれば、延出部は、集電板の側方に設けられているので、集電板に延出部を避けるための切欠きや穴などを設ける必要性を無くすことができる。これにより、集電板の大きさを確保することができるので、電極と集電板との接続面積を確保することができる。
請求項6に記載の燃料電池は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料電池において、前記延出部が前記集電板の両側の側方に設けられた構成とされている。
この燃料電池によれば、延出部は、集電板の両側の側方に設けられているので、この一対の延出部により、集電板に対する両側の側方において電極保持部をベース部に対して拘束することができる。従って、燃料電池スタックの発電発熱時には、この延出部により、集電板に対する両側の側方において電極保持部をベース部に対して拘束した状態で、この延出部の間に位置する集電板を電極に押し付けることができる。これにより、例えば、片側の延出部のみで電極保持部を拘束する場合に比して、電極と集電板との密着度をより一層高めることができる。
請求項7に記載の燃料電池は、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の燃料電池において、前記延出部が前記集電板の周縁に沿って形成された構成とされている。
この燃料電池によれば、延出部は、集電板の周縁に沿って形成されているので、この延出部により、集電板の周縁に沿った電極保持部の拘束長さを長く確保することができる。これにより、集電板の周方向に亘って集電板を電極に押し付けることができるので、電極と集電板との密着度をより一層高めることができる。
請求項8に記載の燃料電池は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池において、前記電極と前記集電板との接続面積が前記延出部と前記電極保持部との接続面積よりも大きい構成とされている。
この燃料電池によれば、電極と集電板との接続面積は、延出部と電極保持部との接続面積よりも大きいので、燃料電池スタックの発電発熱時には、燃料電池スタックから延出部に伝達される熱よりも多くの熱を電極から集電板に伝達することができる。これにより、集電板をより効率的に熱膨張させることができるので、集電板を電極により一層高い荷重で押し付けることができる。
請求項9に記載の燃料電池は、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の燃料電池において、前記ベース部、前記延出部、及び、前記介在部が前記燃料電池スタックの片側にのみ設けられた構成とされている。
この燃料電池によれば、ベース部、延出部、及び、介在部は、燃料電池スタックの片側にのみ設けられているので、燃料電池スタックにおける片側の電極と集電板との密着度を高めつつ、構造を簡素化することができる。
請求項10に記載の燃料電池は、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の燃料電池において、前記ベース部、前記延出部、及び、前記介在部が前記燃料電池スタックの両側にそれぞれ設けられた構成とされている。
この燃料電池によれば、ベース部、延出部、及び、介在部は、燃料電池スタックの両側にそれぞれ設けられているので、燃料電池スタックにおける両側の電極と集電板との密着度をそれぞれ高めることができる。
また、上記目的を達成するために、請求項11に記載の燃料電池は、積層された固体酸化物形の複数の燃料電池セルを有する燃料電池スタックと、前記複数の燃料電池セルにおける積層方向一方側の端部に設けられた第一電極に対して前記積層方向の延長方向に離間して設けられた第一ベース部と、前記複数の燃料電池セルにおける積層方向他方側の端部に設けられた第二電極に対して前記積層方向の延長方向に離間して設けられた第二ベース部と、前記第一ベース部から前記燃料電池スタック側に延出され、先端部が前記燃料電池スタックにおいて前記第一電極を保持する電極保持部に固定された第一延出部と、前記第二ベース部から前記燃料電池スタック側に延出され、先端部が前記第一ベース部及び前記第一延出部の少なくとも一方に固定された第二延出部と、前記第一電極に重ね合わされた金属製の第一集電板を少なくとも含み、前記第一電極と前記第一ベース部との間に介在された第一介在部と、前記第二電極に重ね合わされた金属製の第二集電板を少なくとも含み、前記第二電極と前記第二ベース部との間に介在された第二介在部とを備える。
この燃料電池によれば、第一ベース部から燃料電池スタック側に延出された第一延出部の先端部は、複数の燃料電池セルにおける積層方向一方側の端部に設けられた第一電極を保持する電極保持部に固定されており、この第一延出部により、電極保持部が第一ベース部に対して拘束される。また、第一電極と第一ベース部との間には、第一介在部が介在されており、この第一介在部には、金属製の第一集電板が少なくとも含まれている。
従って、燃料電池スタックの発電発熱時に第一集電板が加熱された場合には、電極保持部が第一ベース部に対して拘束された状態で、第一介在部に含まれる第一集電板が熱膨張する。そして、この熱膨張に伴って第一集電板が第一電極に押し付けられる。これにより、第一電極と第一集電板との密着度を高めることができるので、第一電極と第一集電板との間での電力伝達損失を低減することができる。
