JP2015183784A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラッチ装置及びトルクコンバータを有する動力伝達装置において、レリーズ荷重を簡単な構成で受ける。【解決手段】この装置は、クラッチ装置2と、トルクコンバータ3と、タービンシャフト4と、クラッチレリーズ機構5と、ステータシャフト6と、軸受7と、を備えている。クラッチ装置2はクラッチディスク組立体12を有する。タービンシャフト4はクラッチディスク組立体11及びトルクコンバータ3からの動力をトランスミッションの入力軸に伝達する。クラッチレリーズ機構5は、クラッチカバー組立体12に操作荷重を作用させて、クラッチ装置2の動力の伝達又は伝達解除を行う。ステータシャフト6はトランスミッション側の部材に固定される。軸受7は、クラッチレリーズ機構5の操作荷重を受ける部材を回転自在に支持するとともに、操作荷重を受けてステータシャフト6に伝達する。【選択図】図1

Description

本発明は、動力伝達装置、特に、エンジンからの動力をトランスミッションに伝達又は遮断する動力伝達装置に関する。
自動変速機における発進用のクラッチとして、特許文献1に示される装置がある。この装置は流体式動力伝達装置と乾式のクラッチ装置とを有している。流体式動力伝達装置はエンジン側の部材に連結可能であり、エンジンからの動力を、流体を介してトランスミッション側に伝達する。また、乾式クラッチ装置はエンジン側の部材と流体式動力伝達装置のタービン等のトランスミッション側の部材とを連結する。また、乾式クラッチ装置における動力の伝達、及び動力伝達の遮断を行うために、レリーズ機構が設けられている。レリーズ機構は、乾式クラッチ装置とトランスミッションとの間に配置されており、乾式クラッチ装置を使用して発進クラッチの構造を簡素化しつつオイルポンプの駆動ロスを抑えるようにしている。
また、特許文献2には、船外機に用いられる伝動装置において、エンジン側に乾式クラッチ装置を設けるとともに、この乾式クラッチ装置とトランスミッションとの間にトルクコンバータを設けることが示されている。
特開2004−286190号公報 特開2012−13174号公報
特許文献1及び2に示すような装置では、エンジンからの動力を直接トランスミッション側に伝達するために、乾式クラッチ装置が用いられている。このため、乾式クラッチ装置においてクラッチをオン(動力の伝達)及びオフ(動力伝達の解除)するために、レリーズ機構が必要になる。このレリーズ機構は、例えば、乾式クラッチ装置に設けられたダイヤフラムスプリングの内周部を一方向に押圧するように構成されている。
以上のようなレリーズ機構を備えた装置では、レリーズ荷重であるスラスト力がエンジンクランク軸に作用するため、エンジン側の部品への負荷となる。
本発明の課題は、クラッチ装置及びトルクコンバータ等の流体式動力伝達装置を有する動力伝達装置において、クラッチ操作のための荷重を簡単な構成でトランスミッション側の固定された部材に支持させることにある。
本発明に係る動力伝達装置は、エンジンからの動力をトランスミッションに伝達又は遮断する装置である。この動力伝達装置は、クラッチ装置と、流体式動力伝達装置と、駆動軸と、クラッチ操作機構と、固定部材と、軸受と、を備えている。クラッチ装置は、クラッチカバー組立体と、クラッチカバー組立体の内部に配置されたクラッチディスク組立体と、を有し、エンジンからの動力をトランスミッション側に伝達又は遮断する。流体式動力伝達装置は、エンジンからの動力を、作動流体を介してトランスミッションに伝達する。駆動軸は、クラッチディスク組立体及び流体式動力伝達装置の回転中心部に配置され、クラッチディスク組立体の出力部及び流体式動力伝達装置の出力部に連結されて、動力をトランスミッションの入力軸に伝達する。クラッチ操作機構は、クラッチカバー組立体にクラッチ操作荷重を作用させて、クラッチ装置の動力の伝達又は伝達解除を行う。固定部材はトランスミッション側の部材に固定される。軸受は、クラッチ操作機構の操作荷重を受ける部材を回転自在に支持するとともに、操作荷重を受けて固定部材に伝達する。
この装置では、クラッチ装置がオン(動力伝達状態)のときには、エンジンからの動力は、クラッチ装置を介して駆動軸に伝達され、さらにトランスミッションの入力軸に伝達される。一方、クラッチ装置がオフ(動力の伝達が遮断された状態)のときには、エンジンからの動力は流体式動力伝達装置を介して駆動軸に伝達され、さらにトランスミッションの入力軸に伝達される。
