JP7326046B2 - 流体継手及びトルクコンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、流体継手及びトルクコンバータに関するものである。
トルクコンバータなどの流体継手は、カバー、インペラ、及びタービンを有している。エンジンからカバーに入力されたトルクは、インペラに伝達され、内部の作動油を介してタービンへと伝達される。そして、タービンに伝達されたトルクは、出力ハブを介して駆動輪側へと出力される。
また、流体継手は、カバーとタービンとの間にロックアップ装置を有している。ロックアップ装置がロックアップオン状態になると、カバーからのトルクが機械的に出力ハブに伝達されて駆動輪側へと出力される。
例えば、特許文献1に記載のトルクコンバータは、ロックアップ装置がピストンプレートを有している。このピストンプレートは軸方向に移動可能であり、ピストンがカバー側に移動してカバーと摩擦係合することによって、ロックアップ装置がロックアップオン状態となる。
特許第4553636号公報
上述したように構成されたロックアップ装置は、エンジンなどの原動機側から駆動輪側へトルクが伝達される正駆動時では、迅速にロックアップオン状態となる。しかし、駆動輪側から原動機側にトルクが伝達される逆駆動時では、迅速にロックアップオン状態にならないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、正駆動時だけでなく逆駆動時においてもロックアップ装置を迅速にロックアップオン状態とすることができる流体継手を提供することにある。
本発明の第1側面に係る流体継手は、カバー、インペラ、タービン、出力ハブ、及びロックアップ装置を備える。カバーは、原動機からのトルクが入力される。インペラは、カバーと一体的に回転する。タービンは、インペラと対向する。出力ハブは、トルクを出力する。ロックアップ装置は、第1及び第2ピストンを有する。第1及び第2ピストンは、軸方向に移動可能である。ロックアップ装置は、第2ピストン側への第1ピストンの軸方向移動、又は第1ピストン側への第2ピストンの軸方向移動によって、ロックアップオン状態となる。
本発明者は、鋭意研究した結果、正駆動時においてピストンにはカバー側に向かう荷重が掛かり、逆駆動時においてピストンにはタービン側に向かう荷重が掛かることを見出した。そこで、本発明では、第1及び第2ピストンの2つのピストンを配置した。そして、ロックアップ装置は、第2ピストン側への第1ピストンの軸方向移動、又は第1ピストン側への第2ピストンの軸方向移動によって、ロックアップオン状態となるように構成されている。この結果、正駆動時だけでなく逆駆動においてもロックアップ装置を迅速にロックアップオン状態にすることができる。
好ましくは、第1ピストンは、軸方向においてカバーとタービンとの間に配置され、カバーからのトルクが伝達される。そして、第2ピストンは、軸方向において第1ピストンとタービンとの間に配置され、出力ハブにトルクを伝達する。
好ましくは、第1ピストンは、第2ピストンと摩擦係合する。
好ましくは、流体継手は、第1ピストン及び第2ピストンの少なくとも一方に取り付けられたイナーシャ部材をさらに備える。
好ましくは、流体継手は、第1ピストン及び第2ピストンの少なくとも一方に取り付けられた動吸振器をさらに備える。
好ましくは、カバーは、軸方向に延びる第1ガイド部を有する。そして、第1ピストンは、第1ガイド部上を軸方向に摺動する。
好ましくは、流体継手は、第1ガイド部と第1ピストンとの間をシールする第1シール部材をさらに備える。
好ましくは、出力ハブは、軸方向に延びる第2ガイド部を有する。そして、第2ピストンは、第2ガイド部上を軸方向に摺動する。
好ましくは、流体継手は、第2ガイド部と第2ピストンとの間をシールする第2シール部材をさらに備える。
好ましくは、第1ピストン又は第2ピストンの一方は、第1ピストン又は第2ピストンの他方を向く面に取り付けられる摩擦材を有する。そして、第1ピストン又は第2ピストンの他方は、摩擦材を向く面に摩擦材と係合する係合面を有する。
好ましくは、ロックアップ装置は、カバーと第1ピストンとを弾性的に連結する第1ダンパ機構を有する。