さらに、第二ベース部から燃料電池スタック側に延出された第二延出部の先端部は、第一ベース部及び第一延出部の少なくとも一方に固定されており、この第二延出部により、第二ベース部が第一ベース部及び第一延出部の少なくとも一方に対して拘束される。また、第二電極と第二ベース部との間には、第二介在部が介在されており、この第二介在部には、金属製の第二集電板が少なくとも含まれている。
従って、燃料電池スタックの発電発熱時に第二集電板が加熱された場合には、第二ベース部が第一ベース部及び第一延出部の少なくとも一方に対して拘束された状態で、第二介在部に含まれる第二集電板が熱膨張する。そして、この熱膨張に伴って複数の燃料電池セルにおける電極同士が押し付けられると共に、第二集電板が第二電極に押し付けられる。これにより、複数の燃料電池セルにおける電極同士の密着度を高めることができると共に、第二電極と第二集電板との密着度を高めることができる。この結果、複数の燃料電池セルにおける電極間の電力伝達損失、及び、第一電極と第一集電板との間での電力伝達損失をそれぞれ低減することができる。
また、上述のように、圧縮バネを用いずに各部材を密着させることができるので、圧縮バネを不要とする分、コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる。
以上詳述したように、本発明の燃料電池によれば、コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る燃料電池の縦断面図である。 図1に示される第一集電板及びマニホールドの平面図である。 本発明の第二実施形態に係る燃料電池の縦断面図である。 本発明の第三実施形態に係る燃料電池の縦断面図である。 比較例に係る燃料電池の縦断面図である。 本発明の第一実施形態について行った検証実験の結果を示す図である。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本発明の第一実施形態に係る燃料電池10は、燃料電池スタック12と、マニホールド14と、第一集電板16と、第二集電板18と、絶縁材20と、金属板22とを備えている。
燃料電池スタック12は、積層された固体酸化物形の複数の燃料電池セル24を有している。本実施形態では、一例として、燃料電池スタック12が三層の燃料電池セル24を有しているが、燃料電池セル24の層数は任意に選択可能である。
各燃料電池セル24は、平板形固体酸化物により形成された電解質層26と、この電解質層26の表裏面にそれぞれ積層された燃料極28及び空気極30と、これら電解質層26、燃料極28、及び、空気極30を保持する平板形のセパレータ32とを有している。互いに重ね合わされた一方の燃料電池セル24の燃料極28と他方の燃料電池セル24の空気極30とは、図示しない伝導材を介して接続されている。
セパレータ32には、燃料極28及び空気極30の側方においてセパレータ32の厚み方向に延びる燃料搬送路34及び空気搬送路36と、燃料搬送路34から燃料極28に沿って延びる燃料搬送溝38と、空気搬送路36から空気極30に沿って延びる空気搬送溝40とが形成されている。
マニホールド14は、燃料電池スタック12の片側(一例として、燃料極28側)にのみ設けられている。このマニホールド14は、平板形のベース部42と、壁状の延出部44とを有している。複数の燃料電池セル24の積層方向Hにおける一方側の端部に設けられた燃料極28は、本発明における「複数の燃料電池セルにおける積層方向の端部に設けられた電極」の一例であり、ベース部42は、この燃料極28に対して積層方向Hの延長方向に離間して設けられている。
延出部44は、ベース部42から燃料電池スタック12側に延出されている。この延出部44の先端部44Aは、例えばセラミックガラス等の接続部材46を介して、上述の積層方向Hにおける一方側に設けられたセパレータ32に固定されている。このセパレータ32は、本発明における「電極保持部」の一例である。
図2に示されるように、延出部44は、より具体的には、第一集電板16の両側の側方にそれぞれ設けられた一対の第一壁部48と、第一集電板16の側方に設けられて一対の第一壁部48を繋ぐ第二壁部50とを有している。この一対の第一壁部48及び第二壁部50は、矩形平板状に形成された第一集電板16の周縁16Aに沿って延びており、この第一集電板16を囲うコ字状を成している。
図1に示されるように、マニホールド14には、燃料供給路54及び空気供給路56が形成されている。燃料供給路54は、上述の燃料搬送路34と連通し、空気供給路56は、上述の空気搬送路36と連通している。
燃料供給路54には、水素及び一酸化炭素を含む燃料ガスが外部から供給され、燃料供給路54に供給された燃料ガスは、燃料搬送路34及び燃料搬送溝38を通じて燃料極28に供給される。一方、空気供給路56には、酸素を含む空気ガスが外部から供給され、空気供給路56に供給された空気ガスは、空気搬送路36及び空気搬送溝40を通じて空気極30に供給される。