以上のような動作において、クラッチ装置はクラッチ操作機構によって操作されてオン又はオフされる。このときのクラッチ操作荷重は、軸受によって受けられ、この軸受を介してトランスミッション側の部材に固定された固定部材に伝達される。
ここでは、クラッチ操作機構の操作荷重が、軸受から固定部材及びトランスミッション側の回転や移動が不能な部材に伝達される。したがって、簡単な構成でクラッチ操作荷重を、エンジン回転部品に負荷をかけることなく支持することができる。
本発明の一側面に係る装置では、クラッチ装置は、クラッチカバー組立体によりクラッチディスク組立体に押圧荷重を作用させてエンジンからの動力をトランスミッションに伝達するものである。クラッチカバー組立体はエンジン側の部材に連結可能であり、流体式動力伝達装置はクラッチカバー組立体を介してエンジンから動力が入力される。クラッチ操作機構は、クラッチ操作荷重を作用させてクラッチディスク組立体への押圧荷重を解除し、クラッチ装置による動力の伝達を解除する。
本発明の別の側面に係る装置では、クラッチ操作荷重は、エンジン側からトランスミッション側に向かう第1方向の荷重である。
本発明のさらに別の側面に係る装置では、クラッチカバー組立体は、クラッチディスク組立体に対する押圧荷重を解除するためのレバー部材を有している。クラッチ操作機構は、係合部材と、作動部材と、を有している。係合部材は、レバー部材の内周部に係合してレバー部材を第1方向に移動させる。作動部材は、駆動軸に沿って配置され、係合部材を第1方向に作動させる。
本発明のさらに別の側面に係る装置では、駆動部材は回転軸に沿って延びる貫通孔を有し、作動部材は貫通孔内に軸方向に移動自在に配置されている。
本発明のさらに別の側面に係る装置では、流体式動力伝達装置は、カバーと、インペラと、第1シール部材と、第2シール部材と、第3シール部材と、を有している。カバーは外周部がクラッチカバー組立体に連結されている。インペラは、外周部がカバーの外周部に連結され、カバーとともに流体室を形成する。第1シール部材はカバーの内周部と駆動軸との間に設けられている。第2シール部材はインペラの内周部と固定部材との間に設けられている。第3シール部材は固定部材と駆動軸との間に設けられている。
ここでは、流体式動力伝達装置が第1〜第3シール部材によって他の部分から密閉されている。したがって、クラッチ装置を乾式タイプのクラッチ装置にすることができる。
本発明のさらに別の側面に係る装置では、流体式動力伝達装置に供給される作動流体は、エンジン及びトランスミッションで使用される作動流体と独立している。
ここで、従来装置においては、トランスミッションやエンジンと作動流体を共用していた。しかし、流体式動力伝達装置に供給される作動流体を、エンジン及びトランスミッションで使用される作動流体と独立させることによって、その必要がなくなり、作動流体を自由に選択、変更することができる。
本発明のさらに別の側面に係る装置では、流体式動力伝達装置の作動流体を貯留するタンクをさらに備えている。そして、固定部材は、タンクを流体式動力伝達装置との間で作動流体を流通させる油回路を有している。
本発明のさらに別の側面に係る装置では、流体式動力伝達装置は、クラッチカバーから動力が入力されるインペラと、インペラに対向して配置されたタービンと、を有している。そして、流体式動力伝達装置に供給される作動流体は、インペラのポンプ効果によってタンク、油回路、及び流体式動力伝達装置の間で循環する。
ここでは、作動流体がインペラのポンプ効果によって循環するので、作動流体を流通させるためのオイルポンプ等の機器が不要になる。
以上のような本発明では、クラッチ装置及び流体式動力伝達装置を有する動力伝達装置において、クラッチ操作荷重を、簡単な構成でエンジン回転部品に負荷をかけることなく支持することができる。
本発明の一実施形態による動力伝達装置の断面図。 図1のクラッチ装置を抽出して示す図。 図2のトルクコンバータを抽出して示す図。 図3の拡大部分図。
[全体構成]