好ましくは、ロックアップ装置は、第2ピストンと出力ハブとを弾性的に連結する第2ダンパ機構を有する。
好ましくは、第1ダンパ機構は、径方向において、第2ダンパ機構と異なる位置に配置される。
好ましくは、第1ダンパ機構は、第2ダンパ機構よりも径方向外側に配置される。
好ましくは、第1ピストン及び第2ピストンの少なくとも一方は、軸方向に貫通する貫通孔を有する。
好ましくは、カバーは、第2ピストンから離れる方向への第1ピストンの軸方向移動を規制する。
好ましくは、出力ハブは、第1ピストンから離れる方向への第2ピストンの軸方向移動を規制する。
本発明の第2側面に係るトルクコンバータは、上記いずれかの流体継手と、ステータとを備える。ステータは、インペラとタービンとの間に配置される。
本発明によれば、正駆動時だけでなく逆駆動時においてもロックアップ装置を迅速にロックアップオン状態にすることができる。
トルクコンバータの断面図。 ロックアップ装置の断面図。 変形例に係るトルクコンバータの断面図。 変形例に係るトルクコンバータの断面図。
[全体構成]
図1は、本発明の一実施形態によるトルクコンバータ100の断面図である。以下の説明において、「軸方向」とは、トルクコンバータ100の回転軸Oが延びる方向を意味する。また、「径方向」とは、回転軸Oを中心とした円の径方向を意味し、「周方向」とは、回転軸Oを中心とした円の周方向を意味する。なお、図示していないが、図1の左側にはエンジンが配置されており、図1の右側にはトランスミッションが配置されている。
トルクコンバータ100は、回転軸Oを中心に回転可能である。トルクコンバータ100は、カバー2、インペラ3、タービン4、ステータ5、出力ハブ6、及びロックアップ装置10を備えている。また、トルクコンバータ100は、第1シール部材101及び第2シール部材102を備えている。
[カバー2]
カバー2は、エンジンなどの原動機からのトルクが入力される。カバー2は、円板部21と、筒状部22と、第1ガイド部23とを有している。
筒状部22は、円板部21の外周端部からインペラ3側(図1の右側)へ軸方向に延びている。なお、筒状部22と円板部21とは、一つの部材によって構成されている。
第1ガイド部23は円筒状である。第1ガイド部23は、円板部21の内周端部からインペラ3側(図1の右側)へ軸方向に延びている。なお、円板部21の内周端部は、円板部21の他の部分と別部材によって構成されている。そして、第1ガイド部23と、円板部21の内周端部とは、1つの部材によって構成されている。なお、第1ガイド部23は、円板部21の内周端部と別の部材によって構成されていてもよい。
[インペラ3]
インペラ3は、カバー2と一体的に回転するように構成されている。インペラ3は、カバー2に固定されている。インペラ3は、インペラシェル31、複数のインペラブレード32、及びインペラハブ33を有する。インペラシェル31は、例えば溶接によって、カバー2に固定されている。
インペラブレード32はインペラシェル31の内側面に固定されている。インペラハブ33はインペラシェル31の内周端部に溶接などによって固定されている。
[タービン4]
タービン4は、インペラ3に対向して配置されている。タービン4は、タービンシェル41、及び複数のタービンブレード42を有している。タービンブレード42は、タービンシェル41の内側面に、ろう付けなどによって固定されている。
[ステータ5]
ステータ5は、タービン4からインペラ3へと戻る作動油を整流するように構成されている。ステータ5は、回転軸O周りに回転可能である。詳細には、ステータ5は、固定シャフト(図示省略)に、ワンウェイクラッチ105を介して支持されている。このステータ5は、インペラ3とタービン4との間に配置される。
ステータ5は、円板状のステータキャリア51と、その外周面に取り付けられる複数のステータブレード52と、を有している。なお、ステータキャリア51とインペラハブ33との間には第1スラストベアリング103が配置され、ステータキャリア51とタービンシェル41との間には第2スラストベアリング104が配置されている。
[出力ハブ]