空気極30では、下記式(1)で示されるように、空気ガス中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。この酸素イオンは、電解質層26を通って燃料極28に到達する。
(空気極反応)
1/2O+2e→O2− ・・・(1)
一方、燃料極28では、下記式(2)及び式(3)で示されるように、電解質を通ってきた酸素イオンが燃料ガス中の水素及び一酸化炭素と反応し、水(水蒸気)及び二酸化炭素と、電子が生成される。燃料極28で生成された電子は、外部回路を通って空気極30に到達する。そして、このようにして電子が燃料極28から空気極30に移動することにより、各燃料電池セル24において発電される。また、各燃料電池セル24は、発電時に上記反応に伴って発熱する。
(燃料極反応)
+O2−→HO+2e ・・・(2)
CO+O2− →CO+2e ・・・(3)
第一集電板16及び第二集電板18は、金属製とされている。第一集電板16は、本発明における「集電板」の一例であり、積層方向Hにおける一方側に設けられた燃料極28に重ね合わされている。一方、第二集電板18は、積層方向Hにおける他方側(第一集電板16側と反対側)に設けられた空気極30に重ね合わされている。
なお、本実施形態における以降の説明において、単に燃料極28及びセパレータ32と記載する場合、この燃料極28及びセパレータ32は、積層方向Hにおける一方側(第一集電板16側)に設けられた燃料極28及びセパレータ32を指し示す。同様に、単に空気極30と記載する場合、この空気極30は、積層方向Hにおける他方側(第一集電板16側と反対側)に設けられた空気極30を指し示す。
この燃料極28及び第一集電板16との間、及び、空気極30と第二集電板18との間には、それぞれ図示しない伝導板が設けられても良い。この第一集電板16及び第二集電板18には、図2に示されるように、コ字状に形成された延出部44の開口から突出する電気取出部58がそれぞれ設けられている。
また、本実施形態では、図1に示される燃料極28と第一集電板16との接続面積が、延出部44とセパレータ32との接続面積よりも大きくなるように各部が構成されている。
燃料極28及び第一集電板16が伝導板を介して重ね合わされる場合、燃料極28と第一集電板16との接続面積とは、燃料極28と第一集電板16との間に配置された伝導板の平面積に相当する。一方、燃料極28及び第一集電板16が直接重ね合わされる場合、燃料極28と第一集電板16との接続面積とは、燃料極28と第一集電板16との接触面積に相当する。また、延出部44とセパレータ32とが接続部材46を介して接続される場合、延出部44とセパレータ32との接続面積とは、この接続部材46の平面積に相当する。
マニホールド14に設けられたベース部42と燃料極28との間には、上述の第一集電板16の他に、絶縁材20及び金属板22が設けられている。金属板22は、第一集電板16にベース部42側から絶縁材20を介して重ね合わされている。この第一集電板16及び金属板22は、延出部44を含むマニホールド14の全体よりも熱膨張率の高い材料で形成されている。この第一集電板16、絶縁材20、及び、金属板22は、上述の燃料極28とベース部42との間に介在された介在部60を構成している。
そして、この第一実施形態に係る燃料電池10では、燃料電池スタック12の発電発熱時に、第一集電板16及び金属板22が加熱される。このとき、延出部44によってセパレータ32がベース部42に対して拘束された状態で、第一集電板16及び金属板22が熱膨張する。そして、この熱膨張に伴って第一集電板16が燃料極28に押し付けられ、燃料極28と第一集電板16との密着度が高まる。
なお、上述の第一集電板16及び金属板22の少なくとも一方は、燃料電池スタック12の発電発熱時に延出部44よりも積層方向Hへの熱膨張量が多くなるように、その材料及び体積の少なくとも一方が設定されている。この材料の一例として、第一集電板16は、例えば、SUS310で形成され、金属板22は、例えば、SUS316で形成され、延出部44を含むマニホールド14は、例えば、ZMG232L(日立金属製:Fe-22Cr合金にZr,La添加)で形成される。
次に、本発明の第一実施形態の作用及び効果について説明する。
以上詳述したように、第一実施形態に係る燃料電池10によれば、ベース部42から燃料電池スタック12側に延出された延出部44の先端部44Aは、セパレータ32に固定されており、この延出部44より、セパレータ32がベース部42に対して拘束される。また、燃料極28とベース部42との間には、介在部60が介在されており、この介在部60には、金属製の第一集電板16及び金属板22が含まれている。
従って、燃料電池スタック12の発電発熱時に第一集電板16及び金属板22が加熱された場合には、セパレータ32がベース部42に対して拘束された状態で、第一集電板16及び金属板22が熱膨張する。そして、この熱膨張に伴って第一集電板16が燃料極28に押し付けられる。これにより、燃料極28と第一集電板16との密着度を高めることができるので、燃料極28と第一集電板16との間での電力伝達損失を低減することができる。
また、上述のように、圧縮バネを用いずに第一集電板16を燃料極28に密着させることができるので、圧縮バネを不要とする分、コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる。