図1に本発明の一実施形態による動力伝達装置1を示す。この装置1は、エンジンからの動力をトランスミッションに伝達又は遮断する装置である。図1において、右側にエンジンが配置され、左側にトランスミッションが配置される。この動力伝達装置1は、クラッチ装置2と、トルクコンバータ3と、駆動軸としてのタービンシャフト4と、クラッチレリーズ機構5と、固定部材としてのステータシャフト6と、軸受7と、を備えている。また、この動力伝達装置1はさらに、シール機構8と、タンク9と、を備えている。
[クラッチ装置2]
クラッチ装置2は、クラッチカバー組立体11と、クラッチディスク組立体12と、を有している。
<クラッチカバー組立体11>
図1及び図2に示すように、クラッチカバー組立体11は、エンジンのクランク軸15に円板状のドライブプレート16を介して連結されており、エンジンからの動力が入力される。クラッチカバー組立体11は主に、クラッチカバー18と、プレッシャプレート19と、ダイヤフラムスプリング20とから構成されている。なお、図2は図1におけるクラッチ装置2の部分を抽出して示したものである。
図2に示すように、クラッチカバー18は、中心部に円形の開口を有する円板部18aと、円板部18aの外周部からトランスミッション側に延びる筒状部18bと、を有している。円板部18aは内周部にエンジン側に延びる内周筒状部18cを有している。この内周筒状部18cの内周面が、クランク軸15に固定された芯出し部材22の外周面に接触することによって、クラッチカバー組立体11の径方向の位置決めがなされている。また、円板部18aの外周部にはボルト23が固定されている。ドライブプレート16の内周部はボルト24によってクランク軸15に固定可能であり、ボルト23に、ドライブプレート16の外周部を装着し、図示しないナットを締め付けることによって、クラッチカバー18がクランク軸15に固定される。
クラッチカバー18の円板部18aには、径方向の中間部に複数のタブ18dが形成されている。複数のタブ18dは、円板部18aの一部をトランスミッション側に切り起こし、さらにその先端を外周側に折り曲げて形成されている。複数のタブ18dは、円周方向に等角度間隔で形成されている。また、筒状部18bの一部には、複数の開口部18eが形成されている。
プレッシャプレート19は、トランスミッション側の側面に押圧面19aが形成された環状の部材である。プレッシャプレート19には、押圧面19aと反対側の側面に、軸方向に突出する環状の突出部19bが形成されている。プレッシャプレート19は、複数のストラッププレート25によって、クラッチカバー18に対して、軸方向には移動可能であるが相対回転不能に連結されている。
ダイヤフラムスプリング20は、クラッチカバー18とプレッシャプレート19との間に配置された円板状部材であり、環状の押圧部20aと、押圧部20aの内周部から内周側に延びる複数のレバー部20bと、から構成されている。押圧部20aは、弾性変形が可能であり、プレッシャプレート19の突出部19bに当接している。押圧部20aの内周部は1対のワイヤリング26を介してクラッチカバー18のタブ18dに支持されている。
<クラッチディスク組立体12>
クラッチディスク組立体12は、クラッチカバー組立体11からの動力をトランスミッション側に伝達又は遮断するものであり、軸方向に対向して配置されたクラッチプレート31及びリティニングプレート32と、クラッチディスク33と、ハブフランジ34と、複数のトーションスプリング35と、を有している。
クラッチプレート31及びリティニングプレート32は、円板状の部材であり、円周方向に所定の間隔で複数のスプリング支持部31a,32aを有している。また、クラッチプレート31の外周部に、クラッチディスク33が固定されている。クラッチディスク33は、内周部がクラッチプレート31に固定された複数のクッショニングプレート37と、クッショニングプレート37の両面に固定された1対の摩擦部材38と、を有している。
ハブフランジ34は、中心部に形成されたハブ34aと、ハブ34aから外周側に延びるフランジ34bと、を有している。ハブ34aの中心部にはスプライン孔34dが形成されており、このスプライン孔34dがタービンシャフト4の外周面に形成されたスプライン軸4aと係合している。フランジ34bはクラッチプレート31とリティニングプレート32との軸方向間に配置されている。また、フランジ34bには、円周方向の所定の間隔で複数の開口34cが形成されている。