出力ハブ6は、トルクを駆動輪側へと出力する。例えば、出力ハブ6は、トランスミッション(図示省略)へとトルクを出力する。出力ハブ6には、タービン4又はロックアップ装置10からトルクが入力される。詳細には、ロックアップ装置10がロックアップオン状態のとき、出力ハブ6は、ロックアップ装置10からトルクが入力される。一方、ロックアップ装置10がロックアップオフ状態のとき、出力ハブ6は、タービン4からトルクが入力される。出力ハブ6は、タービン4と一体的に回転する。
出力ハブ6は、第2ガイド部61と、フランジ部62とを有している。第2ガイド部61は、円筒状であって、軸方向に延びている。第2ガイド部61は、内周面にスプライン溝を有している。この第2ガイド部61内にトランスミッションの入力軸がスプライン嵌合する。
第2ガイド部61は、径方向において、カバー2の第1ガイド部23の内側に配置されている。出力ハブ6は、径方向において、第1ガイド部23と間隔をあけて配置されている。また、出力ハブ6は、軸方向において、カバー2の円板部21と間隔をあけて配置されている。
フランジ部62は、第2ガイド部61から径方向外側に延びている。フランジ部62は、円盤状である。フランジ部62は、第2ガイド部61と一つの部材によって構成されている。フランジ部62には、タービン4がリベットなどによって取り付けられている。
フランジ部62は、周方向に延びる複数の収容孔621を有している。複数の収容孔621は、周方向に互いに間隔をあけて配置されている。収容孔621は、フランジ部62の外周端部に配置されている。この収容孔621内に、後述する第2スプリング92が収容される。
[ロックアップ装置10]
図2に示すように、ロックアップ装置10は、カバー2から出力ハブ6にトルクを機械的に伝達するように構成されている。ロックアップ装置10は、ロックアップオン状態とロックアップオフ状態とをとり得る。ロックアップオン状態とは、ロックアップ装置10がカバー2から出力ハブ6にトルクを伝達する状態である。一方、ロックアップオフ状態とは、ロックアップ装置10が、カバー2から出力ハブ6へのトルクの伝達を遮断する状態である。
ロックアップ装置10は、軸方向において、カバー2とタービン4との間に配置されている。ロックアップ装置10は、第1ピストン71、第2ピストン72、第1ダンパ機構8、及び第2ダンパ機構9を有している。
[第1ピストン]
第1ピストン71は、カバー2からのトルクが伝達されるように構成されている。詳細には、第1ピストン71は、カバー2からのトルクが第1ダンパ機構8を介して伝達される。
第1ピストン71は、複数の第1係合部71aを有している。複数の第1係合部71aは、周方向において互いに間隔をあけて配置されている。第1係合部71aは、第1ダンパ機構8の第1スプリング82と係合する。詳細には、第1係合部71aは、第1スプリング82の周方向の端面と当接する。
第1係合部71aは、第1ピストン71の上端部から軸方向に延びている。第1係合部71aは、カバー2側(図2の左側)に延びている。第1係合部71aは、第1ピストン71の外周端部をカバー2側に折り曲げることによって形成されている。
第1ピストン71は、軸方向において、カバー2とタービン4との間に配置されている。詳細には、第1ピストン71は、軸方向において、カバー2と第2ピストン72との間に配置されている。第1ピストン71は、軸方向に移動可能に配置されている。詳細には、第1ピストン71の内周面が第1ガイド部23の外周面に接触している。そして、第1ピストン71は、第1ガイド部23の外周面上を軸方向に摺動可能に配置されている。また、第1ピストン71は、第1ガイド部23と相対回転可能である。
第1ピストン71は、第2ピストン72側(図2に右側)に軸方向移動することによって、第2ピストン72と摩擦係合する。第1ピストン71の第2ピストン72から離れる方向(図2の左方向)への移動は、カバー2によって規制される。詳細には、第1ピストン71は、内周端部がカバー2と当接する。
第1ピストン71は、外周端部において、第2ピストン72と摩擦係合する。すなわち、第1ピストン71は、外周端部において、第2ピストン72と係合する係合面を有している。このように第1ピストン71と第2ピストン72とが互いに摩擦係合すると、ロックアップ装置10はロックアップオン状態となる。一方、第1ピストン71と第2ピストン72との摩擦係合が解除されると、ロックアップ装置10はロックアップオフ状態となる。