しかも、この燃料電池10によれば、ベース部42及び延出部44は、マニホールド14に設けられているので、マニホールド14とは別にベース部42及び延出部44が設けられる場合に比して、構造を簡素化することができる。
また、介在部60は、第一集電板16に加えて金属板22を有している。従って、燃料電池スタック12の発電発熱時には、第一集電板16に加えて金属板22が加熱されて熱膨張することにより、第一集電板16を燃料極28に押し付けることができる。従って、金属板22を有する分、一般にメッキ処理されるなど高価とされる第一集電板16を薄型化することができるので、コストダウンすることができる。
また、第一集電板16及び金属板22は、いずれも延出部44を有するマニホールド14の全体よりも熱膨張率の高い材料で形成されている。従って、燃料電池スタック12の発電発熱時には、第一集電板16及び金属板22の熱膨張量が延出部44の熱膨張量よりも大きくなるので、第一集電板16をより確実に燃料極28に押し付けることができる。
また、延出部44を構成する一対の第一壁部48及び第二壁部50は、いずれも第一集電板16の側方に設けられているので、第一集電板16に延出部44を避けるための切欠きや穴などを設ける必要性を無くすことができる。これにより、第一集電板16の大きさを確保することができるので、燃料極28と第一集電板16との接続面積を確保することができる。
また、延出部44のうち一対の第一壁部48は、第一集電板16の両側の側方にそれぞれ設けられているので、この一対の第一壁部48により、第一集電板16に対する両側の側方においてセパレータ32をベース部42に対して拘束することができる。従って、燃料電池スタック12の発電発熱時には、この一対の第一壁部48により、第一集電板16に対する両側の側方においてセパレータ32をベース部42に対して拘束した状態で、この一対の第一壁部48の間に位置する第一集電板16を燃料極28に押し付けることができる。これにより、例えば、片側の第一壁部48のみでセパレータ32を拘束する場合に比して、燃料極28と第一集電板16との密着度をより一層高めることができる。
また、一対の第一壁部48及び第二壁部50を有する延出部44の全体は、第一集電板16の周縁16Aに沿って形成されている(図2参照)。従って、この延出部44により、第一集電板16の周縁16Aに沿ったセパレータ32の拘束長さを長く確保することができる。これにより、第一集電板16の周方向に亘って第一集電板16を燃料極28に押し付けることができるので、燃料極28と第一集電板16との密着度をより一層高めることができる。
また、燃料極28と第一集電板16との接続面積は、延出部44とセパレータ32との接続面積よりも大きいので、燃料電池スタック12の発電発熱時には、燃料電池スタック12から延出部44に伝達される熱よりも多くの熱を燃料極28から第一集電板16に伝達することができる。これにより、第一集電板16をより効率的に熱膨張させることができるので、第一集電板16を燃料極28により一層高い荷重で押し付けることができる。
また、ベース部42及び延出部44を有するマニホールド14と、第一集電板16及び金属板22を含む介在部60は、燃料電池スタック12の片側にのみ設けられているので、燃料極28と第一集電板16との密着度を高めつつ、構造を簡素化することができる。
次に、本発明の第一実施形態について行った検証実験を説明する。
本検証実験には、図5に示されるように、比較例に係る燃料電池310が用いられる。この比較例に係る燃料電池310は、上述の第一実施形態に係る燃料電池10に対し、絶縁材20及び金属板22(図1参照)が省かれる代わりに、金属棒312、圧縮バネ314、及び、支持部材316を備えている。
ベース部42の中央部には、孔318が形成されており、金属棒312は、この孔318に挿入されている。金属棒312の一端は、第一集電板16に当接されており、金属棒312の他端には、圧縮バネ314が当接されている。支持部材316は、ベース部42における孔318の両側部分に固定されており、この支持部材316と金属棒312との間には、圧縮バネ314が圧縮状態で介在されている。
この比較例に係る燃料電池310において、上記以外の構成は、上述の第一実施形態に係る燃料電池10と同様である。比較例において、上述の第一実施形態と同様の構成については、同一符号を用いてある。
図6には、本発明の第一実施形態について行った検証実験の結果として、上述の第一実施形態に係る燃料電池10(図1参照)と、比較例に係る燃料電池310(図5)について発電時の測定結果が示されている。横軸は、電流密度[A/cm]を示し、第一縦軸及び第二縦軸は、それぞれ電圧[V]及び抵抗[Ω]を示している。
グラフG1は、第一実施形態に係る燃料電池10における第一集電板16及び第二集電板18間の電圧を示し、グラフG2は、第一実施形態に係る燃料電池10における第一集電板16及び第二集電板18間の抵抗を示す。一方、グラフG3は、比較例に係る燃料電池310における第一集電板16及び第二集電板18間の電圧を示し、グラフG4は、比較例に係る燃料電池310における第一集電板16及び第二集電板18間の抵抗を示す。