複数のトーションスプリング35は、クラッチプレート31及びリティニングプレート32とハブフランジ34とを回転方向に弾性的に連結する。各トーションスプリング35は、フランジ34bの開口34cに収容されるとともに、クラッチプレート31及びリティニングプレート32の支持部31a,32aに支持されている。
[トルクコンバータ3]
トルクコンバータ3は、エンジンからの動力を、作動流体を介してトランスミッション側に伝達する。トルクコンバータ3は、図1及び図3に示すように、カバー40と、インペラ41と、タービン42と、ステータ43と、を有している。
カバー40は、軸方向においてクラッチディスク組立体12とタービン42との間に配置されており、図3に示すように、円板部40aと筒状部40bとを有している。円板部40aの中心部には貫通孔が形成されており、この貫通孔をタービンシャフト4が貫通している。円板部40aの外周部には、プレッシャプレート19の押圧面19aに対向する摩擦面40cが形成されている。クラッチディスク組立体12の摩擦部材38は、プレッシャプレート19の押圧面19aと摩擦面40cとの間に挟持される。筒状部40bは円板部40aの外周部からトランスミッション側に延びて形成されており、この筒状部40bの外周面にクラッチカバー18の筒状部18bの先端が溶接されている。
インペラ41は、インペラシェル45と、インペラブレード46と、インペラハブ47と、を有している。インペラシェル45の外周端部はカバー40に溶接されている。インペラハブ47は、内周部にトランスミッション側に延びる筒状部47aを有している。
タービン42は、軸方向においてインペラ41に対向して配置されており、タービンシェル50と、タービンブレード51と、タービンハブ52と、を有している。タービンハブ52はタービンシェル50の内周部にリベット54により固定されている。タービンハブ52の内周部にはスプライン孔52aが形成されており、このスプライン孔52aにタービンシャフト4の外周面に形成されたスプライン軸4bが係合している。
ステータ43は、インペラ41とタービン42との間に配置されており、ステータキャリア56と、ステータキャリア56の外周部に形成されたステータブレード57と、を有している。ステータキャリア56の内周部にはワンウェイクラッチ58が設けられている。
ステータキャリア56とインペラハブ47との間、及びステータキャリア56とタービンハブ52との間には、それぞれスラスト軸受59,60が設けられている。
[タービンシャフト4]
タービンシャフト4は、一端がトランスミッションの入力軸(図示せず)に連結されており、他端はトルクコンバータ3及びクラッチ装置2の中心部を貫通してエンジン側に延びている。タービンシャフト4は中空軸であり、外周面には、前述のように、クラッチディスク組立体12のハブ34aに係合するスプライン軸4aと、ステータキャリア56に係合するスプライン軸4bと、が形成されている。
[クラッチレリーズ機構5]
クラッチレリーズ機構5は、クラッチ装置2のクラッチカバー組立体11にレリーズ荷重を作用させて、クラッチディスク組立体12による動力の伝達を解除する機構である。クラッチレリーズ機構5は、図1に示すように、作動ロッド62と、レリーズ軸受63と、係合部材64と、を有している。
作動ロッド62は、タービンシャフト4の中心部を貫通して延びており、軸方向に移動自在である。作動ロッド62の一端はトランスミッション側に設けられたアクチュエータ65に連結され、他端はレリーズ軸受63の内周を貫通してエンジン側に延びている。なお、作動ロッド62の先端にはスナップリング66が設けられ、スナップリング66のトランスミッション側の側面はレリーズ軸受63に当接している。レリーズ軸受63は作動ロッド62の先端部に装着されている。係合部材64は、環状に形成され、内部にレリーズ軸受63を保持している。係合部材64の外周部には、外周側に延びる係合フランジ64aが形成されており、この係合フランジ64aがダイヤフラムスプリング20の内周端部にエンジン側から当接している。
このようなレリーズ機構5によって、作動ロッド62がアクチュエータ65によってトランスミッション側に移動させられると、レリーズ軸受63及び係合部材64が同様にトランスミッション側に移動し、これによりダイヤフラムスプリング20のレバー部20bの内周端部がトランスミッション側に移動する。すると、ダイヤフラムスプリング20はワイヤスプリング26によって支持された部分を支点として外周端部(押圧部20a)がエンジン側に移動する。すなわち、ダイヤフラムスプリング20によるプレッシャプレート19への押圧が解除され、プレッシャプレート19はストラッププレート25によってカバー40の摩擦面40aから離れる方向に移動する。これによってクラッチディスク組立体12によるエンジンからトランスミッション側への動力の伝達が解除される。