第1ピストン71と第1ガイド部23との間には、第1シール部材101が配置されている。詳細には、第1ガイド部23の外周面上に形成された環状溝内に第1シール部材101が配置されている。第1シール部材101は、第1ピストン71と第1ガイド部23との間をシールしている。
[第2ピストン]
第2ピストン72は、出力ハブ6にトルクを伝達するように構成されている。詳細には、第2ピストン72は、第2ダンパ機構9を介して出力ハブ6にトルクを伝達する。
第2ピストン72は、第2ダンパ機構9と係合するための第2係合部を有している。詳細には、第2ピストン72は、後述する中間部材91と係合するための、複数の係合溝72aを有している。複数の係合溝72aは、周方向において互いに間隔をあけて配置されている。係合溝72aは、軸方向に延びている。また、係合溝72aは、径方向内側に開口している。
第2ピストン72は、軸方向において、第1ピストン71とタービン4との間に配置されている。第2ピストン72は、第1ピストン71と軸方向に間隔をあけて配置される。第2ピストン72は、第1ピストン71と対向するように配置される。
第2ピストン72は、軸方向に移動可能に配置されている。詳細には、第2ピストン72の内周面が第2ガイド部61の外周面に接触している。そして、第2ピストン72は、第2ガイド部61の外周面上を軸方向に摺動可能に配置されている。また、第2ピストン72は、第2ガイド部61と相対回転可能である。
第2ピストン72は、第1ピストン71側(図2に左側)に軸方向移動することによって、第1ピストン71と摩擦係合する。第2ピストン72の第1ピストン71から離れる方向(図2の右方向)への移動は、出力ハブ6のフランジ部62によって規制される。詳細には、第2ピストン72は、内周端部がフランジ部62と当接する。
第2ピストン72は、外周端部において、第1ピストン71と摩擦係合する。詳細には、第2ピストン72は、摩擦材73を介して第1ピストン71と摩擦係合する。すなわち、第2ピストン72の外周端部に摩擦材73が固定されている。摩擦材73は、第2ピストン72の第1ピストン71を向く面に取り付けられている。なお、摩擦材73は、第1ピストン71の外周端部に取り付けられていてもよい。この場合、第2ピストン72は、第1ピストン71に取り付けられた摩擦材73と係合する係合面を有している。
第2ピストン72と第2ガイド部61との間には、第2シール部材102が配置されている。詳細には、第2ガイド部61の外周面上に形成された環状溝内に第2シール部材102が配置されている。第2シール部材102は、第2ピストン72と第2ガイド部61との間をシールしている。
第2ピストン72は、第1ピストン71に沿って延びている。第2ピストン72は、軸方向に貫通する貫通孔72bを有している。
[第1ダンパ機構]
第1ダンパ機構8は、カバー2と第1ピストン71とを弾性的に連結するように構成されている。第1ダンパ機構8は、ドライブプレート81と、複数の第1スプリング82とを有している。
ドライブプレート81は、円板状に形成されており、カバー2に固定されている。詳細には、ドライブプレート81の内周端部がカバー2に溶接などによって固定されている。ドライブプレート81の外周端部は、第1スプリング82に係合している。
ドライブプレート81は、複数の第2係合部81aを有している。複数の第2係合部81aは、周方向に間隔をあけて配置されている。第2係合部81aは、第1スプリング82の周方向の端面に当接するように配置されている。
第1スプリング82は、周方向において、ドライブプレート81の第2係合部81aと、第1ピストン71の第1係合部71aとによって挟まれている。
[第2ダンパ機構]
第2ダンパ機構9は、第2ピストン72と出力ハブ6とを弾性的に連結するように構成されている。第2ダンパ機構9は、中間部材91と、複数の第2スプリング92とを有している。
中間部材91は、第2ピストン72と第2スプリング92とを連結している。中間部材91の外周端部は、複数の係合凸部91aを有している。複数の係合凸部91aは、周方向に間隔をあけて配置されている。係合凸部91aは、径方向外側に突出している。