図6に示されるように、グラフG1は、グラフG3とほぼ重なっており、グラフG2は、グラフG4とほぼ重なっている。以上より、第一実施形態に係る燃料電池10は、圧縮バネ314を用いた比較例に係る燃料電池310と同等の出力性能を有していると言える。
次に、本発明の第一実施形態の変形例について説明する。
第一実施形態において、図1に示されるベース部42及び延出部44は、マニホールド14に形成されていたが、マニホールド14以外の部材に形成されていても良い。また、ベース部42及び延出部44は、別体とされた上で一体に組み付けられても良い。
また、第一実施形態では、本発明における「電極保持部」の一例として、セパレータ32が用いられていたが、セパレータ32以外の電極保持部材が用いられても良い。
また、複数の燃料電池セル24の積層方向Hにおける一方側の端部には、本発明における「複数の燃料電池セルにおける積層方向の端部に設けられた電極」の一例として、燃料極28が設けられ、第一集電板16は、この燃料極28に重ね合わされていた。しかしながら、複数の燃料電池セル24の積層方向Hにおける一方側の端部に空気極30が設けられ、第一集電板16は、この空気極30に重ね合わされても良い。
また、介在部60は、金属板22を有していたが、金属板22を有しなくても良い。また、介在部60は、第一集電板16のみを有していても良く、また、第一集電板16、絶縁材20、及び、金属板22以外の部材を含んでいても良い。また、介在部60が第一集電板16のみを有する場合(介在部60が第一集電板16によって構成される場合)、マニホールド14のうち少なくともベース部42は、絶縁材料で形成されても良い。
また、第一集電板16及び金属板22は、いずれも延出部44を有するマニホールド14の全体よりも熱膨張率の高い材料で形成されていた。しかしながら、上述の如く燃料電池スタック12の発電発熱時に第一集電板16を燃料極28に押し付けることができるのであれば、第一集電板16及び金属板22のいずれかは、マニホールド14のうちの少なくとも延出部44と同じ材料か又は延出部44よりも熱膨張率の低い材料で形成されても良い。つまり、例えば、金属板22はSUS310で形成され、第一集電板16及びマニホールド14はZMG232Lで形成されても良い。
また、第一集電板16及び金属板22は、マニホールド14のうちの少なくとも延出部44と同じ材料で形成されても良い。この場合、燃料電池スタック12の発電発熱時には第一集電板16に最も熱が伝わるので、延出部44よりも第一集電板16を熱膨張させることができる。これにより、この熱膨張に伴って第一集電板16を燃料極28に押し付けることができるので、燃料極28と第一集電板16との密着度を高めることができる。
また、一対の第一壁部48及び第二壁部50は、第一集電板16の側方に設けられていたが(図2参照)、第一集電板16の側方以外の場所に設けられていても良い。また、延出部44からは、一対の第一壁部48のうちのいずれかが省かれても良く、また、図2に示される第二壁部50が省かれても良い。また、図2に示されるように、一対の第一壁部48及び第二壁部50は、第一集電板16の周縁16Aに沿って延びる壁状に形成されていたが、例えば、柱状に形成されるなど、壁状以外の形状で形成されても良い。
また、図1に示されるように、燃料極28と第一集電板16との接続面積は、延出部44とセパレータ32との接続面積よりも大きくなっていた。しかしながら、上述の如く燃料電池スタック12の発電発熱時に第一集電板16を燃料極28に押し付けることができるのであれば、燃料極28と第一集電板16との接続面積は、延出部44とセパレータ32との接続面積と同じか、又は、延出部44とセパレータ32との接続面積よりも小さくても良い。
また、第一実施形態では、燃料電池スタック12の発電発熱時に、第一集電板16及び金属板22が熱膨張し、この熱膨張に伴って第一集電板16が燃料極28に押し付けられるようになっていた。しかしながら、例えば、延出部44の方が介在部60よりも高さ方向の寸法が短く形成されることで各部が弾性変形され、これにより、第一集電板16が燃料極28に予め押し付けられるように(第一集電板16が燃料電池スタック12の発電発熱前から燃料極28に押し付けられるように)構成されていても良い。
また、第一実施形態では、燃料搬送路34及び空気搬送路36等を内部に有する内部マニホールド型の燃料電池スタック12が用いられていたが、燃料電池10は、燃料搬送路34及び空気搬送路36等を有するセパレータが燃料電池スタック12の外部に設けられた構成とされていても良い。
また、第一実施形態における上記複数の変形例のうち組み合わせ可能な変形例は、適宜組み合わされて実施されても良い。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図3に示される本発明の第二実施形態に係る燃料電池110は、上述の本発明の第一実施形態に係る燃料電池10(図1参照)に対し、次のように構成が変更されている。本発明の第二実施形態において、上述の第一実施形態と同様の構成については、同一符号を用いる。