[ステータシャフト6]
図1及び図3に示すように、ステータシャフト6は、トルクコンバータ3のトランスミッション側に配置されており、固定フランジ6aと軸部6bとを有している。固定フランジ6aは、円板状に形成されており、図示しないトランスミッション側の部材に固定されている。軸部6bは、中空形状であり、図1及び図1の拡大部分図である図4に示すように、エンジン側に延びる第1軸部6cと、トランスミッション側に延びる第2軸部6dと、を有している。第1軸部6cは、小径部6eと大径部6fとを有しており、小径部6eの先端部にはスプライン軸6gが形成されている。このスプライン軸6gがワンウェイクラッチ58の内周面に形成されたスプライン孔58aに係合している。
[軸受7]
軸受7は、図1及び図4に示すように、ステータシャフト6の第1軸部6cに形成された小径部6eに装着されている。より詳細には、軸受7は小径部6eのもっとも大径部6f側に圧入されており、内輪7aが大径部6fのエンジン側の側面に当接している。
また、軸受7の外輪7bには、インペラハブ47の筒状部47aが支持されている。インペラハブ47の筒状部47aの内周面には段差部47bが形成されており、この段差部47bが軸受7の外輪7bのエンジン側の側面に当接している。
このような構成では、インペラ41に作用するトランスミッション側へのスラスト力(主には、レリーズ機構5によるレリーズ荷重)は、軸受7の外輪7b及び転動体7cを介して内輪7aに伝達され、さらに内輪7aからステータシャフト6の大径部6fを介してトランスミッション側の回転及び移動が不能な固定された部材に伝達される。
[シール機構8]
この動力伝達装置1では、トルクコンバータ3の作動流体がクラッチ装置2側あるいはトルクコンバータ3の外部に漏れないようにシール機構8が設けられている。
シール機構8は、図1及び図3に示すように、第1〜第3シール部材71〜73を有している。第1シール部材71はカバー40の内周部とタービンシャフト4の外周面との間に設けられている。第2シール部材72はインペラハブ47の筒状部47aの外周面とステータシャフト6の固定フランジ6aとの間に設けられている。第3シール部材73はステータシャフト6の第2軸部6dの内周面とタービンシャフト4の外周面との間に設けられている。
このようなシール機構8によって、トルクコンバータ3の作動流体が外部、あるいはクラッチ装置2側に流出するのを防止できる。したがって、クラッチ装置2として、乾式タイプのクラッチを採用することができる。さらに、作動流体をエンジンやトランスミッションの潤滑油と別にすることができ、作動流体を自由に選択、変更でき、設計の自由度が広がる。
[タンク9及び油回路75]
タンク9は、トルクコンバータ3の作動流体を貯留するものであり、エンジンやトランスミッションとは別に設けられている。そして、図1及び図3に示すように、このタンク9とトルクコンバータ3とは油回路75によって連結され、トルクコンバータ3のインペラ41のポンプ効果によって、作動流体がオイルポンプ等の機器なしに循環させられるようになっている。
油回路75は、ステータシャフト6の固定フランジ6aに形成された複数の油路P1〜P3及びステータシャフト6の軸部6bとタービンシャフト4との間の隙間を含む。具体的には、図1、図3及び図4に示すように、ステータシャフト6の固定フランジ6aには第1〜第3油路P1〜P3が形成されている。第1油路P1は、固定フランジ6aの外周面から内周側に向かって径方向に延びている。第1油路P1の一端は固定フランジ6aの外周面に開口しており、内周側の端部は内部の空間に貫通していない。第2油路P2は、固定フランジ6aのエンジン側の側面からトランスミッション側に向かって軸方向に延び、第1油路P1に連通している。第2油路P2のエンジン側の一端は開口しているが、他端は開口していない。第3油路P3は、第1油路P1と同様に、固定フランジ6aの外周面から内周側に向かって径方向に延びている。第3油路P3の一端は固定フランジ6aの外周面に開口し、内周側の他端は、ステータシャフト6の軸部6bとタービンシャフト4の外周面との間の空間に開口している。