係合凸部91aは、係合溝72a内に係合している。このため、第2ピストン72は、中間部材91と一体的に回転する。そして、第2ピストン72は、中間部材91に対して軸方向に移動可能である。
中間部材91は、一対の中間プレート911を有している。一対の中間プレート911は、リベットなどによって互いに固定されている。一対の中間プレート911は、第2スプリング92を軸方向において保持している。一対の中間プレート911の間に、出力ハブ6のフランジ部62が延びている。
第2スプリング92は、中間部材91とフランジ部62とを弾性的に連結している。詳細には、第2スプリング92の作動時において、中間部材91の中間プレート911が第2スプリング92の一方の端面と当接し、フランジ部62が第2スプリング92の他方の端面と当接している。
第1ダンパ機構8は、径方向において、第2ダンパ機構9と異なる位置に配置されている。詳細には、第1ダンパ機構8は、第2ダンパ機構9よりも径方向外側に配置されている。
[油圧回路]
図1に示すように、トルクコンバータ100は、第1油路P1、及び第2油路P2を有している。また、トルクコンバータ100は、第1油圧室S1、第2油圧室S2、及び第3油圧室S3を有している。第1油圧室S1は、第1ピストン71と第2ピストン72との間の空間である。第2油圧室S2は、カバー2と第1ピストン71との間の空間である。第3油圧室S3は、タービン4と第2ピストン72との間の空間である。
第1油路P1は、インペラハブ33とステータキャリア51との間、及びタービンシェル41とステータキャリア51との間の油路である。第1油路P1は、インペラ3とタービン4との間のトーラス空間を介して、第2及び第3油圧室S2,S3と連通している。第2油路P2は、出力ハブ6とカバー2との間の油路である。第2油路P2は、第1油圧室S1と連通している。
ロックアップ装置10をロックアップオン状態にするときは、第2油路P2からの作動油の供給を停止するとともに、第1油路P1から、トーラスを介して、第2及び第3油圧室S2,S3へ作動油を供給する。より詳細には、第2油路P2から第1油圧室S1への作動油の供給を停止すると、第1油圧室S1内の油圧が低下する。この結果、第1及び第2ピストン71,72の少なくとも一方が互いに近付く方向に移動し、第1及び第2ピストン71、72は、摩擦材73を介して互いに摩擦係合する。摩擦係合後、第1油路P1から供給される作動油によって、第2及び第3油圧室S2,S3内の油圧が上昇し、第1及び第2ピストン71,72による摩擦係合力が上昇する。
ロックアップ装置10をロックアップオフ状態にするときは、第1油路P1からの作動油の供給を停止するとともに、第2油路P2から、第1油圧室S1への作動油を供給する。この結果、第1油圧室S1内の油圧が、第2及び第3油圧室S2,S3内の各油圧よりも大きくなり、第1及び第2ピストン71,72の少なくとも一方が、互いに離れる方向に移動する。
[動作]
まず、エンジンなどの駆動源から駆動輪へとトルクが伝達される正駆動時のロックアップ装置10の動作について説明する。ロックアップ装置10をロックアップオン状態にするために、第2油路P2から第1油圧室S1への作動油の供給を停止するとともに、第1油路P1を介して第2及び第3油圧室S2,S3に作動油を供給する。
第1油圧室S1への作動油の供給が停止されるため、第1油圧室S1内の油圧が低下する。また、正駆動時では、カバー2及びインペラ3の回転数よりもタービン4の回転数の方が低いため、第2油圧室S2は第3油圧室S3よりも油圧が低い。詳細には、第2油圧室S2内の油圧が最も低く、第1油圧室S1内の油圧がその次に低く、第3油圧室S3内の油圧が最も高い。
以上の第1~第3油圧室S1~S3内の油圧の関係から、第2ピストン72が第1ピストン71側(図1の左側)に軸方向移動する。一方、第1ピストン71は、カバー2によって第2ピストン72から離れる側(図1の左側)への軸方向移動が規制される。この結果、第1ピストン71と第2ピストン72とが摩擦材73を介して摩擦係合する。摩擦係合後、第1油路P1から供給される作動油によって、第2及び第3油圧室S2,S3内の油圧が上昇し、第1及び第2ピストン71,72の摩擦係合力が上昇する。そして、カバー2からのトルクがロックアップ装置10を介して出力ハブ6へと伝達される。