この第二実施形態に係る燃料電池110には、拘束部材114が追加されている。拘束部材114は、上述のマニホールド14から燃料供給路54及び空気供給路56が省かれた構成とされている。この拘束部材114は、燃料供給路54及び空気供給路56が省かれた以外は、マニホールド14と同様の構成であり、平板形のベース部142と、壁状の延出部144とを有している。このベース部142及び延出部144は、上述のマニホールド14に設けられたベース部42及び延出部44と同様の構成である。
ベース部142は、積層方向Hにおける他方側に設けられた空気極30に対して、積層方向Hの延長方向に離間して設けられている。また、延出部144は、ベース部142から燃料電池スタック12側に延出されている。この延出部144の先端部144Aは、例えばセラミックガラス等の接続部材146を介して、積層方向Hにおける他方側に設けられたセパレータ32に固定されている。
積層方向Hにおける他方側に設けられた空気極30と、拘束部材114に設けられたベース部142との間には、上述の第二集電板18の他に、絶縁材120及び金属板122が設けられている。金属板122は、第二集電板18にベース部142側から絶縁材120を介して重ね合わされている。
この第二集電板18及び金属板122は、一例として、上述の第一集電板16及び金属板22と同様の材料で形成されており、延出部144を含む拘束部材114の全体よりも熱膨張率の高い材料で形成されている。この第二集電板18、絶縁材120、及び、金属板122は、上述の空気極30とベース部142との間に介在された介在部160を構成している。
そして、この第二実施形態に係る燃料電池110では、燃料電池スタック12の発電発熱時に、第一集電板16、第二集電板18、及び、金属板22,122が加熱される。このとき、積層方向Hにおける一方側に設けられたセパレータ32が延出部44によってベース部42に対して拘束されると共に、積層方向Hにおける他方側に設けられたセパレータ32が延出部144によってベース部142に対して拘束される。また、このように各セパレータ32が拘束された状態で、第一集電板16、第二集電板18、及び、金属板22,122が熱膨張する。
そして、第一集電板16及び金属板22の熱膨張に伴って第一集電板16が燃料極28に押し付けられ、燃料極28と第一集電板16との密着度が高まる。同様に、第二集電板18及び金属板122の熱膨張に伴って第二集電板18が空気極30に押し付けられ、空気極30と第二集電板18との密着度が高まる。
なお、上述の第二集電板18及び金属板122の少なくとも一方は、燃料電池スタック12の発電発熱時に拘束部材114の延出部144よりも積層方向Hへの熱膨張量が多くなるように、その材料及び体積の少なくとも一方が設定されている。
このように、第二実施形態によれば、燃料電池スタック12の両側に、ベース部42,142、延出部44,144、及び、介在部60,160がそれぞれ設けられているので、燃料極28と第一集電板16との密着度、及び、空気極30と第二集電板18との密着度をそれぞれ高めることができる。これにより、燃料極28と第一集電板16との間での電力伝達損失、及び、空気極30と第二集電板18との間での電力伝達損失を低減することができる。
また、上述のように、圧縮バネを用いずに、第一集電板16を燃料極28に密着させることができると共に、第二集電板18を空気極30に密着させることができる。これにより、圧縮バネを不要とする分、コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる。
なお、この第二実施形態において、上述の第一実施形態と同様の構成については、第一実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この第二実施形態において、拘束部材114に設けられたベース部142及び延出部144は、別体とされた上で一体に組み付けられても良い。
また、介在部160は、金属板122を有していたが、金属板122を有しなくても良い。また、介在部160は、第二集電板18のみを有していても良く、また、第二集電板18、絶縁材120、及び、金属板122以外の部材を含んでいても良い。また、介在部160が第二集電板18のみを有する場合(介在部160が第二集電板18によって構成される場合)、拘束部材114のうち少なくともベース部142は、絶縁材料で形成されても良い。
また、第二集電板18及び金属板122は、いずれも延出部144を有する拘束部材114の全体よりも熱膨張率の高い材料で形成されていた。しかしながら、上述の如く燃料電池スタック12の発電発熱時に第二集電板18を空気極30に押し付けることができるのであれば、第二集電板18及び金属板122のいずれかは、拘束部材114のうちの少なくとも延出部144と同じ材料か又は延出部144よりも熱膨張率の低い材料で形成されても良い。
また、本実施形態では、燃料電池スタック12の発電発熱時に、第二集電板18及び金属板122が熱膨張し、この熱膨張に伴って第二集電板18が空気極30に押し付けられるようになっていた。しかしながら、例えば、延出部144の方が介在部160よりも高さ方向の寸法が短く形成されることで各部が弾性変形され、これにより、第二集電板18が空気極30に予め押し付けられるように(第二集電板18が燃料電池スタック12の発電発熱前から空気極30に押し付けられるように)構成されていても良い。