また、第1油路P1の開口部とタンク9との間には第1外部油路PO1が設けられ、第3油路P3とタンク9との間には第2外部油路PO2が設けられている。
以上のような構成では、タンク9→第1外部油路PO1→第1油路P1→第2油路P2→軸受7の外輪7bと内輪7aとの間の空間→インペラハブ47とステータキャリア56との間の隙間→トルクコンバータ3の内部→タービンハブ52とステータキャリア56との間の隙間→ステータシャフト6の軸部6bとタービンシャフト4との間の隙間→第3油路P3→第2外部油路PO2→タンク9の経路で、作動油は循環することが可能である。
[動作]
この動力伝達装置1では、クラッチレリーズ機構5が作動していない場合は、クラッチ装置2はオン(動力伝達状態)である。具体的には、ダイヤフラムスプリング20によってプレッシャプレート19がカバー40側に押圧され、これによりクラッチディスク組立体12のクラッチディスク33がプレッシャプレート19の押圧面19aとカバー40の摩擦面40cとの間に挟持される。これにより、エンジンからの動力は、クラッチカバー組立体11からクラッチディスク組立体12を介してタービンシャフト4に伝達される。そして、このタービンシャフト4に伝達された動力は、タービンシャフト4に連結されたトランスミッションの入力軸に伝達される。
一方、クラッチレリーズ機構5によりクラッチ装置2がオフ(動力遮断状態)にされた場合は、エンジンからの動力はトルクコンバータ3を介してトランスミッション側に伝達される。より詳細には、前述のように、アクチュエータ65により作動ロッド62がトランスミッション側に移動させられると、レリーズ軸受63及び係合部材64が同様にトランスミッション側に移動し、これによりダイヤフラムスプリング20によるプレッシャプレート19への押圧が解除される。すると、プレッシャプレート19はストラッププレート25によってカバー40の摩擦面40aから離れる方向に移動し、クラッチディスク組立体12によるエンジンからトランスミッション側への動力の伝達が解除される。
このような状態では、エンジンからクラッチカバー組立体11に伝達された動力は、カバー40からインペラ41に入力される。そして、動力は、インペラ41から作動流体を介してタービン42に伝達され、さらにタービンシャフト4に伝達される。
トルクコンバータ3には、タンク9から第1外部油路PO1、第1及び第2油路P1,P2、さらには軸受7を介してトルクコンバータ3の流体室内部に供給される。また、流体室からの作動流体は、ステータシャフト6の軸部6bとタービンシャフト4の間の隙間から第3油路P3、さらには第2外部油路PO2を介してタンク9に戻される。
なお、以上のような作動流体の循環は、インペラ41のポンプ効果によって行われる。したがって、オイルポンプ等の機器は不要となる。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)クラッチ装置2、トルクコンバータ3、及びクラッチレリーズ機構5の具体的な構成は前記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
(b)前記実施形態では、流体式動力伝達装置としてトルクコンバータを採用したが、フルードカップリングを採用してもよい。
(c)前記実施形態では、クラッチ装置をノーマルクローズタイプ(クラッチ操作荷重が作用していない場合はクラッチオン(動力伝達)状態で、クラッチ操作荷重を作用させることによってクラッチをオフ(動力伝達の解除)状態にする構成)としたが、逆にノーマルオープンタイプにしてもよい。
(d)クラッチ装置及びトルクコンバータの配置は、前記実施形態に限定されない。例えば、トルクコンバータがエンジン側に配置され、クラッチ装置がトルクコンバータとトランスミッションの間に配置されてもよい。
1 動力伝達装置
2 クラッチ装置
3 トルクコンバータ
4 タービンシャフト(駆動軸)
5 クラッチレリーズ機構(クラッチ操作機構)
6 ステータシャフト(固定部材)
7 軸受
9 タンク
11 クラッチカバー組立体
12 クラッチディスク組立体
20ダイヤフラムスプリング
40 カバー
41 インペラ
42 タービン
62 作動ロッド(作動部材)
63 レリーズ軸受
64 係合部材
71〜73 シール部材
75 油回路