次に、駆動輪から駆動源へとトルクが伝達される逆駆動時のロックアップ装置10の動作について説明する。ロックアップ装置10をロックアップオン状態にするために、第2油路P2から第1油圧室S1への作動油の供給を停止するとともに、第1油路P1を介して第2及び第3油圧室S2,S3に作動油を供給する。
第1油圧室S1への作動油の供給が停止されるため、第1油圧室S1内の油圧が低下する。また、逆駆動時では、カバー2及びインペラ3の回転数よりもタービン4の回転数の方が高いため、第2油圧室S2は第3油圧室S3よりも油圧が高い。詳細には、第3油圧室S3内の油圧が最も低く、第1油圧室S1内の油圧がその次に低く、第2油圧室S2内の油圧が最も高い。
以上の第1~第3油圧室S1~S3内の油圧の関係から、第1ピストン71が第2ピストン72側(図1の右側)に軸方向移動する。一方、第2ピストン72は、フランジ部62によって第1ピストン71から離れる側(図1の右側)への軸方向移動が規制される。この結果、第1ピストン71と第2ピストン72とが摩擦材73を介して摩擦係合する。摩擦係合後、第1油路P1から供給される作動油によって、第2及び第3油圧室S2,S3内の油圧が上昇し、第1及び第2ピストン71,72の摩擦係合力が上昇する。そして、カバー2からのトルクがロックアップ装置10を介して出力ハブ6へと伝達される。
以上のように、正駆動時では第2ピストン72が作動することによってロックアップ装置10がロックアップオン状態となり、逆駆動時では第1ピストン71が作動することによってロックアップ装置10はロックアップオン状態となる。このため、正駆動時及び逆駆動時の両方において、ロックアップ装置10は迅速にロックアップ状態となることができる。すなわち、ロックアップ装置10の応答性を向上させることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
(a)図3に示すように、トルクコンバータ100は、動吸振器11をさらに備えていてもよい。動吸振器11は、第2ピストン72に取り付けられている。詳細には、動吸振器11は、第2ピストン72の外周端部に取り付けられている。動吸振器11は、複数の第3スプリング111と、イナーシャ部材112とを有している。複数の第3スプリング111は、周方向において互いに間隔をあけて配置されている。イナーシャ部材112は、環状である。第3スプリング111は、イナーシャ部材112と第2ピストン72とを弾性的に連結する。なお、動吸振器11は、第1ピストン71に取り付けられていてもよい。
動吸振器11は、軸方向において、第1ダンパ機構8と隣り合って配置されている。動吸振器11は、径方向において、第1ダンパ機構8と同じ位置に配置されている。すなわち、軸方向視において、第1ダンパ機構8と動吸振器11とは少なくとも一部が重複している。
(b)図4に示すように、トルクコンバータ100は、イナーシャ部材12をさらに備えていてもよい。イナーシャ部材12は、第2ピストン72に取り付けられている。詳細には、イナーシャ部材12は、第2ピストン72の外周端部に取り付けられている。なお、イナーシャ部材12は、第1ピストン71に取り付けられていてもよい。
(c)上記実施形態では、第1ダンパ機構8が第2ダンパ機構9に対して径方向外側に配置されているが、これらの配置関係はこれに限定されない。例えば、第1ダンパ機構8は、第2ダンパ機構9に対して径方向内側に配置されていてもよい。
(d)上記実施形態では、ロックアップ装置10は、第1及び第2ダンパ機構8,9を有しているが、これに限定されない。例えば、ロックアップ装置10は、第1及び第2ダンパ機構8,9のどちらか一方のみを有していてもよい。
(e)上記実施形態では、第2ピストン72に貫通孔72bが形成されていたが、第1ピストン71に貫通孔が形成されていてもよし、第1及び第2ピストン71,72の両方に貫通孔が形成されていてもよい。
2 カバー
23 第1ガイド部
3 インペラ
4 タービン
5 ステータ
6 出力ハブ
61 第2ガイド部
10 ロックアップ装置
71 第1ピストン
72 第2ピストン
8 第1ダンパ機構
9 第2ダンパ機構