また、この第二実施形態において、上述の第一実施形態と同様の構成については、第一実施形態と同様の変形例が採用されても良い。
また、第二実施形態における上記複数の変形例のうち組み合わせ可能な変形例は、適宜組み合わされて実施されても良い。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
図4に示される本発明の第三実施形態に係る燃料電池210は、上述の本発明の第二実施形態に係る燃料電池110(図3参照)に対し、次のように構成が変更されている。本発明の第三実施形態において、上述の第二実施形態と同様の構成については、同一符号を用いる。
この第三実施形態に係る燃料電池210において、拘束部材114に設けられた延出部144の先端部144Aは、マニホールド14に設けられた延出部44の先端部44Aに接続部材46を介して固定されている。また、この延出部144は、燃料電池スタック12に対して離間されている。
この第三実施形態に係る燃料電池210において、複数の燃料電池セル24の積層方向Hにおける一方側の端部に設けられた燃料極28は、本発明における「複数の燃料電池セルにおける積層方向一方側の端部に設けられた第一電極」の一例であり、積層方向Hにおける他方側に設けられた空気極30は、本発明における「複数の燃料電池セルにおける積層方向他方側の端部に設けられた第二電極」の一例である。
また、マニホールド14に設けられたベース部42及び延出部44は、本発明における「第一ベース部」及び「第一延出部」の一例であり、拘束部材114に設けられたベース部142及び延出部144は、本発明における「第二ベース部」及び「第二延出部」の一例である。また、燃料電池スタック12の一方側に設けられた介在部60は、本発明における「第一介在部」の一例であり、燃料電池スタック12の他方側に設けられた介在部160は、本発明における「第二介在部」の一例である。
この第三実施形態に係る燃料電池210によれば、一方のベース部42から燃料電池スタック12側に延出された延出部44の先端部44Aは、積層方向Hにおける一方側に設けられた燃料極28を保持するセパレータ32に固定されており、この延出部44により、セパレータ32がベース部42に対して拘束される。また、燃料極28とベース部42との間には、介在部60が介在されており、この介在部60には、金属製の第一集電板16及び金属板22が含まれている。
従って、燃料電池スタック12の発電発熱時に第一集電板16及び金属板22が加熱された場合には、セパレータ32がベース部42に対して拘束された状態で、介在部60に含まれる第一集電板16及び金属板22が熱膨張する。そして、この熱膨張に伴って第一集電板16が燃料極28に押し付けられる。これにより、燃料極28と第一集電板16との密着度を高めることができるので、燃料極28と第一集電板16との間での電力伝達損失を低減することができる。
さらに、他方のベース部142から燃料電池スタック12側に延出された延出部144の先端部144Aは、一方の延出部44に固定されており、この他方の延出部144により、他方のベース部142が一方の延出部44に対して拘束される。また、空気極30とベース部142との間には、介在部160が介在されており、この介在部160には、金属製の第二集電板18及び金属板122が含まれている。
従って、燃料電池スタック12の発電発熱時に第二集電板18及び金属板122が加熱された場合には、他方のベース部142が一方の延出部44に対して拘束された状態で、介在部160に含まれる第二集電板18及び金属板122が熱膨張する。そして、この熱膨張に伴って複数の燃料電池セル24において重なり合う燃料極28及び空気極30同士が押し付けられると共に、第二集電板18が空気極30に押し付けられる。
これにより、重なり合う燃料極28及び空気極30同士の密着度を高めることができると共に、空気極30と第二集電板18との密着度を高めることができる。この結果、重なり合う燃料極28及び空気極30間の電力伝達損失、及び、空気極30と第二集電板18との間での電力伝達損失をそれぞれ低減することができる。
このように、第三実施形態によれば、第一集電板16を燃料極28に密着させることができると共に、第二集電板18を空気極30に密着させることができるだけでなく、複数の燃料電池セル24において重なり合う燃料極28及び空気極30同士も密着させることができる。
また、上述のように、圧縮バネを用いずに各部材を密着させることができるので、圧縮バネを不要とする分、コストアップを抑えつつ、小型化を図ることができる。
なお、この第三実施形態において、上述の第一及び第二実施形態と同様の構成については、第一及び第二実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、この第三実施形態において、拘束部材114に設けられた延出部144の先端部144Aは、延出部44ではなく、ベース部42に固定されても良く、また、ベース部42及び延出部44の両方に固定されても良い。
また、この第三実施形態において、上述の第一及び第二実施形態と同様の構成については、第一及び第二実施形態と同様の変形例が採用されても良い。