Claims (9)

  1. エンジンからの動力をトランスミッションに伝達又は遮断する動力伝達装置であって、
    クラッチカバー組立体と、前記クラッチカバー組立体の内部に配置されたクラッチディスク組立体と、を有し、前記エンジンからの動力を前記トランスミッション側に伝達又は遮断するクラッチ装置と、
    前記エンジンからの動力を、作動流体を介して前記トランスミッションに伝達する流体式動力伝達装置と、
    前記クラッチディスク組立体及び前記流体式動力伝達装置の回転中心部に配置され、前記クラッチディスク組立体の出力部及び前記流体式動力伝達装置の出力部に連結されて、動力を前記トランスミッションの入力軸に伝達する駆動軸と、
    前記クラッチカバー組立体にクラッチ操作荷重を作用させて、前記クラッチ装置の動力の伝達又は伝達解除を行うためのクラッチ操作機構と、
    前記トランスミッション側の部材に固定される固定部材と、
    前記クラッチ操作機構の操作荷重を受ける部材を回転自在に支持するとともに、前記操作荷重を受けて前記固定部材に伝達する軸受と、
    を備えた動力伝達装置。
  2. 前記クラッチ装置は、前記クラッチカバー組立体により前記クラッチディスク組立体に押圧荷重を作用させて前記エンジンからの動力を前記トランスミッションに伝達するものであり、
    前記クラッチカバー組立体は前記エンジン側の部材に連結可能であり、
    前記流体式動力伝達装置は前記クラッチカバー組立体を介して前記エンジンから動力が入力され、
    前記クラッチ操作機構は、前記クラッチ操作荷重を作用させて前記クラッチディスク組立体への押圧荷重を解除し、前記クラッチ装置による動力の伝達を解除する、
    請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記クラッチ操作荷重は、前記エンジン側から前記トランスミッション側に向かう第1方向の荷重である、請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記クラッチカバー組立体は、前記クラッチディスク組立体に対する押圧荷重を解除するためのレバー部材を有し、
    前記クラッチ操作機構は、
    前記レバー部材の内周部に係合して、前記レバー部材を前記第1方向に移動させるための係合部材と、
    前記駆動軸に沿って配置され、前記係合部材を前記第1方向に作動させる作動部材と、
    を有する、
    請求項3に記載の動力伝達装置。
  5. 前記駆動部材は回転軸に沿って延びる貫通孔を有し、
    前記作動部材は前記貫通孔内に軸方向に移動自在に配置されている、
    請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. 前記流体式動力伝達装置は、
    外周部が前記クラッチカバー組立体に連結されたカバーと、
    外周部が前記カバーの外周部に連結され、前記カバーとともに流体室を形成するインペラと、
    を有し、
    前記カバーの内周部と前記駆動軸との間に設けられた第1シール部材と、
    前記インペラの内周部と前記固定部材との間に設けられた第2シール部材と、
    前記固定部材と前記駆動軸との間に設けられた第3シール部材と、
    をさらに備えた、
    請求項1から5のいずれかに記載の動力伝達装置。
  7. 前記流体式動力伝達装置に供給される作動流体は、前記エンジン及び前記トランスミッションで使用される作動流体と独立している、請求項6に記載の動力伝達装置。
  8. 前記流体式動力伝達装置の作動流体を貯留するタンクをさらに備え、
    前記固定部材は、前記タンクを前記流体式動力伝達装置との間で作動流体を流通させる油回路を有している、
    請求項1から7のいずれかに記載の動力伝達装置。
  9. 前記流体式動力伝達装置は、
    前記クラッチカバーから動力が入力されるインペラと、
    前記インペラに対向して配置されたタービンと、
    を有し、
    前記流体式動力伝達装置に供給される作動流体は、前記インペラのポンプ効果によって前記タンク、前記油回路、及び前記流体式動力伝達装置の間で循環する、
    請求項8に記載の動力伝達装置。
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