11 動吸振器
12 イナーシャ部材
101 第1シール部材
102 第2シール部材

Claims (18)

  1. 原動機からのトルクが入力されるカバーと、
    前記カバーと一体的に回転するインペラと、
    前記インペラと対向するタービンと、
    トルクを出力する出力ハブと、
    軸方向において前記カバーと前記タービンとの間に配置されるロックアップ装置と、
    を備え、
    前記ロックアップ装置は、軸方向に移動可能な第1及び第2ピストンを有し、
    前記ロックアップ装置は、前記第2ピストン側への前記第1ピストンの軸方向移動によってロックアップオン状態になるとともに、前記第1ピストン側への前記第2ピストンの軸方向移動によってロックアップオン状態となる、
    流体継手。
  2. 前記第1ピストンは、軸方向において前記カバーと前記タービンとの間に配置され、前記カバーからのトルクが伝達され、
    前記第2ピストンは、軸方向において前記第1ピストンと前記タービンとの間に配置され、前記出力ハブにトルクを伝達する、
    請求項1に記載の流体継手。
  3. 前記第1ピストンは、前記第2ピストンと摩擦係合する、
    請求項1又は2に記載の流体継手。
  4. 前記第1ピストン及び前記第2ピストンの少なくとも一方に取り付けられたイナーシャ部材をさらに備える、
    請求項1から3のいずれかに記載の流体継手。
  5. 前記第1ピストン及び前記第2ピストンの少なくとも一方に取り付けられた動吸振器をさらに備える、
    請求項1から4のいずれかに記載の流体継手。
  6. 前記カバーは、軸方向に延びる第1ガイド部を有し、
    前記第1ピストンは、前記第1ガイド部上を軸方向に摺動する、
    請求項1から5のいずれかに記載の流体継手。
  7. 前記第1ガイド部と前記第1ピストンとの間をシールする第1シール部材をさらに備える、
    請求項6に記載の流体継手。
  8. 前記出力ハブは、軸方向に延びる第2ガイド部を有し、
    前記第2ピストンは、前記第2ガイド部上を軸方向に摺動する、
    請求項1から7のいずれかに記載の流体継手。
  9. 前記第2ガイド部と前記第2ピストンとの間をシールする第2シール部材をさらに備える、
    請求項8に記載の流体継手。
  10. 前記第1ピストン又は前記第2ピストンの一方は、前記第1ピストン又は前記第2ピストンの他方を向く面に取り付けられる摩擦材を有し、
    前記第1ピストン又は前記第2ピストンの他方は、前記摩擦材を向く面に前記摩擦材と係合する係合面を有する、
    請求項1から9のいずれかに記載の流体継手。
  11. 前記ロックアップ装置は、前記カバーと前記第1ピストンとを弾性的に連結する第1ダンパ機構を有する、
    請求項1から10のいずれかに記載の流体継手。
  12. 前記ロックアップ装置は、前記第2ピストンと前記出力ハブとを弾性的に連結する第2ダンパ機構を有する、
    請求項1から11のいずれかに記載の流体継手。
  13. 前記第1ダンパ機構は、径方向において、前記第2ダンパ機構と異なる位置に配置される、
    請求項11に従属する請求項12に記載の流体継手。
  14. 前記第1ダンパ機構は、前記第2ダンパ機構よりも径方向外側に配置される、
    請求項11に従属する請求項12に記載の流体継手。
  15. 前記第1ピストン及び前記第2ピストンの少なくとも一方は、軸方向に貫通する貫通孔を有する、
    請求項1から14のいずれかに記載の流体継手。
  16. 前記カバーは、前記第2ピストンから離れる方向への前記第1ピストンの軸方向移動を規制する、
    請求項1から15のいずれかに記載の流体継手。
  17. 前記出力ハブは、前記第1ピストンから離れる方向への前記第2ピストンの軸方向移動を規制する、
    請求項1から16のいずれかに記載の流体継手。
  18. 請求項1から17に記載の流体継手と、
    前記インペラと前記タービンとの間に配置されるステータと、
    を備える、トルクコンバータ。
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