以上、本発明の一態様について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10…燃料電池、12…燃料電池スタック、14…マニホールド、16…第一集電板(集電板の一例)、16A…周縁、18…第二集電板、20…絶縁材、22…金属板、24…燃料電池セル、26…電解質層、28…燃料極(複数の燃料電池セルにおける積層方向の端部に設けられた電極、及び、第一電極の一例)、30…空気極(第二電極の一例)、32…セパレータ(電極保持部の一例)、34…燃料搬送路、36…空気搬送路、38…燃料搬送溝、40…空気搬送溝、42…ベース部(第一ベース部の一例)、44…延出部(第一延出部の一例)、44A…先端部、46…接続部材、48…第一壁部、50…第二壁部、54…燃料供給路、56…空気供給路、58…電気取出部、60…介在部(第一介在部の一例)、110…燃料電池、114…拘束部材、120…絶縁材、122…金属板、142…ベース部(第二ベース部の一例)、144…延出部(第二延出部の一例)、144A…先端部、146…接続部材、160…介在部(第二介在部の一例)、210…燃料電池

Claims (11)

  1. 積層された固体酸化物形の複数の燃料電池セルを有する燃料電池スタックと、
    前記複数の燃料電池セルにおける積層方向の端部に設けられた電極に対して前記積層方向の延長方向に離間して設けられたベース部と、
    前記ベース部から前記燃料電池スタック側に延出され、先端部が前記燃料電池スタックにおいて前記電極を保持する電極保持部に固定された延出部と、
    前記電極に重ね合わされた金属製の集電板を少なくとも含み、前記電極と前記ベース部との間に介在された介在部と、
    を備えた燃料電池。
  2. 前記複数の燃料電池セルに燃料ガス及び空気ガスを供給するマニホールドをさらに備え、
    前記マニホールドは、前記ベース部及び前記延出部を有する、
    請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記介在部は、前記集電板に前記ベース部側から絶縁材を介して重ね合わされた金属板を含む、
    請求項1又は請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記集電板及び前記金属板の少なくとも一方は、前記延出部よりも熱膨張率の高い材料で形成されている、
    請求項3に記載の燃料電池。
  5. 前記延出部は、前記集電板の側方に設けられている、
    請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池。
  6. 前記延出部は、前記集電板の両側の側方に設けられている、
    請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の燃料電池。
  7. 前記延出部は、前記集電板の周縁に沿って形成されている、
    請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の燃料電池。
  8. 前記電極と前記集電板との接続面積は、前記延出部と前記電極保持部との接続面積よりも大きい、
    請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の燃料電池。
  9. 前記ベース部、前記延出部、及び、前記介在部は、前記燃料電池スタックの片側にのみ設けられている、
    請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の燃料電池。
  10. 前記ベース部、前記延出部、及び、前記介在部は、前記燃料電池スタックの両側にそれぞれ設けられている、
    請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の燃料電池。
  11. 積層された固体酸化物形の複数の燃料電池セルを有する燃料電池スタックと、
    前記複数の燃料電池セルにおける積層方向一方側の端部に設けられた第一電極に対して前記積層方向の延長方向に離間して設けられた第一ベース部と、
    前記複数の燃料電池セルにおける積層方向他方側の端部に設けられた第二電極に対して前記積層方向の延長方向に離間して設けられた第二ベース部と、
    前記第一ベース部から前記燃料電池スタック側に延出され、先端部が前記燃料電池スタックにおいて前記第一電極を保持する電極保持部に固定された第一延出部と、
    前記第二ベース部から前記燃料電池スタック側に延出され、先端部が前記第一ベース部及び前記第一延出部の少なくとも一方に固定された第二延出部と、
    前記第一電極に重ね合わされた金属製の第一集電板を少なくとも含み、前記第一電極と前記第一ベース部との間に介在された第一介在部と、
    前記第二電極に重ね合わされた金属製の第二集電板を少なくとも含み、前記第二電極と前記第二ベース部との間に介在された第二介在部と、
    を備えた燃料電池。
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